2021年度の日記おすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2021年度の日記成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月07日の時点で一番の2021年度の日記おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.5 1 2021年度の日記アニメランキング1位
聖女の魔力は万能です(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (422)
1401人が棚に入れました
ちょっと仕事中毒な20代会社員・セイは、残業を終えて帰宅した夜、突然光に包まれ異世界に「聖女」として召喚されてしまった。しかも召喚されたのは二人!?現れた王子はもう一人の女子高生にかかりきりで、セイのことは完全スルー。それならこっちも自由にやっていいでしょう?と、セイは王宮を飛び出し、元々の植物好きを活かして、薬用植物研究所で一般人として働くことになった。所長のヨハン、教育係のジュードに支えられ、ポーション作りや魔力の使い方を学んでいくセイ。だが、作ったものはすべて効能が5割増しで、思いがけず「聖女」としての能力を発揮することになる。そんなとき、セイのポーションが瀕死状態だった騎士団長・アルベルトの命を救い、次第に、セイこそが本物の「聖女」ではないかという噂が囁かれはじめるのだった……!?

声優・キャラクター
石川由依、櫻井孝宏、江口拓也、小林裕介、八代拓、市ノ瀬加那、福山潤、上田麗奈、梅原裕一郎
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

6回目くらい。異常な出来の異世界もの。画面・表情が最高です。

22年11月 再評価 異常な出来の異世界もの。他と比べてどうしてここまで力が入っているのか?

 レビューを初めて1年半。昔からアニメ好きでしたが、この1年半でかなりの本数のアニメを見ました。
 この作品の脚本は素晴らしいと思いますが、作画、表情、背景、構図、演出等の画面作りの良さは異常です。なんで、ここまで美しいアニメが出来たのか不思議でしょうがないです。

 本数的にはまだまだで、目が肥えたとはいいませんが、いろんな異世界ものを見たと思います。ちょっと過大評価だったかなあ、と思って本作を再視聴(正確には再々々々々視聴くらい)しました。

 うーん、かえって過小評価だった気がします。1話でセイが髪をかき上げて耳を出す作画があるのですがそれだけでゾクゾクするくらいでした。顔のパーツのクローズアップが上手い。画面の切り取り方が上手い。気持ちを伝えようという意図が素晴らしいです。うーん、なんで他の作品もこれくらい出来ないのでしょうか?というかこの作品だけ異常だと思います。

 最後の3話が駆け足で評価を落としていましたが、良く見直すとちゃんとセイが聖女の術と向き合って、使えるようになるプロセスが、緊迫感と癒される両方からよく描かれていました。

◎アニメ作りとしていいところ。
作画に乱れがないのは当然。
表情・仕草に感情がよく表現されいている。
人物の構図がよくどこで何をしているか臨場感がある。
引き画とクローズアップを上手く使った演出で、人物の内面を見せている。
服装が美しくTPOをわきまえてきちんとデザインされている。
貴族が貴族っぽい言動をしつつも堅苦しくないいい具合の設定。
BGMがオーケストラっぽくて華やか。コミカルさも出ている。
セイの発声が感情が出ていて、聞きやすく素晴らしい。


◎ストーリーとしていいところ。
聖女設定とセイの一般人の性格のギャップがコミカルに描けている。
設定に設定を重ねるような感じではなく、ポーション(料理・化粧品)と回復魔法、聖女の力に集約しているので、シラケない。
ストーリーが職業物と恋愛ものとして、ちゃんと脈略ある展開をしている。
スキルウィンドウがない。
アイラちゃんを置いて話の展開に面白みが出た。
セイもアイラちゃんも異世界転生した人間の反応として自然。

等々挙げるとキリがないです。とにかくストーリーが面白いのは大前提ですが、しかし、アニメの出来の良さがすごい。「無職転生」もすごかったですが、本作は超高予算が付くような感じでもないし。画面作りという点で一般的な量産型のアニメとしては、本作の見やすさ、伝えたい事を伝える力、美しさはちょっと類例が見ないと思います。

