親友で幼馴染なアニメ映画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の親友で幼馴染な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月04日の時点で一番の親友で幼馴染なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.0 1 親友で幼馴染なアニメランキング1位
たまこラブストーリー(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★★ 4.1 (1245)
6613人が棚に入れました
少女は、知らなかった。

将来、当たり前のように家業をついて、ずっとこの場所で
このままでいられるんじゃないかって、無意識のうちに感じていた。
そうであればいいと、願っていた。

けれど、幼なじみも友達も、少しずつ変わって行く。
少しずつ大人になっていく。
家族がいて、商店街の人たちがいて、変わらないものと変わっていくもの。

高校3年生の春。
そんなことを思い始めた少女は恋をする。

北白川たまこは、知らなかった。
それは、「宇宙の入り口」に立ったような感覚。

そして少女は、一歩を踏み出す。

たまこ、むけました。

声優・キャラクター
洲崎綾、田丸篤志、金子有希、長妻樹里、山下百合恵、日高里菜、藤原啓治、日笠陽子、西村知道、立木文彦、ゆきのさつき、小野大輔、辻谷耕史、津久井教生、岩男潤子、渡辺久美子、家中宏、成田剣、川原慶久、山下大輝、野坂尚也
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

想いを伝える細い糸…

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企画・原作・アニメーション制作 - 京都アニメーション
監督 - 山田尚子
脚本 - 吉田玲子
キャラクターデザイン・総作画監督 - 堀口悠紀子
絵コンテ - 山田尚子
演出 - 山田尚子、小川太一、河浪栄作、山村卓也
作画監督 - 堀口悠紀子、丸木宣明、引山佳代
美術監督 - 田峰育子
色彩設計 - 竹田明代
撮影監督 - 山本倫
設定 - 秋竹斉一
音響監督 - 鶴岡陽太
音楽 - 片岡知子、マニュアル・オブ・エラーズ
音楽プロデューサー - 中村伸一、山口優
編集 - 重村建吾
製作 - うさぎ山商店街
公開 - 2014年4月26日
上映時間 - 83分

(以上Wikipediaより引用)

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〜Tamako Love Story〜
「たまこラブストーリー」

もうタイトルから想像するだけで、心がキュンとなる
くらいの響きです。

前作「たまこまーけっと」をご存知の方ならあの純真無垢
なたまちゃんにラブがついちゃう。
なんだか嬉しいような寂しいような…
相手は誰?
と思いつつも思い浮かぶのは1人だけ…

1人の少女が恋する事への驚きと葛藤、そして喜びを
感じながら、1人の女性へと成長していく一歩手前の
過程を描いた、とても優しい愛おしさと切なさが感じ
られる作品でした。
そして思春期ならではの性への関心や友情が繊細な心情描写と
ともに優しいタッチで描かれています。

掛け値なしの純愛物語。
京都アニメーションが贈る83分間。
青春の輝きをどうぞ感じて下さい。


【mio's café】
視聴済みの方限定ですよぉ♪
美味しいお餅ありますΩ~ 

{netabare}
作品冒頭から登場する1つの林檎。

もち蔵が何気にコロコロしてて、最後にカウンターから
ぽろりと落ちる林檎。

何だか意味深な物語の始まり方でしたね。

今回は、お喋りなMr.鳥さん「デラちゃん」の登場は
ほとんど無く(最後の方でワンカットだけ、
あっ!デラちゃん!って思ったら消えちゃった…)、
たまこともち蔵を中心にお話が進みます。

そしてたまこともち蔵の恋のお話に絡めて、周りの人々も
成長していくお話しでもあったと思います。

物語序盤の方から、かんなちゃんの登場も多くて
相変わらずのシュールさに、ここは私的に嬉しい演出
でした。
いつの間にかバトン部員に「部長」って呼ばれているし…
実際部長では無いんですが、凄いですね、あの説得力。

「お餅だけを丸めて青春を終える気ですか、
たまちゃん‼」

「お餅は一生丸められますが、我々バトン部の青春は
今だけなんですよーー!たまちゃん‼」

やっぱりかんなちゃん、謎のカリスマ性あります。

みどりちゃんはいつも通り、たまこが大切な存在。
少しだけもち蔵に意地悪な事を言ったりするけれど、
私的には大事なたまこにもち蔵がどれだ本気でたまこの
事を好きなのか、あるいは自分から見て相応しい存在
なのか、彼女なりに試しているようにも見えました。
ただ、邪魔するだけでは無くて。

私はかんなちゃんとみどりちゃん、この2人の存在が
たまこラブストーリーでの大きなキーマンの1つ
だったとも思います。
そして物語の終盤ではこの2人にも大きな変化と絆が
生まれます。

そんなこんなで、お話しは進みますがやっぱり私的にも
最大の関心事は、

「もち蔵、いつ告るん?」

ていう事でした。興味津々。
でも、ドキドキ…

中々踏ん切りのつかないもち蔵。
うなされる様な毎日。寝ても覚めても

たまこ…たまこ…たまこ…

流石にたまこまーけっとよりも好きのグレードが
ワンランクアップしてますね。

わかるよ!もち蔵の気持ち。ましてや幼馴染み。
いつもの生活の中にたまこが普通にいるんだもん。
どうしたらいいのか分からなくなるよね。

そんなもち蔵にみどりちゃんがちょいアシスト。
ここもちょっと、みどりちゃん的にはもち蔵を
試している感じみたいだったけど、結果的にもち蔵に
告白するきっかけを与えた形になりました。

夕暮れの河原にたたずむたまこともち蔵。

作画的にもとても素敵なシーンです。
黄昏時の空にキラキラ輝く水面。
背景の美しさはもちろんですけど、やっぱり
堀口悠紀子さんデザインの横顔は大好きです。

幼い頃2人でよく遊んだ飛び石の上でたまこが
おもちを大好きな理由を語ります。

「あのさ、おもちってさ、ちっこいのに色んな人を
幸せに するんだよね。」

「柔らかくてさ、白くって、優しくって、
いい匂いがしてさぁ、あったかいんだもんなぁ。」

たまこにとっておもちはお母さんのイメージだったん
です。だから大好きで大好きでたまらないんです。
商店街と同じでかけがえの無いものなんですね。

川に落ちそうになるたまこの手首を握りしめるもち蔵。
たまこに東京の大学に行くと告げます。
たまこの潤んだ瞳の横顔、凄いです、いいですね。

そして、

「俺、たまこが好きだ!
めちゃくちゃ好きだ!だから…」

言っちゃた…

もち蔵には早く告白して欲しかったけれど、
実際、この一線を越えた言葉を聞いたら私まで
何かが壊れた、何か大きな物を失った様な気が
しちゃいました。

「ドーン!」って感じ?

「かたじけねぇ…かたじけねぇ…」

たまこのこのセリフ。私までビックリです。
そこまで、動揺するとは思ってなかったので…

でもいつもたまこの生活の中にいたもち蔵。
普通に家族の様に思っていたもち蔵。
そんなもち蔵からの「好きだ。」の言葉。
しかも、「めちゃくちゃ好きだ。」なんだもん。
たまこには今までの世界が見えなくなるのも
当然だったかもしれません。

「あっし、先に失礼するでござんす。」

これは重症ですね。

それからというものは、たまこまでもち蔵を意識して
しまう毎日。
お家のお手伝いも、バトンの練習もままならない毎日。

ここで、このお話のキーワードの1つは「キャッチ」
って言葉なんだなぁって思いました。

かんなちゃんがバトンをキャッチ出来ないたまこに言った

「磁石入りグローブを作るのです。バトンにも磁石を
くっ付ける。あら不思議、引き付け合うS極とN極。」

「どうしようもなく引き付け合うのです。」

多分、かんなちゃん的には深い意味は無かったと
思うんですけど(いや、彼女の事ならあり得るのかな?)
その話を聞いていた、たまことみどりちゃんの
(特にみどりちゃん)の表情が凄く意味深でした。

そして度々、出てきます林檎。
林檎と言えばニュートンの万有引力の法則。
引き付け合うんですね。どうしようもなく。

ここで私がちょっと思い出したお話がアダムとイブの
食べた禁断の果実「林檎」でした。
(あれは林檎では無かったと言う説もありますが、
ここは一応、林檎ということで。)

かなりうろ覚えなのですが、蛇にそそのかされて
林檎を食べてしまったアダムとイブが楽園を追放され、
それまで無かった恥じらいという感情を覚えて、
イチヂクの葉っぱでそれぞれの性器を隠してしまう
というお話しです。

そしてアダムの食べた林檎は喉仏に、イブの食べた林檎
は乳房になったと。

成長期、男性は喉仏がふくらみ、女性は乳房がふくらみ
ます。そして恥じらいを覚えます。

このお話の序盤でもたまこが急にお尻やおっぱい
のおもちを作ると言い出して、みどりやかんなのお尻を
触ったり、うさ湯でボインの女性と自分の胸を見比べて
もの哀しげな顔になったりしています。
そしてもち蔵に対しても恥じらいを見せる様になりました。

この辺り、たまこには無縁だと思われていた女性としての
性的な成長過程も柔らかいニュアンスで表現してるの
かなぁとも思ったりしました。

だから1つの林檎が登場する事で色んな事が想像出来ます。

英語のことわざで
「You are the apple of my eye」
という言葉があります。

日本語で言えば「目の中に入れても痛くないくらい
可愛い」という言葉に該当するのかな。

もち蔵にとってたまこは色んな意味で林檎だったの
かもしれません。
だからお話の冒頭で林檎をコロコロしてたのかなぁって。

そしてもう1つ私が感じたのは、たまこともち蔵の
ラブストーリーを通して周りのみんなも一緒に
成長した事でした。

中でも終盤のかんなちゃんとみどりちゃんのやりとりには
心を打たれました。

嘘をついてまでたまこをもち蔵の元へ送り出した
みどりちゃん。
1人残った教室にやって来ましたかんなちゃん。

このあとの2人の会話がとても素敵でした。

かんな「策士ですな。でも、そういうの好きですよ。」

「今ちょっといい顔してますよ。」

みどり「サンキュっ!かんなっ!」

かんな「ねぇみどちゃん。私も高いとこ登って
みますかね。」

もう、何とも言えないくらい2人の間の言葉以上の物が
伝わってきて、つい涙が出ました。

大好きなたまこの幸せを願って送り出したみどりちゃん。
1歩成長しました。
そんなみどりちゃんを見て、自分も前に進むもうと思った
かんなちゃん。
木に登った時のかんなちゃんの顔がとても素敵でした。
登った時の景色、今まで見たこと無い景色だったのかも
しれません。

