続編で異世界なおすすめアニメランキング 37

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの続編で異世界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月05日の時点で一番の続編で異世界なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

56.1 1 続編で異世界なアニメランキング1位
魔王様、リトライ!R(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.6 (68)
206人が棚に入れました
大野晶は自身が運営する「INFINITY GAME」内のラスボス「魔王・九内伯斗」にログインしたまま、異世界へと飛ばされてしまう。そこで出会った謎の少女「アク」や聖女「ルナ」などのGAMEの配下や異世界で出会った仲間たちと共に着々と異世界での地盤を固めた彼は、現実世界に戻る術を探すべく新たな旅へ踏み出した。「魔王」を中心とした物語が再び動き出す……!

fluid さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

1期と比べてつまらない、逆にそれがおもしろいかもしれないです。

子供が描く絵って人間の体型がおかしかったり、物理的に配置がおかしかったり、逆にそれがおもしろかったりするじゃないですか。
このアニメは9割以上のシーンがそれです(笑)
左右の腕のバランスがおかしかったり、
ゆらゆら動くマントに隠れてるはずの腕が無かったり、
浴衣姿が全員ガンダム体型だったり、
背の低い女の子を描こうとして縦方向だけ縮めてる面白い体型になってたり、

ここまで露骨に手抜きしてるアニメって他にありましたっけ?ちょとすぐには思いつかないですね。
絵コンテにそのまま色を付けましたみたいな手抜き感(笑)
1期と同じクオリティとか言われてますが、それと比べるのもおこがましいくらい2期はやばいです。というか2期の制作会社がやばいです。

声優さんについては総入れ替えですが、
主人公を除いてすべて変更されてますから、
スケジュールが合わないとかそういうレベルではないようです。
これは完全に監督の趣味でしょうね。
普通なら視聴者の期待に最大限に答えるために、制作会社が変わったとしても同じ声優さんをできるだけ採用しますが、この制作会社はそんな配慮をまったく感じさせない。逆に新しいですね。

ギャグシーンについては、
1期はかなりおもしろかったのに、なぜ2期はまったく面白くないのか?
例えば、怖い顔のおっさんが真面目な顔でボケると、ただそれだけで、そのギャップがシュールで面白い空気になりますよね。何も特別なことをせずとも自然と笑える空気になるわけです。
なのにこの2期は、わざわざ顔の作画を変えてデフォルメして笑わせようとするところがしらけます。笑いを何も理解してないアホがギャグアニメを作ってる感じです。

2期は色んな意味でやばいです。
何というか、中身の無い、ただの動く絵?って感じです。

人物が登場しないアニメって面白いと思いますか?
おもしろいかどうかというより、ただの動く絵ですよね。
この2期はそれと同じです。
会話のキャッチボールが機械的ですし、視聴者の期待を無視して、ただただ文字を読み上げてるだけみたいな感じです。
例えば、1期のときのルナは表面上はツンツンしてるけど、内面はデレてる感じでしたけど、2期のルナはツンしかないです(笑)ただの、おっさんが嫌いな女子みたいな感じですね。嫌いならなんで一緒に居るんだよお前?という感想しか湧いてこないです(笑)
会話のキャッチボールにも、理由と結果、因果関係を考えなければいけないはずですが、この監督はその辺りまったく考慮せずに、ただ原作の文章読み上げてるだけみたいな感じですね。これで、お金もらってるのか?という感じです(笑)

逆にそれがおもしろいので最終話まで見続けることはできそうです。
アニメ作品として楽しむことは無理そうですけど。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

我、怒りもてリトライを語る。

おい、一体なんという事をしてくれたんだ。
私の「そうでもない作品」を楽しんだ際の売り文句、

「私は魔王様リトライを楽しめる男だ」

を完全に潰してくれたなぁ。


シーズンの継続にあたって制作会社が変更され、絵柄が変わったとの事だが、個人的には、あまり好きではない変更だった。
また、同時に声優さんたちも変更があったそうな。

その中で、主人公の語りだけで前作の雰囲気を維持できていたのは立派なモノと思ったが、全般的には厳しかった。

前作のチープながらも不思議な魅力があったところを踏襲しろというのは、なかなかに難しいところだとは思うが、こんな愛嬌の無い作品、いや愛が感じられない作品になってしまったのは少し残念。

物語も、若干進んではいるが、唐突であちこちに視点が飛び、さらに風呂敷を広げまくっている。
それってアニメ作品のほうで回収できる見込みあるの?
運が良ければ、あわよくばって感じなのでしょうか。

結局、伏線(らしきもの)をバラマキ、前作でのラストでの九内の言っていた課題、対魔法のアイテムをゲットするだけのストーリーライン。
ちょっとヴィジュアルのいい女性キャラを何人か散りばめておけばいいのでは?的な安易な意図を感じる。
その上、前作あんな感じでウケていたから、今作も敵キャラこんな感じでいいのでは?的な雑さも感じた。

コストの問題もあるのかもしれないが、がっつりリファインして、(中途半端に)クオリティを上げた上でソッポ向かれたらキツイじゃん的な守りを感じる。

つまるところ感じるのは

「この作品は、このくらいでいいじゃん、こんなもんで認めてもらえるのでは?」感。

メタな話、誰が、何を目的で、続編をつくったのか聞いてみたい。
(矛盾をしているが、作らなければよかった、作らない方がマシと言う意味では無い)

どうしても後の物語を作りたい、もう一度あのキャラクタ達を動かしたい、続く物語をユーザーに届けたい、なんて思いがどれくらいあったのか。
もちろんその中には、多少なりとも知られた作品の続編を作って稼げないか、という思いが混ざっていてもいい。
しかし、いずれにせよ、熱をもってモノを作るという事が無ければ、愛されるものは作れないのではないか。

なーんて思ってしまいました。


好きだった作品にグダグダ言いたくなかったけどなぁ。
あまり期待はできないと思うけど、仮に続きが作られたとしても、ストーリーの結末を知りたい程度の作品になってしまうかもしれないなぁ・・・。

つまらなかった、という事もないんだけどなぁ。
なんだかなぁ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

Witch さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

【失敗作の典型例-8】アニメ化だけが目的 →作品を面白く創ろうという気概が感じられない

【レビューNo.147】(初回登録:2024/10/14)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。(3話切り)
1期は結構好きだったので2期も期待していたんですが・・・


(ストーリー)
ゲーム運営者の社会人・大野晶が、自分の作成したプレイヤーキャラクターの
魔王・九内伯斗に転生して・・・


(評 価)
1期も決して出来のいい作品ではなかったんですよね。
・作画やBGM等の出来も悪くいわゆる「低予算なろうアニメ」
・原作3巻位のところでアニメ化したようで、テンポが悪く内容もスカスカ
しかしそんな中でも
・津田健次郎さん演じる九内伯斗のダンディさやシュールさが引き立つよう
 な演出に極振り
・むしろB級感を前面に押し出してそこを楽しむような構成
何というか「逆境ながらもいかにこの作品を面白く仕上げるか」という制作
陣の気概が感じられたんですよね。
私も「ツダケン劇場」目当てに視聴してましたし。

で、本作なんですが、制作会社が「EKACHI EPILKA」から「月虹」に変更に
なったものの
・低予算クオリティといった悪いところはしっかり引き継ぎ
・よかったところは全部そぎ落とした
救いようのない作品に成り果てたって感じなんですよね。

まずキャラデザが作品に致命的に合っていない。
幼めな感じなので九内伯斗や側近の田原や悠といった「大人だからカッコ
いい」というキャラが台無しだよ!
また演技も抑え気味にという指示が出ているのか九内伯斗のキレのあるツッ
コミや男の娘キャラのユキカゼの面白さが消えてしまっているし。
(ユキカゼは後述キャスト変更の影響かもですが)

ストーリー構成も含め「仕事なのでとりあえずアニメ化しました」って感じ
で、「この作品を面白くする」という気概が全く感じられないんですよ。
1期の「ツダケン劇場」が期待できないとなると視聴の意味もないかなっと。


(追 記)
また本作では津田さん以外の主要キャラがほぼ入れ替えになっています。
原作者によると
「売れっ子声優全てのスケジュールを押さえるのは難しいので刷新」
という理由らしいのですが、でも他作品の続編ってちゃんとやってるよね。
一説によると
・今回制作委員会の幹事会社がソニー系列会社に変わった
 → 声優陣もソニー系列会社所属に変更
という”大人の事情”ではっと。
この辺りもなあ・・・

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

68.1 2 続編で異世界なアニメランキング2位
嘆きの亡霊は引退したい(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (141)
405人が棚に入れました
トレジャーハンターになろうぜ 目指すはただひとつ、世界最強の英雄だ かつてそんな誓いを交わした六人の中でひとりだけ圧倒的に才能がなかった少年がいた。 ある日挫折を口にした彼に、幼馴染は言った。「クライ、お前、特に役割ないんだからリーダーやれよ」 才能があり過ぎる怪物達(=幼馴染達)で結成されたパーティ《嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)》は数年にしてその名を帝都中に轟かせ、そのてっぺんに据えられた彼はあれよあれよという間に最強パーティのリーダーとして祭り上げられた。 跳ね上がる周囲からの期待により彼の言動はいつだって勘違いされ、事態は予想もしない展開に…。 これは、最強パーティのリーダーにして最強のクランマスターとして名を馳せるクライ・アンドリヒの栄光と苦悩に満ちた英雄譚である!

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ノリがわかってからはどんどん楽しく、いつしか毎週の楽しみに

1話感想 2.9 1話で主人公が気に入らなきゃ、普通は切りますけどね
ううーん…。
なろうで人気のある作品だとは知っていましたが、読んだことはありませんでした。

なので楽しみに見てみたのですが…。
ううーん、という感想ですね。

まず、設定は面白そうだと思いました。
追放系の逆ですね。仲間に比べて実力が劣る主人公が、追放されるどころかリーダーとして祭り上げられて、
実力に見合わない身分に祭り上げられてどうしよう、という内容かと楽しみに見たのですが…。

主人公が気に入らなかったです。
分不相応な地位を得たくせに、その地位に調子に乗って偉そうに振る舞っているように見えて、なんだこいつは、となりました。

この設定を見た時は、主人公はもっと卑屈だと予想したんですよ。

でも、こいつがやったことって、クランに入りたい希望者達に入会の餌をチラづかせて、それを奪い合って暴れる様をあざ笑う行為。
実際には身内がその餌を確保したわけで、本当に、集まってくれた人達をただの笑いものにしたわけですね。
お前それ、完全に悪役ムーブだろうが…。

人の良いNo.2に雑用を押し付けようとしたり、実力不足の新人に高難易度な任務を押し付けようとしたり、今のところ好感の持てる要素が微塵もない。
何だこりゃ。

ギルドで言い訳とかしてましたが、本当にそうしなきゃいけない理由があったんですかね? ただの自己正当化、言い訳にしか見えませんでしたが。

作画はぼちぼち、ヒロインなどちょっと可愛らしくて悪くもなかったのですが、この主人公の好感度の低さはまずいわ。

いやまあ、多分この主人公は、普通に実力者なんですよね。
このふるまいが許される本物の実力者で、口では弱いと言っているだけの嘘つきだから、この横柄な振る舞いが許されるのでしょう。

そういう展開は予想できますが、現状与えられた情報からするとクズにしか思えなくてきっついです。

ただまあ、なろうでも高ポイントを獲得している人気作なら、どこか面白い要素もあるのかもしれない、と思って見たい気持ちもありますが…。

ま、考えます。まあ切るかな…。

コミカライズもちょっと見てみましたが、似たようなものですね。
ただちょっとだけマシでした。
思っていることを吹き出しで書いてくれるので少しわかりやすかったんですよ。
いや、それでもわかりにくいですが。

集まった新人に餌を投げ入れる理由が、全く納得いかなくて。
でもこのままだと収まらないとか、何か考えていたみたいです。
納得いかないですが。


主人公に好感が持てるようにするのなら、No.2のことを普通に尊敬していて人格実力全てでクランマスターに相応しいのは彼だと思っているから、マスターの業務を任せて実質的にマスターの地位から退こうとしている、とかですかね。描き方次第では好感が持てるようにもできると思いますが…。
実態は単に面倒くさいからお人好しのNo.2に全部押し付けようとしているだけです。こういうのはむかつきます。

新人に理不尽な任務を押し付けたのは、普通に見る目があって妥当な任務を課したなら別に良い。でも口では人を見る目は無い、と断言していて…。
だったら任務を選ぶのは、選べる人に任せるべきでは?

結果オーライで全部うまく行っているから、適当にやっているんですかね。
主人公の言うことを信じたら、本当にやっていることが有り得ない。

多分嘘なんでしょうけど、主人公が視聴者に嘘ついたら、この話の何を信じれば良いんですかね?

というわけで、かなり意味不明でした。

でも、この意味不明さで、なろうでも高ポイントというのは信じられなくて、そこがちょっと、見てみたくなりました。



なろうでも面白い作品はたくさんあるのですが、不思議と短期のランキングの上位を適当に見てみると、面白いことがめったに無い。
それはなんかこう、流行に乗っているとか、流れみたいなものがあって、ぱーっと短期に上がるのはそういうことかと思います。

でも総合ポイントで上に来るのは、やっぱり結構質が良い作品になってくると思っていました。
本作は…3ページ目だから47位ですね。100万作品の47位ですから上澄みの上澄みです。
これがそんなに上に来るの? と不思議になりました。
もちろん単に自分には合わないだけ、ということはありますが。

じゃあWeb原作を読めば良いのでしょうが…。
アニメの方が楽に見れますからね。でも時間はかかるから…。
まあ、考えます。



追記:アニメの該当部分だけWeb原作読んでみました。
結論としては、モノローグ削りすぎてわかんねぇよ! というところですね。

ふざけんなと思った主人公のギルドでの行いですが、主人公は単純にビビり散らかしていて逃げようとしただけなんですね。
価値あるものを放り込んで気を引いて逃げる。忍術でいう金遁の術ですね。

別にティノが獲得するとわかって嘲笑ったわけでもなく、結果的にそうなった、というだけなわけですね。
これは大分印象違うかなぁ。

それが伝わらないのは、アニメの出来が悪いってことです。

小説→アニメではクオリティが上がるのが当然です。絵が動いて音楽までついて。

にも関わらず、クオリティが下がることがある。
もちろん作画等ヘボすぎて単純にクオリティが低い場合は論外ですが、このアニメは作画等は問題ないのに、小説よりクオリティが下がっている。

そうなる理由で、一番大きいのはモノローグを削り過ぎているところだと思います。
本当に一から十まで全部モノローグ、地の文を主人公に語らせたら、当然尺に収まらないでしょう。なのでどうしても削る必要はあるのですが、削りすぎて必要な部分まで削ったら伝わらないわけですよ。

私はアニメを見ていて主人公の何を信じれば良いのかわからなくなったわけですが、モノローグは信用できるんですよ。
それを削りすぎているから混乱する。

特に内面と行動がチグハグな主人公なのにモノローグを削りすぎるのはなんだかなーと思います。


まあWebで予習してから見れば動いているだけで面白い、となるのかもしれませんが…。
まあ原作前提のアニメなんて、単純に駄目だと思いますが。

でもこの主人公「言動から誤解される」という設定はあるんですよね。
その通り言動から誤解したのですから計算通り、と言われたらそうかもしれませんが。でもそれはそれでムカつく。主人公を誤解して嫌って良いことは無いでしょうが。

だったら最初から完全に騙して、大胆不敵、傲慢不遜な最強クランのボス!
というところをしっかり描いてから、最後に種明かし、みたいな作りにしてくれ。

まあ絶対このアニメは出来が悪いんですが…。
脚本を視聴者が頑張って補えば、作画とかは悪くないんですよね。
Web原作で予習してからなら楽しめるかも?
まあ考えます。

全話感想
文句たらたらで始まった本作ですが、主人公が弱くて生きるために精一杯であることを理解した上で見始めたら、どんどんおもしろくなっていきました。
主人公は決して善良でも格好良くも無いのですが、滑稽な面白さはありますし、本人はよくわかっていなくてただ生き残るために必死なんだと思えば、まあ許せますね。

ヒロイン達は可愛かったです。
ティノが可愛いですね。決して強くはないこの子はマスコット的な可愛さで出るたびに可愛らしい。
またシトリーが実に良かったですね。
登場から面白かったですね。
ほぼ完全に黒幕という。赤髪の子実に不憫な…w
その黒い魅力に一発で気に入りました。

オープニングの時間を紹介に使う演出なども面白く、気づけばどんどんお気に入りの作品になっていました。
2期も嬉しいです。
楽しみに見続けたいと思います。


「主人公は本当は強い」と思いながら見ると相当ムカつく奴になるということも、今にして思えば面白いですね。
全てを掌の上で操っていて、全部わかっているくせに必要な情報を明かさないで右往左往する人々を見て嘲笑っている。
心底性格が悪いです。
そのように、作中では思われているわけですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「低予算」でも勝負できるいい素材を仕入れて、制作陣が的確に調理したって感じ

【レビューNo.165】(初回登録:2025/1/12)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全13話。
個人的には「レビュー書くのどうしようか」と思っていたのですが、saitamaさん
のレビューに感化され、思うところを一気に書いてみようかと。


(ストーリー)
時は今、かつてなき「トレジャーハンター黄金時代」。
帝都ゼブルディアで煌めく数多の才能の中に一際異彩を放つ男がいた――
その名はクライ・アンドリヒ。

主人公クライは幼馴染たちと最強のトレジャーハンターを目指すことを誓い合う。
仲間たちが次々と才能を開花させていく中、クライは才能に恵まれず、やる気を
失い引退を表明する。
しかし仲間たちから「役割がないならリーダーやれ」とパーティー「嘆きの亡霊」
のリーダーに任命されてしまう。
そして「嘆きの亡霊」は、仲間たちの活躍で帝都でも最強のパーティーとなり、
気付けばリーダー・クランも「千変万化」の二つ名を持つ最強のクランマスター
として祭り上げられていたのだった。


(評 価)
・これは令和版「『スーダラ社員』こと植木等」
 植木等は昭和の喜劇俳優ですが、個人的には
 ・かつてなき「トレジャーハンター黄金時代」
  → 1960年代の高度経済成長の中で「モーレツ社員」が溢れていた時代
 ・そんな彼らを尻目にハッタリでスイスイ世渡りしていく(植木等演じる)
  「スーダラ社員」や「無責任男」にクライを重ねる
 そんな感じの作品ですかね。
 (一応言っておくと、私はその時代の生き証人ではないですよ(笑))
 
 「勘違い・すれ違い系コメディ」的なところから『オバロ』や『陰実』の
 ような作品と評されることも多いですが、いうても主人公「アインズ様」
 や「シャドー様」は作中でも最強クラスの実力者ですからねえ。
 
 一方のクライは
 ・「ワイも無敗やぞ!」→まあ今までまともに戦ったことないけどw
  (宝具頼りで誤魔化しは利くが)
 ・唯一の特技が「土下座」というプライドのなさ
  そして口癖も「ゲロ吐きそう」w
 ・面倒ごとはすぐに他人任せでやる気なしの他力本願
 ・宝具集めが趣味でそのため仲間のシトリーに多額の借金中
 となかなかにクズな描写が多いですね。
 でもそんなクライを「愛すべきコメディリリーフ」として愛情を持って描い
 ているから、意外と不快にならず楽しく視聴できるんですよね。
 (後述しますが)上述2作品よりもかなりコメディ主体に振った作品という
 印象ですね。
 

・素材選びの勝利!?「低予算なろう」ながら上手く調理している
 いわゆる「低予算なろう」になりますが、この手の作品の失敗の典型例は
 ・チート能力などで「俺tueee」を見せつけるぞ!
  → となるとバトルシーンが主体となるよね
    でも「低予算」で「魅力あるバトルシーンの作画」ってかなり難易度
    高いよね
    → 結果中途半端
 ・ついでにコメディも加えちゃえ!
  → 練られてないので中途半端
 ・ハーレム要素で主人公モテモテにしちゃうぞ!
  → テンプレのご都合主義にうんざり
 って感じのパターンですね。

 その点本作だと
 ・コメディ主体でいくぞ!
  → これなら「低予算の泣き所:作画」にあまり負担をかけずに、演出や
    センス等工夫で勝負ができる余地が大きくなる
 ・バトルシーンも描くぞ!
  → でもコメディという基本軸はズラさないぞ
    ・クライ「聞いてないよ~」
    ・ティノ「これはますたぁが与えた私への試練!」
    → バランスを上手く取れば面白い魅せ方が可能
 ・ハーレム要素も描くぞ!
  → (後述するが)ヒロインに役割を与え上手く活用すればさらに面白く
     描くことが可能

 感覚的には「低予算」でも勝負できるいい素材を仕入れて、制作陣が的確に
 調理して仕上げたって感じですかね。
 まあOPや次回予告から「遊び心」を感じる”ご機嫌仕様”ですからねえ。
 上述の「クライのキャラ描写」といい、制作陣はノリノリで作品愛もかなり
 深かったんじゃないですかねえ。
      
 
・ヒロインたちも物語上の役割をしっかり担ってた
 ヒロインたちもただのハーレム要員というだけでなく、上手く活用して機能
 させてたという印象ですね。
 ・ティノ
  {netabare}「ますたぁに甘えたい」というヒロイン性を描きつつも「ますたぁは神」
  という盲目的なクライの信奉者
  → 「勘違い・すれ違い系コメディ」の先導役として機能{/netabare}

 ・シトリー
  {netabare}クライを甘やかす”ダメ男製造機”という表の顔とは裏腹のマッドサイエ
  ンティスト気質で策士の黒幕的な一面も
  → 本作に不足美味の「ダークな毒気成分」補充要員として機能{/netabare}

 ・リィズ
  {netabare}戦闘能力が高く頼りになるが、脳筋の直情型で行動が制御しずらい
  またシトリーの姉であり、ティノの師匠でもある
  → クライでも”取り扱い注意”のトラブルメーカー+ヒロインズ間の
    相乗効果の起点として機能{/netabare}

 三者三様にキャラ立ちしてたと思います。


視聴時はそこまで深く考えていたわけではないですが、saitamaさんのレビュー
に感化され、再整理してみると意外に奥が深い作品だったかも(笑)
刺激をアザ━━━(*゚∀゚*)ゞ━━━ス!!

最終話もまさかの{netabare}オークション{/netabare}展開で、そこでしっかり見せ場もつくるという
終わり方も本作らしくよかったと思います。

ただ2期決定らしいですが、これはどうなんですかね。
この手のなろうだと
「最強目指して成り上がる!俺たちの戦いはこれからだ!!」
とかが多いですが、始めから成り上がちゃってますからねえw
物語の方向性としてどこを目指すのでしょうか?
「この制作陣が次は何をみせてくれるのか」
という期待半分、
「『1期で終わっておけばよかったのに』とならないか」
不安半分って感じですかね。


ED『すくりぃむ!/P丸様』
耳に残る中毒性のある楽曲とティノのかわいいお尻みせのED映像にしっかり
ハマってましたねえw
(『すくりぃむ』といえば、『氷菓』の「I scream」が頭に浮かび、
 「曲中でやたら叫んでたのはそういう意味か!」
 と納得したのは私だけ!?)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

放送終了後に一気見。

原作未読です。

放送開始時に1話視聴して「面白そうだな~」と感じてたのですが
同時にあざとさやエ○要素?等からくる嫌悪感の方が勝ってしまい1話断念・放置してました。

正月休みに入り、録画してたレコーダーの整理する際
削除してもいいか念のため確認してたところ
本作はついつい最終話まで一気見してしまいました(数日かけましたが)。


最初のころに懸念してたあざとさやエ○要素は・・
最終的に個人的にはギリ許容内?・・でしたが、不快に感じられる方も少なからずいそうかな?。
(そんな要素を入れない方が、最終評価が上がったのは確か(つまりその分減点あり))

 あと、虐待一歩手前(二歩先?)な描写も、不快感のギリ手前(二歩先?)かも。
 される側のキャラ付けのためもあってか、なんとか踏みとどまってるけど
 これも不快に感じられる方も少なからずいそうかな?(いやもっとたくさん)。


勘違い系作品としては、「陰の実力者になりたくて!」と同系統作品に感じます。
あちらは主人公が自ら能動的に斜め上方向の努力するのに対し
本作は巻き込まれ型で、まあ、いわゆるハーレム的に何もしなくても万事上手くいってしまう。
自分にとっては敬遠しがちな設定ですが、それでも継続できる要素がたくさんありました。


まず、まわりの環境・キャラ設定等がうまくできていると思います。
幼馴染パーティ設定は、なんかノスタルジック感もあり、それなら仕方ない感までw。

続いて、適度に狂ったキャラ設定。
個々のキャラが、それぞれ確固たる自分を持ってる気がします。
なので、ありがちな最初からパーティ全員でボコる・・・
みたいなのではなく、個々で十分魅力的なエピソード展開・戦闘ができる。


作画はすごく丁寧ですね。
すごくよく動くのに、崩れないし、やわらかさがある!!。角の少ない優しい作画?。
色彩も豊富で、決め画面も過度にならない程度のスタイリッシュさ。

OP・EDも凝ってて、本編がうまく組み込まれていて、見逃し厳禁なつくり。次回予告も。
からのCパートまであるのは、個人的に高評価ポイント!。
12話の特殊OPも良かったですね♪。


毎話、Bパートラスト・ED手前で食い気味に入ってくるED曲。
それまでの雰囲気もある意味ぶち壊してしまう感ありあり(いい意味で)の
ちょっと電波気味であざとさ感つよつよで、下手したら嫌悪感まで抱かせかねない楽曲。

う~ん、だんだんくせになってきたw。

クレジットよく見てみたら「ピノキオピー」!!!。
マジですか?。ビックリしました。
同時に納得。。。

今まで全然知らなかったのですが、最近はこういった感じで他のアニメにも携わってたりされるのかな?。

  ※余談:今でも大好きな楽曲・PV
     ・「モチベーションが死んでる / 初音ミク」 https://www.nicovideo.jp/watch/sm27868484

正直、EDに全部持ってかれてしまいますね。
最初、声優さんが歌ってるのかな?って思ってましたが、P丸様。という方なのですね。
キャラ設定、本編の雰囲気にもすごくあってる楽曲・歌詞で、中毒性がありますね。

  ※余談:ぜんぜん聞き取れなかったので、歌詞付き助かる^^。
     ・「【Onボーカル カラオケ歌詞full】すくりぃむ! / 嘆きの亡霊は引退したい ED / P丸様。」
      https://www.youtube.com/watch?v=r0RPjbUuyvk

  ※余談:タック二階堂さんのレビューで↓の動画知りました。感謝です。
      こういうのすごく面白いですね!。
     ・『嘆きの亡霊は引退したい』エンディングガイドパフォーマンス映像
      https://www.youtube.com/watch?v=3UnVfmWHPEc

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

66.8 3 続編で異世界なアニメランキング3位
精霊幻想記2(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (84)
279人が棚に入れました
前世と現世が交錯する――異世界転生ファンタジー新章開幕!! 幼い頃に母を殺され、スラム街の孤児となった少年リオ。七歳のある日、彼の中で不慮の事故で死んだ日本の大学生《天川春人の記憶》が甦り、同時に《膨大な魔力》が覚醒した。 それから様々な出会いと別れを経験したリオは、両親の故郷で母を殺した宿敵への復讐を胸に誓う。 数年の旅を経てシュトラール地方へと舞い戻ったリオは、望まぬ政略結婚を強いられていた恩師セリアを救出。だが、その直後、突如として出現した光の柱に導かれるようにして、彼は己が前世である天川春人の初恋の少女・綾瀬美春と衝撃的な再会を果たす――

声優・キャラクター
リオ:松岡禎丞
セリア=クレール:藤田茜
アイシア:桑原由気
ラティーファ:楠木ともり
綾瀬美春:原田彩楓
千堂亜紀:高野麻里佳
千堂雅人:大西亜玖璃
フローラ=ベルトラム:本渡楓
ギュスターヴ=ユグノー:荻野晴朗
リーゼロッテ=クレティア:東山奈央
アリア=ガヴァネス:高垣彩陽
坂田弘明:吉野裕行
皇沙月:戸松遥
サラ:新田ひより
オーフィア:首藤志奈
アルマ:西明日香
レイス=ヴォルフ:遊佐浩二
ルシウス=オルグィーユ:鳥海浩輔

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

女連れで花嫁を略奪した日に別の女を助けに行ったところからスタート

前期から結構間が相手の2期ですね。
あまり間が開くと流石に忘れます。
まあ何とか見ていたら思い出しましたが。
そうそう、先生が嫁にされそうなところを略奪してきたところで、前世のヒロインを助けに行ったところでした。
さすがハーレム系。

なろう系にしては作画クオリティが非常に高くヒロインが可愛く主人公も格好いい。
これだけでポイントはかなり高い作品なので、結構楽しみにしていました。

前期と引き続き申し分ない作画ですね。
これが維持されるなら文句なしです。
前期も視聴したので今回も視聴予定です。

全話感想
いや個人的には結構好きでした。地味な作品であることは否定しませんが。

絵も良く、特にヒロイン達が非常に可愛らしくて良いですね。
アクションの作画は微妙でしたがヒロインが可愛ければ別に良いじゃん、という感じですね。

まあ、あまり大きなイベントが起きた感じも内容が進んだ感じもしないのですが…。
しかしまあ、最初は刺々しかった主人公も随分大人しくなったものです。
大人しすぎて煮えきらない感じもしましたね。

3期、やるんですかね? 2期自体どうしてやったのか不思議なくらいでしたが。
ソシャゲーがそれなりに人気とかですかね?
これで終わられても中途半端過ぎますが…。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

着実に進んでる

この世界は嫌な奴は清々しいほど嫌な顔してるし分かりやすくて好き。

つぐつぐさんのハーレム路線なアニメだから、誰か一人に肩入れすると
とっても観にくくなる場合があるので主人公と同じようにフラットな
視点で楽しむようにしている。推しを作ると痛い目に遭いそう。

幼少期は胸糞で観てるこっちの方がやきもきして悲惨だったけど
2期では比較的穏やかに過ごせている状態がほっとさせてくれた。
でも今後はそういう訳にはいかなさそうな雲行きなので
また病んだり楽しんだり出来そうな気がして先が待ち遠しい。

このアニメの主人公は強いは強いけど、いつも冷静でとても紳士的
回りをいつも気にかけ調和を大事にするタイプ。
だからか、こちらもけっこう女性視点に持っていかれがちになる。
主役なのに他者に目を向かせる所が演技が上手いなーって思う。


◯作画
主要キャラ、モンスター、住人達を含めて安定した作画。動きも分かりやすい

◯声
登場人物が多くなりすぎてさすがに女性陣の声の特徴が陰りつつある

◯ストーリー
穏やかなペースで分かりやすく話は進んでいっている

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

旅は道連れ・・・にしない

この作品の良いところはなろう系なのに安定して良い作画と女の子がみんな可愛いこと
悪いところは主人公も含めて男性キャラクターに魅力がないこと、特に敵キャラは主人公を引き立てるために悪ささせられてる安っぽい悪者感が残念

一期で出ていた女子達あまり覚えてなくて、誰だっけ?っていうの多いなと思って一期の自分の感想読み返して思い出しました。
主人公は旅先で仲良くなった女の子をそこに置いて旅立っちゃうから、あちこちに仲のいい美少女がいるけど一人一人は記憶に残りづらい
あの時感じた懸念は2期になって現実のものになりました、主人公は覚えてますが、ヒロイン達がどんなキャラなのか覚えていません・・・
さらに2期で幼なじみヒロインに妹まで出てきました。やっぱり仲良くなったら残して旅立っちゃいます
でもどんなキャラかよく覚えてなくてもなんとなく見れました

キャラ多すぎて「あれはどうなったんだろう?」っての多くてちょっとモヤっとするけどいいなろうアニメ、面白かったです

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

57.9 4 続編で異世界なアニメランキング4位
パーティーから追放されたその治癒師、実は最強につき(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (76)
243人が棚に入れました
かつて世界は〝邪竜〟と呼ばれる邪悪な存在によって滅ぼうとしていた。 しかし、1人の勇者によって邪竜は倒され、世界は救われた。 それから 200年あまりの時が過ぎようとしていた――。 世に数多ある迷宮都市の1つ、マータット。そこに〝無能〟と呼ばれる男がいた。名はラウスト。 職業、治癒師。ラウストはその無能さゆえに他の冒険者たちから蔑まれ、利用され、捨てられる。 そんな日々をくり返していた。 ある日、ラウストの前に1人の少女があらわれた。名はナルセーナ。職業、武闘家。ナルセーナはとあるパーティーから追放されたばかりのラウストに言った。 「お兄さん、私とパーティーを組みませんか?」 今、ラウストとナルセーナ、2人の冒険がはじまる――。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いい所、好きな所を見つける事ができれば・・・。

本日は2025.1.1なり。

こちらもお正月期間に某youtubeで目にとまった公式イッキ配信(某アベマなTVPR?)にて視聴。
いやあ、本当にTV(番組)を見なくなったなぁ。
元々、数年前からTV自体持っていないのだけれども、見たいものを見たい時に観ることができる、に慣れてしまう&TV(番組)自体がつまらないとなると、こうなるのは必然か。

昨年は大きな地震があったけど、今のところは大丈夫そう。
しみじみ、ゴロゴロしながら好きな動画を見ている事が出来ている事をありがたく感じる。


さて、今作品。
よくある?PT追放系、実は俺TUEEEかった系でしょうかね。

一話初見時に主人公の声で「あらら、これダメかも」と思ったのですが、女性キャラのヴィジュアルが割とよく出来ていた(お好みだった)ので、しばらく視聴をしてみた次第です。

物語は、PT追放された治癒士が実はめちゃつよキャラだったという事でベースの準備は完了。
あとは、すっごいちっちゃいエリアで、世界を危機に陥れる邪竜の復活がああでこうで。
それを何とかする的な・・・。

でも、実はいろいろとツッコミどころはあるもののストーリーラインは割としっかりとしていたような気がしています。
それぞれの出来事について、一応、その理由と言うか根拠についての描写がしっかりとあったという点が大きいのかと思います。
ま、重ねて言いますが、ツッコミどころはあるのですけれども。

恐らく、なのですが、この作品が抜群の高評価という事はないと思います。
ただ、レビュータイトルにあるように、いい所や好きな所が見つかれば、楽しめると思います。
(なんでも、そうだろっていうツッコミは甘んじて受けますw)

個人的には、追放モノって、ヒドイ扱われ方をしてPTを追放された後って、だいたい良いPT、PTメンバーとめぐり合って・・・ってパターンが多いので、私自身のお好みに合った展開になる事が多いので「お好み評価」がプラスになるのですが、今作もそのパターンでしたね。

少し話数的に時間はかかりましたが、最初のPTメンバーのナルセーナをはじめとして、アーミアやライラ、ジークなどと行動を共にすることになります。
色々とわだかまりがあったり、遠慮があったりする中から、PTらしく成長していく様子は好きでした。

また、中盤で少し描かれた、恋愛要素?も楽しかったですね。
ライラがちょっとしたお姉さん役としてナルセーナやアーミアの相手をしていたところは微笑ましかったです。

そして終盤で自分たちの街を守る為に団結して行動している様も割とよかったです。ラルマの自己犠牲を伴う行動も好きでしたし、わらわらと一応、目的を同じくして戦う様子が描かれていたところも良かったですし、小僧戦士たちにしっかりと役割と目的を諭すところなんかも好きでした。

また、裏で動いていたギルドのミスとやハンザムの動きも、若干のツッコミどころはあるものの、まぁ、整合性は取れていたのではないでしょうか。


総じてですが、物語の展開するエリアはちっちゃく、危機のスケールはでかい。作画は普通かそれ以下、キャラデザ(主に女性)はそれなりにファンが出来そう、ストーリーラインはなんとかかんとか及第点、一応、ポイントポイントには恋愛要素や、義理人情を刺激する要素を散りばめ、形にはなっていたとの評価です。

ただ、個人的には主人公の魅力がイマイチ、それと主人公が暴走(覚醒?)することについての建付について全く説明がなく、一言「勇者に変わる存在に~」的なコメントがあるのみ。
伏線というか、後に語られる真実という事なのかもしれませんが、この点においては今のところ全く説明がないので「ぶん投げ」と見えています。



・・・ま、個人的に好きなパターンを内包する作品として、下駄をはかせてこの評価なので・・・。

「素人(何の?)には少し厳しい作品かもしれませんな」


以上です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

CfrzK48306 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

私としては圧倒的にお気に入りだが世間の評判は悪いようです

世間ではどうもいろいろ悪い評価がついているようですね。
ヒロインのナルセーナが非常に魅力的という以外は悪い評価が多い。
主人公が魅力的でない平板なキャラという評価も多いですが、私はこれはこれで新鮮だと思います。

まあ、なんにしろ、人は人、私は私です。
私としては相当にお気に入りの作品です。
音楽は並のような気もするけど、OPも良く、EDはもっと良いと思うので高評価です。
先の展開もいろいろ面白そうなので期待してます。

*あと、あえてほとんど関係ない事を書きますが、
これもまた追放系で世間ではヒロインが圧倒的に魅力的だが、それ以外で大きく叩かれている
「勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる ~この白魔導師が規格外すぎる~」という作品のアニメ化企画も遂行中だそうです(制作中止にならなければ良いのですが・・・)、私は楽しみにしてます。
どうも私は「世間では評価の低い作品愛好家」なのかもしれません。

見終わって
良いラストでした。主人公とヒロインの行動が感動的でしたし、悪い人と思ってた人か良い人だった点もよかった。エンディングも良かった。
長々、書いたけど、私としては「面白かった」の一言で十分な作品でしたね。

ラストと言っても物語としては一区切りにすぎませんけど。
二期以降がある事を期待してますが、世間での人気から難しいかもしれませんね。
前述の「全くの教科書通りの追放系でヒロインが超魅力的」と言われる作品。
「勇者パーティーを追放された白魔導師、Sランク冒険者に拾われる ~この白魔導師が規格外すぎる~」が私にとっての実質続編になるのかもです。

追放系に関して補足
また、レビュー作品と全然、関係ない事、書きますけど(ここはあんたのプログじゃないと言われそうですが・・・)、
凄い面白い「追放系作品」を見つけました。
ここ、最近、ヤフーなどの広告で盛んに宣伝してるので知ってる人も多いでしょうけど「貸した魔力は【リボ払い】で強制徴収~用済みとパーティー追放された俺は、可愛いサポート妖精と一緒に取り立てた魔力を運用して最強を目指す。」という作品です。
無料の三話を試し読みしてみましたが、あまりの面白さに止まらず、広告を出している電子コミック会社から出ている三巻をクーポンは使ったけど有料で一気読みしてしまいました。
この作品って追放系とリポ商法の闇とウラミの魔太郎(古い・・・)をミックスしたような作品でまさに異色の変革派追放系作品ですね。
普通の追放系作品と違って登場人物の多くに闇や下衆さや悪を感じる部分が俊逸です。
例えば普通の追放系なら主人公を追放したパーティが自滅していくのに対してこの作品は主人公が能動的・積極的に動いてバーティを破滅させていく感じです。
そしてサポート妖精のえげつなさと下衆さ、胡散臭さは半端ではないし、主人公やヒロインまで「復讐とはいえ、そこまでやるか?」と思ってしまうくらい復讐心や悪意で行動してしまい闇を感じてしまいました。
ていうか、もしかしてこの作品「追放系」と見せかけた別ジャンルの作品なのかもしれない。ちょっとだけ「笑ゥせぇるすまん」っぼさも感じた。
この作品、早くアニメ化されないかな?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.1

原作者含め制作陣は、この作品「特有」の良さを語れるのだろうか?

