ピピン林檎 さんの感想・評価
4.2
《物語シリーズ》より、個人的にはこっちの方が好き・・・
原作マンガは今も少年誌に続編が断続的ながら連載中で、2年前には実写TV番組も作られた人気作。
そしてアニメの方は、2005年夏に公開された劇場版を皮切りに、2006年/2008年とTV版が制作され、その後も2009-2010-2011年とOVAが制作されています。
で、その劇場版・TVアニメ・OVAが全て、監督(水島努氏)+制作(Production I.G)の組み合わせで、劇場版を除いて、シナリオ構成および脚本に原作者CLAMPの大川七瀬氏が深く関わっており、原作マンガとアニメの世界観が揃っていて、『ツバサ』の時のような違和感を余り持たずに楽しめました。
※但し、一番最初に作られた劇場版『真夏ノ夜ノ夢』だけは、原作マンガやTVアニメと全く繋がりのないオリジナル・シナリオ(担当スタッフを確認すると、CLAMP大川氏が全く関わっていないようです)で、他のシリーズ作品とは異質な内容なので要注意です(この劇場版はOVAまで見終わったあとに、ついでに見とけば十分と思います)。
◆シリーズ別評価
劇場版(真夏ノ夜ノ夢) ☆ 並 3.5 (70点相当)
第1期 ☆ 並 3.8 (76点相当)
第2期(継) ★ 良 4.2 (84点相当)
OVA(春夢記) ★ 良 4.3 (86点相当)
OVA(籠) ★★ 優 4.5 (90点相当)
OVA(籠 あだゆめ) ★ 良 4.2 (84点相当)
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総合 ★ 良 4.2 (84点相当)
※因みに 原作マンガ ★★ 優 4.7 (94点相当)
◆各話タイトル&評価
★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
=============== 劇場版 xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 (2005年8月) ==============
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主題歌 「サナギ 〜theme from xxxHOLiC the movie〜」
※同時上映された『ツバサクロニクル鳥かごの国の姫君』と内容がリンクしていますが、xxxHOLiCの他作品とは余り繋がりがなく浮いた作品(脚本担当がCLAMPではなく、只のドタバタ喜劇に終わってしまっている印象)
====================== xxxHOLiC (2006年4-10月) ======================
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★★★(神回)、★★(優秀回)1、★(良回)11、☆(並回)12、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.8
※ここまで視聴しただけだと「ちょっと物足りない人情噺」という感想になってしまうかも。
===================== xxxHOLiC◆継 (2008年4-6月) ====================
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★★★(神回)0、★★(優秀回)4、★(良回)7、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.2
OP 「NOBODY KNOWS」
ED 「Honey Honey feat. AYUSE KOZUE」
※第2期は、一話完結回がほとんどだった第1期とはガラっと変わった続き物になっており、見違えるほどの面白さでした。
================ xxxHOLiC 春夢記 (OVA) (2009年2-6月) ================
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★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)1、☆(並回)、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3
OP 「sofa」
ED 「CHERISH」
※前編はCLAMP原作OVA 『ツバサTOKYO REVELATIONS』、後編も同じく『ツバサ春雷記』とリンクした内容なので、両OVAを先に視聴しておくことをお勧めします。
==================== xxxHOLiC 籠 (OVA) (2010年4月) ==================
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ED 「風(かざ)なぎ」
※前OVA『春夢記』そして本OVA『籠』で、ようやく物語が大きく動くので、xxxHOLiCの視聴を開始した方は、何とかここまで頑張って視聴を続けて欲しいところです。
================ xxxHOLiC 籠 あだゆめ (OVA) (2011年3月) ==============
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OP 「あだゆめ」
ED 「「ごめんね。」」
※第1期の第1話以来の様々なエピソードが回想されるアニメ版の事実上の最終回らしい良い出来と思いました。
◆総評
CLAMP原作作品は、
(1)前半で一見しただけだと詰まらないと感じてしまうようなエピソードを小出しして、視聴者にしだい次第に主要キャラへの愛着を持たせていき、
(2)後半のどこかのタイミングで一気にストーリーを動かして、視聴者のその愛着を強い感情移入へと転化させてしまう、
という王道の感動パターンを踏襲した良作が多いと思いますが、本作も第2期そしてOVAまで確り視聴すれば、そうした期待にまたしても応えてくれる作品に仕上がっているのではないでしょうか。
同じアヤカシ(怪異)を扱ったアニメ作品でも、内容に余り一貫性のない西尾維新氏原作の《物語シリーズ》より、個人的にはこちらの方により好感を持ちました。