この作品を見て私が感じたのは人を好きになるという
事は当たり前かもしれないけれど、とても切ない事
なんだって事。
好きになる方も、好きになられる方も。

何処かに私が置き忘れてきた思い出かもしれません。

そして「ちはやふる」を見て出会った私の好きな
一つの和歌が思い出されました。

しのぶれど 色に出でにけり わが恋(こひ)は
     ものや思ふと 人の問ふまで

歌意:
私の恋心は誰にも知られない様にと心に決めて
耐え忍んできたのに、とうとうこらえきれず
顔に出てしまっているみたいです。
何か物思いでもあるのですかと人が尋ねてくるほどに。

という隠せば隠すほど表情に表れてしまう悩ましい恋心
を表現した歌です。

たまこともち蔵を見ていたら、凄くこの歌が心に
染みてきました。

最後の駅のホームでのシーンはもうなんと言ったら
いいのか分からないくらい、純愛の美しさが表現
された演出だったと思います。

今まで何度もキャッチ出来なかった糸電話。
その糸電話を見事キャッチしてからの、

「もち蔵、大好き!どうぞ!」

たまこらしい最後の言葉でした。

このあと、私にはたまこの

「やっと…やっとね…キャッチ出来たよ。
糸電話ともち蔵の気持ち‼︎」

という言葉も聞こえた様な気がしました。
いえ、確実に聞こえました。

それにしても、もち蔵泣き過ぎ…
でも、そういうもち蔵、私も好きです。
嬉しすぎるもんね!私まで…涙出ちゃうよ…

子供が大人になっていくのは嬉しいけれど寂しい気も
します。
それは作品を通して、豆大さんや吾平さん夫妻から
凄く感じました。
お互いの両親はわかっていたけれど、黙って見守って
くれてました。
でも、みんな色んな事があって今、ここにいるんです。
これから、たまこともち蔵も色んな経験をしていきます。

これから先の2人を見てみたい気もするけれど、

それは、やぶ蛇でしょうか…

〜Tamako Love Story〜
「たまこラブストーリー」

本当に出会えて良かった作品でした。
2人の幸せを祈って…



【主要登場人物・出演者】

北白川たまこ - (CV:洲崎綾)
大路もち蔵 - (CV:田丸篤志)
常盤みどり - (CV:金子有希)
牧野かんな - (CV:長妻樹里)
朝霧史織 - (CV:山下百合恵)


【主題歌】

主題歌「プリンシプル」
作詞 - 愛鈴 ⁄ 作曲 - 藤本功一 ⁄ 編曲 - 谷口尚久
歌 - 洲崎綾

オープニング曲「KOI NO UTA」
作詞 - 北白川豆大 ⁄ 作曲 - ダイナマイトビーンズ
歌 - 北白川豆大

エンディング曲「こいのうた」
作詞 - 北白川豆大 ⁄ 作曲 - ダイナマイトビーンズ
歌 - 北白川たまこ


【劇中曲】

「恋の歌」
作詞 - 北白川豆大 / 作曲・歌 - ダイナマイトビーンズ
「Excerpts from "The Return Of The Drowing
Witch"(Part1 - Part9)」
作曲・編曲・演奏 - Hogweed

「qum Daiwtiigyam」
作詞 - Gunung Bangep / 作曲 - Ro ga-nang / 歌 Daniels

「豆大さんへ」
作詞・作曲・歌 - ひなこ

「上を向いて歩こう」
作曲 - 中村八大 / 編曲 - 片岡知子
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 96
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

恋愛も、友情も、成長も、全ては日常の産物

2014/06/27 鑑賞四回目、レビュー更新

もしこの映画を題名だけでステレオタイプな恋愛映画のイメージで敬遠している方がいたら、一旦その考えを捨て去ってとにかく見てほしいです。

「たまこまーけっと」で作り上げた日常の世界を上から恋愛模様で塗り変えていったのではなく、元あった日常に丁寧に恋愛の色を加えていった。

日常系アニメで成功を収めた京アニだからこそ出来た日常系ラブストーリーです。

※ただ一口に日常系と言っても「らき☆すた」のような日常四コマ系、話に連続性がなくキャラクターの掛け合いだけで成立する類のものと、「けいおん!」や「たまこまーけっと」のような作品は異なる意味合いを持っていると思います。

後者では作中時間が経過しながらキャラクターが成長し、物語に変化あっての日常が表れているので、同じ日常でもそこから生じる現実感に差があります。

あらすじ
{netabare}
高校三年生―誰もが新しい進路に向かって歩み出すとき。

うさぎ山商店街に住む、大路もち蔵(おおじもちぞう)もそういった時期に差し掛かっていた。
自分の中では既に進むべき道が決まっていた彼だったが、心残りが一つだけあった。
それは生まれたときから知っている幼なじみ、北白川たまこのこと。

実はいつからかもち蔵はたまこに恋をしていた。
そしていつその想いを伝えるか踏ん切りが付かないでいた。

そんなある日、あることがきっかけでもち蔵はたまこに告白する絶好の機会を得る。
もち蔵は無事告白できるのか、もし告白できた場合たまこはそれにどう応えるのだろうか。




一方、たまこも卒業後の進路は決定していた。
しかしその決心に迷いがない訳ではなかった。

もち蔵や周りの友達のように自分の将来を見据えての進路ではなく、漫然とした進路の歩み方に不安を覚え一人悩んでいた。

高校卒業を目前に控え、たまこは色々な経験をすることになる。
そうした経験が彼女をどのように変えていくのか。

もち蔵とたまこを中心にした、少年少女の思春期を描くストーリー。
{/netabare}


最初「たまこまーけっと」が映画化すると聞いたとき、(日常系が受けなかったからラブコメかー)とか(また映画化商法かー)みたいな、ネガティブな意見の方が多かった気がします。

自分も、今までのイメージとがらりと変えて同じキャラを使った別物のようなラブストーリーを想像していました。

しかし山田監督が目指したのは、日常アニメからの‘脱却’ではなくより日常に迫った日常アニメの‘昇華’だったのではないかと思います。


何故なら、普通ラブストーリーといえば一に恋愛・二に恋愛、登場人物にとって最も重要な恋煩いを物語の軸に置いて話が進んでいくものですが、
この映画では恋愛している少女を日常の世界から切り離したりせず、あくまで日常の中に同居する一つの要素として扱っているからです。


ラブストーリーのための恋愛、ではなく日々の生活(実家の手伝い・学業・部活等)を過ごしながら感じている恋愛―当然ながら四六時中恋愛のことばかり考えていたとしても現実それだけに専念することは叶わないわけで、その意味では最も本質的な恋愛を描いていると言えます。


学校での休憩時間や放課後に友達と集まって、将来の話だったり恋愛の話をする。学校から帰って寝るまでの間に自分の部屋で、昼間話したことを思い悩んでみる。
いかにも学生らしい、こうした日常の過ごし方がリアルで良かったです。

<追記>
また単にたまこともち蔵の二人の話ではなく、みどり・かんな・史織の三人娘たちもそれぞれの未来に向けて(大なり小なり)成長していくことが見られ、青春色を強めていたのではないかと思います。
[個人的なキャラの成長度]
史織>もち蔵>たまこ>みどり>かんな>あんこ

{netabare}
史織はこの中で一番成長したのではないかと思います。
内気で引っ込み思案だった彼女は、誰の目にも触れない間に自分から殻を破って飛び出していく決心をしていました。ただ視聴者にさえその成長の過程を見せてくれなかったのは残念です。


次に大きく成長したのはもち蔵。たまこよりもち蔵の方が一つ上のステージへ登って大人びています。
彼がたまこに想いを伝えたのは、未練よりも覚悟の現れであると感じました。たまこに想いを馳せながらも決して依存するつもりはなく、むしろ一人でもやっていける強い意志が見られました。


たまこは、自分の中で意識していなかったまたは意識しないようにしていた感情をやっと認識しそれに向き合った。
そして行動に移すことが出来た点で成長があったと言えます。しかしまだ完全に自立は果たせていない、もち蔵に依存している未熟な部分は残っていました。


みどりはたまこへの依存からやっと少し抜け出すことができたといった所でしょうか。
最初自分はみどりがもち蔵に突っ掛かるのは恋心故にだと思っていたのですが、どうやら逆にたまこを取られる嫉妬心から来る行動だったらしく、まだ友達離れの段階だったのですね。
最も大人に見えるみどりがむしろ一番子供らしいというのが面白いところです。


かんなはみどりやたまこの成長を目の当たりにして、それでは自分も、と自身の障害を一つ乗り越えました。
周りの人から見れば(この中のメンバーで見れば)、ほんの小さな一歩ですが、これも立派な成長でしょう。


あんこに関しては劇中あまり出番が描かれませんでしたが、たまことの自宅でのやり取りからやはり彼女なりの成長があったのだろうと推察できます。
大きくなること、変わっていくことに対して前向きに向き合っています。彼女は元々大人びているので成長の度合いとしては最小だろうと判断しました。
{/netabare}


新海誠監督の作品のように、ストーリーの進行速度と登場人物の感情の移り変わりの速度を上手くシンクロさせ、ゆっくりと進んでいく日常の中で徐々に芽生えていく恋心を表現するのは容易いことではありません。
{netabare}
もち蔵に告白されてから、たまこは今まで気付かなかっただけで身近に(商店街の中に)あふれている人々の営みを初めて意識し、過去に自分がもち蔵に失意のドン底から助けられたことを思い出し、またかつて自分の母も同じ経験(豆大に告白され思わず逃げ出す)をしていたことを知り、自分の気持ちと向き合っていきます。
この過程がしっかりしているから、視聴者もすんなりと共感することが出来るんですね。
{/netabare}