 メジャーな他の異世界モノ作品を差し置いてなぜここまでの出来なのか理解できません。それくらい凄い作品だったと思います。

 一応、評価点はつけますが、主観評価は95点/100点くらい、心情的には120点です。




以下 初見の総評レビューです。

 俺TUEEEの振りをした、シンデレラストーリー 美しい作画と構図の良さが驚異的です。

 最後まで視聴しました。このアニメがきっかけで、非常に面白い原作小説と、その小説を美しい絵でコミカライズしたマンガを知ることができて、良かったです。
 が、アニメについては、どうでしょう。結末の付け方や最後3話くらいの駆け足感などで、少し作品としての出来に疑問符が残りました。
 この終わり方だと、普通の異世界転生ものとして、埋もれて行く数々の作品の一つになってしまいそうですね。残念ですが。

 とはいえ、1クール通じて十分楽しめました。面白かったです。以降は小説・マンガで続きを楽しみます。


以下、視聴中のレビューです。

ネタバレレビューを読む


追記です。再視聴しました。初見の時は面白さは過大評価していたかもしれませんが、再視聴してアニメの出来の良さは逆に過小評価していた気がします。あらためて驚きました。

ネタバレレビューを読む


 アマゾンから単行本8巻が届いたら、なんと帯に2期の決定が。この先はキャラ萌えというか、パーティーとかラブラブ要素とか、これから8巻読みますけど、温泉とかでしょうか。もちろんいいんですけど、ストーリー的にはせっかくアイラちゃんのキャラが立ってきたので、アイラちゃんの成長が見たいかなあ。とまあ、うれしいので追記しました。


 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 27
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ナチュラルOLの『騎士団長ごろし』

けっこう痛い作品の多いなろう系ですが、
その中でもとりわけ視聴者に激痛を与えるテイストというのは、
  いい国作ろうキャバクラアニメ
みたいなハーレムものではないかと個人的に思っております。

モテ要素どころか人間的な魅力を全く感じられない男が美少女たちからもてもて、
という超自然的な現象は、
アニメかキャバクラ以外ではめったに観測されることがありません。

もちろんキャパ嬢の方々は男に「オレ、もてもてじゃん」
と誤解させてお金をしぼりとる『お仕事』をしているわけです。
ですがそうしたアニメキャラの女の子たちもまた、視聴者に
  ボクの前にもこんな天使みたいな子が現れてくれるかも
と誤解させて円盤等でお金をしぼりとる『お仕事』をしているわけで。

              現れませんて。たぶん、一生。

ただし、いわゆる逆ハ-レムもの、
ヒロインを男たちが取り巻くお話は、その限りではありません。
登場する男がどいつもこいつもホストみたいなのはいただけませんが、
ヒロインにはしっかりと人間的な魅力が備わっています。

これは「世の中、たいていは女の方が男より『オトナ』である」
という不変の定理をよく表しているのではないかと。

  a.いまの自分を肯定したままもてもてになりたい。
  b.もてもてになりたかったらいまの自分を変えなきゃダメよ。

のどちらがオトナの考えることなのか、という話であります。


さて、本作『聖女の魔力は万能です』は、
厳密に考えると、逆ハ-レムものに属する作品ではありません。
OLさんがイケメンに囲まれてスローライフを満喫する異世界召喚物です。
  ……こう書くと、やっぱ広義の逆ハ-レムものかな。

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とにかく、出てくる男キャラが軒並みイケメンで、
一つ間違うと『逆ハレユカイ』みたいになってしまうところですが、
そこは何とか踏みとどまっています。

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さて、設定だけ見ると腐ってんじゃね-かと疑われそうな本作ですが、
なかなかどうして、しっかりした作りであり、
物語にリアリティを持たせるための仕掛けがあちこちに見られます。

