純情で親友なTVアニメ動画ランキング 4

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82.8 1 純情で親友なアニメランキング1位
琴浦さん(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (2440)
12347人が棚に入れました
琴浦春香は、一見普通の女子高生に見えるものの、人の心が読める能力を持つ。
しかしそのことをきっかけに、周りを疎外するようになっていった。と
ころが転校してきた早々に出会った真鍋義久がきっかけとなり、徐々に心が解され、また彼に惹かれていくのだが…。

―2012年8月にテレビアニメ化が発表された。

声優・キャラクター
金元寿子、福島潤、花澤香菜、久保ユリカ、下野紘
ネタバレ

アムールトラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

琴浦さんへの愛を詰め込みましたww【忠告】超長いですww

琴浦さんを一言で言うならば、
「萌えながらシリアス」
になります。

◎前書き(16.5.1加筆修正)
萌えとシリアスを融合した作品は最近増えてきていますが、ここまでシリアスなものは後にも先にも琴浦さんだけかもしれません。
決して完璧な作品とは言えませんが、とても個人的に好みな作品なので、ぜひ一度見てもらいたいと思っています。

※このレビューは超々々長いです。しゃれにならないくらい。(タグを開いてみれば分かります。)
読めるものなら読んでみろww
まじめに読むと少なくとも20分はかかると見ていいです。読むときはその点にご留意ください。もちろん、全部読んで頂けるととても嬉しいですが、多分相当きついです。

〈視聴状況〉
友人に薦められて一回目。
琴浦さんを愛でたくなって二回目。
もっと布教したいと思って三回目。 計三周。

──────────────────────☆彡
まずはキャラデザから。
外れのない可愛らしいキャラデザだと思います。程よいバランスで、凄く取っつきやすいですね。
強いて言えば、鼻がちっと特徴的かな?
まあ、それでも可愛いです。 

しかし、その中でも特に琴浦さん(主人公ヒロイン)の可愛さは異常です。目元の柔らかい感じとか最高です。
なんというか、小動物的な、愛でたくなる可愛さがあります。行動と組み合わされば破壊力抜群です。(荷物入ったダンボールタワーをなぎ倒すくらいに)

そして、そんな可愛い琴浦さんは人の心が読めてしまう。
それゆえに心に傷を負ってしまった。そんな中、運命の出会いを果たし、再生していく。そして、新たな人生を歩み始める。
大筋はこんな感じです。

シリアスを主軸としながら、適度なギャグで見やすく仕上げられています。
こんなに重い題材をよくもこの作品に落とし込めたものだなあ、と。

──────────────────────☆彡
○op「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」
作品によく合ったオープニングです。
opアニメーションでぴょこぴょこ出てくる琴浦さんが超可愛いです。
リズムに乗れる、中毒性のある曲です。
コシコシコシ。
題名についてなのですが、
そんな"琴浦"のまた裏話でしょ?←琴浦と掛けてる気がしないでもないですね。


○ed「希望の花」
これは神曲です。曲調もさることながら、歌詞が素晴らしすぎる。
アニメ琴浦さんのシリアス部分を凝縮したような、全国の卒業式で採用できるような曲です。
特に好きなフレーズはこの曲のラスト。

今あなたと、この場所から始めよう♪

シリアスシーンのバックで流れてくるこの曲は反則級ですね。流石に号泣とまではいかないものの、少なからず涙腺が刺激されたことは否定できないです。

○ed「ESP研のテーマ」
第5話限定エンディングテーマです。
内容はタイトルのまんまで、ノリがいい曲です。少し日常のオープニングに似てる気がしないでもなかったです。

○ed「つるぺた」
第6話限定エンディングテーマです。
ぺったんこヒロインであるところの琴浦さんがひたすらにかわいいエンディングムービーでした。

──────────────────────☆彡

Q.でも何で『琴浦さん』はこんなにも見やすいの?

A.4コマ漫画原作なので、とてもテンポが良いです。このポイントは大きいですね。
また、キャラデザや声優の演技力も一役買っていると思われます。

心という、ともすれば物凄く重たくなる題材を扱っているにも関わらず、それを全く感じさせないのが素晴らしいです。
視聴後感は、あーよかった。
本当に良かった。見てるこっちもハッピーだ。


これが4コマ漫画って頭狂ってるだろ。なんだよこの安定感は。(ウフフ)


琴浦さんを見て、不快感が生まれることはまず無いでしょう。
★気軽に見られるシリアス作品として、皆さんにおすすめできます。


○声優について
実は超豪華です。
先輩コンビ(花澤さんと下野さん)は特に神がかってます。
琴浦さん役の金元さんも、琴浦さんの可愛さを充分に引き出しています。以下割愛(キリがないので)。

琴浦さんは間違いなく良作ですが、
その良さ、はたして演技が先かストーリーが先か。
まあ、多分ストーリーが先です。豪華声優をあてられるくらいの良作ということです。
──────────────────────☆彡
以下、各話レビューなるものになります。
<<各話評価>>◎、○、△、×の四段階。

一話:琴浦さんと真鍋くん◎
{netabare}~あらすじ~
琴浦さんは心が読めます。そして、その代償に、人として当たり前の多くのものを失ってきました。
転校した琴浦さんはある少年•真鍋と出会います。その日から、琴浦さんの世界が変わり始めました。

~構成~
○前半
琴浦さんの幼少時代から現在に至るまでの軌跡。真鍋との出会い。
○op「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」
○後半
すっかり擦れてしまった琴浦さん。接触を図る真鍋。猛アタックの末、真鍋はとうとう琴浦さんの心を開く。
○ed「希望の花」

~1話のお話~
キャラデからは想像もつかない、まさに衝撃の第一話でした。
1話はどこをとっても精巧な心理描写が成されていますが、特筆すべきは以下の2シーンです。

①前半のラスト
前半ではあまりに惨い琴浦さんの遍歴が描かれます。クラスメイトからいじめを受けて怪物と罵られ、それは小、中、高と年を重ねる度にエスカレートしていきます。
しかも、そんなのは序の口だと言わんばかりの手酷い場面があります。

「これでこの問題児ともおさらばだ」
教師が心の中でふと考えてしまったことです。{netabare}それを、琴浦さんは『読んで』しまいました。
それでも教師か!と言いたくなりますが、ここで責められるべきは教師ではありません。心はどうしようもないものですから、それを表面に出さなかった教師がどうこう言われる筋合いはないのです。
しかし、琴浦さんにはそんなこと関係ない。琴浦さんが心に受ける傷の大きさを目に焼き付けられました。{/netabare}

そして、両親の離婚。
{netabare}まだ幼い琴浦さんが何の悪気もなく放ったセリフが決定打となってしまいました。
琴浦さんは自分を責めます。
しかも、母親は言います。
「あんたなんか、生まなければ良かった」
絶望感は計り知れません。{/netabare}

これらの場面が、霞がかった配色で演出されます。その効果で、視聴者は暗い心情をひしひしと感じています。

そこで訪れる前半ラストのワンシーンです。
それは、琴浦さんがもう何度目になる転校をした日のことでした。
どうせ上手くいきっこないのだから
と淡白な自己紹介をし、指定された席に向かう途中の出来事です。
一応書いておくと、この時、琴浦さんは雑な自己紹介のせいで、既にクラスメイト達からの嫌みを『読んで』います。
そんな中、
真鍋:「あれ、お前誰?」
琴浦さんを全く気にも留めていなかった男子が一人いました。そいつは真鍋。
{netabare}その瞬間、画面全体にかかった霞にひびが入り、砕け散りました。
琴浦さんの世界が変わり始めたのです。{/netabare}

②後半のラスト
琴浦さんが真鍋に独白します。
{netabare}「こうなってしまったのは全部自分が悪い。」
「人と関わると迷惑をかけてしまう。」
「私に関わらないで欲しい。」
琴浦さんは頑なで、なかなか心を開きません。
それでも真鍋は琴浦さんと仲良くなろうと頑張ります。
「そんなこと言って、一番傷付いてるのはお前じゃないか」{/netabare}

このシーン、琴浦さんも真鍋も名言メイカーです。記憶しておきたいセリフがぽんぽん出てきます。
今まで耐えに耐えてきた琴浦さんが心を開くこの場面は感涙ものです。
①、②以外にも名シーン揃いの1話でした。{/netabare}

二話:初めての……◎
{netabare}~あらすじ~
仲良くなった琴浦さんと真鍋は、百合子さんの登場でESP研究会(超能力研究会)に入部します。
活動の一環で占いをやった時、真鍋に恋する少女•森谷さんが、自分の思考を読ませることで琴浦さんを攻撃しました。
真鍋は琴浦さんを守る為、森谷さんと直接口論し、無事平穏が保たれました。

~構成~
○op前
琴浦さんの朝の日常及び登校。
○Aパート
琴浦さんと真鍋がESP研究会に入部。百合子さん、室戸先輩と知り合う。
○Bパート
百合子さんの提案で、琴浦さんは占いをやることに。真鍋に恋する森谷さんとの衝突。真鍋の活躍で一件落着。
○ed

~2話のお話~
2話は個人的には神回の一つです。
この回の山場での真鍋の格好良さはシリーズ通して指折りに入ります。むしろ一番かもしれません。
{netabare}ESP研の百合子部長の提案で占いをやった際、相手が森谷さんの時に琴浦さんは吐いてしまいます。なぜなら、森谷さんの精神攻撃はことごとく琴浦さんのトラウマを抉るもので、到底耐えられなかったからです。
ゲロは汚いですね。普通だったら、やってしまったキャラは少なからず悪印象を纏うことになってしまいます。しかし、琴浦さんはそうはなりませんでした。
山場のシーン。真鍋は森谷さんに言い放ちます。
「琴浦に吐かせるくらい、お前の心が汚いってことだろ」
このセリフが
『森谷さんの心=ゲロ』
という図式を立ち上げました。そして、ゲロの悪印象を琴浦さんから取り除きました。それどころか、琴浦さんの悲惨さを際だたせる結果となりました。
そして──
「好きだからだよ!」
これは、なんで琴浦さんを庇うのかという問いに対する真鍋の答えです。これほど純粋で否定のしようがない答えがあるでしょうか。少なくとも、森谷さんに対してはこれ以上ない答えでした。だって、森谷さんは真鍋のことが好きだから。
真鍋は絶対に計算なんてしない男です。だから、これらは天然から出たセリフです。{/netabare}
天然最強説が急浮上しました。{/netabare}

三話:嬉しくて、楽しくて△
{netabare}~あらすじ~
ESP研はカラオケに行きました。琴浦さんの歌声は酷いものでした。
琴浦さんは真鍋に弁当を作る約束をします。その日、真鍋は森谷流の男等に襲われ、入院します。見舞いに行った琴浦さんは自責に駆られ、いなくなってしまいました。

~構成~
○op前
真鍋、黒板に描かれた相合い傘にハートを付け足す。
○Aパート
ESP研、カラオケに行く。
○Bパート
琴浦さんが真鍋に弁当を作る約束をした日、真鍋は森谷流の男等に襲われる。
琴浦さんが転校してしまう。
○ed

~3話のお話~
心を開きつつあった琴浦さんが、真鍋の怪我をきっかけに再び自分を責めます。
病院でのすれ違いの描き方が良かったです。
{netabare}琴浦さんは真鍋の病室の前で心を読みます。真鍋は何気ない思考の中で、琴浦さんに被害が無かったことを喜んでいます。
それを聞いて、琴浦さんは自分を責めます。
「私がいなければ、こんなことにはならなかった」

せっかく良い感じだったのに、という悔しさを感じるストーリーでした。
1、2話で琴浦さんの悲劇から再生を描き、少し落ち着いたかというタイミングで悲劇がぶり返すという構成ですね。
これはありがちながらもドラマチックで手堅いです。しかも、嫌な感情がぶり返すことは確かに実際あるものだから、違和感も感じません。{/netabare}
あざとかったですね。{/netabare}

四話:変わる世界○
{netabare}~あらすじ~
転校したかに思われた琴浦さんは実家(大豪邸)に帰っていました。室戸先輩の情報網と和尚さんの助けによって琴浦さんを見つけ出すことができました。そして、ESP研は琴浦さんを説得し、一緒に学校に戻ることになります。

~構成~
○op前
琴浦さんが一人で遊ぶ様子
○Aパート
無気力な真鍋。先輩二人の助けもあって、琴浦さんを追い、寺で手掛かりを見つける。
○Bパート
琴浦さんの豪邸にて。琴浦さん捕獲作戦。森谷さんの琴浦さんへの謝罪。
○edのラスト
琴浦さんと真鍋の会話。
「やっといつも通りだな」
「そんなことないよ。ほんの少しだけど、変わったよ」

~4話のお話~
3話で主人公ヒロインがいなくなるという衝撃体験をしてからの、4話です。
室戸先輩がハッキングやらを出来るという設定が追加されましたが、今まで作り上げられた人物像的に違和感なくすんなりと受け入れられました。
さて、琴浦さんはどこに失踪していたのか。
なんと、『琴浦駅』周辺です。

★ 鳥取県東伯郡琴浦町
{netabare}萌え起こしとかいうのがあるらしいですね。
琴浦町は琴浦さん原作サイドと良好な関係も築いている(wikipedia)らしいです。
知らなかったな。

琴浦さんのポスターが作られたらしいです。
知らなかったな。

琴浦さんはナンバープレートにもなってるらしいです。
知らなかったな。…ちょっと欲しいかもしれない。流石に使えないけれども。

萌え起こしって、他にも色々ありますよね。自衛隊とか。
アニメも地域も団体も布教できるという妙案ですね。考えた人は凄いと思います。{/netabare}

琴浦さんが金持ちそうだということはそれとなく示唆されていましたが、それがはっきりと示されたのはこの話(4話)が初めてです。到底日本だとは思えない大豪邸の持ち主でした。そこに暮らすは初老のお爺さんです。
ニット帽を被り、好好爺然とした彼=琴浦祖父は、その実ただのエロスでした。
いかにも大富豪のじじいという感じで、よく分からん思考の持ち主です。孫=琴浦さんのお尻に触れて興奮しております。
同じくよく分からん思考をしている真鍋=エロスと相性が合うのか、この二人の絡みがなかなか良かったです。
果ては、真鍋に対してまだまだだと宣言し、エロスを推進する始末です。{/netabare}

五話:学園天国?○
{netabare}~あらすじ~
琴浦さんは無事、町に戻ってきます。学校では森谷さんとの関係が大幅に改善し、森谷さんはESP研に入部します。そして、遅ればせながら新入部員歓迎会を琴浦さん宅で執り行います。
その後、体育祭が開かれ、真鍋は借り物競争、琴浦さんはリレーに参加します。運動神経があまり良くない琴浦さんは最下位になってしまいますが、森谷流のネタで復活します。

