Lercheで友情なおすすめアニメランキング 2

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89.7 1 Lercheで友情なアニメランキング1位
彼方のアストラ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (990)
3905人が棚に入れました
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

声優・キャラクター
細谷佳正、水瀬いのり、武内駿輔、黒沢ともよ、木野日菜、松田利冴、内山昂輝、早見沙織、島﨑信長
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

私たちは変わることができる、そして人生は続く

アニメーション制作:Lerche
監督:安藤正臣、シリーズ構成:海法紀光
キャラクターデザイン・メイン総作画監督:黒澤桂子、
音楽:横山克、信澤宣明、原作:篠原健太

子供たちだけで惑星キャンプが行われる時代。
ケアード・ハイスクールのB5班は、
無人の惑星で5日間過ごす野外学習に出かけた。
9人の少年少女たちは、惑星マクパで降ろされ、
楽しい日々を過ごすはずだった。
しかし、彼らの前に謎の球体が現れ、事態は急変する。

集英社のウェブコミック配信サイト『ジャンプ+』で
連載された作品。口コミなどで評判が広がり、
『マンガ大賞2019』の大賞を受賞した。
宇宙という舞台、子供たちだけの冒険、
陰謀がうごめく背景、9人全員が抱える事情、
惑星でのサバイバルなど、様々な要素のある
エンターテインメント作品となっている。

原作漫画は完結しているため、
1クール12話、しかも1話と12話を
1時間ずつを使う特別編にすることで、
5巻分を余すところなくアニメ化している。
{netabare}無料開放の漫画を少し読んでみると、
原作に忠実に作られているだけでなく、
宇宙空間に飛ばされたアリエスを
カナタが助けるシーンでは、全員が手をつないで
ふたりを救助するという改変も行っている。
(漫画では、このシーンは残されたワイヤーに
戻り、それを辿って帰還している。
1度ワイヤーを巻き取って、再度、別の誰かが
助けに行けばいいなどの意見もあるだろうが、
ここは全員で手をつなぐという行為に意味があったわけで、
良改変だったと個人的には思う){/netabare}

SFの部分では突っ込みどころが多く、
アニメが終了した後にSNSなどで大論争が巻き起こり、
作者が降臨する事態にまで陥った。
ある意味、SF要素のある人気作の宿命だ。
ただ、この作品はSFを見せようとするものでないことは
明らかで、批判する人の気持ちは分かるが、
そこについて深く突っ込み過ぎるのは違和感がある。
この作品において、SFのリアリティは枝葉の部分に過ぎない。

では、どこを重視しているかというと、
9人の子供たちが抱えている問題と、
その悩みを解消するために、仲間が相手のことを
思いやり、本当に大切なものを得ることについてだ。
9人の子供たちは、それぞれ幼少期から、
大きな喪失感を抱えながら生きてきた。
旅を続けるなかで、一人ひとりが体験してきた背景を
各々が理解しながら、解決していく構成になっている。
9人もいるキャラクター全員の過去について、
しっかり語っているため、彼らが失い続けてきたものに
思いを巡らせることができる。
だから、そこから彼らが何かを獲得する様子に
カタルシスを感じられるのだ。
それがこの作品の最大の見どころだろう。

舞台装置としては、孤島の閉鎖空間での
ミステリーと同様の形を取りながら、
それだけに止まらない群像劇として、
最初から最後までしっかりとまとめられている。
{netabare}特に11話『CONFESSION』での回想から
カナタの怒りにつながる流れは素晴らしい。
カナタ役・細谷佳正の演技は、抜群の説得力がある。
反重力シューズを履いてきて、
ワームホールを飛び越すという展開からの
決着の付け方も完璧だった。
この回は、夏クールの私が観た全話のなかでも
出色の出来だったと思う。{/netabare}

9人の少年少女たちは、数ヵ月の旅の間に、
自分の支えになる原点を獲得することができた。
アストラ号で過ごした日々は、
何事にも代えがたい時間として
今後の人生の支えになるに違いない。

引きこもりや親子断絶などが、
もはや当たり前になった現代において、
子供たちの心に響く物語に思える。
ここではないどこかに行けば変われるかもしれない。
行動すれば誰かとの出会いによって、
人生が動くかもしれない。
親から愛されない境遇にあったとしても、
生きていていいのだ。

そして、人は絶対に変わることができる。
(2019年10月19日初投稿)

