FLOWで泣けるなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのFLOWで泣けるな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月12日の時点で一番のFLOWで泣けるなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

90.3 1 FLOWで泣けるなアニメランキング1位
交響詩篇エウレカセブン(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★★ 4.1 (4411)
20471人が棚に入れました
トラパーと呼ばれる粒子が大気中に含まれるある惑星。そこに空中を滑空するスポーツ「リフ」に夢中な14歳の少年、レントン。軍人になるか、家業のジャンク屋を継ぐか・・・ある意味見通しのいい人生にうんざりしているレントンは、生まれ育ったその環境から逃げ出すきっかけを待っていた。
そんなある日、自宅の近くで爆発音が起きた。駆けつけると、そこには、見たこともない美しいロボットが立っていた。呆然とするレントンの目の前に現れたのはロボット以上に美しい少女・エウレカだった。成り行きから、戦いに巻き込まれるが、そこにエウレカの仲間としてレントンもよく知るアンダーグラウンド界でのカリスマリフライダー、ホランドが現れる。
戦いの後、彼らとともに旅立つことを決意したレントンを待ち受けるものは果たして…!!

声優・キャラクター
三瓶由布子、名塚佳織、藤原啓治、山口太郎、根谷美智子、宮野真守、水沢史絵、志村知幸、チョー、松本保典、大木民夫、石森達幸、中村彰男、浅野まゆみ、辻谷耕史、小清水亜美、山崎樹範

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ロボットアニメというよりボーイ・ミーツ・ガール

*初投稿 2014年8月16日

全51話の長編アニメ。
ただ51話は意味の分からないダイジェストなので観る必要なし。

とある惑星に住む主人公レントン(14歳)が
軍の反抗組織ゲッコーステイトで人型機動メカ、LFO(ニルヴァーシュ)の操縦者である
エウレカ(年齢不詳らしいがレントンと同じくらいの歳)と出会う。
レントンはゲッコーステイトに入り、
エウレカと共に様々な苦難を乗り越え成長していくというのがおおまかなあらすじです。

もちろんロボットのバトルもありますし、
差別、戦争、思想や宗教、環境問題など
考察しようとすれば様々な視点からできると思いますし、
後半は人類の存亡をかけた壮大なストーリーではあるのですが、
それらは付随的なものと言っても過言ではないです。
主となるのはゲッコーステイトの最高の仲間たちとの日々、
様々な人たちとの出会いと別れ、そしてレントンとエウレカの成長。
家族愛にまで及ぶ人間ドラマがメインです。

特に後半は壮大なストーリー過ぎて理解が追いつかないという人もいるでしょうけど、
それでも特段問題はないように思えます。
前述した通り考察しようとすればいくらでもできるとは思いますが、
単純に、レントン「エウレカ~!」 エウレカ「レントン!」と
互いが互いを必要としていることを確かめ合い、より絆を深めるために必要な出来事と
理解すればそれで足りるような気がします。
ざっくりと言ってしまえばセカイ系なのかもしれませんね。
まぁ大人から子供まで楽しめる作りになっていると思います。
さらに言っちゃえば本作は様々な売れ線要素を
絶妙なバランスで取り入れているとも言えるのかもしれませんね。

しかし、いくら評判が良くても50話という長さは
視聴に至るまでには二の足を踏んでしまう人もいると思います。
なので、とにかくボーイ・ミーツ・ガールが大好きで、
「天空の城ラピュタ」でのパズーとシータのような関係がたまらないという方にはお勧めです。
視聴し始めて、クールでスタイリッシュなゲッコーステイトのメンバーの
やり取りが好きってことになれば本作にハマっていくと思います。
本作はハマる人にはとことんハマると思います。

私はと言うと実はそこまでハマりませんでした。
視聴を終えて「うん、いい話だった!」以上の感情が湧いてきませんでした。
レントンとエウレカが眩しすぎて
素直に感動できない擦れた大人になってしまったということなのか・・・
いや、ガキの頃から天邪鬼だったので多分性格の問題でしょうw
でも、十分おもしろかったです。