~構成~
○op前
琴浦さんが田舎から帰ってくる。
○Aパート
森谷さんがESP研に入部。琴浦さんの新しい家にて、新入部員歓迎会。
○Bパート
森谷流ネタ。運動会が開かれる。
○ed「ESP研のテーマ」

~5話のお話~
4話までは、ギャグで適度に息抜きしつつのシリアスでした。そして、5話は、萌えギャグです。
今話は、純粋に琴浦さんを愛でることが出来る非常に有り難い回であります。
特に印象に残った場面を挙げましょう。
①琴浦さんが回るシーン
{netabare}文字通り、琴浦さんがくるくると横回転して段ボール箱に突っ込みます。落下に巻き込まれて「完」です。
op前のシーンで一度、森谷さんの写真を眺めた後にもう一度回ります。くるくる。
心の中に留めきることが出来ない感情の発露がこれです。まさに萌えの化身というべきか、僕には可愛い以外の形容詞が思い浮かばなかったです。{/netabare}

②琴浦さんと真鍋のいちゃいちゃ
{netabare}二人の好感度メーターは既に共に振り切れています。カンストです。下がる気配などないし、下げる必要もないです。この二人のいちゃいちゃは、ささやかで甘く温かい。その象徴たる、こんな場面がありました。
{netabare}「この家、前の家よりも真鍋くんの家に近いんだよ」
「そんなこと言っちゃダメだよー男の子の心を刺激しちゃ(以下略)」
かあー!いちゃいちゃしやがって!{/netabare}

また、こんな場面もあります。
新入部員歓迎会の後、睡眠中に図らずも琴浦さんと真鍋は寄り添って寝ていました。(偶然の産物)
その場面を激写した部長は琴浦さんに迫ります。
{netabare}「欲しいー?」
恥じらう琴浦さんの横で写真を欲しがる真鍋。部長は写真を消します。
しかし、
「ちゃんと送っといたわよ」
部長、ナイス!琴浦さんの心は幸せに満たされました。{/netabare}{/netabare}
萌えが止まらない回でした。{/netabare}

六話:夏休み!○
{netabare}~あらすじ~
脳筋の森谷さんはテスト赤点で補習三昧です。そんな森谷さんを待ち、ESP研は夏合宿に行きました。琴浦さん爺の招きにより、はるかーランド、海、バーベキュー、花火と楽しんだESP研。楽しそうな琴浦さんの姿を陰から琴浦さん母が見ていたようです。

~構成~
○op前
森谷が琴浦さんが好成績であることに対し、糾弾する笑
○Aパート
はるかーランドへようこそ。
ESP研は合宿的なものに行く。
○Bパート
海、バーベキュー、花火。真鍋が琴浦さんの弁当を食べる。
○ed「つるぺた」

~6話のお話~
まず、触れねばならないのはedテーマの「つるぺた」です。これはなんとも素晴らしい曲で、琴浦さんへの愛をきっと深めてくれることでしょう。
今回も5話に引き続き、萌え回というやつだと思います。やはり琴浦さんは可愛いかったです。{netabare}お化け屋敷で怖がる姿なんてもう、どうしようもなくそそります。
海シーンで「シャーー!!」も最高でした。
そんな中、3話以来お流れになっていた"琴浦さんのお弁当"がついにやってきます。真鍋はバーベキューを差し置いて琴浦さん作の弁当を食べます。当然の選択ですね。偉い。{/netabare}
そしてまた深まる琴浦さんと真鍋の親密度でした。
一方で、琴浦さん母の存在が示唆されております。どうなることやら。{/netabare}

七話:この世界に私は◎
{netabare}~あらすじ~
6話から夏期合宿が続いています。琴浦温泉にて、混浴ネタ、森谷さんの料理ネタ(下手が招いた惨劇)が展開されました。
町へ期間後、森谷さんは缶詰めになります。一方琴浦さんは真鍋に避けられている気がします。しかし、それはサプライズへの準備だったのです。

~構成~
○op前
真鍋と琴浦爺が混浴を目指す
○Aパート
琴浦温泉にて。森谷の料理が引き起こした惨劇。琴浦さんが母への思いを語る。
○Bパート
森谷の勉強。琴浦さんの苦悩。サプライズパーティー。
○ed

~7話のお話~
少しずつ琴浦母の存在がクローズアップされてきています。そんな中でのAパート:ギャグ回、Bパート:ハートウォーミングでした。
7話は殊更に「琴浦さんの幸せな日常」が描かれていたように思います。いつもの仲間、いつもの掛け合い。様々な苦難を乗り越えてきた琴浦さんがやっと手にした日常ですね。
Bパートの話でそれがより顕著でした。{netabare}真鍋の様子がいつもと違うことに気付き、不安に駆られる琴浦さんは未だこの温かい世界に馴染みきれていません。それで先輩二人に相談すると、
「考えるだけ無駄」
先輩方は突き放したのではありません。このセリフは真鍋への信頼ゆえなのです。しかし、それに気付けず琴浦さんは苦悩します。
ラストシーンで真鍋の行動に種明かしが成されます。
「誕生日、おめでとう!」
琴浦さんは心を読めてしまうから、サプライズ企画について他の人にも話せなかったという。
そんなこんなで、真鍋なら心配ない、という日常に琴浦さんはようやく気付くのです。{/netabare}
琴浦さん=サイコという設定とストーリーを絡めた良話でした。
最後はこのセリフで締められます。
{netabare}「お母さま、この世界に私は……」
琴浦さんの世界に変化が起きたということを示すセリフですね。{/netabare}{/netabare}

八話:デートじゃないもん○
{netabare}~あらすじ~
琴浦さんが風邪を引いた日の話です。
前半では、琴浦さん宅での看病が、
後半では真鍋と琴浦さんとの初デートが描かれました。

~構成~
○op前
真鍋から琴浦さんへの誕生日プレゼント(ロケットペンダント)
○Aパート
琴浦さんの風邪。
超能力が使えなくなった琴浦さん。真鍋は煩悩を鎮めつつ、看病します。
○Bパート
初デート。
普段からとても仲良しな二人の初々しいデートです。プリクラをロケットペンダントに入れる演出もあります。
○ed後
琴浦さんの超能力が再発現し、同時に倒れてしまいます。

~8話のお話~
普段からいちゃいちゃし放題の琴浦さんと真鍋ですが、今回は少し様子が違います。同じ二人きりという状況でも、意識しているのとしていないのとでは大きく異なりますから。
デートを意識し過ぎたのでしょう。琴浦さんはいつも以上におどおどとしていて可愛かったです。
{netabare}8話では、一時的とはいえ琴浦さんの読心術が消えます。生まれてこのかた常に超能力と共に過ごしてきた琴浦さんにとって、超能力がないことの方が非日常です。映画館での何気ないセリフが、それを如実に物語っています。
{netabare}「映画見にくると、いつも見る前にラストが分かっちゃうんだよね…」{/netabare}
幸い、今日は超能力が消えています。非日常を満喫する琴浦さんでしたとさ。{/netabare}
どの映画も全てネタバレされる世界なんて、嫌ですね。{/netabare}

九話:まわりにはみんなが○
{netabare}~あらすじ~
琴浦さんは、連続通り魔の思考を読んでしまいました。その事実がきっかけで、琴浦さんは再び風評被害にあいます。励ます為、琴浦爺は食事会を開きました。しかし、高級ホテルにて、琴浦さんはお母さまと出会ってしまいます。真鍋の活躍により、琴浦母子の関係にひびが入りました。
一方、森谷さんは琴浦さんに対する罪悪感から、一人袋小路に迷い込むことになります。

~構成~
○op前
刑事さん達の状況
○Aパート
ESP研にて、連続通り魔の話題。帰り道、真鍋は琴浦家にお邪魔することに?
○Bパート
刑事さんとの邂逅。琴浦爺の誘いにより、ホテルでディナー。
○ed後
森谷さんの手が血塗れに。

~9話のお話~
4話以来のシリアスメインといえるでしょう。連続通り魔という非日常の介入により、琴浦さんが築いてきた日常に微かなひびが入ったと思われます。
それにしても、この話では真鍋の安定感を痛感することになりました。{netabare}目が据わっていてとてもではないけれど近づきたくない琴浦母に対し、「俺、琴浦と離れる気全然ないんで」と言うその勇猛さ(?)は素晴らしいとしかいいようがないです。
しかも、それによって琴浦母の心根が垣間見えたのですから、グッジョブです。
そして、ed後のワンシーンが意味深です。さて、森谷さんはどうなってしまうのでしょうか。
次への引きが上手いですね。{/netabare}{/netabare}

十話:だけどあなたはいない△
{netabare}~あらすじ~
森谷さんは通り魔の第一発見者で、友人の証言のせいで逮捕されました。ESP研(真鍋抜き)は犯人を見つけ、事件を解決しようとします。その際、真鍋は琴浦さんの危険を鑑みて反対、不参加となりました。部長が囮となり、作戦を実行に移しました。

~構成~
○op前
学校に報道陣。森谷さんが逮捕された!?
○Aパート
警察署にて。ESP研が乗り込んで森谷さんの証言をする。
○Bパート
ESP研は犯人探しをする。(真鍋は抜きで)
部長が囮になる。
○ed

~10話のお話~
今まで一度たりとも衝突したことのなかった二人(琴浦さんと真鍋)が初めて喧嘩別れしました。{netabare}先輩方は楽観視して静観していますが、琴浦さんは友達がいなかったから、喧嘩もしたことがありません。仲直りはどうなるのか。先への期待が高まります。
一方で、刑事さんの不穏な動きの見せ方が秀逸です。普通な人に見せかけながら、小さな違和感をばらまいていくというのは、なかなか出来ないことかと思います。
「いい友達だよね。だって、平気であなたと一緒にいられるんだもん」
衝撃のセリフです。
そして、衝撃のラストでした。部長が背後から犯人に狙われ、鈍い音を残して幕引きという。{/netabare}これは、11話を見るしかない展開ですね。{/netabare}

十一話:スタンド•バイ•ミー◎
{netabare}~あらすじ~
連続通り魔に襲われたESP研。室戸が身を挺することで、百合子は守られました。しかし、そのことに百合子と琴浦さんは責任感を感じます。責任感ゆえの行動が起点となってストーリーが展開されました。百合子と室戸の関係。森谷さんと真鍋の関係。琴浦さんと真鍋の関係。そして、連続通り魔事件の行方。真犯人は刑事さんでした。

~構成~
○op前
犯人とESP研の大立ち回り
○病院
室戸君は軽傷。琴浦さん、自分を責める。
○刑事さん宅
一人でいる琴浦さんを刑事が保護、自宅に連れて行く。
○小学校前
琴浦さんに逃げられた森谷さんは真鍋に活を入れる。告白。
○病院
室戸君と百合子さんの話。
○刑事さん宅
真犯人は刑事さんだった。
○ed

~11話のお話~
今話は部長(百合子)と室戸先輩にもスポットが当たりました。2話から節々に前振りがありましたが、10話辺りからぐいっとクローズアップされてきて、11話で完全に話題とあいなりました。

{netabare}○千里眼を持つ母親に降りかかった災難のせいで闇を抱える百合子。しかし、悪役に徹し切ることは出来ません。そんな百合子を静かに見守る室戸。二人の間では、少し狂いが生じながらも、儚い関係が出来上がっています。{/netabare}
室戸達の話以外にも、11話では、1話の再来とも思える程に心情が裸にされました。

①森谷─真鍋
{netabare}森谷さんは一途でした。初登場からここに至るまで、真鍋への愛を貫いたのです。ある意味清々しい程の恋心。ここまでくれば賞賛に値するでしょう。
{netabare}「ずっと好きでした」
真鍋は告白をされますが、
「すまん、俺は琴浦が好きだ。お前の気持ちは受け取れない」
断ります。しょうがない。だって、あの二人は……。{/netabare}
森谷さんにとっても二人の関係は大事なものとなっていました。二人の関係が続くことを心の底から願ってしまっていたのです。でも、自分の心は偽れない。だから、告白して散る。
{netabare}これが、森谷流というやつですか。{/netabare}{/netabare}

②刑事•月野さん
{netabare}なんと、真犯人が刑事さんという話。
月野さんは一人ぼっちでした。ずっと誰からも受け入れてもらえずに生きてきた。なのに、自分が持っていないものを全て持っている少女•琴浦さんが現れた。
月野さんはストレスが爆発してしまいます。想像に難くないことですね。
しかし、彼女の二重人格には正直驚きました。ストレスを溜めてしまう表人格とストレスを解消する裏人格『俺』。今後症状が改善してくれることを期待したくなるような終わり方でした。{/netabare}

③琴浦さん─真鍋
{netabare}ここだけが少し不満といえば不満です。
今回琴浦さんは真鍋に縋るばかりで逃げに徹してしまいます。目の前のことから目を逸らしてしまったのです。
{netabare}「悲劇のヒロインごっこ」
『琴浦さん』で出てきたフレーズですね。少しそうなってしまったかと思います。{/netabare}
具体的にどこをどうすればということを言えないのが悔しいですが、琴浦さんの苦悩や成長を描いて欲しかったなと少し思いました。
しかし、真鍋側が琴浦さんに寄るというシナリオとしては、真鍋の思考がよく描けていて良かったです。
{netabare}「俺はずっと琴浦といるって言ったじゃないか」{/netabare}
真鍋は強いですね。
それに、琴浦さんの設定を考えると、このシナリオが最善かもしれないです。{/netabare}{/netabare}

十二話(最終回):伝えたい言葉(ココロ)○
{netabare}~あらすじ~
ESP研は百合子の変心により、「超能力者で遊ぶ部」となりました。その日常が描かれます。その後、琴浦さんが家に帰ると母親が。図らずも、母親が本心ではずっと琴浦さんのことを思っていたことを知ります。「言葉にしないと伝わらない想い」があることを知った琴浦さんは真鍋に告白し、真鍋からも返事を受け取りました。「ずーっと好きだ」

~構成~
○op前
本日をもって、ESP研を解散します。
○Aパート
新ESP研発足。カラオケ。琴浦宅に母出現。
○Bパート
琴浦さん、母と和解。そして、真鍋と愛を確認し合う。
○ed「希望の花」
「琴浦さーん!」
「みんな、おはよう!」

~12話のお話~
大団円であります。涙腺が緩みました。
琴浦さんが数々の苦難を乗り越えてくる姿を見た私達は、その温かさに涙するのです。
しかし、最後まで落ちがありましたね。
{netabare}真鍋:俺、いつも言ってるからな
琴浦:え、言われてないよ
真鍋:え、そうだっけ?
あろうことか、真鍋は口頭で「好き」と言ったと勘違いしていたのです。
琴浦さんか言葉にすることの大切さを知ったのは何だったのか。唖然とする琴浦さんに、真鍋は
{netabare}「ずーっと好きだ」{/netabare}
耳元で。息のかかる至近距離で。目を見て!
琴浦さん、良かったね。本当に良かったね。{/netabare}
幸せな話です。{/netabare}