ネタバレレビューを読む


おすすめ度としては、人にもよるけどAランク、みたいな感じです。

ナチュラルで素敵な女性の、環境ハ-レムにおけるスローライフもの。
ラストはややこっぱずかしめ。
考えさせられる部分や学べることはおおよそ一つもなく、
平和な世界観に浸りながら、
まったりゆったり見るのに適しています。

僕はけっこう好きだったのですが、
あまり難しい理由はなく、セイのキャラ一択だったような。

イケメン嫌いの方には、絶対におすすめできません。
あと、魔物とのバトルシーンがかなりしょっぱいので、
そっちに期待している人は、逆鱗に触れるかな。

人物作画や背景はかなり丁寧にできていて、
女の子目当ての方は、
セイの豊かな表情を追いかけるだけでも一見の価値ありです。

そして、そのセイに声をあてている石川由依さん、すごくいいです。

ミカサだのヴァイオレットだの、
シリアスでかたくなな演技イメ-ジが強い石川さんですが、
こんなに自然で愛らしい三の線も演れるんだな、と。
グリッドマンの宮本侑芽さんしかり、
ダイナゼノンの若山詩音さんしかり、
劇団ひまわり系列のナチュラルお芝居、おそるべしです。

ええ、もちろんイケメンボイス好きにはたまらないキャスティングです。
個人的には、あまりにも人の好さげな、
ジュ-ド(八代拓さん)の声が一番好きです。別に萌えたりしませんが。


ちなみに、騎士団長の名前はアルベルト・ホークといいます。

あえて名前を出さなかったのは、
そっちの方がわかりやすいかなと思っただけで、
決して村上春樹さんのマネをしているのではあらないのだよ諸君。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 30
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

9話までの感想ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

69.5 2 2021年度の日記アニメランキング2位
転スラ日記(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (296)
1096人が棚に入れました
「貴重な紙を手に入れたので、俺のこれまでを日記形式で綴ることにした。書き出しはそうだな…『転生したらスライムだった』。そこから俺の冒険が――冒険…が?」お茶目でユーモラスなリムルとテンペストの仲間たちの日常をふんだんに描く、“スライムライフ系"転生エンターテインメント!

声優・キャラクター
岡咲美保、古川慎、千本木彩花、M・A・O、江口拓也、大塚芳忠、柳田淳一、山本兼平、泊明日菜、小林親弘、山口太郎、福島潤、大久保瑠美、田中理恵

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

割と好き

岡咲美保さんのあたり作品だと思われる転スラのスピンオフ。
こっちはかなりコメディタッチで四季折々のイベントを交えながらゆったりスローライフ。
なんだかのんのんびよりを彷彿とさせる感じがあるのは僕だけだろうか。

個人的にはテンポが良くて見ていて楽だったし、好きだった。
紅丸がキザすぎるギャグキャラになってるし、トレイニーさんもかなり良いアクセント。

正直、そこまで頭に残る作品とは言えないが、2期2クール目に向けて良い息抜きになる作品だったのではないでしょうか。


OP
Brand new diary 熊田茜音
ED
カモナ・テンペスト! リムル(岡咲美保)・大賢者(豊口めぐみ)・ヴェルドラ(前野智昭)・シュナ(千本木彩花)・シオン(M・A・O)・ランガ(小林親弘)・ゴブタ(泊明日菜)
おやすみオレンジ リムル(岡咲美保)
挿入歌
ヨイハナビ リムル(岡咲美保)
Christmas Festa エレン(熊田茜音)


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「貴重な紙を手に入れたので、俺のこれまでを日記形式で綴ることにした。書き出しはそうだな…『転生したらスライムだった』。そこから俺の冒険が--冒険…が?」お茶目でユーモラスなリムルとテンペストの仲間たちの日常をふんだんに描く、“スライムライフ系”転生エンターテインメント!

