Production_I.Gで監視社会なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのProduction_I.Gで監視社会な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月16日の時点で一番のProduction_I.Gで監視社会なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.1 1 Production_I.Gで監視社会なアニメランキング1位
PSYCHO-PASS サイコパス 3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (445)
2234人が棚に入れました
「正義」は、新たな世界を切り開く。 魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。シビュラシステムの導入後、日本は海外との交流を断ち、長らく事実上の鎖国状態にあった。2120年、開国政策により変革の刻が迫ろうとしている。変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、櫻井孝宏、大塚明夫、諏訪部順一、名塚佳織、沢城みゆき、佐倉綾音、日髙のり子、宮野真守、中博史、田中敦子、日笠陽子、森川智之、堀内賢雄、矢作紗友里、関智一、野島健児、東地宏樹、伊藤静、本田貴子、花澤香菜
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

看板だけでいつまで商売できるだろうか

やらかしたかもしれない

こうであろうと頭の中にストックされてる情報と大なり小なりズレが生じております。

“観るべきなにかしらをスルーしてないだろうか?”
“これまで観てきた本編の重要箇所を見落としてないだろうか?”

なお当方の視聴遍歴は以下

・PSYCHO-PASS1期(全22話)
・PSYCHO-PASS2期(全11話)
・劇場版PSYCHO-PASS(劇場版)

感じたズレはこちら↓

{netabare}・いつのまに霜月が課長になっとる?
・いつのまに常守が収監されとる?
・移民て何?鎖国政策とってたと思ってたのに
・外務省とは新たなプレイヤーですね
・六合塚さん執行官じゃないのかい?{/netabare}

不安になりました。例えるとしたら、交差点で「青色=渡れる」と覚えてたのが「そこ青じゃなくて紫だよ」と指摘されたような戸惑いがあって、人物や組織相関の修正を強いられます。
なお3連作『Sinners of the System』と1期の新編集版は未視聴です。
すんなり入れた方は無問題として前提や前後関係の把握に時間とられちゃったのは私だけではないかもしれませんね。
実際は見落としというより3期で初披露の“変化”だったみたいです。


で、この事案。
良いのか悪いのかシリーズものの整合性を保とう、みたいな配慮は希薄なのかなと思ってしまいました。プロセスを端折り過ぎという意味でですね。

 『シビュラに支配された超管理社会』

この強烈な設定さえあれば脚本はわりと自由にやりましょう!が見え隠れする3期でした。餃子の王将が各店舗オリジナルメニューを認めてるようなもんですかね。
2期で提示された“集団的サイコパスの是認”を受けて次どうか?が繰り広げられるのだろうと密かに予想してたものですが、全くといっていいほどそれが無かったため、さらにその思いが強くなるわけです。

一見否定的な見方しかできなさそうですが、良く出来た設定を活かしていろいろ試すことが出来てるとも言えます。今回でいえばメンタリストというかサイコメトラーみたいな主人公の投入がそうでしょう。少なくともTVシリーズの主人公が1期から3期までで各々違いますもんね。

・TVドラマを意識した1時間の各話構成
・魅力的なキャラが織りなす群像劇
・とはいえ1期2期の旧作にも配慮はしてる

これはこれで有象無象の凡作の海の中では魅力的に映る作品のひとつ。
なんだかなぁと悶々とするところはあっても小言は期待の裏返しみたいなもんでしょう。もっとオイラを楽しませてくれ!



そしてレビューはこれでおしまい。作品が極めて中途半端に終わっているので評価しようがないため。

{netabare}いわば起承転結の転で終了。1時間枠実質16話分の尺を取りながら一応の区切りをつけて続編は劇場で!というわけではなく、完全に途中でぶった切っているので不満が残ります。{/netabare}

{netabare}『彼方のアストラ』のように放送中の1時間枠を効果的に使っていたり、
『鬼滅の刃』のように区切りをつけた上での劇場版誘導なら見える景色も違ったろうにこれだと好感度ダダ下がりです。{/netabare}


それにそろそろ“免罪体質”だけで乗り切るにはつらいかもよん。
類似のアニメ作品もないですし、設定を活かしながらキャラを入れ替えて『相棒』みたいなご長寿シリーズを担ってほしいなと期待はしてるんです。
せめてシビュラ前夜的な設定の『絶対零度』よろしく第4シーズンくらいまではいってほしいですね。