それからアニメ映画の中にはTVアニメの拡大版・数話分の内容を凝縮したようなものが多いと感じていましたが、たまこに限ってはちゃんと映画としてのセオリー・手法を取り入れて一つの映画として成立していました。

思うに、場面の切り替え・繋ぎの部分でその工夫がなされていて、ブツ切りにならずに一つ一つのシーンが全体で調和していると思いました。


今までの日常系アニメで実践してきた、登場人物の会話や内面に生まれる絶妙な‘間’も遺憾なく発揮されていました。

たとえば二人の女の子が隣り合ってごく普通の会話をしている光景。何も特別なことはないのにスクリーンに釘付けになってしまうのは、ほんのわずかな無言の時間・無音の空間によって空気が張り詰めるような緊張感を生むからでしょう。


主に女性キャラの仕草や表情、性格などの描写に女性的な感性を強く感じるのも恋愛ものとして効果的でした。

TVアニメのときよりも大胆に赤裸々に描かれている女の子達。その中でも特にたまこの変化が顕著でした。

自分が今どうしたい・この先どうなりたいか悩んで悶えている姿や、自分の本音を素直に打ち明ける姿が新鮮でした。

TVのときはあまりに浮世離れしていて身近な存在ではなかったので、やっとヒロインとして物語に登場してくれたか、という思いです。

その証拠に
{netabare}
EDムービーはTV版のED「ねぐせ」と同じフィルム風の映像で、流れている曲がたまこの歌う「恋の歌」。主題歌のプリンシプルも良いですけど何よりこのEDが吹っ切れた感じで素晴らしかったです。
冒頭では母ひなこの真似っこに過ぎなかったものが、最後はさながらダイナマイトビーンズのような情熱的な熱唱。この変化が良い!
{/netabare}


色々と自分なりに思ったこと・考えたことを手当たり次第に書き連ねてみました。

今回の映画は、非常に少女漫画的な乙女の‘純情さ’と懐かしの青春映画的な‘青臭さ’が共存していて、幅広い層に向けて支持されるだろうと予想されます。
至高の日常系恋愛アニメまたは日常系アニメの一つの到達点としてもっともっと高い評価を受けてほしいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 48
ネタバレ

ostrich さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「手前」「予感」から「確信」「覚悟」へ

山田尚子監督作品を一通り鑑賞してから、本作を再見した。
私の見立てに過ぎないが、監督の作家性が本格的に発揮されたのは、本作からだと思う。

彼女は日常の中のスリリングな瞬間を描くのが本当にうまい。もう少し具体的に言えば、なんでもない日常を丹念に描きつつ、その中に潜み、日常を壊す可能性をはらんだ個人の感情を掬いとることに情熱を傾けているように思える。
他の映像作品を例にとるなら古き良き日本映画的な作風とも言えるだろう。本作の冒頭で「松竹映画」のロゴがモノクロで映されるのは象徴的だ。私はそれほど「古き良き日本映画」を観ているわけではないのだが、これが小津安二郎や山田洋二へのオマージュだということはわかる。

その視点で思い返せば、彼女の作家性は「けいおん」シリーズや「マーケット」でも、時々、発揮されてはいた。
ただ、どちらの作品も「変わらない日常」に着地する前提があるので、決定的な変化は最後まで起きない。その手前、あるいは、その継続の予感に止めているのだ。もちろん、この選択は両作品を魅力的にしている要因でもあるのだが、現時点から振り返れば、「映画作家としての山田尚子」には足枷でもあったように思う。

その足枷を本格的に外したのが、本作だ。

すでに本サイトの優秀なレビュアーの方が指摘していることでもあるが、本作は「変わっていく日常」を描いている。もう少し、きつい言葉を使うと、日常を壊す可能性をはらんだ個人の感情が表出して、日常そのものを決定的に変えていく様を描いているのだ。
そして、この過程が緻密に計算された構成と、繊細で慎重なセリフ回しによって描かれるため、大きな事件はほとんど起こらないにもかかわらず、非常にスリリングな印象となる。これが前2作品と決定的に異なる点だ。

これが端的に表れているキャラクターは、みどりだ。
本作における「日常を壊す可能性をはらんだ個人の感情」とは、主には、たまこともち蔵と恋愛感情なのだが、その表出にはみどりの恋愛感情が大いに関わっている。
実はメインキャラクターの中で、初めてはっきりと他者に対して、感情を表出させるのは、主人公2人ではなく、みどりなのだ。もちろん、ストレートな愛情表現ではなく、もち蔵に対する「いじわる」としてだが、恋愛感情というのはそれも含めてのものだ。
ありふれた作品なら、みどりは自分の感情をコントロールして、2人を応援するところかもしれないが、本作は違う。逆にみどりのコントロールしようとしても出来なかった感情が、2人の状況を変化させる。結果、作品全般を通じて、みどりの行動には常に緊張感が伴うことになる。ただでさえ、繊細な主人公2人の関係が、みどりの行動でどうなってしまうのか、というスリリングさが生まれるわけだ。シナリオ用語的に言えば、狂言回しにもなっている。

これらのことは、映画「聲の形」を観た方なら、ピンとくるものがあるんじゃないだろうか。そう、おそらく、みどりは「聲の形」の植野の原型だ。もちろん、「聲の形」は原作付き作品なので、原型というのは正確さに欠けるのだけど、少なくとも、本作を経過したことで、植野を描くことができた、ということは言えると思う。
また、「リズと青い鳥」の優子あたりも「主人公たちに影響を与える、優しき敵対者」という位置づけにおいて、みどりと共通している。「リズ」における希美、優子、夏紀が語り合うシーンの緊張感は、本作のみどりに関するエピソードが原型になっているとみることも出来るだろう。
いずれにせよ、山田監督にとっては、本作でみどりを描き切ったことが、作家性を確立する重要な契機になったと思う。

    *     *     *

さて、山田監督の後続作品に触れたついでに、それらの作品と本作の全般的な比較もしてみたい。

後続作品から振り返ると、本作は「変わっていく日常」を描いてはいるものの、最終的にはそれほど変化なく物語が終わっているようにも見える。
たとえば、もち蔵が上京してからのたまことの関係については、一切触れていない。それどころか、もち蔵の上京自体、確定事項ではないのだ。その他のキャラクターの「その後」も、セリフの中で「将来のこと」として、語られているだけで、少なくとも、キャラクターたちの位置づけにはほとんど変化がない。

この辺りは前2作品を引きずっているとも言えるが、主人公たちが「変化を確信して、それを受け入れる覚悟をした」という内面の変化は確実にあるし、そここそを描きたかったのかもしれない。少なくとも、これまでは「手前」や「予感」で止めていたところが「確信」「覚悟」まで踏み込んで描いた作品ということは言える。

そして、山田監督は、次作「聲の形」で、「変わっていく日常」どころか、変わって壊れてしまった日常を再生させる物語(しかも、再生させようとしている間にまた壊れる展開もある物語)を描くことになる。
「聲の形」は山田監督の(現状の)代表作、かつ、最大のヒット作でもあるので、ここで作家性が現出したという見立てもあり得るとは思うのだが、全作品を通して観れば、少しづつ段階を踏んだうえで、「聲の形」に至っていることがよく分かる。
中でも本作は、作家性を確立した作品として、「けいおん」から始まるユートピアを出ていく過程の作品として、非常に重要だと思う。

※蛇足

本稿では、山田監督の作家性の展開について書いてきたのだが、彼女の「けいおん」から不変の作家性というか演出法である「間接表現」の巧みさについても書いておきたい。

これは今更、私が語るまでもないことだけれど、山田監督はキャラクターの心情をセリフだけに頼らず、モノや、キャラクターの行動や、風景描写などによって間接的に描くのがとてもうまい。

本作でいえば、{netabare}
たとえば、「糸電話」や「バトン」に関するエピソードだ。
もち蔵が「(たまこは)投げても、100回に1回しか受け取れない」という糸電話は、まさに2人の関係を象徴しているし、バトンはたまこの「受け取りたいけど受け取れない」もどかしさを端的に表している。{/netabare}
そして、その変化によって物語を語っていくわけだが、これがセリフ以上のエモーションを引き起こす。

その最たるものは言うまでもなくラストシーンなのだが、{netabare}私としては、ここで、たまこがもち蔵にする回答(セリフ)は、不要だとさえ思っている。あそこはもう、たまこが糸電話を受け取った時点で決着がついているよ。{/netabare}
そのくらい、山田監督の間接表現は雄弁なのだ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

68.2 2 親友で幼馴染なアニメランキング2位
きんいろモザイク Pretty Days(アニメ映画)

2016年11月12日
★★★★☆ 3.9 (157)
688人が棚に入れました
イギリスからやってきた高校生、アリス・カータレット! 大親友・大宮忍の家にホームステイしています。アリスに忍、凸凹コンビの小路綾と猪熊陽子、アリスを追いかけてきたもう一人のイギリス人留学生・九条カレンたち仲良し5人組は高校2年生の秋を迎えます! アリスと忍、二人一緒に玄関をくぐれば朝日に照れされてキラキラ輝く通学路。通い慣れた道を小走りに駆けていって、いつもの駅前でいつものメンバーと待ち合わせて。綾に陽子、そしてカレンが笑顔でアリスたちを迎えます。どこにでもあるようで、世界に一つしかない彼女たちだけの大切な日常――プリティ*デイズ! 二度目の学校祭が近づいてきたこの頃、忍の様子がちょっとおかしい!? 「このところ、なんだか朝が眠くて……」いつものんびりしている忍ですが、クラスの演劇で脚本&衣装リーダーを任され、頑張りすぎているみたいです。違うクラスのアリスと陽子も、その様子は気にかけているけれど……果たして忍たちの劇は無事成功するのか、どうなる学校祭当日!?

