GONZOでジャズなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのGONZOでジャズな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月09日の時点で一番のGONZOでジャズなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.8 1 GONZOでジャズなアニメランキング1位
青の6号(OVA)

1998年10月25日
★★★★☆ 3.5 (184)
997人が棚に入れました
近未来。地球の人口は膨れ上がり、環境は劣悪を極めていた。世界各国は人類最後のフロンティア=「海」に希望を求め、新たな世界を築こうとしていた。そのために設立されたのが、会場及び海中の安全を守る超国家組織「青」。各国は協力して自国の潜水艦を「青」に派遣することになった。日本の自衛隊から「青」に送られた潜水艦も6号艦として「青」の任務に就くことになった。しかし、そんな折、海洋開発のリーダーでもある天才科学者ゾーンダイクが突然反旗を翻し、凶悪なテロで世界を恐怖に陥れる。海洋テロ結社を築き、人類殲滅を宣言したゾーンダイクの野望とは?ゾーンダイク率いるキメラ兵器たちと、それを阻止せんと立ち上がる「青」の潜水艦隊。人類の存亡を賭けた戦いの火蓋が、今、切って落とされた!
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

花と銃と知性を携える それが平和への道しるべ

原作はなんと、1967年の連載だったそうだ。
思えば、戦後まだ20年程だったからこその物語だったと言える。

舞台は劣悪な環境を極める近未来。
海へと希望を見出した人類は、新たな世界を築こうとしていたが、
海洋開発のリーダーであり天才科学者ゾーン・ダイクが反旗を翻し、
世界を恐怖に陥れる・・・そんな冒頭から始まるお話。

まず、アップテンポの音楽が小気味良い。
特に気に入ったのが、YUKARIEが歌うEDの『みなそこに眠れ』
しっとりした雰囲気と囁くようなヴォーカルが、人魚を連想させる。
タイトルも面白いよね・・「皆 そこに眠れ」なのか「水底に眠れ」なのか
きっとどっちもなんだろう?なんてクスッと笑える。

そして潜水艦をはじめとする3DCGIがとても美しい。
海面なんて実写かと思うほどリアルで、リアル以上に光沢が綺麗。
艦内の赤、海中のさまざまな青、蒼、碧、藍の濃淡。
また静の間合いと、動の迫力ある戦闘シーンのバランスがいい。
そのほか、幽霊船や高速艇の凝ったデザイン、
巨大な鯨のような生体兵器ムスカなども、独特の世界を作り上げている。

人類の未来をかけた青の作戦に、一躍買うのが主人公の速水。
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原作をご存知の方からは、不満の声もあるようだが、
全4話と短いながら、なかなか見応えある作品だったと思う。

ゾーン・ダイクやムスカ、速水の言葉がとても深く考えさせられ、印象的。
ネタバレレビューを読む

これらはどれも、隣人を助け、助けられるという揶揄。
知性を持ち、言葉を交わし、理解し合い助け合う。それこそが平和。
これが、この作品の一番のテーマなんだと思う。

取っ組み合いのケンカ程度で済んだ両者の憤りの後、
速水がつぶやいたセリフも、すごくいい。

ネタバレレビューを読む

戦闘モノかと思って観た作品だったけれど、実はいかに戦争などせずに
どう平和であるべきか・・ということがテーマだった。

ラスト近くで、すごく心に残ったのは、
黄色い花と銃と書物が、地面に並べられていた映像。
花を愛でるやさしい心、大切なものを守るためにある銃、
そして知性の象徴である書物。これらがおそらく、
平和のための3種の神器ということを言いたいのかもしれない。
観て本当に良かった!

投稿 : 2025/03/08
♥ : 49

momomax さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感慨深い作品です。

平和へのメッセージがあり
とても深い作品!


海面、波がリアルで美しかった!!

人や生物がたくさん死に
無残な世界にしてしまう戦は悲し過ぎる。
憎しみだけが増殖して殺しあう。

対話し、理解しあい、共存することができたら
穏やかな世界が広がるのでしょうね…。

ラストは感慨深いです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

GONZOの名を世に知らしめた名作

観始める前はSF・艦隊と聞き、ハードボイルドで哲学要素があり、社会に問いかける攻殻機動隊のようなイメージを連想していたのですが、小難しい話はなく、抽象的な世界を徐々に明らかにしていき最後に大きなテーマを抱えて待ち構えている構成で見ごたえがありました。

映像に関しては、1998年の作品と言うことですが、デジタル制作なので映像が観やすく、絵柄も落ち着いた感じなので古さは全然感じませんでした。
それどころか、優秀なアニメーターさんたちが携わっていることもあり、話数が進むにつれてどんどん迫力のある映像になっています。
今見ても見ごたえのある映像になっているかと思います。


