アイドルでギスギスなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のアイドルでギスギスな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月08日の時点で一番のアイドルでギスギスなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.5 1 アイドルでギスギスなアニメランキング1位
ヒロインたるもの!~嫌われヒロインと内緒のお仕事~(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (125)
372人が棚に入れました
田舎育ちの女子高生・涼海ひより。好きなことは走ること。得意種目はハードル走。そんな陸上一直線女子のひよりは、陸上部のある学校に進学するため、地元を離れ、東京の桜丘高校へと入学することに。偶然クラスメイトになったのは超人気高校生アイドルユニット『LIP×LIP』の染谷勇次郎と柴崎愛蔵。街中の大型ビジョンで流れる華やかな姿とは裏腹に、ひよりは険しい顔でにらみ合う2人を目撃してしまう。アイドルなんて興味もないし、あんな怖い人たちと関わりたくない。そう思っていたはずなのに・・・。「どうして私が、この2人のマネージャー見習いに!?」新しく出会った友達、服部樹里や中村千鶴との楽しい学校生活。上京の目的だった部活動。そして、右も左もわからないアイドル業界で、マネージャー見習いとしても奮闘するひよりは大忙し。眩いステージで輝く高校生アイドル×努力と根性の陸上系ヒロインの、新しい青春が始まる――。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

男性アイドルモノなら、過去イチで楽しめたかな?

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
二人組男性アイドルのマネージャーになった、冴えない田舎娘。3人の化学変化。

まあ、「野ブタをプロデュース」に少し似た設定ですが、恋愛要素はそれより薄目ですし、女性向けのアニメって感じです。

ただ、私は結構楽しめました。特に終盤。シリアスな場面が出てきてからは楽しめました。可愛い女子を眺めるアニメではないですが、それでも楽しめる方は是非(笑)

レビューでは、本作の問題点と良かった点を書きます。レビュー前半は批評レビューになっていますが、最終的には誉めますよ(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作の主役は、涼海ひより だと思いますか? LIP×LIPの2人だと思いますか?

文学作品における「主役の定義」は、以下のように言われます。

①作中で最も登場回数が多い人物。
②作中で最も変化(成長)する人物。
③作中で唯一の心象描写がある人物。

これら、①~③を総合的に判断します。これが一般的。

さて、これらの基準を当てはめると、①はひより。②はLIP×LIPの2人。③は、3人ともだが、ややひよりが多め。

これらを客観的にみると、ひよりが主役だと思います。が、多分、本作の主役はLIP×LIPです(さりとて、群像劇っぽくもないし)。

もう一つ、別の視点から考えれば、「対役」があります。対役は、

主役の人生や考え方に最も大きな影響を与えた人物(成長の原動力)。主に、師匠や親友、恋人、ライバルなど。

です。ナルトに対するサスケ。のび太君に対するドラえもん。ルフィに対するシャンクスなどがこれに当たります。

その観点で言うなら、対役は確実にひよりなんですよね。「LIP×LIP(主役)がひより(対役)と出会い、成長した物語」に見えます。

この辺の「ネジレ」が、個人的には気になりました。本来は、「ひよりが主役」であるべき物語だと思うし。

話はズレますが、私は個人的には、「ヒロイン」や「女優」という言葉にずっと違和感があります。「ヒロイン」は「ヒーロー」ありきだし、「女優」は「俳優」ありきだし(よって、個人的には「男優」という言葉を遣いたいのですが、それだと、AV っぽくなっちゃうから、流石に遣えないw)。

例えば、「アルテ」のアルテや「花咲くいろは」の緒花などは、恋愛要素があったとしても、「ヒロイン」とは言いにくくて、「主役」と表現したくなります。

その違いは、やはり「自立」してるかでしょう。AV だけ男優と言うのは、主役がAV 女優になるからでしょうし。

その辺の感覚から、「ヒロイン」という言葉には「依存」を感じてしまいます。これは固定概念かもしれませんが、マリオとピーチみたいに、「ヒロインはヒーローに救われる存在」みたいに、自分のなかこびりついている言葉で、なんか、男尊女卑的で、あまり好きな言葉ではないんですよね(勿論、単なる「女性側の主人公」という意味で遣われてるし、私も遣うことはよくありますが)。

ヒロインたるもの、、、どうなれば良いんですかね? 可愛くあれば良いの? 私は、LIP×LIPがファンを「ジュリエッタ」と呼ぶのは結構好きで、もしこの作品が、「ジュリエッタたるもの」だと、違和感なく観れました。ロメオとジュリエッタは、対等な関係のように思うから。

まあ、こういう些細な言葉の解釈で引っ掛かっちゃうのが、文系人間の悪さだと思ってください(苦笑)

閑話休題。

そういう観点からも、終盤、ひよりが主役になってからのシリアス展開は見応えがありました。こういうアイドルアニメではなかなか踏み込まない、ファンの暗い部分までちゃんと描いていた点が、見処ありました(詳しくは余談に)。

また、男性アイドルアニメにありがちな、とにかくたくさんのグループやキャラを出しまくって課金狙いにいく感じも、今のところはなくて、LIP×LIPと、ひよりの3人成長に絞って描いているのが良いです。

また、何気にLIP×LIPの曲も良かったです。どっかのレビューにも書いてますが、私は結構アイドルソング好きなんですよね、あまり良くない理由で(笑)

2期、あったら観たいと思います。いよいよ恋愛要素入ってくると思うし。

、、、でも、それ、どう処理するんですかね? ひよりが愛蔵と付き合うと千鶴に刺されるだろうから(苦笑)、勇次郎と付き合う? 個人的には、ひよりは幼馴染み君と付き合ってほしいけどね。それが1番、嫌われないでしょ?(笑)
{/netabare}


【余談~アイドルの功罪と責任~】
{netabare}
皆さんは、「アイドルの恋愛禁止」についてどう思いますか? 

私個人の希望を言えば、本来は、アイドルだろうが自由に恋愛していいと思うし、むしろそうであってほしいです。

でも、現実としては、「アイドルとして収入を得ている期間は、恋愛禁止であるべき(少なくともファンには完全に隠すべき)」だとも思います。

先日、某回転寿司チェーンでの、「おとり広告」の問題と同じです。私の認識は、「アイドル」の多くは、「疑似恋愛」を提供する商売だと思っています(もちろん、ファンにもアイドルにも色々いますから、全員がではなく、大多数がという意味で)。

そういう点では、ホストやキャバクラ、風俗に近いですが、水商売は「いくら払えばどんなサービスがあるか」の線引きが明確で、客と店が正確に共有しているから良いと思います(客も処女性なんか求めていません)が、アイドルは非常に曖昧ですよね。むしろ、わざと曖昧にするからこそ「夢」が生まれ、そこに経済が発生しています。

自分達が、そういうファン心理を理解して、そこに乗っかっているのだから、「推しには彼氏や彼女がいない」ことが前提での契約であり、そこはちゃんと守らなくては、たくさんお金を消費しているファンに対する契約不履行だと思うんですよね。

それを、「自分達はアーティストだ。歌で勝負しているんだ」というなら、堂々とオープンにするべきだと思います。それで残ったファンと自分達のカタチを作れば良い。

また、「恋愛禁止なんて明文化ないし」というの、ややズルい。絶対に、分かってやってるじゃないですか。そんな美味しいとこ取りはアカン。

難しいのは、その範囲がどこまで及ぶか、ということですよね。「仕事中」に限定されるならば、収録中やライブ中にイチャつかなければOKで、プライベートは自由になります。ただ、その理屈だと、バンバン風俗行ってる教師とか、酔っ払って緊急オペが出来ない医者とかも、許容するという理屈になるのかな?と思っていて。

何を言いたいかというと、「そういう仕事を選んだんだ」ということです。

常々思うのは、ジャニーズって大変だよな~、幸せなのかな~ということ。だって、あんだけ格好良ければ、一般人ならもっと遊べるじゃないですか、堂々と。チャラ男ヤリチン一途な愛、何でも良いけど。

でもその分、何万人からキャーキャー言われるとか、アイドルじゃなければ出会えないような人と出会えたり、出来ない経験をしたりできていると思うので、ようは、どちらの人生を自分が選択するか、ということなんですよね。

というのも、本作で千鶴が、「推しの為にやりたくもないメイドカフェで金を稼ぎ、アイドル側が自分を裏切った(一部の女子と仲良くした)から、酷い行動に出た」という、アニメでは描かれない「闇」の部分がちゃんと描かれていたから。あれは、、、なんか考えさせられました。

先日、南伊勢町の銀行員が不正経理で得た1億5千万を、「アイドルに貢いだ」とのニュースがありましたが、あれに近いですよね。

アイドル達にその気はなくても、結果として、犯罪や無理な労働、トラブルを生みかねない構造の(表向きの)頂点にあるのだということもまた、真実なのでしょう。良くも悪くも、人の人生を一変させるだけのすごい存在なんだと思います。

プラスの側面で言えば、それで自殺を思い止まったとか、そんな凄いことだってできる可能性がある仕事だとも思いますし(だからこそ、プロフェッショナルでいてほしいし、恋愛するならちゃんと引退して、公言して、再デビューしてほしいなとも思います。ステレオタイプの思考ですが汗)。

私自身、誰かを「推し」たこともないですし、「貢いだ」こともありません。好きなアイドルは人生で0人。強いて言えば、広末涼子が昔好き(好み)でしたが、1円も使ったことはありません(あ、1冊、写真集買ったわw)。

だから、正直、「推し」や「尊い」「貢ぐ」等の気持ちはよく分からないのですが、まあ、本人がそれで幸せで、誰に迷惑をかけていないのであれば、人生をどう楽しむかなんて人それぞれ。全く否定する気はありません。

私が本作をわりと高評化しているのは、多くの(男性女性問わず)アイドルアニメが、あえてボヤかしてきたその構造にちゃんと踏み込み、最終的に、「ファンって可愛い」と言わせられるまで、LIP×LIPの成長を描けていた点にもあります。

ただ、だからこそ、2期になって彼らが恋愛に走りそうになるとき、、、どうするかが楽しみでもあります。怖くもあるけれど(笑)
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 20

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

芋女の私もヒロインになりたい♪ マネージャー見習い、頑張ります!

クリエイターユニット“HoneyWorks”(通称:ハニワ)が手掛ける「告白実行委員会」シリーズの中のお話をアニメ化した作品。

「告白実行委員会」シリーズは、
楽曲&PVでストーリーを描く群像劇です。

公式サイトへ行くと登場人物の相関図が見れますが、
はじめて見た時には「ややこしいな!」と踏み込むことをあきらめました。笑

でも一度聴いてみるとどの曲もよくて、
エピソードは胸キュンで、
踏み込んでみるともう引き返せない沼でした…w

アニメとしてはこの「ヒロインたるもの!」が5作目になるかな?
実は私にとってはこれがアニメとしては初めて視聴する作品でした。

小説もあるのですが、
そちらは未読です。

いろんな楽曲とPVを聴いたり見たりして、
キャラに対して予備知識を持っておく方が楽しめますが、
初めてシリーズに触れる人にも優しい内容になっているので、

「ハニワ?告白実行委員会?何それ?」な人でも安心してください。
むしろこの作品からハニワ沼へ歓迎しますよw

全12話です。


● ストーリー
涼海ひより(すずみ ひより)は陸上一直線で田舎から上京してきた女の子。

楽しみな高校生活だけど、
座席の前後をイケメン男の子二人に挟まれて、肩身が狭い。

実家からの仕送りが難しい状況になったのでアルバイトを探すも、
部活と両立できそうなバイトがなかなか見つからない。

ようやく受かったのは、
アイドルのマネージャー見習い。

担当することになったのはイケメンクラスメイト、
染谷勇次郎(そめや ゆうじろう)と柴崎愛蔵(しばさき あいぞう)。

二人は超人気高校生アイドルユニット『LIP×LIP』(リップリップ)だった。


基本的なストーリーは「ヒロイン育成計画」という楽曲を聴いてPVを見てもらえれば3分40秒でつかめますw
(ただし、アニメでは変更されているエピソードもあります。)

