SFでテロ組織なおすすめアニメランキング 3

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月15日の時点で一番のSFでテロ組織なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.8 1 SFでテロ組織なアニメランキング1位
青の6号(OVA)

1998年10月25日
★★★★☆ 3.5 (184)
994人が棚に入れました
近未来。地球の人口は膨れ上がり、環境は劣悪を極めていた。世界各国は人類最後のフロンティア=「海」に希望を求め、新たな世界を築こうとしていた。そのために設立されたのが、会場及び海中の安全を守る超国家組織「青」。各国は協力して自国の潜水艦を「青」に派遣することになった。日本の自衛隊から「青」に送られた潜水艦も6号艦として「青」の任務に就くことになった。しかし、そんな折、海洋開発のリーダーでもある天才科学者ゾーンダイクが突然反旗を翻し、凶悪なテロで世界を恐怖に陥れる。海洋テロ結社を築き、人類殲滅を宣言したゾーンダイクの野望とは?ゾーンダイク率いるキメラ兵器たちと、それを阻止せんと立ち上がる「青」の潜水艦隊。人類の存亡を賭けた戦いの火蓋が、今、切って落とされた!
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

花と銃と知性を携える それが平和への道しるべ

原作はなんと、1967年の連載だったそうだ。
思えば、戦後まだ20年程だったからこその物語だったと言える。

舞台は劣悪な環境を極める近未来。
海へと希望を見出した人類は、新たな世界を築こうとしていたが、
海洋開発のリーダーであり天才科学者ゾーン・ダイクが反旗を翻し、
世界を恐怖に陥れる・・・そんな冒頭から始まるお話。

まず、アップテンポの音楽が小気味良い。
特に気に入ったのが、YUKARIEが歌うEDの『みなそこに眠れ』
しっとりした雰囲気と囁くようなヴォーカルが、人魚を連想させる。
タイトルも面白いよね・・「皆 そこに眠れ」なのか「水底に眠れ」なのか
きっとどっちもなんだろう?なんてクスッと笑える。

そして潜水艦をはじめとする3DCGIがとても美しい。
海面なんて実写かと思うほどリアルで、リアル以上に光沢が綺麗。
艦内の赤、海中のさまざまな青、蒼、碧、藍の濃淡。
また静の間合いと、動の迫力ある戦闘シーンのバランスがいい。
そのほか、幽霊船や高速艇の凝ったデザイン、
巨大な鯨のような生体兵器ムスカなども、独特の世界を作り上げている。

人類の未来をかけた青の作戦に、一躍買うのが主人公の速水。
{netabare}
敵側であるミュータントを助けたことも、後々彼を助けることになり
その事実からまたさらに、奥深く広がっていく展開。{/netabare}
原作をご存知の方からは、不満の声もあるようだが、
全4話と短いながら、なかなか見応えある作品だったと思う。

ゾーン・ダイクやムスカ、速水の言葉がとても深く考えさせられ、印象的。
{netabare}
「なぜ 私たちに知性を与えたのか」

これは、知性があればお互いの言葉が理解できるじゃないかという
深い思いから投げかけられた一言に違いない。

「陸を歩くもの、海を行くもの、対立する2つの殺し合い。
 だが、未来を変えるのは俺達次第だ」

「言葉を交わせ。まず会話をしろ。言葉がわかるのだから」

「俺達は 互いに理解しあえる隣人だ」

「いつも海では、助けられてばかりだ」 {/netabare}

これらはどれも、隣人を助け、助けられるという揶揄。
知性を持ち、言葉を交わし、理解し合い助け合う。それこそが平和。
これが、この作品の一番のテーマなんだと思う。

取っ組み合いのケンカ程度で済んだ両者の憤りの後、
速水がつぶやいたセリフも、すごくいい。

{netabare}
「今までいろんな場所で戦い、人を手に掛けてきた。だけど
 明るいところで正面から対話して闘った。初めてだった」 {/netabare}

戦闘モノかと思って観た作品だったけれど、実はいかに戦争などせずに
どう平和であるべきか・・ということがテーマだった。

ラスト近くで、すごく心に残ったのは、
黄色い花と銃と書物が、地面に並べられていた映像。
花を愛でるやさしい心、大切なものを守るためにある銃、
そして知性の象徴である書物。これらがおそらく、
平和のための3種の神器ということを言いたいのかもしれない。
観て本当に良かった!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 49

momomax さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感慨深い作品です。

平和へのメッセージがあり
とても深い作品!