──────────────────────☆彡
以下、少々細かな話をさせて頂きます。

★森谷流について
{netabare}「もりっ!」を掛け声とするのが森谷流武術です。
両手を大きく広げて、上下互い違いに曲げ、声を上げたなら、あなたも立派な森谷流門下生です。門下生募集中らしいので、入ったらいいと思いますww
この流派は謎が多すぎます。

{netabare}①異様な高学歴
なんと、東大出身とハーバード出身がいるのです。
②あの構えは何なのか
まだ普通に筋トレやっていた方が強くなれそうな?
③森谷ヒヨリの母
彼女のあの格好はなんでしょう。まさか宗教団体じゃあるまいね。というか、原作では確かに宗教団体だそうな。
④敷地面積
きっと相当なものです。琴浦さん爺の豪邸に匹敵しそうな程。{/netabare}

そんなくだらな面白い森谷流は、本編で漏れなくネタにされます。
門下生が少なかった昔、森谷ヒヨリが映ったビラを配っていたそうな。それを回収した真鍋は琴浦さんに引っ越し祝いとして渡します。
そして、その写真は琴浦さんの心のオアシスとなるのでした。{/netabare}

★琴浦さんは何故可愛いのか
{netabare}まず、言えることは「可愛いに理由なんてない」ということです。だから、こんなコーナーはナンセンスな訳ですが、それでもやりたくなってしまったという。
なので、僕なりにやってみます。

①可哀想系ヒロイン
{netabare}主人公がヒロインの酷い境遇を知り、ストーリーが展開するという話は多いですね。「琴浦さん」もその一つであるはずです。こういうパターンが多いのは、それだけ魅力があるからです。ある意味で王道的な魅力があるということです。
男というものは、哀しいかな、女の子を守りたくなってしまうものです。可哀想な境遇を持った女の子というだけで、多少のことは許せてしまう世の中ですから。{/netabare}

②健気さ
{netabare}青年:確かに可哀想ならば嫌いにはなりにくいですね。でも、それは好きとは別の感情ではないですか?
博士:そう、そこがポイントなんだよ。いくら可哀想でも、性格が最悪だったら誰も好きになってはくれないね。
青年:ということは、琴浦さんは性格がいいと?
博士:うーん、それもあるけど、ちょーっと違うかな?
青年:なんですか。もしかして、博士にも分かっていないのですか!
博士:そうさ、分かってない。でも、一つだけ言えることがある。それは──
青年:それは?
博士:琴浦さんは頑張ってるんだよ!ただただ身の不幸を嘆くんじゃなくて、ちゃんと頑張ってるんだよ!「俺は不幸だ」とか、「才能がないから仕方がない」とか言いながら何もしないやついるじゃんか。でも、琴浦さんは違ーう!
青年:お、おう……。
博士:彼女には意志がある。自分ももちろん幸せになりたいけど、他の人が傷つくのはイヤだっていう。それで閉じこもってしまう訳だけど、真鍋がその殻を破った後は、まるで今までの不幸を取り返そうとするかのようだったよ!恋、勉強、部活。精一杯満喫しながら、森谷さんと和解したり、お母さまとの関係改善に努めたりして、自分から幸せを掴み取ろうとしてるんだ!つまり、つまり──
青年:なんとなく分かりましたよ。つまり、健気ってことですね?
博士:そう、健気なんだよ!{/netabare}

③小動物的な?
{netabare}青年:ところで博士、このリスはとても可愛いですね。
(リス:キュンっ)
博士:そうだろそうだろ。可愛いよな!つまりそういうことなんだよ。話が早くて助かるなあ。
青年:いや、なんのことですか。分かりませんから。
博士:(チッ!)
青年:舌打ちしないで教えて下さい。
博士:いやだからさ、琴浦さんは小動物なのだよ。
青年:へえ、どの辺りがですか?
博士:くりくりした瞳!ふわふわした髪!ころころ変わる表情! ふわふわしたもみ上げ!ぺったんこな胸!あと、仕草も!
青年:へ、へえ……
博士:要するに、琴浦さんはぺったんこ可愛いんだよ。
青年:結局何もまとめませんでしたね。
博士:つるーぺたー、ぴったんこ♪{/netabare}{/netabare}

★真鍋と琴浦爺の関係について
{netabare}博士:私は、あんなじじいになりたいよ!
妻:勝手にすればいいわ。
博士:私はお前が心配だよ。くれぐれも琴浦母みたいにならないようにね。
妻:あー、はいはい。(皿を洗いながら)
博士:よし、あの二人の関係について語らおう。
妻:(ジャー)………うーん。
博士:私達も将来的には娘を嫁に出すことになる訳だよな。だけど、琴浦爺の態度について、率直にどう思う?
妻:(ジャー)…………。
博士:ねえ!聞いてよ。
妻:うるさい。
博士:お願い。聞いてくださいお願いします。
妻:(キュッ←蛇口をしめる音)はいはい。で?琴浦爺がどうしたのよ。
博士:彼はさ、娘に寄り付く蠅──つまり真鍋のことだけど──を歓迎してるじゃんか。
妻:そだねー。「この大チャンスを逃すとは何事か!」とか喚いてた。
博士:そうそう。それがさ、果たしてどう評価されるべきなのかってことをさ、語らいたいんだよ。
妻:うざっ
博士:っいまなんて?
妻:そういうのはあの青年とやりなさいよ!私は今忙しいのよ?
博士:そんなに怒らないでよ。じゃあさ、一言でいいから。一言だけ。……ね?それでいいから。
妻:まあそれなら。
博士:で、結局のところどう思う?
妻:あたしは理想的だと思うわよ。だってさ、真鍋いいやつだもの。
博士:………?
妻:……?
博士:それだけ?
妻:うん、それだけよ。親の役割って、子供が引き返せない道に入り込みそうになった時に引き止めることくらいだから。あのじいさんは琴浦さんの祖父でもあり、父でもある訳よね。父親は子供の道を正す。祖父は孫に愛情を注ぐ。それでいいと思うの。だから、真鍋と琴浦爺の関係は理想的じゃない?
博士:(ブンブンッ)うんうん。それが言いたかったんだよ!凄いよ。流石!
妻:そ、そう?なんか照れるわね。
博士:今日は一緒に寝よう?
妻:な、な…唐突ね!?(カァー!赤面)

娘:お父さん、彼氏連れてきたよ!
博士:何を!俺は断じて許さないからな!{/netabare}

★真鍋の精神構造について
{netabare}青年:僕は、彼が何者なのかと問いたいです。
博士:……ん?
青年:つまりですね、真鍋は果たして人間なのかと問いたいのです。
博士:はぁ…。
青年:なんですか。反応が薄いですね。
博士:今、君の真意を測りかねてる。
青年:何と言ったらいいのでしょうか。彼は、少々人間離れしていますよね。例えば、いわゆる『妄想爆発』です。断じて妄想が凄いとかいう訳ではないのですが、意図的にあそこまで思考を制御できるものなのかと。
博士:なーるーほーど。それは確かにそうだ。真鍋は四六時中エロスを思考してて、嫌みなことを何一つ考えないからね。
青年:そうです。彼は聖人君子か何かかと思う程に健全なんですよね。エロスとは言ってもR指定すら付かないレベルだし、何より、人の悪口が一瞬も浮かばないというのは尋常じゃないと思うのです。だってそうでしょう?普段僕たちは穏やかな日常を送ってますが、それは表に出す言葉や表情を意図的に制御しているからです。裏で一瞬も悪いことを考えない人なんていないんですよ。
博士:なのに、真鍋はその枠外にいるからね。
青年:はい、そういうことです。
博士:うーん、どうなんだろうね。確かに現実では考えづらいことだけど……アニメだからねww
青年:それは禁句です。
博士:まあ、相応な精神修行を積めば、無理なこともないんじゃないかな。だから、アニメのシナリオとしてはいいでしょ。「ありそうでない」っていう夢を実現する意味でさ。
青年:大きく出ましたね。
博士:問題なのは現実味じゃないんだよ。納得できるかどうかだと思う。真鍋は、そのボーダーラインなんじゃないかな。だけど、「琴浦さん」の主題は琴浦さんの悲劇からの再生だよね。主題と少しずれてるところだから、多くの人がすんなり入り込めたんじゃないかと思うよ。
青年:はあ、なるほど。僕は違和感感じましたけどね。
博士:そりゃあ人それぞれだからね。それに、何も視聴者全員の最高にならなくてもいいからさ。誰かの心に響けば、それは成功なんだよ。
青年:極論ですね……。
博士:まあ、その人数が多いに越したことはないけどね。{/netabare}

★室戸と百合子の関係について
{netabare}愛が高じた共依存的な関係といえるでしょう。
百合子は千里眼の母親にまつわる事件で少し歪んだ価値観を持ってしまいます。超能力を社会に認めさせるためならば、人の犠牲も厭わないという。
一方の室戸は百合子を愛しています。恋を超越し、静かな熱い愛となっています。
「乗りかかった船だ。どこまでも付いていくよ」
百合子の良いところも悪いところも全て飲み込む発言です。
なんだかんだ言って、琴浦さん─真鍋よりも中毒性の高い愛で結びついているといえるかもしれません。
しかし、盛大な落ちがあります。
{netabare}「どこまでも付いて行くって……?」
「まあ、幼なじみだし、今のところ引っ越す予定もないからね」{/netabare}
まあ、なんだかんだいって一番愛していると思いますけどね。{/netabare}

──────────────────────☆彡
◎最後に
前の方にも書いた通り、「琴浦さん」は完璧とは言えない作品です。しかし、「人の心」をとても丁寧に扱った、最高な作品ではあると思っています。まだ見ていない方にはぜひ見て欲しいです。
また、このレビューを読んで少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
各話レビュー及び小節まで全て目を通してくださった方がもしいたならば、最大級の感謝を捧げます。(計14803字)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 40
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

12話鑑賞済み。総評ぽいもの第1稿を追加(4/7)

まず。
今後、視聴したいと思っている方へ。
・下手な予備知識は持たずに観ることをオススメします。
・原作も最低アニメ4話まで観てから読んだ方が良いかと。いえ原作先でも一向に構わないとも思いますw どっちが優秀かとか、そういうお話でもなく。

原作4巻まで既読。
個人的に2013年冬クールNo.1だと思っております。

採点ポイント。
物語:1話の出来が何より良かったので。落としつつもきちっと掬い上げて、凹んだままにしておかないのが○。
3~4話にかけては連続したお話なので、例に漏れますが。

声優&キャラ:何だかんだでカッコよくエロスな真鍋君、初めての人達との付き合いを通して変わっていく春香さん、真鍋君の妄想に翻弄される春香さん、利用するといいつつも良い人な部分が多い部長、見た目はアレだけでどイケボな副部長。どなたも分かりやすくて、面白い人達だと思います。演じている声優さんもそれぞれ場に応じて演じ切れてると思います。

作画:観てる限りでとりたてて不満も無く。あるとすれば・・・真鍋君が意外と恐くないところですかね~。妄想内での春香さんの胸が盛られ気味なのは仕様でしょうw

音楽:場面場面に合ったBGMしていると思います。1話の段々暗くなっていくところとか、印象的でした。OPも耳に残ります。

総評っぽいもの。
{netabare}
・特筆すべきはまず、1話でしょうか。原作に触れたことない人から見れば「何この鬱展開?」と感じること間違い無しのAパート。触れたことのある人でもインパクト大だったことでしょう。かくいう僕も、主人公である琴浦さんのトラウマを真っ先にまとめて見せるなんて思いもしませんでした。
・各話にしても12話を通しても登場キャラにしてもですが、このアニメのキーワードになるのは「ギャップ」だと思います。狙って作られた落差だったとしても、それが何処でどういう展開で来るのか予測不能、そういう点も印象的でした。
・「右肩下がり」という評価が多い(元々面白いと思わない方は別として)と見受けられますが、それは多分・・・1話(もしくは4話まで)の展開が良すぎた為ではないかな?と思っております。

・アニメを見る上で「女性キャラ」に注目することが多い人間なのですが、この作品では珍しく「男性キャラ」に目が行きました。特に真鍋君。終盤辺りの室戸君も良かったです。
・エロ要素は持ちつつも下品にならず、悪い意味での表裏を持たず、締めるところは締められる、カッコ良いキャラだったと思います。

・個人的な欲を言えば・・・。室戸家と部長の物語をもうちょっと大きく扱ってもらえていたらな~と。幼い頃の2人の出会いと室戸母との交流は原作で少し扱われていますが、これも良い話でしたので~。

・OP&ED共物語と一緒に盛り上げてくれたと思います。OPの方は「コシコシコシ」で脳内をリフレインし、EDは良いタイミングで涙を誘う、名曲だったと思います。特殊EDも良かったですよ?w
{/netabare}

以下各話感想です。
{netabare}
12話鑑賞後----------
いきなりのESP研解散宣言!?
と思ったら、部長なりのケジメといいますか、仕切り直しなのでしょう。

エロス成分久々でしたね~。

新ESP研を祝ってカラオケ行こう~。
って学習能力無いのか?とw

11話で部長への想いを語ってくれて良いところみせてくれたと思いきや・・・見事なまでの朴念仁っぷりでw

琴浦母のエピソードは・・・これも不覚にも心にきましたね。
1話以降、それまでの記憶や言動が全て見たままというわけでは無かったんですね。

琴浦さんは心を読んで、真鍋君の好意を知っていたわですが・・・やはり言葉として伝えてもらえたら嬉しいわけですよね。
ようやくお互いに言葉にできた今回は、他のエピソード含め通して幸せを感じられる回で良かったと思います。

周りに誰も寄り付かず、暗い背景でスタートした作品ですが・・・。
ラストは明るい、幸せそうな表情の琴浦さんが対照的で印象に残りました。

10~11話------------
原作からの変更の強かった印象の9~11話でしたが・・・。
「真犯人の存在」「琴浦さんの力の告白」「裏サイト」等々。森谷さんの実家もその一部でしょうか。

(10話)
部長の真意が具体的に動く回でもありましたね。
琴浦さんの力を利用した犯人探しに反対する真鍋君、否定も肯定もしない室戸(何もしない時点で肯定してるとも言えますが)、対極的な男性キャラでした(注:どちらの対応も正しいと思います)。
超能力の証明(=御舟母の復讐)を琴浦さんの力に頼り切らず、最終的には自らを囮にしての犯人探しになりましたが。
身を挺して部長を庇った室戸君も無茶をなさる・・・。

