CloverWorksで高校生なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのCloverWorksで高校生な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番のCloverWorksで高校生なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

95.4 1 CloverWorksで高校生なアニメランキング1位
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1859)
7885人が棚に入れました
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。


声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

さっすが咲太、ブタ野郎だね♪

こーゆー学園現象系は大好きです。他作品で例えると『ココロコネ○ト』に近いですね。『STEINS;○ATE』好きな方も楽しめるかも?です。
ただこの作品の損してるとこはタイトルかな(汗)


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全13話・30分アニメ)


『双葉』には親近感が湧きました。私もアルコールランプで湯を沸かしてカップうどん食べたりコーヒー作ったりしてたなぁ。
とまぁ無駄話はともかく、単純な私のお気に入りになった作品です。この作品の作者は『さくら荘のペットな彼女』の方なんですね。


ここから先、少しネタバレを含みます。
少しでもネタバレを見たくない方はお戻り頂ければ幸いです。

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2019/06/15上映予定。CMでは『牧之原 翔子』が映し出されていた。今回は彼女のストーリーなのか、それとも違う誰かなのか、今回のブタ野郎がどんな事に奔走するのか非常に気になります!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

べ、べつに「青ブタ」なんて変なタイトルで悪目立ちしなくても、ちゃんと面白いんだからね!(笑)

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
いや、本当にレビュタイ通りで、普通に素敵で高いクオリティのラブコメですよ!

「化物語」や「俺ガイル」に近いかな。

ヒロインがちゃんと可愛くて、主人公がちゃんと格好よくて、笑えて萌えて考えさせられて。

(よりもい など未視聴ですが)2018唯一の☆5であり、「亜人ちゃん」以来のお気に入り棚です♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 55
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

『プロット』と『キャラ』、貴方はどちらが大切ですか?

名作アニメ『図書館戦争』の原作者で、
僕が心から敬愛する作家、有川浩さんの小説の書き方は、
なかなかに素敵です(わりと有名な話ですが)。

モチ-フとする題材の取材を徹底的に行い、
おおまかなプロットを決めて、キャラクター設定を作り込む。

ふつうの作家は、この段階で書き始めます。
なかには、飛行機の設計図みたくプロットを作り込む人もいるそうですが、
まあ、ふつうはエイヤっで書き始めます。

だけど有川さんは、何日か放置しておきます。
別にさぼっているわけではなく、
キャラクターが動き出すのを『待っている』のだそうです。

で、有川さんの中でキャラが動き始めたら、それを文字で追っていく。

だから、有川さん自身が書きながら
「おお、ここでそうきたか」とか「こいつ、動かね~っ」とか、
まるで観劇者みたくキャラの言動を楽しんでいる、みたいな。

おかげで、最初に出したプロットとまるで違う作品になることもあるとか。
それを「面白いからいいや」で通す編集さんもエラい。

この書き方の最大の利点は『キャラがぶれない』ことです。

もちろん、物語の序盤と終盤でキャラの言うことが変ったりしますが、
それは人間的な成長・気づきによるもので、
業界的に『振り幅』と呼ばれ、キャラぶれとは全く別のものです。

この『振り幅』はドラマを成立させるための大切な要素であり、
逆に『キャラぶれ』は、
ドラマを崩壊させてしまう欠陥因子です。

これは文芸の世界ではあたりまえのことなのですが、
残念ながらライトノベルの世界、
そしてそれを原作としたアニメの世界では、
それが『あたりまえ』になっていない感があります。

ええと、相変わらずマクラが長くて恐縮です。

僕がどうしてこんな話をぐだぐだ書いているかというと、
本作『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』が、
ものすごく『惜しい』作品だと思うからです。
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いろんな要素に秀でていて、
総合的に評価が高くなるのも当然というか、
あにこれで総合ベストテンに入るのも、頷けるところであります。

ただ……好きな人ごめんなさい、
僕の耳には『キャラぶれ』がひどい、です。
とりわけ、主人公の梓川咲太が。
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とは言うものの、アニメとしては全体的にとてもよくできています。
そして、もっとひどい『キャラぶれ作品』が、
巷にあふれかえっているというのも目を逸らせない事実です。

ですからO型性格丸出しの人に、
  フリさん、言うことが細かすぎなんだってば。
  どうせラノベ原作のアニメなんだし、
  かわい~っとか、面白れ~っとか、
  そういうので楽しんだらいいじゃんかさ。
なんて言われたら、そうなのかなと思ってもみたり。

あ、でも、創り手としてのプライドというものが……うにゃうにゃ。

とりあえず、おすすめ度としてはAランクです。
キャラクターのぐらつきを、
  こいつはぐらついた性格をしてるんだ
の一言であっさり片づけてしまえれば、
最後まで楽しく、ワクワクしながら視聴できると思います。

ただ、本気でプロを目指している若い方には真似して欲しくない、かな。
  プロットがなんぼのもんじゃいっ
そう言ってちゃぶ台をひっくり返せる方、心より応援いたします。
リアルではけっこう苦労しそうですし、
ひょっとすると思わぬ敵を作っちゃうかも知れませんが、それでも、ね。

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 32

88.2 2 CloverWorksで高校生なアニメランキング2位
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(アニメ映画)

2019年6月15日
★★★★★ 4.1 (576)
3012人が棚に入れました
空と海が輝く街“藤沢"に暮らす梓川咲太は高校二年生。先輩で恋人の桜島麻衣と過ごす心躍る日常は、初恋の相手、牧ノ原翔子の出現により一変する。何故か翔子は「中学生」と「大人」がふたり存在しているのだ。やむなく翔子と一緒に住むことになった咲太は「大人翔子」に翻弄され、麻衣との関係がぎくしゃくしてしまう。そんな中、「中学生翔子」が重い病気を患っていることが判明し、咲太の傷跡が疼き始める――。