海面、波がリアルで美しかった!!

人や生物がたくさん死に
無残な世界にしてしまう戦は悲し過ぎる。
憎しみだけが増殖して殺しあう。

対話し、理解しあい、共存することができたら
穏やかな世界が広がるのでしょうね…。

ラストは感慨深いです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

GONZOの名を世に知らしめた名作

観始める前はSF・艦隊と聞き、ハードボイルドで哲学要素があり、社会に問いかける攻殻機動隊のようなイメージを連想していたのですが、小難しい話はなく、抽象的な世界を徐々に明らかにしていき最後に大きなテーマを抱えて待ち構えている構成で見ごたえがありました。

映像に関しては、1998年の作品と言うことですが、デジタル制作なので映像が観やすく、絵柄も落ち着いた感じなので古さは全然感じませんでした。
それどころか、優秀なアニメーターさんたちが携わっていることもあり、話数が進むにつれてどんどん迫力のある映像になっています。
今見ても見ごたえのある映像になっているかと思います。


物語
前述したように、抽象的な世界から始まり徐々に情勢が明らかになっていくので1話はよくわかりません。
2話は状況説明が主となります。
丁寧に世界を構築したおかげで3話4話の惹き込みはすごいです。
難しい話になりそうだったのでメモを取りながら視聴していたのですがいつの間にかメモを取ることを忘れていましたw

1話BLUES
あらすじ
戦いに飽きて隠遁生活を送る身勝手な主人公速水は、戦艦"青の6号"の乗組員である紀之真弓を助け操舵手に復帰する。そして久々の出撃で人類の敵である半獣達の一人、赤い目のミーティオを助けたのだった。

タイトルBLUESは憂鬱な気持ちを歌で表現する突飛なメロディの曲です。
ということは、キャラが憂鬱な気分に浸っていたということでしょう。
まずはヒロインの紀之真弓。青の6号の命令で速水を探しに来ましたが、身勝手な彼の態度はさぞかし憂鬱になったことでしょう。
次に主人公の速水、戦いに飽きたというそぶりでしたが、出撃時には前へ出るなど、案外隠遁生活にも退屈していたのかもしれませんね。

もちろんEDや挿入歌のブルース?ジャズ?な音楽にも注目です。

2話PILOTS
あらすじ
{netabare}基地に戻った青の艦隊たち。そこで行われたミーティングにより切り札として核爆弾を使うことが提案される。
その後速水は基地内で敵につかまり獣人に改造されてしまった昔の仲間と遭遇する。敵への復讐心を強めた彼は命令を反し一人で出撃、あえなく撃沈される。{/netabare}

1話では殆ど良くわからなかった敵の全貌、見方の内情が分かります。
タイトルのPILOTS、複数形ですから意味は
操舵手、艦長、種火、案内棒辺りが入るかなあと思います。
タイトルが物語にしっかりと食い込んでいるのがすごいです。

3話HEARTS
{netabare}あらすじ
撃沈された小型機から脱出した彼を助けたのは、以前助けたミーティオだった。速水はミーティオや巨型の人工生物ムスカと接するうち、獣人を作り戦を始めたユング・ゾーンダイクの真意を確かめたくなる。

HEARTSの意図について
最初はミーティオの恋心だけかなあと思っていたのですが、観ているうちに紀之真弓の恋心と、ゾーンダイクの心の内と言う意味でも使われているかもしれません。

海と陸それぞれのヒロインと共の立場から観てきた速水はいったいどんな結論を出すのか楽しみです~
ミーティオは魚を加えて速水に差し出すシーンが可愛いですね

それから、速水が海では助けられてばかりだということを繰り返し言っていましたが、振り返ると結構助けたシーンも多いです。ここは共生というテーマにもつながっているのかもしれません
{/netabare}

