MAPPAで漫画原作なTVアニメ動画ランキング 12

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のMAPPAで漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月26日の時点で一番のMAPPAで漫画原作なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.6 1 MAPPAで漫画原作なアニメランキング1位
賭ケグルイ(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (967)
4696人が棚に入れました
舞台は、日本政財界有力者の子女が集う名門・私立百花王学園。この学園でもっとも重要な能力は、勉強や運動ではなく「駆け引き」「読心術」「勝負強さ」――つまりギャンブルの強さが全てを決める。学園はギャンブルによる階級制度(ヒエラルキー)で支配され、その頂点には絶対的権力を誇る「生徒会」が君臨。賭けるモノは「大金」「カラダ」そして「人生」。そして、本作の主人公となる謎多き転校生・蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ)の登場により学園の階級制度に異変が起きていく。

声優・キャラクター
早見沙織、田中美海、徳武竜也、若井友希、奈波果林、伊瀬茉莉也、芹澤優、杉田智和、鵜殿麻由、福原綾香、沢城みゆき
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お淑やかな美少女が実はギャンブル狂

原作未読。最終話まで視聴。

【物語】
イカサマや策略を張り巡らせた相手に対し、主人公が人並外れた洞察力、記憶力、交渉術など駆使して挑む物語。
しかし、最後の勝負所だけは{netabare}運を天に任せていることも多々あり{/netabare}、視聴者をドキドキさせます。

ある意味、主人公最強系と言えるかも知れない・・・。

【作画】
こういう物語の場合、細かな感情の変化を表情で表す必要があると思いますが、とてもうまく表現されていたと思います。
もちろん、”顔芸”も含めて良かった。(笑)

【声優】
主人公を演じた早見沙織さんと生徒会長役を演じた沢城みゆきさんはとても良かったです。
そういう意味で、最終話はとても見ごたえがありました。

【音楽】
OP、EDとも作品のイメージに合っていたと思います。

【キャラ】
「物語の性質上」ってことかも知れないけど・・・。
かなり「イッちゃっている」人が多いです。(笑)

【最後に】
{netabare}イカサマの無いギャンブルってないのかな?
生徒会役員って言っても、イカサマばかり・・・。
威勢の良い、カッコいいことを言っていても、結局イカサマばかり・・・。
イカサマで成り上がった生徒会役員が、偉そうにしている所がとても笑えた。

もしかしたら、大物ぶった小物をあざ笑う作品なのかも知れない。{/netabare}

{netabare}その点、イカサマではなく策略で勝負を挑んだ生徒会長は、もしかしたら本当にすごいのかもしれないと思った。
(本当は、多少イカサマめいたことはあったかも知れないけど・・・?)

まあ、そんな生徒会長相手に、運だけで”引き分け”を引き寄せた夢子(と鈴井)も大概だけど・・・。{/netabare}

第2期制作決定しましたね。
今から楽しみです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 74
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アニメオリジナルの最終回でしっかりまとめてくれた快作

2017年夏アニメ。全12話。
原作漫画は2巻途中まで読みました。

声優さんの演技と美麗な作画と、ギャンブルに対する狂った信念が見所。

原作の繊細な雰囲気を再現しようとかなり気を遣っていますね。
ただテレビアニメには安定させ続けるのは限界があって、制作側はそのあたりをきちんと計算して、手のかからないカラーリングをしたりなど工夫していた印象を受けました。アップはしっかりと手をかけてケレン味のある演出をし、ロングはほどほどの書き込みにすることでメリハリのある画面作りをしています。このやり方を徹底していたため、多少の作画の乱れが目立たずに済んでいたように思います。

アニメオリジナルの最終話が本当に面白かったです。原作者原案のオリジナルだそうですが、非常に上手い作りですね。全12話で起承転結をしっかり作っているのもですが、鈴井くんを軸にした所にこの作品の素晴らしさがあると思います。
{netabare}
鈴井という視聴者側に感覚の近いキャラクターを三回にわたり描くことで夢子たちのギャンブルに対する姿勢や信念を理解しやすい作りになっています。
いやー、鈴井くんが締めてくれるとは思わなかったのでちょっと感激したw


第7話「拒絶する女たち」ラストの夢子の「鈴井さんのおかげで楽しいギャンブルができました」のセリフの意味がちょっと掴みきれていなかったんですが、最後でなんとなくわかった気がする。
夢子と妄の間では夢子の望む賭博は成立しない。ディーラーである鈴井が、夢子が命を落とすかもしれないという恐怖を背負いながらも夢子の洞察力に賭けたことが「楽しいギャンブルでした」という意味なのだな、と。時にディーラーは片方のギャンブラーと組んで相手を陥れることもあるのですから、中立と言っても参加者の一人ではあるのですね。夢子と鈴井はお互いの考え方を理解している(理解されている)ことに「賭けた」ことで引き分けに持ち込むことができた。

最終回で鈴井は他人ではなく自分の運に自分の運命(夢子の退学によって自分が受けるデメリット)を賭けます。何者かの思惑の絡んだものをすべて無視して。それが夢子の琴線に触れ、完全に対等の関係になった。
ただギャンブラーとしての能力を考えると、鈴井くんには不幸な未来しか見えないんですが…;


会長は何かを失うことが賭博だと言いました。
芽亜里は確かにいつもリスクとメリットを天秤にかけていますし、どんな時も勝ち筋を見極めている。会長が優秀だというのも納得ですが、彼女は賭けに狂っているわけではない。
夢子は自分の人生まで使って勝ちを狙い、負けることも常に念頭に置いて行動している。相手がイカサマしたとしてもそれも計算に入れたうえで、自分の権利も他人の権利も対等でないと夢子のギャンブルには意味がないのでしょう。妄に怒りをあらわにしたこと、鈴井に好感を抱いていることからそれがわかる。

妄は会長と夢子を同じ支配する者と言うけれど、二人の最大の違いは支配することを当たり前と思うかどうかなのかな?
会長は私にはよくわからない部分があるものの、少なくとも他人の権利を認めない面があるのは芽亜里とのやり取りで描写されています。このあたりをもう少しきちんと見たいですね。
{/netabare}

全体の構成が良くて個人的にはかなり楽しめました。
色々気になる部分が多かったので2期希望というところです。(2017.9.28)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 30

不良中年 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

オンタイムで見なかったのが悔やまれる...

放送時は単純にタイトルを見て興味をひかれなかったのでスルーした。
どうせギャンブルネタなんだろうなという事で以前見て損した「ようこそ実力至上主義の教室へ」を思い出したからだ。

しかし、見るアニメが無くなりレンタルショップで苦し紛れに借りてみたら、スッゲー面白かった。

設定としてはハヤミン演じる蛇喰夢子が最強系のギャンブラーで強敵を打ち負かしていくわけなんだけど、夢子が勝つのはお約束であとはどういう風に勝つのかどんないかさまを見抜くのか、どんな感じに狂った顔を見せてくれるのかと言うところが見どころになる。

勝つことがだいたい予想できるのでそこは水戸黄門的な見方が出来る。
普通の作品なら面白くないのだが、この作品はそこがいい。

設定が何もかも逝かれた世界なんだが、不思議とそういうところは気にならない。次が見たくて休む暇もなく一気に全話見ることが出来た。

夢子・芽亜里や会長のキャラデザは美人で丁寧に描かれ自分好み。綺麗な顔が勝負の最中に醜く歪むのもまたいい。

会長の沢城さんはハマり役だし、夢子のハヤミンは珍しいキャラでこれもいい。
2期もすでに出ているので借りに行かなくちゃ。

まだ観ていない人は、先入観を捨てて一度見て欲しい。
絶対楽しめるよ。

最後に、この学校ちゃんと授業してるんだろうか。
そこが心配でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

67.3 2 MAPPAで漫画原作なアニメランキング2位
てーきゅう(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (757)
3286人が棚に入れました
原作は、ルーツ(原作)、Piyo(作画)による同名コミックス。
テニスをほとんどしないテニス漫画。
亀戸高校テニス部、女の子4人の抱腹絶倒の日常を描くハイテンションギャグコメディ。
監督には、「ベン・トー」「迷い猫オーバーラン!」の板垣伸氏。アニメーション制作を「坂道のアポロン」のMAPPAが手掛ける。

声優・キャラクター
三森すずこ、渡部優衣、鳴海杏子、花澤香菜

puuuusan さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

テニスが行方不明

超次元テニヌでも几帳面テニスでもない新ジャンル
テニスをしないテニス部の日常を高速で描く不条理ショートギャグアニメ

高速ラリーのような矢継ぎ早なボケとツッコミ
ドロップショットのように緩急つけた「間」で意表を突き
ど迫力のサーブの如きぶっとんだギャグでエースを狙ってきます。

対策としては
・その2分間に集中すること
・まばたきをしないこと
・聴覚を研ぎ澄まして弾丸トークを聴きとること

などが挙げられます。

この試合において最大の敵は、自分の笑い声で会話を聞き逃すことにあります。

己の敵は己なり。believe in yourself!! ガンバレ


はい。
足りないテニス成分を補ったつもりです。
まだまだだね(o´・ω-)b


【まとめ】
とても濃い2分間たちでした。
この短さでこれほどまでの情報量、あっぱれです
ちなみに一番好きな回は三期の一話でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 13

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

伝家の宝刀、ブレスカットが炸裂するハイテンションショートギャグ! そふてにじゃないってw 2012年秋期で一番面白いアニメはズバリこれ!