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、水瀬いのり、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

初日舞台挨拶にも行ってきました

~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶に行ってきました~・~・~・~・~

第一希望の上映後舞台挨拶は落ちて
上映前舞台挨拶に行ってきました

上映前ということはつまり
これから見る人に向けたメッセージですから
原則ネタバレ無しということです

本当はネタバレありで面白い裏話をたくさん聞ける
上映後舞台挨拶の方が好きなのですが
まだ観ていない大多数の方にも
ネタバレなしでトークの内容をお伝えできる点は
いいかもしれませんね

原作は現在読んでいる途中で
まだ劇場版相当部分に辿り着いていませんが
映画の内容は原作の6巻と7巻にあたるようです
TVシリーズは
1巻バニーガール先輩
2巻プチデビル後輩
3巻ロジカルウィッチ
4巻シスコンアイドル
5巻おるすばん妹
までを中心に
最終話で6のエピソードを少し添える形で
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
という題名で放送していましたが

今回の劇場版は
6巻ゆめみる少女
7巻ハツコイ少女
の二つを
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
というタイトルでアニメ化しています

1~5巻がそれぞれ
麻衣、朋絵、理央、のどか、かえでの話なので
舞台挨拶に行くまではゆめみる少女という題名から
翔子がメインの話だと思っていました
しかし舞台挨拶でこれから見る人たちに向けて監督から出た言葉は
「TVシリーズはそれぞれの女の子達の話でしたが
劇場版は咲太の話です」
というもの
そして実際翔子が重要な役割を担って入るものの
咲太が自身に起きている思春期症候群を解決するため奔走する話であり
TVシリーズで少しずつ蒔いてきた伏線を
がっつり回収する構成になっています

したがってTV版見てないよ!という方は
これを観る前にTV版を見てくるか
原作小説を5巻まで読む必要があります

逆にTV版を観たのであれば
ぜひ劇場版もセットで見るべきだと思います
TV版とは独立したエピソードというよりは
TV版の完結編とでも言うべき作品なので
(原作はそこで完結せずにそのまま続いていますが)
これを見ることでTV版の評価も変わるんじゃないかと思います

一般公開前ということもあり
内容に関してのより突っ込んだ話は控えることにして
一般公開後に原作読了状態で
再び劇場に足を運ぶ予定なので
そのあとでまたレビューしようと思います

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ無し)

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~・~・~・~・~公開記念舞台挨拶にも行ってきました~・~・~・~・~

原作をしっかり読んだうえで初日舞台挨拶に行き
その翌日に3回目をあにこれメンバーといってきました

これでもかというくらいぎゅうぎゅうに詰め込んだ作品なので
原作からはいろいろ削られてる部分があったり
地の分の説明が無くなってわかりにくくなっているところがあったり
原作で補完してから見た方がより引き込まれる作品でした

実際初見のときより原作読んでから見た2回目の方が
一人一人の細かい心情まではっきりとわかって倍くらい泣けた
というか上映時間の半分くらい泣いてた気がします(つдT)

おまけ:舞台挨拶雑感(ネタバレ込み)

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 30

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この映画無くして『青ブタ』は語れない_眠れない_トロイメライ_今作に携わった全ての人達に「ありがとう」「がんばったね」「大好き」を伝えたくて(おまけ追記)

まだ記憶にも新しい2018年秋期に全13話のテレビシリーズが放送された『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(以下、『青ブタ』)
テレビシリーズの中では紐解かれなかった主人公、梓川咲太の胸の傷の謎と咲太の初恋の相手、牧之原翔子の秘密を軸に描かれるシリーズの完結篇となる89分の劇場作品
「思春期症候群」と呼ばれる不可思議現象を発端に描かれるSF青春ドラマです
基本的にテレビシリーズ全話で張られていた全伏線の全回収でありつつ、尺の都合であらすじ等も全てカットした上で矢継ぎ早に展開が進んでいくのでテレビシリーズを最初から最後まで把握していないとさっぱり着いていけないと思います


3年前、小学4年生の牧之原翔子ちゃんは将来のスケジュールという学校の課題を書けずに思い悩んでいた…
実は翔子ちゃんは心臓移植を受けないと治らない病に侵されており、中学の卒業を待たずしてこの世を去る運命にあるのだという
3年後の12月8日、花楓の人格と記憶が元に戻る騒動が落ち着いた梓川家に来訪者が現れる
それは梓川咲太の初恋の人であり、咲太に心の支えが必要なここぞという時に現れる大人の姿をした牧之原翔子さんだった
無理矢理に梓川家に居候する翔子さんと、それを良しとしない現・彼女の桜島麻衣さんの間で火花が散る
そんな修羅場も落ち着かないまま、咲太は病院で中学生の姿の牧之原翔子ちゃんと出くわす
翔子ちゃんから幼い頃から入退院を繰り返している事や心臓移植に関する話を打ち明けてもらった咲太は、翔子ちゃんと翔子さんが同時に存在するのは翔子ちゃんの未来への不安が起こした「思春期症候群」の一種だとして解決策を模索する
やがて翔子さんは移植手術を成功させた未来からやってきた事、そしてその心臓は咲太の心臓である事が明かされていく
翔子ちゃんを救う為、咲太は自分の命を捧げるべきなのか困惑する…