4話MINASOKO
{netabare}あらすじ
青の艦隊はいよいよ切り札の使用に乗り込む。
しかし、切り札を使ってしまえば敵だけでなく見方も巻き込んでしまう。そこで戻った速水はユング・ゾーンダイクの元へ赴き、真意を確かめたうえで実行してほしいと青の6号の艦長に頼み込む。
見方の援助のおかげで無事ゾーンダイクの元へたどり着いた速水は争いでは何も解決しないと悟り、ゾーンダイクからも希望を託され、青の艦隊に停戦を求める。
そして、獣人側の指揮をとっていたベルグと話し合いをして敵側も収めたのだった。

MINASOKO
水底に沈んだ銃が哀愁を漂わせています。
そして敵は人間を憎んでもゾーンダイクが帰ることはないと悟り、落胆して海の中へ消えました。
悲嘆にくれるベルグと速水への恋心を抑えベルグと共に海へ戻ったミーティオちゃんが気がかりですね。
戦いは終わっても共存は実現していないテーマの深さが浮き彫りになりました。{/netabare}


作画
1話ずつ制作しているみたいなので、最初はOVA初のデジタルアニメで手探りという感じだった作画が、話数を追うごとにグレードアップしていくのが目に見えて面白いです。

中でも一番の成長を感じたのはエフェクトでした。

1話の爆発はゲームの一マスに生えた草みたいで面白い形をしていたのですが、2話3話とナチュラルになり、形も変えてきているので話毎に見比べるのが面白かったです。

水の描写はかなり綺麗でした。場所によってはCGを使われているところと、手書きにエフェクトをかけたところがあったのかな?
1話の廃ビルから見下ろした水の景色がとても綺麗でした。

動きはCG手書き共に良かったですね。
CGでは2話の小型船が水面を滑走するシーン、迫力がありました。
手書きでは、ベルグがはやみんに殴り掛かるシーン、迫力があります。
ゾーンダイクがシャツのボタンをはずすシーン
それからベルグが沈んだ後、はやみんが「イーストセブンからイリアンジャヤ、何人も手にかけてきた、だけど、だけど初めてだったんだ。明るいところで、正面から」フッと笑いながら震えるシーン、そんなはやみんを紀之真弓がそっと抱きしめるシーン芸が細かいです。

音楽
主題歌の「みなそこに眠れ」
ジャズ?ブルース?な独特なテンポと色気のあるウィスパーボイスがいい味を出しています。
戦闘BGMも基本的にこんな感じです。
ピンチなシーンでもアップテンポな曲が流れるので、やや緊迫感にかけますが、カウボーイビバップでも同じような使われ方をしていますし、そういうテイストが楽しめる方は同様に楽しめると思います。


正直こんなに楽しめる作品だとは思っていませんでした。
あにこれの評価も賛否両論ありましたし。
残念なところはなくはないけれど、それ以上に良さが詰まった作品だと思います。
不朽の名作との呼び声の高さは妥当ではないでしょうか。

全4話、1話辺り30分ほどのアニメですので、是非見てみて下さい。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12

59.7 2 SFでテロ組織なアニメランキング2位
VIPER'S CREED ヴァイパーズクリード(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (50)
316人が棚に入れました
21世紀も半ばを過ぎても人類の活動による自然環境の汚染は悪化の一途を辿っていた。食糧難、病原菌の蔓延、異常気象などによって発生した世界経済の破綻は紛争やテロの蔓延という悪循環となり、大戦勃発という悲惨な結果を招く事となった。

やがて大戦は終結し、新たなる流通拠点として繁栄している「フォート・ダイバ・シティ」を警備する民間軍事会社PMCに所属し命がけのミッションに挑む傭兵ブレードマンとブレードマン達が操るバイク型可変機動兵器「マニューバ・ブレード」、それをサポートするオペレータ達の活躍の物語。