いつの日か某課長が常守おばあの落とし前をつけるその日まで、しっかり視聴を続けるつもりです。

・・・結局、、観るということです。やれやれ…



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.08 初稿
2020.07.31 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 54
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

より刑事ドラマ寄りに最適化された3期目

【物語 3.5点】
TVアニメ2期で刑事ドラマ風の路線へ傾倒していった感のある本シリーズ。
3期では実写連続刑事ドラマでも多い1時間枠になり、傾向はさらに顕著に。

22世紀鎖国日本というSF要素も“開国”により後退。
外国人労働者を認知、受け入れ拡大に舵を切った
現代日本にタイムリーなネタも提供する。
その他、{netabare}宗教と政治と都知事選、アスリートとドーピングなど。{/netabare}

グローバル世界とつながり、罪をもゲーム化して希釈し、
無自覚化する21世紀型の巨悪も息を吹き返す。
その権化たる「ビブロスト」と公安局刑事課一係らとの対峙がメインストーリーの軸。

一方で、この状況に対する「シビュラシステム」の真意は語られず……
というよりシビュラ中枢には、今回ほぼ出番がない。

世相を反映した一つ一つの事件を解決していくうち、
裏で蠢く巨大な陰謀が姿を見せていくシリーズ構成も連続刑事ドラマ風。
そして、{netabare}巨悪との対決は劇場版で!という伝統の投げ技まで決まるw{/netabare}


【作画 4.5点】
上々。道中、人物に謎の輪郭変動?はあったものの、
概ねCGもバランス良く交えて22世紀日本を再現。

見所は1時間枠になり長尺化したアクションシーン。
警棒、締め技なども乱れ飛ぶバーリトゥードでエンタメ性十分。


【キャラ 4.0点】
“メンタルトレース”により事件対象者になり切り捜査を進展させる監視官・灼(あらた)。
ロシア系帰化移民として開国日本の縮図も体現する炯(けい)。二人の新バディコンビが軸。

灼は能力者同然の“特A級メンタリスト"であり、
さらに{netabare}免罪体質者{/netabare}でもあり、
必ずしもドミネーターの執行判定に従わない言動も含めて、
シビュラをSF設定もろともスクラップにしかねない危険な主人公。
にも関わらず彼を監視官にしたシビュラの意図も現状見えず……。
旧来からのファンにとっては不安要素になり得る。

そこへ溜飲を下げさせるように登場する朱(あかね)や狡噛(こうがみ)らの旧メンバー。
ズルいよ。


私のMVPは自称エースから中間管理職へクラスアップ?した霜月課長。
口は悪いが、情は厚い。24歳にして、息子たちを叱咤し見守るおっかさん風の人当たり。
歯ぎしりが聞こえてきそうな、伏魔殿・外務省との交渉などにも感じる名物上司の可能性。


【声優 4.0点】
豪華。CV.梶裕 貴さん&中村 悠一さん演じる新コンビは
公安局の同僚である以上に幼馴染み。
人物設定を理解した役者により、異なる性格の相互理解も含めた、
兄弟じみた腐れ縁が滲み出ている。

公安局のオッサン成分もCV.大塚 明夫さんの執行官が新たに供給され、
哀愁溢れる境遇の吐露を通じてシビュラ社会に毒を浴びせる。


一方の黒幕の方も、
{netabare}CV.宮野 真守さん演じる気鋭の新“コングレスマン”が、
CV.中 博史さんの老紳士やCV.田中 敦子さんらベテラン陣に挑む。{/netabare}
こちらも世代間抗争含めた?不穏なムードを醸して上質。


【音楽 4.0点】
BGMは引き続き菅野 祐悟氏が担当。
メインテーマはバイオリン属よりギターを強調したアレンジで
刑事ならではのアクション&執行シーンで威力を発揮。

OPのWho-ya Extendedの「Q-vism」がスタイリッシュなロックサウンドの中に
監視社会下の葛藤を込める。
新人の主題歌抜擢自体も、主役一新の制作方針と合致。

EDはCö shu Nie(コシュニエ)の「bullet」。
表現力豊かな女性ボーカルがゲーム感覚で罪を重ねる黒幕を
運命を切り開く意志を込めた銃弾で狙撃。


【感想】
『PSYCHO-PASS』はシリーズを重ねるにつれ、
時系列は22世紀の先へ進んでいるのですが、SF要素の後退によるものなのか、
段々、21世紀に巻き戻っている感じが、私にはどうしてもしてしまいます。