テレビシリーズのレビュでも書きましたが、このシリーズは【ゼロ年代ヲタク文学の総決算】です
○○の“パクリ”と見下すことは簡単なのですが、その一言では片付けられない高尚な、ヲタク文学への愛とリスペクト、そしてSFへの昇華が込められてる作品だと思うのです
その上で今作では2010年前後に隆盛を極めた作品の要素も補完する方向にシフトしています
具体的にオイラが思い浮かべたのは『Angel Beats!』『CLANNAD』『STEINS;GATE』『アスラクライン』辺りです


また、主題に“生命の選択”や“人は何の為に生きていくのか”という普遍的な内容を孕んでいる為、今後新たに世に出てくるであろう無数の作品達と今作を比較してみるのも面白いと感じました
つい昨日も『響けユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』(「がんばったね」のくだりについて)や『ミュウツーの逆襲』や『トイストーリー4』や『ニノ国』(生命の選択や自己犠牲を美化するか否か)に絡めて『青ブタ』の方が上手く纏められてるのでは?とか、そんな話ばっかをぽ~か~さん達と話してましたw
アニメだと自己犠牲って美談として描かれがちですが、冷静に考えて17歳の少年が自分の命を捧げる、なんて事が良い話なわけがない
クライマックスまで観ていただければお解りの通り、今作は自己犠牲を否定する作品なんです


もちろん本編の全体の出来栄えがとにかく素晴らしい
ざっくり言って“お涙頂戴モノ”ですのでハッキリと苦手な人の方が多い内容だとは思います
でも面白くなかったらオイラだって計11回も劇場に足を運びませんからねw
人生で一番多くリピートした映画になりましたよ
テレビシリーズから順当に考えると今作は“翔子のお当番回”と考えたくなりますが、これまでもヒロイン達を救う為に必死になってきた咲太が、遂には翔子の為に自らの命を捧げなければいけない、とまでに追い詰められます
そしてこの絶体絶命の咲太の助けとなるのがテレビシリーズで咲太に助けられたヒロイン1人1人だというのがアツい
この辺のくだりは涙を誘う展開と熱量を感じる展開が交互に繰り返されて非常に滾るものがあります
そして広い意味で今作をもってしてシリーズ全体の“咲太の物語”に一区切りが着くことに気付くと思います
咲太を演じた石川界人さんは今作を持ってして完結とするのが一番幕引きに相応しいのでは?と、今後続篇があるとは思っていないようです


それにしてもこれほどの内容を89分に纏め上げた横谷さんの脚本力、それをテレビシリーズ終了から僅か5ヶ月弱で実現した増井監督率いるスタッフの手腕、そしてキャストによる渾身の演技、どれも大変素晴らしいです
先日、スタッフトークショーに参加してきましたが89分という尺は予算の都合上の絶対条件だったそうです、本当にお疲れ様でした
逆に濃密に内容が詰まったテンポ感こそ『青ブタ』だと思うのでこの選択は結果的に正解だと思いますb
最近、アニメ映画にタレントキャストは必要なのか?という話題を度々目にしますが、逆に考えればプロ声優の底力を感じる映画こそがこの『青ブタ』なんだとも思いますね
それにテレビシリーズからこんなにも早期に映画化の企画が為されたにも関わらず、キチンとした作品を完成させたことは本当に賞賛されるべきことだと感じます
完成が遅れて延期に次ぐ延期とか、そもそも企画された枠の中に納まらずお蔵入りとか、完成したものが極端に低クオリティ…とかいう作品も蔓延っているのが現代のアニメ業界の現実ですからね


唯一失敗と言える事を強いて挙げるのであれば、テレビシリーズ放送前から映画化が決まってたので作品人気の度合いが計り知れず、ファーストランの上映館が経ったの31館しか稼げなかった事でしょうか
おかげで連日満員、入場特典はおろかパンフすら瞬殺
あんなバズり方をするアニメ映画は至極久々です


ところで『青ブタ』の場合、テレビシリーズから一貫していた内容を短い尺に詰め込むことや、音を減らしてセリフを聴かせる、といった演出類が“映画だから”と奇をてらわずに実行されてるのが褒め称えたい
特にエンドロールでいつも通りのエンディングテーマ『不可思議のカルテ』で締め括るというのが感無量


オイラの一番お気に入りのシーケンスは12月31日の晩、ICUの前で寝てしまう咲太がこれまでの全ての出来事が走馬灯のように振り返えられていくフラッシュバックで時間が巻き戻る様を表現したカットですね
あの場面に合わせて作った、というfox capture planのBGMのピアノリバースがバッチリとハマっているのが気持ち良いです


正直いまは何の映画やアニメを観ても『青ブタ』との対比になってしまうwという我ながらメンドクサイ状態に陥っていますw
それほど今作を心の底から好きになれているのです
とにかくいま言いたいことを要約すると、今作に携わった全ての人達に
「ありがとう」
「がんばったね」
「大好き」
を伝えたい
これに尽きると思います


