TRUEでロボットなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのTRUEでロボットな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月05日の時点で一番のTRUEでロボットなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.2 1 TRUEでロボットなアニメランキング1位
バディ・コンプレックス(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (719)
3741人が棚に入れました
何気ない日常を送っていた高校生・渡瀬青葉は夏休み明けの始業式の日に、隼鷹・ディオ・ウェインバーグという少年と出会う。2人の出会いは、世界の運命を大きく変えることに……。


声優・キャラクター
松岡禎丞、内山昂輝、早見沙織、速水奨、藤村歩、杉田智和、吉野裕行、佐藤利奈、花澤香菜、井上麻里奈、森川智之、櫻井孝宏、島﨑信長、田村睦心、内山夕実、木村良平、ランズベリー・アーサー、宮下栄治、白石稔、こぶしのぶゆき
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

身も心も繋げるアクセプション

ごく普通の高校生、渡瀬青葉は未来から来た謎のパイロットから襲撃を受ける。
しかしクラスメイトで実は未来人の弓原雛に命を救われ混乱のまま争いに巻き込まれてゆく。

今期のロボット枠です。
ロボデザは余り好みではないですが
色々と含みのあるストーリー展開には期待出来そうです。
少々ターミネーターチックではありましたが
全てを悟ったような雛の言動にどう繋がるか興味深く
これにタイトル通り『相棒』が絡んでくると思われこの先どう進むのか楽しみになりました。

※2話感想{netabare}
今回はロボットアニメのスタートとしてありがちなストーリー&アクションでした。
ただ普通の高校生がいきなり戦地で何の恨みも縁もない相手を殺害し、
その後も意に介さずなのは引っかかってしまいます。

ロボットのカップリングだかプロポージングだかも軍事兵器なのに
相性占いみたいな不確実な要素を採用してるのは腑に落ちません。
変形やら出力アップやら既に技術的にロボットに盛り込まれたものを
なぜ相性という要素でON/OFFしなければならないんでしょうか?
設計以上の予想外の力が出るならまだ良いんですけど、
ここまで見る限り、こうなる様に作っていて設計の範囲内の仕様に思われます。
こちらに関しては今後堀り下げがなされる…のかな?
まぁストーリーとしては面白味がありますし、
雛って何者?と言うのも気になりますので楽しみではありますけどね。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
前回疑問だったロボット(バリアンサー)については説明があり
機体技術以上の力が出る様です。
…でもウィングやブースターとか技術的に設計したんじゃないの?
って気持ちもあるんですがここは飲むこととします。

ストーリーはやはり良いですね。
前回カップリングが切れたらろくに操縦出来なかった青葉を戦場に送り出したり
パイロットとして急成長しちゃってるとかかなり無茶もありますが
ヒナを敵で登場させるとは面白い展開です。
どうやら一話で登場した雛はもう少し未来から来た様です。
そして襲撃してきたパイロットは【予想】{netabare}ビゾン{/netabare}と推測されます。
先に一話になっていく展開を知っているだけにどうしてそういうルートを辿るのか
色々と憶測を交え興味深く観られます。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
自分の居場所を探し葛藤し決断しました。
こんな状況でも冷静に的確な判断が出来る青葉の強い精神力が伺い知れました。
敵パイロットを逡巡なく倒してしまう点はまだ多少引っかかりますが
敵艦船が沈む姿に思う所があるようですし適応力が高いという事で納得しておきます。

偶然にしては出来過ぎな気もしましたが
ディオの家族が登場し次回はこちらの掘り下げでしょうか。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
前回も思いましたが連合の防空網ザル過ぎです。どれだけ奇襲受けてるんだか…。
今まで戦って来れたのが不思議です。
それに戦況としてはかなりマズいのにその割には軍人さん達に緊張感が無い様に感じます。
一般人が艦内に入れちゃうのもおかしな話しですし。

今回シグナスだけは脱出したけど千歳や小樽の味方壊滅だろうから
妹の「ディオが守ってくれたのよ」という言葉が虚しすぎます。
ゾギリアが民間機攻撃しなかっただけの事なのに…。
(なら拿捕しようとしたり民家にも爆撃すんなよゾギリア!…とも思うけど)
逃げるにしても味方引き連れて脱出とかにならなかったのかな?

言ってる事とやってる事が合って居らず「何だコレ?」
と思う場面がちょくちょく出て来るのが気になってしまっています。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
ゾギリアは一枚岩でなく行政局と軍部で軋轢がある模様。
色々と含みが出てきてシナリオとしては興味深くなってきました。
戦闘シーンもしっかり作っていて安定して楽しめています。

しかし今話も「なんでだよ!」と思うポイントが多数。
・被害多数で千歳基地陥落にも気にせずノリの軽いシグナスクルー
・エンジン不調なハズなのになぜか本土に戻らずハワイ直行&PV撮影の命令
・危険空域なのに撮影隊呼んじゃうし合流も早すぎない?
・バリアンサー操縦シーンは顔映らないんだから青葉とディオでいいじゃん
等。

わざわざハワイ行ってゾギリアの「行政局」と戦わせたり
他のカップラーを登場させたのですから今後大きな意味合いが出てくるとは思いますが
次のシーンや展開への繋ぎの強引さが気になってしまいました。
{/netabare}

※7話感想 {netabare}
今回はそんなにツッコミも入れず楽しみました。
・大村基地って言うけど民家ばっかりだったじゃん
・ドルジエフ閣下前回は慎重で有能な指揮官ぷりだったけど今回は雑
・コードD2ライズ強すぎ!スターマリオじゃん
って位かな。(え?…ツッコんでるか!?)

ヒナの暴走は予兆を匂わせたりして強引には感じさせず◎でした。

青葉が基準波形になってたりとまた謎が出てきたので
また予想も絡めて観て行こうかなと思っています。

タグで隠す程の予想ではないですが
今回のハワイ行きで青葉のバスケ友達・隆太郎の子孫かなんかに
会うんじゃないかなっと思っています。
一話でハワイに行った話をしてたのでそれと掛かってくるとは思います。
まぁ、もう既に誰かしらの子孫とは会っている可能性はあるのですが。

とりあえず次回はロボアニメのお約束『無人島で敵兵と二人きり』になりそうです。
二人の話がどう進むのか注目です。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
あ~はいはい。…と言う感じで今回は観ないでも分かる様なお約束の展開。

ヒナは自分を必死になって助けてくれる青葉を目の当たりにし思う所はある様子。
この必死さは1話目の雛の必死さともダブり
お互い似た者同士で相手への思いの強さも伺えました。
お約束とはいえ入れておくべきシーンでもあったと思います。

これで信頼へ繋がる下地も出来ましたし、ヘアピンも渡せましたね。
…このヘアピン元々何処から生まれたのか?とかつい思ってしまうんですけど
時間旅行にツッコミ入れても切りが無いので止めておきます。
次はハワイに着くのかな?
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ハワイまで時間掛かり過ぎだし
フェルミ博士はわざわざ死にに来たような気はしましたが
更にヒントがばらまかれ物語は興味深くなってきました。
どうもエルヴィラの祖父が鍵を握っていそうです。

それにしても青葉達は強い強い。
シグナス落ちる気がしなくてハラハラ出来なくなってます。
これを見過ごす連合上層部無能すぎますけどね。

敵ながらマルガレタは忠義に厚く気に入っています。
作戦も悪く無かったと思うけどもう少し持久戦に持っていかないとね。
更迭からまた這い上がって来て欲しいのだけど
無茶して死んじゃう可能性高いかな…。

次回はリャザン少佐も加わり手強くなりそうなのでハラハラ出来るかな?
{/netabare}

※10話感想{netabare}
父と子に焦点を当てた面白い構成でした。
それぞれが「家族や皆を守りたい」気持ちを抱え戦地へ赴いているのですよね…。

ヒナの父は厳しい中にも優しさが覗け愛情の深さが伺えました。
ビゾンとは幼馴染で積み重ねた時間もありこの後の展開で感慨深くなりそう。
更に幼少の頃が含みになっていて気を引きます。

ディオ親子の溝はまだまだ深そうですが一歩だけ歩み寄った感じ。
それでもきっと大きな一歩だったと思います。
まぁこれに関しては悲しみや悔しさを消化しきれない親父さんの八つ当たりな気も
しちゃってますけどね。

青葉に関してはちょっと描写不足で中途半端でした。
尺不足ならシンプルに父である消防士の志を受け継いでいる事を
もっと前面に出してに表現して良かったんじゃないかな。
{/netabare}

※11,12話感想{netabare}
ソギリアの強襲によりカップリング機の二機が奪われ
ヒナ&ビゾンがパイロットとなり青葉の前に立ち塞がって来るという流れ。

リャザン少佐が死ぬ間際に父ではない事を明かし滅茶苦茶に動揺するヒナ。
…言うタイミング逃し続けて来たんだろうけど、ここで言って冷静さを失わせたら死んじゃうよ普通。
運良く遭った敵が青葉だったりで生還したから良かったけどさ。

それ以降も自分が何者なのか考えていたヒナだったけど変なお薬打たれて我を失ってしまいました。
これ、ビゾンだってオカシイって気付いてるだろうに
ちゃんと向き合わないから後の展開になってしまうんでしょうね。
ヒナのどんな所が好きなのかとか全然関係なしに自分に向いてくれれば何でも良しになって
哀れになってきました。
これでは絆深まらないよね。

一方ディオと青葉は一部記憶も共有してますます絆が深まった様子。
次回はまた無双が観られそうです。

バトルなんかは相変わらず面白いんだけど、やはり連合軍脆弱すぎ。
輸送も最前線で合流とか無茶が過ぎますが慣れのせいか前ほどツッコむ気が和らいだかも…。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
何でヒナだけ若返って記憶飛んでタイムスリップしてんだろう?
とか最終話もツッコミながらも意外と楽しんで観てしまいました。

不満や謎が残っていて細かい点は色々と言いたい事もあるけど
一話へと繋がるストーリー自体は成る程面白いと思わせてくれましたし
ヒナの言動も感動的でした。
ディオと青葉の記憶の共有はイレギュラーだった様で
時の囚われ人になっていたヒナを今回は過去に送る事無く未来に向かえるようです。
ビゾンに関しては歯車が狂った愛が哀れに映りましたがしぶとく生き残り
二期に繋がっていく感じで
彼を含めた未来は気になりますので楽しみに待っていようと思います。
それとマルガレタさんの無事も気になっちゃってます。多分無事だよね。
{/netabare}

【総評】
ツッコミ所が多く緻密さに欠けてまいますが結構楽しんで観てしまった作品でした。

一話目で先の展開を見せているので話が進むにつれてそこに向けてどうやって繋がっていくのが
気にさせるストーリーはなかなか面白味がありました。
ただタイムスリップものなのでどうしても矛盾に感じる所はありますし
最後まで観ても活かされなかった設定があったり回収しきれない多くの謎もあるので
スッキリ納得と言うわけには行かなかったです。
(青葉の過去の設定(友や妹等)を生かさず切り離してしまっていたり
なぜ青葉がカップリングの基準波形になっているのか不明のままだったり他)
二期があるならこの辺り少しでも回収して全体通しての完成度を高めて欲しいです。

戦闘シーンもはかなり良く出来ていてスピード感や迫力があります。
主人公達の活躍が凄まじく無双による爽快感は味わえますが
圧倒的すぎて戦術的な楽しみは無くなっていますので好みの別れる所かも知れません。
個人的には僅差の戦力を戦術で打開するような戦いを好みますので
一般機の紙切れのような弱さが気になってしまいましたが…。

キャラは掘り下げ不足気味で心理描写などが甘く描き切れていないのが残念。
重要なヒナの青葉への懐き具合も少々急いでしまった印象でした。
やはり1クールものでこの人数や各エピソードを捌くのは厳しかったのかな…。
それとシグナスクルーのノリが軽く前線で多くの兵が亡くなっている状況とアンバランスな
感じがどうしても引っかかってしまいました。

ストーリーに見所はあるものの雑な所も目に付き完成度が低く感じてしまいました。
ロボットアクションがお好きならコチラを主軸に観て楽しめそうですが
それ以外の方には現状オススメいたしません。
ただし二期がありそうなのでトータルで観ればオススメしても
良いレベルになる可能性はある作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 33
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

青葉萌ゆる季節に鳴くヒナ鳥

(2014.1/12 1話)
{netabare}去年のヴァルヴレイヴに引き続き今季もサンライズはロボアニメがあるのか!何て思って観ていると、タイムパラドックスを取り入れた展開なので面白そうです。けど、メカのデザインは可もなく不可なくと言った所ですね^^; 変形・合体なんか有ると良いかも。最近の作品だとあまり観ないので…

バディ・コンプレックス、「この出会いは運命さえ変える!」というキャッチフレーズは革命機ヴァルヴレイヴと被ります。{/netabare}

(2014.1/18 2話)
{netabare}敵が機体の鹵獲を行う作戦、サンライズだからなんでしょうが序盤でそれを見せられるとどうしてもガンダムしかイメージできないんですよね^^;
未来に来てしまった少年が戦争に巻き込まれていく中で何を見つけ何を知るのか?と言った感じで進んでいくのかな?