【物語】 1.0 / 5.0
 もはや具体的なことを書かなくとも、「典型的な追放系なろう作品」と言えば物語の八割は理解できるだろうストーリー展開だった。
 無能扱いされている主人公の治癒師は実は高い能力を持っており、追放したパーティーはその穴を埋めきれずに崩壊し…、とずっとテンプレ通りの展開が続く。
 序盤のパーティー追放編が終わってからも、他のなろう作品同様にダンジョンだのギルドだのスタンピードだの、既視感詰め合わせセットのような内容の連続にあくびが出る。、
 物語・脚本・演出にオリジナリティや目を引く要素は皆無であり、評価に値しない。媒体が許すならもっと口汚く罵ってやりたいレベルで酷い。

【作画】 1.0 / 5.0
 中盤、明確に作画崩壊していたため、最低点をつけた。
 物語・脚本がテンプレ通りで魅力がないうえに、作画まで崩壊したのでは話にならない。
 人物の作画のレベルが低ければ、戦闘描写などの作画もかなり質が悪いし、演出も「なにこれ…?」と素人でも首を傾げるレベルのシーンがいくつもある。

【声優】 1.5 / 5.0
 物語の中核を担うキャラクターの声優に、オタク趣味のタレント・アイドルとして名を馳せている宮田俊哉が起用されている。
 いわゆる「芸能人」の中ではアニメ演技はまあまあできるようだが、本職の面々に囲まれるとさすがにボロが出ており、お世辞にも上手とは言えない。
 物語・作画のレベルの低さを憂いた首脳陣による客寄せパンダとしてのキャスティングかもしれないが、そもそも宮田俊哉を起用することで引き寄せることができる客層が、このようなくだらない作品を楽しむことはできないだろう。
 関係者やファンを不幸にする、完全に無駄なキャスティングである。

【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.0 / 5.0
 物語の項でも述べた通り、「追放系なろう作品」としてあまりにもテンプレ通りのため、キャラクターも評価に値しない。
 何かほんのわずかにでも新鮮味やオリジナリティのある要素をひねり出してくれれば、覚悟を済ませている「低品質なろうアニメ」の視聴者であるこちら側もそれをすくい上げて「ここは良かったよね」と言えるのだが、そんな点は一切感じ取れなかった。



【総括】 5.5 / 25.0 (平均 1.1)
 物語には光る原石のような点は一切なく全てが何かの後追いでなおかつ冗長。作画のレベルもかなり低く、視聴者を惹きつける要素は皆無。キャラクターも、物語と同じく既視感のある背景を持ち、使い潰された属性の者ばかり。
 あまりにも酷い。
 こんなに個性のない、つまらないものを作り上げるのは一種の才能なのだろうか。
 そんな才能、不要だが。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

71.8 5 続編で異世界なアニメランキング5位
鋼の錬金術師 シャンバラを征く者[ハガレン](アニメ映画)

2005年7月23日
★★★★☆ 3.9 (578)
3797人が棚に入れました
舞台は1923年のドイツ(ワイマール共和国)にあるミュンヘン。この頃のドイツでは、第一次世界大戦敗戦後の、インフレに伴う貧困に喘ぎながら、それでも人々は懸命に生きていた。

アニメ最終話で錬金術世界から現実世界へと飛ばされたエドワードは18歳になり、元の世界に戻る為にロケット工学を研究していたが、先の見えない現実に焦燥していた。その頃、エドの同居人で「自らの手でロケットを作りたい」と夢見るアルフォンス・ハイデリヒは、パトロンを得て念願のロケット製作に着手する。しかしその裏には謎の組織・トゥーレ協会の陰謀が隠されていた。

声優・キャラクター
朴璐美、釘宮理恵、豊口めぐみ、大川透、内海賢二、根谷美智子、麻生美代子、津嘉山正種、小栗旬、小栗了、沢井美優、かとうかずこ
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

TVシリーズから劇場版へ1期の完結編!!

鋼の錬金術師のオリジナルストーリー(テレビ版1期)の完結編を映画化

・劇場版 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者
・鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星

劇場版は2作ありますが、こちらは1作目の作品です。

ストーリーは1期TVシリーズから繋がる設定で、荒川 弘原作の『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』や漫画を網羅している鋼ファンであっても1期視聴(全51話)は必須となっています。
1期で完結した鋼のキャラの「その後」に会えるハガレンファンのための作品です。
{netabare}
TVシリーズ1期のおさらいですが、エドはアルを助けるため命を懸けた人体錬成を成功させます。しかし代償として錬金術の世界から現実側の世界(ドイツ)へと飛ばされてしまいます。

お互いの生存すら確認できずバラバラになってしまいます。この劇場版は兄弟が再び出会うための冒険ストーリーなんです。

あの人体錬成から時は経過し、それぞれが背負った境遇で自らを奮い立たせています。

エドワード・エルリック
現実世界に飛ばされてしまったエドも18歳になり背も伸びて大人の雰囲気に。過ぎた年月が内面の成長と外見に現れています。残念なことに1期の頃の無邪気な表情は影を潜めています。帰還する手段が見つからず諦めの境地にいるようで、どこか冷めています。

アルフォンス・エルリック
エドと旅をした期間の記憶を失っています。再会を夢見ていて強い意志が感じられます。兄と同じ赤いマントで金髪を結んでいて1期のエドを彷彿とさせています。

ロイ・マスタング
1期で大総統の戦いに勝利するも、左目を失っています。彼もまた様々なものを背負い辺境の地で地位を捨て警備の任務に就いていました。暗い表情で強気な態度は影を潜めています。

ウィンリィ・ロックベル
18歳になり顔の造りや表情も少女から大人の女性へと成長しています。エドの無事を信じ彼の体に合う新しいオートメイルを製作し帰りを待っています。

ノーア
映画オリジナルキャラ。現実世界の住人で千里眼を持つ少女、相手の気持ちを読みとる不思議な能力を持っています。彼女はエドと同様この世界に居場所がないと思っています。他人に無関心だったエドも共通点があるノーアとの出逢いをきっかけとして自分を取り戻していきます。

現実世界と錬金術世界は同一時間軸になっています。平行世界の存在を示すために登場しているヒューズ、グレイシア、キングブラッドレイはお馴染みの面々です。しかし外見は同じですが違うキャラクターとして登場しています。
{/netabare}
映像は「鋼」のカラーやヨーロッパ調の世界観が1期同様うまく表現されていました。1923年のドイツを再現しているようで製作スタッフが実際のミュンヘンの地図を見て勉強したようです。ストーリーの表現する舞台のデザインが素晴らしく表れています。

現実世界と錬金術世界の双方を描いた壮大なスケールで展開するストーリー。エルリック兄弟の絆を感じさせられたり仲間との絆や親子の愛情、皆の心の動きも繊細に描かれています。
盛り沢山でこの枠では足りない位です。
原作とは違う結末を迎えるエドとアル2人の兄弟を最後まで見届けて下さい。観る価値がある劇場版でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 55
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

消化不良に終わってしまった

世界観:7
ストーリー:5
リアリティ:6
キャラクター:5
情感:4
合計:27

ふたつの世界に引き裂かれたエルリック兄弟は、それぞれ再会を願ってその手段を探し求めていた。兄、エドワード・エルリックが飛ばされてしまった先は、西暦1923年……やがて世界大戦につながる動乱の予感をはらんだドイツ・ミュンヘンであった。得意の錬金術を封じられてしまったエドは、弟の面影をもつ若者アルフォンス・ハイデリヒの力を借りて、科学技術の粋・ロケット工学の力で故郷へ帰ろうと試みていた。だが、なかなか手がかりは得られず、エドは焦燥をつのらせる。
(公式HPより)

初期TV版の鋼の錬金術師が面白かったことから視聴しました。

賛否両論あるようですが、私は残念ながら否のほうでした。TV版の、兄弟が兄弟のことを想い、自己犠牲をした結果、兄弟が異世界で離れ離れになって、それぞれ自立した道を歩むという終わり方が綺麗だったので、{netabare}兄弟愛を引き続き描いて、また一緒に旅ができるという終わり方は退行的に感じてしまったのがひとつ。{/netabare}

一番気になってしまったのは{netabare}残されることになるウィンディのこと。ウィンディはエドをずっと想っていたことが(成長を考えたオートメイルを作っていたということで)描かれているのですから、まだエドがいなくなtた世界を受け入れられていないのです。この状況でエドに加えアルもいなくなったら…。{/netabare}蛇足であり、バッドエンドとなる作品だと思ってしまいました。

リアリティ面でも、現実世界が舞台になれば、この世界の物理法則に従っていない部分があればどんどんツッコミが入りますし{netabare}(あの鎧の集団は、高所から落ちてなぜ潰れないのかとか、過剰なアクションとか){/netabare}、そもそもここで描かれた大事件が現実世界の歴史に残っていないのことも。パラレルワールドですと言われるのかもしれませんが、何でもアリで節操がないでしょう。

この作品自体の難しさがあり、私も拾えていない部分は多いかと思いますので、見直したら評価が変わるかもしれませんが、好きな方には恐縮ながら現状はこの評価で。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

原作を愛していた私には好きになれなかった…。

ハガレンの原作は完結まで全て既読。

アニメは見ていない。

「原作知ってるんだから,劇場版だけ見ても楽しめるはず~。」

なんて気軽な気持ちでいたら,ちょっと痛い目見ました(笑)

この劇場版は,2003年のアニメの続編になっていました。

原作とは違った展開でアニメを終了していたため,序盤の話の展開がまったくわかりませんでした(泣)

「え,エド何言ってるの?」「アルどうしたの!?」と混乱におちいりましたww

後から,「あーアニメ版の続きなのか。」と気付きましたが^^;

なので,ハガレンの原作ファンの人は注意です!


●ストーリー
アニメ版最終回から2年後。

エドは元の世界(錬金術世界)に戻るための方法を探していた。

ある街へ向かう途中で出会った女性・ノーア。

彼女には触れた人の心を読む力があった。

エド,ノーア,そしてこちらの世界(現実世界)でのアル,錬金術世界でのアル。

いろいろな人物の想いが混ざり…。


●感想
正直おもしろいとは思わなかったかなー…。

途中で飽きていた^^;

エドとアル(鎧)の絡みが,この劇場版には非常に少なかったのが,おもしろくないと感じた原因かなー。

エドとアル(鎧)の絡みが1番好きなのに。

何なの,あのアルww エドの真似?www

バトルもいまひとつ盛り上がらないし。

最初のハスキソンとのバトルはよかったのになあ。

逆に1番笑わせてもらったのは,アームストロング少佐ww

顔の横でキラキラしている星に爆笑wwあれはナイス演出!

そしてマスタング大佐。

なんだろうなー,彼は。

好きになりたくないキャラなんだけど,嫌いにさせてくれないんだよww

今回もかっこよかったしなー。

エドは文句なしにかっこよい。

ただ,オープニングのアニメーションで,妙にムキムキだったのが気に食わなかった。ドラゴンボールかと思ったww


●まとめ
結論。

原作を愛していた私には,このアニメ版は合わなかったようだ(汗)

文句ばっかり言ってごめんなさい(笑)

原作が完結していない時(リアルタイム)に見ていれば,感想はまた違ったと思うんだけど^^;

原作読みなおそー。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

66.7 6 続編で異世界なアニメランキング6位
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (174)
490人が棚に入れました
学校では空気な高校生、三森灯河はクラスメイトとともに勇者として異世界に召喚された。 女神ヴィシスによってクラスメイトたちが次々にS級、A級と能力を見出される中、灯河は最低ランクであるE級と宣言され『廃棄』対象となってしまう。 生存率ゼロの遺跡に廃棄された灯河はハズレ枠と貶された【状態異常スキル】を駆使して遺跡脱出を試みる。 その日から、女神ヴィシスへの復讐の炎を宿した青年は人畜無害な人間をやめ、心の奥底に隠していた本性を明かしていく…… 「はじめようか、生存競争を」
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

テンプレ化して飽きました。右肩下がりはがっかり感が強い。

 10話で中断します。未来の王うんぬんでさすがにシラケたというか、配信が進まないせいか集中力が切れたというか、結局完結しなさそうなのでどうでもいいというか。

 冒頭の導入はクラス転移からの追放ものとしてテンプレではありますけど、クズ女神が良くちょっと引き込まれました。「楯の勇者」「回復術士」「即死」のような作りこみがあるのかなという期待がありました。

 ただまあ、面白かったのは3、4話くらいかな。飽きてきたのがヒョウ柄のお姉さん(顔)が出てきてくらいからですね。

 異世界転生ものは最近の作品は冒頭は工夫がありますが、どうもテンプレ化する傾向が強い気がします。右肩下がりはがっかり感が強くて最悪なんですけど。時間の無駄とはいいませんけどね。ここまで見させてもらったので。

 評価は…異世界転生ものの標準が2.5だとすると、作画は3.5。ストーリーは冒頭の期待からの右肩下がりのマイナスがあるので2にしておきます。

 


1話 私はこの設定が好きなのかも。作画も良いので数話見てみたいです。

{netabare} 異世界ものはどうしようかな、と思っていましたが、dアニメ1話のサムネのお姉さんがエロくて悪そうなので確認。その通り…いえ、想像以上のクズでうれしくなります。

「ありふれた職業」「楯の勇者」「即死チート」などのテンプレフォーマットの1つといえばわかりやすいでしょうか。

 さて、現在作品が多すぎて1話切りの場合はレビューはしない方針で、つまり本作については、2話以降も見るつもりです。理由は一つ、いや2つか。

 1つめの理由は、無駄に作画というか画面がいいんですよね。今回はEDで流れたOPの出来は大したものです。

 制作は「魔都精兵のスレイブ」「Extreme Hearts」を作ったSeven Arcsという会社で作画だけなら結構いい会社です。ですが、SynergySPという「変人サラダボウル」「カッコウの許嫁」などのいいんだけどちょっと微妙な作画でおなじみの会社が協力するという不思議な体制です。

 2つ目の理由は「ありふれた」「楯」「即死」の3作って、考えてみれば1期だけならそんなにつまらないわけじゃなかったです。というか結構好きです。ですので、ひょっとしたら私は「クラスで転生(楯は違うけど4人でした)」「クズ女・イキリ男が出てくる」「はずれスキル・ステータス・レベル」「仲間外れ・追放」「主人公の悪い笑顔・復讐」のパタンが好きなのかも。{/netabare}


2話 導入回ですね。すでにタイトル回収している感じですが、面白い感じです。

{netabare} 今回は導入その2でしょう。いきなり強くなってしまいました。すでにタイトル回収が完了しそうです。それを全部セリフで説明してくれます。そして、よくわからないコーラとビーフジャーキーを得ます。
 通常の作品ならボロクソに非難したいところですが、異世界転生ものの作品としての型としては、見せ方は工夫した方じゃないでしょうか。今回対応を迫られたクリーチャーはなかなか不気味な造形でよかったです。

 いきなりみんなの希望を背負ったりしましたが、それだけあの女神はひどい奴なのでしょう。それが毒親と重なるのかな?そういうところはちゃんと導入として描けました。
 そして、その衣装どうなってんの?というエロい乳の王女?聖女?的な人と来週出会うのでしょう。3話のサブタイは「邂逅」らしいので。これで復讐劇の前提となる下準備が完了するのでしょう。4話以降が結構どう展開するか楽しみです。

 エロでもグロでもいいですが、このドロドロした雰囲気は継続してほしいなあ。主人公の悪い笑顔が期待感を盛り上げます。

 作画で、異世界としてはかなりいい画面のときと変なヌメっとした作画のときとのギャップがすごいのが難点といえば難点でした。全体の印象として5話くらいまでは余裕で面白く見られそうなので、視聴継続でしょう。{/netabare}


3話 期待通りの復讐もの。B級の異世界転生はジャンルのテンプレが心地良い。

{netabare} 期待通り皆悪い顔をしてます。最高ですね。そして委員長的ポジションの綾香ちゃんとエルフのお姫様とハーレムになるのでしょうか。
 期待通りエルフのお姫様のコスチューム…胸のあたりはどうなっていかわからない馬鹿みたいなデザインでしたが、それがこの手の転生ものではマナーですので問題ありません。

 いろいろ類似例は思いつきますがやっぱり「ありふれた職業」が一番似てるかな?もうちょっとクズがクズの方がいいですけどね。「回復術士」くらい?

 もちろん設定や展開はある種テンプレなんですけど、むしろ復讐の痛快さを楽しむためにはそれでいいと思います。俺TUEEE系の復讐劇ならそういうジャンルとして、わかりやすく脳みそ停止で見られる方向なのは非常に好感が持てます。いまのところかなり面白いです。

 スライムはさすがに「ん?」と思わなくはないですが、独り言じゃない状況説明を入れるためのある種の工夫にはなっています。

「杖と剣のウィストリア」はテンプレ故につまらないし切ったのに、こちらの作品はテンプレ故に面白いし継続しています。その違いはジャンルの好みが大きいとは思います。テンプレ故にどこで視聴者を楽しませるか。刺激をどこに持っていくか。
 ギャグ、無双、エロ、暴力…どんなものでもいいですが、テンプレの場合真面目にやりすぎるとよくない気がします。「杖と剣…」は真面目にやってテンプレです。これはいただけません。シラケます。本作は「こういうのが見たいんだろ?」感が読者・視聴者サービスになって面白さに繋がっています。


 で、作画です。地上に出て気が付いたのが輪郭線…というよりその内側のハイライト?これは工夫ですね。森の中にいても人物が分かりやすい一方、浮くこともなくかえって背景になじんでいました。全体としてB級の異世界ものの中では画面的にはかなりレベルが高いと思います。

 ということで多分最後まで見られそうな展開です。{/netabare}


4話 何が面白いかわからないけど面白いです。ヒロインへの嗜虐心かなあ?

{netabare} なぜ、こんなテンプレが面白いのだろうか?という疑問を持っています。不思議なくらい24分普通に面白く見られます。もちろんテーマとか感動とかいう点では0点に近いです。
 ですので、酷評するレビューやXなどがあっても、理解しますし反論もできません。ただ、私はわけもわからないのに面白いです。

 設定が一人で孤独になっていろいろ工夫してるうちに強くなる系は好きかもしれません。復讐もので目標に一本筋が通っているというのはありそうですし、比較的暗いドロドロした作品だというのはあります。それと、ヒロインがエロいとか、ヒロインが可愛いとか、女神がド外道とか、悪い奴が分かりやすく死ぬとか、サブがクズばっかりとかでしょうか。
 ああ…そうですねえ。無理しているヒロインにちょっと嗜虐心をくすぐられるのはあります。

 ヒロインの不思議なOPEDのCGいいですね。OPの剣舞とか結構ビジュアル的に引き付けられます。EDもなかなか面白い見せ方(太もも→乳、乳→脇というフェチ)ですし。と考えると、やっぱり全体的にレベルが高いのかなあ。


 4話の欠点を上げれば、食事シーンの食事がメチャメチャまずそうで「まずい」って言うだろうなあ、と思ったら「うまい」といういい笑顔にちょっとずっこけました。
 それとスケルトンキングを追ってミルズに来たという脚本にすればいいのに、たまたま「スケルトンキングが必要か…生息地は…ミルズ!?」はないでしょう。{/netabare}


5話 お前は本当に護衛必要か?違う動機が作れれば1ランク上の作品になるのでしょう。

{netabare} すべてがテンプレに進んで行く安心感がいいですね。S級の男2人の末路がどうなるか予言できそうです。女神さまがどうなるかが気になるところですが、1クールじゃあそこまで描くのは話のテンポ的に無理だろうなあと思います。そうなるとよほど期待値を超えてくる何かがないと作品としては残らないと思います。

 しかし、独特のCGです。人間対人間のバトルはもっさりして迫力が全然ないですが、単体で見ると悪い造形じゃないんですよね。

 エルフの姫様がピンチでしたが、どうなるか一瞬たりとも心配しませんでした。「服を脱げ」という魅力的なセリフで終わりましたが、礼装?関連が簡単に解決するのでしょう。そもそもお前本当に護衛いるのか?と思ってしまいますが。そこに上手い理由やストーリーが作れればこの作品は1ランク上になると思いますが、このレベルだからいいのかもしれまえん。

 最後まで見ると思います。これから先はメモ程度のレビューになると思います。{/netabare}


6話 中途半端な感じはある。もっと徹底してドロドロさせた方が良かったです。

{netabare} 口先で遣り込める…というのはよほど練らないと説得力がありませんので、今回の話ですと工夫が必要でしょう。セラスに対する暗い欲望というのは悪くないですが、だったらもっとドロドロした話にした方が中途半端では無くなります。

 女神の配下の娘も同様で、あそこまで描写するなら視聴者層は狭くなりますが、全体的に「回復術士」くらい徹底した方がいいです。この手の話はいずれにせよ視聴者は選ぶでしょうから、特徴があった方が結果的に名は残るでしょう。{/netabare}


7話 主人公が善人化しないで欲しいんですけど。そこは押し倒せよ。

{netabare} いやそこは押し倒せよ…と思わなくはなかったです。どっちからでもいいので。エロ描写が欲しいというより性行為を示唆するところで場面転換でもいいですから、そこは人間の欲望への耐久力の低さを見せてほしかった。

 エロ描写は異世界ファンタジーだとやりすぎるとノイズになることがありますが、この作品は人の悪意や本音が大事な作品です。主人公とヒロインだけそこから浮いてしまうと、全体が嘘っぽくなります。

 ここの部分で、急に主人公が善人化したなあというがっかり感がありました。主人公の善人化、聖人化は作品の陳腐化の大きな要因です。これは期待外れになっていくんでしょうか。

 と、思ったら、ヒョウのお嬢さんで何かありそうですね。来週どういう展開にするか、ちょっと楽しみです。楽しみですが、ここで理屈をつけて主人公が善人にならないようにお願いしたいです。{/netabare}


8話 結局復讐の端緒にもつかないで1クール終わり?期待とずれましたね。

{netabare} 魔女に会うために居場所を知っているイヴを助けて逃げ出すという話それ自体は流れとして自然だし、冒険譚としても成立していると思います。

 ただ、主人公の復讐と絡まない時間が1話以降あまりに長い気がします。一番そこを見たいのに、クラスの内紛と委員長みたいな子がちょこっと出て今のところ進展がありません。魔女にまず会うのが目的なので話の展開はわかりますが、その復讐劇を外すと単なるチート持ちの異世界転生ものです。

 もちろん、今時の異世界ものですので「俺たちの戦いはこれからだ」で、続きは本を買ってね、というのは仕方ないかもしれませんが、これでは本作で楽しみにしていたVSクラスメイトの復讐の方向性すら見えません。つまり、期待から外れている分、面白く感じなくなっています。

 話全体の展開と構成について、理屈はわかるしラノベで読めばそうでもないかもしれませんが、1クールアニメの出来としてはどうなのよ?という気がしてきました。次回9話。イブと少女を助けて、魔女と合うための旅をして出会って終わり?魔女の正体はなんでしょうか?まあ、普通に考えればもったいぶっている以上、女神の分身でしょうけど…せめてその辺の工夫は欲しいかな。

 主人公が善人化しちゃってるし…どうしましょう?最終話を待ってそこの到達点を見極めてから戻って見るのも手かなあ…{/netabare}


9話 1クールアニメで今新キャラ仲間にして、どうするつもりなんですかね?

 はじめの設定は悪くないし、9話に至っても平凡というほど平凡になっていない気もするし、女神のことを忘れてないようですけど、ちょっと飽きてきました…クラスメイトとどうなるか見たいから見ますけどね。8話9話でキャラ増やしてどうすんの?という気もします。

 原作通り論争がありますけど、私は少なくともきりがいいところまで終わらせるべきだと思います。エピソードのカットやテンポを速めてある程度の冒険は見せてもらわないと、1クール異世界もので記憶に残っている作品はほんの数作しかないです。記憶に残らないのが良いジャンルではありますけどね。

 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

またなろう系か、と思いましたが出来が良い。感情がしっかり動く良作

1話 3.8
さて、いつものですね。
いつものはクオリティが低いことが多くて警戒して見ましたが…。

いやこれは良い作品ですよ。

見ていて感情がしっかり動きました。
ヘイト役が本当にムカつくんですよ。
最初の不良から、クラスメート達。先生、女神…。
割と本気でムカついて。

こいつらはざまぁされる役目ですが、ざまぁされる奴がムカついていないとざまぁしても嬉しくない。

いや実に良いですね。ヘイト役がしっかりムカつく。これができないなろう系がどれだけ多いのか。

ヘイト役がムカついて、だからこそ主人公に逆転して欲しいと思える。
そして逆転してくれるからこそ、面白いのですよ。

追放された主人公の絶望から立ち上がる様子まで、感情の動きがしっかりしていて共感できました。

主人公にしっかり共感して応援している状態なら、主人公がなんかチートだった、となっても、良かったね、と応援できるわけですよ。

追放系に何が面白いんだかさっぱりわからない作品が多いですが、それは要するに追放する側がムカつかないどころか正当に思える、主人公の方がムカつく話が多いからです。
それでは主人公がチートでも全然嬉しくないわけですね。ムカつく奴が一方的なチートでムカつかない一般人を蹂躙する話という、気持ち悪いものが多くて…。

求められているのはこれですよ、これ。

絵柄は100%好みでもないですし、作画クオリティが高いとまでは言えませんが、この感情を動かす力がしっかりある点で、本作はなろう系でも良い作品です。
で、良い作品ならなろう系は、本来好きなジャンルなので視聴確定です。

いや追放系でも、こういう出来の良い作品なら大歓迎ですよ。
主人公の逆転劇が楽しみです。

全話感想
まあまあ良かったです。
特にヒロインのセラスが結構肉食系でガンガン攻めてくるところが良かったですね。
可愛かったです。

まあ主人公の動機も応援できてヒロインが可愛くて… じゃあ申し分ないのかというと一点なんだかなーってところは有りました。

ステータス、レベルのの意味がわからない点ですね。

主人公は早々にLV1000を超えちゃうんですが、対比として他の勇者はLVが2桁程度なんですね。

そうすると普通に考えると圧倒的な、無双系だと思うわけですよ。
しかしその割には主人公は普通に相手にビビったり危険に備えたりして、実際に怪我をすることもあって…。
なんか良くわかりませんでした。

レベルがある世界で、LV1000とLV10が戦ったらLV10が何をやってもダメージは与えられず、LV1000が攻撃したら一発で死ぬのが当然ですよね。

高レベルになった時点で、状態異常スキルを使わず素手で戦っても強くなったと思っていました。でも一度も素手で戦うことはありませんでしたね。

…いやだったらレベルを出す意味なくね?

LVを出すなとは言ってません。むしろLVってのは便利なんですよ。
主人公がLV1000だったらLV10000の相手を出せば勝てるわけがないと言えるし、LV10の相手なら楽勝だって言える。

相手に負ける可能性が残るのであれば、相手がLV30なら主人公はLV50、くらいにしとけば良くないですか。

LVが意味ない世界ならLVを出す意味がないし、負けるハラハラを描きたいなら圧倒的高レベルにする意味がわからない。

という点が気になってしまって、なんだかなーとなりました。

LVがあったら嫌がる人も居ますが、私は別にLVが嫌では無いだけに、出しておいて適当にするのが嫌でした。

まあ文句が長くなってしまいましたが、そこを無視すればなかなか良作でしたよ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ISEKAI-NAROU

見事なまでにコッテコテなザ☆スッキリざまあオレツエー。
何故かべらぼうに作画がいいゲーム系無双復讐劇。

作画監督・原画・絵コンテ・演出:湖川友謙というレジェンドの無駄遣い。
※ステータスオープン有り。アレルギーのかたはご注意ください。

OP・どうでもいい
ED・いい声

ウォリアーやウィザードではなくデバッファーが主役。初期魔法はパラライズ・スリープ・ポイズンと単純だが強力。一応勇者だもんね。CGの凝ったモンスターデザインも秀逸。ヒキの絵はややCG感あり。なろうなのでご都合アレルギーの方は厳禁。

現在のステータス
LV1789
MP59037
他5367

パラライズLV3
複数対象指定/任意解除/部位解除(頭部)
ポイズンLV3
複数対象指定/任意解除/非致死設定
スリープLV3

05
はいはい、やっぱりいつものやつ

今までのバトルシーンは麻痺&毒で動きのある絵がなくても成立してたが剣士加入でどうなるかと思えば…。うん、いつもどおりでした。迫力も説得力もない殺陣とすら呼べないダサいアクション。まあこれが配信アニメの限界か。大作ソシャゲのゼンレスゾーンゼロのCGアニメは凄まじいクオリティの素晴らしいデキなのだが、流石にアレは予算が違い過ぎるので比べるのも酷というもの。でもいくら予算があってもどうせ中抜きするし、単純な技術だけを比べても研鑽の機会がないのでもう完全に負けてると思う。

今は萌え絵のアドヴァンテージだけで勝負できてるが、韓国中国が世代交代して萌え絵ネイティブによるクリエイティブが主流になったらあっさり逆転されそう。しかし我がジャパンには彼らが決して踏み込めないHENTAI領域が残されている。そしてこの弱者に寄り添うなろう作品もなかなか他国には生み出せないはず。シノギの習作の粗悪品と思ってたなろうアニメだが、実は日本が差別化できるところはこういう作品なのかも。

ジャパニメーションが世界で人気!ってのは別に優れているわけではなく、他国の大人はプライドや世間体とかで美少女アニメなんて恥ずかしくて作れないからで、偶然が産んだ隙間産業でしかない。アメリカなんていまだに男が女性アーティスト聴いてるだけでチー牛扱いされる差別大国だし。令和になってすら、いい大人がアニメなんて見てるのバレたらひと昔前の日本とは比較にならないくらいに迫害される。しかしそこを狙い撃ちする戦略しかジャパンには残されてないのかもしれない。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

81.1 7 続編で異世界なアニメランキング7位
ゼロの使い魔 三美姫の輪舞(TVアニメ動画)

2008年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1711)
11054人が棚に入れました
念願の再会を果たしたルイズと才人。才人の話では、森の中で倒れていたところを美しい妖精に助けられ、なんとか一命をとりとめたらしい。以前よりも才人との距離が近くなったように感じたルイズは自分の気持ちに素直になりたいと思うようになる。\nアンリエッタの命令でメイドのシエスタたちと共に、不思議な力を持つという妖精を探す旅に出ることになったルイズと才人。その旅の道中、才人の自分に対する気持ちに不安が募るルイズは、ついつい才人に冷たく当たってしまい二人の関係はギクシャクしてしまうのだが…。

声優・キャラクター
釘宮理恵、日野聡、堀江由衣、川澄綾子、井上奈々子、いのくちゆか、能登麻美子、辻あゆみ、小杉十郎太、井口裕香

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

だわささんはいった。全てかわいいルイズに帰結していると思います、と。

記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。
 言い切っているような表現も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。
 
 魔女の宅急便のキキとルイズ、実は類似点がある。
 ルイズとキキの類似点は背丈格好や魔法を使うことばかりではない。
 二人とも、「魔法はほとんど使えない」という特徴がある。サポートしてくれる人たちの絡み方が類似している。登場人物たちはまるっきり似通っていない。しかし、「ルイズやキキ」を助けてくれる人たちは大勢いることに注意してみるといい。
 エンディングラストの辺りで、仲間だらけになっているのがわかる。

『個人的な推論に則った構造解析
 ルイズのライヴァルと物語の仕組み方について』
 ルイズのライヴァルは、各章ごとに変更されていることに気づいた人はどの程度いただろうか?
 飽きさせないために同じ人物を選んでいない。
 最初は微熱のキュルケだった。彼女は熱しやすく冷めやすい。才人が登場してから間もない時期にライヴァル状態になる理由として、そういう『性格』が必要だったのだろう。
 次は姫様ことアンリエッタ。彼女は戦争のせいで精神的に追い詰められていた。そして恋人まで失う。元々アンリエッタの性格はかなりまじめだ。その彼女が才人に惹かれてしまう状況を作り出すことのほうが難しい。何より、アンリエッタはルイズの旧友であり親友でもある。ぐらついてしまうほどの難しい立場の構築のために、第二期があったといっても言い過ぎではないというのが、筆者の見解である。
 第三章ともなると、一見して何かを考えているのかわかりにくいタバサがライヴァルになる。当然にして物語はタバサが注目点を集める。彼女は王族の直系であるために陰謀ものになるのはある意味自然だったろう。そして次に登場してきたのは、ティファニアだ。すると次はティファニアが物語の鍵を握ることになる。そして物語はティファニアの事情を理解する展開になっていくのだろう。
 もう一つ大きな要素があるのに気付いた。それは、ライヴァルとしてのハードルが高くなっていくことだ。アンリエッタと抗争してしまえば、権力差のせいで勝機はない。しかし、女性の登場人物である以上、才人と絡ませるのは自然の流れでなので、どこで組み込むのかという課題になる。なので、ラスト近くにアンリエッタを配置するという手立ても考えられるが、抵抗不能状態だと物語が崩壊する。それで中途半端な第二期に選ばれたのだろう。おそらく……ラストの展開は、もう最初期から決まっていたとわかる。伝説のガンダールブの内容が描かれ、そのための女性キャラクターが用意されていた。
 このゼロの使い魔は、すべて女性キャラクターに基づいて製作されている、というのが筆者の見立てである。そして、もう一つ重要な展開がある。それは必ず才人に恋することだ。しかも、章が進むごとにルイズのライヴァルと才人の仲は深くなっていく。さらにいえば、ライヴァルが強力になる分、試練を乗り越えた結果としてルイズと才人の絆は深くなる。そういう造作なのだと考えてみるとわかりやすいのではないか。そうなると、才人とティファニアの仲は、過去のどのライヴァルよりも強力に結びつくことになるはずだ。そして最終章であることから、極限近くまでルイズは追い詰められることになるだろう。

 結果として、すべてはヤキモチを焼かせて常にルイズを動かし続けることが目的だ。
 だわささんはいった。
 全てかわいいルイズに帰結していると思います、と。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 25
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

サモン・サーヴァント再び(*゚ー^)/'`*:;,。・★☆

■シリーズ第三弾『三美姫の輪舞』ρ(^-^*)ノ イッテミヨー!
才人の命を賭けた活躍により、トリステイン王国とアルビオン王国の戦争が一段落 (*´ο`*)=3フー
一度は命を落とした才人の命の恩人とは…!? σ( ̄∇ ̄*)アタシ
数々の事件の黒幕とは…!? σ(゚∀゚ )オレ
平穏な日々を取り戻しつつあるトリスティン王国と魔法学園に襲いかかる魔の手が再び襲い掛かってくるのです♪
恋の行方の方もルイズの新たなライバル出現にもう大変w
『三美姫の輪舞』では色んなキャラの今まで見せたことのない表情が見れるのが見所ですよ♪


■総評
シリーズ第三弾となる『三美姫の輪舞』では物足りなさを感じる人は多かったと思うのです!
σ( ̄∇ ̄*)アタシ的には
ルイズと才人の関係に…( ̄△ ̄;*)イラッ
前半のストーリー展開に…( ̄" ̄;*) イラッ!
過剰なお色気(ルイズ以外w)で笑いを取ろうとするボキャブラリーの無さに…(*;`O´)oイラッ
って感じでした!
『双月の騎士』での命を賭けて好きな人を守ろうとしたルイズと才人、最後の別れで挙げた結婚式などの展開が見事に台無しになる展開でした(^.^;
{netabare}
才人が使い魔じゃなくなった時や、ルイズが魔法を使えなくなった時など、ルイズの揺れる恋心が描かれてましたけど、そんなルイズの姿を見てとっても違和感を覚えました…c(゚^ ゚*;)ウーン
{/netabare}
才人の性格と行動パターンはもう充分理解しているはずなのにね…
なんか恋愛模様が逆行している印象でした♪
ただ、ルイズも貴族の位を捨ててまで友を助けようとするのは昔のルイズでは考えられない行動だったんじゃないかなって思います。
ルイズの一人妄想芝居とか新たな一面が見れましたしね (^ー^* )フフ♪

後半の展開はまさにタバサちゃんの回でしたね♪
過去のトラウマから心を閉ざしていたタバサちゃんが『三美姫の輪舞』では人間らしい温かい表情を見せるので本当に可愛いですよね!
世の男性諸君の心を鷲掴みにしたことでしょうねw

まぁ色々不満はあったのですけど、ゼロの使い魔の新しい側面もみれたので良かったと思います♪


■OVA『誘惑の砂浜』について…
ゼロの使い魔の方向性の本質を見ることの出来る作品ですね…
ダルタニャン物語をモチーフにしていることを完全に忘れてますよね(^▽^;)
悪いとは言わないですけど…なんかもったいないなぁ…
ゼロの使い魔シリーズの品位を下げる象徴的な作品と言わざるをえないです(ノ_-;)


■MUSIC♫
OP曲『YOU'RE THE ONE』
 【歌】ICHIKO
 小気味良いテンポで爽快感のあるエレクトロニカなナンバー
 張りのあるICNIKOさんの歌声がとってもカッコいいですね♫

ED曲『ゴメンネ♥』
 【歌】ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(くぎゅうぅぅぅ)
 (〃´o`)=3 フゥ アリエナイ…
 なんだか釘宮さん歌上手くなった!?ってちょっと思ったけど…気のせい??
 エフェクター効果なんて言わせないんだからねw


2012.08.12・第一の手記

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

(レビュー初投稿です)この作品ばかり視聴している訳にもいかないのですが・・・^^;

この作品は、「ゼロの使い魔」の3期に相当する作品です。物語に繋がりがあるので、1〜2期を未視聴の方は是非そちらからの視聴をお薦めします。

2期の視聴が終わって即3期の視聴を始めてしまいました。
もう完全に今期の作品の視聴がおろそかになっています^^;
でも、2期の終わり方が私にとってあまりにも劇的だったので、視聴優先度がぶっちぎりで高い作品になってしまいました^^;

こうして視聴を始めた訳ですが・・・今期の面白さも半端ありませんでした^^;
才人とルイズの掛け合いは相変わらずなのですが、周りのキャラの気持ちが移ろいでいくのが少しずつ見えてくるのが、半端無い面白さの理由です。

アンリエッタ王女・・・前期までは目線を下げて自分の気持ちを押し殺していました。
自分の立場・・・その他諸々の事情だって全て分かっています・・・
だからこれまでその一歩を踏み出すのを耐えてきたんです・・・
でも彼女は女王である前に一人の女性・・・
咄嗟の仕草や言動・・・そして感じる温もりに感情が抑えきれなくなる、という事があっても仕方無いと思います。
それが悩める原因でもあるのですが・・・そんな彼女がとても愛おしく思えてきました(//∇//)

シエスタ・・・貴族でも無ければ魔法が使える訳でも無い彼女ですが、女王陛下から賜った「才人の専属メイド」という立場から前期以上に存在感が半端ありません。
一途で純粋で、そして時にはちょっぴり大胆な彼女・・・
恋敵に対する口撃のレベルが着実に上がっています。
そして、好きな人とは常に一緒に居たいと思うのは当たり前で、彼女も普段はそんな感じなのですが、時と場合をわきまえられるのが、彼女の最大の魅力だと思います。

この二人については、これまでもレビューに記載してきましたが、今期私の中で躍進したキャラがタバサでした^^
これまで言葉数の少なく寡黙で本ばかり読んでいるキャラ・・・でもそれは背負ってきた過去に原因があるから・・・程度で正直あまり注目していきたキャラではありませんでしたが、今期の彼女は大活躍です。
彼女は禁忌を犯します・・・その代償を支払うべく時の過ぎるのを待つ彼女・・・
貴族だから覚悟はしているつもりです・・・
これまで幼い頃母が読み聞かせてくれた1冊の本が彼女の支えでしたが、彼女の大切な人達が脳裏をよぎり決心を鈍らせ渇望を促したのもその本がきっかけでした。
彼女を待ち受けるのはどんな奇跡でしょうか・・・気になる方は本編をご覧頂きたいと思いますが、私は感動の嵐でした^^;
今期のタバサ・・・彼女の一挙手一投足からは目が離せませんでした^^

オープニングテーマは、ICHIKOさんの「YOU'RE THE ONE」
エンディングテーマは、ルイズ(釘宮さん)の「ゴメンネ♥」

1クール12話の作品で、前作から間を開けずに視聴しましたが、今期もしっかり堪能させて貰いました。
キャラにもすっかり愛着が沸いたので、早く続きが視聴したくて仕方ありません^^;
引き続き「ゼロの使い魔F」を視聴したいと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22

84.0 8 続編で異世界なアニメランキング8位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1248)
7543人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 33
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

さらに面白くなったような

やはり圧倒的な軍事力を見せつける

獣人を手元に置いて凌辱している皇帝のとある息子が自衛隊の軍事力(女性自衛官によって銃剣でぼこぼこに)にも関わらず国家転覆のようなことをするわけだが、{netabare}実は獣人に操縦されていただけの切ない男。{/netabare}

炎龍編とは名ばかりでそこまで力入っていないというか。犠牲は多いが、そこは軍事力もとい装備の力。

{netabare}ラストにここぞとばかりのカップリング。縦ロールさんに至っては妊娠とは。男勝りな娘もお姫様抱っこで恋心芽生えるし。自衛官は男比率高いから良かったね。{/netabare}


OP
GATE II 〜世界を超えて〜 歌 岸田教団&THE明星ロケッツ
ED
いつだってコミュニケーション 歌 テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)
GATE IIも良かったなあ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
13. 開宴
講和への道を模索する日本政府とピニャ。その一環として、帝国の郊外にある皇室庭園で園遊会が開催されていた。招かれたのは、帝国貴族である元老院議員とその家族たち。講和交渉への協力を得るため、力を持つ議員を一家一族丸ごと招待したのだ。おいしい食事が振る舞われ楽団の演奏が流れる中、迫撃砲の実演や自動小銃の射撃体験が実施され、その圧倒的な性能に驚愕した議員たちは講和を決意する。そこへ現われたのは、主戦派であるピニャの義兄ゾルザルとその部下。不穏な動きを察知した伊丹は、事前に議員を秘密裏に離脱させていた。

