クローズアップおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのクローズアップ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月14日の時点で一番のクローズアップおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.5 1 クローズアップアニメランキング1位
スクライド(TVアニメ動画)

2001年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (1369)
7325人が棚に入れました
21世紀初頭の近未来、神奈川県の一部で突如、横浜を中心に原因不明の大規模な隆起が発生し、本土と隔離された半径30kmの『ロストグラウンド』と呼ばれる土地が誕生した。
日本政府によりロストグラウンドは復興するも、復興した市街の住人「インナー」と崩壊地区の住人「アウター」という特殊な二層社会が形成される。そして何時しかロストグラウンド生まれの新生児の中に「アルター能力」という特殊能力を持つ者達が現れ始め、能力を使った暴力や略奪を行う彼らは「ネイティブアルター」と呼ばれるようになった。
これに対して本土側はロストグラウンドにおける警察機関「HOLD」内に、アルター能力者による部隊「HOLY」を設立し、これに対応した。そんな中、ロストグラウンドの崩壊地区で生まれ育ったアルター使いカズマは、HOLYに所属するアルター使い劉鳳と出会い、物語は動き出す。

声優・キャラクター
保志総一朗、緑川光、田村ゆかり、永島由子、山崎たくみ、倉田雅世、津久井教生、岩永哲哉、高田裕司、島田敏、西原久美子、白鳥哲、若本規夫

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

男の子必見!史上最強の熱血アニメ!!

監督「コードギアス」の谷口悟朗
脚本「機動戦士ガンダム00」の黒田洋介
キャラデザ「機動戦士ガンダムSEED」の平井久司
メインキャストには保志総一朗、緑川光、田村ゆかり

今や出世しまくりのスタッフ&キャスト陣。
2001年、これだけの豪華スタッフにより制作されたサンライズのオリジナル作品。全26話。
アルター能力という特殊能力を用いて熱いバトルが繰り広げられる。
バトルというより「喧嘩」と言った方が適切かもしれない。

どのキャラも自分の信念というものがしっかりとあって格好良い。見ていて清々しく爽快感がある。
台詞回しも秀逸。インパクトあるフレーズを次々に生み出す黒田洋介、私的に彼のピークはこの作品。

最終回に至ってはもう尋常でない熱さ。ガチンコの殴り合い、カズマと劉鳳の本気の「喧嘩」
能力を使い果たし生身の肉体になってからが最高で、骨の軋む音とかリアル過ぎて鳥肌が立つ。
声優のほぼ「叫び」だけの演技も素晴らしい。

見る上での注意点は、一部キャラに女性を軽視するような発言があること。
「男のための物語」なのでスタッフも自覚はしているのだろうが、気になる人は気になるかも。
あとは圧倒的厨二臭さ。同監督作品のコードギアスも相当厨二臭いけど
スクライドの厨二臭は正直言ってギアスの比じゃないと思う。
とりあえず3話まで見てキャラに魅力を感じられなかったり、溢れ出る厨二が鼻につくようなら
そこで視聴ストップするのが懸明かと。


最後に、名言・名フレーズを一部紹介。

カズマ
「一度こうと決めたら、自分が選んだんなら決して迷うな。
迷えばそれが他者に伝染する。選んだら進め、進み続けろ!」

劉鳳
「毒虫が!信念無き行いは悪以外の何ものでもない!その悪を俺は憎む!」

君島
「意地があんだよ!男の子にはなあ!」

クーガー
「お前に足りない物、それは!情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ!
そして何よりもー!『速さが足りない』!!」
「愚問ですなあ、隊長。オレはオレの味方です」

橘あすか
「ボクの大事な玉を!」

雲慶
「私の偉大なる脚本の中で、ときめいて死ね!」

予告ナレーション(CV.若本規夫)
「あぁ、最早何も言うまい・・・語るべき言葉ここにあらず 話すべき相手ここにおらず
漢、ただ前を向き、ただ上を目指す ただ前を向き、ただ上を目指す」

投稿 : 2025/03/08
♥ : 40

だわさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

お前に足りないのはっ!情熱思想理想思考気品優雅さ勤勉さ! そして何より!速さが足りないっっ!!

