オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメOVAランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメOVAのオリジナルアニメーションでセーラー服な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月30日の時点で一番のオリジナルアニメーションでセーラー服なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.5 1 オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメランキング1位
A.I.C.O. -Incarnation-(Webアニメ)

2018年4月1日
★★★★☆ 3.6 (238)
1034人が棚に入れました
2035年、近未来の日本。「人工生体」の研究中に起きた大事故“バースト”により、暴走した人工生命体“マター”が黒部峡谷一帯を侵蝕。 人類にとって希望の地と謳われた研究都市は、政府により立ち入りが禁じられた。 それから、2年後―。バーストで家族を失った15歳の橘アイコは、転校生の神崎雄哉から信じがたい事実を告げられる。それはアイコも知らなかった、自身の身体に隠された“秘密”だった。それを解く鍵は、バーストの中心地“プライマリーポイント”にあるという。アイコは、案内人の神崎雄哉と護衛部隊のダイバーたちと共に、封鎖されたエリアへの侵入を決意するが。人類の未来を背負う少年、少女が出会った時、明らかになる真実とは?

声優・キャラクター
白石晴香、小林裕介、古川慎、村田太志、名塚佳織、M・A・O、竹内良太、茅野愛衣、大川透、子安武人、田中敦子

Meiyu さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ストーリーで言えば最高峰の名作

何か、途中から置いてけぼりとか言ってる人がコメント欄に何人かいてさすがにびっくりしました。

ストーリーをネタバレなしに掻い摘んで話すと、

人が、「人工的な人間の身体」を作り出そうとして、研究対象が暴走し、触手のような肉塊になって襲ってくるようになってしまった。

その元凶となった研究所を中心に、その肉塊が侵攻していて、人々の居住区を脅かしていた。

そこで、それを終息させるべく、元凶となった研究所を目指すお話。(具体的に言うと色々と違いますが、ネタバレを避けるためなのでご愛嬌!)

ファンタジーよりリアルよりのSFで、設定は確かにそこそこもりもりです。

けど、「理解しようとすれば」間違いなく理解出来る内容です。難解すぎてよくわからなくなる系アニメとは全く違います。理解できない人は、「理解しようとしてない」だけです。

説明不足なんかではなく、アニメをしっかり観て、台詞をしっかり聴いていれば、「アニメ外の補足なしにきちんと理解出来るようになっている」良い意味で作り込まれた作品です。

特に、ストーリー重視でアニメを観てる方にはオススメしたい作品!

確かに、キャラデザやOP、演出等においては、少し古臭かったり、盛り上がりに欠けた部分がある点で、僕が個人的に大好きな「名作」(コードギ〇ス、シュ〇ゲ等)には及ばないなと感じた部分はありましたが、

ストーリーだけで言えば、ワンクールアニメでここまで完成度の高い作品は数える程もないです。最高峰の出来だと思います。

折角のネット配信アニメなんだから、わかりにくい説明は、止めてちょっと考えたり台詞を聞き直したりしたら、それでわかる程度のものなのに……1回見たあと全部見直さないとわからない、という程のものでは無いです。キャラの台詞をしっかり聞いて、登場人物とその関係を把握していれば何も難しくないです。

よくある、「難解すぎて訳分からん用語ばっか並べて、最終的に何が言いたいのかわからない」作品とは違い、少し視聴者が噛み砕こうと努力すれば容易に理解出来るレベルです。

「途中から置いてけぼり」など大して考えず言っている人は、「脳死アニメ」に毒されすぎではないでしょうか………

ともかく、
私のように、
コードギ〇ス、シュ〇ゲ、まど〇ギ、翠星のガルガン〇ィア、進〇の巨人、NARUT〇、等の作品が好きな方は気に入るのではないかと思います!

