2015年度のLercheTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2015年度のLerche成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月08日の時点で一番の2015年度のLercheTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

81.7 1 2015年度のLercheアニメランキング1位
がっこうぐらし!(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1938)
9641人が棚に入れました
学校に寝泊まりしちゃおうという学園生活部。シャベルを愛する(?)くるみ、皆をまとめるりーさん、おっとりした顧問のめぐ姉らに囲まれた丈槍ゆきの瞳に映る幸せな“日常”はしかし……!? 千葉サドル×海法紀光(ニトロプラス)の強力タッグが贈る注目作。

声優・キャラクター
水瀬いのり、小澤亜李、M・A・O、高橋李依、茅野愛衣

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

【アニメキャラの魅力】言葉ではなく行動で伝える頭脳派柴犬「太郎丸」の魅力とは?

シャベルを愛する(?)くるみ、皆をまとめるりーさん、しっかり者の後輩みーくん、おっとりした顧問のめぐねえらに囲まれた丈槍ゆきの瞳に映る幸せな“日常”はしかし……!?

#1はじまり
ゆきとくるみ、りーさん、みーくんの4人は、「学園生活部」の仲良しカルテット。
この部活の目的は「授業だけでは触れられない学園のさまざまな部署に親しむ」こと! 
今日も、おいしいパスタに舌鼓を打ったり、園芸部の屋上庭園でプチトマトの収穫に励んだり、あるいは授業で居眠りしたり。
なんだかんだと賑やかに、毎日を楽しんでいる。
そんなある日、学園生活部のマスコット的存在、柴犬の太郎丸が行方不明に。
学校中を探してまわるゆきたちだったが……?

水瀬いのりさん、サバイバルの味をかみ締める?キャスト5人が、衝撃の第1話アフレコ後に語ったのは……
ついにTVアニメ『がっこうぐらし!』(芳文社「まんがタイムきららフォワード」にて好評連載中)が、7月9日より放送スタート! ほのぼの日常系アニメかと思いきや、衝撃の展開に驚いた人も多いのではないでしょうか?

今回は、キャスト5名(水瀬いのりさん、小澤亜李さん、M・A・Oさん、高橋李依さん、茅野愛衣さん)から。第1話アフレコ後の公式コメントが到着したので、そちらをご紹介しましょう♪

──原作はご存知でしたか?

丈槍由紀 役・水瀬いのり(以下、水瀬):やっぱり『がっこうぐらし!』というタイトルで——「学校」がひらがな表記だったので、最初は柔らかい、ほわほわした癒し系な作品なのかな、と想像していたんです。ふわふわした女の子たちの日常というか、「学校から帰りたくない!」と思うくらいみんな仲が良くて、一緒に楽しい毎日を過ごす……みたいな作品なのかな、って。

──ところがしかし(笑)。

水瀬:そうですね、原作を読んだときの衝撃は大きかったです。絵柄は可愛らしいんだけど、ちょっとぞっとするシーンが描かれていて。そのギャップに、まずはヤラれました。

恵飛須沢胡桃・役・小澤亜李さん(以下、小澤):『がっこうぐらし!』のタイトルと由紀のイラストはあらかじめ見て、知っていたんです。「可愛い雰囲気だな」と思ってたんですけど、わりと着てる服がボロボロだったりして、いったい学校でどんな遊びをしてるんだろう? みたいな(笑)。

──なるほど(笑)。

小澤:それでオーディションを受けたんですけど……。由紀はわりとずっとほんわかした感じなんですけど、ほかのキャラクターは険しい表情をする場面も多くて。最初のイメージと中身がまったく違ったので、そこは驚きました。

若狭悠里 役:M・A・Oさん(以下、M・A・O):私もやっぱり、みなさんと同じように日常系のふわふわした4コママンガ風の作品なのかなと思っていました。オーディションのときに原作を拝見して、「あれっ、これは私の知ってる日常じゃない!?」って。

──(一同笑)

M・A・O:『がっこうぐらし!』の「くらし」って、こういう意味だったんだ、と思いましたね。

直樹美紀 役・高橋李依さん(以下、高橋):私はオーディション原稿を読む前に、原作を読んだんです。なので、まずは表紙を見て。ピンクの髪の毛の女の子が出てきて、『がっこうぐらし!』っていうくらいだから、「これはポップな可愛らしいお話なんだろうな」と。しかもページをめくると、由紀ちゃんがスースー寝てて「あぁ、癒される~!」と思っていたら、だんだんと不穏な雰囲気が(笑)。

──やはり(笑)。

高橋:最初のときは、何が起きているのかわからなくて、また頭から読み直してしまいました。何回もページを戻った記憶がありますね。

佐倉慈 役・茅野愛衣さん(以下、茅野):私はお話をいただいたときに、まず公式ホームページを拝見したんです。で、「おっ、可愛い女子が笑顔で楽しそうにしてる。こういう作品の先生役なんだ、楽しそうだな」って気軽に考えていたんですけど(笑)。その後、オーディションの資料を見ると、少しシリアスなシーンがあって、ただのフワッとしてる先生じゃないような気がするな、と。

──予感はあったわけですね(笑)。

茅野:それで、まずは原作を読んでみようと思ったんですけど……。なんというか、中身とカバーがまったく違うというか(笑)。想像していた以上にサバイバルな感じが強くて、見た目に騙されてはいけないな、と思い知りました。

──なるほど(笑)。で、さっそく第1話が放映されたわけですが、気になった場面はありましたか?

高橋:あっ、みーくんが太郎丸に嫌われてました!(笑)。そこは原作に描かれていなかった部分なので、まさか嫌われてるとは思っていなくて……。しかも太郎丸役を、先輩の加藤英美里さんが演じられているんですけど、「プイッ!」としてるのになんかもう可愛くて(笑)。そこは今回のアニメの発見でしたね。

茅野:第1話では結構、太郎丸が活躍してるんですよね。しかもリアクションとか表情がいちいち可愛い(笑)。あとはやっぱり最後だよね。あれは、何も知らないで観た方はどう受け止められたんだろう、という。私も、原作を読まずに演じていたら、たぶん相当な衝撃だったと思うので。

水瀬:音だけ聞いていると、ごく普通の日常——いなくなったワンちゃんを追いかけて、見つける……みたいな話なんですけど、目から入ってくる情報がまったく違ってて。由紀が見ている世界と、みんなが見てる世界が違う。そのことが最後にパッとわかる瞬間は、こう、やっぱりぞっとしますね。可愛さのなかにある恐怖というか、ジリジリと迫ってくる感じがある。

茅野:「怖い」というより「ぞっとする」みたいな感覚。しかもこの先、どうなるんだろう? ってすごく気になる。

小澤:指の隙間から覗いて「やっぱり見たい!」みたいな。

茅野:由紀ちゃんに対するイメージが、かなり変わるんじゃないですかね。大丈夫かな? って心配になっちゃいますね。

高橋:しかも笑顔で窓を閉めるし……。あそこが一番怖い(笑)。

茅野:加えて、あのあと風が吹くでしょう。「窓、ちゃんと閉まってないよ!」と思っちゃう。

M・A・O:原作を読んでわかっていても、あの最後のシーンが来ると、「とうとうここまで来てしまった……」と思いますよね。あと、そこまでの間でも、風景にちょっとヘンなところがあるんですよ。ピンボケでよく見えないんですけど、ガラス窓が割れていたりとか。気付いたあとにもう1回観ると「あーっ、あそこ!」って(笑)。

──そういう意味では、最後まで観たあとで、もう一度観返したくなりますよね。

小澤:わたしはりーさんが気になるんですよね。劇中でもあまり語らないから、りーさんが本当は何を考えてるのか。どんな悩みがあって、どういうふうに受け止めてるのか、気になるなって思いました。

茅野:一番、闇を抱えていそうだよね(笑)。まわりに相談をしないので。

小澤:そうなんですよ! 話をしないし、みんなをいつも見守ってる人こそ、ひとりになったときに一番ヤバいんじゃないかな、って。

M・A・O:たぶん大切なことは大事にしまってるんですよ(笑)。

茅野:わたしはやっぱり、由紀ちゃんかなあ。主人公だし、あの笑顔がツラい。あと、あるシーンでそれぞれのキャラクターがどういうふうに感じていたのか、ちゃんと聞いてみたいなって気はしますね。映像特典とかで、それぞれのひとり語りを聞いてみたい。

高橋:彼女たちの日常がベースにある作品ということで、みんなが同じ目標に向かって進んではいるんですけど、起きた出来事に対する捉え方がそれぞれ違う。そういう部分まで、しっかり見てもらえると嬉しいですね。

#2おもいで
今日も、朝から元気にカレー! 
いつもと変わらぬ朝を迎えた「学園生活部」の4人。
食事を済ませたゆきは、めぐねえの指導のもと、国語の補習授業を受けることになるのだった。
しかし、窓の外はすっかり夏の気配。
海に行って花火を遊んで、スイカ割りを楽しんで……。
これから始まる夏休みに胸をワクワクさせるゆき。
そして、夏といえばやっぱりキモ試し! 
部室に戻ってきたゆきはさっそくほかの3人に、今夜、キモ試しをやろうと持ち掛けるのだが……。

水瀬いのりさんと小澤亜李さん第2話アフレコ後に2人だけでトーク! 世界の在り様が少しずつわかって……
現在、絶賛放送中のTVアニメ『がっこうぐらし!』。ほのぼの日常アニメかとおもいきや、衝撃的な世界が明らかになり、大反響! そしてこのたび第2話「おもいで」より、アフレコ終了後のキャストインタビューが到着しました!

参加してくれたのは、水瀬いのりさん(丈槍由紀 役)と小澤亜李さん(恵飛須沢胡桃 役)。くるみにスポットをあてた第2話を、お2人ががっつりと語ります。早速ご紹介しましょう♪

──第2話の放映が終わったわけですが、今回はくるみがナレーションを務めるなど、彼女にスポットをあてたエピソードでしたね。

恵飛須沢胡桃 役・小澤亜李さん(以下、小澤):そうですね。くるみの過去が描かれていたり……。第1話のときは、わりと元気に走りまわっていたりしたんですけど、今回の第2話を観ると、じつは気丈に振る舞ってるんだなということがわかる、そういうシーンがいっぱいありましたね。

──一方、水瀬さんが演じるゆきは……。

丈槍由紀 役・水瀬いのり(以下、水瀬):ゆきとしてはあまり変わりなく(笑)。ただ亜李ちゃんが話したみたいに、くるみが見てきたあの現実を踏まえたうえで第1話を観直すと、みんなすごく大人なんだなって感じますね。……こう、なんだろう、本心を隠すのが上手いというか。「じつはこの笑顔の裏には、なにかあるんじゃないかな?」みたいな感じがあって、またちょっとくるみに対する見方が変わる。よりいっそう彼女のことが好きになるエピソードになっているな、と思いました。

──収録をしていて、一番驚いたところはどこでしょうか?