「ヒロイン育成計画」は一時期TikTokでもたくさんの踊ってみた動画があがっていたし、聴いたことがある人も多いかも。

今回は「ヒロイン育成計画」「ヒロインたるもの!」の、
ひよりの楽曲がアニメ化しています。

(「ヒロインたるもの!」は、これからアニメを見ようと思っているなら視聴後に聞く方がネタバレ避けられます。)


ざっくりとお話説明するなら、
何事にも一直線に突っ走る頑張り屋のひよりちゃんと、
アイドルとしてもっともっと上にいくために努力するLIP×LIP、
3人の青春物語です。

恋愛要素はありませんが、頑張る二人と、そんな二人を応援したいとマネージャー見習いに奔走するひよりちゃんの、チームワークと絆が素敵。

勇次郎と愛蔵は裏ではケンカばかりですが、
そんな二人の間に入るひよりちゃんがいいポジション。

時々二人のかっこよさにやられちゃうところも、
女子目線的にはたまらないのです♪

2曲合わせて7分の楽曲が、
無駄なく丁寧にアニメ化されるとこうなるんですね。

これはハニワの楽曲の歌詞がいかに無駄なく多くを語っているのか、
そのクオリティとセンスの高さがはっきりわかります。

キャラも設定もほぼ原作に忠実で、
最後まで楽しむことができました♪


● キャラクター
ひよりちゃんは陸上一筋、
おしゃれもよくわからないし、アイドルにも興味ない。

自分の好きなことややりたいことにいつも全力、
前向きで大好きな女の子です^^

cv.水瀬いのりさんの歌声がかわいいので、
ぜひ原曲も聴いてほしい。(何度もおすすめ)

アニメでセリフばかりになると、
少し耳に痛く感じましたが、だんだん慣れました。


LIP×LIPの二人、愛蔵と勇次郎がイケメン過ぎる。

というか、愛蔵(cv.島崎信長)&勇次郎(cv.内山昂輝)の歌声がかっこよすぎて…!

アイドルとして妥協しない姿勢とか、ひよりちゃんとも口喧嘩ばかりだけど内心ではちゃんと大切に思ってるんだなーという微笑ましさとか、

そういう普段の振る舞いももちろん好きなんだけど、
やっぱりライブで魅せてくれますね。

どんどんキラキラしていく二人に、
ひよりちゃん同様、どんどんハマりました!

アニメを見て、
すっかりLIP×LIPのファンになっちゃいました♪


その他登場するキャラクターもすべて「告白実行委員会」シリーズに関係するキャラばかり。

それぞれに物語(楽曲&PV)があるので、
それらも知っているとより深く楽しめますよ^^


● 音楽
【 OP「ジュリエッタ」/ LIP×LIP 】

LIP×LIPの歌声から始まるアニメ、これだけで至福。

ちなみにLIP×LIPのファンのことを“ジュリエッタ”と呼ぶので、
これはファンに贈る曲だと受け取れます。

歌詞にこれまでのLIP×LIPの曲名などが入っているので、
そんな隠れ要素にもテンションの上がる一曲です。

女の子が苦手な二人だけど、ファンに対する姿勢が変わっていくのもひよりがいたからなんだろうなあ。


【 ED「東京サニーパーティー」/ 涼海ひより(水瀬いのり)、服部樹里(佐倉綾音)、中村千鶴(早見沙織) 】

仲良し3人の可愛く楽しい曲♪

これは全話見終わってからの方が好きになりました^^


他にもEDで使われたのは、「可愛くなりたい」「ロメオ」「夢ファンファーレ」「ヒロイン育成計画」。

これらの曲たちはすべてこれまでに発表されていた曲。
ただし、歌っているのはオリジナルキャラじゃない特別感!

このシャッフルコラボはハニワファンとして楽しかったです♪


【 挿入歌「青へ」/ LIP×LIP 】

「ジュリエッタ」のカップリング曲でもあるこの曲、とても好きでした。

挿入歌はたくさんあります。
LIP×LIPのこれまでの曲がたくさん流れたのが嬉しい^^


もちろん、これらの曲はすべてHoneyWorksによる作詞作曲です。

ハニワは神曲しか生み出さんのか。


● まとめ
初めはアニメの方にはあまり興味がなく、
ちょっと見ておくかーぐらいの気持ちで見始めたアニメでした。

好きなシリーズの作品だから、というのもありますが、
ここまでどっぷりハマって楽しめるとは^^

一番は曲の良さが大きい。
そして役を支える声優さんの演技と歌声のすばらしさ。

あとは、作画が好みだったことも大きいです。

ライブシーンはCGを使わず、
二人の動きや表情の細かいところまでこだわられていたと感じました^^

やっぱりハニワが大好きで、
自分にとっての存在の大きさを実感させられました。

アニメとしての注目度は高くありませんでしたが、
まだ知らない人にはぜひおすすめしたい作品です♪

投稿 : 2025/04/05
♥ : 18
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

HoneyWorks原作のアニメ

{netabare}
腐女子向けっぽいけど、一応そういう要素は少なく万人向け。

内容としては、LIPxLIPの二人、またLIPxLIPの二人が仲良くなるまでの物語。
仲の悪い二人が、ひよりというどことなくたよりないマネージャーの存在によってテンポが狂わされ段々と仲良くなっていくのが感じられて良かった。
序盤はひよりがLIPxLIPに一方的にこき使われる話ばかりだったが、後半になるにつれて反対にLIPxLIPの二人がひよりのことを考えて行動するという話が増えていき、段々と二人とひよりが対等に、距離感が近づいているのが伝わってきた。

マネージャーとしてのお仕事モノとしても至って真面目で、与えられた仕事はしっかりとこなし、責任感も強いひよりには好感が持てる。
不器用ながら頑張るところに、どこか放っておけないところがあり、その面でLIPxLIPの二人もひよりに惹かれたのだろうか。

最後の千鶴の話はまさに厄介オタクというか、やばいタイプの女が結構リアルに描写されていてこちらのパートも悪くなかった。
序盤のファンレターの伏線がここで回収されるのも話の構成としては綺麗でなるほどなとなった。
ただ、あんなに主人公を恨んでた千鶴が意外と簡単に仲直りするのは違和感があった気もするが。
まあ、好意的にとらえるなら目先のこととなると何をするのかわからない性格で、冷静になって自分の過ちに気づいたという風にも捉えられるか。
そんな苦難がありつつも、序盤とは違って今度はLIPxLIPに必要とされ、再びマネージャーの道に舞い戻るというのは、ここまでのLIPxLIPとの関わりの終着点として良かった。

駄目な点としては軸の話が弱かったことか。
段々と二人がひよりを意識するようになっていくという話だっただけに、それなら仲良くなって終わりではなく、恋愛要素が欲しかったところ。5話のひよりの兄弟とLIPxLIPが接触する話も恋愛要素を匂わせてのものだし。
まあ、LIPxLIPという女性ファンも多いアイドルなだけに、そういうことをするとそれこそリアル千鶴みたいな人らから反感食らう可能性もあるからなのかもしれない(笑)

曲は全部良かったと思います。
ハニワなだけにEDも多くて気合が入ってる作品と言う印象でした。
あと、最終回のライブは最近では珍しく手書きだったので印象がいい。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
ハニワ あほげ。ガチギレこっわ。あ、バンドリの曲だ!!!
主人公の声嫌い。まあ悪くはないけど。え、バイトだよな?w

2話 ☆6
いや自分で持てや。なんだこいつらなんでアイドルやってんの?
ホモ? 買えないフラグ経ってたのにw 
なんやこいつら、せっかく待ってくれたのに性格悪すぎだろw
せめて持って帰ったれやw 

3話 ☆8
ラブオールでもあったけどテストの点が低かったら部活が...みたいなのって実在するの?
これよくあるハーレムものを男女逆にしたような雰囲気だな。
大切なのは気持ちだろw 主人公仕事からハブられてない?
こういう困難とか課題の前では仲いいんだな。
モブセカよりモブしてる。
急に仲良くなってるな。なんだこいつ 着実に3人の距離が。

4話 ☆9
パシリよくない。急に仲良くなるじゃん。
イカと女子一緒にして話すな。
自分恋愛作品は男向けよりも女向けの方が好きだな。マスゴミ?
ロゼットって何。会場が混んでるから説。

5話 ☆7
この前足ぐねったせいで。パシリ。ガチ録音か?
曲一曲ぐらいFULLで流してくれや...。最終回かな?
急に仲良くなりすぎ感はある。声のトーン。誰だお前。

6話 ☆9
ヒロインの服がださすぎる。視聴者目線でもダサい。
これ系のアニメでほんとにヒロインが可愛くないのって珍しいよね。
自分には似合わんと思う気持ちわかる。
アニメでこういうガチなおしゃれの話珍しい気がするな。眉毛を剃ろう。渚て男かよ。

7話 ☆8
こいつらもうひより好きになってるじゃんw 脳が破壊される
唐突な告白 今は(永遠に)

8話 ☆8
ポジティブ思考がすぎるw このモブたちよりも普通に強そう。
煽っていくスタイル。写真微妙じゃない?w 特殊EDいいな。

9話 ☆9
これで出れなかったら面白いな。クソ女。実質スキャンダルw

10話 ☆8
マスゴミさぁ...。これメガネだろやったの。
マネージャーですって言っとけば割とマシにはなりそう。
特定厨。けど晒しに対処しないのも違うよなぁ。

11話 ☆5
ケバい。ヤンデレ怖い。嫉妬怖い。
ちゃんととび出ないようにしまっとけw モブに厳しい世界。
いや、メガネが100悪くない? これ仲直りしたの?

12話 ☆9
さすがにあれで仲直りではなかったか。お前だったのか。
CGじゃないのいいな。アドリブw 曲好き。

曲評価(好み)
OP「ジュリエッタ」☆7
ED「東京サニーパーティー」☆6
6話ED「可愛くなりたい」☆8.5
8話ED「ロメオ(花江夏樹)」☆9.5
10話ED「夢ファンファーレ」☆9
12話ED「ヒロイン育成計画」☆7.5
5話挿入曲「夢ファンファーレ」☆8
9話挿入曲「青へ」☆9
12話挿入曲「ロメオ(LIPxLIP)」☆9.5
12話挿入曲「やっぱ最強!」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 11

64.7 2 アイドルでギスギスなアニメランキング2位
BanG Dream! Ave Mujica(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (174)
143人が棚に入れました
「言ったでしょう?残りの人生、わたくしに下さいと」 豊川祥子がメンバーを招き入れたバンド・Ave Mujicaは、 ライブやメディア露出など、商業的な成功を収めていた。 運命をともにすると誓った仲間も、生まれ育った家も失った少女。 彼女は何のために他人の一生を背負い、バンドを続けるのか。 過去も素顔も仮面で覆い隠し、今宵も完璧な箱庭に降り立つ。
ネタバレ

出オチ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

史上最狂というか令和最低

Ave Mujica最終話まで確認。
最終話で明かされた設定が1つしかないことを確認したため統括した感想を投稿。

{netabare}
【統括】
この作品はAve MujicaというタイトルでありMyGO!!!!!の続編でもあります。MyGO!!!!!で明かされなかった祥子の過去からAve Mujica解散〜再結成までのストーリーが油断なく進んでいきます。
Ave Mujicaというバンドとメンバーの掘り下げではなく睦とモーティスにより崩壊していくバンドと個々を基軸に話を練り上げたかったとインタビューで公言しており、後述するキャラの贔屓めなリソースも含めてバンドの存在意義や演出まで含めて制作陣営の自慰行為をまじまじと見せつけられるような映像となってしまったのは非情に残念。(おそらくは商業主義的都合もあるんだろうが)

■ここがダメだよ!Ave mujica!