これを観ておけば間違いないす^q^


ニコ動なんかでも無料で観れます^^b


長らく竹書房アニメプロジェクトが占拠していた3~5分アニメ枠に乱入してきたアーススターエンターティメントの作品
ってかコレがアーススターコミック初のアニメ化って大丈夫ですか?w
連載開始から5ヶ月目にしてアニメ化確定してましたよw
アーススター版のミスマガ的アイドルこと、花澤香奈さんも何気に出番アリ


一昔前はニコ動の人気者だったルーツ氏が原作を担当し、アニメ化に際しては板垣伸が諸々をお一人で制作・・・ってこの段階でツマラナイはずが無いっす!w
特に板垣監督はアクション作画やギャグ演出のセンスが素晴らしく、また萌え要素も取りこぼさないお方なのでその辺は安心して観れます
しかも今回は原作も面白い!とキテるのだから両手を離して楽しめる最高傑作になるであろう、ということは目に見えているわけですよ!w(お


基本的にハイテンポ&ハイテンションのスラップスティックコメディで、“竹書房アニメプロジェクトのショートアニメ群とは全く持って異質な作品”です
誤解無きように!!!
飛んだり跳ねたり蕩けたりの濃ゆ~い内容でwしかもいちいち絵がエロイw
OPで死んだ魚のような目をした、頭がお花畑気味なキャラクター達の並びだけでも十分面白いw
もう5回は観たか(ばk


短い尺の中で内容を削らずに畳み掛けるようなネタのラッシュを実現するため、『ブレスカット』という手法を使っています
(究極的な早口漫才を実現し、内容を限界まで詰め込むために声優の息継ぎをダビングや編集でカットする)
あれを大地丙太郎監督以外が使うのは久々な気がしますw


ちなみにサブタイはイチイチなんかしらの映画のタイトルっすねw

投稿 : 2024/11/23
♥ : 32

Smog さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

勢いに圧倒されるノンストップハイテンションショートコメディ。

コミック原作。
全12話の2分ショートアニメ。
原作未読です。

30秒OP+ハチャメチャショートストーリーで構成されるギャグコメディ。
てーきゅうという名前ですが、テニスはコスプレとネタくらいにしかなっていませんw

一番の見所は、圧倒的な勢いと情報量でしょう。
OPを除く1分30秒の尺に、これでもかというくらいエッセンスが詰まっています。
・インパクトが強烈な登場人物
・通常の1.5倍速くらいの早い台詞回し
・よく練られたシーンとカット
・ボケとツッコミのテンポの良さ
・まったく先の読めない破天荒な展開とオチ
などなど、短いので疲れない上に全く飽きません。
そして、1回だけだと内容を把握しきれず、何度も繰り返し見たくなる中毒性も秘めています。

ストーリーについて、発想の柔軟さが印象的でした。
終始、「そこからそう展開するのか!」と、予測不能な展開です。
ショートギャグアニメならではの演出が楽しめました。

作画と音楽について、1分30秒の中によくぞここまで詰め込んだという仕上がりです。
2分のうち30秒を占めるOPも中毒性が高く、毎話欠かさず見ていました。

声優さんについて、渡部優衣さん、三森すずこさん、鳴海杏子さん、花澤香菜さんなどがメインで出演されています。
長くて早い台詞回しは、声優さんのがんばりあってこその仕上がりだと思います。

ショートアニメということで、BD/DVDも1巻に全部収録されています。
価格も手ごろで「ノンOP全話ぶっ続けver.」特典もついているようですので、要チェックですね!

ギャグアニメが好きな方にぜひオススメしたい作品です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 35

78.3 3 MAPPAで漫画原作なアニメランキング3位
いぬやしき(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (711)
3181人が棚に入れました
定年を間近に迎える冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期ガンによる余命宣告を受け自暴自棄になる。

その晩、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は人間を遥かに超越する力を手に入れることに。

一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓は、手に入れた力を己の思うがままに行使し始めていた。

自分の意に背く人々をただただ傷付けていく獅子神と、獅子神によって傷付けられた人々を救い続ける犬屋敷。

人間の本質は善なのか、それとも悪なのか…?

強大な力を手に入れた2人が、いま、それぞれの想いで動き出す――。

声優・キャラクター
小日向文世、村上虹郎、本郷奏多、上坂すみれ、諸星すみれ

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

めっちゃ感動する。作画もすごい。原作が読みたい。

2017年秋アニメで、ノイタミナでやってたんですけど、全11話で短いように思えますが、めっちゃ物語は展開が早くて、引き込まれます。

監督は籔田修平さん。総監督がタイバニの さとうけいいち監督。
原作が「GANTZ」の奥浩哉先生。アニメ制作はMAPPA。
初老のサラリーマン「犬屋敷壱朗」と高校生「獅子神皓」が突然機械の体になって、戸惑いながらもそれぞれ別々に動いていく話です。

声優は犬屋敷が俳優「小日向文世」さん、獅子神皓は同じく俳優村上虹郎さん。獅子神皓の親友安堂直行は俳優本郷奏多さんで他犬屋敷壱朗の娘真理役上坂すみれさんなど出ています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 22
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

残酷描写は嫌いだが最後は感涙した

冴えないおじさんが大活躍する作品。さえないおじさんが活躍する作品は自分の好みになることが多いかもしれないと思ったけど、主人公が冴えないおじさんの作品があまり思いつかない。実際、この作品すごく好き。おじさんかっこよすぎる。
{netabare}娘の麻理を助けるときと最後自爆して地球を救うシーンは涙ちょちょぎれた。かっこよすぎる。あの一家に完全に感情移入しちゃった。今までぞんざいに扱っていたのに掌返しは虫が良すぎる気がしないでもないっていうのは内緒。最初は犬だけだったもんな、犬屋敷壱郎に懐いていたのは。家族の会話はないし、癌の宣告受けたことを誰かに伝えたくても全く取り合ってくれない。だからこそ余計引き立つ。{/netabare}

同時期に機械の体になった獅子神は犬屋敷壱郎が人助けで生を実感するのとは対照的に人を殺すことで生を実感している。そのシーンを描いている2話がしんどかった。{netabare}適当に選んだ家に入って母親を惨殺。風呂に入っていた父を撃ち抜き、一緒に入浴していた幼い息子は死んだ父の重みで水から出られずに窒息。極め付けは最後に帰ってきた娘に脈絡なくワンピースの話を持ち出した挙句、射殺。ここが耐えられないポイント。母にそういったことをしていたと知られ、絶望で自殺され、悲しみからさらに暴走する。そんな彼を愛するしおんの登場や犬屋敷壱郎との戦闘で最後はさすがに更生している。途中、人助けもしている。{/netabare}

OP
My Hero 歌 MAN WITH A MISSION
映像がなんか色々凄い。泣いた顔とか。
ED
愛を教えてくれた君へ 歌 クアイフ
この曲は獅子神のほうに焦点を当てているように感じる。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 犬屋敷壱郎
老人のような見た目の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎。念願のマイホームを建てるも愛する家族に疎まれ、やるせない日々を送っていた。そんな犬屋敷を末期の胃がんという更なる悲劇が襲う。家族にもがんの事を言い出せず途方に暮れていた犬屋敷はその夜、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ、兵器ユニットを搭載した機械の体に生まれ変わる。 「私は、私ではない…私は機械…」人間ではなくなってしまった犬屋敷。自分の存在に悩む犬屋敷は偶然、男性が少年たちに襲われそうな場面に遭遇する。勇気を振り絞り助けに入った犬屋敷を少年たちはバットで殴りつける。犬屋敷が意識を失ったその時、彼の体に眠る人智を超えた力が目覚めて…。

2. 獅子神皓
生まれ変わった機械の体で人を救っていくことに自身の存在意義を見出した犬屋敷。 一方、犬屋敷と同じく機械の体に生まれ変わった高校生・獅子神皓。獅子神は家族や親友以外の人間にはまるで思い入れを持たず、機械の体の力で無差別に殺人を繰り返していた。彼は犬屋敷とは逆に人の死を間近に感じることで、生の実感を得ていたのだ。 ある日の夕方、学校帰りの獅子神は軽い足取りで適当な民家に立ち入ると、そこに住む住人一家を機械の力で容赦なく皆殺しにする。獅子神の凶行を察知した犬屋敷は急いで民家へと向かう…。

3. 安堂直行
殺したはずの犬屋敷が無傷で立ち上がったことに獅子神は動揺すると、その場から飛び去った。その姿を見て、犬屋敷は獅子神が自分と同じ機械の体であることを確信する。その翌日から犬屋敷は飛行能力や治癒能力など新たな能力が使えることに気づくと、その能力を駆使して更に人助けを行っていく。一方、獅子神はなぜ犬屋敷を倒せなかったのか戸惑いながらも、親友である安堂直行をいじめの標的としていた不良グループと対峙する・・・。

4. 鮫島
全身に入れ墨をまとった極悪非道な暴力団員・鮫島は気に入った女性を見つけると拉致し、薬漬けにした上で乱暴することを繰り返していた。弁当屋で働くふみのは背は小さいが美人で、恋人の悟ちゃんからのプロポーズを受け、幸せな日々を思い描いていた。しかし、ある晩、ふみのは鮫島に目をつけられ、手下たちによって拉致されてしまう。ふみのは何とか鮫島の元から逃げ出して、悟の家に逃げ込むが、そこに鮫島たちが押し入ってくる。ふみのを守ろうと立ちはだかる悟の首に手をかける鮫島。その時、鮫島の凶行を察知した犬屋敷が駆け付けるが、鮫島に銃弾を撃ち込まれて昏倒してしまう…。

5. 獅子神優子
連続民家襲撃事件が大きく報道され、獅子神の犯行を唯一知る安堂は苦悩する。そんな安堂は偶然目にした「各地の病院で治療困難な患者が回復している」というニュースから、獅子神と同じ能力を持った人物がもう一人いるのではないかと仮説を立てる。安堂が助けを求めるウソの声を上げたところ、安堂の家を大慌てで犬屋敷が訪れた。犬屋敷がニュースで報じられていた重病人を回復させている人物である事を聞いた安堂は、犬屋敷を本物のヒーローだと称賛し、獅子神を止めて欲しいと懇願する。一方獅子神は、離婚して別居している父親の家から帰宅した獅子神は、最愛の母から末期のがんに侵されていることを告げられる…。

6. 2chの人たち
十人以上の警察から逃れた獅子神であったが、直後、連続民家襲撃事件の容疑者として全国に指名手配され、母との幸せな時間は終わりを告げた。行き場を無くした獅子神は、彼に好意を寄せるクラスメイト・渡辺しおんの家に身を寄せる。一方で犬屋敷は安堂のサポートを得て、機械の体の能力を使いこなしつつあった。そんな折、獅子神の母・優子がテレビで謝罪する姿を見た犬屋敷と安堂は、獅子神の動向に不安を感じる。 獅子神も優子の身を案じていてニュースをチェックしていたが、「連続民家襲撃事件 犯人の母親が自殺」と速報テロップが入る。獅子神は上空へと飛び出すと、終わらない慟哭を響き渡らせるのであった・・・。

