藁人形で残酷なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの藁人形で残酷な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月08日の時点で一番の藁人形で残酷なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.2 1 藁人形で残酷なアニメランキング1位
地獄少女(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (814)
5087人が棚に入れました
最近、巷に或る都市伝説めいた噂が流れていた…。
深夜0時にだけアクセスできる「地獄通信」に怨みを書き込めば、どこからともなく「地獄少女」が現れて、憎い相手を地獄に堕としてくれる。晴らせぬ怨みや世に不条理はつきもの。納得できない理由や状況に抗えぬままに悲惨な運命を辿る者は多い。
地獄少女=「閻魔あい」は彼らの悲痛な叫びを聞きとげ、依頼主に契約の証である藁人形を渡し、「地獄流し」へ至る方法を語る。ただし、「その代償として自分自身も死後は地獄で永遠に苦しむことになる」とも言う。
地獄少女は全てを見通すかの様な涼やかな瞳を相手に向け、ただ一言告げる。「あとは、あなたが決める事よ」と…。

声優・キャラクター
能登麻美子、松風雅也、本田貴子、菅生隆之
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

人の世は諸行無常

本作はスタジオディーンが3期に亙って手掛けた「地獄送り」をテーマとした作品の1期目である。
序盤6話までは同じような話で進展が全く無いが、パターンアニメではないことを留意して欲しい。6話からは話が進展してゆく。


基本的なコンセプトは『必殺シリーズ』を元に「法で裁けぬ、晴らせぬ怨みを依頼者から引き受け成敗する」というものである。
依頼方法は『ゲゲゲの鬼太郎』を彷彿させるもので、ネット上に深夜0時に怨みを持ったもののみアクセス出来る「地獄通信」に依頼者がアクセスし、
怨んでいる相手の名前を入力すると、即座に地獄少女が現れ、首に赤い糸が結ばれた「藁人形」を渡し、地獄送りの手順を説明するというものである。
本作はただ怨みを晴らして(相手を地獄送りにして)お仕舞いという安易なものでなく、
「依頼人自身も命に匹敵する代償を支払う」という本作独自の設定がある。
そうした作風について、制作側は「“人を呪わば穴二つ”の言葉の様に、依頼者の人の命を奪うという願いには、それ相応のリスクが必要である」と語っている。地獄流しに出来る相手は1人のみで、一生に一回しか使えない。

地獄流しの手順

①怨みを持つ依頼人が地獄通信へアクセス、名前を入力
②地獄少女が現れ「首に赤い糸が結ばれた黒い藁人形」を渡す
③相手は即座に地獄送りにされるが、依頼者も死後地獄へ行く旨を依頼者に伝え、依頼者の判断に任せる
④依頼者が糸を引いた場合、場合により対象者は三藁にパラレルワールドで仕打ちを受け、罪を認めるように促す。
(認めても認めなくても地獄には流される)
⑤対象者は舟で三途の川を越え、地獄へ流される

本作は観ていて不快になる回が非常に多く、怨み(他からの仕打ちを不満に思い、憤り憎むこと)ではなく憎しみ(自分に不利益をもたらすものを嫌うこと)や僻み(歪んだ考えをすること)、妬み(他人が自分より優れた状態を羨み憎むこと)による依頼も進んで引き受けている。また特筆すべきは依頼人に18歳未満が多く(15/22)、判断力に乏しい中、刹那的感情から依頼したり、安易な気持ちで依頼するケースが多く、これは必要悪の限度を越えた由々しきシステムである。
他にも、三藁によるパラレルワールドでの仕打ちが大甘なのが非常に残念。もっと厳しくやって恐怖のどん底に叩き落して欲しい。水木しげるを好んで読む私としては例えば1話のしゃれこうべは眼球の垂れた生首くらいにして欲しい。
また、怨みを晴らされた側も現世で罪を償わせるべき。
こんな事ばかり言ってもそういう作品なので仕方が無いが。
只、8話から本格的に登場し始めた柴田親子により作品に対する考えが若干変わった。地獄少女は自分の正義により依頼を受けているわけでなく(依頼の拒否は出来る)、誰でも良いから地獄送りにしているようで、それに対し柴田親子が間違いを正すべく活躍するという話に傾倒していった。この点は非常に評価できる。

怨みは怨みの連鎖を呼び、留まることを知らない。人の世が続く限り怨みは消えない。只、人を怨むことは楽しいことではないので、進んで行うことはない。よって余程の事が無い限り人を怨むことは無いのだ。本作は遊び感覚で地獄通信にアクセスする描写があるがこれはとんでもないことだ。
例え怨みを晴らしたとしても、傷ついた心が癒えることや、無くなったものがかえってくることは無い。そのことが分かっていながらも溜飲を下げるために、遣る瀬無い気持ちを鎮めるために、人は人を怨むのである。

人を呪わば穴二つ
一つ目の穴は「自責の念」。人を殺したという強い認識は死ぬまで付きまとい身を蝕んでゆく。怨みの元と成った傷が癒えることがあっても、この認識が消えることはない。
二つ目の穴は「怨んだ者の周囲の念」。自分が怨んだ相手が、誰に対しても腐れ外道であることはほぼ無く、相手にも家族が居て、信頼している仲間がいるのだ。その人たちの怨みも消えることは無い。