音楽は作中BGM含めシャレオツでしたw
一番人気は多分「sakura」/NIRGILIS だと思いますが、
私は「少年ハート」/HOME MADE 家族 と「FLY AWAY」/伊沢麻未 
なんかが好きでした。
クライマックスシーンでは「虹」/電気グルーヴ が流されたりして盛り上げてくれました。

最後に本作を一言で言い表すと、
クールでスタイリッシュなキャラたちが織りなすハートフル人間ドラマ、
そしてボーイ・ミーツ・ガール(ロボットバトルもあるよ)ですかね。

う~む、ほんの一言のつもりが本作と同じように長くなってしまいました。
お後がよろしいようで。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 62
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タルホさん一択ですけどなにか?

さすがの50話。
いろんなことが起こります。
きっちりかっちり1クールで計算された構成の作品が評価される昨今。
それとは対極にある余白や無駄もある仕様。ときおり途中下車しながらの4クールです。

いろんな角度から見れます。
聞き慣れない用語がたくさん。登場人物もたくさんで各々にスポットを当てたりもします。
クライマックスや俗にいう神回だけではなく印象に残るシーンや人物は観た人の数だけありそう。


大人は余白や無駄も含め腰を落ち着けて楽しみたいところですかね。
なお私の場合は{netabare}タルホ・ユーキ(CV根谷美智子)の一択。ときおり顔にかかる前髪が素敵です。大佐の元カノという設定も味わい深い。{/netabare}
彼女を支えに全50話の大半を乗り切ったといって差し支えありません。


そんな不純な大人が作品全体通してなんとなく思ったこと

 
 {netabare}子供(息子)に観せるべき・・・かと{/netabare}


とある田舎町。亡き父への想いを抱えながら日々平凡な生活を送る少年。ある日彼のもとに空から少女が降ってくる。
少年は謎めいた少女に惹かれ行動を共にしながら、やがて世界の存亡を巡る大きなうねりの中に巻き込まれていく…

主人公の少年レントン・サーストン(CV三瓶由布子)と謎の少女エウレカ(CV名塚佳織)のボーイミーツガールであり、
ひ弱な少年レントンが苦難や葛藤を乗り越え成長する物語であり、
やがて明らかにされていく世界の秘密に向き合う王道をいくお話と言えましょう。


なぜ子供に観せたいのか?
自己投影しやすいのと、勇気をくれる物語だからです。さらにプラスアルファの理由もあったり。


■自己投影しやすい

主人公レントンがヒーロー然とはしてません。思慮が浅く甘ったれた等身大のお子様です。
一丁前に言うことは言っても大人の壁に阻まれ自分の無力さ加減を思い知らされますし、子供であることを言い訳にすることもある。

一方の頼みの大人だってブレまくりです。汚い大人か?かっこいい大人か?といった単純さはなく朝令暮改は当たり前。打算的だったり何も考えてなさそうだったり。
子供は翻弄されることになります。

子供目線から見れば等身大の主人公であり、周りにきっといそうな大人が配置されていて自己投影しやすいのです。
行って戻ってを繰り返すことで冗長に見えてしまう登場人物らの心のブレは50話と長尺だから描けたこと。長編の醍醐味をここに感じました。


■勇気をくれる物語

勇気をふり絞ると言い換えてもよいでしょう。
成長物語と言うは易く、なかなか成長もしてはくれません。
いい顔つきになるのは最終盤。はたして“成長”という言葉が正しいのか?

 肚をくくるまでの葛藤

揺れてブレる子供もそして大人も決めるときは決める。決断することで人生が変わる。
レントンだけでなくエウレカもですよ。それだけではなくホランドも。アネモネやドミニクだって。いやいや登場人物みんなかも。


「勝手だなぁ」でも「かっこいいなぁ」な大人たちが登場し、「僕(私)もこんな弱い部分があるよ」な主人公がメインを張る。
そんな彼らが長い時間をかけて経験したあれやこれやを視聴者も同時体験し、肚をくくる尊さを自覚する。そんな示唆に富む物語だったと思います。