7. 渡辺しおん
獅子神は自身の無実を信じるしおんに自分の体が機械になったこと、また生を実感するためにこれまで多くの人の命を奪ってきたことを告白する。「もっともっと人を殺す…この国の人間を全部…」しおんに無情な宣告をする獅子神。しかし、しおんはそれでも獅子神に置いていかないでほしいと懇願する。これまで獅子神が奪った人にも未来や大切な人がいたと泣き叫ぶしおんに獅子神はある提案をする・・・。

8. 犬屋敷麻理
侵入した特殊部隊から銃の乱射を受ける獅子神。獅子神は銃撃の巻き添えになり倒れたしおんとしおんの祖母を抱え、何とかその場を脱出する。気絶した2人を安全なところに避難させると、しおんとの幸せな生活に別れを告げ、涙を流し飛び去る。 別の日、獅子神や安堂のクラスメイトで犬屋敷の娘、麻理は偶然にも犬屋敷と安堂が一緒に病院に入るところを目撃し、彼らの後を追う。彼らが入っていった病室の様子を窺うと、そこでは麻理には信じられない出来事が起きていた。その後、犬屋敷が火災現場へと飛び立っていく姿を見て呆然とする麻理。同じ日の夜、深い絶望に打ちひしがれた獅子神は復讐を決意し、警察署を襲撃する・・・。

9. 新宿の人たち
獅子神による警察署襲撃事件が大きく報じられる中、獅子神は各地の街頭ビジョンをジャックし、日本に対し宣戦布告をするとともに「今から100人殺します」と宣言。手始めに新宿で無差別に殺人を開始する。獅子神が携帯電話を通して無差別殺人を行っていることに気づいた安堂は、犬屋敷の能力で携帯を使用しないよう緊急警報を発信し、人々を携帯から遠ざけることに成功する。携帯からの殺人を邪魔された獅子神だが、今度は街頭ビジョンを通して引き続き発砲を行い、100人を殺害すると「明日から1日1000人」殺害すると宣言し姿を消す。獅子神の凶行を止められず肩を落とす犬屋敷。あくる日、獅子神はまたも非情な行動に出る。

10. 東京の人たち
新宿での無差別殺人を行った翌日、より多くの人を殺害するために獅子神が取った行動は、都内に飛行機を次々と墜落させるという非情なものだった。安堂から連絡を受けた犬屋敷は墜落を阻止すべく、能力を駆使して何機もの飛行機を操り、ギリギリのところで無事に着陸させることに成功する。更に犬屋敷は、飛行機墜落による火災で高層ビルに閉じ込められている麻理の救出に向かおうとするが、そこに現れた獅子神から攻撃を受ける。一刻の猶予も無い中、必死で麻理のもとへ向かおうと飛ぶ犬屋敷とそれを追う獅子神。同じ機械の体を持つ者同士の戦いは熾烈を極めていく・・・。

11. 地球の人たち
新宿で多くの人を救い、自宅に戻る犬屋敷。犬屋敷は帰宅を待っていた家族に自身が機械の体である事を告げ、家族のもとを去ろうとする。しかし、家族は機械になった彼の存在を受け入れ、涙を流して抱き合う。一方、犬屋敷との戦いで両腕を失った獅子神は安堂のもとを訪れていた。安堂は獅子神の来訪に戸惑うが、獅子神を激しく断罪する。大切に思っていた親友に強く存在を否定された獅子神は、失意の中、安堂の前から姿を消す。犬屋敷は自分を受け入れてくれた家族と幸せな時間を過ごしていたが、巨大隕石が直撃する未曽有の危機が地球に迫っている事を知る。世界中が絶望に暮れる中、犬屋敷は家族を守るという決意とともに隕石に向けて飛び立つのだった・・・。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 13

衛狸庵 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

かっこいいお父さん……

いい、かっこいい……
暑苦しく「信念」なんて語らずに、自分を貫いたお父さん、かっこいい。
原作未読
ああ、だけど、プロの声優さん使おうよ。
役者での評価は知らないけど、声優としてはド素人。
セリフ棒読み。
気弱なお父さん的な雰囲気を出そうとしてるんだろうけど、しらける。
原作知らないけど、アニメの脚本、演出はとても良かった。
1話見て胸糞悪くなったんで切る所だったけど、危なかった、最後まで見てよかった。
子供達の未来を繋いだお父さん、かっこいいじゃねぇか!
対照的に悪役になった若者……可哀そう……
そうだよね、自分の未来や可能性を失ったと思い込んだのか、「どうでもいいや」的な衝動に走る。
若い、若いねぇ……
若さゆえの過ちだね。
もう少し、自分が得た能力をどう使うか熟慮する事が出来たら……
根は優しい子なんだから、そんな気がしました。
でも、最後はやっぱり人の子だったんだな……
ベタな展開かもしれないけど、最後まで楽しく見れました。

合計点上げたいのに、どうしても声優の評価が低いために作画と音楽の評価に下駄を履かせました。
MP5のサイズ、シーンによって違うぞ!と、いろいろと乱れてましたね。
まぁ、娘は可愛かったけど……

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3

64.0 4 MAPPAで漫画原作なアニメランキング4位
うしおととら(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (452)
2417人が棚に入れました
中学生の少年・蒼月潮は、寺の住職をつとめる父親と二人暮らし。

ある日、彼は自宅にある蔵の地下室でとんでもないものと出会ってしまう。

それははるか昔、凶悪なバケモノとして民に恐れられ、「獣の槍」によって五百年間も封じ込められていた大妖怪であった!

槍を引き抜いてしまった潮はあわや妖怪に食われかかるが、同時に眠りから目覚めた「獣の槍」の力によって変身し、妖気に群がってきた他の妖怪たちをあっという間に撃破する。

槍の威力を恐れて思わず協力してしまった大妖怪は、潮に「とら」と名付けられ、行動を共にすることに。

かくして「獣の槍」の伝承者となってしまった少年と、いつか彼を食ってやろうとつけ狙う大妖怪の“うしとら”コンビが誕生したのだった。

そして襲いくる妖怪どもを次々と蹴散らしていく彼らは世界の存亡をかけた壮大な戦いに巻き込まれていく……。

声優・キャラクター
畠中祐、小山力也、小松未可子、安野希世乃、藤原啓治、牧野由依、浪川大輔、中村悠一、豊崎愛生、てらそままさき、清水理沙、三木眞一郎、梶裕貴、南里侑香、茅野愛衣、折笠富美子、坂本真綾、水樹奈々、細谷佳正、逢坂良太、高垣彩陽、永澤菜教、花澤香菜、宮野真守、潘めぐみ

やしゅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

とてもとてもおもしろい。

サンデー史上一つの傑作マンガ。
原作はもちろん所持しております。
どこぞの結界師のようにアニメ化してぐうの音も出ない程の
駄作に成り下がらないことを願いつつ見ております。
まだ最初の6話しか見ておりませんが、素晴らしい作品になりそうですね。
みなさんも内容はすでにご存知だと思います。
すべての物語がフラグであり、最後に収束します。
内容を割愛せずに1年でも2年でもかけて作り上げて欲しいです。
みなさんも必ず見ましょう。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

端っこ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

今更なんて思わない大きなファンの為の作品だけど

原作を持ってる結構なファンですが、アニメ良いと思います。
大事に大事に作られてる原作愛に溢れたアニメになってます。
決して原作の雰囲気を壊さないように作ってるので、最近のアニメしか見てない層には古くさく映るだろうし面白くないんじゃないだろうかと思います。

でも80、90年代アニメを見てきた世代としては上手に今の高い技術を使って当時の雰囲気、原作の雰囲気を出しつつ今の良いところも持ってこれてると思います。
本当に良い出来のやさしいアニメですので、長く愛されるアニメになると思います。

若い世代にもこの系統のアニメを楽しむ心を育んで欲しいなあ。

漫画がとても長いので全部を再アニメ化するのは無理だと思っていたし、でも多分ちゃんとアニメ化したい層はずっと時期を待っていたのかなと思います。
私はとても嬉しいです。夢のようです。出来ればからくりサーカスもアニメになってくれないかと思ってます。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3

MiXTs32975 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

昔あったアニメのリメイク

昔、夏休みアニメ放送的なものでとびとびで見てて面白い記憶があったので今回はがっつり視聴しました。
今時のアニメと比較すると少し古い感じはありますが、話はしっかりしていると思います。
ところどころ見たことあると思ったのは、やっぱりリメイク版だからなのかな?
あと主人公のうしおの声優がどう考えても中学生とはかけ離れてて、藤原竜也のような雰囲気に感じました。
普段あまり声優を気にしていないのですが印象に残りました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 1

64.8 5 MAPPAで漫画原作なアニメランキング5位
てーきゅう 第2期(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (465)
2251人が棚に入れました
亀井戸高校テニス部に所属する女の子4人が繰り広げるスーパーハイテンションな学園ギャグコメディー。
2期では、保育園に行ったり、卓球したり、新必殺技が炸裂する上に、個性的な新キャラクターも次々登場する。

声優・キャラクター
三森すずこ、渡部優衣、鳴海杏子、花澤香菜、石原夏織、小倉唯

80.5 6 MAPPAで漫画原作なアニメランキング6位
どろろ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (532)
2196人が棚に入れました
時は戦国時代、武⼠の醍醐景光は、天下を取るという野望をかなえるために、⽣まれて来るわが⼦の体を⻤神に与えてしまう。そうして⽣まれた⼦供は、命以外すべての⾝体を奪われており、川に流され捨てられてしまう。時は流れ、戦の世を旅する少年・百⻤丸。実は彼こそが、魔物に体を奪われた⾚ん坊の、成⻑した姿であった…。

声優・キャラクター
鈴木拡樹、鈴木梨央、佐々木睦、内田直哉、千葉翔也、大塚明夫、中村千絵、麦人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

原本のエキスを感じられるリメイク

原作は読んでないんだなあこれが…


原作者は説明不要の漫画の神様。1969年(昭和44年)アニメのリメイクです。
制作会社に旧虫プロの流れをくむ(といったらほぼみんなだけど)MAPPA。そして手塚プロ。手塚治虫から始まったアニメーションの歴史の一つの結実みたいで生き証人になった気分です。
昭和44年といえば安田講堂陥落のあった年。節目は節目でこういった世相も作品には反映はされてますね。