現代日本が直面する課題も貪欲に取り込んで、
本作では鎖国設定まで捨てて、タイムリーヒットを狙うのは良いのですが、
これ別に22世紀じゃなくても出来るネタなのでは?と捻くれた私は感じてしまうのです。


今後はどうかシビュラさんにも、もっとお出まし頂き、
もう少しSFとしての矜持も見せて欲しい。

22世紀でも何故か健在だったタピオカ(笑)を眺めながら、
未来を夢見る私なのでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 32
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

亡霊的キュビズム

ProductionI.G制作、SF×サスペンス。

豪華な布陣は劇場版の水準であろう。
集大成を目指す制作陣の意気込みを感じる。

新人執行官アラタはメンタルトレースなる、
高度な共感特殊能力を持ち犯罪者を追撃する。
彼の正義は新たな世界を切り開くのか!?
{netabare}大勢が加担し、誰も罪の意識がない、
詐欺的な犯罪では色相が曇らないという。
メンタルハザードと跋扈する街の魑魅魍魎、
見えざる巨悪との戦いが開幕した。{/netabare}

5話視聴追記。
物語に厚みが増し俯瞰的な視点が必要になる。
{netabare}ビフロストのコングレスマンの真意は!?
シビュラに反旗を翻す構造主義者なのだろうか。{/netabare}

最終話視聴追記。
事件はさらに複雑化し社会の暗部が露呈する。
それぞれが幾多の動機に支えられ命を削り合う。
{netabare}殺意なき殺人の連鎖、差別を生む社会への告発、
重厚なシナリオが緻密な絵で描かれている。
黒幕であろうビフロストの謎や、
過去の因縁が劇場版に持ち込まれ、
ここだけは残念な結果に終わりました。{/netabare}

入り組んだ複数の視点、正義の解体、
{netabare}最終話のタイトルは「CUBISM」である。{/netabare}
ここに全てが集約されている。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 47

72.7 2 Production_I.Gで監視社会なアニメランキング2位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (144)
620人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

攻殻ブランドの凋落ぶりよ….。

攻殻といえば、言わずとしれた名作SF刑事アニメ!。特にテレビ版1期は、その知性と深みといい、大人な味わいと渋さといい、キャラの魅力にエンタメも備わった歴史的な傑作と言っても過言ではあるまい。


そんなブランド力溢れる作品だが、ソリッドソテイトを最後に神山監督の手を離れてから正直凋落していった感があった。アライズは沖方さんがやると聞いた時は歓喜したもんだなぁ…(遠い目)。しかし、ついに神山監督の手に戻って、お馴染みのメンバーで再アニメ化と聞いて、これは真打ち登場か!と期待せざるをえなかったが…。


ゆ、緩い…。色んな意味でゆるゆる…。ストーリー構成、新キャラ、各話の緊張感、全てが緩い…(藩さんは好きだが、このキャラは攻殻にはねぇだろ)。かつてのメンバーが揃ってるのはファンとしては嬉しいが、テレビ1期から色々進歩したはずなのに肝心の脚本や演出が緩いし温い…。


テーマは興味深い面があるえけど、それ以前になんだこのハリウッドアクション映画的な微妙なノリは…。キャラもなんか違う…。


これはかつてヒットを飛ばした漫画家が、その後に色々やったけどかつてのような成功はなくて、結局凄い久々にかつてのヒット作の続編とかをやってる感じ。この人の中にはもう彼等はいないんだなぁ…というガッカリ感。


まだ話は続くから最終結論ではないが、これなら1期の「タチコマの家出」を見直したほうが有意義。あっちのほうが15年近く前なのに、進んだ内容かつ見事な上手さがあった。攻殻1期のレビューは後で書きます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

NO NOISE、NO LIFE

神山健治&荒牧伸志監督、
士郎正宗原作の傑作サイバーパンク。

2042年、米帝、中国など、
主要先進国はお互いに利益を享受する、
持続可能な戦争を模索していた。
世界はサスティナブルウォーと揶揄される、
産業としての戦争をスタートさせた。
経済行為としての戦争の始まり、
サスティナブル、現代を象徴する言葉である。

