SFで侍なTVアニメ動画ランキング 2

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早速見ていきましょう!

85.0 1 SFで侍なアニメランキング1位
SSSS.GRIDMAN(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1004)
4062人が棚に入れました
1993年から放送されたTVシリーズ「電光超人グリッドマン」。
まだパソコンが一般家庭に普及する前に制作された作品にも関わらず、 現代における「インターネット」「コンピューターウイルス」といった概念を先取りした内容で人気を集めた。

そして2018年秋「SSSS.GRIDMAN」が放送決定!
アニメーション制作は、2015年日本アニメ(ーター)見本市で公開された 「電光超人グリッドマン boys invent great hero」を制作したTRIGGERが担当する。
監督は、同作でも監督を務めた雨宮哲。
あの時の未来が現実になった2018年、グリッドマンがアニメーションの世界で蘇る――。

声優・キャラクター
広瀬裕也、緑川光、斉藤壮馬、宮本侑芽、上田麗奈、高橋良輔、小西克幸、悠木碧、松風雅也、鈴村健一、稲田徹、新谷真弓、三森すずこ、鬼頭明里

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

『電光超人グリッドマン』は1993年当時には新しすぎた(笑)! (第12話: まごころを君に(笑))

※↓以下を書いた時点でアニメ作品は始まってもいないので、未見でした。視聴終了後追記あり。

「あらすじ」にある通り、『電光超人グリッドマン』という円谷プロ製作の特撮作品(以下、「原作」)がありまして、当時の情報科学・コンピュータ関連の研究者や業界人の間では有名な作品でした。

原作では敵であるカーンデジファーがコンピュータワールドに「怪獣」を送り込み、その怪獣の破壊行為が実行プログラムの破壊、不具合として顕現するというお話になっています。

そしてカーンデジファーを追ってきたハイパーエージェントが、少年少女たちがパーツから組み上げた自作コンピュータとそこで実行されるプログラムと一体化することによって「グリッドマン」として怪獣と戦うことで地球の平和が守られるというストーリーになっています。

そしてカーンデジファー側にも協力者の少年がいて、「悪意あるクラッカーと戦うハッカー」という構図が怪獣特撮物としてビジュアライズされているという異色の作品でした。

根っこの着想は映画『ウォー・ゲーム(WarGames)』(←こっちは背景に冷戦がある実世界でのお話でストーリー自体は全く違う)あたりから得たような気もしますけど、こんなん当時子供にウケると思って企画したやつアホやろ。(← 褒めている)

また「怪獣やグリッドマンは通信回線を通していろいろなコンピュータに入り込める」とか、「怪獣とグリッドマンの戦闘は手元のコンピュータでモニタ出来る」とか、「グリッドマンの支援メカ(?: プログラムというかデータなのですが…)も通信回線を通して送り込める」とかいった設定があって、当時の若めのコンピュータ関係者の心を(もしかしたら本来の視聴対象のはずの子供たちよりも)掴んだのでした。

また15年ほど前でしょうか、安価なコンピュータを多数高速ネットワークで接続して高速計算させる「グリッド・コンピューティング」という技術が業界トピックとなり、「グリッド」という言葉が本作を想起させることでリバイバル・ブーム的なものもありました。

なので今50~60代くらいのコンピュータ関係者の間では『電光超人グリッドマン』はそこそこの知名度があると思います。

というところで個人的にはこのアニメがどんな作品になるか期待大ではあるのですが、現代に需要があるのかとか何でいまさらグリッドマンなのかとかはさっぱりわかりません(笑)。

2018.10.7追記:
第1話、観ました! ジャンクやグリッドマンのデザインは旧作準拠。ジャンクへの過負荷時の演出なんかはアニメっぽいです。いきなり謎を残しての引きで、期待を持たせる1話目でした!

2018.10.14追記:
第2話を視聴終了。視聴を続けるかどうかを判断するで必要そうな世界観の説明は2話でだいたい片付きました。シリーズ構成、有能…。

2018.10.28追記:
第4話、「Arcadia」のグループとメンバー4人の名前が玩具メーカー由来で笑ってしまいました。

2018.11.12追記:
第6話を視聴終了。旧作を観ていた人にはわかる「先代」とイヤホンで聞かされていた旧作楽曲「夢のヒーロー」のアレンジバージョンの旧作ネタがありました。ということは、一応旧作『電光超人グリッドマン』とのつながりもあるってことなのかな?