声優・キャラクター
西明日香、田中真奈美、種田梨沙、内山夕実、東山奈央

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界に一つしかない彼女たちだけの大切な日常…プリティ・デイズ!

この作品は2013年の夏アニメ、2015年の春アニメとしてテレビで2期分放送されている上、この劇場版は2016年の11月に封切りしています。
これまでテレビ放送はリアルタイムで視聴してきましたが、劇場版まで手が回らず封切りから2年…ようやく今回視聴することができました。

自分の視聴履歴を振り返ってみると、テレビ放送の視聴が主体になっています。
最近、テレビ放送の続編がは劇場で…のパターンが決して少なくないなか、この作品を含めて結構視聴できていない作品が多い事に気付きました。

現在の視聴スタイルは今後も維持したいと思っていますが、時間を作って劇場版の視聴も進めなきゃと本作を見て痛感しました。

この作品では、大きく2つの時間軸における物語が描かれています。
一つは現在進行形でテレビ放送後の一幕…
そしてもう一つは、5人組になったいきさつ…アリスとカレンは高校からの留学生である事は周知の事実なのですが、これまであまり触れられなかった「しの、あや、陽子」が親友になったきっかけが描かれているんです。
そしてこれが…テレビ版視聴済の方にとっては堪らない作品に仕上がっていたんです。

監督は天衝監督…アニメーション制作もStudio五組とテレビ版のスタッフが踏襲されており、クオリティは折り紙付きです。

となると、気になるのは物語の展開…になる訳ですが、個人的には「しの、あや、陽子」が親友になったきっかけの物語が胸に響きました。

この物語の視点…種ちゃん演じるあや目線で描かれているんです。
5人の中で一番真面目な性格の持ち主である彼女は、普段みんなから一歩引いた場所が彼女の立ち位置…
5人の輪の中における立ち位置は、自然に…だけど全員納得の上で決まっているとばかり思っていました。
けれど、性格が真面目な上、少し引っ込み思案だけどツンデレ成分を含んだ彼女は、仲間の中で一歩踏み出すタイミングが遅かったり機を逸したり…
もちろん、仲間思いの優しい良い子なんですけどね…

でも…「しの、あや、陽子」は初めから3人組では無かったんです。
しのと陽子は小学校からの幼馴染で、二人の通う中学にあやが転校してきて接点が生まれたんです。

大切なのは一緒に過ごした時間の長さじゃない…
どれだけ濃密な時間を一緒に過ごしたか、の方が時として大切なこともあるんです。
年を重ねて振り返ってみると、その当時頑張っていたことが今では良い思い出になっていますから…

3人には目標がありました。
目標は別々…だけど必ず通らなければいけない通過点です。
「どの様にクリアするか」と「どれだけ本気で取り組んだか」の2点が大切なこの通過点…
「しの、あや、陽子」はどの様な軌跡を描いたのでしょうか。
感じられるのは成就させたい願いに込められた努力と沢山の優しさ…
やっぱりこの作品はあったかいなぁ…と心の底から思いました。

そして物語は現在進行形と結び付きながら怒涛のフィナーレを迎える事になるのですが、何ともこの作品らしい展開が待ってくれています。
こんなに面白いならもっと早くに見ておくべきだった…と本気で思えた作品でした。

オープニングテーマは、「Happy★Pretty★Clover」
エンディングテーマは、「Shining Star」と「Shining Star」
3曲ともRhodanthe*の皆さんが歌っています。

上映時間50分の作品です。
私の様にテレビ視聴済みで劇場版未読の方には、是非お勧めしたい作品です。
5人組のみんながこれまで以上に輝いて見えると思うので…

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

受験生の皆さんにこのトーテムポールの歌を贈りたい。

原作コミックは五巻まで購読中。

短編アニメ映画一本のために、
わざわざ映画館に遠出するのもどうか?とも思いましたが、
冬の寒さが厳しくなっていく、ここ北陸でも、
一月遅れで映画館で難民向けに期間限定で金髪パワー配給が実施される
ということで行ってきました♪


短さ以上に、日常系だから、ふわふわしているだけで
上映時間が終わってしまうのではw
との懸念もありましたが、
それなりにストーリーもあって難民として
一定の満腹感はありました。


本作の実質的な主役は{netabare}小路綾でしょうか。

要は些細なことで仲間内での自らの存在意義を見失い、
クヨクヨしてしまう、あややの十八番(苦笑)
……あややが悩み出したら、映画一本くらい軽くできますねw


本作はそこから中学時代のあややとシノ、陽子、
三人の進路、高校受験のエピソードから、
あややの存在意義の再確認が行われる壮大な?展開にw

ある意味、『きんモザ』最大の?ミステリーである、
学力壊滅なシノと陽子が、偏差値に大差があると思われるあややと
何故、同じ高校に通っているのか?
という謎も解き明かされます。


この受験奮闘記を鑑賞していて、
ふと、受験と友情についての回顧から、
受験に友情は必要か?という問答が私の頭で回り出しました。

私の現役時代、教師の中には、
勉強は自分一人でやるもの。受験は孤独。進路は自己都合。
みんなでお勉強会なんて馴れ合い。
とお説教なさる方がいらっしゃいました。

確かに、一人で集中して学力を高め、合格を勝ち取ることができるなら理想的です。

ただ世の中、それを貫ける人は少数。
孤独に負けそうになったり、自分だけの視野狭窄に陥り空回りする人の方が多いと思います。

そういう時、進路や勉強について相談できる仲間がいれば心強い。
私も情報交換の中で勉学についても、ふと気付かされた視点が多々ありました。

自分一人で集中する時間も、仲間との情報交換も、
両方あって初めて受験を乗り切れたと私は思います。

だから、もうすぐ受験という大戦に挑む方の中で、
もし一人で煮詰まっている人がいらっしゃったら、
是非、周りとコミュニケーションを図って欲しいと思います。

残された時間はそう多くはありませんが、
アプローチの転換ひとつで一変するのが若者のポテンシャル。

恥を捨てて、周りやあややにしがみつけば、
トーテムポールみたいにニョキニョキ!っと
合格ラインまで偏差値が伸びるかもしれませんよ。{/netabare}


……とゆるふわ日常系で、無駄に熱弁してしまいましたがw
本作はTVアニメ1期の第一話くらいのストーリー内容はある作品。
難民の方なら、一見する価値がある作品だと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

綾視点で送るいつもの日常物語

[きっかけ]
AT_Xで放送はされていたものの、きんモザについては2期を視聴してからが良かったので、少し遅れていましたが、期待しながら視聴を致しました。
[感想]
{netabare}
今回まさかのキャラクターの視点というのがあり、
指定されたのが私が一番大好きな綾ちゃんでした。

これは俺得すぎるんだけど、
綾ちゃんばかり出てきてくれるから素晴らしいかった。

綾ちゃんは、軽いスランプというか悩みを抱えてしまったけど、
私にとっては綾ちゃんがいないと陽子が大変になるから
絶対に必要なメンバーなんだよ。と伝えたい。

今回の話は過去編が中心でみんなが疑問に思っていた忍がどうやってもえぎ高校(忍たちが通っている学校)に入れたのか?
という疑問からストーリーが中心に始まって行きます。

というかもえぎ高校と言うんですね。(WIKIによればここで学校名が決定されたのこと)。

忍は確かにアニメの中でも断念で赤点ラインっぽい描写が多くあり、本当にどうやって受かったのか不思議な点でした。

学校見学はしっかりとやっていたんですね。
烏丸先生は相変わらずぶれない先生ですね。

忍がここまで行きたい学校というか見学を初めてしてからここにしたいと思ったのでしょうか?

雰囲気が良いというのも分かるけど、実際に行きたい高校がなかったから好印象に思ったのかな?と思っていました。

勉強会が開始。綾ちゃんはまさか違う学校を選んでいたなんて...でももえぎ高校に入っているということは、やっぱりその第1志望の高校に落ちたからここに来たのかな?

何故だろうと思いながら続けていくと受験当日。
まずは綾ちゃんからなんと合格。お嬢様学校に入れるなんて綾ちゃん入っていたら確かにそんな気がするような感じはする。

絶対に不合格になると思っていた。なんか落ちそうな予感しかしてなかった。

忍たちの受験当日はなんと綾も一緒に受験することに。ここも受験していたのはまさに日常系のいいところ。

そしてみんな合格したけど、綾だけが...離れることになるのか?
と思った...
入学式当日忍たちが学校に来ると、なんと綾ちゃんまでこっちに来ていた展開に。

まさか選んでここに来たという神展開(もう知ってたことなんだけど)でも、こうしなかったら陽子との関係も悪化していたかもしれないから
これで正解だよ綾ちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

63.1 3 親友で幼馴染なアニメランキング3位
花とアリス 殺人事件(アニメ映画)

2015年2月1日
★★★★☆ 3.6 (142)
539人が棚に入れました
2004年に岩井俊二自身が原作・脚本・監督を務めた、ふたりの少女を描いた映画『花とアリス』の新たなストーリーをアニメで描くことになる。

『花とアリス』の前日譚となり、史上最強の転校生のアリスと史上最強のひきこもり 花が出逢ったとき、世界で一番小さな殺人事件が起こった、とのストーリーになるという。ふたりの出会いの物語だ。

アニメ映画では、鈴木杏と蒼井優を彷彿させるデザインのキャラクターが登場し、さらにふたりがこの声を演じることで10年ぶりに競演するのもみどころだ。

ちなみに映画は先に声を録音するプレスコを採用している。

声優・キャラクター
蒼井優、鈴木杏、勝地涼、黒木華、木村多江、平泉成、相田翔子、鈴木蘭々、郭智博、キムラ緑子

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

【今作があればもう日本には“アニメも邦画もイラネ”ってなる!!!】「いやぁ~どぉだろぉかぁ~σ(^^;)」【第3の映画誕生の瞬間を目にした!!!】

『Love Letter』や『スワロウテイル』で有名な天才邦画監督、岩井俊二が初めてアニメ長編に挑んだ意欲作
『サイコパス』の本広克行など、最近有名映画監督がアニメに乗り込んできたことをオイラの友人は「アニメが売れると分かってシャシャり出てきてる」と批判しました
ソイツの気持ちもワカランでも無いですが、今作に関しちゃ技術的にも物語的にも完成度的にもとても素晴らしい歴史的傑作に仕上がったと思っています
どうか【食わず嫌いだけはしないで欲しい】という気持ちで今作を応援させていただきたい