はなまる頂けましたかな?w


【おまけで追記】
双葉の髪型がポニーテールとナチュラルロングが日によって変わっていることに気付いた方もいると思います
何か法則があるのかと思い、テレビシリーズ含め"双葉の髪型のみ"を注視して鑑賞した結果を報告します
ずばり日付の末尾が奇数か偶数かで交代してることに気付きました!
…なんだそれだけかって?
基本的に日付の末尾が奇数だとナチュラルロング、偶数だとポニーテールになってました
これはテレビシリーズ8話で2人の双葉が融合した後の9月1日以降、両方の双葉がお互いを尊重し合っている、というメタファーなのでは?と受け取ってます
もちろん髪型以外の性格描写には変化は見受けられません
ちなみに映画劇中で咲太が「大人の梅ソーダ」を呑んだ際に一度リセットされ、奇数日がポニーテール、偶数日がナチュラルロングになってます
その後の大晦日から年明けに掛けて再リセットが起こり、ラストシークエンスの1月6日、つまり偶数日にはポニーテールに戻っています
何が言いたいのかって?
どっちも可愛いので両方交互に出て来てお得感凄い!制作スタッフGJ!って話がしたいだけですよw


【備忘録】
新宿バルト9で5回、川崎チネチッタLIVE ZOUNDで1回、川崎チネチッタ5番スクリーンで1回、ユナイテッドシネマアクアシティお台場で2回、EJアニメシアター新宿で2回、下北沢トリウッドで1回、立川シネマシティ シネマツーcスタ極上音響上映で1回
合計13回劇場で観て名実共に最も映画館でリピートしてる映画です
スタッフトークショーの増井監督、キャラデの田村さん、木田Pのサイン色紙持ってます

投稿 : 2025/03/01
♥ : 31
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

うん。。感動できれば何だってアリだと思う

 
原作は累計発行部数100名万部を超える人気小説”青春ブタ野郎”シリーズ。

TVシリーズを視聴して1年くらい経つかな。
あんまり内容を覚えていなかった・・

あれ、こんなヤサ男っぽい主人公だっけ・・

■設定
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■エピソード
やはりキーとなるのは翔子。
咲太との関係、咲太の胸の傷・・
そうだったんだ・・

よもやよもや・・

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ラストは賛否ありそうですが、自分は”どっちかといえば”、否かな・・
なぜならば、その後の出逢いと展開を『夢見させて』欲しかったから。

さて・・
ここでタイトルの考察をば。
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 原作:KADOKAWAの小説
 発行:2014年
 制作:CloverWorks
  そっか、冴えカノと同じだった。
 TV版放送 :2018年10月
 劇場版公開 :2019年6月
 視聴:2020年11月 DVDレンタル

■キャラ/キャスト
主要キャラの命名はサービスエリアから。
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自分の中では、まごうことなき、名作。

本作を観た後、TV版を観直し、また本作を観直しましたw
 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 30

88.8 3 CloverWorksで高校生なアニメランキング3位
冴えない彼女の育てかた Fine(アニメ映画)

2019年10月26日
★★★★★ 4.3 (497)
2510人が棚に入れました
ある春の日、安芸倫也は桜舞う坂道で運命的に出会った少女・加藤恵をメインヒロインにした同人ゲームを制作することを思いつく。美術部に所属していながら、同人イラストレーターとして活動する澤村・スペンサー・英梨々と、学年一位の優等生でありながら、ライトノベル作家として活躍している霞ヶ丘詩羽を誘い、blessing software を結成。やっとのことで一作目を発表した――。英梨々と詩羽は大作ゲーム『フィールズ・クロニクル』を開発するために、人気クリエイターの紅坂朱音のもとへ。blessing software 代表の倫也はサークル活動を継続し、副代表の恵とともに新作の開発を開始した。イラストレーターに後輩・波島出海を起用、プロデューサーを出海の兄・伊織へ依頼し、氷堂美智留と彼女のバンド icy tail とともに新作の開発を進めるが……。英梨々と詩羽の大作はどうなるのか? 倫也と恵の関係に異変が? はたして blessing software の新作の行方は?

声優・キャラクター
松岡禎丞、安野希世乃、大西沙織、茅野愛衣、矢作紗友里、赤﨑千夏、柿原徹也
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

冴えまくり彼女に萌えそびれた私

ついにここまでやってきた!

1期2期を経て堂々完結の劇場版。fine(フィーネ)と言ってる以上終わるもんは終わるのです。
完パケしてるためこれからの方はパッケージで視聴検討されたらよいシリーズものかと思います。

 冴えないヒロインは育ったのでしょうか?

完結編で求められるはこの一点。恐らくダブルミーニングで

1.加藤恵の魅力はさらに増すだろうか?
2.渾身のギャルゲーは完成するだろうか?

しっかり育っての大団円だったと思いますが、どうなるかはもちろん自分の目で確かめて下さいね。


“お約束”を登場人物使ってとことんコケにしながらその“お約束”をありったけ投入し
“オタク”をさんざんをこき下ろしながらもその“オタク”へ注ぐ視線がこのうえなく温かい。
そして加藤恵という唯一無二ヒロインが異彩を放っている作品です。一言で言えば尖ってる。

いったんラブコメとラベリングし経過を辿ればこんな感じでもありました。
1期→ラブ2:コメ8
2期→ラブ5:コメ5
これが劇場版では

 劇場版→ラブ8:コメ2

くらいでしょうか。これまでを踏まえた流れに無理はないしきちっとラブはキュン死不可避でしょう。
なのでTVシリーズからのファンは迷う必要ありません。迷わず行けよ!行けばわかるさ!