小澤:驚いたというわけではないですが、印象的だったのは花瓶。「学園生活部」の部室に花瓶が置いてあるんですけど、そこで咲いている花言葉がト書きに書かれていたんです。「蕾のままでいて」だったかな? すごく意味深な花言葉で。

水瀬:あそこは気になって、みんなで「どういう意味が込められているんだろう?」って話し合いました。

──確かに、そういう細部が気になる作品ですよね。

小澤:今の段階では、まだ学校の中しか描かれていないんですけど、みんなで「こういう事態になっているのは、はたしてこの地域だけなんだろうか?」みたいな話をしたりとか。そのあたりはすごく気になります。

では少し話題を変えて、第2話では日常の楽しい場面もいくつかありましたが、ひとつだけお気に入りを選ぶとしたら、どこでしょうか?

水瀬:みーくんが、ゆきを起こしに来る場面かな。オタマをガンガン叩いて起こそうとするんですけど、それに対してゆきが「オタマはそうやって使うんじゃないよ」みたいなことを言うんです(笑)。そこがなんか、いかにもゆきらしいというか……。私は、ゆきとみーくんの関係性が好きなんですよね。みーくんみたいな妹とか後輩がいたら、私もゆきみたくなっちゃいそうだな、って。高橋さんのお芝居を聞いていると、しっかりした年下の子って魅力的だなあ! って思います。

小澤:私がキュンとしたのは、ゆきと太郎丸の歌のシーンですね。もう、掛け合いがたまらないくらい可愛くて……。あれはサントラで出たら、絶対に買います(笑)。

水瀬:全員の名前を言うんだよね。

小澤:メンバーを紹介してくれる(笑)。

水瀬:あそこは台本が空欄になっていて、自由にやってみてください、って流れだったんですよ。

──なるほど、アドリブだったんですね。

水瀬:だったら、メンバー紹介でもしようかな、っていう(笑)。

小澤:そのアドリブに対して、太郎丸も「ワンワン!」って――出てくる名前ごとに、元気があったりなかったり。私はくるみ役なので、「おいっ!」と思ったんですけど(笑)、それにしてもたまらなかったです。

ここまでの2話を踏まえて、これからの展開に期待していることを、最後にお伺いできますか?

小澤:アニメはマンガとはまた違う見せ方をしているところがあって――例えば、最初の段階からみーくんが一緒にいたりとか。なので、原作を知ってても楽しめる展開になっていると思うので、そのあたりが今後、どんなふうに描かれるのか。楽しみにしています。

水瀬:第2話はくるみにスポットが当たって、少しだけ彼女たちの過去が明らかになったんですけど、まだまだすべてじゃないんですよね。あくまで断片的に、鍵になるポイントだけ抜粋して、みなさんに観ていただいたことになると思うんですが、これからそういう断片がだんだん組み合わさっていくんだろうな、と思いました。で、それが最後まで組み上がったときに、ゆきだったり、ほかのキャラクターの新しい表情が見えるのかな? と。なのでぜひ寝落ちせずに(笑)、リアルタイムで楽しんで見てみてください。

#3あのとき
今日は、全校停電の日。
料理を作ることも、シャワーを浴びることもできず、なんとなく暗い雰囲気の4人だが、ゆきが「キャンプをやろう!」と言い出したことをきっかけに、いつもの元気を取り戻す。
部室にテントを張り、夜遅くまでおしゃべりで盛り上がる4人は、いつもとはちょっと違う時間を過ごす……。
一方、学園生活部の顧問を務めるめぐねえは、「あの日」のことを思い出していた。
いつも通りの毎日が当たり前じゃないと気付かされた、「あの日」のことを。

■ゆるふわ学園日常系アニメ……じゃない!?
放送直後から大きく話題となった『がっこうぐらし!』。本作は、学校に寝泊まりする部活・学園生活部に所属するゆき、くるみ、りーさん、みーくんの楽しい学園生活を描いていく作品……ではなく、ゾンビの蔓延によって、学校に立て籠もらなくてはならなくなった少女たちを描いたサバイバル作品となっている。

可愛らしいキャラクターたちが、ほんわかとした物語を展開する学園日常系アニメ。そんな幻想は第1話からぶち壊される。ほんわかしていたように見えた1話序盤。実はいたるところに後半を想像させるようなシーンが挟まれていた。例えば、授業中のゆきの元へみーくんがやってきたシーン。先生の背にあった黒板の英語を和訳すると「みんなとの楽しかった勉強。もう一度一緒に勉強しよう。だが、それはもう叶わない。すべては過去の暗闇の中。お願いだから見捨てないで、助けて」という意味に。

その他にも、校庭が移ったシーンで、体育の授業中にしてはまばらに散って統率性のない動きをする生徒(?)たち、屋上菜園にチラッと見えたリボンの巻かれたお墓など、1話を1回視聴し、後半の意味が分かってからもう一度見ると、違和感を感じるシーンがいたるところに隠されている。

本作の主人公・ゆきを含めた、学園生活部の4人はいろんな意味で深い闇を抱えている。4人が抱えている心の闇が、どうやって解消できるのか、果たして解消されるのか。少女たちは生きて学校を出ることができるのか。そのあたりが今後の見どころになってくるだろう。

#4えんそく
まだみーくんと出会う前の、ある日のこと。
朝からご機嫌なゆきは、前の日の夜、とっておきのアイデアを思いついていた。
そのアイデアとは、学校の外へ「遠足」に出かけること!
「学校行事なら外に出たことにはならない」と主張するゆきに押し切られる形で、くるみとりーさんも遠足に同行することになってしまう。
目的地は、郊外にあるショッピングモール。
入念に計画を立て、めぐねえの車を借りて、学校の門を出ようとするが……。

実際に観てから決めた!アニメファンが選ぶ「次週以降も観続けたい2015年夏アニメ作品」
2015年夏アニメの放送が始まってからおよそ一ヶ月。アニメファンにとって、実際に内容を観た上で「これからも観続けよう」と思える作品は一体どれくらい残っているのだろうか?

第1位には、ゾンビの出現によって崩壊した社会で、学校に立て籠もって寝泊まりする女子高生たちを描いた『がっこうぐらし!』が選ばれた。「元々原作を読んでいたのですが原作とは異なっている点も多いので新鮮です」と、原作からのファンもまた新たな視点で楽しんでいる様子。実は放送前の夏アニメ期待度ランキングでは、20位圏外だった同作だけに、ファンにとっては嬉しい予想外といえるのではないか?

#5であい
「遠足」に出かけたゆきたち。
彼女たちが向かったのは、郊外にあるショッピングモール、リバーシティ・トロン。
そこで地下の食料品売り場に下りたくるみは、一匹の犬と出会う。
それは、のちに「学園生活部」のマスコットとなる太郎丸だった。
さらに太郎丸と一緒に探索を進める彼女たちは、モールの5階でひとりの少女と出会う。
その少女とはほかでもない、このモールで籠城生活を続けていたみーくんだった。

夏アニメ原作コミック売上ランキング
続く猛暑で、夏を満喫する余裕なんてなくなりつつある昨今。そんな暑い日は、外出は控えて涼しい部屋で「アニメ三昧!」「漫画三昧!」と、今期のアニメ『干物妹!うまるちゃん』のうまるのようにだらだらするのもいいだろう。そこで、「多すぎて選べない」「どの作品が人気なの?」という人のために、今期アニメの原作コミック売上ランキング(日販調べ)を紹介しよう。アニメも原作もどちらもチェックすることで、より作品の魅力を知ることができる。今回は、実際に原作を読んでいる人に話を聞きつつ、ランキングを見ていこうと思う。

【3位】可愛いイラストに騙される、衝撃の鬱展開!
『がっこうぐらし! 』(原作:海法紀光(ニトロプラス)、 作画:千葉サドル/芳文社)

可愛い日常系かと思いきや、衝撃の鬱展開が待ち受けていた『がっこうぐらし!』が3位にランクイン。人間がゾンビ化した世界で学校内に立てこもり、「学園生活部」として生活しながら助けを待つ4人の女の子と1人の先生。……というのがTVアニメ1話の段階での種明かしだが、それだけでは終わらないのがこの『がっこうぐらし!』。「アニメとコミックではストーリーやキャラクターの登場、種明かしの順番が違う」「アニメを観ていて、いつ何がくるのかとすごくドキドキしています」と原作ファン。『まどか☆マギカ』などで有名なニトロプラスが手掛けていることもあり、今後も容赦ない展開が待ち受けていると思われる。

#6ようこそ
「学園生活部」に新しい仲間がやってきた! 
ショッピングモールでひとり、籠城生活をしていたみーくんが合流し、さらには柴犬の太郎丸も仲間に加わった「学園生活部」。
ゆきはめぐねえとともに、みーくんに学校のなかを案内することにする。
ようやく日常に戻ることができたのかもしれないと思い、胸をホッと撫でおろすみーくん……。
そしてゆきは、新しくできた「後輩」のみーくんを加えた4人で「体育祭」をやろうと提案するのだった。

茅野愛衣さん、ついに“めぐねえ”の重大な秘密を語る!? 第6話アフレコ後の公式インタビュー到着!
第6話は、茅野愛衣さん演じる“めぐねえ”の重大な秘密が明かされた回。やっとこの秘密について語れる茅野さん、どんなお話をしててくれるのか? 早速早速ご紹介しましょう♪

◆第6話アフレコ終了後、めぐねえ役・茅野愛衣さんインタビュー公開!

──この第6話ではついに、茅野さん演じるめぐねえがすでに存在していなかったことが明らかになりました。

茅野:やっと明らかになってスッキリした……といっていいんでしょうか(笑)。アフレコ中はもう、みんなでずっと「怖い!」って言ってました。

──《かれら》の怖さとは、また別の怖さがありますね。

茅野:これまでも頭では理解していたんですけど、今回初めて、ゆきちゃんは話しかけてるんだけど、映像にはめぐねえが映っていないという場面を目にして、みんなで「ひぃぃぃ!」って(笑)。原作を未読だった方はきっと、ビックリしたんじゃないですかね。私自身も、ゆきちゃんに話しかけられるとつい答えたくなっちゃうんですけど、答えてはいけない場面がついに来てしまったのか、と思いました。

──しかも、これまでのめぐねえの出演シーンを改めて観直してみると……。

茅野:そうなんですよ! これまではすごく自然に、学園生活部のみんなと話しているふうに見えてたと思うんですけど、よく聞いてみると、じつはゆきちゃんとしか会話が成立していなかったっていう。たぶん、背筋がゾッとしたという人も多いんじゃないかなと思います。

──茅野さんから見て、ゆきはどんなキャラクターだと思っていらっしゃるんでしょうか?