時代は応仁の乱近辺で、みんな大好き戦国時代へ向かう過渡期。国は乱れ各地方を治める領主の治下もジリ貧の状態。
荒れた土地そして苦しむ領民。領主醍醐景光は鬼神と取引をし、領地の繁栄と引き換えに自身の子を人身御供に捧げます。はたして産まれてきた子は体のあらゆる部分が欠損していて、ちょっくら一悶着した後に小舟に乗せて川へと流される。
その流された子が主人公百鬼丸。道中出会ったどろろと共に失われた体を取り戻しにいくというお話です。

あらすじ読んでも暗めな雰囲気は伝わってきます。敬遠される向きもあるかもしれませんが、単なる暗い話ではありませんでしたよ。
50年前の原作も前作アニメも知らずフラットに鑑賞できた上でどうだったかというと、これは当たりでした。
新しい古いは正直なところよくわかりません。しかしながら普段観てる作品とは違った描かれ方をしてるなーという部分が自分には心地よかったです。具体的には2点ほど。


■3ステップ構造

基本設定を動かせば収拾がつかなくなるもの。だいたいは“勧善懲悪”だけ。または“二つの正義”だけとどちらかに固めて動かすものではありません。最初に前者と見せて徐々に後半を見せる手法は名作ではまま見受けられます。
ここを段階つけて両方見せてきます。さらにキャラ変“同じ人でも揺れる”が入ってくる仕掛け。それでいて物語がきちんと成り立っているのでした。


STEP1 勧善懲悪
安心安全かつ分かりやすい反面深みを期待してはいけないのが勧善懲悪もの。鬼神VS百鬼丸と外面はその体裁を保ってるのが本作。
当然それだけでは終わらないわけですが、共感しやすい土台がまず敷かれることになります。
{netabare}物語は早々にSTEP2の装いを呈します。が、巡り巡ってラストは人間の善なる部分への期待へと戻ってまいります。{/netabare}

STEP2 二つの正義
互いの正義のぶつかりを上手く消化すると良作が生まれます。ところどころで表出しつつ、代表では百鬼丸と多宝丸にて描かれた本作です。
簡単に言えばよくある良作なわけなんですが、とはいっても単純な勧善懲悪よりも構造が複雑になります。ここに至るまでに収拾のつかなくなった作品なんて山ほどありますよね。

STEP3 同じ人でも・・・
“人”か“そうでない”かという指標が出てきます。「人の皮を被った○○」「畜生道に堕ちる」という文脈での二択。闇落ちという表現が妥当かもしれません。これは主要人物のみならず取り巻きや通りすがりの面々もです。
キャラ変みたいなもので同一人物でも光と闇を行ったり来たりとより複雑化。
{netabare}しまいにはお馬さんまで行ったり来たり。これ「畜生にすら…」を強烈に印象づけました。{/netabare}


{netabare}・簡略するとこんな感じかしら
-STEP1 Aは善 Bは悪
-STEP2 Aなりの正義 Bなりの正義
-STEP3 Aは善であり悪 Bは悪であり善{/netabare}


昭和一桁世代は10代で世の中の価値観が大転換しちゃったのでその影響も・・・
とまことしやかに高説をぶることも可能ですが、いややりかけましたが、シンプルに面白いのです。カオスになりそうなところを纏める手腕は原作の良さもさることながらアニメスタッフも良い仕事をされたと思います。


■分をわきまえた人たち

現代風にいえば、自由には責任が伴うですとか権利を謳うには義務を果たさなければならないですとか、そういった当たり前の感覚を身につけている人たちしか登場しません。
似たようなのに、「ほんとうの悪人が出てこない」がありますがちょっと違います。

 分をわきまえている

のです。派手なキャラ、尖ったキャラ、突出したキャラはいません。そこが良い。
それでいてキャラが誰が誰だかわからんということもなく、じわじわとくるのです。地味なの嫌いでなければたぶん大丈夫ですよ。

{netabare}・例えばこんな人たちかしら
1.お須志(第4話)
再会を心待ちにしてた兄を斬られたわけですが百鬼丸に恨み言一つぶつけないんですよね。兄を想う気持ちと兄の起こした所業とを天秤にかけるような描写すらありません。ただただ受け止めます。兄がやらかしたことを重々承知しているからです。
涙を流しながら「どうして?」と百鬼丸にすがる演出よりも彼女の悲しみがより伝わってきました。

2.ミオ(第5話~第6話)
どろろに仕事の内容がばれた時に、言い訳するでも口止めするでもありません。賤業であることを自覚しそれでもなお希望を失わず。
恥ずかしさに取り乱すなり開き直るなりの描写ではないため、より彼女の諦めの深さが伝わってきます。人としての誇りを失ってないこともわかります。どろろの返しもまたいいんですよね。

海軍大将で日露戦争の勝利に貢献しのちに総理大臣も務めた山本権兵衛。渡辺崋山や高野長英などを弟子に持つ松崎慊堂。いずれも奥さんは元遊女です。
職業に貴賤はありません。そして職業や身分よりも、その人物が、人として尊敬できるかどうかや、人としての矜持を失わずに生きているかどうか、そういうことを大切にしてきたのが日本人です。ミオはそんな人でした。{/netabare}



“3ステップ構造”そして“分をわきまえた人たち”
このへんを「アニメでは珍しいな~」と感じながらの視聴でした。地味ながら見応えのあるお薦めの良作です。


最後にどろろ…
本業声優ではない14歳の子役の方が演じられてますが、めちゃくちゃ巧かったと思います。
アニメ声が出るとかいう話ではなく、子供の喜怒哀楽がストレートに伝わってくる名演。演者は鈴木梨央さん。ハマリ役でした。
全体通しての展開や役回りからタイトルが“どろろ”であることに違和感がない全24話。難しい役どころだったと思います。お疲れ様でした。



※余談
其の一
『進撃の巨人』『ジョジョの奇妙な冒険』そして『どろろ』と、シリーズ構成を小林靖子さんが手がける作品にお世話になりっぱなしです。

其の二
足利義教がけっこう好き ※作中には出てきません

其の三
自分の親父が借りてきた『忍風カムイ外伝』を少年期に観てた私にとってはややダーク感は薄いと感じる



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視聴時期:2019年1月~6月



2019.07.14 初稿
2019.07.22 修正
2020.01.28 追記

投稿 : 2024/11/23
♥ : 60

栞織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作旧シリーズとは違う

なかなか感想を投稿せずに今まで来ました。

この「どろろ」は私は原作の大ファンでした。初めて読んだのは中学生の時で、文庫版のコミックは黒ずむほど読み込んだ記憶があります。私もいじめられたことがあったので、百鬼丸やどろろが差別を受ける場面に、非常に惹かれたのでした。その後旧シリーズのアニメ上映会を見に、東京まで上京したこともありました。当時は再放映禁止措置が取られていたのです。そして近年実写化され、そのDVDも買い込みました。その頃には以前ほどのめりこんではいませんでしたが、やはり「どろろ」は私のフェイバリットな作品で、格別の地位を占めていました。その「どろろ」の再アニメ化ということで、期待しないはずはありませんでした。しかも監督は「るろうに剣心」の追憶編も手掛けた古橋監督です。期待するなというのが無理というものです。そういう心持で第一話を見ました。

第一話第二話の頃はよかったです。本当に、見たい形での再アニメ化と思いました。しかし話が進むにつれ、「何かおかしい」と思うようになりました。それは百鬼丸のキャラクターです。原作とは違うのです。もちろん旧シリーズのものとも違います。それは絵柄だけではなくて、もっと精神的なものです。百鬼丸が言葉を話せないという設定は、私にはあまりにも今風すぎると思いました。元の原作では積極的に状況に応じて話す、一人のしっかりした青年でした。それがたよりない少年のようなキャラになっている・・・。

どろろについては文句はありません。しかし百鬼丸については、放映後時間がたった今では、疑問がどうしても残ります。どうしてこんな形でアニメ化ということになったのでしょう?百鬼丸は作中差別に対して声をあげることはありませんでした。そういうテーマは、今の時代には合わないということで、切り捨てられたのです。それで果たしてよかったのでしょうか?どろろという作品にあった大切なテーマのひとつが、なくなったのではなかったでしょうか?そんなテーマは、今のアニメには必要ないものと言われるかもしれません。しかし私は古い人間ですので、「仏作って魂入れず」のように思えたのです。

作画やシナリオについては、きちんとしていた作品ですので、それについては文句はありません。しかし、物語の設定が納得できませんでした。「どろろ」はもう作り直されることはないと思います。他の媒体ではまだ続くと思いますが、アニメ化はおそらくこれで最後でしょう。それなので、私にはとても残念でした。しかし「どろろ」を今の時代に復活させてくれたという意味では、このアニメは私にとって、記念碑的作品であるのは確かなのです。最終場面で百鬼丸に駆け寄るどろろは、私の始めて原作漫画を読んだ頃から長い間願っていた、予定調和の場面なのです。それなのでアイコンにも使用しているのです。そのことには心より感謝したいと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 11

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

魔物は12体に減りましたが、思った以上に『どろろ』でした。

== [第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
「今夜(1/7)から放送開始だと思うんですが、あにこれのアニメ番組表に載ってません…。」と1/7当日に書いた手前もあり、さっそくの第1話視聴です。

大雑把にいうと、魔物に身体の一部を少しずつ奪われている百鬼丸が魔物を倒して自分の身体を取り戻していくお話であります。そして身体を奪われた原因は実の父親にあるので、これが「実の父親が仇」

手塚治虫による原作漫画は約50年ほど前の作品で、一度目の連載で途中終了、二度目の連載で打ち切りをくらい百鬼丸が身体をすべて取り戻せたかどうかは不明です。

旧作アニメでは、一応「最終回らしい最終回」を迎えています。リメイク版である本作はおそらくちゃんとシリーズ構成されているでしょうから「最終回らしい最終回」が期待されます。ちなみに原作および旧作アニメ設定では、魔物の数は48体でした。

キャラクターデザインについては漫画原作やそれに準拠した旧作とは大きく変更されていますが、それらしい面影は残っています。

作画に関しては、ツインエンジンが参加しているのでCGなども駆使してきっとそれなりにうまくやるでしょう。第1話の戦闘シーンの動きはなかなか良かったと思います。義手・義足の作り物感もわりと出ていましたね。