ので、ぜひネトフリに登録されてる方はぜひ視聴してみてください!オススメのアニメです!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君は今…人間じゃない

この作品はBONESさんのオリジナルアニメだったみたいですね。
Netflixが独占して全世界に発信した作品です。

まず、3/9(金)に放送が開始された作品であるにも関わらず、この時期に「観終わった」レビューが書ける事にビックリしています。
なぜなら、最新話の視聴は1週間指を咥えてじっと待ち続けるのがこれまでの常識でした。
でも、でもこの作品は放送開始と同時に全12話が一挙に公開されたんです。

それは、この作品の1週間前に放送が開始された「B:the Beginning」も一緒でした。
私はつい最近加入したばかりなので「DEVILMAN crybaby」がどの様に押送されたかは分かりませんけれど…
この放送構成って…かなり斬新であると共に、今後のアニメ放送にも多大な影響を及ぼすのではないでしょうか?

一番大きいのは、「TV枠の確保」と「尺の制限」が無くなる…という事ではないでしょうか。
放送枠が確保できずにアニメ化が見送られた作品…
或いは大人の事情である尺の制約によって、原作から大幅な改変やカットを余儀なくされた結果、視聴者の期待から逸れた作品に仕上がってしまう…こういう作品があったのは否めない事実だと思います。

ですが、Netflixの様なネット放送なら枠を気にする必要はありませんし、尺の長さに自由度が生まれるので、作り手が本当に伝えたいことを残らず作品に盛り込めるようになるのではないでしょうか。
必ずしもCM含めて30分の枠内に収める必要がありませんから…
だから話の展開によっては45分になったり…はたまた15分で終わる回があっても、それで作品のクオリティが向上するなら、きっとそれを拒む視聴者も多くないと思うんです。

それに予約が重複して視聴を断念する必要もなくなりますから…
でも視聴者にとっては決して良いことばかりではないと思います。
作品数が爆発的に増えた時、どのように取捨選択するのか…難しい問題だと思います。
まぁ、結果的には嬉しい悲鳴でしかないのかもしれませんけどね…

それではこの作品はどうだったか…というと、総じて面白いと感じられる作品だったと思います。
この物語の主人公は、15歳の橘アイコ…彼女は2年前に突如として発生した「バースト」と呼ばれる人工生体の暴走事故に巻き込まれ、車椅子での生活を送っていました。
その事故は彼女の足を痛めただけではありません…家族みんなを失ってしまったんです。

そしてバーストは今も収まっておらず活性化を続けている事から、バーストが発生した現場近辺は幾重にも巨大なゲートによって隔離されています。
だからバーストの発生した場所は「誰をも寄せ付けない場所」となっているんです。
バーストに巻き込まれて取り残された人だっているというのに…

人々がバーストの恐怖に怯えながら日常を過ごす…という環境にようやく私たちが適応し始めた矢先、アイコの通う学校に神崎雄哉という転校生がやってくるんです。
しかも夏休みの1日前というとても中途半端なタイミングで…

詰襟の似合うイケメン風の神崎雄哉はとある意志の下、この学校にやってきたのでした。
そしてそれはアイコを巻き込む大事件に発展し…物語が動いていきます。

この作品の見どころは、丁寧に描き込まれた作画、迫力のある戦闘シーン、可愛らしいキャラデザと挙げれば沢山あるのですが、何よりとても大切に作り込まれた「人の命」というテーマそのものだったと思います。

人間は有限で、当たり前ですが代わりはありません。
そして脆く…弱い存在です。
だから危険を察知する本能が人間には備わっていて、その本能と理性が組み合わせた集合体が「チーム」だと思います。
お互いを守り合うことで危険に対するリスクを軽減することができる…
その絆や団結力は私たちが生きていく上で欠かせないファクターだと思います。

一方、人間が有限であることを望まない人がいても決しておかしくありません。
最愛の人や大切な人との時間は少しでも長く…と思ってしまうのが人情だと思います。
上述した有限の密度を高める生き方と比べると、こちらの方は少し歪みを感じるかもしれません。
でもそんな風に簡単に割り切れないのが人の心で、その連鎖の先にあるのが人工生体…
そんな思いに技術が追従するなら僅かな可能性や希望に縋らずにはいられません…
もし私が同じ立場だったら、私も同じ選択をしていたと思います。

ここからがこの作品の真骨頂…
大切な人の代わりとして作り出された人の思いはどこへ向かえば良いのでしょう…
こういう時、望んだ人の目線での物語が数多く描かれていると思いますが、
望まれた人の気持ちに焦点を当てて丁寧に心情を描いた作品はそう多くないと思います。
この作品はそんな気持ちもしっかり物語の中に織り込んでいます。