茅野:絵を見ると小動物みたいというか、キャラクターとしての「かわいらしさ」を持っている女の子だと思うんですけど、その一方で、じつは一番「人間らしい」のは、彼女なんじゃないかなとも思うんです。絵を見ると、すごく「キャラクター」っぽい印象を受けてしまうんですけど、その一方ですごく生々しい。実際にこういう事態に巻き込まれたり、どうしようもない状態に追い詰められたら、きっと誰しも、ゆきちゃんみたいな防衛本能が出てしまうんじゃないかな、って思うんですよね。自分が自分でいられるように保つためにはどうすればいいかと思ってしまったら、きっとゆきちゃんみたいな反応を示すんだろうな、って。

──もうひとつ、この第6話のポイントとしては、みーくんが入ってきた当初の、学園生活部の様子が描かれましたよね。彼女が入ってきたことで、キャラクター同士の関係性も変わってきたように思います。

茅野:少しギスギスしてたというか……。りーさんの拳が震えてて、「ちょっと待って、りーさん!?」みたいな(笑)。一番ケンカっ早そうなくるみちゃんが「ちょっと落ち着けよ」って言ったりとか、キャラごとのイメージが先行してる人には、たしかに驚く場面も多かった気がしますね。

──そういう意味でも、後半の展開につながる描写が多いエピソードだったかなと思いますね。

茅野:そうですね。りーさんが一番冷静に見えるんですけど、じつは……みたいな(笑)。この作品はやっぱり、「あのとき本当はどういう気持ちでいたのか」って、ちょっと深読みしたくなってしまうところがあるんですよ。だから今回のエピソードを見て、きっと第1話から観直したくなった人も多いだろうな、と。みーくんが(めぐねえがいないことがわかりつつ)周りに合わせてたんだ、ということも、第1話から観直すとわかると思いますし。

──今回の第6話を通して、茅野さんが個人的に一番印象的だった場面はどこでしょうか?

茅野:私は、さっきもちらっと話題に出しましたけど、りーさんの拳がプルプル震えてたところ(笑)。あとは、めぐねえが「みんなを巻き込まないように」って、鍵を内側から締める場面ですね。

──《かれら》に襲われてしまって、という。

茅野:そうそう。あそこもまさか、エンディングテーマを歌っている黒崎(真音)さんに襲われるとは思っていなかったので……(注:第6話には黒崎真音さんが“女子生徒”役で出演)。思わず、黒崎さんに「光栄です」ってお伝えしてしまいました(笑)。「黒崎さんにやられるなら、本望です」って。

──では最後に、いよいよ物語も折り返し地点を過ぎましたが、今後、期待しているところはどこでしょうか?

茅野:私はあまり原作を読みすぎないようにしてるので、これから先の展開をほとんど知らないんです。そもそも、みーくんの描かれ方が原作と違っていたりしますし……。「あんまり読み込んじゃダメだ」と思って、途中までで止めてるんですよね。

──じゃあ、台本をもらうたびに驚く、という。

茅野:そうですね。驚きつつも「ツラい展開になったらイヤだな」と思うので、もう台本を見たくない、みたいな気持ちもちょっと(笑)。

──いやいや(笑)。

茅野:ツラいこともいっぱい起きる作品ではありますけど、やっぱりゆきちゃんの明るさに助けられているなって思うんですよね。なので、これから先も毎回、ひとつくらいでいいので、ゆきちゃんの明るさにほっこりできる場面があればいいなと。

──それが救いになっている感じはありますね。

茅野:あとはできれば、ゆきちゃんとめぐねえの掛け合いがあるといいな……。これまで次回予告は、ゆきちゃんと2人でやらせていただいていたんですけど、
6話ではめぐねえがいなくなってしまうので……。

──今後また掛け合いがあるといいですね。

茅野:この作品は何が起こるか、本当にわからないので。そのうち声も姿もなくなって、存在も消えちゃいそうな気がして。でも、ゆきちゃんの記憶のなかにいるめぐねえが笑っていてくれたら嬉しいですね。

#7おてがみ
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にはあらず……」。
古典が苦手なゆきは、今日もひとりで授業の居残り。
そんなゆきにみーくんは、勉強のお手伝いを申し出る。
『方丈記』の一文を読みながら、古典が「昔の人から送られた手紙だ!」と気付いたゆきは、興奮を隠せなかった。
そんなある日、部室を整理中に一同は、レターセットを発見。
ゆきの発案で学園生活部の4人は、学校の外にいるかもしれない誰かに向けて「手紙」を書くことにするのだった。

“かれら”アフレコ体験会! 編集者たちが身体を張って“かれら”を体験してきた
かわいいキャラクターにそぐわぬ衝撃的な展開が話題のTVアニメ『がっこうぐらし!』。当作品の製作を担当するNBCユニバーサル・エンターテイメントから、「アフレコ体験会」を行なうとの連絡をいただいたのでアニメイトTVも参加してきた。

アフレコ体験会とは、文字通り「アフレコの体験」を行なうというもの。基本的にアニメの音声はすべてプロの声優が担当するが、なんと報道関係者の声を収録し、実際にアニメで使ってしまおうというユニークな企画だ。アニメイトTVでは編集者AとライターBのふたりが参加してきた。もちろんふたりとも声優の勉強をいっさいしたことはない。NBCユニバーサルさん、ホントにいいんですか?

●メインキャスト6人+ド素人の報道陣が収録
○月×日、都内某所のスタジオに入ると、ちょうど『がっこうぐらし!』の本編の収録を行っていた。スタジオにはメインキャストの声優・水瀬いのりさん(丈槍由紀役)と小澤亜李さん(恵飛須沢胡桃役)、M・A・Oさん(若狭悠里役)、高橋李依さん(直樹美紀役)、茅野愛衣さん(佐倉慈役)、加藤英美里さん(太郎丸役)が、真剣に収録を行っている。ほどよい緊張感とアットホームな雰囲気がビシビシと伝わってくる。

待合室のモニターで収録の様子を見ながら、「なるほど! こんな展開になるのか!!」などと感心していると、本編の収録がすべて終わり、スタジオのドアがガチャンと開いた。いよいよ我々の出番だ。スタッフの説明によると、アフレコ体験者は“かれら”の声を担当するとのこと。普段から“かれら”のような生活を送っている編集者AとライターBに最適な配役である。胸を張って演じることにした。

スタジオの準備が整うと、アフレコ体験会に参加する報道陣は担当者に誘導されてマイク前に移動した。メインキャストの声優さんたちは、なぜかマイクの後方。プロの声優さんたちの前に立つのはとても気が引けるのだが、音響監督さんの指示なので仕方がない。腹をくくって精一杯“かれら”になりきることを決心した。

マイク前のモニターに絵コンテの映像が映し出されるといよいよ収録スタート。絵コンテの“かれら”が発しそうな「“かれら”声」を腹の底から出してみた。数カット分の“かれら”を収録したのだが、すべて一発オーケー! といっても「あ~」とか「うぅ~」とかしゃべっただけ。こんな感じで大丈夫だったのでしょうか!? ちなみに、最後には本作の監督、安藤正臣さんが「くるみちゃん…かわいいよ……」という隠し切れない本音(?)がうめき声に混じって聞こえてきたのは、ここだけの話。

●『がっこうぐらし!』の現場はいつも6人!?
収録後にNBCユニバーサルの担当さんにお話を伺うと、『がっこうぐらし!』の現場は他の作品とちょっと違うと言う。一般的なアニメはメインキャストに加えて脇役が数名いることが多いが、『がっこうぐらし!』は基本的にメインキャスト6人だけしかスタジオにいないそうだ。なので“かれら”の声をどうしようか……ということになり、今回の企画が生まれたそうだ。

果たして当日収録した声が本当に使われるかどうかは定かではないが、“かれら”の登場シーンに是非注目してくださいませ……! どこかでアニメ媒体数社の“リアルかれら”たちの声が使われているかもしれません。

#8しょうらい
太郎丸が緑色の藻にまみれて帰ってきた! 
なんと太郎丸は、屋上にある池で泳ぎまわっていたらしい。
太郎丸をシャワーで洗うついでに、洗濯を済ませてしまうことにするゆきたち。
晴れ上がった屋上で肩を並べ、風に揺れる洗濯物を眺めながら、4人は学校を「卒業」した後の、自分たちの将来について語り合う……。
そしてその夜、寝付けないみーくんが部室を訪れると、そこにはりーさんの姿が。
彼女の手には、めぐねえが残していった鍵が握られていた。

#9きゅうじつ
「みんな、お掃除しよう!」。
部室に飛び込んできたゆきが、手にしていたのはデッキブラシ。
彼女の発案で、4人は屋上の池を掃除することになる。
貯水槽の魚たちを網ですくい上げた後、泥だらけの底をブラシでゴシゴシ。
そうしてキレイになった池のなかで、ゆきたちは水遊び! 
ビーチボールに水鉄砲、そして水風船にフリスビー……。
4人は時間を忘れて思いっきりはしゃぐのだった。

#10あめのひ
外は雨。
いつものように部室に顔を揃えた4人だが、そこには太郎丸の姿がなかった。
食事にも戻ってこない太郎丸を心配して、校内を探索することになるくるみとゆき、そしてみーくん。
太郎丸が残した足あとを追っていったくるみは、バリケードを乗り越え、学校の1階へと足を踏み入れるのであった。

観るだけじゃなく自由に動かしたい!?アニメファンが選ぶ「もっともゲーム化して欲しいアニメ・漫画作品」
第1位には、ゾンビの出現によって崩壊した社会で、学校に立て籠もって寝泊まりする女子高生たちを描いた『がっこうぐらし!』が選ばれた。「バイオハザード的な怖さが体験できそう」「日常の生活やバトルを体験したいから」「緊迫感ある日常を体験できそう」など、先日キャラペディアにて発表された『次週以降も観続けたい2015年夏アニメ作品ランキング』でも堂々の1位を獲得した人気作だけに、ゲーム化を期待するファンも多いようだ。

#11きずあと
突然の豪雨を避けるように《かれら》が殺到すると同時に、停電で真っ暗になってしまった校舎。
学園生活部が拠点にしていた3階にも、ついに《かれら》の群れが押し寄せ始める。
《かれら》に噛まれ、意識を失ったくるみを前に、りーさんは来るべきときを覚悟する。
一方、地下の避難区画に薬を取りにいこうとしたみーくんだったが、太郎丸が《かれら》と化してしまった事実にそれまで張りつめていた気持ちが折れ、思わず座り込んでしまう。
ゆきはそんな彼女を引きずるようにして、なんとか部室へと逃げ込むのだが……。

急上昇5作品、そしてやはり『がっこうぐらし!』コミック・コンテンツ偏差値ランキング
木曜日、アニメが遂に最終回を迎える『がっこうぐらし!』がコミックでも1位。-9.19ポイントと、下げ幅はかなり大きいがそれでも1位を堅持。相変わらずアニメの影響が極めて大きいことがわかる。一説によると、アニメの放送が始まったあとはコミックの売上が10倍になったなどとも言われているらしいが、このランキングを見続けてきた記者としては然もありなんと素直に信じられる。ヒューマンドラマ、萌え、ホラー、SFなど、さまざまな分野の作家や評論家たちの間でも批評が活発に行われ、ファンたちも作品の中に仕込まれたトリックを確認するために繰り返し観て分析しながら感想を言い合うなど、まさに台風の目のようになっている。

#12そつぎょう
押し寄せる《かれら》の群れに、絶体絶命のピンチに陥る学園生活部のメンバーたち。
教室に籠城するみーくんは、親友の圭を思い浮かべ、一方、衰弱するくるみを前にしたりーさんは、手にした包丁を強く握りしめる……。
その頃、ゆきはめぐねえの幻に背中を押されるように、放送室を目指していた。
《かれら》の群れを振り切り、ついに放送室へとたどり着くゆき。
マイクのスイッチを入れたゆきが語りかけた言葉は……。