ちなみに私はさほどこの劇場版では踊れませんでした。尖っておらず只のめちゃくちゃきゅんきゅんするラブストーリーだったことが理由。

自分の過去レビュー読み返してもみました。どうやらこの作品にはラブtheオンリーを期待してなかったみたいです。己の心の姿勢の問題。
過去の私の評価は1期(3.7)2期(4.1)です。面白いかどうかの分岐は4.0。つまらないかどうかの分岐は3.5として、クリエイターの産みの苦しみとラブコメが調和した2期を高く評価しました。なおシリーズ通して加藤恵に萌えてはいません。
唯一無二ヒロインについては『擬似三次元女子』と評し1期レビューにまとめております。平たく言えば現実には存在しないリアリティ無き女子です。存在に現実味がないため“ラブ”が深いところに刺さらない。響かない。
作品の柱ギャルゲ作りも産みの苦しみはどこかに消え作業ゲーになってました。障害はトモヤくんのサボりですもんね。これは比重をラブに置いた結果ですから仕方がありません。


あくまで私の心の姿勢の問題ですからね。シリーズの流れを逸脱しない自然な展開。劇場版ならではのグラフィック。きちっとタイトルを回収しながらの大団円。本来なら減点要素はない。どれも及第点だったけど自分には引っ掛かりの薄い佳作でした。



※ネタバレ所感

■遅らばせながら…

気づいたこともありました。遅せーよ!

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■高校生のスケジュール管理

納期より大事なものはあるっ!→いやそんなもんねーよ!
自由すぎるトップに翻弄されてた加藤恵が工程管理表を手にしていたのに驚いた。有能ですねこの子。

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■エモかったとこ

もっとも胸を締めつけられたのはここ

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■紅坂朱音(CV生天目仁美)のお仕事

ほんとにトモヤの…ひいては作品の魅力はこれでした。

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S.ジョブズの劣化版みたいなキモヲタ主人公のキモイ情熱をもっと見たかったのでした。
でもそれを望むのは酷なのかも。ヒロインと一緒に陰キャの代表選手みたいなキモヲタも人間的に成長したものと思うようにしました。

末永く爆は…いやなんでもありません。



※閑話休題

なんだったんだろう?

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視聴時期:2020年10月 

-----

2020.10.28 初稿
2021.08.26 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 49
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

うん。。ヒロインもいいしエピソードも楽しい。ラブコメの名作と言っていいんじゃないかな。

 
終わったと思った『冴えカノ』の続編で劇場版。
fine(フィーネ)はイタリア語でendの意味。
DVDレンタルで視聴。

う~ん、TV版のラストをよく覚えていない・・
ま、いいかw

■エピソード

そっか、blessing softwareのメンバが刷新されたんだっけ。

ネタバレレビューを読む

うう・・か、加藤、かわええw

展開とかセリフとか、やっぱ一味違う。

終わり方も自分好みで良かったw

やっぱラブコメはこうでなくちゃww
(しつこいですがw)

★エンドロールの後もお見逃しなく ^^


 原作:ラノベ
 キャラデザ:高瀬智章
  FGOも担当。原画や作画監督はTo LOVEる、
  WORKING、SAO、化物語なども。
 制作:CloverWorks
    A-1 Picturesの血統だけあって安定。
 封切:2019年秋
 視聴:2020年秋 レンタル

■キャスト
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冴えカノも、これにて終幕・・か。

シリーズ通して、名作と言っても過言ではないかと
 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 26
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

誰もが悶絶するヒロインの描きかた

映画館でこんなに顔が火照った事はない!
萌えて悶え過ぎて顔がゆでダコのようになりました。

ヒロイン「加藤 恵」が可愛すぎる♪♪♪

ここまで徹底したあざとい可愛さは見事と言うしかない!

主人公が力説する「オタクにとっての理想的なヒロイン」

私も含めた2次元オタク男性が萌えて悶えて魅せられる「恋する女の子キャラ」を描き上げる為に構築されたアニメシリーズの最終章であり最高潮の仕上がり。

テレビドラマ2クールで、クリエーターとしての才能と尖った個性を持つヒロイン達を魅力的に描きつつ、唯一目立った才能が無い普通の女の子でありながら、抑えてきた感情のインパクトある露出によって存在感を示したメインヒロイン。
その彼女の清楚で可憐な魅力が劇場の大スクリーンで満開に花開きます。

本シリーズの脚本構成を担当されたのは丸戸史明氏。
恋愛物としては、同じ丸戸シナリオで個人的に傑作だと思う「WHITE ALBUM 2」に比べると、主人公の(CV松岡さんのイメージも手伝って)ハーレム的ご都合感は拭えませんが、ヒロイン達が主人公を好きになる要素は俺Tueee系より断然説得力があり、丸戸氏がゲームシナリオ作家として培ってきたノウハウを活かすゲーム仕立てのプロットで、ヒロイン達の切ない恋の進退をドラマチックに纏め上げてます。
(ちなみに丸戸氏のギャルゲーが原作の「WHITE ALBUM 2」は、楽曲を織り込んだストーリーと演出、中盤の盛り上げや鳥肌物のラストの脚本構成も合わせ1クールの恋愛アニメの中では神懸かった出来映えです!)