それにこれ日曜朝07:00の放送だったんです。『仮面ライダー』や『○○レンジャー』の放送帯でなにやら面白いもんやってるぞ!に大人が食いついたのがおそらく発端でしょう。


■プラスアルファはこれ

{netabare}タルホが子を宿すのいいね

 へそ出しキャミとマイクロミニのbefore
 お腹を冷やさないボディスーツのafter

このわかりやすい前と後ろで間接的に出産とはなにか?を学ぶのです。
うんにゃ。いくら御託並べようが単純に、セクシーなお姉ちゃんに子供ができるって衝撃受けるんですよこれが。

{netabare}『試みの地平線』のパロもあったりで少年に正しい刺激を与えてくれることでしょう。
レントンがお悩み相談したら北○謙三氏はどう回答するんでしょうね。私にはわかりません(嘘){/netabare}

また、チャールズとレイのビームス夫妻のように子宝に恵まれない二人の幸せのかたちも描かれる。
他にも、嫁さんが絶望病に罹った夫婦も登場してたりけっして順風満帆ではないモデルを描くことで何か考えるきっかけも生まれましょう。

さらっと人型コーラリアンと人間との生殖は可能と触れられてて、次世代を想像させてもおりました。{/netabare}



一方で目の肥えた大人向けには簡単に。

1.テクノがバックで流れるサーフィンアニメ(ん?)
 ⇒爽快でした
2.4クール連続のロボットもの
 ⇒今となっては貴重です
 ⇒画面比率4:3というのも懐かしい
3.タルホがかっこいいと思えたらOK !
 ⇒{netabare}なんなら罵られたいっすね{/netabare}
 ⇒同義は“エウレカかわいい”“アネモネ~っ!”

2005年。トランスブームが落ち着いた頃合い。下火だったテクノの良曲を投入したセンスが好きです。
主題歌は1クールめOP/EDの『DAYS』『秘密基地』の印象が強い。9.11以降聴く機会が増えた「アメイジンググレイス」をサンプリングした4クールめOP『sakura』には時代というものを感じさせます。

ロボットについては素養がないので詳しい方にお任せします。
途中鬱々とした回が長く続くことや一見ただの厨ニ病(実際14歳設定だし)なレントンにストレス溜まる人はいるかもしれません。
あえてじっくりと停滞することでカタルシスが得られるタイプの作品です。ネガティブイメージ先行し過ぎるようでしたら撤退もありでしょう。大人は忙しいのです(笑)

私はきちんと節目節目でカタルシスを得ることができました。50話長尺だからこその最近の作品では得られない満足感がある良作です。長い目でみてやってください。



■(余談)全50話とは?

地上再放送での視聴でした。開始2018年10月1日、終了2019年10月28日です。
序盤のCMは『ゴブリンスレイヤー(2018年秋期)』。クリスマスや振り袖、はたまた桜や水着を途中見かけながら“一年間”のなんたるかを体感できました。当たり前ですが長いです。
一気に!というよりせいぜい1度に2~3回くらいのペースでお付き合いするのもマッチしそう。私は録り溜めて1日4話前後で消化したのでざっと2週間ちょっとかけての完走と無理のないペース。
きっとリアタイでは毎週早起きして視聴された方も多いんでしょうね。“じっくり視聴”と“早起きして頑張って観る”のコンボだと愛着がそら湧くに違いありません。




※以下はほぼ備忘
印象に残ったこと


{netabare}■ホランドの劣等感

レントンへのコンプレックスを時間をかけて解消していく。オッサンの嫉妬はみっともない?
そうかもしれないがそれを描いたのが本作。運命の担い手と自覚し軍を抜ける判断と行動までした男の自尊心が目の前のクソガキに砕かれようとしている。
そりゃ整理に時間はかかるし納得いくはずないですよ。“女々しい”という言葉は女性には使いません。
ときには叱咤しときには黙って見守る相方タルホの距離感が完璧に近い。スゴイいい女捕まえたよなぁ。序盤の踏まれたペンダントのエピソードが地味に好きです。{/netabare}


{netabare}■人外さんとの恋

こういう設定好きです。どう考えても埋まらない溝だから、が理由。
「私はあなたとは一緒になれないの」
悲恋になりがちなラストをこうまとめてきましたか!とわりと好きな結末でした。

