2020年度の生徒会長おすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2020年度の生徒会長成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月12日の時点で一番の2020年度の生徒会長おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

93.4 1 2020年度の生徒会長アニメランキング1位
かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★★ 4.1 (989)
4605人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか"という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦"?ラブコメ、再び!!秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか"という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦"?ラブコメ、再び!!

声優・キャラクター
古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、富田美憂、花守ゆみり、麻倉もも、日高里菜、八代拓、青山穣
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

久々の可愛さと思わず涙

前作と変わらず千花を目の敵にするかぐやさん。
嫉妬が可愛い。そして、お互い意識しすぎるあまり、より一層ポンコツに。特にかぐやさんのポンコツっぷりが発揮されてしまいます。
あれ?今作は全然駆け引きしてないな。

伊井野ミコの登場や石上君の切ない過去を掘り下げるなども面白かった。
同級生の女の子に恨まれつつもその娘の平和を守った石上君とどん底に落とされた石上君を助けた生徒会もかっこよかった。

あと、どうでもいいけれど、クリムくんではサキュ嬢にシコられ、ミコちゃんでは風船をシコる富田実憂って一体?
古賀葵と小原好美の演技も相変わらず最高です。


OP
DADDY! DADDY! DO! feat. 鈴木愛理 鈴木雅之
ED
風に吹かれて 福原遥
挿入歌
やさしさの記憶 maimie
またもOPは鈴木雅之。豪華だなあ。大型新人すぎる。
EDはまいんちゃん。作中でもちょっと出てる。可愛らしい歌声。



1話感想
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2話感想
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3話感想
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4話感想
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6話感想
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7話感想
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8話感想
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9話感想
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10話感想
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11話感想
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12話感想
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以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!!“如何にして相手を告白させるか”という恋愛頭脳戦に知略を尽くす2人…その類い稀な知性が熱暴走!!もはやコントロール不可能!!恋が天才をアホにする!!新感覚“頭脳戦”?ラブコメ、再び!!


1. 「早坂愛は防ぎたい」「生徒会は神ってない」「かぐや様は結婚したい」「かぐや様は祝いたい」
白銀のアドバイスのおかげで柏木とカップルになった男子生徒が、またまた恋愛相談にやってきたものの、以前とは印象がまるで違う。夏休みを終えた彼は、身も心もチャラ男に成り果てていたのだ。相談とは名ばかりのノロケ話を聞かされた白銀と石上は、その自信満々な振る舞いから、すでに彼女と“神聖な行い”をしてしまったのではないかと訝しむ。そこで柏木と二人っきりにして様子を覗き見してみると、恋人同士でムードが高まってきたらしく……。

2. 「かぐや様は聞き出したい」「かぐや様は贈りたい」「藤原千花は確かめたい」
待望のウィンドウショッピングに出かけたかぐやは、白銀の妹・圭と仲良くなるチャンスを虎視眈々とうかがっていた。一緒にやってきた藤原姉妹に邪魔されながらもようやく圭と隣同士になれたかぐやは、その横顔に白銀の面影を感じてドキドキが止まらない。さらに白銀の誕生日プレゼントに何を贈ればいいのかを探ってみると、「兄とはそんな仲良くないですよ」と不満げな表情に。圭の口から暴露される白銀の知られざるエピソードとは!?

3. 「白銀御行は見上げたい」「第67期生徒会」「かぐや様は呼びたくない」
秀知院学園第67期生徒会の活動最終日、4人が生徒会室を片付けていると、思い出の品が次々と見つかった。フランス校との交流会の看板、神経衰弱で使ったイカサマトランプ、NGワードゲームのカード、コスプレ用のネコミミ、生徒から没収した不健全な雑誌、「とっとり鳥の助」の映画チケット……。それぞれの胸に懐かしい記憶がよみがえり、話題は尽きることがない。そして4人は空になった生徒会室を後にする。

4. 「早坂愛はオトしたい」「かぐや様は告ら“れ”たい」「伊井野ミコは正したい」
生徒会選挙の予測速報ではトップを独走中の白銀だったが、それを追う1年の女子生徒・伊井野ミコのことが気になっていた。選挙運動中のミコと話をしてみると、学年1位の才女だけあって弁が立ち、白銀のライバル心がメラメラと沸き上がっていく。一触即発の空気を感じて仲裁に入る藤原だったが、そんな彼女にミコは予想外の言葉を投げかける。「私が生徒会長になった暁には、藤原先輩が副会長になって頂けませんか!」。

5. 「白銀御行はモテたい」「柏木渚は慰めたい」「白銀御行は歌いたい」「かぐや様は蹴落としたい」
勉学において右に出るものはいないが音楽にはちょっと自信のない白銀は、学園の校歌斉唱を口パクで誤魔化していた。その事実を藤原に見破られてしまったが、もし音痴であることが他の生徒にバレてしまえば完璧な元生徒会長というイメージが崩れてしまう。そこで白銀の運動音痴を直した実績のある藤原が、今度は歌のレッスンに付き合ってあげることに……。ところが白銀の音痴は“ちょっと”どころのレベルではなかった!

6. 「伊井野ミコを笑わせない」「伊井野ミコを笑わせたい」「かぐや様は呼ばれない」
ついに生徒会選挙当日を迎えたが、ミコの努力もむなしく、元生徒会長としての手腕を誇る白銀の当選はほぼ確実。さらにかぐやも完璧な応援演説を披露して、ミコ陣営との格の違いを見せ付けた。だが石上の表情はなぜか浮かない。上がり性のミコが演説で上手くしゃべれずに、生徒たちの笑い者になるのが耐えられないからだ。怒りを露わにした石上に対し、白銀は「伊井野ミコを笑わせない勝ち方をすればいいんだな?」と言い壇上へ登っていく……。

7. 「かぐや様は脱がせたい」「かぐや様は出させたい」「白銀御行は読ませたい」「かぐや様♡アクアリウム」
「ボクサーパンツを穿いてる奴は全員ヤリチン」という石上の偏見を真に受けたかぐやは、白銀のパンツを確認したくてたまらない。どうすれば自然にパンツを見られるのか策略を巡らせるが、思い浮かぶアイデアはどれもアブナイものばかりだった。もうストレートに聞いてしまおうと、どんなパンツが好きなのかを尋ねるが、白銀はランジェリーの好みを聞かれたものだと勘違い。かぐやに穿いてほしいパンツを想像し始める。

8. 第8話 伊井野ミコは抑えたい/かぐや様は怯えない/かぐや様は診られたい
ミコを会計監査に迎えた新生徒会がスタートしたものの、なぜか生徒会室はギスギスとした空気に包まれていた。ルールに厳しいミコは、学園で不健全なことをしている(ように見える)かぐやと白銀や、校則を無視してゲームで遊んでいる石上が許せず、ついついキツく怒ってしまうからだ。「時には優しさも必要」という尊敬する藤原のアドバイスを受けて、「何があっても絶対に怒らない」という訓練をすることになったものの……。

9. 第9話 そして石上優は目を閉じた②/かぐや様は触りたい/かぐや様は断らない
根暗な性格を変えてリア充の仲間入りを果たすため、体育祭の応援団に立候補した石上だったが、団員たちはウェイ系のパリピだらけ。石上の戸惑いをよそに、会議はノリとテンションだけでどんどん進んでいき、男子は女子の制服を着て応援することになってしまった。しかし、陰キャの石上には制服を気軽に貸してくれるような女友だちが思い浮かばない。もう応援団を辞退した方がいいのだろうかと悩んでいたところに、かぐやが現れて……。

10. 「白銀圭は話せない」「白銀御行は踊りたい」「大仏こばちは取り締まりたい」「白銀父は聞き出したい」
勉学において右に出るものはいないがダンスはうまく踊れない白銀は、体育祭に向けて藤原と三度目の猛特訓を繰り広げていた。しかし仏の顔も三度まで。出来の悪い白銀に愛想を尽かした藤原は怒って出て行ってしまう。それでも一人黙々と練習を続ける白銀のもとに、今度はかぐやがやってきてレッスンをすることに。ところが様子を見に戻った藤原との間で、指導方針を巡りバトルが勃発! はたして上手く教えられるのはどっちなのか?