最初は右も左も分からなくて、ただ付いていくだけだった…
様々な人の感情に触れて沢山の思いを知って…
大切な人の役に立ちたいと思って…
そんな思いの先で何が待っているのか、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
12話の尺の中で綺麗に物語が纏まっていた作品でした。

オープニングテーマは、TRUEさんの「A.I.C.O.」
エンディングテーマは、白石晴香さんの「未知の彼方」

1クール12話の物語でした。
主人公のアイコ役は白石晴香さん、神崎雄哉役は小林裕介、その他かやのん、M・A・Oさん、名塚さんなど出演されている声優さんも豪華でした。
放送がNetflix独占じゃなかったら、今以上に視聴数の伸びる作品だと思いました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 19
ネタバレ

serius さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ガルガンティア思い出したぞ

Netflixでの配信限定アニメ。
あにこれやってなかったら絶対観てなかったと思われるやつだねこれは笑笑

でも、観た価値はあったかな〜

配信限定って言うから5話くらいかなと思いきや、まさかの12話!?
1クールものと同じじゃないか!

SFものらしく、そういうものを欲していたのでちょうど良かったから観たわけだが、、、

絵が鳴子ハナハルとあって、めちゃ可愛い。
作画クオリティも高い。

だが、観進めていくと分かるが、ちょっとグロめでハードなシーンもある。SFものだからね。

若干、ガルガンティア思い出した。
そういやあのアニメも鳴子ハナハルだったな笑笑

この手の作画可愛くてハードめなアニメって日常アニメで売り出した方が絶対うけると思うんだよな〜

まあ、まずこのアニメが地上波でやってたらの話だけど。

中身は、SFとあって難しい単語やら、多少分かりにくい設定はあるが、そこら辺はまあ半分無視するくらいの感じで観てました笑

だから、少し理解してない部分もあるけど、話を追っていきながらだんだんと分かってけたので良かったかなと。柚葉のところなどは未だによく分かってないが笑笑

ストーリー的には普通に楽しめたけど、1つ文句を言うならあまりキャラに魅力を感じなかったことかな。
もちろん、主人公であるアイコには魅力はあって感情移入も出来たのだけど、、、それ以外のキャラがね。

観てる最中もだったけど、振り返ってみても白石さんくらいかな。あと大介か。基本大人陣の方が印象に残ってる。黒瀬にしろ、南原にしろ、そこそこの魅力はあった。

しかし、ダイバーの若手陣にはさっぱりなかったな〜
ここまで主要キャラに好感持てないのも珍しい笑

まあ、やっぱその中で子安さんのヒールキャラは際立ってたな〜笑笑 さすがですわ。

と、若干中弛みもあってう〜んイマイチかなと思ってたけど、{netabare}神崎が由良って分かったとことか、アイコの脳が造られたものだって発覚したあたりからまた引き込まれていったね。7.8話あたりかな?確か。一気に伏線が回収されてって、なんで神崎がバーストに関してやたら詳しかったのか、なぜアイコがマターの攻撃や位置が分かったのかとかね。

そして、最後はご都合主義と言われればそれまでだけど、この上ないハッピーエンドで僕は大満足でしたね〜
本物のアイコ、そして造られたA.I.C.O。両方が生き残ることができたことがただただ嬉しかったな。
どちらかが居なくなるだろうなと思ってたから、良いサプライズだったと思う。
A.I.C.Oが最後にアイコの母と弟と抱き合うシーンは思わず涙が出たぜ。
あと、アイコが指を切って血が出るとこで、ああ本当に元に戻ったんだなぁってしみじみ。

最後に、A.I.C.Oが北海道の学校に転入して、自己紹介で私の名前は...って。
口の動きから察するにアイコって言ったのかな?
はたまた、神崎にでも新しい名前をつけてもらったのかな?
真実は分からないけど、良い締め方だったね。{/netabare}

人それぞれ捉え方は違うと思うけど、僕は好きな終わり方だったな〜
内容も王道SFと言えばその通りだし、新しい要素も入ってるし、この手のジャンルが好きな人もあまり観ない人も楽しめるアニメだったと思う。

