P.A.WORKSで社会人なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのP.A.WORKSで社会人な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番のP.A.WORKSで社会人なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.4 1 P.A.WORKSで社会人なアニメランキング1位
SHIROBAKO(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (3732)
15434人が棚に入れました
水島努とP.A.WORKSによる新作オリジナルTVアニメ。

5人の夢を追う女の子を中心に白箱(関係者に配られる完成したアニメ作品が収録されたVHSやDVD)の完成を目指し奮闘するアニメ業界の物語になる。

声優・キャラクター
木村珠莉、佳村はるか、千菅春香、髙野麻美、大和田仁美、西地修哉、松岡禎丞、山岡ゆり、吉野裕行、茅野愛衣、松風雅也、中原麻衣
ネタバレ

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

23話の初見は絶対ネタバレ情報なしで見てください!。(公式原画集&設定資料集&早期特典について追記)

>1話まで視聴して
アニメ製作現場を描いたアニメなのですね。
こういうの見たかったのでうれしい!。
監督が水島監督と知ってさらに安心♪。
(←作るからにはちゃんとしたものを作る派の人だと勝手に思ってるので)

社会人の立場からすると
業種は全然ちがうけど”社会人あるある”みたいな要素で楽しめるし、
また、いつも見てるアニメ達の製作される際の苦労や事情・笑えるネタなんかが見れたらいいな。

「かつて俺妹でちょこっとだけ製作現場的なものが描かれてたのを見ただけでも十分楽しめた自分」
としては、こういう題材を扱う本作はアタリだと思っています。

1話見て若干気になったのは、クルマの○○○○のシーンですね。
某作品を意識したお遊びなのかもしれませんが、あそこは現実のシーンなので
ふつうの競争程度にとどめた方がよかったかな~?って思いました。
あそこだけは正直ちょっと冷めました・・。

------------------------------------------------------
>4話まで視聴して
2話で評価が一気に跳ね上がりました↑↑(MAXまで)。

σ(o・ω・o)の中での2話の主役は、やっぱ監督さんですね。
あの情熱!、鳥肌立ちました(いい方の意味でw)。
(某別作品の○○さんの声で、あのテンションが重なって見えて相乗効果ありまくりでした)
あそこまで一つの作品にこだわり持って惚れこんで仕事されてるなんて、なんてうらやましいことか。
好きな事を仕事にできるなんて、社会人にとって1つの理想だと思います。
ただ、それは逆に好きな事が嫌いになってしまうかもしれない大きな賭けかもしれませんが・・。
でも本作を見ていると、あきらめない限りはその賭けに負けてないってことなんだと実感できます。

好きなことは仕事にせず趣味にとどめることを選択した今の自分にとっては、
とても眩しく感じさせられる作品ですね^^。

3話あたりまでくると、どんどん好きなキャラが増えてきました~♪。
といっても、登場人物多すぎてまだほとんどの人物の名前を知らないままなんですが、
名前なんて関係なく愛着が湧いてくるところが本作の凄さの1つでもあると思う!。

やっぱり頑張ってる人達って輝いてるんですよね~♪ ▼ゝω・)キラッ☆
とにかく前向きだし、でもやっぱりいろんな人がその人なりの作品への愛着を
持ってるところがしっかり描かれていて何ともいえない気持ちにさせられます。

みんな良いんですが、3話では特に井口さんがよかったなー(名前はレビュー書くために調べて今知ったとこ)。
その仕事への姿勢に惚れたかもです^^。
ココロと愛情が作品に吹きこまれてますよね。

ああ、3話見終わってから4話までの1週間が、なんか途方もなく長く長く感じてしまいました。
「はやく続きが見たい~」を何回心の中で繰り返し呟いたたことか。

★もう完全に自分の中では本作が今期No1確定ですっ!!(断言)★

とにかく書ききれないくらい見どころ満載ですね。
・主人公5人があまり前に出過ぎず、自然に全体に溶け込んでいて、
 でもじわじわそれぞれの色がにじみ出てきているのを既に感じるっ
・アニメ製作におけるいろんな職種の役割が少しずつ見えてきて
 とにかく興味津々だったところが徐々に満たされていく
 4話での声優さん関係もよかった!。
・作中のアニメ製作のテーマとリンクして、登場キャラの描写を変化させたりしてて面白い
・公式のコメント?では否定してましたが、実在人物や実在作品とのリンク
 してるのが心地よい。至る所に小ネタがww。
 いっそ監督の某作品は実名もしくはそれに近い形でやってほしかったw
・効果音やBGMのセレクト、タイミングなどなどのテクニックが具体例で提示されてて
 違いが一目瞭然。
・BDの何巻かの特典に「えくそだす1話」収録?。本編終了後のご褒美ですね。楽しみです。
・覚えきれない登場人物ですが、何回も繰り返しみていると徐々に
 つながってきて、ここでこんなことしてたんだ!的に新たに発見する楽しみ
・新人を見守る先輩・ベテランたちの行動。チームとしての絆。

------------------------------------------------------
>6話まで視聴して
5話、6話でワンセットのお話でしたね。
5話ENDで次回6話タイトル見て吹いたw。
こんなの見たら、「全員○○フラグですか?w」と思ってしまうじゃないですか。

でもそこは話の作り方+オチへの持って行き方がスゴく上手いなあ~。
安易な予想をさせといて、その予想を絶妙にかわして華麗なゴールを決められた気分です。
「そうか!そっちか!!」っていう感じでした。
これはやはりイデオンを知ってて見るのと知らずに見るのとでは
最終的な満足度が大きく違ってくるでしょうね♪。
なぜならタローが発したあのセリフがどれだけ心に響いたか伝わらないかもですね><。
あのセリフはきっと遠藤さんにも下柳さんにも響いたんじゃないかな?。

タローのキャラは本当に本作品のキーの1つですね。
実際に彼が自分の職場にいたら・・と想像すると、ゾッとします。
しょっちゅう作らなくてもいいトラブルをどんどん作ってしまうんでしょうね><。
でも例えば今回の話があったことで、それまで疎遠だったような組み合わせの人々が
お互いを知るきっかけにもなったりする・・・もちろん壊れる危険性の方が高いがw。
タローのような能天気さも、職場というものの中にはあった方が良いんだろうなあ・・。
とも、ちょっとだけ思えますね。

------------------------------------------------------
>12話まで視聴して
何?この満足感!!。
しばらくレビューの追記を自重してましたが、12話見終わったこの時点で書かずにはいられませんでした。

まず11話後半で誰もが驚愕したであろう「まさか、あの方が出るのか!?」という期待に
しょっぱなからビシバシ答えてくれてるじゃあないですか!!(歓喜の嵐)。

いやあ。たまらん。

(∩.∩)ニヤニヤがとまりません。

セリフの1つ1つが小気味良い♪。

そしてみんな気になっていた年配のあの方へのバトンタッチ。

うわあ。

・・・。

泣かせるなよコノヤロウ。

1クール目のエンドとしてはこれ以上ない最高の満足感をいただきました。

なんという伏線の回収の技。

ちょっと前に何やら訳わからんと思いながら見た某動物作品の回想シーンと、

若干ほろ酔いしてたみゃーもりの鼻歌シーンがこんなに鮮やかにつながるなんて。

+ゴスロリ様のあの方へのリスペクトの気持ちの入り方!!!!。

とどめは年配のあの方のセリフですね。

なんか状況と意味合いは全く異なりますが、
ファーストガンダムのTVラストシーンでのアムロのセリフと見事に重なって見えてしまうσ(o・ω・o)です。

「まだ僕にも・・」と「こんなに・・・」のところですね。

いやあ、素晴らしい。

感動をありがとう!!!。

とりあえずこの作品のおかげで清々しい気持ちで年を越せそうです^^。

BD単品は高額すぎて手がでないけど、BOX出たらぜひ購入したいです。


>余談
11話の面接シーン、楽しかったです。
いちおうリアルで実際に面接される経験も、面接する経験もしたことがあるので
よけいに客観的かつリアルな臨場感ある視点双方で楽しめました♪。
個人的には”最後の同人誌作ってたって人(運転実技試験受けてた人)”、
この人は受かっていてほしいなって期待しています!。

------------------------------------------------------
>前回のレビューに追記

すいません。前回のコメント一部訂正します。
BD初回限定1巻注文してしまいました~♪。
特典要素がたくさんあることと、
今買っておかないと後々後悔しそうな気がしたので
えいって購入ボタン押しました!。

考えてみたら、アニメの単品BDを注文したのはこれが初めてですね♪。
さらに、その作品が放送期間中に追いかけて注文していくなんて今まででは全く考えられなかったです。

でも、本作にはそうさせられるだけの魅力が詰まってたし、
応援したいと思わせてくれるには十分すぎる満足をいただいてしまったと思うのです。

とても情報量が多い作品なので、何回見ても見れば見るほど新たな発見があって深まるし、
連鎖的に参加キャストさん、参加スタッフさん、引用元のクリエイター様方、引用元のエピソード等々
について知識を拡げたい欲求にあらがえなくなってしまうんですぅ><。

本編エピソードの作りも丁寧で、
尚且つ実際の放送日やイベント関係にもきっちりリンクしてくるし、
(クリスマスや年末)
あたかも2014年の年末は、実際に武蔵野アニメーションと共に過ごしたという記憶までも
残してくれたのかもしれません。

----------------------------------------------------
>前回のレビューにさらに追記
12話でのLED?の青白いイルミネーション風景なんて、初見の時は実写かと疑いましたっ。
車の中で歌うみゃーもりの横顔、充実感と幸福感の躍動がけいおん!と重なりましたっ。
ネットでも論議されてましたがラストにかけての止め絵のリレー。
一瞬一瞬の瞬間を切り取ることで、描かれたキャラ達の感情がじっくり深く伝わってくる気がしましたっ。
あ、11話での「○○が手書き」にも笑ったw。


>BD限定1巻が届いて
「♪あいむそーりーEXODUS」が神曲すぎる!
通勤のクルマの中で聴いたりなんかするとテンション上がりまくってしまいます!。
水島努監督作詞なの??。曲を作る才能に満ち満ちてますね^^。


>13話まで視聴して
原作あり作品のアニメ化か~。
難しいテーマをストレートにぶつけてきてる本作やっぱり好きだなー。
間違いなくあとでトラブルになるフラグもしっかり立っちゃいましたよね。

みゃーもりの”仕事が多すぎて一度に頭で把握しきれない感”が
なかなか面白いデフォルメ絵で表現されてて、ああいう絵は好きですねー。
魂の抜けたような脱力絵w。

”原作が絶大な人気ある作品のキャラデザイン”ってやっぱプレッシャー大きいだろうなあ。
今まで気にもとめてこなかったけど、登場キャラがめちゃくちゃ多い作品なんて
そのキャラ分全部、ああいった基本作ってるのかと考えると頭が下がります。

「雲」かあ~。普段あまり気にとめて見てないなあ。
唯一自分が鮮明に「感情表現までこもった雲」として記憶しているのは
「STAR DRIVER」9話「いつだって流星のように」のあの名シーンです!!。
あそこは目を奪われたな~。


>14話まで視聴して
会議に出てきた3人トリオ。
普通に視聴してた時は気付かなかったけど
まとめサイトさまでのスクショで「所属」と「名前」をじっくり読んでみて爆笑!!!。
監督、おもしろい攻め方してますね♪。
3人目の名前が特に笑えましたw。
←でも、なんか後が怖い感じもします。いや、実際このネタかなりヤバい気がしますw。
さらに、さらに!。声優さん知って驚愕!。
あの方に何やらせてるんですか~♪(褒め言葉)。
ムサニの社長さんが昔参加してた作品名”白べこ?”吹いたw


>15話まで視聴して
新人ちゃん、やっとキター!!。
あれ?、声質が若干みゃーもりに近くてキャラ的にかぶらないか心配・・。
でも絵的にキャラが立ったるから全く問題ないですね。
本編は、今までにない不思議なワクワク感を感じた回でした!!。
実際のアニメ制作工程がかなり掘り下げられて説明されていました。
中でも前々から自分が一番興味もってた「全体の色つけをどうしてるのか?」
ってことに触れられてたのがうれしかった!。
美術さんの背景は色つきなのかなあ?・・etc、まだまだ詳しく知りたいですね。
何にせよ、作中の監督さんのテンションも↑アガってきてて最高でした♪。

----------------------------------------------------
>前回のレビューに追記
書きたいこと多すぎていつも書き忘れてしまうw。
原画の新人さん?のキャラ、面白かったな~
水島監督の真骨頂なのかも。←モブ的な人の”モブじゃない感”がスゴイ!。
どうしても気にかかってしまって気付けば追いかけてしまっているというこの魔術!。
久乃木さんってガルパンのあの方か~。覚えておこうっと。((φ(-ω-`*)メモメモ。

2クール目のED、耳にクセになってきた(褒め言葉)。
ABのED思い出してうれしくなった。24話までにどう変化していくか楽しみ♪。


>コミックス1巻読み終えて
コミックス1巻出たのでさっそく買って読んでみました!。
ダメモトで行った近所の本屋さん、置いてくれててありがとう^^。
アニメ序盤で少しだけ描かれてた高校時代がメインの話のようですね。
いきなり高校時代の話を見ても、あまりピンとこないかもしれないけれど、
アニメ本編を15話までみてから読んだコミックス1巻は
涙出そうなくらいいろいろ感じるものがありました。
できればぜひこちらもOVAとか別枠の1クールくらい使ってアニメ化してほしいな!。
大満足のコミカライズです。2巻も必ず買います!。


>16話まで視聴して
またまた素晴らしい回でしたね!。もう賛美の言葉が追いつかないくらいです!。
今回一番ぐっときたのは、やはりクリエイターの方たちって常に周りからの
いろんな声に曝されてしまうのかな?というところです。
頑張って造ったものがああだこうだと批評される。
傷ついてしまうことの方が多いのかもしれませんね・・><。
自分が大好きなシンガーソングライターダンサーの○村ちゃんも
こういったことでホントに悩んで苦しんだ時期があったのだろうなと思います。
ファンの何気ない言葉も、時としてナイフ以上の凶器になりうることもあるのだなと
心底感じたことがあるので、今回のテーマはたまらなくグッときました。

で、とにかく何より凄いと感じたのは
こんなにヘビーな題材を扱っておきながら、
見事に空気を変えて進んで行く展開を作り上げる水島努監督の力量ですね。
ホント天才じゃないですかね?。あの絵麻のシーンといい、○球シーンといい!。
絵麻のシーンはホント持っていかれました!。あの空気の入れ替えはスゴイ!。
あと、”○球回のある△△アニメは名作”という言葉がありますが、
本作でも例外ではないように感じました!。
ゴス様それってドリームボールなのでは?(ツッコミ&歓喜!)。
あと飲み会に対するゴス様の言葉も痛快でしたね!。

井口さんの頑張りが報われてほんと良かった!。
キャラデザインって原作ありきの場合すさまじいプレッシャーのもとで
作業すすめてるんだろうなっていうのが伝わってきました。
でもやはり一番大切にしてほしいところでもあるなと実感しました。


>amazonランキング見て
あ、なんか本日のランキング上位を占めてますね。
こういった意欲作が評価されてなおかつ売り上げにつながっているというのは
喜ばしいことだと思います。
今後も水島監督には、他の人では作りえないであろうオリジナル作品に
力を入れていってほしいなと感じました。


----------------------------------------------------
>20話まで視聴して
もう毎回内容がぎっしり濃くて、うれしい悲鳴が出まくっています。
聞くところによると”4クールで”という構想もあったらしいですね。
それらが厳選されて凝縮されている分、
ホントに一瞬一瞬に目が離せません。どの瞬間も何かが起きている♪。

17~19話も見どころいっぱいだったなあ~。
あの人のあんなに変わった姿が見れるなんて思ってもみなかったし、
あの人の帰ってきた所は心が震えましたね(いい意味の方で)。
19話のあの異次元的な表現も楽しかった!。
チャッキーの劇中会話への変換もグッときたなあ。
あれ見た後で、以前小諸スタジオの百瀬さんがムサニに動画を届けに来てくれたときの
丸川社長への「○○ちゃん元気?」っ言葉がやっとわかって、さらにじ~んときた。

でも自分にとっては20話がさらにさらによかったな~♪。
20話では3か所くらい泣けてしまった(TдT) 。
1個目は円さんと平岡の言い合いのシーンと、しばらく経ったあとでの円さんの平岡への言葉ですね。
→自分の中での円さんの株、爆上げです。
2個目は久乃木さんが平岡にいいかけたあの言葉です!!!。あの瞬間、ぶわっときた。←涙腺。
3個目はラスト近くでの三女の劇中シーンでのセリフです。
前回まではあまり三女って面白そうに感じてなかったけど、このシーンで一気に”見たさ”がこみ上げてきた。
あと、4個め?。りーちゃんと平岡のやり取りもあやうく涙出そうになったなあ。
舞茸さんとのやりとりや、丸川社長の優しさもグッときた。

あ、そうだそうだ。前回だったっけ?前々回だったっけ?。新人ちゃんがタローに言い放ったセリフ最高でしたね!。
「高梨さんって一切○○○○○○○○○ね」のとこ。あれは名言かもです。
それと今回でのタローの存在感はすごく光ってたなあ♪。実際、ムサニのリーサルウエポンかもです^^。

【余談】絵麻が久乃木さんの言葉を理解できるシーンを最近見るごとに
「ちはやふる」思い出して仕方ないw。
それって一字決まりとか二字決まりとかでもあるはずないのに、なんかそんな感じに見えてしまう。


----------------------------------------------------
>前回のレビューに追記
ネットのまとめサイトさま見てたら、20話の言い合いシーンの反響がとても大きいですね。
とても意外だったのは「平岡に対して若干共感する(全肯定ではなく)」という意見。
いろんな角度や立場からの感想が寄せられているのを見て、
平岡というキャラも、本作のとても大きな1つのキーなんだなって感じました。

以下、ネタバレ考察に入ります^^。

{netabare} 確かに、実は平岡は業界に入った当初はとても熱い想いを持って仕事に取り組んでいたのかも?しれないし
その後に何か大きな決定的なダメージを受けて今に至ってしまったのかもしれません。
それに、誰しも若い時は多かれ少なかれいろんな挫折から平岡のようになってしまう時期があると思います。

でも、その分をどんなに差し引いても、これまで本編中で描かれてきた平岡の言動や心の声、態度等々は
職場というものの中では悪影響しかないと思うし、自分の中では受け入れられません。
(まあ、若干憎めない要素を描いてるのと、丸川社長の温かさを描いてるのが本作のニクいところ!)
劇中でも、みゃーもりは平岡に会ってすぐにミムジー&ロロが発動wしてるし、
興津さんもいろいろみかねているご様子だったし、
タイタニック関連の納品内容をみた監督以下のスタッフもあまり態度や言葉には出していないけど
いろいろ感じているところがあったと思います。
あの温厚で優しい円さんも、さすがにあの態度になってしまったのにはある意味納得です。
(演出さんというのは監督の想いを汲み取り、補佐する的な重要な位置だったかと)
あ、円さんの言い方や態度(売り言葉に買い言葉的な)にももちろん問題はありますが、
誰かが指摘しないと平岡は増長するだけですよね><。

平岡は「帳尻をあわせればいい」とよく言ってますが、
彼がかつては見えていたかもしれないけれど今では見えなくなってしまっているであろう
”他のいろんな大切な要素”の帳尻がまったくあわない仕事ぶりになってるんだと思います。
(そこを指摘しようとした久乃木さんの行動が、自分にとってはたまらなく涙腺爆発でした!。
 あんな喧嘩した直後の男性に意見するのは、女性にとっては計り知れないほどの勇気が必要なのでは?)

だから今後どんなに平岡が変化していく話があるのかわかりませんが、
現段階の自分の気持ちとしては
「どんなに平岡が挽回してムサニに貢献しても、平岡を好きになることはありえないだろうな~」
ということです。

でも、これは逆に、
もし万が一、自分が平岡のことを好きになって「平岡さん」と呼べる日がきたならば、
自分は水島監督にひれ伏しますね^^(気持ちの上で)。

・・というか、まさかそうさせてくれるのか!??・・とワクワクしてしまっています!!。
矢野さんも「みゃーもりのことを頼む」と平岡に言ってるところから
今はああなっているけれど、平岡の良さを知っていて信じて期待しているからのセリフだろうし、
それに対するレスポンスエピソードも用意されてるハズですよね!。{/netabare}

次回のタイトルが、果たして誰が誰に対して言った発言なのか?。
それを来週までに考えながら楽しんで待たせてもらおうと思っています♪。


----------------------------------------------------
>21話まで視聴して
わー、どっかで前に見た風景だけど、いろいろ変化しててまたもやじ~んとさせられてしまった。
この作品、どんだけσ(o・ω・o)を感動させるつもりなんでしょうか?。
なんというか、みゃーもりにとってのドーナツ的なというか。
もう、”この作品のない明日”なんて考えられない的なというか。

セブンイレブンさんは、”どんどんドーナツコラボフェア”をやるべきですね、絶対!。
たぶん毎日買いに行っちゃいますわ、自分。
あっさりホイホイされちゃいますわ、自分。

今回の話では、ようやくずかちゃん参戦フラグ立ったような気がするけど、
最後の最後までσ(o・ω・o)達は”おあずけプレイ”されちゃうのかなあ?、水島監督に。
焦らされるのも悪くはないですけどね^^。
あー、でも今回のずかちゃんの言動は自分の中でポイント高かったです。ずかちゃん株がぐっと上がった。

前回モヤモヤしてた消化不良な気持ちを、瀬川さんがどーんと代弁してくれて気持ち良かった。
ここから平岡がどうなっていくか、平岡と周りの関係がどうなっていくか、がホント楽しみ♪。

今回はラスト3話に向けての最後の大波へのフラグといった回でしたね。
続きが見たくてたまらない気持ちと、終わってほしくない気持ちを
こんなに同時に強く感じたのは、久しぶりですね。


------------------------------------------------------
>22話まで視聴して
濃いなあ~。1話1話が本当に濃い!。
自分は深夜のリアルタイムにはさすがに視聴できないので、
朝になって、まずまとめサイトさまにサッと目を通しておいてから観てるのですが、
まとめサイトさまでの記事やいろんな人の書き込み(←量多い)を読んでから見ても
ネタバレで楽しめなかった・・なんてことは全くなく、
むしろ軽いネタバレ程度では、本編の凄さの前では何の問題もないなって感じです^^。

人間関係か~。ほんとコレに尽きるよね、仕事って。
同じ職種で同じ仕事だったとしても、
職場や関わる人間が違えば、中身は全くかわってくるだろうなあ・・。
だから一度その仕事に失望したとしても、環境を変えてみるってすごく大事だと思う。
そういう意味では今回の平岡は恵まれてるよね。

瀬川さんのような筋が通っててブレない、且つイヤミのない人っていいなあ。
絵麻に対して言ってた言葉と、前回+今回の言葉もちゃんとつながって描かれてるよね。
みゃーもりへの言葉にもグッときました。

屋台での某キャラ2人の呑みながらの愚痴トーク良かったなあ♪。
みゃーもりがミムジー&ロロを発動させないと言えないようなことも、
こちらはちゃんとリアルで言い合える関係ってことかな?。
そこらへんは年齢的にだんだん変化していく事の1つなのかな?。
聞いててとても心地よい会話でした。
一言で愚痴といっても、前向きなものとそうでないものがあるよね。今回のは前者。

まあでも、何といっても今回の主役はタローだったなあ。
もうあの場面は、思い出すだけでウルウルくる・・
タローにこんなに泣かされる日が来るなんて思ってもみなかった。
・・あそこは何回も繰り返して見る自信がないほど良かった!!。
平岡は、まあなんとなく気持ちはわからんでもないけど、
やっぱ先入観にとらわれずに、ちゃんと目の前の相手のことを見て、
話してわかりあっていく努力をしてほしいな。
きっと今後は変わっていくんだろうけど、まだ現段階では好きにはなれないかな??。