2018.11.18追記:
第7話目まで視聴終了。「不安定な神様」(笑)。

UFOが糸で吊られていたのって、あれもしかして特撮メタネタ(昔は空中戦の撮影時には糸で模型を吊っていた)なの?

2018.12.23追記:
第12話(最終話)視聴終了。いや、TRIGGERがGAINAXの末裔だとして、何もあんな形で示さなくても…(笑)。

あれがアカネだなどとは絶対に認めん、だがという視聴者もわりといそうだが、案外あれは円谷プロサイドにはウケているかもしれない…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 76
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

このシンウルトラマンがすごい

TRIGGER×円谷プロ制作。
特撮「電光超人グリッドマン」リメイク。

予想通り制作チーム抜群に相性が良い。
キャラクターもポップで女の子がかわいい。
敵役の子も味があって素晴らしいです。

旧型のパソコンから声がする、
ハイパーエージェントグリッドマン。
地球を怪獣の侵攻から救えと、
記憶喪失の主人公は、
グリッドマンに導かれるまま彼と融合する。

シンゴジラ第二形態の進撃、
迫力ある市街地戦、スペシウム光線炸裂。
記憶喪失の謎、世界の謎。
日常風景も多く青春しています。
世代なんて関係なく楽しいですね。
青春ヒーローものとしても秀逸でしょう。

最終話視聴追記。
優れたデザイン性もアクションも心が躍った。
ネタバレレビューを読む

どこか爽快で希望の萌芽を感じる幕切れだ。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 96
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

特撮好きでないマン in N.Y

2018.12.28記


「電光超人グリッドマン」未視聴


レビュータイトルはSTING往年の名曲から。

前評判が高く、放送中も事前の好評価そのままに走りきった感のある良作です。が、なんかしっくりこない。
1993~1994年に放送された「電光超人グリッドマン」という特撮ヒーローものを母体とした新作アニメで、“円谷プロ”“TRIGGER"“音楽:鷺巣詩郎”そしてあの“グリッドマン”か!のワードが期待を寄せる根拠となってました。
主人公響裕太がクラスメイト宝多六花の家の前で倒れて、目覚めたら記憶を失っていた、という冒頭。六花の家が営むジャンクショップに置いてある古いPCから「自分の使命を思いだせ」と呼びかける声。声の主はハイパーエージェント『グリッドマン』。ほどなくして、街に怪獣が現れて破壊の限りを尽くす。どうする?どうする?裕太くん、という導入でした。

そしてこの私。電光超人を未視聴もさることながら、そもそもウルトラマンや仮面ライダー、戦隊ものをわくわくしながら観た記憶がありません。宇宙刑事シリーズも観てました。嫌いなわけではなく、ただ“わくわくした記憶がない”だけです。
おそらくこのわくわくした経験の有無が本作を捉える上でのスタート位置の差となって表れちゃったんじゃないかという感覚があります。もちろんスタート位置が後ろでも追いつき追いぬいた方もいると思います。特撮好きマンはすーっと本作に入り込みやすかったでしょう。
ちょっと煮え切らない感じですが、これは、前評判に裏切られながらも、自分なりの結論を探し続ける男の取るに足らぬ感想、と思って以下読んでいただければ幸いです。


なお結論は、“とはいえおもしろい”です。
理由は明確、日常パートが魅力的だから。
Aパート、Bパートのくくりが正しいかは微妙ですが、だいたい1話のなかで前半の日常パートと後半の戦闘パートに別れており、この系統の作品の流儀を守ってますね。

作品評価に与える分岐点は2つあると思ってます。
1.特撮作品との相性
2.主に日常パートで展開される物語の解釈

1.特撮作品との相性
アニメなのに特撮? アニメ作品ながら特撮作品の演出技法が散見されます。この、アニメなのに?がポイントで、良く出来た作画と合わせて見どころになります。さらに、グリッドマンのみならず旧作名作のあれやこれやを彷彿させるシーンがさり気なく描かれているため、これもわかる人には胸アツでしょう。
スタッフの特撮作品に対する愛情を感じることができることは好感ですが、ネタバレレビューを読む戦闘シーンの連続は、私にとっての付加価値にはなりませんでした。