因みに本当の語源は依頼者と対象者二人とも地獄(穴)行きという意味。

本作はしかも怨みを晴らすことを他人まかせにし、自分では一切手を出さないという汚い手で怨みを晴らす。代償として死後地獄に送られるが、これでは安いものだ。他力本願は時に罪なことである(私は浄土真宗(笑))。
特に本作の場合
①自ら怨む相手を殺害することにより殺人の実感を得る。
(他人に依頼する場合、金銭で埋め合わせが必要。)
②殺人の罪に問われるまでは、逮捕に怯えること、
捕まってからは罪刑法定主義に則った裁きを受ける(刑事面の裁き)
③殺人者の家族、親類は必ずと言って良いほど世間で差別・迫害され、縁者への迷惑など社会的責任を負う(民事面の裁き)
④殺人者は死後、極楽浄土(キリシタンの場合、天国)へ行けず、地獄へ落ちる。

これらの①~④の項目の内、地獄少女に依頼する事により、①~③から免れることが出来るのである。しかも、地獄少女への依頼は、「積年の怨み」のような重い怨嗟でなく、「気に入らない」「嫌い」「邪魔」などの軽い憎悪でも簡単に行うことが出来ることも安易な依頼へ拍車をかけている。


終盤の地獄少女の過去に纏わる話は面白かった。
中盤から柴田一家は完全に地獄少女に目を付けられ、終盤では酷いことになっている。柴田一とつぐみの親子の絆も感じられた。恐らく、柴田一家が登場しなければ視聴を中断していただろう。

・地獄少女の過去について
{netabare}
閻魔あいは安土桃山時代に村のためと称して「七つ送り」の人柱にされた少女、あいである。
家族の意志で密かに人柱を免れ、幼馴染の仙太郎の協力により、山の祠で生きながらえた。しかし、作物の不作を不審に思った村人達によりあいの生存が暴かれ、罰として両親共に地中へ埋められて人柱とされる。その際、仙太郎が村人に強要されてあいへ土を被せてしまったことから、自らは仙太郎と村人達への強い恨みを抱きながら一旦は力尽きるが、その後に蘇って故郷・六道郷(むつみごう)へ火を放って村民を虐殺するという大罪を犯す。この罪はあまりにも重すぎて地獄でも償いきれず、罰として地獄少女として働く責務を課せられる。

柴田一は仙太郎の家系の末裔で、そのことから、娘の柴田つぐみに地獄少女の精神がリンクした。
{/netabare}


本作は観ていて余りに不快だった為、各話毎に私の主観によるコメントと評価を付けた。
{netabare}
あくまで"主観"であるので、一切のクレームには応じない。
また、視聴後で無いと全く理解出来ないので悪しからず。

依頼人=被疑者=疑とする
対象人=被害者=害とする
得点は善:悪とする
話数の脇にある(18)は依頼人が18歳未満の意

1話(18)
疑:橋本真由美 害:黒田亜矢 40:60
金の管理はしっかりすべき。担任の教師や親に相談すべき。
2話(18)
疑:鷹村涼子 害:如月 100:0
この被害者は腐れ外道なのでOK。殺される寸前だったのでこうするより仕方ない。
3話(18)
疑:岩下大輔 害:花笠守 80:20
この被害者も腐れ外道だが、放っておいても警察に捕まった。無駄骨。
4話(18)
疑:菅野純子 害:本條義之 40:60
この被害者も腐れ外道だが、犬が処置が遅れて病死した程度で人を殺すのはいかがなものかと。その医者を選んだ責任もある。助手もわざわざ客にそんなことを教える必要は無い。墓場まで持っていくべき。
5話(18)
疑:田村美沙里 害:海部美穂 70:30
この被害者も腐れ外道だが、こんな簡単に企業経営出来るなら皆やってるよ。ストーリーが稚拙過ぎ。
6話(18)
疑:安田遥 害:戸高奈美子 80:20
この被害者も腐れ外道だが、子供が哀れ。
7話
疑:来島薫子 害:紅彩花 70:30
この被害者も腐れ外道。養子は選べということだ。被害者が哀れ。
8話
疑:田沼千恵 害:石津吾郎 50:50
よくあること。
9話(18)
疑:春日由香 害:森崎伸也 40:60
発表前の菓子をライバル店の店長に見せるな。信用しすぎ。
但し被害者がまたまた腐れ外道。
10話(18)
疑:渋谷みなみ 害:赤坂詩織 10:90
あの程度で人を怨むとは恐ろしい。逆恨み甚だしい。
最終的に怨みでもなんでも無かった。介入すべきでない。
11話
疑:片岡雅也 害:稲垣隆史 40:60
この被害者も腐れ外道。しかし親父の贈賄は事実なので逆恨み?
12話(18)
疑:沢井茜 害:深沢芳樹 0:100
意味が分からない。この程度で受理するのか?先生が哀れ。終盤は説明不足。先生も死にたければ自殺すれば良い。
13話
疑:福本 害:大河内 100:0
こういう完璧なのは良い。
14話(18)
疑:桐野沙樹 害:楠木亮造 10:90
逆恨みだが、町長も部下の管理が甘かった。
15話
疑:湊三奈 害:湊藤江 80:20
関与すべきでなかった。駆け落ちしろよ。
16話(18)
疑:マミ 害:マキ 90:10
これは父親が悪い。父親が虐待する前に精査すべきだった。監督不行き届き。
18話(18)
疑:上川美紀 害:下野芽衣子 90:10
この被害者も腐れ外道。しかし法で裁けた。犬の躾はしかっりしとけ。また判断が稚拙。調べたり相談したりしろよ。
19話(18)
疑:氏家祈里 害:氏家鏡月 90:10
バアさん暫くしたら死ぬのでは?警察に相談しろよ。
20話
疑:エスパー☆ワタナベ 害:ジル・ドゥ・ロンフェール 10:90
ジルは地獄少女に会いたかっただけだろ。
21話(18)
疑:村井優子 害:関根良介 60:40
これは警察に相談のコース。
22話
疑:末次吾郎 害:林紀子 20:80
女を見る目が無かっただけだろ。
23話
疑:男 害:桜木加奈子 0:100
心中したかった気持ちの悪い男。可愛そうに。