【話が終わってる】

大雑把に書くと「バンド活動中に仮面を剥がされる」→「剥がしたことにより生み出されたモーティスが原因でバンド解散」→「迷子になった豊川祥子と精神世界で引っ込んでる睦を救うためにMyGO!!!!!メンバーが助けにくる」→「CRYCHICを締めて健やかに過ごそうとするも元メンバー達がAve Mujicaやりたいと言い出し再結成に向けた手練手管」→「嫌々再結成するも豊川家の恐ろしさによりスイスに飛ばされかける」→「初華の過去を知った祥子が生まれ故郷に赴き見事再結成へ」→「百合展開」である。
バンド解散は4話までだがCRYCHIC復活までの迷子期に3話かけているのと睦とモーティスの精神世界の邂逅にとんでもない時間を要しているので非情にテンポが悪く、他メンバーの掘り下げも殆ど無いので突発的にヤンデレ設定や信じ合いたいと嘆くキャラが続出する被害まで発生。少なくとも前作キャラのような小さな積み重ねが粉塵爆発を起こすようなことはなかった。何なら初華が初音と判明するのは11話であるが、これ5話から長崎そよみたいに叩いて伸ばしながら説明するんじゃダメだったんだろうか。モーティスや若麦より断然優先される描写じゃね?個人的にモーティスと若麦は総集編で、初華を爆弾として話を展開していく方向性で良かったと思うのだが、どうやらCRYCHIC復活を話に組み込むためには必要だったらしい?
後はどうでもいいシーンが多すぎる。モーティスのドッピオごっことか3話の回想とか海鈴の爆買いエピソードとかその後のにゃむとの会話とかにゃむ全般とか。すまん、メンバーの掘り下げそっちのけでそれ必要?最終的には「覚悟はある、僕は戦う」みたいな立ち回りで豊川家から逃げ出すのだが・・・


■ここが謎だよ!Ave mujica!

【で、豊川家ってなんなんすか】

豊川家は大企業でありAve Mujica福岡公演のキャンセルにより発生した被害額を容易に補填出来るほど。sumimiやAve mujicaの最短デビューにも噛んでいるという噂もある。青春街道まっしぐらの愛音ですら知っているんだからよほどの財閥グループなのだろう。祥子の祖父すらその恐ろしさを体感しているので初音との暮らしを諦めるし祥子にはバンド辞めろと促す訳だが、どうも11話から強調される豊川家の恐ろしさというのが分からない。バンドが非公式にライブを開催するとスイスに飛ばしたがるが真意が不明でトップが誰なのかも分からんので理解しようがない。理解出来ないものに恐れを抱くのはもはや宗教の域であり「ははーん、もしや水星の魔女をオマージュしたくて後付したな?」と思ってしまうのは如何なものなのか・・・。
判明している設定も「初華の父親は祥子の祖父」で「祥子は初華のいとこ」で「sumimiの最短デビューは豊川家の力添え」で「初華は祥子の父を凋落させた一因」であり「祥子の父は昨今流行りのアレに騙された人」ぐらいでぶっちゃけそれだけ理解しとけば良いのである。すいません、大本営は何がしたかったんですか?


■ここがダメだよ!Ave mujica!

【で、誰が主人公なんですか?】

「本作品における主人公は誰か?」

まぁ、こんな質問を投げられたら十中八九豊川祥子と答えるだろうが、残念ながら主人公と呼ばれるほどの活躍を彼女が奮っていたかというとNOと答えざるをえない。自らの行動で運命を変えるのは本当に1話と12話ぐらいでそれ以外は虐要素、曇らせ要員として機能しているだけである。わかりやすく言うとちいかわ。
で、実際の主人公であり周囲への働きかけが大きかったのは睦とモーティス。話の本質も、彼女が爆弾でありメンバー達は彼女の奇行に未来を歪められて徐々に壊れゆき、そんなこんなで改めて慰めてバンドを再結成する話である。インタビューでも彼女を中心に話を描きたかった(何なら実病をモチーフにするそれどうなん?みたいな倫理観)らしく、中盤はほぼほぼ彼女に話のリソースを取られまくっている。非情に話のテンポが悪いし急に設定が生えてくるメンバーもいる。モーティスは「仮面を剥がされたことにより発生する露出のストレスへの退避作であり本来なら7話で成仏する予定が消滅したくないと願った本人は必死にギターを練習しモノにし最終的には睦と融合」だけ覚えておけば良い。あれれー?初華の設定は1話で解消出来たからモーティスも出来るよねー?
さて、ここで柿本氏のインタビューを抜粋してみよう。

{netabare}
海鈴本人は、器用か不器用かでいうと器用なタイプですが、器用すぎて人の苦しみがわからないというか……。苦しむ前にすっと逃げてしまう傾向があり、そういう人が「後から何を言っても響かない」ということを彼女を通して表現しています。安全なところから見ていた人が「やりたくなった」と言って後から渦中に飛び込んでも、それまで泥の中でもがいていた人たちには全く響かない。海鈴に欠けているのは信頼なんです。でも完全な個人主義者である彼女には、どうすれば信頼を得られるのかが分からない。彼女について考えていた時に、「信頼されないこと」こそが彼女の恐怖なんだなという側面が浮かび上がってきました。人間関係において、頼ってもらえない、頼れない、という状況が最も怖いのであれば、そういう状況を作り出してしまうキャラクターにしようと考えて海鈴の造形が生まれていきました。アンバランスな他のメンバーと異なり、海鈴は最初から、優れた能力、技術、容姿、安定した家庭環境などすべてを持っていて、大体のことは一人で完結できます。言い換えれば、危なくなったら一人離脱すればいい場所にずっといたのに、CRYCHICの解散ライブを機にAve Mujicaの存在が気になり始め、にゃむに自分の過去を話してみたりもするけど、結構な事件ではあるのに、どこか軽く扱われてしまう。
{/netabare}

言いたい事は分かるし説得力もあるのだが、アニメの描写だけでは「全く愛着の無かったバンドに突然嫉妬し過去事例を持ち出してまで何が何でも再結成させたいよく分からない人」という印象なので、視聴者の読解力不足ではなく製作側の表現力不足であり話の構築に難があるのでは?という結論に至ってしまう。漫画垢インフルエンサーの言葉を借りるなら「我々は手のひらの上で踊らされてる」だが、残念ながら手のひらの上で踊らされて話に魅力を注ぎ出したり深みを出すほどのキャラに仕上がったかというとノーと言わざるを得ない。
後述する祐天寺にゃむもそうだが「聞き手の技術が試される」のではなく「与える側の技術が低い」という結論に至る。

Ave Mujicaの第一話が「悲劇のヒロイン」として豊川祥子を売っていたが、インタビューでは「彼女はあの時闇堕ちしていて祐天寺にゃむを採用したことによるしっぺ返しを1話最後で」と公言している。実際に闇堕ちしていたのは長崎そよが憤慨した6話ぐらいの印象なのでここでも制作陣とのギャップというか矛盾を感じる。どうやら脚本が書いたストーリーを柿本氏が「このキャラはこんなこと言わないんじゃないか?」とチェックしてるぐらいで、制作陣の間でも心の距離があるのだろう。


■ここがクソだよ!Ave mujica!

【ヘイトキャラが救世主へ】

いつの時代もヘイトキャラというのはどこか憎みきれない描写だったり話にコクを生み出す描写がないと作品の評価を地の底まで落としてくれるのは東京喰種が良い例だと思う。後は黒子のバスケの花宮と灰崎が良い例で前者は人気投票で1桁を獲得しているが後者は主人公達の過去を語る上で欠かせないキャラだが見る影すらない。

この作品におけるヘイトキャラは間違いなく祐天寺にゃむである。彼女の行動を今一度振り返ってみよう。

・もっと大きなハコで仮面を外すとプランを提示されながら勝手に仮面を剥がす。バンド解散の最大の原因。
・祥子の台本がつまらないと言い張る割には代替案を出さない。
・客が観たいものを優先させると言い張りリハを遅らせる。結局やらなかったらブチギレる。
・堂々と踏み台宣言。
・客が大事と言い張りながらバンド脱退を一番最初に言い出す見上げたお客様ファースト精神。
・解散後は堂々とメディアで活動しブティックのタイアップも取るほど。
・モーティスを憎みすぎて同伴のオーディションを落とすしYoutuber活動を停滞させる。
・過去の言質を身代に自我の欲求(バンド再結成)を押し通すヤクザのやり口。
・というか全責任と根本原因はにゃむにあるのにモーティスはにゃむに一切ノータッチだし海鈴は祥子に責任転嫁するし誰もコイツが悪いとはコンドームの薄さほど思ってない違和感。

では、インタビューで記載されている彼女の魅力を抜粋してみよう。

{netabare}
Ave Mujicaというバンドの中で、他のキャラがそれぞれ何かしら「持っている」のに対し、彼女は「持たざる者」です。祥子に買われたのはドラムの腕前というよりはインフルエンサーとしての「話題性」や「バンドのビジュアル的要素」としてで。でもにゃむとはきちんと交渉、つまり「これを与えるから、私のところでやってくれ」という取引きをしている。当時、祥子は闇堕ちしていて“悪い”状態だったから、にゃむの欲しい言葉を的確に与えて加入させています。ある意味そのしっぺ返しをくらうのが第1話のラストですが。その交渉の際、祥子自身は自分が上の立場にいると思っていて、でも、にゃむは彼女の服装の安っぽさから、ハッタリである可能性も見抜いていたと思います。ただ彼女は手段を選びません。むしろ共に成り上がってやろうとあえてそれに乗った。付け焼き刃のように始めたドラムもデビューまでにはしっかり仕上げています。それを裏付けする日々の練習をかかさない真面目さ、地道で実直な努力ができる勤勉さを持っているんです。彼女はクレバーな野心家で、良く言えば「夢に向かって一直線」。その純度がとても高いがためにどんなチャンスでもつかみ取ろうと努力を重ねています。時に他人を利用するようなこともしますが、手段を選ばないだけで、実はメンバーの中で一番、その言葉ままの意味で『バンドリ!』しているとも言えます。自分の商品価値も計算できているので、今までのシリーズのキャラにはいなかった、スタイル重視の服を着ています。夢を叶えるための武装は計算の上で選んでいるし、体型維持のために普段はラテすら飲まない。にゃむのすべては努力の結晶でできています。だからこそAve Mujicaで、「持てる」天才たちの都合に振り回されたくない。自分が積み上げた努力を、才能だけで持っていかれたくない。その考えが彼女の行動原理になっています。
{/netabare}

聡明な視聴者なら「マジで良いところばかり取り上げて脚色ばっかしてんな」と思うだろう。ここまでの絶対悪を純度100%の善人として描いてるのだから制作陣には脱帽である。それでいて他のメンバーの描写は粗雑なのににゃむだけは丹念に描かれている。努力家であれメンバーの性格を見抜く慧眼であれ日々の仮面を被った行動への葛藤であれ他メンバーの100倍は丁寧に描かれている。別にモーティスがいなくても芸能界で食っていけるだけの案件はあるしキャリアを重ねれば機運にも恵まれるだろう・・・
優先度の低い悪辣なキャラがこれだけあたかも善人のようにディテールにこだわりながら描かれるのは不快極まりなかったので本作品は好意的に評価出来ない。おそらく制作側とこちらで倫理観の相違が発生しているのだろう。無論、他のメンバー達がにゃむぐらい丁寧に深堀出来ていたのなら評価は一変するが、結局そうはならなかったので令和最低の作品になりえるだろう。


■ここがおかしいよ!Ave mujica!