{netabare}「おれは人間をやめるぞ!ジョ○ョーーッ!」の100倍爽やかな選択に乾杯です。{/netabare}{/netabare}


{netabare}■ビームス夫妻

日常はとにかく明るい。からの地獄の果てまでついていきます、と。
このメリハリがたまらなく良かったです。

「俺たちがそれ以外の術をしらない人種だからだ」
ホランドの弁ですがこの二人を端的に表したセリフ。
…レントンが知らなかった家族の温かみを伝え、戦いに身を投じることとは何かを身をもって教え散っていく。作中屈指の切ないエピソードです。{/netabare}


{netabare}■アネモネの花

終盤にわかに好感度を上げたアネモネ(CV小清水亜美)さん。20歳そこそこであの第48話の好演には唸りました。
相方のドミニク・ソレル(CV山崎樹範)もそうなんですが、この恋。確証が一切得られない中で進行してるんですよね。
ドミニクから貰った花。枯れそうな赤いアネモネの花を花瓶に一挿ししてすがりながら本人は堕ちていく。出撃前にわずかながら息を吹き返したアネモネの花のカットが印象的で、わずかな細い糸を手繰り寄せるような困難な恋でした。

「救うとしたら自分でありたい!」…できないよね普通。勇気と決断の美学は彼からも感じます。{/netabare}


{netabare}■タルホの魅力

いい女の説明は難しい{/netabare}


{netabare}■真打エウレカ

思春期の恋ってこれだよ!{/netabare}



子供だけではありませんね。
大人も充分楽しめる作品です。



視聴時期:2018年10月~2019年10月 再放送  

------


2019.11.09 初稿
2020.02.16 タイトル修正
2020.06.27 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 59
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

多くの登場人物が活躍し、壮大な物語となる交響詩篇

私は、このアニメが大好きです。語りたいことが沢山あって困っています。

以下に沢山書きましたので、好きなところだけ読んでいただければと思います。

物語のあらすじ:
今よりはるか未来の物語
とある星に住む少年レントンは、変化に富んだ人生を望んでいた。
彼は、偶然に出会った少女エウレカに一目惚れする。
そしてエウレカのいるゲッコウ号の一員となるため、家を飛び出してしまう。
このとき、レントンの運命の歯車が動き始めた。
ごく普通の少年だったレントンが、やがて人類を救うことになるとは、このときは誰も予想できなかった。


レントンの成長:
レントンは知らない。
幼いときに父が亡くなった原因を…
レントンは知らない。
大好きだった姉が突然いなくなった理由を…
そして、ゲッコウ号に乗り込むことが、何を意味するのかを…
さらには、エウレカを愛することが、どのような結果に繋がるのかを…

これらの点はやがて、ひとつの線として繋がってゆき、レントンの進むべき道を指し示す。

レントンは気づく。
自分がいかに無力であるかを…
レントンは気づく。
自分には、大好きな少女を守る力さえ無いことを…

そして、レントンは渇望する。
強くなりたい。エウレカを守れる力が欲しい。早く大人になりたい。と…

このアニメのエンディング『秘密基地』は、まさにレントンの心の叫びを唄っています。
澄み切った美しい歌声ではありませんが、心に響く歌声です。
物語を見ると共に、ぜひ聴いてください。


エウレカ:     {netabare}
謎の少女。
彼女は、過去に自分が犯した過ちを悔いている。
だから彼女は、まだ子供なのに、三人の戦災孤児をひきとり、母親として育てている。
母親になるということは、自分の将来よりも子供たちの将来を大切にする覚悟が必要だ。
そしてエウレカには、その覚悟があった。

私は、そんなエウレカの強い意志が大好きです。
彼女はまだ子供です。自分を守る力さえ不足しています。
なのに、彼女は一生懸命、子供たちのためにつくしています。
そんな彼女の心は美しいと思います。
{/netabare}