1. 日記 魔物の町の住人たち
壮大なスライムライフを送っているリムルは、その半生を日記に綴ろうとした…が、色々ありすぎて筆が止まってしまった。しかしそれもテンペストの日常である。

2. 日記 春の空気と
テンペストにも春が来た。町の自給率向上のため、広大な畑を耕して野菜を育てることに--。一同はリムルの呼びかけによって、種族を超え、畑仕事に精を出すのだった。

3. 日記 ジュラの夏
テンペストに夏が来た。一昔前はそこまで暑くなかったらしく、自分のせいかもと冷や汗をかくリムル。気分を変えて夏の風物詩--「虫取り」をゴブタたちに教えることに。

4. 日記 水着で一日
猛暑のテンペスト。涼しげな湖に下見に来たリムルたちは、水着に着替えて思い切り遊ぶ…ものと思われたが、シュナとシオンは何故か不満げで…。

5. 日記 再現ナツマツリ
日本の夏の宴「ナツマツリ」をここでもやりたいと考えたリムル。屋台で作るたこ焼きにかき氷、浴衣に盆踊り、そして花火。魔物たちは一丸となって準備を始める…!

6. 日記 うつろいかわる
お盆の季節。シズさんが人魂をまとって帰ってきた!自分の似姿で暮らしているというリムルの様子を見に来たら…そこにはバニー姿のリムルが!?

7. 日記 魔王が来た!
順風満帆に見えるテンペスト…そこに最古の魔王、ミリム・ナーヴァ来襲!テンペストどころか、タイトルまで侵略され、「ミリム日記」--開幕!

8. 日記 みのりの秋
テンペストに秋が来た。今や町の文化レベルは上がり、衣食住も安定し、秋の味覚を楽しむ余裕すらある。その余裕を冬に持ち越すため、皆で力を合わせた収穫祭が始まる!

9. 日記 冬のおとずれ
収穫祭から季節は移ろい、あっという間に冬が訪れた。冬は、火事の危険が高まる季節。そこでリムルは古き良き見回り文化「火の用心」キャンペーンを実施する。

10. 日記 魔物の町の雪化粧
雪かきをしないとドアが開かない程の積雪。テンペストに本格的な冬が来た。雪にダイブしたい衝動…童心を秘めた同族が少なくとも3人はいるようだ。

11. 日記 サンタクロースはどこにいる
「ひょっとしてサンタさんって異世界人?」素っ頓狂なリムルの思いつきは、前世の世界よりもずっとメリーなクリスマスを実現!…だが恋人同士は許さんよ。

12. 日記 正月を満喫
「あけましておめでとう」…怒涛の年末を乗り越えたテンペストは、めでたいめでたい鏡餅リムルで年始め!お正月用の特別な礼装に身を包み、みんなで新年を迎える。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

転スラ自体好きだし、転スラの日常回好きなんだけど、なぜか、転スラ日記はイマイチ楽しめなかったな~。

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
「転生したらスライムだった件」のスピンオフ作品。日常系アニメになっています。

視聴前は、本編同様に☆4(高評価)つけるつもり満々だったのですが、結果、☆3(普通)止まりに。

他の日常系アニメに比べてもレベルは低く、正直、転スラ好きでなければ、☆2(低評価)つけられてもおかしくないかな。

レビューでは、好きなシリーズなのに楽しめなかった理由の候補を(なぜ楽しめかったか、私自身、不思議なので)。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 27
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

このコンテンツ、大事にされてるなぁ・・・

転スラのスピンオフ4コマ(なのかな?)が原作らしい。
僕個人としては、1・2期(前半)視聴済み、WEB原作読了状態。

登場キャラの導入はほぼ無いので、事前の本編(1期)視聴は必須です。

講談社、このコンテンツを大事にしているんだろうなぁ・・・と感じました。あるいは異世界もので一歩先行く(?)KADOKAWAに対して、この作品群で楔を打ち込みたいのか。

ぼわーっと見る分には十分楽しめました。転スラが嫌いじゃないのなら、一見の価値はあると思います。

物語:
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作画:
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声優:
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キャラ:
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音楽:
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思うこと:
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