【前作と乖離したムード感】

初期は「令和最狂」と銘打たれていた作品だったが、蓋を開けたらドロドロの人間関係の網羅ではなく実病をモチーフにした精神世界での邂逅であったり愛に対する執着心だったり。
前作はリアリティだけを突き詰めた群像劇が気づいたらめっちゃ狂っていた神作だっただけに「ファンタジーな世界に翻弄されるMyGO!!!!!」というのは一種のケミストリーを起こすのではなくMyGO!!!!!の完成度の高さを再認識させられてしまった。モーティスの暴走に「撮らないでください!」と静止するとかドッピオごっこに付き合うそよりんとかもう哀れで・・・。
他にも"狂った"描写は各話ごとに散りばめられているが、どれもニコ動全盛期を経由したオタクなら知ってるであろうオマージュやインスピレーションが垣間見えて大分白ける。「靴を電話代わりにして別の人格に問いかける」とか「主人公以外人格の変貌に気づかず自分のせいにしてくる」とか「悪魔に自分が喰われたり魔法少女っぽい世界観でシアトリカルな回想が始まる」とか「沢山のテレビからAve Mujicaを懐古する」とか「どっかで見た豊川家の家族構成とか初華の哀しい過去」とか、挙げ句の果てには百合展開で締める「それ数年前のガンダムで見たよ・・・」なデジャヴ。で、12話最後のシーンにて豊川祥子がとんでも発言。

{netabare}
「わたくしが神になります」
{/netabare}

おそらくアラサー世代ならマイネームイズキーラーって叫ぶ傍らでヴォーカルがウネウネしているアニメを思い浮かべるのだろう。制作陣の目論見は願ったり叶ったりで今までろくすっぽ考察やら感想やらあげてこなかったイナゴ達がこぞって新世界の神オマージュのイラストが大量に流れトレンドを席巻したが、今まで感情の機微に拘ってきた作品がそういうことをする温度差を考えると残念極まりない結果となった。バズ狙い視聴者参加型のコンテンツへと成り下がった瞬間である。はい、ここで著名バンドディスラプションの元メンバーである海鈴さんより一言。

「媚びてますね」


【総評】
面白い/面白くないの基準で語るより快/不快で語った方が速いぐらいには話の構成が終わってる、特定キャラを優遇しすぎて重要キャラの掘り下げが粗雑、やりたい演出がどこかデジャヴ、制作陣営のモラルが終わってる、バズ狙いたかっただけと褒めるところがオープニングとエンディングぐらいしかないという結論に至った。おそらくこれを名作と称えるのはバズ作品に乗っかって本質には触れず脇道だけを擦ってインプレを稼ぎたがる絵師か最近発掘されたイヌー界隈という化石言語に該当する人種、長年のバンドリ生活に鍛えられた仙人達ぐらいだろう。
結局、本編の謎はこっそり明かされたものの豊川家の謎はほとんど明かされないまま最終回を迎え「神になる」発言も気まぐれ次第でスイスに飛ばしたがる豊川家との折り合いや対抗策すら何も考えていない思春期さながらの発言にとどまっているため、部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備をしながら毎日を迎えなければいけない問題は何一つ解消していない。円満解決に見えて初華以外は取ってつけたような愛国心に近い感情なので白ける。「CRYCHICを終わらせて新しい居場所として確立した女の子達のライブ」と「勝ち逃げ迷惑系Youtuberと睦でもモーティスでもない良く分かんない人と知らないうちに愛着持ってたことにされてる尻と実は主人公だった初音さんと過去の言質を責め立てられて勢いだけで活動する元コールセンター従事者」の差たるや・・・ドウシテコウナッタ。
12話終了後、綾奈ゆにこが本作品の設定を気持ち悪いと切り捨て御免したことによる炎上が発生した。ストーリー構成がそんなこと言っちゃ駄目だろーという気持ちはあるが、彼女の担当話は1話と12話。奇しくも祥子が枷もなく自らの意志で行動出来たのは1話と12話なので彼女の心も割と理解出来たりする。明らかに1話12話とそれ以外でクオリティが違うし全てのツケを精算させたって考えが妥当。お前神かよキャラとおんなじムーブリアルでも出来てんじゃんというにゃむの声優のツイートを見ながら「このバカどもがぁ!」と制作現場にトツゲキしたい自分なのでした。セオー!
お偉いさんや声優がこぞってリアタイで実況しながら「これ本当にバンドアニメなんですか?」と呟くの、もういいよ。逃げたら一つ、進めば二つみたいな擦り方、もういいよ。大量のトレンドありがとうございますってにゃむぶるの、もういいよ。MyGO!!!!!は鬱アニメじゃないですって言ってたあの人はいずこ・・・。
一番最低だったのはクソ親父が知らないうちにゴミ出しするほど元気になっってることで、母親の形見は申し訳程度に残ってるのに母親のために頑張ると奮起した本人は蚊帳の外でライブを見ながら「祥子・・・母さんのために頑張るよ・・・」なベタな展開もなし。元気になった理由も謎。何なら祥子がクソ親父を金銭面でサポートしたり気遣う様子もゼロ。豊川家の血はどこまで行っても豊川家だから祥子も同類ってことか?キン肉マンII世の駄目な所思い出させてくれるのやめてくんない?


どうやら続編が決まったらしいですが描くもんなくね?
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 4
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

東京ギスドリ狂詩曲(ラプソディー)

【物語 4.0点】
狂っているが刺激的。先が読めないオリジナルアニメならではの展開。


世の中バンド音楽なんかじゃ解決できない問題もある。
問題なんて解決しなくても継続するバンドもある。

一生と誓ったバンドが長続きしないことなど日常茶飯事。
案外ギスギスして解散寸前なんじゃないか?って位のバンドが腐れ縁で続いたりもする。

柿本 広大監督らスタッフインタビューなどを拝見していると、
こうしたリアルのバンドの取材等で得た諸々(※1)
物語に仕立てるには毒が強すぎて、夢が無さ過ぎて、
キャラと推し活を大切にする2.5次元コンテンツでは憚られる。
音楽の力で課題解決していくバンド作品のテンプレにも中々フィットしない。

本作『~AveMujica』では、従来取り入れられなかったバンドあるあるを、
ここぞとばかりに自由に盛り込もうというスタッフの狂喜に満ちた信念を感じました。


象徴的だったのが第7話。
{netabare}RiNGの無観客ステージで行われたCRYCHIC(クライシック)の号泣“解散”ライブ。
私は率直に、あれほど皆が囚われ振り回されて来たバンドの呆気ない最期。
誰かに披露するパフォーマンスとしてはちょっと泣きすぎていたこともあって、
白けた気分にもなりました。が、白けたこの感情自体が新鮮でとても興味深いとも感じました。

運命共同体だとか言って誓って始めたバンドが、
多くの観客に看取られることもなく、凡庸なアマチュア学生バンドとして葬送される。
これもまた掃いて捨てる程あるバンドの現実であり、そこに踏み込んだシナリオは非凡でした。{/netabare}

対照的に第10話。
{netabare}復活したAveMujica。問題は何一つ解決していないし、
披露された歌詞世界の裏側には、初華の出生と過去にまつわる特大の地雷まで仕込まれている。
でもプロである彼女たちが奏でる音楽は一級品であり、その世界観は多くの観衆を魅了する。{/netabare}

バンドアニメにおいて、視聴者というのはメンバーの裏側を知り尽くした上で、楽曲を堪能できる特等席なのですが。
あのライブに限っては、裏を知れば知るほど、些細なメンバーの表情から色々察してしまい胃を抉(えぐ)られる、さながら断頭台。
記憶を消して、何も知らずにパフォーマンスを楽しんでいるモブの観客になりたい。
私が音楽アニメ観ていて、こんな感情を抱いたのは初めてです。



前作『~MyGO!!!!!』はキャラクターや展開の赴くままにシナリオをボトムアップしていくことで“迷子”を体現した脚本・構成。
対して『~AveMujica』は次々と課題要素をぶつけて、シナリオに負荷をかけて対応させていく方式。

その負荷は作中キャラクターだけでなく、スタッフにも及び。
立ちはだかった要素に対して、この脚本はどうだろうと、
毎話脚本(ほん)を書いては捨ててを繰り返したのだとか(※2)

『~MyGO!!!!!』と『~AveMujica』はプロット構築の面でも真逆でしたが、
やはり本シリーズは2作セットで対比しながら楽しむ作品。
想定以上にマイゴメンバーも絡んで来ましたし、
『~AveMujica』は想像以上に『~MyGO!!!!!』2期でした。
マイゴも新曲ありましたし。

ムジカメンバーにも脚本にもプレッシャーを与える制作方針により、
何かに負われる切迫感が視聴者まで伝わる高ストレスな内容が毎回継続。
SNSでは毎回トレンド入りし熱狂された本作ですが、地上波先行配信を行ったAbema含めて、
各サブスク・配信プラットフォームの再生ランキングは案外、低位。

賛否両論も含めて、リアルタイムで、つい色々と語り合いたくなっちゃう。
ここもオリジナルの醍醐味でした。


ラストもスッキリしたとは正直思いません。
ですが問題を内包したまま突き進むAveMujicaにはいっそう価値を感じました。
制作決定した『~MyGO!!!!!』&『~AveMujica』の続編。
私も首を洗って待望しています。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・サンジゲン

基本は3DCG。エモーショナルなカットには手描きも挿入する前作からの方針を継続。
問題だらけの現実を塗り替える虚構で客席の“共犯者”を夢に誘う。
ゴリゴリ世界観メタルバンドのAveMujicaのパフォーマンス映像は全体的に高圧力。

一方で時に変顔同然に、狂おしいくらい心情を発露させる表情描写も上々。
祥子/オブリビオニスの過去と事情が一気に開示される初回から、
あの時の彼女の表情の意味は、そういうことだったのかと、描写の濃密さに惹き込まれます。

私は特にパフォーマンス中に、睦/モーティスの表現力と交錯、対峙、自己嫌悪しながらも、
食い下がっていく、にゃむち/アモーリスの苦虫を噛み潰したような表情がお気に入りです。


東京・池袋界隈など、聖地巡礼欲求が高まる背景美術も相変わらず。
本作では終盤、{netabare}初華と祥子の幼少時{/netabare}の重要スポットとして、瀬戸内・小豆島も登場。
小豆島は『高木さん』の舞台でもあるので、いつかか行かねばという使命感がいっそう高まりました。
ただし、私も{netabare}赤羽警察署{/netabare}だけは行きたくありませんがw


【キャラ 4.0点】
ギター&ボーカル・三角初華 / ドロリス (CV.佐々木李子)
ギター・若葉睦 / モーティス (CV.渡瀬結月)
ベース・八幡海鈴 / ティモリス -(CV.岡田夢以)
ドラム・祐天寺にゃむ / アモーリス (CV. 米澤茜)
キーボード・豊川祥子 / オブリビオニス (CV. 高尾奏音)
(以上 敬称略)

祥子が始めたAveMujica。彼女が主役と思いきや、
エンドロール先頭にクレジットかつ、ナレーションを務めるのは初華。
メンバー全員、心にも仮面を付けた二面性を有していますが、
虚構で現実を塗り替えたいという一番願っていたのは初華だったのかな。
と最後は納得させられました。

この回は、このキャラ回。残り数話で、あのキャラ回まだだから、シナリオはこういう配分で着地する。
こんな2.5次元物の文法など端から無視。
特に{netabare}多重人格{/netabare}を抱えた睦が他を圧迫する勢いで肥大化する、
推しを平等に楽しみたい層にはストレスフルな構成。

ただ“カップリング”要素の燃料補給は豊富だった印象。
MyGO!!!!とAveMujica。バンド横断カップリングネタも美味でした。
中盤、{netabare}“そよ・ザ・デンジャラス”と“マスク・ド・オブリビオニス”が路上で取っ組み合い{/netabare}を始めた時はビックリしましたがw

私は特に、バンドマネジメントの辛苦を共有する海鈴と立希。
{netabare}立希が「海鈴、本当にムジカやってたの?」と急所口撃し、「何が言いたいんだよ……」と海鈴の敬語を崩す{/netabare}など、
“うみたき”には可能性を感じるので、続編でも掘り下げて欲しいです。


【声優 4.5点】
ライブ活動を兼務する。時にライブパフォーマンスがメインで声優は初心者のキャストもいる。
2.5次元物において、声優評価は渋くなりがちな私ですが、
本作については各々のキャラの二面性も見事に表現していたと高く評価したいです。