推測ですけど、ヒナは自由条約連合軍(自条連)のスパイで青葉を連れてきたのはディオの力を引き出す為でありその青葉はディオの祖先だから、カップリングが成立したとか?

兎にも角にもまだまだ、これからなので引き続き観ていきます。スラーバゾギリア!( ̄^ ̄ゞ ケイレイ!!{/netabare}


(2014.1/25 3話) 
{netabare}カップリング・システムは資源獲得の為に造られたものだった。もし、それが非人道的な措置を施した者の間でしか作動しなかったら? より良い生活環境を望む一部の者たちのエゴでしかなかったとしたら?
それは、利害の一致でのカップリングでしかない。そんな事も露知らず、戦闘に駆り出される少年たち。


それにしても、カップリングしたヴァリアンサーの速度は異常ですね。まだ序盤なのに、OO(ダブルオー)の量子化みたいな事もできるなんて^^;
こうなったら敵さんもCS(カップリング・システム)と似たシステムの開発・データの強奪なんかを行い新兵器を送り込んで、ヒナ&アルフリードもしくはヒナ&ビゾンでカップリングして攻めてくるのかな。

今の世界(未来)へと導いてくれたヒナが居たのはゾギリアだった。そんな事実を知った青葉は、自条連を去るのか・残るのか? 彼の決断はいかに!?{/netabare}

(2014.1/30 4話)
{netabare}傷つけたくないと思いながらも、結果として傷つける形になってしまった。 そんな自分に嫌気が差して艦を降りた青葉だったが、行くあてもある訳がなく…

ヴァリアンサーにもう一度乗る資格があるのか?などの葛藤がある中、「決断した」というよりは「決断させられた」気がしてならないです。
大人の口車に乗せられて、その先に自らが望む形の道筋はあるのか!?

それにしても、ディオと青葉のカップリング指数が高い事は分かったけど感情がそのシステムの起動に大きく関わるのなら何故2度もカップリングが成功したのでしょうか^^;{/netabare}


(2014.2/6 5話)
{netabare}ヴァリアンサーを操縦できるパイロットがディオと青葉しかいない為、また青葉の身の安全を確保する為に軍属にした自条連。

ディオは責任感の強さから、心の支えである妹とすら距離を置こうとする。ホントは会いたいはずなのに…
そんな2人の間を取り持った青葉は、初めてディオと共通の意志を持って戦闘へと赴く。

ヒナが特務大尉から目をつけられているのは、元・自由条約連合軍の軍人で洗脳によってゾギリアに支配されている?そのためのOPで、ヒナが青葉に手を伸ばすと鎖が壊れるシーンだったりして…

戦闘は四面楚歌な状況から、まさかの正面突破だと(゚д゚;)!? 少々、強引じゃないか?
青葉とディオの関係は今回の戦闘のように強引に引き寄せられるものではないですが、少しずつ距離を縮めてベスト・カップラーになってほしいです。
それにしても、カップラーって^^; そのカップラーは男しかなれないものなのか疑問ですが、それだとカップラー「メン」になるかwww{/netabare}

(2014.2/15 6話)
{netabare}ハワイ基地に向かう為に、軍人らしからぬ事までやってのけないといけない状況なのは分かったけれども「軍人になったら楽ができる!」みたいな理由で軍に来られても…どこぞの艦長じゃあるまいしwww

カップラーは、1人では限界のある戦況下において2人なら確実に打開できる方法の1つとして生み出されたのがカップリングシステムであり、その適応者のカップラーという訳か?

青葉がディオとだけでなく初めてにしてフロムともカップリングできたのは、70年も前の過去から来た青葉はそのカップリングシステムの生みの親とか?

カップラーが1人増えましたが、死亡フラグが立ちまくってるのは気のせいじゃないと思いたいですね…{/netabare}

(2014.2/20 7話)
{netabare}最新鋭艦なのに、ハワイ基地からの支援を受けられないってよほどシグナスがトップシークレット扱いなのか。それとも、何か関わりたくない事情でもあるのか?

リー大尉が出てくると緊張感のあるなしに関わらず、観ている側からしたら場の雰囲気が緩むのは気のせいかな^^;

カップリングに必要なエンファティアレベルの基準値通りの相手とカップリングを行うと、もう1人のカップラーのエンファティアレベルが下がるという結果がシステム開発当初の理想とは程遠いものとなってしまっている状況を鑑みると、やはり青葉は…システムのプロトタイプになる?

「目には目を、歯には歯を」ではないけれども「新型には、新型を」な展開には、少し不安があります。これから、最新兵器の大安売り状態にならなければいいんですけど(-_-;)
それと、今の所戦闘シーンにおいてカップリング後のヴァリアンサーがスターマリオ状態なワンパターンで押し切っている感じなのでもう少しバリエーションがあると面白いとは思います。{/netabare}

(2014.3/6 8話)
{netabare}墜落した先が孤島でしかも、機体は動かずヒナの機体も同じような状態だった。ヒナと青葉の関係が急速に接近する事になり、ヒナが青葉の時代に来たヒナなのかが判明しそうな展開。

青葉かヒナのどちらかが捕虜となって物語が動き出すかと思いきや、そのどちらでもなく無事に2人とも味方に助けられるとは。今まで、敵として見ていたものが敵として見られなくなったら軍人としては失格だろうに。

過去から来た青葉とこの時代のヒナの邂逅がもたらすものは戦争ではなく共生か!?{/netabare}

(2014.3/6 9話)
{netabare}カップリングシステムの開発リーダーであるフェルミなる博士が登場。なんですが、カマっぽい^^;

戦場での意思疎通の遅延を解消したのがカップリングシステム(CS)で青葉がその為にこの時代にタイムワープさせられたとしたら?『STEINS;GATE』や『ノエイン』のように異なる世界線の人間が関わっていたなら世界の破滅を防ぐ救世主が青葉ということになる。

CSの限界稼働時間が300秒から429秒に伸びた事は希望となるのか?それとも、2人の脳に何かしらの影響(記憶喪失)が起こる事で諸刃の剣へと逆戻りしてしまう?{/netabare}

(2014.3/20 10話)
{netabare}ようやくハワイ基地にたどり着いたが、その代償として失ったものは大きい。しかし、悲しんでばかりもいられない生きている以上は前に進めるのだから…

父に対する重圧と自らの強い責任感で必要以上に押しつぶされそうになっているディオ。あまり考えすぎるのも良くないとは思うけど^^; そんなディオの事を思っているからこそ、家族を守りたいと願い軍人になったディオに厳しく接する父親。

今回は、戦闘シーンはなかったですけど青葉を通じてディオとその父親の距離が縮まったので悪くはないです。{/netabare}

(2014.3/20 11話)
{netabare}ヒナのいるゾギリア御一行は、また懲りずにヴァリアンサー強奪作戦を決行しようとハワイに降り立った。ゾギリア側のハーン博士は「機体フレームは我々の方が性能は高い」と言っていたのでコックピットまるまるを手に入れる事ができれば、ついにゾギリアにもCS搭載のヴァリアンサーが!?

しかし、ルクシオンやブラディオンにはパイロット本人でなければ動かせない仕組みが施されてるのでそれを何らかのデバイスを使って解除して奪うのでしょうか?

それはそうとヒナ、あの一件があってから青葉に心を許し過ぎじゃないでしょうか?まぁ、軍人とはいってもまだ高校生ぐらいの年齢なのでしょうがない気はしますけど。

ゾギリアの手に渡ってしまったルクシオンとブラディオン。とはいえまさか、プロトタイプのCSヴァリアンサーで出撃するとは…しかし、このカップリングが意識の共有だけでなく記憶の共有までも可能にしたのならそれはどんな意味があるのでしょうね。{/netabare}

(2014.4/9 12話)
{netabare}ビゾンのヒナに対する想いは届かず…まさに格好の良い容姿とは裏腹に「美損」って感じですねwww
何て事はどうでもいいとして/(-_-/)(\-_-)\オイトイテ…

青葉だけではなくヒナも最初から高いカップラーとしての適性を持っていた。過去から来たという共通点なのかただ単に主人公・ヒロイン補正なのかは分かりませんが^^;

ビゾンは幼い頃に出会ったヒナを今の今まで見つづけてきたから、愛という想いが募るのも分からないでもないですがヒナはヒナで事実を突き付けられ、これまでの自身の記憶が正しいものなのか?と疑心暗鬼になってしまっている状態でのビゾンのあの行為は完全に裏目に出てるとしか言いようがないです。

一方、ディオと青葉はプロトタイプのカップリング搭載ヴァリアンサーに搭乗してから思考だけでなく記憶の共有も可能にしてしまったのでこちらの絆はゾギリアの2人と比べると瓦解ではなく、より一層確立されたものになっていると思われます。

絆、それは結びつきか柵(しがらみ)か?{/netabare}

(2014.4/9 13話)
{netabare}ガラプーシカ、なんだかチェ○ラーシカみたいなネーミングとは似ても似つかないぐらい超強力な兵器をゾギリアは秘密裏に開発を進めていた。
しかし、一長一短な面もあるのでまだ自条連にも付け入る隙はあるだろう。

やっぱり新型の機体で危機を乗り越えた!?かに思えましたが、まさかの特異点出現によりヒナの役割と青葉への想いが明らかに…

ヒナ、同じ時空を行き来しながら大切な人を守るために何度も生まれたての雛鳥のような生き方をする者。
対して青葉は、ヒナの想いは露知らず時空ごとの環境で盛んに成長する存在。

ヒナの行動がなければ青葉は存在しなかったかもしれない。だからこそ、青葉とヒナのアクセプションは意味のあるものだと思います。

互いを思う心が次第に結びつき、それが絆へと変わってゆく…{/netabare}



いやぁ~1クールだとはとても思いませんでしたwww ですが、良くまとまっているので見方を変えればアリな作品ではないかと。しかし、カップリングシステムと青葉の適性関係などまだまだ明かされていない?部分と最終話のCパートは意味深なのでもう1クールほしい所です^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

こーすけー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

個人的に今期No.2

現在までの総評
原作・矢立、制作・サンライズなので注目していた作品。
「この出会いは運命さえ変える」なんとも心くすぐられてしまう(*´ω`*)

1話
{netabare}
まずOPがかっこいい( *`ω´)
よくある起床パターンからの学園生活。よくあるやつだなーと思いつつも、雛かわいーなーとも思いつつ、、、(*´∀`)
中盤からロボット出てきて、個人的にロボ系好きなので面白くなってきた。戦闘シーンもまーなかなかよかった、けどメカデザインがイマイチすぎてなんとも(´・ω・`)
あれよあれよと青葉は未来に連れて行かれました(`・ω・´)わー
最後の最後で青葉がいるコックピット内が起動するシーンはかなり好き(*´∀`*)
雛と青葉はまた再会できるのでしょうか(`・ω・´)???
{/netabare}

