nano.RIPEで友情なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのnano.RIPEで友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番のnano.RIPEで友情なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.8 1 nano.RIPEで友情なアニメランキング1位
グラスリップ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (1166)
5342人が棚に入れました
ガラス工房を営む一家の娘・深水透子は、友人の家にあるカフェ「カゼミチ」を友人たちとの憩いの場所にしている。高校3年の夏休み、彼女たちの前に現れた転校生の少年・沖倉 駆は、透子に、自分には未来の声が聴こえると語りかける。もし、あらかじめ未来を知ることができるのなら、自分は何を望むのだろう? 感じたことのない動揺を覚えながらも、透子は胸の中に、放っておけない感情が生まれていることに気が付く...。

声優・キャラクター
深川芹亜、早見沙織、種田梨沙、逢坂良太、島﨑信長、山下大輝、東山奈央、茅野愛衣
ネタバレ

アガパンサス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

グラスリップ解説最新版・分かりました

ネット上では「分からない」としか言われていない本作品。
いくつかの話をピックアップして見ていこう。ただし最終回の伏線になっているところは途中でも解説してしまうので、一通り観てからこのレビューを読んでくださいです・・・

1話のポイント
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2話のポイント
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3~6話は、あまり重要ではない。未来の欠片をめぐって視聴者はじらされる。その中で、次第に5人の中の恋愛感情が育っていく回だとみておけば、大きな間違いではないだろう。一応5、6話だけ少し。
5話のポイント
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6話のポイント
血なまぐさいケンカがあるが、それ自体はあまり重要ではない
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7話のポイント
未来の欠片の正体が判明したり、カケルの今までの人生がどういうものだったかが明確になる非常に重要な回である。
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8話のポイント
カケルと透子の関係が重要な段階に入る。
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9話のポイント
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10話
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11話
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12話のポイント
2話の重要な伏線が回収される回である。
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13話のポイント
この回ですべての重要な伏線が回収されると言ってよい。
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<まとめ>
グラスリップは、要約すれば「カケルが透子と出会うことによって人生の意味を見出した」アニメと言えるだろう。
<感想>
ここまでメモを取りながら「読む」アニメは初めてだった。何度一時停止をしたか分からない。でも「分かった」時の感動はすごいものがある。いやー感動しますよ。TARITARIをはるかに超える、爽やかな美しい感動ですよ。

<補足>
OPで少し幼い透子たちが描かれている意味
→この時点でヒロがサチに好意を抱いている。つまりこのころから5人の関係は変わり始めていたが、表面的には今まで通りのつもりだった・・・と解釈できる。ちなみに、サチと透子が親しかったらしいこともわかる。
ジョナサンがカケルならニワトリが5羽しかいないのは何故?
→ジョナサンはカケルだけでなく透子も象徴しているのではないか?二人とも最後は唐突な当たり前の孤独を共有し、最後はそれを振り切って前へ進んでいくという共通点がある・・・トビはもちろん、カケルのように「世界を外から見る冷めた視点」のようなものを表している。
「グラスリップ」の意味
→グラスとトリップ(旅)と西山監督が言っている。個人的にはこちらの方が好みですね。透子がガラスのようにキラキラしたものの向こうに「未来の欠片」を見る。これを「未来へ飛ぶ=トリップ」と捉えたイメージ。しかしそれではスペルがGlassripにならなければならない。
→Glass+slipで「ガラスが滑る」という意味もある。ガラスが滑ると割れる=5人の人間関係が壊れる、ということ

<日本アニメの終焉について>
 こういう難解なアニメが受けなかったということは、もう日本のアニメは終わりに来たのかなと思えてくる。
 ざっくりと日本のアニメ史を分けるとするならば、昭和世代と平成世代に分けることができるだろう。昭和時代の作品は「何かが起きて」物語の進行とともに大きな山「クライマックス」ができる、という素直で爽快な「格好いい」ストーリー性があった。
 しかしこうしたストーリー性のネタが次第に切れてきた。それが平成時代である。ここで登場したのが「何ですかこれ」的な作品である。それは例えばセーラームーン(ただしTV版、原作は根本的にテーマが異なる)のようなパロディ性のあるものであったり、エヴァンゲリオンや少女革命ウテナのようにストーリーの軸を視聴者の予想を「あえて」裏切る形で完結させようとする作品であった。これは、ネタ自体の新しさを追求するのに限界が生じたために、その構成の仕方について新しい手法を提案したためである。これは、ストーリーにいくつかの解釈の可能性をもたせるものであるため、「考察厨」の間で論争が起き、「話題」になることによって作品が売れる、というビジネスモデルであった。しかし視聴者はすぐにこのモデルに順応してしまい「慣れて」しまった。こういう作品を苦労して作っても、「要するにいろいろな解釈をすればいいのだな」「考えるのではなく感じろ」という風に「冷静な」感想しか出てこない。
 視聴者にインパクトを与えるにはどうしたらいいのか?昨今のマンガ作品は「どれも似たようなもの」や「既に観たことがあるもの」になってしまっている。萌えに走るとただのエロアニメとして批判され、ギャグはネタが古いorひねりすぎとして批判される。SFは既に科学の世界で実現しつつあるものか、既に実現したもののデフォルメでしかない。「技術」に走ってグラスリップのような作品を作ると、「どう解釈することもできない」意味不明な作品と受け取られてしまう。だから、新しいものを作っても新しさが今一つだし、ウケないのだ。
 どこの世界でも、最近「イノベーションの重要性」が叫ばれつつあるが、これはイノベーションが困難になってきている証拠だと思われる。
 ホント、これからのアニメ界、どうしたらいいのでしょうね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 57
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ガラスを透かして見た世界の向こうは、あやふやなれど美しい

