オリジナルアニメーションでテロリズムなアニメ映画ランキング 1

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73.0 1 オリジナルアニメーションでテロリズムなアニメランキング1位
東のエデン-Paradise Lost-パラダイスロスト(アニメ映画)

2010年1月30日
★★★★☆ 3.8 (1084)
5976人が棚に入れました
ニューヨークから帰国した滝沢朗は、“東のエデン”のメンバーと合流。セレソンゲームに決着をつけるため、内閣総理大臣の別邸へ向かう。滝沢の帰国と同時に、セレソンたちの思惑も交錯する。ゲームはいよいよ最終局面を迎えつつあった。一方咲は、滝沢の過去にまつわる、ある秘密を掴むのだが……。

声優・キャラクター
木村良平、早見沙織、宮内敦士、江口拓也、川原元幸、齋藤彩夏、斉藤貴美子、田谷隼、玉川砂記子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

東のエデン完結編。その行き着く先は…

東のエデン劇場版2作目。
完結編となります。

TV版のレビュー→http://www.anikore.jp/review/407277
劇場版1作目のレビュー→http://www.anikore.jp/review/407653


OPがとても綺麗なCGで描かれており、劇場版1作目の回想シーンも入っている親切設計。
…といっても、セリフがないので未見だと何が何やらわからないのですが。

今まで活躍してこなかったキャラクター達の見せ場。
{netabare}
・みったんは言うまでもなく最強。
・パンツ君も言うまでもなく最強。「こんなこともあろうかと!」
・警察から逃げる秘密のルートを確保していた春日。「こんなこともあろうかと!」
・大杉君、男を見せた!…けど、そのあとちゃっかり自分に有利なことを咲に勧めちゃって、もう…
・おネエ、大型免許保持でトラックぶんまわす!かっこいい!!
・平澤も亜東の居場所を突き止めることに成功してる!…そのあとボロ負けしてるけど…。
{/netabare}

そして、すべての真相に至る過程が描かれています。
劇場版1作目よりはずっとわかりやすいです。

シュールな笑いはかなり減っていますね。
ストーリー重視です。
でも、{netabare}携帯が形態変化して、出ジョニーしてくれたので満足です。{/netabare}

さて、真相ですが、TV版、劇場版でさんざん読めない展開を繰り広げられてきたおかげで、まんまとダマされました!
ヒントは何度も出てたんですね…気付かなかった。
{netabare}
・TV版4話での新聞配達の回想シーン
・TV版4話で病院にいたおじさん(「火浦先生は救世主なんだよ、誰がなんと言おうとな、と言って新聞を捨てた人」)
・TV版11話で乗ったタクシーの運転手
これ全員、亜東才蔵だったんですね。
個人タクシーで、ナンバープレートも「あ TO-0120」とかなってるし。
タクシーには気付いていたんですが、いくらなんでも偶然すぎ、どうせミスリードだと思ってました。
・そしてTV版10話での物部の推理
これもどうせ間違ってるだろうと…。
…なのに合ってた。。。やられました。
{/netabare}

そして、
{netabare}
滝沢君は、みんなの希望と恨みを一身に背負うことに決めたわけですが…結局、何をしたくて何と戦っていたのか。
もうわからなくなってきました。
まあ、ぶん殴る!って目的はちゃっかり果たしていますが!!(スリッパで叩くところが彼らしくていいですね、優しさが出てます)

咲と約束した「絶対戻ってくる」という言葉を守ってくれることを望みます。
{/netabare}

私思いました。

最後のやりとりの中、誰の言葉が一番心に響いたか。
それこそが自分の立ち位置を示していると思うんです。
{netabare}
・物部「国民とは1億人のエゴイスト集団だ」「全員が何者かになるなんてそもそもあり得ない」「国民はあきれるほどシニカルだ」
・滝沢「もっと個人を尊重したい」「金は払うよりもらう方が楽しいって社会の方が、健全な気がするんだけどな…」
・亜東「国のためにがむしゃらに頑張ってきた。今は歴史の汚点のように言われる。だが、我々とてあの頃は右も左もわからぬ新人だった」「この国の本当の救世主は、日々をこつこつと生きた名も無き者達であり、結果いっぱい血にまみれて…この世を去った歴史の敗者達だ」
{/netabare}
どれももっともな意見。
しかし、どれも正解とは言えない。