14. 帝都激震
突然帝都を襲った地震。街は激しく揺れ、あちこちで建物の被害が発生していた。ピニャやハミルトンたちもこの世の終わりかと震えていたが、居合わせた伊丹と菅原はいたって冷静。ピニャは再び揺れが来ることを知り、地震に慣れている伊丹たちに同行してもらい、父のモルト皇帝の元へ駆けつけた。皇宮でモルトと顔を合わせた一行。そこにゾルザルが日本人女性を連れて現われた。一目見てわかる虐待の跡に激怒し、ゾルザルに殴り掛かる伊丹。抜刀するゾルザルの部下。第三偵察隊との戦闘が始まり――。

15. テュカ・ルナ・マルソー
ゾルザルに囚われの身となっていた民間人を、無事助け出した伊丹たち一行。アルヌスへと戻って来た伊丹は、柳田から炎龍退治に行くことを勧められたが、部下の命を危険にさらすわけには行かないとこれを拒否。しかし同じ炎龍が原因でテュカの精神が危うくなっていることを知る。ヤオから父が炎龍に殺されたと聞かされたテュカは、父の死を認めることができず、伊丹を父親と思い込むようになっていたのだ。テュカを呪縛から解き放つためにも炎龍を倒して欲しいと頼むヤオ。そして、伊丹の決断は――。

16. 炎龍再び
テュカを救うため炎龍を倒すことを決意した伊丹は、テュカ、レレイ、ロゥリィ、そしてヤオと共にエルベ藩王国へと向かった。それを知った狭間陸将は航空偵察の要請や陸上支援の準備を命令。戦闘拡大を危惧して伊丹だけを行かせたのに、あっさりと命令が出たことに呆然となる柳田だったが、さらに狭間に促されて、診療施設で療養中のエルベ藩王国のデュラン国王に会う。話し合いの末、国境を越える許可を得た柳田だったが、診療施設を出たところで、密命により暗躍していたデリラに遭遇する──。

17. 決戦
炎龍が出没するロルドム渓谷に来た伊丹とテュカ、レレイ、ロゥリィは、炎龍退治を依頼して来たヤオとダークエルフの戦士と共に、大量のC4爆薬とLAM(対戦車弾)を持ち、炎龍の巣があるというテュバ山に向かった。地下を嫌うロゥリィを見張りとして残し、巣のある洞窟の奥へと進む伊丹たち一行。巣には主の姿は見当たらず、すぐに爆薬の設置作業を始める。そのころ外ではロゥリィが遠く羽ばたく炎龍を発見。しかし、電波障害で伊丹には伝えることができず、伊丹立ちの予期せぬタイミングで、炎龍はその姿を現わした。

18. 魔法都市ロンデル
ついに炎龍を倒した伊丹たちは、多くの犠牲を出しながらも、テュカを父の死のトラウマから救い出すことに成功した。その伊丹を待っていたのは、任務を放り出して炎龍退治に向かったことに対する2週間の停職と第三偵察隊隊長職の解任の処分。しかし新たに特地資源状況調査担当を命じられ、特地を堂々と自由に移動できるようになる。停職期間が明けた伊丹と一行は、導師号に挑むレレイが学会発表をする会場のある、学問の街ロンデルへと向かった。一方そのころ帝都では講和に向けた式典が開かれていたが――。

19. 危険な姉妹
帝都で行なわれていた式典会場で突然倒れたモルト皇帝。これを機に、不利な講和を良しとしない皇太子ゾルザルによるクーデターが始まった。ゾルザルは皇帝に代わり、自らが国を統治することを宣言。日本から金品を受け取っていたとして講和派議員は軟禁され、帝都は厳戒下に置かれ街への出入りが制限された。汚い手で自衛隊の評判を貶めようとするゾルザルの部下に対し、強い憤りを感じるピニャ。一方、伊丹たちはロンデルでカトー老師の姉弟子であり、レレイの義姉アルペジオの師でもある魔導師ミモザから『門』の秘密を聞かされるのであった。

20. こいびと
皇帝の不在の隙に権力を掌握したゾルザルは、意に沿わない者への弾圧を始めた。『皇帝の主権および権威を擁護回復するための委員部会』による恐怖政治を合法化するオプリーチニナ特別法が発布され、講和派の議員たちが次々と逮捕されていく。ロンデルを訪れていたレレイも命を狙われ、伊丹はレレイたちと共に姿を隠す決心をした。一方講和派の重鎮であるカーゼル侯爵はテュエリ家に避難していたが、委員部に見つかりテュエリ家の娘のシェリーと共に脱出。シェリーは慕っている菅原を頼って、外国協定に守られた翡翠宮へと向かう。

21. デッドライン
翡翠宮を守る薔薇騎士団と、シェリーとカーゼル候を捕らえようとする掃除夫との死闘が始まった。死にゆく者を前に自分の覚悟を語るシェリーに、この事態を引き起こした菅原もまた、この犠牲は自らが背負うべき罪であると覚悟を決める。政変により講和派の身の安全が危ぶまれる状態となったが、日本では、ある作戦を実行すべく嘉納外務大臣と夏目防衛大臣が首相官邸に直談判に訪れるなど、講和の芽を守る努力が続いていた。一方伊丹たち一行は、レレイに導師号の試験を受けさせるため、再びロンデルの街を訪れていた。

22. 奴隷服を着た皇女
翡翠宮攻略の失敗に業を煮やしたゾルザルは、帝国の正規兵を投入。事態は第二段階に突入した。導師号試験を迎えたロンデルでは、暗殺工作の調査をしていたシャンディーが4日ぶりに帰還。伊丹達は試験会場でのレレイ襲撃計画を知る。会場には騙されて刺客となった者が複数紛れている可能性が高く、控室でも警戒を怠らない伊丹達。そして目に止まった不審な老賢者を伊丹は刺客と推理し、警告してみると案の定手からはナイフが。引き続き警戒するなか試験が始まり、いよいよレレイの番が来る――。

23. 空挺降下
帝都では薔薇騎士団と帝国兵との間で、同胞同士の戦闘が続いていた。被害者が増え続ける中、講和の芽を守るべく、翡翠宮にいる日本人と、講和派貴族を救出する空挺降下作戦を決行する自衛隊。先行する特戦群は帝都西門を確保し、第3偵察隊は講和派議員が囚われているバスーン監獄を制圧。空挺部隊が降下を開始し、落下傘が空を埋め尽くす。一方、ピニャが囚われの身となっていることを知った伊丹は、救出のため帝都に急いでいた。

24. 斯く戦えり
ピニャを救うべく帝都に駆けつけた伊丹。第3偵察隊の面々と再び行動を共にする事になり、ピニャの奪回と皇帝の救出のため皇城へと向かう。城内では、自衛隊に手を貸したとして、ゾルザルがピニャを責めていた。そこに現われた伊丹達。ゾルザルは怪物ジャイアントオーガーをけしかけるも、ロゥリィとレレイがあっさりと撃退。さらに伊丹に一対一の勝負を挑もうとするゾルザルだったが、自衛隊の狙撃手による一発が近くをかすめ、動きが止まる。伊丹はいつでも頭を撃てると冷たく告げ──。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

見どころは少ない

Web小説原作作品の2期。

「炎龍編」とサブタイトルが付いているが、意外とあっさりと倒しちゃったなぁ、
2期はそれが目的じゃなかったん?と思ったんだけど、
wikiによると、実際には1期の11話から2期の前半部分が炎龍編で、後半部分は「動乱篇」になるらしい。

なので、2期だけでみると、1話から6話までが炎龍編だが、
6話からは展開が変わるので、厳密に言うと実質は1話~5話までが「炎龍編」になるんじゃないかと思う。


☆物語☆

1期のコメントを書いてないので、2期の感想を書く都合上ついでにここに書かせてもらうけど、
まず、最初の設定から首を傾げるような展開の話だなぁ、とは思っていた。

突然ゲートが出現して異世界と繋がった、というのは良いとして、
異世界の人々が日本に突然攻め入ってくる、というのはどう考えてもおかしい。
普通の人間なら、まずゲート自体への驚きがあるはずだし、
その向こうの世界を知ろうとするのではないのかな?

全く未知の異世界に、いきなり思考停止状態で何万もの兵士を送って、
しかも無差別にその世界の人々を殺戮するって、
いくら中世ぐらいの文明しか無いとしてもなぁ。。

まぁ何故こんな設定にしたかと考えると、以後物語の都合上、自衛隊自体を「侵略者」ではなく、
「善」として描くための大義名分だとは思うけど。
(途中で炎龍退治して感謝される、っていうのも自衛隊を善として描くためのもの)

まぁそんなご都合主義から始まった物語ではあったけども、
美少女キャラたちの魅力と、自衛隊の無双っぷり(実際はただの弱い者いじめなんだが)などが可笑しく、
1期はそれなりに楽しめたんで良かった。


で、肝心の2期だけど、

やや呆気ない感はあるものの、炎龍を倒すまではまだ良いと思うんだけど、
その後があんまりしっくり来ない。
帝国内の講話派とクーデターを起こしたゾルザル政権との内紛的なところが物語のメインで、
ややシリアスな展開なんだけども、これが浅軽い。

1期からの既定路線だけど、講話派&自衛隊がやはり「善」として扱われ、ゾルザル側は専制的な暴君であり、
「悪」として描いているのは、どう見ても明らかだけど(テューレの策略はあるとしても)
これが、果たしてそうなんだろうか?と感じる。
日本側が帝国側に求めている講和交渉も、完全に不平等条約なのは明らかなのに、
そこには殆ど触れないんだよね。。

そもそも自衛隊が帝国を侵略したから、こういう帝国内の内紛が起こったんであって、
最初の強引な設定で、帝国側が日本に攻め入ってきたという「帝国側を悪」に見立てた大義名分はあるとしても、
死ななくて済んだ、本来罪の無い帝国側の兵士を、自衛隊は何人殺したんだい?
反対に2期で帝国側が自衛隊側、日本人を殺したのは何人?
{netabare}民間人1人が拷問受けただけのように思えたし、伊丹のキレっぷりにも違和感を覚えた{/netabare}

やはり自衛隊は先制攻撃を受けたという大義名分はあるとしても、
「侵略者」であることには変わりなく、そこを棚に上げて、
自衛隊万歳、という一方的な正義、倫理観の押し付けを視聴者に与えるような描き方は、
如何にもラノベ的なご都合主義臭さがあって、浅いと思う。

「自衛隊側が悪」であり、主人公伊丹に関しては、上からの命令を受け入れざるを得ず、
異世界侵略に対する苦悩や葛藤を抱く、という描き方ならまだ多少の深みはあるんだけど、
1話で何の躊躇いもなく人殺しておいて、肝心の頭の中はコミケ行きてぇ、っていう思考の持ち主だもんなぁ。。
ハッキリ言って普通の人間ならあり得ないし、伊丹以外の自衛隊員も躊躇なく殺戮し、
殺した後も何も感じてないようで、人間らしい感情が全く描かれていない。

まぁもっと極端な話で言えば、単純に「深み」を出すなら自衛隊側が無双じゃなく、
自衛隊員もそれなりに死ぬように描けばいいんだと思うけどね。


まぁそもそもの自衛隊の描き方がおかしいというのは取り敢えず於いといて、
(色々思うところはあるけど、頭空っぽで観ればそこまで問題はない)

自分が2期を観て一番不満に思っている点は、
萌え&ハーレム要素、特にロゥリィ&レレイのエロ&デレが足りない、ということ(笑)

特に、恐らく本作で最も人気があるキャラだと思われる、ロゥリィが後半かなり隅に追いやられている感がある。
結局物語に大して期待できないとしたら、期待できる点としてはキャラしか無いのに、
一番人気のあるキャラが隅に追いやられているような扱いは、これは解せない。。


☆声優&作画&音楽

1期同様に全ての点で質的には及第点が与えられるものだと思うし不満なし。

声優に関して注目したいのは、うる星やつらで「ラム」を演じていた、平野文さん。
現在60歳らしいけど、改めて一聴して判るあの声、やっぱ凄いですねぇ。。

A-1ピクチャーズは今期3本作ってたと思うけど、よくクオリティ維持できるなぁと。
アニメーターのみなさん、ほんと体壊さないで貰いたいですわ。。

音楽に関しては、1期同様のアーティストで疾走感のあるOPは作品とも良くリンクしていて格好良く、
また、キャラクター3人が歌ってるEDも好印象。


まとめ

なんで原作者が、自衛隊万歳的な描き方をするのか不思議でならなかったけど、
どうも調べてみると元自衛官なんだとか。。

頭空っぽで観るなら、それなりには楽しめると思うんだけど、
(自衛隊TUEEEE!かっけー!幼女萌えブッヒィィィ!ってノリで観ればいい笑)

2期に関してはエロ&デレ要素が薄いので、正直見どころはあまり無いように感じてしまった。
菅原の決断は男としては格好良い!?かも知れないけど、やっぱり物語としては浅軽いなぁ。。
結局アイツのせいで何人死んでんの。。ちゃんと都合の悪い部分もしっかり描かなきゃね、と思う。

冷静になって客観的に物語を見てしまうと(観てる時はあまり深く考えずに楽しもうと思って観ている)
ここまで観る側に偏った正義と倫理観を一方的に押し付け、
弱い者いじめ的な殺戮を正当化するような描写があるアニメは、なかなか無いんじゃないかな。
「自衛隊」というリアリティのある呼称を使うなら、もう少し内容に深みを持たせて欲しいもんだ。

まぁ子供の観るアニメに何真面目に突っ込んでんだよ、と言われればそれまでなんだけどね。。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

86.1 9 続編で異世界なアニメランキング9位
劇場版「幼女戦記」(アニメ映画)

2019年2月8日
★★★★★ 4.1 (482)
2534人が棚に入れました
統一暦1926年。ターニャ・フォン・デグレチャフ少佐率いる、帝国軍第二〇三航空魔導大隊は、南方大陸にて共和国軍残党を相手取る戦役を征す。凱旋休暇を期待していた彼らだが、本国で待ち受けていたのは、参謀本部の特命であった。曰く、『連邦国境付近にて、大規模動員の兆しあり』。新たな巨人の目覚めを前に、なりふり構わぬ帝国軍は、自ずと戦果を拡大してゆく……時を同じく、連邦内部に連合王国主導の多国籍義勇軍が足を踏み入れる。敵の敵は、親愛なる友。国家理性に導かれ、数奇な運命をたどる彼らの中には、一人の少女がいた。メアリー・スー准尉。父を殺した帝国に対する正義を求め、彼女は銃を取る。

声優・キャラクター
悠木碧、早見沙織、三木眞一郎、玄田哲章、大塚芳忠、飛田展男、濱野大輝、笠間淳、林大地、小林裕介、土師孝也、小柳良寛、高岡瓶々、森川智之、福島潤、田村睦心、戸松遥、チョー、稲垣隆史

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

メアリー・スーがメアリー・スーを名乗る限りメアリー・スーたるのであれば改めてメアリー・スーとは何なのか模索してみた

Arcadia投稿の小説が原作のラノベアニメとして2017年冬にテレビシリーズが全12話放映されたのも記憶に新しい異世界転生ファンタジー×架空戦記モノの直接的な続編


狡猾な性格のサラリーマンが逆恨みが原因で死亡
不神信者が故に神=存在Xの怒りを買い、魔法が実在し世界大戦を控えたヨーロッパに似た異世界に金髪碧眼の幼女「ターニャ・デグレチャフ」として転生させられる
ターニャは不可避の大戦を前に無力な幼女のまま死ぬわけにもいかず、自ら志願兵として戦線へ打って出る
ターニャの思惑は溢れ出る魔力と機知に富んだ頭脳と平滑流暢な弁舌で部下達の士気と戦果を上げ、出世してから安全な後方任務に就くことだった
ターニャの活躍で属する“帝国”は“協商連合”や“共和国”との戦いには順調に勝利を収めていく
が、そんな矢先に帝国へ牙を向いたのは徹底した共産主義を掲げる大国の“連邦”であり、ターニャと部下達もその戦線へ送られることとなる
理不尽さを感じていたターニャだったが、徹底的に嫌悪していた共産主義者への憤りをぶつけるべく、連邦の政治的面子を徹底的に破壊する【連邦首都襲撃】を立案する
そんな前代未聞の作戦を目撃したのが、ターニャ達を苦しめたあのアンソン・スーの愛娘にして、アンソンの死をきっかけに義勇兵に志願した「メアリー・スー」だった…


と、いうわけで今作が題材にしてるのは人類史上もっとも悲惨な戦争として著名な“独ソ戦”であることは明らか
さらに原作ではどうなのかよく存じませんがテレビアニメ版では極力オミットされていた政治や思想や宗教感の対立が物語の構造上、強く押し出された一作にもなっており、架空戦記モノでありながら立派な戦争映画に仕上がっています


そもそも戦争という非生産的な行いに対して否定的な立場であるターニャでしたが、今作中では共産主義者=コミーを徹底的に批判、罵っており、その感情的な動機で作戦を進めた結果、皮肉にも戦争が泥沼化するキッカケを自ら作ってしまうことになります
映画の冒頭でシューゲルは戦争を加速させるのは“感情”だと言っていますが、ターニャはコミュニストアレルギーという個人的な“感情”で連邦首都を破壊します
さらにこの後のクライマックス“感情”を爆発させて戦う敵に対して冷静さを取り戻したターニャが“感情”を廃して戦えば勝てることに気付くのが面白い
まずココが一番目の観どころとなるでしょう


そして今作、遂にターニャにとって最大の障壁となる“この世界で最強の魔導師=メアリー・スー”がとうとう戦線に登場することとなるのです


テレビシリーズでは群像劇を彩る、戦線とは別の国に生きるサブヒロインの一人…ぐらいにしか思ってませんでしたが全く持って迂闊でした;
そもそもメアリー・スーという名前の時点で気付くべきでしたが、この娘は【実質的にこの世界における真の主人公】と言ってもいいかもしれません


実はメアリー・スーという呼称そのものが英語文学圏、特に二次創作界隈において本家本元のキャラクターを食ってしまいかねない、<THE 厨二病設定なチートキャラ>を揶揄する隠語として機能しています
そして同時にメアリー・スーとは作者の願望の自己投影である、と常に批判に晒される、言うなれば“痛いキャラ”のことを指すのです
具体的には極端に若く、劇中のどのキャラよりも秀でており、孤軍奮闘の大活躍の後に、その死に皆が涙する…というのがテンプレートです


今作のメアリー・スーは父を愛し、祖国を愛し、慈愛に溢れ、何より信心深く神を愛したことで神=存在Xから愛された者なのです
で、あるがゆえ今作世界中では桁外れの魔力と加護を行使することが出来るのです
観る前は『ガルパン』ぐらいのアクションシーケンスを期待してたのですが、メアリー・スーが戦線に登場してから『ガンダム』か『魔法科高校の劣等生』が始まったのかとすら思いました
その圧倒的パワーで亡き父の仇であるターニャを執拗に追い詰め、彼女が思うところの【正義】の名の下にターニャを討ち取らんとし鬼気迫る表情と戸松遥渾身の芝居で襲いくるシーケンスは背筋凍る圧巻の迫力です


王道で行けば残忍で冷酷なターニャこそがヒールで、父の仇を取ろうとするメアリー・スーがヒーローなのでしょう
だからメアリー・スーは“実質的に主人公”なのです


とwこwろwがw


このメアリー・スーはやっぱり主人公のなりそこないかもしれないのですw
ターニャに固執する身勝手さ、歳相応の思慮の浅はかさ、政治や戦略への無配慮、直情的な独断専攻などが目立って描かれ、ターニャと相対的に全く持って知性を感じない【劇中最大最強最低最悪のバカ】であることは明白


『オーバーロード』や『ゴブリンスレイヤー』といった昨今のラノベ原作アニメを見渡すと、このようなメアリー・スー的なポジションのキャラをあえて登場させ、イキって出て来たは良いがバカをみたあげく散々酷い目にあってから死ぬ、という展開がトレンドなのは間違いないでしょう


たぶんこーゆーのを流行らせてしまったのは『ガンダムSEED DESTINY』が一因だと思います


逆に『サイコパスSS1』では明らかにこのシリーズのメアリー・スーとして登場した霜月美佳を、これが上手く成長する姿を描いたことでヒロイックな作品に軌道修正したのが印象的でした
メアリー・スーはぶっ殺すのがトレンドかもしれないが、あえてコレを一段階上にレベルアップさせてやるのも選択肢というわけです


さて今作のメアリー・スーそのものですが、こうもあからさまにメアリー・スーを名乗る以上、今後はその有り余る力で散々ターニャを追い掛け回した挙句、最後の最後でターニャに勝利を収めるか、一矢報いてから盛大な死を遂げてもらうと大変個人的には望む展開であります(笑)


正直とても面白い映画ではあったものの、当初あまりレビュ執筆には乗り気ではなかったのです
が、三日三晩メアリー・スーのことが頭から離れず、なんとかしてオイラのこのバカ野郎愛を記したい
と、こうしてキーボードの前に座った次第であります


まあクライマックス、数で勝る連邦があの戦線から手を引いた理由がほとんど描かれてなかったのが不満なのですが、それに付けてもメアリー・スーの装備する演算宝珠がまさかのスキー板で“アニメ史上初じゃないか?と思うほど丁寧にスキーのエアトリックで戦う姿が描かれた”のには思わず感無量でした
この時期の楽しみはFISの中継観戦か雪山アクティビティと相場が決まってますから(お
ですからその辺はもはやプラマイゼロといったところですよ
是非このシリーズの続きを、というかメアリー・スーの行く末をオイラはゆっくり眺めたいと願っております


1回目は新宿のEJアニメシアター(旧角川シネマ新宿)で観たのですが、2回目は立川シネマシティのシネマツーcスタジオの「幼女の皮を被った極上(化け物)音響上映」で鑑賞
岩浪音響監督も絶賛の太鼓判を押すほどの仕上がりで、それもそのはず
魔導士が飛ぶ度に強烈に歪んだ低音がサラウンドでうねりを効かせて飛び交いまくるし、貫通術式が放たれる度にそれはそれは凄まじい破裂音を浴びせられます
これまでの爆音上映の類の中でも1,2を争うのではないかという、ちょっと他の映画では体感出来ない音でしたね


3回目観ました
立川シネマシティ、シネマツーaスタジオでの極上爆音上映「限定魔導爆音上映」です
これで確信しましたが間違いなくオイラが今まで観てきた全ての映画の中で最も音圧が強く、尚且つそれがずっと続く映画が今作ですね
ティゲンホーフ戦線での大砲の炸裂音の連続、ターニャとメアリーの空中戦での歪んでうねる低音、そして戦闘機の地響きのようなエンジン音
このようなデカくて歪んだ音がずっと続く映画ってのは今作以外には無いでしょう
少なくてもアニメとしては世界的に見ても唯一無二だと思います
是非とも劇場で、可能であれば岩浪音響監督がオススメする劇場でご覧になって欲しい


4回目の鑑賞はイオンシネマ幕張新都心の8番スクリーン
幼女の皮を被った ULTIRA(化け物)9.1ch
ULTIRAとはイオンシネマの独自規格でIMAX程でないものの、他のスクリーンに比べ非常に大きいシルバースクリーンとDolbyATMOSにも対応した高品質な音響設備を持ったイオンシネマとしては最高峰のスクリーンです
これに近いのがTOHOシネマズの独自規格のTCXですね
まず画面なんですがこれは3D上映に対応する為のシルバースクリーンってことで若干色合いがくすんで見えます
正直これに関しては致し方ない
で、音響面ですがウーファーがスクリーン下で剥き出しになっているせいか、やや低音が強めに感じます
そして9.1ch仕様の恩恵を最も強く感じる(通常は5.1ch)のは背面スピーカーから台詞が聴こえてくるような場面です
具体的には第二〇三航空魔導大隊のモブ兵士達がざわめくようなカットや、モスコー襲撃の際にヴィーシャが公共放送をジャックした時など、後ろから聴こえてくるセリフがハッキリと聴こえました
細かいセリフを聴き取り方には最もオススメ出来るスクリーンですね


5回目の鑑賞はユナイテッドシネマ豊洲の4DX
劇中、空中を漂っているシークエンスが多いので結構な割合で座席モーションがフワフワと揺れていることが多いのと風がずっと靡いてるのも多かったです
冒頭のメインタイトルバックで泡による降雪の表現があったのには笑いましたw
宝珠が発動するたびにストロボによる眩い光が入るのもカッコよかったです
爆炎に呼応するスモークの演出はやたら濃い目でしたね
ユナイテッド豊洲は特にアナウンスしてませんでしたがこれはシネマサンシャイン平和島が言うところの所謂「効果マシマシ上映」に相当すると思いました
ロリヤが唾を飛ばすシークエンスで水飛沫を期待してたのですがソレは無かったです(笑)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 28
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今さらタイトルで敬遠もなかろうて

原作未読 TV版視聴済み


“存在X”とか説明なしに語られてるためTV版を視聴済みであることはお作法といってよいでしょう。
あいかわらず主人公が幼女である意味がわからない『幼女戦記』の劇場版となります。

たいしたこと書いてないけどミリタリ的見解はTV版のレビューに載せとります。
俺たたENDなTV版の最後覚えてます?※一応隠しときます。

{netabare}砂漠みたいな南方戦線に飛ばされて「どうしてこうなったー!?」ENDでした。
存在Xに対峙するには、信仰にすがるのではなくあくまで合理性で勝負する路線を突き進むのかどうなのか?と続編の注目ポイントをわたくしレビューで書いてますね。このモノの見方はブレてないです。{/netabare}

続きが気になる終わり方だったのでおおむね劇場版に期待するのはこんなところ↓
Q
1.答え出るん?
2.戦闘は派手になる? ※そこはホラ、、、映画だし(^^)

ざっくり回答は↓
A
1.出ません。
2.派手になります。市街戦闘ではぬるぬる変態的な動きをしてます。

スタッフや声優を引き継いで制作してるので大外しはありえません。安定して面白かったです。
ついでに、“信仰心と合理性”なのか“感情と理性”なのか?
“存在X”とターニャが対峙しての二項対立のような図式に見えてたけっこう重要な部分。
ターニャの対立軸として、この“信仰心”ないし“感情”を体現する存在が登場したこともファインプレー。もちろん{netabare}ターニャとの死闘の末戦死したアンソニーの娘。メアリー・スー(CV戸松遥){/netabare}のことです。

これで見やすくなりました。神VS人間よりも対立する両極端な人間同士のほうが物語が破綻しにくい。
己が正義とのぶつかり合いになって譲れない争いになりますし、元はといえば存在Xという同じ親から生まれた相反する二つの概念であるという深みとコクも出てきます。

【作品テーマ】

 存在Xとの落とし前をどうつけるのか?

⇒これは道半ばです。

【劇場版の面白いとこ】

 ◎ ターニャ VS メアリー・スー
 ○ 市街戦闘

きわめて劇場版らしい。劇場版に期待するところを満たした『劇場版幼女戦記』でありました。



※ネタバレ(もある)雑感

■世界観の意図

既視感のある国・人・軍事パーツを素直に楽しめる一方で、WWⅠとⅡをごっちゃにして~の史実との乖離や魔導部隊なる設定。純歴ヲタだとアレルギー出そうなのもわからなくもない。なんせ空飛ぶ人間が銃剣で戦闘機の翼をたたっ斬ることができちゃう世界ですから。これには一家言あって、


 これ外国でも流すんですよね?


アニメ大好きフランス・イタリアやアメリカ。ドイツも例外ではありません。それらの国を配慮して…なんてアホなことは言いませんよ。

 {netabare}ガチ史実ベースの世界作ってアナザーストーリー{/netabare} 

それに欧米人が耐えられるか?って無理だからちょっと外した世界観なのだと劇場版観て思いました。

選挙で選び渦中は熱狂した事実に蓋をして全部ナチスに罪を被せて、ニュルンベルク裁判の前と後とで分断を図り逃げ切ったドイツ。
反省したドイツを見倣え!って彼ら反省なんて微塵もしてませんけどね。「我々とは別のナチスなるもの」を作っておっかぶせただけです。もちろん賠償には応じてません。

次にアメリカ。原爆投下を正当化するストーリーは皆さん耳タコでしょう。自らの罪に向き合ってない点ではドイツと一緒。

イデオロギーにしちゃうのはどうぞご自由に!彼らの意見に乗ろうがかまいませんが、少なくとも私は日本国籍を有する者なら「違うだろ」と指摘し続けることがお作法であるとの考えです。

何が言いたいかっていうと、彼らのン百倍は反省している、なんなら反省しなくてもいいことまで、それにおかわりで“俺たちの反省はこれからだ”の勢いで反省している我々からすれば、

 {netabare}正当化だらけのお前らの豆腐メンタルじゃ受け止めるのは無理!{/netabare}

と思っちゃうんですよね。世界広しといえどもドイツ第三帝国を茶化せるくらいの表現の自由が認められてるのは我が国くらいなもんです。
ぶっちゃけ仮想ナ○スが活躍する作品なんてリアルに寄せすぎると×。これくらいのファンタジーっぷりでちょうどよいと思えるのです。そのうえでやや無理筋な作品設定については流れてる哲学が荒唐無稽でなければ無問題と考えます。


其の一:{netabare}「コミー(commie)」と共産主義者を忌避/軽蔑する単語をターニャ筆頭にガンガン発してます。

「なんでお前らソ連と組んでんねん?」みたいな。
日本に視点移せば、大日本帝国が必死でソ連食い止めてんのに何してくれてんだ?の心境です。レイトカマーのアメリカがアジア利権にちょっかい出すために日本を外そうとして失敗。中華人民共和国成立など共産国家の台頭を許し、朝鮮戦争からのベトナム戦争と余計な結果になったよな、と。
やや盛ってこれくらい言ったうえで、「でも今は仲いいよな」とするくらいでちょうどよいのです。{/netabare}


其の二:{netabare}義勇軍?メアリー・スーも狂気を帯びたちょっと危ない人設定です。

「正義を振りかざしてどんだけ無茶してきてん?」みたいな。
仮想連合国の象徴みたいな存在にメアリーを持ってきた意図。合わせ鏡と思いなさい!{/netabare}



■ドキッとくる至言

トンデモ設定もあるにはあるけど底流がしゃんとしてると私は思います。
たまにグサリとくる高速ストレートありませんでしたか?

・{netabare}「無能な働き者か…やっかいだな」

序盤。メアリー・スーの上官がメアリーを指しての一言。

 1.有能でやる気のある
 2.有能でやる気のない
 3.無能でやる気のある
 4.無能でやる気のない

リアルの現場でも3.が最も厄介であり、組織を破綻に導く存在として心にとどめて置かねばなりません。覚醒するまではひどかったですからね、彼女。{/netabare}


・{netabare}「まずもって勝つことが大事 正しく勝たねばなりません」
 「でなければいずれ歴史に笑われます」

参謀本部にて後方勤務の希望を伝えた時のターニャ。
勝ったほうが歴史を作るのはまさにまざまざと見せつけられているのが我々現代日本人でしょう。つまり転生前のおっさんターニャの知ってる歴史。賢者は歴史に学ぶ。よって、次は勝たねばなりません。
「思考放棄した俺の勝ちね」くらいの程度の低さを露わにしてるのが我が国です。軍事研究なぞしませんとドヤ顔で発表してる横で北朝鮮の核開発のために亡命する教授を輩出した某帝国大学とかなんのブラックジョークでしょう。「勝つために考えること」と「行使すること」は違います。

ガラスを拳で叩き息巻くお偉いさんに戦の収め方のプランはあるか?と問うたターニャさん。正しく勝たねばなりません。先述、日本を叩き潰したことでソ連の増長や朝鮮戦争ベトナム戦争へと発展した結果を見るにアメリカにとって正しい勝利だったのでしょうか?

リアルではこれがなかったのが大日本帝国の最大のやらかしです。正確には正しい勝利ならぬ正しい敗北のプランニング。戦闘で敗北しても戦争目的を果たす困難な作業をです。ぎりぎりで國體が守れたものの結果オーライ。次は結果オーライにならないように真剣に考えましょう。

でなければいずれ歴史に笑われます。
令和初頭の日本人が未来の日本史の教科書でどう書かれているかみものですね。{/netabare}



■(オマケ)主題歌について

{netabare}TV版の主題歌をアレンジ加えてもってくる演出にしびれます。
ターニャ役悠木さんが歌う「Los! Los! Los!」。このへん「トラ!トラ!トラ!」をなんかしら意識したのだろうと、“LOS”を調べてみましたが、スタジアムの名前だったりタイ王国の愛称だったりビンゴそうなのはなく、そのまま“LOST(喪失)”くらいの意味合いで受け取りました。

注)他のレビュアーさんからの指摘でLOSはドイツ語で別の意味があるらしいです。{/netabare}



これ2期ないと詐欺ですよ。待ってます!



視聴時期:2020年2月 

-------


2020.02.26 初稿
2020.09.21 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 59
ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

超贅沢な一品(一部ネタバレタグで隠してます)

 語り出し。

 映画の中でも戦争映画は好まれて題材にされる.
 なんでかって今を生きる全ての人にとって、かつて戦争があった。その土台の上で私たちが生きているという事を大小はあれど認識を共有しているからに他ならない。まぁ現在でも内戦やテロとの戦いで命を落としている人もいるだろう。そんな誰しもに共有される戦争と私達は無関係ではありえない。

 アニメ化から劇場版までの感想(ざっくり)。

 この作品は原作は小説、それからアニメ化して映画化されたという流れではあります。
 アニメでしか知らないのでそちらからの視点で語ります。
 この物語の時代背景はおそらくリアルの世界でいう、第二次世界大戦をモチーフにしてもし、魔法という技術が発達していたらといったある意味SFではありますが、その魔法という設定においては神秘性があり神の力という形で表現されているのでファンタジーの枠を出れていない。
 ただ、この物語の良かった部分というのは、魔法でなんでも解決できるねよかったね。という所ではなく、むしろ魔法が使えない者たちの描き方が良くできている。これはリアルをなぞった形ではあるので、ファンタジーだけれどどこかリアルとの結びつきを感じる。戦争というものを詳しく知らない人(私)でさえどこかリアルに感じられる空気感が作品全体にあります。これはひとえに小説の著者の世界観の構築の上手さでもあると思うし、それをしっかりと映像化している製作者の人達の力も大きい。そんな恵まれた作品だと私は思う。

 ここまでは実際にテレビシリーズから劇場版までを見たざっくりした感想です。アニメ版の方のレビューはしてないしするつもりも今のところないので。まとめてやってみました。
 
 劇場版としての出来はどうなんだ。
 最高級ですね。
 
 映画としての構成が良い。
 映画は時間が限られるので、変に登場人物を増やして、感情移入を誘うことに時間を取られていると作品全体のスピードが損なわれてしまうので、なかなか見るに堪えないものになりやすい。
 新キャラはいるし、スポットライトを当てているけれど、アニメ版を見ている人にとってはどういう動機で行動しているのかというのがはっきりわかるようになっているし、久しぶりに視聴した私でも、あの時と関係あるんだなと分かるようにフラッシュバックを上手に使っている。これは演出が良く機能しているのでストーリーのスピードを落とさずに楽しめる工夫がしっかりある。
 映像作品としての掴みが素晴らしく最初から全開です。
 個人的に映画で最高の構成をしてるなと思っているのがクリストファー・ノーランの「ダークナイト」です。みんな好きだと思います。シーンに次ぐシーンの連続で息もつかせぬ展開力は素晴らしい作品なんですが、この劇場版幼女戦記も同じように良い構成と展開力を持っている。

 キャラの評価と物語の評価それと演出について。
 ここからは少しネタバレが激しいのでチョキチョキします。
 {netabare}キャラと物語の評価が低くなっている点についてです。これまでの物語ならば文句なく☆4か5くらいはつけているのですが、今回はちょっと映画という事で戦闘シーンが凄いんですが、もの凄いんですが…やりすぎたよねw
 デグレチャフを親の仇とするメアリさんはキャラとしてちょっと強すぎます。魔力の高さだけで、デグレチャフの練度を凌ぐというやり方をしなければならなかったのは分かるんですが、街中にビームどーんを連発しまくってさらに、近距離での被弾でも生き残る強さについてびっちゃけやりすぎて物語の根幹を揺るがしている。
 何で揺るがされるかって、最初に書いたように、この物語は基本的にデグレチャフの魔法無双なんですが、その他の要素をリアルにする事で見れるものにしてうるというバランス感覚が実は非常に難しいのではないかと感じております。
 魔法が技術や戦略の枠内のハマっている段階までは良いと思いますが、それをはみ出ると一気にただの無双ものに成り下がる。デグレチャフの対抗馬として、ライバルとして出すにしても今後脅かされる脅威位が妥当なのではないかと思いました。残念ながら単純な力ではすでに圧倒しているわけで、今後メアリさんが兵士として成長するという余白がもう無いよなーってなりました(あっても描くのが難しい)。そういう意味で、キャラの描き方と物語の評価が下がりました。んでもって演出も過剰になっていると思われます。
{/netabare}

 背景がメチャクチャすごい!!パーツの作りがスゴイ細かい!!
 もうね、見てほしいです!マジですごい。
 しかもね、戦闘中のカットでちゃんと背景をカメラ(便宜上)動かして映像から伝わるスピード感を演出している。めちゃカッコいい。進撃の巨人越えたなってなってます。街中の戦闘の素晴らしさは見なければ損です。
 さらにこれまで以上に飛行機や大砲の書き込みが素晴らしいんです。さらに大規模空中戦をしているシーンなんかはもう圧巻です。
 第1次世界大戦でおなじみ塹壕戦での戦い方など、しっかりと書き込まれていて映画見てるなーってなります。アニメならではの絶望的な物量で攻められている感の出し方が上手いなと感じた次第です。

 脚本に関して
 タバコや酒の話をしっかり描いて良かった。個人的には戦争映画(アニメとは違う)に特にタバコは欠かせないものだと思っている(私は吸わないけれど)。
 セリフも良いんだけれど、細く入る感嘆語、感動詞ともいうのが良くて、こういうのが入るだけで、キャラクターの肉付きが良くなる。
 デグレチャフ演じる悠木碧さんの小さく鼻で笑ったような声が面白いし可愛い。他のキャラも同じことが言えますね。セレブリャコーフ演じる早見さんのため息とかも最高です。はい。

 かなり自分の趣味に寄ったレビューですが、まぁそういうもんですよねw
 個人的にすごく楽しめた映画でした。
 作画や背景、各パーツの書き込み。ネタバレのところでも書きましたが、市街戦の作画は本当に凄くて、それだけでなく、大規模空中戦も凄い。
 ストーリーが…とかそんな事はどうでもよくなる位には圧巻です。
 見ないと損です。ぜひ見てみてほしい。ストーリーも追いかけたくなったらアニメ版も見てみると良いかもしれません。そっちはそこまで保証はできないですけれどね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

73.2 10 続編で異世界なアニメランキング10位
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (379)
1414人が棚に入れました
公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを!ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放、バッドエンドで殺されてしまう...そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!!そして無事、破滅フラグを回避したカタリナに新たな危機が!?勘違い? 人たらしラブコメディの幕が再び上がる。

声優・キャラクター
内田真礼、蒼井翔太、柿原徹也、鈴木達央、松岡禎丞、岡咲美保、水瀬いのり、早見沙織、増田俊樹、和氣あず未、子安武人、上坂すみれ、白井悠介、小倉唯

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

なんだか物足りないような

続編は破滅フラグがもはや立てようがなくてひと段落しているのかドラマチックさに欠けている感じなのかなあ。
畑仕事に精を出して恋愛なんか興味ないという風だったけれども、意識させるような出来事ありで周囲の感情もはや駄々洩れ。
内容としてはそんな感じ。

うーんなんだか物足りないなあ。というわけで流し見してしまった。
声優は相変わらず良いんだけどね。

OP
アンダンテに恋をして! angela
ED
give me ♡ me 蒼井翔太
挿入歌
あなたがくれたヒカリ angela


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを!ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放、バッドエンドで殺されてしまう...そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!!そして無事、破滅フラグを回避したカタリナに新たな危機が!?勘違い? 人たらしラブコメディの幕が再び上がる。

第1話 破滅フラグを回避したので文化祭で浮かれてしまった…
公爵令嬢カタリナ・クラエスは、自らに降りかかる「破滅フラグ」を見事回避して、学園生活を満喫していた。そんなある日、学園祭が開催されることを知ったカタリナは気合充分。準備に追われるジオルドたち生徒会と別れ、どんな物を食べようかと考えるのだった。

第2話 悪役になってしまった…
生徒会が主催する演劇で、役者の一人が怪我をしてしまい、急遽代役を探すことになってしまう。開演までの時間が刻一刻と迫る中、ソフィアたっての希望で代役を引き受けることになったカタリナ。どこかで聞いたことがあるような内容の台本を受け取り、彼女は舞台に上がるのだった。

第3話 囚われの身になってしまった…
舞踏会に向かう途中、何者かに誘拐されてしまったカタリナ。自分が誘拐されたことに実感が沸かず状況を飲み込めていない彼女は、部屋を訪れた犯人に自分が誘拐された理由を聞くも、はぐらかされてしまう。一方、犯人からの脅迫文を受け取ったジオルドは、カタリナを救出すべく調査を開始するのだった。

第4話 色っぽい執事と仲良くお茶をしてしまった…
カタリナ・クラエス誘拐事件の裏で暗躍していたのは、思いも寄らない人物だった。真犯人から聞かされる事件の真相に驚くカタリナ。しかし、彼女の明るさに心を揺り動かされた犯人は、次第に自分のことについて語り始める。そんな中、カタリナは犯人にある提案をするのだった。

第5話 弟たちへの愛が溢れてしまった…
カタリナ・クラエス誘拐事件の解決から一夜明け、王宮では第一王子ジェフリー・スティアートが、婚約者であるスザンナ・ランドールに自分の弟たちの素晴らしさについて熱弁していた。時を同じくして生徒会室で仕事に追われるジオルドとアランは、兄と過ごした幼いころをしみじみと思い返すのだった。

第6話 ひと夏の冒険をしてしまった…
ジオルドの熱烈なアプローチにたじたじのカタリナ。前世でも恋愛経験のなかった彼女は、どうしたらいいかわからずにいた。そんな中、王家の別荘への招待状を受け取ったカタリナは、気持ちの整理がつかないまま、別荘を訪れることに。しかしそこには、「幽霊が出る」という曰く付きの森があるのだった。

第7話 願いが叶ってしまった…
魔法省で働くラファエル・ウォルトは、見学に訪れたカタリナたちと再会する。一同はラーナ主導の元、古物商から手に入れたという魔法道具の実験を行うことに。『夢が叶うドールハウス』と名付けられたボロボロのドールハウスを前にカタリナは、固く閉ざされていた玄関の扉を開けてしまうのだった。

第8話 お見合いしてしまった…
ニコルは、かねてより相談されていたお見合いを受けることを決める。応募者たちとお見合いを進めていくニコルだったが、カタリナのことを思い浮かべてしまい、縁談は中々まとまらずにいた。そんなある日、妹のソフィアから気分転換にとロマンス小説を勧められるのだった。

第9話 キースがいなくなってしまった…(前編)
ジオルドの事を意識してしまい、戸惑うカタリナ。次の日、実家に戻った彼女は気分転換のため農作業に勤しんでいた。作業を終えたカタリナは立派になった農園を見せようとキースの部屋を訪れる。しかしキースは、部屋に居らず、残されていた手紙には「家を出ます」と記されていたのだった。

第10話 キースがいなくなってしまった…(中編)
キースを探すため、ラーナの協力を得て旅に出たカタリナたち。キースが失踪したのが自分せいだと思っているカタリナは、訪れた街でキースの手がかりを必死に探すも、有力な情報は得られずにいた。そんな中、囚われてしまったキースは、残してきた姉の身を案じるのだった。

第11話 キースがいなくなってしまった…(後編)
キースが誘拐されたと知らされたカタリナは、キースを助け出すため、アレクサンダーが指し示す屋敷へと向かう。マリアが強い闇の魔力を感知する中、屋敷内へ入り込んだ一同。厳重な警備を掻い潜り隠し部屋へとたどり着いたカタリナは、手足を縛られ横たわるキースの姿を見つけるのだった。

第12話 卒業式がやって来てしまった…
ついに今日、カタリナ・クラエスは魔法学園を卒業する。2年間の学園生活を振り返りながら、大切な仲間たちとの会話に花を咲かせるカタリナは、式後に王宮で開かれるパーティーへと参加する。そこでジオルドを始めとしたカタリナに想いを寄せるメンバーからの思い思いの告白を受けるのだった。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

破滅フラグは何処へ…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
最近、まややん主演の作品が少ないので、この作品の視聴は絶対に外せませんでした。
それに、はやみんやいのりちゃんも出演されていますしね…

物語の方は、カタリナたちが満喫している魔法学園での出来事が中心に描かれています。
この作品のタイトルは、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」ですが、悪役令嬢のお姿は一体どこへやら…といった感じです。

時折、カタリナ脳内会議なる催しが幾度も開催されますが、彼女自身の立ち位置を決定付けているのは、熟考したときではなく無意識や咄嗟の言動が殆ど…
じゃぁ、あの脳内会議に何の意味が…!?
という点には触れないでおきましょう。

さて、今回はタイトルにもなっている、カタリナを貶める「破滅フラグ」は、すっかり影を潜めていました。
寧ろ、逆ハーレム要素だけが半端無く強くなった印象を受けたのは私だけでしょうか…

でも、カタリナの場合、逆ハーレムとは少し違うんですよね。
一般的に複数の異性を侍らせるのがハーレムの定義だとすると、カタリナの場合には同性からも異性同様の人気がありますから、見ていて特有のいやらしさを感じないんですよね。
まぁ、急に色恋沙汰に対して訳が分からなるなどの「あざとさ」が感じられないのも好印象…

そういえば、この作品がwikiで紹介されていましたが、ジャンルは「異世界ファンタジー、喜劇」だそうです。
異世界ファンタジーは理解できますが、喜劇…!?

