文明アニメ映画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の文明成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月15日の時点で一番の文明アニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

90.8 1 文明アニメランキング1位
風の谷のナウシカ(アニメ映画)

1984年3月11日
★★★★★ 4.2 (1972)
12671人が棚に入れました
極限まで発達した人類文明が「火の七日間」と呼ばれる最終戦争を引き起こし、瘴気(有毒ガス)が充満する「腐海」と呼ばれる菌類の森や獰猛な蟲(むし)が発生した。それから千年余り、拡大を続ける腐海に脅かされながら、わずかに残った人類は、古の文明の遺物を発掘して利用しつつ、細々と生きていた。腐海のほとりにある辺境の小国「風の谷」は、大国トルメキアの戦乱に巻き込まれる。風の谷の族長ジルの娘であるナウシカは、運命に翻弄されながらさまざまな人々と出会い、自分自身と世界の運命、太古より繰り返されて来た人の営みに向き合い、大国と小国、そして腐海と人類との共生の道を探っていく。

声優・キャラクター
島本須美、納谷悟朗、松田洋治、永井一郎、榊原良子、家弓家正、辻村真人、京田尚子
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

風の谷の伝説のナウシカ

「風の谷のナウシカ」原作既読
原作の壮大な物語の一部を切り取って映画化した作品です。

久石 譲さんの美しい音、旋律は風の谷のナウシカの完成度を完璧なまでに高めてくれています...

終末後の世界...
「腐海」と呼ばれる人間が住むことの出来ない毒の森が広がる世界は独創性に満ち溢れ圧倒されます。

腐海の毒が届かない「風の谷」に住むヒロインのナウシカ。

自然を愛し蟲の心を理解する彼女は腐海も含めた、この世界全体の共存を望み進むべき道を探します。

ナウシカは目に映るものばかりにとらわれず、自分の信じたものを大切にし、そして大切なものを守れる強さを持つ。
そんな優しさと強さを併せ持つナウシカは私の永遠の憧れ、私の中で不動のNo.1ヒロインです!

{netabare}
共存や人々の争いの終結の願い、 平和を身を挺(てい)して訴えるナウシカに何度泣かされたことでしょう。


腐海と人類を結ぶ架け橋。古の伝説の救世主としてこの世界に再び蘇った彼女の姿は、美しく、涙なくしては見られません。
{/netabare}

風の谷のナウシカの音楽は久石 譲さんが担当。やはり宮崎 駿さんと久石 譲さんのコンビは素晴らしい。


~久石 譲in武道館~
連れていってもらえたのは幸運でした。エントランスに「宮崎 駿」さんから久石 譲さんへ贈られた華やかな祝スタンドの花があり興奮しました!

久石 譲さんのピアノを聴き、音色、曲、同時に流されたジブリの映像に魅了されました。
音楽に対する情熱を目の前で受けとめ鳥肌が止まりませんでした。

中でも「風の伝説」「鳥の人」には特に強い思い入れがあります。
幻想的な光景が目の前に浮かび上がるようで、時に激しく素晴らしい曲です。
ストーリー、音楽共に長年に渡り愛され続けていくことでしょう…
このような素晴らしい作品を世に生み出してくれて本当にありがとうございます!

「思い入れ5つ星作品です!!」

投稿 : 2025/03/08
♥ : 113
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

そのもの青き衣をまといて・・・・<2015.10.17加筆、2017.1.13再視聴により大幅改定>

1980年代を代表するアニメ。
宮崎駿監督アニメ映画、最高傑作と評します。

最終戦争より1000年。
腐海により蹂躙されたファンタジックな世界を描く作品です。
地球・戦争・環境・人間など、いろいろなことを考えさせてくれます。

滅びへの道へ迷い込む愚かな人間。
{netabare}巨神兵がその象徴。
現代でいう大量破壊兵器です。
火は人の世に革命をもたらした。
しかし、大いなる火は何ももたらさない。
それは人の性?
それを制御する術は?{/netabare}