ストーリーや設定については、魔物の数以外は概ね原作準拠といった感じでした。

特に「原作・旧作は知らん」という方には、わりとお薦めできる感じだと思います。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.2.12追記:
第6話まで視聴終了。原作が『どろろ』だからと言ってしまえばそれまでですけど、この未央(みお)が出てくる5話/6話の前後編はなかなかに辛い話でしたね…。

2019.5.21追記:
第19話まで視聴終了。まさにサブタイトル通りの「天邪鬼(あまのじゃく)」でした。旧作『どろろ』には良くあったコミカルな感じのお話でした。

オムカエデゴンスとかヒョウタンツギが最近のアニメ作品では珍しく、本編中に出てきて懐かしかったですね。

2019.6.27追記:
最終話まで観終わりました。

百鬼丸の両親である醍醐景光や縫の方の扱いは原作よりも良かったんじゃないでしょうか。ただ、本作オリジナルの妖怪が出たりとかいろいろと改変されているようでいて意外と本筋は原作を踏襲していて、かなり良いアニメ化だったと思います。

「そういう作品だから」といってしまえばそれまでですけど、血が出たり人が死んだりはけっこうしていましたね…。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 61

75.3 7 MAPPAで漫画原作なアニメランキング7位
賭ケグルイ××(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (439)
2150人が棚に入れました
良家の子女が集う名門、私立百花王学園。ギャンブルで支配されたこの学園の頂点に君臨するのは、弱者の人生を支配し、政財界にすら影響力を持つ絶対的な支配者、生徒会だった。しかし、生徒会長の桃喰綺羅莉は突然、生徒会の解散・総選挙を宣言する。選挙のルールは一人一票。全生徒に学園の頂点を目指すチャンスが与えられる。カオスと悦楽を求める綺羅莉の思惑による選挙戦。さらに、その機に乗じ、新たな脅威が訪れる。百喰一族――綺羅莉と夢子に連なる者たちが。蛇喰夢子と友情を深めてきた鈴井涼太、早乙女芽亜里、皇 伊月の4名は、この仕組まれた総選挙の中、自らの信念をかけた闘いを迫られる。弱肉強食の学園で「餌」となるか、他を喰らい生態系の「長」となるか。ギリギリの選択が心を揺さぶる「究極の選挙バトルロイヤル」がいま始まる!

声優・キャラクター
早見沙織、田中美海、徳武竜也、若井友希、奈波果林、伊瀬茉莉也、芹澤優、杉田智和、鵜殿麻由、福原綾香、沢城みゆき、潘めぐみ、井上遥乃、竹達彩奈、内山夕実、大久保瑠美、高垣彩陽、北原沙弥香、斎賀みつき、細谷佳正、石田彰、朴璐美
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

賭けより顔芸優先アニメ

原作未読で1期は全話観てます。

お話のざっくり概要
ギャンブルが最優先される学校で
ギャンブル大好き娘の夢子がギャンブルしまくる顔芸アニメ …そんな感じ

んー、それ以外に説明のしようがないよ。詳しくは1期みればOKw
1話は見れました。
2話の録画最中にブレーカーが落ちまして…肝心な所が見れてません(泣)
まぁ気を取り直して視聴は続けるつもりです。

アニメ関係ないので畳みます。
{netabare}
真っ暗な中、スマホや懐中電灯も真っ暗すぎて探せず、
必至こいてブレーカーをあげるまでに15分ちょいかかり
肝心な所が全然取れて無かった! もう泣きそう!(すでに泣いてます)
{/netabare}

観れなかった部分の予測
{netabare}
夢子の指は大丈夫だろうけど、他の人の指がどうなったか気になる…
おそらく全員無事と予測。
けど余計なネタばれが怖くて検索もできず。。。
{/netabare}

絵は相変わらず顔芸が凄いっす。なんかエ□いし。
早見さんの演技ははっちゃけてて好きですw
2期になって一気に登場キャラ増えちゃって名前覚えれませんw
朴璐美さんのキャラがなんかジョーカーになりそうな雰囲気
あくまで予想なので外れても知りませぬ。

録画失敗は辛いっす。皆さんも冬場のブレーカーには気を付けましょう!

2019.04.06 視聴完了
{netabare}
ジョーカー予想あたったw 予想打率1割ぐらいの大ファールバッターのおいらとしては珍しいw
{/netabare}

見終わってなんか、1期とコンセプトが全然違うんだなぁーと。
あ、顔芸とはやみんの怪演はそのままなんですけど、
2期は賭け事してない感じでした。

特にそう思ったのは次の部分です。
{netabare}
五十嵐さん戦です。
イミフな塔と、回ってたらかかる過重でわかるだろとか
あの高さからあの落ち方したら、マットあっても無傷は無理だろ とかそういうツッコミはおいといて
命だけでなくすべてを賭けて戦うという下りで始まって…なんであの結末なの??

んーと、、、なんというかですね、
それをやられちゃうと命を賭けるとか、自分の全てを賭けるとかの言葉が
超ぺらっぺらになっちゃうので、以降の話が冷めた目で見てしまうん。

いうなれば、カイジで例えると
鉄骨渡りで、すぐ下にはマットが敷いてあって
電流もちょっとピリっとするぐらいですよー とか
耳につけるドリルも音だけですー とか
焼き土下座も42℃までしか上がらない、あったかホットプレートですー とか
そういう事でしょう?(そんなカイジでもまぁギャグとして見れると思うけどw)

まぁ賭けグルイに気持ちが離れたのは確かです。
ジョーカーである×喰さん戦も冷めた目で見てました。結末もお察し。
{/netabare}
ちゃんと賭けをやってくれれば面白かったのになぁ…と残念な感じです。
絵は綺麗だし、声優さんは凄いので見るのはオススメですよ!
たた、自分は冷めてしまったので合わない作品でした。。。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 30

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「ギャンブル」そのものではなく「ギャンブル狂」を描く作品

1期目のレビューにも書いたのですが、ギャンブルそのものの駆け引きというよりは、ギャンブルに臨む人間の「人間性」みたいなものを描く作品なのだと思います。

1期目を視聴済みであると、「全てがギャンブルの結果で決まる」という私立百花王(ひゃっかおう)学園のシステムと、1期目から出ているメインキャラたちについて良く理解して視聴に臨めると思いますが、ストーリー自体は区切り良く始まっていて2期目からであってもそれなりに話にはついて行けるようにはなっていると思います。

以下、1期目視聴済みの方向け:
結局原作は未読のままですが、このレビューを書いている時点で第3話まで観終わっています。

2期目では新たな要素として生徒会長である桃喰綺羅莉(ももばみ きらり)をトップに据えているという「百喰(ももばみ)一族」なる新キャラたちが登場します。同じく名前に「○喰(ばみ)」の字を持つ主人公蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)との関係も含めて、ギャンブルによって決められるという「生徒会長選挙」の行方が主なトピックといえるでしょう。

百喰一族にかかると1期目である程度強敵と目されていた生徒会執行部のメンバーの強さも霞んでくるわけなのですが、そんな中でも1期目同様かそれ以上に発揮される夢子の異常性に注目です。

それと、どうやら1期目では空気になりかけていた鈴井くんにも何らかの活躍の場面がありそうなので期待しています。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。×喰零(ばつばみ れい)と蛇喰夢子の関係が視聴者に明かされるお話でしたが、『~××』で開始された生徒会選挙は終わりませんでした。

これ、続編が作られたりするんでしょうかね?
ところで敗者が敗者なりに、思ったより幸せそうにしているのが印象的でした。(幸せを感じること自体は理解できる状況ではありましたが。)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 44

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

個人的に今期No1作品でした!!!。

アニメ1期視聴済。原作ほぼ未読です。

>1話まで視聴して
実は初見時、なぜか思わず切りかけてしまったのですが
仕切り直しでの視聴時には、その安定感に安堵させられました^^。
相変わらずの瞳の虹彩美に惹きこまれてしまいます!。

---------------------------------------------
>2話まで視聴して
とにかく映像表現が素晴らしいですね!。
特にOP・EDは、1期に引き続き、曲調と映像美が見事にマッチしてる^^。
劇中の表情変化と声優さん方の”のめり込み演技”も素晴らしい!!!!!!!。

1話・2話での時間構成もよかった。

1話冒頭で切りかけてしまっていた自分は・・愚かでした><。
現時点で、個人的今期No.1作品です!。
幸い、自分は原作はほとんど読んでないので、改変具合や整合性がどうかなど
まったく知らないので、アニメそのままを受け入れられてますね。
(原作との違いも少し気になりますが、まずはアニメで楽しませてもらうつもりです)。

★の評価、上方修正しました。


---------------------------------------------
>12話まで視聴して
個人的に今期No1作品でした!!!(ぶっちぎりで!!)。
・・世間的には評価あまり高くないのかな?(よくわからないですが)。

とにかくOPからEDまでの構成が素晴らしい!!!。
音楽での昂揚感+美麗な映像且つ華麗な動き+表情+声優さんの狂った演技(褒め言葉)。

ギャンブルの内容や整合性みたいなものは
とりあえず当事者同士が納得していれば
視聴する自分にとってはあまり気になりませんでした。

ストーリーにおいては、抑揚が素晴らしい!!。
OPでぐっと惹きこまれ、序盤から惜しみなく山場があり
でもその後に若干谷間があって、ココロが離れかけるのですが
後でちゃんとさらに大きな山場でひっくり返される!。
時にはそれがED入りの時だったり
最終話においては11話+12話での構成が自分にとっては大満足でした!。

キャラにおいては
まず終盤の夢子のあの表情が最高すぎました!!。
もはや顔芸の域を飛び越えて、1周まわって究極の感情表現でしたね。
ヒロインをここまで表情変化つけさせた作品って、他に思いつきません。
だからこそ、逆の感情になった時の表情の魅力や
皮膚の柔らかさ、温度感のようなものまで感じさせてくれる圧巻の表現力だったと思います。

あと、1期では全く気にとめてなかったキャラ、黄泉月るなが
2期途中から自分の中でどんどん魅力UP↑していきました!。
声質的に井澤さんかな?って思って調べてみたら鵜殿さんという声優さんのようですね。
素晴らしい声質と演技で魅了されました^^。


12話終わった時点でEND?・・なんですか?。
なんか普通に来週も放送されるくらいの感覚しか持てませんでしたが
もし終わってしまったんだとしたら、必ず3期作ってほしいです!!。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 24

64.4 8 MAPPAで漫画原作なアニメランキング8位
てーきゅう 第3期(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (373)
1985人が棚に入れました
亀井戸高校テニス部の普通じゃない女の子4人の抱腹絶倒の日常を描く。
アホな先輩たちに振り回されるうちにツッコミっぽい立場になった後輩の「押本ユリ」、
テニス部なのにテニスがほとんどできないボケマシーン2年生の「新庄かなえ」、
予想不可能な関西風ド変態2年生「板東まりも」、
何でもお金で解決しちゃう謎多き天然お嬢様2年生「高宮なすの」。
遂に3期突入で、もはや手がつけられなくなったアホ4人のテニスをほとんどしない学園生活。

声優・キャラクター
三森すずこ、渡部優衣、鳴海杏子、花澤香菜、石原夏織、小倉唯、逢坂良太

水咲 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

夜叉の構え!