カタリナが国外追放や死亡という結末を回避するため奮闘を繰り返していましたが、それを「喜劇」とバッサリと切り捨てて良いのでしょうか…
まぁ、カタリナがフラグを回避するため「奮闘」していたと言うのは、少し言い過ぎかもですけれど^^;

しかし、カタリンは同性異性の分け隔てなく誰からも好かれる理由は一体何なんでしょうね。
彼女の何がそんなに周りの人間を魅了するのか…
誰にでも分け隔てなく接する点は彼女の魅力の一つだと思いますが、これは決して特別なことではありません。
農作業に命燃やしている点は貴族としては珍しいと思いますが、これだって特別枠に括れる行動ではありません。
もしかすると、そういうオーラを身に纏っているとか…?

公式サイトのキャラ紹介欄には「無自覚に人をたらしこむ天性の人たらし。」と記載されていましたが、これが本当なら一番質の悪いヤツかもしれません。
時には無自覚も罪…ということをカタリナに是非教えて差し上げたいですよ。

と、カタリナの魅力の本質はさっぱり分かりませんでしたが、1期同様しっかり堪能させて貰いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、angelaさんによる「アンダンテに恋をして!」
エンディングテーマは、蒼井翔太さんによる「give me ♡ me」

1クール全12話の物語でした。
そう言えば、映画化が決定したみたいですね。
最終話に、伏線が含まれていたのでもしや…と思っていましたが、想像以上に早めに発表されたのは嬉しいサプライズでした。

カタリナの破滅フラグ回避に向けた雄姿をしっかり見届けようと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 31
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

せっかく綺麗に終わった「はめふら」なのに、

どうして、人気があったからって、
無理やり2期制作なんてしちゃうんですか?!
って、正直言って、思っていました。

どうせ1期で勢揃いした攻略目標キャラたちと、
カタリナとの間でちょっとした揉め事や行き違いが起こって、
派手派手にハート飛び交う賑やかな逆ハーレムでしょって。

あるいは、ひょっとしたら、
乙女ゲーム「フォーチュンラバー」の続編が、
元の世界で発売されていて、
カタリナには新たな破滅フラグが林立するの?
なんていうことも想像していたりして、
どっちにしても、
自分が生き残ることに全精力を傾けているうちに、
悪役顔+農業スキル持ちの真っ直ぐな女の子になってしまって、
みんなを虜にしちゃうカタリナが可愛いから、
やっぱり観てしまったわけですね~(笑)

そうしたら、私の予想は、{netabare}だいたいは当たっていて、
破滅フラグ回避に成功したカタリナと、
ゲームでの主要キャラだったカタリナを取り巻く子たちの、
楽しくてキャッキャウフフで、
でもカタリナが誘拐されたりキースが行方不明になってしまったりして、
それなりに、ゲームのあとの人生、
賑やかで充実してて、
トゥルーエンドじゃなくて、
友情エンドで、みんな、かえってハッピーでよかったね!
なんていう感じではあったんですけど、
同時にストーリーの中に、魔法省での不穏なフラグをいっぱい立てる準備も、せっせと進められていて、
ああこれで、3期か、劇場版に繋げるわけなんだって、
けっこうあからさまに展開していたのは、
まあいいかもね。
私の予想も全然ハズレってことでもないしね~
なんて感じではあったし、実際、最終回のあとに、
新しい破滅フラグとつづきは劇場版で!
という終わり方。

それだけなら、やっぱり続編ってこんなものだねーって思うんだけど。

予想もしていなかったけど、
第8話に凄く、魅了されてしまいました!
たぶん、劇場版で活躍することになる新キャラ「フレイ」と、
お馴染みキャラ・伯爵家の「ニコル」の、お見合い。
お互いに婚約する気はないままに会って、
でも隠すことなく本音をさらけ出して。

この第8話こそが、はめふらXの真骨頂なんじゃないか!って強くつよーく思います!!!

なんの事件も、派手なアクシデントも起きないのに、
麗花爛漫のお花畑と花びらいっぱい。
美しく抜けたような空。
夕日に映える雲。

二人の心情と相まって、すごく、凄く。
美しい!

この第8話の背景美術だけが、まるで別の作品のように素敵で。

ああ、制作の方たちは、この話のため、美術のために、
この第2期を作りたかったんだー
そう思ったら、なんか涙が・・・

それで、けっきょく。
このお話は、はめふらの続編ではあるけれど、
独立した「はめふらX」という作品なのだ。
と、納得してしまったのです。

私がチョロいだけなのかも知れないけど、
実際に劇場版制作は告知されて半分予想は当たりなのかも知れないけど、
どうせ1期のキャラでドタバタ+ラブコメやるだけでしょ?っていう予測は
{/netabare}見事に斜め上にハズされて、
すごく、
良かったなあって、
そう思っています♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 44

70.0 11 続編で異世界なアニメランキング11位
ログ・ホライズン 円卓崩壊(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (202)
1027人が棚に入れました
ある日突然、人気オンラインゲーム『エルダー・テイル』の世界に、数万人のプレーヤー『冒険者』が閉じ込められた!モンスターや魔法がリアルに存在する異世界で人々は混乱し、冒険者の街『アキバ』は秩序を失っていた―人づきあいの苦手な青年・シロエもそんな冒険者のひとりだったが、意を決したシロエは盟友の直継、アカツキ、にゃん太らとギルド『ログ・ホライズン』を結成。さらに、持ち前の知略を武器に冒険者の結束を呼びかけ、自治組織『円卓会議』を立ち上げ、街に平和と安定を取り戻す。この『円卓会議』を中心に、ゲーム世界のもともとの住人である『大地人』との交流も進み、筆頭貴族コーウェン家の令嬢・レイネシアがアキバに赴任するなど、冒険者と貴族や商人、一般市民などとの外交や取引も活発化していく。しかし、冒険者たちが異世界に飛ばされた『大災害』から1年が過ぎ、つかの間の繁栄を享受していたアキバの街には、新種のモンスター『典災』の襲来や東西の貴族どうしの権力闘争、冒険者間の格差・思惑の違いなど、多くの火種がくすぶり続けていた。そして、ついに冒険者の結束の象徴『円卓会議』に決定的な危機が訪れる…

声優・キャラクター
寺島拓篤、前野智昭、加藤英美里、中田譲治、山下大輝、田村奈央、松井恵理子、柿原徹也、藤井ゆきよ、原由実、高垣彩陽、久野美咲、伊瀬茉莉也、葉山いくみ、井上麻里奈、櫻井孝宏、名塚佳織、村川梨衣、下野紘、後藤ヒロキ、岡本信彦、日野聡、西田雅一、中村悠一
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

6年ぶり3回めですから

原作未読 2014年ぶりの3期め


自分は最近参加した後追い組です。これまで1期25話+2期25話ともはや大河ドラマ。
みなさまのNH…じゃなかった、、、モンスターが巣くう渋谷の放送局から大陸(中国)にネットワークを繫げる2期最終話。その最終話との繋がりを感じない3期第1話だったため、直近視聴組の私でさえ脳のシナプスが咄嗟には繋がりません。

せめてアバンやAパートでおさらいさせてくれよ!と長期ブランクを意識させるのが6年という時間。

 いや待てよ…その構成ができなかったのかもわからん

この6年の間に『○○から国民を守る党』が国政進出していろいろバレてきたり、実はサーバーを大陸だか半島に置いてましたーとてへぺろした企業が問題になったりと、〝魑魅魍魎放送局が大陸と繋がっている”描写は無かったことにしたかったのは想像に難くありません。作品の内容と同様に現実世界でも政治的力学が働いたと邪推してます。

冗談はそれくらいにして本題です。
お話の繋がりについて序盤は面を食らいますけどそのうち繋がるものは繋がります。むしろこれまで50話休まずOPを担当してきた“デラッベィ♪”が聴こえてこないことにこそ断絶を感じさせます。OP曲変わりました。EDもYun*chiさんの声じゃないのが違和感あったりで始まりと終わりが締まりません。新OPEDの良し悪しとかではなく馴染むための時間が足りてないと感じます。このようにエンジンかかりきらない1クール12話である前提で3期は楽しみましょう。
連続性の演出は重要でして、仮に内容がイマイチでもお約束の担保でファンの目はごまかせるのです。

そうしてごまかせなかった物語の中身。サブタイトルにもなってる『円卓崩壊』ネタはもとより、{netabare}レイネシア姫の婚姻ネタ等の{/netabare}3期になって初出のネタが、過去50話でそこそこ広げた風呂敷にさらに被せてきたのがわかりづらさを助長してる印象でした。

わかりづらいなら整理してしまえ!と自分なりに観点整理だけはしときます。

■2期まで踏まえて3期の注目点

・帰りたい冒険者。残りたい冒険者。
 ⇒{netabare}それほど深掘りせず。{/netabare}
・冒険者と大地人のパワーバランスは変化するか?
 ⇒{netabare}よくわからない。{/netabare}
・現実世界へのアクセスする鍵が出てくるか?
 ⇒{netabare}ほぼ触れられず。月に行けばなんとかなりそうってとこ止まり。{/netabare}
・ミナミは?
 ⇒{netabare}政略結婚の仕掛けでちょい出。いよいよ次のクールでGOTOミナミになりそう。{/netabare}
・カナミは?
 ⇒{netabare}いわゆる大陸案件。クラスティの記憶を奪い英雄エリアスを制御してた仙女の動機が不明。{/netabare}
・恋の行方は?
 ⇒{netabare}シロエ周りはどうでもいいかも…{/netabare}
 ⇒{netabare}五十鈴とルディ。クラスティと姫。戻れる人とゲーム限定の人。これきっと切なくなる。{/netabare}

これだけだとふっ散らかってるんですけどね。そうはいっても楽しめました。
前半の政治劇と後半のバトルと按排の良い配置です。イデオローグに依らず意思決定プロセスが明快。そしてポイントをそれなりにおさえてる政治劇がお気に入り理由なため前半はこれまでの蓄積関係なく楽しんでました。それらにかまけてるうちに大陸で物語が進行してたり、2期で謎の存在だった“古代種”について追加情報出てきたり、特に不満はございません。


よくぞ3期を作ってくれました、でお釣りがくる作品だとは思っているので個人的にはそれだけで充分。
ついでに、、、同じ続編を匂わせるでも“新たな謎をどーぞ”だった2期の終わりよりも“いよいよ核心へ”な今回3期の締め方のほうが好感を持てます。


なんせ6年ぶり3期めですから。
これは2016年の履正社6年ぶり3回目の夏の甲子園出場とまんま一緒です。そして3年後4回めの出場で全国優勝しとります。
2021年4月現在、続編未定ですがプラス3年くらい気長に待ちますよ。奇しくも大阪だし(笑)



※ネタバレ所感

■さすがはアインス様!

〝ズ”ではありません。〝ス”であります。もともと戦闘系ギルドだったのに役場の福祉課みたいになってたギルド〝ホネスティ”の親分。英語だと正直・誠実を表す〝honesty”とさもありなんなネーミングです。無能なだけでいい人たちなんよね。
残念ながら「さすが!」とはならずに、ビリー・ジョ○ルのサッチャロンリワードのほうでした(謎)。

{netabare}サブタイトル『円卓崩壊』の引き金となったアインスのご乱心。重要エピソードです。

これがまた根が深くて興味深い。
内輪の問題解決に外部の力を取り入れて崩壊に至った例は数知れずまさに今回のもそれ。貧すれば鈍す。窮すると最善手に見えてしまうのです。
問題そのものも「貧民に利益を分配してくれ」でしょ? 当然通るものではないところで彼が取るべき選択肢は「分配への対価を示すこと」または「分配がアキバに資することの証明」でした。前者は権利と義務をセットに考える基本のお作法。後者は公共福祉のあるべき姿とのマッチング作業。

そんなやれることせずにひとっ飛びで〝体制が悪い”の結論に至るところがダメよね。

 「もっとこう…話し合うこともできたはずだ」byシロエ

西が大地人と冒険者をがっちゃんこした統治機構をもっていて、冒険者オンリーしかも強制権のない自治組織のアキバ界隈から見ればロールモデルになりうるのが隣にあるのにアインスさん辛抱しようよ、と思うのが本音です。やったことだけで判定するならアインスは残念極まりない人物です。


ただアインスの動機は納得感あり。
それに彼のみならず皆政治家ではなく元はゲームプレイヤーですから判断ミスすら〝致し方なし”とある意味リアルです。
もとがゲームですから大なり小なり弱肉強食な文化が浸透してた前提だったと仮定しましょう。それが仮初めの快楽空間(ゲーム)から実際の生活基盤へと変化する転送を経験して秩序が必要になりました。その象徴が〝円卓会議”です。
ミノリとトウヤがそうであったように低レベル冒険者の搾取問題は1期それも早い段階から。そこにNPC(大地人)の貧困問題も付加されます。それに円卓メンバーは俗に言う勝ち組なわけでしてアインスとは見えてる景色が違ったことでありましょう。
つまり見落としてた部分を拾う者がこの世界には必要であったのです。{/netabare}


導き出される結論は
〝動機は真っ当。手段が不当”ということですよね。


{netabare}額に汗水垂らして頑張った成果を「チャラにしてちょ?」と要求してるのと変わりません。提案ではなくタカリでしかないのに、困ったことに本人は善行をやってるつもりなのでタチが悪いのです。{/netabare}
{netabare}一方のシロエだって駄目なもんはダメ。選挙で思いっきりバ○デンしてましたもん。「法律に書いてないでしょ?」でロジカルお化けが横行すると人心は荒廃します。なんか胸のすくエピソードみたいに仕立ててましたが、やったらあかんやつです。{/netabare}


■オマケ

・{netabare}LV65問題は未解決{/netabare}

・{netabare}レイネシアの母親への啖呵が小気味よかった。
 「お母さまが歩めたかもしれない道を進みます」{/netabare}

・{netabare}カナミ:3歳の子供にこの世界を見せてあげたいとのこと。発想が斬新。
 アカツキ:「主君」呼びと女子力どうこうの連呼がなんともかんとも。
 ミノリ:一番まともそうなのが中学生?と最ロリなんですよね。告白は少女漫画展開でした。
 大阪の女:関わっちゃだめですよ。屈折しててそのうち手首切りそうです。

 あと嫁レース参加者いましたっけ?シロエの周りにまともな女子がいないと思います。{/netabare}



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴 

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2021.05.01 初稿
2022.02.13 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 31
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

NHK大河ドラマ「円卓崩壊」

【物語 4.0点】
1クール尺の三部構成。
{netabare}①<ヤマト>における<大地人>の地政学を背景にした<円卓会議>の崩壊と刷新。
②<中原サーバー>における<古来種>とクラスティの動向。
③上記<ヤマト>情勢も遠景にした<典災>と<古来種>が絡むアキバレイド。{/netabare}

<大災害>によるゲーム内世界の現実化という事態にいち早く向き合ったシロエが
「異世界を舐めている」と始めたギルド<ログ・ホライズン>及び<アキバ>統治のための<円卓会議>
だが事態の進行は加速度的かつ深刻であり、既存の<円卓会議>が限界を迎える前半部。

シロエたちのこれまでの活動が、
かつて<ハーメルン>から救済した<冒険者>たちの成長として結実する後半部。

従来のやり方では通用しない無力感もあるが、
これまでの道のりも無駄じゃないと噛み締めることもできる。

この3期に向けて、1期、2期で予習・復習した方が良い過去話は?……全部。
とスタッフが言明している通り、内容は著しくファン向け。
ここまで付いて来た視聴者には報いる要素が敷き詰められている。


【作画 3.5点】
作画ソース量は並で、それを終盤のレイド戦周辺に集中する作戦。
結果、{netabare}ウロコパワーで絶対無敵なトカゲ大王w{/netabare}など怪獣バトルじみた?
まずまずのレイドシーンなどが再現。

一方、惜しいのが政治劇中心となった前半部。
もっと表情を描き込めるだけのソースがあれば、
駆け引きのシーンを深化できたはず。
終盤の人間ドラマでは表情筋が効果的に機能していただけに、
余計に悔恨が残りました。


【キャラ 4.0点】
<典災>と<古来種>の存在が一層、重要になる本作。

プレイヤー=<冒険者>の、住民のNPC=<大地人>等に対する優位性の一つとして、
ゲームプレイを通じて、世界を外側から捉える神に近い視点を有し、
システムにも精通していた点などが挙げられる。

が、<典災>はより上位のシステム権限の如き異能を通じて、
<冒険者>にバッドステイタスを付与。
<古来種>はゲームサービス開始初期からの記憶を明かす。

<冒険者>に対し知識と能力の優位を前提にした従来のやり方の限界を突き付ける。

シロエ、アカツキ、ミノリの三角関係にも進展がある3期。
と言うより、{netabare}そこが白熱して、ラストのレイドボスが割と空気にw
決着後、労う女子の友情良かったです。
安易に囃(はや)し立てたことを謝罪する五十鈴とかグッと来ました。
真の女子力?思い知らされました。{/netabare}

【声優 4.0点】
原作からセリフを厳選して、声優の演技に託す部分も多いという本シリーズ。
今作では、ミノリ役の田村 奈央さんの揺れ動く乙女の心情表現などにも一層、磨きがかかる。

従来の声優陣が盤石の演技をする中、
藤原 啓治さんの逝去により、リ=ガンを代役した多田野 曜平さんも、
渋味を増した彼なりの賢者ぶりを披露。

あとは<典災>エレイヌス役の五王 四郎さん。
御年73歳のいぶし銀ボイスによる{netabare}「汝ら崇敬の対象をもつや!?」{/netabare}との煽りが、
妙に脳裏にこべり付いていますw


【音楽 3.5点】
劇伴は高梨 康治氏の続投。やはり駆け引き中心の序盤は大人しいが、
戦闘シーンが増える終盤に向け、シンフォニックロックを集中砲火♪

OP主題歌はBAND-MAID「Different」
ついに変更になったOP。
ガールズバンドのハードロックと共に流れるOPアニメーションは引き続きストーリーダイジェスト型。
毎度、2回目の“Let's go it`s show time”に合わせて
ポーズを決める魚顔のマルヴェス卿に吹き出してしまうのは私だけでしょうかw

ED主題歌は大城 美友さんの「ブルー・ホライズン」
こちらも歌手交代により、くすぐったい恋愛ソング→
伸びのあるボーカルによる心地良い応援ソングに。


【感想】
2期まで私は<ヤマト>は<大地人>の5つの文化圏の境界が
明確に確立された地域だと思っていました。
が、本作を見て、西国でかつての権力は衰えたものの、
古王朝の権威は保持している<神聖皇国ウエストランデ>が、
東国の<自由都市同盟イースタル>の勢力圏及び<冒険者>の街<アキバ>に対しても、
任官などを通じて影響力を及ぼすことができる。
中世日本の朝廷と幕府の二重支配の如き複雑な構造が、
局地に波乱をもたらす、誠に厄介な火薬庫だと理解して、私は興奮していますw
面倒臭いのサイコーですw

そんな<ヤマト>情勢をも利用して難局を乗り越えるシロエには、
名家の当主より“東の外記(げき)”なる律令国家じみた栄誉ある称号?が与えられました。
これは<ミナミ>の“西の納言”濡羽と対を成す構想とのことですが、
3期では、そこまでは進展しませんでした。

アニメ3期をもって、原作web小説書籍化以来のメディアミックス体制も一旦、畳まれるという『ログホラ』
“東の外記”と“西の納言”とのアニメでの再会。私は気長に待ってます♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

約6年の時間を経て…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版第1期~第2期は視聴済です。
TV版の第1期は2013年の秋アニメ、第2期は2014年の秋アニメとテンポ良く放送されてきましたが、そこでプッツリ途絶えてしまいました。
だからもうこれ以上はアニメ化されないものと思っていたので、第3期の放送決定は素直に嬉しく思いました。
ですが、第2期と第3期の間が6年も空くと、流石に物語の内容は忘れていましたけれど…


ある日突然、人気オンラインゲーム『エルダー・テイル』の世界に、
数万人のプレーヤー『冒険者』が閉じ込められた!
モンスターや魔法がリアルに存在する異世界で人々は混乱し、
冒険者の街『アキバ』は秩序を失っていた―

人づきあいの苦手な青年・シロエもそんな冒険者のひとりだったが、
意を決したシロエは盟友の直継、アカツキ、にゃん太らとギルド 『ログ・ホライズン』 を結成。

さらに、持ち前の知略を武器に冒険者の結束を呼びかけ、
自治組織『円卓会議』を立ち上げ、街に平和と安定を取り戻す。

この『円卓会議』を中心に、ゲーム世界のもともとの住人である『大地人』との交流も進み、
筆頭貴族コーウェン家の令嬢・レイネシアがアキバに赴任するなど、
冒険者と貴族や商人、一般市民などとの外交や取引も活発化していく。

しかし、冒険者たちが異世界に飛ばされた『大災害』から1年が過ぎ、
つかの間の繁栄を享受していたアキバの街には、
新種のモンスター『典災』の襲来や東西の貴族どうしの権力闘争、
冒険者間の格差・思惑の違いなど、多くの火種がくすぶり続けていた。

そして、ついに冒険者の結束の象徴『円卓会議』に決定的な危機が訪れる…


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

特徴的なキャラが多かったので、キャラのイメージは忘れていませんでしたが、物語の方は残念ながら殆ど記憶に残っていませんでした。

最初にダイジェスト版でも放送されたら…
と思いながらwikiをチラ見していたら、こんな記載がありました。
「本放送前の同年1月6日には特別番組『まだ間に合う! ログ・ホライズン』が放送された。」
きっとこれがダイジェスト版だったんでしょうね。
この番組を視聴しなかったから、あやふやな記憶で視聴に臨むことになりましたが、キャラを覚えていたおかげで何とか物語についていくことができました。

SAOの様な派手さはありませんが、堅実さを感じる展開は好印象でした。
派手さを売りにする作品はたくさんありますが、堅実さを売りにする作品にはそうお目にかかれないので…
もう少し早めに放送してくれていたら、もっと記憶が鮮明だったのに…
それだけが悔やまれます。

一方、物語の方ですが今回は主要登場キャラの心情を知ることができたのではないでしょうか。
自分の気持ち…相手の気持ち…そして大切なモノ…
思いの強さや直向きさなんて、きっと自分のことだって良く分かりません。
全部ひっくるめて思いが溢れかえっているのですから…

言葉を飲み込んでばかりいたら、きっと届かない…
改めて勇気を見せて貰いましたよ。
でも、その思いは大切にして欲しいと思います。
この先、何が起こるか分かりませんし、全部真実で、未来の糧になるのですから…

オープニングテーマは、BAND-MAIDさんの「Different」
エンディングテーマは、大城美友さんの「ブルー・ホライズン」

1クール全12話の物語でした。
これから始まる新たな展開を予期させながら物語は終幕しました。
まさかこれで終わりじゃありませんよね。
続編が制作されるなら、是非間隔をあまり開けずに放送して貰えると嬉しいです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

65.6 12 続編で異世界なアニメランキング12位
くまクマ熊ベアーぱーんち!(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (131)
433人が棚に入れました
ひょんなことから、自称神様の手で異世界に送られた引きこもりゲーマー少女、ユナ。そんな彼女がどうなったかと言うと―― 最強アイテムのクマさん装備によるスーパークマパワーとスーパークマ魔法、現代世界の知識、頼れるパートナーのフィナ、そして異世界程度で揺るぎようがないクマメンタルのおかげで、すっかり馴染んでいた! 異世界で出来た友達と遊んだり、おいしいものを食べたり作ったり、ゴロゴロしたり、たまに冒険したりと、自由気ままな日々を送るユナ。 しかし、のんびりまったりだけじゃいられない。 友達のピンチ、魔物の襲撃、悪者たちの企みなどなど、様々なトラブルがユナを放っておかないから。 「OK、いくよ、くまゆる! くまきゅう!」 「「くぅ~ん!」」 「必殺! クマぱーんち!」 そんなわけで、全部まとめてユナにおまかせ! 必殺ぱーんちで片付けて、異世界ライフを楽しもう!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

緩さに振って1期より見やすかったです。毎週の楽しみでした。

 まったく頭を使わなくて済む毎週の楽しみでしたが、これ以上続けても変わり映えしないでしょうから、12話で終わるくらいでちょうどいいと思います。
 本作は、1期に比べてあまりに緩すぎな気もします。貧困、孤児院とかの少し重い設定がなくなって、俺TUEEE幼女ハーレムになってしまいました。

 ただ、画面でキャッキャと女の子たちが騒いでいればいいというアニメに振り切ったのが、癒し効果にはなったと思います。
 また、1期はコミックス版にくらべて演出が甘くてアニメ化のレベルが低い気がしていましたが、2期は雰囲気をゆるい方に振り切ったおかげで、そういう部分のアラが目立たなくなっていました。

 画面の三角や四角、六角形の光のエフェクトやドット柄、雲のデザインなど面白かったと思います。

 話のレベルとしては1期の方が高いですが、アニメのチューニング、完成度では2期でしょうか。結果として、頭を使う必要のない脳みそ停止系になったのが、アニメとしては良い方に振れたと思います。

 思いますが、それは再視聴する必要のないということでしょう。

 ということで、一期一会の作品ですね。ストーリーの評価は再視聴を重視するので高くなりませんが、キャラと作画は若干加点しておきます。楽しませてもらいました。


 

以下 視聴時のレビューです。

2話まで確認しました。背景とか雰囲気には好感。原作への愛と理解の不足を感じます。

{netabare} 原作というよりコミック版が結構面白いので漫画の既刊分は読了です。小説は読んでません。
 やっぱりキャラの演技というか面白みの拾い方というか…クマがハチミツを守っている、という設定は、当然ですけどヒロインのアイデンティと2匹の召喚クマの存在からいって、そこにドラマがあります。当然原作は2匹の召喚クマと普通のクマが会話したりするところに面白みがあるんですけど、なぜそこを削る?意味が分かりません。
 ハチミツだからクマという意味合いは残りますけど、釈然としません。クマ愛の物語なのになぜそうした?と思います。ヒロインの葛藤がバカみたいじゃないですか。この作品は感情の動きに特徴があるのにそこを全部捨ててませんか?

 一方で今回改めて思ったのが、背景美術ですね。1期からありましたが、少し大胆になっています。変なエフェクト…というよりオブジェが入っています。六角形とか三角とか丸いものです。光の表現であると同時に雰囲気も表しているのだと思うのですが、これはものすごく感心しました。雲の形もそうですけど、絵に関してのこだわりはアニメとしての自己主張です。写真トレスをのっけて精密に見せるのがアニメではありません。その点は「アニメ化」の意味を感じます。

 原作が好きだというのがあるので、アニメだけ勢とは当然評価は違います。私は正直アニメだけなら切っていたと思いますが、面白い部分も一方で拾えるので継続視聴はします。しかし、逆に言ってマイナス評価も厳しくなります。やっぱり、原作に対する愛情と理解が足りない気がします。

 もちろん原作も他の異世界転生ものの例にもれない、俺TUEEEで出落ち設定、ほとんどなんちゃって中世ヨーロッパで貴族の考証などないに等しいですけど、それは既にジャンルとして確立した部分です。そこを言ってもしょうがないでしょう。
 その設定の上に人間の生活とかキャラとかがちゃんと描いてあって、押しつけがましくない爽やかな感動を味わえる良作です。それが表現しきれてないかなあ。

 要するに最後まで見ますけどね。今作は無理でも今後のアニメ作りの時は原作のどこに魅力があるのかを正確にくみ取る努力は感じさせてほしいなあ。
(追記 ただ、コミカライズした漫画家の方の力量の可能性もあるので、今度なろうで小説版も確認したいと思います){/netabare}


 3話 少年の視点でうまくキャラが立ちまわっていてなかなか面白くできていました。いましたが…戦闘シーン…うーん。なんとかなりませんかねえ…この作品だからまああっているといえばあってますけど。



 6話 週一ゆるい癒し系アニメというジャンルの評価の仕方は難しい

{netabare}  この作品は7話公開されてますが、さっき気が付いたときに日曜日まで取っておくか…とか思ってちょっと楽しみにしている自分に気が付きました。

 本作はアニメのいろんな要素の出来はそれほど高く感じませんが、しかし、なぜか楽しみになっています。「金貨8万枚」とかもいつの間にかそうなっていたし「スライム300年」は再評価して、見方を間違っていたなあという反省をしました。

 難しいですね。週一で楽しみにして週末の夜~日曜日くらいにかけて見る癒し系アニメとしての作品の評価。

 3話くらいまでは気が付かないですし、作り手側も多少作品コンセプトは意図するでしょうけど、言語化も計算もできないですよね。あるとすれば「なろう」「カクヨム」などのレビューから読者コメントを分析するとか、ラノベ、コミックならアマゾンレビューとか。でしょうか。

 ただなあ、途中まではわからないですよね。琴線に引っかかるかですからね。なんとなく毎週ながらで眺めていたら、いつの間にか楽しみになっている感じです。3話の時点で戦闘シーンの作画の文句も言ってましたけど、今になるとあんまり気になりませんね。本作は追いつくために先週から今週に数話みましたけど、それも一気見では無かったです。

 本作はフィナちゃんがキャラとして立ってきたからかなあ、という気もします。1期の孤児院のようないい話が無くなって、ハチミツのところも深掘りできてないのは残念ですけど。

 私は薬屋系はだめかなあ…「新米錬金術師の店舗経営」とかは結果的に毎週みてました。ただ、この作品は2度目の視聴は考えないです。スライム300は結果的に3回くらい見ている気がします。

「幸腹グラフティ」とか「舞妓さんちのまかないさん」も同じように日曜日に見てましたから、どうもジャンルではないようです。「ゆるキャン△」「けものフレンズ」「異世界食堂」は平日でしたね。違いはなんでしょうか?よくわかりません。{/netabare}
 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

お気に入りの作品なので・・・w

お気に入りというか、好きな作品なので評価は下駄を履いていると思います、悪しからず。

1期のレビューの最後で「2期どんとこい!」と書いていたとおり、何気に待っていた作品です。

物語は、くまの嬢ちゃんことユナが転生後の異世界でスーパー装備「クマぐるみ」を纏って活躍するという・・・。
いや、ちょっと違いますが、まぁ、何となくは合っているかもしれませんw。

物語はあるようで、無いようで・・・。
どちらかというと、ユナとゆかいな仲間たち的な日常モノに近いニュアンスはあるかもしれんせんね。
今のところは全体をとおしたような「物語」や目的、仕掛けは特に見受けられないかな。
1~数話で完結する、日常含むショートエピソードの集合体と言ったところでしょうか。

それでも、もともと好みの作品、という下駄を履かせている私にとっては、それで十分楽しんでしまいました。

1期でキャラクタも馴染んでしまっていますし、ちょっとしたヘイトを集めるキャラを登場させてからの、ありがちなカタルシス。
これも、よくあるパターンのものなのですが、ユナがクマ姿で活躍しているのを見て良きかな良きかなwって感じです。

周囲のキャラクタも割と丁寧に描かれていますし、かわいらしいキャラや美人さんも多いですし、馴染んだお貴族様たち(国王含むw)との関係も微笑ましい限りですw。

このレビューを書くにあたってHPのキャラクタ欄を観てみると・・・、意外と登場人物多いなwとビックリ。
39(+2)人も載っていますね。
ちょっと出のキャラもいますが、割としっかりと交通整理されているので混乱することもなく視聴出来ていたのは上手だと思いましたね。


私的にはユナの周囲に集まっているキャラクタ達との人間的つながりを面白く観ています。

私が良く言う「仲間感」が何となく伝わってくるのが好きなんですかねぇ。
とんでもないスペックをを持っているユナに対して「もう慣れた」「ユナだから仕方ない」的なあきらめと言いましょうかw、
「ユナだから~」という信頼感といいましょうか。

ま、「認めてもらっている感」かなぁ。
存在、居場所を認めてもらっているという承認感というか。

色々頼られて、信頼されているのは間違いないっぽいですしねぇ。


とにかく、そういった空気感の中で、お気に入りのキャラ達がわちゃわちゃしている所が好きみたいです。


若干、パターンニズムに陥りかけている気配もありますが、もう少し、観ていたいという気持ちもありますので、次も期待したいところではあるのですが、どうかな~。


くまクマ熊ベアー「ぱーんち!」の次は「ダブルぱーんち!!」かなぁ、それとも「きーっく!!」かなぁ、
なんなら「くまクマ熊ベアーぱーんち!もういっぱーっつ!!」かなぁなんてバカな事を考えながら、楽しみに待ちたいと考えているのですがw。
どうなりますやらw。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

広い心でクマさんを受け入れられる方なら面白いかも。

 最終話(12話)まで観ました。2023.06.19

 貴族間の対立を解決して終了!ユナさんは暴力を売りにして無事に異世界に居場所を見つけたようです。

 転生ならまだしも、転移ものはチート能力獲得の過程に納得がいかないので、どうも主人公が偉そうでいけません。

 今まで大したことの無い奴だったのに、いきなり異世界で大暴れっ!というのは観ていて痛いです。

 本作品は主人公が女性なのでまだ不快感が薄まっていますが、やっぱりイキっています。二期は特に人間相手なので余計そう感じます。

 原作は人気作のようですが、アニメで観るほどでは無いようです。

……………………………………………………………………… 

 10話まで観ました。2023.06.06

 クマさん、あまり冒険しないでお貴族様とかと遊んでばっかりです。ファンタジーによくある貴族病かな?

 冒険活劇としても後退しているため、何が面白いのか…。戦うべき敵もいないし、変なマスコットキャラの日常系っぽい話になってきています。

 ここまできたら最後まで観ますが、ヤマもオチも無い話をなんで2期やるのか不思議です。

………………………………………………………………………

 3話まで観てのレビューです。2023.04.18

 1期のことは良く覚えてませんが、全然問題ありません。2期から観ても全く大丈夫な親切設定アニメです。  

 異世界へ転移だか転生した現代人が、いつもの存在にいつものすげぇ能力的なものを貰って無双するいつもの奴です。

 ユナさんは、クマ装備のおかげで無双します。現地人に偉そうなことを言っていますが、クマ装備無しだと人並み以下のクソが何を言ってけつかる…。

 などと思ってはいけません。広い心で可愛いユナさんの活躍を愛でられる紳士淑女向けでございます。

 私、紳士でございますので、視聴継続です。変態紳士では無いので、シラフで観ていますョ?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

66.9 13 続編で異世界なアニメランキング13位
転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (131)
408人が棚に入れました
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴族の子として生きることになった。 アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。 そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の領地へと変貌させていく。 心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一記が今、始まる!
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

北の某国の将軍様!? →「アルス様マンセー!!」がやたら鼻に付く

【レビューNo.168】(初回登録:2025/2/2)
ラノベ原作(なろう)で2024年作品。全12話。
1期の最後の模擬戦がコントのような締まらない出来だったので、戦が本格化
する2期はもう少し面白くなるかと期待していたのですが・・・


(ストーリー)
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、生まれ持った才能「鑑定スキ
ル」を活用して、世に隠れた「逸材」を発掘し、その陣容を整えつつあった。
そして世間ではミーシアン州の次期総督の座をめぐるクランとバサマークの争
いが激化、クラン陣営に馳せ参じるためにアルスも挙兵、戦において次々と武
功を挙げていくのだった。


(評 価)
・戦における緊張感のなさなどいろいろと残念な出来
 「低予算なろう作品」ということで、作画についてはある程度大目にみる点
 を差し引いても、戦闘シーンや軍議など大事な場面であまりにも緊張感がな
 さすぎる。
 ただただストーリーをなぞっているだけというか、話にメリハリがなく視聴
 していてワクワクとかハラハラといった感情が全く湧いてこない。
 これは演出等工夫でどうにかなる部分でしょう!