この作品、皆さんの評判がすごく悪かったので逆に見てみたくなりました。
いえただ単に評判が悪いだけならスルーするところなのですが、皆口をそろえて「意味が分からない」との感想ばかりで。
何がそんなに意味不明なのだろうと見始めたのが経緯です。


結果として、確かにむず痒い感覚の残る作品でした(笑)

でも悪い作品かというと個人的にはそう思いません。
グラスリップを見ている間は色んなことが頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消え・・・意味は全て理解できなくとも心を満たしてくれました。

こういう作品なので、たまには足りない頭を絞って少し考えてみたいと思います。
一応本編及び『true tears』のネタバレを含むことをご承知の上でお読みください。



ものすごく長いネタバレレビューを読む



あと、当たり障りない印象として
ネタバレレビューを読む



いや~~・・長い。長すぎる。
グラスリップとこのレビュー、どっちが分かりづらいか良い勝負ですね(笑)

考察を要する作品が必ずしも良い作品となるとは限りません。
でも僕はこうやってグラスリップについて考えて想いを馳せている時間がとても楽しかったです。

もちろん皆さんのレビューを見た上で、ある程度の覚悟と知識をもって臨んだから今の感想があるのだと思ってます。

だから、どんな酷評でも全員のレビューにサンキューを付けたいほど感謝しています。

ありがとうございました。

僕から言えることは、恋愛に囚われず広い目線で物語を眺めて下さいということです。

あ、ネタバレ部分の解釈は全部自己流の解釈なのであまり参考にはならないかもしれません。ごめんなさい(笑)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 36

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

惜しい感じがする

福井県坂井市が舞台だったかな。
ガラスを通して不思議な感情だったり、未来予知だったりを主人公の深水透子が経験して不思議な体験をするお話だったような。

ラブストーリーな展開もあるのかなと思ったけど、もう終わり?という感想だった。もうちょっと掘り下げてほしかったかな。
早見沙織さん演じる高山やなぎは良かったンゴ。
キャラソンも

キャラクターが魅力的で主題歌もガールズアンドパンツァーや氷菓などで波の乗っていた?ChouChoと花咲くいろは絡みもあるnano.RIPEでよいし、P.A,WORKSだけあって作画もよかったのですが、物語の内容が惜しかったと感じました。2クールやれば、面白くなったかも。

OP
夏の日と君の声 ChouCho
ED透明な世界 nano.RIPE
イメージソング
ルーセントアイズ ChouCho


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ガラス工房を営む一家の娘・深水透子は、友人の家にあるカフェ「カゼミチ」を友人たちとの憩いの場所にしている。高校3年の夏休み、彼女たちの前に現れた転校生の少年・沖倉 駆は、透子に、自分には未来の声が聴こえると語りかける。もし、あらかじめ未来を知ることができるのなら、自分は何を望むのだろう? 感じたことのない動揺を覚えながらも、透子は胸の中に、放っておけない感情が生まれていることに気が付く...。

1. 花火
大勢の人で賑わう花火大会会場。深水透子と高山やなぎは、やなぎが輪投げで手に入れた不思議メガネをかけてはしゃいでいた。透子がメガネをかけると、ぼんやりとした風景とともに「やっと見つけた」という声が聴こえてくる。一瞬戸惑ったものの、親友幸へのプレゼントにぴったりなノアベルを見つけたこと、また井美雪哉と白崎祐が屋台で大量に買ってきた食べ物の前に、その出来事は忘れてしまう……。後日、学校でにわとりのジョナサンをモデルにしてクロッキーをする透子に、ひとりの男子生徒が声をかけてくる。その優しい声音はどこか聞き覚えがあった。

2. ベンチ
いつものように祐の祖父が経営するカフェ「カゼミチ」に集まった透子たち。そこに現れた沖倉 駆は「俺はあの日、君と同じものを見た」と透子に告げる。いきなり来て馴れ馴れしく話す駆を警戒する雪哉たちだったが、駆は気にせず透子に待ち合わせ場所と時間を伝え立ち去ってしまう。微妙な空気が残る中、幸は戸惑う透子を見て彼女に同行することを決める。翌日、駆は幸がいることに特別驚く様子もなく、「透子には何かきっかけがあると、幻覚のようなものが見えるんじゃない?」と、彼女たちしか知らないはずの事実を口にするのだった。

3. ポリタンク
駆と一緒にいる時、きっかけがあれば“未来の欠片”がはっきり見えること。そして、やなぎのことを好きだと思っていた雪哉からの突然の告白。今までの日常が大きく変わろうとしていることへの不安と、親友たちが離れ離れにならずにすむ方法を考えた末、透子は駆に頼み“やなぎと雪哉の未来を見る”ことを決意する。自宅に隣接する工房でガラスを吹きながら駆を待つ透子は、おぼろげな“欠片”を見はじめる。そして突如それは鮮明になり、やなぎの泣き顔が映し出される……。一方、祐もある想いを胸に秘め、明日行われる登山に備えていた。

4. 坂道
登山の帰り、幸が入院しているイメージを見た透子は、彼女からの着信に慌てて出るも、予想とは違い、やなぎがレッスン中に右足を怪我したと聞かされる。急いで病院に向かった透子だが、右足に包帯が巻き松葉杖を使うやなぎと、肩を貸す雪哉の姿を見て、微笑みながらそっとロビーを後にするのだった。一方、ケガもなく無事に帰宅した幸は、登山の時に祐と交わした会話、「俺、幸って名前……好きだな」という言葉を思い出していた。そんな時、借りた本を返しに祐が幸の家を訪れる。玄関先でいつもより緊張している祐に対して、幸は「あがる?」と声をかける。