2.主に日常パートで展開される物語の解釈
良し悪し以前に、例えば戦隊ヒーローもので展開される日常パートはほぼ蛇足です。ウルトラセブン等の例外を除いては、特撮ヒーローものの前半にしょぼい印象しか持ってない私ですが、本作にはそのしょぼさがない。
裕太、六花、内海将の3人組に新条アカネら人間たちと、グリッドマンと4人のアシストウェポン(新世紀中学生)、そしてアンチくん、アレクシスの人外さんらが絡む物語は濃厚です。全体的に暗いというか“不穏”な雰囲気を醸し出しながら進行する展開は私好み。
ただ演出の妙が冴える考察好きにはたまらん展開のため、シンプルに観てると、なんだかよくわからんなぁ、になりそうな感じでした。

これ1.と2.の相乗効果で天井知らずになったかもわからんです。そういった意味では残念でしたね。私は1.が欠落してます。
日常シーンと戦闘シーンそれぞれ高いレベルにありつつも有機的に絡み合っているかは微妙。1個で2度美味しいになるか、水と油だなとなるか、私は後者です。
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OPはTHEヒーローものと呼べるワクワクする曲ですこぶる良いです。EDだって負けてない。イントロのギターリフが好きですね。
「これ、お前の母校が何回も破壊されるアニメだで」と、都立井草高校出身の知人へネタふりも可能(実話)。
充分満足する一品でしたが、周囲の熱狂とはちょっと引いた場所にいるかなーっていう良作でした。



■良く出来た物語
※視聴済みの方向け

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それと物語がいま一つと感じた人が二周目行くことはないと思うものの、二周目が面白い作品でもあります。


■(オマケ)けっきょく設計主義って
ルールを設計してその通りにすれば万事OK!・・・って少しでも考えれば無理難題。人間には自我というものがあります。
無理してこれをやろうとしたのが、ネタバレレビューを読む大失敗に終わった20世紀の社会実験であるのでしょう。

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完全とは理論や対物には求めてもいいとは思いますが、対人間、社会に求めたり、統治の仕組みとして取り入れるのは無理がある、を再確認した次第です。



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2019.06.12追記
《配点を修正》


その後、『電光超人グリッドマン』も飛び飛びながら視聴。地上波で再放送をやっていたのです。

SSSSのほうはロボ好き特撮好きでなくても日常パートが良いし、六花とアカネのWヒロインも魅力的で、私のような“特撮好きでないマン”でも楽しめましたが、たしかに原題の電光超人おさえてるとニヤっとできる場面多数。

本作SSSSを気に入ったのならこっちに手を出して良いと思います。


追伸
『色づく世界の明日から』のOPとED同様、こちらのOPとEDは秋から冬にかけてヘビーローテーションで聴いてました。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 80

73.3 2 SFで侍なアニメランキング2位
クロムクロ(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (700)
3398人が棚に入れました
ダム建設時に偶然発見された謎の遺物、アーティファクトの研究を行うために設立された国際連合黒部研究所。
世界各国の頭脳が集う研究所員の子女が通う立山国際高校には、研究所の娘、白羽由希奈も通っていた。

時は2016年、夏。
ひとりのサムライが、ふたたび目を覚ます。

声優・キャラクター
阿座上洋平、M・A・O、上田麗奈、瀬戸麻沙美、石川界人、小林裕介、武内駿輔、杉平真奈美、麻倉もも、東條加那子、木村良平、植田ひかる、楠大典、小西克幸、Lynn、木村珠莉、巻島康一、手塚ヒロミチ、佐藤利奈、木内秀信、後藤哲夫
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

PAの15周年記念作品…お見事でした

ヒロインを見た瞬間にPAの作品と分かりますね。美海っぽいというか、どっかで見たキャラデザインですが、可愛いのは相変わらずなPAのヒロイン。

やっぱり舞台は北陸方面なんですね。記念作品だし、それはそうかと。でもやっぱりPAの作画は安定感あります。特に山の絵。キレイすぎて見とれました。どんなストーリーだったのか、それは懐かしいロボットアニメの雰囲気を醸しつつ、PA得意の青春群像っぽいところも交えて、面白かったです。