結論を先に言おう、強烈に面白い。

顔の表情などに違和感が残るも、
初回で慣れれば、むしろ身体の動きや、
背景・戦闘描写など情報量に圧倒される。
フラットに批評すれば悪くはない。

こうなると攻殻の独断場である。
SACシリーズは物語の強度が群を抜いている。
飛び交う攻殻言語に電脳が零れ落ちそうだ。

相対する相手が魅力的なのも変わらない。
{netabare}ポストヒューマンが描くであろう、
過剰な正義と平穏で静寂な世界では、
どれ程の地平が待っているのか!?
事件の行く末を見逃してはいけない。{/netabare}

ビッグブラザーの登場が待ち遠しい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 44

えれ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

批判の前に。

レビューとは言えないかもしれないけど早めに書いときます。
CG批判、新キャラ批判だとか初心者向けだとか...
ちょっと待って欲しい。神山監督と荒牧監督のインタビューまず読みましたか?
CGは神山作品の適正だから、新キャラは若者に媚びたとでも思ってもらえばいい、未来予測というアプローチをやめようというのがあったetc...
皆さんの疑問には既にヒントが出てますよ。
CGはキャラこそ変ですが、ネット会議シーンなど複数人が集うシチュエーションで効果的だったと思いますよ。背景も悪く無かったです。4話辺りから夜の縁側がちらほら写りますが、SAC1話の時の夜の縁側と見比べてみてください。

SACの強みっていかに作品が高尚なのかばかり語られますけど、まず士郎正宗の原作から「面白く」作り上げた事も重要で、伝わる物を先ず作っているというプロの匙加減は妙だとは思いませんかね。そもそも攻殻という散々やってきたタイトルですしどこまで期待してたかにもよるとは思いますが。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

57.2 3 Production_I.Gで監視社会なアニメランキング3位
ルー=ガルー(アニメ映画)

2010年8月28日
★★★★☆ 3.3 (88)
383人が棚に入れました
近未来、ヒトはヒトと端末(モニタ)によって繋がっていた。管理社会に統制された都市に住む住民達は、常に現在地情報が監視された状態であり、物理接触(リアルコミュニケーション)が希薄になっていた。そんな中、学校のみが少年少女にとってのコミュニケーションの場だったが、少年少女を対象とした連続殺人事件が起こったことによって、リアルに人と関わり合うことがなかった主人公牧野葉月、天才少女都築美緒、人と関わることを避ける少女神埜歩未らは偶然被害者の一人、矢部祐子と接触したことから事件の渦中に巻き込まれていく。真相に近付いていく中で、牧野葉月は次第に、外には今まで知っていたモニタの中だけの世界とは違うものが広がっていることに気付き始める。

声優・キャラクター
沖佳苗、五十嵐裕美、井上麻里奈、沢城みゆき、植竹香菜、青山穣、河本邦弘、平田絵里子、西村知道、佐藤晴男、坂巻学、勝沼紀義
ネタバレ

isso さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

ヤバすぎて逆に良いレベル

原作は読了しています。
ほぼネタバレです。


今まで観たアニメ作品の中で突き抜けてヤバいです。
ここまでのものがあるとは思いませんでした。

{netabare}
良かった点、印象的なシーン
・神埜が廃墟の屋根の上から夜の港?を眺めるシーン
原作の印象とは違っていましたが、良い方向に作用していました。

・3Dキャラのモデリング
デフォルメされた美緒のロボットの動きが可愛かった。
ただし、映画への貢献度は皆無だと思います。

・ミャオの声の演技
沢城みゆきさんの安定感が常に漂う映画への不安を鎮静します。
ただ、他のキャラとの温度差が怖いです。

悪かった点、残念に感じた点
・作画
昔専門学校の卒制をみたことがありますが、それと張るレベルです。
立ち絵でここまで崩れているのには驚きました。
ミャオの立ち回りなど、動きの切れがある箇所もありますが、全体のレベルの
高低差が凄いです。

・脚本
原作ありの映画化の難しさを改めて示してくれたと思います。
緩急がなく、ただ均等に出来事が経過し、ドラマのダイナミズムが死んでいます。

・演出
兎に角原作のボリュームからして1秒も無駄にはできないはずなのに、
牧野のとる長い間に神経をすり減らされます。
会話の受け答えが微妙に変です。
コミュニケーション障害、という設定ということですが、
ハーレムアニメの常にすっとぼける主人公、的な
そこでその反応は人間社会ではありえないだろ、と思うこと多数。

