ようす さんの感想・評価
4.3
「人と妖。もともと触れ合わなければ、思いを残すことなんかなかったのに。」
人気シリーズ・夏目友人帳5期。
1話完結のお話が多いので
シリーズの途中からの視聴でも問題はありませんが、
1期から観ないのはもったいないと、
個人的には思います。笑
私は夏目友人帳シリーズが大好きなので、
アニメ制作が長く続いてとても嬉しいです♪
5期は全11話+特別編「一夜盃」「遊戯の宴」です。
● ストーリー
霊力が強く、
妖の類が見える高校生・夏目貴志(なつめ たかし)。
祖母・夏目レイコの遺品にあった「友人帳(ゆうじんちょう)」には、
妖の名が束ねられていた。
強い力を持つ友人帳。
それを他の妖から守るにゃんこ先生と共に過ごしながら、
夏目は妖たちに名を返すことを決意する。
この作品はとにかく「優しくて温かい」。
それは、
主人公の夏目自身の、
誰かを想う気持ちを持った妖たちの、
夏目の周りにいる人たちの、
みんなの優しい気持ちが
至る所で痛いほど伝わってくるから。
相変わらず1話完結のクオリティの高さが半端ない。
心の涙腺崩壊しまくりです(´;ω;`)
登場人物たちの誰かを想う優しさに、
心が強く揺さぶられる。
“感動”という言葉では弱いの。
この気持ちを言葉にできないもどかしさ…!
心の奥底で求め続けながらも、
滅多に満たされる事のない気持ち。
それを、この作品では満たし続けてくれます。
各話のエピソードや名言を振り返っていると、
それだけでまた泣けてくるよ…(´;ω;`)
≪ 妖と人 ≫
夏目のように
妖が見える人は少ない。
だけど時に偶然が、
人と妖を引き合わせてしまうことがある。
しかしそれは本当に気まぐれな出来事で、
何度も起きることはなく…。
一度つながってしまった絆は、
自分ではどうしようもなく妖たちの身を絡めとる。
自分には見えているのに、語り続けているのに、
届かない声と気持ち。
そんな妖の切ない気持ちと、
見えないけれど想いに答えようとする人の優しさに、
何度うるっときたか(´;ω;`)
特に2話の、
雨の日のバス停のタオルの話が好きでした。
≪ 人と人 ≫
幼い頃から妖が見えることで、
いろいろと苦労をしてきた夏目。
今は優しい藤原夫妻に引き取られ、
友人にも恵まれ、幸せな日々。
夏目と、夏目の周りの優しい人たちとの関係にもまた涙(´;ω;`)
特に10話が神回。
夏目と出会う前の藤原夫妻のお話も、
日々の中で感じる気持ちを丁寧に拾っていく塔子(とうこ)さんの魅力も、
もう全部素敵だった!!
この作品の主人公は夏目ですが、
変わらない温かさと安心感の源は塔子さんな気がします。
夏目も十分優しくて魅力的な主人公なのだけど、
塔子さんが強すぎるのよ。笑
● 音楽
【 OP「タカラバコ」/ ササノマリイ 】
またぴったりなアーティストを見つけてきましたね。笑
優しい歌声がこの作品の雰囲気とよく合っています♪
EDと比べると明るめな曲。
いい感じです♪
【 ED「茜さす」/ Aimer 】
このEDが、やばい。
夏目友人帳の本気を感じました。笑
感動的なストーリーと余韻
↓
イントロ
の連携プレーが強すぎて、
イントロによってより感動が増幅されていました。
特に、切ない話の後には
壊滅的に心に沁みる曲でした(´;ω;`)
映像は秋でした。
● まとめ
これまでと比べると威力が弱まったと感じるエピソードもありましたが、
全体としては、やはりこの作品が持つ力はすごいです。
優しさとは何か、
人が人を想う気持ちとは何か、
“愛”とは何か…。
その答えが、
この作品には詰まっている気がします。
辛い経験をした人は、
誰かに優しくなれる人でもある。
優しさに気付き、
心から感謝できる人である。
普通の毎日にささやかな幸せを感じられる人である。
夏目は、
きっとそんな人。
「阿呆なのは我らか。
いつか散るとわかっていても性懲りもなく、見入ってしまうのだから。」
{netabare} 人の命は儚く、あっけない。
だから美しいなんて、残された者には思えない。
ただただ、受け入れたくなくて、寂しくて。
厳しい言葉にも見守る笑顔にも、たくさん支えられていました。
これまでと変わらない笑顔で、どうかお幸せに。 {/netabare}