26話
関係無いけど七童寺の住職が地獄少女に焼殺された。哀れ。
{/netabare}

観ていると不快になること間違いなし。しかし何処か引き込まれている自分が居る。鬱アニメと言うが私は鬱要素は全然無いと考える。胸糞悪いだけ。良くも悪くも人間は元来業の深い生き物だということだ。複雑な思いが交錯し、綺麗事で終わっていないのが救いである。愛情と怨嗟は表裏一体。
四苦八苦の内、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦が象徴的に現れていた。
2期、3期もあるので是非観てみようと思う。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 27
ネタバレ

くあれ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

一度は聞いたことがあるあのセリフ…「いっぺん○んでみる?」でお馴染みのミステリーホラー作品

あらすじはあにこれを参照。

一話一話メインとなるキャラが変わるので自由な展開が出来ていて退屈しなかった。内容のほとんどは不条理で胸糞悪いと思った。作画や音楽に関しては普通。

【第一話 夕闇の彼方より】
{netabare} 大人気作ということで知ってる人も多いからなのか、いきなり各話のメインとなるキャラの話が始まって理解が追いつかなかった。地獄少女について少し説明が欲しかったかも。作画は普通で音楽は地獄少女と正式に契約した後の終盤のBGMが恐怖感というより騒々しく感じた。 {/netabare}
【第二話 魅入られた少女】
{netabare} 序盤の進め方を観た時に話の結末が分かってしまい、案の定その通りだった。真に迫るとストーカーが誰なのかが分かった。登場キャラも限定的だったなので余計に。 {/netabare}
【第三話 汚れたマウンド】
{netabare} まだ三話目だったけど、一番胸糞悪かった。人を殺してその罪を他人に押し付けて自首してと言われたら何故?と開き直る。コイツは地獄に落ちた方がいいと思った。地獄少女(あいちゃん)ナイス。 {/netabare}
【第四話 聞こえぬ叫び声】
{netabare} 私も犬を飼っていたので自分と話のメインとなる少女(純子)を重ねてしまい、気分が悪くなった。
少女の場合は、実の親子も失っているので、私よりも辛い境遇だと思い、今後は頑張って強く生きてほしいと思った。 {/netabare}
【第五話 高い塔の女】
{netabare} 何故社長にまで上り詰めたのか理解できない。客観的に観ていたらただ無能としか思えない。人の弱みを握って自分の手は汚さない。完璧な悪役の立ち位置。 {/netabare}
【第六話 昼下がりの窓】
{netabare} 奥様の中でもスクールカーストのようなものがあるとテレビで観たことがある。夫が一流企業に勤めている奥様から取り巻き奥様が出来て中小企業に勤めている夫の奥様が下に見られるみたいな。本当に胸糞悪い。夫を支えるのが妻と聞くけど、妻を支えるのは?すごく困っていて今にも病みそうな姿見ていたら頭痛くなってきた。 {/netabare}
【第七話 ひびわれた仮面】
{netabare} あまり響かなかった話だけど養母のやり方は気に入らない。二人の少女がメインで人形も二人が持つという新しいパターン。一人の少女が圧倒的に悪役っぽかったから地獄に落ちる方は予想しやすく、やはりその通りとなった。 {/netabare}
【第八話 静寂の交わり】
{netabare} この話が一期の終盤にも大きく関わっている気がする。二人の親子がね。地獄少女(あいちゃん)の洗礼してるシーンがあって興奮。毎話欲しいね。 {/netabare}
【第九話 甘い罠】
あんまり覚えてないので、機会があったら観直す。
【第十話 トモダチ】
{netabare} サブタイみて思った。「私たち友達だよね?」こういう作品にありがちなセリフだから絶対言うと思ったら本当に言ってたからシリアスなシーンなのに少し笑ってしまった。 {/netabare}
【第十一話 ちぎれた糸】
あんまり覚えてないので、機会があったら観直す。
【第十二話 零れたカケラ達】
{netabare} 担任の先生が心配して家に来るのって普通なのか?私も不登校の時期に先生が家に来てくれたことがあった。この作品の場合は少しやり過ぎ感あったけど、部屋の扉強く叩いて不登校の少女(茜)を呼び出してた。流石に母親も「もうやめてください」って言ってたし。 あんなことされたら余計出たくなくなるよね{/netabare}
【第十三話 煉獄少女】
{netabare} 地獄少女(あいちゃん)の仲間きたこれと思ったら、ただの古本屋の本の作品名だったよ。少し残念。まぁ私は地獄少女(あいちゃん)一筋だけどね。 {/netabare}
【第十四話 袋小路の向こう】
{netabare} メインのキャラの進行と同時に八話から関わっている柴田家が前回に続き登場。地獄少女(あいちゃん)を探していて、理由が地獄に送るのはよくないからやめさせるらしい。けど、それだけ?なにか内に秘めてそう {/netabare}
【第十五話 島の女】
{netabare} 禁断の恋というものだね。恋の力って凄いよね。境遇にもよるけど地獄少女(あいちゃん)を頼るほどだからね。終盤では序盤から絡んでた柴田家が人形の糸を解かないように促してたけど、あえなく失敗。ハッピーエンドいけそうだと思ったんだけどなぁ。 {/netabare}