 この辺は1期のレビューで書いた 
 >「鑑定スキル=情報収集」ってだけの能力なので、人材発掘以外の見せ場
 >が創りづらい → 今後アルス様をどう魅せていくのか?
 この課題に対するアンサーが
 「仁愛に満ちた大将」
 という路線を強く押し出したいという思惑を感じるところはありますね。
 「『アルス様の仁愛(いい人ぶり)』>『戦記モノ』」
 というみせ方にしたいみたいな。
 しかし物語があまりにも"のべ〜"っとした感じなので、どっちつかずの共倒れ
 となってる印象ですね。

 それにアルス様の「仁愛エピソード」も他のレビュアーさんも指摘している
 ように、短絡的でひねりがなさ過ぎてなんか薄っぺらく感じてしまうんです
 よね。


・発掘した人材の活躍も期待外れ
 これも戦になれば「発掘した人材が大暴れ」という展開を期待してましたが
 残念な結果に終わったかなっと。
 特にリーツやシャーロットといった武闘派組は。
 ・リーツ
  戦で戦況を切り開くより、アルス様への過保護ぶりが一層ひどくなったり
  戦いの最中に敵に武術指導を始めたりともうコメディ要員扱い
 ・シャーロット
  特大火焔魔法で敵城の大門をぶっ飛ばすなどの描写もあるが
  (これ位チート能力があればチマチマ作戦を練って攻める必要なくねえ?
   って感じなんですがw)
  とにかく見せ場が少なすぎる
 むしろ隠密行動が得意なファムたち雇われ傭兵団の活躍の方が目立つだろう
 っとw
 しかし彼らも終盤で{netabare}「俺たちもアルス様の配下につき忠誠を誓う」って!?
 これも一気に興醒めしましたね。
 お前ら誰の下にもつかないはぐれ者的な感じがよかったのに、魅力ガタ落ち
 だよ・・・{/netabare}


・見どころはリシアの交渉術だけ
 唯一の見どころは「サマフォース帝国の皇帝への仲介依頼」に関し、キーマ
 ンとなる宰相シャクマとの交渉シーンですかね。
 交渉にはリシアが中心となってあたるのですが
 {netabare}・シャクマは欲深い人間で賄賂は避けられない
  (しかもクランのバカ息子がやらかして不利な状況)
 ・ではいかに賄賂の額を低く抑えるのかと見せかけて・・・
  実はいかに短期で交渉を締結させるかが重要 {/netabare}
 大局とシャクマの人間性を見定めたリシアの交渉術が光る面白いエピソード
 ではありました。

 ただこれもリシアが
 {netabare}・予め高価な服と宝石を購入
 ・土壇場でこの高価な服を脱いで宝石と共に賄賂に上乗せ
 え―――っ、幼女のリシアさんに脱ぎ脱ぎさせるとか!
 しかもリシアさん一応人妻ですよね!?アルス様の前で人目に肌を晒すとか!
 ツイフェミさんが観たら
 「やっぱり日本の男は変態ロリコン!!!!」
 とギャオりそうな案件ですねw{/netabare}


個人的には、薄っぺらいストーリーの中でひたすら「さすがはアルス様!!」
を連呼して持ち上げるという
「アルス様マンセー!!」
がやたら鼻に付く残念な作品だったという印象かな。
「お前は北の某国の将軍様かよ!!」
とツッコミを入れながら観てた感じですね。

3期も決定らしいですが、個人的にはもういいかなっと。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

わた さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

5話冒頭で。

1期はそこそこ良かったと思ってた。2期も4話まで普通に見れた。
しかし5話の開始数分で視聴意欲が崩壊した。
理由は下記。
まず4話で砦を落とした話は自分的には良かったと思う。
砦を落とした後の5話の冒頭で砦を防衛していた敵軍の捕虜を処分するってなり反対する主人公。
甘い考えかもだけど反対するのはダメとは言わないよ。
しかし主人公の考え方は今やってる歴史に残る悪女のキャザーリズと同じでお花畑なのである。

①捕虜の取り扱いがお花畑
捕虜を生かしておくのはリスクがあるといわれるが、捕虜を処分する方がリスクがあると言う。理由は大陸を統一する戦争であり、捕虜を処分すれば家族に遺恨が残る!といったもの。
そこで出た案が従うものは自軍に編入させ、従わないものは返還する案。
確かに立派な考えだが考えて欲しい。自軍に入れた兵士が裏切り自軍の兵士を倒したら?返還した兵士がまた敵軍に入り(てか普通に入るだろ)その兵士に自軍の兵士がやられたら?1度でも起これば自軍の仲間やその家族に遺恨残るけど?万が一倒されなくても裏切りを心配したり、敵軍は減らなくて大変なのは自軍の兵士よ?
言っていることの矛盾、そして甘い考えだと思わない、正しいことだと言い仲間を危険に晒す領主に狂気を感じました。
もう一度言うが敵兵の処分を甘い考えだとわかったうえで反対するのはダメとは言わない。けど…

②周囲の仲間
え?お前ら優秀やないの?主人公に心酔して思考が停止でもしてるのか?
まず軍師!①での案はお前だけど大丈夫か?しかも捕虜の敵兵の前でベラベラと話してるけどその敵兵は場合によって返還すんだろ?大丈夫?さらに主人公の特殊能力の鑑定スキルをめっちゃ敵兵の前でバラしてるけどホンマにお前は優秀な軍師か?
そして他の仲間も大丈夫か?洗脳されてんの?ってくらい納得してるけど。その作戦で本間に良いの?今後は戦闘する度に鑑定して裏切るかもしれない仲間増やしたり返還していくのか?他の戦場での捕虜はどうすんのよ?パパ居なくなって揃いも揃ってダメになりすぎじゃね?
ここも歴悪のリズの取り巻きみたい。

③主人公では無いが王子
無能すぎだろ。考えが甘い子供に言い負かされるなよ。この国終わってんだろ。

と以上のことが5話冒頭の数分にあり、ここで視聴がとまっています。歴悪のリズを嫌いな方は5話の冒頭は見ないことをおすすめします。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

中世ヨーロッパ風の魔法物語としては面白いです。

10年15年前のアニメーションに比べて。

魔法とか?ダンジョンとか?魔王とか?転生ものとか?いかにも背景が中世ヨーロッパの様だとか。冒険。たとか。仲間とかギルドとか?

そんなようなアニメであふれかえっています。

このブームは一体何なんでしょうかね?

私のようにどちらかというと。ラブコメ。とかファンタジーとか。そういったものが含まれてたりするSFものとか。学園ものとかが好きな人にとっては?先に述べた類のアニメーションはたくさんあるので,消化不良を起こします。

それもピンからキリまでなので。つまらないものはすぐわかります。一話二話で切ってしまうこともあります。

どなたにも当てはまるでしょうが。およそ25分間のアニメーションが,あっという間に過ぎてしまう印象のものは?自分の好みで興味があって大好きなものですね。

このアニメは25分だけど、ちっとも終わらないという印象の作品は自分に合わないと思います。

「転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期」は,第一期後すぐに放送されるというのは納得しています。

アニメーションはとても面白いということなんでしょうね。第一期でも書いたかもしれませんが,とても主人公が。男らしくて男気もあって。子どもなのに,才能のある大人も子供もを引き連れて。

徐々に徐々に,少しずつ少しずつ伸し上っていくという話は?日本版わらしべ長者的なところがあって。

出世物語としては、とても面白いアニメーションだと思います。

特に極めつきというか、惹きつけられるのは?鑑定スキルで選ばれた,家臣というより仲間たちが。それぞれの能力を十二分に発揮して。主人公助けるところでしょうか?それがこの話の一番の醍醐味です。

流行りのアニメーションの中で,現在放送されているアニメの中では五本の指に入るくらいの人気があるのではないかなと思います。

よく似たアニメで「…第七王子」がありますが。こちらの方が面白いです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

69.4 14 続編で異世界なアニメランキング14位
最果てのパラディン 鉄錆の山の王(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (117)
408人が棚に入れました
死者の街を出てから二年が経ち、ウィルは数えで17歳になっていた。領主として「灯火の河港」を発展させ、徐々に「獣の森」には人々の営みと笑顔が戻ってきた。しかし、季節外れの花が咲き乱れ、森の異常が発覚する。この問題を解決するべく森の奥に向かったウィルたちは、森の王から不吉な予言を受ける。「鉄錆の山脈に、“黒き災いの火"が起こる。火は燃え広がり、あるいは、この地の全てを焼きつくすであろう」滅びしドワーフの都である「鉄錆山脈」に眠る災いとは…!? 新たな出会いと共に再びウィルたちの冒険が始まる!
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

邪龍討伐に向かう英雄たちのハイファンタジーなのだが…

柳野かなた(原作)、輪くすさが(イラスト)による原作小説は、『小説家になろう』からオーバーラップ文庫にて書籍化(既刊5巻、原作未読)。
なお、奥橋睦によるコミカライズ版が『コミックガルド』(オーバーラップ)にて連載中(既刊13巻、コミカライズ版は既読)。
アニメは、1期全12話、2期全12話。監督は1期の野信ユウ(『終末のハーレム』など)から岩永彰に交代。制作も1期の『愚かな天使は悪魔と踊る』などのChildren's Playground Entertainmentから、『ダークギャザリング』、『薬屋のひとりごと』などのOLMと『キングスレイド 意志を継ぐものたち』、『境界戦機』などのSUNRISE BEYONDの共同制作に変更。
(2023.12.24投稿、2024.3.27一部内容を修正)

さて、本作は、原作者曰く『無職転生〜異世界行ったら本気だす〜』の影響を受けているようで、主人公のウィルは、前世の引きこもりとして過ごした記憶を保持したまま異世界に転生し、生前英雄であった3人の不死者に育てられる。その後、主人公は、前世の後悔から、流転を司る灯火の女神であるグレイスフィールの聖騎士(パラディン)として「異世界に行ってから本気だす」というお話。

本作は、その2期にあたる。ウィルが育てられた街を出て2年。廃墟を再生させた「最果ての都市」周辺の事実上の領主となった主人公(「最果てのパラディン」)は、その近郊の鉄錆山脈にあったドワーフの街をかつて滅ぼした邪龍ヴァラキアカが活動を再開するとの神託を受けるのだった…

自らハイファンタジーというだけあって、ドラクエやFFの延長線上にあるシステムコマンドが空中にポンと出てくるようなゲーム的なファンタジー世界ではなく、トールキンの『指輪物語』(映画は『ロードオブザリング』)に近い重厚なファンタジー世界の雰囲気を持つ。

また、主人公は、「聖職者」なので、灯火の女神様と純愛していて、{netabare}(姉神から好意を寄せられることはあっても、){/netabare}主人公と人間や亜人種との恋愛はない。今のところ、同性のハーフエルフであるメネルとのバディものっぽい雰囲気。
「吊り橋効果」よろしく危険な冒険と恋愛はセット販売みたいなところがあるので、これを異世界行ってパラディンとして真面目に生きている証だと思うかどうかは、あなた次第。

もっとも、ファンタジー世界としての雰囲気作りには成功していると思うので、ゲーム的ではないファンタジー作品を観たい方にはオススメ。


【アニメ版とコミカライズ版をあえて比較する!】
アニメは、原作小説を直接参照しているので、コミカライズ版に準拠しておらず、アニメ版とコミカライズ版で表現の違いが結構ある。
2期の一番の見せ場と思われる邪龍ヴァラキアカとの戦闘シーンでは、もちろん動画と静止画の違いはあるが、単純に表現者として原作小説をどう具体化するかの差が出たと思う。
ということで、こっからは私がコミカライズ版の方が好きなこともあり、コミカライズ版の方が面白いよ!という宣伝も兼ねて、アニメ版に対する批判をするので嫌な方は回避推奨。


{netabare}まず、邪龍のサイズ感。

コミカライズ版は、ヴァラキアカの登場シーンで、ヴァラキアカが人よりずっと大きいという印象を受けるのだが、ヴァラキアカの輪郭を朧げに描くことで、主人公のイメージとしてすごく大きく見えているという表現にしていた(ただ、実際の戦闘シーンに入ると輪郭をはっきり書かなければならず、アニメ版と同じ現象が起こっていた。)。

これに対して、アニメ版では、ヴァラキアカの輪郭を登場から終始はっきり描いている。そうしてしまったがために、サイズ感がはっきりしてしまい、人間サイズが5人相手したところで剣や槍で致命傷を与えられるような大きさに見えなかった。しかし、おそらく5人で倒せる説得力のある大きさとしては、ゲームの『モンスターハンター』に登場する竜くらいのサイズになると思うのだが、それだと神代の邪龍という雰囲気が出ないので、サイズ感の表現が難しいことは理解できる。
ただ、小説だと想像の範囲なので、大きさがそこまで気にならなくても、画で実際に見せられると途端にサイズ感が気になってくる。
また、アニメを描いている人たちの迷いが作画にも出たのか、邪龍が大きく見えたり小さく見えたりと大きさに統一感がなかった。
この辺は、本作が何でもアリの主人公無双ものではなく設定や雰囲気を大事にする作品なのだから、漫画のように何らかの表現の工夫があっても良かったのではと思った(結果的に主人公無双なのだけれど…)。


次に、戦闘における緊張感の欠如。

邪龍の狡猾さを表すためにも、戦闘中に主人公としゃべってもいいとは思うのだけれど、現実にしゃべっているのではなくて、コミカライズ版のように頭の中でヴァラキアカと会話しているようなやりとりにして欲しかった。

戦闘が始まった後に、攻撃しては止まって会話、攻撃しては止まって会話を繰り返すので、連続性のある動画なのにリアルタイムバトルではなくターン制バトルのゲームを観ているようだった。特に動画でスピード感がないと、途端に緊張感が失われてしまう。

そして、アニメ版は、戦闘中であるはずのヴァラキアカそっちのけで、不死者として蘇ったドワーフ王(彼が「鉄錆の山の王」なので重要なシーンなのだが…)からその場で剣を授かるシーンを始めてしまう。挙句の果てに、それをじっと待ちながら見ていたヴァラキアカに「準備は出来たか」と言わせる始末…(コミカライズ版では、剣の授与がかなり簡略化されてスピード感重視になっていた。相手の準備が出来るまで待つというのが強者の余裕の証だとしても、戦闘中なので、緊張感に配慮して欲しいと思った。)

小説の忠実な再現といえば聞こえはいいのだが、私は表現形態によって適した表現方法があると思う。文字や静止画ではあまり気にならない「間」が動画ではより一層気になってくる。
むしろ、そこは原作のためにも、個人的には、剣のいわれの説明を討伐後に後回しにしたり、精神世界のような別の空間での出来事にするなど大幅に流れを変えた方が良かったのではないかと思った。


最後に、原作小説がストップしていることもあり、コミカライズ版とアニメ版の続編が製作されるか不透明ですが、このままフェードアウトしてしまうのは惜しい作品だと思ってます。
また、個人的に期待している『望まぬ不死の冒険者』がアニメ化されることもあり、オーバーラップには、売上にも直結することですし、ファンタジー作品のアニメ化をもっと頑張って欲しいと思ってます!{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

新興宗教のプロパガンダみたいな1期よりは観やすい!ファンタジー世界における強さの表現の限界による地味さと既視感は仕方無い…。

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.26

 邪竜倒してハッピーエンドでした。良かった良かった!に、しても本作品、凄い地味です。

 他のなろうみたいにレベルアップ!ステータスオープン!ギルドが認定するS級冒険者!的なお手軽強さ表現をせずに丁寧に作っているからです。

 この真面目にファンタジーを描こうという姿勢は、悪くは無いんですが、過去作でも散々試みられてきた手法で新しみが無いんですね。

 結局、努力による強さや成長をビジュアルで表現するとキャラが変わってしまうので、本作品では試みていません。

 ウィルがムキムキの狂戦士で血の匂いがしそうな危ないおじさんに変化したら、ファンが逃げます。

 歴戦の猛者はもっと眼が座ってるだろ〜とか、不意討、騙し討、夜襲が得意技とか、遠距離攻撃しかしないとか、リアルな戦闘をすれば面白いファンタジーになるかと言うと疑問です。

 そのため、強い相手に苦戦しそうになると都合の良い神の武器をもらったり、加護を得たりします。  

 どうしても、他力本願的になります。ステータスやレベル概念無しに強さを表現しようとすると、やはりムキムキになるか、有利に戦うための卑怯な戦術をするしかありません。

 実録異世界戦士死闘篇にならない様にファンタジーを展開すると、本作品の様に表現の限界にぶち当たり、地味な話になると言うのを再確認出来たので、ファンタジー好きにはとても参考になったと思います。そのため評価は普通です。

 作者が悩むのも作家としての良心のせいか…。創作とは恐ろしいものですね。

………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2023.12.18

 丁寧に制作された英雄譚です。神々の恩寵を受けた英雄の貴種流離譚的な…。ギリシャ神話からの伝統芸です。

 敵の邪竜、バラキアカも神的な存在なので、話が分からん奴でもなく、知恵も回るので、とにかく喋る喋る…。

 戦闘中に仲良くお喋り出来る相手なので、もう痛み分けで良くね?相手も神だし、妥協的決着でもねぇ…。

 そして、灯やらの神々の恩寵を受けて凄い剣をもらったり、味方を回復してもらったり…。

 神レベルの形而上的存在が前に出てくると、茶番というか、馴れ合いというか…。神々の前では人間など道化に過ぎないというか…。

 主人公のウィルさんは控え目なキャラなので、道化度が何か高い気がします。転生させてくれる神にも愛されてるらしいです。

 言葉で説明しにくい嫌な感じを受けつつ次回邪竜との決着の様です。こういうの、好きな人は好きなんかなぁ〜と思いつつ、次回も惰性で観てしまいそうです。

………………………………………………………………………

 5話まで観ました。2023.11.05

 主人公のウィルさん、仲間達と邪竜を倒しに行くようです。しかし…、相変わらず野郎しか出てきません。

 一期は、ゾンビおかんがいたので気になりませんでしたが、二期になっても女性キャラが増えません。

 ビィは女?ですし、メネル(男エルフ)の正妻の座は一期に引き続き安泰の様です。

 ドワーフ達に女性は居ないのかな?女性にも髭が生えていて見分けがつかないのかもしれません。

 ファンタジーで女性を排除している話は珍しいなぁ〜と、最近気がつきました。野郎だらけですが、主人公と相棒がゴールデンカムイみたいに男臭くなく、修道院みたいな感じが、宗教っぽさの原因かもしれません。

………………………………………………………………………

 4話まで観ました。2023.10.29

 暇だから映画でも観るか…。おっ!?ネットのレビューで評判の良い作品を丁度やってるな!

 と、入館したら最近教祖が亡くなった某新興宗教の映画だったりする昨今、アニメであっても宗教系はちょっと…と身構えてしまいます。

 1期はまさにそんなノリで、観ていて辟易しましたが、2期、主人公が領主になってから、宗教臭が少し薄まり、観やすくなりました。

 神々が沢山出てくる作品ですが、その神々が必ずしも人間の敵や味方じゃないという…。アニメとしては丁寧に作られてはいますが、若干、説教臭さがあるので、観る人を選びます。

 2期から観ると、主人公、若造の癖になんでそんなに強い?と、納得いかないので、1期視聴は必須と言うハードルの高さはありますが、気になる作品ではあります。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

丁寧な世界観が心地いいハイファンタジー

[12.28見終わって]
面白かったですよ♪
異世界ファンタジーが溢れてますけど、ファンタジー風味やなんちゃってファンタジーがほとんどで、こういう真面目にファンタジー世界を描いてくれてる作品は貴重なのかなと思いました。
世界観が丁寧でしっかりしてるところは高評価でした。
エルフやドワーフの性格の違いや、精霊を使うエルフの呪文、魔法を唱えるときにちゃんと字幕が出たり・・
キャラが話す言葉も独特の言い回しが多かったりして、字幕があったらいいなと思ったり。。でも雰囲気好きです。
ドワーフの王の末裔ルウの成長物語でもありましたね。最終話ではいい表情してました。
調べてみたら原作の第3部まで今回アニメ化されて、第4部もあるみたいですけど、後日談的なショート集みたいです。
機会があれば読んでみようかな。

[初回感想]
3人の不死者(アンデッド)に育てられたウィルが成長し旅立ち、最果てのパラディンと呼ばれる英雄になるお話。
これは2期になります。

世界観や人物相関の把握・理解のためにできれば1期からの視聴をおすすめしますが、2期から見ても楽しめると思いますので、試しに2期を見て気に入ったら1期を後追いで見てもいいと思います。

原作は小説家になろうで連載され文庫化されたライトノベルになります。
実は主人公は転生したみたいで、俗にいう異世界転生ものではあるんですが、同系統の他の作品よりもファンタジーの世界観がとても丁寧に描かれていて好感が持てます。

一方、世界観にこだわった結果、独特の言い回しがあったり雰囲気が地味だったりするところがあって苦手な人もいるかもしれません。

同時期にやってる葬送のフリーレンもハイファンタジーの良作ですけど、あれも結構落ち着いた雰囲気で好きなんですが、フリーレン好きな人にはぜひこちらも見ていただければなと思ったり。

個人的には良作だと思ってるんですがあまり人気がないみたいなので紹介も兼ねて感想を書こうと思いました。

1話「聖騎士と詩人」
{netabare}ウィルの声が変わりましたね。1期から2年たって声変わりしたそうです。私的にはこっちのほうが好みかな。
ウィルと吟遊詩人のビィのちょっとした冒険いいですね。
ビィの名もなき英雄の話、彼女が吟遊詩人になったきっかけ。いい話でした。ねーのよのしゃべり方もツボりましたw{/netabare}

2話「狂える森」
{netabare}デーモンや森の王のキャラデザいいですね。
相変わらず口が悪いバグリー神殿長wでも実はいい人なんですよね。
ハーフエルフのメネル。ウィルが亡くなった後も墓を守るって話、フリーレンを思い出しました。{/netabare}

3話「最後の王」
{netabare}くろがねの山に住んでいたドワーフたち。
デーモンとドラゴンに追われ、流浪の民となったドワーフの王の末裔ルウと最果てのパラディンの出会い。
ウィルの従者になるルウの決意の言葉とドワーフの老戦士ゲルレイズの若は死んだことと思うとの渋い言葉。
ん~。こういう真面目で渋い感じのファンタジー、いいと思います。{/netabare}

4話「勇気の意味」
{netabare}この作品、渋キャラ多いかも。
ドワーフのゲルレイズさんとか、寡黙な戦士レイストフさんとか。
レイストフさんの言葉も相変わらず渋くてかっこいい。
勇気とは何かと考えているうちはその答えは分からないだろうとか・・渋い。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

65.3 15 続編で異世界なアニメランキング15位
異世界失格(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (119)
369人が棚に入れました
とある文豪と、その愛人がこの世を去った。 憂い多き人生の如く渦を巻く激流へと身を投げ...るよりも早く、猛スピードで突っ込んできた〝例のトラック〟によって。 文豪が目を覚ますとそこは、異世界の教会。案内人は、慈愛に満ちた瞳で微笑みかける。 「ようこそ冒険者よ。あなたは選ばれ、転移したのです」 御多分に洩れず、勇者の使命を背負わされてしまう文豪。だが、彼は転移者の誰もが与えられる〝あるもの〟を持たなかった......。 「...ふふ。恥の多い生涯だ」 この世でも、異世界(あの世)でも <失格者>の烙印を押された文豪(センセー)の冒険が幕を開ける。 きっと、どこかにいるはずの「さっちゃん」を見つけ出し、今度こそ、あの日の本懐——心中を遂げるために。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

世界樹と妖精王が主人公に期待したものは何か、が見たかった。

 これからだエンドですね。導入が終わりましたという感じです。全体的には俺TUEEEの中でも珍しい感じが新鮮だったのと、後半の単発のエピソードは結構面白かったです…細かいことを言わなければ。正直何を描きたいかわからない作品でした。

 あえて言語化すれば、この作品自体と同じく違う価値観の主人公がもたらす世界のバランスの変化による現状打破なんでしょう。異世界ものにしては、どこに向かうのかを考えているような感じだったので、中途半端ですが作品として成立したのかなと思います。

 キャラは8話の世界樹に出てきた酒場の女主人と12話の妖精の女王様は良かったと思います。この辺の主人公に対するこの世界の超自然的なものが期待するものは何かの線で描かれば面白かったのにと思います。さっちゃんがそこにどう絡むか含めてですね。エピソード自体も膨らみそうですし。
 一方でパーティー一行がちょっと役割を果たさない感じですね。無駄な話が多かった気がします。

 という感じで、異世界ものとしては見られました。面白かったです…まあまあですけど。



1話 太宰というより爆乳アニメ?想像の100倍軽い感じでした。

{netabare} どうでしょうね?出落ち感がすごいですけど…ちょっと「不徳のギルド」的な表現がなければ考えてしまったかもしれません。この作者はおっぱいフェチですよね。はじめのエルフも爆乳だったし。

 さっちゃんというのが誰をさしているのかわかりません。玉川上水の相手は富江さんだったことはあまりに有名ですから。架空のだれかなんでしょうか?

 まあ、太宰の本質に迫る話ではないだろうな、と思っていたのでその辺はいいでしょう。ですが、想像の100倍くらい軽いですね。かえって感心しました。

 で、太宰についてですが、そもそも太宰の自殺は何かうまくいかないことがあったときに、周囲を動かすための狂言だったという話も聞きます。5回と言ってましたけどウィキでは9回になってましたし、8回という説もあるみたいです。それくらい常習犯だったようで、最期も太宰は本気じゃなかったけど富江に引きずり込まれた…という話もあります。その狂言として見せるのか、本気なのかですけど本気みたいですね。絶望先生的な死ぬ死ぬ詐欺?

 アニメそのものは…話は結構普通な感じでしたが、どう展開するんでしょうね?小説と毒でうまく話を回しきれるのでしょうか。ボーダーギリギリで2回目視聴ですね。脳みそ停止枠でおっぱいアニメとしてはいいかもしれません。作画は悪くないと思います…異世界としては。{/netabare}


2話 なんちゃって厭世ギャグが感性に合わないかなあ…キャラ萌え勢からするとキャラが記号的すぎるし。

{netabare} キャラがものすごく記号的なんですけど、これは制作者あるいは原作者が意識的にしているんでしょうか?ゲストの王や王女さまはまだわかるのですが、2人のヒロインに魅力を全く感じないのですが…それはコミカルだからというのではなく、この2人は主役の太宰をストーリーとして回すだけのコマの気がします。

 私はどちらかと言えばキャラ萌えの方なので、キャラ造形が見えてこないと入り込めません。今回の最後の方でちょっと次回でアネットの深堀りがありそうな感じもありましたが、この1、2回を見る限り、話は展開しても似たような感じで進むのかなあ。

 そして、肝心の太宰ですけど、彼は完全に出落ちですよね。死を望んでいる以上、同じ展開しかできないはずです。そこを担保するために「さっちゃん」を置いたんでしょうけど、結局結論は同じでなんちゃって厭世ギャグの反復になる気がします。

 話的には王女さまが吟遊詩人か兵隊と結婚するとかありえないだろう?という無茶も、自覚的なギャグだとは思うのですが、流れ的にやっぱり記号的でコマなんですよね?4コマ漫画なのかな、と思うくらいです。1話で収めたせいもあるでしょうけど、2話で言えばゲストキャラの深堀りは少なくとも考えていない、ということだと思います。

 王城のゲストが3人ビジネスホテルみたいな部屋で寝ることはないだろう、とかその辺は自覚的なんでしょうか?そこがギャグなのかどうかもわかりませんでした。

 うーん、コメディあるいはギャグなだけに感性が合わないのはなあ、と思います。この感じが好きな人には面白いかも…と思わなくはないですが、早めの撤退かなあ…

 一応アネットで展開するのか、見て考えます。気持ち的には断念のボーダー線上ですね。{/netabare}


3話 やっと独自性が見えてきました。これならちょっと期待できます。

{netabare} 工夫はしたけど異世界転生のちょっとした変化球でしかなく、結局テンプレかなと思いましたが、ここにきてちょっと独特な感じが出てきました。対転生者ですか。

 そして、太宰も小説を書くようです。薬屋?みたいなところで毒の一気飲みで不覚にも笑ってしまったので、もうちょっと見ます。

 作画がちょっと残念な気もしてきましたけど。逆にBGMの交響曲的な感じはちょっといいです。平凡と言えば平凡な曲なんですけど妙に耳につきます。太宰の小説が書けないと嘆くシーンは演歌みたいなメロディだし。{/netabare}


4話 珍しいパタンの展開で面白いと思います。ただ笑いが少ないです。

{netabare} 転生とスキルに関係があってそれゆえに異世界において闇落ちするというパターンなら、なかなか珍しい設定のような気がします。エピソードそのものにそれほど深みがあるとも思えませんが、2話で1つのエピドードとしては、まあまあ面白かったと思います。

 同じようなエピソードが続くのか、さらに工夫してくるのかわかりませんが4話時点でこの方向性を提示できたのはいいのではないでしょうか。作画も丁寧だし、異世界ものと割り切れば水準は十分満たしていると思います。

 ただ、大きな欠点はコメディの割に笑うポイントが少ないことかなと思います。ヒロインたちの造形からエロを入れてくると思ったらそっちは来ないんですね。それはそれでよいのですが、笑いをどう作ってゆくのでしょう?{/netabare}


5話 準備と説明の回。やっと展開しそうですが…

{netabare} 前回の対転生者という話の進め方の説明が具体的にされた感じです。準備回、説明回という感じで、新キャラを出しつつ世界観の説明があらためてされたような感じです。

 当然、そういう回ですから話としてはあまり面白くありませんでした。さっちゃんの話が全然始まりませんので、序の口なんでしょう。
 現状まあまあ面白いというラインで見続けている感じですが、一気見だったら見続けてないかもしれない微妙なラインではあります。今後2話くらいの展開しだいで、期待もできるしがっかりな気がします。{/netabare}


6話 なんか普通の異世界ものになってきました?

{netabare} なんか…普通? 展開としてはちょっとワクワクするところもありますが、しかし、普通の異世界ものになってきました。全然面白くないとはいいませんが、面白さ・期待感は右肩下がりの気がします。太宰も死にたい死にたい詐欺みたいになってきましたし。

 ごく普通の転生もので強さの変化球の一つでしかないなら、今後どうしようかなあ、と思わなくはないです。タマの行く末が気になるので次回は見ますけどね。{/netabare}


7話 話の構造や設定は感心しますが、内容が弱くて面白さがイマイチに。

{netabare} 本作は、転移者を小説の力でもとの世界にもどすという構造はいいんですけど、肝心のキャラのサブストーリーが弱いですねえ。作画が安っぽい事もあってあまり話に乗れません。ギャグかと思えば真面目に話が進行するし。

 主人公が死にたいのか、良い人なのかよくわからないし。人助けは彼の興味の結果だという読み方はできますけどね。主人公そのものの能力がイマイチはっきりと見えないので、主人公の動機が見えてきません。

 人の人生を俯瞰できる能力ということでいいのでしょうか?創作意欲がどこから湧いているのかが描ければまた違うのでしょうけど。
 また、転移者の力の源泉がコンプレックスや不遇だとすると、いうなればカウンセリングでメンタルケアをするみたいな感じですけど。これも設定は面白いんですけど、やっぱりキャラが弱になあ…と。

 最後の復讐して「気が済んだかね」も、視点はいいんですよね。まあ、はっきり言えば全体的にちょっと飽きてきました。面白さが中途半端です。現時点で中断にはしませんが、来週見る気が起きるかどうかですね。{/netabare}


8話 意外なことにものすごくいい話でした。女主人のキャラ造形が最高です。

{netabare} 今回つまらなかったら、切ろうと思ってたらすごいのが来ましたね。これはかなりレベルが高かった話かと思います。もちろんこの手の「正体を明かさない守り神」と「堕落」の話は数多くあると思います。しかし、本作の中でやられると、意外性があったのはもちろんですけど、設定が上手く生かされましたね。転移者と現地人の本質の同一性が顕著に表現されて、しかも「正義」を名乗る人間の底の浅さが見事に描かれました。

 そして、寓意だけなら陳腐ととられかねない本エピソードを彩ったのが、酒場の女主人でした。あの酒場の女主人の描き方が素晴らしかった。色気と悲哀の両方がきちんと描かれました。キャラ造形としては出色でしょう。話というよりこの人の気持ちを考えると、涙が出そうになりました。この人に寄り添えるという意味で、主人公のキャラも活きましたね。逆に言えば主人公御一行のメインサブキャラが全然活きていないということにもなりましたけど。

 うーん、こういうのを見せられると切れないなあ…非常に、面白いエピソードでした。{/netabare}


9話 いまだに何を描きたいかよくわからない。今回みたいのがやりたいなら早めに。

{netabare}「魔女の旅々」とか「キノの旅」みたいな感じになってきましたね。違うのが街ではなく人に焦点があたっています。ただ、9話は寓意が明確でわかりやすすぎますけど。その点は8話の方がスパイスが効いていて面白かったです。

 この形式でやるならもっと中盤くらいでやった方が良かった気がします。あの黒猫ちゃんの話をカットして1話完結をつづけるならそれはそれで面白かったかも。現状、なんか、ジャンルというか描いているものがゴチャゴチャしていて、いまだに何をやりたいのかよくわかりません。

 まあ、ここまで付き合いましたが、もういいかな…とも思いましたが、結末をどう描くかには興味があるので次回レビューは最終話見た後ですね。{/netabare}


11話 せっかくのいい話なのに感動ポルノどまりになったのは惜しい。

 また、短編的なものを持ってきましたね。転生ものとしては上手く話しを作ったと思います。せっかくですので、ちょっと言いたいことがあるのでレビューしておきます。
 この話、ラノベやアニメの話の落としどころが浅くなる理由が上手くつまっていると思います。感動ポルノという奴ですね。

 姉妹愛の話ですがここで止まるから中途半端な気がします。姉妹の葛藤にクローズアップして、姉は妹がいる苦しみがあって憎かった。そこまではいいですよね。司教のくだらない反省を相対化したのも良いと思います。
 ここで自己顕示欲というか承認欲求ですね。これが出てきたのが唐突でした。この承認欲求をもっと文脈で描ければよかったのにと思います。

 一方で、妹は病気の苦しみに加えて姉への感謝と表裏の何かの感情を描けなかったのか。健康でうらやましい、見下された…何かなかったんでしょうか。そして、姉の消失によって、あるいは健康を取り戻すことで何に気が付いたのか。姉への感謝だけではないと思います。姉に依存せざるを得ない病気の時の感情に嘘はなかったのか。

 そして、お互いが単純に和解するのではなく、もとに戻るのではなく新しい関係性を作れなかったのか。そこに父親がどうかかわってくるのか。さらに父の思惑に、もっと事情がないのか。

 本作本話の姉妹の関係がいわゆるテンプレートという奴です。いい話に落とし込んではいます。でも表層的な感情問題でしかないので、看病とはなにか、姉妹とは、家族の血と愛と義務とは、なにより承認欲求とは、というテーマが存在しなくなります。だから、構造的に感動ポルノにしかなりません。

 文学者の視点からさまざまなテーマについて深掘りできる構造なのに、もったいないですよね。文学をギミックに使うなら、もうちょっと奥行を出してほしかったなと。

 せっかくのいい話だから、もうちょっと工夫すれば…という気がしました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

出オチのネタ作品で終わらない! →「人間の描き方」が濃密

【レビューNo.156】(初回登録:2024/12/1)
コミック原作で2024年作品。全12話。


(ストーリー)
主人公である「先生」は愛人(さっちゃん)とともに入水して心中しようとし
ていた。
ところがそこに何故かトラックが突っ込んできて――
「先生」が目覚めると今度は西洋風の建物内にいた。
そこで聖職者の女性アネットから
・ここがザウバーベルグという大陸(異世界)であること
・他の世界で不幸な人々の中から選んだ人を「異世界当選トラック」を使って、 
 冒険者・勇者として転移させていた
という説明を受ける。
しかし「先生」はステータスが低すぎて勇者とは呼べないレベル。
心配するアネットに「僕は生まれながらに作家」と言い放つ「先生」。
それまでの転移者とのやりとりで心を疲弊していたアネットだったが、「先生」
との出会いに運命を感じるのだった。
そして「先生」は「さっちゃんを見つけて2人で心中」というこの異世界で
生きる意味を見出すのであった。


(評 価)
・「人間の描き方」が濃密
 「どうせいつものなろう原作やろ」と思ったら、コミック原作でしたね。
 作品の全体像をみれば導入部はあえて「なろうの様式美」を踏襲したように
 思います。

 主人公の「先生」はモデルの「太宰治」や彼の作品「人間失格」から
 ・女性との入水心中(そして失敗するところも)
 ・「恥の多い生涯だ」というセリフ
 ・催眠劑「カルモチン」を過剰摂取したがる
 ・女性の気を引くのが上手い
  そして普段はその女性頼みで生きている
 といった特徴を切り取りつつ、すぐに死にたがる生命力に乏しいテンション
 の低いキャラ造形となっています。

 普通なら出オチで終わりそうなものですが、この作品の真骨頂は「先生」が
 「生まれながらに作家」
 であるということ。
 ここでは転移者が
 ・過去の人生は不幸であったが
 ・魔王と戦うために転移の際、強大なスキルが与えられる
 ・しかし魔王討伐後、今度はその力に溺れ転移者自身が新たな脅威となる
 という、なんとも本末転倒な世界になっていますw
 そんな転移者に対し、「先生」の作家という”性”が特殊スキル
 「執筆(ストーリーテラー)」を解放。
 {netabare}その者の捨て去りたい過去の痛みや羞恥、心からの叫びなど、「人の本性」
 を引きずり出し物語を紡いでいくという。
 そして全てをさらけ出した転移者は
 ・自分の居場所は”ここ”ではないことを悟り
 ・「先生」の特殊スキルにより”元の世界”へ送り返される{/netabare}
 
 なので「人間を描く」という部分についてはかなり濃密です。
 それに時には「大人の童話」的なみせ方など構成にも工夫が見られ、ひとつ
 ひとつのエピソードのレベルが高く見応えがあります。


・何故かタマに心奪われたw
 とはいえ普段は「先生」の自殺ネタなどのコメディ展開がポンポン入ってく
 るので、割と気楽に観れる作品ではあります。
 「先生」の最初の女性(?)アネットなんかは
 「純真で尽くすタイプで、如何にも『先生』のようなダメ男にハマりそう」
 って感じが笑えますしw

 個人的にはタマがドストライクでしたね。
 (本名はマチルダなのだが、「先生」の一言でタマに定着w)
 デスツリーに捕まっていたところを「先生」が助け、その縁でパーティ仲間
 になったのですが、
 ・武闘家の猫耳少女ですが、ナイスバディで黒髪ショートのエメラルドグリ
  ーンの大きな瞳というチョイスがGood
 ・勝ち気でサバサバした性格でノリもよい
 動いているタマはかなり魅力的でしたね。
 「先生」が覇気のないキャラなので、彼女のチャキチャキした言動が引き立
 ち爽快感が生まれるというか。
 実は亜人の国の姫であって、彼女の物語も「先生」に掘り下げられることに
 なります。

 また他の登場人物関連としては
 ・この世界の統治者:世界教団[ヘルゼーエン]
 ・新統治時代を目論む転移者集団:七堕天使
 ・亡き魔王の娘:ウォーデリア
 といった勢力が入り乱れる世界観になっており、彼らと手を組んだり敵対し
 ながら物語が進行していきます。


あと出だしは「なろうのネタ作品」という皮を被りつつも
「突然手に入れた強大な力でイキる転移者」→なろう主人公を揶揄
とも取れるフシもあり、そういう意味では
「実は『なろう主人公』を『先生』が皮肉る『アンチなろう』な作品でした」
というどんでん返し的なことをやりたかったのかなとも受け取れる作品ですね。
(こういうところに「なろうとは一味違うんだよ!」という原作者のプライド
 を感じるというか)
上述人間描写のレベルの高さも含め、独自の面白さがある作品だと思います。


(追 記)
この作品を観て
「そういや『人間失格』って読んだことないな」
ってことで、漫画版だけどちょっと読んでみたんだよなw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

独自色を出そうというところは偉いかな

何が失格なのかと思ったらそういうことでしたか。

太宰治という名前は出さずあくまで太宰治っぽい文豪が異世界転移した、というスタンスなのでしょう。

◯◯が異世界転移した、というネタで様々な作品が作れますが、商業では結構多いですが、なろうではあまり見かけない印象です。

まあアマチュアでは本人に許可が取れないわけで、存命の方が転移したとかは書けないですし、信長が異世界転移とか探せばありそうですが、信長が異世界でどのように行動するか考えるとなると敷居は高いですよね。

なので本作も太宰治に対する解像度の高さが必要で、作成のコストが高いと思います。
いやあくまで太宰治っぽい文豪なので、太宰はこんな人じゃない、と言われた時の予防線は張っているのでしょうけれど。

何の工夫もないパクリ作品が横行している中で、しっかり独自色のある異世界もの、という点で十分評価に値すると思いました。

内容の方は、主人公がチートというわけではなくむしろすぐ死にそうな人、ということでチートじゃない面白さも一応ありそうかな。

見たいとは思いました。

でも、すごく面白いかと言われたらそこまででもないですが…。
一発ネタといったら一発ネタです。
本数の都合もありますし…。
まあ、考えます。

全話感想
なかなかおもしろかったと思います。
主人公はチート過ぎるわけでもないですが、著名人を使っているのでチートでもなんか納得してしまう。
孔明がすべての策を的中させても、だって孔明だし、と説得力が違うようなものですね。

チートが無いと厳しい世界を、チートで切り開いていく展開なので良かったと思います。
なろう系は、主人公の能力と世界の難易度のバランスが悪いから酷い作品が多いのですよ。

というわけで、もっと高評価でも良いと思いますが…。
そこまで高評価ではないのは、本当にキャラを好きにはなれていないからでしょうね。

いやまあ、そもそも太宰って、作者本人は知れば知るほどむかつきますよね。
クズのくせに心中する女性には事欠かなくて何人も死に追いやっていて…。
いやとんでもないクズじゃん、と普通に思います。

なので、好きになれなくても、まあそりゃそうだろうな、と。
むしろ太宰に対する解像度が高かったのでは無いでしょうか。

好き嫌いという点では微妙なんですが、それを差し置けば面白かったです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

74.0 16 続編で異世界なアニメランキング16位
血界戦線 & BEYOND(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (407)
2168人が棚に入れました
かつて紐育と呼ばれた街は、わずか一晩で消失した。そこに出現した街「ヘルサレムズ・ロット」。濃い霧の向こうに広がる「異世界」と現世を繋ぐこの地は、さまざまな思惑を持った者たちが跋扈する、「地球上で最も剣呑な街」へと生まれ変わった。そんな混沌とした街の均衡を守るべく、人知れず活動続ける者たち。ブレングリート流血闘術を使う強面の紳士、クラウス・V・ラインヘルツをリーダーに、顔に傷を持つクラウスの右腕・スティーブン、銀髪のチンピラ、ザップ・レンフロと半人半魚のツェッド、不可視の人狼、チェイン・皇と隻眼の淑女、K・K。そして「神々の義眼」を持つ青年レオ……。騒動が巻き起こるとき、そこには必ず秘密結社・ライブラが姿を見せる。路地に響き渡る狂騒と、不埒な怪物たち。愛すべき深淵と、繰り返すカタストロフィ。終わることのない日常茶飯事が今、再び幕を開ける。そして、さらにそのBeyondへ……。

声優・キャラクター
小山力也、阪口大助、中井和哉、宮本充、小林ゆう、緑川光、折笠愛、銀河万丈、宮野真守、藤原啓治、内田雄馬、水樹奈々
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

異常がこの街のBGM

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
厨二系バトルものとして、かなり完成度が高い作品。個人的には1期よりも更に好きでした♪

レビュータイトルは、1話の次回予告から。この作品に、あの街に、ぴったりだと思ったので。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ノリと勢いで我々視聴者を圧倒してくれた1期は、主人公のレオ君の物語でした。アニオリ展開を交えつつ、かなりクオリティの高い「痛格好良い」作品となっていました。

一方、2期にあたる本作は、レオ君の所属する組織、「ライブラ」の面々を主役にした、サイドストーリーの集合体のような構成になっています。1期では、「なんか分からないけど格好良くて強い人達だな」と思っていたライブラの面々のキャラが深まり、作品にグッと深みを与えていました。

でも、最終話(2話またぎ)ではちゃんとレオ君を主人公に据え、熱いバトルで彼の成長を見せてくれるというニクイ展開に感心。視聴後にこんなにスッキリするアニメも珍しいです。

個人的に、圧倒的に面白かったのが10話のK.K回。つかK.K、そんなキャラだったんかい(笑) コメディ要素が強くて素直に笑えたし、その中に熱いバトルや切ない展開もあり、何度でも観たくなる良回でした。あぁ、人妻に萌えてしまった(笑)

他にも、スティーブンの黒(恐)格好良さも最高だし、チェインの残念な乙女さも最高でしたね♪

このように、サブキャラが深まった一方で、メインのストーリーは全くと言ってよいほど進行しませんでした。

もし3期があるのなら(絶対あってほしい!)、足場は固めたと思うので、いよいよ「血界の眷属」との本格的な対決や、「ヘルサレムズ・ロット」の真実など、ストーリー的にも魅せてほしいな~と思っとります!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
御新規様に翻弄感を味わってほしくて、あえて説明省いてるのかな? グロいな~。ギャグにはしてるけどね。相変わらずの厨二感。まあ、突き抜けてるからいいけどね。ドタバタの中でキャラ紹介ですね。EDが一番に期待されるなか、次週に持ち越しですか。歌だけ聞かせてワンクッション作戦?