11. 「そして石上優は目を閉じた③」「白銀御行と石上優」「大友京子は気づかない」
体育祭もいよいよ中盤戦、応援団のパフォーマンスは大盛況で、石上の心はこれまで味わったことのない充実感に包まれていく。だが中等部のときのクラスメイト・大友京子に話しかけられたことで表情が一変。動揺を隠せない中、怪我をした応援団団長の代わりに、対抗リレーにアンカーとして出場することになってしまう。真っ青な顔のままトラックに立った石上は、かつて自分が学園で起こしたある事件のことを思い出していた。

12. 第12話 生徒会は撮られたい/生徒会は撮らせたい/藤原千花は膨らませたい
学園案内のパンフレットのモデルに選ばれた生徒会だが、かぐやは家の方針でメディアに顔を出すことを禁じられていた。屋上での撮影の様子を羨ましげに見つめていると、最後に携帯電話のカメラでプライベートの集合写真を撮ろうという提案が。喜ぶかぐやだったが、その瞬間、突風が吹いて携帯を屋上から落としてしまう。地上でバラバラに壊れた携帯を拾い上げるかぐや。これまで皆と一緒に撮った写真が消えてしまったことを思うと、悲しくてたまらない……。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 15
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

和を以て貴しとなす

種明かしは後半で! 原作は未読です。

面白いと感じる作品には4.0点以上つけていて、自分レビューした作品の5割弱が“面白い”に該当します。『かぐや様』の1期は4.0点ちょうど。
なによりも脇役の藤原書記・石上会計・早坂・そして柏木カップルが良い仕事をするコメディと評価しました。アニソン界の大型新人や劇伴含めた演出のコテコテ感も好感。ただし主役二人はパンチ不足なので4.0点どまり。そんな1期の評価です。

 とにかく場を荒らしまくる藤原
 気軽に地雷を踏み抜く石上
 この作品唯一まともな人早坂
 主役以上にラブしてる柏木夫妻

名バイプレイヤーがいる作品は安心して見ていられる。好評だった1期からそのまま大きく外すことはないだろうとの期待を裏切らず無事完走。1期と同じく全12話の物語。
1期を受けての2期となるお作法について本作は視聴前から方向性は分かるようになってます。
作品サブタイトル~天才たちの恋愛頭脳戦~には取り消し線が引かれ、メインタイトル『かぐや様は告らせたい?』と“?”を追加。
頭脳戦そっちのけで四宮かぐや(または白銀御行)が権謀術数はりめぐらせて相手から告白を引き出したい。もうそれすらどうなのかもはやわかんない。そんな展開が見て取れるタイトルをきちんと踏まえた物語展開をしておりました。こういう細かいところで小粋な仕掛けが光る良品だと思ってます。
キャラでいえば新キャラ伊井野ミコ(CV富田美憂)を追加。真面目で融通が利かずアガリ症という基本スペックがまずありきで、ことごとくタイミングが悪かったり妄想癖が強力にドライブしたりのギャグ仕様。初期メンバーが偉大過ぎるのでやや埋没している感は否めないものの、この作品にはこれまでいなかったタイプのキャラなのでハマれば化けるでしょう。


ここまで書いといてなんですが1期観てからにしてくださいね。元は取れます。
おそらく1期から流れてきた方がこのレビューを読んで頂いていると思います。みなさん評価のUP↑DOWN↓はあれど乱高下してる感じはなく良くも悪くも安定しているなぁというところに落ち着くのではないでしょうか。自分は若干2期の評価を高くしました。
新キャラ増えてもバランスが壊れてないという最低限をクリアしている点。そして思った以上に主役二人のキャラとしての魅力が上昇したことが判断の決め手です。劇伴・主題歌・演出は誤差の範囲としてほぼ1期と同等水準でした。



※ネタバレ所感

■終盤のあのエピソードは示唆に富む?

体育祭がピークの第2期でした。そのピークをピックアップ。

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■陽キャに光を!

アニメって陽キャに厳しいですよね。陰キャが活躍すれば拍手喝采。アレが肌に合いませんというかリアリティを感じない。某間違ってるかもしれないラブコメアニメなんかもその気あり。面白いんだけどリア充敵視しすぎなのがどうも引っかかる私です。
コミュ障非モテ陰キャラが無双するのがありえないって気持ちもないわけではないのですが本質はそこではありません。そもそも陰と陽は表裏一体。人間だれしも両面持ってるところをことさらにどちらかをデフォルメして、陽キャ=リア充とする風潮が嫌だとぼやいてます。控えめな性格でも本人なりにリアルが充実してる奴なんていっぱいいるだろうに。

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陽キャも陰キャもなく当人の心だよね心!
…コメディという本筋を充分楽しみながら、不覚にも別領域に心を奪われた私でした。



視聴時期:2020年4月~6月 リアタイ視聴

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2020.08.08 初稿
2021.03.13 修正

投稿 : 2025/04/05
♥ : 66
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

1期(中1くらいの恋愛脳)から、2期は中2くらいにレベルアップした(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは学園ラブコメ。コメディ寄り。

安定の2期。このジャンルでは、ここ1、2年では一番成功した作品かなと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 34

87.1 2 2020年度の生徒会長アニメランキング2位
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (760)
3380人が棚に入れました
過去のトラウマと、独自のひねくれた思考回路によって「ぼっち生活」を謳歌しているように見える比企谷八幡は、ひょんなことから生活指導担当教師、平塚 静に連れられ「奉仕部」に入部する。同じ部に所属する息を呑むほどの完璧美少女・雪ノ下雪乃や、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣とともに、クラスメイトの人間関係の問題の解決から生徒会の手伝いに至るまで、数々の案件をこなす毎日をすごしていた。季節は移ろい、春。雪乃から最後の依頼を受けた八幡と結衣。3月の卒業式を控えた中、いろはからブロムの協力を求められ…。― 本物を求めた八幡は3人の関係を変えていく。果たしてこの先、彼の高校生活はどんな結末を迎えるのか!?