事の始まりは2003年にネスレKitKat(キットカット)のホームページ上で配信された連続webドラマ
所謂「続きはwebで」と銘打ったCMドラマです
蒼井優が演じる天真爛漫な元気娘“アリス”
鈴木杏が演じるアリスに振り回されがちな内気で惚れっぽい“花”
この二人を軸に描かれる受験生応援&青春恋愛ドラマでした


webドラマが思いのほか人気だったので2004年には続編となる長編映画が公開
映画の1年後には今作のプロットが出来ていたらしいですがお蔵入りになってしまい10年の月日が経った・・・そしてまさかの10年越しの復活、それもアニメで、という斜め上に意表を突いたのが今作なんですね


さて、なんでよりにもよってアニメ?
となるところですが、コレ物語が中学3年生の花とアリスの“出会い”が描かれるという前作の前日譚になってるんです
つまり10年越しに【鈴木杏と蒼井優】を10代の【花とアリス】に若返らせる為に「残された手段はアニメしかねー!」ってワケでオリジナルキャストを尊重した結果の決断なんですね


だから演出方法は基本的に実写と同じで、実写では普通に出来るカメラワークを純粋にアニメへ落とし込むためには・・・って努力がアニメ初挑戦の岩井監督ながらとにかく凄い
3本柱となる技術がロトスコープ、トゥーンシェード、背景をパーツ化してのモーフィング


監督自らデジタルコミック作成ツールを使って絵コンテを起こす

蒼井優ら前作オリジナルキャストが集結しプレスコ録音

実写ロケハン&ロトスコ撮影専門キャストで演技撮影

撮影した実写を元にロトスコープ作画&トゥーンシェード3DCGによるアニメート
(ロトスコとCGはカットごとに使い分けてます)


すんげぇ手間が掛かってるんですよ
2013年の『悪の華』が全編ロトスコだったり、最近でもトゥーンシェードのアニメが注目を浴びたりしてますが、今作は現代映像技術で出来ること全てを投入した結果といえる
魅せる動きのカットはスーパースローで、という演出の再現は基本中の基本
すごいのがアニメではまずやらない、ってか出来ない“フォローパン”を背景の立体化も含めた技術で完全にアニメートしてること
この背景自体も美監が滝口比呂志でコミックスウェーブフィルムも関わっていたりとあの『言の葉の庭』のスタッフが集結し“超美麗”っす
つまりあの『言の葉の庭』の美麗背景がシームレスに動いてるんですよ!?
その映像はまさに目からウロコ


もちろんこの作品を手放しで賞賛する気はオイラにも無く、まだ課題が残ってたりもします
『悪の華』では実写キャストにとにかく似せよう、というスーパーリアル調なキャラデザが賛否両論となりましたが、今作の場合は岩井監督の“ヘタウマ”な絵コンテが全てのベースになっている為、表情の描き込み等が乏しいのがタマにキズ
この岩井監督の絵を、「可愛い」と取るか「単に下手」と取るかで賛否は真っ二つでしょう
目が単なる棒線になってしまっているカットとか(こんな感じの→ |0| )、みんな同じ顔してるモブキャラとか、端的に粗末でもっと作り込めたな・・・ってカットが多々あったのは残念ですかね
もっと作画監督とか立てても良かったのでは?と


さてここまでは技術の話ばっかでしたが、物語的にもホント素晴らしい


転校生のアリスはクラスメートから何もしてないのになぜか無視をされ続けている
どうも1年前に同じ教室で“ユダ”なる人物が殺され、ユダの呪いが封印された座席に転校してきたアリスが座って封印を破ってしまったらしい
アリスは謎だらけのユダ殺人事件の詳細を唯一知る人物で、1年前から不登校を続ける花に接触を図る・・・


ユダとか殺人とか謎だらけのキーワードが物語を力強く引っ張り、コージーミステリとしてとてもよく出来ています
さらに中盤からユダの謎が徐々に解け、やがて思春期特有の淡い感情が生んだ小さな事件であることが明かされる・・・


プレスコによって伸び伸びとした演技が出来たキャスト陣が個性溢れる濃ゅいキャラクター達をより生き生きとさせており、小気味良いマシンガントークのさながら撃ち合いがテンポよくお話を進める
よく「非声優をアニメに出すな下手だから」とかいう人がいますが、それはアテレコの話であってプレスコの今作はむしろ本領発揮なワケです
そういった意味でも安心して楽しめると思います


とにかくずっと笑っていられる、そんな生暖かい目で観れる青春ミステリー傑作と呼べるでしょう
『氷菓』とか好きな人は絶対観るべきです、素晴らしかった


何気に作画協力に磯光雄が携わっていて“磯さんの生存が確認出来た(笑)”ことも個人的には面白かった


今作で用いられた技法は決して安易に作品を量産出来るものではありません
しかしながらこの技法の確立によってアニメでも実写でもない【第3の映画】が生まれたんじゃないか、とオイラ思ってます
岩井俊二ってだけでアニヲタドン退き、アニメってだけで大衆ドン退き、ってことで今作はイマイチ注目度が低いようです
けみかけは『花とアリス殺人事件』を全力で応援していきます

投稿 : 2024/11/02
♥ : 40

ostrich さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

折り合い

実写映画「花とアリス」は、岩井俊二作品を熱心に観ていたころに何度か鑑賞している。結構、好きな作品だ。

もっとも、一時期の岩井俊二作品は全部好きなのだが、思い返せば、「花とアリス」で私の岩井俊二ブームは終わった気がする。それは、たぶん、彼のせいでも「花とアリス」のせいでもない。私が必要としなくなったというか、岩井俊二的な気分ではいられなくなったということだと思う。
もしかしたら、時代の影響もいくらかあるのかもしれないが、よくわからない。ただ、「日常の中のファンタジーを描く」という作風が、良くも悪くも2000年代後半から現在の世の空気と折り合いが悪かったような気はする。

本作は、実写作品の前日譚を10年以上の歳月を経て、ロトスコープアニメーションで描いたわけだが、率直な私の感想は「懐かしい」だった。ああ、岩井俊二は今も岩井俊二なのだな、という。ただ、この感想もまた、良くも悪くも、ではある。

本作は岩井俊二作品にまったく触れたことがない方には、結構、オススメしたい。非常に彼らしい作品だし、彼の作品群は好き嫌いはさておき、一生に一度くらいは触れておいたほうがいいと思うからだ。
ただし、私と同じように一度、岩井俊二作品と距離を置いた人には、若干、皮肉混じりに「いつものアレだよ」と言ってしまうかもしれない。

この「アレ」の中身はいろいろあるのだが、一言で言うなら、前述した「ファンタジー」ということだ。「ファンタジー」と言えば聞こえはいいが、「こんなヤツいねえよ」ということでもある。
ただ、岩井俊二のすごいところは、「こんなヤツ」を、そこそこ現実感を持たせて描いてしまうところで、本作もそういうところを目指してはいる。

だが、ロトスコープアニメーションになったことで、違和感の方が際立ってしまった感は否めない。
なんとも逆説的なことだが、実写は演劇的な要素が入ることで、「リアルな世界の中のファンタジー」として成立するのかもしれない。そして、テレビドラマ出身の岩井俊二は、このあたりには自覚的で、それを活かした演出が抜群にうまかったということなのだろう。
ところが、アニメーションはそもそも形態からしてファンタジーなのだ。そこに現実と隣接したファンタジーを持ち込むと、嘘くささの方が際立ってしまう。

たとえば、作品冒頭にアリスが二階から落ちるシーンがある。
あれが実写なら「面白いウソ」になるところだろう。あるいは普通のアニメーションなら「よくあるウソ」として、アニメのリテラシーと合致しているから違和感はない。
ところが本作の場合は「ありえねー」となってしまう。アリスの体重がいくつかはわからないが、おそらく、40-50キロ前後のものが二階から落ちてきて、その下に別の人間がいたら、ああいう動きにはならないだろう。もちろん、フィクションなのだから、それでもいいのだが、なまじ他の動きにリアリティがあるので、嘘くささが際立ってしまうのだ。

10年以上の歳月を経てもなお、同じキャストでやりたかった結果として、ロトスコープアニメーションを選んだのだと思うが、こういう折り合いの悪さは随所で見られた。それは、動きだけではなく、会話やエピソードにも散見された。

そして、このことが岩井俊二という作家の現在の立ち位置を象徴しているように思えてならなかった。もう、ずいぶんと彼の新作を観ていないが、観ていない理由がわかってしまった気がする。
古参の岩井俊二ファンとしては、ちょっと苦い思いもある作品だった。

■シナリオについて

たぶん、私はシナリオライターとしての岩井俊二がとても好きなのだと思う。
本作の随所に折り合いの悪さを感じてもなお、本作のシナリオはやはり嫌いにはなれない。いや、「おじさんのエピソードは必要か?」とか、いろいろあるけれども、そこが岩井俊二的でもあるのだから、仕方がない。

また、本作に限って言えば、後半の構成がずるい。
「恋人たちの距離(ディスタンス)」だもの。

「恋人たちの距離」について語ると、本作のネタバレになってしまうので詳述はしないが、この構成は岩井俊二の作家性ととても親和性があると思った。

あ、「恋人たちの距離」を知っている人にはネタバレになるのか。
でも、知っている人はむしろ、本作に関心を持つと思うので気にしないことにする。
そもそも、本作はネタバレがどうのという作品でもない。