【アニメキャラの魅力】言葉ではなく行動で伝える頭脳派柴犬「太郎丸」の魅力とは?
「太郎丸」は学校内で衣食住をする“学園生活部”で飼われている柴犬で、ヒロイン達と共に行動します。犬とは思えないほどの知能の高さを発揮し、学園生活部のメンバーを救うことも数多くあります。今回は、普段は元気にはしゃぎ、意外なところでに頼りになる「太郎丸」の魅力についてご紹介させて頂きます。

■犬でも立派な学園生活部の一員
学園生活部には、4人の部員と1人の顧問の先生がいます。人懐っこい「太郎丸」ですが、唯一の後輩「直樹美紀」には冷たい態度をとります。これには理由があるのですが、親友にひどい態度を取ってしまった「直樹美紀」に、考えを改めさせるための姿勢とも考えられます。知能が高く、それでいて優しい「太郎丸」だからこその対応といえるでしょう。

しかし、「太郎丸」は学園生活部のメンバーが大好きで、学園生活部のメンバーもまた「太郎丸」が大好きです。そんな「太郎丸」の行動は、愛らしくゆるい表情を見せたり、みんなと一緒に食事をしたり、校内を駆け巡り部長である「若狭悠里」に叱られ、しょぼんとしたり。そんな姿は、どこかほのぼのとした感情を引き出されてしまいます。学園生活部には欠かせない存在、それが「太郎丸」です。

■思いもよらない活躍をする柴犬
学園生活部は、時に活動内容に行き詰まってしまうことがあります。そんな時には「丈槍由紀」が次の案を提示するのですが、時には「太郎丸」がその発想の元となる場合も。例えば、屋上に「太郎丸」が入り込んでしまい、藻が溜まっている貯水池に入った後、校内に戻り廊下を汚してしまう・・・という行動を起こしますが、ここに「丈槍由紀」が気付き、貯水池の掃除を提案するのです。

一見、学園生活部メンバーには迷惑をかけているようにも見えますが、結果的に「太郎丸」がやってきたことはプラスになる事が多いのです。直接的な援護だけではなく、間接的な協力も惜しまない、そんなところもまた、彼の魅力の一つなのでしょう。

■弱ってもなお皆を助け、感動を与える
「太郎丸」は物語終盤、ウイルスに感染してゾンビ化してしまいます。その後、それを発見した「恵飛須沢胡桃」に襲い掛かり、彼女をもウイルスに感染させ、学園生活部を窮地に追い込みます・・・。

しかし、その窮地に追いやった学園生活部を助けたのもまた「太郎丸」なのです。放送室に向かう「丈槍由紀」を、感染してもなお“かれら”から守る「太郎丸」に、驚きを隠せなかった人も少なくないはず。そして、「太郎丸」は、学園生活部の手によって助けられたものの、既に衰弱しており、学園生活部全員が見守る中、息を引き取ることとなります・・・。彼が最期に見せた微笑みを忘れることはないでしょう。

『がっこうぐらし!』を語るに欠かせない存在「太郎丸」。普段は犬らしく可愛らしい動作をしますが、実はしっかり皆のことを考えているのです。学園生活部のメンバーだけではなく、改めて「太郎丸」の活躍にも目を凝らしてみてはいかがでしょうか。きっと、得るものは少なくないはずです。

「騙された」「まどマギ以上に鬱」…アニメ『がっこうぐらし!』の衝撃展開にネット騒然
今月9日より放送開始となったテレビアニメ『がっこうぐらし!』。学校に寝泊まりしちゃおうという学園生活部を舞台にした、なんともユルそうなアニメだが、第1話を観た人からは「怖すぎる……」との声が多数上がり、話題となっている。

原作マンガは「まんがタイムきららフォワード」(芳文社)で連載中。アニメ『ガンスリンガー ストラトス』のシリーズ構成や小説「式神の城」シリーズ(KADOKAWA エンターブレイン)の執筆などを担当する海法紀光氏(ニトロプラス)と、マンガ『アイドルマスター シンデレラガールズ あんさんぶる!』(スクウェア・エニックス)の漫画担当・千葉サドル氏による学園マンガで、来月11日には最新刊6巻が発売予定だ。

『がっこうぐらし!』は、学校に寝泊りする“学園生活部”の物語。ムードメーカーのゆき、シャベルを愛する(?)くるみ、まとめ役のりーさん、しっかり者の後輩・みーくんという4人の学園生活部に加え、顧問のめぐねえ、犬の太郎丸などが登場する。第1話では、最初は日常系のユル~いストーリーが展開されていたものの、終盤、物語は一転する……。視聴者からは「怖すぎるだろ」「ホラーすぎて呼吸困難になった」など、想像を逸した恐怖の展開に、慄きの声が上がることとなった。

何がどうなるかは実際に観ていただきたいが、「騙された!」「ただの日常系萌えアニメかと思ったのに」「流し観してただけに驚愕」といった声や、「まどか2世?」「まどマギ以上に鬱だわ」との声が上がる。本作は原作や脚本プロデュースにニトロプラスが関わっていることもあってか、同社の脚本家・虚淵玄を迎え、第3話で衝撃的な展開を見せた大ヒットアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』を引き合いに出す声も多く、今期深夜アニメの中でも注目度は抜群。その証拠に、本編の配信を行っている「ニコニコ動画」では、第1話が早々に100万再生を記録したことでも取りざたされた。

夏の季節にピッタリともいえそうなアニメ『がっこうぐらし!』。今後も良い意味で予想を裏切る展開をゾクゾクと観せてほしいところだ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 31
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

個人的には駄作とは思ってないものの、欲しかったものとも違う残念感

最終話観終えました。色々伏線張ってましたが、二期有るんでしょうか。

{netabare}
残念ながら日本版DAWN of the DEADにはなれなかったすね。
勿論、ロメロ版の方ね。新しい方のはゾンビ走るから嫌いw
お膳立てとして日本らしいゾンビ作品になりそうでホント期待してました。
もっとも、若い世代の方はバイオハザードの方を重ねて観ていたんでしょうけどね。私的には映画版バイオはモンスターパニック物にしか見えないもんで。

この作品からイメージするラストと考えれば、校内放送で帰宅を促してって流れ悪くないと思います。作り手も恐らくコレで美しく締めたかったんだろうなと。死して尚"がっこうぐらし"を忘れない徘徊する者達への同情と言うか。私、嫌いじゃないです。
徘徊する者達が去った中での卒業、避難先への希望と不安。
1クールのアニメでゾンビ物の風味は充分出てたと思います。
ホラーらしくない日常部分の能天気さがムムムとはなりましたけど、私はそんなにコレ嫌いじゃないです。
衝撃の一話で観てる側のハードルが上がっちゃった故の失望感と言う側面有るんでしょうし、最終的な評価が低迷しちゃうのは宿命だったのかも。









 んで、ここからはロメロLOVEの私の極私的な感想です。聞き流してねw
この作品でのゾンビの出来る事を1クール見続けてると、放送聞いて帰宅しようという生活習慣以前の単純動作が出来て無い訳で。
放送室の扉開けっ放しでの太郎丸との対話、ロメロのゾンビならドワワとなだれ込んできてアレされちゃうの確定でゴザイマス。
 かと思うと、マスコットバットでか細い女の子では脳の破壊に失敗するなんて、なかなか憎い表現もしてたり。このシーンは好き。

 最終話ではゾンビがお食事してたシーンも若干ありましたが、という事はこの作品のゾンビは徘徊出来なくなったお仲間共食いする?
だから食い散らかしが無い??ロメロ好きとしては抵抗感がw
そもそも徘徊してる奴らが殆ど五体満足なのが・・・食べ残し無しとは行儀のいいゾンビ。
あとお約束の白い布で包まれた死体の山ね。コレはゾンビ物としては欲しいっしょ。出来ればモゾモゾしてると尚良いなと。映画で言うとマンションの地下のあのシーンすよ。
校内で居場所を確保するため少なからず屠ってきた筈。どう処理したのかな~とか気になっちゃう。校庭に放り出して食わせたのかな?
あと、虫ね。ロメロはあまり虫は涌かせない絵作りだったけど。
その点屍鬼は1話で堂々と書いててGJでした。

古いゾンビ映画好きとして観るてと、なんか綺麗過ぎるんですよね。フルチみたいな悪趣味なグロテスクさは要らないとは思いますが、なんかゾンビ物として物足りない(汗)

直接的なグロ表現も足りないですけど、登場人物たちの絶望感もどうも薄味というか。作品自体がこの状況下で希望を捨てず明るく生き延びて行く希望の作品ですし、まぁ食い物も水も電気も有る状況でしたからショウガナイんでしょうけどね。
やっぱゾンビ好きとしては逃避行中に妊娠に気づくヒロインのフランと頼りにしてた相棒の死で希望を捨てたピーターが、燃料僅かのヘリで先の当ても無く飛び立ってくあの感じをこの作品でも味わいたかった。
H.O.T.Dには欠けてたものがこの作品では実現しそうと期待してたんですが、やはりゴアな物はアニメでは限界があるんでしょうし絵柄的にも世界の寂寥感・悲壮感との両立は無理があったかもですね。

好き勝手書きましたが、私の希望が表現されたアニメだったらR18になっちゃいますねw
{/netabare}

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この期に及んで水着回ですか(汗)
 私的には中盤以降は静かな圧倒的絶望の状況の中での諦めと生き抜く決意の同居した心情メインの話を地味にでもしんみり見せる作品として締めるのであれば、それはそれでいいかなと思ってたんですけど。
いや、アニメでそんな作品作ってもウケる訳ないのは判ってますけどねw
{netabare}
ロメロのゾンビはゴア映画でありながら、そこを表現してたから今でも愛されてる作品な訳で。
バイオハザード世代と私らオッサンの世代だと、この作品に対して期待してたものが意外に違うんだなと思ったりします。
{/netabare}

そのどちらも裏切る作品になりそうだけど(汗)
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7話観ました。
この作品って{netabare}ゾンビ物としては珍しく、
・軍人と一般人等、生き残り集団の中でのパワーバランスの危うさの要素がほぼ無い
・そのパワーバランスを崩す要因として良く使われる銃が、アメリカが舞台な作品と違って非常に入手困難な日本の話。
・女の子だけのサバイバル。
・彼女たちの生活環境が他者から妬まれるほど恵まれている訳でもない。
(太陽光発電は魅力的かもですね)
・流石に最後にヘリで無人島に脱出なんて展開は無さそうw
てな感じで、所謂ゾンビ物のテンプレから外れた作品なんで日本的な今までと違った切り口のいい作品になったらいいのに と現時点でも思ってます。 {/netabare}

そんな昔の核戦争物映画の中でのテスタメントみたいな作品誰も求めてねぇよと言われれば、まぁ私位なもんなのかもですがw

 ですが、やっぱこの絵柄と日常部分の雰囲気がどうにも作品に入り込ませてくれないんですよね。
私は目の肥えたレビュアーの方達ほどストーリーや展開に拘って観てないので、せめてそういう私みたいなヌルい視聴者位は落胆させないで作品締めてくれればいいなと思いながら観てます。

