1クールで成長なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の1クールで成長な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番の1クールで成長なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

61.0 1 1クールで成長なアニメランキング1位
ATRI My Dear Moments[アトリ](TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (148)
334人が棚に入れました
原因不明の海面上昇によって、地表の多くが海に沈んだ近未来。幼い頃の事故によって片足を失った少年・斑鳩夏生は、都市での暮らしに見切りを付け、海辺の田舎町へと移り住んだ。身よりのない彼に遺されたのは、海洋地質学者だった祖母の船と潜水艇、そして借金。夏生は“失った未来”を取り戻すため、祖母の遺産が眠るという海底の倉庫を目指して潜る。そこで見つけたのは、棺のような装置の中で眠る不思議な少女――アトリ。彼女は、人間と見紛うほどに精巧で感情豊かなロボットだった。海底からサルベージされたアトリは言う。「マスターが残した最後の命令を果たしたいんです。それまで、わたしが夏生さんの足になります!」
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

世界観、SF・キャラ設定は素晴らしいけど、話と結末に不満です。

 世界観、SF設定、キャラ設定、プロット…素晴らしいと思います。特に8話の衝撃は本当に素晴らしかった。そういう見たくない事実を作品にはもっと入れ込んで、でも、それを乗り越えて何が見えるのかが物語というものです。それを描くまでの作品のパーツは本当に感心しました。

 ただし、結末が不満です。ストーリー…脚本が全然だめです。全体の構成もありますが、特に最後の2話。感情の問題と世界系の決断、目覚めた後の話をもっとリンクさせて描けなかったのか。残り1日という最期の時をもっと上手く使えなかったのか。キャラ…特に神白水菜萌はもっと上手く使えなかったのか。発電という要素を世界系の救済やアトリともっと結びつけられなかったのか。靴という要素ももっと何かないの?と言いたくなります。

 うーん、評価はします。何度もいいますがSFの世界観としては本当に良かったと思います。ただなあ…

 それなりにいい話なんでしょうか。まあ、あらすじとしてはやっぱり悪くないんですけど、期待した分で落とされたから印象が悪いのかなあ…

 まあ、ちょっと考えてみますけど…ゲーム原作かあ…どうも調べるとゲームプレイヤーからは不満が出ているようですね。ゲームはもっといいらしいですけど…そりゃあそうでしょう。これが名作とは思えません。なら、やってみようかなあ…




1話 「AIR」を意識した悲劇系の世界系に見えますが…

{netabare} 海面上昇の世界観は珍しくないですが美少女ものにしましたか。

 キャラ造形がちょっと昔のラノベ感があります。絵の雰囲気とロゴが悲劇系?世界系?つまり、祖母が海洋学者、そして命令云々から判断すると、最終的にアトリというヒューマノイドロボットはおそらく世界、海面上昇を救うキーになる感じでしょうか。

 雰囲気から言って「AIR」とか意識しているのかな?海辺の夏で主人公・叔母さん・アトリの取り合わせはまんまですね。言動がちょっと痛いのも同じです。「ATRI」のスペルもTに何かの意味を持たせれば「リメイクだよ」という風に取れます。

 SFということで期待していましたが、ちょっとお涙頂戴の感動ポルノを意図している風に見えなくはないです。それが外れならいいのですが、数話進行をみて判断します。{/netabare}


2話 演出はドタバタしてるし、キャラ設定はテンプレですけど…見るべきところはありそう。

{netabare} OPの最後の方のトンネルのシーンで出てきた腕をバチバチさせているロボットを見る限り、何かに狙われるんでしょうね。で、EDでは学校のみんなと協力して海底に潜り何かを見つける…と。

 なぜ、ジャンプ力が落ちているか、で悲劇性を感じなくはないです。機能停止までの秒読みなのでしょうか?

 正直、演出がドタバタしているし、主人公やヒロインのキャラ造形がテンプレだし無駄に善人だし、途中の喫茶店みたいな場所のシーンの好きなんだよ…で笑ってしまいました。見るのやめようかなという気もしましたが、ちょっと終末感があるのと、学校を見たときのアトリの違和感の表現が気になったので、もうちょっと見ます。

 意図的に設定の説明を省いて絵で見せているような要素もありますし。それと風力発電といえば関東では銚子だよな、と思ってたら銚子がご当地みたいですね。「地球の丸く見える丘展望館」にはいったことがあります。
 銚子の先端から利根川の下あたりは標高がちょっと高めだったので、島のように分断されたのでしょう。その辺の設定も考えてありそうですから、期待はできる…のでしょうか?{/netabare}


3話 発電の話だとEDのカニが意味が出てきますねえ…

{netabare} 銚子のご当地ものとしては、風力発電とか波力発電?などに目を向けるのは素晴らしい発想だと思います。ただ、あえて目を瞑っていたアトリのエネルギーって何?に踏み込まざるを得ません。原子力電池だろうなあとは思いますが。ジャンプ力の話にもつながりますがアトリの電池も切れるのでしょうか。

 で、思ったのがEDに出てくるカニの群れです。カニって海底の電力ケーブルに群がるんじゃなかったでしたっけ?あの宝箱の中にあるのはエネルギーじゃないか、と思いますが、どうでしょうか。

 どうせなら食料も在庫に頼るのではなく、海が近いなら漁業ができるだろうと思わなくはないですが、それは今後描かれるのでしょうか?

 あと、嘘ですね。アトリが嘘をつけるというのが本当かどうかです…というより戦闘用ロボットという設定はちょっと引っ掛かります。そこにも一工夫ある気がします。

 で、このあえて小さな子たちを出してきたということは、話的には悲劇性を強く感じます。子供の1人が犠牲になるのか、アトリがそれを救うのかわかりませんが、この設定は悲劇がないと話になりません。

 まさかエネルギーの話になるの?という意外感が非常にいいですね。演出はあんまり好みじゃないですが、話は面白いです。{/netabare}


4話 暴力と食事ができる廃番ロボット…の謎。

{netabare} なるほど、アトリは戦闘用ではなく廃番のロボットだとすると、OPの映像と合わせると人間の思考・感情をコピーした結果、人間に暴力がふるえるようになった…とも見えますねえ。食事ができる機能から考えて、人間の家族の代替として開発されたのかもしれません。
 学校の記憶がありそうですから、実際に存在した娘のコピーだと思いますが。そこでロボットと人間性の狭間で使命を優先するんでしょうか?

 OPでもっている玉、光りの玉が何を象徴するか、それとも現物なのか。EDと合わせて新エネルギーだとは思うのですが、どうでしょうね?あくまで電気が主題になりそうです。それとアトリの存在がどう絡むかですね。

 絵柄でだまされますが、結構ちゃんとしたSFであり近未来のシミュレートになっている気がします。

 なお、今川焼とカニ焼は一緒に食べたくはないです。{/netabare}


5話 キャラも導入も一段落。今のところレベル高いと思います。今後ですね。

{netabare} アトリの内部に何か少女の過去の記憶があることが、バイクで突っ込むシーンの一瞬のフラッシュバックで明示されましたね。それが本人なのか昔のパートナーなのかははっきりしませんが。ただ、まあ本人だとは思いますが。

 で、これで電気についての話がひと段落しました。借金のドタバタも人間関係も落ち着きました。この後ですね。起承転結の承が終わった感じです。外部の悪意についてが具体的になってきていますので、それがどう展開するかでしょう。

 絵柄と演出に惑わされますが、今までのところかなり真面目なSFです。そして、出来は悪くないしいろいろ考証がきちんとされていそうです。そして、世界系の匂いがプンプンします。悲劇のような気がしますが、悲劇ではない感動でもいいと思います。SFの秀作になれるか楽しみです。{/netabare}