【第十六話 旅芸人の夜】
{netabare} 観てる中で不自然な動きがあったから引っ掛かってたんだけど、分からなかったなぁ。二人いますパターンだったか。私が表で輝いて私が影で生きる的なの。 {/netabare}
【第十七話 硝子ノ風景】
{netabare} 霧の中の館ほど怖いものはない。
しかもそこに少女(ニナ)がいる。怖いわ。
結論から言うと少女はニナではなくて、ニナが大切にしていた人形だったっていう。なんかありがちな展開だけど、予想出来なかったな。地獄少女(あいちゃん)が「あなたはニナじゃない」って言った時驚いたし。 {/netabare}
【第十八話 縛られた少女】
{netabare} 犬が関わるとこの作品碌な生き方しないから嫌だな。予想通り犬死んじゃったし。少女(美紀)が親か警察に相談してれば丸く収まったと思う。犬が人質みたいに囚われてたけど、芽衣子っていうおばさんが遺産目当てで家族を殺したことを美紀に知られたと思ったみたい。 {/netabare}
【第十九話 花嫁人形】
{netabare} こいつ人間か?と人間性を疑うほどに酷いことしてて胸糞悪い。この話にも柴田家が関わってる。というかほとんどの話に今のところ絡んできてる {/netabare}
【第二十話 地獄少女 対 地獄少年】
{netabare} 後半が進むにつれて地獄少女(あいちゃん)の心情が少しずつ変化しているように思える。
地獄少年についてだけど、地獄少女(あいちゃん)のライバルになるのか?と思ったらあっけなく地獄に流されてた。地獄に行くの2回目みたいだけど、正直なんとも思わなかった {/netabare}
【第二十一話 優しい隣人】
{netabare} 柴田家が大きく絡んでくる話、隣人というのは柴田家の隣人という意味。まさかの人形使わず終わるという珍しい展開。さすがの地獄少女(あいちゃん)の仲間たちも、このままでは邪魔になると意識を改めたみたい。 {/netabare}
【第二十二話 懺根の雨】
{netabare} ようやくたどり着いた。柴田家が地獄少女に関わる理由。母(あゆみ)が他界していて命日なので御墓参りに行くという話。回想が多めの話だったけど、回想がとても胸に刺さる。一生後悔が残ると思えるような内容。でも終盤では救われた気がしなくもない。 {/netabare}
【第二十三話 病棟の光】
{netabare} 納得いかない。すごくいい人だったのにモブキャラっぽいのに地獄送りされて、地獄少女(あいちゃん)と契約した本人は自殺。終盤でまたも胸糞悪いのぶっ込んできたよ。三途の川渡る時に地獄少女(あいちゃん)が少し揺らいでた気がした。 {/netabare}
【第二十四話 夕暮れの里】
{netabare} 柴田親子と地獄少女(あいちゃん)が立ち並ぶのは初めてじゃないか?お互いの因縁も明かされてもう話も終わりそう。 {/netabare}
【第二十五話 地獄少女】
{netabare} 回想みて思ったことは他作品の【黄昏乙女アムネジア】の回想思い出したってこと。村人から生贄にされて怨み、憎しみが生まれるって展開が似てる。本当に悲しい。こういうのって支えてくれていた人が裏切った時がより一層辛くなる。 {/netabare}
【第二十六話 かりぬい】
{netabare} 柴田親子が離れ離れになって地獄少女(あいちゃん)は昔の感情が再び芽生え覚醒して激おこ。能力も惜しみなく発動してて完全に我を失ってると思った。二十二話での回想を引っ張り出してきたな。ここで柴田親子は吹っ切れたみたい。地獄少女(あいちゃん)も間近で柴田親子の様子を見てなにか感じ取って正気に戻ったみたい。柴田親子は救われたみたいだけど、地獄少女(あいちゃん)はどうなんだろう。契約なしで地獄に送ると自身も地獄に行くらしくて、一度そうなりかけたはずだけどね… {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
ネタバレ

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

素直に名作と言える作品群です。

*別のところにも書いた文章ですが、なんだか、地獄少女を最近、四期の影響で見始めた人たちに「長い」とかいう批判が出てきたので反論と考察を長文でつらつらと書きます。

10年近く前のアニメたる地獄少女は三期までは一期につき「2クール×2=26話」が三期(計78話)続いたわけですが、それを今更、自分たちの基準で文句を言うのはどうかと思います。
この作品に限った事ではなく、最近のアニメ全体についてですが、「最近、アニメに対してせっかちな人が多すぎる」と思います。
最近のアニメは季節ごとの1クール作品主流ですが、たかだかそんな短い話しでも「展開が遅い」だの「中だるみする」だの文句を言う人が多すぎます。
そして2クール作品だと「長すぎる、1クールにまとめるべき」みたいな意見が出ます。
昔のアニメは基本的には4クール(一年)でしたし、ヒット作品や原作が長い作品だと二年以上(100話以上)やるなんてザラでした。
最近のアニメ視聴はたかだか一話や二話。たわいない話しや息抜き回があったくらいで騒ぎになり批判の嵐で「切る」とか言い出す人がいますよね?