また、大事な役回りの不破の反応もところどころおかしい?
教え子が死んでいるのに、ぜんぜん人ごとというか、まあそういう個人間の関係、
子供への無関心が設定としてはあると思いますが、不破の場合、そういう社会のなか
でもまだ人間味がある性格、のはずなので、
1人のキャラで2つの事柄を説明させるのは観客を
混乱させる元になってしまったと思います。

冷たい性格の他のカウンセラーと比較させる、等していれば
あの無機質な世界の説明と教え子を守りたいキャラの正義、みたいなものが説明できた
のではないでしょうか。。。

・音楽
原作で特に好きなシーンに神埜と牧野が永遠と高速道路を歩く、所があるのですが
曲選が個人的にはずれていました。
全体的に静かかと思うと急にディストーションで歪んだギターがなったりと
飽きさせません。

まとめ
ここまで批判してしまいましたが、原作好き故の怒りが途中反転し、
むしろ愛おしさがこみ上げてきました。
ここでその百合感はないだろ!とか、過去のトラウマの説明短かっ!とか
この大事な場面でモブキャラが棒読み!?とか
メタ視点的にみればその突抜けすぎた完成度ゆえに楽しめると思います。
実写映画のルパン三世(小栗版)やデビルマンが楽しめる人には同等に
楽しめると思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

お人形劇みたい・・酷評。

2010年8月28日公開の劇場版アニメ。上映時間99分。
原作は京極夏彦によるSF小説
SFサスペンス・アニメーション。キャッチコピーは
「近未来の監視社会、少女たちは立ち上がる。」

先ず・・言っておく・・このアニメ・・中高生位の
自主制作で全国大会の優勝を競う位のレベルの作品・・
しかも評価は「中学生」が等身大のうんたらで素晴らしい。
等の前提ありの評価。真逆これで金取れるとか・・ぇ?
せめて音楽だけでももう少し真面目にやって欲しかった。


OPのナレーション。 昔、狼という獣がいたそうだ。

EDのナレーション。昔狼という獣がいたそうだ・・
でも・・狼は絶滅した・・そういう事になっている。


なら・・最大のテーマは其処に絞れよ・・マジで・・
脇役程度だけど確かに一応作中に狼は居る。


登場人物は2021年生まれの14歳?

「信じられない事だが昔人間は生き物を殺して食べて
いたという。それは社会のシステムというものが未成熟
で野蛮だった、もう30年も前の話。」2004年?には食事は
全部サプリ?刺身食ってるぞぉ~!?模造品って落ち?
1998年の発想?2010年の作品でそれを描写で強調する?
刺身食ってるぞぉ~!?大事な事なので2度言いました。

この辺の無意味な強調描写や台詞・・説明ナレーション
が作品の世界観を空々しく、中学生レベルの戯言の様に
陳腐にしてる・・厨二煽り? 釣り?
アニオタのメンヘラ設定も拘り?

ネット社会でコミュ障害が普通にそこら中に蔓延の設定。
物語の性質上・・淡々とした話し方や無機質なのは演技。
演出?だけど悲鳴や雄叫びまで棒読み?唯の素人だろ・・
脳内の思考描写まで棒読みとかどうなの?素人でFA?

沢城みゆきさんはちゃんと演技してるよ・・役柄道理。
井上麻里奈さんも声優らしい演技・・キャラ作ってる。
逆に・・井上麻里奈さんだけ完全に超浮いてしまった・・

沖佳苗・・2006年ふたりはプリキュア Splash Starで木端
デビュー・・2008年RD潜脳調査室で初ヒロイン?初いけど
上手くはい・・2009年フレッシュプリキュア!で桃園ラブ。
これが唯一の当たり役らしい・・天野ユウってのもある・・
後は・なんたらAだのBだの名無しだの・・実際酷いよ・・
仕事も殆ど増えてない筈・・減ってる筈・・いや減ってる。
完全に桃園ラブの人・・

主題歌『Midnight Television』ん~・・
挿入歌『KOSHI-TANTAN』特にぶっ飛んでずっこけた・・
エンディングテーマ『さよなら My Friend』はぁ・・