3話…おや?
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4話…まだまだこれから
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6話…戦闘
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7話…やっぱり失踪は付き物
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8話…敵が現れた、動きだした
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9話…「乗ってください」
ネタバレレビューを読む)

10話…過去が少しづつ明らかに
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11話…おにぎり、でかっ!!
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12話…特訓と日常
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13話…この作品はラブコメだったっけ? そして彼女が現れた
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14話…二期開始、そういや、ロボットアニメだった!!
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15話…そんな薄い衣で成層圏突破出来ません!!
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16話…自由とは何ぞや?
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17話…スクランダークロス!
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18話…日常回でした…と思わせておいて!!
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19話…一気に佳境に入った!!
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20話…30分があっという間
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21話…セバスチャァァァァァン!!
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22話…白羽パパ~
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23話…ムエッタが微笑んだぞ!!
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24話…ボスロボは大きいのだ
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25話…青春に別れはつきものだ
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最終回…大団円じゃないけど、なぜかすっきり
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全体的に面白かったです。二期、見事にまとめたと思います。前半は日常多くて話が進まず、どうかなと心配もしましたが、二期後半からの展開は見ごたえがありすぎて、毎週楽しみにしてました。
その前半も、いろんな伏線張っていて、綺麗に回収されていたので、見続けて良かったと思います。

キャラは徐々に掴めていったように思います。最後まで見て、高校生たちがどんな成長していったのかを知ることができます。剣乃介とユキナの恋模様もキャラに合わせた展開だったように思います。ほどよい両想いと切ない話。なにより、ぶれない二人の気持ちが見ていて良かったです。

PAが記念作品なのに青春ものでなく、ロボットものだったのが驚いたし、大丈夫かと思ったのですが、杞憂でした。内容的に、けっこう高い年齢層の人が見て楽しめるものだったように思います。敵は宇宙人、ロボットの乗組員は一癖も二癖もあり、基地があって、敵に好きな人が奪われ奪還しに行く等々、子どもの頃に見たアニメの感覚でした。ですので見やすく、溶け込みやすかったです。

作画はPAですのでもちろん問題なしです。山、雪景色、綺麗でした。また、クロムクロなどメカの動きも良かったです。

全巻揃ったらDVD一気見したいです。それと、特別編で良いので、剣乃介とユキナの再会、作ってくれないかな…続き見たいです。

とにかく二期全話、見て楽しめた作品でした。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 63

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

宇宙からの侵略者と富山県民が戦う 県立地球防衛SFロボアニメ

2016年放送のテレビアニメ 全26話 オリジナルアニメ

監督 岡村天斎 構成 檜垣亮 総作画監督 石井百合子 西畑あゆみ メカデザ 岡田有章
制作 P.A.WORKS

「P.A.WORKS 15周年記念アニメーション作品」

ロボットアニメではありますが、P.A.WORKSということで、あまり緊張感はありません。
Anotherや凪のあすからのキャラデザの石井百合子さんのキャラデザの印象が強く、
青春シリーズと考えてもよさそうな作風でした。

ただ、設定はかなり練りこんでいるようで科学的な破綻はあまり見当たらない、
本格SF作品の側面もあります。
過去のロボットアニメの研究の成果を出してはいますが、特徴はあまり感じられず、
ロボット、SF、青春、恋愛、富山、という総合で判断すべき作品のようです。

マジンガーZ、コンバトラーⅤ、トップをねらえ、エヴァンゲリオン、∀ガンダム、ゼーガペイン、
などの設定を取り入れ、バランスの良いSF青春劇になっています。
問題は全体を包むゆるさというか緊張感のなさですが、
これが女性向けロボットアニメとして非常に優れた作品となった理由だと思います。

まあ、とにかく次回予告に緊張感がない。
エヴァも無かっただろ、とか、それは分かっていませんよ。

舞台はほぼ富山県内だけ、たまに成層圏外という感じです。
総作画監督二人が女性ということで登場人物の作画はロボアニメとは思えないほど落ち着きがあります。
「花咲くいろは」や「TARI TARI」が好きだった女性ならロボットと避けずに観る価値があります。
SF設定だけではなく人間関係、人物描写も非常に優れた作品で、
物語も破綻はなく、P.Aにしてはわかりやすい流れでラストへ向かいます。