投稿 : 2024/11/30
♥ : 93
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

判別可能なキャラ達と金太郎飴的な惑星群

原作未読

漫画の評判がいいから、が視聴動機。
全12話ただし初回と最終回が1時間枠だったので実質14話分のボリュームです。
序盤はもの珍しい細谷佳正さんのハイテンション演技を堪能することから。SF興味なくともこの一点で “ 買い ” かもしれません。2~3話経過してからはBパートの引きが良く毎話楽しみながらの完走です。

ざっとあらすじ:子供たちだけでどっかの惑星で5日間自活してこよう!スケール大きめの林間学校に意気揚々と出発したらトラブルに巻き込まれて帰ってこられなくなりました的なやつです。

キャストは多め。性格ははっきりとキャラ毎に別れており、キャラ回というよりキャラパートを設けてあまり尺を使わずにさらっと紹介。それでいて不思議と名前は覚えていられました。
{netabare}みんな多かれ少なかれ境遇は一緒だよ、との本作の特徴を活かしこのへんばっさり切りましたね。英断だと思います。{/netabare}


カナタ・ホシジマ(CV細谷佳正):リーダー 十種競技選手 アツい!
アリエス・スプリング(CV水瀬いのり):天然ドジっ子に見えて意外と有能
ザック・ウォーカー(CV武内駿輔):頭脳明晰鉄面皮 キトリーと幼馴染
キトリー・ラファエリ(CV黒沢ともよ):医者の娘 フニシアの姉 基本ガヤ
フニシア・ラファエリ(CV木野日菜):最年少 キトリーの妹 パペットマペット
ルカ・エスポジト(CV松田利冴):政治家の子 僕っ子亜種「オイラっ子」
シャルス・ラクロワ(CV島﨑信長):貴族出身 なんというかムツゴロウさん
ユンファ・ルー(CV(早見沙織):国民的歌手の娘 超内向的隠れ美人
ウルガー・ツヴァイク(CV内山昂輝):教頭の息子 本人はアウトロー志向

ポリーナ・リヴィンスカヤ(CV生天目仁美):ゲスト ポリ姉


途中経過時点ではおおむね今期多かった中間層上位 ( 自分比 ) の作品という見立て。完走は苦にならずそこそこ面白いが一皮むけてないといった「惜しい!」作品の一つ。
ただしそれは物語の全容が明らかになってくるまででした。起承転結の転から加速しきっちりまとめてゴールイン!一気に観るのがいいと思います。

引っ掛かったところ先に述べとくと、全12話のけっこうな部分を占める各惑星描写についてもっとエンタメに振り切って欲しかったな~ということですかね。


※各惑星の簡易説明

{netabare}惑星マクパ:当初目的地
惑星ヴィラヴァース:最初に訪れた惑星。肉食恐竜みたいなのとにょっきーん植物が脅威
惑星シャムーア:脅威のない草食動物。毒胞子まき散らすポールツリーが脅威
惑星アリスペード:リゾート惑星。地震と津波が脅威
惑星イクリス:自転してない過酷な環境。超獰猛な可動性植物が脅威
惑星ガレム:最後の惑星。わりと平和

一覧すると、植物らしきものが脅威だよというパターンが被りヴァリエーションに乏しい。{/netabare}

いきなり遠くの宇宙空間に放り出され、かくかくしかじかで食糧の備蓄量を見据えながら惑星を中継して帰還するという一大作戦決行中の若者たちです。

 未知の惑星にどんなものを持ってくるか?

これがいってみれば想定の範囲内。観てるこちら側の斜め上をいくようなタイプの惑星が登場してたら、

 本当に生還できるのか?

SFサバイブもののドキドキワクワク感はさらに増したことでしょう。
{netabare}そしてサバイバルパートが際立てば際立つほど第9話「全容見えてきました!」回との目線ずらしが奏功してたと思います。サバイバルと見せかけてサスペンスでしたの落差で評価は爆上がりしてたことでしょう。{/netabare}


この引っ掛かり以外は気にならず、中盤までゆるやかに右肩上がりで面白くなっていくストーリーだったと思います。サバイバルという題材と+αの謎{netabare}(「裏切者は誰だ?」){/netabare}を早々に提示してくれたおかげで、なにがなんだかよくわからないまま後半に種明かしみたいな不親切設計でもありませんでした。
起承転結の構成も手堅く、転からの終盤はオチも含めて意外性と納得感のある内容。このへん詳細は本編で!