劇中でも・・
グループ研修の自由課題として、21世紀初頭に結成された
4人組ユニット「SCANDAL」のプロモーションビデオの演奏
を再現しようと持ちかける。
SCANDALって「けいおん」で便乗して瞬間だけのゴニョゴニョ。
なんちゃって女子高生ルックでガールズバンド推しの・・
タイアップやコラボ専門と言って良い程の事務所推しの
バンド・・元ダンサーの卵に楽器持たせたユニットだよ・・
ファンには悪いけど・・事務所のゴリ押し専門バンド・・
それなりに良い曲はあるけど・・ファン専用で良いよ・・
一般人にはキツイ・・特にこの3曲・・どうでもいい・・
というか・・BGMや効果音どうした?

作画は背景とかそこそこだけど3Dは10年以上前のGONZO?
背景にSFとか近未来を感じさせるような描写もないし・・
メカやシステム云々の描写だけは超SFで近未来無理だし。
スチームパンクとかパラレルもの否定の「近未来設定」で
これは流石に可笑しいというレベルじゃないでしょう・・
キャラのデザインもデフォルメがキツくて特にスタイル。
表情が人形みたいなのは許容できても・・動きがロボか
人形劇みたい・・サスペンスは何処?
キャッチコピーって本の帯みたいな余計な・・あれかな?
アクションシーン作画が酷すぎる・・演出も酷い・・


登場人物※未成年者

牧野 葉月(沖佳苗)動物に詳しい。親(養父)牧野議員。
他人との接触・対話が苦手「コミュニケーション障害」
普段は一人で暮している。引っ込み思案だが仲間思い。
4歳の時に県議の養女となり、戸籍上の兄弟が6人いる。

神埜 歩未(五十嵐裕美)姉と2人暮し。姉は長期出張中。
牧野と同じコミュニケーション研修クラス。合理主義。
寡黙で、他の少女とは違う独特の雰囲気を放っている。
自宅敷地内にある廃墟で過ごすことが多い。ボクっ娘。

都築 美緒(井上麻里奈)両親はずっと帰宅していない。
自分の興味の範疇にない事は一般常識でも知らない。
猫科の小動物のような眼をしていて、ポニーテール。
ハッキングを「魔法」と呼び、自分を魔法使いに例える。

矢部 祐子(植竹香菜)DCイラスト投稿サイトの常連。
青白い肌でピンクの髪。ピンクのコンタクトレンズ。
形状認識異常で写真と絵の区別が困難な認識障害者。

麗猫(沢城みゆき)中国服を纏い拳法に長けている。
美緒の幼馴染。戸籍を持たない未登録住民ゴースト。
川端、中村に襲われていた矢部を助け、匿っていた。

川端 リュウ(坂巻学)保健衛生局員の息子。
セル式20世紀アニメーションの信奉者。

中村 雄二(勝沼紀義)川端のクラスメート。
「アニメ」の信奉者で、DCと一括りされる事を嫌悪する。

登場人物※成年者

不破 静枝(平田絵里子)中央からの派遣カウンセラー。
未成年者の生活環境の管理とメンタルケアが仕事。
牧野のクラスの担当してる。生真面目で極度の潔癖症。

橡 兜次(河本邦弘)県警刑事課の地方公務員。巡査部長。
屈強そうな出立ちだが見た目とは裏腹に喧嘩は弱い。

石田 理一郎(青山穣)県警刑事部R捜査課強行犯担当管理官。

事務局長(西村知道)

牧野議員/養父(佐藤晴男)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

トナマク さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

冷静な子供たちだなぁ(^^;)

ほとんどの事が機械でできてしまう近未来の世界で、連続殺人事件が起き、謎を解くために子供たちが頑張るお話です。たぶん。


自分は頭が悪いので、理解に苦しむところがちょくちょくありましたが、全体的な流れとしては話がサクサク進むので見やすかったと思います。

機械ばかりの世界では、人とのコミュニケーションが苦手になってしまう、というのが主人公に反映されていたところがリアルだったと思います。

ただ、ちょっと子供たちの表情があまり豊かではなく、悲しむところはもっとあってもよかったのではないかと思いました。
いくら人との関わりが無いと言っても、もう少しショックを受けるんじゃ…(σ´・v・`*)


うーん…。オススメまではしませんが、気になった人は見てみるといいと思います!←なげやりw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ページの先頭へ