(11話)
心の声や琴浦さんの危機への登場など、相変わらずのイケメンっぷりを発揮した真鍋君。
そんなに心配なら傍にいてあげなさい。 1話で「一緒にいる」「離れてなんてやるもんか」と約束したわけですし。

部長&室戸君のやりとりは、正直泣けました(後々若干の齟齬があることがわかり複雑な心境ですが)。
自分の復讐心の為に、周囲にどれだけの迷惑をかけ、最悪室戸君を失う結果になり兼ねない、そう思い知り心に刻んだ部長。
何だかんだで、傍で彼女を見守り続ける室戸。初めて自身がどう想っているかを言葉にしましたね。といいますか・・・この方も(色々な意味で)イケメンですね~。

結局アニメでは
『月野が通り魔の真犯人で、二重人格』
という展開だった為、「無職刑事」ルートにはなりませんでしたね。
改「良」なのか「悪」なのか言及する気はありませんが、これはこれで納得できる結末だとは思います。

そして次回はラスボス登場と。

9話鑑賞後-----------
第三部突入ですね。
通り魔事件となっていますが、観た記憶では死者は出てないようですが・・・。
うん原作読み直そうw まだ布教活動中ですけど・・・。

狙ったのか素なのかわかりませんが・・・前触れもなくエンカウントしてしまった琴浦母に対して、冗談交じりっぽくも琴浦さんを庇える真鍋君のメンタルに感動しました。他のESP研メンバーもでしょうか。

アニメでは名称出てたか不明ですが・・・「森太郎」怖いw 

8話鑑賞後-----------
今回のお話に沿えているか不安ですが、観て率直に感じたこと。「何気ない普段で感じられる幸せや楽しさの貴重さ」ですかね~。上手く書けないので、こんな表現になってしまいましたが・・・。
心の声が聴こえると映画すらまともに楽しめない。そのエピソードが、表面上ほど軽く聞こえなかったものでして。

Aパートの看病エピソードの真鍋君に於かれましては、忍耐のほど、ご苦労様でしたw いや・・・ちょっと心の片隅で「真鍋のヘタレ」と思わなくも無かったですがw

さて・・・Cパートから推察するに、ここで「第二部完」というところでしょうか。ここ4話はある意味、今後への伏線だったのでは?と思います。

余談ですが・・・某スポーツ中継の為に、琴浦さん以外の木曜アニメが一週分遅れました。
制作局だから、明け方にでも放送してもらえたんでしょうね、多分・・・。

7話鑑賞後-----------
Aパートは続・帰省回、Bパートは原作でいう「こっそりバイト回」でした。

Aパートでの原油発掘?では・・・リアルで晩御飯を吹き出しました。真鍋君&琴浦爺の妄想が重複してる辺りで限界スレスレ、で原油が出て・・・w

暴走真鍋&森谷の辺りとかも楽しく観れました。

Bパートは・・・何より久しぶりの真鍋君のイケメンタルっぷりが観られて、涙が。原作では確かクリスマスのエピソードだったと思いますが、誕生日に持ってきたこの展開も良かったと思います。直前に母の夢を挟んでいる辺りも、引き立てにはなっていたかと。

とりあえず・・・まだ琴浦母の出番ではないようで安心しましたが、今クールでのラスボスは彼女のような気がしているので・・・。

6話鑑賞後-----------
今回も鬱展開無しの、夏休み回でした。
水着回~水着回~w

しかし・・・初めて孫が友達を連れてくるというだけで、テーマパークを作ってしまう爺さん・・・。間違いなく爺馬鹿ですねw でもそんな祖父がいてくれたから、ここまで来られたのも間違いない話で。

部長は色々ズルいなぁ・・・w

そしてEDが・・・。
こういうコメディ色の強い回しか、前回今回のようなノリの曲は使えないでしょうし・・・可愛かったですけども、何か切ない気もしました。

EDにはお母さんが・・・。
次回予告観る限りでは、まだ関わってきそうにないですが・・・。

要所要所でイケメンタルな要素を見せている(ように思う)真鍋君ですが・・・最近若干エロス成分が多すぎませんか?w

5話鑑賞後-----------
アバン終了で「完」て・・・w
ビデオ鑑賞会(?)&体育祭回でした。

布教中につき、手元に原作1巻がないのですが・・・鑑賞会って森谷さん無しでしたよね?確か。
そのせいなのか、前回までの琴浦さんへの仕打ちの罰なのか、Aパートでの彼女の扱いが結構酷いな~とw
あ、でも拳圧(衝撃波)でロウソクを消した辺りはカッコよかったですよ? サイコキネシスではないでしょうけどw

この回は通して暗いお話がなく、初めて「最終回」と言われない物だったと思います。次回も予告を観る限りでは、明るい展開になりそうです。

が・・・その先は?
期待しています。

4話鑑賞後-----------
行方を眩ましてしまった後のお話。3話の続きになりますね~。

まず第一点。誰か駅名にツッコんで下さいよ、とw
調べてみた限り「琴浦」というの駅は無さそうなので、アニメでのオリジナルなのでしょうが・・・。

真鍋君の凹みっぷりが、若干キャラ的にどうかな?と。凹んでるというより・・・ヤケになってる?自暴自棄になってる?そんな風に見えました。落ち込むだけなら良いですが・・・。
(追記)
彼がイケメンタルなのを前提で観てしまい、悪い方向ばかりに目が・・・。いえ今回もカッコ良かったです。直後に雰囲気を壊すシーンが多かったので、相殺され気味でしたがw

琴浦祖父はまぁ見事なまでに原作通りだったかと。
真鍋君とのコンビは最悪ですね、本当w

個人的には今一つ謎なのは、森谷さんと琴浦さんの関係性についてでしょうか。原作での展開からも、それほど大きな違いは無く、2人で話すシーンになるわけですが・・・。
原作でもアニメでも、殆どと言って良いほど軋轢にもなっていない(ように見える)2人の関係とは、一体何なんでしょうか。琴浦さんは森谷さんの内心を知ってるわけですから、言葉が無くとも理解できるのでしょうが。
森谷さんの中で、一体何がそこまでの変化を促したのでしょうか。
この辺については色々な方の見方・ご意見を見たいと思います。

(追記)
今回は森谷さんの登場で阻害されましたが・・・真鍋君&琴浦さん、まだお互いの想いを両方が言葉にしたことありませんよね?
琴浦さんは心が読めますし、3話でのぶっちゃけシーンを陰で聴いてましたからご存知でしょうがw
でも琴浦さんの想いはまだハッキリと語られていなかったように思いまして。
いや、端からみてる分にはバレバレなんですけどねw

さぁ次回からは新展開?ということで。次回予告を観る限りでは、原作では番外編にあった体育祭ネタのようですが。

個人的には、御舟&室戸コンビの幼少期とか観てみたいな~と。室戸母とのやり取りは、この作品とかなり相性良さそうですので。

3話鑑賞後-----------
これまでは「一度落としておいてから掬い上げる」パターンでしたが、今回は「持ち上げておいて落とす」そんな展開でした。

ここがまず第一の山場でしょうか。姿を消してしまった琴浦さん、そして森谷さんとの今後。作品初の次回へ持ち越しエピソードですね。

森谷さんの実家を道場にした理由は何となくわかりますが、むしろこのエピソードではそうで無かった方が良かったんでは?と思います。倫理的にも、演出的にも。

コミックでは番外編として描かれていたカラオケエピソードですが・・・想像以上に酷かったw 「ゆのっち」みたいな微妙な下手さかと思っていました。

2話鑑賞後-----------
ESP研の2人が出てきて、占いネタ~ひと騒動というパートでした。このペースは・・・今期で何処までやるのだろう?と気になってみたり。

森谷さんの実家がアレじゃないのも気がついてはいましたが・・・。

後半での、琴浦さんへの嫌がらせに対する真鍋君の反応が予想より軽めだったので、ちょっと拍子抜け。1話の琴浦さんの半生が結構な鬱展開だったので、テンションの上下の幅が出るものと予想していましたが。
いや原作通りなら、この後もテンションダウン有なんで、そちらに期待(?)したいと思います。

でも「好きだから」というセリフは・・・良かった。
その後のやり取りがあまり無かったが、3話以降で描いてもらえると嬉しいかな?と思います。

1話鑑賞後-----------
前半、シリアスな展開からのスタートでしたが・・・これは良かったと思います。後からトラウマの要因を小出しにされるより、先に見せるだけ見せておいて、そこから明るいコメディ性を出していく。それだけでも、まず救われた気持ちになれます。
というか、正直泣けました。「TARITARI」以来でしょうかw

確かに、知っていること思ったことを(直接的に)何でも口に出してしまうのは、人間関係を悪化させる要因ではあります。

が・・・幼い頃にその技術を求めるのは酷だったと思います。ある程度成長した暁には配慮や思いやりというものを持たなければならないのも、当然だとは思いますが・・・。

といいますか・・・彼女の両親には何の同情の余地も無いな、と。
何が理由かなのか、外に女を作っていた父。娘のこと・旦那のことと原因は色々あれど、最終的には「産まなければ良かった」と口にしてしまう母。
最悪だな、と。

真鍋君に逢って、彼女にも明るさが見えてきたように思います。
そこが今回の一番の見所かな?

(追記)幼少期~真鍋君に逢うまでが一番の鬱展開かと思いますが、原作通りにいくとまだまだ山あり谷あり・・・。これからも泣かされそうな気がします。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 49
ネタバレ

おかず台 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

琴浦さん

ベタながらもかなり良い作品。
あえて原作を読まず、先を知らないままアニメでストーリーを楽しんでいきたい。

自分の性格からして途中で止まりそうな気がヒシヒシとするが、できる限り各話の感想をそれぞれ随時書いてみる。


第1話感想
{netabare}
良い! 凄く良い!! 今まで見た2013/01開始の新アニメの1話で一番良かった!
アバンの琴浦さんがどんどん傷ついていく様子が(穿った見方だが)、逆に「これから彼女どんな良い事があるんだろう? どんな変化が訪れるんだろう?」と凄くワクワクさせられた。
なのでサブタイトルにも出ている「真鍋の隣に座れ」と言われた時は「キターーー!」となった。

アバン後に入るOPもそれまでの展開とのギャップが凄く、ここからはこういう作品になる、アバンで期待した通りになる、と言う事が分かる。

ちょっとベタだけど1話の構成に感心、期待させられたのでこれ以降も期待したい作品。
{/netabare}

第2話感想
{netabare}
い~よい~よ~。期待通りだよ~。やっぱり今の所一番面白い。
真鍋に出会い、また今回ESP研究会に誘われた事による環境の変化、彼女自身の心境の変化がよく表現されていた。

琴浦さんは転校して来た時は無感情に振舞っていたのが、彼女本来の優しさ、明るさが出てきていたし、真鍋はふざける事が多くても馬鹿なわけじゃない。
今回は琴浦さんをいじめる代表だった森谷も、彼女への嫉妬が一番の動機とは言え言ってる内容は転校してくるまでは(残念ながら)琴浦さんにとっては当たり前の内容と、「理解者がいるからといって全て解決ではない」こと「理解者の少なさ」を表してる。

ただOP・EDを見ると森谷もどうやらESP研究会所属となる様で、「どう琴浦さんと和解するか」も今後の見所。
彼女が真鍋と仲良くなった、好意を持つ様になったきっかけも琴浦さんと似た経緯があったようだから、その辺がポイントになるのかな?


それにしても琴浦さんちっちゃくて可愛い。
{/netabare}

第3・4話感想
{netabare}
漏れ出てきていた3話の感想から、「どうやら3話は続くで終わって、しかもあまり後味が良くないらしい」と感じていたので、4話が来るまで我慢して続けて視聴。
うん、我慢して良かった。
と言うかこの2つの話、良い話なんだけどそれぞれの気持ちが複雑に「すれ違って」るんだよね……上手く書けるだろうか。


前半は前回からの続き的に琴浦さんと、真鍋含むESP研と仲良く。
「今が一番だなんて言うな」は言うと思ったけど、よく言ったw


しかし森谷との確執は当然前回では全然解消されてない上に、意中の相手の真鍋が直接的・間接的に目の前で琴浦さんとイチャイチャしてる物だからフラストレーションがたまり、遂には家の道場の門下生に頼んで……。
(ていうか空手の道場かと思ってたけど、この時の稽古内容からして森谷道場って中国拳法?)
ここ、琴浦さんを襲わせるのかと思ってしまった。良くない展開になるらしいことが分かってただけに余計に。
真鍋じゃないけど、本当に「まだ真鍋で良かった」。場合によってはそれこそ取り返しがつかなくなるし。

でも「襲われてる真鍋を森谷が助ける」とかそういうベタな事がやりたかったわけでもなく、単に痛めつけただけ。
ここだけは僕には彼女が何をしたかったのかよく分からなかった。「可愛さ余って憎さ百倍」って事だろうか?


翌日、担任から真鍋の入院を聞かされるわけだけど、ここは3・4話で一番重要なシーンじゃないかと思う。
正確には自分のしてしまったことに恐怖する森谷と、それに気付いた琴浦さんの反応が。
(ここも台詞・その演技・表情・振り返り方と恐怖・動揺・逃避・後悔が良く表現されててこういう所は……「も」ホントに上手い)

と言うか重要かつ色々な事が凝縮されてて何から書けばいいのか……。
よし、時系列に関係する順番に、簡潔に書いていこう。


「大丈夫だよ」と安心させるように微笑む所。
一見2話以降に見せていたような、彼女の本来の優しさの表れに見えるけど1話のアバンで描かれていたように、小さい頃から心の声を聞いて知ってしまったことを素直に口に出してしまい、それが原因で関係を悪化させてしまっていた彼女。
それを思うとただ「優しく抱えこんでしまう琴浦さん」ではすまないことが分かる。
むろん高校生にもなっているんだからそれくらいの成長は当たり前かもしれないが。


そしてそれを森谷は「自分を庇った」かの様に感じたけど、後からの琴浦さんの「自分がいなくなれば元の日常に戻れると思った」と言う考えを聞くと、ちょっと違うんじゃないかと思った。
この件に関して客観的に見れば嫉妬し事を引き起こした森谷が原因だけど、琴浦さんにとっては「自分が転校してきたことで人間関係が変わり、彼女にそんなことをさせてしまった」と言う事件。

詳しく描写されてないから、彼女がどう「変えた」と思ってるか、具体的には「心を読める人間が来た」事か真鍋が自分を好きになったことかその両方かまでは分からない。
ただ、これまでの彼女の事を考えると前者、テレパスに関してだと思っているのじゃないかと個人的には思う。
理由としては
・何度もそのことが原因で人間関係を壊してしまった
・実際2話ではそのことを理由に森谷は琴浦さんをいじめていた
・恋愛感情が原因なら彼女がいなくなったからと言って元には(少なくともすぐには)戻らないが、テレパスである彼女がいることが原因なのなら確かに戻る
という事から。


更にもう一つ、4話の最後に「森谷をあっさり許しすぎ」という意見もあるけど、彼女が真鍋を襲わせてしまったことは本人の悪意の有無など違いはあるものの、大きく見れば「自分の行動が原因で周りに迷惑をかけた」という点においては琴浦さんと一緒だったりする。
だからこそ琴浦さんは「心が読めた」というだけでなく、その気持ちがよく分かるから「大丈夫だよ」という言葉が出てきたのだと思う。
この事で琴浦さんと森谷はお互いにある程度同じ立場に立っている(森谷がそこまで下がったとも言うが……)。
更に時間経過による心の整理もあり、お互いに相手の嫌な気持ちを分かりあったことで謝罪一つで和解出来たのだと思う。

しかし前述の通り琴浦さんはこの件の原因を勘違いしていた可能性が高いので、そう考えると逆にやっぱりここも森谷から歩み寄った形になってる所が大きい気もする(勿論森谷が悪いというのは前提の上で)。
ただ琴浦さんの幸せと同じ様に森谷との関係も終着点ではなく、むしろようやくスタートラインに立ったところなのでそれも今後の見所……かな?