物語
前述したように、抽象的な世界から始まり徐々に情勢が明らかになっていくので1話はよくわかりません。
2話は状況説明が主となります。
丁寧に世界を構築したおかげで3話4話の惹き込みはすごいです。
難しい話になりそうだったのでメモを取りながら視聴していたのですがいつの間にかメモを取ることを忘れていましたw

1話BLUES
あらすじ
戦いに飽きて隠遁生活を送る身勝手な主人公速水は、戦艦"青の6号"の乗組員である紀之真弓を助け操舵手に復帰する。そして久々の出撃で人類の敵である半獣達の一人、赤い目のミーティオを助けたのだった。

タイトルBLUESは憂鬱な気持ちを歌で表現する突飛なメロディの曲です。
ということは、キャラが憂鬱な気分に浸っていたということでしょう。
まずはヒロインの紀之真弓。青の6号の命令で速水を探しに来ましたが、身勝手な彼の態度はさぞかし憂鬱になったことでしょう。
次に主人公の速水、戦いに飽きたというそぶりでしたが、出撃時には前へ出るなど、案外隠遁生活にも退屈していたのかもしれませんね。

もちろんEDや挿入歌のブルース?ジャズ?な音楽にも注目です。

2話PILOTS
あらすじ
ネタバレレビューを読む

1話では殆ど良くわからなかった敵の全貌、見方の内情が分かります。
タイトルのPILOTS、複数形ですから意味は
操舵手、艦長、種火、案内棒辺りが入るかなあと思います。
タイトルが物語にしっかりと食い込んでいるのがすごいです。

3話HEARTS
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4話MINASOKO
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作画
1話ずつ制作しているみたいなので、最初はOVA初のデジタルアニメで手探りという感じだった作画が、話数を追うごとにグレードアップしていくのが目に見えて面白いです。

中でも一番の成長を感じたのはエフェクトでした。

1話の爆発はゲームの一マスに生えた草みたいで面白い形をしていたのですが、2話3話とナチュラルになり、形も変えてきているので話毎に見比べるのが面白かったです。

水の描写はかなり綺麗でした。場所によってはCGを使われているところと、手書きにエフェクトをかけたところがあったのかな?
1話の廃ビルから見下ろした水の景色がとても綺麗でした。

動きはCG手書き共に良かったですね。
CGでは2話の小型船が水面を滑走するシーン、迫力がありました。
手書きでは、ベルグがはやみんに殴り掛かるシーン、迫力があります。
ゾーンダイクがシャツのボタンをはずすシーン
それからベルグが沈んだ後、はやみんが「イーストセブンからイリアンジャヤ、何人も手にかけてきた、だけど、だけど初めてだったんだ。明るいところで、正面から」フッと笑いながら震えるシーン、そんなはやみんを紀之真弓がそっと抱きしめるシーン芸が細かいです。

音楽
主題歌の「みなそこに眠れ」
ジャズ?ブルース?な独特なテンポと色気のあるウィスパーボイスがいい味を出しています。
戦闘BGMも基本的にこんな感じです。
ピンチなシーンでもアップテンポな曲が流れるので、やや緊迫感にかけますが、カウボーイビバップでも同じような使われ方をしていますし、そういうテイストが楽しめる方は同様に楽しめると思います。


正直こんなに楽しめる作品だとは思っていませんでした。
あにこれの評価も賛否両論ありましたし。
残念なところはなくはないけれど、それ以上に良さが詰まった作品だと思います。
不朽の名作との呼び声の高さは妥当ではないでしょうか。

全4話、1話辺り30分ほどのアニメですので、是非見てみて下さい。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 12

62.5 2 GONZOでジャズなアニメランキング2位
GAD GUARD ガドガード(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (45)
314人が棚に入れました
『GAD GUARD』(ガドガード)は、2003年4月から9月までフジテレビで放送されたゴンゾ・ディジメーション制作のロボットアニメ。
【ストーリー】今から数百年後の地球。ユニットブルーと呼ばれる未来の街。そこには夜になると電力を失い暗闇に包まれるナイトタウンと呼ばれる街があった。
ナイトタウンに住む少年、真田ハジキはハチスカ運送で運び屋のバイトをしながら日々を暮らしていた。ある日、ハジキは高値で取引されている謎の物質 “GAD”に接触する。すると“GAD”は周りのスクラップを巻き込み、巨大な人型メカ”鉄鋼人ライトニング”へと姿を変えた。その時から、ハジキの周りにさまざまな鉄鋼人を持つ人が現れ…。

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

人が夢を見るといふ事

舞台は近未来。事故で父親を亡くした主人公ハジキは、母と妹と共に貧しい生活をしていたが、偶然手にしたGADが鉄鋼人に変化し操れるようになる。鉄鋼人を手に入れた若者たちはその力をどう使うか、鉄鋼人とは自分たちにとっての何なのか、絡み合う人間関係と鉄鋼人の謎、若者たちの群像劇。