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4話まで観ました。
ちょっと観てる側を混乱させ過ぎでないすかね。{netabare}遠足の結果の美樹との出会いということですよね? {/netabare}

 いい作品だといいなと期待して楽しみに観てはいるので、現時点でも原作は読みはしていません。
絵柄だけ確認したいなと思いwebで画像観ましたけども。
4話も皆が出会った経緯の話となっており私的にはその展開自体には不満は無いんですが、この期に及んでも絶望的状況を見る側にイメージで刷り込めない(刷り込まない?)絵作りがちょっと疑問です。
原作絵ってキャラは可愛らしいけどこの状況の恐ろしさ伝えるのをスポイルするほどデフォルメされた絵じゃないと思うんですが、アニメの絵と彩色でこのまま進むと明らかに物語から浮いちゃう気がするんですよね。
このアニメ絵だからこその第一話のインパクトだったとは思いますが、この作品が"一流のスゲェ作品"として纏まる為にはかえって障害になっちゃうと思います。まどマギみたいなの絵作りの凄味がコレには感じられないんすよね。
{netabare}
 事態発生からの経過が日時で具体的表現に表現されて無いのも判り辛いというか場面の状況と心情をリンクしずらいというか。水道が機能していて学校の購買部の在庫品程度で食いつなげている状況なので、さほど日数は経っていないのでしょうがそれにしては4話の出立時の街並みの破損具合も不自然に観えちゃう気がします。火災と街の騒乱と精々小火器での破壊にしては・・・
4話の圭が美樹の元を離れていくシーンは、絶望的状況にこのまま身を置き続ける事への二人の気持ちの乖離のシーンな訳ですし時間の経過の表現次第でもっと心を打つシーン足り得たと思うんですよね。どうやら原作では二人きりになった経緯がきちんと書かれている様子ですし、そういうプロセスの表現が時間の経過をもっと判りやすくする効果も有ったんじゃないかと。
日記とかカレンダーで日付とかの表現位は入れた方がいい様な気がしました。それで見てる側がシラケるとは思わないんですよね。

 私はオッサンですからゾンビ物というとバイオでは無くロメロのゾンビ3部作と言う世代ですので、それらの作品に比べるとこの異常な状況に対するキャラクターの生への執着と諦めの同居した心情表現とか絶望的な状況を観てる側に訴えかける為の舞台装置がそろそろプアに感じて来ました。全くダメとは思いませんが見せ方をもっと丁寧にという意味です。
HOTDの洋物ゾンビ映画の舞台を日本の街並みに置き換えただけって代物では無く、普通の子供たちがこの状況をどう生き残っていくのかという純日本的なゾンビ物として個人的には楽しみに観てます。
{/netabare}
 まだ4話ですので、話題鳥に成功しただけの凡作とならない事を期待してます。
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10分見て内容的に自分に合わないなと思ったんですが、観た方のレビュー・反応見る限り何か有るんだろなと我慢して観てたら。

あぁなるほどねとw

社会不適応の子達の更生の為の"がっこうぐらし"と想像してた自らの甘さ。

そんな自分に腹が立つ/中条長官

今後、いろんな意味でどう纏めるのか気になるので勿論視聴続けます。
この見せ方、話題性抜群でしょうね。商売巧いな~(汗)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

1話がトラウマになるかと思った

作品は2020年1月に完結したようだ。原作では大学に進学したみたいだけど、こんな状態で大学行けるんすね。

可愛いキャラクターがきゃっきゃうふふしている作品と見せかけてのゾンビに囲まれて戦っているという作品。
クラスメイトとの楽しい日常から始まるんだなと期待して見ていたら実は全部由紀の妄想とかいうオチ。ゾンビがうろついていて、誰もいない机に話かけるシーンがおぞましい。トラウマもの。現実逃避が過ぎる。話合わせるの大変やな。

妄想してたけど、{netabare}遠足はナイスな提案やったね。みーくんを救出できたわけだし。{/netabare}

一番は{netabare}ゾンビになってしまった慈を殺さないといけないのは本当に辛かった。あの方の存在は大きかった。{/netabare}


OP
ふ・れ・ん・ど・し・た・い 歌 学園生活部[丈槍由紀(水瀬いのり)、恵飛須沢胡桃(小澤亜李)、若狭悠里(M・A・O)、直樹美紀(高橋李依)]
ED
ハーモナイズ・クローバー 歌 黒崎真音
We took each other's hand 歌 澤田かおり
アフターグロウ 歌 黒崎真音
OPのし・た・いは死体とダブルミーニングって本当ですか?怖い。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
シャベルを愛する(?)くるみ、皆をまとめるりーさん、しっかり者の後輩みーくん、おっとりした顧問のめぐねえらに囲まれた丈槍ゆきの瞳に映る幸せな“日常”はしかし…!?

1. はじまり
ゆきとくるみ、りーさん、みーくんの4人は、「学園生活部」の仲良しカルテット。この部活の目的は「授業だけでは触れられない学園のさまざまな部署に親しむ」こと! 今日も、おいしいパスタに舌鼓を打ったり、園芸部の屋上庭園でプチトマトの収穫に励んだり、あるいは授業で居眠りしたり。なんだかんだと賑やかに、毎日を楽しんでいる。そんなある日、学園生活部のマスコット的存在、柴犬の太郎丸が行方不明に。学校中を探してまわるゆきたちだったが…?

2. おもいで
今日も、朝から元気にカレー! いつもと変わらぬ朝を迎えた「学園生活部」の4人。食事を済ませたゆきは、めぐねえの指導のもと、国語の補習授業を受けることになるのだった。しかし、窓の外はすっかり夏の気配。海に行って花火を遊んで、スイカ割りを楽しんで…。これから始まる夏休みに胸をワクワクさせるゆき。そして、夏といえばやっぱりキモ試し! 部室に戻ってきたゆきはさっそくほかの3人に、今夜、キモ試しをやろうと持ち掛けるのだが…。

3. あのとき
今日は、全校停電の日。料理を作ることも、シャワーを浴びることもできず、なんとなく暗い雰囲気の4人だが、ゆきが「キャンプをやろう!」と言い出したことをきっかけに、いつもの元気を取り戻す。部室にテントを張り、夜遅くまでおしゃべりで盛り上がる4人は、いつもとはちょっと違う時間を過ごす…。一方、学園生活部の顧問を務めるめぐねえは、「あの日」のことを思い出していた。いつも通りの毎日が当たり前じゃないと気付かされた、「あの日」のことを。

4. えんそく
まだみーくんと出会う前の、ある日のこと。朝からご機嫌なゆきは、前の日の夜、とっておきのアイデアを思いついていた。そのアイデアとは、学校の外へ「遠足」に出かけること! 「学校行事なら外に出たことにはならない」と主張するゆきに押し切られる形で、くるみとりーさんも遠足に同行することになってしまう。目的地は、郊外にあるショッピングモール。入念に計画を立て、めぐねえの車を借りて、学校の門を出ようとするが…。

5. であい
「遠足」に出かけたゆきたち。彼女たちが向かったのは、郊外にあるショッピングモール、リバーシティ・トロン。そこで地下の食料品売り場に下りたくるみは、一匹の犬と出会う。それは、のちに「学園生活部」のマスコットとなる太郎丸だった。さらに太郎丸と一緒に探索を進める彼女たちは、モールの5階でひとりの少女と出会う。その少女とはほかでもない、このモールで籠城生活を続けていたみーくんだった。

6. ようこそ
「学園生活部」に新しい仲間がやってきた! ショッピングモールでひとり、籠城生活をしていたみーくんが合流し、さらには柴犬の太郎丸も仲間に加わった「学園生活部」。ゆきはめぐねえとともに、みーくんに学校のなかを案内することにする。ようやく日常に戻ることができたのかもしれないと思い、胸をホッと撫でおろすみーくん…。そしてゆきは、新しくできた「後輩」のみーくんを加えた4人で「体育祭」をやろうと提案するのだった。

7. おてがみ
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にはあらず…」。古典が苦手なゆきは、今日もひとりで授業の居残り。そんなゆきにみーくんは、勉強のお手伝いを申し出る。『方丈記』の一文を読みながら、古典が「昔の人から送られた手紙だ!」と気付いたゆきは、興奮を隠せなかった。そんなある日、部室を整理中に一同は、レターセットを発見。ゆきの発案で学園生活部の4人は、学校の外にいるかもしれない誰かに向けて「手紙」を書くことにするのだった。

8. しょうらい
太郎丸が緑色の藻にまみれて帰ってきた! なんと太郎丸は、屋上にある池で泳ぎまわっていたらしい。太郎丸をシャワーで洗うついでに、洗濯を済ませてしまうことにするゆきたち。晴れ上がった屋上で肩を並べ、風に揺れる洗濯物を眺めながら、4人は学校を「卒業」した後の、自分たちの将来について語り合う…。そしてその夜、寝付けないみーくんが部室を訪れると、そこにはりーさんの姿が。彼女の手には、めぐねえが残していった鍵が握られていた。

9. きゅうじつ
「みんな、お掃除しよう!」。部室に飛び込んできたゆきが、手にしていたのはデッキブラシ。彼女の発案で、4人は屋上の池を掃除することになる。貯水槽の魚たちを網ですくい上げた後、泥だらけの底をブラシでゴシゴシ。そうしてキレイになった池のなかで、ゆきたちは水遊び! ビーチボールに水鉄砲、そして水風船にフリスビー…。4人は時間を忘れて思いっきりはしゃぐのだった。

10. あめのひ
外は雨。いつものように部室に顔を揃えた4人だが、そこには太郎丸の姿がなかった。食事にも戻ってこない太郎丸を心配して、校内を探索することになるくるみとゆき、そしてみーくん。太郎丸が残した足あとを追っていったくるみは、バリケードを乗り越え、学校の1階へと足を踏み入れるのであった。

11. きずあと
突然の豪雨を避けるように《かれら》が殺到すると同時に、停電で真っ暗になってしまった校舎。学園生活部が拠点にしていた3階にも、ついに《かれら》の群れが押し寄せ始める。《かれら》に噛まれ、意識を失ったくるみを前に、りーさんは来るべきときを覚悟する。一方、地下の避難区画に薬を取りにいこうとしたみーくんだったが、太郎丸が《かれら》と化してしまった事実にそれまで張りつめていた気持ちが折れ、思わず座り込んでしまう。ゆきはそんな彼女を引きずるようにして、なんとか部室へと逃げ込むのだが…。

12. そつぎょう
押し寄せる《かれら》の群れに、絶体絶命のピンチに陥る学園生活部のメンバーたち。教室に籠城するみーくんは、親友の圭を思い浮かべ、一方、衰弱するくるみを前にしたりーさんは、手にした包丁を強く握りしめる…。その頃、ゆきはめぐねえの幻に背中を押されるように、放送室を目指していた。《かれら》の群れを振り切り、ついに放送室へとたどり着くゆき。マイクのスイッチを入れたゆきが語りかけた言葉は…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

61.7 2 2015年度のLercheアニメランキング2位
乱歩奇譚 Game of Laplace(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (664)
3150人が棚に入れました
「その日、初めて退屈じゃなくなったーー」