久乃木ちゃんと某3人のやりとり身振り手振りは、
もう神レベルでした!!!。
水島監督、天才だと思います!。
本気で全てをぶっ込んでくれてるんだと実感しました。


------------------------------------------------------
>先に書いてたレビューに追記
あー、平岡は某魔法少女さ○かちゃんorほ○らちゃんってところなのかな?。5回目だったっけ?。
ずかちゃんは既にそのまんま大倉さんってとこか?。

久乃木ちゃんってよくコミュ障?っていわれるし、自分も最初はそう思ってたけど、
平岡と対比して見ると、よっぽど久乃木ちゃんの方が積極的にコミュニケーションとってるよね。
努力してるし情熱も感じる!。


------------------------------------------------------
>23話まで視聴して
普段は、まとめサイトさまの情報をまず見てから本編見てるのですが、
今回は最終話手前のクライマックスということもあり、事前情報なしで見ました。

・・・・・。

うわー。

そう来ましたか。

あの人があの場所に現れてから、もう画面がにじんで・・

・・しばらくまともに映像の輪郭が識別できない状態に陥りました。

・・そしてラストのとどめ!!!。

・・・・・。

・・この作品が見れて本当に幸せだと思いました♪。

もし未見の方がいるならば、
絶対にこの23話は、1話から22話までちゃんと見たうえで
なおかつネタバレ情報を一切見ずに視聴してくださいね。

きっと間違いなく満足させてくれると思います!。


------------------------------------------------------
>先に書いてたレビューに追記
今日だけで、もう3回も23話視聴しました!。
何回も見たらさすがにもう泣けんだろうと思ったけど、見事に3回とも泣きました(TдT) 。

・・・・・

ε-(≡ω≡)フゥ....。

ちょっと時間が経って少し気分が落ち着いてきたら

今度は最終話のタイトルが気になってきた・・。

・・・・・

まさか・・、まさかとは思いますが

ガルパンの最終話を作ってた時の実体験的な話になるのでは??・・・と予想してみる。

・・・・・

・・そういえば、アレ(総○○)を念のために用意しておくって話になってるし、

そもそも本作品は、水島監督の禊?・・的なモノもぶっ込んだ結末になるのでは??。


------------------------------------------------------
>24話まで視聴して
ホントに終わってしまいましたね~~~~~~~><。
終わった直後の率直な感想としては、やっぱり『さみしい』ですね;;。

でもまだまだ円盤のコメンタリーや特典映像、公式の設定資料集(もちろん予約しました)など
楽しみはいっぱい残してくれてますよね^^。

BD4巻特典映像の”動画さん&原画さんの作業現場見学&インタビュー”や
コメンタリーの”制作進行&設定制作の方の話”などなど、かなり楽しめました!。


最終回はもう一捻りしてくるかとも思ってましたが、案外素直にまとめた感じでしたねw。
でもここにはよくコメンタリーで堀川社長が語っている”いろんな想い”が込められた
メッセージなのだなって受け取りました。
最終話で、あんなにたくさんの登場人物がいたのだなと改めて認識させてくれたし、
劇中で木下監督がスタッフに「全員が主人公」って言ってたのが
正にこのSHIROBAKOという作品そのものなのだなと感動しました!!。

こういう風に、本作では作中のキャラ達が語った夢や想いを
SHIROBAKOという作品の中で現実に有言実行してしまうところが素晴らしかった♪。

文句なしの大傑作です!!。


------------------------------------------------------
>公式原画集&設定資料集&早期特典

本日届きました!!。
数日延期になってしまい若干不安でしたが、もうそんなこと忘れてしまう内容の良さでした^^。

箱を開封してまず手にとったのは”早期特典”ですね。
ムサニのカット袋?に入った・・複製原画!?。
あるぴんのあのシーンがまず目に飛び込んできて、1枚めくるごとに表情が動いていく!!!。
うおおおおおおおお。
・・鳥肌たってきたww。
いったい何枚入れてくれてるんだろう?。
完全にパラパラアニメできちゃいますね。これ1枚1枚もスゴい書きこみだなあ。
なんか感動して涙出てきた(´;ω;`)。
・・あ、反対側はあの動物に乗ったシーンですね。こっちも素晴らしい!。
複製原画以外のあともう1個入ってるのは何だろう?。
招待状的な折り畳みの用紙が。
わ!、これ嬉しい!!。例の集合写真!!!。フォトスタンドに飾ろっかな♪。

続いて”原画集”。
あ、何コレ!!?。心に残ったシーン、心に残った表情が次々出てくる!!!。
このチョイス、最高すぎます!!。
そして、あの泣かされたあの場面はじっくり何枚も掲載されてる!!!!。
わー、もうこの時点で家宝確定です!。
鳥肌フル稼働状態っ。

最後に”設定資料集”。
おいおい、これってタウンページくらい分厚いじゃないかww。ずっしり重い!w。
先日のBD6巻コメンタリで堀川社長や関口さんが話してたことが脳裏をよぎりました^^。
膨大な量の設定だなー。
うわー、これは現場が万策つきてもおかしくない。
ほんっとに実感できる一品です!。

さっき開封したばかりで、どれもまだほんとチラっと見てみただけですが
これをじっくり全部見るには相当時間かかりそうですね^^(うれしい悲鳴♪)。
なんかこれだけで2クール分くらい楽しめそうです(もっとかもw)。

まちがいなくこの原画集&設定資料集&早期特典は家宝確定です!!。
どうやって保管しようか当分頭を悩ませそうです♪。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 112
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

大好きな『SHIROBAKO』に力一杯の愛を込めて~あるぴんはいます!~

アニメーション制作の現場を新人美少女スタッフの目線から描くアニメ業界における悲喜交々のあるあるネタを連発するオリジナルテレビシリーズ作品です


『花咲くいろは』で労働にかける情熱、挫折、葛藤、感動を美少女キャラクターを通すことで美しく描いてみせたP.A.WORKSが制作


監督は水島努、キャラクター原案はぽんかん⑧、キャラクターデザインは関口可奈味、シリーズ構成は横手美智子、音楽は浜口史郎


公式PVを観ればわかるんですが、この作品は根本的に【業界人向け】に作ってます
ですからごく一般的なアニメ好きが観てすんなり面白いのかと言うと、【絶対にそんなことはない】です
既に投稿されているレビュの多くもその辺りに批判が集中していることを見る限り、この作品は【恐らく失敗することでしょうし、円盤も売れんでしょう】
(てか未だに円盤の情報が公開されませんw)
【後半になって急激に面白くなるなんてこともたぶん無いです】


ですがアニメそのものと同じくらい、アニメ業界で働く人々を愛してやまないオイラにとっては【俺得ってか俺の為に放送されてるんじゃないか?】ってぐらいwkwkが止まらない作品なんです


レビュの多くに「意味がわからない」というものが多かったのでオイラのレビュではこの作品のドコに楽しみを見出すべきなのか1話毎にオイラの持てる知識を総動員して書かせていただきます
公式サイトの用語解説などと合わせてお読み頂ければ幸いです
肝心のお話とかは【にゃんさん辺りがバッチリ書いてくれると思いますんで】オイラのレビュは至極ツマラナイものになるでしょうがあらかじめご了承下さいm(__)m


※SHIROBAKOとは?
【SHIROBAKO=白箱】
白箱は映像作品が完成した際に制作者の元に届けられる白い箱に入ったビデオテープの事で、映像業界特有の隠語です
近年はDVD-ROM等の形で納められる為、実際に白い箱に入ってるわけではありません


#01・・・明日に向かって、えくそだすっ!


{netabare}※上山高校アニメーション同好会
高校生時代の主人公達の母校、上山高校は背景に立山連峰と思しき山脈が映し出されていることから今作の制作会社であるP.A.WORKSの所在地でもある富山県がモデルと思われます


※「そんなのサクっと家出ちゃえばいいじゃん」
2014年現在、日本の商業アニメーション制作会社は東京に集中しており、P.A.WORKSや京都アニメーション等の一部例外を除くと地方出身者が一からアニメーション業界に進出するには上京を余儀なくされるのが現状です


※「そんなこと言ったら私なんて養成所に入れるかどうかだよ?」
声優志望者の大半は高校卒業後、2年制の専門学校で基礎的な教育を受けた後、芸能事務所やプロダクションが運営する養成所に入所するためのオーディションを受けます
養成所入所後は週間1回ほどのレッスンを養成所で受けつつ芸能事務所にプロとして所属する為のオーディションを受け続けプロを目指します
もちろん子役出身者等はこの限りではありません
劇中の坂木しずかちゃんの場合は専門学校を通さず高校卒業後、直接養成所のオーディションを受けるようです


※「声優志望なんて物凄い倍率だしさ~」
声優養成所の倍率は10~20倍と言われています
さらに養成所に所属する数十名声優の卵からプロ入り出来る人は年間で片手の指で足りる程度です


※「でもまだ原画だから、作業的にはやっと半分って感じかな」
【原画】
英語ですとKey Animation
日本のアニメは“A→B→C→D→E”という動きのカットがあったとしたら、要になる部分、例えば“AとCとE”をまず原画として描きます
原画はあくまで原画であり、そのまま画面に使われることはありません
劇中の宮森あおいちゃんがパソコンで原画をコマ送りしてる作業は【原撮】というチェック作業です
その後、原画を元に清書し、【中割り】と呼ばれる“BとD”の部分を書き足して完成したものが【動画】と呼ばれるものです


※目張りされた部室のドア
秋季の富山県の平均気温は16.4℃
また、音声の録音時には隙間風などの雑音を入れないように工夫を凝らしたと見れます
自主制作ならではの光景


※入れ替わり立ち替わりのマイク前
キャラクターの多い作品においても収録スタジオのマイクの数はだいたい1~3本
声優は物音も立てず自分の役の番になると素早くマイク前に立ち、終わると同時に素早くマイクから離れます
これがプロになるとその光景はほとんど曲芸です


※えくそだすっ#4の作監入れになります
あおいちゃんの営業車の助手席に置いてある紙袋は【カット袋】と呼ばれる原画等の原稿用紙を入れて整理する為のものです
作品タイトル、話数、パート、カット数、担当者名などを記載できるようになっています
ほぼ必ず会社の社名がプリントされており、複数作品を掛け持つ人気アニメーターの場合、原稿用紙の混載を防いでいます
【作監入れ=作監チェックに入れる】に関しては後述します


※武蔵野アニメーション
実際の東京都武蔵野市近辺には数多くのアニメーション制作関連会社があります
武蔵野アニメーションは架空の会社ですがどこをモデルにした?というよりは複数の制作会社を元に最もよくあるタイプの制作会社を平均化した光景として見るべきでしょう
建物の外観は『ガールズ&パンツァー』を制作した“アクタス”という会社がモデルです
ホームページはhttp://musani.jp/


※「アニメバブルとか言われてるもんね~、つまり!いつかは弾けちゃう!」
実際にアニメバブルと呼ばれる現象が起きていたのは2006年頃、国産アニメの制作本数が史上最多を記録したことに由来しています
ですがアニメバブルという言葉が使われるようになったのは所謂バブル崩壊後の昨今
2012年頃から再び制作本数が急増している為、2014年現在はアニメバブルの再来か?とも噂されています


※AM 1134KHz 23:54
関東でAM 1134KHzは文化放送(JOQR)を意味しており、90年代中頃から現在に至るまでワイド枠のアニラジを放送し続けていることでお馴染みです
23:54という時間帯から元ネタとなっている番組は『A&Gメディアステーション こむちゃっとカウントダウン』と同番組内の『伊藤かな恵のキコエルケシキ』と思われます


※宮森あおい 制作進行
制作進行は映像作品制作におけるスケジュール管理をする役職で実際は雑用係です
アニメーション制作は各部署による分業制の為、これらを往来し緩衝材となる役割をしています
自宅やアトリエで作業するフリーランスのアニメーターに営業車で赴いて原稿を回収するのもまた重要な仕事の一つ
実際の現場は数話先まで同時進行で作業をしている為、基本的に1~2人毎に担当する話数が決められおり、この時点でのあおいちゃんの担当話は第4話だそうです
直接アニメーターや演出家の仕事に寄り添うので、プロデューサーや演出家を志す新人は必ず決まって制作進行となり、アニメーション制作のイロハを学ぶこととなります


※『えくそだすっ!』の中の人
中春鳴=中原麻衣
伊藤鈴鹿=伊藤静
茅菜夢衣=茅野愛衣
実際に今作に出演している声優の文字りです


※G.I.STAFFの富ヶ谷さん
“ProductionI.G”と“J.C.STAFF”という超大手制作会社が元ネタです
富ヶ谷さんの声は岩田光央さんで『頭文字D』の脇役として有名ですね


※営業車のシグナルグランプリ
新青梅街道小平大沼町~武蔵大和方面に向かってます
陸橋でジャンプする営業車の後ろに見えるのは“スカイタワー西東京”
FAXもインターネット通信も普及した現代において紙の原稿用紙をわざわざ車で取りに行かなければならない理由は後述します


※「えくそだすっ!って、どんなお話なんですか?」
えくそだす=エクソダス
国外脱出の意味です
同名の映画に主演したポール・ニューマンの代表作『明日に向かって撃て!』が今回のサブタイトルの元ネタです


※さっかん
【さっかん=作監=作画監督】
作画監督はアニメーターのまとめ役を担う役職です
基本的に1話毎に1名の担当者を決めるのが一般的
スケジュールが切迫した作品だと、複数名の作画監督でパートを振り分けることもあります
日本のアニメは子供向け、少女マンガ、劇画、萌え系に至るまで絵柄が作品毎に全く異なっており、複数名のアニメーターが同時に作業をする為どうしても絵柄の得手、不得手が出てきます
作画監督の仕事は原画マンから上がってきた原画をチェックし、必要であればその原画の上に薄黄色の原稿用紙を重ねて修正箇所を描くことです
海外では大体の場合、アニメーターの得意なキャラ毎に担当が決まっているのでこの役職はほぼ日本のアニメ特有のモノらしいです
テレビシリーズにおいてキャラクターのディティールが各話毎に変化するのは、多くの場合この作画監督毎の個性の表れと思っていただきたいです
ちなみに瀬川美里のモデルは(たぶん)長谷川ひとみさん


※カット袋のサイン
左から順に演出、作監、動検、セル検、制作となっています
原画マンから上がった原画はまず演出家がチェックをし、この時点でやり直し(リティク)を命じたり、薄青色の原稿用紙を重ねて具体的な指示がされることもあります
しかし演出家が絵を描けるとは限らないので、絵のことに関しては次の作監チェックに託される場合がほとんどです


※作監アップ
作画監督の作業=作監作業の締切日のことです
同じように原画アップは原画の締め切りです


※「今夜もう1話始まっちゃうんだもんね」
約30分のアニメーション作品に掛かる作業時間は作画に関する作業だけで1~2ヶ月と言われています
作画監督はその間、担当話に集中的に拘束されるので別の作画監督は数話先を同時進行で制作しています
ほとんど自転車操業状態ですがアニメの制作にはそれだけ時間が掛かるということです


※本田豊 制作デスク
制作デスクは制作進行のリーダー格です
制作主任とか呼ばれたりもします
各話が担当ごとに同時進行している為、全体を見回して監督やプロデューサーと調整を図る役割を担っています


※『ファイト』『Gコレ』
恐らく『Fate』と『Gのレコンギスタ』のことでしょう(笑)


※下柳雄一郎 3D監督
モデルは“グラフィニカ”という3DCGアニメーション会社の柳野啓一郎さんです


※堂本知恵美 動画検査
動画を極めた人です
原画マン→演出家チェック→作監チェック→総作監チェック→動画マンと上がってきた原稿
そして動画マンが清書した動画をチェックする作画作業における【最後の砦】とも言うべき役職がこの動画検査です
動画はとにかく物量をこなす仕事なので基本的に新人か、もしくは下請け会社や海外スタジオにまかせるのがほとんどで、それを最終検査します
ですので新人の指導なども兼ねるアニメ制作会社において地味ながら影の功労者と呼べる重要な仕事です
堂本知恵美のモデルは(たぶん)関口可奈味さんです


※井口祐未 総作画監督補
現在の日本のアニメーション、特に深夜アニメなど一定の作画クオリティを重視しする作品においては各話の作監の上にシリーズ全体の作画作業を統括してチェックする【総作画監督=総作監】がいるのが一般的です
総作画監督補、つまり総作画監督を補佐する役職です
井口祐未のモデルは(たぶん)石井久美さんかと思われます


※小笠原綸子 キャラクターデザイン 総作画監督
前述の通り、作画監督の上に立つ仕事が【総作画監督】
そしてアニメーション専用にキャラクター造形の設計図となるのが【キャラクターデザイン=キャラデザ】です
漫画やイラストが原作、原案としてある作品においてもアニメーションのノウハウのあるアニメーターが必ずアニメーション専用のデザインを起こし直します
キャラデザ担当がそのまま総作監として着任するのは最も多い例で作品全体のクオリティアップに貢献しています
ですがこの役職の人は雑誌やキャクターグッズ用に版権イラストを描いたり、DVDのパッケージを描いたりもするので絵に関するありとあらゆる仕事が集中してとても多忙なことがほとんどです
小笠原綸子のモデルは(たぶん)千羽由利子さんです


※内田茜 原画 & 安原絵麻 原画
所謂、原画マンです
一昔前まで新人アニメーターは動画マンとして数年修行してから原画マンへ、という流れでしたが動画の単価があまりにも低い(1枚200円程度、どんなに頑張っても1ヶ月に500枚が限界)現状では動画で生活するのは難しく、有望な新人は数ヶ月間動画を経験させたら速攻で原画マンに昇格させるのが主流です


※佐倉良樹 撮影監督
完成した動画と完成した背景を合成するのが【撮影】の仕事で、それを数名のアシスタントと共に作業するのが【撮影監督】です
照明効果やレンズ効果による演出もここで処理します
撮影がデジタル化された昨今の作品では【レイヤー】と呼ばれるフィルターを何重にも重ねる処理があるため近年その仕事は非常に複雑化しています
この人のモデルは(たぶん)大河内喜夫さんです


※新川奈緒 色指定・検査
動画に色を塗る作業を【仕上げ】と呼び、これの色彩を事前に決めるのが【色彩設計】または【色指定】と呼ばれる仕上げ作業のリーダー格です
アニメーターと違い、色彩検定(カラーコーディネーター)の資格を持っていてむしろデザイナーや美術アドバイザーに近い役職です
近年、撮影のデジタル化に伴い前述したレイヤー処理によって撮影作業前と撮影作業後で色彩の見え方が変わってしまう為、重要度が増している役職です


※木下誠一 監督
外見は水島精二監督がモデルです(←これは本人も自覚してましたw)
70年代半ばまではテレビアニメに監督と呼ばれる役職は無く、各話の演出家の連携によってシリーズが作られていました
それ以後、複雑なストーリー構成の流行や整合性が重視されるようになり【監督】という役職が一般化しました
ちなみに“東映アニメーション”では【シリーズディレクター】という呼ばれ方をしたりもします


※円宏則 演出 & 山田昌志 演出
【演出】とは各話毎に担当が決められた演出家の事です
アニメは所詮“絵”なので実写よりも【絵コンテ】と呼ばれる設計図が重要視され、絵コンテの段階である程度演出の方向性が決まってしまいます
が、絵コンテはほぼ一人のデスクワークで終了しますがその後にアニメーターとの打ち合わせや声優への演技指導、その他諸々といった各セクションとの連携を図り、実際の現場を指示する演出家が必要な為、その担当を【演出】と呼びます
監督と同じく現場に拘束される為、絵コンテを描いた人とは別の人が担当する事は多いです
また、重要な回は監督自ら演出処理をすることもよくあります


※丸川正人 社長
アニメーション制作会社の社長はクリエーター出身の方や現役クリエーターの方も多くいますが制作作業と会社経営はまた別の話なので基本的に実制作に携わることはないのが一般的です
モデルは元“マッドハウス”社長、現“MAPPA”代表である丸山正雄さん


※とあるお寺の即神仏
ジーヴァンムクタはヒンドゥー教用語で“生きながらにして解脱した魂”を指すヒンドゥー教における悟りの一種です
タイトルロゴの元ネタは『とある魔術の禁書目録』シリーズですね


※渡辺隼 ラインプロデューサー
1作品分の作品に従事する制作チームのことを【ライン】といいます
大きな制作会社になるとこのラインが複数あって同時に複数の作品を取り扱うことが出来ます
【ラインプロデューサー】は制作会社の上にある【製作会社】のプロデューサーが企画、メインスタッフ集め、シナリオ作り、予算決めをした後に実制作を予算とスケジュール通りに行うようにプロデュースする仕事です
ラインプロデューサーの仕事は完成した作品を納品するまで、でありその後の商品展開や宣伝活動などのマーケティングに関することには携わりません


※Lanfis ブケロード
音楽レーベル“Lantis”とトレーディングカードゲームカンパニーの“ブシロード”ですね


※「みそぎ済んだじゃないすか?」
努監督は『ガールズ&パンツァー』を放送に間に合わせられなかった過去があるので他人事ではありませんw


※原画確認表 LO
表の一番上のLO(L/O)はレイアウト、原画マンがまず最初に描くカット全体の構図です
宮崎駿が『アルプスの少女ハイジ』の頃に発明し、押井守によって実用化されたと言われています
このレイアウトを元に美術担当が背景を描きます


※「この進行表が全部埋まったら、吉祥寺のペッカドーナツ一気食いするんだぁ」
所謂“死亡フラグ”ですね、コレ
ペッカドーナツの元ネタは“ドーナッツプラント吉祥寺店”かと思われます


※ラッシュ
【ラッシュ】はその時点で完成している部分を繋げる試作品のことで【オールラッシュ】は文字通り1話分全て繋げること
【ラッシュチェック】と呼ばれる試写では制作状況の確認や必要であればリテイク(やり直し)を指示します


※「我が社が7年ぶりにモトウケをした・・・」
製作会社(レーベルや広告代理店など)から直接企画を貰って実制作を担当する制作会社のことを【モトウケ=元請け】と言います
今作の場合は“P.A.WORKS”が元請けになります
“京都アニメーション”のような特例を除き、実制作は複数の下請け会社に制作を依頼して分担する為こう呼びます
ちなみに前述の“アクタス”は『もえたん』という作品を元請けしてから『ガールズ&パンツァー』を元請けするまで5年のブランクがありました


※カッティング
1話の放送時間、つまり尺には決まりがありますのでストップウォッチ片手に絵コンテを読みながら演出家が尺の調整をすることを【カッティング】と呼びます
このとき劇中の台詞を実際に口に出してボソボソつぶやきながら実際の時間を計る演出家さんが多いそうです{/netabare}


#02・・・あるぴんはいます!