真面目な事を長々と書き過ぎたので、最後に不真面目な事も少々。
・「喜んで大ジャンプ」とか今時まず無い演出描写w もちろん狙ってやってるんだけど、「良い思い出」な回想シーンにまで混ぜるのやめてw
・今回気付いたけど真鍋のエロ妄想、「現実の本人はしない琴浦さんの色っぽい表情が見られる」というのは視聴者的においしいシーンだなぁ。良いぞもっとやれ!
{/netabare}

第5話感想
{netabare}
今回は(今回から?)完全にギャグ回。1話でOPを見た時「こうなるんだろう」と感じた内容そのもの。
実際にはそこから3話半かかった訳だけど、その積み重ねが例えギャグ回であろうと、話に深みを与えているように思う。


そして今回はギャグ回であると同時にほぼ森谷回。3・4話でお互い相手の気持ちに共感したおかげで、琴浦さんと森谷はすっかり仲良しになりたい2人。
(特に「また嫌われた~」と泣く下りはそれだけ森谷の本気度がうかがえる)
良く考えると森谷は今まで暗黒面ばかりが描かれていて、琴浦さん以上に本来の性格が出ていなかった事に気が付いた。
むしろ今度の件で成長し、精神面では琴浦さんが転校してくる以前より良くなってるかも?


更に後半は2話に稽古風景が出てきた時点でかなりおかしかった「森谷道場」がネタに。
いや、アレおかしいとは思ってたけど、この為の前振りだったのねw
すっかりツボにハマって笑いっぱなしの琴浦さん(と言うか僕も思わず笑ってしまったw)
この関連に関してもちろん森谷本人は全く悪くなく、あえて誰が悪いかと言うならこれを持ってきた真鍋。
ついでにこの件、部長と真鍋は直接相手を弄る描写が多かったのに対し、琴浦さんはあくまで自分の中で納めておこうとしている所に性格の差が出ている。
(予告は本編外なのでノーカウント)


そしてEDも今回から変更、その名も「ESP研のテーマ」!
今回の内容を踏まえると前奏の時点で笑えるというか酷いというか(苦笑)


今回の萌えポイント
借り物競争時、自分の方に向かってくる真鍋を見る琴浦さんの、期待と恥ずかしさが半々の顔w
{/netabare}

第9話感想
{netabare}
おじい様からの電話はあんな感じの内容だろうと思ってたw
そして今回はついにお母様とも直接再会。
真鍋はお母様にも認められて2人は保護者公認カップルに!(爆)

この時の真鍋、凄いなぁ。体を張ってお母様に思わず琴浦さんを庇わせてる。
お母様は素直になれないだけなのか、それともまだ琴浦さんに対する愛情が残っていただけなのか?


それにしても未だに森谷に対する批判の声聞くけど、個人的には彼女より部長の方がいまいち好きになれない。
どうも部長は琴浦さんを復讐の道具扱いしている部分が大きい気がする。


ついでに通り魔犯は誰だろ?
普通にみれば一番怪しいのは女刑事なんだけど。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

87.3 2 純情で親友なアニメランキング2位
ハイスコアガール(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (798)
3327人が棚に入れました
「ポリゴン」って何?食えんの?そんな2D全盛期だった古き良き格ゲーブーム到来の1991年。
ヤンキーとオタクとリーマンが蔓延る場末のゲーセンに、彼女は凛として座していた──。
主人公ハルオを通して描かれる’90年代アーケードラブコメディー!

声優・キャラクター
天﨑滉平、広瀬ゆうき、興津和幸、山下大輝、御堂ダリア、新井里美、伊藤静、チョー、赤﨑千夏、杉田智和、植田佳奈、武虎、大塚芳忠
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1話だけ観て勘違いしないでね!

1話だけ観れば、90年代の懐かしのゲーム画面がリアルに再現され、当時、数々の登場ゲームにハマった中高年が主に楽しめる作品?と思うかもしれません。
確かにそこも楽しめますが、この作品の真の見どころは、コメディタッチではあるものの結構本格的な恋物語にあります。
ゲームで繋がる登場人物たちですが、恋愛ドラマのポイントであるキャラの魅力と好きになっていく過程や理由がしっかりと描かれ、恋愛物がお好きなら年配者から若い方までしっかりと見応えを感じれると思います。

既読の原作で一番秀逸なのは、まるで無声映画に出てくるような言葉を発さないサイレントヒロイン「大野アキラ」の描写。
アニメ1話では暴力的で高慢チキな天才ゲーマーに見えるお嬢様ですが実は・・・
しゃべれない訳ではなさそうな彼女の心の声は、主人公「矢口ハルオ」の字幕がわりの代弁と彼女の表情仕草で読者に伝えるんですが、それが何ともいじらしく映るんです。このユニークなヒロイン描写だけでも一見の価値があります。

また主人公ハルオも、最初はただのゲームバカの小学生に見えますが、自分自身とヒロイン達と向き合う事で着実に成長していく姿が描かれ好感が持てます。

あとから登場のもう1人のヒロイン「日高コハル」。アキラとは対照的な庶民派の娘ですが、これまた一途でいじらしい!

この3人で繰り広げるゲームより熱く切ない恋のバトルが見ものです!

灰汁の強い絵柄で受け付けられないのは仕方ないですが、暴力的なところはこの作品のギャグテイストなので軽く受け流してくださいね。観てるうちにハルオへの愛情表現に見えてきますから♪(毎度のじいやの車轢きもね♪)

既に4年以上前にアニメ化発表までされた原作漫画ですが、発表直後のゲーム会社からの著作権侵害訴訟により一時は原作の出版差し止め、連載再開の目処もたたない状況が続き、和解まで2年ほどかかりました。
この件は出版社だけでなく作者の押切蓮介氏も著作権に関する認識の甘さがあったのかもしれませんが、氏の心のダメージはハンパなく相当落ち込まれたようです(同氏の単刊「HaHa」参照)。
氏の執筆意欲喪失を危ぶみましたが、よくぞ奮起し続きを再描してくれたものです。
原作のファンである自分はそれだけでも嬉しかったのですがアニメ化まで叶いました。
アニメ1話を観て、原作の持つ独特な絵柄とレトロな世界観の再現率の高さに驚きつつ期待大になりました。
おそらくアニメの制作スタッフも、過去の不幸を払拭すべく並々ならぬ意欲を注いでるものと感じた次第です。
原作漫画、アニメ共に最後まで完成度の高さを願っています。
以上2018/7/17記

《最終話視聴後の感想》

うわ~、えらいところで終わりましたね~(汗)
原作既読者としては、アニメのペース配分からこのクールの閉め方は途中である程度予想出来ましたが、アニメしかご覧になってない方には、物凄い寸止め感でストレスが溜まるかも・・・
しかしながら今クールのアニメとしての出来映えは素晴らしかった!!
アニメ制作スタッフの原作への愛情を感じ、原作ファンとして大満足です。
原作continue版(休載前の初版漫画を僅かだけ改変しオマケエピソードが付録追加されてます)のシナリオに忠実に沿いながらも、各話の構成や演出が見事で、先のストーリーを知ってても毎週続きが楽しみで仕方ありませんでした。

《ストーリー》
{netabare}
原作漫画全10巻(最終巻は来年3月刊行予定)のうち4巻までのエピソードを丁寧に再現しており、アニメの脚本は手を加える必要がなかったのではと思えるほどです。
ゲーム好きの原作者押切先生の妄執と呼べるような「ゲーム好きの可愛い女の子」との交流は、多くのゲーム好き少年の憧れのシチュエーション。
懐かしいゲームを巧妙に絡めながら登場人物達の出会いから恋への進展をコミカルかつドラマチックにテンポよく見せてくれました。

《作画》

ゲームセンター内のゲーム機とゲーム画面を再現するために採用した全編3D映像。
技術的な事は詳しくありませんがメイキング動画を見ると、かなり手間が掛かっているそうで作画の効率化にはなっていないとの事。
人物は、動きこそ3D特有のぎこちなさを感じますが、原作よりマイルドなキャラ画は初見の方も受け入れやすく、細やかな表情や仕草はしっかりと感情表現ができていて、特に大野アキラの心情は原作より分かりやすく伝えてくれました。
(でも原作のヒロイン画は繊細な目元のタッチと肉感のあるラインが独特で魅力的です!)

背景は、ゲームセンターや駄菓子屋内の実写と変わらないリアルでレトロな雰囲気を再現し、ドット画のゲームキャラが登場人物に寄り添うさまはアニメならではの親和性で違和感無く馴染み、淡い夕景や夜景も情感たっぷりで登場人物と視聴者双方をヒートアップしてくれました。

視聴者の体感した現実とアニメという虚構を絶妙に融合させる事でレトロなノスタルジーに浸れる見事な映像化だったと思います。

《キャラ》

二人のヒロインを全く違う手法で描く事で魅力を引き出し合う相乗効果は原作者の妙案ですが、アニメではそれが際立っていました。

「矢口ハルオ」

ゲームバカなのに二人のヒロインから想いを寄せられる羨ましさですが、ママの育て方がイイのか優しい気配りができて納得の好感度。
アニメでは細かな気の利く所作を加え、さらにイケメンに見えました。
(2話のメンチカツや7話のミルクティのシーンなど。)
そう言ったヒロイン達の前でさりげなく見せる優しさは、好かれようと意識してやってないのがいいんですよね。
しかしイケメンぶりを自ら発揮するのはアキラに対してだけです。
原作者がファンブックの中で「アキラがいるから(コハルと)無意識に距離を置いている。ハルオは女たらしではないから。コハルの事はどこか突き放している。」と述べられてるとおり、基本、アキラにゾッコンでまったくブレない。
同級生女子のゲームプレイに魅せられた以上に、学校での劣等感を忘れさせて欲しい自分と家庭で抑圧され逃げ場を求めているアキラが、互いにゲームだけを心の拠り所としている共通点に強烈なシンパシーを感じてしまう。
だから、アキラの為だけに自ら行動を起こし、アキラの為だけに自分を変える努力をする。
この優柔不断のなさがハーレム主人公とは違う魅力を出してるんです。

「大野アキラ」

天才ゲーマー、才色兼備、財閥御令嬢とフィクションならではファンタジー設定は少年漫画らしいヒロイン 。

親から才能を嘱望され過密な英才教育を受けるアキラは寡黙ゆえにストレスを溜め込みやすい。
そんな中、見つけた唯一の息抜きがゲームセンターのアーケードゲーム。
帰宅前のわずかな時間だけが、周囲からの押し付けられた自分を壊して、望む自分になれる彼女にとっての放課後ディストラクション。
その時間さえも危うくなり増える重圧に押し潰されそうになってしまう。
そんな時に逃げ場所になってやると言ってくれたのがハルオ。
その時から彼女にとってゲーム以上にハルオが救いの王子様になります。
ペロペロキャンディをよくほおばるのは彼から初めてもらったお菓子だからであり、初めてもらったプレゼントのオモチャの指輪を肌身離さず持つ事でつらさを我慢します。
この一連のリアクションはアキラのハルオへの一途さをよく表し、川原でのケンカ時やベッドの中で指輪を握りしめるアニメのオリジナル描写は小粋な演出でした!

また、しゃべらない彼女からの意思表示をゲームプレイで表現させるのは作品ならではの面白さで、ハルオとのファイナルファイトでは嬉しさや苛立ちが、コハルと初対面時のバスケやガンシューティングでは動揺と熱意がコミカルに伝わります。
そして無口な分、直接感情を露出した時のインパクトが凄い。
1話からの普段の暴力チックな感情表現はコメディタッチにする事でアキラを重く見せないようにしてるんですが、3話の空港でのハルオの見送りに号泣するアキラの感情爆発は、原作でも最初に心を掴まれる屈指の名シーン。
アニメで初めて聞く彼女のハッキリとした声は原作以上に痛切に私の心に響きました!
また9話で、自分と同じ高校を目指してくれると知った時のハルオの手を握りしめるシーンも、押さえきれない嬉しさがしみじみと伝わり、しとやかな情緒を醸す見事な描写でした!

「日高コハル」

話しかけもモノローグも多く、
「それでもこの気持ちは曲げたくない。」
「勝ち続ける事で私に関心を持ってくれるのであれば、私は絶対に負けない!」
ハルオへの募る想いが痛いほど伝わる描き方はまさに少女漫画の主人公。

狭い視野で漫然と生きてきた自分に、殻から飛び出し自由な空気を感じる醍醐味を伝えてくれるハルオにたちまち虜になってしまう。
受動的だった女の子が恋をすることで能動的になり見た目も垢抜けていく。
アキラと違い明らかな成長が見えるのもコハルの魅力です。
ハルオとアキラが惹かれ合っている事に気付いても、二人のはっきりしない態度に諦めきれないのは仕方ない。
そんな二人への遠慮がちな接し方もいじらしく、アキラを貶めるような事をせず自分を磨く事でハルオを振り向かせようとする真っ直ぐなひた向きさは、嫌味を全く感じさせない誠実なイイ娘です。
でもハルオは微塵もブレず全くコハルに見向きもしてくれない・・・
コハルにとってハルオを落とすのは、攻略ルート皆無の無理ゲーなんですよね。
そんな勝ち目のない恋のゲームに果敢に挑む姿が健気で、観てるコッチは不憫で不憫で仕方ない~( ´△`)
こんな設定にした原作者は何て罪作りなんだ~~(`Δ´)
私は、アキラの笑顔も見たいけど最後までコハルも応援しちゃいます!