72.1 3 2021年度の日記アニメランキング3位
ワンダーエッグ・プライオリティ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (322)
1042人が棚に入れました
「高校教師」「家なき子」「高嶺の花」ほか話題のドラマを多く世に送り出した、脚本家・野島伸司さんが初めてアニメ作品の原案・脚本を手掛けるオリジナルアニメーション。監督は「22/7 あの日の彼女たち」キャラクターPV、「僕はロボットごしの君に恋をする」アニメーションPVの監督他、数多くのアニメ作品に携わる気鋭の演出家・若林信さん、アニメーション制作は「空の青さを知る人よ」「約束のネバーランド」などのCloverWorksが手がける。2021年1月より日本テレビほかにて放送予定だ。

声優・キャラクター
相川奏多、楠木ともり、斉藤朱夏、矢野妃菜喜
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

(視聴開始10秒で思う) あ、これ、適当に観ちゃいけないアニメだ。

[文量→特盛り・内容→雑談系]

【総括】
テーマは、どストレートに「いじめ」。それに付随する、「不登校」「自殺」。

はっきり言って、かなり重いアニメです。観るのが疲れます。過去に、いじめられた経験がある人なら、胸にズシンとくるだろう描写もあります。

それでも、クオリティの高さは確かです。

私の最近の視聴スタイルとして、「クールの始めに、1~3話くらいまでをまとめて観て、切る作品を決める」のですが、本作は、視聴開始10秒くらいで、(作画や演出等から)「これ、適当な気持ちで観ちゃいけないアニメだ」と直感し、1度、視聴を止めました。そして、全話放送後、腰を据えて観ました。

もし本作に興味があったら、負荷が強いアニメなので、じっくり時間をかけて観ることをオススメします。私は、2話以上一気に観るのはムリでした(笑)

ちなみに本作は、「途中」で終わります。数ヶ月後にこの続きがあるみたいなので、アニメそのものに対する感想は、そちらに書きます。この、レビューでは、いじめや不登校に関する私見を。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【余談 ~「いけにえの教室」から転載~】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 23
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いい作画とは?ここ10年で作画の最高作品かも、と思います。

リアルタイムで評価、22年12月に再評価、今回23年12月に再々評価です。

 といっても、内容については今回は評価せず、作画についてです。いろいろとアニメを見てきましたが映画は別にしてTVシリーズではこの10年くらいでは最高作品は本作ではないかと思います。

 いい作画の定義は私のような素人には難しいですが、私の見解だと回転(振り返り、身体の向きを変える、首を向ける・そむける等含む)を入れているか、構図は横からだけでなく上下左右遠近から見せられているか、構図は的確か、演出と連動して優れたアニメ表現になっているか、手足を丁寧に自然に動かせているか、キャラの表情が自然か、顔の演技に首や肩の動きが含まれているか、髪や衣装にこだわりの動きや工夫があるか、線が丁寧かなど、動きの部分があります。それと重量感ですね。ちゃんとGを感じられるか。季節感・天候、風や温度が読み取れるか。

 そして瞳や髪、アクセサリーの光沢、肌の質感の部分と背景とのバランスなど、原画ではないでしょうが着彩も大きな部分です。

 背景美術は質感。実写ではなくアニメになっているか。遠近法は空気、焦点など工夫があるか、人物の動きを引き立てる色彩・密度か、世界観を表現しているか、陰影・光は美しいか。時間帯や方角、国や場所がわかるか。
 エフェクト頼りにならないか。3D酔いや光酔いはしないよう調整しているか。

 と考えて行くと、本作の完成度の高さは群を抜いているように感じます。そして、そのスタッフの参加作品を見てみると「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「明日ちゃんのセーラー服」「その着せ替え人形は恋をする」「ぼっち・ざ・ろっく!」などが並びます。CloverWorksだから当たり前のラインナップではありますが。
「22/7」「アイドルマスターシンデレラガール」は未見ですがアニメータは重なっています。