アネモネ:     {netabare}
エウレカと同類の不思議な少女。そして、孤独な少女。
軍に属する凄腕のパイロットであり、ゲッコウ号の脅威となる。
軍にとって彼女は単なる消耗品でしかない。酷使して使えなくなれば代わりを補充する存在であり、軍は彼女を人間として扱わない。
アネモネは、自分が利用されていることを知っていた。
だが、彼女は戦い以外に生きる術(すべ)を知らない。だから彼女は、涙を隠しながら戦い続ける。

エウレカとアネモネは同じ種類の少女なのに、ゲッコウ号の乗組員がエウレカをいたわる様子と軍がアネモネを扱う態度とは対極をなします。
私はアネモネが不憫でなりません。
物語終盤で、ようやく彼女の心の声が語られますが、私はもっと早くアネモネの心の声を聴きたかった。そうすれば、もっとこの物語が色づいていたはずだし、早い時期からアネモネを好きになれたと思います。
{/netabare}


ドミニク:     {netabare}
軍に属しており、ゲッコウ号に敵対している。
性格は至って真面目で純情。
彼には願いがあった。
それは、人類を救うとか世界平和とかでなく、「アネモネを救いたい」、ただそれだけだった。
たったそれだけの理由で、彼は軍に反旗を翻し、ゲッコウ号の仲間となる。

私は彼のその行動に感動しました。
彼はエリートとして約束されていた将来を、アネモネのために惜しげもなく捨てたのです。
彼にこんなにも愛されているアネモネは、きっと幸せになるでしょう。
{/netabare}


チャールズとレイ:     {netabare}
レントンが家出したときに世話になった夫婦。
二人は、ゲッコウ号の誰よりも心が澄んでいる。
レイは、ある事故で子供が産めない体となっていた。そして、チャールズは、それを承知でレイと結婚した。
二人ともレントンを我が子のように可愛がり、レントンに養子になるように熱望する。
二人の家はいつも掃除がいきとどいており、ゴミ一つない。そしてレイが作る料理も、家庭的で暖かい。

私は、この二人が大好きでした。やがて二人がゲッコウ号に乗り込み、大活躍をすることを願っていました。
それなのに、この二人が…
とても悲しく、残念でした。
{/netabare}


ホランド:     {netabare}
レントンが憧れるサーファーであるとともにゲッコウ号の船長。さらには凄腕のパイロット。
彼は、訳あって軍に敵対している。そして、深い事情により、エウレカを恋人よりも大切にする。
だから彼は、エウレカと仲が良いレントンに嫉妬する。
彼の心は、まだ子供だった。
だが、ある出来事の後、レントンへの嫉妬は無くなり、命を削ってでもレントンとエウレカを守るようになる。

物語前半のホランドは子供じみており、私は好きになれませんでした。
でも、彼も成長したのです。
子育てをしたり未体験の事柄を体験し、前向きに頑張ることで、
大人も少しずつ成長するのです。
{/netabare}


タルホ:     {netabare}
ホランドの恋人であり、ゲッコウ号の操縦士。
彼女は美人で、しかも度胸があり、誰にも臆することなく自分の主張を言いはなつ。
彼女の歯切れの良い意見をポンポン言われると、誰も反論できなくなる。
物語前半は、ホランドがタルホよりもエウレカを大切にするため、彼女はエウレカに複雑な感情をいだく。
だが、ある出来事をきっかけに、素直になる。
それ以降、彼女の言葉には、愛情や思いやりが含まれるようになる。

私は、途中からタルホが大好きになりました。美人だからとかではなく、彼女の不思議な魅力にひかれてしまいます。
{/netabare}


タイトルに書かれた『交響詩篇』とは:     {netabare}
この物語は、多くの登場人物が、あたかも各々の楽器を奏でて交響曲を演奏するかのように活躍します。
そして、ひとつの壮大な物語となるのです。

この物語は、レントンの成長だけでなく、各々の登場人物の成長を描いています。
物語を見終わったとき、私はそう感じました。
物語は全部で50話あります。
でも、すぐに物語の展開に引き込まれ、早く次が見たくなります。
そして、あっというまに全部見終わります。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 55