《声優さん》

主演の3人の方は私、存じ上げない方ばかりでしたがそつなく演じられてたと思います。
中でも広瀬ゆうきさんの声は原作のコハルの魅力を数倍増しにしてたのでは?
ラストの涙まじりの告白は熱かった!
(ひきかえ、アキラ役の鈴代紗弓さんは折角射止めたメインヒロイン役なのに演技をあまり披露できないのがコハルより不憫~)

サブではハルオのママ役の新井里見さんが個性の光る名演技でした!

《音楽》

8ビット音でしょうか?ゲームらしい音を取り入れたOP曲は作品にマッチしてました。
(でも曲より背景画が毎度気になってました~コハルが不憫で・・)

やくしまるえつこさんのEDは毎話の引きとの合わせ方が絶妙で切ない余韻が堪りません。
(特に11話は上手い!)

劇判曲もバッチリで非の打ち所はありません。

《最後に》

先日、最終話が掲載された原作漫画ですが、コハルの告白以降テンポはやや減速感を感じるものの、切ないシーンはまだまだ訪れます。
アニメの続きは配信とOVAってのは個人的にビミョーですが、制作してくれるのは嬉しい限り。
このクオリティならお布施も厭いません~(^^;{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

そんな私はロースコアボーイ

2018.10.06記

原作未読

当初ノーマークだったが、同僚の薦めで視聴決定。
どうやら、昔懐かしのゲームを扱った回顧ものくらいの前情報で視聴スタートです。

さっそく結論。

 懐かしくて涙出るわ~

これはオモテ。並行して、

 なんじゃこのラブコメ泣けるわ~

一作で二度美味しい作品になってます。懐かしのゲーム見たろ、ぐらいでかまえて思わぬカウンターパンチを食らっちゃいました、といったところでしょうか。

主人公の矢口春雄が1979年生まれ。本作の時代設定が1991年(小学六年生)から1995年(高校一年生)までとなります。
これはリサーチの勝利と言って構わないと思いますが、誇張されることない等身大の90年代が描かれているため、おおむね1970年~1985年生まれの方は取り扱っているゲームや時代の空気感の再現具合に感嘆するんじゃないでしょうか。

{netabare}・緑の電話ボックスにピンクチラシが貼ってる
・当たり前のように灰皿が置いてあるゲーム台
・パネルでめくられる新幹線ホームの発着案内板(現在は電光掲示板)
・溝の口(川崎)駅降りたとこ南武線沿い小道の汚い飲み屋街の古本屋 ※住んでた私が保証しよう
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機のラインナップ
といった見た目のあるあると

・対戦でのお作法(ハメ技かけると喧嘩になる等)
・教室でソニックブームを繰り出すこの解放感
・もういいわよ。録画してた「家なき子」観るから♪
・ミスチルを聴きなさい!ミスチルを!
・取り扱うアーケードゲームと家庭用ゲーム機にその当時みんなが感じてたこと
といった空気感{/netabare}

単なるゲーム回顧録ではない、時代の空気の見事な切り取りっぷりに切なさを感じるほどです。ワクワクするつもりがきゅんきゅんしてしまうのです。

若い皆さんにとっては、このピンポイントで切り取られた時代の追体験が可能ですので、ぜひ面白がって観てほしいですね。
ついでに、だいたいアラフォーの男性が大なり小なり通ってきてる道でもありますから、雑談のネタとしてビジネスにも活用できるかもしれません。

自分はハルオよりちょい上くらいのドストライク世代にあたります。回顧トークしたくなるところですが、脱線が止まらなさそうなのでここでは泣く泣くあきらめますよ。ただ一点、同年代非オタの知人にハイスコアガールを勧めたら、ちゃっかり視聴してました。その後酒の席でのあるあるトークに華を咲かせましたよ、ということは申し添えておきます。



そして、ゲームと並行しての恋愛の世界。
ゲームで繋がる恋愛ってなんのこっちゃ? そもそもこのキャラデザインは、恋愛仕様のそれではないような。。。
{netabare}とナメてたら3話で不意打ちを食らうことになります。{/netabare}

2話からラブコメの波動が感じられ、12話終わる頃にはきゅんきゅんしてることでしょう、たぶん。

大野晶と日高小春のダブルヒロインというのは、ぱっと見で王道の配置です。

大野晶:ゲームは社会との接点を持つためのもの/純粋にゲーム好き/{netabare}ハルオが好きそう{/netabare}
日高小春:ゲームはハルオとの接点を持つためのもの/ゲーム好きは二次的なもの/{netabare}ハルオが好き{/netabare}
ハルオ:馬鹿で優しくてあったかいやつ。すがすがしいほどにゲームのことで頭の中がいっぱい。

そんなベクトルは物語の進行に合わせてゆっくりと変化していき、最終12話{netabare}(小春の告白という大きな転換点を迎えること){/netabare}で本作の恋愛の波動がピークに達します。
きゅんきゅんする理由、、、二人ともホントいい子だから(語彙力)。
そしてハルオもなんだかんだいいやつだから(もっと語彙力)。
二人ともきっかけは違えど、徐々にハルオに惹かれていく様子がもどかしくも純な感じがして擦れた大人にはまぶしく映りました。
ヒロインにとってはゲームバカが恋愛対象のため、コミュニケーションがゲームを通じてということも多いです。対戦プレイや協力プレイのシーンに潜む恋のやり取りを見過ごしてはいけません。{netabare}晶と小春ですらゲーム機を通しての会話と、わりと徹底してます。{/netabare}なんかもう「拳で語り合う」世界観ですね。

これほど無口なヒロインで物語が成立するんだ、と面白がって観てたわけですが、結局セリフがゼロでしたね。大野晶役の鈴代紗弓さん、「あ」「う」「ぐふぅ」に感情を込める難役お疲れ様でした。
小春の鼻腔を抜ける呼気の音すら聴こえそうなささやき声は役に合ってたかどうかを超えて心地よかったですね。広瀬ゆうきさんですか?また別の作品でお会いしましょう。

{netabare}晶にとって、もともとは大野家とは違う世界への扉であり、さらにその世界を広げてくれたハルオへの好意。ハルオは激つよの晶を目標と捉えてました。
小春にとって、唯一自分に目を向けてくれる瞬間がゲームで対峙する時だったというハルオへの好意。ハルオはフルボッコ負けを機に小春をライバルみたいに捉え始めました。
後半は、

 “目標を降りたかった晶と目標になり替わりたかった小春”

ミスマッチがなんとも切ない物語でした。{/netabare}



ノスタルジーにあてられて不器用な恋の行方にせつなさを感じたのか、
良質なラブコメにほだされて在りし日の思い出がきれいに見えたのか、

恐らく両方。きゅんきゅん×きゅんきゅんは単に2倍ではなく、2乗と感じる稀有な経験なのでした。
続き3話はOVAで!と商売臭わかりやすいラストに賛否両論出そうですが、そこはご愛敬(;^ω^)
薦めてくれた同僚よ、ありがとう!



以下、その他の四方山話。


■作画
まずは、権利処理に奔走してくれた裏方さんには賛辞を送りたいと思います。感謝!
3DCGということでしたがかなり普通のアニメっぽい自然にみられる処理をしてました。私の目利きが甘いかもですがあまりCGっぽさを感じません。そして核となるゲーム画面の再限度が極めて高い印象です。元画像をはめ込めばよかろう、というものではけっしてなく、ブラウン管と現在のデジタル規格との突合作業、コマ数の調整、エフェクトの修正、その他視聴者からみれば『そのまんまゲーム画面』に見えた本作の絵は相当の処理を施して再現されたものだそうです。
私が普段は気にしない技術的な面にも良い意味で関心を起こさせる製作陣の仕事でした。


■華を添える愛すべきイカレキャラ達
わりと主人公たち以外は行動・言動が変なのが多いのですが、第一話で矢継ぎ早3枚のカードを切ってきて視聴者の引き込みに成功しました。
・癇癪カップル:声は松岡&日笠と無駄に豪華
・小学担任:「卑劣」と書いてお前のことだ、と主人公に容赦ないが悪意もない。
・じいや:黒塗り高級車で主人公を轢いても歯牙にもかけず。
目立たぬファインプレーだったように思えます。


■10カウントで消えるはずだった世界が色づく
OPEDともに作品に寄り添った良曲。ED「放課後ディストラクション」はお気に入りでDLしてます。
{netabare}プレステとサターンの発売により自分はアーケードから距離を置きました。当時は鉄拳派(プレステ)とヴァーチャファイター派(サターン)と棲み分けがされてた気がします。
それはさておき、10話Aパートでサターンにうつつを抜かしアーケードから遠ざかってたハルオが小春にフルボッコされたのを機にゲーセンに戻ってくる描写があります。
逡巡しているハルオのバックにはストⅡゲームオーバー時のコンティニュー画面。ガイルさん(CV安元洋貴ww)がハルオを焚きつける中無情に10カウント刻まれていってました。
アーケードゲームが家庭でできるインパクトは強く、この時期から徐々にゲーセンから足が遠のいていったのは私だけではないでしょう。対照的にコンティニューして戻っていったハルオには個人的に感動しました。(えっ!そこ?)

どれくらいのインパクトか? JUDY AND MARYの楽曲に「まるでヴァーチャファイターのゾーン2」という歌詞が出てくるくらい。男ならともかくあまりゲームをしない女の子でも家にプレステとか普通に置いてありましたよ。{/netabare}


■余談
我が家では作中登場したニューファミコンが現役です。タイトルは70本以上。スーマリ、ドラクエシリーズ(要ふっかつのじゅもん)、じゃじゃ丸くんといった有名どころから、シティコネ、影伝、燃えプロその他家族でたまにゲーム大会を開催。
スターフォースでラリオスを撃破したり、ボンバーマンでリモコン無し状態からのリカバーをしたり、グラディウスで↑↑↓↓←→←→BAを披歴したりと父親の威厳を保つのに一役買ってたりします。
この前、ウチの子供たちが伝家の宝刀『カセットに息をフー』してるの見て爆笑しました。曰く「つば飛んじゃダメなんだよ」と。
なんかしらんが、受け継がれる伝承みたいなもんでしょうか。25年前も今も楽しいものを前にした子供の気持ちってそうそう変わるものではないんです。



視聴時期:2018年7月~9月 リアタイ視聴 ※EXTRA3話は2019年3月視聴

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2019.04.03追記 ★EXTRA STAGE(ROUND13~15)追加視聴★


Netflixの配信にて。TV放送(ROUND1~12)の続きの3話分が解禁です。

{netabare}変わらぬOPとEDにふいにキュンとしてしまった。なんだこの破壊力。
内容には触れません。本編にも増して、ハルオ母が素敵で、晶と小春に身悶えし、ハルオはしっかり男の子してました。{/netabare}

ファンの皆様におかれましては、視聴は義務と言って差し支えない出来映えです。

※視聴日:2019.03.30



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2019.10.23追記


2019年秋期に2期放送。先だって、EXTRA3話を地上波で放送しました。
濃厚な3話だったのでこれを放送する決断をしてくれたスタッフの皆さまには感謝です。

{netabare}さて、そのEXTRAのクライマックスといえる花火シーンは二子玉川河川敷の花火大会です。ハルオたちが乗ってる電車は田園都市線。

こたびの台風でまさに氾濫したピンポイントの場所でした。{/netabare}

春先には普通に感動しただけでしたが、あらためて半年後に再視聴して別の思いが生じます。迅速な復旧をお祈り申し上げます。



2018.10.06 初稿
2019.04.03 EXTRA視聴後追記
2019.10.23 追記
2020.07.28 修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 100
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自分で生き方を選ばなければ、自分が想像できないところに行き着くことができる。 byマツコ・デラックス

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
遅ればせながら視聴。当時はスルーしたんだけど、あにこれで高評価の嵐。いつか観たいと思っていたが、

あー、これ、当時を知るおっさん(40代)にはたまらんわな、高評価には頷ける。

本作の魅力は、90年代の小学生の雰囲気を忠実に再現しつつも、ラブコメの波動をきちんと感じさせること。懐ゲーのネタに共感し、挟み込まれるギャグに笑い、可愛らしい恋愛にニヤリとする良作。

古くも新しい作品。

私はこのアニメの世界より、やや下の世代なので、懐かしいような、少し、憧れのような。

レビューでは、実体験を踏まえながら、本作で感じた、今の若者に伝えたいことを。やや懐古レビューですが。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
実は私は、スト2にはそこまでハマっていない。一応、スーファミとソフトは家にあってやってはいたが。

私がまずハマったのは、「餓狼伝説」だ。テリーとアンディ、ジョーを使っていた。一番得意なのはジョーだったかな。

次いで、「龍虎の拳」。最初はキングを使っていたのだが、例の「ブラジャー見せ」で女と分かり、使うのをやめた。なんか、小学生当時の私は、男が女性キャラを使うのを恥ずかしいと思ってたんだよね(笑)

ただ、龍虎にはそんなに長期間ハマらなかった。すぐに「サムライスピリッツ」にハマったからだ。当時、剣道に一生懸命だったこともあり、サムスピはかなりやった。特に千両狂死郎。後先忘れたが、幽々白書の飛影とか、ああいうキャラ好きなんだよね(笑)

そして、その後永きに渡ってハマり続ける、「ザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)」が登場。あれは衝撃だったな~。だって、これまで自分が好きで使ってたキャラクター達が、ゲームの枠を超えて対戦、共闘できるなんて、胸熱でしかなかった。

使っていたキャラは「キム・カッファン」「ラルフ・ジョーンズ」「レオナ」「八神庵」「草薙京」等、他にも多数。当時、KOFはノベライズ版がよく出ていて、私の場合「小説好き」「設定好き」なので、「強い、弱い」以上に、キャラの背景から「好き」なキャラを選んでいた気がする。特に、ブラジルチームが好きで、ハイデルンがたまに見せる親バカっぽさと、レオナの塩対応、ラルフとクラークのフォローが絶妙で。投げキャラ苦手だから使いこなせなかったけど、技やキャラの格好よさなら、七枷社が好きだった。

さて、ここまでの感想で、多少ゲームを知っていれば、私が、「カプコン」ではなく「ネオジオ(SNK)」のゲームばかりやっていることにお気づきと思います。それはなぜか?