6話 説明しなくていい。恋愛のエピソードも感じさせればいい。SFを分厚くしてほしい

{netabare} 中間でちょっと間の抜けた話だったなあと思います。新キャラも無駄に増えたし。恋愛とか語らなくていいです。ほんのちょっと感じさせてくれれば。なんとなく嫌な予感がします。後半で失速しないか心配です。アトリの記憶の時間軸が思ったよりも短くてちょっと謎感が薄まりました。主人公のいいひとになり方が急すぎる気がしますし。

 ぬいぐるみが腐っているところと、アトリの存在の対比があるのかとも思いましたが、どうなんでしょうね?そういうところにもっと嫌な予感が表現できれば、感動ポルノではなくしっかりした感動になると思うのですが…結末はわからないですが、やっぱりこの話は別れがないと成立しない気がします。

 全体で言えることですが語らない何かで表現していけば、情緒的な部分は十分なのでいちいち恋愛云々とか話に入れないで感じさせればいいのにと思いました。SFをもっと分厚く、世界観と使命と結末で大きな何かを語ってほしいなあという気がします。{/netabare}


7話 話の流れや設定は素晴らしいけど、6・7話の説明みたいな話がなあ…

{netabare}  うーん、話全体は実は盛り上がってきているんだと思います。やはり感情を持つAIロボットとその危険性。発売中止になった原因と記憶の齟齬。やっとOPの腕バチバチのロボット(改造人間?)が登場ですね。その辺はちゃんとSFしています。

 アトリがジャンプ力が半分になっているとか、学校を見て感じた何かについては「動力の低下によるタイムリミット」「人間の記憶の移し替え」などの設定が結末までに出てくる気がするのですが、読みすぎでしょうか。電気問題が潮汐発電だけで終わるわけはないと思いたいですけど、アトリの世界系設定とからんでアトリの機能停止OR何か、もあるとは思いますけど。
 全然違うかもしれませんが、仕込みがある以上は回答があるべき描写の回収はされると思いたいです。

 さて、この作品は設定と流れはいいんですけど、脚本がちょっとなあという部分がエピソードが単純すぎるんですよね。7話の恋愛・感情の問題をエピソードとして取り上げ、全部説明しちゃってわかりやすいデートにするのは正直いただけません。アトリの容姿の記憶の齟齬を絡めると難易度が高くなるので、6、7話をこういう話にした苦労もわからなくはないですけど、ちょっと名作、秀作SFアニメになるには、そういうところかな、と。

 まあ、完璧な作品はないですからね。それを言うなら主人公のキャラ造形とか小学校のキャラが使いきれてないとかいろいろあります。ですが、やっぱりSFを真面目にやろうという部分でこの作品、結構好きな部類なのでがんばってほしいです。 {/netabare}


8話 最近のSFの中では最高の驚きでした。そう来ましたか…

{netabare} また、6,7話の続きかあ…もうそういうイチャイチャはいいよ、と思っていたら、なんと…いや、これは素晴らしい。SFはそうじゃなくちゃいけません。これは私の想像の上をいかれた、すばらしい裏切りでした。アトリの能天気にはそういう意味があったんですね。まさか、そういう話でくると思いませんでした。
 細かく書くのも無粋なのでこれくらいにしておきますが、最高でした。正直、最近見たSFの中では最高のセンスオブワンダーの1つだと思います。テーマとしては良く見るテーマですが見せ方がいい。この作品の前半の意味が180度転換するくらい驚きました。

 これは「僕の妻は感情がない」と対にしてみると面白そうですね。

 なお、話的には(サブ?)ヒロインのミナモとの対比も良かったです。これでアトリの失われた記憶に俄然興味がでてきます。

 いや、評価爆上げですね。{/netabare}


9話 感情のオンオフが良かったです。久々にSFマインドにグッときました。


{netabare} アトリの感情表現のオンオフを繰り返す様子が主人公のジレンマといままで見ていた感情と愛情の幻想にすがるようで、非常に気持ちに来る表現でした。

 ロボットの感情問題は結構いろいろ描かれていますが、そこで視聴者を巻き込んでだましてきたというのは本当に素晴らしいと思います。そして9話ですね。

 感情が無いようで実は感情がある…というのは、AIロボットアニメでは常道です。そこを逆手にとって、感情があるのが前提条件に見せかけて実はプログラムだった…という見せ方が非常にグッっときました。ここで視聴者が受けたショックというのが、主人公の何千分の1かもしれませんが疑似体験できたわけです。AIの感情をSFとして描くことが、ストーリーとして落とし込まれており設定どまりでないことが、本当に良かった。アトリの時々見せる不自然さもちゃんと伏線になっていましたし。

 前半の能天気さが無駄にならないどころか、それがなければこの作品は成立しません。アニメSFの構成と展開の工夫としては、非常にレベルが高いと思います。世界観や銚子の地形や風力発電などの上手さからただじゃ終わらないと期待した、期待以上の水準です。

 これはAIロボットもので「ビートレス」以来久々にSFマインドを鷲掴みにされました。そしてその「ビートレス」の「アナログハック」という概念を非常に上手く扱っていると思います。ここから、感情問題をさらに描いていくとさらに深味が増すでしょう。ログのコメントから察するに無感情の下に…楽しみです。{/netabare}


10話 感情問題はそれだけ?伏線回収はできましたが期待より浅いなあ

{netabare} あーそう来ましたか。うーん、感情の下の無感情の下の感情という構造はいいと思うんですけど、一番下の感情がそこかあ…うーん。ヒューマンドラマ的にはわかりますが、ちょっと期待と違いましたかね。

 アトリの記憶とか脱走、学校の記憶、危険性の伏線とかは綺麗に回収できてたかなと思います。はじめのジャンプ力が減ったがまだかな?
 ただ、SF的に「感情を描く」のではなく「感情的なものを見せる」になってしまいました。8、9話が良かっただけにこれはちょっと浅かったかな。

 しかし、詩菜…クズとは言いたくないですけど…病んでしまうと人格が破壊されますから…ただなあ…屋上の一言とか自分の息子もそうなるとか…祖母も含めてちょっと問題がある一家だった気はします。
 詩菜のおかげで感情を獲得したのか、もともと高性能だったからなのがせめて設定から読みとれればよかったんですけど。そこのドラマが10分くらいで終わったのがなあ…ここに1話くらいかけて分厚いエピソードがあっても良かった気がします。

 あと2話くらいでしょうか。世界系のような部分に行き着いていないので
、もうやることは破滅エンドしかなさそうですよね。死か世界かという意味の世界系では出せませんから世界系でないのはいいんですけどね。そうなると死に意味性が出せるかどうかです。感動ポルノで終わらないようにしてほしいです。能天気エンドもありえますけどね。{/netabare}


11話 EDと銚子設定を回収しつつ世界を描けるか?

{netabare}  ジャンプ力半分問題はこれだけで回収?あとは記憶問題ですね。悪くなかったですが、もっとSFしても良かったかなと思います。せっかくここまでSF設定を頑張ったのだからちょっともったいないかな。

 世界と絡んでくるかあの島(銚子)の問題か個人(アトリ)の存続か。最後のコマンドが何かでいろいろ決まってきそうです。最終回だけでなんとでもなりそうなだけに、ぜひ、意味のある最終回をお願いしたいです。「シャーロット」の例もありますので最終回だけでも壮大な話は描けると思いますので。

 EDの映像的に海底にアトリが出かけて行って電力問題(海面上昇問題?)を解消するんだと思いますけど。銚子だし。{/netabare}


追記 終わりも近いし感情について。感情の2段構造ととればいいのか?