※「チャッキー!」
青い動物キャラクターが豪雪に埋もれているくだりは『山ねずみのロッキーチャック』が元ネタです
擬人化された動物たちによるファミリー向け作品なのですがシリアスな内容のエピソードが多いという、まあ所謂“迷作”というやつですw


※声優オーディション
ベテラン、新人を問わず、声優の配役は基本的にオーディションで決まります
坂木しずかちゃんが訪れているオーディション会場のJETと書いてあるビルはP.A.WORKS本社のある“JECビル”ですね


※カンパケ納品
【カンパケ=完パケ=完成パッケージ】
完成した作品の事を指します


※「俺、8話のレイアウト作監、出し切りなんですよ」
1話でも書きましたがカット毎に原画マンがまず最初に全体の構図を描くのがレイアウトです
作画監督はこのレイアウトをチェックし、必要であればリテイクを出します
作品によってはレイアウトだけを集中的にチェックするレイアウト作監が作画監督とは別にいる場合もあります


※バラ出しチェック&撮影打ち
撮影処理の際にカット毎の単位を【バラ】と呼びます
バラバラになっているカットをバラバラにチェックするのでバラ出しチェック
指示通りの撮影処理がされているかチェックします
撮影打ちは撮影処理に関する打ち合わせという意味です


※ブイヘン
【ブイヘン=V編=ビデオ編集】
ダビングまで終わった後に最終的に行う編集作業のことです
テロップを入れる作業もここでやります
微妙な尺の調整やカットの入れ替えなど、出来ることは限られています


※「いや、3話目にして3日前納品って普通無いから」
テレビ局への納品の締め切りは局によって違い、極端なところでは放送の前日までOKってところもあるらしいです
スケジュールの切羽詰まった作品ではギリギリまで編集を進めた結果、放送局によって納めるモノが異なるということもあります


※最終話の絵コンテ「どうすればいいと思う?」
この時点で最終話の脚本は完成しているはずですが、ここまで監督が頭を悩ませている様子から『えくそだすっ!』は監督が自身で脚本を書いている可能性がありますね


※稲浪良和 音響監督
【音響監督】はアフレコの際に声優さんに直接演技指導をしたり音響効果に関する演出作業を技術的にサポートする役割を持っています
社内に録音やミキシングの設備を持っているアニメーション制作会社はジブリとかを除けばほとんど皆無に等しい為、必然的に外部のスタジオやスタッフに協力を依頼します
最近では千葉繁さんや辻谷耕史さんのように声優出身の音響監督もいらっしゃいます
稲浪良和のモデルは岩浪美和さんです


※葛城剛太郎 メーカープロデューサー
所謂【製作者】、アニメーション制作会社に実際に作品制作を依頼する会社のプロデューサーさんです
CDやDVDのレーベル会社、出版会社、広告代理店、テレビ局、フィギュアメーカーなどその形は場合によって様々
日本特有の“製作委員会制度”という複数の会社の出資によって成り立つ企画も多いので昔ほどメーカーのプロデューサーが絶対的権限を持つという風潮は薄まりつつあります


※山渕篤 ミキサー & 藤明日香 ミキサー助手
前述の通りこのスタジオ、もしくは稲浪さんが引き連れている武蔵野アニメーションとは無関係の外部の方です


※中田恵理 音響制作
時々ネットでネタにされる田中理恵さんがモデルですね
ちなみに声優の田中理恵さんとは別人です


※音響監督が押す緑と赤のスイッチ
赤は【CUE=キュー】
録音開始の合図を出すランプを点灯させます
緑は【TB=トークバック】
監督達のいる調整室から防音壁の向こう側にいる録音室に話しかける際、押している間だけマイクをONにします


※横濱家系ラーメン つばめ家
武蔵境のつばさ家がモデルかと


※大山匠 効果
【効果=効果音=Sound Efect=SE】を付けるのも音響制作の仕事です
これまでの制作で蓄積された膨大な効果音のライブラリから演出の意図に沿った音を付けていきます
場合によっては新しく効果音を作ったりもするらしいですが、それはあまりにも大変なので時間に余裕のある映画の制作とかそーゆー時だけです


※BGMの選曲
ご覧頂いてわかるとおり、BGMの選曲は音響監督の手によるところが大きいです
また、この場に作曲家は一切立ち会っていないことにも注目していただきたいです


※台本の表紙
台本の表紙にイラストが入っていますね
台本作りは各話演出の仕事なのですが遊び心でイラストや原画のカットを入れることはよくあります
当然、世に出回るものでもないので本当に遊び心程度です


※【全く持って個人的な意見なんですが、この“あるぴん”って娘の素性を聞く限りでは『輪廻のラグランジェ』の“ムギナミ”を思い出しますw】


※「崩れた動画より綺麗な止め絵」
演出論の違いというよりか現場マネージメントについての話ですよね
切迫した現場では特に考えさせられる決断です


※作画崩壊
著しく乱れた作画を作画崩壊と巷では騒ぎ立てます
しかし今回のお話を観ていただくとわかるように、俗に作画崩壊と呼ばれる現象の背景には様々な事案が重なっていることを理解しなくてはならず、端的に人為的なミス(作画のミス、何重ものチェックミス)であることが明白な場合を除けば、安易に作画崩壊という言葉は使うべきではないとオイラは思っています


※BG ONLY(ビージーオンリー)
【BG=Back Ground=背景】
背景美術のみで、キャラクター等の動画が一切無いカットを指してこう呼びます


※あかね
4/15生まれ
血液型A
身長:158cm
体重:41kg
「かわいい女の子」にあこがれ、アイドルを目指す。

幼少期~小学生
カッパのおじじに育てられる。一人っ子。本当の両親の所在は不明。

中学生~高校生
女子高に進学。周りの女の子たちの女子力の高さ、自分の女子力の無さに苦悩して、かわいいアイドルになりたいと思うように。カッパのおじじに「もっと現実を見ろ」と猛反対を受けるが、反発して単身上京する。

野球なら右投げ右打ち。三塁手。
サッカーならボランチ。
航空機なら、戦闘攻撃機。
呑めないけど付き合ってくれるタイプ?


※あや
12/2生まれ
血液型O
身長:158cm
体重:38kg
歌とダンスを極めるために、アイドルを目指す。

幼少期~小学生
親が共働きだったため、孤独な幼少期を過ごす。

中学生~高校生
有名私立に進学直後、両親が離婚してしまったうえ、親友にも裏切られてしまう。ちなみに親友というのはぬいぐるみのクマ。

野球なら右投げ左打ち。遊撃手。
サッカーならサイドバック。
航空機なら、戦闘機。
好物はエイヒレ?
将来酒豪になるタイプ?


※あるぴん
7/25生まれ
血液型AB
身長:152cm
体重:44kg
お金欲しさにアイドルになったらしい。

幼少期~小学生
6人兄妹の長女。家計を支えるためにバイトにあけくれたらしい。一時期、サウスブロンクスに住んでたらしい。(ヨハネスブルク説あり)

中学生~高校生
公立校へ進学。ここでも家計を支えるべくバイト漬けの日々を送ったらしい。夏休みをアゼルバイジャンで過ごしたらしい。(武蔵境説あり)

社会人
高校卒業後、着ぐるみショーやスタント、MC、ボイラー技師、ハンバーガー屋、運送会社、講談師、マジシャン、傭兵など職を転々としたらしい。

野球なら左投げ右打ち。右翼手。
サッカーならゴールキーパー。
航空機ならヘリコプター。
公称17歳、実際は29歳。
好物は苺ショート?
呑み会で速攻寝オチするタイプ?


※作打ち
【作打ち=作画打ち合わせ】
アニメーターと演出家による打ち合わせですが、当然の如くこの場に脚本家はいません
今回の脚本を担当された横手美智子さんがどのようにして今回の会話を書かれたのか解りませんが、とても素晴らしい脚本だと思いますb

投稿 : 2024/11/02
♥ : 69
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

いつの間にか、ドンドンドーナツどーんと行けちゃう名作になってました。

2014年秋より2クール放送。
全24話。


【前置き】

安定と信頼の作画で定評のあるP.A.WORKS制作。
振り返ると、「RDG レッドデータガール」(1クール)→「有頂天家族」(1クール)→「凪のあすから」(2クール)→「グラスリップ」(1クール)→そして本作「SHIROBAKO」(2クール)と、ここ1年9ヶ月休み無しで走り続けたP.A.WORKS。
その最後を飾ったのが本作というわけですね。
(私は「RDG レッドデータガール」は未視聴ですけど。)

ハッキリ言って、本作「SHIROBAKO」の前に放送された「グラスリップ」では、上げ過ぎた?期待に肩透かしを食らったのが本音でした。
よって、本作に関しては疑心暗鬼を拭えないままの視聴となってしまいました。
加えて第一話の冒頭にある、各主要キャラであるヒロイン(冒頭では女子高生)が、それぞれドーナツを片手にし

『ドンドンドーナツどーんと行こう!』

という掛け声のシーンでは、「あっ、コレはダメかもしれない。」と思ったのも、また本音です。
ただ、それでもやはり視聴をやめなかったのは、「有頂天家族」や「凪のあすから」の前例があったからでしたね。

結果として本作は、

「コレだけはどーしてもレビューして熱(苦し)く語りたい!!」

と思わせてくれるぐらいの作品へと化けてくれました。
嬉しい限りですね、切らなくて本当に良かった…。

えぇ…はい、ではでは…。
鼻水すするぐらい泣かされたので、もう好きに語らせていただきます……グスッ。



【あらすじ】

かつて、高校の同好会で一緒にアニメーション作品を作った5人の女子高生。
5人はそれぞれが、声、作画、脚本等と携わる分野は違えど、アニメ制作の仕事を志し、いつかまた一緒にアニメを作ろうと誓い合うのでした。

アニメーション制作会社「武蔵野アニメーション」に就職したメンバーの一人「宮森あおい」は、同社7年ぶりとなる元請け作品『えくそだすっ!』に「制作進行」として携わることとなり同じく原画マンとして入社した絵馬と供に忙しい日々を過ごしていました。

足りない原画、過労で倒れるスタッフ、こだわりから仕事を増やす監督、社内で対立する2D班と3D班、上がってこない絵コンテ、抜けていくスタッフ。
それらのトラブルと向き合いながら、宮森は多くの仲間、先輩に助けられながら、様々な人と出会い成長していきます。

そして、彼女と同じくアニメ制作に携わるかつての同好会の仲間達もまた、悩みや挫折を抱きながらもそれに向き合いながら「あの日の約束」という目標を目指して日々を歩んでいくのでした。



【語ってみる】
{netabare}
題名となる『SHIROBAKO』とは、制作会社が納品する白い箱に入ったビデオテープ(光学メディア)を指す映像業界の用語「白箱」に由来しているそうです。
本作は、その白箱の完成を目指し、アニメ制作の携わる実に多くの人間模様を描いた作品となっております。

故に、冒頭でも面食らいましたが、キャラクターが多い多い。
実際、これまでアニメで何度も見てきたエンディングクレジットを思い返せば、アニメ一話を作るのに多くの人間の力が結集されていることは、容易に理解は出来ます。
しかしそれをアニメとして各分野を面白可笑しく描いていくのは、ちょっと無理があるのでは?と少なくとも当初の私は感じたのです。
一応、冒頭では各キャラにテロップで「制作進行」「動画検査」「総作画監督補」等と役職を教えてはくれるのですが、アニメ制作に一定の知識を得た人間でもなければ、「だから何をする人なの?」という気持ちにもなっちゃいますし。
加えて、原作無しのオリジナルアニメである点でも、不安を更に助長してくれましたしね。

というわけで
「まぁ、大好きなアニメの中身が少しでも知れるなら、面白くなくてもいいか。」
ってな低いハードルで、冒頭は見ていた気がします。
安定と信頼のP.A.WORKS作画なので、その点では安心して見れましたし。

しかし、リアリティーを重視するのは良いのですが、物語としてはアニメらしい抑揚が無いので掴みも弱く、ヒキもあまり気にならなかったのは大きなマイナス。
ここで多くの視聴断念者が出たのではないでしょうか。
「凪のあすから」同様、どうしてもそういう構成になってしまう点は、惜しいところです。

そんな中、不意に心を動かされたのが、第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」の、タイトルのシーンでした。
詳しくは後述となりますが、この辺りよりキャラクターの人間模様が、可愛らしいキャラデザインとは裏腹に非常に緻密で丁寧な設定のもとで動いているのが見えてきて、大きなターニングポイントはありませんが、少しずつキャラに魅入るようになってきたんですよね。


主人公「宮森 あおい」は『制作進行』。
この点に関しても、分かりやすい『声優』や『原画』ならいざ知らず、『制作進行』と聞き当初はホント冒頭でもお話しましたが「何それ美味しいの?」状態でした。
ですが作品を追っていけば、よく聞く『プロデューサー』が制作の方向性を決め計画を立てる立場で、『制作進行』は実際に周囲と連絡を取り合い計画を実行していき、皆の進行具合を管理する立場って感じかぁと、自然に理解していけるでしょう。
実際の動きは勿論のこと、「ミムジー&ロロ」といった可愛らしい人形が、その都度で描かれている現場について解説をしてくれるので、視聴者を置いてけぼりにすることのない配慮もありましたしね。
(加えて公式HPでは、専門用語についての解説もありました。)

声や効果音の撮影。
絵コンテのUPから、それをアニメにしていく段階。
それらを一つ一つ揃えて重ねていき、その都度チェックしリテイクして完成に持っていくという工程。
主人公が制作進行という立場上それぞれの現場の第一線に関わっていくので、その現場のキャラクターも自然と見えてきます。
そういう意味でも、主人公を制作進行にしたのは本作を描く上で自然な成り行きだったのでしょうね。
後述でも述べますが、だからこそサブキャラが輝き、各キャラの力が繋ぎ合わさり一つのシーンが完成する瞬間は、なんだか他の作品では味わえない爽快感があったのだと思います。

劇中、宮森ら武蔵野アニメーションは1クールずつ2本のアニメを制作するのですが、そういった意味でも本作が気持ちよくなるのはクールの後半部分。
なので、そこまでは是非とも見てから本作を批評の対象にして欲しいですね。
私的には、2クールが入った辺りより安定期に入り、以降は大きな抑揚も必要とせず4クールでも十分イケると思うぐらい、毎回楽しく見れるようになっていました。

ただ、そんな気持ちとは裏腹に回が進む毎にドンドンと面白くなるので、なんだかとても贅沢をしているような気持ちになりましたよ。
気を張っていないと物語から置いていかれるような作りでない点でも、有難かったですし。

しかし、やはり視聴者の根底にアニメ制作への興味が無いと、本作は「しんどい」と感じてしまう部分もあるでしょうね。
P.A.WORKSが以前に制作した、同じ「働く」をテーマにした「花咲くいろは」と比べても、かなり偏った業界ではありますし。
本作は、業界を通してアニメに興味を持つキッカケを与えてくれる作品というよりは、とことん拘り抜いてアニメ好きの人に存分に楽しんでもらおうという感じがの作りだった気がします。

内容としては、決してハードルの高い作品ではありません。
ただ、アニメが好きで内輪ネタも含めて興味があるような人でこそ、本作を100%楽しめる人なのでしょうね。
業界内の視聴率は、きっととんでもなかったことでしょう。
{/netabare}



【監督、水島努】
{netabare}
さてさて、本作を語る上で挙げたいスタッフ(現実のね)といえば、間違いなく監督を務めた「水島努さん」でしょう。
(我らが)劇場版クレヨンしんちゃんシリーズにも当初から主に演出で数多く携わり、「クレイジーボーイ」の異名の元その緻密さと拘りの強さを作品に存分に反映させる御方……といった印象を私は持っていましたが、本作はまさにその集大成といった感じではないでしょうか。

アニメとして全てにおいて「あるある」では済ませないにしても、現場での些細な会話や、妙に実際の特定人物に似せ描いたようなキャラ、そしてアニメ制作の実際の流れ。
劇中のアニメ制作の進行具合については、一日単位で区分けされたプロットの元で描いていたり、絵コンテを描くキャラにはそれぞれ専用担当を置いて統一感を図ったりと余念がありません。
中でも劇中で話題に上がった「伝説巨大ロボット イデポン」では、ちょっと既存作品を彷彿させ過ぎてしまった節もあったようですが、作品の世界が現実としても実際に流れているような気持ちにさせてくれて、とても好きな描写でした。
私は残念ながら違いますが、「伝説巨神イデオン」の影響を受けたアニメーターってとても多いようですしね。
こういった数々の拘りを感じると、作品に愛を注いだ側からすると、なんだか好きになった甲斐があるというか…嬉しくなりますよね。

そうそう特定人物といえば、水島監督曰く劇中に登場する愛され?キャラ「高梨 タロー」は、昔の自分だとのこと。
………なるほど、タローはやはり大物になるのか……。。。
どっちかと言えば、劇中の木下監督なのでは…と思ったら、あの監督は名前が似ていて懇意もある「水島精二監督」がモデルなのだとか…。
明言はされていませんが、写真を見れば一目瞭然でしたね…。

他にも関係者の中では、アフレコ現場等の舞台背景は勿論のこと、登場キャラも「○○さんにソックリ!」という話題がドンドン出ていたそうです。
業界内にいたとしたら本作を更に楽しめたのかぁと思うと、なんだか悔しくなっちゃいましたよ。

いやはや、今後もこの監督からは目が話せませんね。
{/netabare}



【拘る故に格好良い、ひたむきに一生懸命だから応援したい】
{netabare}
↑コレは本作の、劇中のキャラクター達(一部除く)全てにおいて言えることです。
だからこそ見ている側も応援したくなっちゃうんですよね。

中でも視聴者の心に大きな印象を与えたのが、同好会メンバー5人の中でも中々陽の目を見る機会に恵まれなかった「坂木しずか」(通称ズカちゃん)ではないでしょうか。
彼女はメンバーの中で、声優を志した女の子でしたね。

彼女を語るに辺り、まずは第4話「私ゃ失敗こいちまってさ」から振り返っていきましょう。
彼女はこの回で、
『俺様のハーレムが少しずつ崩壊しているかもしれないけどたぶん気のせいかしれない(仮)』
というアニメの、キャラクターのオーディションを受けるのです。
しかし本番では、緊張のあまり手は震え…声は裏返ってしまい、何度も何度も…果ては電車内で周りから白い目で見られながらも練習した台詞が、満足に演じ切ることすら出来ず落選してしまうのでした。
緊張の中の失敗で、本番中にもかかわらず咄嗟に謝ってしまい、「(演技を)止めない!!」と音響監督に叱咤されるシーン、そしてその後…涙ぐみながら歩いて帰る彼女の後ろ姿は、胸が締め付けられました…。
(そりゃオーディションを受けた中に、超売れっ子声優(演じていたのは、我らが田村ゆかりさん)が混じっていたら、余計緊張もしますよね…。)

次の日、久しぶりに同好会メンバー5人で飲み屋に集まりそれぞれが仕事の悩みを打ち明ける中、ズカちゃんは

「良いな…、仕事のことで悩めるなんて、ちゃんっと仕事してるってことだもん。」

と、社会人メンバーの中で自分だけがまだスタートラインにすら立てていないことに塞ぎこんでしまいました。
そして昨日の出来事を、再現ドラマで演じたというお婆ちゃんの声のままに、ふいに語り始めるのです。

「いやぁ、私ゃ失敗こいちまってさぁ…、

 緊張して原稿持つ手が震えちまってぇ、肝心なところで声は裏返っちゃうしさ、もう散々……。。。」

途中から演じるのを忘れ…素の声に戻りながらも、明るく振る舞って語るズカちゃん。
けど、その彼女の笑顔とは裏腹に…周囲のメンバーは誰一人笑顔を見せることはありませんでした。

「家で何千回も練習したんだけどな…、本番では中々上手く行かないもんだね…、ヘヘ……。」

えぇ…、涙をこらえて笑顔で語る彼女の分も『私』は泣かせていただきましたよ…。
この回までは、実際そこまで本作に期待の目を向けていなかったこともあり、ふいに左ストレートを食らったかのような…思わぬ心境にさせられました。
このシーンがあったからこそ、私は本作を最期まで視聴しようと思えたんですよね。

そんな彼女は前半だけでなく後半でも、偶然にも他4人が同じアニメの制作に携わる中で、1人オーディションに落ちて足を止めていました。
実際は監督の第二候補にまで上がっていたのですが、本人はそれを知る由もなかったのです…。

それからも17話では、デパートのイベントで「梅ブー」という着ぐるみのキャラに、声だけでなく急遽中にまで入って演じたりしながら、
「私もそのうち皆に追いつくウメ!」
と言って健気に…そしてひたむきに前を向いていた彼女。

そんな彼女が第23話の最後、急遽登場が決定した、彼女が以前落選したキャラクターの妹キャラで登板され、ふいに登場した時は…もう涙が止まりませんでした。
そりゃもう現場にいた宮森よりも早くボロリと…。
本作を追っていた皆さんも、きっとそうだったのでは?

本作のクライマックスである、原作者と相反するという最大の壁。
そこから、
「目的地まで皆を導くのが監督なんだよね。」
という社長の優しくも熱い言葉を受けてからの、怒涛の監督の突入劇。
そして、打開策を経てのズカちゃん登場へと持っていく、この一連の流れ。
正直どこかでズカちゃんが作品に登板されるとは多分誰もが思ってはいたと思いますが、この流れはシナリオ構成としても、とても見事だと思いました。

ここで「彼女が登板される」かどうかは、「作品を完成させる」上ではそこまで重要ではなかったでしょう。
事態はもっと大きなところで動いていたのですから。
しかし視聴者としては、それ以上に彼女の登板が大きな衝撃だったんですよね。

そういう意味でも、彼女の起用から登場までをあえて大事にして描かず、23話の最後でサラリと登場し演じ始めるあの演出の妙。
久しぶりに本気でヤラれたと思いました…、大いに泣かせてもらいました。
このシーンに出会えたからこそ、私は本作をレビューしたくなったのですから。



さて本作の魅力的なキャラクターは、なにもズカちゃんだけではありません。
ただ、主要メンバー5人の中では、可愛さは…(*´Д`)ハァハァ…置いて…おいて…(*´Д`)ハァハァ…判断すると…。
どーしても、他のサブキャラの方が光って見えて、好きになってしまいました。
前文でも述べた通り、メインがしっかり描かれているからこそサブが輝くのかもしれませんが。

本作は、最初の印象からキッカケを経て、ガラリと印象を変え魅力的になるキャラが多く登場しましたね。
中でも、2クール目から登場した中途採用の制作進行「平岡 大輔」には心を動かされましたよ。

当初は、経験者とはいえ社内では新人であるにもかかわらず、宮森らへの無礼な言動や身勝手な行動の数々…。
加えて、とある御方との恋仲疑惑(後述)もあり、そういった意味合いでも視聴者から大いに反感を買ったキャラクターでした。

しかし彼は、宮森と同じ立場として過去に、大きな挫折を経験していたのでしたね。
それは、彼の仕事へのひたむきさを…180度変えてしまう程に…。

「糞安い単価で、クオリティとか言ってんじゃねぇよ。」
「オマエ、空回りしてるの気付いてる?」

きっと良い物が出来ると信じて、必死に周囲の間に入り制作進行を請け負っていた昔の彼が受けた、このような辛辣な言葉の数々。
第21話では、今度は彼自身が、

「クオリティを人質にするんじゃねぇ!!」
「この仕事まとめにやってたら続かねぇんだよ!!」

と語っていましたが、それも22話の彼の回想を挟んだ上で見ると、かなり印象の違ったものとなりました。
この台詞を吐いた時の彼の胸中は、一体どんなものだったのでしょうね…。

そんな中、飲み屋で酔い潰れふいに昔を語った彼が「馬鹿か俺は…」と自分に吐き捨てた時、隣にいたいつも脳天気なタローが

「ダイちゃんは、馬鹿じゃないよ…。
 辛かったねぇ…偉かったねぇダイちゃ~ん、頑張ったねぇ…。」

と、涙ながらに優しい言葉をかけるシーンは良かったですね。
職場である以上、こういうタローみたいな人間は個人的には好かないのですが、やはり彼もこの「武蔵野アニメーション」に絶対必要なポジションなのだと改めて感じました。
それからの、平岡の仕事への向き合い方の急変ぶりを鑑みても……。

この2人が、いつかホントにバディーとして世界を取る様…見てみたいですね。
きっと平岡の方の負担は半端無いのでしょうけど、なんだかんだで信頼し合あえている2人の絵が容易に思い浮かべられちゃいましたよ。



作画班では、武蔵野アニメーションに古くから携わる年配アニメーター「杉江 茂」さんが大好きでした。
物腰柔らかな初老の杉江さんは、画風が今の主流である萌系からは合わないと評され前線から退き、外注の子供向けアニメの制作に携わり、自らを「会社のお荷物」と評しておりました。
誰もそんなこと思ってはいなかったのですけどね…。

しかし、著名な監督として知られる庵野……じゃなくて菅野監督からの言伝で、彼の動物の作画技術の天才ぶりを聞いた宮森は、スケジュールが迫る中で杉江さんに仕事を懇願したところ、彼はその実力を遺憾無く発揮するのです。
作品の作画監督であったゴスロリこと小笠原さんも、