うちの(クソ田舎)町の、近所に1台(1対)だけあったアーケードゲーム機が、ネオジオだっただけのこと(笑)

さて、本作で感じたことの1つが「制限下で楽しめない奴は、自由下では本質的に楽しめていない」ということだ。

私がKOFにハマったのは、内的動機付けがあったからではなく、外的要因が大きい。もし、カプコンのゲームを、もっといえば、ゲーム以外のありとあらゆることを楽しめる環境にあったら、きっとKOFをこんなに好きになれなかっただろうと思うと、「不自由」に感謝したい気持ちにもなる。

先日、「マツコ会議」で、マツコ・デラックスさんが、若くして成功したYouTuberさん達に、こんなことを言っていた。

「皆さんは、自分の意思で、自分のやりたいことをきちんと突き詰めて成功されていて、とっても素晴らしいと思うの。でも、私はどちらかというと、自分のやりたいことが出来ないで、周りに流されてきた弱い人間だからね、また別のことを感じていて。それは、周りに流されて、興味も全然ないようなことをやっていると、当たり前に生きていては絶対に見られない景色を見られるということもあるということ。だって、自分が好きなことばかりやっていると、自分が好きな世界しか見られないじゃない。だからね、今の若い子にはね、自分がやりたいことをできなかったら、自分らしい人生を生きられなかった、それで人生終わりとか全部ダメなんだとは思ってほしくないのね。逆側にはね、それはそれでちゃんと面白い世界もあると思うのね。」

今回、レビュータイトルに使わせてもらった言葉だ。なるほど、良い言葉だと思った。

以下、オジサンによる懐古的な呟きです(笑)

私達の世代は、ゲームにしても音楽にしてもアニメにしても、選べるパイが少なかった故に、わりと共通言語として同じものにハマっていた。また、変化が少なく、1つのゲームを長期間遊ぶ習慣もあった。

今の子を観ていると、まず、経済的な制限がない(と思い込んでいる)。スマホゲームの大半は、無課金でそこそこ遊べる仕様になっている(とはいえ、スマホの基本料金やWi-Fiの料金含めれば、自分達が小中学生の時の小遣いを軽く超えているけどね)。

それに、新しいゲームはいくらでもあり、飽きたら違うゲームをやれば良い。

自分達の時(スーファミとか)は、ゲームソフトを買ってもらえるのは、誕生日とクリスマスの年2回。あとは、小遣いを貯めて、数ヵ月に1つ。当然、何を買うかは吟味するし、買った以上は遊び尽くす。たまに、「早くクリアしたくないから、あえて1日1時間」とかにしてたしね(笑) 

それに、当時はネットなんてなかったから、どんなゲームが面白いかという情報は圧倒的に不足していた。立ち読みでファミ通読んで必死に覚えたけど、それでもクソゲーをつかむことはあって、大事な小遣いを失った悲しみと言ったら(でも、買ったからには一応最後までやって、なんだかんだ、クソゲーなりに愛着わいちゃたりねw)

このような煩わしさのない、現在のスマホゲームの環境下において、じゃあどんなゲームを選ぶかと言われれば、そりゃ、「好きなゲーム」「良いゲーム」ばかりになるだろう。自分に合わなければ、即座にアンインストールだ。

でも、それじゃあ、いつまでも自分は、自分のままで、自分以上、あるいは、自分以外にはなれない。

以前、林先生が、高学歴ニートに説教する番組があった。その中で、早稲田卒業のあるニートが、「好きなこと以外仕事にしたくない」と言うのに対し、「まず、好きというのは、外的要因が大きい。もし君は、ゲームが開発されてない世界に生きていたら、ゲームが好きになれたかな? 結局人間は、自分が出会ったモノから好きなものを選んでいるに過ぎない。だから、今はまだ出会っていないモノも、突き詰めることで好きになれるかもしれない」と言っていた(この人は個人的に好きになれないが、たまに良いことは言う)。

マツコさんと林先生が言っているのはつまり、「自分の可能性に蓋をするな」ということだろう。

私達の世代は、選択肢が少ないからこそ、新しいものにだったら何でも飛び付く習性、つまり、「餓え」があった。現在は、自分の好きなものだけ味わっても食べきれないほど、選択肢に溢れている時代。人はバイキングでは好きなものしか手に取らない。YouTubeを観れば勝手にオススメ動画をあげてきやがる。

60、70になっても好きなモノは増えるのに、「個性」という聞こえの良い言葉に惑わされ、「私はこういう人間だ」と決め付けてほしくない。特に若い人には。

本作のノスタルジーに当てられ、若者から嫌われそうなことばかり書いてしまったが、昔だって、昔なりに良い時代だったんだよという、負け惜しみです(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ゲーセンの情景描写、少年の心情描写、よく出来ている。待ちガイル、懐かしい(笑)

2話目 ☆4
FF4(笑) 氷枕(笑) お母さんの隙間覗き、久々に声だして笑ったわw ホラーだろ(笑) PCエンジン、桃太郎RPGやったな~。あと、ビーボールとか(笑) ジャーマンからコブラ(笑) 都市伝説。ノスタルジーで、ラブコメ。

3話目 ☆4
デート。ラブコメの波動。パチンコ中毒(笑) そうそう、ゲーム知らない女子はキャラの見た目に突っ込むんだよね(笑)

4話目 ☆3
ラブコメ全振りはなんか違うと思うが、まあ、負けヒロインだろうね(笑)

5話目 ☆4
分かる(笑) 私もソニックブームは、「カニプーン」に聞こえていた(笑) サムスピ、懐かしいな~。陰険(笑)

6話目 ☆4
ガイルに必殺技追加なし(笑) ただだだ性格が悪い(笑) ネットがない世界だからな。大野さんの嫉妬心(笑) 

7話目 ☆4
貸してくれ(笑) ファイターズヒストリーダイナマイト、ワールドヒーローズ、懐かしいな(笑) 目の上のたんこぶ(笑) 

8話目 ☆5
ここでテストに結びつけるのはよい。マウント取られながら、ボコられる男子(笑) ラブコメとして、かなり優秀だし、お風呂セットからペアルックの伏線回収が素晴らしい。

9話目 ☆4
サターン派、、、負け組確定じゃないか(笑) ヴァンパイアは確かに、衝撃だったよな。まあ、この作品なら不合格はありえるよな。

10話目 ☆4
にしても、ユルいわりに展開早いよな。そして、KOFは、ユリがリョウを倒すだけか。まあ、「出藍の誉れ」の比喩かな。

11話目 ☆4
ロードの長さ(笑)  そこでサラッと負け、サラッと飯に誘うのが、イケメンだな~(笑)

12話目 ☆4
ちょっと新婚(笑) 二期は、三角関係かな。初代PSのスタート画面、懐かしいな。キング、俺も使っていたな~。サターンでフルスイングは、効くよな(笑) 
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29

66.0 3 純情で親友なアニメランキング3位
私がモテてどうすんだ(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (418)
1934人が棚に入れました
男の子同士の関係を見たり妄想するのが好きな腐女子・芹沼花依を主人公にしたラブコメディ。花依は愛するアニメキャラが死んだショックで体重が激減し、校内のイケメン4人から好意を寄せられるが、男女のカップルでは萌えない。すれ違う花依とイケメンたちとのスクールライフが描かれる。

声優・キャラクター
小林ゆう、小野友樹、河本啓佑、松岡禎丞、島﨑信長、沢城みゆき、下田麻美、杉本ゆう、水島大宙、浪川大輔、津田健次郎、中村悠一
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

男女の役割を入れ替えただけの乙女ゲーとは違うのだよ。モテる女子って大変そう‥

ぢゅん子さんによる漫画が原作のアニメ。漫画版は「別冊フレンド」に連載中の様です。

いわゆる乙女ゲー的な作風ですが、主人公の花依(かえ)さんが腐女子であり、等身大に近い女の子の姿として描かれているという点で、型通り(あんまり数多く見て無いけど)の作品とは印象にかなりの違いがあります。何となく略称がほぼ同じなアニメ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」を思い出しました。

主人公の花依さんは夢見がちな女の子の典型で、アニメに出てくる王子様の様な外見を持つ男子に次々とときめいてしまう様な子です。可愛いけどちょっと危なっかしいですね‥。あるきっかけを境に、太っていた外見が魔法でもかけたかの様に豹変してしまったから大変です。図らずも美少女然とした容姿を手に入れてしまった花依は周囲の反応の変化に慌てふためきます。

男子キャラについて、六見先輩以外の男子の気持ちがあまりも直情的で、下心に満ち満ちているのを傍観すると、やはり男としては少し辛い‥。高校生なんだから可愛い女の子に魅了されてしまう気持ちは分かるけど、思春期特有の病的な恋愛感情しか伝わってこないのは残念‥。もうちょっと女子を人間扱いして欲しい気が‥。おバカ男子たちが回を追う毎に成長してくれる事を願う。

アイドルものなど、乙女ゲー的な女子向けのアニメは最近多く見られる様になりましたが、男視点から見ると、男子向けのハーレムものとの本質的な差異をあまり見い出せない印象を度々受けます。

異性からモテるという図式について、例外はあるにせよ、だいたいの場合、男子は喜びつつも戸惑うくらいで済むけれど、女子は性別からくる肉体的な弱さを抱えているので、常に恐怖が付き纏い、作中の花依さんの様に決して素直には喜べないでしょう。ハーレムものの設定をただ逆転させたかの様なアニメとは違い、本作ではその様な男にはない悩みを内気な性格の花依さんを通して丁寧に描いている印象がありました。

以下はネタバレを含むあれこれ(5話まで)
{netabare}
4話では男子4人(3人?)の強力なライバル二科さん(イケメン?後輩女子)が登場し、その完璧振りに六見先輩以外の3人は対抗意識と嫉妬燃やしまくりでした。女子に嫉妬するんですね‥この人たち(笑)

5話は、いずれあるかも知れないと私的に予想(期待?)していた"振り出しに戻る"展開。七と四はまだ相変らずのおばか思考ですが、五十嵐君に大きな成長が見られました。花依さんを偶像としてではなく、人としてみる姿勢、良い変化だったと思います。見た目だけで恋するお話なんて、当事者にもなりたく無いし、観ていても面白くないですからね‥。残る二人の成長にも期待。

初回で男子達の軽薄さに気分を悪くした男子も女子も、ここまで視聴してみて切るかどうか決めても良いかも‥そんな風に思わせる第5話でした。

意外だったのは花依さんのダイエットのお話が1話で終わってしまったという事。かんたんに成功し過ぎてちょっと肩透かし。腐女子思考恐るべしと言うべきか‥。花依さん、しばらく太ったままでも面白いお話になったのでは? とも思われましたが‥今後も起伏ある展開(笑)が待ち構えている模様。
{/netabare}
ネタバレを含むあれこれ(最終話まで)
{netabare}
後半の事、初回では花依さんの外見に心奪われていただけの七島くんと四ノ宮くんも立派に成長して面目躍如。特に七島くんの成長には目を見張るものがありました。

でも妹に超優しい七島くんが、初回辺りでは粗暴な振る舞いをしていたのには、思い返せば違和感が感じられました。家族同士だとかえって慣れが手伝って言動などが乱暴になりがちになる事の方が多い気がしますが、それでも妹に優しく出来るお兄さんなら他の女性にはもっと優しく出来る筈ですよね?

10話からの六見先輩の花依さんへの恋愛感情を自覚する過程も面白かったです。個人への愛から博愛へと変わる事の方がありそうなのですが、逆だったので‥。博愛を経て恋を知り、個人を愛する事を肯定出来る様に成長したとも捉えられます。こんな大人な高校生がいるっていう事については驚きですが(笑)

最終話はラブコメお約束?の告白シーンがありました。アニメでは女子から男子に告白するという場面を結構目にしますが、大抵の場合は男からするものですよね? 心臓バクバク状態で(笑)高校生にしてみれば、かなり勇気のいる行為だと思いますし、大人になってもさらっと言えてしまう人も少ないかも知れません。このアニメでもその様な場面が描かれますが、それに続く意外な展開には仰天。もっと勇気があったのは花依さんでした。女子1人を含む5人に同時に告白されて、全員を振ってしまいまうとは!(考え様によっては同時に告白というこの状況が5人の墓穴を掘った気もします)

初回ではモテとは無縁の場所にいた花依さんなのに、焦らずにしっかりと現実を見据え、流れに乗らず、自分に正直な選択をした姿には笑かされ、感心させられました。この展開を私は逃げとは捉えません。

外見とかの問題は置いといて、最終的には花依さんの内面も含め彼女を好きになった5人と同じ様に、花依さんもまた、好かれた相手が全員イケメン(二科さんも含め)という目も眩む様な状況にも惑わされず、誠意ある選択をしたのでした。自分を偽らない花依さんのそういう所に誰も彼も惹き付けられてしまうんでしょうけど‥。10話からの流れで六見先輩一択と思っていたので意表は突かれましたが、こういう幕の下ろし方も清々しくて後味の良いものでした。
{/netabare}
腐女子ネタのギャグがあったり、花依さん(小林ゆうさん)の百面相芝居が面白かったり、笑える部分も多く、飽きずに楽しめるアニメになっているのではないでしょうか?

苦手意識のある乙女ゲーっぽい導入だったので、視聴続けようか迷いましたがギャグに救われました(笑)最後まで女性視点を大事にし、男子たちの成長もきちんと描き、笑いありドキドキあり、とても楽しいアニメでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 46

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

腐女子を知らない人の入門書…的作品だったのではないでしょうか?

この作品の原作は未読ですが、ジャケットを見てなんとなく逆ハーレム系の作品なんじゃ…と思っていました。
中央の椅子に女の子が一人座っていて、その椅子を取り巻くように男性が群がっているのですから…
この作品のタイトルからも十分に想定可能なジャンル…
でも男性声優陣が豪華なのと沢城さんも出演されるとの事なので、とりあえず見てみよう…という気持ちで視聴を始めました。

そして1話を見始めて違和感が…「あれ、ジャケットの女の子出てこない…」と思っていたら、ちゃんと出てきました。
とんでもない登場の仕方でしたけれども…

この物語の主人公は、高校2年生の芹沼花依…BLの大好きな腐女子です。
「王子様の隣は王子様…お姫様のポジションはココ…」と草葉の陰から王子様達の動向を見守るその場所が彼女の定位置…

世の中の腐女子を、草葉の陰に居続けられる人とそうじゃない人の2種類に分けるとすると、彼女は後者なんだと思います。
だって周りがそれを許さないから…

それでも自分の定位置に固執し続ける…それが腐女子なんでしょうか…
でも腐女子としての本領が発動するのは、限られた条件が整った時…つまり思い切り入れ込めるキャラが出来た時なんでしょうか…?