{netabare} 感情を再現し理解できるアルゴリズムとはすなわち感情のことなのかという問題が提起されました。人間を守るロボットのメカニズム(三原則と言っていたかは忘れました)を無視する。詩菜にしても主人公にしても特定の個人を守ることを優先し、人を傷つけないという最優先の命令を無視できる。それがすなわち感情ととるべきなんでしょうか。

 あの日記の「振り」というログ、ここがどうなんでしょうね。このシーンに私はSFとしてひどく感動しました。感情が無いように見えて在る、という話はよくあります。その逆ですよね。感情が在るように見えて無い。過去は知りませんが、最近の作品ではほとんど見ませんでした。これは素晴らしい示唆でした。

 ですが、結局感情のアルゴリズムによって感情はあった或いは保留になったわけです。詩菜のときは突然感情が現れたように見えました。これが人間の反応を学習したフィードバックで感情は本当はない。ないはずだけど、屋上で暴力をふるった。これがつまり感情の存在の証左である。同じ現象が主人公にも起こった。

 ログには知識として感情がない、だから感情がある振りをすると残してあります。つまりアトリの表層を走るプログラムとして自分には感情がないと知っている。そこは自覚的です。ではなぜ最優先命令を無視して暴力を振るうのか。ここは無自覚ではないですね。自覚して暴力をふるっていました。つまり何をやっているかの話ではなく、なぜそういう行動をするかとう問題であり、無意識下の衝動ではないかということです。

 なぜそう言えるかといえば「暴力」「愛」が強くかかわっているからです。つまり「タナトス」「リビドー」の問題でしょう。「振り」が深層心理に「衝動」を形成した。この深層こそ感情がどこにあるかわからない問題の答えなんだろうな、と思います。

 表面上のふるまい…プログラムあるいは深層学習のフィードバックによるアルゴリズムこそ「振り」である。深層学習が高性能だからこそ、その振りをしている内に、心の奥底にリピドーやタナトスが生まれた。それがあるから、怒りとか涙とかプリミティブな湧き上がる衝動が起きる。それが感情の芽生えだと読みとればいいんでしょうか。

 アトリは「振り=コミュニケーション」と「衝動=内発的湧き上がり」の2段階の感情がある。これは「感情なんてどこにあるかわからない」すなわち人間そのものではないか、と。ルールを破ることがそれを説明しているという解釈をしてみました。この感情の2段階構造の人間との類似性まで含めて設定したなら結構面白いと思いました。


 もう1つの読み取り方、解釈ですが、表層のコミュニケーション用の「振り」と「深層心理の衝動」という2段構造というより、唯我論(独我論)のように感情が在ることは自分にしかわからないととることもできます。それが感情はどこにあるかわからないという意味です。
 だから、アトリが真似をすることでできるようになった表面上の感情の表現があればそこには感情があるとみなせばいいのか。感情は相手にあるのではない。受け取る自分にあるのだ、ということですね。

 それと、ログの問題もサラリと流しましたが、人間的な感情は非人間的な外見、行動のものには宿らないという仮説が本作にはあるのでしょう。AIの自動生成とか深層学習を研究すれば人間の感情や思考、魂ですら解析できるという人は多いですが私はそうは思いません。非人間的な箱あるいはクラウド上では人間の感情は生まれないと思っています。

 生存本能や個と個のふれあいが必要でしょう。その意味も高性能な記録媒体を搭載したAIロボットは非人間的故に感情は生まれないと思います。{/netabare}


12話 世界系ではなく感動ポルノ系ならがっかりですけど…

 世界系ではなくて、感動ポルノになりそうな雰囲気ですね。定められた死という話です。自分の意思で一応の選択肢はありますけど。そこにどんなテーマ性を込められるかが問題です。感情の問題があったのですから、そこに焦点を当てるべきだとは思いますが。そう、そこをなかったことにするのはいただけません。その葛藤があまりになさすぎじゃないでしょうか。

 今のところですけど、世界観、設定、そして話の骨格は素晴らしいと思います。感情のテーマも見ごたえがありました。ただ、11話以降の脚本が悪いです…いや、やっぱり特に12話ですね。よくこの素晴らしい素材をこんな作品にしたなあという印象です。

 それ以前も学校の登場人物とのエピソードが物語の流れにあまり活きていないし。6話くらいからもっと整理して同じプロットでも見せ方があったと思います。詳しくは最終回後に書きますけど。

 せっかくSF的な進行で頭を使いながら進める話だったのに、いきなりエデンが出てきてしまうし…EDが伏線と言えば伏線ですけど、それはちょっと違いますよね。何がいいたいかというとSF臭がしなくなって、アトリというキャラが活きていない気がするんですよね、この12話は。

 うーん「新聞に載ってました」にAIが出てきて説明かあ…私が一番嫌いなパタンだなあ…もっと手書きログとか上手く使えなかったんでしょうか。

 評価を下げざるを得ません。若干調べると原作のゲームではマルチエンドということですが…ゲームでも同じ感じなのかなあ?アニメの脚本のせいなのか、ゲームの脚本なのか。ちょっと調べてみようかなあ…

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

人類滅亡寸前のディストピアで、頭がお花畑の登場人物達がワチャワチャするゴミ

アトリ

 最終話(13話)まで観ました。2024.10.06

 哀れATRIは人類の救済のために犠牲になりました。さぁ!泣け!

 いや…、海面上昇がどうなるわけでも無いし、こんなガバガバなSF設定で何を言ってんの?

 エデン計画自体が意味不明です。回収対象になったとは言え、なぜに単なる既製品のATRIを計画にワザワザ組み込んだりする?

 夏生のオバァがオリジナルで作れば良いじゃん。結局、単なる電池や保守管理AI並の扱いで、ATRIの感情が云々と言う話でもないし、自立思考型ロボットを計画に組み込む意味が不明です。文明が崩壊して仕方なくならまだわかりますが、文明崩壊前から準備してましたよね?

 そもそも、ATRIを水中に保管しておいて、ワザワザ隠されたエデンに移動させる意味が分からんです。最初からエデンに置いておけば良いです。夏生達と交流させて成長させるとか、そういう感じでも無いし、単なる嫌がらせかな?

 どうも話の辻褄が合ってないです。夏生のこだわったロケットも別にエデン計画とリンクして無いし、結局水位は上昇したままです。

 村はエデン計画のおかげで発展した様ですが、そんなに資源や技術力があるなら、最初からあんなに荒廃してないでしょ?エデン計画はどう考えても文明崩壊後の世界から村を復活させる様なプロジェクトではありません。

 近いのは、ロストテクノロジーを保存する箱舟的な物で、多くの文明崩壊後の世界を描く作品では諸悪の根源として主人公達に破壊されるヤツですね…。

 ラストは、ハッピーエンドっぽかったですが、無理矢理時間を進めた上にATRIと夏生のメンタル世界に逃避した様な感じです。

 また、学校メンバーも必要だったのか疑問です。ゲームではスケベ要員なのかもしれませんが、アニメでは尺稼ぎと賑やかし以上の存在ではありませんでした。

 ゲーム原作をアニメ化するのは難しいですね。本作品もATARIじゃなかった様です。 
 
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 12話まで観ました。2024.09.30

 バァさんのぉぉぉぉぉ〜科学力はぁぁぁぁぁぁ〜世界イチぃぃぃぃぃい!

 話に詰まったらマッドサイエンティストに頼るのは辞めい!お仕置きのロケットパンチですよ!