 プラス「Sonny Boy」「白い砂のアクアトープ」「ゆるキャン△」「DO IT  YOURSELF」など独特の作画で感心したアニメのスタッフも参加しているようです。

 これらのこの何年かで感心したアニメのスタッフが集まって、多分潤沢な予算で贅沢に作ったのでしょう、見返してみると私の好きな作画の条件が高いレベルでほぼ満たされている気がします。

 他に「おにまい」「ヤマノススメNEXT SUMIT」が作画で気になる作品で、本作とこの2作のスタッフの参加率と予算で作画のクオリティは決まるのではないかという気がします。「ヤマノススメSUMIT」は作画の個性ですぎと背景美術、構成で難ありですが、あれも作画はいいと思います。
 あとはサンライズですね「UC」はすごいところはすごかったですから…

 スピード感やバトルシーンなどはいくら凄くても私はあまり楽しめません。ですので「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「チェンソーマン」などはすごいんでしょうけど、響きません。(いや、技術だけならチェンソーマンも評価すべきかも…)
 
「ヴァイオレットエヴァーガーデン」はちょっと考えてしまいます。絵はすごいですが、動きとか演技がどうかな、というのはもう1度確認してみます。「甲鉄城のカバネリ」「映像研」「リトルウィッチアカデミア」など気になる作品もありますが、本作とは関係ないのでこれくらいで。

 







再評価。初回時よりは好印象。含意はあるかも。が、あざとい。

 死をテーマにした作品を見たくなって再視聴しました。本作は難解というより煙に巻いている印象を持つ作品なので、設定・裏設定などを考察するよりも大まかな意味を取ったほうがいいかなあと思います。

 アカ・裏アカ・ドット・ハイフンなどが現れます。ネットワークが関連するでしょう。ミテミヌフリ、アンチは当然ネットワーク上の悪意でしょうが、ひょっとしたら現実社会も包括して大衆の悪意と見ることもできます。

 人工人間=AIのフリル=2次元美少女でしょうか?これがひまり=実際の子供を殺す=子供が生まれなくなる。あずさ=妻を殺す。つまり、ネットワークのせいで、結婚・子作りができないということかもしれません。

 あるいはこれは読みすぎかもしれませんが、2次元美少女が実在の少女の存在を消して行く…というような、あるいはアニメによって男性の性が歪むような意味にもとれなくはないです。だから、エロスの戦士=現実の少女が…みたいないみかもしれません。

 少女たちの自殺の原因は主に虐め、大人の論理、性的な原因などでした。フリルはまた誰でもない一般的な少女たちの悪意の象徴でもあるかもしれません。普通の子に作ったフリルが他者との比較での嫉妬で、裏で攻撃をする。

 これの原因を取り除くのがエロスの戦士でタナトス=自殺と戦う。やはり、ここで問題になるのが「エロスの戦士」の意味です。フリルの存在があるのでちょっと分かりづらくなっています。ネットワーク上の性消費に見えてしまいます。

 最後の結論は、ネイルが作り物だったことも踏まえると、ネットワークでつながった友達という風にも見えます。小糸が現実では友達ではなかったと考えると、どうも脳内友達っぽく見えます。
 その小糸が自殺したのは、どこの世界かというと元の世界で、元の世界が夢だとすると抹消せざるを得なかったということでしょうか。ある意味では世界観はSSSSグリッドマンのような印象を受けました。

 全体としては、ワンダーエッグの数字がアドレスとかそういうものにも見えますので、バーチャル=SNSとかネットワーク上の悪意、性消費などで心が殺されるとか、そういう事が言いたいのかもしれません。

 なんとなく、感じるものはあるので、1回目の視聴ほど悪い作品とは思えませんでした。

 しかし、少女の性的な部分を並べて「引き」にしている、あるいは「深み」があるような印象を作っている。大きく見れば含意になるかもしれませんが、本作の制作者側が、自分自身で性消費してるように見え、自己矛盾じゃん、という気がしました。アニメは見ないで実写を見ろとも見えます。