2話
{netabare}
序盤は戦闘シーンが続きます。やっぱり今作の戦闘シーンはなかなかいいです!
そして早速カップリングシステムとやらが発動しましたねー!
しかし男同士でカップリングとは、、、(笑)
それにしてもカップリングすると意識の共有で初心者でも操縦方法が向上するのは分かるけど、なんで機体性能まで向上しちゃうんですかねー?(笑)
戦闘終了後やっぱり過去から来たことは信じてもらえず不当な扱いを受けてしまう青葉、、、。
そして最後に再びのゾギリア軍からの出撃。その中に雛の姿が、、、、。
{/netabare}

3話
{netabare}
現在の状況、自由条約連合と大ゾギリア共和国の戦争の発端が示される。
青葉はまゆかに現況を教えてもらいつつ、艦内を案内してもらう。そんな中敵襲のコールが鳴り響く。
敵の作戦により圧倒的不利な状況に陥るシグナス艦隊。
ディオは敵国のエース・アルフリードにより孤立してしまう。さらに雛が敵対者として現れる。
そこに青葉が出陣し、再び青葉とディオのカップリングにより不利な状況を脱する。
敵を追い詰め撃退する青葉。しかしその操縦席に搭乗している雛の姿を目撃してしまう。
青葉は雛に話しかけるも、雛は青葉のことを覚えていなかった。
結果的に双方被害を残して撤退していく。
{/netabare}

4話
{netabare}
青葉、ディオ双方の立場の違いからすれ違いが起きてしまう二人。一方、青葉の無茶な行動により一番被害を受けたリーは青葉を救世主だと褒め称える。
シグナス艦隊は補給の為習志野基地に降り立つ。
自身の地元である為青葉は補給中に散策へ向かうが、途中監視役兼案内ということでまゆかも同行することになる。
実家があった跡地、所在不明の妹、変わり果てた町並み、面影を残すだけの母校を見て70年時を超えたのだと改めて実感する青葉。
二人で学校を眺めつつ、八年前の極東戦争でこの学校は現在の姿になったと説明するまゆか。
青葉は「自分を信じて」と言う雛と「ゾギリアの敵」と言う雛を思い浮かべ悩み途方にくれていた。
しかし、家も学校もなくなり、帰る方法さえもわからず途方に暮れる青葉を必要な存在だと言うまゆか。
そんなまゆかの説得により一度はヴァリアントに乗らなければならないシグナスへの帰還に難色を示した青葉だが、ルクシオンに乗り戦う自分を必要としてくれる人たちのいるシグナスに戻る決意をする。それがもう一度雛に会うことができる方法でもあるのだと青葉は考えていた、、、。
次の行き先は艦の修理の為千歳空港。
その途中ゾギリア軍から攻撃を受けていると民間船から救難信号を受けるシグナス艦隊。
カップリングによりゾギリア軍を撃退しようとする青葉とディオであるがすれ違うお互いの感情の為カップリング失敗に終わってしまう。
しかし、襲撃を受けている民間船にディオの家族が乗っていることが判明し、そのことを告げられた青葉はもう一度ディオにカップリングすることを提案する。
青葉の思いに触れ、ディオは青葉とのカップリングに成功しゾギリア軍を撃退することに成功する。
{/netabare}

主要スタッフ
原作 - 矢立肇
監督 - 田辺泰裕
シリーズ構成 - BCプロジェクト
キャラクターデザイン・アニメーションディレクター - 稲吉智重、稲吉朝子
メカデザイン - 鈴木勘太、徳田大貴、川原智弘、大河広行
音楽 - 加藤達也
アニメーション制作 - サンライズ

渡瀬 青葉(わたせ あおば)声 - 松岡禎丞
隼鷹・ディオ・ウェインバーグ(じゅんよう・ディオ・ウェインバーグ)声 - 内山昂輝
弓原 雛(ゆみはら ひな) / ヒナ・リャザン声 - 早見沙織
奈須 まゆか(なす まゆか)声 - 花澤香菜
リー・コンラッド声 - 杉田智和
倉光 源吾(くらみつ げんご)声 - 速水奨
レーネ・クラインベック声 - 藤村歩

オープニングテーマ「UNISONIA」歌 - TRUE
エンディングテーマ「あの空に還る未来で」歌 - ChouCho

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

72.4 2 TRUEでロボットなアニメランキング2位
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (743)
3423人が棚に入れました
かつて“厄祭戦”と呼ばれる大きな戦争があった。その戦争が終結してから約300年。地球圏はそれまでの統治機構を失い、新しい支配体系をもって新たな世界が構築されていた。かりそめの平和が訪れる一方で、地球から離れた火星圏では、新たな戦いの火種が生まれつつあった。

 主人公の少年である“三日月・オーガス”が所属する民間警備会社“クリュセ・ガード・セキュリティ”(CGS)は、地球のイチ勢力の統治下にある火星都市クリュセを独立させようとする少女“クーデリア・藍那・バーンスタイン”の護衛任務を受ける。

 しかし、反乱の芽を摘み取ろうとする武力組織“ギャラルホルン”の襲撃を受けたCGSは、三日月ら子どもたちを囮にして撤退を始めてしまう。少年たちのリーダー“オルガ・イツカ”はこれを機に自分たちを虐げてきた大人たちに反旗をひるがえしてクーデターを決意。

 オルガに“ギャラルホルン”の撃退をたくされた三日月は、CGSの動力炉として仕様されていた“厄祭戦”時代のモビルスーツ“ガンダム・バルバトス”を用いて戦いに挑む。

声優・キャラクター
河西健吾、細谷佳正、花江夏樹、梅原裕一郎、内匠靖明、村田太志、天﨑滉平、田村睦心、斉藤壮馬、寺崎裕香、金元寿子、櫻井孝宏、松風雅也
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ガンダム史上、最もマッチョでドラマティックで悲劇的な《異色作》

だいたいパイロット・スーツも着用せずに、土方(どかた)よろしく筋骨隆々の上半身をむき出しにして鼻血を垂れ流しながらガンダムを駆る少年たちって、一体誰得!?
・・・と思わず叫びたくなる本作ですが、視聴中に涌き上がる様々な違和感に耐えて最後までジックリと視聴してみると、これはこれでナカナカ・・・というか、はっきり言って、かなりレアで面白い作品でした。

本作を見終って、まず思ったのは、そこに確実にひとつのドラマがある、ということで、例えそのドラマが(後述のように)必ずしも自分の好みの種類のものではなかったとしても、これだけ圧倒的な、文字通りのドラマティックな物語を首尾一貫した構想の下に制作して私たちに提示してくれた点に、私は驚嘆してしまいました。

《学園・青春・恋愛もの》にとどまらず、《メカ・ロボット系バトルもの》でも、こんなにも視聴者の心を掻きむしる作品を作ってしまうなんて、長井龍雪監督+岡田磨理シナリオ担当コンビって・・・やっぱり凄い!?

◆総評

(1) 《メカ・ロボット系バトルもの》としての評価

この点は文句なしに高く評価できると思います。
制作年代が新しいこともあって、これまで視聴してきた同ジャンルの諸作品の中でもバトルシーンの格好良さは最高レベルで、しかもバトルの回数が多い点も◎。
私は下記の各話評価の通り、本作の全50話中、★★★(神回)を計1話、★★(優秀回)を計12話としていますが、その唯一の神回は{netabare}Gパイロットの一人シノの戦死する{/netabare}バトル回(第45話)、また優秀回計12話のうち11回までをバトル回としています(※とくに{netabare}主人公の一人・三日月の駆るガンダム・バルバトスがMAと死闘を繰り広げるシーン{/netabare}は迫力満点と思いました)。


(2) 《政治劇》としての評価

以前、『銀河英雄伝説』のレビューの方に書きましたが、《ガンダム・シリーズ》の諸作品は、表面的には如何にも地球周辺の宇宙を舞台とする壮大な《政治劇》のふりをしつつも、実際には、
①Gパイロットである主役級キャラクターとそのライバルたちが、{netabare}バトルを繰り広げる中で大局的に見てほぼ無意味な感情論のぶつけ合いを延々と続け{/netabare}、
②その横で、国家なり軍団なりを率いる首領級のキャラクターたちが{netabare}互いに狡猾な陰謀を画策し合って、やがてあっけなく自滅していく{/netabare}
・・・という、《政治劇》と呼ぶには些か凡庸で支離滅裂な展開になりがちな印象が、個人的には強くありました。

ところが本作は、そうした《ガンダム・シリーズ》一般のイメージを超えて、《政治劇》としても一定水準以上の面白味と、まずは妥当と思われる結末を伴った良作として評価したく思いました。
但し、この《政治劇》という側面にこだわるならば、やはり以前視聴した『太陽の牙ダグラム』という往年の名作(1981-3年、全75話)が、たまたま本作と同じく{netabare}地球に虐げられた植民惑星の独立運動に奔走する武装集団の活動の一部始終{/netabare}を描いており、それとの比較では流石に本作は分が悪い、という感想になりました(※《メカ・ロボット系》作品である以上に本格的な《政治劇》である『ダグラム』と本作を比較するのは酷な話かも知れませんが)。


(3) 登場キャラクターたちの《感情描写系作品》としての評価

これは、これまで主に学園生活を舞台とする青春・恋愛ものの《感情描写系》名作・良作を作ってきた長井龍雪監督+シナリオ岡田磨理のコンビが、果たして『ガンダム』というガチの《メカ・ロボット系》作品でも通用するのか?という疑問から視聴前から注目していた点ですが、結論から言うと、上記のとおり望外の出来の良さでした。
但し、個人的には、長井監督作品、あるいは岡田磨理シナリオ作品は、いずれも“こちらの事前の予想を超えて出来が良い”とは思いますが、自分の本当に好きなタイプのシナリオなり登場キャラたちなのか?と考えると、決してそうではないな・・・という思いに突き当ってしまうので、結局、「作品として実に見事だ」とは思うけれども、個人的な評点はそこまで極端に高くはなりません。
※因みに、長井監督作品や岡田磨理シナリオ作品は、私のお気に入り作品(全部で20作品に厳選)の中に一つも入っていません(※個人評価が★★ 4.7の『凪のあすから』、★★ 4.6の『とらドラ!』でも対象外)。

・・・以上(1)~(3)の各点を勘案して、本作の個人評価を下記のとおりとします。


◆期別/総合評価

第1期  ★   4.4     (第1-25話)
第2期  ★★  4.6    (第26-50話)
--------------------------------------------
総合   ★★  4.5    (全50話)   


これは、《メカ・ロボット系バトルもの》や《政治劇》ジャンルの作品には、概して厳しめの評点を付けがちな自分としては、かなりの高評価となります。
※つまり、同ジャンルでは、『新世紀エヴァンゲリオン』、『ガサラキ』、『宇宙戦艦ヤマト2199』、『超時空要塞マクロス』と同点(※全て★★ 4.5)で、『コードギアス』(※★★ 4.7)に次ぐ2番目に高い評価です。


◆制作情報
{netabare}
原作           矢立肇、富野由悠季
監督           長井龍雪
シリーズ構成      岡田麿里
脚本           岡田麿里、根元歳三、鴨志田一、土屋理敬、大西信介、関島眞頼、吉野弘幸、黒田洋介
キャラクターデザイン 伊藤悠(原案)、千葉道徳
メカニックデザイン   鷲尾直広、海老川兼武、形部一平、寺岡賢司、篠原保
音楽           横山克
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

==== 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (第1期) (2015年10月-2016年3月) ====