 ATRIのラストミッションは、オバァの作ったエデンを探すことだった様です。いくら凄い科学者でも、ラピュタや箱舟的なモノを単独に近い状態で作れる?しかも謎の技術で隠されているし…。スゲぇよ婆ちゃん!いくら金がかかってんだよ…。

 そして、当たり前の様にATRIを犠牲にして世界を救え的なお話に…。ただ、海面上昇を何とかする訳では無く、実に規模が小さいのが気になります。

 それにしても、オバァの計画のすさまじい杜撰さは何なんですか?夏生がアカデミーに行って帰ってこなかったり、死んでたり、潜水艇が壊れていたりしたら、そもそもエデンは見つからないし、ATRIの寿命が尽きてたらもうおしまいです。単なる詩菜のストーカーロボをいつの間に計画に組み込んだのかも謎です。

 全く馬鹿げたお話ですが、次回最終話!号泣間違いなしです。とても楽しみです。…嘘です。くだらないオチに唖然としそうです。皆さん覚悟完了してますか?
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 11話まで観ました。2024.09.25

 ATRIはセックス機能もあるんですね。もう、夏生の嫁気取りです。夏生も散々感情が〜とか言ってきましたが、この世界の住人は、ロボ子がキレて暴走すると感情があると判断する様です。

 崩壊後の世界なので、倫理観が現在と異なるのは解ります。鎌倉武士みたいなスピリッツになったのかな?舐められたら殺す!的な精神構造が好まれる世界の様です。

 そして、ATRIにまさかのメンテナンス問題が!?謎の永久機関で動き続けるロストテクノロジーの産物では無かった様です。

 ただ、これまた夏生のマッドサイエンティストオバァが所持していたオーパーツ的な機械で解決しました。人間が作ったとは思えない性能です。何年も海に水没していても平気なのか…。

 そして、ロボ子のファイナルミッション発動!何が起こるのか?次回に期待です。あれか?ATRIが核爆発でもして核の冬が到来して氷河期になって海面低下でOK的な?急展開で物語を畳めるのか!?気になります。

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 10話まで観ました。2024.09.17

 回収屋も、もっと穏健にやれば良いのに、ワザワザ衆人環視の中で、ATRIをボコボコにしなくても良い様な…。

 そりゃあ、止めに入るでしょうよ…。ロボ子を暴走させるためだけの演出かいな…。

 皆様のレビューにもありますが、8話あたりから、主人公の夏生がATRIに対して、感情がある、魂があるとか言い出し、ロリコン性癖を丸出しにしてきてATRIに迫るも、いきなり冷めたりする変態ムーブをかますので、モヤモヤします。

 ヒューマノイドに感情や魂みたいなのがあるのかという話は、そもそも人間自体に魂があるのかという話になるので、安易に手を出してはいけない領域の様な気がします。

 劣った人間の魂は劣っているのでは?感情表現とかが下手な人間は人間では無いのか?異文化圏で感情表現の仕方が違う外国人は、野蛮で魂も獣なのでは?

 結局、人権思想とは、能力、性格、文化、性別等が異なっていても、人間としての権利を認め尊重するという、魂やら感情やら曖昧で感覚的なものを排除した思想です。

 誰かが、何らかの基準であいつは人間で、コイツは人間じゃ無いとか判定出来るものではありません。ロボ子の感情にこだわるのは非常に傲慢で愚かな行為です。社会的な了承があれば、ロボにも権利を認めるべきですし、違うなら道具として使い潰せば良いだけです。

 また、ロボ子が暴力を行使したりするのを作中人物が問題視していますが、こんなの、ちょっと賢い飼い犬がご主人を守るため、敵に噛みつく様なもんで、大した意味は無いのでは?

 夏生の家族とロボ子の因縁も明らかになりましたが、最初に予想されていたよりは大したことがなさそうです。単なるストーカーロボをバッチャンが封印しただけ?何なのコレ?

 スゲー浅い話になってきていますが、オチだけは非常に気になります。みんなで楽しく暮らそうエンドになりそうですが、予断を許さない感じです。
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 6話まで観ました…。2024.08.19

 ツッコミ所が満載のとぼけたエピソードをぶっ込んできますね。もう、火垂るの墓を観ていていつも思う、清太!海水を煮て塩でも作れ!状態です。

 学校の電気が復活したから、学生達が蛾の様に集まってきました!高校生達は何を求めて学校へ?秩序崩壊後の世界で高等教育が必要か?

 小学生ならともかく、高校生位の年齢なら、生きるために働かにゃー!学校でモラトリアムって恋愛ゴッコしている暇なんてあるかい!しかも、どこにこんなに若い子いたんだよ?

 リアルなら良い訳ではありませんが、あまりにも世界観が頓珍漢です。みんな制服着てるし、今まで何してたの?水位が上がって社会が滅茶苦茶になってから結構時間経ってますよね?

 他にも言いたいことは沢山ありますが、ちょっと酷いです。バッテリーも入手出来ない世の中で、サルベージ屋やって、1000円2000円稼いでも仕方ないっぺよ〜!

 低地が水没して、工業・農業地帯も壊滅してるだろうに、スイカを作ってるなんて、随分余裕あるな…。今川焼き屋が水没してもう食べられな〜い位の被害なの?魔法で解決のなろうより、リアルティーラインが甘いので、これはSFとは呼べません。

 食糧も衣服も無から合成出来るんでしょう。飽食時代の豚共の様に世界を舐めてますね。ゴッドランドのカーネル総帥もお怒りですよ!

 暑い夏にふさわしい、登場人物、制作、原作全て頭がピーマンのお花畑アニメですね!

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 5話まで観ました。2024.08.13

 ハイテクとローテクが混在する世界…。潮汐発電システムを作ったよ〜!電球は白熱灯かな?

 永久機関搭載のロボ子に発電させろ!なんつ〜ツッコミは野暮ですね。

 キャサリンの借金問題もサクッと解決!そもそも金なんか最早流通してないでしょ?

 学校を基点にみんなで楽しく暮らすのさ!何か…、学校ぐらし系の狂気を感じる展開です。正気を保つために学校ゴッコをしている様なディストピア感が…。本当はキャラの何人かは死んでいて、誰かの妄想なのでは?

 学校のメンバーは、潮汐発電機の完成と先生が戻ってきたので、感動して号泣ですが、ロボ子はハテ?と言う感じです。

 主人公、泣き方が分からないなら笑えば良いよ…とかスカした台詞を吐きますが、この異常な世界の異常な学校空間で泣ける方がおかしいのでは?

 他のメンバーより、ロボ子の感情に視聴者の感覚が近い気がします。泣く?そうはならんやろ〜!

 作中では泣け泣け押し付けてきますが、下手すれば明日餓死しかねない地獄なのに、別に気にすることも無く飄々と暮らしている主人公達の図太さに脱帽しても泣けはしないですね。
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 3話まで観ました。2024.07.30

 美少女の元戦闘ロボ子に、可愛い幼馴染…。世界が水位上昇により崩壊しており、うるさい大人もいない…。ノベル系ギャルゲーが原作の様です。この時点で察しの良い視聴者はスルー案件ですね。

 まぁ、どこかで見たことのあるテンプレSFですね。しかも、現実感はかなり薄めのヤツです。

 主人公達の住む地域は、インフラも政府機関も完全崩壊しており、水も食料も自分で調達しなくてはなりません。

 スーパーの廃墟から食料貰ってくるとか、疲弊しすぎだろ…。衣服とかどうしてんの?誰も働いていないし、畑仕事か狩りでもしないと、生存すら危ぶまれる状態じゃね?

 もう、美少女ロボ子と遊んでいる様な段階をはるかに越えた、ザ・サバイバル状態です。

 電気も無いし、子供達は難民状態だし、いくらなんでもノホホンとし過ぎです。

 周りは石器時代みたいになっているのに、メンテナンスフリーの完全自立型ロボットがわちゃわちゃしている頭がお花畑の世界…。

 なかなか、視聴者の精神を揺さぶってきます。SF好きだと、ツッコミのし過ぎて死んでしまうやろ〜。

 ロボ子は元戦闘用なのに、美少女としての再現性高杉君です。兵器に萌えはいらんだろ…。しかも、エネルギー源不明の超科学の遺産です。

 マジで何年か前にKey系萌泣きアニメで観たことがある展開になりそうです。

 多分、泣けることは一切無いと思いますが、SF大好きな変態野郎の私は視聴継続です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

KEYっぽい何か

ジェネリックKEY的な。
ロボが死ぬやつ?