岩井俊二も「恋人たちの距離」も知っているなら、本作は間違いなく楽しめる。逆に、本作を気に入った方は、岩井俊二作品も「恋人たちの距離」も気に入るはずだ。

■想起した作品

「この街のこども」

前述した「恋人たちの距離」と同様の構成の作品(つまり、本作後半とも同様の構成)。もともとNHKで放映されたテレビドラマだが、劇場版もあり、そちらのほうが視聴しやすいと思う。

本レビューでは本作の「折り合いの悪さ」を指摘してきたわけだが、「この街のこども」は時代とも手法とも完全に折り合っている。本作を好きな方が気に入るのかわからないが、今の日本に生きるなら観ておいた方がいい作品だと私は思う。
岩井俊二が観たなら(おそらく観ていると思うが)、地団太を踏んで悔しがるんじゃないだろうか。
ちなみに、脚本を担当しているのは岩井俊二の弟子筋にあたる渡辺あや。

一応、「この街のこども」は本作よりも先に発表されているので、本作に影響を与えている可能性も否定できない。しかし、構成(と構成によって必然的に語られるテーマ)が同じなだけで、類似したエピソードがあるわけではないことは岩井俊二の名誉のために付け加えておく。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

実写とアニメ殺人事件

まず情報として言っておきたいのが、この作品は『花とアリス』(岩井俊二監督)(2004)という実写映画の前日譚ということです。
だけど、それはあまり気にしなくていいかもしれません。
本作品だけで十分成立しているので、気に入ったら実写版を‥という見方もOKだし、制作順に実写版→アニメ版の順番で視ても楽しめます。

そしてこの作品、実写をベースにしたアニメーションという特徴があるので、万人に受け入れられる作品ではないかもしれません。
かく言う私も過去の経験から実写ベースのアニメは危険!という認識があったので、半信半疑で視聴したんですが、結果、全くの杞憂に終わりました。

作画が合う合わないは予告編で十分確認できると思うので、迷っている人は動画サイトの予告編をチェックしてみてもいいかと思います。

いやぁぁ。。

しかし素晴らしい作品でした♪

まず、物語についてですが、
ほんとに小さな物語でした。そしてテンポがよく、結構笑えたw

多くの作品で「物語の主題に合わせてキャラクターが動く。」ということが起こるけど、この作品のキャラクター達は、それぞれのキャラクターの意志に従って行動している感がありました。
物語のゴールに向かって行動しているのではなく、今やりたいことをやっている。
ものすごく無駄に行動したり、不細工に笑ったり、同じ事を何度も繰り返したり、相手との距離感を計りそこなったり。。
この自然さをよく脚本にしたり、演出したりできたと思う。
このあたりは岩井監督の得意分野でもあるけど、流石としか言いようがないです。
要は説明的じゃないということかもしれません。
例えば「疑問に思うけど今は聞かない」みたいな状況ってありますよね?
そういうときって「疑問に思うけど聞かない顔」を演出として挿入したり、少し長めの間をとったりして「疑問に思ってる」の説明をするものだけど、
実際はそんな顔はしないし、変な間も作らないw
99%相手に悟られないような演技を誰しも行っている。
こういう些細な部分の演出がほんと素晴らしいです。

物語の構成もサスペンス調の演出と、脱力系の演出が噛み合って楽しさと緊張感を絶妙な配合でブレンドできていたんじゃないかと思います。



作画について。
正直、実写をトレースしたような作画で100分の視聴に耐えられる作品を過去に視たことがありませんでした。
画風で独特の効果を出して異彩を放っているような、例えば「惡の華」みたいな作品はありましたが、本作は異彩を放つ作品ではなく、むしろ王道、ポップでシニカルなエンタメ作品と言っていいと思います。

で、実際この作品の作画はどうだったかというと、線の少なさプラス背景の鮮やかな色使い。これが絶妙でした。
トレースする線の少なさは平面的になりがちで、背景の鮮やかな色使いはファンタジーが強く出過ぎるというデメリット(本作の場合)があると思うのですが、まさか‥この両方を組み合わせることによってそのデメリットが打ち消されるなんて!
ほんと、ビックリです。驚愕です。マーベラスです。

もう一つ付け加えるなら、人物を鮮やかに描かなかったことも良かったと思います。
その代わり、人物の"動きの表情"をよく捉えてました。
動きの表情。
これは結構この作品のキモではないかと思います。


キャラクターの話。
アニメ的な表現方法と比較すると、「属性がない」「記号的じゃない」と言っていいかと思います。
アニメでは通常、キャラクターをある程度固定概念で認識することが暗黙の了解みたいになっていると思うし、そのキャラ設定を軸に物語を見ていく。みたいな流れって(冒頭のキャラ紹介等)あると思うんだけど、本作の登場人物はもっと自由で、固定された設定もなくて‥でも確実にキャラクターとして存在している。みたいな。。
これ、言葉でうまく説明できないんだけど、実写ベースという表現方法が可能にしていると思うんです。
例えばジブリ(宮崎)作品なんて、動きに命が吹き込まれている感がありますよね?
あれと全く逆の方法で、動きに命が吹き込まれている感じがあるんです。

モーションキャプチャーは画像を貼らなくても、ドットだけで生々しい動きをしますよね?
たぶんあの感じだと思うんだけど、その効果を使って上手くアニメート出来ていたんじゃないかと思います。

あくまで個人的な印象だけど、実写より、通常のアニメよりそれを強く感じました。

という訳でこの作品大好きです。

いろんな方に視ていただきたい。




因みに実写版視たので、解らなくはないんだけど‥

お父さん平泉成はウケたw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

71.2 4 親友で幼馴染なアニメランキング4位
雨を告げる漂流団地(アニメ映画)

2022年9月16日
★★★★☆ 3.8 (55)
246人が棚に入れました
まるで姉弟のように育った幼なじみの航祐と夏芽。
小学6年生になった二人は、航祐の祖父・安次の他界をきっかけにギクシャクしはじめた。
夏休みのある日、航祐はクラスメイトとともに
取り壊しの進む「おばけ団地」に忍び込む。
その団地は、航祐と夏芽が育った思い出の家。
航祐はそこで思いがけず夏芽と遭遇し、謎の少年・のっぽの存在について聞かされる。
すると、突然不思議な現象に巻き込まれ――
気づくとそこは、あたり一面の大海原。
航祐たちを乗せ、団地は謎の海を漂流する。
はじめてのサバイバル生活。力を合わせる子どもたち。

泣いたりケンカしたり、仲直りしたり?
果たして元の世界へ戻れるのか?
ひと夏の別れの旅がはじまる―
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

巣立ち〜大切な場所から羽ばたく物語〜

取り壊しが決まっている団地
別名、幽霊団地に忍び込んだ小学生6人が団地ごと別世界に飛ばされて帰る方法を探すってお話です。

実は、この団地は主人公の船祐とヒロイン夏芽が住んでいました。
夏芽には母が居ますが一時期訳ありで、船祐と船祐のおじいちゃんと暮らしてます。

しかし、おじいちゃんも亡くなり今は別々になり元の家にくらしていました。
夏芽は当時{netabare} 家庭環境に悩まされていて…船祐達と暮らす中で、こちらが本当の家族みたいに感じて居て…… {/netabare}

でも、船祐は彼女を{netabare} 居候{/netabare}としてしか思っていなくて……今も昔も
なんか寂しいよね。
{netabare} 自分は家族の様に思っているのに認めて貰えないとか感じて貰えないのはさ…… {/netabare}

昔は多分…悪気はなかった。
{netabare} 病院で船祐の「お前のおじいちゃんじゃないのに」ってセリフがショックで病院を飛び出す夏芽を「追いかけろ!」と船祐を叱りつけるおじいちゃん。 {/netabare}

船祐は多分単純に解らなかった…夏芽が飛び出した理由もおじいちゃんが怒った理由も。

けど、今は多分解っている、、、
でもそれを認められないのは、もしかしたら船祐は……
恥ずかしかっただけかな?
なんか照れくさがったり、少し意地を貼ってみたり?
中々素直になれないお年頃?
相手が女の子だと余計に見えを張っちゃったり……

{netabare} サッカーでも点数を取れるのは夏芽らしいし、その事も気にしていたのかな?

夏芽は2人でツートップって言っていたのにね。 {/netabare}
多分、本当に思う事が色々あって認められなかった。
それが今……でも、漂流する事で夏芽の{netabare} 家族への想い{/netabare}を知って成長します。


謎の少年ノッポ

彼の正体は知りません(´・ω・`)
{netabare} 謎のままで終わりました。{/netabare}

なので、私なりの推測を立てました。
彼の正体は多分、付喪神かな?
誰かに大切にされた物や場所に宿る存在。
またはそうした気持ちから生まれる精霊。

彼はずっと団地の住人を見てきたと言います。
{netabare} 中でも船祐と夏芽の笑った顔が好きだった。
きっと、ノッポはそんな2人だから、夏芽の目の前に現れた。{/netabare}

でも、船祐と夏芽は喧嘩を始める。
{netabare} それはノッポが好きだった2人じゃないし、喧嘩をする2人の怒りと泣きそうな顔が辛かったでしょうね。
しかも、夏芽が足を滑らせ屋上から転落……
漂流したのもその瞬間でした。 {/netabare}

多分、無意識にノッポが{netabare} と助けようとしたのかな? {/netabare}
だから、ノッポは{netabare} と 「君たちを連れてきたのはボクかもしれない」と{/netabare}話した。

あんなに幸せそうな2人の笑顔で1杯の団地の思い出が悲しい思い出になる……それが悲しかったからあのタイミングでの漂流……

あの世界がなんなのかもわかりませんが。
もしかしたら、大切な物や場所が行きつく場所……人で言う天国や地獄……あの世的な世界だったのかな?と思いました。

あの観覧車もそうです。
{netabare} 令依菜の大好きな観覧車…… {/netabare}
彼女も大好きだった場所……あの観覧車が作品のMVPだった気もしますね。
観覧車の{netabare} お姉さん {/netabare}凄く頑張ってましたからね。