なんだか、最近は「1クールアニメが基本」になってる人も多いようで、それを前提に批評している人も多すぎですね。
私は好きなキャラや作品が少しでも長く続くのは好きなので、長期アニメ肯定派です。
それに長期アニメなら多少、出来の駄作・凡作回、遊び回があっても、それはそれで「まあ、こんな回があっても良いか」と許容できる利点もありますしね。

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さて、作品の論評です。

個人的にはテレビシリーズのアニメとしては最高峰ともいえますし、
一部の作品は何度でも繰り返して見られます。
能登麻美子をはじめとした声優さんたちの怪演も良かったです。

強いて難を挙げると全ての回が傑作というわけではなく
「イマイチな回」が幾分あったというのが欠点ですか

まあ、それも2クール×3期という長丁場なので
イマイチ回があるのは仕方ないと言えない事もないです。

一期で個人的ベストは「硝子の風景」ですね。ただしいつもの地獄少女の構成を崩した異色回です。そういうのに良い話しがあるってのは実は結構よくある事だったりします。
他に「高い塔の女」「トモダチ」「袋小路の向こう」「縛られた少女」「病棟の光」なども好きです。
逆に一番、つまらないと思った話しは「優しい隣人」です。今更の盛り上がらない話しでしたね。

個人的には四期以降も作って欲しいですが、
それは難しいですね。と思ったら2017年7月から新シリーズが放映されるようです。

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特報です。
>「アニメ小冊子つき 地獄少女 傑作選 ~花鳥風月~
2017年7月より『地獄少女』新アニメシリーズが放送スタート!この新アニ>メの設定資料が入った小冊子を付け、『地獄少女』コミカライズシリーズの>人気ストーリーを集めたオムニバスを刊行。」

いやー、実に八年ぶりに新シリーズ実現とは・・・・
能登さんの声も大分変っただろうけど(悪く言えば劣化(?))、
幸い、閻魔あいはキャビキャピしたキャラではないので
能登さんが40になろうと50になろうと比較的。問題は少ないかもです

公式サイトでも発表されました。
http://www.jigokushoujo.com/

ただし、我々が期待していたようなものとはちょっと違っていて、
既成作の総集編六話+新作六話の一クールという事で、新作部分はわずか六話の短編ですね・・・
うーん、これでは早くも五期期待ですね。
とはいえ、これを応援しないと「本格的な地獄少女シリーズ」も始まらないので応援したいです。

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蛇足の考察
{netabare}「異色回ですが、そういうのに良い話しがある」について

全く関係ない知識披露ですが、
そうなんですよね。例えば推理小説などでシリーズ探偵が出てこない話しが代表作と言われるのはよくあるケースなんですよ(もしくは処女作=最高傑作になるケース)。
例えば探偵ポワロや老婦人探偵ミスマープルで有名なアガサ・クリスティですが、最高傑作はこの二人が出てこない「そして誰もいなかった」だったりします。
エラリ・クイーンも一番多く書いた「エラリー・クイーン探偵もの」ではなく四作しか出さなかったYの悲劇など悲劇シリーズが有名になってしまった。
ディクスン・カーもクロフツも同じ、シリーズ探偵ものが代表作とはならなかった。
名探偵シャーロック・ホームズで有名なコナン・ドイルは推理小説自体を「文学とも言えない低次の娯楽作品」とみなして、自分が「シャーロック・ホームズもので有名な推理小説家」と言われるのを非常に嫌ってた。
江戸川乱歩の場合、肝心の本格推理小説はあまり評価されず、子供向きに書いた「二十面相もの」が一番有名になってしまったという皮肉ぶり。
こういうケースって結構多いのです。
一生をかけた探求してきたものよりもちょっと目先を変えた番外的なものが評価されるのは作り手としてはさぞや不本意な気がします。
原因を考察すると「ノンシリーズものは構成に縛られず話しが自由に作れる」からかもしれません。{/netabare}

余談
普通、声優のキャスティングはオーディションで決めますが、閻魔あい役に関しては原案者のわたなべひろしさんが「この役は能登麻美子さん以外、考えられない」とオファーを出したそうです」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

61.6 2 藁人形で残酷なアニメランキング2位
劇場版 BLOOD-C The Last Dark(アニメ映画)

2012年7月7日
★★★★☆ 3.5 (256)
1167人が棚に入れました
古くから湖への信仰が残る風光明美な町にある浮島神社。そんな浮島神社の巫女 更衣小夜(きさらぎ さや)は、神主である父親 更衣唯芳(きさらぎ ただよし)と二人暮らしをしている。小夜は 私立・三荊(さんばら)学園に通う高校2年生で普段はクラスメイト達との学園生活をめいいっぱい楽しんでいるのだが、一方で、父の命を受け ある「務め」を果たしていた。それは、『古きもの』と呼ばれる、人を遥かに凌ぐ力を持ち、人を喰らうモノを狩ること——。『古きもの』を唯一倒すことができる小夜は、人を『古きもの』から守るため、大好きな父親のため、浮島神社に伝わるという御神刀を手に独り、戦う。果たして小夜に待ち受ける運命とは!?
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

復讐と愛憎の物語(レビュー超改変版)