5. 日乃出橋
怪我から復帰して初めての記録会に向かう雪哉と、それに付き添うやなぎ。雪哉は緊張はしていないつもりだったが、やなぎが持つ動画用のビデオカメラからは自然と視線を外していた。一方、カフェ「カゼミチ」をひとり訪れた透子は、祐の祖父から祐は今日デートで店にはいないと聞かされる。思わず携帯で幸の番号を呼び出そうとして思いとどまるが、その足は自然と幸の家に向かっていた。透子の訪問に慌てた祐は見つからないよう幸の部屋から脱出。だが幸は、付き合っているわけではないが、つい先ほどまで祐が部屋にいたことを透子に伝える。

6. パンチ
まだ薄暗い早朝から工房に入りガラスを吹く透子。同じく朝早くから目覚め“未来の欠片”によって透子の声を聞いてしまう駆。“未来の欠片”のせいで駆を意識してしまう透子は、駆から電話があってもろくに話さず切ってしまう。午後、祐からの電話でカフェ「カゼミチ」にいつもより早く呼び出された透子は、幸とのことを打ち明けられ、また後から来たやなぎからは、雪哉に告白したことを聞かされる。これまでの関係が徐々に変わり始めるなか、祐から幸へのサプライズ花火大会が提案される。

7. 自転車
自宅前の海岸でやなぎと話す透子。雪哉と駆の勝負にやなぎが平手打ちで割って入ったこと、幸と祐の関係、そして幸の検査入院について話していると、波のきらめきをきっかけにして“未来の欠片”が見えてしまう。それは病室で横になっている幸の笑顔、そして傍らには祐の姿があった。嬉しくなった透子は思わず「やっぱり幸、大丈夫」と口にしてしまい、いぶかるやなぎに対して、慌ててごまかすのだった。一方、幸の病室を訪れた祐は、初めて幸の母親に出会う。緊張する祐だが、幸に「ボーイフレンド」と紹介され、さらに身体を強張らせるのだった。

8. 雪
夕暮れの波打ち際で見た“未来の欠片”は、透子が倒れ込むほど強烈なものだった。駆は「きっちり説明してもらうから」というやなぎの台詞を聞きながら、彼女に連れ帰られる透子を見守ることしかできなかった。後日、幸のお見舞いに訪れたやなぎは、雪哉が自分に黙って陸上部の夏合宿に行ったこと、幸と祐のこと、海での出来事と透子と駆の関係を彼女に話す。そして透子と駆の間に何か秘密があるのではないか? もし知っているなら教えてほしいと頼むが、幸は、どこか悲しそうな表情を浮かべながら「特別な関係なのかも……」と答えるのだった。

9. 月
雪……そしてキス。そんな駆との“未来の欠片”を見た透子。いつもなら聞こえてくるはずの“未来の欠片”が聞こえない駆。合宿に行った雪哉にメールを送るやなぎ。メールの送信者を見て朝練に向かう雪哉。祐に「夢十夜」というメールを送る幸。幸からのメールの内容が夏目漱石の小説だと知る祐。お互いどこかギクシャクしているものの、それぞれの未来が少しずつ動き始めていた。そんな中、透子は幸から「約束の場所に行きたい」と連絡を受ける。少しとまどいつつ待ち合わせの時間と場所を決めるのだが、その後祐にも、幸から、同じ時間と場所のメールが届く。

10. ジョナサン
麒麟館の展望台。“約束の場所”で透子と祐に告白した幸。驚く2人を見てどこか吹っ切れた様子の幸は、3人で月を見上げていることに嬉しさを感じる。その夜、自宅で妹の陽菜から、やなぎが“新しい自分になる”と言っていたと聞かされた透子は、自分も前に進むべく駆との関係をあらためて考えることに。翌日、駆の家を訪れた透子は、駆の母から、ピアニストとしての母の仕事の関係で転校を繰り返してきたこと、そのことによって感じる孤独を、駆が「唐突な当たり前の孤独」と呼んでいたことについて聞かされる。

11. ピアノ
美術準備室の壁に寄りかかり静かに座る透子と駆。以前見た未来の欠片が現実となったことに困惑しながらも嬉しく思う透子だったが、「駆君、私のこと本当に好きなのかな?」「私たち何もわかり合ってない」と心に引っ掛かっていた思いを口にする。自分の気持ちを見透かされた気がした駆は、自分が未来の欠片を見るきっかけでもあった母が弾くピアノを聴きに来てほしいと、透子に伝えるのだった。一方、幸は祐に、また山に登りたいと告げ、雪哉は初めてやなぎのレッスンを見学しに行くことを決める。それぞれがそれぞれの明日のために動き出した。

12. 花火(再び)
父がガラス工房を持つことになり、東京を離れ家族で引っ越してきた深水透子は、慣れない土地でうまくやっていけるか不安を感じていた。そんな時、駅で偶然出会った沖倉 駆。彼に連れられカフェ「カゼミチ」を訪れた透子は、井美雪哉、高山やなぎ、永宮 幸、白崎 祐たちと出会う。小学校の時からずっと一緒だという彼らに誘われて、透子は花火大会を見に行くことに。雪哉とやなぎ、祐と幸、そして駆と透子。それぞれが楽しそうに花火を見上げている風景。それはもしかしたらあり得たかもしれない、透子の未来の欠片が紡ぐ世界だった――。

13. 流星
透子が見た世界。彼女にとってその衝撃は大きく、駆の母のピアノ演奏が終わると同時に気を失ってしまう。透子が目を覚ますと、そこには心配そうに彼女を見つめる駆の姿があった。自分のせいで危険な目にあわせてしまったと感じた駆は自らを責めるのだが、透子はもう少し駆の家にいたいと言う。心配する家族を帰してひとり残った透子は、もう一度ピアノが聴きたいと駆の母に願いでる。そして曲を聴きながら透子は駆が居なくなると感じるのだった。その頃「カゼミチ」には雪哉、やなぎ、祐、幸が偶然集まっていた。長く短い夏がもうすぐ終わりを迎える。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

