死神で漫画原作なアニメ映画ランキング 2

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63.8 1 死神で漫画原作なアニメランキング1位
BLEACH MEMORIES OF NOBODY -ブリーチメモリーズ・オブ・ノーバディ(アニメ映画)

2006年12月16日
★★★★☆ 3.7 (141)
755人が棚に入れました
尸魂界(ソウル・ソサエティ)での抗争後、引き続き死神代行を務める一護と、再び現世に派遣されたルキアの前に、空座町で欠魂(ブランク)と呼ばれる認識不能の霊生物が発生する事態が起き、尸魂界では空に現世の景色が映し出される。これらの「世界崩壊」の前触れとされる現象は全て厳龍(がんりゅう)率いる勢力・ダークワンによるものだった。そんな中、一護とルキアは茜雫(せんな)という謎の死神の少女と出会い、一護は茜雫に振り回される羽目になる。
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あなたが死ぬのが嫌、ただそれだけ

コアなエヴァファンの一部が綾波レイに異常なほど惹かれるほどに
僕はこの映画のヒロイン「茜雫」がとても好きです。

ストーリーは茜雫を中心に描きます。
魂魄の記憶と身体の別離が生じた。尸魂界ではそれが人為的なものだと推測された。
そんなときにちょうど現世で一護たちの目の前に現れたのが茜雫だった。
金色の錫杖を右手に持ち、死覇装を身に纏う。
黄色のリボンでくくった紫色の髪が特徴的でその可憐な姿を助長するように朱色の紅葉が風に舞う。
しばらくしてその正体不明の死神である彼女の見張りをルキアから任された一護。
一護は自由奔放で気ままな彼女に振り回される。
でもそんな一面には憎めないところもあり、また彼女の優しさを垣間見ることでことのほか好感が持てた。
だが事態は急変し、尸魂界と謎の集団が茜雫を襲い始めたのだ。

まあ、敵キャラは最悪でした。能力はムチャクチャだし、見た目も含めて魅力のかけらもありません。
大抵のアニメの番外編映画はこれが多いしストーリーもあまり面白くないです。
ですが今回のヒロイン「茜雫」の描き方には目を引くものがありました。
BLEACHの映画(地獄篇以外)の特徴はアイデンティティによく触れます。
この作品はそれが顕著に現れていると思います。
茜雫の描写にはそれに関係するものもあり、
過去の記憶や現世での関わりを通して奥行きのある一人の人間の生き様が描かれていました。
それが良い評価に値するものです。

この映画で一番好きなシーンは茜雫がショッピングモールのイルミネーションで綱渡りをするところです。
音は音楽だけを流し、夕日が落ちかけ紫がかった空をバックに嬉しそうに歩いていく。
カメラワークが変わり茜雫の背中と向こうに見える観覧車を映す。

この3分にも満たないシーンはアニメ全作品の中でも1位、2位を争うくらい僕は好きです。

ストーリーにはつまらない部分が目につくけれど、茜雫の描写がとても良かったです。


{netabare}

彼女は肉体から別離した記憶の集合体でした。
だから彼女は自分のことを思い出すたびにたくさんの記憶が混同し、
空虚町出身であると言った自分の言葉さえ信用できなくなってしまいます。
どこから来たのかも、どこで生まれたのかも、今までどうやって生きてきたのかもさえわからない。
嵐の中の難破船が感じる茫漠な不安を抱えながらしばらく一護と行動を共にしました。

物語の終わりに茜雫は愛をみせます。
自分が生きるより、あなたと共に死ぬより一護が死ぬことの方が嫌だと言いました。
本来いるはずのない存在ではあったけれども一護と過ごし、
一護から受けた優しさや好きな気持ちは茜雫が茜雫である真実のかたちです。
世界でふたりだけが知るもの。非常に尊いです。

そしてラストシーン。

一連の騒動に幕が下りた早朝。
何も知らない太陽はいつものように夜の闇をゆっくりと焼きながら光をばら撒く。
それとは逆方向に茜雫を背負った一護が歩を進めていた。
このときにはもう茜雫の目ははっきりと見えていなっかた。
しかし茜雫には最後に確認したいことがあった。信じたいことがあった。
それは、自分がこの町に生まれた記憶があること。
いま、自分がここにいることには何かしら因果や運命めいたものがはたらいているということ。
墓の位置を一護に知らせ、墓標の名前の欄を見てもらう。
一護は確認する。その両の目で人々に悲哀をもたらし、ときには感動を与える、
青い空を清潔な血で濡らす一滴の茜色の雫を。右から左へ、また左から右へ。
しかし何度確認しても茜雫の名はなかった。
この世界に茜雫はいなかった。存在しえないものは存在しなかった。
事実は海より深く山よりも大きくそこにあった。
しかし、また真実も揺らぐことなく確かにそこにある。
茜雫にとっての一護、一護にとっての茜雫。
ふたりがそれぞれに思い抱く真実にはなにものにも干渉できない。
触れる肌は温かく、流れる血はなによりも赤い。なによりも、なのだ。

だから一護は茜雫にこう答えます。
「ああ、あるぜ。お前は確かにここで生きていたんだ。」と。

とってもいいお話でした。


{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

クアーレ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

設定のみ

バトルはカスで敵キャラはゴミです

でも設定と茜雫という劇場版キャラクターがドハマりでした
個人的にああいったわがまま系が好きなだけなのであまりそこには言及しませんが、
ブランクや思念珠といった原作から見ても無理の無い設定と物語の〆はとてもよかったと思います