とある中学校で起こった教師のバラバラ殺人事件。この学校に通う少年・コバヤシは、事件の捜査に訪れた天才探偵・アケチと出会う。
異常犯罪ばかりを捜査するアケチに対して興味を持ったコバヤシは、友人のハシバの心配をよそに、自ら「助手」を志願する。
次々と起こる奇怪な事件の中で、コバヤシは退屈な日常を捨て置いていくのだった。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、高橋李依、山下大輝、小西克幸、チョー、日笠陽子、子安武人、藤田咲、山口勝平
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

うつし世はゆめ、よるの夢もやっぱりゆめ

<全11話観終えて>
最終話は無難な出来で可もなく不可もなく。

全体としては、連続物としての盛り上がりに欠けたまま終わってしまいましたね。
乱歩物だったらあれもこれも入れなきゃ、とばかりいろいろ詰め込み過ぎです。
すべてが浅く詰めが甘く、明らかに物語の練り込みが足りないと思う。

毎回の感想も、パノラマ島綺譚で一気に作品に興味が無くなり、
9話以降は全く書く気もなくなりました。

公式HPの岸監督のインタビューによると、
「江戸川乱歩作品をオマージュしたオリジナルアニメ」の制作決定が昨年の11月で、そこから作品構築したそう。

異例の短期間で準備した作品の出来がここでの評価に明確に示されてしまった感があります。
(通常は、アルペジオなどのように2年ぐらいは掛けて作ることが多いらしい)

舞台演出っぽいアイデアは素晴らしかったし、
コバヤシなどのキャラ設定も始めの掴みはかなりよかった。
けど謎解きの醍醐味が全くと言っていいほど無い分、
話は浅いので凝ったそれらが逆にどんどん目障りに…。

次に肝心の主人公たちの描き込みも甘かった。
アケチとコバヤシの魅力はほとんど伝わらず。
おかげでコバヤシの変人さが話を追うごとに邪魔になり、全体の悪印象に拍車を掛けました。
ハシバももっと魅力あるキャラとして描くべきだったと思います。

キャラが見事に立って魅力的だったのは、影男と黒蜥蜴など犯罪者ばかりという皮肉。
敵が、正義の味方のはずの主人公たちより魅力あるなんて本末転倒もいいとこです。

アケチ、コバヤシ、ハシバ、カガミ、ナカムラ、影男、黒蜥蜴、ナミコシ。
これだけのキャラを輝かせるには2クールは必要と思われる。
1クールだけならもっと登場するキャラを減らし贅肉を落とすべきだったかと…。
{netabare}
<もし2クールあったら>
自分なりに考えた構成案ですが、例えば…

☆1クール目:影男、黒蜥蜴絡みのエピソード
1クール目は、話に余裕を持たせ謎解きの魅力をふんだんに。
ゆとりある分、アケチ側のキャラ達を丁寧に描く。
2クール目の伏線を配置しつつ、ついでにハナビシ先生やミナミのキャラにも深みを与える。
(特に先生のリストカット痕の謎が気になります。)
そして、1クール目のクライマックスは黒蜥蜴逮捕。

☆2クール目:怪人二十面相絡みのエピソード
アケチたちのキャラの魅力を1クール目でアピールした上での2クール目突入。
この時点では、黒蜥蜴がアケチに惚れこむのも納得。
獄中からでも部下を動かせるのが凄い。サポーターとして強い味方としての魅力発揮。
そして、1クール目の恩義で、影男もいざという時は必ず助けてくれる。
カガミの闇落ちも2クール目で。頼りになる警察側の人材はナカムラだけになり、
黒蜥蜴と影男の援助あってようやく勝機が得られるほどの強敵、二十面相の物語へ移行。


ナミコシの、数式実行による人心操作は漠然としていて説得力に欠けていました。
電子機器のプログラムのウイルス感染による機器乗っ取りみたいで
人間相手では不自然にしか思えない。

ナミコシはもっと1クール分丸々使うくらい丁寧に描いて欲しかったです。
そうすれば、ラスボスに相応しく、自然なカリスマ性高い強敵としてより輝いたでしょう。
結果、「サイコパス」のマキシマに負けないだけの魅力ある存在となり
もっと盛り上がる話になり得たと思います。
{/netabare}
もっと時間掛けて作り込めば、いい物語になったと思うので
いろいろと勿体ないという気持ちが強い作品でした。


以下は、視聴中のレビュー
------------------------------------
個人的にハズレがない作品ばかりなので
今最も注目している制作コンビの新作ということで期待値大で鑑賞。
さすがです。初回からかなり引き込まれました。
これは最後まで観ます。

そのコンビとは、
監督:岸誠二 & シリーズ構成、脚本:上江洲誠。

前クールでは「暗殺教室」でその手腕を遺憾なく発揮。
そう言えば、今作のコバヤシ少年の中性的なキャラは
暗殺教室の渚とキャラが被ります。
今作のキャラクター設定において
参考にしたことは間違いなさそう。

★第1話「人間椅子(前編)」
{netabare}
教室の床で目覚めたら目の前に
人間椅子と化したバラバラ死体があり
手には糸のこぎりを握りしめ
重要参考人になったコバヤシ少年。

しかし、全く動じないコバヤシ少年。
この時点で興味深々。

人間を解体して椅子のように並べるという
猟奇殺人事件ながら初回は、
実際の殺人シーンはないのでグロさはやや控えめ。

コバヤシ少年が認識するまでは
すべての人物が影にしか見えないとか、
演出もなかなか斬新。OPも見事。

舞台が現代で、なおかつ都心という設定ながら、
幻想的で不思議な独特の世界を醸し出してて面白い。
コバヤシ視点が重要とならば、
アケチとコバヤシはW主人公なのかな、といった初回の印象。

コバヤシ少年はcv高橋李依さん。
屈託のない彼を自然に演じていい感じです。
声優デビュー3年目で今作が出世作になりそうな予感。

ベテラン櫻井孝宏さんのアケチもいい。
携帯は持ってない。しかしノートパソコンは愛用。
パソコン持つ理由が、
「ないとシムシティが出来ないだろ」
ってちょっと可笑しかった。

チョーさんの刑事役もいい味出してる。

まずはコバヤシに課題を与えパートナーに値するか試すアケチ。

いろんな癖のある怪人たちは初回は未登場。
今期一番になるかも。これから楽しみです。
{/netabare}
★第2話「人間椅子(後編)」
{netabare}
2話でがっかりしたという意見には自分も同意。

思えば、2話でひとつの事件を解決する流れでは
推理物として期待するのは間違ってました。

初回の掴みの良さが逆に仇になりましたね。

今回は、感情移入出来るキャラが皆無。
アケチは活躍なく存在感が薄い。

コバヤシの有能さをアピールするに留まって
彼のキャラを受け入れられない視聴者にはキツイ回。

結果として推理ものとしての魅力もなし。

とは言え、

ニュース映像のネタ、
3分間クッキングのパロディで絡めた死体処理の解説、
女担任教師のハナビシ先生32歳をギャグ要員にする演出、
上江洲さんの脚本と岸監督のギャグセンスは結構好き。

そして、コバヤシというキャラは俄然気に入ってます。
どんな悲惨な状況も楽しめるスーパーポジティブな点がいい。
最後までこのままブレないでいて欲しい。

評価を少し下げて更新したけど
まだ評価爆下げするほどではないかな。

これは、江戸川乱歩の原作からキャラの名前と事件だけ借用した
オリジナルものとして認識したうえで観ないと
面白さは感じられないと思う。

ここでのアケチとコバヤシは、陰と陽の正反対のキャラが立っている。

これからの物語で、正反対のキャラクター同士の化学反応による
キャラの人間性の成長や変化、意外性ある展開が楽しめれば、
いいと思ってます。

というわけで、次回からコメディ路線の
バディものとして期待します。
{/netabare}
★第3話「影男」
{netabare}
コバヤシとアケチは、活躍らしい活躍もなく存在感が薄い。
ハシバはウザい存在以上になり得ないのも不満。
コバヤシの女装も賛否分かれるだろうし
毎回、救いのない陰惨な話ばかりなので
今回あたりでリタイアする視聴者が続出しても無理ないかな。

コバヤシとアケチになり代り、
変装の達人であり稀代の怪盗、
影男(CV子安武人)が今回の主人公。
影男にはかなり感情移入できたので、
個人的には、まあまあ。

彼だけは、いい味出てました。
魅力あるキャラなので、
出来ればまた再登場してもらいたいとさえ思えた。

今回、上江洲さんの脚本でないためかギャグ要素ほとんど皆無。
悲しくて暗い話では、ギャグが唯一の緩衝材。
ギャグが無いと後味の悪さだけが残って困る。
しかしその分、影男の内面がよく伝わったというメリットはあった。
{/netabare}
★第4話「怪人二十面相」
{netabare}
前回の事件の後日談的な要素があった今回。
脚本は前回と同じ、朱白あおいさん、という方。

アケチは、やる気になったおかげで
今回初めて主役らしくなった。

雰囲気は毎回とてもいいし、つまならくはない。
しかし前回の影男には同情できたけど
今回のメインキャラには、あまり同情できなかったなぁ。
シリーズ後半にもってきた方がいい話だったかもしれない。

3分間ショッキング、尺足りない中で無理矢理ねじ込んだ感があったね。
でもTV報道で
香ばしい発言で強制退場させられた女性コメンテーターの代わりに
ある物が置かれてたのはいいギャグだった。

そしてキャラ的には、
今回初登場の黒蜥蜴(くろとかげ)(CV日笠陽子)が濃すぎて
二十面相のインパクトが弱いのが残念。

日笠陽子さんと言えば、
「けいおん」の澪、「マジェプリ」のケイ、「IS」の箒といった
対人関係不器用生真面目系の、
一定の枠に嵌った役のイメージが個人的に強かったけど
最近は、今作の役や「純潔のマリア」のアルテミスのような
淫乱ぶっとび系のキャラもずい分と嵌るようになっちゃったようで新鮮です。

黒蜥蜴は面白そうなキャラなので今後の描き方に注目してます。
{/netabare}
★第5話「芋虫」
{netabare}
さしずめサイコパスなら
観た者誰もが色相濁り、犯罪係数が執行対象にまで一気に上昇してしまうお話。

<世の中の不条理が今回のテーマなのかな>
前回、現行犯で逮捕されたカガミの取調と回想シーンから
犯行に至る経緯を丁寧に描いた回。

カガミに同情してしまう。
カガミの妹トキコは天使なのに惨殺という理不尽な運命。
ああいう妹が、逆恨みで殺されたら、
カガミがダークサイドに陥るのも無理がない。

コバヤシも、いつもの余裕もなく始終絶句したまま。

<後味が今迄で一番悪かったが、最後、少しだけすっきり>
法に裁かれず、また再犯繰り返そうだった連続少女監禁誘拐魔のワタヌキも
別の被害者の親族により裁かれたのは因果応報。
二十面相模倣犯が絶えないのも納得。

最近は、強く逞しいキャラ役のイメージが強い豊口めぐみさんが
トキコ役とは意外だったけど違和感ないのはさすがでした。
{/netabare}
★第6話「地獄風景」
{netabare}
今回、意外な日常ギャグ回。
前回があまりに悲惨で救いようがない話だったのでガス抜き回か?