74.4 2 nano.RIPEで友情なアニメランキング2位
バクマン。第3シリーズ(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (671)
4275人が棚に入れました
何となく毎日を過ごしていた中学生・真城最高は、ある日、同じクラスの秀才・高木秋人から「俺と組んでマンガ家になってくれ!」と声をかけられる。だが、 3年前、プロのマンガ家だった大好きな叔父の死を目の当たりにし、マンガ家になる夢を捨てていた最高はそれを断ってしまう。しかしその夜、秋人に呼び出された最高は、あこがれの美少女・亜豆美保の家を訪ねる。そこで秋人の告白に亜豆が出した驚きの「答え」に舞い上がった最高は、亜豆に「2人のマンガがアニメ化されたら結婚してほしい」と申し込んでしまう!!

声優・キャラクター
阿部敦、日野聡、早見沙織、矢作紗友里、岡本信彦、諏訪部順一、志村知幸、川澄綾子、藤村歩、利根健太朗、野島裕史、川田紳司、堀内賢雄、浜田賢二、森田成一、桐井大介、子安武人、風間勇刀、立花慎之介

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

進化の歩みを止めることなく突っ走る亜城木夢叶・・・問われた真価に対する答えは^^?

少年ジャックを背負う人気漫画家になって作品をアニメ化する・・・その夢を叶えるために全力で走り続ける亜城木夢叶のムッチャ熱い作品・・・第3弾です。

予め3期まで放送する事をを前提とした作品構成になっているので、リアルでこの作品を視聴されたいた方には、とても長い空白の1年だったと思います。

「自分達の本当に作りたい作品を描きたい・・・」
その信念を貫き通そうとする二人・・・振り返ってみると、足枷でがんじがらめになっていました。
中学生の頃に見上げた高みに、自分達を押し上げなければ夢は叶わない・・・そんな土壇場の状況から3期の物語が始まります。

亜城木夢叶は、これまでたくさんの産みの苦しみと向き合い・・・時には悔し涙で頬を濡らした時もありましたが、一つ一つを自分の糧としてきました。
夢を叶えるために全力で駆け抜けた10年・・・だったと思います。

10年間・・・彼らの夢はただの一度もブレなかったのは流石です。
一つの夢を10年間見続ける・・・リアルに考えたら物凄く高いハードルです。
しかも、彼らは途方もない夢を目標にして頑張ってたんですよね。
夢の大きさに押し潰されても決しておかしくなかったと思います。

これまでは人知れず静かに思いを育んできました。
夢を追い掛けて10年・・・費やした時間と注ぎ込んだ情熱の分だけ、周囲を気にしなければならない立場にまで成長していました。
成長するのは良いことだと思います。その分だけ人生の選択肢が増える訳ですから・・・
でも、その成長が時には足枷になることもあるんですよね^^;

悪気は全然ありませんでした・・・
尊敬していたから・・・大好きな人の事を知って嬉しかっただけなのに・・・

ひょんな出来事が発端となり、亜城木夢叶の夢が白日のもとに晒される事になってしまうのです。
彼らは決して悪いことをしている訳ではありません。
それなのに目の前を通り過ぎていくのは、たくさんのバッシングの嵐・・・
相手の事を考えると世間の荒波に抗わない方が・・・などという気持ちが沸き上がってくるのも分かります。

でも、ここからがこの作品の真骨頂・・・
言葉で表面上は何とでも繕う事は出来るけれど、自分の本心は繕う事なんてできません。
だから優先するのは自分の素直な気持ち・・・
身体が歩みを怖がっているのが分かります。
傷つきながら・・・ボロボロになっても歩みを止めないのは、お互いの道がその先で繋がっていると信じているから・・・
だからお互いに相手の状況をただ黙って見ているだけ・・・なんて事は決してありません。
最初は怖いだけでした・・・でも勇気を振り絞った一歩に差し出された手の温もりを感じて・・・過ぎ去ってみたら充足感に満ち溢れている・・・

何という絆の固さなのでしょう・・・
何という信頼の深さなのでしょう・・・

そして彼らは夢の実現に向けたお互いの立ち位置も決して揺らぎませんでした。
「一歩先で待っていてくれているから頑張る・・・」
次の瞬間、画面一杯に広がるのは言葉では言い尽くせない最高のパフォーマンス・・・

真摯に・・・愚直に我を貫き通した10年・・・
ホント紆余曲折の10年でしたが、その年月の重みをしっかり受け止めても余りある、とびきりのラストが用意されていました。

この真骨頂以降を・・・きっと10回以上は視聴したと思います。
何度も涙腺が崩壊しちゃいました(//∇//)

これまで、ごく一部の登場人物にしか触れてきませいでしたが、他にも魅力的なキャラがたくさん登場します。
特に下の二人は主人公と同じくらい大好きなキャラでした^^
高木(旧姓:見吉)香耶(CV:矢作紗友里さん):二人を陰日向で支えた功労者です。
蒼樹紅(CV:川澄綾子さん):序盤と終盤でキャラのイメージがガラッと変わりました。人当たりが徐々に良くなっていくんです・・・最後、平丸先生が羨ましくて仕方ありませんでした^^;

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「もしもの話」と、ヒャダインさんの「23時40分 feat. Base Ball Bear」
エンディングテーマは、スフィアさんの「Pride on Everyday」と、JAM Projectさんの「夢スケッチ」
3期に相応しい主題歌だったと思います。
一番のお気に入りは「夢スケッチ」です。本編からの入りが絶妙である事も、本編で涙で前が見えない状態で気持ちが昂ぶっていた事も評価に含まれていますけれど^^;

75話視聴してきてホント良かった・・・お気に入りの作品がまた一つ増えました^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 28
ネタバレ

plm さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

漫画で漫画家という邪道(メタ的)なようで王道な友情・努力・勝利!