私の知り限り、私の周りには腐女子はいませんし、私はBLがあまり得意ではありません。
だから腐女子の考えに付いていけない部分もありました。

私もアニメは大好きですし、思い入れのあるキャラだって当然います…
リゼロのレムりんなんかは、きっと自分の事より大好きです。
でも彼女たちの様に特定のキャラに入れ込めるか…と問われると微妙です。
何故なら色んなアニメを見て色んな事を感じたいから…

だから聖地巡礼も普通に興味はありますが、「行かなければいけない」という使命感はありませんし、繰り返し同じ聖地を巡礼したいとも思いません。
まぁ、レムりんの聖地は異世界なので行きたくても行けないんですけどね…

少し話が逸れてしまいました。
この作品における彼女たちの入れ込みようは凄いと思います。
もしこの作品に私がいるなら、いくらアニメ好きでも立ち位置は男の子側だと思います。

でも、芹沼さんはもう少し自分の事…世の中の常識をちゃんと知るべきだと思います。
あの6人一緒の状態…一体いつまで続けるつもりなんでしょうか?
みんな学年がバラバラ…そして高校生活はたった3年だけ…必ず今の状態に終焉が訪れるのは、誰だって分かっている事です。

結局曖昧なままで終わってしまいましたが…まぁ、物語を続けるためには曖昧にしておかなければならない大人の事情も分かりますが、最後くらいもう少し現実をちゃんと直視した受け応えの聞きたかったのが本音です。
でも今の状態でも納得してしまう取り巻きの気持ちも、ものすごくよく分かります。
だって、芹沼さん…通りすがりの人が思わず振り返ってしまうほど可愛いんですから…

だから取り巻きの気持ちも複雑です。
自分だけのモノにしたい…という制圧感は当然あると思います。
でもそれと同じくらい「大切にしたい」「守りたい」「笑顔でいて欲しい」と思わせる彼女のオーラにすっかり魅了されているのですから…

そんな芹沼さんとその仲間たちの学校生活物語…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、From4to7の「Prince×Prince」
エンディングテーマは、村川梨衣さんの「ドキドキの風」
村上さんって本当に伸びやかに歌いますよね。12歳の1期OPの時も思いましたが、今回も伸び伸びと歌っています。
この曲も今度カラオケで挑戦してみたいと思います。

1クール12話の物語でした。
腐女子を知らない人の入門書…という位置付けの作品だったのではないでしょうか?
でも腐女子って物凄いパワーを持っているんですね。
いやぁ…勉強になりました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

人は見た目が9割?

BLを見たい腐女子が逆ハーレムのヒロインになったらというラブコメです。

花依は元々は太って目立ちませんでしたが、やせることで男性4人が恋愛感情でお近づきになろうとします。(正確には1名は違うんですけどね)

全体的にギャグ寄りなので男性でも楽しめます。腐女子が気持ち悪いというイメージも花依のBL好きは気持ち悪さが笑いに変換されてます。気持ち悪いという悪印象よりも、残念な子を見たときの笑いなので、「気持ち悪くて引く」という事はありませんでした。

男性側ですが、序盤は六見先輩という、落ち着いていて気遣いの出来る魅力度の高い人が一人勝ちに見えました、他の3人は花依がやせてから恋愛感情を抱きますからね。

しかし、各男性キャラについての掘り下げにより、ああ、この男はこういうギャップが可愛いなとか、ルックスの好き嫌いをを超えて花依を好きになり、知性的で頭が良い人だとか、か弱くて(それが可愛いのだろうけど)頼りないけどその心意気は買う、といった感じでそれぞれのキャラクターの良さを男の私でも分かるように引き出していました。

腐女子さんが興奮してしまう男同士の絡みについては、若干有りますが、花依が興奮しすぎて、笑いに変わります。なので、うわ、こういうねらったシーンいれちゃうんだ・・・というガッカリ感がありません。(これは普通の女の子が中心のアニメとかでもこのガッカリ感で評価をおとすことがあるので、この作品のここのバランス感覚は最高です)

また、花依を大好きな女子に花依が言い寄られるのですが、ここにも百合というよりは友達、親友というような友情の良さが有り、百合アニメに感じるような気持ち悪さがありません。むしろ彼女(仁科)は宝塚的な男勝りな魅力を感じます。

男性が見ても楽しめる作品になっていると思います。どの男の子も、度胸あるなーと、ヘタレな私からは見えました(笑)

蛇足
何かに夢中になっている女の子はとても可愛いと思います。それがBLでも(笑)
後OPとED共に好きです。OPは男性のみですが、workingのEDで男性のみが歌う曲も実は好きだったりします。

初回感想
{netabare}
芹沼花依。今作の主人公。腐友が引くほど腐っている。57とか75ってなんだ!?腐の知識が無いからわからんw
デブ→細めの美人になることで周囲の見る目が激変する。
美人になった後の容姿は、少し大人びた感じだろうか?
4人の男が花依にアプローチしてくる(正確には3人か?)特に先輩の六見遊馬の性格がイケメン。見た目が変わっても花依と見抜き、いつもと同じ対応をするそのブレなさ。見た目ではなく内面で誰か分かる凄いヤツ。デートの時も気配りが出来て、花依の体調を一番に心配し、オタク趣味も受け入れる、なんて器のでかい人!

コイツには男として敵う気がしない!でも今のところ花依に恋愛感情持ってないみたいなのよね・・・。

花依の着替えシーンで出てきたのも可愛いのでいいけど、デート本番で着てきた大人びた感じもいいですねえ。

不自然な男→男のやりとりではないので、割とすんなりと見れます。後、邪念をもった花依が腐りポイントでわらかしにくるので、気持ち悪さが軽減されてますね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 39

65.4 4 純情で親友なアニメランキング4位
虹色デイズ(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (245)
1299人が棚に入れました
夏樹・智也・恵一・剛はいつもつるんでいる高校生男子4人組。
部活動もなし、勉強もそこそこに、楽しい毎日を過ごし中♪

そんな4人の目下の関心事はやっぱり恋愛!

違うクラスの杏奈に片想いをしている夏樹は、みんなからいじられつつ奮闘するけど…!?

声優・キャラクター
松岡禎丞、江口拓也、島﨑信長、内山昂輝、津田美波、内山夕実、茅野愛衣、石上静香
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

キャラが薄い!? イマイチ魅力が伝わってこないキャラ達

 個人的に面白いとは感じたものの、引き込まれなかった作品。(以下やや批判的なキャラについての感想)
{netabare}
 そもそも主人公カップルにイマイチ共感できない。
 好きになるきっかけも唐突だし(現実もそんなもんだけど…)、少女漫画なのに主人公の「なっちゃん」が顔以外あまり格好良くない…。それもあって小早川さんが「なっちゃん」に惹かれていく理由もピンとこない…。
 小早川さんも「感情が表に出せない不器用系キャラ」のテンプレみたいなところがあるのですが、顔を除けばさほど可愛いとは思えなかった。
 そういうわけで、個人的に主人公カップルを特別応援する気になれず最後まで視聴する感じになりました。
(「君に届け」等、少女漫画の「勝ち確」カップリングを見守るアニメは好きなんですけど、キャラの魅力があればこそですよね。魅力が感じられなければどうでもいい気持になってしまいます。)
 
 あと「けいちゃん(ドS男)」のキャラクターもなぁ…。
 鞭を持ち歩く男子高生とか…友達になれないわぁ…。性格も掴みようがなく無機質気味で、最後までよく分からないキャラでした。個人的に作中で一番苦手。
 彼の相手である希美も苦手。漫画だと深堀されているんだろうけど、好きになるきっかけが適当過ぎるし…。彼女の魅力は全然伝わってきませんでした。

 個人的にカップリングが面白かったのは、「まっつん」×「まりちゃん」のカップリング。
 「まっつん」は恥ずかしいセリフを堂々と言う気持ち悪さ?とチャラさ?を含め、男子4人組の中で一番面白いキャラだと思います。めげずに積極的にアプローチしてる感じも好感が持てる。(※イケメンにのみ許されるしつこさ)
 「まりちゃん」の序盤の過剰なブロックと口の悪さはドン引きものでしたが、壁が大きいほどカップリングとしては見物な部分があるので、物語的に二人の進展は気になりました。

 最後に「つよぽん」×「ゆきりん」のカップリングですが、語る面の少ないカップルでしたね。最初から最後まで安定していますし…。
 2人とも気が利くタイプなので、キャラ的にも嫌いになれないタイプのキャラでした。(オタクですしね!親近感沸きます!)
{/netabare}

 こんなわけで、キャラに魅力を感じなかった自分は、なかなか物語に引き込まれなかったですね。顔立ちは男女とも完璧なんですけど、顔以外の+αの魅力がほぼほぼ伝わってこなかったです。

 音楽面は、お世辞にも良くはなかったかなぁ?OPはなかなかですが、EDが…。男性声優のEDとか結構好きなもの多いんですけど、「歌唱力が足りてないなぁ」と感じる曲が多かったです。

 作画も怪しさを感じる部分が多かったですね。さほど気になりませんが。

 声優は男側が特に豪華です。(個人的にお気に入りの声優はいませんが…)
演技は可もなく不可もなくって感じです。

 ただ、ショート?アニメである故の「軽さ」も手伝って、割と毎週楽しめたのも事実です。(30分アニメだったら完走してない気がします。)

 総評として、少女漫画なのに男性が主人公なアニメなので、男性も比較的に見やすいアニメになっていますし、恋愛系作品が好きならチェックしてみてもいい作品だと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

無限の可能性から一番欲しい答えを導き出す努力をしてみようよ・・・

この作品の原作は未読ですが、出演される声優陣が男性・女性共に豪華だったので視聴を決めた作品です。

羽柴 夏樹(なっちゃん) CV:松岡禎丞さん
松永 智也(まっつん)  CV:江口拓也さん
片倉 恵一(けいちゃん) CV:島﨑信長さん
直江 剛 (つよぽん)  CV:内山昂輝さん

小早川 杏奈 CV:津田美波さん
筒井 まり  CV:内山夕実さん
浅井 幸子  CV:石上静香さん
松永 希美  CV:かやのん

そして視聴して、この手の作品が放送されるのが久しぶりである事も相まって、ショート作品ながら続きの気になる作品でした。

クリスマスの夜、羽柴夏樹は好きな女性との待ち合わせをすっぽかされ、寒い夜空の下、身も心も冷え切っていました。そんな中、街頭でティッシュを配っていた女性が、そんな彼を見かねてティッシュを差し出すのです。彼女の名前は小早川杏奈・・・
なっちゃんと小早川さんは、ここで運命の出会いを果たし物語が動いていきます。

でも動き出した早々になっちゃんはビックリ・・・何故なら小早川さんは同じ高校の生徒だったからです。
意中の人が身近にいる・・・それってとっても嬉しい事だと思います。
こうしてなっちゃんと小早川さんを中心に少しずつ輪が広がって、気が付けば何かと一緒に行動するグループが出出来上がっていました。

でも、そこで生まれた恋心はなっちゃんだけではありませんでした。
色んな思いと恋心が交錯していくのですが、この作品に温かさを感じるのはここからです。
決して気持ちを焦らせません・・・
そして、ゆっくり・・・ゆっくりと気持ちを育んでいきます。
ややもすると、進展が無いのはグループ交際における弊害のせい・・・?
とも解釈できそうですが、自分の気持ちばかり優先させて、せっかくできたグループの絆に綻びができるのが怖いから・・・と思うと納得です。
皆んな自分の事は大事・・・だけど、それと同じくらい仲間の事が大好きなんです。
比べることなんかできません・・・

私の脳裏を横切った類似の作品は「君に届け」です。
本当に大切な気持ちだから、簡単な言葉では表現できないし、絶対諦めることだってできない・・・
この作品で描かれている恋心は、そんな儚さを併せ持っていると思います。

そして誰もが自分の心を簡単に理解できるか・・・というと決してそんな事はありません。
気付いて咀嚼するのに時間がかかったり・・・そもそも気付いていなかったり・・・
だから時には一生懸命自問自答する事も大切なんだと思います。
そして「分からない」を「分からないまま」に決してしない・・・それが人間的な成長を促す結果に繋がるのだと思います。

自分の思いに気付く・・・そこから始まる恋の物語・・・
気になる方は本編でご確認下さい。

2クール全24話の作品でした。15分枠だったので、フルサイズだと1クール相当の作品です。
久々に気持ちの良い「きゅんきゅん」を味わったような気がします。
連載は未だ続いているようです。
皆んなの恋の顛末を見届けるまでは気持ちを切らす事ができません。
続編・・・ある事を期待しています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いろいろな意味で「戦略の巧みさ」は感じる

【レビューNo.20】(初回登録:2023/1/14)
コミック原作で2016年作品。15分枠で全24話。
「イヴの時間」のレビューを書く過程で、「ショートアニメって他に何かあったっけ?」で浮かんだ
のが本作。レビューの素材としては意外と面白そうなので・・・
「男子4人」を主要キャラに置いた構成は、別冊マーガレット連載作品ではかなり珍しいらしい。

(ストーリー)
クリスマスデートで振られた夏樹。(原作では金目当ての女だったらしい)
(落ち込んでいる)そんな彼にティッシュを差し出すサンタコスプレの女の子。夏樹はカノジョにプ
レゼントするはずだったマフラーを、その寒そうな格好の女の子に渡してその場を去る。
その女の子は同じ学校に通う杏奈だったことから、夏樹は杏奈のことを意識し始める。
そんな夏樹にチャラくて女好きの智也、笑顔の裏にドSな一面を隠した恵一、マイペースオタクの剛と
いった男子高校生4人の友情や恋愛を描いた青春ストーリー。

(評 価)
・主要キャラ「男子4人体制」の巧みさ
 別冊マーガレット連載作品では異例のことのようだが、いわゆるグループアイドル戦略。4人いれば
 誰かに推しがつくよねっと。それに物語の中心は夏樹と杏奈の甘酸っぱい恋愛模様ですが、
  ・夏樹:乙女チックで夢見がちだが、恋愛に奥手で内気
  ・杏奈:無口で天然な一面があるが恋愛には鈍感
 こんな2人でどうやって話を面白く進めていけと?
 そこで男子4人の恋愛模様や友情を絡めることで、物語をバランスよく展開していこうと。
 この戦略が当たっているから原作が売れてアニメ化まで至った訳で、観ていてJC、JK、JDあたりには
 刺さるんだろうなあという感じなので、ターゲットを明確にしてその層を捉えている点は見事。
・15分枠という巧みさ
 はっきりいってしまうと、個人的には「浅い感じの凡庸な作品」というのが率直な感想。しかしこれ
 リアルで追いかけていたのですが、「特別観たいわけじゃないが、15分だしまあいいか」って感じで
 結局完走しちゃうんだよね(笑)。15分×2クールだから尺的には30分×1クールでも作れたはずです
 が、30分だと正直きつかったと思います。ちょうどいい頃合いで終わる、このサイズ感がなかなか
 巧みだと思いました。それに2クール引っ張れるというのも結構メリットがあったように思います。
 (逆にいうと「15分では物足りない」とは思えなかったのだが・・・)

個人的には杏奈のキャラデザが好みだったのと、「ファーストフード的なお手軽青春ラブコメ」みたい
な感覚だったので、ストレスフリーで観れるのが一番のウリかなあって評価ですね。
(ストーリーも綺麗に流れていく感があるので、それもストレスフリーの要素の一つですかね。)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
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