 ------------ OP「Raise your flag」、ED「オルフェンズの涙」 -----------
{netabare} - - - - - - - - - - - Ⅰ. CGS(クリュセ・ガード・セキュリティ)編 - - -
{netabare}
第1話 鉄と血と ★ 火星アーブラウ領クリュセ独立自治区、民間警備会社CGSの孤児達(orphans)、自治区代表首相令嬢地球護送任務、ギャラルホルン(GH)火星支部隊来襲、ガンダム(G)バルバトス起動
第2話 バルバトス ☆ 阿頼耶識システム、MS同士の戦闘・GH撃退、火星独立運動の旗頭クーデリア、参番組(リーダー・オルガ/戦士・三日月/知恵袋・ビスケット)、GH監査局マクギリス&ガエリオ火星到着
第3話 散華(さんげ) ★ 参番組のCGS乗っ取り、決闘(クランク二尉vs.三日月)、鉄華団結成、クーデリア地球護送任務続行{/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅱ. 鉄血編 - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第4話 命の値段 ☆ 火星から地球への出航準備、クーデリアと武器商人ゴルドンの交渉、トウモロコシ畑での遭遇(マクギリス&ガエリオ&三日月)、鉄華団の強襲装甲艦イサリビ入手
第5話 赤い空の向こう ★★ アトラ鉄華団入り、オルクス商会の裏切り、火星宙域の戦(GH火星支部長コーラル戦死、三日月vs.ガエリオ&マクギリス、火星離脱成功) ※バトル回として◎
第6話 彼等について ☆ クーデリア地球行きの目的(アーブラウ蒔苗代表との交渉、火星の経済的独立の獲得)、三日月の読み書き学習開始、CGS社長マルバからの入電 ※状況説明回{/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅲ. テイワズ編 - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第7話 いさなとり ★★ ナゼ・タービンとの接触、対タービンズ戦 ※バトル回として◎
第8話 寄り添うかたち ★ 交渉取次ぎ成功、鉄華団団長の使命(オルガ独白)、大型惑星巡航船歳星到着
第9話 盃 ★ テイワズ代表M.バリストンとの対面、義兄弟の契り(名瀬(タービンズ)&御留我一家(鉄華団))、新たな利権争奪戦の火種(クーデリアの最初の決断){/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅳ. ブルワーズ編 - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第10話 明日からの手紙 ★ メルビット乗船、アトラの過去、昭弘の昔語り ※ラストの殺陣(たて)の格好良さは〇
第11話 ヒューマン・デブリ ★ 宇宙海賊ブルワーズの襲撃、タカキ重傷、マクギリス地球帰還・ボズワース家訪問(許嫁アルメリア)
第12話 暗礁 ★ 暗礁宙域の戦(ビスケットの作戦立案、Gグシオン(クダル・カデル搭乗)vs.Gバルバトス、昭弘の弟・昌弘)
第13話 葬送 ★★ 続き、宇宙葬、アクシデント(接吻)、支援者ノブリス・ゴルドンの策動 ※引きの良さが目立つ◎{/netabare}{/netabare}

 -------------- OP「Survivor」、ED「STEEL-鉄血の絆-」 --------------
{netabare} - - - - - - - - - - - Ⅴ. コロニー編 - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第14話 希望を運ぶ船 ☆ フミタンへの指令、コロニー・ドルトⅡ入港、ドルトⅢ(ショッピング)、仕組まれた叛乱
第15話 足跡のゆくえ ★ 続き(仮面の男のクーデリア接触、ビスケットと兄の再会・決別) ※火星にビスケットの双子の妹がいるのにドルトに兄がいるのはやや設定安直×
第16話 フミタン・アドモス ★ 続き(デモ隊虐殺、フミタン死亡) ※面白いのだがシナリオの粗も目に付く点が残念×
第17話 クーデリアの決意 ★ 続き(鉄華団の加勢、Gキマリス(ガエリオ搭乗)来襲、Gグシオン(昭弘搭乗)出撃、「革命の乙女」の目覚め){/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅵ. 地球降下編 - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第18話 声 ★ クーデリアの声明の威力、モンターク商会(仮面の男)の支援申出と目的(腐敗したGHの変革)、地球外縁艦隊司令官カルタ・イシュー登場
第19話 願いの重力 ★★ 商談成立、セブンスターズ3子弟の過去、外縁艦隊突破戦(ユージン奮闘)、ガエリア来襲、地球降下、アイン重傷 ※G単機の地球降下(お約束イベント回)
第20話 相棒 ★ 蒔苗東護ノ介(まかないとうごのすけ)との対面(オセアニア連邦の保護、ドルト改革成功、アーブラウ議会護送依頼)、オリガとビスケットの方針衝突
第21話 還るべき場所へ ★★ カルタ隊強襲、珊瑚礁の戦、ビスケット戦死{/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅶ. 地球編 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第22話 まだ還れない ★ ファリド家当主イズナリオ(GH地球本部司令官)の野望、アンカレジ航路、阿頼耶識システム・Gフレーム・ギャラルホルンの関係、オルガの敵(かたき)討ち宣言
第23話 最後の嘘 ★ 雪原の決闘申込、騎士道vs.任侠道、カルタ・イシュー戦死(ガエリオ落涙) ※相手の騎士道的振る舞いを無視して不意打ちする展開が個人的にいまいち好きではないが・・・面白くはある回
第24話 未来の報酬 ★★ エドモントン郊外の戦、阿頼耶識一体化アイン参戦、侵入阻止線突破 ※任侠+革命ものという設定から来る「鉄華団の戦う目的」について賛否両論必至
第25話 鉄華団 ★★ マクギリス暗躍(親友ガエリオ瀕死、養父イズナリオ失脚)、アーブラウ最高議会の政変、三日月の左目・左手損傷(アイン撃破)、イズナリオ失脚 ※オルガ「死に場所を与えるのが鉄華団リーダーの役目」発言に賛否両論必至{/netabare}{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)7、★(良回)14、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


==== 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ (第2期) (2016年10月-2017年4月) ====

  -------------- OP「RAGE OF DUST」、ED「少年の果て」 -------------
{netabare} - - - - - - - - - - - Ⅷ. 夜明けの地平線団編 - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第26話 新しい血 ☆ 急成長企業・鉄華団&アドモス商会、世界の治安混乱(GHの権威失墜)、セブンスターズの内情、海賊・夜明けの地平線団来襲、Gバルバトス到着
第27話 嫉心の渦中で ☆ モンターク商会からの地平線団討滅依頼、新団員ハッシュ・ミディ、月外縁艦隊アリアンロッド総司令官(エリオン公ラスタル)と新たな仮面の男
第28話 夜明け前の戦い ☆ 石動の鉄華団協力、地平線団vs.鉄華団(混戦、アリアンロッド艦隊の介入、クジャン公イオク&ジュリエッタ出撃)
第29話 出世の引き金 ★ 続き(敵将サイドバル拿捕)、火星独立活動家アリウム射殺、Gフラウロス&MAハシュマル発掘、マクギリス准将と鉄華団の盟約成立{/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅸ. 地球支部編 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第30話 アーブラウ防衛軍発足式典 ☆ 蒔苗議長暗殺未遂事件(チャド重態)、傭兵ガランの謀略始動(ラディーチェ裏切り、タカキ(地球支部副責任者)困惑)
第31話 無音の戦争 ★ SAUvs.アーブラウ(紛争勃発、戦線膠着(仕組まれた消耗戦)、マクギリス機降下・紛争介入)
第32話 友よ ★ マクギリスvs.タカキ&アストン、Gバルバトス降下、アストン戦死、ハッシュMS戦初陣、昭弘激怒(傭兵ガラン戦死)、ラディーチェ射殺
第33話 火星の王 ☆ エリオン公ラスタルとマクギリスの因縁、蒔苗議長&チャド回復、マクギリスの提案・鉄華団の方針決定(火星独立への協力)、タカキ退団{/netabare}

 - - - - - - - - - - - Ⅹ. モビルアーマー編 - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第34話 ヴィダール立つ ☆ テイワズ内紛の火種、新・仮面の男の目的(復讐)、マクギリスの理想(アギニカ・カイエルの伝説)
第35話 目覚めし厄祭 ★ マクギリス火星へ、ラスタル陣営への内通者、クジャン公イオクの軽率行動、沈黙の天使(モビルアーマー(MA))起動
第36話 穢れた翼 ★ イオク隊壊滅、MA(ハシュマル&プルーマ)迎撃戦(クリュセ市街の危機、農業プラント炎上、Gヴィダール降下) ※厄祭戦/MA/MS/阿頼耶識システムの関係が明らかになる注目回
第37話 クリュセ防衛戦 ★★ 続き(Gフレーム不調、Gフラウロス(シノ搭乗)出撃、Gバルバトスのリミッター解除) ※MAとの死闘は◎
第38話 天使を狩る者 ★★ 続き(Gバルバトスの真の力解放、MA破壊)、テイワズと鉄華団の軋轢、三日月の右半身不随、思い詰めるアトラ{/netabare}{/netabare}

  ------------------ OP「Fighter」、ED「フリージア」 ------------------
{netabare} - - - - - - - - - - - ⅩⅠ. タービンズ編 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第39話 助言 ☆ クジャン公のタービンズ(TB)強制捜査、TB成り上がり物話、雲隠れ
第40話 燃ゆる太陽に照らされて ★ イオク隊のTB殲滅作戦(禁忌の弩砲ダインスレイヴ使用)、シノ&昭弘隊のTB救援、強襲装甲艦ハンマーヘッド突撃、アミダ&名瀬戦死
第41話 人として当たり前の ★ 名瀬の葬儀、昭弘&ラフタのデート、ジャスレイの挑発(ラフタ暗殺)
第42話 落とし前 ★ 鉄華団のテイワズ&アドモス商会との絶縁、弔い合戦(ジャスレイ隊への殴り込み・殲滅)、マクギリス派決起(GH地球本部制圧、セブンスターズ支配体制転覆クーデター開始) ※バトル回として◎{/netabare}

 - - - - - - - - - - - ⅩⅡ. クーデター編 - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第43話 たどりついた真意 ★ マクギリスの過去、ガエリオとの再会、Gバルバトスvs.Gキマリス、Gバエル起動(マクギリスの切り札、錦の御旗)、マクギリス&ガエリオ両者の宣言
第44話 魂を手にした男 ★ セブンスターズ他当主の中立(マクギリスの誤算)、最終決戦前夜(アリアンロッド艦隊vs.マクギリス隊&鉄華団)、アトラ告白
第45話 これが最後なら ★★★ 決戦開始(ラスタルの非情な策略(ダインスレイヴ斉射)、鉄華団突撃、マクギリスvs.ガエリオ、奇襲失敗・シノ戦死))
第46話 誰が為 ★ 続き(ホタルビ轟沈、石動(イスルギ)戦死、マクギリス隊&鉄華団撤退)、GH火星支部のマクギリス敗残軍受け容れ拒絶{/netabare}

 - - - - - - - - - - - ⅩⅢ. 反革命編 - - - - - - - - - - - - - - - - - -
{netabare}
第47話 生け贄 ★ マクギリスの地位剥奪、鉄華団の窮地、三日月/アトラ/クーデリアの約束、オルガの直談判・ラスタルの拒絶、包囲された鉄華団本部
第48話 約束 ★★ 脱出作戦開始(蒔苗議長・TB生き残りの協力、マクギリス単騎出撃)、オリガの最期
第49話 マクギリス・ファリド ★★ 鉄華団本部前の死闘、火星周辺宙域の死闘、ハッシュ戦死、マクギリスの最期
第50話 彼等の居場所 ★★ ユージン&ダンテ撤退(脱出トンネル開通)、昭弘の最期、三日月の最期、後日譚(GH民主化、火星連合成立、ヒューマンデブリ廃止、武器商人ゴルドン暗殺、三日月の忘れ形見){/netabare}{/netabare}
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★★★(神回)1、★★(優秀回)5、★(良回)12、☆(並回)7、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.6