「杉江さんの動物原画なら…、是非勉強させていただきます。」

と賛同し、それを機に会社の作画班が次々に手を上げて、杉江さんを中心に作画が進行。
その手腕と作画への拘りは、まさにこの道で長年生きてきた男ならではのものでした。
中でも印象的だったのが動画確認の際、周囲の誰もが凄く良いと思う動きですら「足の運びが気になる」と言い出し

「スミマセン、僕のミスです。自分で直しますので3時間だけ貰えますか。」

と自らへの厳しさを見せたところですね。
自分を卑下したまま老いを迎えた男が「自分にもまだやれることがある。」と気付き楽しく仕事に向き合う様。
もうメッチャクチャ格好良かったですね。
後にアドバイスをする杉江さんを作画班が囲んでメモを取るシーンなんかも、ニヤつきが止まりませんでしたよ。


そうそう、作画班の中では後半から原画に参加した、「久乃木 愛ちゃん」も良かったですね。
極度の人見知りから、対話は常に「安原 絵麻」の通訳(通称エンゼル通訳)を経てでないと周囲とコミュニケーションをとれなかった彼女。
当初は彼女に関しても、「仕事をする上でコレは流石にダメでしょ…。」と、少々受け入れ難い感情があったのですが……。

第22話では、大好きな先輩である絵麻の頑張りっぷりを見て彼女も奮起するのです。
それは、緊張のあまりまともに喋れず、いつも絵麻が通訳(何度も言いますが通称エンゼル通訳)してくれていた作画打ち合わせでの出来事。
単身で乗り込んだ彼女が、そこで初めてまともに喋った台詞

「コレは……!!! 下着!!!! ですか!!?」

には、大いに熱くなり大いに笑わせてもらいました。

「はい!! コレは下着です!!」
「ノアの下着です!!」
「それは!! 白いです!!!」

ってなオッサン連中の返しも含め私はこのシーンが、面白さに楽しさ、嬉しさに爽快感、そして私のほんの少しの下衆な感情も合わさり、キャラクター共々大好きになりました。


本作は、2クールを存分に使った上で制作の進行とともにキャラを掘り下げてくれるので、ホント不必要な回が一つもなかったように思います。
リアルな制作を描く以上、大きなヒキが毎回あるワケではありませんが、ドンドン好きになっていくキャラクター達が次はどんな仕事ぶりをみせるのか、ホント楽しみで見ていました。

作品において、女の子が可愛いに越したことはないですし、本作に関しても特に可愛い女の子は目白押しです。
ですが、やはりビジュアルで勝負出来ないオッサン達も含めてキャラクター性やシナリオで輝かせることが出来る作品って、名作が多い気がします。
そういう意味でも私は本作を、名作と位置付けたいですね。
{/netabare}



【総評】

本作は、アニメ制作の現場を、決して100%では無いにしてもしっかりと実情を見せ、それでいてしっかりと魅せてくれる作品です。
私的には、1年に1本レベルの名作と呼べる作品に出会えたと思っています。

私はアニメが大好きです。
そして、本作に登場するキャラクターも、それから多分この作品に携わった多くの人達も皆、アニメが大好きなのでしょう。
気持ちが良いじゃないですか。
大の大人が皆で寄ってたかってアニメキャラについて熱く語ったり、好きであるが故に時には本気で喧嘩をしてぶつかり合う。
その先にあるのは、作品のクオリティ。
格好良いじゃあないですか。

私はアニメは決して子供向けのコンテンツだとは思っていません。
ただ、そのアニメを作る人は皆、子供のように好きなものに素直に熱くなれるような童心を持っている人じゃないといけないと思っています。

きっと、そんな人達が自分達を投影して作ったアニメ、それが本作「SHIROBAKO」じゃないでしょうか。
またひとつ、お気に入りの作品に出会えました。
水島監督を始め、多くのスタッフ、そして武蔵野アニメーションの皆、ありがとう。

ではでは、久しぶりにまた長々と読んでいただき、ありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『杉江 茂』声 - 小柳基さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『矢野 エリカ』声 - 山岡ゆりさん


以下、低俗な駄文なので〆ます。
{netabare}

さて、前文でも少し触れましたが、本作の後半より登場する平岡には、当初ある疑惑が浮上しました。
それは、

「武蔵野アニメーション内で、叱られたい先輩第一位」(オリコン調べ)

「武蔵野アニメーション内で、チュッパチャップスを手渡されたい女性第一位」(オリコン調べ)

である金髪ツインテールの制作進行「矢野 エリカ」先輩と、旧知の仲ということもあり、

『『『 この2人は昔付き合っていたのでは? 』』』

というものでした。


このままでは一揆(私も含む)に発展しかねない緊迫した状況を重く見たスタッフ陣は、急遽水島監督自ら

「矢野と平岡は付き合ってないし、付き合ったこともありません」

とTwitterで言及し、事なきを得たのでした。


本当に……、本当に…良かったです。

矢野先輩と平岡は、ホントに『突き合って』ないんですよね?

………ねっ!!!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 71

81.8 2 P.A.WORKSで社会人なアニメランキング2位
サクラクエスト(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (939)
4278人が棚に入れました
主人公、木春由乃(こはるよしの)は、田舎から上京し短大の卒業を間近に控えた、いわゆる普通の20歳の女の子。
東京には何でもあって、きっと特別な何かになれるのではないかと夢みて、30社以上の面接を受けるも、未だに内定はない。銀行の残高は920円。このままでは、田舎帰って普通のおばさんになってしまう・・・と葛藤していたそんなある日、以前、一度だけ働いたことがある派遣事務所から、「地域の町おこしの一環で国王をやってほしい」との依頼がある。よくわからないが軽い気持ちで依頼先の間野山市に向かうことにした。
一時的に日本中でブームになるも、バブル崩壊に合わせて今ではほとんど見ることの無くなったミニ独立国。間野山市は、今なおミニ独立国を続けている、廃れて残念な残念観光地だった。
そんなこんなで、由乃の”普通じゃない”お仕事生活がはじまった。

声優・キャラクター
七瀬彩夏、上田麗奈、安済知佳、田中ちえ美、小松未可子、斧アツシ、伊沢磨紀、小西克幸、下野紘、濱野大輝、ヴィナイマーシー、森なな子、黒沢ともよ
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

田舎の問題を取り上げた異色のアニメ…ヒロインの成長とPAの絵を楽しむ良作

PAのオリジナル作品。いつの間にか「お仕事シリーズ」となってしまいました。花いろ、SHIROBAKO、個人的にツボをつく、本当に面白い作品だと思っています。この後を受けることになるわけで、期待せずにはいられません。どんな作品になるのでしょうか。

1話…始まりは強引に(PAらしい)
{netabare}就活30社全滅中の短大生、木春由乃。自分の出身地の田舎が嫌いで、どうしても東京で就職したいらしい。
とある日、バイトしていたモデル事務所から田舎の独立国の王になる仕事が舞い込む。バブルに建てられた独立国は寂れ、商店街はシャッター通りである。
一日だけの仕事かと思っていたら、一年盛り上げる契約だった…。逃げようとするものの、駅まで行くバスはなく、どたばたあって、結局残ることに。
王国の建物に行くと、十万人達成の記念写真を見つける。そこに写っていたのは由乃が幼い頃に十万人目のお客として王冠を被っていた姿だった。

相変わらずPAの初回は強引です。でも、そこがいい。作品の導入で、この作品の方向が分かるように作っているんですよね。なのですんなり受け入れてしまいます。
ミニ独立国か…懐かしい響きです。バブルの落とし物みたいなものです。今でいったら、ゆるキャラやふるさと納税みたいなものかなぁ…。いつの時代も地方を盛り上げようと必死なのですが、乗り遅れると二番煎じだし、流行りが終わると忘れ去られるし、本当に難しいです。
由乃の田舎が嫌いな感情、物凄く分かる…自分もそう思っていました。歳を重ねるとどうでもよくなってくることもあります。でも、本当に分かる。

PAの女の子キャラは可愛いです。似たり寄ったりですけど、安定して可愛い。でも髪の色はピンクじゃない方がよかったように思います。可愛さが下がる気がするんですが(個人的趣向か)

うん、面白そうです。長い目で見ていきたいと思います。 {/netabare}

2話…お土産(それは売れない…)
{netabare}国王として初の仕事、それは土産の饅頭を売ること。しかし、饅頭は誤発注に100箱のはずが1000箱届いてしまっていた。売り言葉に買い言葉、由乃は売り切ったら東京に帰るということで仕事を引き受けてしまった。
売るにはどうしたら良いか、真希や凛々に相談するも良いアイデアはでない。会議所に行くと、IターンしてWeb関係の仕事している早苗を紹介される。早苗に会い、ネット広告をしてみることに。が、甘くはなく売れない。ならばと動画配信で挑んでみるものの、やっぱり無理だった…。
賞味期限が切れ、販売は終了。反省会では5人が集まりそれぞれ反省するものの、何となく楽しそう。由乃ももう少し居ても良いかなと思い始める。

誤発注を互いに擦り付け会う会長と職員。さすがにアニメでもこれは遺憾。仮に1000円売り(消費税抜き)だとしよう。卸値が七掛けとして700円×1000=70万円だ。田舎の商工会なら(いなかでなくとも…)大問題だと想うが。しかも、助成金で1000万もらっているんだよね、これは遺憾遺憾。
2話にして5人が揃いました。それぞれに得意不得意がありそうで、力合わせればという感じでしょうか。足並み揃うことがあったり、バラバラになったりがPA作品。どう展開していくのでしょう。{/netabare}

3話…ゆるキャラ(もう時代遅れになってきているんだよね…)
{netabare}オープンカーで新国王の宣伝、もう市中引き回しである。東京から荷物が届く、由乃の荷物で、由乃は留まること決意したようだ。地元テレビ局のインタビューに答える由乃、しかし、間野山のことをよく分かっていない由乃は、アドリブの質問に答えられない。会長から叱咤を受け、間野山を巡る。しかし、住人からは良い答えが得られない。それどころか、みんなの意識は薄い。
腑に落ちない由乃、高見沢から変えるのは「若者、馬鹿者、余所者」と激励ともつかないことを言われる。そして、カブラ王国のこれまでを知る。
ヌルキャラ選手権に出場することになったチュパカブラ(中身は会長)と国王(由乃)。しかし、チュパカブラの頭が行方不明に。仕方なく直で顔にペイントするものの、気持ち悪いだけ。ピンチを知った凛々子はしおり、早苗、真希に相談、チュパカブラ以前のキャラであるカブラ君を探し、着替えてもらうことに。
会長から檄を受けて由乃は決断、チュパカブラとカブラ君のハーフ姿で登場。そして、演説をぶちまける。
ヌルキャラの反省会も込みの花見。ここで由乃は会長に残る宣言するが、それにはしおり、真希、凛々子、早苗と一緒に頑張れるならというものだった。

もはやゆるキャラも時代遅れ…何でもそうだけど、あれが流行ったらうちでも、良いのが見つかったら手を出してみる。そして飽和状態に、そして潰れると。最近だとふるさと納税がまさにそう。規制がかかるから来年には下火になるでしょうね。かといって、何もせずに埋没するのもダメと言うし、ほんと、むずかしい…
由乃、前向きになっているけど、緒花や宮森みたいに真っ直ぐ前向きという感じではないけど、どうなんでしょう。由乃が主人公だけど、ほかの四人も十分にスポット当ててほしいです。せっかく二期あるようなので。{/netabare}

4話…伝統工芸品(これがなかなか観光と結び付かないんだな…)
{netabare}早苗が古民家からシェアハウスへ引っ越し。その家の欄間を見た由乃は彫刻の素晴らしさに感動し、欄間彫刻が間野山の伝統工芸品であることを知り、これで町お越しができないか考える。
欄間が作られているのは木彫り村で、職人が集まる地区。そこへ出向くと若い職人の辰男と一志に出会う。二人とも間野山へやって来た職人だった。辰男は由乃たちの話を聞き、乗り気だが、一志は寡黙な職人だった。一志を見た早苗は何かひかれるものがあった。
どう木彫りを盛り上げるか5人で会議をするものの、良いアイデアは浮かばない。これまでも木彫りで盛り上げようとしたが、ことごとく失敗してきたらしい。早苗のアイデアでドク(天才発明家…たぶん)の開発したパワーアシストに木彫り彫刻を付けてみることに。しかし、うまくいかず、木彫りの地蔵で自販機をつくり、一志から一喝されてしまう。
この事で会長と凛々子の祖母が言い争い。祖母は伝統を重んじることを言い、会長は伝統だけでは食えないことを説く。早苗は一志に謝りに行くが、そこで間野山へ逃げてきたのではないかと言われる。

ドク、どう見てもあの「ドク」がモデルだよね。
伝統に縛られては廃れていくし、かといって、伝統の重さも理解できる。かなり難しい問題に突っ込んだなという感じです。一志が早苗に言い放った「逃げてきたのではないか」は真理だけど、早苗のこれまでを知ると同情的にもなります。続きものになった話しだけど、どう解決に導いていくのか、シナリオ大事です。{/netabare}

5話…伝統工芸品その2
{netabare}木彫り彫刻を何とかしたいという考えで、それぞれが彫刻のことを真剣に調べ始める(早苗を除く)。一志の言葉に考え込む早苗はふらりと駅に向かう。そこで辰男と会い、何気ない会話。
それぞれが持ち寄った情報をもとに、再び会議を開く。そこで由乃が出した計画案は「サグラダファミリア」計画で、壮大なものだった。当然のごとく会長に突っぱねられる計画案。「有名人の図案なら」という言葉にサンダルさん(実は知る人ぞ知る画家だった)に図案を描いてもらうことに。・
早苗はまだ悩んでいた。そんな時、辰男から彫刻を使ったサンダルはどうかと提案され、また、一志が彫っていた彫刻のことを聞く。
由乃と早苗の会話。早苗の悩みに由乃は真っ直ぐな回答をする。その言葉を聞いてすっきりする早苗だった。
あくる日、会議に早苗が加わる。早苗が持ってきた案は具体的で、背伸びのない良案だった。その最初の一歩としたのが一志の彫刻だった一志に思いを伝え、一志も理解を示す。

壮大な計画が、現実的な案になっていく過程を描くと同時に、早苗の悩みをほぐしていく回でした。
由乃が5回にしてすでに国王として前向きになっているのがPAの主人公らしいなという感じです。それと、抜群の回答能力。これならばすぐにでも就職できそうな感じもするだが・・・。あと、無鉄砲なところも。やっぱりみゃーもりと被ってしまう。もう親戚の設定にしちゃえよと思ってしまいます(笑)。{/netabare}

6話…映画のロケ地その1
{netabare}間野山で映画撮影が行われるという。そのロケの裏方として仕事をする由乃たち。しかし、真希は乗り気ではない。
助監督たちとロケ現場を視察するが、監督からはシナリオの変更など指示がきててんやわんや。ようやく監督が到着。ラストシーンのために用意した廃家は由乃たちが綺麗にしており、監督は気に入らない。ボロボロになった廃家を見つけ、これだということになり、持ち主もオーケーなのに、交渉したしおりが乗り気ではない。
撮影が始まる。出演予定だった女優が怪我でドタキャン、由乃が真希を推薦したというが、真希は怒る。休憩時間に主演ヒロインが真希を訪ねる。劇団の後輩だった。

映画やテレビのロケ地というのがもたらす経済効果の話はバカにならないですよね。最近では当たり前になってきたアニメの聖地巡礼もしかり。観光協会にとっては全面協力のしがいがあります。が、これも当たり外れがあるわけで、当たれば鷲宮神社、秩父や大洗になるし、外れれば店先に看板が空しく立っているだけ。見極めは難しいのが本当のところだと思います。
さて、真希の回かと思ったら、意外にもしおりの話しも重そうです。しおりが曇った顔したの、初めてです。あの家に何があるんでしょうね…。

それにしても風景が綺麗なこと。やっぱりPAの描く田舎の風景は素晴らしいです。{/netabare}

7話…映画のロケ地その2
{netabare}映画出演する凛々子だが、もともと人前が苦手なためNG連発。それを救ったのは真希だった。
由乃はラストシーンで燃やす空き家探しで意外な事実を知る。その家はしおりの思い出がつまった家だったのだ。その事で交わらない意見を交わす二人だった。
一方で、子供ゾンビのシーンに付き合う真希。どうして役者になりたかったかを思い出す。
由乃としおりは和解した。しおりの思いをなにか残せないかと考える由乃。そしてラストシーン。監督の思い付きで主役が家に飛び込むことになり、真希がスタント志願して撮影は成功。由乃はエンドロールに家の持ち主だったおばあさんの名前を入れるようにスタッフにお願いしていた。

なんの映画かさっぱり分からない…。間違いなくB級映画だろうし、地域の宣伝にはならないだろうね…。
しおりと由乃の対立、どっちの意見をとるのか、人によって違うところが難しいです。真希の立ち直りについては、自分の選んだ道への問いということで、誰もが通りすぎる問題をこの作品なりに導いていいるところが共感できます。歩んできた道を振り返るシーンはPAの青春ものっぽさが出ていて、綺麗で良かったです。{/netabare}

8話…グルメイベントその1
{netabare}観光協会で行うことになったグルメイベント。しかし、日程が商店会主催の納涼祭と丸かぶりだったことが判明。商店会に謝りにいくも、会長と婆さんがまたしても対立。日程はずらせない中、しおりが「何とかする」と宣言したというのが本筋。
一方で、しおりの姉と同級生の熊野のちょっとした恋物語がサイドストーリー。

いくら対立しているからといって、日程被っていることに誰も気づかないのはあり得ない…。納涼祭って、毎年同じ時期に開催しているのだろうし、観光協会なら人呼ぶために町のイベントは絶対に押さえているはずだし、って、アニメの世界に突っ込んではいかんな…。
凛々子の婆さんが言っていることは間違いではないと思う。地元の食材を使わない町お越しは意味がない。かといって、会長の言っていることも間違いではない。人が多く来てこそ、活性化する。この作品は毎回、二つの対立する意見をぶつけ合うけど、どっちも言っていることは間違いではないというところがミソなんですよね。双方がぶつかって、落とし処を見つけるように進行していくところが面白いです。{/netabare}

9話…グルメイベントその2
{netabare}しおりが国王代理としてイベントを取り仕切ることに。間野山ではそうめんが食べられていることに着目し、そうめんグランプリを開催することに。観光協会からもしおりが発案したとろろ昆布使ったそうめんを出品。イベントは大勢の客が来場し、成功を収めた。というのが本筋。
一方で、しおりの姉と熊野の話は、高校卒業後に会う約束が、姉の日程勘違いであったことが判明。改めて二人は良い仲に。というのがサイドストーリー。

この作品は気持ちいいくらいとんとんと話が進みます。SIROBAKOも花いろもそうだけど、PAの作品は2回見て「あぁそういうこと」とか「そこに伏線あったんだ」とか、後から見直すことを前提で作っているような気さえします。
五人娘は、とにかく全員ボケで全員突っ込みもできるというところが面白いです。かといって、それぞれに色をつけているので個性も強いですし、キャラが生きていてい本当に良いです。
それにしても、由乃の営業力はスゴい。もうどこにいっても(就職)大丈夫だと思う。{/netabare}

10話…婚活イベントその1
{netabare}観光協会で行うことになった婚活ツアー。しかし、応募は3人だけ。イベントの中身を任された由乃たちは、アイディアを出しあう。地域の伝統芸能である躍りを披露しようとするが、凛々子だけは乗り気ではない。
当日、3人の参加者がやって来て、婚活ツアーがスタート。ドタバタとしながらもイベントは順調に進んでいく。夜、バーベキューしながら、凛々子以外の四人は躍りを披露。凛々子はその場を離れる。その後、突然雨が振りだして…。

ツアー参加者のキャラデザインがかなり微妙…わざとなんだろうけど、いくらなんでもな気もします。
この手のイベント、本来、参加者少ないと5人組の誰かはほぼ強制参加させられていると思う。特に早苗あたりはうまく乗せられて参加させられるように思います。
さて、凛々子の回ですね。凛々子のように周りから浮いていると、田舎だと「変わった子」で括られてしまいがちです。凛々子がどう成長するのか。そう言えば、凛々子の両親は?{/netabare}

11話…婚活イベントその2
{netabare}婚活ツアーの二日目。由乃たちは裏方として付き添うが、凛々子は雨にあたり体調を崩していた。
サンダルさんの家族の話を聞く。なんと、曾祖母が間野山出身だったというのだ。また、凛々子の家族の話も聞く。凛々子の母親は都会の人で、間野山に馴染めず家を出てしまい、それを追いかけて父親も出てしまったものの結局離婚。父親の海外転勤に伴い、実家に預けられたというのだ。そのため、凛々子の婆さんは余所者を嫌っているのだとか。
竜の話が気になる凛々子は図書館で調べた。そこで、いままで知らなかった話に行き着く。その話をしようとイベント参加者のもとに向かうが、邪魔者にされてしまう。落ち込んで、さらに由乃に憎まれ口を叩く凛々子。由乃は凛々子の良い部分を伝え励ます。そこにサンダルさんが間野山では忘れられていた歌を歌ってやってくる。
最後の夜、凛々子はみんなの前で忘れられていた歌を披露する。この歌をずっと伝えていきたいと宣言して。

PAの話って、かなりご都合主義なところも多いのですが、今回はまさにその回です。サンダルさんの話がまさにそう。でもそこがアニメらしくて嫌いじゃないんですね。サンダルもすごく良いアクセントになっていますし。
凛々子の回。凛々子がどうしてこんな性格になったのか、その一端を見た感じです。由乃にどうして笑えるのかと問い詰めていたけど、最後の凛々子の笑顔で締めるなんて、良い演出です。
田舎の余所者嫌いか…いまだに残っているところはあるんですよね。これって、将来も残るところは残るでしょうね。日本の古くからある伝統なのかもしれない。{/netabare}

12話…記念イベントその1
{netabare}カブラ王国建国20周年記念イベントを開催することになり、準備が進む。が、金も人もなかなか集まらない。
テレビ局から取材依頼。何でも情熱大陸系のドキュメンタリーで、由乃を主人公にするらしい。ディレクターは他の四人はドラマ性があるが、由乃は普通すぎるという。
テレビ局が祭に人気バンドを呼ぶという。祭を盛り上げるため、商店会、青年会など各種団体に頭を下げる由乃たち。はじめは難色を示していたものの、これまで由乃たちと協力してきた人たちが協力を申し出て、全体で協力をすることになる。
イベント前日。由乃が見たのはイベントに前乗りしてきた大勢の客だった。

たぶん、ライブ聴きに来た客は祭に興味を示さないという展開だろうな…。そこをどう切り返すか、興味あります。
由乃たちを救ったのが熊さんはじめ、触れてきた人たちというのが熱いです。
それにしても、何度も言うようだが、いまの由乃ならばどこにでも就職先見つかると思う。それくらい良い人材だと思う。それが普通すぎると言われたら、見る目ないというしかない。が、やっぱり考え方が普通だと、短時間の面接なんかじゃ伝わらないか…。{/netabare}

13話…記念イベントその2
{netabare}間野山でのイベント準備が進む。テレビ局が仕掛けた人気バンドのライブ効果で、間野山には人が押し寄せる。
イベント開始。ライブ前の客が王国のイベントに参加する。商店会のブースも賑わい、忙しく働く由乃たち。ライブも盛況のうちに終わり、イベントは大成功に見えた。
由乃たちを追いかけたドキュメンタリーが放送される。それは編集によって歪められたものだった。イベントは一過性のものだったという現実にうちひしがれ、由乃は大きな荷物を抱え、バスに乗り込む。