2話目
過去編含め、なかなか面白い。ラブ臭?(笑) 新キャラ、活躍しそうだね、医者だし♪

3話目
ザップ、ダメ男w 乳首をとるなや。ホームパーティなんて、別世界の出来事。あっ、半分別世界かw ヤバい裏社会。スティーブンの怖さ、格好いいな。バーのクダリ、チェイン可愛かったが、その後の生首電球は怖かったわ。てか、Cパートw

4話目
次長死ね~w 1期以来の登場w チェイン、片付けられない女だったのかw 汚部屋をスティーブンに見られたくないという乙女心が、現世との楔。良いね♪

5話目
ギルベルト回。底が知れないな。ガンダムとか乗ったら戦況を変えられるな(笑) 最後、誘い断るんかいw

6話目
良くわからんかった。相手は小者なのに、なんか大袈裟な悪事ができるの? 虫は偶然?

7話目
ツェット回。相手によって怒り方変えんのかよ。は格好良かった。

8話目
レオの友達系の話、好き♪

9話目
ちゃんと落ちまで決まっていて良かった。

10話目
タチコマかな?(笑) スティーブン、腹黒いわ(笑) K.KがKOされてるw 父親、メッチャ良い人がやん(笑) K.k、メッチャウケる(笑) こんなキャラだったんかい(笑) 結末も良い。娘を見て、一瞬動きを止めたブラッドブロード。歌も良かった。

11話目
2話跨ぎ。アニオリっぽい? 分かんないけど。

12話目
熱いな~。レオ君の純粋な肉弾戦。クラウスさんの必要以上の強力な攻撃にも、心が震えた。ここまでおちゃらけた作風の2期も、最後は熱い展開で閉め、異常な日常に落とし込む。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 29
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

具体的にどこがどうとは説明できないけれど前作より好き

<2024/5/16 追記>
視聴完了、録画、Blu-rayにコピー済み
自分の中で評点の基準を変えたので、修正レビューです。
(4.5→4.2)

この2期が好きでした。
↓レビューに書いた通り、わかりやすいし没入感もあった
3期やってほしいなぁ
100点満点換算だと80点

<2017/12/27追記>
最終回観終えました。

新八演ずるレオが最後頑張った。
神々のメガネが大活躍。

やっぱり一期よりはっきり良いですね。
何やってるかわかるし、お話がスッと頭に入ってくるし。
原作が良いので素直に楽しめました。

キャラクター一人一人の掘り下げも嬉しかった。
(つか一期では原作のそういう回をほとんどやらないで、絵ヅラでカッコ良さそうな回だけやってた印象が)

というわけで感想を一言で言うなら「監督って大事」でした。

<2017/10/14初レビュー>
前作視聴済みです。

かつてニューヨークと呼ばれた深い霧に包まれ化け物が跋扈する街「ヘルサレムズ・ロット」が舞台です。
なんとなく「ザ・ビッグオー」な感じ。

そんな「ヘルサレムズ・ロッド」での化け物どもと秘密結社ライブラの闘いを描いています。

主人公のレオは{netabare}「神々の義眼」と呼ばれる特殊な眼{/netabare}を持つ少年。この街に住み、ピザ屋の配達の傍、秘密結社ライブラで働いています。
中の人は新八です。
なのでツッコミキャラです。
メガネの代わりに{netabare}神々の義眼{/netabare}です。
そして弱いです。

ライブラの他の面々は皆桁違いに強く、技の名前を熱く叫びながら敵を一撃で屠っていきます。
シャイニング・フィンガー的なノリで。

でもレオは例外。
新八なので弱くてヘタレです。
皆に助けられながら、時折根性見せたりもします。
そんなところも新八っぽい。

見どころはちょっと不思議でおしゃれでクトゥルフな感じの世界観と熱いバトル、そして時々新八他が見せる根性だったり人情だったり。
こういうのかなり好きです。

特に今期は良い。

前作はただでさえわかりにくい世界観やシナリオを尚更わかりにくく仕上げてる。
繰り返し観てもなかなか頭に入ってこなかった。

今作は具体的にどこがどう違うとか説明できないのですが、一回でするっと入ってきました。

監督替わったせいだろうな 笑

<2017/10/20追記>
第2話を観て
また新キャラ出てきました。
色気ゼロな感じの女医さんルシアナ。
三年前にクラウス達が出会った時は立ち寝で爆睡してました。

そんなルシアナさんとクラウス達は{netabare}三年ぶりに再会。
新八と大怪我して全身の骨が砕けたザップと一緒です。
再会したルシアナさんは分裂できるようになっていました。
分裂すると子供になっていきます。
でも合体するとお姉さんっぽくなります。

そんなところへ血の眷属(吸血鬼)がペットを連れて襲ってきます。
クラウスが新八と連携して撃退。{/netabare}
そして今日のMVPはザップなのでした。

こう書くとさっぱり分からないけれど、なぜかすんなり頭に入ってきました。
面白かった。

<2017/11/19追記>
評価デフォルト3にしてましたが、今期も半分超えたので評価値付けてみました。
現時点では4.3!
やっぱ前作より全然面白い!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 31

ZORRRO さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

各キャラパートみたいなのが良かった。

【ストーリー・キャラ】

引き続き色々激しいアニメですが、1期に比べて裏表のないストーリー展開でした。
安定すぎるライブラメンバーのおかげで敵が小物に見えますね。
もちろん、ピンチ!な展開もありますが、みんな強すぎて謎の安心感があります。

上にも書きましたが、全員でなくとも各メンバーパートのような回があったのがすごく良い。
1期で薄かったり、途中参戦のメンツが引き立って活躍してました。
そのおかげか、各キャラまんべんなく登場といった2期でした。
主人公の妹も1期では出番がなかったですが良いところで登場。
しかしながら、他の王とかも出てないしまだまだ続いていきそう。気になる~

最初から比べると主人公がだいぶ成長してるのも見どころ。

個人的にお気に入りはチェインとスティーブン。可愛いしかっこいいし見惚れる。
色んなキャラの良いところが見れた2期はとても良かったです。


【音楽】

元がNYシティなわけですが、ノリの良いラップ調なBGM(日本語ですが)だったり、
なんとな愉快な雰囲気だったりに非常にマッチしていて良かった。

個人的にはOPは2期、EDは1期が好みでしたが、相変わらず曲がいい。


【他】

1期も同じようにレビューしましたが、激しいノリと展開ながら非常にバランスが取れていて見やすい。
ギャグ要素は少し減ったかも知れませんが、戦闘含めて見どころ満載でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

66.2 17 続編で異世界なアニメランキング17位
薬屋のひとりごと 第2期(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (73)
408人が棚に入れました
帝の寵妃・玉葉妃の妊娠判明により、猫猫は翡翠宮の毒見役に復帰。 妃、そして帝の御子を狙った事件が再び起きないよう警戒をしながら、日々を送っていた。 先帝時代からの重臣を父にもつ新たな淑妃・楼蘭妃の入内、壬氏の命が狙われた、前代未聞の未解決事件、そして消えた容疑者・翠苓。 不穏な空気が晴れない中、外国からの隊商、さらには無理難題な要求をする特使も来訪。宮中にはさらなる暗雲が立ち込め始めていた。 猫猫と壬氏を待ち受ける新たな難事件。それらは、やがて国をも巻き込む一大事件へと発展していくー
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

9話 前回の扉の話はなんだったの?それと枯山水はちょっとなあ…

1話 面白い。品質はかなり安定感安心感がある作品です。

{netabare} 2期で4クール。クオリティも尺も非常に恵まれた作品です。話はちゃんと進むだろうし、広義の作画、演出や構図なども含めて出来がいいです。また、少年マンガの人気作にありがちな子供っぽい部分もかなり抑えられていて、うるさいことを言わなければちゃんと面白いのがいいですね。要するにかなり安定感安心感がある作品ですね。

 酒精じゃなく、アルコールって言っちゃってるじゃんとか、ありますけどね。この作品は考証したら負けです。なんちゃって異世界中華を楽しめばいいのでしょう。

 というわけで、1話ごとレビューするような作品でもないので、次は1クール目の区切りか、大きな展開があったとき、1期4話のような素晴らしい演出回があったときとかに書くと思います。{/netabare}


4話 猫猫の表情、演出もテンポも素晴らしく、謎の提示も上手くて全体のレベルが高い回でした。

{netabare} 今回は妙に面白かったです。テンポが良いのと猫猫の表情の作り方や演出が良くて、なかなか見ごたえがありました。ウィキで確認したら、柿原優子氏の脚本回が比較的面白いのかなあという気がします。それと演出中野剛氏、絵コンテ大原実氏と両名がシリーズ初参加のようですのでその辺の影響かもしれません。

 謎は簡単にわかる話でしたが、逆に言えば不自然なところもないし双子がかかわりがある、謎の中に謎が隠れているというのが自然な流れで読みとることができました。

 今回4話は1期の最高の回だった4話とはまた違った意味でレベルが高い回だったと思います。あっという間の24分でした。

 なお、OPの幾田りらさん。いいですね。音楽も印象に残っていいですが、この人の声って脳みその中にしみこんでくるんですよね。その特徴が活かせている場合とそうでもない場合がありますが、本作のOPは声質が活きていて非常に良いと思います。

 ということで、満足度が高い1話だったと思います。{/netabare}


6話 大きな話と単話のエピソードの絡みが良い。1期より面白いかも。

{netabare} キャラバンがらみで何かの陰謀がありそうで、エピソードは1話1話ポンポンと進んでゆく。ストーリーテリングが上手いなあと素直に感心します。ちょっと壬氏の扱いがひどくなっていますが、変にラブストーリーを入れられるより見やすくなっているのかもしれません。今のところですが、構成と脚本のキレが1期よりも2期は良いがします。

 ちょっと気になったのが混ぜると堕胎薬になる香油のビンが床で割れて混ざってるけどいいのか?リファ妃は身ごもっているんですよね?

 という事で、次回予告は3つの扉。3つの扉と言えば、モンティホールかな?まあ、なんにせよ楽しみです。 {/netabare}


8話 色覚異常はX染色体上の遺伝子なので母系じゃない限り遺伝しないと思うのですが…

{netabare} 3つの扉だからモンティーホール問題かと思ったら違いましたね。

 で、色覚異常はX染色体上の遺伝子にあります。ですので、父親が色覚異常の場合、息子には色覚異常は遺伝しません。ですので父系の皇帝の血筋を決めるのにこのやり方で大丈夫なのか理解ができませんでした。X染色体上の遺伝子の問題なので、女性がスタートなのはその通りだと思うのですが、父系の場合、色覚異常はすぐに途切れます。つまり、母系でないかぎり代々色覚異常にはならないはずですが、その辺が良くわかりませんでした。

 女性が付き添って…と言う部分でその辺フォローしているのでしょうか?だだ、父系の家計の場合、どうしても女性は外部からの人になるしなあ…そもそも女性が色覚異常になるのは男が20分の1に対して500分の1くらいじゃなかったかなあ?これは色覚異常が劣性遺伝子なので、XXの両方に色覚異常遺伝子がないと発現しないからですけど、つまり母系だとしても色覚異常が発言するケースはかなり稀になります。なので、女性が付き添うと何がいいのかよくわかりませんでした。

 それと赤緑異常だからと言って色が完全にわからないわけじゃないケースも多いし、今回のはさすがに無理があった気がします。私が何か勘違いしているのかなあ?{/netabare}


9話 前回の扉の話はなんだったの?それと枯山水はちょっとなあ…

 前回の扉の話は何か後に関係してくるのでしょうか。トカゲのしっぽの話って、7話の途中の話からのつながりですよね?なんかつながりが良くわかりませんでした。閑話を尺の関係でいれたのか、それとも伏線がちょっと不自然になったのか。

 あと、作画…特に前半の作画がちょっと物足りなかった気がします。逆に音に関しては良かったですね。中盤の無音の使い方はなかなか良かったと思います。

 それといくらなんちゃって異世界中華だとしても、枯山水はねーだろと思いました。室町文化だからなあ…

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

イチゴン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2期開始!! 面白いです〜(ネタバレなし)

大量のアニメにうんざりして、アニメから離れいたら、
気がつかないうちに、冬アニメで2期が始まっていた。
アニメの多くは、本作のような続編物で新作は少ない。
続編も、たいていは質が落ちがちであるが本作は違う。
原作を読んでいないことが幸いして大変楽しめました。

第1、2話
第1話は、1期を受けての導入的な話で、2話から、
本格な話に入ります。ラブコメも楽しいが、やはり、
ミステリー要素に惹き込まれます。薬の多くは毒で
もあるのは、納得しました。今季も、視聴決定です。
ネタバレなしで、感想書いていきます。OPは音楽を
含め示唆(しさ)に満ちた作り込みで感心しました。 
示唆︰直接的ではなく、それとなく、暗示すること。

第3、4話
話はミステリー要素が主です。ラブコメはスパイス。
わりと勢い良く話が進みます。難しい漢字もさらり。
視聴していると思わずニヤリ。人気出るよなと感嘆。
続きが気にならない視聴方法。それはニ話連続視聴。
ネタバレではない解説︰玻璃(はり)製とはガラス。

続く

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

猫猫かわいいですね

1期は楽しく見ることができました。

作画、音楽など全体的なクオリティも良いです。

ミステリには興味が無いのですが本作のミステリは楽しむことができました。
やっぱりキャラが良いですよね。
猫猫かわいいです。
壬氏とも発展するのかどうか。
2期も楽しみです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

80.2 18 続編で異世界なアニメランキング18位
ゼロの使い魔F [エフ](TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1382)
9114人が棚に入れました
アーハンブラ城から無事にタバサを救出して魔法学院に戻ってきたルイズと才人たち。 あいかわらず才人はルイズに虐げられながらも健気に使い魔としてルイズのお守りをしている。 急遽、アンリエッタ女王の密命で学院からロマリアへ赴くルイズと才人。ティファニアもルイズたちと一緒に行くことに…。ルイズとティファニアは、ロマリア教皇の就任三周年式典で「巫女」として共に祈りをささげて欲しいと依頼される。 憧れの教皇聖下に謁見し感激するルイズ。一方、自分が虚無の担い手と知ったティファニアは、「才人が自分の使い魔で
あればいいのに」と 急に意識し出すことにより何やら波乱の予感が…。そんな中、ルイズたちに狡猾で邪悪な影が忍び寄るのだった!!
ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

あまりにも有り得ない設定^^; でもそれはそれで面白いかも! ^^

4期目のお話です。

ついに4期目、最終話に向かって一直線…と思いきや、またまた別の展開が始まります。

{netabare}
それは、宿敵ジョゼフ(タバサの叔父、ガリア国王)との決着であったり、女王陛下から頂いた領地での話であったり、その領地で温泉が出て温泉パーティーとなるお話であったり(ルイズと才人が裸で抱き合う!)、砂漠に住むエルフに捕まったり、といった展開が続きます。「…これって本当に終わるの?」と思いたくなるようでした。

とろが、それはそれ^^ ゼロの使い魔たる展開で、最後の3話で完結に至る展開となり、あとはバタバタバタ…と終わってしまいます。
また、この完結に至る展開の初め頃に、もう結末の状況が見えるようで、最終回は「あ~、やっぱりね…^^;」という内容でした。
{/netabare}

そして、この手のアニメには突っ込みは考えられない…してはいけない…いわゆるご法度…なのでしょうが、^^; 
…敢えて言わせていただきたい…

{netabare}
<< 才人が現代に帰ってきて、その後簡単に戦闘機を奪えるんですか~!!>>

どうみても才人が自衛隊基地から奪ったのはF-2ですが、そう都合よく自宅の傍に自衛隊の航空基地があるわけがないじゃないですか。
才人は秋葉原によく行っているようでしたが、すると自宅は関東 ? F-2は、青森か、宮城か、福岡か、岐阜か、浜松にしか無いはず… なので、F-2を奪いにヒッチハイクでで航空基地まで行ったと思われます。^^; 
才人はその日のうち自衛隊機地までたどり着いている。 青森、宮城(現在の松島基地は津波の被害で戦闘可能なF-2配備は無いはず)、福岡、岐阜、いずれもヒッチハイクでは遠すぎます。…それにでも、これはどうみても自衛隊の専用滑走路。 …では浜松でしょうか…^^;


<< 才人が現代に帰った直後に都合よく偶然に皆既日食が起こるんですか~!! >>

皆既日食が日本で起こった(起こる)のは2009年、2035年、2042年、2063年、2070年…ですが、「日食が正午前後」に起こるのは残念ながらありません。^^; 放送時期からみて、2012年5月21日の金環食を皆既日食のイメージで題材にしたのかもしれませんが、才人が基地のあるところで既に部分日食が始まっている。しかも、F-2で離陸した直後には皆既になりかけている。…であるなら…やっぱり浜松? 2012年は、浜松基地のほぼ真上で金環食が始まってる。 ^^ 
でも、浜松は訓練用のF-2しかないはず。 ヒッチハイクで朝東京を出発し、昼前に浜松にたどり着くのも不可能^^;
最終話では横田基地あたりをモデルに描かれているような感じですね。


<< フル武装してスクランブル直前の機体がたまたま準備されていたなんてあるんですか~!! >>

才人が強奪した機体には6発のミサイルが搭載されていて、最初に撃ったのは90式空対空誘導弾でしょうか、次いで2回目に4発同時に撃ったのは、93式空対艦誘導弾と思われます。
90式は1発1千500万円、93式は1発1億5千万円、…事後処理どうなるんでしょう…頭が痛いです^^;
でも、まぁ、才人が自衛隊に乗り込んだ際に、「偶然にフル装備」で、しかも「スクランブル直前の機体」が準備されていて、さらに「誰にも気がつかれず」にこっそり戦闘機を強奪できたなんて…^^; こちらの方が「絶対にあり得ない…」設定でしょう。。^^:


<< 結末では才人は日本に帰ってきている。高価な戦闘機を強奪しているのに、才人は指名手配もされていないんですか~!!>

F-2は一機120億はするシロモノ。奪ったらタダでは済まない。それもカミカゼ攻撃で跡形もなくなっている! 事件の後に気楽に自宅に帰って来るなんて…^^;
前にも書いた通り、「運よく」、「こっそり」、「誰にも見つからず」、「監視カメラにも記録が残らず」戦闘機を強奪できていたとしても、ヒッチハイクのドライバーに顔を見られている! 家に帰った時点で何らかのお咎めがあるはず…
また、戦闘機を強奪された基地の職員もタダでは済みません。 才人はハルケギニアを救った英雄になるも、その陰で多くの人の人生を狂わせた犯罪者でもあります。^^;
{/netabare}

どうも、失礼しました^^;

{netabare}
私はちょっと興味があるくらいで、軍オタではありませんが、最後にF-2がかっこよく登場したので◎です。
また、F-2を持ってきたのは、F-2の愛称「バイパーゼロ」と「ゼロの使い魔」をひっかけての演出だと思います。^^
{/netabare}

最終話は「ありえない設定」のオンパレードで、逆に面白かったです。

ひとまず全体を通すと、面白かった場面もあるのですが、どちらかと言えば「やっと終わった~」という感じですね~ ^^;


<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 2

0:途中で挫折、
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

才人に出逢えて幸せです (ˇ◡ˇ✿)

■『ゼロの使い魔F』を観る前にひとこと c(゚ー゚*)
『三美姫の輪舞』から約4年、随分待たされちゃいましたね♪
今までのシリーズとは違って、原作者「ヤマグチノボル」先生がシリーズ構成を手掛けているが特徴、アニメならではの見せ方を意識したと言うことなので、そんなところも注目ポイントかも知れませんね♪
ヤマグチ先生といえば、2011年に末期癌で闘病生活をしているという発表がありましたけど、作品を手掛ける上でも本当に大変だったんじゃないかなって思います!
そんな中、小説版に先駆けてアニメ版『ゼロの使い魔』の結末を観ることが出来るのは嬉しいことです♪
色んな思いが詰まったゼロの使い魔シリーズ最終章をじっくり楽しみたいと思います(*^_^*)


■総評
まず第一印象は、前作と較べて作画がかなり向上してて映像が綺麗だったこと♪
やっぱり綺麗な映像でルイズの可愛い笑顔や才人達の活躍がまた見れたのは(o^-')b グッ!
それだけで「ゼロの使い魔」ファンとしては満足でした ⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃

ただアニメファンとしての視点から観た場合、ちょっと不満が多かったような…
全然許せる範囲ですけどね (〃∇〃)ノ☆
なぜなら、「ゼロの使い魔」の良い所でも悪いところでもあるからなのです☆彡
ラブコメ要素で例えるなら、3期「三美姫の輪舞」以降その表現スタイルはほとんど変化がなくって、良く言えば「らしさ」として安定感として捉えられますし、悪く言えば「ワンパターン」として真新しさを感じない印象になってしまうんです♪
ルイズと才人だけを見た場合はいつもの掛け合いで終始しているんですけど、周りのキャラの微妙な心情の変化はあるので飽きずに楽しく見れた気がします(^^♪

注目してたシリーズ構成については、σ( ̄∇ ̄*)アタシ的に概ね合格点でした。
ちょっと詰め込みすぎてチグハグな展開が目につきましたけどね (≧▽≦;)
とくに肝となるガリア王ジョゼフとの戦いや、エンシェントドラゴンとの決戦など結構あっけなく感じてしまいました(^.^;
ドラゴンボールみたいに何話もかけてとは言わないですけど…w
お色気シーンに力入れすぎなんじゃないの…って思わずにはいられなかったり…もうちょっと凝った展開をみせてほしかったかなぁって思いました (*´・ω・)(・ω・`*)ネー

でもなんだかんだでこのシーンが見れて本当によかったです♪
最終話のEDのシーン…
{netabare}
日本での楽しげな二人の姿☆彡
そして才人の実家へ挨拶しに行った二人の薬指に、さり気なく指輪がはめられてましたね♪
{/netabare}
このときのルイズと才人の表情は暫く忘れられそうにありません♪
思い入れの強い作品だったこともあってか、時には(゚ーÅ) ホロリと涙しながら最後まで楽しめました
☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!


■「ゼロの使い魔」VS「灼眼のシャナ」
よく「灼眼のシャナ」と比較されるのでσ(o^_^o)も一言だけ…
ストーリーとかどーでもいいけど…
{netabare}
「ゼロの使い魔」の勝ち!
っていうか『才人』の勝ち!!! キャーゞ(^o^ゝ)≡(/^ー^)/"""パチパチ
KYで甲斐性なしの悠二よりも、才人の方が圧倒的に魅力的でみていて清々しい好青年でした♪
ちょっと色香に流されやすいけど、自分の気持ちに素直で誠実な才人はとってもカッコ良かったです
(///∇//)
{/netabare}


■MUSIC♫
OP曲『I'LL BE THERE FOR YOU』
 【歌】ICHIKO
 曲名を見て“Bon Jovi“を思い浮かべたのはσ( ̄∇ ̄*)アタシだけじゃないはずw
 今まで以上にノリノリで気持ちいい、それでいてゼロ魔らしい仕上りのナンバーですね♪ 

ED曲『キスシテ↑アゲナイ↓』
 【歌】ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(くぎゅうぅぅぅ)
 ルイズがいっぱい詰まったラブリーなアニソンですね♪
 4期で確信しました…くぎゅう歌上手くなってるって事をね(^_-)-☆


2012.08.15・第一の手記

投稿 : 2025/03/01
♥ : 47

Kiraz さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

あいつはモ◯ハンのラオにしか見えなかった件

まず原作既読です。

詳しくは1期→2期→原作→3期→4期

うん、なんて言うか
1期から4期までの間にどんどんアニメ化による副作用?というべきものなのかわからないが劣化が進んでく

原作読んでなかったらそんなこと全く思わなかったんだろうに…

前半はいつものようにハーレムラブコメでクスクスと笑える感じでよかった。また、原作をある程度再現してたのでよかった

が、

後半は…なんと言えばいいのだろう。
ここからはネタバレになるかも……実況してみるねww

某ゲーム会社が発売したハンティングアクションゲーム通称モ◯ハンシリーズに初代から存在する超大型古龍種もどきが突如出現。その名もラオもといエンシェントドラゴン。
注)フェアリーが入ってないのでシンクロ召喚されて出現したわけではない模様

本作品でラオもどきはモ○ハンではなせなかった進化を遂げた。多くの古龍種は進化の末、翼を手に入れた姿をしていた。が、ラオは巨体故にモ◯ハンでは翼を持つことを成し得なかった。

そのラオの悲願の願いからかラオもどきは本作品によって翼を手にした。
あの巨体を支えるにはいささか物足りないぐらいの大きな翼を手入れた。

そして、翼という力を手にして学院に進行するラオもどきを討伐せんと多くのハンターもとい魔法使いや戦士が集結する。
が、強力なブレスや湧き雑魚モンの邪魔によってなすすべなく防戦一方。

そこに出現、我らが主人公サイト

その主にして本作ヒロインのルイズと共にそのラオもどきの討伐に挑む。

サイトの奪取した現代兵器F-2戦闘機という某ゲームでは絶対にあり得ない武器によって負けフラグびんびんのラオもどき討伐に光が指す。
ミサイルや機体特攻によって固く覆われた外殻を破壊した。部位破壊報酬決定の瞬間だ。
そしてすぐさま外殻破壊によってさらけ出た弱点にルイズの溜め砲撃を打ち込む。

この一発が大きかったのか悠々としたラオもどきは崩れてしまった。討伐を成功させたのだ。

学院の耐久率は10%を切っていたがなんとか時間内に討伐することができた。

が、その引き換えに我らが主人公は討伐と同時に力尽きてしまう。

でも大丈夫b
サイトは2期で1回力尽きているがそれ以来力尽きていなかった、つまり今回で2回目、3回力尽きないと失敗にならないので、一応討伐は成功しているのだ。

が、剥ぎ取りは叶わなかったことは言うまでもない。

今回の討伐はサイトの現代兵器投入が大きかったといえる、さもなければ討伐は叶わなかっただろう。

そもそもロイヤルビッチ以外そんな装備で大丈夫か?と言われそうな武装、回復系アイテムを誰も所持していない時点で無謀な討伐だったといえる。

まあ無謀な討伐だったと言ったが結果的には討伐は成功に終わり。
誰から見てもハッピーエンドだったことは確かなのでよしとするか。


※この作品は某ゲーム会社の手掛けた通称モ◯ハンを宣伝するアニメではないのでご注意ください。
また、上記の表現は僕の視点からお送りしたもので、9割以上僕の誤植による表現が混在します。実際のアニメの表現とは全く違う恐れがありますのでご了承ください。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

86.0 19 続編で異世界なアニメランキング19位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1021)
5291人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

次シーズンを待つ

1話~13話がビギニング編。14話~20話がライジング編。21話~24話がユナイティング編。

キリトがあんまり俺つええしてなかった。いつも最強だったら飽きちゃうからね。{netabare}勝手が分かりにくいゲームに勝手にぶち込まれているからっていうのもあるのか?というよりも相手がアドミニストレータだからか。とは言え、やっぱり、キリトは二刀流に走るんだなあ。で、お互いに腕もげる。逃げようとしたアドミニストレータに対して、元老院?のピエロみたいな人がまさかの凌辱プレイ的なことしだす。最後は爆発。あっけない。{/netabare}

アスナの代わりにユージオがパートナー。{netabare}まさか剣になるとは思わなかった。{/netabare}題名的にアリスをパートナーにするかと思ってた。{netabare}記憶を消され、最高司祭アドミニストレータに仕えていたけど、キリトの言葉で目覚め、キリトのパートナーぽくはなってた。眼帯姿も可愛い。{/netabare}

{netabare}蜘蛛さんが死んじゃったの切なかった。{/netabare}

坂本真綾がアドミニストレータ役としてはまってた。

まだまだ、やり残しがあるようなので、気になる。最初のほうに襲ってきた奴に関することもまだ残っている。{netabare}ユージオが死んでしまって悲しむのも束の間で、現実世界ではキリトをゲームに送り込む装置を搭載した船が襲撃されちゃう。アドミニストレータ倒したけど、さらなる敵が待ってる。{/netabare}

OP
ADAMAS LiSA
RESISTER ASCA
ED
アイリス 藍井エイル
forget-me-not ReoNa
挿入歌
虹の彼方に ReoNa
まずは欠かせない2人が歌ってくれて感謝。2クール目ではOP映像に途中変化ありでも、最後のキリトとユージオのグータッチとかハイタッチは変わらず。ASCAはどこにそんなパワーがあるの?と思わされる力強い歌声。


第1話 アンダーワールド
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。

第2話 悪魔の樹
絶命の危機にあるキリトが目を覚ますと、そこはファンタジーゲームを彷彿とさせる謎の世界の中だった。記憶が曖昧なままログアウトを試すも、現実世界に戻ることはできない。キリトが途方に暮れながら散策していると、やがて巨大な樹の下にたどり着く。そこで一人の少年と出会う。その少年の名は、ユージオといった。キリトはこの世界について話を聞き出そうとするが、ログアウトの方法はわからない。そしてユージオは、かつて自分の幼馴染だったアリスという少女のことについて語りはじめる。

第3話 果ての山脈
《アンダーワールド》人界の中心・央都へ旅立つことを決めたキリト。そのためにはユージオの協力が必要で、彼を天職から解放するためにギガスシダーを倒そうと決意する。交代で斧を振るうキリトとユージオだが、そのさなか、ユージオはかつて北の洞窟で見つけたという青薔薇の剣をキリトに差し出す。この剣なら、ギガスシダーを倒せるかもしれないと考えるキリトだが……。一方、アリスの妹・セルカは、アリスが公理教会に連れ去られて以来笑わなくなってしまったユージオを心配しており、そんな胸の内をキリトへと明かす。

第4話 旅立ち
セルカが《果ての山脈》へひとりで向かったに違いないと考えたキリトとユージオは、彼女のあとを追う。だが洞窟の中で《ダークテリトリー》からやってきたと思しきゴブリンに遭遇、戦うことになる。キリトは剣を構えゴブリンたちと渡り合うが、ユージオは初めて見る《闇の存在》に身体が硬直し、立ちすくむ。果敢に戦うキリト。だがゴブリンの反撃が、彼に仮想世界では想像できない激痛を生み出し、恐怖で起き上がれなくなってしまう。窮地のキリトに、続けざまにゴブリンの刃が振り下ろされたそのとき……。

第5話 オーシャン・タートル
《アンダーワールド》内で央都を目指すキリト。一方、現実世界での桐ケ谷和人は依然意識不明の状態にあった。菊岡の申し出によって設備の整った病院へ転院するも、明日奈と直葉が和人の見舞いに行くと、回復するまでは面会謝絶だと言い渡されてしまう。不審に思った明日奈たちは、和人のアルバイト先であり、《ソウル・トランスレーター》の研究をしている《ラース》に彼がいるのではないかと予測する。明日奈たちは手分けしてラースの調査を始めるが、しかし和人の行方にたどりつくことはできず……。

第6話 アリシゼーション計画
《ラース》の研究施設である《オーシャン・タートル》へと潜入した明日奈は、和人の安否について菊岡を厳しく問い詰める。菊岡は観念したように、和人がこの《オーシャン・タートル》内の《ソウル・トランスレーター》で治療していることを明かす。一安心する明日奈だったが、明日奈と共に潜入した凛子は、何故自分を《オーシャン・タートル》に招いたのかと菊岡に疑問をぶつける。そして、菊岡が語りだした《ソウル・トランスレーター》の開発には、想像を絶するほどの壮大な目的があった。

第7話 剣の学び舎
キリトとユージオが《ルーリッドの村》を出て2年の月日が経っていた。央都セントリアへとたどり着いた二人は、目的であった《北セントリア帝立修剣学院》の入学を果たしていた。修剣士として腕を磨き、整合騎士になり、そしてアリスの行方を捜すべく、修練の日々を送っていた。キリトは学院次席のソルティリーナの《傍付き》として仕えていたが、彼女は稽古を重ねるなかでキリトには隠された本当の強さがあることを見抜いていた。ソルティリーナに頼まれたキリトは、彼女に自分が持っている全てを見せると約束する。

第8話 剣士の矜持
学院の主席であるウォロ・リーバンテインと実剣による手合わせをすることになったキリト。観衆たちの好奇の目にさらされるなか、ソルティリーナからの激励を受けて、キリトとウォロの立ち合いが開始された。ウォロは開始早々から秘奥義の構えを取り……それを見たキリトは、縦斬り四連撃バーチカル・スクエアで対抗する。2人の力は相応に思えたが、ウォロが背負うリーバンテイン家の祖先の戦士たちの《イメージ力》が強い剣圧となってキリトを凌駕する。

第9話 貴族の責務
キリトとともに《上級修剣士》となったユージオだが、自分が強くなるためには剣にどんな《想い》を込めればいいのかわからず、日々悩んでいた。そんなとき、日ごろからあまりいい印象を抱いていない学院の主席ライオスと、次席のウンベールに絡まれたユージオは、2人の強さを確かめようとウンベールからの立ち合いの申し込みを受けることにする。剣を交わす二人。はじめはユージオが優勢だったものの、ウンベールの剣に込められた《巨大な自尊心》の力の前に、次第に押されていき……。

第10話 禁忌目録
キリトとユージオの《傍付き》であるロニエとティーゼの帰りが遅い。2人を捜そうと部屋の窓から外に飛び出すキリト。それと入れ違いでユージオの元にやってきたフレニーカは、自分がウンベールにされた屈辱的な行為と、その行為についてウンベールたちに抗議に行ったティーゼとロニエがいまだに戻らないことを打ち明ける。嫌な予感に駆られたユージオは、急いでウンベールの部屋へと向かうが、そこでは最悪の事態が今まさに始まろうとしていた。

第11話 セントラル・カセドラル
《禁忌目録》に違反し罪人となったキリトとユージオの前に現れたのは、整合騎士のひとりであるアリス・シンセンス・サーティ。彼女は間違いなく、かつて処罰された幼馴染の少女、アリス・ツーベルクであるはずなのだが、キリトとユージオと暮らした時のことは記憶になく、まるで別人のようだった。困惑するキリトとユージオだが、2人は重罪人として《セントラル・カセドラル》の地下牢へと投獄されてしまう。一方、現実世界の《オーシャン・タートル》では、治療を受ける和人を見守る明日奈の前に一台の奇妙なロボットが現れる。

第12話 図書室の賢者
キリトとユージオは、地下牢の脱獄に成功するも、アリスの命令により待ち伏せていたエルドリエ・シンセシス・サーティワンに行く手を阻まれる。戦闘状態になる三人。キリトとユージオは先へ進むため、キリトがエルドリエの操る鞭を防ぎ、その間にユージオが撃ち込むという作戦でエルドリエに挑む。しかし、エルドリエの氷の鞭は蛇のようにうごめき、そして分裂して襲い掛かってくる。難敵に苦戦するキリトとユージオ。だが、ふとユージオは、エルドリエの顔に見覚えがあることに気づく。

第13話 支配者と調停者
《セントラル・カセドラル》の大図書室に隠遁する少女カーディナルに助けられたキリトとユージオ。彼女の正体は仮想世界《アンダーワールド》の秩序の維持を司る自律型プログラムだった。アドミニストレータの過去をはじめ、《公理教会》や《禁忌目録》の成り立ちをキリトに語り始めるカーディナル。驚きを隠せないキリトだが、更なる事実--《アンダーワールド》に迫る恐るべき危機を聞かされる。