加えて、ゲーム作りに纏わる主人公やヒロイン達の言動には、ゲームシナリオ作家として歩んできた丸戸氏のクリエーターとしての情熱が伝わり見応えがあります。
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また、登場人物にゲームシナリオを演じさせる様な客観的なセリフは、丸戸氏ならではの視聴者へ寄り添う遊び心があってユニークでした。

《作画》

テレビ版から背景も含め綺麗な作画で、挟まれるパステルチックなカットもお洒落。
そして本シリーズでは何と言っても、アイラインのカラーが特徴の女子キャラの描写に力が入ってます。
弾力感が伝わる肉感的な体のライン、あざと過ぎる可愛い仕草やエロいポーズをふんだんに描く事で萌えに徹してます。
かがんで見せるたわわな胸の谷間、テーブル下で絡み合う脚線美・・フェチなアングルも堪りません。
アニメと無縁の女性に鑑賞させたらセクハラになります♪

《音楽》

春奈るなさんの主題歌を初め、声優さん達の劇中歌も多く、ヒロイン達の恋心を盛り上げてます。
エンドロールの挿入歌に「ラブ・ストーリーは突然に」とあり、いつ流れた?と思ったら・・・オッサン世代へのサービス♪

《特筆声優さん》

今回の劇場版ではメインヒロイン役、安野希世乃さんの透明感のあるクリスタルボイスにキュンキュンさせられました。
安野さんは歌も上手いですね。今作の挿入歌も良かったし先日まで放送の「ソウナンですか?」のEDも好き♪

《キャラ》

よく泣く主人公は、女々しく感じ好きになれませんでした(同じオタクとしての妬みか^^;)が、ヒロイン達には制作スタッフの思惑どおりブヒブヒと鳴かせていただけました。

以下は萌えブタのネタバレ鳴き(見苦しいのでお許しを)
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 27

74.8 4 CloverWorksで高校生なアニメランキング4位
青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない(アニメ映画)

2023年12月1日
★★★★☆ 4.0 (69)
352人が棚に入れました
卒業式を迎えた高校三年生の恋人、桜島麻衣を待つ梓川咲太の前に、子役時代の麻衣によく似た小学生が現れる。そんな不可思議な体験を思い返していた咲太のもとに父親から電話がかかってくる。咲太の妹、花楓に起きた出来事を受け止めきれず、長期入院していた母親が、花楓に会いたいと話しているという。母との久しぶりの対面に緊張を隠しきれない咲太の体に見慣れない傷跡が現れる。
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

「麻衣さんも、古賀も、双葉も、豊浜も、かえでと花楓も、牧之原さんと翔子さんも、みんな自分で乗り越えたんだ」【『青ブタ』は誰も置いていかない、さあ帰ろう、家族の元に】

2018年のテレビシリーズ、2019年の『ゆめみる少女』に引き続き、2023年の『おでかけシスター』と今作を持って『青ブタ』シリーズ高校生編完結です
<思春期症候群>と呼ばれる不可思議現象に揺らぐ少女達の青春模様を描いたSFシリーズ
『ゆめみる少女』までのあらすじやダイジェストは一切無いので公式がようつべに上げた総集編を最低限チェックした上で『おでかけシスター』とセットでお楽しみ下さい
https://youtu.be/6d30vv_N3tg?si=Oa4hmZvi9KadtZa1




2015年3月1日(日)
桜島麻衣(さくらじままい)の高校卒業式の当日、梓川咲太(あずさがわさくた)は七里ヶ浜の浜辺で子役時代の麻衣とよく似た<ランドセルガール>と出会う
ランドセルガールは咲太にしか姿が見えてなかったようだが、麻衣の身に思春期症候群の兆候は見受けられず、むしろ母親との不仲も吹っ切れたという様子すら見せていた

3月2日(月)
咲太の妹、花楓(カエデ)の思春期症候群も改善の兆しが見え、さらに心を煩っていた2人の母親も健康を取り戻しつつあると父からの一報が入る

3月15日(日)
母と再会を果たし、咲太、花楓、両親の4人で和気藹々とした時間を過ごす

3月16日(月)
世界から…僕が消えた…
咲太の姿が周りから一切認識されなくなる
思春期症候群を発症した時の麻衣と同じ様に…




原作第9巻にしてこのシリーズに一区切りを付ける最後の物語ですが、これまで数多のヒロイン達の思春期症候群を解決に導いてきた咲太自身が思春期症候群に取り憑かれてしまうという、盲点を突いた物語となっています
確かに、今まで様々な境遇のヒロイン達が登場してきましたが、飄々と過ごしている咲太自身も十分過ぎるほど波乱万丈な思春期を送って来たわけですし、そのツケを払う順番が回ってきたと捉えることが出来るお話だと思います


そしてキーポイントになるのがランドセルガールと桜島麻衣
ランドセルガールについては原作においてもその正体は明白に語られていないので後ほど僕が個人的に考察した内容を記すとして…大事なのはやはり麻衣さんでしょう


『青ブタ』という作品が『物語シリーズ』や『涼宮ハルヒ』等の類似作品達とは一線を画してる一番のポイントだと僕が思ってるのは【最後は必ず桜島麻衣に帰結する様に作られている】ことだと思ってます
どんなに魅力的なサブヒロインが登場しようとも、そのエピソードの最後には必ず咲太は麻衣さんの元へ帰って彼女との関係値を確かめ合う描写があるんですね
つまりどんなに他のヒロインとイチャつく描写があったとしても咲太に並び立つ女性は麻衣だけなんだと、咲太も麻衣も分かって付き合っているんでしょう


そのことが如実に解るのが『おでかけシスター』での会話
麻衣はセンター試験に行く事を隠して(仕事か?と聞かれた上で)「まあそんな感じ?」と答えています
一方の咲太は麻衣からのデートの誘いをアルバイトだと断っているにも関わらず、実際にはスクールカウンセラーの友部美和子先生に花楓の進路について相談をしに行ってます
そしてその事実が露呈したあとも特に言い争いには発展していないんです
つまりこの2人、お互いがお互いに嘘を吐いたにも関わらずそのことを責めたりはしてないんですね
これっていくら交際してても普通の感覚では考えにくい関係値だと思います