スローテンポの内容、やり過ぎなグロ描写、最終回のどんでん返し等に賛否両論(否の方が圧倒的)だった「BLOOD-C」の劇場版作品。あにこれでは劇場版も評判が芳しくないようですね。テレビ版に懲りずに映画館にまで観に行った口ですが、いやはや…またも「BLOOD-C」には楽しませてもらいました。


テレビ版は黒幕を後一歩で取り逃がした所で終了し、劇場版は黒幕と遂に対峙します。舞台は田舎からCLAMPお墨付きの東京に、季節も夏から冬に変わっています。作風だけではなく制作スタッフもテレビ版と異なっています。

脚本はBLOODシリーズにお馴染みの藤咲淳一さん、監督は水島努さんに変わり塩谷直義さん。
名前だけ聞くと「え〜と…」と思いましたが、「このアニメOPがかっこいい」の一例でよく挙げられるBLOOD+の3クール目OP(曲はUVERworld「Colors of the Heart」)の絵コンテや演出を手掛けた方だったそうで。意外とBLOODシリーズに関わり深い若手監督です。これは…きっと今回もシャレオツに仕上がった作品になっているに違いない!!そんな期待をして公開当時ワクワクしていましたね。


以下様々な観点からレビューをしていきます。


・すげぇ作画
まず第一に注目したいのは、作画の質がテレビ版に加えて格段に向上しています。特に背景美術が素晴らしいことこの上なし。東京の冬景色からは寒さまで伝わってきます。初代BLOODのリスペクトとも言える冒頭の地下鉄の描写も緊迫感があります。リアルな東京の町並みが良く再現出来ていました。


・ふつくしいキャラデザ
Production I.Gの最終兵器と言われている(らしい)黄瀬和哉氏の小夜のキャラデザが美し過ぎて惚れ惚れします。眼鏡がないだけでこんなに小夜は違うんだねえ…。
CLAMPのキャラ原案も、テレビ版より比較的リアル頭身に近づけたそうです。本作では肉付きがしっかりしたキャラデザになっていました。これなら刀振り回しても違和感はない、はず。


・一本調子でないカメラワーク
作画云々言いましたが、個人的に劇場版「BLOOD-C」で最も評価したいのはカメラワークです。テレビ版では一歩引いたような客観的視点が非常に多く、臨場感のない戦闘シーンにはヤキモキしたもんでしたが、こちらでは真逆の痺れる戦闘シーン目白押しです。冒頭8分の目紛しい戦闘が良い例でしょう(逆にこの8分が凄過ぎて、後の戦闘は物足りなくなってしまうかも)。縦横無尽に動くので、酔わないようにご注意下さい。
戦闘シーンだけではなく、会話シーンも然り。各キャラが話す度に画面が切り替わる事はあまりなく、カメラの長回しで演技を見せています。最近やたらめったらチャッちさを感じるカット演出が多い作品の中、本作では平面的な演出は一切せず、きっちり丁寧な演出で会話シーンを見せてくれたのが好印象でした。

あんまり誉め称えるだけだと怪しい業者に見えそうなので、そろそろツッコミ所も交えて挙げていきます。


・「さやー(棒」が気になる
アニメに事欠かせない声優さんの話題に切り替えます。本作のオリジナルキャラでもありヒロインでもある「柊真奈」っていうキャラに、何でか分からんけど朝ドラ「あまちゃん」でご存知の方も多い橋本愛をキャスティングしてます。
予告編CMで水樹奈々の演技が気になった方も多々いらっしゃいましたが、橋本愛が結構な大根演技を本編で喰らわせてくれる為、左程気にならなくなっていきます。脇を固めるのが実力派声優さんばかりなので、かなり浮いてしまっています。「さやー(棒」と叫ぶ声が耳にこびり付きました。
ただ、やる気が感じられない棒読みでは決してなく、声質そのものは綺麗だと思ったので、今後の橋本愛の演技力の向上に期待したいです。


・小夜のキャラが変わり過ぎている
いやね、鼻歌口ずさんでばかりいたお気楽天然系キャラが、いきなり無愛想で無口なキャラに変わってたらそりゃ違和感は拭えません。テレビ版の小夜とは正反対のキャラになっているので、テレビ版を見ていた方は本作の小夜の性質を受けいられるか否やで、印象が大きく変わりそうです(キャラが変わった理由はちゃんとあります)。
また、本作では小夜の過去や真相には追求しません。彼女が何を思っているか明確な心理描写も少ないです。小夜の事をもっと知りたかった方には残念だったと思います(ただ、自分のことを多くは口にしないものの微妙な表情の変化から、少なからず心情を読み取れます。)
私は劇場版の小夜の寡黙なキャラが直ぐに好きになれたので、別段違和感はなかったです。水樹奈々の演技もこちらの方が合っている気がしました。