※なお本作の構成として、上記のそれぞれ4つのOP/EDの切れ目で、一応【起/承/転/結】の4パート構成になっていて、鉄華団の「興起/発展/暗転/壊滅」を各々描き出している、と見ることが可能です。


◆視聴メモ(第1-2期)
{netabare}
・第1話視聴終了時点
厄祭戦終結してから約300年後(P.D.323年)の世界であり、偶然“発掘”された厄祭戦当時使用されたガンダムという超兵器が戦闘の帰趨を決する、という世界観。
作画/演出は流石に良い。とくにMS同士の殺陣(たて)が格好良くて◎
・第3話視聴終了時点
オルガ&三日月コンビから『天元突破グレンラガン』のカミナ兄貴&シモンを連想させるが、同作よりもう少し深い内容があることを期待できる出来。
・第18話視聴終了時点
仮面の男の正体が早くも見破られる等、展開の速さは高評価(※以前視聴した幾つものガンダムシリーズはシナリオの引き延ばしが目立っていたのとは対象的)。
・第19話視聴終了時点
ガンダム恒例の地球降下イベント回。
毎度ながら犠牲者が出て(※大気圏突入で通常のMSは炎上してしまう)見ていて熱くなる安定の面白さ◎。
・第33話視聴終了時点
ここまで幾つもの困難を乗り越えて大きく発展してきた鉄華団だったが、この回でマクギリスから唐突に提示される「ギャラルホルン火星治安維持権限の委譲、すなわち、火星の王になる」という危うい話に、オルガが熟慮せずに乗っかかってしまったことが同団にとって裏目にでてしまう(鉄華団の凋落の始まり)。
・第36-37話視聴終了時点
緊迫した展開は凄く良いのだが、道化役のクジャン公イオクは要らなかった気がする。
・第44話視聴終了時点
マクギリスの誤算に対してオルガが怒りを爆発させるが、既に時遅し。
・第45話視聴終了時点
本作のバトルシーンは例外なく格好良くて面白いけど、この回が間違いなく最高(※本作唯一の ★★★ (神回) 認定)。{/netabare}


※その他、種々の考察事項については、第2期のレビューの方にまとめました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

赤砂の植民地〈コロニー〉

【2016/03/28視聴完了して改稿】


何故タイトルにガンダムと入れなければならないのかよく理解できない。

{netabare}そもそも〈ガンダム〉というのは『機動戦士ガンダム』という固有の作品のことだと思っているので、タイトルに「ガンダム」と入れたアニメを全て一つのシリーズのように語る把握の仕方に違和感がある。
マーチャンダイジング上の理由など視聴者には無関係で、作品を語る上では考慮する必要のない要素だ。
本作も独立した一つの作品であって、「シリーズ」性など何処にもないし、シリーズ中の一作のような言い方は無意味だろう。{/netabare}

が、そんなメタ的な違和感とは別に、本作は作品それ自体としてはよく考えられているように見える。

独立戦争前史、といった雰囲気を漂わせる作品世界は、細部まで緻密に構築されているようにみえるが、中でも作中の「言語」状況がまず興味を引く。

現実の延長として「世界」が構想されているようで、地球側勢力では英語が使用されていると明示される描写があり、どうやらこの世界全体の共通語になっているようだ。
これに対し、主人公の名前や「鉄華団」の名付けの描写(「 『鉄火』 じゃなく 『鉄華』 だ」)、盃事での(中国語ではない)日本語の漢字から見る限り、火星の、あるいは少なくとも火星の下層階級において、生活言語は日本語であるらしいと暗示されている。


生活言語と、英語という「支配言語」の二重性は、中国に返還される前の香港を思い起こさせる。

当時、英語が「公用語」であった香港だが、公用語とは生活が英語で行われているという事ではない。
公的な「支配」が(生活言語の広東語とは全く異なる)英語で行われるという事で、学習によって英語を身に着けないと「公的」な支配領域=社会の中心的領域に接近できない事を意味する。
会話は習慣によって獲得する「技能」だから、周縁部でも接触の機会があれば不正確でも「英会話」は習得できる可能性はある。が、読み書きは「教育」によって「学習」する知的能力で、これが無ければ結局のところ中心部へはいけない。
きっかけとなる教育の機会が不十分であったり、教育がそもそも受けられないと、会話すら身に着けられず、就業可能な職種が社会的に(能力的にではなく)限定される事になる。

したがって(というのは当時これを解説してくれた香港人の言葉だが)例えばタクシー運転手は英語が話せない。利用するときは、目的地の住所を漢字表記した名刺などを見せなければならなかったものだ。

英国領「植民地」香港に似ていると思わせるという事は、本作の火星が、作中の状況説明の言い回しがどうであれ、実体として「植民地」そのものだと製作者にイメージされていることを示しているものだろう。
いや、植民地としてよくイメージが具体化されているから、結果的に現実の植民地都市と似た状況が描写されているのか。


アニメ作品では、不平等を押し付けられた植民地が反旗を翻す描写はよくあるが、せいぜい不平等を許すなというスローガンとデモが描かれるのが精一杯で、どのように不平等が「構造化」されているかは立ち入らないことが殆どだ。
が、本作では、その不平等が具体的にどのように表れるのか描き出されている。

植民地の支配は、必ずしも不平不満を武力で圧殺するだけで維持されるものではない。
例えば、階級を創る、植民地内に「貧困」を構造化することで運営されるものだ。

単に貧困を押し付けるのではなく、そこから脱出する手段を奪って貧困「層」として固定化した階級にすること。

主人公や「鉄華団」の子供たちが読み書きできないことが、典型的な手段の表れだ。
マニュアルが読めずにモビルスーツの整備に参加できない主人公は、同時に、普通の工場のライン作業やファストフードのサービス業からすらも排除されていることを意味し、戦闘行為というある意味で最低辺の肉体労働にしか就業することができない。
教育が無いことによって上級職=階級上昇を阻まれ、その結果としての貧困が次世代に保護や教育を与えられない原因となり、貧困「層」は再生産される。

教育という「通行手形」を与えられない者は、貧困層の「上」へと通過することができない。
各階級ごとに「上」へ上昇する関門はもうけられ、それぞれの関門を通る「通行手形」の発行をコントロールすることで、宗主国は植民地内に階級を作り出す。
宗主国に近い「上流」から遠い「下流」まで、分断され固定化された階級は、階級横断的な全社会的な蜂起を困難にし、宗主国を頂点に管理下に置かれることになる。

鉄華団の子供たちの境遇は、そのように構造化された貧困の結果だ。
貧困の中に保護も援助もなく放置された子供のたどる道筋を体現しているのが主人公で、今も現実世界のどこかに無数にいる「三日月」たちを想起させる。
が、この「植民地」の生活言語があえて日本語であるのは、どこかの国の教育行政が、必要性の疑問に回答しないまま英語教育の拡大を、それも読み書きを捨てて会話に特化した授業を制度化していることが、もしかすると影響しているのかもしれない。
この教育制度が生み出すであろう、雇用契約書は「読めない」が「ご主人様」の命令は理解できる「人材」は、「下僕」や「奴隷」に最適化されていると憶測を呼ぶもので、下層に固定されている本作の「鉄華団」の子供たちを強く連想させるものだ。

改革者を志す「お嬢様」が主人公と子供たちに読み書きを教えるエピソードは、教養主義的な美談の表現ではなく、このような植民地支配の構造を製作者が緻密に構想していることの現れに思える。

上流の「お嬢様」が貧困の実態に触れて戸惑う描写は、「底辺にいる俺たちの事がお前らにわかるのか」という手垢のついた下層民の主張を呼び寄せ、視聴者の同調をも呼び寄せるものだ。
食事の世話で「鉄華団」の子供たちに接近するクーデリアの姿は、上流お嬢様を底辺にひき下ろすようなルサンチマンの慰撫を視聴者に与えるように見えるが、製作者の視線はそれほど単純ではない。

乱暴な言い方をすれば、底辺に押し込められた者の気持ちを「上」から理解することはできないのかもしれないが、〈なぜ〉底辺という「下」流に押し込められ、〈どのように〉そこからの脱出を阻まれて固定化されているかという構造は、「上」から見下ろす視点によってはじめて可視化されるものだ。
(下から見上げて容易に理解できてしまう構造であれば、そもそも支配に使用することができない)

貧困に生存自体がすり潰されようとする絶望の中で、あらゆる手段で生き残りを図る「鉄華団」
このところ話題の「ヤンキー」論のように、貧困の中で生存のために相互扶助するヤンキー共同体を思わせる「鉄華団」だが、例え生存に十分な金を稼ぐことができたとしても、そもそもの生存のための苦闘を彼らに強制する「貧困」が何処から押し付けられ「どのように」脱出を阻まれているかを認識することはできない。

「鉄華団」と同化するクーデリアは数十人の子供に救いを与えているかもしれないが、そこを離れ本来の「上流」に回帰した時、同じ境遇にいる数万倍、数十万倍の子供たちを解放できる可能性があることを、読み書きを教える彼女の姿は、想像させるものだ。
彼女の担うべき戦いは、鉄華団の生存のための戦いとは異質なものであるのだと、両者の同根源性と不可分性を同時に見せながらも、製作者は暗示しているように見える。


18話で、地球降下を目前にして、襲い掛かる敵の攻撃を退けた物は、クーデリアの「言葉」ではない。
いや、「言葉」によって語られている彼女の「正しさ」が退ける力を持っていたわけではない。
事実上の宣戦布告ともいえる彼女の言葉を支える、「政治力」が、攻撃を退けた。

様々な勢力の思惑がたまたま状況を作り出したように見えるが、これは中学生好みの、「黒幕」のオヤジ共の「裏工作」にクーデリアが操られているといった「陰謀論」の結果とは異なる。

政治力とは、「権力」を行使する力なのではない。
他者に対し「影響力」を及ぼす力が政治力であり、それぞれの勢力が影響力を及ぼし合う駆け引きが「政治」なのだ。
法律によって行使される「権力」は、飛び切り力の大きい「影響力」に過ぎないのであって、対抗する「影響力」が十分に大きければ当然に無効化される。
デモも抗議行動も政治であり、選出された議員の議会内でのアレコレの行動は「政治」のほんの一部分にすぎない。
「政治」は予定調和的に社会や体制の維持を保証して行われる駆け引きではなく、影響力の行使は、時に体制の安定など吹き飛ばすものだ。

影響力の源泉は、各種ある。「鉄華団」の行動が彼女の要請によって決定されることも、その一つの表れだ。
「鉄華団」に対して命を捨てるように「命令」することは、彼女にはできない。が、彼女の望みとあれば、「鉄華団」は劣勢での戦闘をためらわないだろう。

様々な勢力が、それぞれの思惑でクーデリアをコントロールしようとする。が、それは同時に、彼女自身の思惑で彼らを動かす契機ともなる二面性を持つ。
経済的な利害のバランス、社会思想的な立場、知名度、その他の要因が、彼女の発言や行動に「影響力」をもたらすのであり、彼女の「宣言」は、その「政治力」を自覚的に行使していくという「宣言」でもある。
この「世界」のこの時点で、この「力」を行使する立場にあるのは彼女のみであり、彼女にしかできない「戦い」の開始を告げるものだ。

誰かが自分を殺しにかかって来ているとき、相手を返り討ちにすることも厭わずに反撃するだろう。
相手に配慮して、反撃が本当に正しい事なのか、相手を殺す前に考慮しろと勧める人間はいない。

が、殺しに来るのが「政府」のような政治的存在の場合に限って、流血を避けて体制を傷つけない配慮をするべきだと説教する人間の言いぐさは、どう見ても倒錯としか言えない。
今まさに体制に殺されようとする人間には、流血を避けろという人間は、端的に「敵」だ。