全26話。
サンライズ。
無限のリヴァイアススタッフ。
灼熱アニメ代表格。
ライバルVC緑川さん(個人的にヒット)


以下感想。
うおおおおおおおおおお!
どおりゃあああああああ!
というテンションで贈る至高の灼熱アニメ。簡単に言ってしまえば、個性的ないろんな種類の特殊能力を持った人間同士のとても熱いバトルです。

不思議なことに、
「熱いバトルもの」
というだけでなんとなく内容の印象が分かってしまうのがこのジャンルのすごいところw

熱い熱いと他のレビューでも言っていますが、このアニメではいろんな切り口で熱さを演出してくれています。

根性、愛情、友情、自己否定の否定、背負ったモノ、…等々
ひとつやふたつでは無く、いろいろな切り口で熱さを演出してくれているところが大きな特徴だと思います。

そのどっかの熱さが自分の心に眠っている熱さに火をつけてくれる、そんなアニメなのです。

もうひとつ特徴を挙げるとすると、記憶に残る名言が多いことですね。
特に、
「お前に足りないのはっ!情熱思想理想思考気品優雅さ勤勉さ! そして何より!速さが足りないっっ!!」
「意地があんだろ、男の子にはぁ!!」

の二つはかなり好きです^^



ラストバトルはめっちゃ熱かったッスv(・∀・*)

投稿 : 2025/03/08
♥ : 27

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

Wikipediaに騙された

オリジナルアニメ/アクション、SF/全26話/アニメーション制作:サンライズ

『コードギアス』などで知られる谷口悟朗監督による2001年に放送されたオリジナルテレビアニメ。2000年前後の名のある作品を探していた折、視聴したところ全26話の2クールを一気に完走してしまうほど楽しませていただきました。

Wikipediaにはロボットアニメとも表記してあったので長く敬遠していたけれど、私がイメージするロボロボしいロボットなどではなく一部機械的という感じで、どちらかというと仮面ライダーのスーツなようなフォルムのものが多く完全に騙されたw (勘違いともいうけれど)

約18年前の作品なのでキャラクターや服装などデザインの古臭さは感じるもののジョジョのスタンドのような具現化した能力のデザインはいま見てもカッコいいものとなっていました。

この作品に登場するキャラクターは魅力溢れる者ばかりで、主人公のカズマはとにかく熱い男で、その男臭さやダサさがカッコイイ! またライバルの劉鳳はクールキャラでありながらカズマに負けない熱さを持つ男で、こちらも最高にイカしていました。

君島やクーガーをはじめとした脇を固めるサブキャラクター陣も愛すべきキャラばかり。かなみなどヒロインたちも悪くはないけれど、とにもかくにも男たちが良キャラばかりで女の子たちが霞んで見えてしまったw

物語は往年の少年漫画で見られるような王道的展開が繰り広げられているが、起伏に富んでおり、どのエピソードも面白いものとなっておりハズレ回と思えるような話がなかったように思います。それでもあえて言うならば、第25話で終えておけば綺麗に終われたように感じ、最終回の第26話のみ蛇足だったかなといった印象。

この作品で一番好きだったところはニュアンスを言葉にするのが難しいけれど、熱さの中にあるカッコよすぎるがゆえの笑いいうべきか。クライマックスに向かうカズマと劉鳳、二人の漢による会話劇にシビれすぎて笑みがこぼれてしまったw とても20年近く前の作品とは思えないほどに時間を忘れて楽しませていただきました。

ちなみにどうでもいいけれど、流行語にもなった日本エレキテル連合のネタ「ダメよ〜ダメダメ」って第17話で寺田あやせが言ったセリフにもろかぶりしてたんだけれど、ここから拝借したのかな。