ATRIのあざと可愛さが全てなので成功と言っていいでしょう。

AIが実存する現代で今更「心とは…」的古典SFはもう破綻してるので、きたるべきAIガチ恋時代のためキャラの魅力ゥに全振り。バチャ豚・アニオタ・2.5次元・声優ファン・アイドルガチ恋勢・3次元推し活勢・ホス狂・風俗狂たちがヨシヨシしてもらう依存対象は、維持コストも安く安全安心なAIに置き換わっていくでしょう。その意味では時代に沿った革新的なアップデートがなされた作品。SFを真面目にやってもノイズなので薄めに。そのうち女性向けイケメンAI作品も出てくるでしょうか。

01
さすがにコテコテすぎませんか。

08
ここで下げ展開。バレるべくしてバレる無能ATRI。心を許したばかりの相手の日記をほんの少しの葛藤もなくノータイムで覗いたくせに大袈裟に被害者ぶるアスペムーブDT。やはりエロゲ的。

09
コテコテにあからさまなビジュアルのわるいやつは初対面の相手に対し初見でAIガチ恋勢認定するすごく無礼なやつ。そのくせリスク計算出来ない無能。やはり。

10
え?そこ自己解決で済ませるの?はあ…

あれからどうすんのと思えばこれではただの痴話喧嘩しただけの安いラブコメのよう。勧善懲悪茶番劇とボーッと立ち尽くすのみの水増し装置NPCども。わるいかおのひとが言うには現実に結構な規模の実害が出ている様子ですが、子供理論のわしゃしらんがなで押し通すいつものエロゲ感。いつものかわいそうかわいそう自己憐憫完全被害者ギャン泣きポルノ。しかし。

いつまでもヨシヨシされる側に甘んじることなく、自分自身も誰かをヨシヨシすることは可能であるはず。人目を気にしてガワを取り繕い脳死でルールに沿った機械的な行動ではなく、他者への寄り添いや思いやりによる内発的動機から起こる行動こそが人間らしさと言うならば、その出力さえあればAIが人間らしさを獲得できたとも言えるのではないかというSF的命題はあくまでもオマケであり、結局この作品の本題は主人公の成長譚であった。その発想に至る情動のパラダイムシフトこそが感情の獲得であり、心の成長と呼べるものであるということ。彼の気付きをしっかりと描写したシーンには驚いた。せいちょうした!ってのはこういうこと。いやーなかなかやるねえ。あとはいつものギャン泣きだったけど。

いつものやつと見せかけて「いつまでも萌えキャラにヨシヨシしてもらわないで自分がする側に回れ」という庵野富野駿夫の「アニメ卒業しろアニメ」エッセンスをエロゲ風味の濃ゆい味付けに施した「卒業はいいからせめて自立してくれ」とアップデート。これは妥協ではなく実用主義。こういうヨシヨシアニメでモロにヨシヨシというワードをあえて使うのもかなり意図的。だからこのアニメに傷ついてしまう人もいるわけで、そのことを織り込み済みで筋を通した芯のある仕事。やっつけシノギアニメではなく、きちんと挑戦している「作品」だった。でもアスペ用ソーシャルスキル教材なら、サブカル漫画やアニメに頼るしかなかった昔とちがって今はいい本がいっぱい出てるのでそちらをどうぞ。

もういいかな。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

59.0 2 1クールで成長なアニメランキング2位
天穂のサクナヒメ(TVアニメ動画)

★★★★☆ 3.5 (82)
180人が棚に入れました
遥か東方の果て、ヤナトの国。 古来よりこの地では神々の住む頂の世と人間の住む麓の世、二つの世があると信じられている――。 頂の世に住まう上級神かつ駄女神のサクナヒメは、 武神と豊穣神の間に産まれながら、両親が蓄えた穀を潰しぐうたらな生活を送っていた… そんな中ある日、ひょんなことから 神々の都を追放され、鬼たちが巣喰う孤島・ヒノエ島へ!? 明日の食糧もままならない不毛の大地で、土を耕し米を育てて鬼退治へ。 神の世に迷い込んだ人間たちと、ひよっこ豊穣神の、もみ殻舞い散る集団生活が始まる‼
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

赦す心を育む温かい神話

自堕落な豊穣神・サクナヒメが、とある事情で神々の都を追放され、
鬼が住まうヒノエ島にて、仲間の人間や先住民たちと共に、
稲作に励み力を蓄え、鬼たちに立ち向かって行く。
同名和風アクションゲーム(2020年・Switch/PS4)(未プレイ)の連続アニメ化作品(全13話)


【物語 4.5点】
「米」という文字には、お米が出来るまでに八十八の手間がかかるという意味が込められている。
だから米は一粒一粒大事にせねばならない。

土に鍬を入れ、種もみから苗を育てる所から緻密に再現された、
本作の稲作シーンを見ていて、
長らく忘れていた上記の教訓を思い出しました。
米作りの苦労が結実した中盤には、私も胸を打たれる物がありました。

その後、8月中旬の南海トラフ地震臨時情報に端を発した、
小売店頭における米の品薄現象。いわゆる“令和の米騒動”
事態が深刻化した8月末には、第8話「都を揺るがす米騒動」が放送され、
何てタイムリーなタイトルと苦笑させられましたが。
米の重要性を再認識する中での本アニメ化作品には、
食料自給についても、考えさせらえれる点が多々ありました。

(因みに“令和の米騒動”とは元々、本原作ゲームが想定を越えるヒットとなり、
パッケージ版在庫が蒸発した等の現象を指すらしく。
『サクナヒメ』こそが元祖“令和の米騒動”だそうでw)


ただ、稲作はあくまで世界観の土台となる要素。
メインストーリーの骨格は赦しと恨み相克。

この東方の国「ヤナト」は、人間はもちろん神々ですら全能ではない。
欠点も多いし、僻むし、嫉妬するし。
互いに完璧を求めたら、恨みつらみだけが募って、
争いが続き、鬼が生まれ、国は荒廃するばかりである。

失敗も赦す寛容さこそが、世に安寧をもたらすとの一貫した思想。
とかく人の価値を特定指標だけに固執した生産性のみで判断し、
使えるだの使えないだのでギスギスしていく。

心の余裕を忘れた現代社会に毒されている私には、
赦しを描いた本作のエピソードの数々は心身に染み入りました。

この観点から印象的だったのが、クール後半、
例えば、{netabare} 親友のサクナヒメが稲作で成功して神々の都に戻って来たら、
やっとありつけたお役目を奪われてしまうと焦燥するココロワヒメが、
友を都に帰すまいと、裏切り、策に溺れてしまうシナリオ。
それでも親交を取り戻す辺りに、赦しのテーマが凝縮されており感銘を受けました。{/netabare}


パッケージ展開もするコンシュマーゲームとなると、
プレイ時間も数十時間に及ぶはずで、
アニメ化するストーリーの選別も難航したと思われますが、
要素のピックアップが的確だったからなのか、
この手のゲームアニメ化作品にありがちな詰め込み過ぎによる分かり辛さは、
私は、ほぼ感じませんでした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・P.A.WORKS

本社が富山県南砺市。周囲に田園地帯が広がる立地。
代表が兼業農家とのことで白羽の矢が立った同スタジオ。

農水省職員が監修に付いたという稲作の再現度も良好。
米作りの手間暇と、達成感を視聴者とも共有。

監修に際して、農水省担当者は、あまり難しい専門用語は使わずに、
視聴者への伝わりやすさを重視して用語の簡素化等を提言。(※1)
これは私も助かりました。
いきなり「緑肥(りょくひ)」がどうのと言われても分からなかったと思います。
優しく「肥やし」と簡略化されても、アニメーション映像から稲作の過程は十分伝わって来ましたし。