自らの手を血に染めることも厭わないというクーデリアの決意は、「政治力」の行使に対して責任を引き受けるという覚悟でもある。
終幕で、封鎖を突破し、議場へ突入しようとするにあたって、鉄華団の制服からドレスに着替えたクーデリアの姿は、彼女自身の「戦場」へ赴くという決意をよく表現している。


{netabare}議場への突入にあたって、子供たちに敵の攻撃を引き受ける囮役を割り振るオルガの決断は、現象としては、物語の冒頭で、少年たちを生きた弾除けとして使い捨てようとした「上司」たちと同じに見える。

が、違う。
決定的に違う。

それは、子供たちの自発的な忠誠心の発露であるからではない。
「組」のために親分の命令で鉄砲玉として殴り込みをかけるような忠誠心などでもない。

この突撃が、ビジネスとしての戦闘行為を逸脱し、戦闘集団としての戦術的組織性が消滅して、「私」の輪郭が消え集団と融解して境界がなくなるような「蜂起」の発生を寓意したものであるからだ。
「蜂起」は単なる集団行動ではない。「私」が集団として生きられ、集団が同時に「私自身」である超越的な祝祭の時間。そこでは私の死は集団の生に転化してしまうような、特権的な一瞬の生の燃焼だ。

ここで描かれているのは、革命へと連鎖するかもしれない、蜂起が生成する瞬間と、それがまさに生きられようとするダイナミズムだ。{/netabare}


幾多の「戦場」が描かれてきた物語だが、それは単に「戦いが行われている場」であって、実は物語の最初からいわゆる「戦争」はどこにも生じていない。
行われているのは、合法性に疑いのあるギャラルホルンによる武力行使と、これも非合法とは決めつけきれない「鉄華団」の反抗で、「影響力」の力関係でどちらにも転がる暴力の「合法/非合法」の曖昧性が、ビジネスとしての戦闘という「鉄華団」の隙間「商売」を成立させている。

商売としての戦闘であれば、生きて金を受け取ることが最優先だ。
金をあきらめて命を拾う選択もあり得るだろう。

が、物語が追ってきた経験と度重なる仲間の死が、「戦闘」の意味を変容させた。

物語を通して「鉄華団」にとって、眼前の「敵」は、「金銭」の前に立ちふさがる「商売」上の「障害物」だった。
{netabare}終幕において、「奴ら」が存在する限り自分は存在することができない、という絶対的な「敵」へとその意味が変貌する。
彼等の存在そのものを圧殺しようとする「何か」、全存在をかけて敵対しなければならない「何か」だと。

「商売」用の戦闘集団としての組織はここに解体して、「蜂起」の集団へと変貌することになる。{/netabare}


{netabare}ゼロ年代論壇の影響だろうか、革命を蔑視して冷笑する感性が多勢を占めているように見えるのは、政治的権力の奪取のために少数者が「手段」として大衆を利用するイメージが固定しているからだろう。

このような反感を避けるため、彼等の蜂起は、「思想」や『主義」の代わりに、「鉄華団」という「未来」へ掛け金を積む、象徴的なギャンブルとして、表現される必要があった。

だが、革命は、政治目標の達成の「ため」に、誰かに計画されて主導される「手段」ではない。
「革命」は、どこかから到来する「蜂起」という契機が、たままた政治課題とシンクロした場合に「結果として」発生するに過ぎない。
現時点での「鉄華団」の「蜂起は」、まだ革命へと接続する機縁を得てはいないようだ。

子供たちが死が明白である戦闘に参加することに涙するメリビットの描写は、個人が恣意的に離脱できない蜂起の暴力的な超越性を理解しないところからきている。
雪之丞の、「間違っている」が止められない、という述懐もまた「間違っている」

それでも二人が本気で子供たちを思いやる描写が丁寧に重ねられてきたからこそ、この誤りに不快や安易さを感じさせることはない。
あたかも蜂起へ参加しようと旅立つ、自分たちの理解を超えてしまった子供を見送る、年老いた両親のような印象を与えるものだ。{/netabare}


植民地支配を緻密に構築することで、日常描写の端々に自然にその実像が反映された描写が展開することになり、多くのアニメ作品に見られる「自由と平等の為の戦い」といったバトルを設定するための体裁に過ぎない空論性に立体的な実質を与えて、戦闘行為に陰影と必然を与えることに、本作は大きく成功したと言っていいだろう。

植民地から富を収奪している宗主国が「交渉」によって莫大な利益を自ら放棄することは、ほとんど現実味のない空想的な事態であって、放棄させる何らかの実行力による強制が必然化される。

強制力は、各種「影響力」の駆け引きとして作品世界に登場した。クーデリアもまた、影響力のプレーヤーとして参加する。
影響力の綱引きが「植民地」をどう動かすかは、まだ明瞭ではないにせよ。

が、「影響力」が当面の「鉄華団」の生存を確保するのだとしても、「貧困」と、これを基礎とした「植民地」支配にどのように影響してくるのか。
「鉄華団」の生存でよしとして、「貧困」を必然化する「植民地」支配構造は放置されるのか。

「蜂起」一瞬の燃焼だ。特権的な生の経験は、永続性を持つことができない。が、耐え難い抑圧がある限り何度でも連鎖して発生する。
一旦は収束した「鉄華団」の蜂起は、再び生じるのだろうか。

はたして「蜂起」は独立戦争へと向かい、ことなる思惑を持った「影響力」を排除し、「貧困」体制を破壊できるのか。


行く末を暗示するものは、ラストでクーデリアから子供たちと主人公に託された「宿題」にあるようだ。

そもそも「自由」と「平等」は対立的な概念だが、独立戦争や革命にはそろって呼号されるのは、直接の動機である不平等が、被支配者にの前には「自由」を妨げる障害となって立ち現われるからだろう。

「平等」は突き詰めれば分配のルールの問題で、これの改善を求めることは条件の変更を目的化するもので「自由」の領域とは何のかかわりもない。
「自由」からは、不平等は勿論あらゆる抑圧がその「敵」として問題化される領域が開かれるもので、平等よりもはるかに大きな運動の原動力になる。

言い換えれば、植民地独立は、不平等の撤廃を出発点としていても、「自由」の要求を運動内に取り込むことが出来なければ、蜂起を伴う「闘争」として発生できないという事だ。

本作内でこれが反映されたものが、文字を学びたいとクーデリアに申し出る主人公が語る、いずれ本を読みたいのだという「夢」だろう。
ここで語られているものは、教養主義的な人格陶冶や階級上昇の実利ではない。

「貧困」を与えられた所与の状況であると認識して、そこでの適応しか視野にない主人公は、社会改良的な「平等」の実現には積極的な興味も意義も見出していないように描写されている。
が、空虚な内面を抱える主人公が語る、本を読みたいという「夢」は、本の彼方に幻視される「ここではないどこか」という場所に到達したいという欲求の芽生えを感じさせるものだ。
「どこか」へ行く=「自由」への欲望の兆しを、そこに見たいと思う。

主人公の「自由」への欲望の芽生えは、自身の動機が皆無に見える主人公の戦闘行為が、やがて植民地独立の闘争へと接近していく必然を予感させる。

欲望の兆しを「本を読みたい」=文字を学ぶことで表現したこともまた、象徴的だ。

様々な領域で存在するであろう各種の「自由」の中で、根源に近い場所に位置するのが教育=学問の自由であろうからだ。
眼前の不平等が何かの自由を阻害しているのだとしても、それを阻害であると考えることが出来なければ「自由」にむけて闘争することすらできない。
「自由」を獲得するには、まず「考える」こと=学問が「自由に」行われなければどこにも出発できないだろう。

ここではないどこか、「鉄華団」の辿り着くべき場所へは。

とりあえず、二期も目が離せない。




ロボットアニメに『機動戦士ガンダム』が「戦争」を持ち込んで以来、ロボットアニメでは戦争の否定と戦闘を同時に見せるというねじれた設定を導入せざるを得なくなった。

が、凡百のありきたりなアニメでは、人殺しはよくないという気分から戦争を「絶対悪」認定し、戦闘と戦争を区別できない安直な態度しかとる事が出来ず、語るべき作品が登場することはなかった。或いは、その絶対悪にもかかわらずそれが発生してしまう必然との板挟みで、作品自体が破綻するか。
語るに足る作品は、この「ねじれ」を回避する設定を構築できたか、ずらすことに成功した物しかない。

本作の、戦闘の回避を自己目的化して思考停止する倒錯をとらず、自己の敵である社会悪に敵対する目標を見失わない「蜂起」は、ねじれの正面突破を目指した独創性を感じさせる。

この国で戦争の悲惨を振り返るとき、なぜか不思議に、天災のような、自然に降りかかる災害のように語るばかりで、「意思決定者」という名前を持った人格が支持者の賛成を集めたうえで決行する、徹頭徹尾「人為的」な、責任をとるべき人間のいる社会的行為だという事実を無視しているように見える。

植民地の貧困もまた、「鉄華団」の少年たちが感じているような、文句を言っても始まらない乗り越えるべき苦境ではなく、頂点に名前のある「責任者」を戴く官僚組織の運営によって管理される「人為的行為」だ。

戦争状況の向こうに「責任者」を見出す視線をアニメに持ち込んだ『機動戦士ガンダム』と、貧困の背後に「人為」を告発する本作と。
社会への視線のベクトルの類似性によって、本作に「ガンダム」の名は与えられているのかもしれない。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

デリダ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

小市民的幸福の追求は歴史上肯定されうるのか

50話終わりましたね。
どうやら物語の評価は進むほど下がったようで、レビューを拝見させていただいた中でも否定的な意見が多く目立ちました。

ガンダムシリーズはアニメ展開したものは全部見てきましたが、あまり異色という感じはしませんでした。
主人公が特別な人間だ、というのがあまりに強調された作品が逆に近頃多かったのでそのように感じる方も多いかもしれませんが

ただほとんどのガンダムの名を冠する作品が描いてきたのが
力を持つ人間にはどういった責任が伴い、どういった行いをすべきか。
という要素だと考えるならばこの作品は確かに異色かもしれません。
主人公というものには往々にしてこの質問が投げかけられるのがある意味常ですし、それこそがドラマを生み出しエンターテイメントとしての評価を与える鍵になっているようにも思われます。

00のプロデューサーと同じ人がついたこともあり、00にかなり影響を受けた人間としては同じ質の期待を抱いてはいたのですが、
悪い意味でなく斜め上の方向に着地したなあというところが正直な感想です。
特段高い評価を与えているわけでもありませんが、その前に放送していたAGEやSEED2作品に比べればかなり良い出来だと考えてもいます。
なんとなく感じたのは08小隊に近いかな、とか。

ガンダムというアニメが市場展開として子供達を主にターゲットにしている
のも事実なのでそういった中でなかなかきわどいものを作ったなあ、と。

デザインは良かったですね!ガンプラもかつてない売上を記録したみたいで
バルバトスはもしかしたらフリーダム以来の長期的な人気につながるかもしれませんね。



これ以降は壮大なネタバレと個人的な見解です。
できれば見終わった方に読んでもらって一緒に考えてみることができたら、と思います。{netabare}


タイトルにも書いたのですが、私はこれを視聴しながら着地点をどうするのだろうという思いがあって、それが小市民的幸福の追求は歴史上肯定されうるのか。ということです。
エンターテイメントとしてはあまりに激情型の悲劇で心地よかったとは正直言いがたいのですが
逆にこの疑問が強く生まれたのは良かったです。

ガンダム作品はいずれも物語の中で歴史に名を残す英雄や
犯罪者が戦争に身を投じる姿が描かれていますが
最終話でクーデリアが語ったとおりマクギリス事件はマクギリスの名だけを残して鉄華団の名は
歴史からも人々の記憶からも消えていったことが示唆されています。
そもそも鉄華団という名は視聴者である私たちにとっては、
主人公たちが所属する団体なので当たり前に知られていましたが
おそらくこの世界でニュースをあまり見ていない人は知らないくらいの知名度なのだと考えています。
一応資本主義に則った会社ですし、テイワーズと繋がりも
現実的に考えれば親会社と子会社で裏の繋がりがあるだとかないだとか、そういう醜聞なのだろうなあ、と。
アーブラウという国家に国土防衛を一任されるPMCという特殊な部分はありますが、
そういった英雄的な扱いも局所的なものなんでしょう。