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

惜しいなぁ

環境破壊、大戦後の水没しかけた世界が舞台です。大戦中に使用された自動兵器の暴走等を民間軍事会社に雇われた主人公が治安を守る為、変形バイクマシンで活躍するアクション作品です。ただ外資企業であり、非常にシビアな契約内容があり今のせちがない世の中を思わせます。
とにかく勿体無い印象です。もう1クール延ばして主要キャラ達の絆、結束を強くしてから終幕に向かった方が観る側の心に響いたと思います。彼等の駆る変形バイクマシンもとても格好良くて模型探したんですが…高っ!マイナーすぎて…。

私のツボ:そんな眼帯しても駄目

投稿 : 2024/11/09
♥ : 5

ブル軍曹 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

面白かった

マシーンも格好良いし、キャラも良かったです。
戦闘シーンも熱かったです。

主人公2人も好感のもてるキャラで、敵役も悪役らしい悪役が登場し、これがムカつくキャラで良かっです。

サブキャラの背景を深く掘り下げる回もあり物語に厚みが出たが、その代わりメインのストーリーが駆け足になり消化不足で、少々ご都合主義な面もあったが満足できるアニメでした

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3

61.1 3 SFでテロ組織なアニメランキング3位
PARASITE DOLLS パラサイト・ドールズ(アニメ映画)

2004年1月17日
★★★★☆ 3.5 (36)
192人が棚に入れました
 オリジナル・ビデオ・アニメ「バブルガムクライシス」に始まるフューチャークライムシリーズの流れを汲むSFアニメーション。捜査官たちが近未来の都市でうごめく陰謀に立ち向かっていく。監督はTVアニメ「めぞん一刻」の吉永尚之と「キル・ビル」でアニメーション監督を担当した中澤一登。21世紀初頭、関東大震災に見舞われた東京は、ゲノム・コーポレーションによって開発された人造人間“ブーマ”の投入とその活躍で復興を遂げる。そして西暦2034年、発展した都市の中で人間とブーマは共存を保っていた。だが、徐々にブーマを利用した事件が頻発。やがて、ブーマ犯罪を取り締まる高機動対テロチーム“A.D.POLICE”が設置される。さらに、難事件を専門とする特務組織“ブランチ”をチーム内に構成。その捜査官バズは相棒のブーマ、キンボールとブーマ連続暴走事件を追う。すると、彼らはその過程で、ある薬品を入手する。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アンドロイドの暴走と共存

『A.D.ポリス』の番外編にあたるOVAを劇場用に再構成したものなので
OVAも劇場版も内容はほぼ一緒。
なのでどちらをご覧になっても良いと思うが、
劇場版のほうが多少補足説明されてるのでわかりやすいかも。

時代は西暦2034年。「ブーマ」と呼ばれるアンドロイド的な存在と人間とが
共生する東京だったが、ブーマを道具として利用した犯罪も多発していた。
それらの事件を解決するためにADポリスが設置した特殊任務組織ブランチの活躍を
3つの事件を通して描く全85分ほどの物語。

主人公バズの相棒もまたブーマで。
見た目も声も話し方も、ほぼ一般的な人間と同じ。
会話をしているのを見る限り、心的なものは存在しているようだが
その心情の変化や機微はいかほどのものなのだろう。
アンドロイドやドール系の話はけっこう好きなので
そういう未来を思い描く時、夢と希望を感じることも多々あるし
パソコンやカメラですら生き物に感じることがあるその一方で、
なんだか薄ら寒いものを感じずにはいられない。

ちなみに、渋めなOPはスタイリッシュ。
キャラデザ、作画とも一昔前の雰囲気で、好みは分かれそうだが
背景など丁寧に描き込まれていて、きれいだった。
個人的には女性のヘアスタイルと服装が好みではなかったし
メイクも濃すぎて気に入らなかったけれど
おそらくこの作品、海外向けを意識したのかなと。
登場人物見ても、顔立ちや髪型が東京っていうよりは南米っぽかったしね(笑)