▼キャスト
カズマ:保志総一朗
劉鳳:緑川光
由詑かなみ:田村ゆかり
シェリス・アジャーニ:倉田雅世
君島邦彦:山崎たくみ
桐生水守:永島由子
寺田あやせ:西原久美子
マーティン・ジグマール:高田裕司
ストレイト・クーガー:津久井教生
橘あすか:岩永哲哉
エマージー・マクスフェル:千葉一伸
イーリャン:井上隆之
瓜核:島田敏
初夏:大木眞基子
仲夏:まるたまり
晩夏:冬馬由美
来夏月 爽:結城比呂
雲慶:堀内賢雄
無常矜侍:白鳥哲
予告ナレーション:若本規夫

投稿 : 2025/03/08
♥ : 26

66.0 2 クローズアップアニメランキング2位
最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (103)
304人が棚に入れました
不滅の悪鬼(オーバーデス)と呼ばれた英雄を祖父に持つ少年ノエル。 祖父に憧れ、最強の探索者(シーカー)を志す彼の持つ職能(ジョブ)は最弱と評される支援職【話術士】だった。 祖父の遺志を継ぎ、並々ならぬ努力により探索者として力をつけたノエルだが、生まれ持った才能の差を埋めることはできなかった―― しかし類稀なる才略をも開花させた彼は最強への道を見出す。 仲間を集め最強の組織(クラン)を創り、そのマスターになること――。 策略を巡らせ敵を翻弄し、仲間を率いて遥かなる高みを目指す。 最凶の【話術士】は最強への道を切り開く。手段は選ばない。

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

狡猾な主人公

原作未読 全12話

舞台は異世界、伝説の祖父の意志を受け継いで最強のシーカー(探索者)目指すお話。

スキルの中で最弱の部類に属する(話術士)、スキルだけではどうにもならないので色々と工夫しながら巧みに攻略をしていきます。

主人公はかなりの策士で、自分に襲い掛かるものたちを策で次々と払い退けてしまいます。

話術士は支援魔法と近い部類で、味方には支援の話術、敵には妨害する話術駆使しパーティを勝利にしていました。

さらに運動能力も高く、他のスキルものたちとのバトルも五分五分の戦いでしたね。

パーティに入っていたもののあることで解散となり、人集めにしながらパーティ再度構築して最強のクランを目指していきます。

お話は結構情け容赦ない手段や物言いのお話が多く、残酷描写も多いですね。

切りがいいところで終わっています。

OPはKOHTA YAMAMOTO feat. SAIKIさん、EDはKOHTA YAMAMOTO feat. AAAMYYYさんが歌っています。

最後に、シーカーって多分冒険者のことを表していると思いますが、色々な呼び方がありますねw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

クセ強めの主人公を我慢出来れば、面白いかも!?

 最終話(12話)まで観ました。2025.01.03

 カリスマ的な極道の親分を目指す任侠冒険者ものでした。
他のなろうと棲み分けするために、主人公のノエルが強いけど単体では最強では無い職業、話術士と言うのがミソの様です。

 こういう、男気で仲間を引っ張っていくスタイルの話は、本当に漫画ゴラクですねぇ…。あるいはチャンピオンで昔連載していた本気(マジ)とかかなぁ…。

 三國志とか水滸伝等の古典にも通じる漢(おとこ)の成り上がり成功譚の一つの様式美ですね。

 2期があったら観たいですが、気になることが一つあります。これ、話術士という職業を成立させるために、ネームドの魔物と話が通じるんですよね。魔物相手に騙しテクを使うのは、いくら何でも主人公アゲのために周りを無能にしすぎ感があります。

 魔物はあまりクローズアップせずに、他のクランとか犯罪組織との抗争メインにしたほうが、話がスッキリしたのと、ダークファンタジー色がより際立ったかなぁとは思います。
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 8話まで観ました。2024.12.02

 テーマは異世界冒険譚と言うより、裏社会でのし上がれ!の様です。

 主人公のノエルさん、やっていることは海賊王を目指しているルフィとあまり変わりません。強い仲間を集めて最強のクランを作るぞ!クランと言うより組っぽいですが…。

 仲間集めを頑張って、8話でやっとクセ強めの二人目をゲットしたぞ!いや…何話かけてんの?10年位放映するつもりかいな…。

 主人公の特徴として、少年誌的王道キャラでは無く、敵味方に容赦無いダークヒーロー路線を目指しているのは分かるのですが、敵対キャラの始末等、ヘイトを集める汚れ仕事を奴隷商人に丸投げしているので、冒険者と言うより裏社会とがっつり癒着した犯罪組織の人間っぽいです。