ジャンプ連載だったわりには、下手に引っ張らず撒いた伏線を回収して短くスッキリと終わらせた構成にも好感を持ちました。良作です。



■物語の構成について ※ネタバレ

{netabare}出来過ぎなくらいハッピーエンドでしたね。それが嫌らしいと感じませんでした。
物語は以下の順で明らかになっていきます。

1.アストラ号メンバーの共通項
2.刺客はこやつ
3.この世界の秘密

序盤から2.は提示されていて視聴者の興味を引っ張る材料になってました。そして2.が明らかになれば当然「どうして?」がでてくるわけで、その説明が1.と思ったわけです。
これで1クールでも充分だったと思いますがおかわりがありました。3.です。期待値の一段上をいってました。{/netabare}


■優しい人たち

これは雑感です。人間の善意を信じようという作者の意図が根底にあったのだと思います。
{netabare}・ユンファのライブ会場に押し入ろうとしたキトリーと警備員とでひと悶着。直後、隣にいたアリエスのとある報告に控えめに拍手を送る警備員さん。さっきまでもめてたのにw
・アリエスの母ちゃんに連絡を取ろうとした時に、だれも疑わなかった。普段ならご都合とか平和ボケみたいに感じたろうにこの時はクルーの絆みたいなのをより強く感じました。不思議なもんだねぇ
・ピンポイントでしか覚えてなさそうなカナタが本を執筆できるわけなかろうもん。きっと隣にいた超絶記憶力の持ち主がサポートしながら書き上げたんだろうね、と妄想。{/netabare}




■(余談)カナタのアストラ

冒頭に戻るわけですがハイテンション細谷佳正さんが個人的にはイチオシです。
アツい!とにかく勢いがあるキャラでした。そして、彼は脳筋一歩手前の絶妙なバランスで好感度を保っていると思しき立ち居振る舞いをします。行動に根拠がある。よって知性も感じる。

モデルは武井壮?と思った人他にいないかしら。

なかやまきんに君でも春日でもないんだよなぁ 
武井壮なんだよなぁ



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.09.20 初稿
2020.04.07 修正

投稿 : 2024/11/30
♥ : 78

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ボッスン(スケット・ダンス)の宇宙物語

原作既読でした。
なので物語もわかっていましたが知ってても楽しめる作品でした。
でも、内容を知らない方が格段に楽しめますので、是非ネタバレ情報なしで楽しんでください。この作品、一気見タイプです。

設定は未来の高校生8人と10歳1人の計9人で惑星に行ってキャンプをするようです。
主人公はカナタ・ホシジマ。
運動能力とサバイバル能力に長けています。
どうやら他の高校生達も能力に特徴があるようです。。。


原作者はジャンプでスケットダンスを連載していた篠原先生
本作品もスケットダンスのギャグセンスそのままです。
篠原先生は東日本大震災直後に応援メッセージを作成して被災者に元気を与えたことを記憶しております。
ボッスン、カナタ達が人助けをするのは篠原先生自身の当たり前の気持ちなのでしょうね。

元気を与えてくれる作品。おすすめです。

原作は全5巻と読み易い作品なのでアニメ視聴後に楽しんでください。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 72

85.4 2 Lercheで友情なアニメランキング2位
あそびあそばせ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (926)
4091人が棚に入れました
『あそびあそばせ』の原作は、涼川りんが「ヤングアニマル」(白泉社)にて連載中のJCガールズコメディ。
日本生まれ日本育ちのため全く英語ができない金髪碧眼の美少女・オリヴィア、真面目で知的な雰囲気を漂わせながら英語が全くできない眼鏡っ娘・香純、明るいけれどリア充になれないおさげ髪の少女・華子という3人の女子中学生たちによる、最高に可愛くて最高に楽しいお遊戯を描く作品だ。

声優・キャラクター
木野日菜、長江里加、小原好美、置鮎龍太郎、井上ほの花、金澤まい、戸田めぐみ、悠木碧、前川涼子、増谷康紀、斎賀みつき、筆村栄心、伊沢磨紀
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

オープニングとのギャップが一番笑えた!

