ヌンサ さんの感想・評価
4.0
2005年くらいの作品っぽい
良くも悪くもありがちな近未来SFで、どこか懐かしささえ感じる作風でした。
真下耕一監督の「エル・カザド」とかを思い出しました。雰囲気だけですが。
今作で最も素晴らしかったのは、マユカです!
本渡楓さんの幼女ボイスが素晴らしすぎます!
ちょっと舌足らずだったり、言葉が途中で詰まる感じとかが何ともカワ(・∀・)イイ!!
彼女は、これからのアニメ業界の幼女ボイスの未来を担っていると言って間違いありません!
あと小林ゆうさんの演技も、このアニメにはもったいないくらい(笑)素晴らしかったです。
ドナのキャラクターデザインは、結構好きな感じでした。
・・・しかし、ワンクールで「攻殻機動隊」もどき(?)をやるには尺が足りな過ぎたかもしれません。
掘り下げたら面白くなったのになと思うエピソードもすべてが早足。
しかしこれは、近年のオリジナルアニメの宿命なのかもしれません。
制作委員会方式によって各企業のリスクを分散し、ものすごい数のアニメ作品が放送された結果、どのアニメも薄味(最大公約数的クオリティ)になってしまっているような気がします。
ロウリスク・ロウリターンな作品を10つくって、
その中でハイリターンな作品が1つでもあれば良い、という業界内の空気感を邪推してしまいます。
面白いアニメと最大公約数(もやは最"小"公約数?)的アニメの数の比率が1:9になってしまうと、
結果的にアニメーション全体の平均クオリティは下がってしまうことになります。
だから、ワンクールに放送する作品数を半分にするかわりに、1作品のスタッフ数や資金を倍にすれば良いのに
・・・と荒療治を求めたくもなります。もちろん、資金を倍にしても売り上げが倍になることは難しいですが。
今作も、近年のアニメ同様に万策尽きたようです。Blu-ray BOXの発売が遅れるそうな。
シナリオをもっと練って2クールやれば、面白い作品になった可能性もあっただけに、何とも惜しいアニメでした。