とりあえず、アイコと白石さんと南原が好きでした。以上。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17

73.4 2 オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメランキング2位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (580)
2483人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

当たり前のことしか起こらない世界

喪失感とともに、バットを抱えたまま前に進めない少年。
恋人への想いにすがり、いじめを受ける少女。
川べりの街に建つ医療機器メーカーの工場。
同じ時刻に吐き出される煙は何かの狼煙のように見えた。
気怠い日常がただ過ぎていくはずだった。
ベスパに跨りベースギターを背負った
ハルハラ ハル子が来るまでは。

アニメーション製作Production I.G・GAINAX、
監督・原案:鶴巻和哉、脚本:榎戸洋司
キャラクターデザイン:貞本義行
音楽:光宗信吉、the pillows

エヴァンゲリオンを制作した後のガイナックスが
2000年にOVAとして手がけたSF青春アニメ。
クリエイターやコアなファンの間ではいまだに語り継がれる作品。
私はあにこれでキャッチしている人のレビューで初めて知った。
発表から20年近くも経って映画『フリクリ オルタナ』や
『フリクリ プログレ』が公開されたことからも、
OVAとして世に出たこの作品が、いかに幅広い人々から
支持されてきたのかが分かる。
ピロウズが海外で認知され、ライヴを行えたのも
この作品で音楽を担当したことが大きく影響した。

静かな展開は1話の序盤だけで、
ほかは全てがぶっ飛んでいる。
ギターリフが印象的なピロウズのロックがいつも流れ、
パロディやスラップスティックが展開されるなど、
クリエイターの遊び心が散りばめられている。
{netabare} バイクには轢かれるし、ギターではぶっ叩かれるし、
頭からロボットは出てくるし、人工衛星が降ってくる。 {/netabare}
エヴァンゲリオン特需のようなものがあったのか、
好きなことを好きなように作っている。

この作品を観ていると『うる星やつら』TVシリーズの
押井守時代後期の作風を思い出した。
優秀なクリエイターがどんどん集まり、
斬新なカットが次々と展開され、
『灰とダイヤモンド』や『2001年宇宙の旅』の
パロディが挿入される。子供に分かるわけがない。
また、タランティーノ監督の『キルビルVol.1』を
初めて映画館で観た時のことも頭に浮かんだ。

監督の趣味ともいえる分野を存分に押し出し、
危ういともいえる均衡を何とか保っている。
良し悪しは別にして、観ていてとても楽しい。

かと言って、過度なイメージとコメディが展開され、
そこにロックが流れるだけの
PVになっているかというとそんなことはない。
行き場のない心を抱えた少年少女を中心に据えた
青春ストーリーとして、しっかり成立させている。

平穏に見えた川べりの田舎町に起こる地球規模の災厄。
皆が色々な気持ちを抱えて生きている。
コメディの間に挟まれる詩的なイメージ。
この作品全体に流れている想いは
「振り切る」ことなのだろう。

私たちの世界では色々なことが起こるけれど、
日常は普通の顔をして、当たり前のように過ぎ去っていく。
鬱屈した心を抱えているだけでは何も変わらない。
バットを振らなきゃ話にならないのだ。
(2018年9月17日初投稿)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 64

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

レモンスカッシュ

本作はどういうアニメなのか?

・・・ええとですね、ベースギターで頭をぶん殴られたら角が生えてきて、
角から射精したようにドバっとロボットが現れてバトルする・・そんなアニメです。

意味不明である。
本作を未視聴の方に「こいつ何言ってるんだ?」と思われても仕方がないと思いますw
でも、そんなアニメなんですw

これ程レビュアー泣かせの作品もそうはありませんw
そりゃ表層面を掬えば、「スタイリッシュ」ですとか、「ぶっ飛んでます」とか、
「考えるより感じろ!」というアニメですなんてフレーズは出てきますが、
本作の本質部分を言葉にするのは困難極まりますw

本作の主人公であるナンダバ・ナオ太は小学6年生で、
やや斜に構えているところがあって、生意気なんですけど、実は純情で繊細と、
まぁこれから思春期に突入するであろう(または、もう突入している)
少年像の典型のようなキャラですw