PCP完全犯罪党が始まった辺りから始まる第三期、丁度原作知らないとこなので補完するため観始めた。
ストーリーは凄くイイけど、台詞回しやら場面転換が淡々としてるのは原作通り。
これで演出も伴ってたら感動大作になっていたかも。とはいえこのサクサク感もバクマン故の持ち味か。
OPがエンディングにしか見えない。アニメの中でアニメ化してるのは笑った。

この作品、ジャンプで読んでいた頃は漫画を題材にした漫画とはまたメタっぽい変化球できたなぁ、
なんて思っていたけど、実際は友情・努力・勝利のジャンプ三本柱の王道まっしぐらな内容だった。
このノリはデスノコンビというより、むしろヒカ碁を彷彿とさせるような熱さを感じる。

この作品が生んだ"シリアスな笑い"という言葉は、とても印象的で心に残った。
平丸さんと吉田氏の回は良かったなー。
シリアスな笑い取りに来てるようで、しっかり伝えたい気持ちが詰まっており、プロだなぁと思う。

七峰君
ネタバレレビューを読む

模倣犯の回も素晴らしかったなぁ。コナンばりの閃き、こういうのはアニメ効果も伴ってぐっと来た。

OPがエアーマンに

新妻君
ネタバレレビューを読む

そういえば静河流いないのか……けっこう好きだったのに残念。

亜城木夢叶&ラストスパート
ネタバレレビューを読む

久々のお気に入りアニメになった。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

バトルじゃない。スポーツでもない。でも熱血ジャンプ漫画

中学生のときに志を立ててから約10年。
青春の全てを漫画にかけてきた主人公達の熱血「漫画家」まんが。第3期、完結編です。
作中でジャンプ漫画の事を扱い、ときには揶揄しながら、本作自身がコテコテのジャンプ漫画の集大成。
努力、友情、勝利です。


原作を読む限り、4期があるだろうと思っていました。それぐらい原作ストックはあった筈です。
ところが実際はこの3期で完結。
このへんは大人の事情なのかもしれませんが、原作のエピソードや登場人物を多少削る事になっています。
ただ、削られた部分は原作でも微妙だった(そして長かった)ところ。
感動もしますが結構殺伐ともするので、あえてアニメに入れない選択もアリだったと思います。
これに関しては、破綻無くキレイに編成してあったと思います。

そこは良かったのですが、それでも2クールで収めるには少々尺不足でした。
ちゃんとドラマになっているし各話で盛り上がりどころもキチンと創ってあって、出来る限り最良の構成になっていたのは流石。
ですが、ちょっと贅沢を言わせてもらえば、もう少しじっくりやって欲しかったエピソードも多々あり、原作ファンとして少し不満が残ります。

それでも、見応えは充分。
1期から続いた、主人公達の努力と挫折と成長の物語、ライバル達との凌ぎを削るアツい勝負の物語、仲間や愛する人との友情と愛情の物語、それぞれに花道が用意してあり、1期からのシリーズを通して非常に良くできています。
一貫してブレないテーマである「夢を叶える」
そこに向かって突っ走りつづけた少年達を見守ってきた我々としては、もう終盤では涙ながらに見ていました。
本作のテーマを見事に表現してあるOPとEDが素晴らしい。
4曲ありますが、どれもバクマンの完結編を飾るのに相応しいものばかり。
EDの映像と歌詞だけで泣かされてしまいます^^;

アニメとしての質は今更言うまでもないNHKクォリティ。
再現度が高く、原作絵をキレイにイメージどうりに創られていて、文句の付けようがありません。
作中で漫画がアニメ化される話を扱いますが、それだけに下手なアニメは作れませんよね。
このジャンプ漫画をアニメ化した「バクマン。」というアニメで下手なものを見せたらいいツラの皮。自虐になってしまって笑えません。スタッフには微妙にプレッシャーだったんじゃないでしょうか^^;
余談になりますが、
そのアニメ化のエピソードで声優のオーディションをする話がありました。
役柄として「大御所」や「今、人気ナンバー1声優」という登場人物がでてくるのですが・・・ほんとに人気声優や大御所を起用してあります。1話しか出番ないのに。
さすがの拘りだなぁ、と、ちょっと感心しました。あのキャストなら文句なしです。


終わってしまった寂しさはありますが、きれいに完走した物語はやっぱり清々しい気分。
アツくて爽やか。
実に少年マンガらしい面白さを語り追求しながら、それを体現した秀作。
あにこれでは大手少年誌原作はあまり評価されない傾向にありますが、やはり日本一売れている雑誌の人気マンガ。
それを堅実にアニメ化した作品ですから、間口は広く定番的に面白いのは確かです。
是非とも万人にオススメしたい一作。もちろん1期からね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 23

75.5 3 nano.RIPEで友情なアニメランキング3位
citrus(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (530)
2148人が棚に入れました
ギャルだけど初恋も未経験なjk・柚子は、親が再婚した都合で女子高に編入することに。彼氏ができない!と不満爆発の転校初日、黒髪美人の生徒会長・芽衣と最悪の出会い方をする。さらに、義理の姉妹になった芽衣と同室で生活することに・・・!?