 度胸とハッタリ、暴力と残虐さで裏社会をのし上がる…。漫画ゴラク連載漫画っぽいですね。

 私は往年のヤクザ漫画が大好きなので、野望の王国並みにハチャメチャにしても許せますが、基本的に手を汚さない偽善者の主人公を許せないと、視聴継続は難しそうです。

 ただ、あんまり主人公が残虐だとアニメ化出来ないので、こんなもんかなぁとも思います。裏切り者は、見せしめに自分のチン◯コ咥えさせた生首にして五条河原にさらすぞ!

 剣呑剣呑…。正統派ヒーローで無い人物を描くのは、難しいですね。

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 2話まで観ました。2024.10.16

 劇中で、話術士というジョブは戦闘力が低いので馬鹿にされている設定とは言うものの…、ほぼ無制限にバフやデバフをかけられるので、かなり有能です。

 ドラクエでバイキルトやルカナンがとても使えたのを思いだします。しかも、ボス級にもデバフ出来るので、かなり強いです。ラスボスやはぐれメタルにルカナンとか効いたら楽ですわ〜。

 しかも、人間相手に口を割らせたり、行動を制約出来たりするので、そのうち、死ね!とかの命令で殺したり出来る様になりそうです。即死チートみたい…。

 主人公の能力的制約が不明なのと、裏切ったら仲間でも容赦せずにイキリ散らしている狂犬野郎なのを許せれば、結構面白いかもしれません。

 劇中の話術士と言う設定は、単なるバッファーやデバッファーを超えた概念なので、ご都合主義ゴリゴリな展開になりそうな恐れもありますが、視聴継続です。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 5
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

中途半端とみるか、ちょうどいい塩梅とみるか

じゃきによる原作小説は、「小説家になろう」から「オーバーラップ文庫」(オーバーラップ)で書籍化(既刊4巻、未読)。シリーズ累計100万部。
やもりちゃんによるコミカライズは、『コミックガルド』(オーバーラップ)にて連載中(既刊10巻、既読)。
アニメは全12話(2024年秋)。監督は高村雄太。制作は、『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』、『裏世界ピクニック』などのFelixFilmと、画狂との共同制作(以上、Wikipedia参照)。
(2024.12.17 投稿 12.21 「芸術と商業とのバトル」を追記)

コミカライズを既に読んでいたので、個人的に今季期待していた作品だったのですが、アニメ化によってコミカライズから大きなマイナスもないけれど、大きなプラスもないといった印象。


【あらすじ】
舞台は、「探索者(シーカー)」というダンジョンを探索する冒険者のような存在がいるのだけれど、文明レベルは中世じゃなくて近代くらいの西洋。

主人公のノエル・シュトーレン(CV.山下大輝)は、「不滅の悪鬼(オーバーデス)」と呼ばれる偉大なシーカーの祖父の背中を見て育つも、自身が授かったジョブは最弱とされる「話術士」であった。

しかし、ノエルは、亡くなった祖父のような最強のシーカーを目指すことを諦めきれず、その巧みな話術を使って最強のクランをつくり、自身が最強になれずとも、最強クランのマスターとなることで、のし上がっていこうとするのだった…


【権謀術数を用いて、のし上がる主人公】
主人公は、RPGでいうところのバッファー(※能力補助系魔法使い)なので単体としての強さはないのだけれど、時に汚いとも思える手段を選ばない謀略を用いて、のし上がっていこうというストーリーが他の典型なろう作品との違い。


【中途半端とみるか、ちょうどいい塩梅とみるか】
アニメを観て思ったことは、典型なろう作品と比べると主人公が権謀術数を用いるなど「ダークファンタジー」寄りなんだけど、明らかなダークファンタジー作品と比べると「温く」感じるという中途半端な立ち位置になってしまっているところ。