相変わらずテニスほとんどしない!
と思ったら、一回だけ試合しました(多分一回だけ)。
このアニメ、テンポが良い回と悪い回の差がはっきり分かってしまいますね。
と言っても他のアニメよりは遥かに速いんですがw
いつもよりゆっくりと言った方がいいかもしれません。
歌詞は普通、合いの手めちゃくちゃというOPは聴けば聴くほどって感じのスルメ曲です。

4期が来るかはまだ未定っぽいですね。
是非してほしいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6

65.6 9 MAPPAで漫画原作なアニメランキング9位
DAYS(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (293)
1359人が棚に入れました
何のとりえもない、特技もない、けれど人知れず、熱い心を秘めた少年・柄本つくし。
彼が西東京の名門、聖蹟高校サッカー部に入部した時、運命は激しく回転を始める。
孤独なサッカーの天才・風間陣、超高校級プレイヤーの主将・水樹寿人、トップ下に君臨するクールな司令塔・君下敦、
唯我独尊系大型フォワード・大柴喜一……。
クセ者の集う厳しくも優しい部活の中で、少年たちはかけがえのない絆を結び始める。
これは、ひたすらに熱く、どこまでも純粋な、聖蹟高校サッカー部の汗と奇跡と友情の物語!!

声優・キャラクター
吉永拓斗、松岡禎丞、浪川大輔、小野大輔、宮野真守、櫻井孝宏、伊瀬茉莉也、佐倉綾音、小西克幸、吉野裕行、石川界人、豊永利行、下野紘、岡部涼音、小林裕介、KENN
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

可愛い顔した主人公だが、ガッツだけは誰にも負けない!聖蹟ぃ〜〜!!

■話数
全24話

■キーワード
サッカー、スポ根、初心者、努力

1話の感想 ★★★ 3.0
ズブの素人
{netabare}
なんで金髪くんはつくしをたーげにしたのかな?
車椅子のお母さん?がいたからか?
それとも、ぼっちそうだからか?
つくしもあそこまであからさまに我武者羅にする?
ってな感じで現実的な事ばかり考えてしまった。
金髪の暑い言葉も漫画なら迫力あるかもしれんが、アニメだと安っぽく感じた。{/netabare}

2話の感想 ★★★☆ 3.5
1人で外周
{netabare}
つくしは今まで何があったの??
部活の練習するだけであんなに楽しそうなんて…
やっぱり、お母さん関係でいろいろあったのかな?
あのつくしが将来のキャプテンとは、そんなに光るものがあるのか??{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
徐々にチームが纏まってきた
{netabare}
つくしというド下手だがめちゃくちゃひたむきで頑張り屋な彼にチーム全体が乗せられてきた。
指揮が上がりいい感じじゃん!
上手さも大切だがやっぱ団体競技は気持ちだよな。
しかし、まさかキャプテンが昔はド下手とは…
一般で入ってきたってことは、他は推薦組ってこと?
そりゃ、つくしは劣等感を抱くよw{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
生方という女子
{netabare}
生方はつくしを同族嫌悪で嫌っていたけど、性格がキツいだけで悪い奴では無いんだろうな。
しかし、なぜマネになった??
つくしを応援したくなった、とか?
小説を再開ならまだしもサッカーのマネとはいかに?{/netabare}

5話の感想 ★★★★☆ 4.5
インターハイ
{netabare}
3年の先輩を差し置いて、素人の1年が出るってどー言うことよ!!
普通じゃありえんな。
もしかしたら、つくしにはとんでもない才能が見えてるのかもしれないが…ないか。
でも、リーダーの才覚はありそうだな。
リーダーが進んでチームを引っ張るタイプではなく、周りが助けてやろうってタイプだけど。
人徳だよな〜{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
どういうサッカーがしたい?
{netabare}
ライバル校のキャプテンに気に入られるとはやるじゃん!
でも、まだまだ下手っぴだな。
センスはありそうなのに。{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
渾身のヘッド
{netabare}
途中出場で途中退場…
確かに、そこだけみたらお荷物極まりないな。
でも、つくしはみんなに力を与えたからいいよね。
キャプテンもカバーしてくれた事だし。
それにしても、あのキックは痛そう…{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
母の気持ち
{netabare}
親の関係であまり友達ができなかったつくし。
心配されるのも当たり前だな。
しかし、あの応援メールは泣ける。
あんな大量なの来たことないよ!
いい仲間を持ったな、つくし!!{/netabare}

9話の感想 ★★★★☆ 4.5
さく校戦
{netabare}
みんな、調子絶好調だな。
風間も強い相手にイケイケだが、みずきも怪我明けで久々だからイケイケだな。
つくしはキャプテンからのエールをちゃんと受け取れたかな?{/netabare}

10話の感想 ★★★★ 4.0
3年のプライド
{netabare}
つくしの頑張りがみんなに伝わっていく。
つくしはムードメーカーだね!!
しかし、ここでつくしが入るのか…
大丈夫か??{/netabare}

11話の感想 ★★★★☆ 4.5
つくし登場
{netabare}
つくし、トラップできてるじゃん!
上達したんだな!
囮として上手く回ってるって感じ?
最後のシュート、何かミスりそうな予感すんだけど…{/netabare}

12話の感想 ★★★★☆ 4.5
試合後
{netabare}
つくし……
これは辛い…
3年にとっては最後のインハイで1年の自分のミスによって負けた。
辛すぎる…
1年2人はよくやったと思うよ!!
次は、次こそは、勝ってくれ!!{/netabare}

13話の感想 ★★★★ 4.0
次に向けて
{netabare}
さゆりちゃん、可愛い。
明るくていい子だな〜
あんな幼馴染が欲しかった!
祭りと勉強合宿か〜
青春してるね〜{/netabare}

14話の感想 ★★★★ 4.0
合宿スタート
{netabare}
今までは周りが上手くいい意味で生まれていたおかげで隙が生まれていたが、それは周りのおかげ。
つくしの力ではない。
弱いだけじゃ追われないぞ。{/netabare}

15話の感想 ★★★★ 4.0
競争
{netabare}
やっぱ、聖蹟は強いな。
1年が入っても勝てるんだもん。
つくしは成長のためDFに。
凡人には普通な行為もつくしには耐えられないのか…
どんだけ聖人なの!?{/netabare}

16話の感想 ★★★★ 4.0
つくしの答え
{netabare}
ボールキープに徹するフォワードか…
まぁ、いいんじゃない。
いきなり上手く行き過ぎな気もするが。
これで、つくしのレギュラーは確定か?{/netabare}

17話の感想 ★★★★ 4.0
1年エース対決
{netabare}
お母さんが見に来てるから気合十分な風間。
しかし、足を怪我したことをつくしにバラされて交代。
そりゃ、怒るだろうな…
しかし、よく言ったな。
普通は言えないよ。{/netabare}

18話の感想 ★★★★☆ 4.5
意地
{netabare}
今に満足しちゃ行けないな。
キャプテンは本当に考えが斜め上だよ。
つくしと風間も仲直り出来て良かったね。
あと、初ゴールおめでとう!{/netabare}

19話の感想 ★★★★ 4.0
選手権、開幕
{netabare}
風間は親が離婚して、母親とは会えてなかったんだな。
だから、母親に優しくしているつくしに目がいったのかな?
これで合点がいったよ!
選手権も始まったが、流石に負けないか。
{/netabare}

20話の感想 ★★★★ 4.0
ハンデ戦
{netabare}
雨天時の試合のせいで2人も試合に出れず、三本の柱が機能しない。
このハンデともいえる状況で勝つことが出来るのか!
聖蹟の意地をみせろ!{/netabare}

21話の感想 ★★★★ 4.0
1年生たち
{netabare}
公式戦は初めてかな?
1年生が恐ろしく緊張してるな。
そう考えると、つくしってタフだよな〜
KYとも言えるが。
この経験を来年、再来年と生かしてほしいな。{/netabare}

22話の感想 ★★★★ 4.0
3年生の決死のフォロー
{netabare}
主要メンバーが欠けてる分、いつも以上に3年生たちが頑張っている!
1年も少しは動けるようになってきた!
つくしもいい感じだし、このまま逃げ切れるか!{/netabare}

23話の感想 ★★★★ 4.0
君下先輩
{netabare}
フリーキックでハットトリック!
すげー!!
君下先輩もやはり伊達ではないな。
今回、つくしもいい活躍したが1番は君下先輩だな!!{/netabare}

24(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
決勝戦に向けて
{netabare}
つくしは活躍したと思うんだが、それはあくまで初心者としては。
もっともっと強くなりたいんだな。
その貪欲さ、いいと思う。
スポーツマンらしいな。
次は決勝戦だが、ここで終わりか〜
はよ、次!はよ、次!!{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 9

フォニー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

スポ根で楽しい作品でした

放送当時からあまり話題にはなっていなかったので、評価が少ないのが残念です。
個人的に主人公つくしの人間性は本当に尊敬しますし、周りのキャラの考えがわかるにつれてどんどん熱い展開になるのがとても楽しい作品でした。
キャラクターデザインは素敵ですが作画においてはたまに乱れていたかもしれません。
私はあまり気になりませんでした。
画面に派手さが欠けますが、個人的にはそれこそシンプルで良いのではないかと思います。
主人公がとにかく名言を残してくれる、素敵なアニメでした!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

MDO さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

走りたくなるアニメ

胸熱。

高校1年からサッカー部に入り、
まわりからやたらと可愛がってもらえ、
さらにまわりからやたらと評価され
走って走って走りまくり
登っていく主人公。

素直に見れば楽しいです。感動もします。泣けます。


斜めに見ると。
2か月程度走るだけで体力トップとか甘いとか
そのほか色々突っ込みどころがありますが。

素直に見て、素直に感動するためにデイズはある。




風間が、Level Eの王子に似ている。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

64.3 10 MAPPAで漫画原作なアニメランキング10位
はじめの一歩 Rising(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (203)
974人が棚に入れました
2000年~2002年放送の第1期では、いじめられっ子だった一歩が、プロボクサー・鷹村守との出会いをきっかけに鴨川ボクシングジムへ入門。仲間に支えられ、数々のライバルとの闘いを経て、日本フェザー級チャンピオンの座を勝ち取るまでを描いた。
2009年放送の第2期「New Challenger」では、日本フェザー級のチャンピオンベルトを勝ち取った一歩が、さらなる目標に向かって熱い戦いを展開。一歩の永遠のライバル・宮田一郎は、日本王座に就いた一歩と並ぶために、東洋太平洋タイトルマッチに挑戦。同じジムの大先輩である鷹村は、待望の世界戦にて、野生的な戦闘スタイルの強豪、ブライアン・ホークとの凄まじい死闘の末、見事世界王座を獲得した。
そして2013年... 待望の新シリーズへ!