声優・キャラクター
竹達彩奈、津田美波、藤井ゆきよ、久保ユリカ、井澤詩織、葉山いくみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

純情ギャル×黒髪生徒会長=×××

この作品の原作は未読です。
原作の掲載誌は「コミック百合姫」で、これまで「ゆるゆり」「犬神さんと猫山さん」「捏造トラップ-NTR-」などを輩出してきた雑誌です。
2018年春アニメで放送が予定されている「立花館To Lieあんぐる」もこの雑誌からの作品になります。

そしてこの物語の主役を演じるお二人…あやちと津田美波さんの組み合わせは今回が初めてではありません。
二人が主役若しくは準主役で活躍する作品…私の知る限り「モモキュンソード」「おくさまが生徒会長!」に続き、これが3作目になると思います。

あくまで個人的な私見ですが、この作品の様に女性同士が対峙する…というシチュエーションにお二人の声質が合っているから、集まるべくして集まったんだと思います。
コロコロ転がるようなあやちの声質と、津田さん演じるキャラの声質は水と油の様に共通点が見出せません。
だからこそ、この作品の様にキャラの心情を重視される作品には欠かせないんだと思います。
スタート地点はバラバラ…向かっている方向すら根本から異なる二人…
天と地ほどの差を表現するのに、声質は欠かせないと思うんです。

この物語の主人公は高校1年生の藍原柚子…母親が再婚して藍原性を名乗るようになった今どきのギャル風な容姿が特徴の女の子です。
母親の再婚に伴い、住むところも学校も変わった柚子でしたが、気合いを入れて身なりを整えて登校した彼女に待っていたのは、全身校則違反という洗礼…その学校は校則の厳しいお嬢様学校だったんです。

そんな彼女の前に現れたのが1年生なのに生徒会長を務めている藍原芽衣…
黒髪ロングの美人さんで清楚な出で立ちは柚子とまるで真逆…
何もかもが違う二人…ですが、親同士が再婚して義理の姉妹になった二人だったんです。

お互い「その他大勢」から身内としての「ただ一人の存在」に昇華した二人…
柚子のお節介なまでの優しさと、芽衣の凜とした言動を慕う存在を巻き込みながら柚子と芽衣の物語が動き出すのです。

言葉にするだけで良いのに…
一人の視聴者の立場というだけなら、きっとこの思いは払拭できないと思います。
きっと「その他大勢」同士の立場だったら、悩むことも苦しむことも無かったと思います。

でも、お互いの距離が近すぎると逆に言えない事もあるんですよね…
まぁ、二人の場合は各々を構成する人格が凝り固まっていたので、余計に事がややこしくなった点も否めませんけれど…。

だから二人を見ていると駆け引き…にすら行き着いていない事に気付きます。
自分と相手の立ち位置を理解して、次の一手を模索するのが駆け引きとするなら、二人ともお互い自分の事だけで精一杯なんですもん…

でも、そんなになってしまうのも理解できます。
これまで自分が経験したことの無い感情のコントロール…決して易しくはありませんから…
それに自分の領域の境界が曖昧だから境界線上でのせめぎ合いもできない…
人は知らない事に対して臆病になる…当然の事だと思います。

この堂々巡り…
これではいつまで経ってもお互いが噛み合う事はありません。
でも、お互いがもう少し歩み寄りながら理解し合う選択肢は絶対あったと思うのですが、これはだいぶお預けを食った気がします。

だから井澤さんや金元さんといった外乱には正直ちょっと期待しちゃいました。
何故なら直ぐに展開が膠着状態になるからです。
その原因は芽衣の言動だった訳ですが、振り返ってみると彼女の鉄壁の防御こそが彼女自身の最大の魅力だったのかもしれません。

だって、何人たりとも侵入することのできない彼女の絶対領域を守っているのですから…
逆に考えると、彼女の鉄壁の防御は彼女が心を許した人しか掻い潜る事が出来ない類のモノなんです。
それって特別以外のナニモノでもありませんよね。
彼女の燃え上がるような情熱…それに触れられるのは本当に特別な人だけ…
柚子と芽衣の気持ちはどこに向かっていくのか…届ける事ができるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「アザレア」
エンディングテーマは、Mia REGINAさんの「Dear Teardrop」
nano.RIPEさんの曲は相変わらず痺れる曲ですね…
格好良過ぎて鳥肌モノでしたよ。
もちろん、カラオケでもチャレンジ済です。

1クール12話に物語でした。
感想して振り返ってみると、やはり私はあやちと津田さんの組み合わせが根本的に好きみたいです。
これからもお二人の共演を楽しみにしています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22
ネタバレ

一言 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ストーリー展開とキャラの描写がダメ

一言で言えば、キャラクターの考えてることが理解できないアニメ。


タイトル通り、ストーリー展開とキャラ描写のことは後程記載するとして。
きらら系の女の子が仲良くしてるゆるい百合が好き…くらいなライトな百合好きオタクには濃厚すぎるかもしれない。
百合というよりガチレズ、そんなアニメです。


しかしレズ依然に展開が無理やり過ぎてギャグアニメと化してたり、ただ単にエロ描写を描きたいだけのストーリー展開がめちゃくちゃなアニメだった。


※ここからはこの作品に対する愚痴のようなもので、オタク特有の早口な作品に対する批判()なのであまり推奨しません。
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話の持って行き方が唐突で、キャラクターの考えてることが意味不明になっている…。

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描写がたりてないと思う。感情移入できないどころか何考えてどうしてそんな行動を取るのか理解できないからもやもやしてしまう。

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感情移入どころかキャラクターの行動原理が謎だから話としておかしすぎる。
それが気になって仕方がなかった。


ただ、レズなら何でもいいと言う人や、ストーリーの粗探しも含めて楽しめる人ならいいと思う。一話を見て判断してみてはどうでしょう。

ツッコミどころあってニヤニヤするというよりは、鼻で笑う感じ。


ボロクソに書いたんですが、どんなことをやらかしてくれるのかという意味では楽しめたし、ここまで頭のぶっ飛んだレズアニメを見たことがなかったので新感覚な感じで楽しめました。