声優・キャラクター
江口拓也、早見沙織、東山奈央、佐倉綾音、悠木碧、小松未可子、近藤隆、檜山修之、柚木涼香、中原麻衣、井上麻里奈、ささきのぞみ、小清水亜美、堀井茶渡
ネタバレ

tag さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

比企谷君、本物は見つかったかな?+裏バージョンレビュー

1期、2期のレビューを更新するうち、3期には裏バージョン(ネタバレ本音バージョン)のレビューが必要と思い。加筆、評価替えしました。
見ていない方は絶対開かないでください。

ここから裏バージョンレビュー
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”裏”終わり、表バージョンレビュー開始

随分と、時間差で見てしまいました。1期、2期が中々に心に残り、3期は少し嫌な予感というか、2期の感想でも書いたのだけど、完結編は、ただのラブコメかもと思ったと言うのもあります。

結論から言うと、3期はただのラブコメではなく、”表題通り”のエンドロールのような、でもこの物語の主題に忠実なラブストーリーでしたね。悪い意味ではなく。

「本物が欲しい」と告白した主人公。1期、2期にわたる逆説的主人公の動機と行動という伏線があるからこそ、観衆の心に響きます。別に高校生だからでもなく、どの年齢でも、その”本物とは?”と言う問いは人生において、様々な場面で引きずり続けるから。

この完結編では、一気に登場人物たちの恋愛関係に焦点が移ります。ただ二人、この”本物”というものに強く引っかかる、主人公とヒロインたちの中の一人を除いて。

既にオジサン真っ只中の私も、少しの家族のことを考えました。物語中「共依存」というキーワードが出てきます。この共依存、Wikiによると。「アルコール依存症患者とその面倒を見る近親者との、相手がいなければ生きてゆけない、自分が必要とされている事の証、アルコール中毒という病でさえ、その状況を作り出してくれた必要なこと」と言った良くない事として説明されます。例えがアルコール依存症を題材にしているのでこうなるのですが、そうでは無いポジティブな事柄だったらどうでしょう?「共依存」と「恋愛、家族、夫婦、深い友人の間の関係」との違いは実は曖昧です。実際、Wikiでも精神的な病とは述べておらず、そう言う言葉・状況があると、それだけです。自分と家族の関係も「共依存」と呼べばそうだが、そんなに悪いものかねと、自問自答した次第です。(まあ、このワードも逆説的な引っ掛けではあるんですが)

主人公とヒロインの一人は「本物」と言うことを劇中、最も純粋に捉えようとします。なので、「共依存」という言葉にも強く反応してしまう。本物であるためには共依存から脱しなければならないと。

主人公が頬を自分で引っ叩くシーンがあります。そこで彼は、自分の本物の感情を吐露します。この感情は共依存といった”ラベル”を付けて納得する事じゃないと。(このきっかけを作ったのが、劇中、他のキャラから投げかけられた共依存という言葉なのですが。逆説的だな、これがまた。)

「言葉では伝わらない、言葉にしても伝わらない」と言う言葉が劇中頻出するのですが、一方、言葉は人の意識を支配する道具でもあります。「共依存」と言う”ラベル”を貼れば、そして最もらしい傍証が揃っていれば、本当はそうでなくても「共依存」であると信じてしまいます。知識と知恵があるからこその誤解です。今回は、こうした誤解を逆に活用、「ラベルを剥がす」という行為により主人公を一皮むけさせます。彼らしくない、言葉を尽くして、自分の感情を語らせる原動力とします。

さあ、ラベルをはがした主人公は、ヒロインの一人に向き合います。

実は、その前の回のシーンに、ヒロインは、主人公に図らずも接触してしまいます。その時、言葉ではこれまで通り、「関係を終わりにしよう」と言おうとするのですが、(実際は具体的なことは言ってなくて、「だから・・・」と止めている。両義的に取れるのですが。これまた面倒くさいですが脚本と演出の妙技でもあります。)実際のところ、彼女は、行動と表情で「本心=本物」を表してしまうシーン(作画、妙に気合入ってました。まさに両義的な顔をしてました。)があり、主人公は、多分、表情や行動で本心を分かっていて、それでも、その時は優しく拒絶します(この演出も中々!)。これまた、純粋に本物を追求し、ロジカルモンスターならではの反応(共依存を断ち切ることが、彼女のためである。自分は実のところ納得していなくても)で、非常に興味深いシーンです。

さて、ラベルを剥がした主人公のターンです。今度は、主人公がそのヒロインがやったシーンを上書き(これまた憎い演出です)します。しかし、今度はちゃんと言葉にして。でも「共依存」というラベルワードではなく、彼らしい、不器用で、何故かロジカルな言葉を尽くして(都合5分に及ぶ告白シーン)。ヒロインはちゃんと、ラベルワード(共依存ではないですよ。お互い共依存と言う呪縛を解いたからこそ効果を発揮する別のラベルワードです)を言ってと頼むのですが、本質追求&ロジカルモンスターの彼は言いません、いや、言えませんでした。彼には、このラベルワードを使うことに強い抵抗があります。自分の想いはラベルワードでは語れないと。まあ、ここはヒロインが折れるのですが、ヒロインはヒロインで負けず劣らずのパワフルな言葉で返します。

表題通りのエンドロールと申しましたが、物語はその主題に忠実です。主人公の彼らしい、とても誠意を尽くした告白でした。いやはや、自分(私のことです)の時はここまで言葉を尽くしたかな?主人公に負けず劣らずめんどくさい性格と自負していたのですが、反省しきりでした。でも、この物語らしい、「本物の告白」でした。

ネタバレレビューを読む

世の中がコロナですさんだ感じになっている今、ハッピーエンドの物語は良いもんです。

最終話のヒロインのその一人の”破壊力”が凄まじく、もう既にOver50ですが、かなり心と自らの切ない記憶を揺さぶられました(笑い)。思わず、再視聴。少し加筆し、評点を上げた次第です。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 27
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

完結に、感謝。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
累計部数1000万部を超えるラノベが原作のアニメ。これだけラノベが売れてるっとことは、キャラクターやストーリー、言葉選びが素晴らしいということ。

アニメは、制作会社の変更などありましたが、足かけ7年、全37話を費やしての完結。個人の好き嫌いは当然あるでしょうが、まず、スタートから最後までこれだけきちんと描かれる幸せな作品自体が珍しく、それだけ多くの人に愛されたとは言えるでしょう。

やっぱり、物語は完結まで観るとスッキリするね。1期、2期と観なければ全くついていけない3期です。連続の視聴がオススメ。

個人的には、かなり好きな作品です。本作が、他作品と少し違う部分を、そして、「本物」についての私感をレビューに書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 43
ネタバレ

食前酒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

本格ラブコメ完結しました

【第十二話】(総評も含みます)
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【第一話】
冒頭2期の続きからスタート。ヒロイン二人の髪の毛先、指かなり動いてたように見えました。ただ、Bパートの流れは個人的には置いてけぼり感があった気がします。おそらくアニメの中で2期からの話のつながりを意識したんでしょうがあの流れは2話.3話で感覚を取り戻してからでも遅くなかったのではと思いました。
【第二話】
Aパートでは陽乃、Bパートはいろはが登場。続々ヒロインが出てきて、今回の感じだとまたいろはが騒動の発端を持ってくるみたいですね。うわさのOP謎ダンスもなんとなくつながりました。俺ガイル見てるなーって感じがしてきて面白かったです。
【第三話】
プロムのPV撮影兼練習回。ゆきのん男装似合いすぎ、結衣、いろはも可愛さの見せ方がうまい。話も割とライトな笑いが多く、二期のおっもい空気感はここまでほとんどない。そして二期から登場していたいろははこれまで比企谷に対して明確な意思表明をしていないが(アニメ勢の見解)、このプロムを通じて何か企んでいますね。いろはどう仕掛けるか、そして三期一話からちらちら出ている川何とかさんの心中は。それぞれに対する比企谷のアンサーも楽しみです。
【第四話】
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【第五話】
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【第六話】
結衣が負けヒロインにならない世界戦の話が見たくなりました。
【第七話】
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【第八話】
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【第九話】
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【第十話】
いろはすがあざとかったところと比企谷とゆきのんがインカムで会話してるところは面白かった。Bパートの陽乃は相変わらずヒステリックなこと話してて全く分からなかったけどゆきのんも一皮剥けたようで良かったと思いました。
【第十一話】
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 6