祥子役の高尾 奏音さんや、初華役の佐々木 李子さん辺りは声優キャリアも積んできて安定していましたし、
睦/モーティス狂気の{netabare}一人13役{/netabare}をこなした渡瀬 結月さんも複雑な演技に好対応していました。

特筆したいのはドラマーメインで本作が声優初挑戦となった米澤 茜さん。
初心者の自分は台本片手に演じていては表現しきれないと、
毎度セリフを丸暗記してアフレコに挑んだというエピソードが衝撃的。
理屈は分かりますが、それを本当にやってのけてしまう。
上手い下手以上に、チャンスの前髪を引き千切る勢いで掴んで来る。
夢を切り開く人はこういう方なのだなと、
{netabare}九州弁{/netabare}の熱演も含めて、ガッツに圧倒されました。

和み要素となったのが海鈴役の岡田 夢以さん。
抑揚をセーブした口調で{netabare}「私も綺麗な顔してますから」{/netabare}。ツボりましたw
海鈴は面白い娘なので、今後もネタの追加供給を望みます。


何より癒やしとなったのが、MyGO!!!!!・愛音役の立石 凛さん。
前作レビューにて私は、抑揚のない陽キャという難役という部分で、苦言も呈してきましたが。
今作の愛音は突破力があるキャストの演技も含めて太陽でした。
前作低評価して悪かったと反省すると共に、今作の陽キャ供給に感謝致します。


【音楽 4.5点】
AveMujica。ヘヴィメタル、シンフォニック・メタルを追求。

キーボード担当した祥子役の高尾 奏音さんはピアノジュニア国際コンクールで
グランプリ歴もある声優界最強クラスのピアノガチ勢。
キャスト判明した時は、ついに弾いてくれるかと興奮が収まりませんでした。
リアルライブでは、弾けるのは当然とばかりに、微笑みながら鍵盤見ずにキーボード2台演奏、
光を求めるように月に向かって手を差し伸べる、深々とお辞儀するなどパフォーマンス面でもムジカを体現。

ドラムの米澤 茜さん。にゃむちの豪快な両利きドラムは、キャラではなくキャストからの逆輸入設定。
キーボードやドラムが暴れまくるムジカのライブ映像は半端ないです。
初回TV放送後、配信されたOP主題歌「KiLLKiSS」の4thライブ映像。
凄すぎて何度も見ています。

メインギター&ボーカルの初華役の佐々木 李子さん。
幼少から舞台で実績を積んで来た方。
あにこれ民にとっては『かげきしょうじょ』“エトワール”山田彩子役として印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
故に、ロックにしては、かなり歌劇調ですが、世界観をゴリ押す同バンドにはマッチ。
しばしば「命を懸けている」とムジカへの覚悟を語る彼女。
私も刺し違える覚悟で受け止めたいものです。


同バンドデビュー以来、ほぼ全ての楽曲で作詞を担当している元・SOUL'd OUTのMC・Diggy-MO'氏。
最近は作曲領域にまで踏み込んで来ており、ムジカへの関与を強めています。
本作提供曲も聖書を想起させるフレーズが散りばめられますが、
決して外連味を狙った粉飾などではなく、熟考して幾重にも練り上げられた重厚な世界観であることが、
例えば、同氏によるミニアルバム「ELEMENTS」全曲楽曲解説などからも窺い知ることができます(※3)



【参考文献】(※1)Febri/監督・柿本広大が振り返る『BanG Dream! Ave Mujica』制作舞台裏

(※2)アニメイトタイムズ/衝撃的な展開の続くTVアニメ「BanG Dream! Ave Mujica」。柿本広大監督が明かす、第9話までの制作の裏側。そして気になるAve Mujicaのこれから【ロングインタビュー】

(※3)音楽ナタリー/楽曲を手がけるDiggy-MO'が語る!「BanG Dream!」発のヘヴィメタルバンド・Ave Mujicaの世界



以下、初回興奮して今後の展開を予測するも見事に的を外した感想w

【#1~#3先行上映会感想】初回から呑み込まれる

長いので折りたたみ
{netabare}
何かスゲーもんを見せつけられたなという感想が残りました。
公開初日、3話まで劇場鑑賞で観終えた夜、私は興奮して中々寝付けませんでした。
TV放送前でもあるので、極力ネタバレを回避しつつ、この整理できない私の感情も含めて言語化していきたいと思います。


こういう作品を観ると、つくづくエンタメ消費というのは残酷な趣味で、
ミュージシャンや声優まで含めた、広く芸能人というのは己が才能や、技術、プライバシーまで消費者に切り売りする、心身を削る過酷な職業なんだなと思い知らされます。

消費者は、私も含めて、芸能人自身が見せたくない物ほど見たいし、
やっちゃいけないことほど、やられると狂喜する。
芸能人はまさに国民の玩具、“お人形”なのです。
そして、お人形は飽きたら捨てられ、また次、次と消費者の欲求は留まるところを知りません。

その無限の欲望の坩堝(るつぼ)に身を投じる芸能人は、
自分のどこまでなら差し出しても自身を壊さずに済むか、
日々ギリギリの駆け引きを行っているのだと思います。

熟練した芸能人ならば、消費者との駆け引きも手慣れたものでしょうが、
経験不足の若手となると技術のみならず、自分の出し入れも未熟で、
時に自分の支柱となる致命的な部分まで差し出してしまい自壊してしまう。
近年、声優さんも含めて、若手芸能人の
精神疾患による活動休止などが相次いでいるのは、
仕事量のコントロールも含めた、自身と消費者との折り合いの問題も一因なのでは?と私は邪推します。

では、この心身を切り売りする芸能活動は残酷だから、
もう一切止めたほうが良いのかと言うと、そうでもなく。
消費者に何をどこまで差し出すかというギリギリの勝負の中でこそ、
覚醒する才能もあるわけで、捨て難い物があります。


何を長々と自説を垂れ流しているのかというと、
本作はAveMujicaバンドメンバーの本性を暴き出す内輪の“ギスドリ”仮面舞踏会(マスカレード)に留まらず、
作品を視聴し消費する我々が秘める残虐性をも指弾して来る危険物だと言うことです。

鑑賞中、私は、昔の映画だと『ブラック・スワン』、近年だと映画『エルヴィス』、
あとは秋元系のアイドルグループで私が唯一推していた欅坂46が、
平手一強の笑顔を見せないアイドルとして、暗黒方面に覚醒し、ぶっ壊れていく過程などを思い出しながら、
コイツはとんでもないアニメだなと放心していました。


AveMujicaを立ち上げたオブリビオニスこと豊川祥子(さきこ)も、
未熟な少女たちがプロとしてやっていく過酷さは重々承知しており、
プロデビュー後も芸能マネージャーなどの他人に管理を委ねず、
祥子がAveMujicaを自分自身の居場所として守り抜くためのリスクマネジメントも周到だったはずでした。

が、これも初回(※核心的ネタバレ){netabare} 成り上がりのため売名を急ぐ、にゃむ(アモーリス)により、ゴシップによるプライバシーの買い叩きから自分たちを守る防具でもあったマスクが剥がされ、{/netabare} あっけなく箍(たが)が外れ、
AveMujicaもまた祥子の手を離れ、消費者の熱狂の坩堝に呑み込まれていくのです。

前作『~MyGO!!!!!』は不穏な伏線をヒタヒタ張って中盤以降、起爆する感じだったので、
リスクを察知しながら徐々にガードを固めていく感じでしのげましたが。
『~AveMujica』は初回から崩壊のカウントダウンが始まる感じなので、それでは間に合いません。

視聴の際は、初回からガードを固めて行くことをオススメします。


呑み込まれるぞ。{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 11
ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

客観的評価はさておきカルト的な中毒性があった

Mygoが面白かったので視聴しました。

客観的な魅力の面で十分優れているかというと疑問で、人に勧められるかと言うと考えてしまいます。

しかし、主観的な部分で言うと、アニメでこんなにしっかりリアルタイムで視聴して、毎日匿名掲示板でスレで喋って、と盛り上がったのは自分にとっては初めてで今後もおそらくないので代えのない作品でした。

匿名掲示板で他の人もカルト的だと言う風にこの作品を表現する人は多かったのでそのような体験をした人は自分だけではないのだと思います。

なぜこのようなカルト性が生まれたのでしょうか?

【作品のカルト性について考える】
一つには、mujicaというバンド自体のカラー、作品としてのカラーの影響があるかと思います。
放映途中に書いた感想でも書きましたが、mygoとmujicaではバンドとしての方向性と物語としての方向性が対になっているように思います。バンドとして、mygoはリアルな生活に寄り添うポストロックバンドで、mujicaは人形たちがゴシック趣味の舞台劇を演ずるヴィジュアル系バンドで、既にメジャーデビューも終えています。そして物語としてmygoは現実的な質感を非常に大事にした等身大のストイックなバンド物語(無論アニメ的なファンタジー要素は多く含まれるにせよ)であるのに対し、mujicaは猥雑でケレン味に溢れ装飾的でより規模の大きいグルーヴ感を与える物語を展開しました。
そのような作品、バンドとしてのカラー自体がカルト的な風土を作り上げる源泉を持っていたのだと思います。簡単に言えばmygoを見ると人は現実に目線のピントを合わせたい気持ちになりますがmujicaを見るともっと妄想と物語の海に溺れてしまいたいというような気持ちになるのです。

2つ目にはキャラクターの魅力の強い作品であることです。
このアニメの楽しみ方には何か大昔の東方とかのノリを思い出しました。強烈な個性を持った善とは言えないキャラクター群の魅力が先行し、本編のストーリー自体はややバックボーンにあるという点が似ています。
自分はソシャゲアニメをあまり見ていませんでしたがこれはもしかすると部分的にはソシャゲアニメの利点かもしれません。キャラクター設定がしっかりとファンが生まれるように作られている気がします。
ここには脚本の貢献も甚だしいです。8話の後半でそれまで影の薄かった海鈴を大して驚くべき描写をしたわけでもないのにすっかりキャラ立てしたのはなんだか感心しました。

3つ目には作り手側の何か真剣さがあったのかもしれません。ネットでは脚本家と監督がトラブっているのではないかという噂もありますが、作品を通じてそんなぶつかり合いが起きるのはある意味妥協がない証拠です。人が喧嘩になるまで通そうとするような意思の漲りが作品に浸透しているかもしれません。カルト的なものを作るにはまず、作り手側が信仰を、心血を犠牲に捧げなければならないと思います。

4つ目には間接表現・象徴表現等の多用です。この作品には余韻や解釈の余地を残すような表現が細かく大量にあり、それらが自分の中でアニメを反芻させることを強要したり、人と解釈を共有しあったりということへとつながります。

【ストーリー的な瑕疵】
ストーリーには客観的に勧められない点、期待を超えない部分もありました。
一つ目は思ったほどクレイジーな展開がラインを超えなかったことです。個人的には作品はもっとバッドエンドに陥ってもよかったと思います。バンドメンバー全員がメンバーの誰かの発狂で死んでしまって夢の中でライブをやって終わるとかそういうレベルのぶっ飛び展開でもよかったかなとか。
作品自体はケレン味に溢れている風なのに全体のストーリーとしては最後はサクッとわりと落ち着くところに落ち着いていてそこにミスマッチのような感じはありました。ただこれは勝手な期待というものだったかもしれませんが。
2つ目は色々な要素に手を出している反面展開がとっ散らかって全体の統一感がなかったり一つ一つが十分深掘れていないことです。ケレン味と言う言葉を使いましたが作中では視聴者の気を引く問題、サスペンスがあれこれ湧き起こりますが大概が消化不良で終わってさらに次の問題へと進んでいくという感じがありました。深掘りできたポイントは無限にある気がしていてなんだか勿体無い気分ではありました。
逆にありえたかもしれないifストーリーとかを考えるのは楽しい話ではあります。
色々そういうもやもやが残る分思考の余地が広がっているというのもカルト要素かもしれません。