92.9 2 FLOWで泣けるなアニメランキング2位
コードギアス 反逆のルルーシュ R2(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★★ 4.4 (10683)
36126人が棚に入れました
ブリタニアの皇子として生まれながらも、ブリタニア帝国に復讐を誓い、反帝国組織「黒の騎士団」のリーダー“ゼロ”として覇道を歩もうとするルルーシュ。元日本首相の息子でありながら、ブリタニア軍に所属し、正直さと公平さを捨てることなく正道を歩もうとするスザク。二人の歩みが超大国ブリタニア帝国、そして世界を震撼させる!
対峙したルルーシュとスザク、そして響く銃声…あれから1年、ルルーシュとスザクは生きていた。スザクは帝国直属の騎士のひとりになっており、ルルーシュは以前と変わらず学園に通っていた。ただし、弟のロロ・ランペルージと一緒に…!
彼らに何が起きたのか、何が起きていくのか…。

声優・キャラクター
福山潤、櫻井孝宏、ゆかな、水島大宙、小清水亜美、緑川光、保志総一朗、後藤邑子、大原さやか、折笠富美子、杉山紀彰、渡辺明乃、真殿光昭、田中一成、高田裕司、二又一成、島香裕、私市淳、中田譲治、倉田雅世、新井里美、若本規夫、名塚佳織、千葉紗子、幸野善之、松元環季
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

圧倒的完成度、大風呂敷を見事に畳んだ作品

コードギアス2期。
1期の続きとなっていますので、先に1期を見る必要があります。

1期レビュー → http://www.anikore.jp/review/497139/

1期レビューでは魅力について書いたので、こちらでは感想とテーマ性に触れたいと思います。


さて、見終わって……。

喜びました。{netabare}オレンジが生きていて、ナナリーが生きていて。{/netabare}
怒りました。{netabare}メインキャラクターの誰もが抱えている罪に。{/netabare}
哀しみました。{netabare}ルルーシュの苦悩と葛藤に。{/netabare}
楽しみました。{netabare}物語全般を通して。{/netabare}

スピード感のある展開の中、喜怒哀楽、見事に感情を動かしてくれました。

私は視聴用にメモをとっています。
見直すと、ルルーシュに対し、「ルル」と「ゼロ」、どちらの呼び名も使っている自分に気付きました。
どちらに共感しているか、メモを通すとハッキリ分かります。
それだけ、ルルーシュの葛藤に私自身も揺さぶられていたのでしょう。

テーマは{netabare}「贖罪(しょくざい)」{/netabare}。
{netabare}
完全に悪になりきれないがゆえに、完全な悪を演じ続けてきたルルーシュ。
彼の罪滅ぼしはすべての罪を背負い、「死」を選ぶこと。
もう一人の罪人スザクは、親友ルルーシュを殺し、「ゼロ」という記号を受け継ぐこと。
C.C.は生き続けること。
ナナリーはルルーシュの死を受け入れること。

「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」

この言葉で泣きましたよ。・゚・(ノд`)・゚・。
そうくるか!と。

救われない、悲しい終わり方ですが、贖罪とはこういうものなのでしょう。
{/netabare}
テーマを完遂し、1期で展開した大風呂敷を畳む終わり方としては、これが正解だったと思います。

数多くの伏線が見事に回収されていくのは快感でした。
1話1話の引き際のセリフも鳥肌モノ。

そして、登場人物が意外な活躍をしてくれたのも良かったですね。
いかにも重要そうなメンバーが活躍するのではなく、出番がなさそうなキャラの活躍。
{netabare}
モブキャラだと思っていたジェレミアがキーパーソンに。
オレンジ畑のオレンジさん、大好きです。
復活して本当に良かったよ;;
{/netabare}

エンターテインメントとしての完成度がとにかく高いです。
ストーリー構成、テーマ性、キャラクターの魅力、見せ方。
むりやり粗探しでもしない限り、どれをとっても文句なし。
十分に満足のできる作品でした。
順位が高いから後で見よう、という私のあまのじゃく根性がもったいなく感じましたよ(´・ω・`)


……ちなみに、

「撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」

というセリフには元があります。
「フィリップ・マーロウ」という小説に出てくる探偵の言葉、

Take my tip - don't shoot it at people, unless you get to be a better shot. Remember?