・黒幕との絡みが少ない
一番の欠点がこれかなあと。黒幕の親族が劇中で関わってくるんですが、そいつの話題は別にどーでもいいんです。こっちは小夜とアイツの絡みが早いところ見たいのに、終盤まで真っ向から対峙しないので、無駄なシーンが多く感じてしまいます。
お世辞にもフォロー出来ない最大のツッコミ所は
{netabare}ハリウッド映画級のハッキング万能性能力です。”塔”の本拠地を見つける手立ては、もっと順序立てて出来ないものかと。ハッカー有能過ぎぃ! {/netabare}
小夜とヒロインの交流の方が圧倒的に多いです。この2人の絡みに面白みを感じるか感じないかで、本作を駄作か良作か分離すると思います。
{netabare} しかし、真奈と小夜の掛け合いは中々面白い。小夜は最初ぶっきらぼうで、無視もするんですが、犬みたいに引っ付いて来る真奈に悪い気がしないのか、次第に心を開いていきます。中盤で古きものとの戦闘シーン、今まで真奈のことを「お前」呼ばわりしていた小夜が始めて真奈を名前で呼んで身を犠牲にして守るシーンは燃えた。小夜がツンからデレに変わっていく過程がとてもわかりやすく描かれています。百合?百合だろうがいいものはいいんです。文人よりも真奈との絡みの方が結構楽しめました。{/netabare}
そして黒幕の目的がわかりにくい。明確な動機ではないので、もうほんと何がしたいんだよ、あんた…となってしまう方も多そうです。
{netabare} 小夜を心底愛していたが故の文人の行動理由は、個人的にはアリでした。でも、意味が分からんという意見も納得出来ます。やはり文人と小夜の掛け合いももっと時間を取ってほしかったです。
小夜の心情描写が少ないないですが、復讐の鬼には成り切れず、迷いや情けを時折見せる人間臭いキャラクターは逸脱だったと思います。蔵人さんから「君も文人を殺したいのは同じだろう?」とか言われた後の微妙な表情が特に(水樹奈々さんの「ん…」と唸るような演技も良かったです)。小夜は憎しみを持ちつつも心の何処かでは文人の事を理解しようとしていたのかもしれませんね。
自分の心情をベラベラ喋ることはせずに、表情や行間で感情を読む映画的な要素は大いに評価したいです。{/netabare}


・結局CLAMPじゃねーか!
これを見ると「BLOOD-C」の"C"って結局CLAMPの"C"じゃねーか!という事になります。ファンサービスなのかもしれませんが、個人的には自重してほしかった…。考え直すと黒幕の目的もCLAMPらしい動機です。




・他色々・総評
復讐モノとして名義を立てていますが、クエンティン・タランティーノ監督のようなスカッとするスタンスとは全く異なります。その上脚本は結構荒々しいので、ツッコミ所も目紛しくあります。冒頭8分は非常に引き込まれるのですが、それ以降山場が中々来ないので肩透かしくらっちゃう方もいそうです。そして終盤の辺りの駆け足具合が目に余ります。
そんなやっつけ部分が何ともB級アクション映画っぽいです。滅茶苦茶なカオス描写はないので、テレビ版が好きだった方は物足りないかもしれません。グロ描写もテレビ級を期待するのはやめましょう。

でも、作品からは制作者が何でもいいから印象に残るよう見てもらおうとする意気込みが感じられました。だから多少の荒っぽさもある意味微笑ましいというか、ま、細かい事はいっか〜アクション格好良かったし!と私は思ってしまいました。とても不思議。それは小夜のキャラクターを好きになれたからかもしれません。

「BLOOD-C」はBLOODシリーズの汚名をそそいだ超駄作なんてよく言われていますが、こうして楽しんだもんもいます。世間的には失敗作だったのかもしれませんが、私にとっては大いに楽しめた価値のある作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

晩酌の肴に・・・「食べる」のではなく「喰う」アニメ作品

テレビアニメ版を観てから視聴しました

お話はテレビ版からの続きとなっています

舞台は東京
とある田舎町で「古きもの」とよばれる化け物と戦っていた
女の子の「さや」ちゃんが
自分を騙していた謎の男の子「ふみと」くんに復讐するというお話


印象的だったのは
さやちゃんのキャラ・・・
天然でドジっ娘だったさやちゃんが
まったくの別人と化してしまってます

とてもシリアスで怖い

{netabare}「私に・・・喰われたいのか?」{/netabare}
登場していきなりこのセリフ
ぶゎっと鳥肌が立ちました

テレビ版でも「古きもの」と戦うときのさやちゃんはこんな感じだったので
変わったというより
激しい怒りのため
怖いときのキャラに固まった
という見方のほうが正しいのかもしれませんね

まあ
テレビ版と比べたらお話や他のキャラの雰囲気が
とてもシリアスな感じになったからなのでしょうが
個人的には
イケメンキャラが少なくなってしまっていることも
大きな要因のひとつだと思えてなりません(ちょっと残念)
このシチュで天然ドジっ娘キャラは痛すぎますからね

一方で
バトルのときのグロさは相変わらずです

というか
テレビ版にも増して
血しぶきの激しさ
流血の量がぱない

これ
元の体の容量を超えてるんじゃね?
って思うくらいの量の血が出てきます

でも
テレビ版でなにかしらの問題があったのでしょうか
切られたり血が出る部分が映しだされるのは
専ら古きものの惨殺シーンで
"人間"に対する残虐なシーンは圧倒的に少なくなっています


さて
お話のほうですが
テレビ版は主人公の「さやちゃん」と「古きもの」が
戦うことに特化したようなお話だったのに対して
こちらは
ちゃんと構成されたストーリーになってましたね