この作品、あにこれではまったく人気がないようで
レビューもほとんどないのは少々残念。
『A.D POLICE』や『バブルガムクライシス』がお好きな方はもちろん
攻殻機動隊などの世界観とも近いものがあるので
攻殻好きな方にも一度ご覧になっていただければと思う。
ただし、グロいシーンがダメな人にはオススメできないし
なんせ尺が短く、あまり深くは掘り下げていないため
観る人によっては内容が薄っぺらく感じる場合もあるかもしれない。
とだけ、付け加えておこうと思う。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19
ネタバレ

manabu3 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いつの時代も、人は概して排他的なのか

人間と人造人間“ブーマ”が共存する時代のお話。
テーマは、人間と人造人間の共存について。
エログロあり。アニメ映画。

『攻殻機動隊』や『ブレードランナー』のような世界観が好きな人なら楽しめるかもしれない。
しかし、主張したかったことが希薄だった。視聴者が少ないのも納得できる。


■感想
人造人間が社会に普通に溶け込む時代の話ではあるが、彼らに対する差別も未だ残るようである。
顕著なシーンを2つ抜粋。
{netabare}①ある美しい人造人間が道を歩いていた
「あの子、可愛い」と発言した女性に対し、その友人が放った言葉は「どうせ人造人間でしょ」
(さりげないシーンではあった)
②とある女性に愛を告白し、迫る人造人間
告白された女性は拒絶する。「あなた人造人間でしょ!」
駆け付けた警察に対して「早く殺して!」と言い放ち、警察の銃を奪い自ら撃ち殺す。(!)
(でも確かに、告白して迫りくる人造人間は怖かった){/netabare}

いつの時代も、人は概して排他的で保守的な生き物なのだろうか。
この作品においても、上記で抜粋した2つのシーンなどで、
人間が人造人間に対する排他的な姿勢が描写されていた。
今の時代の世界においても、人種、身分、思想、宗教、容姿、肌の色など、
様々なことでそのことが言えるかもしれない。
排他的で保守的であるのが、良いか悪いかは何とも言えない。
何故なら自己保存のためには必要な要素でもあると思うからだ。
恐らく「限度」だと思う。自信はないけど。

何はともあれ、この作品も、人の何かしらの愚かしさを示唆しているのだろう。
ところで、この作品は何故このような排他的な要素(人造人間への差別)を包含したのだろうか。

1)人という生き物はいつの時代も大して変わらず、「いつの時代」も排他的だからか?
2)こうした作品が生まれたのは、「今の時代」を生きる人々が排他的だからか?

その答えはまだわからない。
自分勝手な私だけど、許せる限りで他者を許容をしてみようと思う。
このアニメを見てそう思った。
やはりSFは面白い。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

ワッキーワッキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ルビンの盃

■ストーリー■
西暦2034年、東京では「ブーマー」と呼ばれるアンドロイドが開発され、人々の生活を支えていた。その裏ではブーマーを使った売春や破壊活動、テロ行為が起こり、その対抗手段として、高機動対テロ組織「A.Dポリス」が組織された。そのA.Dポリスでも対処しきれない難事件解決のため特殊任務組織「ブランチ」のバズがブーマーの暴走事件の捜査をするところから物語が始まる。

■感想■
作画としては、近未来の話なのにPCや家電が時代を感じさせるものの、リアリティがある人物やブーマーの内部など、丁寧に描かれていてそこまで違和感なく視聴できました。

また、本筋としては、バズのトラウマとブーマーと人間の関係を一巻して描かれていたが、私としては2部構成にするより一部を集中して書いてほしかったかなという感想をもちました。

興味深かった点としましては、ブーマーを人間として観るのか、機械として物と観るのかを真っ向から書いている点です。
徐々に魂があるものとして見ていく主人公たちや、ブーマー自身も自分に機械ではない部分を感じていくといったところが、レビューのタイトルのルビンの盃(心理学テストの向かい合った人物に見えたり、盃に見えたりというもの)のように感じ人間の人間として認識する境界に迫る部分が、興味深かったです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3
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