{netabare} 沈んでしまいそうな団地を全員で助け出すシーンは{/netabare}素敵でしたね。
皆さん、超怪力です。
{netabare} 1本のワイヤーに沈みかけの団地をすくい上げる訳ですからね {/netabare}
最近の小学生は力がありますね。

さて、ノッポも夏芽も多分1番大好きな物が詰まったいた団地…… {netabare} だから帰ることよりも団地にいる事を選ぼうとする。 {/netabare}

大好きな場所に居たい。
ここから出たくない……そう思える場所ってあると思う。
でも、そこに囚われていてはいけないのです。
船祐が言う通り出て行かなくてはいけないのです。

その場所が無くなっても……思い出や気持ちは消える事はなくて……その場所があったから私は今ここを進んで行けるんだって胸を張って思えるように。

帰ってきた夏芽は母に聞きます。
{netabare} 「甘えていいの?」と……母の答えは…… {/netabare}

結局、夏芽にとってあの団地での生活は本当に素敵な家族との日々だったのだと思います。
でも、今はその家族の形はなくて……帰らないで団地に引きこもっていても多分いつかは孤独に押しつぶされていたと思うし、何より……本当に娘を大切にしているお母さんとの大切な家族の形を失っていたと思います。

夏芽にとってこれからがスタート。
本当の家族としての……

さて、物語自体は普通かな?
まっ、物語自体が基本団地の中だけで展開されていくので飽きる人は飽きそうですね。

後は、少しメッセージ性が弱いかな?
感情移入出来なくはないけど伝わりにくくは感じます。
謎が多すぎてスッキリって感じもないですね。

私的には謎は残さないで欲しかったかもw
ミステリーならともかくミステリーではないので……

時間があるし見てみようかな?感覚で見る方が楽しめる作品かもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

団地は思い出を巡る方舟

石田 祐康監督のオリジナル青春アニメ映画及びNetflix配信作品({netabare}120{/netabare}分)
(劇場版を鑑賞)

【物語 3.5点】
小6最後の夏休み。少年少女たちの団地での“漂流記”を描く。
物語の柱は、団地育ちの航祐、夏芽二人。あとは団地に棲む謎の少年・のっぽ君。
特に取り壊しが決まった団地への未練が捨てきれないヒロイン・夏芽の抱えた物を、
漂流中の不思議なサバイバル体験、それに伴う子供同士の衝突などにより解き明かし、
ひと夏の成長を促すジュブナイルの王道。

よって種が明かされない漂流団地の仕組みについて説明を求めるよりも、
夏芽の心情周辺に焦点を当てた方が、迷わず航海できると思われます。
この視点から見れば、ここで起こしたトラブルで夏芽の何を掘り起こそうとしているのか、
明確な脚本意図が伝わると思います。
何より思春期一歩手前の小6の背伸び感たっぷりの人間模様は瑞々しく、
ロリショタは歓喜できると思いますw

惜しむらくは、団地アニメとしての個性がもっと欲しかった所。
築60年、様々な人生を見守ってきた団地。
とありますが、メインシナリオから共有できるのは航祐、夏芽の6年くらい。
歴史を感じる団地の描写や、団地伝統の夏祭りを示唆するカットなどで、雰囲気は味わえますが、
そこは団地建築当時の住民の営みなど、エピソードとして頂きたかったです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・スタジオコロリド

同スタジオの真骨頂である、ゲリラ豪雨などの圧巻の天候描写。
加えて“団地監修”を迎えて、描き込んだ漂流団地ほか建物、廃墟も出色の出来。

躍動する人物描写により再現された小6のワチャワチャ感も上々。
ちょっと目を離すと何しでかすか分からないガキンチョの危なっかしさが、
子供たちだけの漂流で解放されるドキドキの冒険要素。
終盤だけでなく、頭ぶつけたりするシーンも結構あったりして。
一歩間違えれば一人二回ずつくらい死んでます。


【キャラ 3.5点】
主人公格の航祐と夏芽。ツートップのキャラ解像度、団地への愛着度は良好。
“やすじい”に関するわだかまりと掘り下げは感動的。
夏芽は居場所を見失い漂流しがちな現代っ子の縮図です。

が、ここも団地と縁が深いのがこの二人とのっぽ君くらいというのが……。
七人で漂流するなら、過半数は団地関連の子供で固めて団地への愛を叫んでもらった方が、
クライマックスの共感度もアップしたと思うのですが……。
結局、団地以外のキャラの家族愛は隅に追いやられがちでしたし。
パワー担当で、{netabare}母ちゃんのコロッケ{/netabare}くらいしか愛を叫べなかった譲(ゆずる)君が不憫でなりませんw

ただし、団地を知らない子供たちの中でも、
令依奈は高飛車な憎まれ口で、シナリオの転換点として機能していました。
男子を原始人呼ばわりしつつ、航祐の前では赤面する。
ロリのツンデレは最高の遊園地アトラクションですw


【声優 4.5点】
主役の航祐役には田村 睦心さんの少年ボイスを、ヒロイン・夏芽役には瀬戸 麻沙美さんを、オーディションで選出。

他にはおっとり眼鏡枠の珠理役に花澤 香菜さんを指名し、
令依奈役の水瀬 いのりさんの喧嘩腰をなだめて見守る構図。

のっぽ役には声変わり前の少年も巧みに演じる村瀬 歩さん。
一人で場を賑やかにする大志役の小林 由美子さんのワンパク少年ボイス。

などなどキャストは声優陣で固める。

音響は、同じセリフを雰囲気を変えて複数収録し選りすぐる手法をしばしば用いる。
これは高確率でOKを連発できる実力を有した声優でないと難しい方法。
人気声優の名前じゃなく、技術を求めて、それを作品に生かせていると好感します。

ジーンとくる場面も多々ありましたが、
私にとっては物語以上に声優さんの演技にグッときた面が大きいです。

総じてロリショタ大歓喜ということで(←クドいw)


【音楽 4.0点】
劇伴担当は石田監督とは『ペンギン・ハイウェイ』でも組んだ阿部 海太郎氏。
ストリングスを押し出した感動系だけでなく、
“お化け団地”要素もフォローしたコミカルなホラー系も提供しエンタメ性を付加。
店内放送風のBGMで、思い出のトリガーとなる演出も、ノスタルジーを醸し出す。

効果音も、実際に団地で生音を拾うなど、多彩な音源を駆使して、
団地が漂流する超常の中でも、地に足が付いた実在感で、あの夏が夢じゃなかったことを示す。

主題歌は、ずっと真夜中でいいのに。「消えてしまいそうです」
他に挿入歌「夏枯れ」も提供。
小6にしてはチョット背伸びし過ぎな感はあるものの、
詩的な歌詞で夏の思い出を噛み締めることができる佳作サマーソング。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

哀しみの感情、包み込む幸せ

アニメーション制作:スタジオコロリド
監督:石田祐康、脚本:森ハヤシ、石田祐康
キャラクターデザイン:永江彰浩、
演出:渡辺葉、間﨑渓、竹内雅人、木村拓、増田惇人、
作画監督:近岡直、西村幸恵、黄捷、加藤万由子、
荻野美希、三浦菜奈、薮本和彦、水野良亮、坂口歌菜子、
渡辺暁子、平井琴乃、櫻井哲也、宇佐美皓一、篠田貴臣、斎藤暖

海上を漂流している、
SOSの文字の描かれた団地。
屋上には人の姿。
石田祐康監督が映画制作に取りかかる前に描いた
1枚のイメージボードだ。

その絵から生まれ出たのは、
それぞれの心のなかで、
ひっそりと留まって固まっていた残滓が
海上を漂う物語だった。

主人公は小学6年生の熊谷航祐と兎内夏芽。
幼馴染の男の子と女の子。
ふたりは、夏芽の両親の離婚と母の仕事の事情から、
同じ団地で姉弟のように育ったが、
航祐の祖父である安次の死がきっかけで、
関係性が変化してしまう。
そのふたりに加えて、航祐のことが気になる
羽馬令依菜と令依菜の長年の友人である安藤珠理、
航祐の親友である橘譲と小祝太志、
謎の少年・のっぽという登場人物たちが
不思議な漂流生活を送ることになる。

どちらかというとイメージ先行の作品だが、
それが好ましいものなので、安心して観られる。
昔は絶妙なコンビだった航祐と夏芽。
今でもお互いのことを大切に考えているが、
安次の死によって負った傷があまりにも大きすぎて、
なかなか修復できない。
ふたりにとって、大切な思い出は、
取り壊しが決まった団地での暮らしだった。

幸せな時間は住んでいた場所に残り続けるのか。
大切な思い出は建物がずっと覚えていてくれるのか。
暮らしていた団地や場所が、
人に対して何か影響を与えることがあるのか。
{netabare}簡単に言うと「付喪神」と呼ぶのかもしれないが、
この作品に限っては、団地自体が
色々な人々の想いを受けて持つことになった
「心」と言ったほうが正しいと思う。{/netabare}

映画を観て思い出したのは、
重松清のニュータウンを題材にした一連の小説だった。
日本で一時期流行った、東京や大阪郊外の大型マンション群。
夢見て購入した自分たちの未来が次第に変容し、
思い描いた夢と大きくずれていくさまを
ユーモアとシリアスを交えて情感たっぷりに
描いた作品で、多くの共感を呼んだ。
そこにあるのは、心の底から求めた願いの形。
人々が傷つきながらも、大切なものを渇望する物語の流れに
どこか似た香りを感じたのかもしれない。

ただ、この作品で思うのは、
細部におけるキャラクターへの寄り添い方や
心情の描き方が物足りないということだった。
中心は航祐と夏芽なのだから、
このふたりの心情をもう少し丁寧に描いて欲しかった。
イメージとしては、とてもよく分かるのだが、
例えば夏芽と母親の関係性や
航祐と夏芽の大切な思い出を
もっと丁寧に描き、現在につなげても良かったと思う。
{netabare}正直なところ、令依菜絡みの話は、
ほとんど必要がなかったと思うし、
珠理との話ももっと短縮できたのではないだろうか。
そもそも遊園地の部分の話が長すぎるし、
個人的には枝葉に時間をかけ過ぎているように思えた。{/netabare}
これは構成と脚本の問題が大きい。
もっと時間を短縮できただろうし、
その分、航祐と夏芽のつながりが強固になる部分を
膨らませて欲しかった。