劇中で咲太は「麻衣さんとは一緒に幸せになるから」と前向きな発言をしていますが、この関係値を踏まえた上で言い換えれば<麻衣さんとなら不幸になっても構わない>という姿勢の表れが見え隠れしてるんだと思うのです
そしてそれは麻衣の側も同じなんでしょう
これまでのお話、特に『ゆめみる少女』での一件を見れば麻衣の側も覚悟が決まっているのは明白です


あと細かいところでは麻衣の心情の揺れ動きを咲太と握る手の指の数で表現する描写が個人的に好きですね
『おでかけシスター』で一目を気にして下校する時は何故か小指だけw
https://youtu.be/3rNTznHbB8A?si=62grw3JObaPvWTne&t=103
今作冒頭で桜島母に咲太を紹介する時は緊張しているのか指2本
そして今作のクライマックスでは5本指と…
完璧なヒロインとして立つ桜島麻衣の唯一の心の拠り所である咲太への信頼がさりげなく描写されてる演出なんじゃないでしょうか


ソレとは別に、今作が高校生編の締め括りに相応しい内容であることを示す僕が好きな台詞がレビュータイトルにもした咲太が七里ヶ浜でランドセルガールに決意を示した時の台詞
ここでわざわざ「花楓とかえでも、牧之原さんと翔子さんも」と今はもう劇中世界には存在しないヒロインの名前を挙げてるところですね
誰も置いてきぼりにしない、これが『青ブタ』ですよ(拳を握り締めつつ)


それと映像面ではシリーズ中でも最も精細な作画が手掛けられたのが今作だと感じてます
特に咲太のキャラデザは『おでかけシスター』の制作途中で増井監督の意図を汲み取った田村里美さんによって目が切れ長になる様に修正が掛けられました
ですが全カットの修正は間に合わなかったのか旧キャラデザと新キャラデザがパートによって混在する状態で公開となっており、ブルーレイ版でも特段に追加修正はされませんでした
それが今作では終始一貫して非常に丁寧な修正が掛けられており、もうキャラ作画においては文句の付けようが無い出来栄えと太鼓判を押せます


もっと細かいところでは咲太が【居心地の良い可能性の世界】にやってきた時に梓川母が心を病まなかった為に顔が少しふくよかに描かれてる点も流石ですね
まああそこは担当作監の手癖が出てしまった、と言われてしまえばぐうの音も出ないんですけど;
(2024/8/19追加 Blu-ray版のブックレットの増井壮一監督へのインタビュー記事にて「梓川母を5キロ太らせて欲しい」と監督から田村里美総作監に具体的な指示が出たそうです
俺の主張は正しかったことが証明されましたw)


あと細かい小ネタとかでは理科準備室での昼食中にバイブが鳴る携帯を指差した双葉の手が【フレミングの左手の法則】になってるとか好きですw
とにかく好きな小ネタが多いんです、この映画w


【ランドセルガールの正体についての考察】
ネタバレレビューを読む


【なぜ赤城郁美だけが居心地の良い可能性の世界に加入しているのか】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

咲太の母性への渇望が思春期症候群の女たちを引き寄せたのだろうか?

【物語 4.0点】
『青ブタ』《高校生編》完結編。

梓川家の家庭の事情に踏み込んだ今年6月公開の前作『おでかけシスター』とあわせて、
ひとつのホームドラマとして捉えた方が良い2作品。

そもそもスタッフ陣はTVアニメ版+劇場3作品とあわせて、
《高校生編》全体を2クール相当のイメージでシリーズを構成したとのこと。

鑑賞者もまた各々が目的意識を持って能動的に“観測”しなければ、
拾え切れない要素が多々あるファン向けの集大成。

今回は咲太自身も認識していない家族に関する心の問題を取り扱うため、
解決も一筋縄では行かず、伏線も繊細で観測の精度も高めて行かねばならないですし、
鑑賞者もまた咲太と一緒に悩み苦しむことにもなるでしょう。

前作『おでかけシスター』では上手に憎まれ口を叩く咲太の軽妙なトークに笑わされるシーンもあって、
今回も相変わらず咲太は軽口を叩いては麻衣さんに足を踏みつけられるわけですがw
本作は自分自身と向き合う咲太の葛藤と濃厚な人間&家族ドラマを、終始、神妙な面持ちで受け止める感じ。

私にとっては、咲太が思春期症候群の少女たちを引き寄せてしまうのは、
ラノベ主人公少年の補正だけじゃない。
むしろ咲太が抱えた思春期症候群が一番根深いと感じていたので、
その解答編ともなる本作は待望の一本かつ濃密な75分でした。

咲太がもつれた心の糸を解きほぐした先に示されたラストシーンには感動しました。


伏線には《高校生編》グランドフィナーレに向けた物と、
シリーズの今後を示唆する物があり。
その仕分けと方向性も示されるエンドロール後まで離席せず見届けましょう。
(※核心的ネタバレ?)ネタバレレビューを読む


【作画 4.0点】
アニメーション制作・CloverWorks

量子力学などに基づいたファンタジー要素を組み込みながら、
日常生活場面も数多く描いて来た本シリーズ。

炊事、洗濯、買い物、ゴミ出し。
咲太はお兄ちゃんとして当たり前に母親の代役をこなして来たわけですが、
これって考えてみれば簡単なことじゃない。
高校生がバイトもしながら家庭と妹も守る。
高校生の頃、しばしば家族に叩き起こされなければ目覚めることもままならなかった私から見ればw咲太は凄く頑張っています。

ともすれば“つまらない邦画”と揶揄されがちな生活感を醸した日常カットを、
近2作品だけじゃなく、シリーズ通じて淡々と積み重ねて来た。
だからこそ一見地味な本作の会話劇が心揺さぶられる物になる。