イベント失敗すると思ったら大成功でした…。その後の捉え方が実にリアルで感心です。
こういった町興しイベントの最大の課題は「その後」です。大抵のイベントは一過性です。ここで考え方が別れます。一過性でも良いという人、その場かぎりでは何も解決しないという人。これはどっちも間違いじゃないから難しいのです。一過性でも盛り上がることが大事ですし、盛り上がったあとまで考えて行動しなければならないのも大事。ただね、特に日本人は一過性イベントが大好き。その後までうまくいく事例は少ないのが現実なのです。このあたり、本当によく捉えているし、このあとどう展開させるのか興味がありますq{/netabare}

14話…それぞれの夏休み
{netabare}由乃、早苗、真希はそれぞれ夏休みをとっていた。由乃は地元へ、早苗と真希はもといた場所へ戻っていた。そして、馴染みの顔に会い、なにか物足りなさとこれからをぼんやり考えていた。
一方、凛々子としおりは新たな町興しの策を考えていた。それは空き家を利用した民泊だった。

後半のスタート。それぞれ抱えていた過去やこれからのことの考えをぼんやりと見せていた回かなという感じです。終わりに向けたスタートの伏線だったのかもしれません。最後はみんな、それぞれの道を歩むことになるのではないか、そんな予感がします。{/netabare}

15話…民泊
{netabare}由乃が間野山に帰ってきた。「安産」軍団はUMA好きの連中で、チュパカブラの探索に来ていた外国人。間野山の人々とも交流し始め、池干しを見にさらに増えるという。宿泊施設が少ない間野山、そこで由乃たちは本気で民泊を考え始めていた。
池干しが始まる。しかし、会長はなにかシリアスで…。

松居棒はタイムリーすぎて…。凛々子が外について考え始めたのが気になります。やっぱり最後は外に出ていってしまうのだろうか…。
民泊の手続きとか、けっこう壁大きいんだよね。どう解決していくのか?と思ったら、金をとらない。なるほど、盲点だわ。{/netabare}

16話…祭の終焉
{netabare}池に落ちた会長が肺炎を引き起こした。それでも病院を抜け出し池に。池には会長の過去が有るらしかった。
会長の過去が明かされる。会長とドクと凛々子の婆さん、実は高校時代にバンドを組んでいた。なかなか理解してもらえず、東京へ行こうとするが、当日、会長は来なかった。以来、会長と凛々子の婆さんは仲違いしたままの関係だったのだ。
会長は東京へ行かず、東京行き決行の日に行われていた祭りを滅茶苦茶にした。水上に浮かべていた御輿を潰して落としたのだった。以来、祭りは行われなくなった。
池干しの賑やかな風景を見た由乃。廃れてしまった祭りを復活させたいと思う。そして観光協会でその事を話すが、復活には三種の祭具が必要だという。

日笠さんにベース…ただし、サウスポーではないのが残念。にしてもオリーブの可愛いこと。時って、いろいろ残酷でもある…。丑松の気持ち、古い時代の物語ではなく、今も抱えている人、けっこう多いのではないかと思います。人の気持ち、本当に難しい。
三種の祭具を探す、これがクエストになるわけか。ラストに向けて動き出す感じがいいですね。ここに来て由乃以上に気になるのが凛々子。この子の一人立ちがけっこう重要なのではないかと思います。{/netabare}

17話…田舎の課題その1
{netabare}三種の祭具を探すことにした由乃たち。間野山に住む文化人類学で著名な教授のもとを訪れるが、軽くあしらわれてしまう。その際、バス路線の廃止の話を聞き…。
教授から試されるように導かれたのは各家庭に配られたタブレットを年寄りに使わせること。由乃たちは使い方などを指導し、年寄りたちはいつのまにか使いこなしていた。しかし、教授の本当の狙いはここからだった。訪ねてきた由乃を確保し、ネット配信でバス廃止に反対を訴えたのだ。

現代社会の大きな課題が描かれた回です。交通手段の確保、地域コミュニティ、高齢化。これはどこの地域でも抱えたものであり、田舎、都会は関係ない問題です。これをこのアニメではどう答えていくのか、大変興味あります。にしても…エロじじい、けっこういるんだよね…平気でエロ話や体さわっちゃうじいさん。{/netabare}

18話…田舎の課題その2
{netabare}年寄りたちの反乱、その考えに同調して加担してしまう由乃。反乱といっても、それは年寄りたちの考えを広めることが目的で、実に楽しんでいた。中心人物である教授の本当の狙いは集落とここに住んだ人々を記録しておくことだった。
バス廃止の解決に高見沢と早苗が動く。その解決方法はデマンドバスだった。バスとタクシーの中間みたいなもので、この集落の年寄りたちはネットを使えるので実現可能となったのだった。予想以上の成果を喜んだ集落の人々は反乱を撤回。しかし、その夜に教授が…
三種の神器のひとつは教授の家に眠っていた。

デマンドもひとつの解決策ではあるけど、高い料金はとれないし、運転手の人件費はかかるし、出番もそんなに多い訳でないしと、けっこう難しい問題多いのですよね。でもやらないよりはよっぽどマシかもしれませんが。
それにしてもラスト…泣けました。まさかその展開とは考えもしなかったです。{/netabare}

19話…廃校の活用方法その1
{netabare}太鼓を探しに学校へ侵入する由乃たち。そこで真希の父親にばったり。取り壊しが決まっている廃校が心霊スポットになっていて見回りだったらしい。
祭りの開催に向けて動き出す観光協会。祭りをつぶした張本人である会長もいろいろ思いがあり動きに協力する。
真希が家に戻る。母親の誕生日だったからだ。父親も帰ってきて家族でおでんを食べるが、真希も父親もうまくいかない。その帰り、映画出演のオーディションの通知を受ける。
廃校を活用する方法を考える由乃たち。給食会を開催しようということになる。そして、真希はオーディションを受けに東京へ。

真希中心の話でした。なんだかんだで父親は娘をよく見てる(完全に親ばかだけど…)。祭りには会長の過去もあるから、このあたりをどう解決していくのか興味あります。{/netabare}

20話…廃校の活用方法その2
{netabare}真希はオーディションに落ちた…。給食会に顔を出す真希。そこでこの学校が閉校式をしていないことがわかる。
サンダルさんが絵を描く場所に困っていた。そこで由乃たちは学校の美術室を使ってはと提案する。学校を見て回ると次々とアイデアが浮かんでくる。いっそのこと、学校を地域に開放してはという提案にいたる。
閉校式が行われる。閉校式では真希が脚本、演出をする演劇が披露された。これまでにない笑顔の真希だった。
閉校式は一転、開放式となる。地域にこの学校を自由に活用してもらう宣言の式典だった。

廃校する学校をどう活用するか。アニメみたいにいくところもあれば、そもそも人がいないのに活用もくそもあるかとうところもある、。学校って、地域の核のひとつなんだよね。だからほかの施設と違って、多くの人が真剣に考える。
真希の答えが出たようだ。ちょっとずつ終わりに向かっているんだな…{/netabare}

21話…田舎って…その1
{netabare}しおりたちが車で走っていると、雪道なのにヒッチハイク、エリカだった…。エリカはどうしても間野山を出たいと家出してきたのだった。5人の宿舎に泊まることになる。
由乃と早苗は商店会などに祭りの協力をお願いする。商店会長は協力を受けるが、集まっていない商店主たちへ挨拶するように促す。
商店を回りながら、町の活気のなさに気づく由乃だが、前向きである。
間野山が大好きなしおり。エリカの気持ちは分からない。
アンジェリカで昼間から飲んでいる高見沢と金田一。三種の神器のひとつ、竜の飾り物を子供のころ、埋めたという。この二人と野毛の三人は小学校のころからの同級生だたのだ。そして探しはじめる。

神器探しのラストがまさかのところからとは。三人の夢、ある意味叶っているというのがなんともいえません。子供ころの夢って、なんだったけか?
エリカの東京へ出たいという気持ち、ものすごくよく分かるわ…。実際自分もそうだった。でも、今は残っている。よかったかのかどうか、いまだに分からない…。対比するようなしおり。この話はしおりの話でもあるんだな。{/netabare}

22話…田舎ってその2
{netabare}流の置物を探す野毛たち。しかし、子供のころに書いた暗号が解けずに苦戦。
エリカの気持ちが治まらない、その気持ちをしおりにぶつけてしまう。そんな時、エリカの歯に痛みが。乳歯が抜けるようだ。痛みが治まらないエリカ。凛々子がばあさんに連絡すると、薬屋を手配した。町の薬屋さんは融通が利いた。
アンジがエリカを探して行方不明になったという。昼間に野毛たちの話を聞いて、竜を探しにいったのだと考え、公園へ。そこにサンダルから連絡が。サンダルがアンジを確保しえいたのだった。アンジのやさしさと思いを知ったエリカは家に戻るのだった。
野毛たちが竜を探し出す。しかし、隠した竜はおもちゃだった。淋しくなっていた商店街。しおりがひとつのアイデアを出す。吊灯篭だった。夜間、商店街に灯る吊灯篭、それを見た野毛たちは気持ちを新たに進むのだった。

30分が短い、詰まった回でした。エリカとしおりと、野毛と、いろいろ考えがあって、さらに商店街のいいところの発見。いろんな問題、先の見通せない難しさ。このアニメはどのように答えを導いていくのだろう。{/netabare}

23話…空き店舗の活用
{netabare}間野山を徘徊する不穏なスーツ連中。しおりと由乃は有名な洋菓子屋の社長と面会。祭りの協賛になってくれるという。しかも、間野山で店を開きたいと。この社長、間野山出身だったのだ。
商店会の意見を伺いに向かう。今度は会長も一緒だ。千登勢からは協力を取り付ける。空き店舗を探すが、いっぱいあるのになかなか貸し手が見つからない。最後に秋山という商店を閉じた爺さんを訪ねるが…。
商店会の会合に呼ばれた由乃。商店会の会合で千登勢は商店会を解散してもよいのではと提案する。喧々諤々となる会合。秋山に店舗を貸すように迫る商店主たち。しかし、秋山には苦い思い出があったのだ。
洋菓子屋の出展問題も解決し、祭りに向けてさらに動き出したとき、会長から間野山が合併でなくなるかもしれないという話を聞く。

空き店舗はある、やりたい人もいる、が、進まない。う~ん、田舎の元中心地にはよくある問題ですね。人もこない、どうやってか活気を戻すのか、たぶんこれから先、50年くらいは続いていきそうな問題に感じます。
急な合併話。でもこれって、観光協会に真っ先にはこないよね。どうがんばっても役所経由で来る問題だと思う。けっこう強引だよね。さて、最終回に向けて最大の問題が現れた。どう解決する?{/netabare}

24話…祭り、そして…
{netabare}合併の話、これ協議会へ参加の打診だった。悩む会長。それでも祭りの準備は進む。そんな時、ときときテレビから祭りを取り上げる代わりに祭りの目玉になっている舞台へローカルアイドルをあげろという提案が。打ち合わせに来たディレクターを一喝する会長。
祭りまで盛り上げようとする間野山の人々。ネットを通して宣伝も盛んに行われる。準備のさなか、由乃の今後を問う早苗たち。まだ答えは見つかっていないけど、前向きになっている由乃。そんな由乃の誕生日、観光協会のみんなに祝われる。
そして祭りが始まる。この様子を見た会長は守っていきたいと思うようになる。そして、サンダルの祖先の話を聞き、サンダルの出身地と姉妹都市を結んではどうかと思い立ち、偶然にも日本に来ていたサンダルの出身地市長の元へ向かう。

由乃の成長、1話から見続けているから本当に良かったと思います。お仕事シリーズの基本、それは登場人物の成長です。この作品でもしっかり描いたなと思います。なんだろう、何気ない日常の風景なのに、すごくグッと来てしまいます。
会長もここに来て「大人」になったということなのか、やっぱり若いころのままの「馬鹿者」なのか、どっちでもいいのかな、この人は。
あぁ、もう最終回だ…かなり寂しい。{/netabare}

25話…旅立ち
{netabare}祭りは盛り上がりを見せる。会長は金沢に向かい、なぜかSNS上で話題に…市長に会うことができた。
舞台が始まる。ビーフは間に合い、ドクとオリーブと50年前の約束を果たす。そして祭りは盛況のうちに終える。
五人の打ち上げ。それぞれの今後を話す。由乃は間野山を出て行く決心をする。
由乃の一年の契約を終える日が来た。国王退任の日、会長は王国の解散を宣言する。
由乃の出発。これまで出会った人々たちに見送られる由乃。それは涙と笑顔が混じったものだった。会長が叫ぶ「ここはおまえの街だ、いつでも帰ってこい!」と。
それぞれがそれぞれの道を歩む。由乃はとある南の島にたどり着く。それは間野山で学んだものを活かす仕事だった。

こんな終わり方、本当に安心します。ひねりも何にもない、まるで青春ものの爽やかな終わり方。このような作品はこれでいいと思います。泣けたし…。
サンダルさん、作中はジョーカー的な存在だったけど、サクラクエストの絵本、泣けた。ほんと、いい作品だったと思います。{/netabare}

PAのお仕事シリーズ、第3弾は正直、地味な内容です(なので、あまり高い評価はされないかもしれません)。しかも、どこの地域にでも起こりうる…というか、起こっている問題を取り上げて、解決方法はないに等しい、とても難しい話題でしたし。そこを笑いあり、涙あり、成長物語あり、実にまとまっていたと思います。
難しい問題ではあったけど、決して脚本家の押し付けで通さなかったのが良いと感じました。こういう作品(実写ドラマ含め)は、作家の考えとかを押し付けてしまいがちで、つまらなくなってしまうのが有り勝ちです。そこを我慢したのかどうかは分かりませんが、こんな方法もあるのでは?という重くしないところ、そして、無理やりまとめない点、流れで通す点、そこが気に入ってます。

5人のヒロイン、個性的で、みんな悩みがあって、みんなが成長して、ちゃんと次へ進む。SHIROBAKOもそうだったけど、このシリーズが続くのであれば、この基本は踏襲していってほしいと思います。それにしても、間野山の独身連中、こんなにもかわいい子が揃っていながら、誰にも手を出さないなんて…(笑い)。それから丑松と千登勢とドクの関係性と個性もとても気に入っています。ドクは…作中の開発品はどこからでも引き合いになりそうなものだが、特にパワードスーツ、これ、売れるなんてものじゃないと思うが。

作画は安定のPA。やっぱり景色がきれい。1年を通しているから四季の描写が本当に良いです。それと、ヒロインたちの服装も四季に合わせて変えているんですよね。細かいところもPAだなと感じます。

PAのお仕事シリーズ第3弾、個人的には本当にお気に入りです。PA好きな人はもちろんのこと、日常系のドラマが好きな人に合うのではないかなと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 64
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

もっと評価してほしい。

端的に言うと、地方創生、地域振興。PAWorksの本社は富山にあるから、舞台は富山のようだ。南砺市かな?
実際はこの作品のように上手くはいかないし、どこの自治体も人口減少を食い止めて、移住者を増やすための苦労は多いだろう。でも、この作品のように若い女性5人が市政だったり、町政だったりに参加してアイデアを出すだけで結構、効果はあるかもしれない。田舎に行くほど政治とか行政はおじさんばかり。これじゃ変わらない。そこへのヒントがこのアニメの中にはあるかもしれないと感じさせてくれた。
ネットが発達した現代では都会に住まなければ何もできないというわけではない。地方では高齢化問題への対策が急務だし、交通の便も悪いが、人酔いすることはないし、家賃とか土地代も安い。自分が田舎者だからだろうけど、いまいち都会に住むメリットを理解できない。しっかりと目的意識を持って住むなら何でも手に入れやすい環境の都会は良いだろうが、憧れだけでは主人公の木春由乃みたいに都会においてだけだが、陳腐な存在に。都会でおばさんになっても、田舎でおばさんになっても、大差はない。

5人は役割分担ができている?ようでITを駆使したり、お芝居を初めてみたりと町おこしに貢献している。リアルでも若い女性が地方で行政に携わることができる環境ができれば、もとい興味を持ってくれれば、地方創生を促進するきっかけになるかもしれない。

この作品の評価がお仕事シリーズの中では低いけど、自分は興味を持って見てたから面白いと感じた。

OP
Morning Glory 歌 (K)NoW_NAME:NIKIIE
Lupinus 歌 (K)NoW_NAME:Ayaka Tachibana
ED
Freesia 歌 (K)NoW_NAME:Ayaka Tachibana
Baby's Breath 歌 (K)NoW_NAME:NIKIIE
挿入歌
はじまりはいつもミステイク 歌 椿由乃[(K)NoW_NAME:eNu]
thyme 歌 (K)NoW_NAME:NIKIIE
龍の唄 歌 織部凛々子(田中ちえ美)
Alcedo Atthis 歌 Ptolemaios[(K)NoW_NAME:Makoto Miyazaki]
gravity 歌 Ptolemaios[(K)NoW_NAME:Makoto Miyazaki]
Ptolemaic system 歌 Ptolemaios[(K)NoW_NAME:Makoto Miyazaki]
薔薇が咲きやがった 歌 門田丑松(江口拓也‎)& 織部千登勢(日笠陽子‎)
瑞池祭「龍の唄」演劇 -急- 歌 織部凛々子(田中ちえ美)

作中の音楽は全て(K)NoW_NAMEが手掛けている。使われた歌の数も中々多い。Ayaka Tachibanaの歌声は結構好きだったので、また、どこかで彼女の歌声を聴けたらいいなあ。


主人公、木春由乃は、田舎から上京し短大の卒業を間近に控えた、いわゆる普通の20歳の女の子。東京には何でもあって、きっと特別な何かになれるのではないかと夢みて、30社以上の面接を受けるも、未だに内定はない。銀行の残高は980円。このままでは、田舎帰って普通のおばさんになってしまう・・・と葛藤していたそんなある日、以前、一度だけ働いたことがある派遣事務所から、「地域の町おこしの一環で国王をやってほしい」との依頼がある。実際は{netabare} ベテラン女優の椿由乃と間違えられただけだが。{/netabare}よくわからないが軽い気持ちで依頼先の間野山市に向かうことにした。一時的に日本中でブームになるも、バブル崩壊に合わせて今ではほとんど見ることの無くなったミニ独立国。間野山市は、今なおミニ独立国を続けている、廃れた残念観光地だった。そんなこんなで、由乃の”普通じゃない”お仕事生活がはじまった。

アマゾンプライムから引用のあらすじ。サンダルさん風のあらすじ。
1. 魔の山へ
あるところにチュパカブラ王国という名前の小さな王国がありました。昔は栄えていたというその国も、 今ではすっかり寂れてしまっていました。そこへ都会から少女がやってきました。先代の国王の命令により少女は寂れてしまった王国を救うため、新しい国王になることになりました。少女は国王として、一年間頑張ることになりました。一日と勘違いしていた 国王は逃げ出しました。でも、逃げられませんでした。

2. 集いし五人の勇者たち
逃げられなかった国王に与えられた最初の試練。それは饅頭1000箱を1週間で売り切ること。あの手この手で頑張りますが、結局ほとんど売れませんでした。国王の最初の試練は失敗に終わりました。でも饅頭は美味しかったのです。

3. マンドレイクの叫び
試練に失敗した国王は、半信半疑で1年間国王を頑張ることになりました。今日の仕事は、間野山のぬるキャラ、チュパカブラくんをテレビでアピールすることです。でも国王になったばかりなので、上手に話すことができませんでした。国王は反省しました。そして、町の人たちに色々聞いてみることにしたのです。ぬるキャラ選手権地方大会の当日、チュパカブラくんの頭がありません。色々あって、国王は怒りました。すっきりした国王は改めて4人の仲間と一緒に1年間頑張ると決心したのでした。

4. 孤高のアルケミスト
仲間になったIT大臣が国王と同じ家に住むことになりました。みんなで引っ越しの手伝いをしている時、とても素晴らしい欄間を見た国王は、彫刻を王国の繁栄に活かせないかと言い出しました。IT大臣が最先端の技術と伝統工芸を融合する案を思いつきました。でも、やってみたら伝統を馬鹿にしてるのかと、色んな人に怒られました。IT大臣は謝りに行きますが、都会から逃げてきたことを指摘され、図星だなと思い、中途半端にかかわるのは駄目だなとも思い、落ち込み、やめてしまいました。国王は悲しみました。

5. ユグドラシエルの芽生え
悲しんでいるわけにはいかないと、国王たちは彫刻の歴史を勉強しました。勉強した結果、国王は彫刻を使った巨大建造物を作るのはどうかと思いつきました。たくさんのお金を集めるために、とある画家に建造物の絵を描いてもらうようにお願いしました。国王は落ち込んでいたIT大臣を励まして、再び仲間になってもらいました。元気になったIT大臣が、国王の思いつきを良い感じに修正することになりました。駅を彫刻で立派な建造物にすることになって、怒っていた人たちも協力してくれることになりました。駅は町の玄関です。電車に飛びのっても、そんなに簡単に靴は脱げません。

6. 田園のマスカレード
国王のところに、間野山をロケ地に映画を撮りたいという依頼がきました。間野山を知ってもらうチャンスです。やってきたロケ隊と一緒に撮影場所をまわる国王たちでしたが、いつの間にか台本が変わっていました。人情モノだった作品がいつの間にかホラーモノになっていました。ドンドンわがままな監督に振り回されてしまいます。その他にも行き当たりばったりなことが次々と起こります。ドタキャンしてしまった女優の代わりを、ちょうど良いと合点大臣にお願いしたら、なぜか逆に怒られました。IT大臣は合点大臣に「みっともない」と言って去って行きました。ヒロインの娘が個人的にはとってもタイプです。

7. 煉獄の館
映画の撮影はトラブルが続きます。綱渡りながらも国王たちは乗り越えていきます。そんな中、撮影に使う空家の持ち主となかなか連絡取れません。国王が持ち主に電話をしてみると、OKの返事はしていると言われました。連絡を任せていた仲間は嘘をついていたのです。でもその家は、仲間にとって思い出がたくさん詰まった大事な家でした。そのことで国王は、仲間とケンカをしてしまいました。そしてガテン大臣は燃えている家に飛び込んだのです。でも、夏の虫ではありません。スッキリしたそうです。国王の粋なはからいもあり、みんな仲良くなりました。

8. 妖精のレシピ
チュパカブラ王国の限定メニューを作るために、C級グルメの発表会をしようとしていました。自分たちだけで考えていても、良いアイディアが出ないということで、フレンチの修行から帰ってきた熊野さんに色々教えてもらいました。準備を進めていたら、商店会の会長に怒られました。商店会がやろうとしていた納涼会と同じ日に発表会をやることになっていたのです。国王たちは謝りました。でも許してもらえません。責任をとって発表会をやめる決断をしようとした国王でしたが、仲間の一人が代わりに発表会を仕切り、みんなが幸せになるアイディアを出しますと言い出しました。彼女は国王を必死に守ったのです。

9. 淑女の天秤
国王を守った彼女は、まだ震えています。必死でした。アンジェリカさんのお店で、食事をしていた時に、この国の人たちみんながそうめんを食べていました。故郷の味だったのです。色々と考えた結果、参加型の「大そうめん博」を思いつき、地元の物産展も同時に開催することで、商店会の会長からもOKも出ました。人が来るのか心配で心配でしたが、「間野山大そうめん博」にはたくさんの人が来て、国王は「流されそうめん」されていました。とても楽しそうでした。彼女は国王からとりもち大臣の役職を任命されましたが、すぐに辞任しました。本音を言い合える仲間っていいですね。

10. ドラゴンの逆鱗
国王のところに、青年会のひとたちからお願いがありました。都会の女のひとが、この国の男のひとと結婚してくれるようなツアーを考えて欲しいと言うのです。国王たちは色々な案を考えて、メインイベントとしてこの国に伝わる間野山踊りをやろうということになりました。でも、UMA大臣はその踊りを踊りたくないのです。みんなと違う感性をもっているUMA大臣は、ずっとそのことを悩んでいました。無理はしなくていいよと仲間たちはフォローします。ツアーは、なんだかんだ順調に進み、国王たちが間野山踊りを披露することになります。UMA大臣は遠くから見ていることしかできません。ふと気づくと、UMA大臣の姿がありません。外は、たくさんの雨が降ってきました。