 正直いえば、それっぽいパーツをばらまいて置けば、私みたいな考察厨が適当に意味を付けてくれるだろう?みたいなあざとさを感じなくはないです。

 作画・色合いのビビッドさは素晴らしいと思います。

 良くも悪くも印象に残るアニメで、再視聴できるクオリティはありますね。13話がポカーンで評価を落としたかもしれませんし、改めて見ても説明不足すぎて、そこは仕方ないとは思います。テーマが少女の性消費とかイジメなどを問題にしているようで、あざとい意図も見え隠れするので、素直に評価はできませんけど。




以下 一回目の視聴時です。

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

伝わらない、野島イズム

長いこと待たされた特別編、やっとOAされました。

野島伸司さんらしいというか、なんというか
  う~~~~~ん…………
この人ぐらい『やりたいことが明確なのに理解されない』タイプって、
そうそういないのではないかと思います。

本作もそうなのですが、
野島さんの脚本の多くは重く、痛々しく、時には陰惨でさえあります。
彼は視聴者である若者に対して、
大人がひた隠しにするものを隠そうとしないんです。
(だからPTAとかにぎゃんぎゃん言われたりもするのですが)

人生、お花畑の中だけを最後まで歩いて行ける人はめったにいません。

挫折したり、理不尽な暴力や悪意に苦しめられたり、
努力を揶揄されたり、愛するものを奪われたり、酷い妥協を強いられたり、
騙されたり、裏切られたり、人間扱いされなかったり。
リアルに目をやれば、
いままさにそういう『裏の現実』にさらされている若者が大勢います。

野島さんは、そういう若者たちに中途半端な慰めなどせず、
むしろそういう現実を包み隠さず突きつけたうえで、

             それでも生きろ

というメッセージを作品の中で叫び続けている方です。

ネタバレレビューを読む


ねいるはどうなったのかとか、フリルとの決着、
四人組は復活するのか、小糸の自死の真相はなんだったのか、など、
特別編で積み残した課題はたくさんあります。

だから二期なり劇場版なりがあっても不思議ではありません。
むしろある『べき』なのでしょう。

だけど、野島さんはもう言いたいこと言っちゃってるので、
次が『ない』なら『ない』で、
それはもう仕方ないかなあ、と僕は秘かに思っています。

それに、たとえ第二期があったとしても、
野島さんが伝えたいことが
視聴者に届きそうな気がまったくしませんし。

届かないだろうと予想する理由は、大きく分けると三つあります。

ネタバレレビューを読む

おすすめ度としては、限りなくCに近いBランクです。

映像はすごく素晴らしいですし、
大切なことを伝えようともしてくれているのですが、
いかんせん、伝わりにくい、伝わらない。

ふつうに流して見てたら
  野島は結局なにが言いたかったんだ
みたいな感想しか出てこないだろうと思います。

いろんな伏線を投げっぱなしジャ-マンのまま話を畳んじゃったのも、
アニメなれした方にはマイナス要素かと。
もしも二期があれば、それは回復いたしますが……どうなんだろう?


ただ、レビューでは野島さんを非難する声が多いようですが、

     それは違うだろ、どう見ても監督責任じゃん。

初監督で経験不足だったのか周囲の圧力にびびったのか、
詳しいところはまったくわかりません。
だけど監督は、出来上がった作品が全てです。
  野島さんの世界を届けるだけの力量がまだ備わっていなかった
という評価は、避けることができないんじゃないかと。


これに懲りず、
野島さんにはこれからもアニメに挑戦して欲しいと思います。

  もうね、人のカタチすらしていない『マンガ映画』はうんざりなんです。

もちろん、アニメ専業の作家・脚本家さんのなかにも、
素晴らしい方がたくさんいらっしゃいます。
野島さんにも、時々でいいからその輪に加わってもらい、

  ジャパニメーションの発展に貢献していただきたいと、
  心から願う次第であります。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22
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