声優・キャラクター
喜安浩平、小山力也、高木渉、藤原啓治、浪川大輔、関智一、小野坂昌也、田中正彦、相沢まさき、小林ゆう、篠原恵美、津田匠子、飯塚昭三、林沙織、江川央生、阪口周平、三木眞一郎、木内秀信、永井一郎、真殿光昭、てらそままさき、勝生真沙子

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

努力と根性

週刊少年マガジンで長期間連載している人気作品の3期目作品。

内容(主な試合)としては、
幕之内一歩VS島袋岩男、青木VS今江克孝、一歩VS沢村竜平、鷹村VSデビッド・イーグルなどの試合の他に
鴨川源二会長と猫田銀八の若い頃の戦後編があります。

一歩の対戦相手についてデンプシーロール破りは一致していますがスタイルは対照的。
真っ向勝負してくる島袋に対して沢村は反則があってもお構いなし。
勝敗については記述しませんが、どちらの試合もギリギリの攻防。
体がボロボロになっても相手に向かっていく一歩や対戦相手の姿には心を打たれます。

青木の試合は……真剣勝負なのですが笑ってしまいました。
青木のキャラやボクシングスタイルを考えると仕方が無いのかな。

理詰めなチャンピオンと野性の挑戦者。
鷹村の試合は自尊心の強い鷹村らしい試合です。
クリーンファイトが信条のイーグルに対しても臆する事無く自分のペースで試合を進めています。
実際の日本のボクシングの重量級では考えられませんが、鷹村だったら どの階級でも関係なくチャンピオンを目指すのでしょうね。

戦後編は鴨川と猫田の青春時代の物語。
終戦から数年経っても日本は敗戦国、米国は勝戦国のままで立場が分けられています。
日本の拳闘と米国のボクシング。
二つは共通する所もありますが、根性論の日本と比べて米国側は理詰めの考えと対照的。
しかし、鴨川と猫田が米兵ボクサーに立ち向かっていく姿には日本人のプライドを感じました。

原作本は100巻越えの長寿作品。
全部アニメ化するとなると2クール単位ではなく数年単位で放送し続けるしかありません。
心の片隅で続編を希望しているぐらいが丁度いいのではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 24

ふぁんたくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

今作が一番おもしろい

今まで3シリーズ見てきましたが、今回が一番おもしろいです。
ストーリーもギャグあり、シリアスあり、涙ありで楽しめました。
音楽も非常に良くなっていて、試合もすごい迫力です。
山場が沢山ありましたがこのシリーズ最後が猫田さんと会長の回想で終了。
これ次作無いとおかしいでしょっ!!!
是非続きがみたいです。

ちなみに声優評価が3.0だったのは会長と猫田さんの声優が変わったことげ原因です。
事情があったのだと思いますが、耳と目が混乱するのでシリーズ間で声優は変えないようにして欲しいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 0

Alucard さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

2013~ (全25話)

なんで東京だけなのーーー!!!

めっちゃ楽しみにしてたのに・・・。

話は島袋戦から。相変わらずのショートカット
島袋戦は漫画でも印象に残るシーンやったから
かなり端折られててショック・・・
ほんで実況・・・なんでや(º﹃º)


一歩vs沢村戦!!
間柴、ブライアン・ホークに続く悪役!

木村vsエレキ・バッテリーw
青木vsパパイヤ・ダウチw

髪型よっw

鷹村vsデビッド・イーグル!
鷹村はやっぱ最高にかっこいい!
ただ漫画の方が・・・(期待しすぎたか

そして、まさか!最後にw
鴨川会長と猫田の戦前。過去の話!!キターーーー


内海賢二さん、永井一郎さんの声では
もう聞けないけど勝手に脳で変換して聴いてるw
ありがとうございました!!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

67.3 11 MAPPAで漫画原作なアニメランキング11位
将国のアルタイル(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (189)
842人が棚に入れました
ここではない世界、いまではない時代。
将軍と呼ばれる為政者たちの治める草原と砂漠の国・トルキエ将国。
12年前、隣国・バルトライン帝国との戦争で母を失ったマフムートは、
平和な国にしたいと希い、トルキエ史上最年少で将軍となった。
しかし、交易で得た巨万の富をもって安寧を取り戻したトルキエに対して、再び帝国の侵略が始まる。
犬鷲・イスカンダルを相棒に国家間に渦巻く陰謀と策略を切り裂かんと動くマフムートは、
いかにして自分の国を平和へと導くのか?
―――理想と現実の狭間で彼のとる行動とは…?

声優・キャラクター
村瀬歩、古川慎、KENN、諏訪部順一、小西克幸、緒方賢一、津田健次郎、小林ゆう、櫻井孝宏、中井和哉、内山昂輝、茅野愛衣、島﨑信長、岡本信彦、佐藤拓也、日笠陽子

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

前半クールは「普通」って感じでしたが、後半クールに入ってから「わりと面白い」ですね。

同タイトルのマンガ原作は未読です。2017年7月から2クールの放送が予定されているようです。

これを書いている時点では、第17話まで視聴済みです。ここまで予算的に厳しい感じはあまりなく、作画などはわりと安定しているようです。

中世っぽい時代の地中海っぽい海域(作中でセントロと呼ばれる)とその周辺の地勢をベースにしている架空歴史ものですね。モデルはあっても史実とはかなり違うお話ですので、観ていても歴史の勉強にはあまりならない気がします。

主人公マフムートが属しているトルキエ将国は、名前や風俗はトルコ(オスマン帝国時代?)をベースにしているようですが、トルキエではイスラム教が信仰されている訳ではなく別の架空の宗教(「水の精霊ナバラト」信仰)が国教的なものになっているようです。

トルキエ将国は国王メフメトⅡ世を戴く王政の国家のようですが、パシャと呼ばれる重臣たちによる合議をベースにした政治を行っているようです。主人公のマフムートはパシャの一人ですが最年少で、他にたくさんいる年長のパシャや国王に対してトルキエ国内的にも才覚を示して説得していく形になっています。

敵対しているバルトライン帝国はヨーロッパっぽい大陸で一大勢力を誇る大帝国で、周辺国家を侵略しているようです。こちらは皇帝ゴルドバルト11世を戴く絶対王政のようですが、皇帝は基本的に帝国宰相であるルイ大臣に治世を一任している様子。

一応ストーリーとしては、「ルイ大臣主導によるバルトライン帝国の侵略に対抗するトルキエ将国の将軍・政治家としてパシャであるマフムートがどのように活躍するか」といった感じです。

「戦争嫌いのパシャ」として名を馳せるマフムートですが、決して戦闘指揮が苦手という訳ではありません。前半クールでは若輩のマフムートが失敗して左遷される中で経験と人脈を得ていく話が中心でしたが、変な青臭さと理想主義的な思考が垣間見えて、爽快感のないストーリーでした。

ただ、前半クールの終盤あたりから有能な仲間も見つかり、政治の現実のようなものに目覚めたのかマフムートの印象がだいぶん良くなりました。

トルキエ、バルトライン以外の国家(ポイニキア、ヴェネディック、ウラド、フローレンスなど)も出てきて各々の同盟や敵対にマフムートが絡むようになり、外交的な要素でけっこうおもしろい話になってきたと思います。

前半クールで切ってしまった人もいるかもしれない作品ですが、とりあえず後半クールでの伸びはこれからも期待できそうです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 24
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「現実を知らない理想」は「絵に描いた餅」だけど、「理想のない現実」もまた「救いがない」。

カトウコトノによる原作漫画は、『月刊少年シリウス』(講談社)での連載が2024年1月に終了(全27巻、現在読書中)。第41回講談社漫画賞少年部門受賞。
アニメは、全24話(2017年)。監督は、『どろろ』、『SPY×FAMILY』などの古橋一浩。制作は、『呪術廻戦』、『ヴィンランド・サガ(2期)』などのMAPPA。
(2024.5.27投稿)

本作も前回の『天鏡のアルデラミン』と同様、個人的に好きで続きを作って欲しいアニメの応援レビュー。

本作のざっくりとしたイメージを伝えるなら、同じ田中芳樹原作小説の『アルスラーン戦記』の世界観に『銀河英雄伝説』のストーリーを組み込んだ感じ。

正直にいって、同様に中東がモデルで、優男の主人公マフムート(CV.村瀬歩)が犬鷲の「イスカンダル」を肩にのせていたり(「アルスラーン」と「アズライール」)、マフムートの従者であるキュロス(CV.KENN)が「ギーヴ」に、アビリガ(CV.諏訪部順一)が「ジャスワント」に似ていたりするので、見た目はより有名な『アルスラーン戦記』の類似作感があります。
(※『将国のアルタイル』(2007年9月~)の方が、『鋼の錬金術師』などの荒川弘による『アルスラーン戦記』のコミカライズ版(2013年8月~)より先に発表されてます。ただ、『アルスラーン戦記』の原作小説(1986年発表)の影響が強そう。なお、オマージュについて私はネガティブな印象はないです。詳しくは『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』のレビューで書いてます。)