専門的知見から厳密にするばかりが監修ではない。
視聴者の知識の無さをも赦す。
今後、いろいろな分野のアニメ化監修の際に、ご参考頂けたら幸いです。


原作アクションRPGということで、戦闘シーンも意外と迫力がありました。
スパイダーマンばりに飛び回るサクナヒメの羽衣アクション。爽快でした。


【キャラ 4.5点】
もしも世界人類の各個体が全て自分だったら文明は滅亡するだろう。

本作のそれぞれの長所を活かして米作りに貢献し、
各々の欠点も補いながら成長していく神と人間のキャラクターを見ていると、
要らない人間などいない。
互いに役割を果たし、分かち合いながら世界は成り立っている。
当たり前のことを思い出し、癒やされます。

田右衛門(たうえもん)は初手から種もみをダメにするなど失策続きですし(※核心的ネタバレ){netabare} 戦うことしか知らなかった武士の再生物語が込められていた{/netabare} 部分は個人的に得点が高いです。
きんたも鍛冶に目覚めるまでは、文句言ってばかりだったし。

かいまるに至っては、当初は、言葉も喋れない無力な赤子としか思えません。
こういうキャラに最終盤で(※核心的ネタバレ){netabare} サクナの魂を現世に運ぶ{/netabare} という一番重要な役割を与えるのも心憎い演出です。


不完全を赦す世界観に浸っていると、
全知全能という妄想に基づいて他者を弾圧する一神教は、
やはり邪教との私の発作がぶり返しそうになりますがw

本作には“フォロモス教”宣教師の金髪シスター・ミルテも設定して、
異文化コミュニケーションも交えて、
寛容の精神を深化して来る辺りが懐の深い所です。


これらのキャラ素材を「お仕事シリーズ」のピーエーお得意の文法で、
成長物語に落とし込んでいる辺りも上々。
と言うより私が観てきた広義の「お仕事シリーズ」の中で考えても、
キャラと関連エピソードが明快で、満足度が高い部類でした。


【声優 4.0点】
原作ゲームのキャストをそのまま起用。

主演サクナヒメ役の大空 直美さんは、
和風からグータラまで多彩なキャラを演じたキャリアを積み重ねており、
半人前・豊穣神の成長曲線を表現する引き出しは十分。

一方で、他のキャスト陣には、
色々、端役をこなしながら、声優業界で生き残って来て、
本原作でやっとメインを射止めて、という声優さんが多くて。

当初マイナーゲームで終わると見込まれていた原作が、
成功してアニメ化にまで至り、
日陰で頑張ってきた声優たちも日の目を見る。

こういう展開に私は弱いですね。

田右衛門(たうえもん)役の矢野 龍太さんの、
抜けてるけど憎めないオッサンボイス。

ミルテ役の久保田 ひかりさんのカタコト外国人ボイス。

この辺りは主役ではないけれど、確実に需要はあると思われるので、
今後もしぶとく食い付いて欲しいと願います。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は藤澤 慶昌氏。
『ラブライブ!』シリーズでの明快なストリングス、シンフォニーから、
『無職転生』シリーズの多彩で複雑な旋律までカバーする同氏。
本作では和風もアレンジしつつ、前者のような明快なサウンドで、
心情も、クライマックスの戦闘シーンも盛り上げる。

OP主題歌は、いきものががり「晴々」
ED主題歌は、Little Glee Monster「ORIGAMI」
両紅白アーティストの楽曲で必勝体制。

それよりも心に刻まれたのがゲーム版主題歌「ヤナト田植唄」のアレンジ挿入。
ハードな野良仕事を楽しく乗り切るために歌うという稲作の知恵を説かれた上での田植唄。
足腰から染み渡りました。


【付記】
本作最終回観た余韻に背中を押されるように、
先日、神宮にお伊勢参りに行って来ました。
本邦の八百万の神々もまた、人々に供えられた米と祈りを受けて、
現世に安寧とご利益をもたらすと信仰されています。

「米は力だ!」はヤナトでもヤマトでも同様。

力が失われぬには?
考え込むことが多い今日この頃です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

5話 結局何が面白いか理解できませんでした。

1話 神界追放物語のテンプレとお仕事ものの組み合わせかな

{netabare} 一種のお仕事もの…なんでしょうね。PAですから。神界追放も何かに失敗した神が罰として追放され何かを達成しないと許されないという物語の一つの型ですね。

 豊穣神とは普通は母性ですから、そこをあえて子供のヒロインにして母のあとを追わせるというところに、ポイントがあるのでしょう。米つくりお仕事ものと同時に、ひょっとしたら子孫云々の話もでるのでしょうか?外人も混ざっているので人種問題の匂いもるかもしれません。ヒロインはダメ人間(神)スタートで成長してゆくのでしょう。

 作画は整っているし綺麗です。作画とか仕上げとか画面作りのスタッフにはIGとかシャフトとかA1とかありました。切羽詰まった外注というより本作は力が入った作品で結構できる人が集まったのでしょうか?

 全体的に絵本っぽく仕上げることで神話感をだしたのでしょう。日本的ではありますが、日本のようなどこかの雰囲気です。宗教的な関係なのか外人の尼さん?修道女?みたいな人がどういう役割になるんでしょうか。
 
 この作品は数話少なくとも何を描きたいかを見ないと評価は難しそうです。面白さは進行が単純なのでそうでもなかったです。テンプレ構造の中でどこまで何が描けるのかでしょう。それともテンプレから外れる工夫があるのでしょうか?{/netabare}


2話 思ったよりもハードモードでした。もうちょっとストーリー性が欲しいかな。

{netabare}「ここに種もみが…」と出てきたときにはどんなイージーモードだ?と思ったら、結構なハードモードでちょっと意外でした。そして、皆あとから改心するんでしょうけど、クズばっかりでイライラします。まあ、このストレスがカタルシスになるのでしょう。

 この状況ではサクナヒメが成長しないと話は進まないんでしょうね。もうちょっと追い詰められてからのほうが、成長に説得力はありそうですけど、見ているほうがつらいのでちょうどいいのでしょう。

 まあまあ…よりも期待できる気もしてきました。ただ、先が見える気もしますので、もうとっとストーリー性が見えてくるといいんですけど。ゲーム原作だからしょうがないのでしょうけど、ゲームのチュートリアルみたいですよね?{/netabare}


3話 ストレスフル過ぎて草。面白くなるの?

{netabare} ストレスフル過ぎて草。クズの集まりの上に狛犬が無能すぎだろうと思います。喧嘩しかすることがないのでしょうか。で、アシグモで全部解決するんかい。で、結局全員で田植えしてるじゃん。

 ということで爽快さのかけらもないですが、これは面白くなるんでしょうか。なお、これは受け売りですが、ああいう間隔を置いて植える田植え方法は明治以降じゃなかったでしたっけ?まあ、そういう細かいことは良いのか…

 うーん、思ったよりもストーリーがないなあ…次回まで確認しようかなあ。{/netabare}


4話 設定の説明をずっとやっている感じで面白さが拾えない。次で判断します。

{netabare} 話がまったく分かりません。そしてどのキャラにも感情移入できそうにないです。
 ミルテが薬、きんたが道具作りなどの設定がありそうですがなんともなあ…と。少し前にあった「異世界のんびり農家」が淡々と設定を説明しているような感じでしたが、村の拡大という点でゲーム的な面白さがありました。本作は何が面白いのかまったくわかりません。

 神の概念などで見るべきところはあるのですが、今後どうなるのでしょう?4話で切ろうと思いましたが、ちょっと話が動きそうな感じがありました。5話を見て、同様な感じなら視聴をやめようかなと思います。展開が欲しいです。{/netabare}


5話 結局何が面白いか理解できませんでした。

 いや、まさか{netabare}鶴の恩返し{/netabare}じゃないよな、と思ったらやっぱりですか?そして{netabare}SF{/netabare}ですか…しかも、あっという間に解決だし…うーん、ゴチャゴチャしすぎだなあ。

 そして鍛冶小屋も機織り小屋もなあ。うーん…もういいかなあ…結局面白さが理解できません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ゲーム原作なので細かい所は気にすんな!米を作って食え!そして戦え!

