takumi@ さんの感想・評価
3.8
元AV男優の2人が一般の俳優になって掴んだものは・・
あらすじなどは、あにこれのこのページに
自分が書こうと思った以上に詳しく書いてあるので、
ぜひそちらを読んでいただくとして・・
主な感想だけ述べさせていただこうかと思う。
この作品の原作者である新田祐克という人を、僕は詳しく知らない。
だけど、以前視聴した『冬の蝉』のリアルな心理描写と展開で、
とても感情移入しやすかったし、心動かされた作品でもあったので、
額の狭いキャラデザはあんまり好みじゃないけれど、
かなり期待はしていた。
観終えてみて、やはり細やかな心理描写は健在。
物語の舞台が芸能界ということもあり、ありがちなセリフや展開、
人物関係や諸事情など、既視感はあったものの、
短い時間でうまくまとめられたシナリオもなかなか良かった。
ただ、ちょっとだけセリフが臭い部分あったかな~
あと「えーーーーーーっ!??」っとなるような展開も多くて
そこはかなり大笑いしてしまった。
でも、元AV男優の2人ともノンケだったのに、お互い惹かれ始め、
初々しくぎこちなさもあった関係から徐々に本物へと段階を経ていく様は、
男女の恋愛と何ら変わりはなく。
恋する想いや、相手を受け入れるのが怖くて不安な想い、
猜疑心や嫉妬からくる複雑な意地の張り合い、またそれを越えた時の
深い喜びと快感など・・・どれもこれも、納得させられてしまう。
タイトルの「春を抱いていた」というのは、
まさに芽吹きの季節である繊細で脆い春を、
やさしく抱きしめるような感覚を描こうとしたのかなと
勝手に解釈してみた。
とにかく、冒頭シーンからラストシーンまで、撮影風景含めると
やや濃厚に絡みまくりなので、そんなシーンが観たい方にもオススメ。
ただ~し!ここだけは男女の絡みと比べるなかれ。
要する時間が短くて回数が多いのは、
あくまでもアニメ的見せ方ゆえだと思うから~(笑)
う~ん、でもやはり個人的には、この2人の前世を描いたという
幕末の長州藩士と徳川の幕臣の間柄だったふたりの物語のほうが
良い意味で男臭くてかなり好きかも・・・
声の出演は・・・森川智之 三木眞一郎
この2人、OP、EDもそれぞれ別に歌っていた。