【祥子のわかりにくさ】
主人公的立ち位置にありながら、この作品で一番心情がわかりづらいのは豊川祥子だと思います。彼女がなぜmujicaを作ったのか、彼女がなぜバンドの音楽性に固執するのか、なぜmujicaのようなスタイルのバンドを考案したのか?彼女がなぜ時に光のような存在であったり、時に辛辣で嫌味な人間になったりするのか、そこに明確なわかりやすい回答が与えられていないように見えます。それは「ベースの脚本に無理があるから」という風に片付けることもできますが、そこに解釈可能なバックボーンを導く楽しみもあります。
この作品にはなんかそういう、ことについてこじつける余裕が残されています。チェーホフの銃、オッカムのカミソリの反対に、ここには不要な象徴に溢れているので。

【忘却/オブリビオニスについて】
{netabare}
忘却と責任という対比があります。人は何か失敗体験を得た時、苦しみから逃れるためにその忘却を望みます。トラウマをフラッシュバックすることなど、求めません。しかし失敗の後も世界は続きます。たとえ消えてしまうものにも後始末は必要です。後始末の義務こそが責任です。CRYCHICで祥子は自己の事情でバンドが続けられなくなったとき、それを無責任に破棄しました。CRYCHICには後始末がなく、断絶と忘却を祥子は求めました。しかし、結局忘却には綺麗な後始末が必要だったのです。祥子は忘却することはできず、それを叶えるためにmujicaが生まれました。この誤った後始末はむしろ問題を広げました。CRYCHICの再演は、祥子にとってCRYCHICの問題の後始末になりました。だから祥子はもうmujicaを続ける理由はありませんでした。mujicaをやめれば、全く別の世界に羽ばたいていき、CRYCHICのことなど忘れてしまったでしょう。しかし、mujicaを始めた責任が、後始末が残りました。そしてそれは一生という重みでした。責任を取り、後始末をすればmujicaのことを忘却できるでしょう。しかし、その責任を取るには一生がかかります。一生をかけた忘却というのはもはや忘却ではありません。そしてmujicaが終わらず、忘却されないことでその因果の根本にあるCRYCHICもまた永遠になるのです。
つまり祥子はとても忘却が不得意な人間でした。

この物語自体には後始末のない多くの事柄が残っています。それゆえにこの作品は忘却されず、永遠となるのです。
{/netabare}


【視聴途中時点での感想】
1話の感想
{netabare}
素人の第一印象としては前クールで丁寧につくりあげていた祥子のヒールとしての姿や秘密を用意する仮面という舞台装置を早々と解体してしまうことは勿体無いような気がした。
例えば、秘密が露見する前に仮面を被った祥子と長崎そよ等が対話するようなサスペンス溢れる場面ををいくらでも作り上げられただろうし、ヒールとしてもうすこしヘイトを高めてから悲しき過去を放ちカタルシスを生み出すことも可能であったはずだという気もした。


ただ、逆にあくまでそれらの既存の道具を引っ張るのでは期待を超えない作品になるので、そうではなく今作としての物語をきっちりと作っていることの現れであるとも感じた。
正直、貴族の貧乏人への没落というネタだけでは今どき使い古しで弱いのでそれで終わるより、そうしたことはあくまで舞台背景の一つにすぎないというスタンスもそれはそれでありである。

今後に期待です。
{/netabare}

7話までの感想
{netabare}
7話までで前半の一区切りと思われる。

思い出補正かもしれないが今までのところストーリーとしては前作の方が優れていると感じる。本作とmygoは関連性は強いがそもそものストーリーのテーマカラーが少し違っており、その差異はバンドの音楽性の違いに象徴されるように思う。

Mygoはポストロック的な音楽を基調としており、生々しさと繊細なモダンさを音楽で打ち出していた。そしてストーリー上も剥き出しの生生しさと繊細なモダンさを基調としていた。
一方でAve Mujicaはゴシックな古風な西洋の人形劇を模したヴィジュアル系とかコンセプチュアル・バンドとでもいうべきジャンルだ。そしてそのストーリーもMygoとは逆にどぎついカラーのヒロイックなものだ。

Mygoでは優等生の失敗や去勢、発達障害の周囲とのズレといった現代的でリアリティのある設定・テーマを取り上げた。一方でAve Mujicaでは古典的で味の強い設定が多用される。飲んだくれでどうしようもない父親、法外な経済力を持つ家の娘、二重人格障害、有名人の娘、人気スター、といった一般人とはかけ離れた世界の人が取り上げられる。筋立てとしても7話で祥子が睦の家に参り帰らないシーンなど何か中世の話でも見ているかのような古典的な匂いを感じる。そして登場人物の行動に何かギクシャクとしたぎこちなさを感じるのはあたかも人形劇のようだ。人物の裏の感情が深く読み取れて「彼女なら正しくそうするだろう」と思うようなことがない。
そして、この味の強い、アゴーギグを効かせたスタイルというのは何かもっとうまく消化することもできるように感じる。こういうケレン味の強さはある種、ウテナとかレビュスタに通じるものがあると思う(Ave Mujicaのバンド性自体がレヴュー的な舞台芸術に似ているのかもしれない)が、それらの方がそういうテーマを扱うということにかけてはうまくやれていた部分があったのではないだろうか。

その消化を妨げているのはもしかしたらMygoの系譜の関係にあるかもしれない。絵作りのリアリティラインとかそういう作品のコンセプト的な部分で微妙にMygoを継承している部分があり、そのリアル志向な部分がストーリーのケレン味とズレを産んでいるかもしれない。

ただとはいえ見ていて面白いことは事実で今後も期待して視聴します。
{/netabare}

感想追記
{netabare}
この作品でおそらく語られない興味深い事柄はこの味の濃い舞台劇という世界観を生み出した祥子の創作性の源泉である。女子高生が文化祭の影響でCRYSHICを始めるというのはわかるが、Ave Mujicaを始めるというのは何か別の相当な主張があるのである。朧げにそのことはストーリーにも現れる。「作りたい作品を作ることにこだわる祥子」と「ゲストの期待に応えることを重視する若麦」という対立が序盤にうっすらと描かれるのがそれである。にゃむちがここでゲストの期待に応えることを重視する、というのはとても得心のいく事柄である。彼女はYoutuberであり、成功を貪欲に望むタレントの卵なのだから。だが祥子は?確かに、人形劇の世界観重視の独特のバンド活動で自ら脚本を書き、曲を書く奔走ぶり、プロデュースへの努力や仮面への執着からは(睦への配慮もあるにせよ)彼女のこだわりが窺える。だがその彼女の創作へのこだわりは物語の中では完全に背景化され、決して語られない。
そもそも彼女がなぜバンドをまた始めたのか、という理由もあまり語られない。「つらい現実からの逃避のため」というのが一応彼女のバンドをやる意味だと説明されがちではある。だが親が飲んだくれ、バイトと学生に忙しい人間が逃避で奔走してバンド活動を始めるのだろうか?まだ少しの隙間にyoutubeを見たり何かをやるというならわかるがそうしたこととは違うのである。
それを外しているのは脚本の穴であるようにも思うが、それを語られないが存在するものとして捉えることができるなら少し楽しみにもなるかもしれない。
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

69.2 3 アイドルでギスギスなアニメランキング3位
夏色キセキ(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1005)
4421人が棚に入れました
人気声優の4人組ユニット「スフィア」が、12年放送予定のオリジナルテレビアニメ「夏色キセキ」で主演を務めることが明らかになった。メンバー4人全員で主演を務めるのは初めてといい、監督は「機動戦士ガンダム00」の水島精二さんが務める。 スフィアは、寿美菜子さん、高垣彩陽さん、戸松遙さん、豊崎愛生さんの4人で09年2月に結成されたユニット。10年11月に日本武道館、今年4月に幕張メッセで単独ライブを行うなどパフォーマンスにも定評があり、7月には日本テレビで初の冠番組「スフィアクラブ」をスタートさせた。今回の「夏色キセキ」で、高垣さんは紗季(さき)役、寿さんが夏海(なつみ)役、戸松さんは優香(ゆか)役、豊崎さんは凛子(りんこ)役をそれぞれ演じる。

声優・キャラクター
高垣彩陽、寿美菜子、戸松遥、豊崎愛生、沢城みゆき、真堂圭、三木眞一郎、山崎和佳奈、長沢美樹、名塚佳織、子安武人、恒松あゆみ、宮野真守、鈴村健一、MAKO、斎藤千和、沼倉愛美、五十嵐裕美

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

デキるオタクはここで判断している?

”四人だけの秘密は、夏色の空に溶けたキセキ”

朝起きて、学校に行き、放課後は友達と過ごす。
楽しいことも、悲しいことも、4人一緒に体験する。
ずっと続くと思っていたあたりまえの毎日。

そんな彼女たちに、ひと夏のキセキが舞い降りる。
これは、下田の町で育った4人の少女の物語。

暑くてさわやかな夏色キセキがきっとあなたを包み込む・・・。

夏色キセキ 第1巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第1巻。
中学2年生の紗季、夏海、優香、凛子の仲良し4人組が、夏休みに体験した不思議な出来事を綴る。
人気声優ユニット・スフィアが声を担当。
オーディオコメンタリー
第1話「11回目のナツヤスミ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生、
水島精二、浦畑達彦

夏色キセキ 第2巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第2巻。
中学2年生の紗季、夏海、優香、凛子の仲良し4人組が、夏休みに体験した不思議な出来事を綴る。
オーディオコメンタリー
第2話「ココロかさねて」水島精二、菊田浩巳、宮本朋律
第3話「下田ではトキドキ少女は空をとぶ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第3巻
下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第3巻。
花木屋旅館に酒を届けに来た憧れの先輩・貴史に紗季のことを尋ねられた優香は、貴史が紗季に想いを寄せているのだと悟る。
オーディオコメンタリー
第4話「ユカまっしぐら」戸松遥、木村隆一、水島精二
第5話「夏風邪とクジラ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第4巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第4巻。
紗季とのペアでの最後の試合が決まり、気合が入る夏海。
一方で、母親が仕事で出張のため家事もこなさなければならなくなり…。
オーディオコメンタリー
第6話「夏海のダブルス」寿美菜子、高橋龍也、水島精二
第7話「雨にオネガイ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第5巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第5巻。
夏休みも半ばを過ぎたある日、引越しを控える紗季は、夏海から「4人で旅行に行こう」と誘われる。
オーディオコメンタリー
第8話「ゆううつフォートリップス」高垣彩陽、綾奈ゆにこ、水島精二
第9話「旅のソラのさきのさき」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第6巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第6巻。
台風が来るというニュースを聞き、4年前の台風に関する出来事を思い出そうとする夏海たち。
だが4人の記憶がどこか曖昧で…。
オーディオコメンタリー
第10話「たいふうゆうれい、今日のオモイデ」豊崎愛生、村井さだゆき、水島精二
第11話「当たって砕けろ! 東京シンデレラツアー」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第7巻
サンライズ制作、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第7巻。
夏海が目を覚ますと、そこは東京のホテルではなく下田の自分の部屋だった。
そこへ優香から「今日が昨日になっている」と電話が入る。
オーディオコメンタリー
第12話「終わらないナツヤスミ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生、
水島精二、浦畑達彦

デキるオタクはここで判断している?
2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【水島精二氏】
2015年秋放送:「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」
過去に関わった作品(例):「夏色キセキ」(監)/「UN-GO」(監)/「機動戦士ガンダム00」(監)/「鋼の錬金術師」(監)

さまざまな良アニメに関わる監督としてネット界でも度々話題にのぼるほど。ちなみに同業で同姓の水島努氏とは血縁関係はないそうだ。

テレビアニメの他にも昨年ヒットした劇場作品「楽園追放 -Expelled from Paradise-」でも監督を務めている。

2012年4月から同年6月まで毎日放送ほかで放送された。全12話。

声優ユニット・スフィアの4人が主要担当声優を務めており、それぞれの特徴を踏まえたキャラクターデザインとなっている。2011年9月17、18日に国立代々木競技場第一体育館にて開催されたライブにて初めて発表された。