そういった状況の中で、社会情勢や政治的な振る舞いの一切をかなぐり捨ててきたのが主人公である鉄華団の人間でした。
彼らにとって自分がヒューマンデブリであることは恐ろしいほどの強烈な束縛であり、
その束縛は最後まで続くこととなります。
格差社会は現実でも声だかに叫ばれていますが、一国家の格差範囲内の話で、
それを世界全体に広げれば下と呼ばれる身分の人間は大量にいますし立場はグラデーションのように変化すると思います。
しかし彼らにとっての底辺はまさしく自分たちだったのでしょう。

最近では貧困の中だと人は思考力が本当に下がるという研究結果が出たりしていますが
この話がこの作品の中では色濃く映し出されています。
繰り返しいろんな登場人物の口から聞いたセリフ
「幸せになる/する」、「立ち止まらない」、「オルガについていく」、「これで最後」、、、等々

火星の王と聞こえはいいですが実際のところマクギリスは1PMCをどのような意味をもってして王にするといったのでしょうか。
そしてそれを鵜呑みにし、それに迷わず信じついてくる家族たち。とても正気の沙汰とは思えませんが
貧困化した戦地の中で最も勇ましく働くのはこうした命であるのもまた事実です。(少年兵問題など)

本来ガンダムシリーズでは最初は目的がなく、力を手にした主人公は徐々に目的と責任を自覚し
後に世界を左右する程の政治的判断をする。或いは戦術的判断が戦略的決定までも成さしめてしまう
みたいなことが起こりましたが、鉄華団にはそういった選択は最初の始まりの経営者側への反抗だけでした。
ある意味辛辣な言い回しをしてしまえば、極端に政治的判断能力を欠く分不相応な立場を
手に入れてしまった無能者たちの集団が権力者にあらゆる利用をされた成れの果てと語られてもおかしくありません。
なぜか書いてる最中にプルトゥエルブやキングゲイナーに出てきたエリアルを思い出してしまいました、が、ある意味にているのかもしれません。

現実では歴史にこう言った人間の名はほとんど登場しませんが、この小市民的幸福の追求はほとんどの人間が行っていることであり我々ほとんどがそうだと思います。
家庭がほしい、お金がほしい、幸せになりたい、この目的はぼんやりとしていて大抵の場合上限はありません。(私は少なくともお金あるならあるだけほしいです。笑)

ですがこういう考えは大抵の場合大志の前に浅ましいものとして蔑まれ排除されていくのが物語の常なのかもしれません、
見世物としてはやはりそういうあり方が心地よいのでしょう
私利私欲というやつですかね。

結局のところ欲求なので肯定、否定の問題ではそもそもないのですが
ガンダムというシリーズの中でこれがどう言った着地点にいたるのかずっと気になっていました。
結果としては特にこれといったこともなく凡庸な着地点ではありましたが
初歩的な文化人類学の考え方ですが僕らが教育を受ける歴史がHISTORYならば、
風化していく取るに足らない個人史はhistoriesと呼ばれるそうです。
例えば今の日本の首相である安倍総理はHISTORYの中で語られますが、図書館の司書さんや町工場で懸命に働く職人さんなどの人生はhistoriesと言ったように、、、
それをしっかり描き切ったという意味では評価に値する作品でした。


少し時間を置いてみての追記 2017/10/8

放送終了から時間が経って、この作品をたまにふと思い出して少し評価が改まったので評価を少し上げる方向で修正と、少しばかり(もう随分と長文ですが)加筆しようと思います。

ガンダムシリーズのメッセージと価値はよく戦争の悲惨さ人間の愚かさに省略されてしまいがちですが、
ならばなぜ戦争が起きるのかと言った構造を描き出している部分に目が行かなくなっているのが
最近の作り手、受取手双方の問題でしょう。
主体性や具体性に欠けた戦争の悲惨さとは、常に、無自覚に、私たちを被害者側の意識にさせます。
これは文化だけでなく今の日本の傾向にも言えることです。
日本の戦争の記憶といえば第二次世界大戦ですが、広島に原爆が落とされた記録だけが肥大化して、
大東亜共栄圏という思想のもとに他国を軍事侵略し、植民地化した記憶は薄くなっているのは事実と言えるでしょう。
少なくとも日本は被害者だけではなく加害者の立場も持っているのです。
被害者意識のみの最たる例は、この世界の片隅にでしょう。
主人公である私とは無関係な場所で戦争が起こっていて、実は私は戦争をしているのだ、ということを戦争終盤の空爆にあって初めて気づくのです。

あの作品私は好きなのですが、批判されるべき点も多くあると思うのです。

話は少しそれますが、皆さんはナオミ・クラインというジャーナリストが2007年に書いたショックドクトリンという本を知っていますか?
(ちなみに上下巻の分厚い本ですが、ドキュメンタリー映画にもなっていますので興味ある方はぜひ見てみてください。)

この本は戦争の裏側、どういった理由で戦争が起こり、その後誰がどうやって復興するのか
というあまり語られない部分をグロテスクなまでに描ききっており、
国際的な美術展であるドクメンタと言う催しにもかなりの影響を与えたものです。
(ちなみに私は美術学徒なので、そういった経緯でこの本を知るに至りました。)

この本の中で出てくる「惨事便乗型資本主義」と言う言葉がありますが、悲惨な戦争や災害を利用して、
「人々がショック状態や茫然自失状態から自分を取り戻し社会・生活を復興させる前に、過激なまでの市場原理主義を導入し、経済改革や利益追求に猛進してきた」(wikipediaより抜粋)と語られています。

また、この思想が正しいことを証明するため、これを提唱した学者とその派閥は戦争を利用し他国で実践し、
そしてその有益性が証明されたと宣伝し、むしろ復興の利益を得るために戦争が繰り返される。というような内容になっています。

なぜ戦争が起こるのか、この問いについて鉄血のオルフェンズはしっかりと答えを出してくれていたように思います。
00ガンダムであればむしろ平和への願いがソレスタルビーイングを世界との戦争に仮立たせていましたが、
オルフェンズの場合は、権力者同士の派閥争いと、それに便乗する企業の利益関係、そしてただ生きるために戦うことしか考えつけなかった鉄火団によって引き起こされたのです。
権力者同士の派閥争いというと醜く聞こえてしまうかもしれませんが、火星の独立を訴えマクギリス事件を利用してヒューマンデブリ問題を改善しようとするクーデリアだってその内の一人です。
だからこそ難しい。

こういった問題点はとても重要なことのように思います。
現状の日本を鑑みてもこれは言えることだと思います。いろいろ人がいていろいろな考え方があると思いますが、少なくとも私は、これだけは常に忘れないでいたいと思っています。






{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

56.6 3 TRUEでロボットなアニメランキング3位
レガリア The Three Sacred Stars(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (183)
816人が棚に入れました
12年前、リムガルド王国で起こった事件は大きな謎を残したまま、人々の記憶から忘れ去られようとしていた。時は流れ、ユイとレナの二人姉妹はエナストリア皇国で平穏な日常をおくっていた。ある日、一体の巨大メカがエナストリアを襲う。この日を境に少女たちは運命の渦へと巻き込まれていくのだった。

声優・キャラクター
本渡楓、佐倉綾音、久保ユリカ、小倉唯、瀬戸麻沙美、東山奈央、金元寿子、緒方恵美、浅倉杏美、井口裕香、勝生真沙子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

断罪できない“ゆるふわ”相手じゃ神話にならない

復活放送版からの視聴。修正前のバージョンは未見。

最初、私はユイとレナらのゆるふわ百合ムードは、
物語に進むにつれ、徐々に剥落していき、
妖しい禁断の百合の園が出現するものとばかり思っていました。

善と悪。清濁併せ飲むような主人公の巨大ロボ?レガリア・ギア“アレクト”の異様。
それらに対峙する敵、世界の命運を左右する危機……。

本作の物語と少女たちを釣り合わせるためには、
主題歌ソングでも描写されていたような、
例え世界や神を敵に回しても切れない赤い糸……。
時に宇宙の概念をも変え得る、
アッツアツな百合パワー、女の友情エネルギーの真髄を、
ぶちまけることが不可欠だと私は考えていました。
ユイとレナの契約を司ると思われるリングも婚約指輪みたいですしw

その辺りの期待を勝手に先走らせて視聴していたわけですが、
結局、二人もその他のペアも終始ゆるふわなままでしたw

いや、ゆるふわ……私も『きんモザ』とか『ごちうさ』とか好きですし、
見ていてほっこりするし癒やされますが……。
ただ、ゆるふわムードを引きずったまま世界の行く末を云々……
となると私は流石に大袈裟な気がします。
ゆるふわしているだけじゃ、せいぜい町内の安全くらいしか守れそうにありません。


さらにゆるふわの影響をモロに喰らったのは黒幕。
{netabare}ラスボス・ヨハンくんでしょう。

折角、権謀術数を巡らせたのに、
人々がゆるふわ平和にみんな仲良く暮らしているのが気に入らない。邪魔したい。
相当に性格の悪い、ただの意地悪なお兄さんと化してしまっていますw

ただ、実は私には本作を神話を下敷きにした話と解釈すれば、
彼の言動は割とよくあるラスボスだったようにも思えます。

最終決戦でヨハンが搭乗したゾロアスター教における善神の名を騙ったレガリア・ギア。
それに対峙する主人公機・アレクトだのティシスだのメガエラだの……。
機体の名前だけ見れば、如何にも天に復讐しそうな問題女神たちが、
唯一神の尊大に愛憎をぶつける神話らしき構図。

思うに、ヨハンはこのまま全能の神でも騙り、
人々の罪を糾弾し、自分の行いを正当化すれば、
まだかっこが付いたのにと私は思います。

例えば……神なる力を手にしながら、人間と契りを結ぶとは!お前は堕天だ、追放だ。
至らない人界の女王が、失政により地上に不幸をもたらしている。これは罪じゃ、神罰じゃ。

乱暴に言うと、古今東西、神話なんてものは伝家の宝刀・罪と罰により、
試練と称して人々を試し、命を平然と玩具にするようなシナリオのオンパレード。

ヨハンも何か姫や人々の罪状の一つでも告発し、
神の裁きのテンプレートに乗せてしまえば良かったのにと思います。
いっそ単純に百合は破廉恥だ不道徳だと、
石頭な宗教観をぶつけても良かったかもしれません。

でも、いかんせん無垢な“ゆるふわ”相手じゃ断罪もままなりません。

姫様も記者会見で{netabare} スリーサイズ{/netabare}を公表するなど、所々ネジが外れていて萌えますがw
完璧な姫じゃなくても、彼女は国民から愛されています。
{netabare} ろくにSPも付けずに町を出歩いても平気。
戦いの余波による急な復旧作業でも現場視察に訪れた姫に不満な顔する作業員はいません。{/netabare}
エナストリア皇国は今日も平和です♪

戦う理由すらでっち上げられなかった時点でヨハンくんも作品も負けです。{/netabare}


結局、本作は百合、ロボット、姫、神話……。
様々な要素を統率する者がいなかったのだと思います。
一つ一つの要素は力を入れて描かれていたのに、
各々が主張し過ぎて、作品としてのまとまりを欠いた印象。

まぁ、そもそも、統率できていれば、
放送中断延期になんてならなかったとも思いますがw



【一話感想】放送中断ニュースにまんまと釣られた人の復活放送版一話感想w

長くなるので折りたたみ。
{netabare}
全くノーマークの夏アニメでしたが、
意図したクオリティとの相違を理由に四話で放送中断、修正版の放送再開は九月から。
という話題で気になり出し、私自身ロボット成分の摂取不足も感じていたので、
素直に釣り上げられることにしましたw