11. 忘却のレクイエム
UMA大臣は、帰り道、雨に濡れて風邪をひいてしまいました。龍の伝説にシンパシーを感じたUMA大臣は、風邪の身体をおして間野山踊りの言い伝えを調べることにしました。調べると、悲しい言い伝えとは別の解釈と、龍の魂に捧げる鎮魂歌が存在していたことがわかりました。勇気を出して、他のひとたちにそのことを伝えようとしましたが、怖がってしまい聞いてもらえませんでした。悲しくなったUMA大臣は、勢い余って国王にひどいことを言ってしまいます。でも国王は、すべてを受け入れ、励ましました。国王に勇気をもらったUMA大臣は頑張って、蛍が綺麗な池の畔で「龍の唄」を歌いました。みんな良い笑顔になりました。

12. 夜明けのギルド
国王たちは、チュパカブラ王国ができてから20周年の建国祭を計画していました。 前国王が突然TV局のひとたちを連れてきました。国王たちのことを密着取材したいと言ってきたのです。取材をされながら準備をしていく国王たちですが、メインのクイズ大会の予算が全然足りません。TV局のひとがロックバンドを呼んでくれることになって、国王たちは喜びました。イベントは大きくなり、人が沢山来るチャンスです。国王たちは、繰り返し間野山に観光客が来てもらうことが重要だと、商店会や街のひとたちを説得して、みんなで建国祭を盛り上げることになりました。建国祭の前の日の夜、たくさんのひとたちがテントを持ってやってきました。明日はすごいことになりそうです。

13. マリオネットの饗宴
建国祭の日になって、たくさんのひとたちがこの国にやってきました。商店街の出店も盛り上がっています。国王はメインのクイズ大会がいよいよ始まります。池向こうの特設ステージでは機材のトラブルでライブの開演が遅れてしまいました。なんとクイズ大会の開始時間とライブが被ってしまったのです。ライブに人が流れていってしまいますが、国王たちは頑張ってクイズ大会をやり遂げました。建国祭が終わり、TVの放送を見た国王たちはびっくりしました。この国に繰り返し観光客が来てくれるために頑張っていたのですが、建国祭の前と何も変わっていないのです。国王はショックを受けました。大きな荷物を持って駅行きのバスに乗りました。でもこの物語は続きますので、安心してください。

14. 国王の断罪
建国祭でたくさんショックを受けた国王でしたが、心機一転、夏休みということで自分の故郷に帰ってきました。IT大臣とガテン大臣は東京に行きました。前国王の命により、とりもち大臣とUMA大臣は、この国の宿泊施設不足の反省を踏まえ、民泊について調べていました。国王は久しぶりに地元のお祭に行きました。神輿を担ぐ人たちや、美しい街並み、祭を楽しむ人たちの笑顔がありました。いままで地元には何もないという理由で嫌いだった国王でしたが、改めて帰ってこられる場所、集まれる場所っていいなと思ったのでした。心を充電して、また頑張るのです。

15. 国王の帰還
国王と、大臣たちが帰還しました。チュパカブラ王宮がなんだか賑やかです。中で宴会をしている外国人や他の大臣たちを見つけました。外国人たちはクリプティッド12と言って、日本で唯一チュパカブラの目撃情報のあるこの国にしばらく泊まりたいと言いました。国王たちは、せっかくはるばる来てくれた外国人の方々の宿泊先を手配するため、空き家の家主と掛け合ったりします。そんな中、桜池の水を抜く池干しが70年ぶりに実施されることになりました。誰が言い出したわけでないのに自然と人が集まってきます。夜になり、誰かが池で溺れていました。それは前国王でした。寿司桶につかまって助かりました。

16. 湖上のアルルカン
国王たちは前国王が桜池で溺れたを理由を探ることにしました。若い頃の写真に一緒に写っていたドクなら何かを知っているかもしれません。ドクに話を聞いた国王たちは、前国王が桜池から引きあげようとしていたものや、50年前まではこの国にあった「みずち祭り」の存在を知りました。そして国王は、自分が見た地元の景色を思い出して、祭を復活させようと考えたのです。しかし、まず国王たちに与えられた試練は、祭りに受け継がれていた三種の祭具を見つけ出すことでした。信楽さんが初めてしゃべりました。

17. スフィンクスの戯れ
三種の祭具、「剣鉾・吊太鼓・黄金の龍」を探すことになった国王たちでしたが、50年も昔のものなのでなかなか見つかりません。そこで、何か手がかりが無いかと山奥の蕨矢集落に住む元大学教授の鈴原さんに会いに行くことにしました。集落の蔵のどこかにあるという噂を聞いた国王たちですが、蔵と言っても数が多くて大変です。そこでIT大臣は、お年寄りたちにタブレット端末の使い方を教えてSNSで呼びかけて探すことにしました。作戦は順調でした。ある日蕨矢集落の路線バスが廃止になることがきまり、鈴原教授をはじめとした老人たちは怒ってしまいます。老人たちは、チュパカブラ王国からの独立宣伝をし、在宅のままクーデターの映像を流します。画面の端をよく見たら国王が人質になっていました。

18. ミネルヴァの盃
国王が人質になりました。クーデターといっても実際は、ほぼ宴会でした。人は楽しそうなところに集まると教授は言います。国王を迎えにきたはずのガテン大臣も参加することになりました。蕨矢集落には間野山から沢山の差し入れが集まりました。鈴腹教授の本当の目的は、もうすぐ消えてしまうであろう集落の文化をデジタルアーカイブとして残しておきたかったことだったのです。老人たちもインターネットを使いこなせることになったことで、IT大臣と路線バスの運転手の高見沢が協力し、予約制のデマンドバスを考え、試験運行することになりました。集落のお年寄りたちも喜び、独立宣言を撤回したのです。こうして鈴原教授の試験に合格した国王たちは、教授が残したヒントから三種の祭具である「剣鉾」を探し出すことができたのでした。

19. 霧のフォークロア
年の瀬も迫ってきたある夜、「吊り太鼓」を探すため、廃校になった間野山第二中学校の廊下を歩く国王たちは、この国に伝わる都市伝説「血まみれサンタ」の話をした直後、怪しい人影が近づいてパニックになってしまいました。でもよく見ると、それはリュックを背負ったガテン大臣の父・厳でした。国王たちは、厳に案内されて体育倉庫で吊り太鼓を見つけます。でも、太鼓は壊れていたので、修理が必要でした。そんな中、国王はガテン大臣の弟・浩介から、東京での映画のオーディションにガテン大臣を行かせるのに協力してほしいとお願いされました。そしてガテン大臣は、父や国王に背中を押され、意を決し、東京に向かったのでした。紙芝居は渾身の出来でした。

20. 聖夜のフェニックス
国王たちは、廃校になった校舎を使って給食会を開いていました。そこに、東京でオーディションを受けたガテン大臣が帰ってきました。誰も来ないので、スタッフで美味しく給食をいただきました。ガテン大臣から中学校に関心が薄い理由を聞いた国王は、閉校式をしようと考えました。閉校式のメインイベントとして「血まみれサンタ」の劇をガテン大臣制作総指揮でやってもらうことにしました。色々準備するガテン大臣はとても楽しそうでした。当日、劇は成功して、国王は学校を文化の発展拠点にしましょうと演説しました。そして、ガテン大臣はこの場所に劇団を立ち上げ、みずち祭りで「龍の唄」の劇をやることにしました。

21. 氷の町のピクシー
雪景色の間野山を車で移動していると、道端にヒッチハイカーを見つけました。それは、東京に出るために家出をしたアンジェリカの娘・エリカでした。家に帰りたがらないエリカを王国寮に連れ帰り、大臣たちは東京の話をすることで、なんとか引きとめることに成功しました。そして国王は、商店街の人たちにみずち祭りのお願いをしていました。祭りの準備は進んでいますが、三種の祭具の最後の一つ「黄金の龍」はまだ見つかりません。ひょんなことから昔高見沢たちが公園に埋めたシャイニングドラゴンの話になります。ひょっとしたらそれが「黄金の龍」かもしれません。掘り出そうとしたのですが、場所を特定するためには暗号を解かなくてはいかない感じでした。

22. 新月のルミナリエ
暗号を解こうとする国王や高見沢たちでしたが、なかなか解けません。その頃、大臣たちに宥められていたエリカが突然の歯痛に襲われました。この国には夜遅くまで営業しているお店はありませんが、千登勢のおかげで商店街の薬屋さんがお店を開けてくれました。雪が吹雪く夜、今度はエリカの弟・杏志がいなくなってしまったと連絡が入り、みんなで探しまします。偶然通りかかったカバ公園にいたので、交番に連れて行きました。杏志はエリカに東京に行ってほしくなかったのです。そんな杏志を見て野毛も思い立ち、廃校の教室でブックカフェを始めました。なんだかんだで暗号は解けてシャイニングドラゴンを掘り出しました。あと、とりもち大臣のアイディアで商店街全体を明るくするため各商店主に吊灯篭を配布しました。商店街も日々、生きているのです。

23. 雪解けのクリスタル
国王たちのところに、隣の富蔵市にある人気の洋菓子屋さんから、みずち祭りに協賛したいと連絡がありました。しかも間野山にも支店を出したいということで、商店街でお店を貸してくれそうな人を探すお手伝いをすることにしました。でも、お店を貸してくれる人はなかなか見つかりません。空き家となっている物件を色々あたってみたところ、秋山のことを知りました。でもなぜか秋山は首を縦に振ってくれません。商店会全体の会合を開きみんなで話し合いました。途中、ひやひやしましたが、なんとか無事にお店を貸してくれる人が見つかりました。そして、みずち祭りの実行委員会へ商店会が参加してくれることが決まったのです。国王は、見つからない「黄金の龍」の代わりに、シャイニングドラゴンを祭具として使うことにしました。全部そろって喜んでいましたが、前国王が急にビックリすることを言うもんだから、思わずビックリしました。

24. 悠久のオベリスク
みずち祭り開催に向けいよいよ準備も大詰めとなった国王たち。そんな中、前国王は間野山市がなくなるかもしれないことにたくさんショックを受けていました。そんなある日、TV局の人がやってきて、龍の唄のお芝居にTV局発のアイドルを出して欲しいと提案してきました。祭りを広く知ってもらうためには、無下にもできないと迷う国王でしたが、前国王は、問答無用にTV局の人を追い返しました。その姿を見て国王は安心しました。来る祭りに向け、国王たちは龍の石碑のある祠を掃除していました。そこで桜池を建設した時の功労者たちの名前が彫られた石碑を見つけました。それを見た放浪の画家が、自分のルーツをやっと見つけたと言いました。国王へのサプライズも大成功して、いよいよみずち祭りの当日、前国王が石碑を見て、外国の都市との姉妹都市を結ぶ計画を思いつきました。もしかしたら合併の話を有利に進められるかもしれません。

25. 桜の王国
職質を経て前国王は金沢でナウマン市長と合流できましたが、戻ってくる途中にガス欠でエンストしてしまいました。前国王を迎えに行こうとしますが、祭りのため交通規制があり、車が停めてある観光協会まで人ごみをかき分け、とりもち大臣は走ります。そこへ高見沢がデマンドバスで駆けつけ、ナイスなドライビングテクニックで送り届けます。無事に「龍の娘」の舞台が始まり、UMA大臣も「龍の唄」を精一杯歌います。この国の人々の気持ちが一つになり、祭りは大成功しました。翌朝、国王と前国王は王宮でこれからのことと、お互いの決意を固めます。ついに退任式となり、国王はこの一年間の想いを立派に演説します。前国王も、これからのこの国のことを真剣に考え、答えを出したのです。五人は、それぞれの未来を語り合い、一本の桜をこの国の記念樹として植えました。こうしてこの町をちょっとだけ元気にした国王は、自分もたくさん元気になったのでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

「働く女の子」というより「女の子のサークル活動」のほうがしっくりする。

今作は、P.A.WORKS.制作の働く女の子シリーズ第3弾。
因みに個人的には、第1弾とされる『花咲くいろは』は数年前に観て佳作、
第2弾とされる『SHIROBAKO』(以下『白箱』と記す)は
リアルタイムで観て傑作の評価だった。

今作は2クールで『白箱』より1話多い全25話。

働く女の子シリーズという名称は、
『白箱』放映中は影も形もなかったと記憶してる。
ピーエーワークスの、新作を過去の成功作と結び付け、
注目アップさせるマーケティング戦略はしたたかでちゃっかりしていたが
自分にはそれは評価上のマイナスになった。

キャラの欠点を鬱陶しいと思うか、共感が得られるかで
この作品の評価は大きく分かれるのかもしれない。

あと、この脚本家たちのギャグセンスで笑えるか否かもそうだろう。

※ 以下は、酷評9割以上。
本作のファンは読まない方がいいだろう。
{netabare}
<最終第25話まで観て>

自分にとっては、まあまあ面白かったのは初回くらい。
後は非常に残念。

『白箱』が非常に面白かったので
期待値はかなり高くなってしまった反動もあり
2話以降、評価はだだ下がりのまま最終話に向かった。

丑松役のキャストのTwitterによると今作の準備を、
毎週10時間の脚本会議で丸2年掛けたらしい。
それでこの出来とは、スタッフの人選を誤ったとしか思えなかった。

<脚本家と自分の相性が最悪だった>

一番の問題点は、キャラたちのめんどくさい部分ばかりが
不自然なほど強調され長所が見えにくく、
キャラへの感情移入が最後まで阻害されっぱなしだったのが大きい。
後半、かれらの長所が表れ始めても時すでに遅く、
一度抱いた印象は拭えず。

特に丑松というキャラの、あまりに嘘くさく、
あざといバカさ加減にうんざりしたのがきっかけで、
以降、すべてのキャラもそれに準ずるように魅力を感じなくなっていった。

ユーモアのセンスも自分の感性とは全く噛み合わず
面白いとはお世辞にも言えない状況のまま最後までいってしまった。

アルバイトの気安さが常につきまとい、
仲良しサークルのボランティア活動としか思えなかったのも残念。
「働く女の子シリーズ」という括りがないほうが
まだ受け入れられたと思う。

リアルとエンタメの融合の中途半端さから
話の粗も気になって仕方なかった。

<同じ制作会社の『クロムクロ』と同じ印象を覚えた>

『クロムクロ』と本作は舞台に富山県という
会社の地元を絡めアニメオリジナル企画ということが共通点。

両作とも、計算されたフィクションが妙に鼻につくし、
キャラもいかにも受け狙いな行動をとる。
アイディアを無暗に投入し過ぎで話の練りこみが足りない。
内輪だけで盛り上がってる気がする。

その結果として、かなり不自然でご都合主義感強く
ギャグ描写も全く笑えないことが多い。

キャラが物語を作っていくのではなく
脚本家にいいように振り回されているようにしか見えない。

<『白箱』が傑作に思えるのはなぜか>

・センスのいい遊び心が巧く嵌っていた。

『白箱』は、話の中にすっと入っていけたし、笑える場面が多かった。
監督の水島努氏は、自らのセンスに忠実。
プロデューサーとか上の立場の意見に振り回されずに
強烈な自我を押し通される方とお見受けしている。
サービス精神旺盛でセンスも個性的で天才的。

その結果の作品の完成度だったと思う。

水島監督のアイデアが、シビアな仕事描写にいきなり現れる意外性。
ありえないカーチェイス、ヒロインの妄想の映像化、
映画パロディの脱出&突撃描写...

リアルなお仕事アニメには、本来は浮いてしまい不似合いなはず。
確かに始めは若干戸惑ったが、水島氏らしい、とすぐに慣れて
ギャグとして受け入れられた。

・人間描写が絶妙な脚本家の起用

水島氏と信頼関係の強い、気心知れた、相性の良い
横手美智子氏や吉田玲子氏といった
脚本家を起用できたことも成功の大きな要因だろう。

本作の監督と脚本家は、
まともに周りの意見を受け入れすぎる傾向にあるのではないか?
ネタの取捨選択が下手で、ユーモアのセンスにも問題あると思われる。

<町おこしを描くことを働く女の子シリーズで括ってしまった弊害>

PAW代表取締役の堀川憲司氏は、制作の現場出身らしく
会社経営のみならず、企画から自社の作品制作に大きく関わられる方で、
ほとんどの作品にプロデューサーとして名を連ねておられる。
(本作では珍しくプロデューサーとしては関わっていないよう)
そのため、それらの作品群には、
ご自身の趣味嗜好がかなり反映されると思われる。

例えば、PA作品は『凪のあすから』のようなファンタジーでも
人間描写はリアルなのがひとつの売りと思うが
そういうところも堀川氏プロデュースの個性と思う。

それはこの物語でも伝統として根付き、
リアル志向でキャラも等身大。
しかし今作に限っては、これが作品を堅苦しくしてる要因の一つに思う。

<今作を観て『白箱』の良さ再確認>

『白箱』は、アニメ制作会社が舞台という
ものづくりをテーマにしたことがよかった。

納期が明確でキャラと共に締め切りにハラハラドキドキできたし、
プロの想いやノウハウが新鮮で興味深かった。

声優やCG制作など様々な業種まで話が及び、
様々なアニメ制作現場の描き方もリアルで
非常にキャラに感情移入しやすかった。

今作では、逼迫した締め切り効果もあまりなく
成功への確実なノウハウもなく、頼りになるプロの指導者もいない。

お仕事アニメは、その道の大先輩がいないと締まらないんじゃないか。

『花咲くいろは』だって主人公の祖母である女将の存在があればこそ
ヒロインや他の登場人物がどんなに未熟でも安心して観れた。
お釈迦様の掌からは決して飛び出せない孫悟空を見るが如く...

よほど才能ある監督と脚本家に恵まれない限りは
町おこしなんて難しいテーマを正面から取り組むのは、
実写ドラマにでもまかせておけばいい。

このような重いテーマを題材とするなら、
アニメならいっそのこと、
世知辛さは最小限にしたほうがいいと思う。

キャラをもっと自由に明るく、閉塞感漂う町に活気を与え、
もっと飛んだり跳ねたり、コミカルでファンタジーで
あり得ないほど楽観的な夢ある作風のほうが
もっと視聴者に愛されるんじゃないか。

らしくないので、
この会社がこの方向性で制作することはまずないだろう。
でも観てるとそんな感想が浮かんできてしょうがない。

と書いたら、本作の2クール目の14話終了後に
「アクションヒロイン チアフルーツ」が始まった。

当に自分が妄想した方向性で、1話を観た限り、
アニメで町おこしならチアフルーツの方が
断然面白くなりそうでワクワクした。
(ついでに書くと、サクラクエストが最終話を迎えた時点では
あちらは第10話視聴完了となったが全く対照的な感想。
キャラに愛着もわいて次回が非常に待ち遠しい。
パロディの豊富さとギャグのセンスと間合いが素晴らしい。
リアルは置いておいてエンタメに徹し切ってる制作陣にかなりの好印象。)
{/netabare}
★ 第3話まで観て
{netabare}
性格は至って真面目なヒロインが、始めは不本意ながら
仲間との出会いで徐々に意識が変わり
与えられた職務をやり遂げようと変化する様は
実に微笑ましい。

しかし面白いかと問われれば微妙。
{/netabare}
★ 第6話まで観て
{netabare}
この時点で物語評価を3.0から2.5に下げた。

<テーマが重いだけに、普通人ばかりじゃつまらない>

マネージメントの天才を主人公として設定するか、
さもなくばその代わりのキャラが一人いて欲しい。

例えば、目上キャラの中に、ドラマ「ナポレオンの村」の
主役のスーパー公務員、浅井栄治のような楽観的で飄々と、
意外なアイディアでヒロインをサポートしてくれるような存在が
一人でもいてくれたら、全体を覆う暗さも随分と緩和されるし
意外な展開も期待できるだろうに。

<全体的にキャラの魅力が足りなさ過ぎる>

主要キャラは平凡で真面目さが取り柄。
それだけでは世知辛さだけがクローズアップ。
そこでアンジェリカ、サンダルさん、ドクといった
変人&個性的なキャラを配し、
小ネタでクスッと笑わせ和ませようとする努力は認めるが
どうにも小ネタのセンスがわざとらしくダサく感じる。

さらには、他のキャラの面倒くささのほうが上回り
到底和むにいたらない。

特に観光協会の門田丑松会長は寒すぎる。
キャラに魅力が感じられないと
犬猿の仲設定の商店会長、
凛々子の祖母とのいがみ合いも目障りに感じる。

お仕事シリーズとして前2作のように
等身大で平凡な人々による群像劇を売りにしたいんだろうか。

それならそれでいいのだが、
意外性もなく閉塞感ばかりの展開が続きっぱなしで非常に退屈。

全体の1/4が終わり先はまだ不透明。
しかし退屈さからは、早く脱却させてもらいたいところだ。
{/netabare}
★ 第11話まで観て
{netabare}
この時点で物語評価を2.5⇒2.0他
平均満足度では3.1⇒2.8に下げた。

作画とOP&ED楽曲、BGMが優秀だとは思うので
作画と音楽評価だけは高めのままだが、
話と音楽のレベルの差が音楽を浮つかせてる印象。

一応最後まで観るつもりだが、この時点で話に期待するのはもう諦めた。

<ファンタジーの世界観のメイン&サブタイトルと話の不協和音が甚だしい>

毎回、あざとく笑いを狙ってくるし、
感情移入させるためにキャラの欠点を浮き彫りにする演出が
どうにも性に合わない。

6,7話と続いた映画撮影編は、とんだ茶番だった。
8話、郷土グルメの探求はありきたりでつまらない。
熊野とさゆりの恋バナも落ちが見え見えでしっくりこなかった。
9話の、とろろ昆布の件や10話の伝統の踊りのシーンは、
郷土紹介のPVにしか見えなかった。

ここまでくると確実に自分とは合わない作品と思える。
よほどのテコ入れでもない限り評価は覆らないだろう。

<町おこしのための彼女たちじゃなく、
彼女たちの成長のための町おこし活動に見えるはまずい>

主要5人の奮闘は一所懸命であっても肝心なところでゆるさや甘えが目立つ。
ゆえにこれを仕事と言うにはおこがましい。
彼女らの活動は、結果として大学のサークル活動にしか見えないのが痛い。

由乃は期間契約で給料もらってる。給料の財源は税金。
ここまで観て、地方公務員への反感に似たものを感じてきた。

丑松も、一個人の趣味だけで国王を選んだり、
売れもしない饅頭の大量発注、過去の不毛の特撮ドラマ制作と、
予算の無駄遣いばかりが目立つ。

民間だったらよくて左遷、
場合によっては解雇されてもしょうがないだろう。

丑松という現会長が未だ権限を持って大きな顔してることが、
ここの自治体の一番の問題なのではなかろうか。

また、観光協会の女性職員のしおりは業務の一環だから別として、
それ以外の3人は、由乃を手伝うことに
全くのボランティアというわけにもいかないだろう。
そこらへんはどう設定してるんだろうか。

<由乃のアイデアのセンスが門田会長なみに酷いのが悲しい>

由乃は、初めからずっと残念なセンスの持ち主だとは思っていたが
9話のそうめん博での由乃のアイデアは一番ドン引き。

彼女の発案でドクが作成した体感ゲーム機
「流されそうめん5DX」は設定が雑で無理があり過ぎ。
汁や麺が飛び散り周りが大迷惑。
食べ物を粗末に扱ってる感が寒すぎる。
いい話の部分もすべて吹き飛ぶほどだ。

ドクのCVが山路和弘さんとは贅沢だが
今回ばかりは声優の無駄使い感も湧いた。

10話のサンダルさんの言動も意味不明で魅力を感じられない。
とうもろこし持って何言ってんだか...。

11話、強引に龍神伝説と絡めた結果、
オチがしょぼくてがっかり。
大したネタでもないのにホラー風味で
視聴者を釣ろうとするのはセンスないと思う。
{/netabare}
★ 第16話まで観て
{netabare}
同期放映中だった「アリスと蔵六」の
紗名流に言わせてもらうと、もしゃもしゃする。