から来ています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 134
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

イエス・ユア・マジェスティ

今観終わりました。

1期比べてバトルに比重を置かない分、より人間関係を重視している内容ですね。

1期よりグっとする内容が多かったです。

{netabare}
C.C.が奴隷時代の記憶に戻った時に怪我した後に言った、

「だから平気です!外から痛いほうが中から痛いよりも」


それまで長い間生きて、色々な経験をして来て達観した彼女が言う台詞もいいのですが、最初に戻ったC.C.のこの一言がグっとときましたね。ルルーシュも肩が震えていたし。

スザクの迷いと決意、カレンの忠誠心と恋心、シャーリーの永遠の愛に感動し、ロロの妄信的・献身的な思いに涙し、そしてC.C.との絆、ルルーシュのみんなを思ってあえて悪役を演じ、でもナナリーには盲目的て純粋なところがあって、不覚にも何度も涙しました。
{/netabare}

毎日DVDを1枚ずつ観ていたのですが、次の日が楽しみで早く続きを観たいと思わせる作品です。

このアニメを観ているとルルーシュは、思い入れのある銀英伝のラインハルト・フォン・ローエングラムを思い出させてくれました。

すごく見応えのある作品ですね。好きな作品の一つになりました。みなさんのレビューに感謝です。

まだ観ていない方でバトルが苦手な方もいらしゃるとは思いますが、オススメできる作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 104

猫☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

嘘の涙は人を傷つけ、嘘の笑顔は自分を傷つける・・・それで人は“自分”という存在を隠すのでしょうか?

コードギアス1期の続編。
作品の雰囲気だけで感動させられる類
やはり、作画、音楽と共に完璧でしたね。
この空気作りは本当に凄いと思いました。

ひとつひとつを取り出したときの
緊張感や勢いといったものは
他の追随を許さないくらい凄いです♪
キャラクターの思いのすれ違いによる
フラストレーションも、「話し合いなよ」と思いつつも、葛藤する様が見事に表現されていて
素晴らしかったと思います。
音楽などの演出も場面に合っていたと思うし、
ギャグパートとの繋がりも
シリアスの雰囲気を壊さずに
行われていたので見事でした。
最後ストーリーを詰め込みすぎた感があったので
そこは少し否めませんね;;

前作の物語の中途半端なところでの
終了を受けて当然のように
作られた続編ですが(続編のために中途半端なのでしたが)
あいかわらず(いや、むしろ前作以上の)
急転直下な展開の
連続で飽きさせないのはさすがで、
先を観ることに退屈さを
一切感じず、卓越した演出はもはや冠絶
していると言えます。
しかし登場する新メカ群の性能の激しい
インフレなどは前作に
比べリアリティの落としどころが
少し低いところになっていて
今作から登場の新キャラも
前作からのキャラに比べてキャラが
描ききれて無い印象があるので、
そのあたりは少しマイナスでしょうか?(少しですよ!

ルルーシュ劣勢の中、
それでも、世の中変えようと
頑張っているキャラ達が様々な矛盾などと
葛藤しつつ戦っている様子は熱かったですし、
戦闘シーンは総じてクオリティが
高く楽しませてもらいました。
ペルソナの話も面白かったですね。
内容は娯楽感があり、とても面白く、
たまに、ギャグが入っていて最高でした。
こういった雰囲気アニメは楽しめるので好きです。
ただ、カタルシスは感じられないので
いい意味でもやもや感が残りますね。

「感想」
「平和」を目指すという想いは同じなのに、
争いが起こる。これがこの作品のテーマなのでしょうね。
前作は頭脳戦が熱かったのですが、今作は、
悲しい話が印象的でした。
特に最終回は涙腺崩壊です;;
ルルーシュのやり方が正しかったかは
わかりませんが、それでも妹のために争いのない
平和な世界を、自分の全てを投げ打って
実現しようとしたルルーシュの生き様には心打たれました。
 
「撃っていいのはな、撃たれる覚悟のあるやつだけだ!!」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 86
ページの先頭へ