二期があれば見るとは思う。
やらないと思うけど。
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opとED最高に好きです。
あと、竹達のギャル演技、とても良かった。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
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pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

2話までの感想
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6話までの感想ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

81.2 4 nano.RIPEで友情なアニメランキング4位
劇場版 のんのんびより ばけーしょん(アニメ映画)

2018年8月25日
★★★★☆ 4.0 (403)
1819人が棚に入れました
旭丘分校」の生徒はたった5人。学年も性格も違うけれど、いつも一緒に春夏秋冬の変わりゆく田舎生活を楽しんでいます。ある日、デパートの福引で特賞の沖縄への旅行券を当てた「旭丘分校」の面々。夏休みを利用して、皆で沖縄に行く事になるのですが……。

声優・キャラクター
小岩井ことり、村川梨衣、佐倉綾音、阿澄佳奈、名塚佳織、佐藤利奈、福圓美里、新谷良子
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

残暑お見舞いなのん~

テレビアニメ「のんのんびより」のファンムービーとしては期待を遥かに上回る出来映え!
美しい自然と可愛く楽しい女子キャラたちによる極上の和みと癒し。
ストーリー性も充分あり、70分という、映画としては短めの尺ながら満腹度は100分以上の長編並みに感じる密度の濃さがありました。
作品の魅力が存分に表され、テレビ版を未視聴の方でも、日常癒し系アニメの人気作たる所以に納得し楽しめるのではないでしょうか。

《ストーリー》

旭丘分校の生徒たちをはじめとする田舎の村民9人の沖縄旅行顛末記。
ユーモラスなキャラたちの個性に沿った小ネタ満載の展開にニヤニヤと和むことしきり♪
そんな中にしっかり描かれる、脚本・吉田玲子さんお得意の、ちょっぴり切なくも心温まるハートウォーミングなエピソード。
のんのんらしい優しさもたっぷり伝わり大満足です!

《作画&演出》

テレビ版と同じく手書きの自然風景は美しく、キャラ画との親和性も高くて目の保養になります。(特に夜のワンシーンにうっとり!)

本作のシリーズを通して川面真也監督の演出面でつくづく感服するのは、シーン毎の間尺の取り方。
今回の映画でも、静止したキャラを見せられる度に笑い声や涙をこらえるのに必死になり、長回しで映る自然風景や建物などの器物を見てるだけでうっとりと癒されたり感慨に襲われてしまう。
しっかり情感を汲み取れる時間を充分とりながらも、決して間延びを感じさせないのは卓越した手腕ですね。

《音楽》

テレビドラマと同じくnano.RIPEさんによるOP。
nanoさんは作品に合わせた曲作りが上手く、海をイメージさせるサウンドでバカンスへの出発気分を盛り上げてくれました。
そしてこれまた同じくキャラ4人によるEDは、バックで場面を振り返りながら名残惜しい余韻に浸れました。

また、劇場ならではの音響システムで、水しぶきや波の音、無数の虫の音に包まれながら美しい景色を眺めてると、マイナスイオンのシャワーを浴びながらキャラ達と共に大自然の中に居るような幸せな気分になれました。

《キャラ》

今作では、なっつんこと夏海が一番活躍?
メンバーそれぞれの個性で笑わせてくれる中、いつもはからかい上手の彼女にキュンとさせられます!

あと個人的に一番楽しめたのは宮内三姉妹。
末っ子れんちょんの才能と感受性の豊かさは要所に描かれ、ホント、将来が楽しみな小学1年生。
長女かず姉には、意外な一面に驚きつつ楽しめました。
そして、キャラたちのお笑いの中でも突出してたのが次女ひかげ。
可愛い一面も見せ、今作のR-1グランプリ受賞でしょう♪

《声優さんの舞台挨拶初見学記》

今回、映画上映後にれんちょん役の小岩井ことりさんとほたるん役の村川梨衣さんの舞台挨拶を見る事が出来ました。

幅広い年代の250人程度の観客のほとんどは男性で平均年齢35歳といったところ。
小岩井さんの生「にゃんぱす~!」で始まるおふたりのトークは、村川さんの盛り上げ方も上手で、アニメ関連イベント初参加で変に緊張してた私も和やかな気分で楽しめました。

村川さんの地声は、ほたるんより「ヒナまつり」のアンズっぽく聞こえ、個人的に好きなキャラ声を生で聞けるのはテンション上がる~!
作品の架空の田舎の事をキャストみんなで「(仮)のんのん村」と呼んでるそうで、制作現場の楽しい雰囲気が伝わりました♪

小岩井さんのトークで、 ネタバレレビューを読む私の感想も深まると共に、小岩井さんの作品への思い入れを強く感じました。


観光地の旅行先がメイン舞台なので、田舎の「のんびりさ」だけが成分不足ですが、それを補う「強壮バカンス成分」がてんこ盛り。
この夏の暑さを和らげるくつろぎと癒しの清涼剤をぜひご一服どうぞ~♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 34
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

上映館が倍以上に増えるようです!

初日の舞台挨拶は抽選漏れしたため
翌日にあにこれ面子と一回目
今週の舞台挨拶には当選したので
舞台挨拶付きで2回目を観てきました

そんなかんじで初めて観た日は
アニサマ全通の3日目に
会場に行く前に新宿まで寄り道して観たのもあって
かなり疲弊した状況での鑑賞となりました

しかし、この最上級の癒しアニメのおかげで
だいぶ活力を取り戻して3日目へと向かえたように思います

ふだんののどかな田園風景とは舞台は違えど
やっていることはいつも通りの
ゆったり日常アニメ
ゲストキャラクターのあおいちゃんとの
ハートフルな交流もあったりと
とにかく沖縄の情景がとてもきれいに描かれていて
なんだかキャラクター達と一緒に
沖縄旅行を楽しんでいるような気分になりました

あとはサブキャラクターのくせに
ネタバレレビューを読む
と要所要所でギャグ要員として出動し
美味しいところを全部持っていくひかげに
今回はかなりやられましたw
ほんといいキャラしてる

そしてあまり間を置かずに2回目を見に行ったわけですが
舞台挨拶は置いておいても
2度目の鑑賞でも1回目と変わらず癒されたし
楽しく見れました

そして今は久々にTVシリーズを見返したい思いに駆られています
1期2期ともにdアニメにあるので
今期のアニメをいくつか切れば見れるけどどうしよう?