84.2 3 2020年度の生徒会長アニメランキング3位
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (815)
3145人が棚に入れました
公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『 FORTUNE LOVER 』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを!ゲームでカタリナに用意されている結末は、良くて国外追放…最悪、殺されてしまう…そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!!勘違い?人たらしラブコメディの幕が上がる。

声優・キャラクター
内田真礼、蒼井翔太、瀬戸麻沙美、柿原徹也、雨宮天、鈴木達央、田村睦心、松岡禎丞、M・A・O、早見沙織、岡咲美保
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

麗しき7人の魔法使いと勢女カタリナ

略称「はめふら」。原作なろうweb小説は完結済。
小説書籍版で2巻まで、コミカライズは4巻までがweb版の本編相当。
3巻以降は書籍用の書き下ろしで2020年4月現在9巻まで刊行済。
コミカライズ5巻以降もこれからまだまだ続く予定。

アニメは全12話でweb版本編の結末までを描いて
ちょうどの区切りで綺麗に締め括ってすっきり。

当方原作ファンである。

転生ものというよりも、ラブコメディとしてかなりオススメの作品。
多くの視聴者は、主人公カタリナを愛さずにはいられないだろう。
なぜかは観てのお楽しみ。

声優の実力、マッチング共に申し分ない。

キャラデザは作風にぴったり。
鮮やか、優しさ、癒しなど場面に応じて絶妙に変化する色調の背景。
絵画的でとても気に入った。

OP&ED、そして劇伴のセンスがとても良く
アコースティカルな魅力が素晴らしい。
カタリナ子供時代の宮廷音楽風の音楽、
そして学園編からは、穏やかで癒しのある
素朴で繊細な魅力ある楽曲も加わる。

コメディ要素も劇伴と作画で程よく演出していた。

<あらすじ>
ネタバレレビューを読む

★ 第1話「前世の記憶を思い出してしまった…」
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★ 第2話「王子に勝負を挑まれてしまった…」
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★ 第3話「麗しの美形兄妹と出会ってしまった…」
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★ 第4話「魔法学園に入学してしまった…」
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★ 第5話「主人公の実家にお邪魔してしまった…」
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★ 第6話「夏休みだから楽しく遊んでしまった…」
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★ 第7話「危険なダンジョンに入ってしまった…」
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★ 第8話「欲望にまみれてしまった…」
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★ 第9話「パジャマパーティーで盛り上がってしまった…」
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★ 第10話「破滅の時が訪れてしまった…前編」
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★ 第11話「破滅の時が訪れてしまった…後編」
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★ 最終話「最終イベントが来てしまった…」
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◎「はめふら」で見つけた新鮮な主人公像
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 30
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

観終わった

8話までの感想ネタバレレビューを読む

10話までの感想ネタバレレビューを読む

総評(重複あるのでこれだけ読めばいいかも)ネタバレレビューを読む

余談ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 31
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

かけがえのない、1人。

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
ジャンルは、異世界転生(なろう)・コメディ。

これは、「どちらかといえば」良い方のなろうです(笑)

いつもの「なろう」とはひと味違うので楽しめた反面、「やっぱり、なろうだな」と思う部分もあり、そのへんの、「良くも悪くも、なろう」という部分をレビューに書ければと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 41

76.0 4 2020年度の生徒会長アニメランキング4位
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (294)
721人が棚に入れました
東京・お台場にある、自由な校風と専攻の多様さで人気の高校「虹ヶ咲学園」。スクールアイドルの魅力にときめいた普通科2年の高咲侑は、幼馴染の上原歩夢とともに「スクールアイドル同好会」の門を叩く。時にライバルとして、時に仲間として、それぞれの想いを胸に日々活動するメンバーたち。「夢を追いかけている人を応援できたら……。」9人と1人の少女たちが紡ぐ、初めての「みんなで叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)」。届け!ときめき――。いままた夢を、追いかけていこう!

声優・キャラクター
矢野妃菜喜、大西亜玖璃、相良茉優、前田佳織里、久保田未夢、村上奈津実、鬼頭明里、楠木ともり、指出毬亜、田中ちえ美、小泉萌香
ネタバレ

くらま さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アイドルキャラよりかわいいキャラが反則

ラブライブは少し前の再放送サンシャインから見始めました。

>はじめにまとめ
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アイドル9人と一人の物語だそうで、一人はアイドルではなく、ゲームプレイヤーに相当するキャラによるプロデューサー的な立ち位置とのこと。
この高咲侑ちゃん、かわいいです。
個人的には一番お気に入りです。

>虹ヶ咲(終わりに)まとめ(21/1/13追記)
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◆13話(最終話)
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◆12話
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◆11話
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◆10話目
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◆九話目
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■八話目
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■7話目
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■六話目
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■五話目
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■四話目
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 9
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

こ、これは!。。MVのようなライブシーンがイイ

 
ふむ、人気シリーズの第3期ですね。。
シリーズの中でも、1期のμ's、2期のAqours、その両方、はたまたそれ以外のアイドルグループなど、それぞれを推すファン入り乱れてネットを騒がせてもいたシリーズ作品。

さて3期はどんなアイドルを見せてくれるのでしょう。
どんなグループにしても、また比較され、あっちがいいだのこっちがいいだの騒がれる事になるんでしょうか。。

だとしても自分は2期で終わっていいとは思わないですね。
ベタでもなんでも、夢を追う物語は胸を熱くさせてくれますし。

とはいえ好みの度合いに応じて作品への満足度も違ってくるのは仕方がないワケですが・・
自分はJKはキライじゃないしアイドル系もいけます。
(あ、アニメの話ですw)
ってか、ラブライブ新作・・待ってました!!w
(ちなみに自分はなんでもアリ、つまりμ'sもAqoursも好きですw)


 原作:漫画や小説やゲームを含めた
    オールメディアPJによるオリジナル作品
 制作:サンライズ
 キャラデザ:横田拓己
 放送:2020年秋(全13話)
 視聴:2020年冬(dアニメ)

■キャラ/キャスト
キャラはアイドルものの生命線ですが、さすが悪くない・・・
定番感、既視感はもう仕方ないw
困り顔、驚き顔、そして笑顔、いろいろな表情・・
活き活きしていてわざとらしくもなく、感情も伝わってきていいんじゃないかな。安定感というか安心感あり。

でも髪型と服装を同じにしたら区別つかないような・・
あ、そこは触れたらダメかw

ゲームで主観となるプレイヤーを、アニメの登場人物に設定していて、これは新しい試みじゃないかな・・

cv陣を見て愕然・・(大げさ
ねずこ、レンちゃんが歌うw
そしてメイプルは・・

キャスト(自分用メモ)
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みなさん当たり前ですが・・歌がうまい。
今後の活躍が楽しみです。