『青ブタ』は本質的に地に足の付いた人間ドラマだということを、
作画も理解していたのだと感じ入りました。


【キャラ 4.5点】
キャラクタークレジットにおいて、咲太の両親は一貫して咲太の父、咲太の母と表記されます。
作中、特に家庭に入った女性は実名ではなく何々さん家のお母さんと呼ばれる。
全てが子供中心になる現実を指摘されて、
盲点を突かれた私は客席で思わず声を上げそうになる程の衝撃を受けました。

決して面倒だから主要キャラの父母に名前を与えなかったわけじゃない。
楽してると非難されがちな専業主婦だって頑張ってるし様々な葛藤がある。
考え抜かれたキャラ造形に脱帽です。


レビュタイで示した通り、主人公・咲太における母性の欠落に特に注目して鑑賞した私。
絶好の位置から観測したネタバレレビューを読む の母性愛。悶絶しました。


あとはネタバレレビューを読む のとばっちりで風呂上がりにも関わらず電話を取らされれた花楓。
かえでが電話に出るのもままならなかった頃を思うと、
当たり前に電話応対する花楓に、私はラブコメの波動よりも感慨深さを覚えてしまいます。


【声優 5.0点】
咲太の父役の志村 和幸さん。咲太の母役の亀岡 真美さん。
吹き替え等のキャリアも積み重ねて来た二人の人間味のある妙演。
キャスト陣の土台が安定していたことがホームドラマ色の強い今年の2作品を支えていました。

その上で主演・梓川咲太役の石川 界人さんらキャラを掴んだ声優陣たちの熱演。
上記のラストシーン。感動させられたのは演技に寄る所も非常に大きいです。
最後は(※核心的ネタバレ)ネタバレレビューを読む
リアリティのある生々しい家族愛まで再現できる最近のアニメ声優の実力。

アニメ映画にて俳優・タレントを起用する監督・スタッフの言い分として、
この俳優のナチュラルな演技が欲しかったんだという主張をよく見かけます。
近年までは私も一理あると感じていましたが、本作みたいな演技を目撃してしまうと今のアニメ声優には役者として俳優の領域まで十分カバーできる可能性があると考え方が改まります。

この演技は俳優じゃないと……と言われるなら、まず本作を観て、最後のシーンを聞いて頂きたい。
それくらいインパクトのある好演だったので、
ここは私も滅多に付けない声優5.0点を付けさせて頂きます。


【音楽 4.0点】
劇伴はfox capture planが《高校生編》シリーズ完投。
会話劇を邪魔しないピアノの心情曲などで作品を下支えして来たBGMですが、
ドラマ成分が強い今回は特に静かに、時に無音のシーンも目立った印象。

ですがクライマックスでは岩浪音響監督のオーダーで、シリーズ最長の劇伴を用意し盛り上がりを好アシストしてくれます。
『ガルパン』砲撃爆音調整の大技だけじゃない、
人間味を引き出す繊細な調整でドラマを演出する小技も冴えるのがこの音響監督の懐の深い所。


ED主題歌は「不可思議のカルテ」でこちらも《高校生編》シリーズ完投。
完投能力のあるテーマソングは早々生み出せる物じゃないので、
今後、制作が決まっている《大学生編》での起用も望みたいです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

前作より良いですが「劇場版クオリティ」を満たしていない。

 このシリーズはTV1期+夢見る少女が10点満点なら、お出かけシスターが5点、このランドセルガールが7点という感じでしょうか。

 シスターはまあ楓の一つの結論ですが、次のシリーズへのつなぎとキャラ紹介の要素が強いのと、高校入試の結果が不自然で感動が先に立ってしまったこと、何よりひきこもりの楓が総括できていないので評価が低いです。

 本作「ランドセル」はロリ麻衣がいるし、家族問題と思春期症候群の関係性は総括としては悪くないと思いました。咲太自身の性格形成に少し入り込むような感じも読み取れますし。咲太が自分の苦労を自己否定できないのも高校生らしさがでていて悪くないと思います。いじめに端を発した母親の苦悩の日々もわかります。

 わかりますけど、何か説明くさい気がして、今一つだなあという印象でいた。それはやっぱりロリ麻衣の使い方があざとすぎるのと家族の関係性修復は感情的には乗っかれるんですけど、ストーリー的に今一つ乗っかれないなにかを感じたからです。

 特に麻衣ですね。夢見る少女以降、麻衣がヒロインである意味がどんどん希薄になってゆく気がします。本作では活躍したわけですし一見いい話なんですけどロリ麻衣である必然性がストーリー的にも内容的にもかなり弱いと思います。

 そして、シリーズを通じて一番盛り上がらない2作を劇場版にしたことについてと、シリーズを無理に継続させていることに、製作者あるいは制作者側の姿勢に疑念を持ちます。そう「劇場版クオリティ」は満たしてないですよね。そこが本作の最大の欠点かも。

 それと、原作に忠実すぎてちょっと飽きます。その点で1期およびゆめみる少女は原作既読前だったので、評価が高い可能性もありますが、しかし再視聴しても素晴らしいと思いますので、やっぱり作品の質が違うんだと思います。

 作画は悪くないんですけど、テレビシリーズと大して変わらない印象です。TVなら5でも映画なら3.5かなあ。ストーリーとキャラはやっぱり3.5です。
声優はこのシリーズの声優ははまっていると思うので4。音楽は…やっぱり劇場版としては3.5ですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9
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