閑話休題

この映画かなり見れる劇場が少なく
基本的に都会の映画館でしかやっていない感じでした

隣の芝は青いと言いますか
田舎の人は都会にあこがれ
都会の人は田舎にあこがれるものです

のどかな田園風景とゆったりしたスローライフに
まるで異世界ファンタジーでも見るような感覚で
憧憬の念を抱くのは基本的に都会の生活に摩耗しきった層なので
都会に絞っての公開は戦略的に正しかったと思います

この戦略が吉と出たのかどうかは定かではありませんが
館数からするとかなり好調な収益を上げているようで
今回の舞台挨拶にて上映館が27scrから71scrへと
大幅拡大されることが発表されました

特に東北と九州は仙台と福岡で1館づつの上映だったものが
各県で1~2か所みられるようになり
だいぶ見やすくはなってるんじゃないでしょうか?

もし今まで観たいけど近くでやってないからと敬遠していた方がいれば
ぜひもう一度上映館情報を確認しなおすことをお勧めします

この後全国でさらにヒットすれば
劇場版をもう一作
あるいは3期の制作なんて話になるかもしれません
応援のためにもみんなでぜひ観に行きましょうw

おまけ(舞台挨拶内容・ネタバレ含)

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 33

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

みんなでもっと遊ぶのん!

テレビで2期が放送されてからもう3年…
この作品の大好きな方は、この劇場版を待ちわびていたのではないでしょうか。
かくいう私もその一人です。

テレビアニメ本編は基本的に1話完結型…
そのため劇場版から視聴しても話は通ると思います。
でも作り手の愛情が目一杯注がれたこの作品を隅々まで堪能するなら、是非前期からの視聴をお勧めします。

続編の放送をテレビにするか、それとも劇場にするかは議論の分かれるところだと思います。
個人的にはその作品に合っているなら、どちらでも良いと思っています。
劇場版には尺に限りがあるので、内容を詰め込み過ぎては物語が発散してしまいますし、テレビで放送する場合も尺が合わず中だるみした作品だって無い訳ではありません。

それではこの「のんのんびより」はどうだったか…
個人的には劇場版で正解だったと思います。
物語の構成から劇場版を選択しても尺の長さに違和感が無いこと…
そして繊細かつ緻密な背景のクオリティが半端無く、作り手の徹底的なこだわりが窺えること…
何よりそこまで手がかけられるのが劇場版の醍醐味だと思うんです。

鮮やかな空の青…
新緑に彩られた森の木々…
普段なら何気なく過ぎてしまう背景の一場面にも細やかな配慮が散りばめられているんです。
作り手の皆さんがこの作品を愛してやまない何よりの証拠なのではないでしょうか。
だから視聴にも気合いが入りますし、作り手の頑張りが感じられる作品は見ているだけで幸せな気持ちになれる気がします。

物語は夏休みもあと少しの時期…
いつもの4人組は今日も一緒に遊んでいました。
いつもと少しだけ違ったのは、駄菓子屋とかず姉が車で出掛ける姿を4人に目撃されたこと…
この僅かな差が、このあとの超展開へと発展する訳ですが…
その立役者は、存在は認識されているものの、殆ど出番がなく空気みたいな人…
と言えば、もしかしたらピンと来る方がいらっしゃるかもしれませんね。
こうして「いつもの日常」を大きく逸脱しながら物語が動いていきます。

途中まで視聴して気付いたこと…
それは物語の「間」をとても大切にしている点です。
思考が巡り、次の展開を思わず期待してしまうような「間」だったり、掌を帰すようにツッコミは秒殺だったり…

それもこれも、この作品に登場するキャラが愛されているからだと思います。
しっかりキャラの特徴が定着しているので見ていて安心感が半端ないんですよね。
でもそれだけじゃありません…
4人は多感な時期であると共に、成長期でもあるんです。
そんな彼女たちが時折見せるギャップがグッと胸に響くんですよね。

誰かのために何かをしてあげたいという純粋な気持ち…
そんな気持ちと優しさは伝染する…
この作品の優しさは心底温かいんですよね。
そして、いつもと違う日常をみんなは満喫していくのですが…
緻密で繊細な作画がキャラの躍動感と魅力に拍車をかけてくれているのが分かります。
この作品のキャラと背景…最強の組み合わせだったのではないでしょうか。

どうして楽しい時間ってあっという間に過ぎてしまうのでしょうね。
勿論時間は有限だから一秒たりとも無駄になんてできないし、決してしなかった…
だからこそ…なんでしょうね。
終盤の夏海の言動…私の涙腺は耐えられませんでした。
だって、私も夏海と同じこと考えていましたから…
こうして物語は「いつもの日常」に戻っていきます。

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「あおのらくがき」
エンディングテーマは、4人による「おもいで」
nano.RIPEさんのオープニングは鉄板ですね。
今回も抜群の楽曲を提供してくれています。
エンディングは「4人らしさ」が感じられる曲でした。

上映時間1時間強の作品です。
相変わらず笑いと癒しのバランスが秀逸な作品ですね。
万人にお勧めできる作品だと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 26
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