■エピソード/演出
う~ん・・そりゃまあ、ツッコミたいところはありますよ・・
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一部、個人的な嗜好とは合わない部分も、あるっちゃありましたが・・
進化、変化するためにはチャレンジブルな事は仕方ないと思うし歓迎したいです。

もちろん定番、鉄板な部分も欲しいところで、それもちゃんとありました。

オープニングやエンディングも文句なし。
毎回、観て聴きました。
特にEDのあの絵があったかくてイイ。

■楽曲/ダンス
楽曲そのものも、なかなかいいですねー。
ノリが良くて、元気をもらえる。
ベタでいいんですw
伴奏も、出演者が演奏しなくていいから重低音エフェクトなエレキとかハイテンポなドラムとか盛り上げに遠慮がないw
(てか、作中での作曲者は誰w)

そして、それがダンスと組み合わさると、いっそうテンションが上がるw
歌のシーンがとにかく良かった。

作中ではポッと出てきて苦も無くパフォーマンスしているようなカンジですが、制作の裏側を想像するに・・
曲、伴奏、歌詞、振り付け、衣装、演出、アングル、表情・・
さぞかし練りに練って作られたことでしょう。
この動きはモーションキャプチャかな。ちゃんと重力も感じたし、衣装がフワッとするシーンなんかも一定の速度ではなくしなやかで印象的でした。
そして歌い手であったりその声であったり・・
さぞかし厳選を重ねた事でしょう。

ストーリーだけではそんなに刺さらなかったキャラ(例えばカリンとか)も歌のシーンがカッコよかったりセクシーだったり可愛かったりで、画面にかぶりついてしまいましたw

目をそらさず、できればスロー再生で観て欲しいですw

全キャラ惚れそうになってしまいました・・
ちょろくてスイマセン・・w


■総評
歌のシーンの楽曲と映像がかなりのクォリティ。
物語は努力シーンがなく安直かも知れないけど・・
青春、部活、可愛さ、友情、熱情、愛情、挫折、苦しみ、楽しさ、爽快感・・
部活系としては個人的に胸アツなものがあります。

3期いらない・・
ファンによる、そんなネットの書き込みも目にします。
それだけ1期や2期を愛しているという事は想像に固くないし、そういう愛し方もあっていいと思います。
その気持ちも実はちょっとわかったりもしています。

でもやはり自分としては、多くのスクールアイドルが目標とする全国大会ラブライブがあってこその、μ'sでありAqoursであって、その世界感が拡がったし、そこへ踏み出そうとする新キャラ達を応援したいと思う気持ちの方が強く持てた3期だったと思います。

是非、μ'sやAqoursとの共演(競演?)も観てみたい・・
あ、ようつべで公式動画があった・・
歌シーンの動画もある・・
期間限定みたいです。お早めに。
(ヤバ・・円盤買うかもw)
 

投稿 : 2025/04/05
♥ : 17

いこ〜る さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

虹の先へ

1話
何処へ行こうか、何をしようか、と、侑と歩夢の二人が放課後を無為に過ごすシーンから始まり、自分らしく夢を追いかけるその入り口に立つまでが描かれ、なんだか胸が熱くなる。この感じは間違いなくラブライブだ。

さて今作品のシリーズ構成・1話脚本は田中仁。『ゆるキャン△』『あんハピ』『ハチナイ』などでもシリーズ構成・脚本を担当していて、私的には外さない人。期待しかない。

2話
今まではみんなで一つの夢を追いかけていたとすれば、今回の話は一人ひとりが違った夢を追いかけていてもやっていける、その方が楽しいんだ!と言う新しいメッセージ。

これだけ明確に個性・個人に焦点を当てたアイドルグループものは無かったのでは?
それは今のところ毎回ある挿入歌の歌唱シーンにも現れていて、2回ともソロなのだ。

素晴らしい!これぞ田中仁脚本の真骨頂!
多様性を語り出したラブライブの進化に期待しよう!

3話
やはり今までとは切り口が違う、かなり異質なシリーズ。誰かが幸せでないなら、そんな夢は叶えないでいい!と言い切った。

明快な全国大会至上主義批判。
ラブライブに出なくていい!と言ったのは流石に今作が初めてだろう。

その代わり、スクールアイドルがいてファンがいる。それでいいのだというメッセージが告げられ、全国を目指す呪縛から解き放たれる構成が素晴らしい。

4話
ソロアイドル!
グループ名がどこにも出てこないと思っていたら、ソロなのか!ラブライブはグループもの、と思い込んでいたからこれはヤラレた。この構想だったから、シリーズ構成に田中仁を起用したのか。

今までのラブライブがチームスポーツだったとすれば、今回は個人種目。駅伝ではなくマラソンだ。
個人の力が通用するのか?と言う恐れや怯みも描かれて、その凹みをポジティブ思考で埋めていくキャラのソロ歌唱で終わらせるのもとてもいい。

5話
自分らしさ、に自分を押し込めてしまった故に、やりたい事に踏み出せなくなる。そんな思春期の心の葛藤と克服をサラリと描いて秀逸。

この内容をピュア&ナチュラルキャラのエマと、シリーズ最強の強キャラ感を纏う果林で語ったのもよく考えられていると思う。

6話
璃奈回。
自分だって出来るんだ、変われるんだと語る辺りでもう泣けてくる。
その上で「やっぱり出来ない」と立ちすくんでしまう心に共感できるなら、この回は最高だ!と同意して貰えるだろう。

そして、その立ちすくみ怯む璃奈に、愛が柔らかな声で語りかけるシーンでもう一度泣ける。

出来ないならそれでもいい、出来ることを考えよう!
即ち自己肯定!泣ける。

7話
お互いに相手を思う故に自分を蔑ろにしてしまう。助けるとはそうでは無く支え合う事、そう言う話だった。
これを彼方と遙の姉妹愛を強調するような安易な事はせず、辞めると言い出した遥を説得するような事も無く、それでも解決してしまうのは見事だ。
その分どうしてもドラマパートが長くなってしまったが、歌唱パートを短くする柔軟な構成が光った。

そう言えば、鬼頭明里(彼方)、本渡楓(遙)、楠木ともり(せつ菜)の若手人気声優が揃った豪華回でもあった。

8話
わたし的に一番印象が薄かったしずくのメイン回。
その印象の薄さはきっと計算づくで、ここまでテコ入れしたりせずに引っ張ったのは意味がある。まったくシリーズ構成の巧みな事よ!

ただ、サブライターの脚本だったせいか『自分をさらけ出す(出せない)』というテーマに、それほど迫れていなかったのは残念だった。

9話
個人回の大ラスはシリーズ最強の強キャラ果林回。
ソロアイドルとして同好会の中で一番に独り立ちする役どころとして最もふさわしいと思う。

で、その強さだけではなく、方向音痴だったり、面倒見の良さだったりのエピソードをさりげなく配して、愛されるキャラクターとしても描いているのがいい。
ライブ前、圧倒的アウェー感に怯む彼女をみんなが大丈夫だと励ますシーンが泣ける。

さあ9人の個性は揃った!
ここからどうなる?グループとしての歌唱シーンはあるのか?
いよいよ注目の終盤へ!