カッコいい戦いに期待しないのであれば特に問題はないかと
まあバトル物としてはどうかと思いますが…

余談ですが、物語のロケ地として南大沢が使われているので、馴染みのある方は見てみるとちょこちょこ知ってる場所があるかもしれないです

投稿 : 2024/12/21
♥ : 0

71.2 2 死神で漫画原作なアニメランキング2位
黒執事 Book of the Atlantic(アニメ映画)

2017年1月21日
★★★★☆ 3.9 (74)
605人が棚に入れました
19世紀英国――
名門貴族ファントムハイヴ家の執事セバスチャン・ミカエリスは、13歳の主人シエル・ファントムハイヴとともに、”女王の番犬”として裏社会の汚れ仕事を請け負う日々。
あるひ、まことしやかにささやかれる「死者蘇生」の噂を耳にしたシエルとセバスチャンは調査のため、豪華客船『カンパニア号』へと乗り込む。
果たして、そこで彼らを待ち受けるものとは――。

声優・キャラクター
小野大輔、坂本真綾、田村ゆかり、諏訪部順一、福山潤、KENN、杉山紀彰、寺島拓篤、東地宏樹、梶裕貴、加藤英美里、木村良平、前野智昭、鈴木達央、中田譲治、田中敦子、山下誠一郎、石川界人
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ファントムハイヴ家の使用人たち、船に乗らなくて良かったね!

 いきなり、シエル、セバスチャン、スネークが、豪華客船に乗り込むことから物語が進むです。

 ある疑いを調査するために乗り込んだわけだけれども、そこにリジーとその家族、ロナルド、アンダーテイカー、途中からグレル乱入などと今までの黒執事キャラ主演となっているです。キャラ以外にも、客船の内部など背景が、リアルに描かれているのも良かったです。

 怪しい集団の会合に潜入するシエルとセバスチャン。{netabare}訳の分からないポーズもとったりと。そこで、死者の組成から始まり暴その死者が暴れ、シエルの入った貨物室や、別の場所にも大量の棺桶から、亡者たちが船内で暴れだし、もう大変展開になちゃうです。

 暴れだすゾンビにシエルたち、乗客がパニックになる展開が振り回されるか?と始めは思ってしまうです。でも、その中に{/netabare}アクションの多さ、知っているキャラ達の意外な素顔、Book of ・・・におけるシエルとセバスチャンの出会いその後の話が、明らかになっていくことが見どころになるです。

{netabare} その騒ぎの中心人物を追っていろいろあるわけだけども、その途中にいきなりゾンビだけでなく、セバスチャンとグレル、ロナルドのバトルになったりと目的も私には、何なんだかわからなくなってくる感じがあったです。{/netabare}

 シエル、特にリジー絶対絶命と思いきや、意外な事になって面白かったけど「何だこれは~」だったです。誰かさんの理想と行動が、アンバランスにみえた衝撃の展開です。

 この後にも遂に黒幕が登場するわけだけども、これも驚き桃の木みたいな感じだったです。この黒幕が結構、強いでしたです。{netabare}ここで、なぜゾンビたちが、客船の中にいたのかも明らかになるですし、突如としてセバスチャンとシエルの出会い直後のエピソードも見れるのは、ファン必見だっと思うです。
 
 今回、ゾンビ相手などに、血で{/netabare}汚れるセバスチャンの凄まじさを最後まで見れた黒執事だったです。まだまだ、話が続くような感じだったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「黒執事」分析

「鋼の錬金術師」を出したスクエアエニックス系列のファンタジー漫画雑誌「Gファンタジー」の看板作品。

プロットはおそらく集英社少年ジャンプの「BLEACH」。

これを更に女性オタク向けにアレンジした感じ。(腐女子とまではいかないが)

原作の絵柄も綺麗で割と好きなのだが、ストーリー構成に難があり、全体として結局何がしたかったのか解らないことが多々ある。

雰囲気は抜群だが筋がないのは、おそらくライトな読者層に向けて作られているからであろう。

同社の「ハガレン」と比較してはならない。

今回で完結編?となる映画だが、後半の戦闘シーンはやや見せ場があるものの、やはり劇場版としての完成度が低く、ファンサービス程度に収まってしまっている。

作画もキメ絵は非常にクオリティが高いがその他のモブで手抜きが感じられた。そこは残念である。

漫画自体は結構なヒット作であるのだが、これだけヒットしているのに話題に上がらないのは幅広い層に受ける内容ではなく、かなりニッチな層に対して傾いている事にほかならない。

その独自な閉鎖的な雰囲気が劇場版でも感じられ、物語の広がりを感じられなかった。非常に残念な作品だと思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

炊飯器。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

劇場版にふさわしい出来だった

アニメから入ったため、あまり詳しいことはわからないが、劇場で見てよかったと思った作品だった。

死体が生き返るという謎に迫るために豪華客船に乗り込んだシエル・セバズチャン・スネーク。そこでは実際に死体をよみがえらせていた。そのよみがえった彼らが生きている人間に襲い掛かり船はパニックに。その裏で糸をひいていたのは……!

作画はとてもきれいだし、劇場版ということでさらに磨きがかかっていた。ぬるぬる動くし、細部まできれいに書き込まれていて感動した。

物語も本当はもう少しあったらしいが、原作を知っていなければ十分に内容が濃いものだった。メリハリがはっきりしているのがすごくよかった。

音楽も優雅さと臨場感があり、世界観にばっちりあっていたとおもう。

時系列的には、サーカス編が終わった後くらいなのか?(二期はオリジナルシナリオのため)

一期、サーカス編、(幽鬼城殺人事件編)を見た後にぜひ視聴してほしい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1
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