<サブタイが「地獄風景」からしてなんとも珍妙>
2話以来、久しぶりの上江洲脚本。
好き嫌いがはっきりと別れそう。

自分は、江戸川乱歩の世界に全く拘らないので、これはあり。

岸監督&上江洲脚本の、
シリアスとギャグが混在したような作品として思い出すのは
「蒼き鋼のアルペジオ」や「人類は衰退しました」とか。
遊び心一杯の、このコンビのギャグは好き。

<影男がコメディリリーフとして再登場>
捨て猫に、捨て子の赤ちゃん、階下の立て籠りテロ、黒蜥蜴による悪戯。
いろいろ詰め込んでもちゃんと話を成り立たせるのはさすが。

舞台のほとんどがアケチの部屋で、
そこにいないキャラは声のみ、というのが散漫な印象回避に効果的。

そして、台詞の応酬が絶妙なので楽しめた。
特に影男の軽妙な台詞と演技が良かった。
キャラの立て方が非常に上手いと思う。

しかし、次回から本来の重い話に戻りそう。
Cパートで、ヤバいフラグがこれ見よがしに立ったナカムラ刑事。
次回、どうなるんだろう?
{/netabare}
★第7,8話「パノラマ島綺譚(前後編)」
{netabare}
これは、かなり残念な出来。
謎解き重視でない以上、感情移入できるキャラが不在だと観ててつらい。
そして、伝えたいテーマがなんなのかわかりにくい。
観終わって虚しさしか残らなかった。

コバヤシの軽さが今回に関しては、話の調和を乱すだけになってたように思う。
女装は二番煎じなので新鮮味もないし、
やるなら前回のギャグ回とか箸休めのときだけのほうがいいのでは。
その点5話では、コバヤシの軽さを封印して、彼を空気化にすることで
カガミ兄妹に意識が集中、感情移入出来て上手いシナリオと思えた。

今回は、もとがゲームのシナリオライターで小説家、
そして最近アニメにも進出してきたような方のシナリオ。

脚本家チームは、物語構成上の意志の統一があまり上手くとれてないないのかな。
今作は全体的に、脚本家の個性がいたずらにぶつかり合って
作品の統一感が生まれない原因になってる気がする。
例えば6話Cパートのナカムラ刑事とカガミの会話は、
次のエピソードの伏線ともとれたが、今回の話ではあまり意味無いようだし。

あくまで個人的にそう感じるだけで実際はどうか分からないけど、
同時期、岸監督もシリーズ構成の上江洲さんも、アルペジオ劇場版の制作もしてるし、
上江洲さんはさらに、アルスラーン戦記にもシリーズ構成で参加してるので
両者とも忙しすぎた結果のしわ寄せがこの作品の出来に現れてるのかも。
どうもこれは、優先順位的に後回しで、監督不行届な気がしてならない。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

乱歩、奇譚・・・

【最終話まで見て を追加】

監督岸誠二。
シリーズ構成上江洲誠。
制作Lerche(ラルケ)。
あー、あの視聴者置いてきぼりなダンガンロンパ作った・・・
同じく学園推理モノみたいだけど大丈夫?

【1話見て もっと、視聴者を信用信頼してほしい。】
{netabare}学園推理モノなんだから、見てる方の頭を使わせてよ。
もっと信用信頼してよ。
ダンガンロンパと同じ轍を踏んでるぞ!
こういうのは丁寧とかそういうのとは違う!!
という話。

「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」
「うつし世~」は乱歩がサインを求められた時に書いてた言葉だそうな。

アバンタイトルにて、モノクロで、コバヤシ少年の日常が描かれる。
そこに、カラーで、舞う蝶が描かれる。
その合間に、上記言葉が挟まれる。
物語で、意味ありげに蝶が舞う=胡蝶の夢。
「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」
夢か 現(うつつ)か 幻か。
何が夢で 何が現実で 何が幻か。
冒頭数分で、コバヤシ少年のヤバさ危うさが「これでもか!」と描かれる。

で、物語の開幕早々
「その日、初めて退屈じゃなくなった」
いらない、このモノローグ。
蛇足の極み。
アバンでコバヤシ少年のヤバさ危うさは描ききってるじゃん。
しかも、その猟奇死体の周りには彼岸花が咲いてる。
そこに言葉まで付け足したら野暮ったいだけだって。
猟奇殺人の現場で、自分が容疑者とならざるを得ない状況に置かれたコバヤシ少年がどう思ってたのかは、物語を進めてく中で描けばいい。

挙句の果ての公式ツイッター(@rampokitan)。
こんなツイートがある。
まるっと引用させて貰うが、
  ”グレーのシルエットで描かれているキャラクター達。
   コバヤシは、彼らの言動に興味を持つ事で初めて、個人を認識し
   「見える」ようになるのです。各キャラクター達が見ている景色
   の表現の違いにも注目してご覧ください”
こんなの見てりゃ分かるっての。
見た途端「なんで人がグレーなの?」は誰もが抱く疑問。グレーじゃなくなる瞬間を見てれば誰でも分かること。
それに「先生の猟奇死体の周りに彼岸花が咲いてます」が全員視点な訳ないじゃん。
ワザワザ公式がツイッターで呟くようなことじゃない。
その割に、グレーの外れ方に面白みが無いし。
例えば、
先生のリスカ痕、警察手帳みたいな探偵証のマーク、
みたいなところのピンポイントでグレーが外れてから全体が見え出す、とかにしようよ。

なんか、もう、全然視聴者を信用してない感。
このくらいは読めるって。読ませてって。
視聴者を信用してないなら、こんな題材でアニメを作るなよ。
この題材で視聴者に考えさせる作りにしないってオカシイだろ。
あれか、ダンガンロンパで視聴者置いてきぼりにしたから、視聴者フォローしてるのか。
間違ってるよっ!

などと、色々書きましたが、1話、物語的には、良い掴みだったと思います。
コバヤシ少年が女の子っぽいのは、時代だから、しょうがないね。
アルスラーンEDで性別不詳になるのと一緒。{/netabare}

【2話見て やっぱ、そっちを期待しても無駄だったか】
{netabare}やっぱり、推理モノ、を期待しちゃダメだったか。
”先生に呼び出された”とかの提示が遅すぎるだろ。
この作品は
 狂気の男の娘、
 コバヤシ少年が、
 その狂気故に、
 凶行に及ぶ犯人の心理を読み解き、
 事件を解決していく姿を、
 愛でる番組です
って感じだね。

狂気を持つ故に、狂気の犯人の心理が読み解ける・・・
あぁ、あれか。
サイコパス。
アケチ監視官とコバヤシ少年執行官。
新人ハシバ監視官はコバヤシ少年執行官に影響受けて、どんどんサイコパスが濁っていくパターン。

もう、いっその事、狂い狂わされていく人間の怖さみたいなのを描いけてばいいのに。
一度でも、狂気に触れた人間が、どうしようもなく狂気に惹かれていく恐ろしさみたいなものを。
今回の犯人のホシノも、先生の狂気に触れて壊れたんだろ。
コバヤシ少年に先生と同じ狂気を感じて、舌舐めずりでもしながら涙ながらにイっちゃった眼でコバヤシ少年を見つめながら、
「先生が貴方を好きになった理由が分かった・・・」
の一言で締めて、
「やべー!
 コバヤシ少年、本人自身もヤバイけど、影響力もハンパねぇー!」
と感じさせる。
その上で、
台詞を言葉足らずにして、その一言に込められた人間の狂気を視聴者に読み解かせる、
みたいな話にすれば良いのになぁ。
どうせ、事件を推理させる気がないんだから、別方向で頭を使わせてよ。
ベラベラしゃべりすぎ。無駄な台詞が多すぎ。

あぁ、そう言えば、最後の椅子の骨、誰の?

最終的に、視聴者すらも狂気に陥れるほど、全員がコバヤシ少年の狂気に触れてヤバくなっていく物語を期待したい。{/netabare}

【3話見て どんな拗らせ方】
{netabare}外見女になれば良いだけなのに、何故か下着まで替えだす
コバヤシ少年
 VS
コバヤシ少年の下着を受け取り赤面する
ハシバ

家族を欲する結果、自分より弱い幼女に手を出すしか無かった
悪のエセロリコン
 VS
心より幼女が好きな
正義の真性ロリコン

どんだけ拗らせてんの・・・

妹と電話で話してる刑事さん。
あいつの動向如何で面白くなりそうだけど、今のままだと、ただの変態さん大集合。
変態王に俺はなる!コバヤシ少年{/netabare}

【9話まで見て 乱歩奇譚、ねぇ・・・】
{netabare}wikiの”怪人二十面相”より。
「人を傷つけたり殺したりする、残酷な振舞は、一度もしたことがありません。血が嫌いなのです」という物語の冒頭説明。
「僕は人殺しなんかしませんよ」と自ら公言。

こんな怪人二十面相がダークヒーローねぇ。

正義が手を出せない悪に鉄槌を下す悪。
悪を倒す悪の無限増殖。
悪を創り出した最大の悪たる自らを滅ぼす。
正義は悪がいるからこそ正義たりえる。
正義や悪の定義は一面性。

嫌いな話じゃないよ。こういうの。
でもね、乱歩の名を冠して、奇譚と銘打った作品で、こんな最近の流行りに乗ったダークヒーローネタみたいなのをやらなくてもいいじゃん。
こういうのは他がやればいいんだよ。
3話までで、エログロナンセンスに人間の俗っぽさや変な拗らせ方でいく、って方向示してるじゃん。
パノラマ島でも、あんなブラック企業問題とかやらなくていいんだよ。
  おっさん二人が等身大リアル体型エロフィギュア作りました。
  更衣室に仕掛けたカメラみたら、超地味で目立たないメガネ女がフィギュア
  そっくりな体型でした。
  おっさん二人は、こいつを俺らのモノにしたい、と手篭めにしました。
  メガネ女はショックで食べ物も喉に通らず痩せそうになりましたが
  「究極美を崩すんじゃねぇ!」
  とおっさん二人に殴られました。
  殴られた後、
  「おぉすまないー!究極美に傷をつけてしまったー!頼むから維持をしてくれー!」
  とおっさん二人に泣きつかれ、メガネ女は太ることも痩せることも許されませんでした。
  超地味で目立たないメガネ女は誰にも相談できず、おぞましい関係が続くのでした。
  メガネ女の体を元にフィギュアをブラッシュアップし、フィギュアは超等身大リアル体型
  エロフィギュアとなりました。
  おっさん二人は、この究極美を世間知知らしめたい、とパノラマ島を企画。
  大量に超リアル体型エロフィギュアを作りました。
  メガネ女は、さすがにそれには耐えられなくなり、おっさん二人を殺害。
  だが、今まで超地味で目立たず誰からも欲されなかった彼女は、こんなクソなおっさん共
  でも、自分を求めてくれたという快楽が忘れられず・・・
みたいなしょうもない話でいいんだよ。

推理させる気は無い。
猟奇に行くわけでもない。
俗っぽい欲を描くでもない。
なんで、”乱歩奇譚”なんだろうね・・・

といいつつ、ここまで見たから最後まで見るよ。
チョーさんの役割くらいしか興味ないけどね。{/netabare}

【最終話まで見て 折角の乱歩だし、推理してみよう】
{netabare}チョーさんの役割、なんもねー。
ミスリード誘引キャラか。

生まれてからずっとつまらなく、
周りの人間が影のように見えていたコバヤシ少年が、
暗黒星に飲まれて自らの命を最も効果的に使おうとするも、
ハシバにより救われて思いがけずに心が動き涙を流し、
自分の周囲くらいには他人に対して意識がいくようになり、
色づいた世界で、アケチ、ハシバと事件に臨むようになりました。

2話感想で
 全員がコバヤシ少年の狂気に触れてヤバくなっていく物語を期待したい
とか書きましたが、むしろ、コバヤシ少年のほうがちょっとマトモに寄っちゃいました。

でも、マトモになったことが良い事に感じないんだよね。
周りが見えるようになった分、周りの悪い部分に目がいくようになる。
一度、暗黒星に飲まれてる分、同じ道に行っちゃいそうだ。
ダークヒーロー怪人二十面相コバヤシ 対 巨大資本ハシバ。

なんだろうねぇ・・・
なんだったんだろうねぇ・・・

ハシバが
 4年の時にクラスで浮いてた自分に話しかけてきてくれて仲良くしてくれた。
 イヤミを言ってくる奴も論破してくれた。
 友だちが出来るってこういうことかと嬉しかった。
と、最後に語ってた。
コバヤシ少年。ハシバに話しかけた切っ掛けはなんなの?