10話
物語の大きな流れとしては、侑と歩夢がスクールアイドルに出会う『起』、メンバー9人の個人回の『承』が終わり、同好会の方向性、目指すところが定まり、侑と歩夢の物語に再びふれる『転』であった。
メンバーと侑との関わりが深くなればなるほど、疎外感を感じてしまう歩夢の心情が見える巧みな脚本だったと思う。

さて、気になるワードが出てきた、その名も「スクールアイドル・フェスティバル」。
これはどう収めるのか?あと3話!

11話
ついに歩夢が・・・

この心情を嫉妬とか独占欲などと解釈してはいけない。
これは不安なのだ。

その心の動きを眉をひそめ、顔を伏せ、立ち止まり、部屋の明かりを消したままにして、作画が、音響が、演出が、これでもかと写し出していく。
しかもフェスの準備のドタバタコメディを挟みつつなので、余計に明暗のコントラストが際立っていた。

虹学は脚本を褒めることが多いが、今回はコンテ・演出も素晴らしかったし、作画も最高だった。侑と歩夢が並んで歩くシーンをロングで押さえたカットなどとても良かった。

さて、もう一回見よっと!

12話
今までありがとう、そして
これからもよろしく。

多分来週はフェス回だから、今回がドラマ的には最終回だと思われる。

前回、侑が離れてしまうのを恐れての行動と思わせて、実は歩夢自身も変わっていく途上にあったとは、なんと秀逸な作劇だろう。
それにしても…
1話、10話、11話、12話と、計4話、全体の1/3弱をこの二人の物語に割くとは思い切ったなと思う。
そして、二人の物語にこれほどの比重がかけられる事こそ、ニジガクのニジガクたる所以だろう。

無印、サンシャインと続いたラブライブシリーズ、3作目でマンネリを危惧したが全くの杞憂だった。むしろアイドルものの新境地を切り拓いた、新たなマイルストーンとなったのではないだろうか?

さて次回、単に全ステージを見せただけで終わりはしないだろう。
期待が高まる。

13話
フェス回。
一人一人、それぞれのステージに立つ(一部横になる人もいたがw)ニジガクならではの胸熱展開。しかしシナリオの主題はそこには無くて、幕間のメンバー間の、メンバーとファンの、互いに支え、支えられる姿を丁寧に拾っていく。

そう!
この支え合う姿こそ、虹ヶ咲の大きなテーマを表していたのではないだろうか?
その姿勢は、メンバー間に留まらず、他作ではモブであろうコッペパン同好会!に至るまできちんと出番を用意して、あまつさえ最終話で活躍させたりする程だ。

途中、雨でステージを中断せざるを得ない状況に陥ったりするが、生徒会副会長が助けてくれる。これは、支え、支えられて夢へと進んでいくんだというメッセージだったと思う。

ラスト、今まで皆を支えていた侑が音楽科転科試験を受けるシーンで終わる…
願わくば新しい夢(2期)を。

=============

総評

面白かった!
2020秋クールにおいて、私的には”アサルトリリィ”とこれが盤石のツートップだった。(甲乙付け難い)

シリーズ内での位置づけは『外伝』的な作品らしいが、例えば”とある”は”超電磁砲”の方が評価が高いように、こちらも本家を凌駕するクオリティで、しかも全く新しい価値観を提示してきたことが良かった。

1話の感想でも期待している旨を書いたが、シリーズ構成・脚本が特に良かった。
9人いるメンバーの各個人回が9話必要という中弛みしそうな制約を、当番キャラだけでなく、別キャラも絡めたり、全体の話やテーマを少しずつ開示していったりと、工夫を凝らして全く飽きさせなかった。
さらにその各話に、少しずつ変容していく自分に戸惑う(事実上のメインヒロイン扱いの)歩夢の姿を上手く散らして、終盤のヤマにつなげる伏線の張り方は見事だった。

また、この歩夢をステレオタイプな『ヤンデレ百合幼なじみ』に貶めなかったのは本当に素晴らしかった!

これで終わりにしてしまうにはあまりに惜しい!
ぜひ2期を希望する!

投稿 : 2025/04/05
♥ : 13

70.3 5 2020年度の生徒会長アニメランキング5位
群れなせ!シートン学園(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (244)
862人が棚に入れました
ここは様々な動物が共に生活する、動物たちの学園。その名も「私立シートン学園」生徒たちが弱肉強食の精神を育むための神聖なる檻。各々の生存を懸け、絶えず異なる種族間での争いが日々巻き起こる。動物嫌いの"人間"間様 人(マザマ ジン)と独りぼっちの"オオカミ少女"大狼ランカ(オオカミ ランカ)1人と1匹の運命的な出会いによって、ハチャメチャ学園ライフが始まる―!姿形は違っても、ペロペロすれば群れなせる!「ペロペロしたら仲間!私の群れへようこそ!!」

声優・キャラクター
木野日菜、石谷春貴、宮本侑芽、久野美咲、小原好美、徳井青空、青山吉能、杉田智和、玄田哲章、津田健次郎
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

動物との濃厚接触はいろいろマズかった

原作未読


翻訳家内山賢次によって『シートン動物記』が日本に紹介されたのは昭和の初期。
その後原作/内山賢次名義でコミカライズされたのですが作画担当誰だと思います?
白土三平ですって。もう歴史の出来事かなんかみたいです。
その“シートン”案件と並び評される内山の代表作が『種の起源』なんだそうで。今期“ダーウィン”と“シートン”のアニメを同時投入し両方とも私が視聴に至るというのも必然だったのかもしれません(適当)。


本題。
ヒトとケモノ達が共存している世界らしく、男女共学のみならず異種族共学という建て付けの“シートン学園”を舞台にした物語。
幼少期のトラウマでケモノをケダモノと呼び忌み嫌うヒト科の♂、間様 人(まざま じん)が主人公の学園コメディ。並び替えると“人間様(ニンゲンサマ)”になります。そんなに嫌いならなんでこんな学校入ったんだ?と言うのは野暮ってやつですね。この清々しいまでの「深く考えたら負け」感は作品の至るところで徹底されてます。
見た目も独特。♂は獣人で動物顔。♀はケモミミ可愛娘ちゃん人間顔で切り分けがなされてます。Cygamesだし『ウマ娘』とごっちゃになりますな。
日々の学園生活の端々で動物の習性を活かしたトピックが挿入され、当然ながら人間の感覚とはギャップがあるんでそのズレを楽しむ作品です。とりあえずケモミミにしましただけな作品ではないので視聴にあたっては区別しといてください。


で、これが難しい。内容を理解することがじゃないですよ。
人間の体と顔を有した娘が唾液まみれのチューしたり、脱いだり、尻尾握られてキャンと鳴いたり、その他もろもろ。動物の習性なので仕方ないと言い訳しつつ家族には絶対見られたくないです。「パパなに見てるの?」と。

そんなわけで普段ならそっ閉じしますが、これが意外とイケてしまう。理由はこんなところ、


1.くだらない(褒め言葉)

やさぐれ熊の笑い方が
「ベアーハハハハハ!」
「グママママママ…残念だったな。ベァーォ!」
なんだろう、このセンス。そしてこんな熊役をツダケンさんが全力投球。


2.ナレーション玄田哲章

是非もなし


3.習性を活かしたセリフ

「君たちも絶滅したいかね」
絶滅経験者“ティラノサウルス”がこのセリフを言う説得力。



家庭内の信用失墜は嫌だけど、家族が寝た後こっそり観てもいいかなという位置付けです。


しかしながらですよ。せっかくの上記3つの利点が回を重ねるごとに消えていきます。台本なのか?それも含めた脚本なのか?セリフや行間が面白くなくなっていく。
これまた理由はこんなとこかしら?