 最終話(13話)まで観ました。

 色々と何でそうなる?と感じる事もありましたが、何となく最後まで押し切った感じのアニメでした。

 大ミズチは凄く危険な相手のはずが、神の援軍は無し…。応援団は来ますが、サクナヒメがほぼ単独で戦うことに。まぁ、ゲームですから!

 田右衛門ら人間達が歳をとらなかったり、かいまるがいつまでも赤ちゃんで便利に使われるキャラだったのも、一応説明はつきました。ほぼ神様になっていたんですね。

 ゲームらしく、余り脈絡も無く登場する中ボスを順序良く倒し、お米を増産してレベルを上げ、武器をパワーアップしてラスボスに挑む…。王道展開です。悪く言えば予定調和で意外性はありません。

 ただ、ハチャメチャになりがちなゲーム原作を上手くアニメ化出来たと思います。販促アニメとしては及第点でしょう。中々面白かったです。

 ただ、ツッコミ所が多い物語でした。例えばサクナヒメの両親が雑にやられすぎな上に、神たちが気にしなさ過ぎです。行方不明なら探しに来たりしないのかな?

 せっかく爺とキンタの協力で最強の剣を手に入れたのに余り強くない…。ココロワヒメも登場回数が多い割には役に立たない…。

 しかし、エンディングの曲が良かったので、チャラで良い気もします。神々に騙されてるのかな?いや、細かいことは気にすんな!稲穂が実れば八方丸く治まるってもんですね。

………………………………………………………………………
 
 6話まで観ました。2024.08.11

 仲間の人間達が無能なので、最初はイライラしましたが、段々と生産態勢が整備されてきたので、観やすくなってきました。収穫したお米も美味しそうです。

 ただ、ゲーム原作のせいか、世界観はブレブレです。主人公は八百万の神様の1柱ですが、仲間に一神教徒がいたり、神と全く関係ない超常の力を持つ宇宙の真理的な存在が出てきたり、ゲームクオリティな脚本だなぁと思います。

 ゲームだと、イチイチ面倒なことは説明しなくても何となくプレイしているうちに流れて行くのですが、アニメだと気になります。

 まぁ、そもそも此岸と彼岸の隙間みたいな島が舞台なので、とやかく言っても仕方ないです。

 敵も鬼だけでは無く、怨霊ネクロマンサー的な奴が説明も無く出てきたり、敵なのか味方なのか良く分からん奴がてんこ盛りの島で米作りなんて、滅茶苦茶な感じもしますが、サクナヒメが可愛いので不問です。

 島の生態系とかどうなってんの?とか、気にしてはいけない様です。サクナヒメの武器も鍬だし、農具で遊んではいけませんね。

 細かいことは気にしない視聴者向けアニメだと割り切った方が良さそうです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

57.0 3 1クールで成長なアニメランキング3位
リンカイ!(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★☆☆ 2.8 (47)
103人が棚に入れました
国際的な舞台でも活躍するスター選手たちの誕生により、にわかに熱気を帯び始めた「女子競輪」。 「RINKAI LEAGUE(リンカイリーグ)」とも銘打たれたその世界へと、今まさに漕ぎ出そうとする者がいた。彼女の名前は「伊東泉」。自転車好きの女子高生。 競輪界最高峰の女子選手たちがぶつかり合うレースを目の当たりにした泉は、仲間たちと競輪選手になることを誓い合う。挑戦の先に待ち受けるのは、知られざる「競輪」の世界。そこは決して華やかなだけではない。泥臭いほどに愚直で、時に残酷なほど厳しい、勝負師たちの生きる場だった。 そして出会う、運命のライバル──天才「平塚ナナ」 立ちはだかる大きな壁。試されるのは、夢への思いと覚悟の強さ。ただ自転車が好きなだけだった女子高生は、競輪を通して仲間たちと共に成長していく。 競輪・女子を舞台とした、熱き戦いのレースがここに開幕する!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

女版群青のファンファーレになりそうです。結果…ファンファーレより雑音は少なかったけど、別に面白くも無かったです。

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.26

 主人公の伊東泉は最後まで掴みどころの無い人物で、終始、何やねんコイツ?でした。11話でいきなり自分はテレパシストだとか言い出すし、ルーキーファイナル直前にいきなり辞退した方が良いかなとか言い出してウジウジしだします。

 これ、作中で女子競輪をちゃんと描写出来て無いので、今まで順風満帆できた泉が何で悩むのか意味不明なんですよね。

 本作品は、明らかに手を抜いているため、レース展開の描写が全く良くありません。女子は男子よりルールが厳しく、ラインを組んだり、車線を大きく変更して他の選手にぶつかって邪魔したりしてはいけません。

 それでもラストスパートは60km以上速度が出て、落車して大怪我したりすることもあるそうです。

 女子競輪ならではの戦い方とか、戦略とかをしっかり描いていれば、泉の悩みも多少理解できたかもしれません。トレーニング方法も男子とは異なるはずです。

 低カロリー作画のせいで、ラストスパートでバストアップの選手達が叫びながらゴチャゴチャ言ってレースをしているフリをしても、迫力は全く無いですね。

 また、選手層が薄いので、ルーキーとトップ選手が同じ試合を組まれてしまい、ルーキーが全然勝てなくて、あっという間に代謝制度で強制引退になるという闇もあります。

 業界と癒着した御用メディアの垂れ流すゴミを参考にせず、独自取材もちゃんとして、光と闇の部分を理解していないから、上っ面をなぞった様な産廃が出来る典型例みたいな作品としか言えません。

 アニメでプロパガンダは、辞めにした方が良い様ですね。

………………………………………………………………………

 10話まで観ました。2024.06.16

 プロ編がスタートし、空気だった3人娘がクローズアップされます。元アイドルはマーク屋になり、金持ちお嬢は積極性を、ヨガインストラクターは折れない心を学び、ルーキーファイナル目指して頑張ります。

 元アイドル以外は精神論の様な気もしますが、強制引退システムの代謝制度などもあり、ガールズ競輪の厳しさも描かれます。

 ちょっと面白くなってきたかも…。ただ、技術的、制度的な深掘りが足りないので、やはり物足りません。競輪業界を悪く描けない縛りの存在を感じます。

 登場人物達が極めて真っ当なのは良いですが、競輪のテクニカルな部分を描かないので、レースもラストに唸り声を上げながら一生懸命ペダルを漕いだら勝てるみたいな薄っぺらい展開に終始します。

 レースに迫力が皆無なので、もう少し何とかならないかなぁと残念でなりません。
………………………………………………………………………

 7話まで観ました。2024.05.25

 何かが根本的におかしい…。てぶくろさんや他のレビューアー様もレビューされていますが、盛り上がる部分を敢えて回避している様な作風です。

 仲良し5人娘の一人に悲劇が…と、前回感動エピソードがあった気もしましたが、何となく流されました。主人公以外の3人は相変わらず空気なので、何とも微妙か感じです。

 今回、全員あっさり養成所を卒業して、卒業記念レースもあっさり終了して、主人公以外の3人はいつの間にか予選敗退していて見せ場がいっさい無いという…。

 何かもっと体育会系なんだから、胸熱エピソードとかあるでしょ?業界あるあるでも良いのですよ!

 あっさり薄味で時間経過とともに全て右から左へ流れていく感じです。何のためにはアニメを作っているのかな?