もっとも、当然ですが、中身は異なります。


【独自の世界観】
本作では火縄銃や大砲(設計図のみ)が出てくるので、ルネサンス期(14~16世紀)のトルコ(作中の「トルキエ」)、地中海(作中の「セントロ」)と、その周辺国をモデルとした架空の世界が舞台(※『アルスラーン戦記』はイスラム教が広まる前の時代)。

ただ、作中に登場する「ポイニキア」は、紀元前に滅びた「フェニキア」を意味するのですが、市民から選ばれた者による多数決で政治が行われるなど古代ギリシャ・ローマ時代の文化をそのまま冷凍保存した、その時代を代表するような国になってます(※異なる時代の国が混在している)。

また、本作の時代のこの地域をモデルとするなら必須と思われるキリスト教とイスラム教の存在、および、その対立について、ほぼ描かれていません(※『アルスラーン戦記』では、キリスト教は出てくるがイスラム教は出てこない)。

代わりに、ドイツをモデルとした「バルトライン帝国」による他国を侵略し領土(市場)を拡大することで自国の繁栄を目論む「帝国主義」と、主人公が仕えるトルキエを中心とする「その帝国主義に対抗する勢力」との争いが描かれています。

したがって、本作では、宗教や文化の対立ではなく貿易航路の確保など経済対立を中心として描かれているので、モデル国がキリスト教国かイスラム教国かに関わらず利害が一致した勢力で手を組みます。

あと、本作は架空の世界ではあるのですが、『アルスラーン戦記』と異なり、魔法、魔物といったファンタジー要素がない。
そこで、主人公の貿易を利用して物の流れを操作する「スパイ的な暗躍」や、帝国のルイ宰相やピノー将軍も無能ではなく彼らとの「頭脳戦」が見処になってます(この辺を指して、ストーリーは『銀河英雄伝説』と言ってます。)。

まあ、そもそも『アルスラーン戦記』を知らない人には関係のない話なのですが、荒川弘による『アルスラーン戦記』のコミカライズ版や原作小説のファンも雰囲気は似てますが別物として楽しめる作品だと思います。

ただ、注意点としては、これまで書いてきた内容に興味がある人には安心してオススメできる作品といえますが、逆にピンと来ない場合は、避けた方が無難かもしれません。


【あらすじ(公式HPのイントロダクションから引用)】
ここではない世界、いまではない時代。
将軍と呼ばれる為政者たちの治める草原と砂漠の国・トルキエ将国。
12年前、隣国・バルトライン帝国との戦争で母を失ったマフムートは、平和な国にしたいと希い、トルキエ史上最年少で将軍となった。
しかし、交易で得た巨万の富をもって安寧を取り戻したトルキエに対して、再び帝国の侵略が始まる。
犬鷲・イスカンダルを相棒に国家間に渦巻く陰謀と策略を切り裂かんと動くマフムートは、いかにして自分の国を平和へと導くのか?
―――理想と現実の狭間で彼のとる行動とは…?


【理想と現実の狭間(※物語後半の説明のため若干のネタバレ有り)】
{netabare}物語の序盤で、マフムートは将軍という公の地位にありながら私情で動き、結果的に大活躍するものの私情で動いたことを理由に将軍から降格。
そこから第13話まで、セントロ周辺諸国を査察し社会の現実というものをお勉強することに。

なので、特に序盤の主人公は「平和のため」という理想が先走って現実を知らない青二才として描かれているため、主人公として頼りない。

マフムートは、OPとED曲の変わる第14話から、現実を飲み込んだうえで、なお平和という理想を追求しようと活躍し始めるので、序盤は主人公が成長するまで少し我慢が必要かもしれません。

もっとも、こうしてマフムートは、「現実を知った理想主義者」に成長し、また、トルキエの有力な将軍であるザガノス(CV.古川慎)は、「理想を忘れた現実主義者」として主人公とは対照的に描かれていくことになります。

というところで24話までが終了。これからが、いいところなのに!(笑)

「理想と現実」、それは人間社会の永遠のテーマでもありますが、「現実を知らない理想」は「絵に描いた餅」だけど、「理想のない現実」もまた「救いがない」。

主人公は、帝国のもつ圧倒的な軍事力という現実を前に平和という理想のために戦争をし、その戦争に勝つために多くの人を殺し、周囲から恐れられる将軍となります。しかし、それは、平和という自分の理想から、どんどんかけ離れた存在になっていくことを意味しています。

正に理想と現実の狭間に揺れ、時には現実に打ちのめされながら、何とか理想を最後まで貫こうとする主人公の姿が本作の見処の一つになってます。


さて、今年、原作漫画は完結しましたが、アニメはちょうど半分くらいまで。個人的には、是非アニメの続きを作って欲しい作品です。{/netabare}


【戦闘中の部隊の動きがわかりにくい】
本作に限った話ではないのですが、戦争での戦闘シーンにおける部隊の動きがわかりにくい。
俯瞰視点での部隊の配置・移動の解説か地図での説明がないと、どこに何があって、どこに行ったのかが、原作漫画を読むか自分で整理しないと多くの人がついていけないと思われます。
「知略」が本作の売りの1つで、その辺が視聴者に分かりにくいと魅力も半減してしまうと思うので、もう少し分かりやすくして欲しかったです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

後半にかけての盛り上がりはなかなかでした。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:劣化アルスラーン。の世界観で。
期待度:★★★

最初は????とわけわからなかったけど、話が進むにつれてだんだんとその世界観に引き込まれていく。

鷹がとにかく最強で、いろいろ設定として納得できない部分はあるが反戦者が率先して戦争に巻き込まれていく様は良く描けている。

主人公は知略も単体武力もある所謂スーパーマン。若くして政界入りして一度は挫折するものの持ち前のステータスで再びのし上がっていく。

序盤我慢できれば良い作品。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 14

63.9 12 MAPPAで漫画原作なアニメランキング12位
かつて神だった獣たちへ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (237)
840人が棚に入れました
パトリア大陸に生まれた民主主義国家【パトリア】。経済的不一致から【北部パトリアユニオン】と【南部パトリア連合】に分裂したこの国では、長きに渡る内戦が続いていた。劣勢に追い込まれた北部は、南部打倒のため、遂に禁忌の技術を用いてしまう。人間を異形の兵士へと造りかえるその術は、人の姿と引き換えに、神にも喩えられる力を得るというもの。その力により長き戦乱は、和平へと導かれる事となった。【擬神兵】、それは【神】と称えられた救国の英雄。時は経ち、戦争が過去へと移り変わる今。人の姿と引き換えに【擬神兵】となった者たちは、その過ぎたる力故、人々からただ【獣】と称ばれ、恐れ蔑まれる存在へと変わっていた。元擬神兵部隊の隊長・【ハンク】は、【獣】に身を堕としたかつての戦友でもある【擬神兵】を殺す者【獣狩り】として旅を続けていた。擬神兵だった父の仇を探す少女【シャール】はハンクと出会い、父の死の意味を知る為、共に旅することを決意する。やがて知る、戦い続けなければならない本当の理由。そしてハンクが探す【獣を解き放った男】の存在。仲間殺しの罪を一身に背負い続けていく【ハンク】の旅路の行き着く先とは?

声優・キャラクター
小西克幸、加隈亜衣、中村悠一、石川界人、日笠陽子、能登麻美子、市ノ瀬加那、坂本真綾

nil さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

最後まで見ないと面白さがわからない

追記 [最後まで観ての]

1話目のつかみはいいです。

2話 ~ 5話はほぼ同じ単調な内容の繰り返しで飽きます


これは微妙かなと思っていた矢先6話が節目となって
7話以降でようやく物語として成立してきたと感じ、最後まで飽きることなく観られました。

このアニメはちょっと工夫が必要というか、人によっては面白くないと思うかもしれませんが、
視聴者が登場人物一人ひとりの視点に立って考えながら観てみると結構面白いです。
特に後半は"正義とは、"ということを頭に据えておくと色々思うところがありました。

総じて作品自体が特段秀逸というわけではありませんが、深読みするとこれを通して考えさせられることが結構あるなといった感じです。

ただ最終話の終わらせ方にはかなり無理がありました。ここを急ぐぐらいだったら、2~5話を詰められただろうにと少し残念。

2期はないのかな?
原作を読みたくなるほどではないですが、
それなりに続きは気になりますね。



_______________________________________

[こちらは3話時点での感想です]

タイトルに'神'というワードが含まれていますが
異世界モノではないです

ここでいう神というのは人間の
人体実験によって創りだされた
戦争のための生物兵器のことです

彼らのおかげで戦争では常に優位に
なっていたのですが
終戦目前というところでまさか
信頼していたはずの仲間に裏切られるとは

死んだかと思われた主人公は強靭な生命力で
2ヶ月後に目を覚ますが
とっくに戦争は終わっていました

兵器として用済みになった'神'たちは
人体実験の副作用により
理性を失うことになるのですが...

気になった方はアニメでどうぞ

作画やサウンドトラックの雰囲気は
今期だとヴィンランド・サガ
有名な作品で進撃の巨人とかを
イメージするとよいと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7
ネタバレ

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

この設定・物語は面白い!

かつて戦争で神とまで崇められた疑神兵。獣の力を宿し強大な力で敵国をなぎ倒す隊。{netabare}戦争終結直前で一人の兵士の中に宿る獣の血が暴走。我を失った部下の一件をきっかけに、主人公で疑神兵隊長だったハンクは部下を集めて「やがて獣に堕ちるその前に仲間の手で葬ってやろう」と誓う。だがある日一人の兵士が・・・。そして戦争終結後、獣に堕ち各地で暴走する元部下達を自分の手で葬るためにハンクは動き出す・・・。{/netabare}というアニメです。ここでの評判はあまり良くありませんが、この設定・物語は好きです。声優さんはかなり豪華です。ムラはあるけど作画もなかなか良かったかな。内容がいいだけにもうちょっと深ければな~と思ってしまいました。疑神兵の悲しい運命に関しては、もう少し具体的な過去の話や表現の仕方次第で号泣物だと思いました。まぁそうなると鬼滅っぽくなっちゃうかwでも個人的には2クール使ってでもそっちの方が良かったかなと思いました。あとハンクの髪型何とかならんかな・・・とかw関係者様の事情も知らずに偉そうに言って申し訳ないです。色々言いましたが内容は本当に面白いと思いました。続き観たいっす。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2
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