第14話 紅蓮の騎士
カーディナルから世界の命運を託され、キリトとユージオは、《セントラル・カセドラル》の最上階を目指す。中途では武具保管庫に置かれた膨大な武器の中から奪われた愛剣を無事に見つけた2人だが、そこに整合騎士デュソルバート・シンセシス・セブンの弓矢が襲い掛かる。彼の操る神器《熾焔弓》から放たれる無数の矢を辛くも弾き切った2人だが、矢を使い切ったはずのデュソルバートの弓にとある変化が起きる。

第15話 烈日の騎士
キリトとユージオが《セントラル・カセドラル》を上り続けていると、リネル、フィゼルと名乗る2人の少女と出会う。なぜ子どもが? といぶかしむキリトとユージオは、とっさの隙をつかれ、整合騎士という素性を隠していたリネルとフィゼルの毒剣による麻痺攻撃を受けてしまう。身動きできないキリトとユージオが連れられた先には、整合騎士副騎士長ファナティオ・シンセシス・ツーが待ち構えていた。

第16話 金木犀の騎士
キリトは満身創痍の中、《武装完全支配術》をどうにか発動し、整合騎士ファナティオとの戦いは決着を迎える。再び《セントラル・カセドラル》の最上階を目指すキリトとユージオは、奇妙な昇降機の前にたどり着く。《昇降係》の少女の案内によって80階《雲上庭園》まで足を踏み入れた2人の前に現れたのは、ユージオが追い求める少女であり、神器《金木犀の剣》を持つ整合騎士アリス・シンセシス・サーティだった。

第17話 休戦協定
《雲上庭園》でキリトの剣とアリスの剣の《武装完全支配術》がぶつかり合った結果、破壊不可能であるはずの《セントラル・カセドラル》の壁が砕け、キリトとアリスは外へと放り出されてしまう。直後、キリトは外壁の隙間に剣を突き立て、落下するアリスも救ってみせる。しかし敵同士の二人は、絶体絶命の状況下でもお互いの信念をぶつけ合う。やがてキリトは、塔の内部に戻るまでの休戦をアリスに提案する。

第18話 伝説の英雄
ユージオは《セントラル・カセドラル》の90階にたどり着く。そこは熱い湯気が沸き立つ大浴場だった。困惑するユージオは、湯の中で長旅の疲れを癒している整合騎士ベルクーリ・シンセシス・ワンと邂逅する。落ち着いた佇まいながらも底知れぬ迫力を持つベルクーリに圧倒されながらも、単身戦いを挑むユージオ。一方、キリトとアリスは《セントラル・カセドラル》の壁を上り続けていた。

第18.5 話 リコレクション
天界から召喚されたはずの自分に妹がいる--。セルカという名前を耳にし、動揺する整合騎士アリス。そして、キリトは覚悟を決めた。彼女の奪われた記憶を取り戻すと。アリス・シンセシス・サーティがアリス・ツーベルクであったことを思い出させるため、そして彼女が整合騎士となった本当の理由を伝えるため、キリトはユージオと共に歩んだこれまでの旅路を語り始める。ただの村人だったユージオが、キリトとの出会いを機に幼馴染のアリスを救いたいと願ったこと。二人で騎士を目指して央都へと旅立ったこと。やがてその旅路は知らず知らずのうちに、この仮想世界《アンダーワールド》に隠された真実へと近づいていったことを……。要するに総集編。

第19話 右目の封印
キリトがふとした会話の中で口にしたセルカという名前。それを聞いたアリスの様子が一変する。その様子を見たキリトは、整合騎士の真実を彼女に告げる。しかし、キリトから語られる言葉を受け入れることができないアリスは激しく動揺する。そのころ、ベルクーリとの死闘の最中に意識を失ったユージオは、元老長・チュデルキンの手によって最上階へと連行されていた。そこでユージオを待っていたのは……。

第20話 シンセサイズ
右目の封印を打ち破ったアリスと共に90階の大浴場にたどり着いたキリト。そこには、チュデルキンの手によって石化された整合騎士長・ベルクーリの姿が--。アリスは師の悲惨なさまに涙するが、意識を取り戻したベルクーリは朦朧とした中で力を振り絞り、2人にユージオの行方を告げる。それを聞いたキリトは捨て置かれた青薔薇の剣を背負い、チュデルキンの後を追う。そして向かった先の元老院で、キリトは驚くべきものを目にする。

第21話 三十二番目の騎士
キリトとアリスの前に立ちふさがったのは、《シンセサイズの秘儀》を受け入れ整合騎士となったユージオだった。動揺するキリトだが、アリスの叱咤を受けてどうにか彼と全力で戦うことを決意する。互いにアインクラッド流の剣技を繰り出しながら、キリトとユージオの斬り合いは激化していく。戦いの中でも、キリトはユージオに懸命に語り掛けるが……。

第22話 剣の巨人
《セントラル・カセドラル》の最上階。キリトとユージオとアリスは、ついにアドミニストレータの許へたどり着く。しかし、神聖術によって巨大なピエロへと姿を変貌させたチュデルキンが三人に襲い掛かる。アリスは《金木犀の剣》でチュデルキンの放つ炎を防ぎ、その隙にキリトとユージオは連携し斬りかかる。そんな様子を、アドミニストレータはつぶさに観察しながら、キリトたちに問いかける。

第23話 アドミニストレータ
数百年にも及ぶ因縁の相手・アドミニストレータと決着をつけるべく《セントラル・カセドラル》の最上階に現れたカーディナル。秩序の維持を司るプログラムである彼女の本懐、アドミニストレータの抹消を果たさんと動き出すが、倒したはずのソードゴーレムが起き上がり行く手を阻む。そしてアドミニストレータの言葉を聞いたカーディナルは、ソードゴーレムに隠された真実に気付き激昂する。

第24話 ぼくの英雄
カーディナル、ユージオ、そしてアリスの想いを身のうちに宿し、キリトは再び立ち上がる。《人界》最強の存在であるアドミニストレータを倒すため、キリトが心意で強くイメージしたのは、かつて《SAO》を攻略したトッププレイヤーである《黒の剣士》の姿だった。この世界で出会ったすべての人の想いを胸に、二本の剣を携えたキリトはアドミニストレータとの一騎打ちに挑む。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

良質なアニメ化作品……ですが、映像作品ならではの表現をもう少し望みたいです。

原作小説はライトノベル版本編を18巻まで購読。

アリシゼーション編は正直、アニメ化、大変だろうな……と思っていたので、
分割4クールでたっぷり枠をとって、映像化してくれていることは嬉しいことで、
この秋から始まる後半戦も楽しみな作品です。

ただ、いざアニメ化が実現して満足してしまうと、
さらに高望みしたくなるのが視聴者の性と言う物でして(苦笑)


私の場合はテーマを伝達するための映像を
もっと活用して欲しいという要望がまず残りました。

原作ラノベ版既読組の私にとっても、
“フラクトライト”などの仮想世界における魂創造に関する基本設定については、
イメージしきれていない部分も多々あって、
アニメ化によって、設定理解を深めるための映像素材などが、
多数、提供される物と秘かに期待してました。

なので、設定説明に関わる会話シーンで、イメージ画像も交えずに、
会話をそのまま喋らせるだけで終わる場面が続いたのには、
プレゼンはプリント棒読みだけじゃなくて、
スライドやパワーポイントも使ってやって下さいよ~。
といった感じで悪い意味で驚かされました。

これ……原作未読組に、現実世界と仮想世界の境界の希薄化、
仮想世界の魂が現実(リアル)の人間に追い付いていく、
といった作品テーマがちゃんと伝わっているのでしょうか?
とチョット心配になります。


シナリオ構成についても、特に、2クール目以降、塔で連戦が続く辺りが、
テーマ理解が追い付いていない視聴者にとっては難所になるかも?
と私は懸念していました。

これもテーマがある程度掴めていれば、連戦が長引く中でも、例えば、
{netabare} 人間が創造した仮想世界の住民が、騎士の矜持やらを語り出す。
ボトムアップ型AIが人に匹敵する、凄い瞬間を目撃している。{/netabare}
といった感じでテーマの深化に手応えも感じながらの視聴になると思うのですが……。

ここは、仮想世界内部での戦いを描く一方で、
適宜、“外部”の現実世界での出来事や襲いかかる陰謀も、
前倒して同時平行して描くことで、
アスナの出番を渇望するファンもなだめつつ、
外部からの俯瞰によるテーマ整理も交えながら視聴者に伝達していく、
と言うラノベ版とは異なる構成も一手なのかな?とも感じながら私は視聴していました。

ただ……これだと、仮想世界への没入度が低下して、
キリトがユージオら仮想世界の住民に入れ込む、
現実世界の常識から見れば酔狂な主人公感情への
共感度も低下する恐れがあるんですよね……。
う~む、難しい。


こうした観点から見て、先日、放送された前半戦総集編「リフレクション」は、
外部の現実世界のアスナ視点も交えて作品内容を補完、再整理するなど、
かなり有用な特番だったと思うのでオススメです。

これくらい内容がある説明を本編のアバンや
17話の振り返り回とかでやっておけば良かったのに……。


私が基本設定のイメージ表現不足に不満を抱く一方、
作品テーマや、仮想世界AIの覚醒を目論む“プロジェクト・アリシゼーション”
が提示するテーゼに対するアンチテーゼについては、
キチガイ揃いの敵やボス役の狂気に託して存分に映像化することで、
気持ち悪いくらいwよく体現できていたと好感します。

1クール目は……{netabare}上級変態貴族ライオス&ウンベールの
蛮行&自我崩壊によって表現してきました。
AIの意志の力を重視したバロメーター補正により
限界突破と自我覚醒を促すプロジェクトの狙いに対して、
AIにだって悪意は生じる。“創造主”(=開発者)はAIの聖性を過大評価している。
といった感じで天に唾を吐くのに十分な気色悪さでしたw{/netabare}

2クール目は……{netabare}≪公理教会≫の≪最高司祭≫アドミニストレータが
システムの隙間を付いてテーマを茶化してきました。

“創造主”(=開発者)は“最終負荷実験”(=≪アンダーワールド大戦≫)により、
AIの自我覚醒という目標達成を加速しようとしているようですが、
最終戦争と言う“負荷”に対抗し得るのは、AIの豊潤な人間性などではなく、
むしろ人間性を放棄したAIによる、剥き出しの本能であり、
個性を滅した機械兵器同然の合理性への奉仕であろう。

そう言わんばかりに、アドミニストレータにより剣と化したAIたちの合一により生まれた
≪ソードゴーレム≫の異形は、まさに“創造主”の意志に対する叛逆の象徴でしょう。

もっとも……私は、作品テーマを吟味しつつ、横目で本能の赴くままに、
アドミニストレータさんのフルヌードを追い掛けるあまり、
顔面がチュデルキンと化していましたがw{/netabare}


今週から再開する物語でも、仮想世界やそれを利用しようとする現実世界の良心を
過信するなと諫めるような、グロテスクな悪意が提示されていくと思われますが、
案外、本作については、テーマを理解しようと眉間に皺を寄せるより、
悪役が体現する反論の逆をイメージした方が、
上手く作品と折り合えるのかもしれません。



以下、視聴前のコメント

【期待】仮想世界に魂を発生させる試み

長いので折りたたみw

{netabare}2期から劇場版を挟んで4年近くの歳月を経て、
今秋映像化される3期「アリシゼーション編」

アニメ化に際しては、そのスケールの大きさ等、様々な困難性が想起されます。
その中でも特に難儀しそうなのが、
仮想現実が現実世界に肉薄する中、示されるシステムを越えた意志の可能性。
シリーズ通じたテーマを集大成するために、
練り上げられたSF要素の視聴者との共有でしょうか。

以下、ごくごく基本的な設定だけをかいつまんでみると……


・人間の記憶や魂を司る領域を、脳細胞の微少管構造内の、≪量子場≫に想定。

・その脳細胞構造内に存在する光子の集合体を≪フラクトライト≫と命名。
≪フラクトライト≫を基本とした脳細胞ネットワークは人間の精神を構築する。

・今回の仮想世界へのフルダイブマシンである≪ソウル・トランスレーター≫(STL)は
≪フラクトライト≫へ直接、情報や記憶の書き込み、コピー、転送する機能を有している。

・脳細胞内の≪フラクトライト≫への直接インストールにより体験する仮想世界は、
脳の認識レベルにおいて、現実世界と変わらない。

・今回の仮想世界で暮らす住人。ノンプレイヤーキャラクター(NPC)は、
≪人工フラクトライト≫から発生させられ、
脳細胞ネットワーク構築の段階から叩き上げられた
“ボトムアップ型”の人工知能(AI)である。

・即ち、今回のNPCは魂の成り立ちのレベルから、人間と同一である。


……私も理解してるようなしていないようなw怪しいもんですが(苦笑)
本作ではこの“土台”の上に、さらにAI研究や時間加速シミュレーター等の要素や、
それらを活用した各陣営の駆け引きやら、
一新された剣と魔法の中二病バトルスキルやらが乗っかって来るわけです。

説明するだけなら、通算100ページは下らないと思われる設定解説会話シーンを、
懸命に羅列すれば良いのでしょうが、
視聴者にイメージとして体験させ、エンタメとして昇華させるまでとなると、
スタッフも相当骨が折れそうです。


件の現実同等の仮想世界と言うのも、
じゃあ、今までのシリーズで描かれて来た仮想ゲーム世界とは結局どう違うの?
という疑問をアニメーションで実感させ振り払う為には、
単に作画兵力を大量投入してリアリティを追求するだけではダメで、
演出力も重要になると思われます。

一番、手っ取り早い方法は痛覚レベルの再現でしょうか?
これまで登場したVRゲームでは娯楽として成立させるため、
痛覚レベルは数分の一に制限されていましたが、
今回の仮想世界は等倍。

先に放送されていた『GGO』では、あれ?脚が取れちゃった♪
でも手足の一本や二本、回復薬刺しとけば、そのうち生えてくるだろう♪
くらいのノリでいけましたがw今回の仮想世界はそういう訳にはいきません。
人間、ちょっと手足に深手を負っただけで痛すぎて動けなくなる。
この辺りから思い知らせていくのが妥当な線かと思われます。

シナリオ面でも、痛覚の壁を突破してでも守り抜く!といった要素も重要になるはずで、
こうした点でも本作は、視聴に意外とグロ耐性が必要なアニメになるのかもしれません。


キャスト面では、私は今回も悪役への期待に胸を膨らませていますw
これまでもイカれた悪役を務める声優さんの熱演により、
何度も茶番転落の危機を救われて来た印象の本シリーズ。
個人的には本作では特に{netabare} ライオス&ウンベールの上級変態貴族ぶりと、
元老長・チュデルキンの内外両面でキモイ言動。{/netabare}
これらをどなたが、どんな風に頭のネジを外して怪演してくれるのか?
ある意味、物語を盛り上げる鍵になると信じていますw


本作がラノベ原作シリーズとしてお手軽にキャラを消化されて終るのか。
それとも広義のSFとして多くの視聴者とテーマを共有して、
心に爪痕を残すことができるのか。

監督変更して迎える3期。シリーズ初の1時間SPで開幕する第一話。
基本設定の伝達も含め、まずは滑り出しがとても重要になると思います。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 40
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

勧誠懲ゲスを主張する作品

世界観:8
ストーリー:6
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:6
合計:33

<あらすじ>
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。
(公式サイトより)

SAOは原作勢によればアリシゼーション編の評価が高い(原作はファントムバレット編まで既読)ようでしたので、制作が決まって嬉しかったのですが、アリシゼーション編は長編のため2クールでは到底収まりきらず、3クールでもきついと言われていて不安もありました。しかし、4クールの1年間と発表され、美しいPVを見て、安堵とともに期待も高まったところです。

通常は全て視聴してからレビューを書くのですが、1年ともなると最後にまとめて書くのは大変で、気づきも忘れてしまうと思いますので、タイミングをみつつ更新していくこととします。

<1話>
初回は1時間スペシャルでした。冒頭から半分までは幼少時代のキリト{netabare}と、その友人であるアリス、ユージオが、氷を求めて洞窟に入って、禁忌目録で禁じられている山の向こう側(暗黒界=ダークテリトリー)に出て、アリスが転んだ拍子にあちら側の地面(紫色)に触れてしまい、その後、整合騎士に連れ去られるまで{/netabare}のファンタジー世界の物語。

{netabare}アリスの金髪が輪郭も薄い色で、少し変わった雰囲気を醸し出しています。洞窟内ではいつモンスターが出てくるのかわからない演出がなされ、氷に囲まれた部屋、死んだ竜、剣、財宝など冒険心をくすぐられます。{/netabare}

後半はGGOから現実世界へ、エギルのお店で前半部の説明がなされます。
新しいフルダイブ機であるソウル・トランスレーター(STL)は、フラクトライト(人間の脳神経細胞内の、その骨格たるマイクロチューブルという管に存在する光量子=人間の心=魂)を読み取ったり、短期的な記憶(ニーモニック・ヴィジュアルデータ)を書き込み体感させることができる。ダイブ中の記憶は現実世界に持ってこれないが、数分間で長時間の仮想世界を体感する機能(フラクトライト・アクセラレーション=FLA)はあり、リアルな夢のようなもの、と、こんなところでしたか。

SAOの面白さは今後拡大・発展していくであろう仮想現実、それに影響を受ける世界のことを考えさせてくれる点にもあります。人間の心のありかがわかれば、それを基に心を作ることが理論上は可能というのも理解できますし。

さらに、{netabare}ファントムバレット編以後のシノンの周辺のこと、サトライザーという強敵がいるということで次回のGGOのBOB大会でチームを組む話、キリトからアスナへの告白、元ラフコフメンバーからの襲撃など、{/netabare}メインのストーリーを進ませつつ他の要素も盛り込んでいて色々と今後が楽しみになる1話だったと思います。

作画は劇場版かと思うくらい力が入っていましたし、ラストに流れたOPも良い感触でした。

SAOは合わない方も多いようですし、自分もアニメ全般を楽しめる人間ではないですが、SAOは幸いにもこれまでかなり楽しめているので、これから1年、少年の心をワクワクさせ、大人の目でツッコミを入れながら視聴していきたいと思います。

※評価は3話終了後、暫定で更新していきます
※原作では9巻の187ページまでを1話(45分程度)で進行(やはりアニメは楽だなぁと)

<2話>
2話も含めて既に3回見ていて、結構はまっています。作画(緑が多くて癒しにもなる)も音楽も良いのでついつい流している状態^^ ひと昔前のアニメとはレベルが違うなと感じます。

それから、TVが見れない所では、OPのLiSAさんの「ADAMAS」はYoutubeのドラムカバー※を視聴したりですね。
※Drumstickさんのとか

ストーリーも、{netabare}青年になったキリトが1話のファンタジー世界に、現実世界の記憶を持ちながら転移したところからスタート。

ユージオお前も覚えていないのか! とか、少しやきもきさせられたり、ソードスキルが使えて、剣士らしく木を一閃したシーンはSAOらしい爽快さが垣間見えたり。

今後の展開が楽しみです。まだ、大きなツッコミポイントはないです。強いて言えば、1話で傘がありながら易々と射程の短い注射器にやられてしまったところでしょうか。{/netabare}

<3~5話>
長丁場なのでポイントのみ。
4話は、{netabare}ゴブリン戦で痛覚がある(左腕が、手まで流血)というピンチのはずが、その後血がなくなり、痛みがどこにいったのかという剣技をしていたところ、セルカの神聖術で容易にユージオが復活したところ、ギガスシダーを切り倒してしまったところにSAOの悪い面のご都合展開を感じたのでマイナスにしました。
一方、5話で現実世界に戻る展開の仕方は良かったです。
{/netabare}

<12話まででの追記>
ここまでで衝撃的な回がありました。
改めて、SAOの悪役はとことん下衆だなと思わされたところですが、ここまでくると、SAOシリーズの物語作りにおける作者の意図があるように思えてきました。

SAOはわかりやすい勧善懲悪ものの側面があると思われますが、{netabare}リーバンテインなど{/netabare}悪とまで言えないキャラもいるので、誠実か不誠実かという観点のほうが適当のように思います。文字にすると、「勧誠懲ゲス」?(笑)

SAOの魅力は「誠」のほうにもあって、ここに青臭さや嘘臭さといった抵抗感を受けずに視聴できる純真さと、士道や正義への共感力の高い方に響くのではないかと思います。

{netabare}キリトが花を育ててプレゼントしたエピソードや、リーナ先輩とのやり取り、ノーブレスオブリージュのくだりを見て、改めてSAOの魅力を感じまして(こういうシーンに「A Tender Feeling」なんかがかかると最高です)、魅力のベクトルに気づかされました。

SF的な視点(自立型AIの兵器利用)、ソードスキルが使えるところ、カーディナルとの出会い、仮想世界の神のような存在となったクィネラ(アドミニストレーター)の登場{/netabare}など、まだまだ見どころが沢山ありますね。

<2019.4.2追記>
本作は24話終了で2クールを終え、後半は10月からの始動となりました。
1クールの途中まではゆったりなテンポながら、内容のあるストーリーとなっていて楽しめましたが、{netabare}塔を登るあたりから何階にボス(整合騎士)がいて、それを倒して上に登る繰り返し。やや単調になり、2クール目は評価を下げる一方となってしまいました。

ゲームが土台となっている作品ですが、ピンチらしいピンチもなく、整合騎士に勝っていく一本道では盛り上がりに欠けます。

しかしながら、最終話で二刀流が見られ(23話でユージオが剣になった時に見られなかったストレスが解放w)、最後にはアスナがアンダーワールドに登場というクリフハンガーで、楽しめました(現実世界では銃撃戦が起きていて、普通なら助からなさそうですが、まあ大丈夫なんでしょう)。

ゲスvs誠実という対比構造について書いていましたが、2クール目にはアドミニストレータとチュデルキンがその役割を見事に演じきっており、そういう面でも満足できたかなと。{/netabare}

後半2クールを楽しみにしています。

<2022.8追記>
ユージオの最期のシーンでうるっときましたが、それ以外に感動シーンを思い出せず、情感を6点に下げました。

(参考評価推移:3話4.1→4話4.0→6話4.1→7話4.0→8話4.1→9話4.3→11話4.2→13話4.1→14話4.0→16話3.9→18話3.8→23話3.9→24話4.1→調整4.0)
(視聴2018.10~2019.3)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 41

64.1 20 続編で異世界なアニメランキング20位
DOG DAYS″(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (345)
2516人が棚に入れました
新時代勇者系エンターテイメント、再演!
楽しかった夏 ―あれから一つの季節が過ぎて、3人の勇者が、またまたフロニャルドへ帰ってくる!
今度の舞台は秋。
敵か味方か、謎の少女・シャルも新たに加わって、ますますにぎやかな大騒ぎが・・・!?
愛と勇気と耳としっぽの物語、みたび開幕!


声優・キャラクター
宮野真守、堀江由衣、水樹奈々、小清水亜美、高橋美佳子、悠木碧、柿原徹也、竹達彩奈、日笠陽子、阿澄佳奈、上坂すみれ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いよいよ3期を迎えました・・・今度はどんな展開が待ち受けているのかな^^;

1期ではシンクがビスコッティの危機を救うためミルヒ姫に勇者として召喚され、レオ姫率いるガレット獅子団領国との戦興行で大活躍しました。
そして2期ではレベッカとナナミも勇者に加わり、フロニャルドもパスティヤージュ公国の公女クー様を交え更に規模が拡大しました。

そして待ちに待った3期・・・個人的には2期の大勢で賑やかな物語の展開も嫌いではありませんが、どちらかというと1期の方に強い思い入れがあります^^
なにせ、ミルヒ姫(CV:堀江由衣さん)、リコッタ(CV:水樹奈々さん)、エクレール(CV:アヤチ)の3人推しなので・・・(//∇//)
ミルヒ姫は言うに及ばず・・・リコッタの懸命な努力とエクレールのツンデレにすっかり心を奪われてしまっているので、活躍を期待せずにはいられませんでした^^;

今回は竜の巫女であるシャルと先輩勇者・・・そして星の民が仲間に加わりました。いよいよフロニャルド大陸を飛び出してしまい、スケールの大きさはこれまで以上です^^

それに1話1話とても丁寧に作られていて、作画は確実にレベルアップしていますし、SEも良い意味で安定していたと思います。
エンディングで数多くの関係者の名前が記載されていますが、その人数の多さがこの作品のレベルの高さを物語っているのだと思います。

物語の一つ一つは面白いですし、英雄姫の回はちょっぴり感動もしました^^
けれど、完走して振り返ってみると何かが足りないんですよね^^;

まずは、登場人物が余りにも多いので、当然一人一人にスポットが当たる時間も限られてくる上、物語の展開や設定上新参者の比重を多くする必要があるのは分かります・・・
その結果、いわゆる古参の出番はおのずと減ってしまうのですが、私にとっての不足がこれでした^^;
ミルヒ姫は出番の減少は否めませんが何とか・・・リコッタも度々登場したのでかろうじて及第・・・
でも、エクレの出番は残念ながら殆どありませんでしたし、ツンデレ姿に至っては皆無だったのではないでしょうか・・・^^;?
エクレファンにとっては悲しいことです(´;ω;`)

もう一つは物語の展開です・・・1期はスリリングな展開に加え、物語の終盤・・・死に物狂いで頑張るリコッタや寂しそうなエクレ・・・
散歩でシンクに甘える姫様の姿は未だに眼に焼き付いています^^
3期も総じて面白かったとは思いますが、眼に焼き付く強烈な印象・・・というと限定されてくると思います。
今は視聴直後なので色んなシーンが浮かんできますが、2年、3年後にどうかと自問すると自信がありません^^;
もう少しシリアスな展開があっても良いのではないか・・・と思ってしまいました^^;

3期まで物語が続き、3期も次への布石も残して終わっているので次期も期待しているのですが、4期目は是非「原点回帰」による展開を楽しみにしています^^

オープニングテーマは、水樹奈々さんの「No Limit」
エンディングテーマは、堀江由衣さんの「Stay With Me」
どちらもお気に入りの曲です^^

しかし、私が推しているのはワンちゃんばっかり・・・
決してネコやリスが嫌いな訳ではないのですが・・・
やっぱり私は猫山さん派なのかな^^;
あ、ビックリしても引っかかないので安心して下さいね♪

1クール12話の作品でした。大好きな作品だけに望みのハードルも上がってしまっていますが、「またね。」を期待して4期を楽しみに待っています♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 23
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ケモナーホイホイ3期であります!

1、2期観ていないと入りにくいかも。
新キャラが、結構出てきそうなOPだったので、
3国のキャラたち出番少なそう。

10-12話目
{netabare}
クジラが病んでいて、その中にいる人魚達も体調を崩していて、
歌姫が歌えば治るらしいので、犬姫がライブして〆って感じかなー

新キャラ投入率が多すぎるなぁ3期

11話は、姫様オンステージと勇者2人のイケメンタイムで、
ストーリーはあまり進展なしと…

12話で、引き画像が崩れまくってたのは残念だけど、
安定の平和アニメだった。
{/netabare}

9話目
{netabare}
ソラウミ?にいる巫女さんに会いにく新展開
新キャラ2人登場だけど、片方は謎キャラのまま。

流れ的にガウルが主になる回かなーと思われる。
{/netabare}

8話目
{netabare}
英雄譚 後編
英雄王アデルとヴァレリーが結婚?していたのが意外だったのと、
イスカとヒナが長生きしている理由も分かり色々゚+。(о'∀')bスッキリ!

普通にいい話であります!
{/netabare}

7話目
{netabare}
ウサギ王子回

次週は過去の英雄譚でオチなく終わりそう…
{/netabare}

6話目
{netabare}
閣下のお見合い(物理)回で、新キャラウサギ王子が出てきた。

3人の勇者より強いんじゃ?

次週も、ウサギ王子の話っぽい。
3回連続ポロリだったけど、これから終わりまで毎回こんな感じなのかな?
{/netabare}

5話目
{netabare}
ゴザルとデアリマスがエロ要員の温泉回

安定のほのぼのだったけど、キャラ絵が汚かったなぁ…
雑というか背景キレイなのに浮いている
{/netabare}

4話目
{netabare}
ほのぼのパスティヤージュ回だったけど、
ナナミのゴリオシ感が否めない…ベッキーだけでいいじゃないかと

まぁ、ほのぼのに戻ったからいいかー
{/netabare}

3話目
{netabare}
ひとまずシリアスモード終了で次回から平和日常系なのかな?

英雄結晶、魔人結晶は分かるけど、
精霊結晶…ナナミも平等にしなくても
{/netabare}

2話目
{netabare}
3勇者合流。
どんどんヒロイン増えていくなー
メインは、ミルヒオーレから変わらないんだよね?

やはり、スポーツ大会的な興業がないと、いまいちな感じ。
{/netabare}

1話目
{netabare}
シンクとナナミが転送に失敗して、ジャングル?に
落ちて、新キャラと出会うまでの回。

この新キャラが、3期の話の中心にくるのかな?
同じ勇者なのにベッキーの扱いが…
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

とってなむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大運動会?大雲移動回?(擾乱)

ジャンル : ファンタジー / バトル / 獣人萌え
「DOG DAYS」の3期にあたります。


~あらすじ?~
楽しかった夏(2期)から季節は過ぎ秋へ。
シンク、ナナミ、レベッカの3人は再び異世界・フロニャルドへ向け出発。
しかし、シンクとナナミの二人はとある影響を受け、
目的地とは違う場所に落ちてしまう。
そこは竜の森。
その名のとおり、神竜が棲息している地帯です。
物語は、2人が竜の森からそれぞれの国へと帰還を試みるところから始まります。
竜の森で出会うシャルという女の子が3期のキーパーソンであります。


異世界ファンタジーの鏡とも呼べる本作。
この3期もファンタジー色が濃く、その点は大満足です。
ゆるふわアクションが今期も魅力的でした。
3期は戦より、魔物との戦いが多いです。
個人的にはワイワイ戦争やってるほうが好きですが、
これはこれで十分楽しめる内容でした。
今回は空の上にも行ったりして、スケール感は大きくなってます。


1つ残念だったのが、お気に入りキャラの出演時間。
何となくですが、減った気がします。
あっ、エクレとリコッタです。
新キャラも確かに魅力的ではありましたがね、
その分、出番が削られた点は完全主観ですが少し残念でした。

代わりにといいますか、
準お気に入りのノワはこれまでよりスポットを浴びていると思えたので、まぁ良かったです。
今思えば、キャラという面では2期が好きですね。
エクレ&ノワの絡みが大好きだったりします。


OP「No Limit」 歌ー水樹奈々
ED「Stay With Me」 歌ー堀江由衣

やはりDOG DAYSは音楽も素晴らしい。
1期~3期まで通してこの点も満足です。



私は1期2期3期と駆け抜けたわけですが、至福のひとときでしたね。
幻想的な空間と可愛いキャラたちに囲まれて私は幸せです。
全部合わせて38話。(13,13,12)
長いようで短い時間でした。
もっと観ていたいと心から思える作品です。

4期召喚を希望します。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 34

83.4 21 続編で異世界なアニメランキング21位
この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説(アニメ映画)

2019年8月30日
★★★★☆ 4.0 (509)
2399人が棚に入れました
交通事故(!?)によりあっけなく人生の幕を閉じるはずだったゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、ひょんなことから、女神・アクアを道ずれに異世界転生することに。「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」と舞い上がったのも束の間、転生したカズマには厄介なことばかり降りかかる。トラブルメーカーの駄女神・アクア、中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、妄想ノンストップな女騎士・ダクネスという、能力だけは高いのにとんでもなく残念な3人とパーティを組むことになったり、借金で首が回らなくなったり、国家転覆罪の容疑で裁判にかけられたり、魔王軍の幹部を討伐したり、たまに死んだり……。そんなある日、駆け込んできた紅魔族の少女・ゆんゆんの爆弾発言にカズマたちは凍りつく。「私、カズマさんの子供が欲しい!」事情を聞けば、めぐみんとゆんゆんの生まれ故郷「紅魔の里」が、滅亡の危機に瀕しているという。里を救うために旅立ったゆんゆんを追いかけて、紅魔の里へ向かうカズマたちだが――!?カズマたちパーティを襲う最大の危機!平凡な冒険者カズマが過ごす、異世界ライフの未来はどっち!?

声優・キャラクター
福島潤、雨宮天、高橋李依、茅野愛衣、堀江由衣、豊崎愛生

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

異世界生活は、里帰りですら大冒険…!?

この作品の原作は未読ですが、TVアニメの第1期と第2期は視聴済です。

最近、アニ友から本作品の原作が完結したと聞きました。
その際、
「面白い作品なのに勿体無い…でも面白いからきっと第3期もあるよね~^^」
「そうだ、第3期の前に劇場版を視聴しないと…」
という話題で盛り上がり、現在に至っている訳ですが…

この作品の視聴後にwikiをチラ見して知ったのですが、アニメ第1期は原作の第1巻から第2巻、アニメ第2期は原作の第3巻から第4巻の内容が基になっているんだそうです。
一方、完結した原作の巻数は全17巻…
これって、原作のストックが貯まりまくっているじゃありませんか!

こんなにも原作のストックが残っているとは夢にも思いませんでした。
これは劇場版に続く続編を作ってもまだお釣りが来るのではないでしょうか!?
これまで角川10話枠だったので、今度もきっと10話枠なんでしょうし…


交通事故(!?)によりあっけなく人生の幕を閉じるはずだった
ゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、
ひょんなことから、女神・アクアを道ずれに異世界転生することに。

「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」

と舞い上がったのも束の間、転生したカズマには厄介なことばかり降りかかる。

トラブルメーカーの駄女神・アクア、
中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、
妄想ノンストップな女騎士・ダクネスという、
能力だけは高いのにとんでもなく残念な3人とパーティを組むことになったり、
借金で首が回らなくなったり、国家転覆罪の容疑で裁判にかけられたり、
魔王軍の幹部を討伐したり、たまに死んだり……。

そんなある日、駆け込んできた紅魔族の少女・ゆんゆんの爆弾発言にカズマたちは凍りつく。

「私、カズマさんの子供が欲しい!」

事情を聞けば、めぐみんとゆんゆんの生まれ故郷「紅魔の里」が、
滅亡の危機に瀕しているという。
里を救うために旅立ったゆんゆんを追いかけて、紅魔の里へ向かうカズマたちだが――!?

カズマたちパーティを襲う最大の危機!
平凡な冒険者カズマが過ごす、異世界ライフの未来はどっち!?


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

そういえばカズマは引きニートという設定だったんですよね^^;
異世界に来てちっとも引き籠っていないので、すっかり忘れていました^^;

そう、今回の物語は「めぐみん」の故郷である紅魔族のお里が舞台となっています。
事の始まりは、あらすじにも書かれている「ゆんゆん」の爆弾発言…
この嫌疑は早々に晴らされるのですが、紅魔族のお里の凄いのと来たら…

めぐみんは、例の爆裂魔法を放つ際、決まって名乗りを上げるじゃありませんか。
今ではめぐみんのトレードマークになっているので違和感は感じませんが、紅魔族のお里は、めぐみんみたいな連中ばかりの集団だったんです。
単騎なら違和感ありませんが集団になると違和感しか感じなかったり…^^;

違和感といえば、みぐみんのご両親も相当でした…
めぐみんから父の名前が「ひょいざぶろー」と聞いていましたが、名前から連想するイメージと実物との間に天地程の隔たりがあるとは正直想定外でした。

それだけじゃありません。
カズマからとあるキーワードを聞いた瞬間から態度が一変するんです。
特に母親のゆいゆいの豹変っぷりは半端ありません。
しかもCVが能登さんだから雰囲気…というかキャラの放つオーラも凄いんです。

こうしてみると、本作品のメインヒロインはめぐみん一択だったようです。
もちろん、アクアやダクネスも登場しますが、めぐみんより存在は希薄でしたので。
物語の合間に時折見えるめぐみんの可愛らしさに、しっかり萌えが感じられる構成だったと思います。

そして、本作品でも魔王軍の幹部はしっかり登場します。
これまでも魔王軍幹部のキャラは独特でしたが、今回の幹部も特濃クラスなので、こちらも期待は裏切りませんでした。
しっかり期待した分だけ応えてくれる作品だったと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

メインテーマは、Machicoさんの「1ミリ Symphony」
エンディングテーマは、アクア、めぐみん、ダクネスによる「マイ・ホーム・タウン」
エンディグのほんわかした感じの曲調はもうお約束ですね^^

上映時間90分の作品でした。
この作品ならではの優しさが感じられるラストの展開も言うこと無し!
やっぱりこのすばはこうじゃなくちゃ…

後は続編の制作発表を待つばかり…
思い切り期待していますよ~!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 34

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

我が名はけみかけ!映画『このすば』の魅力を伝えし者!!一見してハーレムに見えども、決して煮えきれないヘタレに訪れたモテ期を語ろうぞ!!!

