ようす さんの感想・評価
4.0
あの栄光の夏から30年。明青学園野球部が蘇る。
「タッチ」で主人公の上杉達也らが所属していた明青(めいせい)学園野球部。
甲子園優勝から約30年後の明青学園野球部の物語です。
今まであだち充作品はあまり読んだことがなくて、
タッチも読んでいません。あらすじはなんとなく知っていたけど。
主題歌が好きだったので、興味を持って観てみることにしたのですが、
そうでなければこの作品もスルーしていたかも。
きっと「タッチ」を知っている方がもっと楽しめたのかもしれませんが、
「タッチ」を知らない私でも十分楽しめたし、
ストーリー自体は「タッチ」とは関係なかったです。
全24話です。
● ストーリー
かつで一度だけ甲子園優勝を飾った明青学園野球部。
今は低迷が続いていた。
明青学園中等部の野球部に所属する立花投馬(たちばな とうま)と、
立花走一郎(たちばな そういちろう)。
彼らは両親の再婚による義兄弟だったが、
兄弟バッテリーとして活躍することを夢見ていた。
しかし、野球部には監督への圧力により、
今は力のない投手がエースとされていた。
物語は中等部から始まります。
作中で時間は流れ、後に高等部に進学しますが。
投馬たちの家族関係や、野球部に流れる何か訳ありな空気など、
最初は謎だらけです。
それらが徐々に明かされていき、
周りが固められていく。
最初からすべてを語らず、
少しずつ分かるのも面白いなと思いました。
野球部の話がメインですが
前半は試合メインではなく、
妹の音美(おとみ)のことや、野球部での練習などの、
周りの人物との関わりを描くシーンが多いです。
それでも安定して面白かったです。
キャラ同士のやり取りは、
テンポと笑いがいい感じです。
ギャグとまではいかないけど、
微笑ましく笑えるワードセンスがいい^^
後半は試合も増えましたが、
それはそれで展開の読めない戦いを楽しめした。
まだまだチームとしては未完成の明青学園野球部が、
強豪校相手にどこまで、どう戦っていくか、ハラハラドキドキでした。
ラッキーによる部分も多かったですが、
この作品はこれでいい気がしていました。
そんな気楽さが今の明青学園野球部や投馬らしいなと思えたので^^
● キャラクター
メインとなる立花三兄弟が安定しています♪
投馬(cv.梶裕貴)は野球のことしか見えていないマイペースな子。
妹の音美に対する優しさがかっこいい♪妬いちゃうわw
もちろん、投手としての成長からも目が離せません。
走一郎(cv.内田雄馬)はキャッチャーとしてチームを支える大黒柱。
もちろん、投馬を支える妻役も忘れていません。
一番投馬のことを理解している、
キャッチャーとしても兄弟としても完璧なところが魅力的♪
女の子にモテモテで、
デートに忙しいところは投馬とは正反対なところですね。
妹の音美(cv.内田真礼)は学校一の美少女。
本人はそんなことには疎く、
投馬と走一郎の野球に夢中。
兄たちの野球の一番のファンであり、
周りからのやっかみや視線も気にしないマイペースさは、
容姿以上に魅力的でした♪
兄妹として互いを大事に思っているけれど、
音美と投馬にはそれだけで終わらない何かを感じます。
この何とも言えない距離感もまたくすぐったい♪
それぞれの声優さんも役に馴染んでいて、
キャラの魅力が増していたように思います^^
他にも、タッチでのライバルキャラやその息子が登場したりと、
タッチファンなら嬉しい仕掛けもありますよ♪
● 音楽
【 前半OP「イコール」/ sumika 】
【 後半OP「VS」/ ポルノグラフィティ 】
もともとsumikaが大好きで、
主題歌を担当すると聞いたのがこの作品を見ることにしたきっかけでした。
曲はアニメを見る前からずっと聞いていましたが、
アニメと合うとまた違った感じ方ができて、かなりいい感じでした♪
爽やかな曲が、
すごく雰囲気に合っていると思いました^^
しかし後半のOPがまたよくてですねー。
爽やかな前半OPに対して、こちらはかっこよさが加わって、
さらなるMIXの魅力が引き出されている!
同じ作品でも曲を提供する人たちによって、
こう描き方や味が違うというのはおもしろい♪
ポルノグラフィティの曲を久しぶりに聴きましたが、
この曲はかなりのお気に入りとなりました^^
【 前半ED「君に届くまで」/ Little Glee Monster 】
【 後半ED「君に伝えたストーリー」/ Qyoto 】
EDがまた良曲ぞろいで^^
OPも大好きでしたが、
EDもまた大好きなのです。
作品に沿っているかと言われれば、
OPに比べるとそうではないのですが、
曲単体だけでもう魅力的。
幸せです。笑
● まとめ
原作はまだ続いていますが続編を作る気はないようで、
24話できれいに話はまとまりました。
野球部の話だけど、野球の話だけで終わらないところが、
私には合っていたのかもしれません。
途中からは「作中の時はちゃんと流れてますよ~」と示すために野球の試合があるのかと思ったほどでしたからw
タッチを知っている方や、
のんびりと野球ものの作品を楽しみたい方にはおすすめです♪