 登場人物達がいい子ちゃん過ぎて人間っぽく無く、今回で最終話でも良い様な作りでは、誰の興味も引けません。サイコパス大集合でツッコミ所満載だった群青のファンファーレの方がまだ面白かったという…。

 次回からのプロ編に期待しております。
………………………………………………………………………

 4話まで観ました。2024.05.01

 あっさり仲良し5人娘は養成所に合格し、他の個性的?な生徒達と練習に励みます。まだ選手の卵達なのにナショナルチームの強化選抜試験があったり、盛りだくさんです。

 キャラが多いので5人娘のうち、主人公と高校生トップだったオレンジ髪以外は早くもモブに…。まぁ、そうなりますわな。

 群青のファンファーレよりは真面目に養成所生活していますが、何となくヌルイ雰囲気で、いつの間にか全員プロになっていそうです。

 もう、次回エピローグで、キャラ達のその後が紙芝居で流れても良い感じに内容が薄いので、安心して観ていられます。もう少し、起伏が欲しいですね。

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 2話まで観てのレビューです。2024.04.17

 こんなの真に受ける女子高生は居ないと思いますが、簡単に競輪選手になれそうな感じを醸し出しています。

 スポーツ選手なんて、なりたくてなれるもんじゃ無いでしょう。主人公、大学行った方が良いとか、夢がとかゴチャゴチャ言いますが、そもそもフィジカルエリートじゃ無いなら、肉体一つで稼ぐ業界へ行こうなんて考えます?

 何か…、25億円盗まれても屁でも無い大谷さん位稼ぎたいから野球でもやるか〜で、野球教室に高校生から行くような感じですが、女子とは言え競輪がこんなに甘いか?

 競輪振興とは別なヤバい目的がありそうな感じを受けつつも視聴継続です。
………………………………………………………………………

 初回観てのレビューです。2024.04.10

 競輪、競馬、競艇は三大公営ギャンブルで、試験に合格して、学校に通い、卒業すると選手になれます。他のプロスポーツとここが決定的に異なります。

 しかし…、特殊技能の世界なので、誰でも受かる訳ではありません。競馬学校なんて、誰でも受験資格はありますが、馬に乗ったこともない様な人は受からんでしょう。

 その狭き門に、得体のしれない生徒達をねじ込んで、リアルティの欠如とトンデモ展開で爆死したのが、群青のファンファーレでした。

 本アニメも、同じ道をたどりそうです。都合良く、5人の若い娘がガールズ競輪選手目指す?しかも高2の秋から?

 競輪は特殊ですが、スポーツである以上、自転車部で活動しているライバルがいるんですよね…。ちょっと間に合わなくね?

 部活動とかが存在しない競技である競艇漫画のモンキーターンでも、主人公はフィジカルエリートでした。試験が競争試験である以上、運動歴が無い人物は体力試験で落ちるでしょう。

 本作品の女子達はスポーツやっている様には見えませんし、やってたとしても、フィジカルエリートなら、現在やっている競技から簡単に鞍替え出来んでしょ。ある程度の選手なら、今までの努力がパーですよ?
 
 取り敢えず、自転車部からスタートした方が…、競輪業界のプロパガンダだから仕方無いのかな?群青のファンファーレみたいになるのに一票!昼飯賭けても良いですよ?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

タマランチ会長 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

声優長谷川玲奈さんを応援するために見続ける

 ハッキリ言ってストーリーはどうでもよいのです。声優長谷川玲奈さん(以下れなぽん)の成長を確認するために視聴しています。
 8話は弥彦巫女(cvれなぽん)回でした。アイドル崩れと言われながら、競輪選手として真摯に競輪に取り組む真っすぐさが描かれました。
 れなぽんは、日本中を震撼させたNGT山口真帆さん暴行事件に深く関係しています。ここでは5年前の暴行事件についてお話ししておきます。
 メンバーと私的につながっていた厄介ファンが、厄介ファンによる風紀の乱れに否定的だった山口真帆さんのマンションに押しかけ、部屋に無理やり侵入しようとして暴行を行った事件です。それだけでもとんでもない事件ですが、その後、運営は事件をもみ消そうと山口さんの訴えを有耶無耶にしようとし、山口さんから動画配信でばらされてしまいます。それに対して運営が、山口さんを劇場で「おさわがせしました」と謝罪させたことで、「暴行被害者を謝罪させた事件」としてBBCをはじめ世界的に報道されました。
 その後、NGT運営は、ファンとつながっていたメンバーを不問とし、山口さんを卒業させる(事実上の追放)ように動きます。その時、山口さんに寄り添い、一緒に卒業したメンバー2人うちの1人がれなぽんです。れなぽんら3人は、秋元康氏のはからいで、それぞれ他の芸能事務所に移籍し、れなぽんはクロコダイルに所属し、声優業にいそしんでいたわけです。
 れなぽんは声優転身後すぐ「恋というには気持ち悪い」のサブヒロインの役をもらいましたが、当時は素人丸出しの棒読みで酷いものでした。それから数年、あれだけ長い台詞を流暢に話すことができるようになったのですから、感激です。中学校まで、男子と混ざって部活で野球を続けた体育会系の根性で努力したのでしょう。頭が下がります。
 そんなれなぽんと、弥彦巫女さんのまっすぐな人物像が重なって、おじさんとしては涙なしには見られない巫女さん回だったわけです。
 ちなみに、れなぽんは新潟出身ですので、新潟弥彦競輪近くにある弥彦神社の巫女さんという配役をもらっています。スタッフもれなぽんのこれまでの経緯と重ねてキャラづくりをしていることがよく分かります。
 学校に例えれば、いじめを受けている子を庇って、いじめを隠蔽しようとする学校側に異を唱え、いじめを受けていた子と一緒に転校する道を選んだようなもの。その行動力、正義感、勇気に満ちた行動を、実際にやってのけたれなぽんには、いつかいい役をもらって大成してほしいと願うばかりです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

たナか さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

ゲンカイ!

最近のトレンド、おじいちゃんアニメ。
アニメでウハウハ!マーケティング!な中抜き詐欺アニメ。

OP曲はいい。以上。
クソアニメの悪いところ見本市コンプリートベスト完全版ディレクターズカットデラックスエディション。

01
おっさん趣味×JKというHENTAIジャパンが世界に誇る伝統芸能アニメが社会現象となった例は少なくはない。しかし各業界でブームを巻き起こした大ヒットアニメのけいおん・ウマ娘・ゆるキャンなどは最初に萌えキャラありきで、モチーフとなった業界でのブームはあくまでも結果論。まず作品の出来こそが最優先で結果はオマケ。過去に自転車萌えアニメも沢山あったが、ブームを巻き起こすほどのパワーは無かった。しかし同じ自転車モチーフの中でも最悪の出来ではなかろうか。まず作品の出来不出来以上にあまりにも主張が強すぎて押し売り感が全面に出過ぎている。そしてみたまんま出来が悪い。挽回不能。完全に詰んでいる。イメージアップどころかダウンしかない。これなら何もやらないほうがマシだった。南無。頑張ってる選手の皆様はご愁傷様。ウマ娘みたいなミラクルは何も起きません。

レジェンドクソアニメが名を連ねるwikiで納得、無駄に職歴長いだけのおじいちゃん監督。公営ギャンブルを盛り上げまっせと制作費を集めた挙句に三流スタッフで実費を安く抑えて儲ける中抜き差額ビジネスの餌食。モンストまぐれなMIXIはマジでビジネスセンス皆無なまま。

公式HPのティザービジュアルやyoutubeキャラ紹介動画も期待感を持たせる美麗なイラスト。漫画版も絵が上手くてなかなかのクオリティ。で、出てきたのがこれ。もう詐欺と呼んでもいい。最近こういうアニメが多すぎる。

知らんやつが知らん選手をスゴイ!って言ってても知らんがな、というなんとかエトワールでも感じた置いてきぼり感。自分が言いたいこと全部言いたいオタクの早口トークばりの押し付けがましさがものすごい。官公庁のポンチ絵のように皆が皆自分の都合を詰め込んでる。皆が皆我が我がと自己主張を畳み掛けてきて勝手に自己完結して競輪やろう!って納得されてもポカーンでしかない。

ここのスポンサーってみんなアニメを見下してるってのが良く伝わってくる。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
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