・説明的になった
→唐突に見える行動が増え、哲章さんナレで動物雑学を挿入。手抜き台本みたい。

・萌えに走った
→入浴。その他脱衣。みたいはエロ方向へと展開。
→料理部にどんどこ女子が集まってったよね。


増えていく一方のキャラクターたちを処理しきれなかっただけなのかなと同情しつつ、コメディの台本が雑になっていったのはいただけなかったです。
ただしまあこれが難しいのかもしれませんね。私がマイナスと感じた点は観点を変えればプラスになりますもの。

・動物雑学希望→◎
・愛でる→人それぞれでしょうが成分は増えてった○


難しい顔して観るものでもなく気楽なのはたしか。動物の習性と人間の感性とのズレをゆるく楽しむ。
自分の感性とは徐々に合わなくなってった残念作品でした。合掌!



※余談

■ツンデレを男でやると?

主人公ジンくんみたいになるのかな。
滅びろ! って言ってるわりに動物に詳しいし、ヒロイン相当ランカにもなんだかんだ優しい。

どっかのサイトで、この男主人公がー!…要するに気に食わないみたいなのを見てなるほどね、と。
塩対応の言動セリフ。そこからのユルみ。一連の動きを追うとただのツンデレなんすけどね。性別が違うと受け取られ方も変わるもんだと興味深かったです。


■時節柄

タイミングもよろしくないですね。
野生も含めて動物との距離が近い。そっから動物保有のウィルス伝染ってさらに変異したものが人に伝染ってパンデ○ックの真っ只中です(2020年3月現在)。人対人フェイズに入って2~3カ月経とうとしてるんで皆さんお忘れかもでしょうけど、動物との濃厚接触が強く疑われている事案です。

それに国家にとことん甘やかされてるパンダ娘登場もやや興ざめ。※内容関係ないので閉じとく。
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視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----


2020.03.29 初稿
2020.10.11 タイトル修正/修正

投稿 : 2025/04/05
♥ : 40
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

んばば んばんば めらっさ めらっさ(いや、それはパプワ君)w

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
動物と人間が共存する世界、というより、人間も動物の1種として暮らす設定はなかなかユニークで、動物の性質を生かした擬人化(キャラ作り)とギャグに関しては、様々なアニメの中でもかなりレベルが高い。

私はケモノ娘にはほぼ萌えないのだが、そっち方面もカバーしている、なかなかに優秀な作品だと思う。

てか、OPの出だし、完全にパプワ君やんか(笑)
気軽に観られるギャグアニメとしては、結構オススメできるかな。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 23

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

喰うか、喰われるか!

この作品の原作は未読です。
そしてこの作品の視聴は声優さんとCygamesが絡んでいることで決めました。
Cygamesといえば、「神撃のバハムート」や「グランブルーファンタジー」の様な重厚なファンタジー作品が頭に浮かびますが、この作品は2016年にリリースされた「サイコミ」に掲載されている点が繋がりなんだそうです。
ググってみると、「ゾンビランドサガ」もサイコミで連載されている作品の様です。

一方、声優さんの方は、物語の序盤に主要人物が集合する「料理部」が出来るのですが、その料理部に所属するオオカミのヒロイン役に木野日菜さん、人間のヒロイン役に宮本侑芽さんとヒロインは2人構成です。
そして料理部に所属する動物役にくのちゃん、ここちゃんこと小原好美さん、徳井青空さんに芹澤優さんという布陣…
滾る布陣だと思うのは、きっと私だけじゃ無い筈です。


ここは様々な動物が共に生活する、動物たちの学園。
その名も「シートン学園」
生徒たちが弱肉強食の精神を育むための神聖なる檻。

各々の生存を懸け、絶えず異なる種族間での争いが日々巻き起こる。
動物嫌いの"人間" 間様 人(マザマ ジン)と
独りぼっちの"オオカミ少女" 大狼ランカ(オオカミ ランカ)
1人と1匹の運命的な出会いによって、ハチャメチャ学園ライフが始まる…!

姿形は違っても、ペロペロすれば群れになる!
「ペロペロしたら仲間! 私の群れへようこそ!!」


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

Cygamesと聞いて少し身構えていましたが、重厚なファンタジーとは真逆の作品でした。
まぁ、気軽に視聴できる作品なんですが、動物に関するうんちく話がいたるところに散りばめられていて、これが結構面白いんです。

例えば、シマウマ…名前に「ウマ」が付いていますが、ウマよりロバの系統に近いんだそうですが、こういう雑学的情報が結構豊富なのが特徴で、これらの情報を面白おかしく物語の中で取り上げているのが面白く感じる理由なんだと思います。

そして取り上げられる動物が多岐に渡るのも、この作品の魅力…
沢山の動物が出るという事は、それだけ色んなうんちく話を知る事が出来るのと同義なので。

こんな妙な学校はシートン学園しかないと思っていました…
ですが、物語の終盤にそれが希望的観測でしかなかった事実が明らかになります。
そう、こういう妙な学校…実はシートン学園だけじゃなかったんです。
学校という枠を超えた新たな火種がどの様にこの物語りに火を付けていくのか…
結構な見どころだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、料理部のみんなで歌う「学園壮観Zoo」
エンディングテーマは、大狼ランカ(木野日菜さん)による「オオカミブルース」
通勤時に聞いているのは主にエンディングテーマです。

1クール全12話の物語でした。
ラストは結構良い話で纏めたなぁ…と思っていたのですが、最後にとんでもないイタチっ屁を残していくなんて…
喩えるなら「魔王様、リトライ!」のラストテロップ「続けっ…!」くらいのインパクトがあったのではないでしょうか。

公式HPにも特別な記載は何もありません…
でも、続編があるなら絶対見なきゃですね。
それにキングのあの姿を見て、黙って指を咥えている訳にもいきませんしね。
今後の情報を楽しみに待っています。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 21

72.4 6 2020年度の生徒会長アニメランキング6位
フルーツバスケット 2nd season(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (186)
769人が棚に入れました
親を亡くした女子高生の本田透が、縁あってクラスメイトの草摩由希やその親戚のたちと暮らすことに。しかし、"十二支の物の怪憑き"である草摩家には、「異性に抱き着かれると、憑かれた物の怪に変身してしまう」という秘密があった。その秘密ゆえの、家族からの極度な愛情や拒絶、学校でのいじめなど、草摩家の人々を、透は目の当たりにすることになる――。

声優・キャラクター
石見舞菜香、島﨑信長、内田雄馬、中村悠一、釘宮理恵、潘めぐみ、興津和幸、古川慎、櫻井孝宏、上田麗奈、大地葉、河西健吾、豊崎愛生、坂本真綾、森川智之、種﨑敦美、佐藤聡美、沢城みゆき、江口拓也、加隈亜衣
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

イロイロナコイノカタチ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
1期は、各キャラクターの紹介&透を起点にした主要キャラクターとの交流を描き、美しく哲学的な話になっていた。