原作未読。最終話まで視聴。

3人の女子中学生を中心とした、かなりお馬鹿で、かなりドタバタなコメディ。
『OP詐欺ナンバーワン』の作品でもある(笑)。

主役を務める3人の美少女たち。
お世辞抜きで、(普通にしていると)とても可愛らしい3人組なんですが・・・。

可愛らしいとは対照的に、顔芸とドタバタで笑わせてくれる。
このギャップが一番の魅力でしょうね。

1話ごとに3~4の短編に分かれている構成も、そのぞれのエピソードにスピード感が出て良かった。

最終回も、{netabare}全くそれらしい展開もなく、いきなり終わっちゃう{/netabare}感じもこの作品ならでは・・・。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 74
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

非リア充女子の大暴走♪~Sorekara do shitano~

原作コミックは未読。

昔、『けいおん』などの萌え四コマ日常系原作アニメなんかが流行り出した時、
女子の青春に恋愛なんて要らない!ついでに男子も要らない!
さらに後に一部が先鋭化して、萌えの邪魔だから男子はアニメで描くな!
などと息巻く言説がやたらと目に付いて、
一応男子の成れの果てである自分は、そんな寂しいこと言ってくれるなよ~と
いじけていたわけですがw

純白ワンピースがよく似合う美少女三人が、
化けの皮を脱ぎ捨てて、見苦しく本性を曝け出して、
“部室”にて大放言する本作においては、
辛うじて男子の生存も確認できて、何だかホッとさせられますw

即ち本作は女子が戯れる日常系の亜種でありながらも、
男子もまた、非リア充女子が妄想する夢物語の一部として、
或いは{netabare}危険なガスを噴射する執事として、
または理路整然とした煽りスキルと正反対に容姿崩壊したアキバ系オタクとして、
はたまた女の園に潜伏した女装男子として、{/netabare}
存在することを許され、女子たちの下品な毒舌トークをいっそうややこしくしていますw

そんな中、十話で飛び出した
{netabare} 「女の子の友情はたっぷりの墨汁で書いたいつ破れてもおかしくない
書道半紙みたいなものだな」{/netabare}
との暴言は、これまで萌え日常系が積み上げて来た、
エターナルかつ神聖不可侵な女子の友情という理想郷を瓦解させる、
バルス級の大口撃w

定期的に毒を摂取しなければ生きていけない病んだ私にとっては、
一緒にやさぐれて、そうだ!そうだ!と悪酔いして喝采を送ることができる、
実に居心地の良い毒沼でしたw


作画は凡庸でしたが、変顔には異様に力が入っており、惨状をこじらせていましたw
可愛らしかった女の子の顔が、リア充への嫉妬にみるみる歪み、各種ゲテモノへの恐怖に蒼白し、
輪郭が崩れ、机上で溶解した挙げ句……{netabare}ダリの時計化w{/netabare}
乏しい作画ソースへの解決策などから定着したと思われる深夜アニメの変顔文化も、
ここまで来るとある種の前衛芸術?ですw


印象が強烈なキャラが多すぎて、どれも大体トラウマですがw
私が一人挙げておきたいのは生徒会長。
{netabare}明らかに当選圏外の小心者だったのに、狂気の応援演説wで会長職に成り上がった女子。
そんな彼女も今や“バナナ文書”をネタに表に裏に巧みに権力を振るう狡猾三つ編みメガネに。{/netabare}
地位が人を怪物化させる恐るべき一例。
生徒会長や町内会長レベルですら選出によっては毒沼にはまる地獄絵図が待っている。
教訓と共に清き一票を担うわが手をじっと見つめた。初春の朝……。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 52

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

JCたちの日常を描いた作品(と思っはいけません)

【視聴を終えて】
原作既読。

かわいい少女たちが歌う、とってもラブリーなOP。OP映像はとても綺麗で、女子中学生のうふふ、きゃきゃきゃな日常なんだろうな…と思わせておいて、OPの娘たちはどこへ行った?というくらい物語は酷い(誉め言葉)。

まさにOP詐欺だが、原作コミックも表紙詐欺(表紙の破壊力はOP以上だと思う)なので、これに合わせたのだろうと思います。

まぁとにかくゲスい。いちいち突っ込むのもめんどくさくなるくらい、お馬鹿で、ドタバタ。3人娘に、先生に、前多、将棋部、オカ研、生徒会…みんな変。顔の崩し方は他に類を見ないくらい酷い、特に華子の崩れ方は分かっていてもおかしい。

原作をちゃんと描いています。内容は見てもらって判断してほしいのですが、苦手な人はとことん苦手だろうと思います。展開は普通ならシリアスになりそうなものほど「んなわけあるかいっ!」って突っ込みいれたくいなります。まずは頭空っぽにしてふんわり見ているのが一番です。

ところで、青空を見た瞬間「ひばりくん」を思い出し方、仲間です。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 42
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