元々、スフィア結成時に4人を主役にしたアニメを作る構想があり、それが3年の時を経て形となった作品である。

内容は静岡県下田市を舞台として、同地域で育った女子中学生の日常が描かれている(下田海中水族館など市内の各所風景も登場)。また、8話と9話では伊豆諸島の八丈島が登場している。

また、コンビニエンスストアのローソンが制作協力しており、作中にも実名で登場するほか、同チェーンとのコラボレーションも実施された。その他にも、いくつかの実在する企業・店舗・車両などが作中に実名(あるいは看板・ロゴなど商標類、カラースキームなども改変なし)でそのまま登場している。

オープニングテーマ
「Non stop road」
エンディングテーマ
「明日への帰り道」

投稿 : 2025/04/05
♥ : 42
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

無邪気な世代

7話まで観たところでしばらく放置していたので、
最終話が終了したところで一気に最後まで観てみた。
{netabare}
他力本願だった彼女達にも、具体的な希望ができたおかげで
少し変化があり、案の定・・オーディションを受けることに。
オーディションの光景、けっこう時間割いて細かく描かれており
{/netabare}

大昔、自分も似たような緊張感を味わったことがあっただけに
リアルに彼女達のドキドキと不安が伝わってきて、不覚にも涙がじわり。
懐かしいというよりは、あぁ青春だよなぁ~ってその若さと
目標に向かってひたむきにダンスの練習をするあたりとか、
素直に感動できる部分ではあった。

がしかし、なかなか盛り上がりに欠けてしまったのは
こちらの期待が大きすぎたからなんだろうか?
いやいや、スフィアのファンでもないし、それほどでは・・

ただ、幼い頃よく旅行に行った伊豆急下田の風景が見れた事や
彼女達のはじけるような明るいOP曲が、とても良かったし
観るたびに毎回、なんだかんだ元気をもらっていた気がする。

(以下はこれまでの感想)
------------------------------------------
<7話まで視聴>

これまで、何度か途中で断念しかかったが、
なんとかまだ視聴を続けている。
暗黙の了解で、スフィアを売り出すための作品であることは
重々承知の上でいるわけだけれど、
4人の女の子それぞれはけっこうかわいいと思うし、
くだらないことでワーワーキャーキャー騒いだり、
つまらないことでケンカしたり、意地張ったりしてるのを観て
そういえば中学女子ってこんな感じだったなって思いながら、
個人的にあたたかい想い出のある伊豆下田の風景を眺めるのも
悪くはないなと。

しかし、どうもねぇ・・あのお石様頼りにしすぎるのが、
なんとも思春期らしいっちゃらしいのだけど、
何でもかんでも石にお願いしてるのが共感できず・・

だって夢は、運とかチャンスも影響するだろうけれど、
基本的には自分の努力で叶えていくものだろう?
そうでなければ、叶った時のありがたみも、喜びも半減するし
果ては将来・・自分の半生を振り返った時や、子供が出来た時
胸を張っていられないよ?きっとね。
少なくとも、いざ何かあったとき、自力で乗り越えていくスキルは
他力本願だけだと全然育たないから。

ついつい、そんなことを思って、彼女達を心配しつつ
なんとか自分達の努力だけで夢を叶えて欲しいなと
見届けたい想いだけで、視聴を続けている。たぶん今後もね。


(以下は第1回視聴後の感想)
==========================================

静岡県下田市を舞台にしたオリジナルアニメで、
今のところ2話まで視聴済みだが、どうやら女子中学生4人の
友情と夢の実現を日常風味で描いていくストーリーのようだ。

声優ユニット・スフィアの4人がメインキャストを務めているので
オチはだいたい見えているものの、どう見せてくれるかで
人気の度合いは決まってきそう・・

ただ、今まで幾度となく旅行した下田での記憶が
懐かしくよみがえってくる街並みの風景は、ちょっと嬉しい。

彼女達の、ケンカなんかを見ていると、中学生らしさ満載で
家族との距離感、接し方なんかもリアルだなと。

大きな起伏も今のところなく、遠い目で眺めている感じだけど
今後、大きなキセキが舞い降りるらしいことは必至。

女の子たちのキャラデザは、いろんなアニメで登場してきたような
わかりやすい雰囲気で、素直にかわいい。
彼女達が歌うOP、EDも、なかなか良い感じ。
でも、スフィアのファンだったりする人のほうが
いろんな部分で、もっとずっと深く楽しめるのだろうなぁ。

そういう意味では、スフィアファンのための作品かなと。
4人の女子でご当地アニメとくると、『たまゆら』を思い出すけれど、
この『夏色キセキ』は、まだ幼さの残る中学生らしい友情と、
ほのぼのとは違う、適度に躍動感のある感じがポイントかも。


ちなみに声の出演は・・

逢沢夏海=寿美菜子
水越紗季=高垣彩陽
花木優香=戸松遥
環凛子=豊崎愛生

そのほか、沢城みゆき、三木眞一郎、名塚佳織、
子安武人、宮野真守、斉藤千和など。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 44
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

友達って良いなと思いました(つ﹏<)・゚。

BS11で再放送していて,タイトルも青春っぽかったので観てみました。
観終わったのがこの季節って…。夏に観れば良かったかも(^-^;

女子中学生4人の夏休みを描いた物語です☆
4人は親友でいつも一緒だったのに紗季という子が引っ越すことになってしまって,離れ離れになるまでに不思議なことが起こってそれによって友情を深めていくって感じのお話。

まずそれぞれのキャラクター。
夏海はテニス部に所属する元気でボーイッシュな女の子です。弟がいます。正義感が強いのにお化けが苦手。
紗季は4人の中で1番大人で女らしい子です。夏海と同じテニス部所属でペアを組んでます。勉強も出来てしっかり者。転校が決まってます。
優香は天真爛漫な女の子。4人の中では1番子供っぽいけれど,ムードメーカーでもあります。旅館の娘でお手伝いが大嫌い。
凛子は大人しい女の子です。言葉数も少ないようだけど,優香のことが大好き。運動は苦手なようです。神社の娘です。
あたしは優香が1番好きでした。でも,ダンスの練習しようよ(笑)。

キャラデザは嫌いではないんですが,身体が華奢すぎませんか?
顔より胴体の方が細いというか…。
中学生だからあれでいいのかなぁ。
作画が不安定なところも気になりました。

ストーリーは御石様という神社にある岩が4人の願いを変な形で叶えるという…。
1話ごとにその願いによって起こった不思議な出来事を解消していくんです。
御石様の力は4人が望む形では叶えてもらえないことがほとんどで,その願いのもとになったことを解決することで御石様の力によるものが消えるのです。
お話自体はシンプルで深みのない感じで気楽に観れるものですが,紗季が引っ越しちゃうのはほんとに悲しいです(>_<。)
あたしもテニス部だったのもあり,友達のことを思い浮かべたり,彼女たちに感情移入したりしちゃいました。。。
{netabare}夏海は紗季の隣の家で窓を開ければ紗季の部屋があって…っていう仲なのに,「引っ越しが終わったらわたしの部屋,窓から空き部屋しか見えなくなっちゃう。」っていう夏海のセリフは自分も夏海の気持ちになって悲しくなってしまいました。
逆に紗季の立場になって1人だけ離れて行かなくちゃならない気持ちを考えたらとても切なくなりました。
第8話の船での紗季のセリフ。「今回は旅行だけど,次行く時は引っ越しなんだって思っただけ…。」。あのシーンの時,あたしも紗季の気持ちになって同じことを考えていたのです。あと,「引っ越しでまたこの旅行のことを思い出すんだろうなぁ。」とも思いました。 {/netabare}
ただ,切ないストーリーなだけにアイドル要素要る!?って思いましたけどね(-_-)

OP&EDは良いですね!!
特にEDは切ない感じでとても好きになりました。
“放課後は永遠みたいにサヨナラをごまかしてたね”っていう歌詞はほんとにそのとおりだなと…。
終わりがくるのは知っているはずなのに,その時はこれがずーっと続くような気がしていたんですよね。。
高校生の時いつも放課後友達と机を合わせて一緒に勉強してたことを思い出しちゃいました。
良い曲だと思ったら「secret base~君がくれたもの~」の作曲者なんですね!!
なるほどです★

気になったのは,せっかく4人組なのに2人2人に分かれがちなこと。
3人のことを平等に友達と思っている感じにしてほしかったな。
細かいとこを言えば,テニス部(コート屋外)なのに色白過ぎ!!
現実であの色白具合だと相当練習してない(〃゚д゚;A
あと,最終話が駆け足なのが残念でした。。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 10

66.0 4 アイドルでギスギスなアニメランキング4位
ラブライブ!スーパースター!! 第3期(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (91)
144人が棚に入れました
結ヶ丘女子高等学校の学校アイドルグループ「Liella!」の物語は続く!新学期を迎え、メンバーたちは新たな挑戦に立ち向かう。より大きな舞台、強力なライバル、そして自身の成長と向き合いながら、彼女たちの絆はさらに深まっていく。歌とダンス、そして友情が織りなす青春ストーリー。Liella!の夢と情熱は、今season3で更なる高みへ!学校アイドルたちの輝かしい未来をお見逃しなく!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自縛を解き放った、その先に。

【物語 4.0点】
μ'sの無印、Aqoursの『~サンシャイン!!』、そしてこのLiella!の『~スーパースター!!』と、
『ラブライブ!』アニメ化作品のシリーズ構成を歴任してきた脚本家・花田 十輝氏。
美少女でも己に秘めた醜い部分を容赦なくぶちまけさせ、ぶつかり合わせることで、
痛切なドラマを体現して来た、青春作品の名手です。

が、花田氏も、偶像(アイドル)である推しを下げるセリフが忌避されがちな、
2.5次元界隈とはあまり相性が良くない印象です。

象徴的だったのがμ'sの無印1期終盤。
{netabare} 「ラブライブ!」大会の熱に憑かれて周りが見えなくなっていた高坂穂乃果が、
親友・南ことりが抱える、海外留学かスクールアイドル続けるかの葛藤にも気が付かず、
失意に落ちて、また再起する展開。{/netabare}
私は自分の本音すらコントロールできない、自分が何に縛られているのかも分かっていない。
そんな未熟な少女たちが苦い経験を積む、無印で一番青春アニメらしいエピソードだと思っているのですが。
放送当時は、痛い言動でことりを下げるは、そもそも意味不明だはと相当批判されたそうで。
(因果関係は不明ですが、無印1期放送前の第4回総選挙。1位でセンターを務めたことりは、放送後の第5回では最下位9位に沈んだという結果が事実として残っています)

偶像(アイドル)に青春アニメらしい踏み込んだセリフを吐かせると炎上してしまう。
そんなトラウマからなのでしょうか。
以降の花田氏の『ラブライブ!』アニメシリーズは、
時に追いかけっこで尺を消費する、足りなきゃ萌えキャラのネタを敷き詰める傾向が顕著に。
で、それはそれで展開がカオス過ぎるとまた炎上するw
私には、花田氏が得意の美少女キャラの毒舌を封じられ、もがいているようにも見えました。


加えてアニメ『ラブライブ!』シリーズは数々の様式美を積み重ねる中で、
伝統を築く一方、展開を型にハメる傾向も。
私は特に3年生が卒業したらグループ解散しておしまいにするという縛りが窮屈だと感じていまして。

3年生が卒業した先の未来は語られないという不文律。
3年生というキャラ属性が紐づけされた偶像であるスクールアイドルたちは、永遠の高3として固定される。
『ラブライブ!』というコンテンツはしばしば夢を語りますし、
実際、ライブ会場などは夢の空間ですが。
一方で、私にはずっと年を重ねない彼女たちスクールアイドルの未来も語らないで、何が夢なのか。
空疎だなとの気持ちもくすぶっていました。

そもそも別に学校でアイドルやるのに廃校問題解決を背負う必要は全く無いですし、
廃校はともかく「ラブライブ!」という大会を大目標にするのは『ラブライブ!』というコンテンツ成立の必須条件でもない。
夢を語るなら、青春を生きるキャラも、もっと自由に個々の夢を叶えれば良いのにという疑問もずっとありました。