16話も掛けて、メインのヒロイン5人が一段落したら
今度は会長他、別世代のキャラまで描いた。

その都度発生するイベントや問題。
ゲストのキャラたちの設定。
それらは、その回がターンとなる間野山キャラのために
脚本家が考えた浅はかな、その場限りのものとしか感じられない。

全体評価2.8⇒2.6に下方修正した。

<「間野山」というより間抜けの「野山」>

キャラクターが自らの意思で動いてるというより
脚本家の受け狙いの意図のために動かされてるとしか思えない。

この脚本家はキャラクターに対する愛情が足りないと思う。

脚本家がちゃんと愛情を注いだキャラは
欠点も愛すべきものとして伝わるものなのに
本作にはそれがないのでいかにも作りものっぽくて嘘くさい。

<一体いつまで丑松の尊敬できる側面、人間的魅力を描かないのか>

バチが当たった人生?
神仏をないがしろにしてはいけない。

ずっと一貫して脚本家におもちゃにされてるとしか見えない丑松は
ここまで情けないと嫌いを通り越して哀れになってくる。

ハチャメチャ過ぎて行動原理が意味不明。

ロックを愛する私からすれば
あんなものをロックと言うつもりならとんだ茶番だ。

過去の遺物に対する執着。
せめて自己保身ではない動機が欲しかったが
自己中としか見えないので全く共感も同情も出来なかった。

<ようやくの作品タイトルに相応しい展開>

とは言え、16話でようやく具体的な目標となる
メインイベントとなりそうな
「3つのアイテムを揃えて祭りを復活させよ」といったクエストが発生した。

この流れなら食傷するキャラ描写も一段落になると淡い期待。
次回以降、いい加減にいい方向に行けばいいのだが...。
{/netabare}
★ 第25話(終)「桜の王国」
{netabare}
<由乃はフリーター街道一直線?>

最後の最後で由乃が新たな町おこしに飛び組む〆は勘弁してほしかった。
努力家ではあっても凡人の彼女を、普通の職業に就かないせいで、
彼女の未来に明るさを感じられないではないか。

ここで由乃は、クエスト(町おこし)に魅入られた者として見て取れた。
契約期間満了後、無責任にその任を終える日々を
彼女の若さで与えることは人生のプラスになるとは思えない。
一歩間違えると彼女の将来はゲーム廃人と同等になりかねない。

それ以外は、1~24話で積み重ねたものに魅力を感じられたなら、
なかなか上手いまとめ方だと思うが、その点ダメダメだったので
感動もなしだった。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 30

75.9 3 P.A.WORKSで社会人なアニメランキング3位
白い砂のアクアトープ(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (445)
1351人が棚に入れました
「――見えた?」くくるは、そっと、がまがま水族館のヒミツを教える。「ここではときどき、『不思議なもの』が見えることがある」夏の日差しが降り注ぐ、沖縄。那覇市内からバスに乗り1時間あまり揺られた先に、その水族館はある。沖縄本島南部、美しいビーチのすぐ脇にある、ちいさな、すこしさびれた「がまがま水族館」。18歳の女子高生・海咲野くくるは、そこでまっすぐ、ひたむきに仕事をしていた。祖父に替わって「館長」を名乗るほど、誰よりもこの水族館を愛している。ある日くくるは、水槽の前で長い髪を揺らしながら大粒の涙をこぼしていた女の子・宮沢風花と出逢う。風花は夢だったアイドルを諦め、あてもない逃避行の先に、東京から沖縄へやってきたのだ。がまがま水族館に流れる、ゆっくりとした、やさしい時間。居場所を求めていた風花は、「水族館で働きたい」と頼み込む。出会うはずのなかったふたりの日常は、こうして動き始めた。しかし、がまがま水族館は、「不思議」と一緒に、「閉館の危機」という大きな問題を抱えてもいた。迫りくるタイムリミットを前に、ふたりは立て直しを目指して動き始める。かけがえのない場所を、あたたかな寄る辺を、守るために。

声優・キャラクター
伊藤美来、逢田梨香子
ネタバレ

やぎゃあ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テーマ(コンセプト)がやや迷子

【作画(キャラデザ、背景など)の評価】
私はP.A.worksの作画の虜で、同社の作品は内容に関わらず視聴することにしています。

本作も作画は大満足。特に海を見ていると沖縄行きたくなりました。
キャラデザも女性は可愛く、男性はかっこよく描かれていたので満足です。


【物語のざっくり評価】
要所要所では明るい展開がありますが、大部分はわりと重苦しいです。なんとなくスッキリしない展開がずっと続いていた印象を受けました。P.A.Worksの十八番の「お仕事アニメ」と思って手を出すには・・・お眼鏡にかなわないかも?

全体的に『厳しい現実を味わうのも一興』ということを描いている作品でしたね。


【キャラの評価】
キャラクターの深堀が物足りない部分が多かった印象です。おそらく尺が足りなかったんでしょうかね・・・。せっかくの個性が埋没しちゃっているキャラが多かったように思います。

例えば {netabare}おじぃに関しては、個性的で好きなキャラではありましたが、その伝説っぷりは全然伝わってこなかったです。空也にしても、なぜあんなにも女性嫌いになり、なぜ夏凛さんだけには少し気を許せるのか・・・もう一捻りドラマを描けたのでは。味のある個性を持っていたのに活かしきれていないのが惜しかったですね。{/netabare}

あと私の価値観と相容れないキャラや、人としてどうかと思うキャラがいたのは残念でした(後述)。

ちなみに、外見はみんな甲乙つけがたいですが、内面で見るなら、観光協会の夏凛さんと定食屋のうどんちゃんがお気に入りです。

頑張り屋だけどちょっと空回りしている くくるも好きですし、面倒見のいい風花も悪くはなかったんですが・・・、くくると風花の関係性が終始気持ち悪く感じてしまいました。くくる単体、風花単体でなら何ともないんですが、この2人が揃うと・・・何とも言えない気分に。


【物語の総評】
描こうとしているテーマ(コンセプト)がやや迷子になっていたように感じました。特に1クール目と2クール目では、別作品でも見ているのかと感じたほどに。

純粋な恋愛観を描きたいのか、複雑な恋愛観を描きたいのか、青春を描きたいのか、仕事観を描きたいのか、人生観を描きたいのか、ファンタジーを描きたいのか・・・。すべてを良いとこ取りしようとした結果、すべてが中途半端になってしまっていたように感じました。

中途半端なままだと「その要素入れる必要あった??」という印象で終わってしまいます。いろんな要素を取り入れるからには、そこに「明確な意図」があってほしい・・・かな。

P.A.Works作品の中で、
複雑な恋愛観なら「凪のあすから」、
青春(努力&友情)なら「TARI TARI」、
青春(恋愛)なら「色づく世界の明日から」、
仕事観なら「SHIROBAKO」「サクラクエスト」「花咲くいろは」など、

とパッと形容できますが、本作は何と形容していいものか・・・。

心温まる話、グッとくる話、クスッとくる話など・・・要所要所では楽しめたエピソードはちゃんとありました。ただ、ややコンセプトが迷走ぎみなせいで、全体的に見ると「何を伝えたいのだろう?」と感じてしまう部分が多かった・・・かな。

あと私が一番引っかかったのは、この作品は全体的に「不可解な価値観」が漂っているように感じた点ですね。(詳細は2クール目以降のレビューにて)


【作者に対して一言】
{netabare}くくるの人生を決めるのは「くくる自身」じゃないでしょうか。周りの大人たちが「くくるにはこれが必要だ」「くくるにはこういうことをやらせたい」と、くくるの成長像を勝手に描くのはやや傲慢だと感じました。

もちろん、自分の人生の進路が「希望通りにならない」のは仕方のないことだと思います。くくるの希望はともかく、くくるの適性から必然的にマッチングされた配属であれば、何も問題ないです。すべてが思い通りにいくわけではないことも含めて人生ですし。

ただし「くくるが望んでもいないこと」を「くくるの適性も考慮せず」、「第三者の思惑」で押し付けるのは傲慢じゃないでしょうか。くくるが最終的にどう思うかは、ただの「結果論」です。その過程が傲慢だと感じました。

ちなみに、おじぃとティンガーラ館長の思惑(意図)をもう少し詳しく描いて欲しかったです。尺の都合だと思いますが。{/netabare}


(以降、各話視聴時の不定期レビューです)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<10話視聴時点の感想>

正直 今の所は盛り上がりに欠けるなぁと感じています。ただ10話視聴した時点で2クール目があると知ったので・・・最終評価は先送りします。おそらく劇的に展開するのは2クール目からでしょうから。

{netabare}1クール目はおそらく『のれんに腕押し』という状態を描いているのでしょうね。くくるがあれこれ試行錯誤しようが『がまがま閉館』という絶対的な未来は揺るがない、と。鳴かず飛ばず、打てども響かず。

ただ見方を変えると、ここまでの話で『明確な山場』が無いような気がするんですよね・・・。くくるが「手痛い失敗」をするわけでもないので、挫折や後悔や反省をするわけでもなく、故に壁を乗り越えて「成長する」という展開もない。

何かを試してはカレンダーと睨めっこし、また何かを試す・・・。ただひたすらに『何をやっても、何も起きない』という展開で悶々とするだけ・・・。たぶんこれが盛り上がりに欠ける理由なのかなぁ、と。

おそらく、すべては1クール目のラストで絶望を突きつけるためのお膳立てなのでしょうね。なので1クール目は終始スッキリしない展開が続きそう。たぶん劇的な展開は全部2クール目に回しているのかな?と予想してます。{/netabare}

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<1クール目ラストと2クール目予想>

まだ残り何話か残っているでしょうが先の予想を少し・・・。

{netabare}製作スタッフのプロジェクト名が、2クール目の展開を示唆している気がします。

アニメの制作チームが『Project ティンガーラ』を名乗っていて、作中で新しく建設中の水族館の名前も『アクアリウム・ティンガーラ』って言ってましたからね。喧嘩別れしたティンガーラの研修生とそれっきりなんてのも不自然ですし・・・本作の本当の舞台はそっちなんでしょうね。

ということは、『がまがま水族館はもう・・・』ってのが1クール目までの話なのかな?{/netabare}

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<11〜12話/13〜17話の感想>

{netabare}やはり がまがまは閉館する運命だったんですね。ずっとモヤモヤする物語でしたが、くくるがそれを受け入れる過程はグッとくるものがありました。

2クール目があると知った時点で、1クール目は『視聴者にとって我慢の時』なんだろうなぁと受け止めていましたが、ようやく新しい風が吹き、重かった空気が流れて行くのを感じました。

そして、2クール目からの展開が予想外すぎて笑ってしまいました。嫌味な意味ではなく「なるほど〜、そうきたかぁ〜w」的な感じで。舞台がアクアリウム・ティンガーラに移るとは予想していましたが、まさか飼育員ではなく企画の仕事だったとはw ストーリー展開もだいぶSHIROBAKO路線になりましたね。P.A.Worksの十八番と言ったところでしょうか?w

1クール目とは打って変わり、物語がテンポよく動いていてます。今の所は好印象です。

がまがまで出会った研修生との再会、彼女との衝突と和解、新しい職場での奮闘・・・テンポ良すぎて私が予想していた内容はあっという間に消化してしまい、もうこの先どういう展開になるのか読めませんw {/netabare}

先の展開が楽しみです。

ただ余計な一言を付け加えると、1クール目と2クール目は別物のアニメを見ているような印象を受けていますw

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<ストーリー全体で気がかりな点>

まだ2クール目中盤ですが、一旦この作品の気がかりな点をまとめておきます。

(※長文注意)
{netabare}私は “自分の人生の進路を他人に委ねる考え方” が好きではないので、登場人物の『進路の動機』は気に入らないです。この点は一貫して残念なアニメ。

仮に、夫婦や、きっと将来を添い遂げるんだろうなと想像できるほどの関係など、「自分の人生を委ねるに値する人間関係」において委ねることは、何も違和感は感じないですが・・・。

例えば、カイは {netabare}恋わずらいで くくると同じティンガーラに就職先を決めた点。バイト時代はまだわかります。しかし『人生の進路』ともなれば話は別です。“あの子と離れたくないからついて行こ〜”って考え方が本気で苦手。

特にカイは漁師の息子で、釣りも好きで、海も好き・・・であれば『恋わずらい』という要素を抜きにすれば漁師を継ぐのが自然。でも水族館に就職した。なぜ?それは『恋わずらい』のせい。

潔く告白はできないくせに、勝手に『くくると人生を共に歩む』という願望を抱き、就職先にまでくっついて行くという粘着さが気味が悪い。いや、その重大決心ができるならせめて告白せぇよ!w 話はそれからでしょ。就職先が同じじゃなきゃ恋愛できないなんて世界じゃないでしょうに・・・。婚約者どころかまだ恋人ですらないのに、自分の人生を「くくる基準」で決めているところがキツイ・・・。

ならば、もしも カイの知らぬ間にくくるが別の人と恋をし結婚してしまったら、『カイの人生って何なの?何でお前ここにいるの?』ってなっちゃうじゃないですか。

こういう「恋愛観」と「人生の進路」を結びつける動機は苦手。{/netabare}

あとは、風花も同様です。というか風花の方が極めて重症。ことさらに {netabare}「くくるのため」「くくるが心配」「くくると一緒なら」という感情で行動し、きわめつけは“くくるがティンガーラに行くって言った時から決めていたんだ”は寒気がしました。

ならば、もしも くくるが企画の仕事にうんざりして仕事辞めると言い出したら、風花もまた辞めると言い出すんですか?・・・そこまで行くともう気持ち悪いですよ。これもやはり『風花の人生って何なの?』案件です。

あと全然しっくりくる理由もなく くくると風花が物語冒頭からひかれあっていることに、百合っぽさが感じられて嫌です。特に2クール目で、おじぃからくくるの住所を聞き出して「隣の部屋に黙って引っ越してきた」のはもはや鳥肌もの・・・。

例えば「社員寮でたまたま隣室になった」という設定だって、同じ展開は描けたであろうに・・・。むしろ社員寮という設定の方が、仕事の合間にみんなで集まるという展開にも綺麗に筋が通るでしょうに。私は戦慄しましたが、作者としてはそこに強いこだわりがあったのでしょうね・・・。

例の母子手帳が登場した時に『あ!もしかして二人がひかれ合っている理由は、生き別れの姉妹なのか?』と期待しましたが、あれは普通に死産した双子の姉らしいですからねぇ・・・。なら なおさら二人の意味深なひかれ合いは何なのよ?って。『百合要素を入れたかった』以外での説明がつかなくなってませんか?w{/netabare}

率直に言って、こういう人たちの『人生観』は私の肌には合いません。いや、特殊な価値観(百合)については別に棚上げしても構わないですが、『恋愛観と人生観を直結させるストーリー』は苦手です。特に青春ラブストーリーでは『好きな人と同じ学校に行きた〜い!』という動機で描く作品がありふれてはいますが、正直 私の性に合わないです。

恋愛にしろ友情にしろ特殊な価値観にしろ、『自分の人生の進路』を他人を基準にして決めてしまう人には共感できません・・・。それが他人ではなく、『将来を誓い合った間柄』か『それに相当する強い関係性』であれば許容しますけど。

ちなみに異性愛だろうと同性愛だろうとそこは構いません。私にとっては『ちゃんとお互いの人生の責任を持てる関係性か』が重要なんです。それであれば、お互いを基準にして進路を考えるのは構わないです。

そういう展開を描きたいなら、その展開を迎える前に『そういう関係性をちゃんと築いてくれ!』って言いたいんです。設定上そうなんです、じゃ通らないです。視聴者がそれを受け入れるようにストーリーを描いてもらわないと・・・。

ちなみに、夏凛さんや うどんちゃんの『人生観』は好きです。

夏凛さんは{netabare}最初から水族館で働きたい想いを持っていたけど、いろんな事情があって諦めてしまったものの、移動水族館を手伝ったのをキッカケにその想いが再燃し、一大決心してティンガーラに転職したってのは共感できます。この動機なら応援したくなります。{/netabare}

うどんちゃんも{netabare}『料理の腕を磨いて自分の店を持つ』という目標に向かい、実家?の店を飛び出して新天地で様々な料理を覚えようと努力している姿勢は応援したくなります。{/netabare}

2クール目から明確に「お仕事アニメ」路線に舵を切ったと感じていますが、お仕事アニメに必要なのは夏凛さんや うどんちゃんのような人。カイと風花の設定は足かせになっている気がします。

あとは『進路』の話からは脱線しますが、知夢さんの設定はちょっと苦しい・・・。現実的に考えてしまうと、{netabare}『子供がいることを隠して働いている』方がよっぽど職場に迷惑をかけると思います。・・・現にそういう脚本に仕立て上げてますし。

この流れは『くくると知夢を喧嘩させたい』という結果(結論)から作り始めてしまった『逆算式シナリオ(結論ありき)』に見えましたね。だいたい『逆算式』で脚本を作ると、設定やそこに至る過程が強引になりがちです。

特に『自分の上司にだけ打ち明けている』って状況がよくわかりませんでした。上司がそれを受け入れてくれている前提があるなら、なおさら職場全体で共有した方が良いかと・・・。みんなでフォローするように指示を出すのも、角が立たないように職場を上手く回すのも上司(管理職)の役目でしょ。

知夢さんは過去の職場運に恵まれなかったことが「トラウマ」になっていたことは描かれましたが、だからってシングルマザーを隠す理由にはならないかと。それに、今の職場も以前と同様にギスギスしているって状況ならまだしも、今の職場は嫌味な上司でもなかったですし、嫌味な同僚でもなかったので、余計にしっくりこなかったんですよね・・・。

同僚視点で「理由のわからない仕事拒否」「何でか知らんけど特別扱いされている」なんて人がいれば、それを快く思わない人が出てきてしまうのはそりゃ当然でしょう・・・そう、くくるのように。くくるだって理由を知ってれば噛み付いたりしなかったでしょう。

トラウマを理由に隠したところで状況が好転するわけもなく、隠したがっていた動機には釈然としませんでした。喧嘩する理由を無理やり作ったように見えました。

喧嘩前後のシナリオは腑に落ちなかったですが、シングルマザーの設定が明るみになった以上は、ここから良い感じのキャラに育って欲しい。{/netabare}
{/netabare}

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<18話〜最終話の感想>

2クール目から雰囲気変わっておもしろくなり始めたと感じましたが・・・ちょっと期待しすぎたかな。

(※長文注意)
{netabare}要所要所で感慨深かったり微笑ましくなれる話もありましたが、要所要所で気持ち悪いと感じる展開が出てくるんですよね・・・。2クール目に流れ変わったと思いましたが、明るい雰囲気だったのは最初だけで、やはり大部分は重苦しい感じでしたね。

18話で朱里(バイトちゃん)の心境の変化を描いたり、19話で風花の心境の変化を描いたのは、キャラクターの深堀になっていて良かったと思います。

ただそれ以降が・・・。

心が折れて働けなくなってしまう人の気持ちはわかります。だからくくるが がまがまの最後を見届けることができず、そうまでして没頭した仕事もうまくいかず、心が折れて失踪する展開はまだ理解できます。

風花がくくるを親友として心配する気持ちもわかります。

ただ、うみやんからくくるの居場所を聞いた途端に、風花まで仕事を休んで飛び出す展開がやはり気持ち悪い・・・。うみやんの奧さんに保護されて民宿で羽を休めていると知って「ちゃんと安否確認できた」のに、自分の仕事を放り出す意味がわからないです。

それはそれで「風花の仕事に対する責任感」はどうなってんのよって・・・。これが『目撃情報のみで未だ保護されておらず、その後の行方もまたわからない」って状況が続いてたのなら、わからんでもないですが。

風花は序盤からここまでかけて「生き物の命」「生き物との関わり方」を学んできたはずなのに、突発的にシフトに穴開けるほどの事態ですかって・・・。何でちゃんとシフトを調整して有休とってから迎えに行かないのでしょうか。「生き物の命」と「くくるに “今すぐ” 会いに向かう」ってのを天秤にかけるのはおかしくないですかね?・・・もうその感情は「友情」ではなく「依存」じゃないでしょうか。

そしてUSTDプロジェクトの応募前は「くくると2年間も離れたくないからUSTDに応募できない!」、でも意を決して応募したのに、合格したらしたで「くくると2年間も離れたくないからやっぱり断る!」・・・もうどこまで気持ち悪いキャラとして描けば気がすむのでしょうか。

ここまでいくとさすがに、よくある友情や恋愛からは『逸脱しすぎた心理』ではないでしょうか?このアニメ、『強烈な共依存関係』を描きすぎですよ・・・。風花というキャラクターは、決して悪い人ではないのはわかりますが、この重度の依存関係がとにかく気持ち悪かったです。


あと最後の最後で唐突ですが、『副館長もとにかく嫌い』ということを書き忘れてました。このキャラは論外すぎて今まで触れるのを忘れてましたw

仕事に対して厳しい上司は嫌いじゃないです。むしろ「正しい厳しさ」を持ったキャラなら大好物です。ただ部下をプランクトン呼びするのは「厳しさ」ではなく「侮蔑(ぶべつ)」です。相手を見下す行為であり、上司である以前に人として失礼にもほどがあります。後から銀行員時代がどうのこうのと深堀しようとも、失礼すぎて関わりたくないです。

くくるのウェディングプランが一蹴されてしまった時に「これは想定内だ」と言いましたが、あれこそが「正しい厳しさ」でしょう。

あの言葉の真意は「相手からの厳しい指摘や要望を受けて初めて、自分のプランの見通しの甘さに気づくものだ。だから最初は一蹴されて当然だ。それを受けてお互いが納得いくプランを練り上げれば良い」という意図でしょうからね。

副館長はプランの落ち度に気づいていて黙っていたのではなく、副館長自身もどこにダメ出しされるかなんてわからんでしょうからね。「相手の話を踏まえて、お互いが納得のいくプランを練り直す・・・それが企画の仕事だ。落ち込んでいる場合ではない」と教えてくれているだけで。

この一幕で「副館長の良さ」が表現できるはずだったのに、それ以前のプランクトン呼びで全てを台無しにしてたように感じました。


あと空也とおじぃはもっと魅力的なエピソードが欲しかったなぁ・・・。すごく勿体無い。空也の立ち回りは割と気に入っていたんですが、全然活躍の場がなかったですね。ビーチフラッグの話しかまともにスポット当たらなかったのが残念。おじぃも結局何がそんなに「伝説の飼育員」たらしめていたのか深堀が不十分かと・・・。


と、ここまで結構な酷評をしてしまいましたが、夏凛さんと うどんちゃんの夢が結実したのは良かったです。そっちの展開をもっと厚く・熱く描いて欲しかったです。

特に夏凛さんは、飼育員に空いた1枠を巡り、元来飼育員だったくくるにその席を譲りかけそうになるも、意を決してちゃんと名乗りを挙げた流れはすごく良かったです。ちゃんと「譲れないもの」のために筋を通したのは格好良かったです。

くくるも、結婚式の企画成功を経て企画の仕事に魅力を感じ始め、後ろ向きではなく前向きな想いで企画の仕事を続けると言ったのは、すごく良かったです。ここはくくるの成長が表れていてグッときました。

ちなみにまた小言になっちゃいますが、おじぃとティンガーラ館長が、くくるの希望や適性をそっちのけで「企画」の仕事を経験させようとした意図を、もっとちゃんと深掘りして欲しかったです。飲み屋でのちょっとした会話だけじ物足りなかったです。

飼育員の経験を長く培ったくくるを差し置いて、夏休みにバイトしてただけのカイや風花を飼育員にするなんて、「第三者の意図」が無ければおかしいですからね・・・。おじぃと館長の話をもっと聞きたかったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お仕事シリーズ第4弾

サブタイトルはThe two girls met in the ruins of damaged dream
物語の主題を的確に表しているように思われる。

沖縄が舞台。南城市。キジムナーが優しく見守る世界。

前半クールでは閉館が決まった水族館がまがまが舞台
岩手出身東京でアイドルしてた風花がなんとか閉館を免れようと奮闘する館長の孫娘くくると出会ったことがきっかけでアルバイト。

後半クールは新しくできた水族館ティンガーラが舞台。


伊藤美来さんと逢田梨香子さんの演技良かったと思う。

2人の物語で勿論逃避したり、無断欠勤したり、立てこもったりの彼女たちの圧倒的成長を見るのは楽しかったが、2年後には他の皆さんもしっかり成長してらして良かった。

環境問題がどうとか着地するのに少し時間かかって不完全燃焼な感じは否めないが、シングルマザーのこととか本来はやりたくなかった仕事でも実は向いているかもしれないとか。そういった描き方は好きだった。
シングルマザーは大変だよね。子供を一人で見なきゃいけないことも多いし、働きにくくて給料低いことも多い。特に沖縄だと賃金も安いだろうし。若いときに避妊に失敗してできちゃったとはいえ、子供には罪ないわけだし、子供だけでもしっかり守るそんな社会になればいいよね。個人的には孕ませるだけで何もしない糞な男にペナルティあっても良いのでは?とすら思うときもある。

副館長はパワハラ気味ぽいけどな。あだ名を社員を呼ぶのはコンプライアンス的には危ういのでは?
経験あるとはいえ、その場所では新人なのだから教育など徹底すべきでは?
正直、社会人ってそんなもんだよと言うのは簡単で改善していくのは非常に手間で面倒だが、時代の流れもあるし、変えていかないとね。

あとは美術さんが良い仕事しているのか背景だったり、魚だったりが綺麗だった。それだけを楽しむのも良いかと。


OP
たゆたえ、七色 ARCANA PROJECT
とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか ARCANA PROJECT
ED
月海の揺り籠 Mia REGINA
新月のダ・カーポ 相沢梨紗
ARCANA PROJECTの楽曲を久しぶりに聴いたが、海をモチーフにした作品にぴったりな楽曲。映像も綺麗で良い。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
沈む夢、漂う夢、動きだす夢©projectティンガーラ


第1話 熱帯魚、逃げた
海の生き物が大好きな女子高生・海咲野くくる。彼女の頭の中は、館長代理を務める「がまがま水族館」のことでいっぱい。閉館の危機にある水族館を守るために、夏休み中も仕事に励んでいた。一方、アイドルを辞めた宮沢風花は、あてもなく沖縄へとやってきたが、偶然通りかかった観光協会の久高夏凛に「がまがま水族館」へと案内してもらう。水槽の前で不思議な体験をした風花は、「今、見えてた?」とくくるから声を掛けられる。

第2話 濡れるのも仕事のうち
「がまがま水族館」で働くことなった風花は、くくるのおじいとおばあに迎えられ、海咲野家に身を寄せることに。閉館が迫る水族館を立て直すため、夏休みが最後の勝負とより一層仕事へのやる気を見せるくくる。翌日、風花はくくるから水族館の仕事の厳しさを教わりながらも、2人でペンギンのエサやりショーを行うが…!?