2016年冬期に第1期、2017年冬期に第2期がアニメ化された所謂“なろう系”異世界転生ラノベシリーズの初の劇場版
原作第5巻を題材にしつつテレビアニメと変わらぬスタッフが再集結
元請け制作はDEENからJ.C.STAFFに変更されました


事故死から異世界へ転生させられた引きこもりの少年カズマ
彼が転生先に特典として選んだのは、転生を司る水の女神アクアそのもの
神を旅の道連れにすることに成功したカズマだったが、実はこのアクアがとんでもないクセモノ
素行が悪く、口も悪いトラブルメーカーで、危機的状況をさらに悪化させるフラグを平気でバンバン立てる上でおまけに酒乱ときてる
能力が低いカズマは冒険を有利に進めるべくさらに仲間を集める
が、揃ったのは敵味方関係なく周囲をまるごと吹き飛ばす【爆裂魔法】しか使えない上に一発限りで行動不能に陥る女魔術師、めぐみん
打たれ強い強靭な肉体を持つが実はドMで敵に陵辱されることを妄想して全く剣が通らない女騎士、ダクネス
本来ならば魔王討伐の冒険を進める一行だが、実際は始まりの街に居座り続け、金儲けや私利私欲を満たす目先のクエストにしか興味が無い
稼いだ資産は毎夜豪遊しては散財、増えるのは借金ばかり
たまに生死を賭けた大きな戦いを制したかと思えば、国家転覆罪で裁判に掛けられる有様
そんな彼等がめぐみんの出身地である紅魔族の里へ、めぐみんを里帰りさせることからこの映画の物語は始まる…


今作冒頭の“マグロ漁船のクエスト”は金崎監督がコンテまで描き切ったのに尺の都合上お蔵入りになったそうですw
その苦渋の決断のおかげもあり、今作は非常にハイテンションなギャグがハイテンポに続くコメディ映画となっています
ギャグやコメディを映画化するのって難しいですよね
『プリズマファンタズマ』がボロクソにつまらなかったことからも良く解りますw
逆に『えいがのおそ松さん』は良く出来てた、あれもハイテンポでずっと笑ってられました


さて、『このすば』において一番大切な要素はシリーズ構成の上洲さんも仰ってますが【カズマ一行を恋仲にしてはイケナイ】ことです
一見してカズマは美女に囲まれたハーレムの真っ只中にいますが、実際のことろ彼女達は大方トラブルの原因か、もしくはトラブルを悪化させる要因となって世間的には厄介モノなんです
そんな彼女達とカズマがパーティーを組み続けるのは、単に【気の合う仲間だから】というところに尽きるでしょう
そこにガチの恋愛要素を絡めてしまうと“気の合う仲間と面白おかしく暮らすgdgd感”というモラトリアムを破壊してしまうわけです
歳を追うごとにわかりみが深まってくるのですが(笑)現実的には美女と付き合うのはメンドクサイw
気の合う仲間と戯れるのが、現代の現実的にはベストなのでは?という提案を剣と魔法の異世界ファンタジーに持ち込んでしまったのが『このすば』の魅力なのです


ところが今作冒頭、カズマにおもわぬ“モテ期”が到来します
モテてはイケナイ作品で、モテ期が発生するという矛盾がまず面白いのですがw実際には今作のクライマックスでカズマが最も惚れさせてしまい相思相愛の関係になる人物というのがとてもとても意外な人物
そのまさかのオチには度肝を抜かされ…いや、爆笑必至でしょうw


オチに選定されたキャラに僕が大好きな、とある大物声優が選ばれているのも仕掛けの1つ
彼女にしかこの役は出来ないんだ!という金崎監督の強いご指名だそうで、GJ!といわざるを得ません


あと今作の作画クオリティに関しては2019年公開の数多の映画でも“最高”と謳って問題無いと思う出来栄えです
とにかくテンションの高いお話である為、キャストの芝居もノリノリに盛り上がっていく
ですので、アフレコ後の芝居にリップシンクロするように作画リテイクを加えたそうで非常に手間と時間が掛かっています
崩すところ、動かすところ、纏めるところのバランスも完璧です


以前のテレビシリーズで描かれた細かなキャラ設定やサブキャラ達を覚えていると笑いどころはとても多くなるのですが、単純にボケとツッコミの応酬を剣と魔法の異世界ファンタジーでやる、っていうのが面白い作品ですので初見の方もこの機にチェックされることをオススメします

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

このすば新喜劇

私が今まで観たアニメ映画の中で1番館内に笑い声が溢れてました。
それはひとえにテレビアニメ「このすば」ファンの期待に応えていた証拠。
ギャグの繰り出すテンポ、コメディの流れはほぼテレビ版を踏襲しており、キャラクターそれぞれの確立された芸風は笑いのツボをはずしません。
テレビ版でのキャラ達のボケとツッコミが肌に合った方なら満足できると思います。

《ストーリー》

ヒロインの1人「めぐみん」の故郷「紅魔の里」をメイン舞台に展開するドタバタコメディ。
脚本構成は、テレビ2期ラストエピソードの焼き直し({netabare}「アクアの聖地降臨」を「めぐみんの里帰り」に置き換え、奇矯な住民達との交流から魔王軍幹部とのバトルで締める{/netabare})で既視感はありますが、本作はキャラ達のコントを楽しむのが一番の目的なので問題なし。
お笑いギャグは下ネタが多かった印象ですが、キャラごとのお馴染みの個性はもれなく描かれお約束の笑いに抜かりなしです。
{netabare}自分は下ネタも好きなのでメスオークの欲情やシルビアの両性ネタも笑えましたが、寝てるロリっ娘にオイタをするか迷うとこは背徳感が邪魔をしました(が、周囲を回るレインボーカズマの絵面にはフキました^o^)。{/netabare}
全体を通せば、愛すべきポンコツパーティーの熱い絆と優しさも感じられ「このすば」ワールドを満喫できました。

《キャラ》

劇場版らしく豪華なテレビ版オールキャスト。
新キャラも交えて主人公カズマとのギャグの応酬が繰り広げられます。
今作のお当番ヒロインめぐみんを筆頭に紅魔族の女子キャラ達に萌える楽しみもあり♪
個人的にはアクアのポンコツぶりが一番好きなので、エロ萌えに頼らないおバカな笑いがもっと観たかったかな・・

《声優さん》

皆さんノリノリの演技。
カズマ役の福島潤さんはキャリア20年のベテラン声優。アドリブも交えたハイテンションな演技で若い女性声優さん達を引っ張られており、このすばの立役者と言っていいのでは。
今回、その福島さんと一番絡んだのがめぐみん役の高橋李依さん。
動画やラジオでも福島さんと和気あいあいの掛け合いをされてますが、2年前にお二人のラジオ番組内で、今回のこのすば続編制作を知った時の高橋さんのガチ泣きにはこちらももらい泣きしそうに~
当時、自分がメインヒロインを演じる事になるとも知らず感涙されたりえりーのこのすば愛!本作で存分に表現されてました。
「エクスプロ~ジョン!!」

あと本作で、能登麻美子さんがこのすばに初参加されたのが私にとっては嬉しいサプライズでした!(演じたキャラはけっこうブラック・・{netabare}めぐみんが若くして家を出たのも頷けます^^;{/netabare})

《作画》

制作会社が変更されてますがテレビ版準拠と言ったところ。
キャラ画などで狙ったのかと思えるほどの崩れた作画は無いですが劇場版と思えるほど質の高さも感じません。
それでもめぐみんの放つ魔法の爆裂エフェクトは効果音と合わせて凝ってました。
テレビ版から感じてますが、カラフルな星粒の煌めきを織り混ぜてるのは可愛いめぐみんにピッタリですね。

《音楽》

エンドロールでパーティー女子3人によるキャラソンとMachicoさんの曲が2曲続けて流れるんですが、これは勿体ない~
盛り上がるMachicoさんの曲はテレビ版時のようにオープニングかラストバトルのバックで聴きたかったです。

《最後に》

本作は後日、自宅で1人ニヤニヤ(ゲラゲラ)鑑賞するのも良いですが、お笑い芸人の生演劇のようにファンのみんなで盛り上がるライブ感を楽しむなら、ぜひ劇場へ足をお運びください~(映画の入場特典の短編小説も面白いです^^)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 25

66.0 22 続編で異世界なアニメランキング22位
デジモンアドベンチャー02(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (262)
1775人が棚に入れました
太一達の冒険から3年後の2002年。デジタルワールドはデジモンカイザーと名乗る少年に支配されていた。デジモンカイザーは進化を抑えるダークタワー、デジモンを操るイービルリングを使い、デジモン達を混乱に陥れていた。
一方、お台場に引っ越したタケルは転校先の小学校の校庭で太一と似た少年と出会う。編入先のクラスでかつての仲間・ヒカリとも再会し、更に校庭で出会った少年・大輔とも知り合うが、何と大輔は新たなデジヴァイスを受け取り、新たな選ばれし子供へとなった。
一方デジタルワールドで太一がピンチに陥っていることを知り、大輔達はデジタルワールドへと向かう。そこで大輔は勇気のデジメンタルを引っこ抜く事で、自身のパートナー・ブイモンを目覚めさせる。更にデジメンタルを使いブイモンをフレイドラモンへとアーマー進化させ、操られていたモノクロモンのイービルリングを破壊、解放させた。そして大輔は太一からゴーグルを受け継ぎ、選ばれし子供として戦うことを誓う。
更に新たな仲間、京&ホークモン、伊織&アルマジモン、そして再び選ばれたタケル&パタモン・ヒカリ&テイルモンと共に、デジモンカイザー・一乗寺賢との戦いが始まった。

声優・キャラクター
木内レイコ、野田順子、夏樹リオ、遠近孝一、浦和めぐみ、山本泰輔、松本美和、荒木香恵、徳光由禾、朴璐美、高橋直純
ネタバレ

どどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ストーリーが良い

デジモン02、リアルタイムで一度視聴を中断した経験があります。
ですが、改めて見直してみると、かなり良いアニメでした。

02の美点は主に大輔と賢、そして子どもたち以外のサブキャラクターの存在でした。
{netabare}
特に大輔と賢は相互に補完しあう間柄で、ダブル主人公としては太一とヤマト以上に密接と言っていい関係性でした。
主に賢がドラマを持ち、大変な目にあったりする。苦悩して進んで、進んで悩んで…もっとも分かりやすい魅力を持っていたのは賢だったと思います。
そして大輔は、普通の男の子代表、ただし強度がすごい。
「悪かったね。俺は今が一番幸せなんだ」と言い切る力強さ。
その力強い輝きが、賢に良い影響を与える。
最終回でこの二人が結婚してても驚かなかったくらいの関係性でした。


主人公以外のサブキャラクターが非常に魅力的なのも特徴。
ブラックウォーグレイモンが嫌いな男の子はいないのでは? とすら思える登場時の強さ。カッコよさ。

個人的にイチオシのマミーモン。
中盤以降、いちばん安定して作品に楽しさを供給してくれたのはこいつだった気がします。
アルケニモンのことが好きすぎてかわいい。

そして及川。
大人に刺さりすぎる及川。「(デジタルワールドに)俺も連れてってくれ!頼む!」と叫ぶ及川は、キッズアニメが好きな大人に刺さってしまう。
この及川がデジモン02の最終的なテーマを担っていたのは美点でもあり欠点でもあり。
本来なら作品のテーマは主人公たちが担っていた方が良いのですが、デジモン02終盤のテーマは「選ばれなかった私たち」だから、主人公たちには持てないテーマでした。

このテーマが現れたときが、デジモン02を英雄的な、世界を救う物語から、「わたしの」「あなたの」お話になった瞬間でした。
メッセージ性の強いこの展開が、及川という執着心の強い大人に託されることで、あまり説教臭くならなかったのは傑作の資質です。
及川は悪いことをやりすぎて、ピピモンと穏やかな幸せを享受する資格は失っていたけれど、そのエネルギーはゴキゲンな蝶になってデジタルワールドに良い影響をもたらすというラスト。
大人のあなた。あなたはデジタルワールドで冒険は出来ないかもしれないが、その世界を作ったのは、支えるエネルギーを供給しているのは、大人のあなたなのだ、というメッセージ。
最後の最後に「子どもたちは、先人が作った世界を継承している」というテーマが入るのは、キッズアニメとしてあまりに真摯。
{/netabare}


まあでも分かりやすい欠点もあったアニメでした。
直接の続編にしては無印のキャラはたいして活躍しないし、02のメンバーにしても、気持ちよく勝ったり進化するシーンも少ない。
求心力のある賢がメンバーになるのも中盤だし、大輔も賢の加入で釣り合いが生まれるまでは、空回りが目立つ。
ヒカリとタケルは無印と比べて魅力が減った。
神がかった小学生から普通の中学生になったと言わざるを得ないし、伊織と京はちょっと物足りない。
ヒカリとタケルの無印における魅力ってかなり「子どもらしさ」に依存していたので、あのまま成長できないのは分かるのですが、分かるんだけど、まあこの点においては成功とは言えない内容でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

pixie さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

無印の良いところをちゃんと引き継いでいる作品です。

音楽のよさは言うまでもありませんね。
デジモン自体は無印に比べ少しダサくなっている感じです。
ただしストーリーは無印に比べさらに濃くなっていますし、
キャラの心情表現もうまくなっています。

ただし無印のキャラ(太一たち)の成長後が登場するので
無印を見ていない人は入り込みにくいかも・・・。
まぁそんな人は居ないと思いますが。笑

あと、無印映画からの伏線や映画への伏線が上手にありました。そこは評価できるところかと。
結局のところ総評で言うと初代の劣化という感じもしますが・・・。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

とろろ418 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

正統後継作品

前作からの後継作品となっていて、世界観・ストーリー・キャラなど全てが引き継がれています。
きちんと先輩・後輩としての繋がりが描かれているのが良いですね。
OPは個人的にはイマイチでしたが、進化曲はとても良かったと思います。
ただ進化の演出の方は、ちょっと不満。前作みたいに、”アグモン進化~→グレイモン”くらいシンプルなものでちょうど良かったです。

前作には及びませんが、十分楽しめました。
今の子は、デジモンというとクロスウォーズとかになるのかな?少し寂しいです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

59.8 23 続編で異世界なアニメランキング23位
ネギま!?(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (188)
1302人が棚に入れました
「サウザンド・マスター(千の呪文を操る魔法使い)」の異名を持つ英雄だった父親を持つ10歳の少年、ネギ・スプリングフィールド。
英ウェールズの魔法学校を卒業した彼が、「マギステル・マギ(立派な魔法使い)」になるための修行として与えられた課題は、「日本の学校で先生をすること」であった。
ひとり異国に渡り麻帆良学園都市にやって来たネギは、いきなり女子中等部2-A(後に進級して3-A)の担任を任されることとなる。31人の年上の女生徒相手に最初は戸惑いながらも、着任初日に魔法のバレた神楽坂明日菜をはじめ、様々なイベントや事件を通して女生徒達と強い信頼で結ばれていく。
ネギは彼女たちに支えられながら、父・ナギの足跡を追って成長していく。
ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

シャフトの、ネギま用いたオリジナルアニメ。原作の先入観抜きにしても微妙。

週刊少年マガジンの人気漫画「魔法先生ネギま!」…を元にした、シャフト・新房監督による全26話。2期に当たります。
同じシャフト・新房作品の「ぱにぽに」に近い作風、深夜ではなく夕方アニメ。
終盤や一部以外は原作に忠実な1期に対し、2期はほぼ別物です。
(アイドルマスターとゼノグラシア…よりはまだ原作寄り)

…私は原作ファンの拘りはないので、完全オリジナルは良くも悪くも思わんのですが、どちらにせよ微妙でした。

{netabare}『物語』
女の子だけの中学生31人のクラスに、イギリスからやってきた10歳の子供先生ネギ・スプリングフィールドが担任に!実はネギ先生は魔法使いで魔法の修行の為云々…
は1期同様。
麦人さんのナレーション解説多用でコミカルに設定説明しつつ、魔法絡みのドタバタコメディーが主流でした。

コメディーの雰囲気は「ぱにぽに」っぽいのですが、全員満遍なく出番作る構成が、コメディーの面白味よりもキャラ紹介に注力。
キャラの可愛さや魅力に依存する作風で、各キャラの印象が広く薄い。
定番ネタの、いいんちょがまき絵に「あなたは佐々木まき絵失格です!」連呼はゆるふわ的に面白くない。
明日菜のチュパカブラへの執念はまぁまぁ面白いような。

中途半端にシリアスバトル多いのも難。
本作独自の「ネオ・パクティオーカード」(生徒それぞれがネギ先生と契約、3種類の変身できる)はバトル的にもコメディー的にも悪くはないギミックでした。
ランダムでスカを引くと戦力外、これにより、その回でスポット当たる子以外を戦力外にするご都合主義と、シリアス緩和するコメディーを両立。
コメディー寄りな作風ならば上手いです。ただ、シリアス路線だと、中途半端。
…大勢と落下中に契約キスするシーンは名場面ではありました。

中盤以降、クラス全員が異世界に閉じ込められる展開に。
それでも呑気に日常系コメディーな雰囲気は悪くは無いです。
ネタも、まき絵失格以外はまぁまぁ。タカミチとエヴァ主従のラーメン茶道とかは好きでした。
…終盤シリアスに、なんとなく解決して終わり。

総じて、コメディーの雰囲気はまぁまぁ良かったものの、まぁまぁ止まりでした。
シリアスは原作設定知っている人向け、予備知識が無い人には入り辛いのでは。
さりとて原作ファンだとキャラ設定の食い違いが目に付くと、どちらにせよ苦しい。
この路線ならいっそ、完全お気楽な魔法日常系でワイワイ楽しくやってくれていい。
あるいは、バトルを真面目にやるか。
…2クールという尺もマイナス。
異世界編が冗長過ぎる。ギャグにキレのあるタイプではない(それ自体は作風の持ち味なので悪い面ばかりではない)ので、2クールは飽きます。
本作のOVA短編は結構面白いのを見るに、続き物ではない短編連続の方が合っていた気がします。


『作画』
シャフト特有の演出多用でそこそこの面白味はありました。
作画は1期後半>2期>>>1期前半
ゆるいコメディーとしては十分ありなんですが、萌えは乏しい。
事あるごとにキャラ名表示するのは分かり易くてグッド。

『声優』
1期同様で豪華。麦人さんの解説が光った。
満遍なく出番ある構成上、好演された方も多いです。
ネギ父は子安さんの方が良かったなぁ。

『音楽』
良曲っぽいけれど作風に合っていないのは「みなみけ2期」と似ている。
特にマイナスは無し。


『キャラ』
…原作の先入観をなるべく抜いての所感。キャラ崩壊は別に良くも悪くも思わんです。
ネギ先生は魔法使いだけど、子供相応に頼りなかった印象。
コメディー面では可もなく不可もなく、シリアス面では微妙。

少女たちは満遍なく描かれる為、近年よくある「美少女たくさんで時々異能バトル」する系統(バトルガールハイスクール、ひなろじ等)…と思いきや「ハイスクール・フリート」の方に近い感じ、ただし個性的で尖ったキャラ多い反面、萌え的には微妙。
ぽっちゃり系の料理少女・四葉五月が地味に印象的でした。
吸血鬼主従、おっとりお嬢様と百合剣士、ネットアイドル辺りも。
この他満遍なく見せ場と個性はあるも、よく覚えてないです。
…いや、原作知っているので、主力キャラ全員かわいいのですけど。
1期で強い魅力を感じた宮崎のどか辺りは、2期では多少可愛い少女Aな感じ。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

オープニングの「1000%SPARKING!」が最高過ぎるんですけど…

この作品は、「魔法先生ネギま!」の続編に位置する作品です。
続編に位置する作品ではあるのですが、物語は1期と同じネギが麻帆良学園の先生に就任するところから始まります。
あれ、時間軸が1期と一緒…と思ったら、この作品は完全オリジナルストーリーなのだそうです。
そのため、この作品から視聴しても内容は通ると思いますが、より深くこの作品を堪能した方は前期からの視聴をお勧めします。

でも1期とは正直「似て非なるもの」という表現が一番しっくりくるような気がします。
登場人物は一緒なのですが、作風が完全に別物なんです。
1期のアニメーション制作会社はXEBECさんですが、今期はシャフトさんなんです。
なので、序盤からシャフトさんらしさで溢れています。

まずキャラ設定が1期とはだいぶ違っていました。
1期では、生徒たちが辛く苦しい十字架を背負っていましたが、今期ではその設定は殆どなかったと思います。

もちろん痛みや苦しみが伴わない訳ではありません。
ですが、内部から…というよりむしろ外部からの痛みの方が強かった気がします。

そして、今期の設定で面白かったのが敵と遭遇して仮契約者の能力をネギが開放する際、能力を決定付ける3枚のカードがランダムに引かれるのですが、そのカードの内容が特徴的…
選ばれるのは「アーマーカード」「コスプレカード」「スカカード」のうちどれか1枚です。

アーマーカードはレアカードとも呼ばれる最強のカードで、このカードを引くと仮契約者の能力が最大限発揮されるのです。
このアーマーカードの効力があまりに凄いので、戦闘時に能力を開放する時は当然このカードの出現を期待してしまいます。

それがコスプレカードなら…まだましかも。
キャラが変身しただけで仮契約者の能力がそのまま発揮されるから…

でもスカカードは面白いのですが戦闘には全くいただけません…
このカードを引くとカードに描かれたきぐるみの姿に変身するだけでなく、2頭身・能力の大幅ダウンに精神まで幼児退行してしまうのですから…

ピンチに陥った時、
「先生…私を使って…!」
「分かりました…我に示せ、秘められた力を…契約発動っ」
球体の魔法陣の様なモノが仮契約者の胸の前で回りだしたその中から1枚のカードを引き出します。
関係者の期待の表情も相まって相当格好良いシーンに仕上がっています。

場面は最高潮に…というところでいきなり2頭身が出てきたら誰だってガックリくると思います。
仮契約者とはいえまだ中学生…怖いという気持ちも多分にあると思います。

それでも先生のために…とありったけの勇気を振り絞った結果がスカだったら生徒の気持ちに対しても失礼だと思います。
実はこれが相当面白いのですけどね。

今度もネギはたくさんのピンチに晒されます。
ネギにとって精神的にはきっと今期の方が辛かったと思いますが、幾度となく訪れるピンチを乗り越えられたのはクラス全員のおかげ…
今期彼の前に立ち塞がった困難とは…?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングはクラスメイトが歌う「1000%SPARKING!」
シャフトさんならではの遊び心と、物語シリーズなどに続いている源泉が感じられます。
そしてこのオープニングアニメの格好良さが半端ありませんでした。
こんな言葉では表現し尽くせないほどの良さがありました。

1クールが終わって第13話からオープニング曲が新しくなったのですが、放送されたのはたった2話だけ…第15話からはまた「1000%SPARKING!」に戻っていました。
どういう大人の事情があったかは分かりませんが、それだけ人気が高かったのだと思います。

2クール全26話の物語でした。
他にもOVAなどが制作されたようですが、ソースを持っていないのでようやく「UQ HOLDER! ~魔法先生ネギま!2~」のお視聴に漕ぎ着ける事できました。
公式HPをチラ見したところ、これまでの登場人物も出てくるみたいなので視聴が楽しみです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10

ぼん@百合人 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

作画も、キャラも、OPもいい・・しかし物語はオススメできない。

タイトル通りです。
1期と比べると作画が飛躍的によくなり、また映像の表し方もシャフトっぽくて好きです。

また、キャラも多様でかわいく、OPの「1000%SPARKING!」もかっこいいですね。

ただし、物語は辛口でいわせてもらうと
あまり、何がしたかったのかよくわからないです。展開も読めていて、このアニメはネギまのキャラが大好きな人たちが見るもの、という感じでしょうか。

また、2期は
・仮契約のシステムが変更されていること
・戦闘シーンが少ないこと(しかも軽いです)
・各キャラの性格や趣味が改変されていること
・放送時間の都合上、お色気はほぼ全カット
等があげられます。

私的にですが、これらの変更点により一番残念だったのは、
アスナがただのオバカキャラになってしまったことです・・。原作や1期アニメでは見られたネギを支えるアスナの行動や心情がすっぽり抜けたように感じました。

とりあえず、原作好きはこれらの点に留意しておいてほしいです、がっかりしますよ。

ただし、作画は本当によくなったのでネギまキャラ達が動く姿を見たい方にはオススメします!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

72.2 24 続編で異世界なアニメランキング24位
劇場版 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか -オリオンの矢-(アニメ映画)

2019年2月15日
★★★★☆ 3.6 (248)
1272人が棚に入れました
神時代以前より受け継がれている【神月祭】に沸き立つ迷宮都市(オラリオ)――【リトル・ルーキー】として都市を賑わせた冒険者ベル・クラネルと、彼の主神ヘスティアも、その喧騒の只中に身を置いていた。夜の闇を照らし出す、色とりどりの屋台や催し、都市全体を淡く包み込む月光。都市の喧騒の遙か上空で、月は静かに佇み、ただ待っている。英雄の誕生を、そして新たな冒険譚の始まりを――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、坂本真綾、内田真礼、細谷佳正、斉藤壮馬、早見沙織、茅野愛衣、大西沙織、木村珠莉、石上静香、戸松遥、久保ユリカ、日笠陽子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

切ない片想い あなたは気づかない

劇場版

私の場合こんな感じの視聴順です。

1.ダンまち1期(2019年1月~3月・再放送)
2.ダンまち外伝(2019年7月)
3.ダンまち2期(2019年7月~9月・リアタイ)
4.オリオンの矢(2019年10月)←今回はこれ

リリース順でしたら1→2→4→3ですし、時系列も(1=2)と(3)の間の話なので、順当にリリース順で追ったほうが自然かと思います。
また、1期を土台に2期に向けての地ならしネタがいくつかある劇場版ではありますが、単体での鑑賞でも構わないと思います。気に入ったらTV版に回帰してもよろしいかと。

本編とはやや毛色の違う82分のまさにこれぞ劇場版と言えるスピンオフ作品となっておりました。


みどころは2つ

・紐女神さまのプライベートが覗けます
・坂本真綾さん ※私が好きなだけ

ヘスティアって紐と胸と水瀬さんの声が魅力だってだけじゃないんですよ。
ベルくんと一緒の時に見せるデレ具合でもありません。

ベルくんと一緒でない時に裏で駆けずり回っている健気な姿。締めるところは締める凛としたお姿。
恋愛ポンコツ一辺倒でない多様な魅力が私には刺さるわけであります。ここは強く訴えたいっ!

これまで小出しでしか語られなかったヘスティア天界時代の様子が、親友アルテミスを通して露わになってきます。
ヘスティアについてこれまで影日向に描かれてきたのはほぼほぼ全てベクトルがベルくんに向いてるお姿。それがベルくんと切り離してのヘスティア個人の考えや思いに本作では切り込んでいきます。

2期でもヘスティア個人の考えや思いに触れる場面があるのは承知してます。ただこっちのほうが色濃いですよ。ヘスティアファンで劇場版未鑑賞の方はこの一点だけでもマストでしょう。


その親友アルテミス。劇場版オリジナルキャラで演者は坂本真綾さん。2つめのみどころです。
○○さんが出るなら観る! 推しのCVさんがいらっしゃる方も多かろうと思いますが、私にとってのその一人が坂本真綾さん。評価も甘くなるのでたぶんこのレビューは参考になりませんw

さて物語に戻って真面目なお話。
謎めいたアルテミスの登場から始まり、ベルくんやヘスティアとのやり取りを通じて徐々に明らかになっていく事の真相は『ダンまち』らしからぬ重さでした。
シリアス展開のキーとなる重要な役どころに真綾さん。うってつけの配役といってよいでしょう。


82分なのでさくっとどーぞ!
世界観の説明や奥行きを拡げる役割のあった『ソードオラトリア』や『2期』はシリーズものとして重要な位置づけではありますが、物語としての面白みの点では、『1期』に次いでるのがこの『オリオンの矢』でした。




※ネタバレ?

■ふんわりとギリシャ神話

本作の設定やエピソードのあれやこれやはギリシャ神話からの伝承を匂わせるものでした。
欧米人がニヤッとしそうなネタですね。

例えばこんな設定↓
{netabare}・処女神と呼ばれているのははアテナ、アルテミス、ヘスティア
⇒だから二人は仲良し
・太陽の神アポロンと月の女神アルテミスは兄妹
⇒月ですよ月!そしてアポロンと絡めた2期の考察もできそう
・アルテミスは狩猟の神でもある
⇒炉や窯の神様ヘスティアとは戦闘力が段違いです
・オリオンはポセイドンの血を引いていて狩りの名人
⇒そしてアルテミスとは恋仲だったりもしてね{/netabare}

そしてこんな話も↓
{netabare}・オリオン座はアルテミスとオリオンの悲しい恋の結末からできた星座でした。
・別史で、威張り腐ったオリオンを射止めた(殺した)さそりが論功行賞で星座になったともあります。

だからオリオン座(冬)とさそり座(夏)は同じ時期に眺めることができないとかなんとか。
プラネタリウムの学芸員さんからだったり林間学校の星の授業の時に聞くような有名な逸話ですよね。
アルテミスはこの悲しみから、二度と恋をすることはなかったといいます。処女神といわれる由縁です。{/netabare}


■オリオンって名曲多くね?

なかばこじつけなので軽めに ※歌詞からの引用

{netabare}・Another Orion(藤井フミヤ)
 君のために僕は強くなる
 たとえどんなに離れていても
 あの星を見上げてる いつでも{/netabare}

{netabare}・ORION(中島美嘉)
 泣いたのは僕だった
 弱さを見せないことが そう
 強いわけじゃないって君が
 言っていたからだよ{/netabare}

{netabare}・orion(米津玄師)
 神様 どうか 声を聞かせて
 ほんのちょっとでいいから
 もう二度と離れないように{/netabare}

ベルくんの気持ちを代弁してるかのようです ※ファンの方ごめんよ


■見どころ2つと言ってましたが・・・

・ベルくんが何故に神様たちに人気なのか?

{netabare}とりわけ美貌の女神フレイヤがご執心なのが気になります。ラスボス感もハンパない(いや、違うんだろうけど・・・)。

 穢れ無き純真な魂=矢を持つ資格

本作ではこうでした。なんとなく神様たちの中でも“英雄待望”の機運を感じられる2期までの流れですが、あらゆる男を手玉に取ってきたフレイヤにとっては男どもの打算や欲望などいくらでも目の当たりにしてきたことでしょう。
そこからちょっと外れた“穢れなき純真な魂”を持つベルくんは特異な存在であり執着する理由になってるのでは?と思います。そんな描写が『1期』でもあった気がします。{/netabare}


・ベルくんの成長第二ステージ※重度ネタバレ

{netabare}これに尽きます。

 「神様、ぼく強くなりたいです」

ヘスティアファミリア加入時の印象的なセリフです。が、明らかに意味合いが違うことはこの作品を観た人全員がわかるもの。意味合いもそうですが、重みも違います。頑張れ!ベルくん!
そしてそのベルくんに対するヘスティアの返しがとてつもなく良い。

 {netabare}「うん」

ただこの一言だけ。全てを分かって受け止めるヘスティアでした。
あのベルくんと一緒の時は恋愛ポンコツ暴走女神がですよ。これはその前段の語りかけとコンボでグッときました。そういえば2期のラストもそんな空気でした。{/netabare}

次は3期が控えているわけで、シリアス展開きそうな気配です。{/netabare}



最後にどこか食えないヘルメス♂さん
みんな好きですよね?私も好きです。

 {netabare}「恥を知れこの豚ども」(アルテミス)

 「ありがとうございまーす」(ヘルメス他){/netabare}

このままブレずにいってほしいものです。



視聴時期:2019年10月

------


2019.10.20 初稿
2020.04.18 タイトル修正/修正
2021.10.10 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 45

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

月夜に降り立った女神が紡ぐ「約束の物語」

ダンまち2期の視聴前にどうしても見ておきたかったもう一つの作品がこちらです。
前にチェックした時には7月末と記憶していましたが、友人からレンタルが始まったことを聞いて早速視聴しました。


神時代以前より受け継がれている「神月祭」に沸き立つ迷宮都市(オラリオ)…
「リトル・ルーキー」として都市を賑わせた冒険者ベル・クラネルと、
彼の主神ヘシティアもその喧騒の只中に身を置いていた。
夜の闇を照らし出す、色とりどりの屋台や催し、
都市全体を淡く包み込む月光。
都市の喧騒の遥か上空で、月は静かに佇み、ただ待っている。
英雄の誕生を、そして新たな冒険譚の始まりを…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

事の始まりは、「神月祭」における神ヘルメスの催したイベントでした。
そのイベントに参加して「とあるミッション」をクリアすると、豪華景品が貰えるという…
ヘスティアがとかく口にする「ヴァレンなにがし」も参加するのですがクリアすることができません。
そんな中、必然か偶然か…ベルがミッションをクリアし、新たな冒険の物語が動いていきます。

本作では新たな新キャラが登場するので紹介します。

主神アルテミス(CV:坂本真綾さん)
三大処女神の一柱。厳粛で規律を重んじる神格者。
特に色恋沙汰には、異常なほどの厳格さを求めるらしい。
神々にしては珍しく、自ら剣を取り前線に出ることも…

アルテミスと坂本さんの組み合わせ…なんて抜群なんでしょう。
これ以上無い、と言っても過言では無い組み合わせだったのではないでしょうか。
アルテミスの女神としての品格を感じさせる坂本さんの演技…流石です。

しかし、今回この作品を視聴してヘルメスが本当に食えない神さまであることを痛感しました。
普段はふざけていて女の子の裸ばかりを追い回していますが、時折見せる鋭い眼光は伊達じゃありません。
でも、知っているのに知らないフリを続けるのも決して楽ではないでしょうに…
それが神ヘルメスの背負った業なのでしょう…

神さまと言えば…神ヘスティアは今回色々な意味で難しい立場を強いられました。
天界に居た頃、ヘスティアとアルテミスは親交が深かったそうです。
作中でも夜は寝床を共にしながら色んな話をしたり…
ヘスティアがアルテミスとの再会を心から喜んでいるのが伝わってきます。
そしてそれはきっとアルテミスも一緒…

この後、事の真相を知らなかったら、ずっと旅行気分でこの冒険を楽しめた筈なのに…
最初から目的を持った冒険は、いつか必ず目的地に到達します。
そして到達したら…本懐を成し遂げなければ…これまでも冒険が全て無駄になってしまう…

それでも良い…という考えが頭をよぎらなかった訳じゃありません。
ですがそれによって引き起こされる事態は、きっと甚大というレベルじゃ済まないことも分かっています。
だから願ったのは、全てが丸く収まる奇跡…

だってここには、こんなにも神さまが沢山いるんです。
誰か一人くらい願いを聞いてくれたって良いじゃない…

手を伸ばすこともできず、見ているしかできない事がこんなにも苦しいだなんて…
身を切るより辛い状況をどれだけ見続けなければならなかったのだろう…
自分がこんなにも無力だったなんて、きっと想像もできなかったことでしょう…

背中を押され、一歩前進した先に待っていたのは本懐…
そしてどんな奇跡が待っていてくれたのか…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
私もベル君と一緒…涙で前が見えなくなりました。

主題歌は、いぐっちゃんの「おなじ空の下で」
約1時間20分くらいの物語でした。
坂本さんの声の耳障りがとても気持ち良い作品だったと思います。
しっかり堪能させて貰いました!
やっぱりアニメって本当に凄いっ…
こういう作品を制作して頂いたことに感謝です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

FFで最強の弓といえば、「与一の弓」か「アルテミスの弓」と思う世代です(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
弓って良いよね、燃えるよね(笑)

ダンまちの劇場版。時系列的には、アニメの1期と2期の間あたりかな?

勿論、本編を観ていることが視聴の前提になりますが、あんまり小難しい話じゃないので、いきなりこの劇場版を観ても、多分内容は掴めると思います。

作画も悪くないし、充分に楽しめる作品でしたが、レビューでは、その中で疑問に思ったことを。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
RPGの定番みたいなストーリー。劇場版の尺の中で、しっかりと完結していたし、確かな感動があった。

惜しいのは、「アルテミスがベル君に抱く恋心」と「ベル君がアルテミスを大切だと思う気持ち」が釣り合っていなかったという点。これは、「ベル君は基本的に誰にでも優しい」し、「ヘスティアやアイズにすら恋愛感情を明確にしていない」のに、「1万年に1回の一途な恋」をするアルテミスとバランスとれる(正面から向き合える)わけがない。まあ、アルテミスの「重い思い」に応えてしまうと、本編の人間関係がおかしくなってしまうので、仕方がない。「映画のための書き下ろし脚本」である以上、「友愛」に留めないとね。むしろ、テレビ1クールかけて、この話をじっくりやれたら、最後にアルテミスを殺す場面の葛藤が更に深まり、より涙を誘えただろうな~と思った。

ただ、少しビターなラストながら、EDの歌詞を聴いていると、これで良かったとも思えて、まあ、新キャラを出しての90分という中では、最大限のことが出来ていたと思う。

空から降る光の矢など、劇場版ならではのド派手な魔法もあり、最後まで飽きずに観られたし。

というように、基本的に良い映画だと思うが、引っ掛かることもあった。

疑問点は2つ。まず1つは、「なぜアンタレス討伐に、ヘスティアファミリアだけ行かせたのか」。

「アルカナム(アルテミスの矢)」が炸裂すれば、下界そのものが吹き飛ぶならば、これは全ての神にとっても最大限のピンチ。であるならば、オラリアの防衛以上にアンタレス討伐が重要なわけで。止めの一撃は矢に選ばれたベル君に任せるしかないとしても、途中の護衛やアンタレスの陽動には最大限の手練れを派遣しないと。オッタルか、せめてアイズレベルのを数人。少なくとも事情を知っていたヘルメスやガネーシャがそれをしないのはなぜだろう?

もう1つは、「本当にアルテミスを殺す以外の選択肢はなかったのか」というところ。

いや、なかったんでしょうけど、やや説明不足というか。「神殺しの矢」によってアルテミスごと貫くならまだしも、程よくアンタレス瀕死になってるし、アルテミスが捕らわれているクリスタルごと引っこ抜き、助け出せたりしなかったのだろうか? そのあと、再度討伐。「クリスタルの破壊=死」とか、「もはやアンタレスと同化していて、切り離しは不可能」とか、そんな説明あったっけ?

まあその辺は、「説明しなくても分かれや」ということでしょうが、ベル君的にも、「他に方法がない」ということをはっきりと教えてくれても良かったかなと。彼は最後まで、「救うし倒すし」を目指す坊やなので。

にしても、これ、時系列的に、2期の前ですよね。んで、現状レベル2で、アンタレス倒したのに、レベルは上がらなかったのだろうか? 確か、ダンまちのレベルアップって、経験値+偉業を成す、だと聞いたことあるんですが、古代の怪物を倒し、世界を救うなんて、レベル3に辿り着くには充分過ぎる偉業ですよね。アンタレス、めっちゃ経験値低いのかな?(笑)
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

62.5 25 続編で異世界なアニメランキング25位
ドルアーガの塔 the Sword of URUK(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (170)
1059人が棚に入れました
ジル達の活躍によってドルアーガが倒され、塔からも魔物の姿は消えウルク国に一時の平和が戻った。しかし、ジルはカーヤの裏切りによる傷心のため部屋に引きこもり、ファティナもそんなジルの世話をしながら魔物のいなくなった塔で観光客相手のガイドをして生活費を稼ぐ、どこか満たされない毎日を過ごしていた。そんなある日、気分転換に訪れた先でジルはカイと名乗る少女に磔にされたカーヤの幻像を見せられる。その幻はいずれ現実に起きることだと語るカイに導かれ、カーヤの死を阻止しその真意を確かめるため、ジルは再び仲間と共に塔を登る事を決意する。今、二度目の大冒険が始まる…。

haiga さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

またGONZOにやられたよチクショー(;`皿´)グヌヌ

★すいません2期と1期、書く場所間違えて書いちゃいました( ̄▽ ̄;)

いやー参りました。ソルティーレイに続きまたやられました。え?何がって?
もー途中まで凡作だったんです。とっても退屈だったんですよ。でも尻上がりに面白くなって、11話、12話はすげー面白かったんです。2期への引きもめっちゃ良かった。なんだろなー最初から本気出してくれないかなーもーー。

簡単に説明。ドルアーガの塔。日本のコンシューマゲームの元祖とも言っても良いファミリーコンピュータ。そしてRPGの超大作ドラゴンクエスト。そのドラゴンクエストよりも早くRPGとして発売されたのがドルアーガの塔です。元々はアーケードゲームだったんですが、ファミコンに移植された方のが馴染み深いんですよね。当時キッズだった俺達は理不尽な謎解きに悩みながら友達の家に集まってチャレンジしたもんです。思えばあの頃のナムコは神がかってたな。
敵ボスのドルアーガのデザインに草彅琢仁氏の名前を見つけてニンマリ。学生時代にハマったTRPG、水野良のロードス島戦記やソードワールドRPG。その辺の時期の色んなファンタジーラノベにイラストを描いてくれてた人なんですよね。独特の個性的なタッチがとても好きだったな。

おっと、全くアニメの説明をしてないwしかしオープニングと言い、第1話と言いめちゃくちゃ遊んでくれてます。1話切りされてもおかしくないレベル。中盤までも時々ふざけすぎてるように感じて、観てる方は正統派ファンタジーなのか?ギャグなのか戸惑うと思います。ここは頑張って観てくださいね。
終盤の盛り上がりはなかなかのものです。

これから2期も観ますのでその後全体の感想も書きたいと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

ざんば さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最高のスルメ作品

ドルアーガの塔2期です

1期のレビューでは書いてなかったですが
正直そこまで期待していたわけではありませんでした。

でも全部見終わったときには完全にハマってしまいましたね。
物語もキャラも音楽もその他諸々も
見れば見るほど面白くなっていくスルメでした。
ギャグも慣れてくると心地がよくなりましたし、
1期の1話も全部見てからだとめちゃくちゃ笑えましたw

今回も物語自体はよくある王道な感じで
所々、都合がよすぎたり、ツッコミたくなる場面もありましたが
概ね満足することは出来ました♪

キャラのほうも1期で影の薄かったキャラにもスポットが当たり、
魅力的なキャラに変貌しましたし、
1期で活躍していたキャラもさらに魅力が増して
素晴らしい2期だった思います。
ちなみに私の中でケルブの評価がうなぎ登りです♪
そしてファティナ、いい女だな~


それぞれのキャラの成長が実感できるアニメは
物語に入りやすくてやっぱり好きですね。


2期になっても相変わらずOP詐欺は全開。
今度は野球アニメでも始まるんでしょうかw?
そして変わらず、曲自体は素晴らしかったです♪

もっと評価されていいと思うんですけどね・・・
個人的な話になりますけどサムネで損してる気がします
ただ単に私が気に入らないというだけですが・・・w

とりあえず、堀江由衣さんの「らめええええ」とか「ひぎいぃぃぃぃ」が
聞きたいという変態さんは必見ですよw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20

coldikaros さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

こっちが二期

面白いですね。僕はこの作品文句なく面白いと思います。
正直作画は途中荒れていましたし、一期から主人公がなんか曖昧な行動ばかりとっていたので、ダメになるとばかり思っていましたが、最終話の出来のよさで一気に覆りました。
ある程度のグダりなんて後々伏線にしてしまえばいいという、大胆なやり方になんか感動しました^^;
まぁもし最初からそのつもりだったのだとしたら、すごいですね。一本とられました。
ストーリーはまぁ王道。下手な屁理屈こねず真っ向からやってくるのも悪くないですね。
いいセンスを持ったギャグもよく効いていました。どんな時でもちょっとした笑いを忘れないのはホント素晴らしい。
言うのすっかり忘れてましたが、この作品はゲームの80年後の話です。ゲームの主人公がこの作品では100歳になる王です。
これの設定がしっかり生かされているのもすごくよかったです。
全体のキャラも一部を除いては、皆なかなかに魅力に満ちていました。その一部はちょっと酷い扱いですが^^;
まぁ一期から全体を通してみると、素直に楽しめる作品だった思います。久しぶりに見終わった後に良い余韻に浸れた作品でした。
まぁこの作品はまた好みが出そうですが、個人的にはお勧めできる作品だと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3
12
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