そして迎えた『~スーパースター!!』
舞台を新設校に設定することで、1期で1年生として入学したメンバー5人に年を重ねない呪縛から解放し、
亡霊の如く蘇って来た廃校設定も1期7~8話でサクッと封印(賛否は分かれたようですがw)

2期で再び繰り返された、{netabare} かのんの海外留学決断と延期{/netabare} を描いた花田シナリオ炎上の惨劇w
ここも私は花田脚本らしい青春劇だと感じましたし、
何より従来の“みんなで叶える物語”の象徴であるラブライブ大会に区切りを付けた上で、
個人の自己実現を語る“私を叶える物語”をより上位に持って来ることで、
3期以降は『ラブライブ!』アニメシリーズの伝統に縛られず、
自由にシナリオ展開できるなとの手応えがあり、密かに楽しみにしていました。

実際、3期では史上初の「ラブライブ!」連覇の目標こそ掲げられますが、
大会の存在感は希薄で、ライバルも描写されない。
(個人的には名前だけ出てきた、ガテン系スクールアイドル・ゆるゆるアスファルトが気になりますがw)

あくまで主題は“私を叶える物語”。
花田氏も道中、5話にて、切り札の唐可可エピソードを前に、悪癖の追いかけっこが発生したりしたもののw
2期までで筆を縛る諸々の伝統を片付けていたのか、割とフリーダムに青春劇を描けていた印象。

何より私は、1期から成長を見守って来た5人が、ちゃんと具体的に進路を決めた上で、
グループを後進に託し、“私を叶える物語”を完結させて卒業したという、
青春アニメの当たり前に感動しました。


綺麗に完結したので私は続編、劇場版は特に望みませんが、
強いて続きを描くなら、スクールアイドルを卒業した彼女たちのその後を描く、
『オトナプリキュア』ならぬ“オトナリエラ”なら観てみたいと思います。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・サンライズ

上述の通り、キャラにセリフで心情を直接語らせるのが炎上リスクになる以上、
『ラブライブ!』アニメシリーズは語りたい本音を作画で示唆する、
意外な考察アニメになる傾向があり。
この3期では、さらに1期からの伏線回収となる対比カットも多数用意されます。

一番分かりやすかったのが第8話のライブシーン。
{netabare} 赤のLiella!に挑んでいく青のトマカノーテでセリフ以上に熱いライバル関係を演出した末に、
紫がグループカラーの11人のLiella!として再誕する演出でしょうか。{/netabare}
あのライブ、1期から観てきた、特に、すみれ推しにとっては、
かのんが、すみれをスカウトする殺し文句となった「センターが欲しいなら奪いに来てよ」へのアンサーとなる構図もあったりして。

この辺り、どうせ2.5次元キャラに萌えるだけの浅い作品だろうと、
セリフに出る上辺だけを捉える層と、
作画に散りばめられた要素まで拾ってエモいなどと感極まるラブライバーで、
満足度に明暗が分かれる印象がありますね。

そして、3期まで信じて視聴して来た忠誠心の強いファンが、
本作を好評する構図なのだろうと。

実際、公式が各話放送後アップするライブシーン動画の再生数も、
2期から半減していますし。


アニメ『ラブライブ!』も『~スーパースター!!』になり、
Eテレ全年齢層向けの夕方時間帯に放送される作品となっていますが、
視聴の際は、是非、光と影への人物配置にも意味を見出す深夜アニメ脳で考察して頂きたいですね。

例えば、3話・四季回「白色のセンター」の光源、撮影処理も含めて、
無色でも、いや無色だからこそ多彩に輝けると主張する白の演出など、中々の物ですよ。


【キャラ 4.0点】
『~スーパースター!』とは3期通じて、自分で自分の才能を縛っている少女たちが、
自らを解き放っていく青春群像劇だったのだと思います。

{netabare} 自分も輝きたいけどセンター無理と思っていた四季とか、
自分に生徒会長なんて無理っすとか思っていたきな子とか。
鬼ナッツがマニーに執着する真意とか。通学まさかの茨城からとか。{/netabare}
3期では特にLiella!の次代を担って行く2期生が殻を破る描写が目立ちました。

意外だったのが、唐可可。
上海からスクールアイドルになる夢を叶えるために来日し、
初期値から自己実現力MAXだと思われたクゥクゥもまた、
自縄自縛して自分の夢を封じ込めようとしていたキャラだったことに驚かされました。
まさか{netabare} 教育に厳格な両親が夢を阻んでいる?というのはミスリードで、実際には娘を温かく見守る側だったとは。{/netabare}


Liella!など最近の『ラブライブ!』はキャラのスリーサイズ設定を公表しないのがトレンド。
確かに今回は“胸部格差”などのネタカットもほぼありませんでしたし。
水着回や、温泉回が無くても、内面を掘り下げればキャラアニメはできます!
(まぁ私も水着カットが供給されれば美味しく頂きますがw)


【声優 3.5点】
ウィーン・マルガレーテ役の結那さん。
鬼塚冬毬(とまり)役の坂倉 花さん。

3期生の一年生役のお二人。
奮闘はしていましたが、キャラの感情表現には、やや苦戦した印象も。

結那さんは公式ラジオ等のトークにも風格がありますし、
一般公募枠からの新人・板倉さんも放送に先立ち過去話を振り返る動画でのナレーション等も上々なのですが。
やはりボイスの抑揚をセーブするキャラクターって難しいのでしょうね。

たどだとしいマルガレーテのツンデレボイスを聴いていたら、
私は西木野真姫役のpileさんの初期の頃の悪戦苦闘ぶりを思い出しました。

しかもマルガレーテや冬毬は当初はLiella!のライバルとしてヘイトを集めるポジションでもあり。
それでなくてもアニメ『ラブライブ!』は、セリフで踏み込まないでおいた問題を、
クライマックスの感情爆発演技で突破する無茶振りも多いのに。

板倉さんも、鬼ナッツとの姉妹の愛憎が極まった熱演など、
新人ながら良く頑張ってくれたと思います。


才能ある人が、こんなことに自分を縛られて動けなく物なのか?
『~スーパースター』のキャラ解放シナリオには疑問も感じる方もいるかもしれません。

ですが、例えば澁谷かのん役の伊達 さゆりさん。
1期生一般公募枠からの選出された、傑出した“スバラシイコエノヒト”のさゆりん。
実は、歌うことは好きだけと、自分なんかが歌手や声優アイドルになれるわけがないという自信の無さとの葛藤の中、
応募を逡巡した末、申し込んだのが締め切り最終日だったというエピソードがあります。

能力がある人が必ずしも自信があるわけじゃない。
この辺りのキャストの裏話も知ると“私を叶える物語”がいっそう、奇跡的な物に思えて来ます。

最近のさゆりんは、自信も出てきたのか、
センターぶりが、μ's全盛期のえみつん並に強いです。


【音楽 4.5点】
2期から3期の間に、ようやくコロナ禍による観客制限、声出し自粛から解放されたLiella!
待ってましたとばかりに?コール曲が続々と投入され、
ライブ映像からもラブライバーたちの熱気が伝わって来ます。

その流れで3期の楽曲群も、吹っ切れた良曲が多かった印象。
特に8話挿入歌の「Dazzling Game」はロックテイストで、
この先、ライブでもぶち上がりそうな攻撃力が高い一曲です。


OP主題歌の「Let`s be ONE」
マルガレーテ=真珠を連想させるOPアニメから、
マルガレーテのデレは確定的と考察された一曲。
{netabare} 通常グループデビュー曲が起用されるメンバーが揃った回で、
このOPが流される件もまた、『ラブライブ!』の型を破る一手でした。{/netabare}

そして何よりも最終回ラストシーン。
{netabare} Liella!デビュー曲「始まりは君の空」
上記の通りの捻くれた見方をする私にとっては、
あの5人は、スクールアイドルが終わっても、またちゃんと始まるんだとの歓喜もあって、{/netabare}
私には涙堪えるの無理でした。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 13

みのるし さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1話と2話見のがしてしもたやないかーい!

3期始まってるって昨日知ったっすわ!

何気にYOU TUBE見てたら3話限定配信とかで。なんやと~!1話と2話見のがしてしもたやないかーい!

ちゃあんとYOU TUBEチャンネルも登録しててX(旧ツイッター)もフォローしてんのにやな、なんの連絡もなしかいや!

ごるぁあ!ラブライブ!


とゆうことでYOU TUBEとNHKプラスでそれぞれ1回ずつ2回見てしもたやんけ!

1話と2話見のがしてしもたからか、知らん間にリエラからかのんちゃん脱退してるし、2期で『渋谷かのん!お前を倒す!』と息巻いてた謎の女と他1人とで3人のユニット組んでるしやね。

どおゆうことやねん。


やー。

でも相変わらずみんなカワイイし。歌とダンスも素敵やし。
EDがまたかわいいしな。


まあええすわ。


3話から見るつづけてこましたるさかいな!

覚えとけよ!

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年が明けて2025年。NHKプラスで3期一気配信をやってくれたおかげで見逃した1~2話、それ以外のハナシも結構飛ばして見てたらしく(リアタイで見ててなんか話しつながってないなぁとは思ってたのですが…)一気通貫でやっとこ見てこましたったがな!

もちろんライブシーンもカワイイかったのですが、四季ちゃんのハナシもよかったし、タンクゥクゥちゃんの超富裕層ぶりもよかったし、牛久市長も推しまくり鬼塚姉妹のハナシもグッときたしでキャラの深堀シリーズの具合も見ごたえありでしたな~。

3年生が卒業して後輩に部活としてのラブライブを託すとゆー切り口もなんか新しかったしですねいやホント。いい最終回でしたね~。


でも毎週楽しみにしていたあのチョーカワイイエンディングがもう見れないのかと思うとかなりグスンなのであります。

クレジット見てたらEDの演出やってる人。出合小都美ってゆーのかー。出合、出合、、、、出合小都美、、、はてなどっかで~。


おお!スキローの!
うーん。この人ひょっとしたらこの人にダンスシーン撮らしたら右に出るものがいないのでは・・・・。

スキロー2期もなんかやるってハナシだしねぇ。


まあそんなわけで最後まで楽しませていただきました。
やっぱラブライブはとおといのぉ。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 3

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春部活ものとして安定した面白さがある

1話感想 3.7 留学が駄目になるのは酷いような…
私は本シリーズ結構楽しみに見ています。

主人公達が音楽やダンスの専門家達で技術が優れている設定が良いかなと。
まあ、1期、2期の素人達が集まったことで凄いパワーが、的な設定もそれはそれで良いのですが。

でもどうみても普通の素人じゃないでしょ。
素人に作曲とかできんよ。

ラブライブで普通に優勝しても続いている状態ですね。
前期でいよいよ留学… と思いきやそれが駄目になって、という展開。
ええ…?

まあ、ウィーンの音楽学校を描くのはきついのはわからなくもないですが、
将来設計とか潰れるし、これはかなり酷いですね。

主人公は被害者ですが… なんだかなぁ。

まあ、リエラとは別グループを作っていく展開も悪くはないと思います。
既にラブライブでは優勝しているわけで、何を目的に頑張っていくのか…。

楽しみに見ていきます。

全話感想
私は今までのラブライブシリーズの中で、本シリーズが一番好きかもしれません。
というのも、真っ当な青春部活ものという側面がしっかりあるからですね。
1期は1年生。ライバルとの勝負。挫折。
2期は2年生。先輩、後輩の関係。そして栄光。
3期は3年生。最上級生として栄光を掴んで卒業。
これで完結かと思いますが、非常にまとまりが良かった。

野球では甲子園に相当するラブライブが最低限ではあるものの毎回描かれていて、野球チームが甲子園を目指すようにしっかり目標として描かれていた点など。
普通の部活ものとして、普通に楽しむことができました。
そういう今までのラブライブとは違う普通なところが、受け入れがたいという方もいるのかな、とは思いますが、そういうところが良いと思っている人もいるということで。
満足でした。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1
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