色々と不遇の作品なのであまり評価はされていないようですが、私が見てきた名作迷作盛りだくさんGONZO作品の中でも最も輝いていた作品でした。まぁロボットアニメとしてはバトルもパッとしないし、そもそも敵と言える存在がいるかどうかも微妙なので評価は難しいと思いますが、青春群像劇という面では素晴らしい作品だったと思います。目的も見えず彷徨い自分の心に嘘をついたりする青春期のどこかナイーブなところを描ききったところを高く評価したい。

キャラは言動・行動に一貫性が無かったり、「なんとなく」「分からない」感じで動いてる事がとても多いのですが、つまりはそういうお年頃なのです。ロボットを手に入れた事で徐々に変化していき、おぼろげだった各々の想いの輪郭が浮かび上がっていき絡み合っていく。鉄鋼人の謎の落としどころも上手い。ロボット&青春群像劇という組み合わせが良い具合に融合しているんじゃねーかなーと思います。

あとPE'Zの音楽もこの作品独特の魅力を感じさせる素晴らしいものでした。
まぁちょっとオシャレに作りすぎだろーとか思うところはあるんですけど、案外内容もしっかりしてるので許してあげてくださいw

ラストも綺麗に纏まっていてなかなか感動的ですよ。
当時途中までしか放送されなかったので最後まで見てる人はあんまりいないと思いますが、途中退屈でもラストまで見れば満足できると思います。最終回で「人が夢を見るといふ事」が流れた時、この作品は最終回のためにいくつも丁寧に話を積み上げてきた事が改めて分かり、ぐっと評価がはね上がりました。
若者達のほんの少しの前進と家族の物語なんて言ってしまうとありきたりですが、青臭いながらも青春とロマンに溢れた秀作です。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17

k-papa さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

いい作品なのに放送時無理やり切られた嫌な思い出が・・・。

この当時のフジTVは酷かったですね。
深夜アニメの扱いがぞんざいで最終回になる前に
あっさり放送打ち切り。
泣く泣くDVDがリリーズされて最終回まで見れました。

主人公の何処となく世間に絶望した姿や
世界全体も収束感のある所はまるで現在のようです。

石から発生するロボットの謎がさらに宇宙まで広がって
いく展開が実に良いです。

そしてヒロインの嵐の魅力もなかなかです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 6

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天の光はすべて星

フルデジタルアニメの先駆け、ゴンゾ・ディジメーションの意欲作である。

監督の錦織博、キャラデザと作監の相澤昌弘は少女革命ウテナのスタッフも勤めていたこともあってか、作風は非常にクセが強く、オリジナリティあふれる作品だ。

話は違うが、今作のヒロイン、“篠塚アラシ”のキャラは、相澤氏が同じく作監を務めた新房シャフトの吸血鬼モノ、“月詠-MOON PHASE-”の“葉月”にそのまま受け継がれてゆき、彼の黒髪パッツン少女への限りなき愛を感じるのである。

お話の舞台は、科学や経済の衰退した未来、ギャングが“ばっこ”する1940年代をイメージしたニューヨーク、それもサウス・ブロンクスのような街並だ。
というわけで、音楽はヒップホップではなくジャズである。
PE'Zのジャズインストゥルメンタルがカッコイイ。

これは、そんな街で自分の夢を描けぬ、出自も様々な5人の少年少女が出会い、対立し、旅立つ物語である。
鍵となるのが“GAD”と呼ばれる謎のキューブであり、彼らがそれに触れるとき、周りの機械を取り込み、“鉄鋼人”と呼ばれるロボットに変形する。
この、何ともレトロでキュートなデザインは、“フリクリ”のメカデザインも担当した“いづなよしつね”氏で、この作品をより魅力的なものとしている。
無機的でありながら、それぞれのキャラクターたちの心を見透かすような目を持つ。凡そ5メートル位であろうか、中に入って操縦するわけでも、遠隔操作するわけでもなく、手や肩の上にしがみつき、共に闘うのである。
そのスケール感が良いのだ。

脚本がこれまた一筋縄ではいかない。
激しく揺れる少年少女の心は、外へ外へと飛び出そうと、もがき苦しむ群像劇となって、ラストに向けて超展開を見せてくれる。

何処かで観たような…、
そう、“GAD GUARD”こそ、この後、ガイナックスが世に問うた“グレンラガン”に大きな影響を与えた作品ではなかろうか。

そして、これらの原点こそが、フレドリック・ブラウンが1953年に発表した古典SFの名作である『天の光はすべて星』ではなかろうか。
事故で片足を失くした酒浸りの元宇宙飛行士が、再び星を目指すお話。

これ以上はネタバレとなるが、このアニメが地上波で打ち切りとなった後、衛星放送で完結を迎えた内容こそが、この物語のメインテーマであり、全話配信されたことに感謝したい。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 4
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