登場人物や組織などの設定はしっかりしていて
お話のなかでの絡みもうまく考えられています

テレビ版でのエピソードもちょっとだけ盛り込まれたりしているのですが
お話が単純だったため
あまり本作のお話に影響を与えないような感じのシーンばかり

ぶっちゃけ
テレビ版は見なくても十分"堪能"できると思います


でも
多くの謎を残したままで
劇場版へと引き継がれたこの作品

コレだけ
厚みのある設定を施して
各々のキャラをいかにも意味ありげに立たせておいて
結局分かったのは

{netabare}喋る犬のカラクリ{/netabare}と

今までのドタバタ劇って結局
{netabare}ふみとくんがさやちゃんに
「ちゅー」をしたかったから?{/netabare}
ということだけ・・・

問題のシーンを見たとき
飲んでたチューハイを
思いっきり噴き出してしまいましたよ(ToT
{netabare}「ちゅー」だけに・・・^^!{/netabare}

できれば最後はお話をかっこよく締めて欲しかった・・・


余談ですが
テレビ版と本作を通して
とても多くの流血やグロいシーンが描写されたこの作品
Hぃシーンも含めて
画像処理はちゃんと施されているのですが
それでも
普通に問題ありそうで残虐な映像がとても多く映し出されてます
(ちなみにDVD、BDは画像処理が入っていません)

そのことについてはネット上で物議を醸していたのも事実です

流血のシーンについては
本作品製作サイドからは見解が出ていて
オーバーな描写の方が逆に現実感が薄れるから・・・
という考えでこのような演出になったらしいです

芸術的な観点からの解釈だと思うのですが
やっぱり
やりすぎっていう感じは否めません

一方で倫理的な観点からなのか
本作(劇場版)では人の死の描写については少なくなっているようで
その辺は考慮されていたみたいですが・・・

なんにせよ
問題は
"観る側"の受け止め方によるところが大きいと思います

ちなみに私は躊躇なく観ることができましたよ^^

さらに余談ではありますが
恥ずかしながら
本作品
{netabare}私は晩御飯(お刺身)を食べながら観てました^^!{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

BLOOD-Cの集大成。Cの意味するものとは?

※このレビューはかなり主観的な解釈による、ネタ的文章です。
 決して参考にはしないでください。



TV版を見てから随分間が空いてしまったのは、TV版でいまいち何がやりたかったのか理解できなかったからです。
でも、やっとこさ劇場版を見て分かりました。
これはつまり、
{netabare}
「アニメでハリウッドぐらいに豪華なB級・・・いやC級アクション映画を作ろうぜ!」ってことだったんだよ!!
{/netabare}

TVアニメだと時間と予算の制約があって規模を縮小せざるを得なかったんですね。だから盛り上がりに欠けてしまい、狙いも見えづらかった。
あの強いんだか弱いんだか分からない古きもの、茶番劇を繰り広げるキャラクター、壮絶(?)なラスト・・・それら違和感は全てこの映画を見れば解決します。


今回は舞台を孤島から都会に変え、登場するキャラクターもより現代的な設定に。
いかにもな軽いノリの若者たちがメインで緊迫感はほぼ皆無でした。
{netabare}
在り合わせな感じの設定が良いですね。とりあえずハッキングとかハッカーとか入れとけ!みたいな魂胆は潔いです。
やられるために出てきたようなキャラが多くて、そこらへんはTV版と共通していました。
{/netabare}


相も変わらずだったのは展開の唐突さ。
「古きもの」の登場やその戦闘だけでなく、小夜と真奈たち(映画オリキャラ)の織りなす人間ドラマもかなりスピーディで、共感する隙もありませんでした。
{netabare}
唐突に自分の過去を語り始める真奈。必要以上に真奈にべったりの月ちゃん。そして相変わらず自分語りの激しい文人さん。
古きものでは、九頭とかいう男が口からゲロンと飛び出たシーンや蔵人が巨大生物として登場するシーンは○。

突然挿入されるお色気シーンや、ラストを後日談で締めるお約束も良い感じです。
{/netabare}

真奈、というキャラを演じている橋本愛さんの演技もこのアニメに華を添えていたと思います。
{netabare}
無論、B級的な意味で。ああいう棒演技のヒロインはベタだな~と思いつつ見てました。
最初はイライラしてましたが、お風呂に入るお色気シーンで許せました!おっぱいが大きければ大概の欠点には目を瞑れます。小夜ちゃんも相変わらず豊乳で満足。
{/netabare}


アクション映画として迫力あるシーンは欠かせません。そこで、クライマックスで巨大な敵と対峙します。それにしても・・・・
{netabare}
デカすぎる!! あれじゃ完全に怪獣ですよ!(笑)
いやむしろあの怪獣風味の古きものこそ、この映画の象徴だったんだと思ってます。
{/netabare}


TV版だと作画が崩れることも多かった反面、この映画では全編に渡って高水準の作画でした。
ただ、ヌルヌルとしたスタイリッシュでダイナミックな作画のせいでわずかに漂っていた幽玄さや妖気は完全に失せてしまったように思います。
{netabare}
ある意味で初代BLOODと同じ方向性のスタイリッシュさも持ち合わせていると思います。内容は完全に異なるものになっていますが。タイトルのLastも掛けているつもりだったのかも。
{/netabare}



今まで書いたのは批判ではないです。おそらくスタッフも狙ってこのような映画に仕上げたのだと思っています。
そして、このようなB級映画は割と好みなので(高得点は上げられませんが)悪くないと思います。

こう、見終わった後の脱力感というか拍子抜けする感覚を味わいたい方にお勧めします。あとグロ表現に耐性のある方に限ります。












真面目に褒めると水樹奈々さんの主題歌での歌声と、小夜を演じる美声が素晴らしかったです。後は、、、序盤のワクワク感、でしょうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
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