コバヤシ少年、途中でハシバを影絵モブ化してたけど、影絵モブから戻るハシバ、みたいな演出なくて良かったの?

とか色々気になるなぁ・・・
この中途半端なモヤモヤ感は乱歩に通ずるものがあるなぁ。
とか、無理無理に乱歩に絡めてみた。



絡めたついでに。
この作品においての一番の疑問。
「なんで乱歩なのか。」
折角の乱歩だし、推理してみよう。

ずばり、
企画通すためにはしょうがなかった。

・ダークヒーローもの
・正義のための悪の拡散
・正義と悪のホモセクシャル
この辺をやりたくて企画をするも通らず。
流行りに乗り遅れた感があるし、サイコパスとかでも似たようなことやってるし。

そこでノイタミナ側から引っ張りだされてきて提案されたのが乱歩。
・没後50年ってことで、丁度良い題材
・アケチ、コバヤシ少年 対 怪人二十面相という誰もが知ってる対立軸がある
・キャッチーな題名として”乱歩”と付ける
・乱歩の作品から設定などを借りて物語を進め、徐々に本来やりたかったほうに軌道修正していく
これでやっと企画が通る。

通ったものの、自分達がやりたかったのは乱歩ではなくダークヒーローものなので、ささやかな抵抗として
”乱歩は原案”
”オ リ ジ ナ ル”
とOPで文字を入れる。

こんな感じでどうでしょうか。{/netabare}

【人間椅子 あらすじ】
図書館で乱歩短篇集を借りて読み終えた。
1、2話元ネタの「人間椅子」のあらすじ。

{netabare}物書きでいらっしゃる奥様へ

私はブッサイクな椅子職人です。
このまま椅子職人やっててもつまらんのです、ブサイクですし。
更には貧乏ですし。
で、ふと思いついちゃったんですね。
外人用ホテルに納品するでっかい一人がけソファーに、人間一人が入れるスペース作っちゃおう。
棚とかつくって、水とか食料を持ち込んじゃおう。
で、そこに忍び込んで、ホテルで泥棒稼業でもやってやろう、と。

ホテルのラウンジに設置されて準備完了です。
ところが、ぎっちょん。
中に人がいるとは露程にも思わず人が座ってくるんですが、その感触の心地よいこと。
座ってくる人の見た目なんか関係無いんですよ。見えませんし。
ソファーの皮越しの感触やほんのり香る臭いに、私、フル充電ですよ。
ロリ少女の座ってくる感覚ムッヒョー!
女、女ときて、芸術家のおっさんの座ってくる感覚ウッヒョー!
泥棒よりも、ソッチに夢中ですよ、えぇ。
ブッサイクな私は人との触れ合いなんか知りませんし。
でも・・・
外人じゃなくて、日本人の感覚も知りたいな・・・
そんなこんなしてたら、ソファー、ホテルの事情で売りに出されました。

で、どこに買われるのかと思ったら、お役人のお金持ちの家に買われました。
で、そこの奥さんの座ってくれる感覚ったら、もう。
奥さんが心地よく座ってくれるように、私、超頑張りました。
頑張ってたら、私、奥さんのことが好きになっちゃったんですね。

えぇ、お気付きだと思いますが、奥様、貴女が座ってた椅子に、私、入ってました。
たった一度でいい。
ひと目、貴女にお会いしとうございます。
このブサイクな椅子職人に御慈悲を。

っていう創作考えたんですが、いかがだったでしょうか。
題名は
「人間椅子」
です。
もし、奥様の心をちょっとでも動かせたのなら、それは、とっても嬉しいなって。{/netabare}

こうやって「人間椅子」読むと、乱歩の描く狂気には至ってないなぁ、アニメ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

beatle さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

乱歩に焼土下座で謝るべきレベルの産業廃棄物

一言先に言っておきますが、本作に乱歩要素は一切はありません。

固有名詞に江戸川乱歩の作品に登場した名詞が借用されているだけです。

本作には、一切の乱歩要素は含まれておりません。

本作は江戸川乱歩の名前で目を引こうとする視聴者獲得のために四苦八苦した製作者サイドの一つの愚劣なアイディアに過ぎません。


乱歩ファンから見れば非常に不愉快でした。これはもう塵芥に他なりません。

途中まで見てましたが、フジテレビらしい終盤のクソつまらない盛り上がりで冷めてそれっきりです。

カスです。時間返して欲しいです。フジテレビが地団駄を踏みながら幼少の子供のように視聴者獲得に向けてアクションをしているようです。

時間と金の無駄でしたね。良いのはオープニングぐらいでした。残りはゴミなので見るだけ時間の無駄です。責任者を問いただす必要がある。責任者はどこか。まぁ森見のおっさんの書いた脚本アニメも見てませんけどね。

もっとちゃんろしろよ。人生時間を浪費してしまった腹いせにこんなレビューを書かないといけないんだぞ。責任者は焼き土下座をする必要がある。




これ観て読書をしない青少年は、「うわー。こんなのが乱歩かよ。まじつまんねーなー。おもしろくなさすぎー」とか感じてしまう事があるかもしれない。それをとても危険に感じています。江戸川乱歩の本が売れなくなるかもしれない。もし売れなくなったら、これはもう、とどのつまり、迷惑千万行為に他なりません。




本物の江戸川乱歩は別物です。

先ず、僕は江戸川乱歩の凄さを知って頂きたい。この人がいなければ日本に探偵小説はここまで普及しなかったでしょう。ポプラ社の怪人二十面相シリーズが一体何千何万のキッズ達に夢と冒険とワクワクドキドキの心躍る世界を枕に眠っていったことでしょうか。この人の凄いところは、ちっちゃい子供達のためにワクワクドキドキの冒険探偵小説を書いたところにあると思います。

ちょっと知ってる奴は「グロテスク」だの「猟奇的エロス」だののたまっていますが、全然、全く、そんなことありません。


一回二回読んだだけで「ただインパクトが強かったから」「読後感に印象が残ったから」そんな理由で上記の言葉を言って世間風を吹かせているだけなのです。全くそんな事は無いのに、見当違いも甚だしい。そんな奴に限って好きな作品は?っていってもパッとしない理由ばっかりつけてくるから頭にくる。このへん笑い飛ばせない辺り、自分が信者なのだからなのでしょうけど。

江戸川乱歩はグロくもないし、エロくもない。これを先ずハッキリしておきたい。新潮文庫の「江戸川乱歩傑作選」に載っている「芋虫」は勘違いした左翼編集者のミスです。


江戸川乱歩の本は、基本的に後味を残さないんですよね。三ツ矢サイダーを飲み終わった感じに似て尾を引かない。たまに本人も「続・幻影城」で書いてるように「奇妙な味」というなんともいえない深い味わいを残す作品があるぐらいです。何作品か例を挙げたいですが、大いなるネタバレになってしまうので控えさせて頂きますが、「赤い部屋」「黄金仮面」「人間椅子」なんかがありますね。

今気付きましたが、確かに「人間椅子」の着想は実のところヤバイかもしれませんが、大丈夫です。グロテスクではありません。「奇妙な味」の部類ですね。しかし、普通に人生送ってる人間は「人間椅子」なんて事考えませんよね…。しかし、これもまた猟奇一辺倒ではな決してなく、むしろ探偵小説です。奇術的な意味も含めてクライムサスペンスといえるでしょう。このアイディアはちょっとやそっとじゃ浮かびませんね。流石にガチで洋書を読みまくって研究していた乱歩ならではでしょう。既存の作家で乱歩に太刀打ちできるのは筒井お爺ちゃんぐらいしかいないのではないでしょうか。こっちは超ド級のマジキチですが。

夢の対決。しかし、悪はどこまでいっても悪は悪。明智小五郎のキャラが出てくる冒険ものであります!「黄金仮面」昭和版「おそかりしシャーロック」多分乱歩本人の言っていた「奇妙な味」に最も通ずるところに近い作品なのではないでしょうか。駄作だと思いますが、読後感はまさに「奇妙な味」うーん。あ。これはアレですね。お勧めできないですね。消す時間が無駄なのでこのままにしといて次。

一番好きな作品、乱歩らしく、乱歩といえばコレ!!というのが「赤い部屋」という短編であります。気になった方は是非とも駅の小さい書店で新潮文庫の江戸川乱歩傑作選を探して読んで頂きたい。あまり読書ができない集中力があまり無いタイプの方でもさっくり立ち読み出来るレベルの作品ですし、短編です。冒頭から引きつける乱歩特有の序盤設定、ここに極まれり。本という道具の大前提に好奇心を刺激される事がありますが、この作品は読者の心臓を鷲摑みにして読み終わるまで離しません。読み終わった後の読後感はぱっと心臓から手が離れるのではなく、心臓を握り潰していた手が徐々に徐々にゆっくりと離れていく感覚なのでございます。呼吸を忘れるほどページをめくる手が止まらず、目は活字に釘付け。乱歩の真骨頂です!



ああ。そうです。アニメの話でしたね。観る価値は無いでしょう。むしろ忘れましょう。存在そのものを忘れましょう。女性の記憶力みたいな感じで忘却の彼方に追いやりましょう。そうすればきっと楽になれるのであります。

このアニメ観るなら他のを観るべきです。エロアニメでも結構です。そっちは一息抜けますが、こっちはイライラと唖然ボーゼンで目を逸らして人生で無駄な時間を使ってしまった事への後悔しかありませんからね。



つまり何が言いたいかっていうと、ちょっとでも期待した僕が間抜けだったって事です。中指をおっ立ててそのまま責任者の鼻にぶち込みたい気分になりました。三回ぐらい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
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