第3話 いのちは、海から
お互いのことを知り少しずつ打ち解けてきたくくると風花。出張でおじいが不在のこの日は、2人でペンギンの体重測定をすることに。風花はエサやり時の失敗を感じさせないほど手際よく仕事をこなしていく。一方くくるは1羽のペンギンの異変に気がつく。命を預かることの重責から不安になった彼女はおじいの帰りを待てず産休中の獣医・竹下に相談するが……。

第4話 長靴をはいた熱帯魚
来場者が海の生き物と直接触れ合えるタッチプールの実施が決まった「がまがま水族館」。夏休みの目玉イベント開催に向けてはりきるくくるは、飼育員の屋嘉間志空也や幼なじみの仲村櫂にも手伝ってもらいテキパキと指示を出していく。一方、案内係を任された風花は、人前に立つことを不安に感じつつも懸命に準備をする。そんな時、風花が元アイドルだと知る飼育員・貝殿轟介が休暇から復帰してきて……?

第5話 母の来訪
「がまがま水族館」に娘を連れ戻しにやってきた風花の母・絵里。しかし、まだ帰りたくない風花はくくるの手助けによって母から逃げることに。再び行く当てがなくなった風花は、ふらりと立ち寄った、くくるの友達である照屋月美が手伝うごはん屋「カメ-」である人物と再会する。一方、残されたくくるは、絵里を足止めするために様々な作戦を実行していた。

第6話 スイーツラプソディ
「がまがま水族館」の閉館が8月末に迫り焦るくくる。なんとか状況を変えるべく必死に集客方法を考えるがどれもピンと来ない。そんな時、風花の言葉がきっかけでオリジナルスイーツ作りに挑戦することに。月美の力も借りて、3人は「がまがま水族館」の新たな名物開発に励む。その後、無事メニューも決まり、オリジナルスイーツ作りは順調かに思われたが……。

第7話 アイスで乾杯
くくるたちの努力の甲斐もあり、来場者数が増えてきた「がまがま水族館」。結果が出て喜ぶくくるは、閉館阻止に向けてより一層はりきる。だが無茶な提案をしたことで、空也と揉めてしまう。その様子を見かねたおじいは、飼育員たちに息抜きのための休暇を与える。翌日、夏凛や月美も加えて海にやってきた一同。バーベキューや海の遊びで休みを満喫するくくるだったがそこにもう一人加わって……?

第8話 crab crisis
夏凛の尽力で生き物を連れて出張をする「移動水族館」の開催が決まった「がまがま水族館」。当日、会場となる病院で準備を進める飼育員たち。その途中、看護師長・金城の元に挨拶に向かうくくると夏凛。だが金城の言葉がきっかけで2人は気まずい雰囲気に。一方、準備を進める風花は持ち込みを禁止されたカニが水槽内に紛れ込んでいることに気が付く。病院の関係者に見つかる前に隠そうとするが!?

第9話 刺客のシンデレラ
建設中の水族館「アクアリウム・ティンガーラ」から研修のためにやってきた新人飼育員・南風原知夢(はえばるちゆ)。おじいの指示で彼女の教育係を任されたくくる。だが新たな水族館を認められないくくるは知夢をライバル視し、試すような態度ばかりとってしまう。その後も打ち解けられずギクシャクする2人は、風花と一緒にペンギンのお散歩を始めるが……?

第10話 置き去りの幻
閉館の時が迫り、一発形勢逆転のアイデアを探すくくる。以前、風花も目にした水槽の幻を宣伝しようと提案する。だが、夏凛たちから不確かなものは宣伝できないと反対されてしまう。それでも諦めきれないくくるは、幻が確実に見える方法を探し始める。一方、風花は自身に映画主演のオファーがきていることを知り悩んでいた……。

第11話 籠城の果て
南城市に台風が迫る8月のある日。閉館反対を訴えるため、くくるは1人で「がまがま水族館」に立て籠もってしまう。彼女を心配した風花が駆けつけ一緒に立て籠もる。だが、進路に悩む風花に対して、くくるは素直になれずそっけない態度をとってしまう。そんな中、激しさを増す台風によって停電する水族館。2人は水槽や生き物に異常がないか見て回る。

第12話 私たちの海は終わらない
営業最終日、「がまがま水族館」には多くの客が訪れていた。その様子に満足げなくくるたちは、最後の思い出を作りつつ今日も仕事に励んでいた。たくさんの人の笑顔と賑わいの中、ちいさな水族館は閉館する。その日の夜、お互いの進路について話すくくると風花。彼女たちの決断とは……?

第13話 海の遙かなティンガーラ
「がまがま水族館」の閉館から月日は流れ、翌年の春。高校を卒業したくくるは「アクアリウム・ティンガーラ」に就職する。新たな職場でも飼育員を希望するくくるだったが、なぜか営業部に配属されてしまう。気持ちの整理ができないまま、配属先に向かったくくるを待っていたのは、副館長・諏訪哲司だった。さらにかつて「がまがま水族館」に研修で来ていた知夢と再会して……。

第14話 ペンギンチェイサー
仕事が上手くいかず落ち込むくくるに声をかけたのは、沖縄に帰ってきた風花だった。諏訪からバックヤードツアーの準備を任されたくくるは、1週間後の開催に向けて知夢や同僚の島袋薫たち飼育員に協力をお願いして回る。一方、くくると同じく「アクアリウム・ティンガーラ」に就職した風花は、「がまがま水族館」での経験からペンギンの飼育を担当することに。そこでチーフの知夢からテストを出される。

第15話 ウミウシ大論争
期間限定の展示でウミウシを。偏食だから飼育が大変なようで無給餌でお客さんに見せるかどうか揉めるぞ。水族館は人間のエゴもあるなあと納得。

第16話 傷だらけの君にエールを
ペンギンの卵の孵化が近づく「アクアリウム・ティンガーラ」。新たな命の誕生を見守るため、泊まり込みで孵化を見守ることになった風花たちペンギン担当の飼育員。だがなぜか、知夢だけは泊まりのシフトを免除される。知夢だけ特別扱いされていることが納得できないくくる。しかし、飼育部長・雅藍洞凡人から知夢が周囲に隠しているある事情を聞いてしまい!?

第17話 くつろぎ処 海月風
久しぶりに休みが揃ったくくると風花と月美は、「アクアリウム・ティンガーラ」の職員たちとの親睦会を開催することに。やってきたアルバイトの真栄田朱里や、飼育員の米倉マリナに料理をふるまい、もてなすくくるたち。その後、勤務明けの知夢や薫も合流し、さらに空也、櫂、同僚の比嘉瑛士も加わり、賑やかな休日を楽しむ。

第18話 あかりの灯るとき
朱里が発案した職員たちが海の生き物に関するコスプレをして接客する「コスプレイベント」の実施が決まった。しかし諏訪の判断で、アルバイトである朱里に代わりくくると夏凛が準備を任される。くくるは朱里にも水族館の生き物たちを好きになってもらおうとするが、朱里は今一つ興味を持てないでいた。そんな中、イベント開催前日の夜、配付予定の魚のシールが発注されていないことが判明して!?

第19話 さよならハイヒール
ペンギンの雛の密着ドキュメンタリーの撮影が決まった「アクアリウム・ティンガーラ」。撮影前日、下見のために番組撮影クルーと風花のアイドル時代の後輩・城居ルカがやってくる。後輩との再会を喜ぶ風花だったが、その場にいたディレクターの提案で、ルカと共にレポーターとして番組に出演する流れに。断ろうとする風花だったが、どこか不安げな様子のルカを見て……。

第20話 迷子のプランクトン
新エリアオープンにむけて、膨大な量の仕事に追われるくくる。そんな中、空也から近くの海岸に野生のイルカが迷い込んだことを聞く。早速、様子を見に行くと、同じくイルカを見に来ていたおじいと鉢合わせる。その場で、もうすぐ「がまがま水族館」の解体工事が始まることを聞き、ショックを受けるくくる。しかし、気持ちの整理をする間もなく、諏訪から新たな企画を任されてしまい……!?

第21話 ブルー・タートルの夢
仕事が上手くいかず、さらに解体された「がまがま水族館」を目にしてショックを受けるくくる。翌日、無断で仕事を休み離島へと足を運ぶ。そこでウミガメの研究と保護活動をする轟介の妻・具殿岬と出会ったくくる。岬の仕事を手伝いながら、ウミガメの孵化を見守ることにする。一方、くくるのことが心配で仕事に集中できない風花。そんな中、飼育担当のケープペンギンたちに異変が起こり……。

第22話 覚悟の帰還
ウミガメの孵化を見届けたくくるは、気持ちを新たに「アクアリウム・ティンガーラ」へと戻る。そんな彼女を夏凛と朱里は温かく向かえ、諏訪は引き続き、新エリアを使った結婚式の企画を任せる。結婚式にふさわしいアイデア出しに悩むくくるは、知夢たちにも協力してもらい、ついに企画書を完成させる。そして、向かえたウエディングプランナー・三浦へのプレゼン当日。果たして、くくるの企画は通るのか!?

第23話 水族館の未来
星野から、海洋生物の研究や環境問題に取り組む大型プロジェクトが発表される。以前、岬から環境汚染が原因でたくさんのウミガメが命を落としていることを聞いた風花は、強く心を惹かれる。だが、参加条件がハワイでの2年間の研修と言われ、くくると離れたくない風花は参加するか悩む。一方、飼育部への移動について、星野と面談をするくくる。その場で諏訪の過去を聞いて……?

第24話 白い砂のアクアトープ
くくるが企画した結婚式と新エリアのプレオープンを目前に控え、準備に励む「アクアリウム・ティンガーラ」の職員たち。一丸となって準備した甲斐があり当日、会場は新郎新婦や来場者の笑顔が溢れる。無事、大きな企画を終えてここで一度、別々の道へと歩むことになるくくると風花。新たな道へと踏み出す2人に再び、優しい奇蹟が起きる……。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

とっちつかずな印象

一部面白い部分はあったが全体的には負の印象が強い、そんな感じの作品だった。

↓1クール目時点感想
{netabare}
水族館働くお仕事シリーズ?

P.A.なだけあって期待してたけどあまりに期待外れ。
まず、キャラの精神年齢が低いせいでどのキャラも好きになれない。
ククルとかわがままばかりでほんとに高校生?って感じだし、9話の研修生はもっと酷かった。
ククルとあの人お互い敵視してたけど、子供の喧嘩にしか見えなかった。
ほんとに酷い。

そもそも1クール目どんな内容だったか?と聞かれると水族館が閉館した、としか答えられない。
印象的なエピソードが一つたりともない。
キャラの掘り下げ回も全然ないし。
悪い意味で印象的なエピソードなら何個もあるけど。
母回、兵隊回、研修生回、カニ回、台風回の脚本はほんとにどうかしてると思った。
展開が雑というか稚拙というか何がしたいのかわからないというか。
そもそも、高校生が館長代理任される水族館て。
ファンタジー要素も現時点だと必要性を感じないかな。

それと、これは自分だけかもしれないけどキャラデザに違和感。
目が大きすぎて違和感あるし、髪の色もなんか引っかかる。
なんというか、青色や緑色といったアニメの髪色をリアル寄りに近づけてる感があって不自然さが出てる気がする。
これなら普通にリアルな髪色でやるか、もしくは普通にもっとアニメっぽい青とかにしてくれた方が良かった。
作画もP.A.にしては微妙な方だし、P.A.もうだめなのかな。

12話は上手く締めてたけどこれ2クールもやっちゃうのかってのが現時点の感想。

↓1クール目1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
沖縄?ファンタジー要素あり?
背景やっぱりいすごいな。
ぼったくり占い師。やさしかった。
キャラデザちょっと違和感。青髪の子目大きすぎ。
今後に期待できる一話
2クールだからってのもあって展開がかなり丁寧だった。
やっぱり2クールのオリジナルアニメは面白い。 

2話 ☆8
沖縄弁面白いなw 痛そう。
てか教育すらせずにいきなり現場で仕事させた方も悪いよね。
あー閉店危機で追い込まれてるのか。
水浴びせるのかよw てかククルって何歳なんだ?

3話 ☆6
今更だけど高校生が4人で水族館経営してる違和感。
え、なんでそんな妊娠真っ最中に手伝いに来たし。
ええ、何で客の前に寝かせるw

4話 ☆9
かげきかな?w
客の民度どうなってんだよ。
これ青春ものかお仕事シリーズどっちなんだ。

5話 ☆5
ええ、ふうか逃がすのはククルの自己勝手すぎるだろ。
別に悪そうな母じゃないし、意志すら伝えてないのに。
料理作画はほんといいなぁ。
ええ、酒で寝かせるとかマジで頭おかしいだろ。
親切に匿おうとしてくれてる人に平気で水族館に戻ってと伝えられるのも意味わからん。
マジでこんなまともな親なら普通に最初から話せよ。
まあ前半は酷かったけど母とちゃんと話すところは良かった。
死んだ魚を追悼するところも良かった。

6話 ☆5
資格色々あるの大変だな。アニメとしてはそういうとこしっかりと描いてくれるのいいけど。
は? なんか唐突に意味不明展開差し込まれたw 
急に出てきたキャラの兄が戦争で死んだとかどうでもいいし感動できるわけねーだろ。
謎幽霊もいらないw かき氷は良かった。

7話 ☆8
水着回いらな。
今更だけどこういう空気感のアニメは現実味のある髪色の方が良かった感。
髪色がめっちゃ違和感ある。
空也の話良かった。

8話 ☆3
小児科?
連れていくぐらい許してやれよw
閉館しないように具体的にどうこうするって言う展開がまだないのな。
閉館嫌だなー言ってるだけで。
なんでカニが服に上るんだよw
え、カニ嫌い設定いる?
これでいい話感出すのはさすがに無理がある。 

9話 ☆0
この研修生態度が大人げなさすぎるな。
その姉妹がふうかってオチではないよね?w
大人げない大人キャラほんと不快だわ。
高校生に研修させてるのがアレなのはマジだが。
ほんとなんだこいつ。
ククルもほんと精神年齢低く見えるのがなぁ。

10話 ☆4
あのクズはもう出てこないのか。
占いなのに頑張るってなんだよ。
なんでアイドルやめてるのに映画に誘われるんだよ。
そんなウソ公式に吹聴したならただじゃすまないだろ。
殴るのなんだ?

11話 ☆4
くくる子供かよ。
草、なんだこのクソ展開。
せめて閉館を防ぐための具体的な解決策でも示せよ。
ほんとにこれじゃガキと変わらん。
ダメな方のPA、どうしてこうなった。
二人で立てこもりってw
ほんとどうやったらこんな酷い脚本思いつくんだ。
台風対策がテープだけって。
自然にキレるの草、てかなんでこんな吹っ飛んでるんだw
ギャグアニメかよ。
作画も言うほどよくないしほんとPAどうなってしまったのか。

12話 ☆7
ファンタジー要素いる? 百合か? 
いや結局断るんかよ。じゃあ何で帰るんだ? 久々の良回
{/netabare}
{/netabare}

↓2クール目感想
{netabare}
2クール目の序盤の方は面白くて後半から面白くなるパターンかと思ったけど、終盤はやっぱり失速していったかなと言う感想。

最終回が酷かったので正直印象はかなり悪くなってるけど、中盤あたりのお仕事アニメしていたころはほんとに面白かったと思う。

まず、1クール目で嫌いだった研修生とかは後半割と改心してくれて嫌いじゃなくなったし、メガネの奴とかティンガーラ組のキャラが良かったので、会話とかそういった面では面白かった。
副館長もネタキャラとして見てたので、パワハラだけどそんなに不快感はなかった。
ウミウシのことを心配したり、イルカの心配をしたりするくくるや、ペンギンのことを考えるふうかなど、海の生物への思いが伝わってくる描写が多かったのも良かった。

他にも単話で面白かった回で言えば、16話の研修生回とアイドルの子の回、ウミウシの回。
それと、結婚式のプランが滅茶苦茶で突き返される回は挫折というものがしっかりと描けていて良かったと思う。
あの回だけ副館長も少し優しくなっていて好感が持てた。
まあそのあとの無断欠勤は論外だけど。

ただ終盤はなんというか適当。
環境問題の話とか1話だけで扱えるものじゃなかったし、海外研修の話も行って帰ってきましただけなら挟む意味あったか?ってなった。
結婚式も引っ張った割にあっさり...。
最後駆け足になるなら1クール目のつまらない話を消してこっちに尺を割いてほしかった。
最終的には百合エンドというなんというかうーんって感じのオチ。
百合は好きだけど、こういう現実的な話で百合エンドみたいなことをされると正直えぇ...って感想にしかならない。

あと全体を通してみるとかなり不満も多い。
まず1クール目のがまがまパートの必要性が皆無なこと。
がまがまでの経験が活きたと感じる場面もなかったし、壊れたがまがまを見て何かを得るとかそういうのもなかった。
1クール目の時はがまがま水族館を復興するか、壊れたがまがまを見て何かを思い返して...みたいな展開があるのかと思ってたが何もなかった。

あと、キジムナーは必要あったのかなぁ。
あのキャラが絡んだ兵隊回とか微妙だったし...。
最終的にも良くわからんまま終わる。
男キャラの存在感も薄かった。ほんとに影が薄い。
2クールやって存在感があったキャラ5人ぐらいしかいない。
せめて何かしらの掘り下げ回を一話ぐらいは欲しかった。
てかそれこそ、がまがまパートを削ってやるべきだった。

全体を通して言えば何がしたかったのか。
キャラが成長している感は正直ないし、2クール貫き通してこうだったという感じのものは正直ない。1クール目と2クール目は正直別アニメのようだし。
悪くはなかったが...というのが自分の感想。

↓2クール目1話毎メモ
{netabare}
13話 ☆5
OP1クール目より好き。
ガバガバ水族館公式蔑称だった。
この大人げないキャラほんと不快だわ。
ほんとこいつのせいでつまらんな。
この眼鏡はいいキャラしてる、こういう奴でいいんだよ。
結局百合か。こっからどう話を展開するんだろ

14話 ☆6
OP神。ほんとこの元研修生嫌いだわ。
こいつを好きになれる要素を何か作ってくれ。
なんだよこの丸投げ。この眼鏡はいいキャラだな。
けど空也ともう一人の男すら掘り下げ全然できてないのにまたメインキャラ増やしてどうするんだとは思う。
こういう水族館の裏側とかがしっかりと紹介されるのもいいな。
くくるいつのまに研修生認めてるの。
酷い名前だなw 副館長もゴミだな。 

15話 ☆8
糞上司。テンション低くね?
カイの周りの人たちはいいな。
こういう専門的なことを描いてくれるのはいいんだけどなぁ。
あくまで魚、ウミウシのことを考えてるククル好き。
上司がゴミ。水族館のことで対立を描くのがいいな。
確かに意識高いけど正論だ。
いや、なんで返すの駄目なの?

16話 ☆9
うーん、この研究生w
え、子育てすんの?w 
いやマジかよw ???
ほんとこの研修生。今回は良かった。
子供に水族館を見せる展開好き
研修生少しは好きになれたかな。

17話 ☆10
研修生感じよくなったな。
夜の部(意味深) 
やっぱ謎ギスギス展開なしでキャラ皆仲良くしてたら面白いな。
海ブドウタコ焼きに入れるなw

18話 ☆7
副館長もコスプレしろ。
なんだよこのコントw
副館長何のコスプレだよw 海賊か?

19話 ☆8
やっとアイドル設定が活きるのか。
結局一緒に出るのね。わざとらしすぎるw
このアイドルあざとすぎだろw
対比だろうけど、ペンギンの背中を押すのは少し強引か。

20話 ☆9
ゴミ副館長
観察力すごいな。ガバガバ水族館...
副館長さすがにほんとにきついな。
ああ、仕事時間にやってたのか、そりゃ駄目だな。
水族館で魚食べるのか。これ見るの辛いわ。
しっかりと失敗を描けていたから良かったとは思う。

21話 ☆7
無断欠勤やめろw
連絡なしで休むのはどうなの、責任感がないというか。
ホームシック がまがま館長に似た感じだな。
目的地に向かうウミガメと目的を見失ってるくくるをかけてるのか。

22話 ☆5
ほんと何休んでんだよw
環境問題テーマにするのはデカすぎるし今更すぎる。
タイトル回収。裸足はないやろ。

23話 ☆5
百合。水族館のでもいいだろw
百合エンドかー。
海外てここからさらに風呂敷広げるの? 
単話毎で言えば面白いけど全体で見ればかなり言いたいことがある。

24話 ☆3
これどうやって畳むの?
タイトル回収?
ティンガーラとがまがまを比較するのね。
あ、お前結局何やねん。キジムナーくん。
男キャラの存在感薄いよなぁ。
結婚式もあっさりすぎる。
もう帰ってくるなら海外研修やる意味あった?
うーん
{/netabare}

曲評価(好み)
OP1「たゆたえ、七色」☆7.5
ED1「月海の揺り籠」☆8.5
OP2「とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか」☆9
ED2「新月のダ・カーポ」☆7.5
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ページの先頭へ