ただ、彼を取り囲む異性の関係性は他の同年代よりも少し進んでいて、
ナオ太に何かとちょっかいを出してくる女子高生のサメジマ・マミ美だったり、
ナオ太の前に突如現れたハルハラ・ハル子(自称19歳)だったり、
ナオ太と同級生でナオ太のことを意識しているニナモリ・エリだったりに囲まれていて、
小学6年生のナオ太には少々刺激の強い環境です。

男の場合ですけど、思春期に突入する頃というのは、
異性への興味が即物的なものに変化していきます。
つまり、異性を性的な対象として求め始めるというということです。

他にも父と母の間には家族という関係以前に男女としての関係性が存在することに
気付き始めるのもこの時期ですかね。

あるいは、夏休み前に「学生の本分を忘れずに清く正しい生活を送るように」なんて
言っている先生が、ゲス不倫しているなんてことに気付くのもこの時期ですw

大人の世界の理不尽さに触れ、偽善と欺瞞を唾棄し、葛藤に苛まれる、それが思春期ですw

私は本作に、自身のバイブルである「行け!稲中卓球部」と似ている空気を感じていて、
思春期の時期に萌芽する初々しいまでの性への興味や、
この世(大人の世界)への葛藤だったりをギャグに昇華したのが「行け!稲中卓球部」ならば、
ハチャメチャなロボットバトルに昇華したのが本作かなと。

そのハチャメチャなロボットバトルを始めとする
(映像)制作に携わっているのは、錚々たる顔ぶれです。
価格.comでは、「ガイナックス全盛期の傑作」なんて宣伝文句もあるくらいですw
とにかく驚嘆の出来です。
アニメーションの文法に忠実に則った方法論を取りながらも、
そこに高密度な情報を乗せて、有無を言わさず直接視聴者の脳に叩き込むような、
ある種暴力的な映像です。
設定だとかストーリーだとかを考える暇もないテンポで、
言葉にしてしまえば荒唐無稽な事象が、
高い技術に裏打ちされた圧倒的映像で、形象化されています。
とにかく映像の訴求力が強くて、もうこちらはただただ呆然としていましたw
これが本作の「考えるより感じろ!」と言われている正体だと思います。

ところで、本作では様々な比喩が用いられていますが、
本作に登場するベースギターだったり、
バットだったりは男性器のメタファーというのは有名な説です。
その説に従うと、様々なシーンが実に興味深いんですけど、
そこはあまり考察せず、「考えるより感じろ!」ってことにしときますw

思春期の味が酸っぱいレモン味ならば、
そこに脳まで溶かすような強烈な炭酸が加わった
(本作にも登場する)レモンスカッシュこそが本作の味ですw

男ってのは、いくつになってもこの味が忘れられない馬鹿な生き物なんですよw

投稿 : 2024/12/28
♥ : 34

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

驚愕の、ミラクル演出!!

Production I.Gとガイナックスによって製作された、1話30分、全6話のOVA作品。

謎の「べスパ女」ハル子に轢かれた事をきっかけにし、少年ナオ太の額から奇妙な角が生えてきた!
精神的に追い詰められたり、感情がに高まると、その角から××が!ここから驚きの調展開です!

挿入歌とテーマ曲は一部を除き全てthe pillowsが担当しており、脱力感のある絵と、ロックでクールなBGMのギャップが印象的。
脚本が榎戸洋司なだけあり、「少女革命ウテナ」のような、後半の凄まじい引き付け力には驚かされます。

何よりもこの作品の魅力は、他作品とは類を見ないほどの破天荒演出!!
登場人物から作画から何から何まで、かなりぶっ飛んでます!!
この疾走感を言葉で説明することは不可能!!見る物を選ぶ作品ではあるが、一度体験したら病み付きになること間違いなしです!
また、ハチャメチャな展開の裏に描かれた、シリアスで切ないストーリーも見所・・・。ハル子の男前な性格や、ナオ太のへたれっぷりも素敵です!

とりあえず、まずはご覧ください♪

投稿 : 2024/12/28
♥ : 10
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