おそらくファンタジー作品だと思って観始めると主人公の癖が強く感じそうですが、ダークファンタジー作品だと思って観ると全体的な雰囲気だったり、描き方に温さを個人的には感じました。

なので、ダークファンタジー作品としては中途半端な感じなのですが、「ダークファンタジー風のファンタジー作品」としてみるなら、いい塩梅・バランス感覚なのかなと思います。


もっとも、本作は、いずれにせよ「ダークファンタジー色」が他の作品との差別化、セールスポイントだと思うんです。

個人的には、コミカライズと比較して、もちろんアニメには時間的・資金的な制約がありますが、ストーリー展開、演出(見せ方)、作画の説得力、音楽といった総合面で、ダークファンタジーとしての雰囲気づくりの大切さを感じました。

ダークファンタジーは、人間のリアルでシビアな暗黒面を描いているので、それに対する裏付けがしっかり感じられないと「ダーク」さが薄れてしまう。

逆にいうと、そこが感じられないとただの「ファンタジー」っぽくなる。そういう意味で、天翼騎士団のリーダーでナイトのレオン(CV.坂田将吾)の話は、尺に追われて筋を理解するための最低限という感じがしたので、もう少し尺を使って心理的葛藤を表現した方が良かったんじゃないかと思いました。


前向きに表現するなら、あえてファンタジーかダークファンタジーかとカテゴライズしないで、ご都合主義の典型なろう作品には辟易しているけれど、人間の暗黒面をこってりと描いたダークファンタジーを観るメンタル的な余裕がないといった人向けでしょうか。


【アルマは可愛い】
左右の眼の色が違うオッドアイで、主人公と同様に伝説の暗殺者を祖父に持つ設定マシマシのスカウトのアルマ(CV.芹澤優)のヴィジュアルがいい。可愛いは正義。

ただ、彼女みたいな生い立ちだと、もっと性格がひん曲がっていてもおかしくはない。ダークさを出すために、とにかくヤバい奴を出しゃいいというつもりもないですが、その辺りも生粋のダークファンタジーに振り切っていない印象。

もっとも、一般論として、そうした方が多くの人に受け入れられやすくなるとは思うので、そういったところをどう評価するかだと思います。

同じ作品ではありますが、その辺のバランスがコミカライズだと「よりダークファンタジー寄り」で、アニメだと「よりファンタジー寄り」という印象。


という感じで、中途半端とみるか、ちょうどいい塩梅とみるかは、結構、人によるんじゃないかという印象を持ちました。


【芸術と商業とのバトル(※余談)】
{netabare}先月出た『荒木飛呂彦の新・漫画術悪役の作り方』(集英社新書)を読んだのですが、作品において「「こう描きたい」と「売れるか、ウケるか」のせめぎ合い、つまり芸術vs商業のバトルが起こる」というのは、本作もそうですが、アニメのレビューをしているとよく感じます。

私なんかより『ジョジョ』の作者の言葉の方が説得力があるでしょうから、そのまま引用すると、「「こう描きたい」というものが自分の中にあるなら、外野の声やプレッシャーに惑わされず、むしろ描きたいものをさらに強化していくべきです。そうやって貫き通すことが、結果的にその漫画を名作にするのだと、僕は思います。」

まあ、そうはいっても既に商業的に成功した人だからこそ言えることだと思いますし、「描きたいもの」が一般受けするとは限らないし、名作なんて目指してない、ちょっとでも売れればいいんだという気持ちもわからなくはない。

なので本当に難しい問題だと思いますが、私は「一アニメファン」として、妥協じゃなくて原作者またはアニメ制作者が「こう描きたい」と思ったものを見たいと思っています。そして、そういうものが感じられるアニメを高く評価したいと思いました。

そうそう新書の宣伝になってしまいますが(笑)、個人的な経験則の面が強い印象ですが作者がどういう思考で物語を作っているのかが分かるので、レビューを書く際にも参考になると思います。{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 3
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