とは言え、絵的なイメージやキャラクターの感情表現などは
目を瞠る箇所がたくさんあった。
子どもたちと一緒にひと夏の冒険譚を楽しませてもらった。

誰にでも大切な思い出が心のなかに必ずある。
そして、昔の想いを自分のなかで
昇華させながら成長する。
マイナスの感情もプラスの感情も併せて、
心のなかで何かを生み出す。

そうやって、私たちは大人になっていくのだ。
(2022年9月24日初投稿)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

58.1 5 親友で幼馴染なアニメランキング5位
WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~(アニメ映画)

2021年1月11日
★★★☆☆ 2.8 (24)
66人が棚に入れました
海の上なら僕たちは自由になれる!文字通り一年中大きな波が海岸を洗い続ける、茨城県の大洗海岸で生まれ育ったマサキは、王子様のような転校生ショウと出会い、一枚の板を挟んで地球と対峙する究極のスポーツ・サーフィンを知る。それは、波乗りの魅力に憑りつかれた少年たちの、終わらない物語の始まりだった。

声優・キャラクター
前野智昭、中島ヨシキ、白井悠介、岡本信彦、小笠原仁、佐藤拓也、土岐隼一、森久保祥太郎
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ドキ! 丸ごとウェットスーツ! 男だらけのサーフィン大会!(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
し、視聴率がとれなそう(笑)

まず、「作画やっぺ!!」ですし(苦笑)、女子向けのイケメンパラダイスではありますが、ホモホモしい描写はなく、普通にイケメン同士がサーフィンして友情を深めているアニメです。

ストーリーは、王道と言えば、王道。初心者の成長物語。

ただ、サーフィンの技術的なことはあんまりやらないので、サーフィンが好きな人には物足りないだろうし、私のようにサーフィンにまったく興味がない人間にとって、サーフィンのことには詳しくなれないアニメでした(笑)

視聴終了、とはいえ、実は何話かとばしてしまったのですが、良くも悪くも気になりませんでした(笑)
 
《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
色んなところで書いていますが、私は、スポーツそのものが好きなので、スポーツアニメにはマニアックな技術面をしっかり魅せてほしいんですよね。

本作は初心者の成長物語ですが、技術的な成長よりも、主に精神的な成長を描いているので、これじゃあサーフィンを題材にしている意味がなくなる。

精神面なら精神面で、「サーフィンならではのメンタリティ」を描くなら良いけど、「憧れの人を追いかけるのではなく、自分らしくプレーする」という、サーフィン関係ないものですからね。

唯一、へ~と思ったのは、「湘南は波が小さい」というネガティブ情報。私は、サーフィンに疎いので、勝手に湘南はすんごい波が来る、だから聖地だと思ってましたが、違うんですね。単純に、都会で人口が多くて、グルメや観光など波以外の要素が充実しているから聖地なの? それとも、初心者向きの小さな波が多いからサーファーの絶対数が増えて聖地になってるの?

よく分からないけど、サーフィン導入アニメで、ネガティブな情報流して何がしたいんだろうね。この辺は、実際にサーフィンやっている人に聞きたいですね(私は北国なので、サーファーじゃなくてボーダーなのでw)。

ラスト、ショウが実は生きているのがはっきり描かれるけど、本当は「生きているかも」くらいの方が良かったかな。

ショウが死んだフリをしていたのは、コーギーが自分の影を追っていることに気づき、このままではコーギーが成長できないから、自立と成長を促すために目の前から消えたってことでしょうね。んで、コーギーが一人立ちしたから、姿を表したと。

まあ、分かるけど、海での行方不明は、実際は海上保安庁やら地元漁協やらが動いて、大変だっただろうな~と。アニメだから別に良いけどさ。

にしても、大洗か~。まあ、陸ではガルパン、海では本作と、住み分けられるから良いのかな。駅のガルパンパネルは、追い出すことは出来ないだろうけど(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
なんか、男ばかりで嫌な予感が(笑) てか、王子さま、どやってスマホ持ってるの?(苦笑) 

2話目 ☆3
サーフィン導入ですね。私には、なかなか魅力が分かりませんが(笑)

3話目 ☆3
サーフィンをちゃんと魅せてくれるなら、そりゃそこそこは面白いよね。

4話目 ☆


5話目 ☆4
まあ、本当に死んだ? 記憶喪失、とか、そんな感じで再登場? なかなかじっくりとストーリーを魅せる。丁寧だな。

6話目 ☆3
それぞれの道。湘南って、波小さいんだ、意外。本場と思ってたのに。まあ、初心者が多くないと、流行らないしね。なるほど、小さい波をどう扱うか、ね。

7話目 ☆


8話目 ☆
解説の棒読み、ヤバイな(笑)

9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆2
ショウ、生きてたんか。はっきり見せない方が良かった。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

マサキのサーフィン!!

 『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!第一章』見たです。

 ガルパンでも知られる大洗を舞台とした、波乗りに魅了された少年、陽岡マサキがひたすらサーフィンに打ち込み、最後に大きな目標を見つけたお話だったです。戦車は出てこなかったです。

 犬かきしかできないマサキが、秋川シュウとの出会いをきっかけにサーフィンの素晴らしさを知り、親友の田中ナルとともに3人で、サーフィンにのめり込んでいったです。
 マサキのひたむきな姿はとても純粋で、それがゆえに無理な行動もしてしまう姿があったです。シュウ、ナルのそれらに絡む姿も、見所です。
{netabare} 「Show must go on !」という言葉が、キーワードになると思うです。{/netabare}

 サーフィンを題材にしているアニメなので、海もきれいだし、出てくるキャラたちによって、波に乗る姿が結構カッコいいです。

 終盤に様々なライバルたちも登場し、盛り上がったです。上達したマサキは、どれだけ通用するのか?シュウ、ナルの本気にも注目です。そこで、マサキは何を見つけるのか?見てのお楽しみです。

【2020/10/05】少年を変えたきっかけ



『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!第二章』見たです。

 サーフィンが全くないわけでないけど、今回は波乗りが、目立たないような印象だったです。マサキが進学して舞台は、大洗から湘南になるです。
 先の夢を見つけてこれからというとき、思わぬ波乱が起きたです。死んだような空気の中、マサキもふくめ出てくるキャラ達3人、話が進むなかで落ち込みから、サーフィン少年たちの励ましもあって、立ち直るお話だったです。

 落ち込んだ時、サーフィンがそれぞれ自分にとってどういうものなのかを見直す少年の展開だけに、一章に比べると沈んだような面があたので、話的には、面白みに欠けるかもしれないです。

 丸く収まって、三章どうなるのか?予告映像では、今作で波乱があったと思った誰かさんの登場がある?PVだったです。


【2020/10/17】 マサキにとってのサーフィンは?



 『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!第三章』見たです。

 二章で後半、少し出てきた新キャラ、フケ倫道の登場が、マサキ達、マサキ自身の進む方向に大きな影響を与えたです。マサキが、自分自身これから、何をしていくのか?マサキのサーフィンを見出すお話だったです。

 はじめは、自分のサーフィンしか眼中になく、マサキを相手にしないそぶりを見せる、フケ倫道がどうかかわっていくのかも注目です。

 さらに舞台は、一転し湘南の次は、ハワイと舞台の大きな変化があるです。いろいろくつろぎもある中そこで、前回行方不明になったシュウに大きく関わる新キャラの登場で、マサキにさらに影響があったのです。
 シュウの過去も知り、これからのサーフィンについて、マサキはどういう結論を出すのかが、成長させていくのです。

 それとはべつにそれた、仲間を思うサイドエピソードありというのもあるです。

 やはり最後は大洗と、自分を見つめなおしたマサキは、どんな決意とどんなサーフィンを見せてくれるのか?な感じです。{netabare}このあたりになると、フケ倫道のマサキ達に対する態度にも変化があるかもしれないです。{/netabare}

 また、最後の最後になると、この人いるんだったら、なんで今まで出てこなかったのと思える前作のPVに関連したキャラの登場は、何を意味するのか?なみたいだったです。

 この三作の感想としては、一章のほうが盛り上がった気がしたです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

今期見たアニメの中でワースト

サーフィンを題材にしたアニメ。
{netabare}
良かった点はほぼありませんでした。

サーフィンアニメなのに悪天候の中でサーフィンをするとかいうサーフィン未経験者が見ても明らかにやばいことをして、主人公が死にかけるし、主人公が尊敬していたショウというキャラはそれで死ぬし。で、そうかと思いきや、最終回のラストで実はショウは生きてましたオチ。何で生きていたことを隠してたの?といった疑問も当然解決されない。最初はショウが死ぬ脚本だったけどやっぱり生きてたことにするか、程度の考えで生きてたオチにしたようにしか見えない。

ストーリーも盛り上がりが全然ない。主人公は回を増すごとにサーフィンは上手くなるけど、それで何か結果を残すわけでもない。
CGも雑いし、サーフィンで波から飛ぶシーンが全部同じにしか見えない。
終盤に大会があって、ここで主人公が活躍するのかと思いきや、一瞬で負ける。
この大会自体初登場キャラを見せるためだけのものだったという。
序盤ならともかく9話でこれは...
せめて主人公とその新キャラが接戦して主人公が負けるとかでよかったのでは?
あと実況も棒読みでした。
大会もこれ以降なくて、主人公が活躍する場は一切ないという。

キャラも魅力がない。基本女向けで男キャラしかいない似たようなアニメでも、今季のSK∞のキャラは全員よかったので、自分が男だからとか関係なく単純に脚本がダメ。キャラ数は別に多くないのに、掘り下げが浅すぎた。
ただ、ハヤミチからの主人公へのアドバイスは良かったかな。
あと温泉シーンがやたら多かったし下品だったけど、女の人は喜ぶのかな?

OPはかなり好きな部類です。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
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