視聴してみて、ロボットのビジュアルより、異形のメカに幾多の謎を封じ込める系。
近代ビル群にファンタジーっぽい王国、皇国×ロボット。
ロリっ娘、百合風味を思わせるパイロット設定(でも男はガチムチ多頭身w)

謎とロボットはともかく、あとは割と私がどちらかと言うとそんなに得意じゃない味付けばかりで、
こういうニュースがなければ私の食指は反応しなかっただろうな、と途中参加を正当化w

ただ延期ニュースがあったからと言うわけではなく、
闇の魔術を思わせるエフェクトとメカの絡み等の戦闘描写から、
ロボットに対する熱い魂は感じられたので、
謎に牽引されつつ、新たな嗜好を開拓したい。
加えてスタッフたちが何にこだわったのか発見したいリベンジ?作です♪


蛇足

今回の件で改めて感じましたが、
夏アニメだの、秋アニメだのクールごとに足並みを揃える必要があるのかな?
と考えさせられました。

多チャンネル化の空回りで、どーせBSも地上波も番組表スッカスカ何だから、
アニメも好きなタイミング、放送ペースでやればいいのに、と最近思ったりします。

視聴者が一話切り、三話切り始めた頃にカウンターでスタートする新作アニメとか、
八月夏休みに1クール分放送する青春アニメとか、もっと色々あってもいい。

……ただ、それだとスタッフ人員が安定確保できなくなって現場が死ぬか……。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

「私もうすぐ結婚するの、あなたみたいにいつまでも若くないし」

なんか話題になってるみたいなので見てみることに。
1話はロボアニメの導入としてはまぁ妥当かな~、と思ってたのだけど…2話で仰天。
最近感想で辛口なことばかり書いてる気がするけど、それでも「どういった視点で見れば楽しめるか」ってのを模索して提案してきたつもりなんだけど、
この作品はどう見ればいいのか分からない。

{netabare}2話で女皇様が警備もつけずにご学友?とオープンテラスでお茶を飲む。
正気か?
1話であんな騒ぎがあって、またいつあんなのがやってくるか分からないって前のシーンで言ってたのにコレ!?
い、いや、まだいい、友人と別れた後に物陰からSPがゾロゾロと100人くらい出てくればギャグっぽくも緊迫感のある状況が表現できる。
が、SPは出てこない。
それどころか敵(あの段階では)が女皇様の目の前に堂々と現れる始末。
…なんじゃこりゃ?
い、いや、まだいい、政治家たちは皇政を疎んじててできれば死んでほしいと思ってるって展開なのかも知れない。
が、どうやらそうでもない、むしろ女皇は人望があるっぽい。
えーっと、なんすかねこれ?
プププランドのように呆れるほど平和な国でゆるい萌え話ってワケでもなさそうだし、どういった姿勢で見ればいいのか分からず混乱しまくり。
その後も女皇としての責務~みたいな話をするのだけど、一方でどう大目に見ても皇女としての自覚ないだろと言いたくなるような振舞いをして、
どっちか片方なら問題ないのだけど、両立って成立しなくないか?
違和感を通り越して気持ち悪い状態に…自分が硬いだけなんかねぇ。
それでも、このチグハグな描写は理由があって後に明かされるのでは?と思い視聴を続けることに。

が、問題は解決されることなく、より深刻化する方向へと迷走することに。

ユイがレガリアの契約者としてイモータル化するのだけど、それが皇国としてどんなにスゲーことなのか言及しない。
王様が不老化なんてトンでもないことの前には、それ以外の女皇としての責務~とかいうのは些末なことで、
言えば言うほど薄っぺらいものにしか聞こえなくてお寒いことに。
えっとさ、皇室に求められるのは民衆からの支持もさることながら、文化の継承と血統の維持ってのも大きな問題でして…。
自分右でも左でもないごく普通の常識人のつもりだけど、スタッフはこれに対しての認識が狂ってないか?
もし血統の維持が問題でないなら側室作ったり跡目争いしたり、数多くの作品がテーマとして扱ってた問題は存在しないことに。
「私さえ生き残れば国はいつでも復興できる」といって民衆を置いて逃げ出す王様とか(逆パターンで「あなたさえ生き残れば国は亡びない」と家臣が王を逃がすとか…これは最近もケイオスドラゴンで見たぞ)、
お家断絶を言い渡されてガックリくるシーンとか見たことないのだろうか?
王様が不死の秘術を求めて兵を繰り出すとか見たことない?単に個人的に死にたくないってだけの理由じゃないぞ?
見たとしてもなんでそれがそんなに大ゴトなのか分からずポカ~ンとしてたってことだろうか。

更に輪をかけてビックリなのが、レガリア側も仲間を探して二千年生きてきたらしいのだけど、その歴史を全く感じさせない。
永遠に年を取らない者が人間の生活に交わったらどうなるか、というのが全然触れられない。
映画ハイランダーとか…ええっと最近ではエルシャダイ(これも古いか?)のゲーム内オープニングとか見たことないのかな?
「私もうすぐ結婚するの、あなたみたいにいつまでも若くないし」とか、友達になってもみんな年取って死んでしまい置いてきぼりにされるとか。
そういうこと(不老がために起きた悲しい出来事=以降※印とします)があったんだろーなーってのはパっとは思い浮かぶけど、作中では全く無かったかのように描写されない。
唯一それっぽいのがあったのは砂漠の国で神扱いされてた一族?だけど、そんな存在が二千年も見つけられなかったというのはこれまたおかしな話で…。

とりあえずとても二千年に及び人間の営みを見てきた者とは到底思えない、二年の間違いなんじゃなかろうか。
まぁそれはそれで、※印のようなことは無かったこととして見れればいいのかなーと思って見続けたら、今度はラスボスの凶行の動機が「さびしかったから」って…。
おおーい、※印で指したこと、あったんじゃーん!ってかあったってことだよね?
ちゃんと描写してないのでハッキリしない。
あくまで想像力で補うことはできても途中までそれを考えるのを否定するかのような内容だったため、ラスボスの動機は意味不明・唐突に感じざるをえない。
もうね、どうやって見たらいいのやら…。

なんていうか、キャラクターシートに思いつくままに設定書いただけで、それを生かそうという話作りは何もしてないって感じ。
口で言うだけで歴史の重みを描けないなら皇国とか不老とか触れない方がいいかと。
プププランド舞台にごっこ遊びだけしてる分には構わないのに、小学生がニワカ知識でリアル要素突っ込んだ感じになってて歪になっちゃってます。
あんま言うと右っぽく思われそうでナンだけど、世界最長の歴史を持つ王室(皇室)のある日本でこんなものが作られるとはねぇ。
それだけ平和ってことなのだろうか…。
12年間無人で放置されてる土地に移民が住み着いてないとか、お花畑やなぁ。
ってか調べたら、制作は本編よりオーコメの反省会の方が面白いと噂のもえたんのアクタスじゃん。
この作品の円盤も反省会を開いてくれるのなら、ちょっと気になる…かも? {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

エナストリア皇国と国民を守る…を力の根源に奮闘するレガリア達の物語

この作品は、アクタスさん制作によるオリジナルアニメだったようですね。
キャラデザが好みだったこと、あやねる、小倉さん、東山さんといったお気に入りの声優さんが出演される事を知り、視聴を楽しみにしていました。

この物語の主人公は、本渡楓さん演じるユインシエル・アステリア…
17歳の高校生ですが、幼い頃に両親を亡くしたためエナストリア皇国の皇女殿下としての務めも果たしていました。
そんな彼女に残された唯一の家族が、あやねる演じる姉のレナ・アステリア…
二人は仲睦まじく一緒に暮らしながら小さいながらも平穏な毎日を過ごしていました。

でもそんな平穏も束の間…ある日レナは港に呼び出され、現れた男に唐突にも勝負を挑まれるのです。
男は突如現れた巨大ロボットに乗り込みます…
すると、レナも…いえ、レナは自身を巨大ロボットへと変身させるんです。
レナは巨大ロボット「レガリア」のコアであるアレクトと呼ばれる存在だったんです。

なぜレナがアレクトに選ばれたのかは分かりません…けれど、レガリアの強大な力を手に入れる代償は、永久に成長しない…人間ではなくなる事を受け入れる事でした。
これまで気の遠くなるような時間を過ごしてきたレナは、今はユイと一緒…
レナがこの力を奮うのはユイとユイの大切を守るため…

これまで人目に触れる事の無かったレガリアが公の前で晒されると共に、レナを狙う刺客が送り込まれるようになり…物語が動いていきます。

レガリアはコア単体でも戦う事はできますが、契約者の力を借りる事で本来の性能を発揮する事ができます。
でもレガリアと完全に契約をしてしまったら、契約者もコアと同じ代償を支払わないといけません。
だから簡単に契約なんてできません…だって、その人の一生を左右する事なんですから…

レガリアのコアと契約者はレナとユイだけではなく3体のレガリアが登場します。

アレクト コア:レナ(CV:あやねる)、契約者:ユイ(CV:本渡楓さん)
ティシス コア:ティア(CV:小倉唯さん)、契約者:サラ(CV:久保ユリカさん)
メガエラ コア:ケイ(CV:東山奈央さん)、契約者:イングリッド(CV:瀬戸麻沙美さん)

行方不明になった両親と姉を探すため世界中を旅しているティアとサラ…
12年前のリムガルド・フォールという事件で無人の街と化した元リムガルド王国第一王女のイングリッドとイングリッドに保護されたケイ…

これまでの行動や目的もみんなバラバラ…
でも3体のレガリアが揃った事で物語は次の局面へと移っていくのですが、正直心が痛みました…
物語の展開としてはテンプレ系…と言われても仕方ないかもしれません。
でもこれまで積み上げてきたキャラ立ちから「この人のこんな顔見たくないよ…」と思えるようなシーンが声優さんの迫真の演技と相まって心に刺さるんです…
特に印象に残っているのがユイ…苦しみや寂しさの表情は私の涙腺に直撃でした…

あとはレナ…ユイが5歳の時に家族になった訳ですが、それまで気の遠くなるような間、独りぼっちだったんですよね。
それに最後の最後までユイとの完全契約ができなかった…
きっとレナの優しさなんだと思います…
不老不死ってきっと良い事ばかりじゃ無いんだと思います。
途切れる事無く永遠に続いていく目の前の道に恐怖を感じる事だってあると思います…
だからレナが契約したいと思える人と出会えたという事は、彼女にとって幸せな事なんだと思います。
ユイの永遠に対して感じる不安まで含めて丸ごと包み込む…そんなレナの決意の表れだったのではないでしょうか。
この作品に対しては、特にリアルタイムで視聴した人からは色んな評価があると思います。
けれども、人との繋がり…思いの交わり…の様な作品が好きな方なら堪能できると思います。

オープニングテーマは、TRUEさんの「Divine Spell」
エンディングテーマは、Minamiさんの「Patria」
どちらもお気に入りですが、何度も聞いているうちにエンディングの様がより好みである事が分かりました。
もちろん、どちらもカラオケで挑戦済です。

1クール13話の作品でした。この作品で唯一残念だったのは、やはり夏アニメとして放送を開始したものの、4話で一旦打ち切られて9月から再度放送された事でしょうか…
でも、この件は私にとって悪い事ばかりではありませんでした。
休止期間中に放送された特別番組で本渡楓さんがレガリアの魅力について熱く語っていたのが印象的で、それ以来気になる声優さんの一人になりました。
なので、競女!!!の放送前特番もしっかり視聴させて頂きましたし…^^;

でもキャラデザと声優さん…これが抜群だったので私的にはしっかり堪能させて頂いた作品になりました。

投稿 : 2024/11/02
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