どこに共感できたか、そこから自分の考え方のヒントを導けるんじゃないか。
そこから小さな変化が生じ、やがて大きくなっていくのではないかと。

私からも一言。
{netabare}
「ノブレス・オブリージュ、今後も君たちがこの国の潜在的救世主たらんことを、切に願う」

…最後に、ノブレス携帯が再起動したのが印象的でした。
{/netabare}

シリーズ通して面白かったですね。
社会風刺を効かせ、シュールな笑いを取り、各人の意見に任せる終わり方。
ご都合主義な点や説明不足はあるものの、とてもバランスのよい良作でした!!




【行き着く先は】





攻殻機動隊シリーズ。
同じ世界の話だそうです。
{netabare}
・豚さん電子マネー
・物部の言っていた内務省が設立されている
・飛行機撃墜で生き残った子供2人が、攻殻機動隊S.A.Cシリーズの草薙素子と、攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIGのクゼ・ヒデオ
・結城が辻から手渡された偽造パスポートの国籍は、攻殻機動隊S.A.Cシリーズに登場するシアク共和国
・ジュイス→進化→タチコマ
など。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 33

PPN さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Noblesse Oblige この作品が名作として語り継がれん事を(^^)

東のエデンの完結編となる劇場版第2作。90分作品。

TVアニメ、劇場版第1作と紡いできたお話もついに最終章です。
咲との再開を果たし、改めてセレソンゲームに参加する
滝沢と東のエデンメンバーの結末はいかに??

滝沢の思いや咲の想い、セレソンたちの思いが交錯する中で
最期の頭脳戦が緻密に描かれ、ゲームの勝敗が決します。
欲を言えば、もう少しハッキリとした勝敗の形を
描いて貰えたらスッキリするのになぁと思いますがw
まぁ、この作品らしい決着といった所ですね(´▽`)♪

TVアニメから通して最後までストーリーや作画、音楽など
この作品の世界観が安定していて素晴らしかったです。

木村良平、早見沙織をはじめとした声優陣も
実力のある声優さんが多く作品を盛り上げています。
個人的にはやはりJUIZ推しですw
そして豆柴の可愛さに癒されましたw

たくさんの方にオススメしたいシリーズです!

もし100億を手にしたら自分はどの様に日本を変えるか…。
ストーリー重視で視聴でき、メッセージ性の強い
素晴らしい作品だと思います(´ー`)



《キャスト》

滝沢 朗(CV.木村良平)
森美 咲(CV.早見沙織)
大杉 智(CV.江口拓也)
平澤 一臣(CV.川原元幸)
葛原 みくる(CV.齋藤彩夏)
おネエ(CV.斉藤貴美子)
春日 晴男(CV.田谷隼)
板津 豊(CV.檜山修之)
Mr.OUTSIDE(CV.有川博)
JUIZ(CV.玉川紗己子)


《主題歌》

OP
『future nova』/school food punishment
ED
『after laughter』/school food punishment


【2014 08/28 レビュー投稿】
【2017 05/04 レビュー加筆】

投稿 : 2024/12/28
♥ : 55

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これにて決着

面白かったです。
映画の前編だけ見たときは、こんなトロくさい進行でちゃんと決着できるのか激しく不安になりましたが、上手く落としどころへ持ってきてありました。
色々と突込みたい部分はありますが、よく纏めてあります。


ただ、不満な点をあげれば、
本編で出なかった他のセレソンが殆ど登場しない事、
東のエデンの連中が活躍しない事、
ヒロインとのカラミがあまりない事、
でしょうか。
限られた時間内じゃ無理があるのは承知してますが、それならTVで2期をやるか、最初から2クールでやって欲しかった。
映画という割には作画や演出も特に傑出したものはなく、ストーリー展開で押し切った感じです。


決してバットエンドではないけれど、ハッピーエンドとも言い難いラストには、ちょっとモヤッとしたものが残ります。


まぁしかし、主人公は相変わらず粋でカッコイイんで、TV版が好きな人は是非ご視聴ください。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 15
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