2期は、透との関係性というより、各キャラクター同士の関係性を深めたり、それぞれの背景にある謎に迫っていく流れ。

レビュータイトルを「イロイロナコイノカタチ」にしたのは、この作品に出てくる皆の恋愛が、本当に一筋縄ではいかないものばかりで、それぞれにそれぞれの「好き」や「愛」の形があるんだな~と感じたから。そしてそれが、非常に繊細で脆く眩しいガラス細工のような印象なので、カタカナ表記にした。

正直言って、1期に比べるとスローテンポでやや退屈な展開だと思った。丁寧な描写に努めたとも言えるけど。

全体として「繋ぎの2期」という印象なので、完結編を観ての評価ということになりそうかな。


《以下ネタバレ》


【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/04/05
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君を、想う。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ2001年版と、2019年版の1st seasonは視聴済です。
2001年版は原作が完結していなかったので、全2クール26話で最終話はアニオリとなりました。
ですが、今回は本編の最後までアニメ化される…
2019年版の1st seasonを視聴した時、これがムッチャ嬉しかったのを未だ覚えています。
しかも、1st seasonからいきなり2クールなんですから…
そして2nd seasonも2クールという骨太の作品になりました。


透が紫呉の家に住み始めてから一年が経とうとしていた。

由希と夾だけでなく草摩家の皆とも交流を深めてきたが、
今も気になるのは忌まわしき『呪い』の正体。

進むべき道、決められた宿命、
終わりなき――十二支の――宴を前にして
由希は、夾は、そして透は何を想い、何を決意するのだろうか……。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

透を取り巻く世界の日常を描いた作品…
だけど、2nd seasonも色々なことがありました。

出来事の多くは十二支の呪い…物の怪に纏わる悲しい物語。
異性に抱きつかれると憑かれた獣に変身してしまうという体質の設定は、2nd seasonではすっかり影を潜めています。

それは物語の軸足が「草摩一族の秘密」という十把一絡げの状況から、十二支の個々人の在り方に変わったから…
一本調子だった物語が、登場人物の数だけ分岐し、それぞれの道を歩み始めたんです。

枝分かれした道は細く、脆弱で、行き先が分からず彷徨っているみたい…
時に道同士が交錯したり離れたり、歩みの速度もバラバラ…
心は「真っ直ぐ進め」と叫んでいるのに、右に行ったり左に行ったり…

でも、これらは私たちが「生きている」証なんだと思います。
心の弱い部分、知られたくない秘密、抑えきれない衝動、耐え難い畏怖…
そして誰かを愛する気持ち、大きく包み込む優しさ、温かさ…

ヒトは色んなモノを抱えて生きています。
それは十二支だって一緒…
そう、例え十二支の呪いがあったとしても、皆さん私たちと一緒なんです。
そういう十二支の人間臭さがひしひしと感じられる展開だったと思います。

そして、透の友人の魚ちゃんと花ちゃん…
2nd seasonも「透愛」が変わらず凄まじかったですが、今回は魚ちゃんに一波乱ありましたね。
コンビニ、蕎麦屋とたった2度の出会いでしたが、物凄いインパクトがあったと思います。
思いのたくさん詰まったDVD…両手を振りかざして叫ぶ言葉に、私の涙腺は全く抵抗できませんでした。

2nd seasonの中盤からこのクールじゃ絶対物語が完結しないと予感していました。
どの様に物語を纏めるんだろう…と思っていたら、物語の途中でスパッと切られて終幕となりました。
でも、いいんです…
だって、2021年に「フルーツバスケット The Final」の放送が決定したんですから…
それにしても、2nd seasonの最終話は凄かったですね。
私は原作未読なので、明るみに出た衝撃の事実にビックリすることしかできませんでした。
これで透の野望が一歩前進するかもしれないのは、きっと喜ばしいことなんだと思います。
でも、紅野の口から零れ落ちる台詞を聞いたら、素直に喜べないと思ったのも事実です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、AmPm feat. みゆなさんの「プリズム」と、土岐麻子さんの「HOME」
エンディングテーマは、THE CHARM PARKさんの「ad meliora」と、MONKEY MAJIKさんの「Eden」

2クール全25話の物語でした。
2nd seasonもしっかり堪能させて頂きました。
ですが、最終話の衝撃から波乱万丈が予想される最終章が気になって仕方ありません。
この状況で一年待ちかぁ…
完成するまで待ちますので、本当のラストまで描き切って貰えるのを期待しています。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 16
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

今のところ眠れる獅子です

相変わらず原作は未読


全63話予定。現在位置は↓

 1st season 25話
 2nd season 25話←今ここ
 Final (仮) 13話

踊り場の2nd seasonなので軽めにいきます。

正直しんどい。
まず2つの道があると思うんです。リアタイ追うのと終わってからまとめてドン。一応ここは前者の意見ということであらかじめご承知おきをば。言うても2nd最後まで観たところで結論には至らない。立ち上がりだった1stはうろ覚え。そして共に2クール分とボリューミー。まとめての視聴をお奨めします。

しんどい理由はそれだけではない。
いわゆる“障害”と思しきものが特殊過ぎるのです。現時点で“障害”とは“草摩の家に生まれついた宿命によって縛られてる何か”しか分かってません。なにを根っこに苦しんでいるのか掴めないのでキャラの感情を拾えないのです。よもや表層なぞってあははうふふしてるだけじゃ名作とは言われまいて。なにかしら“障害”を乗り越えるなり打ち克つのだろうと想像できるのですが現時点では私が絶賛迷子中。きっと終盤にネタ明かしがあるのでしょう。

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目の前でめっちゃ苦悩してるんですけど、十二支を苦しめてるものの正体がうっすらとしか分からず、なんか良く分かんない理由でイラついたり絶望したりする物の怪憑きの皆さんに菩薩モード全開で寄り添うヒロインという構図。


 理由の如何によらず苦悩している人にただ寄り添えるか?


みたいなところを感じて下さい、といった雰囲気はあります。こういうのってキャラには知らせずとも視聴者にはわかるようにするもんですけどね。面白い試みですがエンタメ感は薄いかなぁ。
置かれた境遇の厳しさに理解と同情の念はあります。だからこそ背景と理由を下さいってことですね。
そういうのが無ければ別の切り口。呪いというだけで縛られるしかないというあくまで思い込みとか。これだと理由はいらないんだけどそれはなんかやだなぁ。

1期は当初苦手だった透くんのキャラが終盤になって素敵に見えた後半追い上げ型。
2期は十二支の呪いに翻弄される皆さんを追いかけながら苦悩に寄り添う現状維持型。

全部終わってからあの時この時こうだったが見えてくるのだと思います。
もしくは原作既読で顛末をすでに知ってるファンが答え合わせをする場所。

いざ完走して全貌が明らかになった時、これが1クール2クールだったら覚えてるんでしょうが、差し詰め5クール分となるとよっぽど強烈な印象を残したとこじゃないと覚えてない確固たる自信があります。
全般的にもやっとしており初見でここまで50話は正直つらい気がします。


いいところもあるよ。OPEDが軒並み作品の世界観に合っていて良かった。そこだけは胸張って言える中継ぎの2nd seasonでした。
ここまで来たら付き合うけどね。頼むぜ名作!


※メモ
ネタバレレビューを読む



視聴時期:2020年4月~9月 リアタイ

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2020.09.22 初稿
2021.07.23 修正
2022.06.04 修正

投稿 : 2025/04/05
♥ : 41
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