15周年記念にしては挑戦的な作風ではなく、こじんまりとした物語ですが、
わかりやすく、キャラに感情移入しやすい日常系ロボットアニメでした。

声優は若い人がほとんどで新しい時代を感じさせてくれます。

SFロボアニメとしては難しい単語も少なく、高校生活に重点を置いた、
ゼーガペインの前半を思い出させるような気楽な作品でした。
これは視点が主人公の女子高生であるからであって、おバカ作品というわけではないです。

ロボットアニメを敬遠していた方、特に女性におすすめするP.Aらしい繊細な作品です。
宇宙からの侵略者の謎も興味深く、最後まで楽しんで見れました。

侵略者の巨大宇宙船が常に富山県を狙っているというのは・・・
ギャグの一種として許してあげましょう。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 38

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「P.A.WORKS 15周年記念」2クール作品。すごく良かったです。← 個人の感想です

原作無しのオリジナルTVアニメ作品。

「P.A.WORKS 15周年記念」を看板に掲げるだけに、なかなか頑張っている印象。終盤までダレず、個人的には大変お気に入りの話になりました。(← たぶん少数派(笑))

で、気に入った要因を考えてみたのですが本作は「ロボットアニメ」というよりはSF作品として私は観ていた気がします。

本作のSF要素:
1)アーティファクトの発見
人知を超えた何かに遭遇するのは、古典SFの基本ですよね。

2)異星人との遭遇
本作では「侵略」という形をとりましたが、これも基本です。

3)オーバーテクノロジーの獲得
異星人の遺物から既存の技術では解決出来なかった課題(重力制御)を克服する。これも…。

4)異文化コミュニケーション
一部の異星人とは文化的な理解を深め合い、共闘したり和解したりする。

そしてこれはSF要素という訳ではありませんが本作では人間関係を描くためにいわゆる「日常パート」にかなりの尺を割いています。

…って、並べてて思ったのですがこれって初代マクロスから歌要素を除いたものですね。マクロスを「SF作品」として気に入っている私が本作を気に入るのはとても納得です。

物語: 敵であるエフィドルグの幹部の会議とかちょいちょい古臭い演出はあるものの、ストーリー的に大きな破綻はなく好印象。重力制御も含めてオーバーテクノロジー的なものは基本的に敵側の技術で、地球側は400年前の敵のものと思われる遺物や鹵獲機などから得ているっぽい設定も悪くないです。

由希奈と剣之介を中心とした日常パートはキャラの掘り下げになっていてすごく良いと思います。

中盤~後半に向けて明らかになってきた敵の正体や関連するエピソードもなかなか良いです。

作画: 人物は手描きでメカはCGという穏当な使い分け。基本的に人物作画は良いと言える。メカについても基本的には人型兵器であっても多腕だったり多脚だったり、関節の動きなどもスムーズでなかなか面白い。動きにも「重力制御」感があってよろしい。「あんなモッサリした動きの、どこが?」って思う方も多いかもしれませんが、個人的には「重力制御っぽさ」をとても感じました。グロングル、めっちゃカッコいい!

人物も年齢/性別による描き分けとかができているし、動くところはちゃんと動くしかなり満足しています。

声優: とりあえず全配役とも水準以上。「チェンジ!」って言いたくなるダメな配役は無いと思います。

音楽: OPがかのGLAY。普通にカッコ良い。EDも作品に合っていると思われ、特に問題なし。作中のBGMも気になるような変な使われ方はしていないと思うので、合格点。

キャラ: 少なくとも主人公(って由希奈だよね? 剣之介とダブル主人公?)サイドは学校の同級生も含めて好人物が多く、キャラも立っていると思う。エフィドルグ側で顔出ししてきた各キャラも個性があって良いです。ミラーサやムエッタは良いポンコツ具合で、本作を観ていた人にはそこそこ人気はあったみたいですね。

OVAとかで続編は作れる終わり方でしたがどうなんでしょう。個人的には観たい気もしますけど、人気的に難しいのかな…。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 57
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