対局としてのナウシカ。
{netabare}やさしく勇敢で躍動感にあふれる。
そして仲間のためなら残酷にもなれる。
ある意味人間性に溢れる存在。
その慈悲深き行動は多くの人の心を動かす、そして・・・。{/netabare}

一方の腐海。
{netabare}それは、地球そのもの。
人の愚かさへの警告。
厳しい反面とても優しい。
過去から未来永劫へ続く人と環境の対立と融合。
ガイヤ理論をベースとした思想には共感を感じます。{/netabare}

風の谷を命を賭して守るナウシカ。
{netabare}この作品のクライマックス。
「そのもの青き衣をまとい」の場面は何回見ても感動します。
人と自然が織りなす光のページェント。
歴史に残る名作といっても過言ではないでしょう。{/netabare}

<2015.10.17加筆>
{netabare}嫁に突然夢のお告げがあったよう。
近々、ジブリ美術館に行くのが影響した模様。

まずは、超有名「風の谷のナウシカ」より。
視聴前。
嫁「ナウシカって何?」
私「そこからかい!」
視聴序盤。
嫁「風の谷って、地名?」
私「せや!」
視聴終了後。
嫁「悪い奴をやっつけやな!」
私「そういう話じゃないっちゅうねん!」

嫁が「風の谷のナウシカ」を理解したか甚だ疑問です。
私はというと、いつものように瞳うるうるでした。
嫁に弱みを見せないでこの名作を観るのは大変です。{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 71
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

どんなに絶望的な状況でも未来には希望があることを示した作品

この物語は宮崎駿監督の代表作です。

人類は、科学技術の進歩に対して精神の成長が追いつかないと、滅びの道をたどることになります。
だからこの物語は、強欲な人間が起こした戦争により、すべてが失われた後の世界を描いています。

ここでは、腐海(ふかい)という、美しくも恐ろしい自然が人類の脅威として存在します。
それは人類の愚かな戦争の結果、生まれた自然の森です。
そして、腐海でない土地にも微弱な毒が含まれており、農作業をするたびに体内に毒が蓄積され、人類は年々減少しています。

まさに未来に絶望しかない世界を、この映画は淡々と描いています。

しかし、ナウシカは、この映画における唯一の希望です。
彼女の純粋な心、勇気、強さ、それに自然と共存して生きていこうとする姿勢。それは、すさまじい個性です。見ていて共感が持てます。憧れる存在です。

ナウシカは、こんな絶望しかない世界でも、常に希望を抱いています。

私たちは、生きていれば必ずいくつかの不幸なことに遭遇します。
そんなときに嘆き悲しみ自暴自棄になるのか、それとも明日には希望があると信じて懸命にあがくのかで、その人の人生が全く違った色になります。

ナウシカは最後に奇跡を起こします。
もちろん彼女は超能力など持っていません。普通の少女です。
その普通の少女のひたむきな努力、勇気、行動力、愛情で奇跡が起きるのです。みんなが幸せになるのです。
{netabare}
おそらく皆さんはオームの暴走を止めたことを奇跡と思われているかもしれません。
しかし私は、一人の少女がトルメキア帝国とペジテの人々との戦争を停戦に導いたこと、トルメキアの皇女クシャナの氷のように冷たい心をナウシカの暖かい心で包みこむように融かしたこと、それらも奇跡だと感じました。
もちろん映画の内容にはそれらは描かれていません。
でもエンディングを見ると、戦争が停戦になった様子が想像できます。
{/netabare}

希望をもって一生懸命前向きに生きると、必ず良い未来が待っている。
この映画は、そう教えてくれています。


最後に、この映画に感動された方は、宮崎駿さんがつくられた童話(?)「シュナの旅」を読まれることをお勧めします。
この物語も、ナウシカのように絶望しかない世界で一筋の希望を持ちながら旅をする少年を描いています。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 67

60.8 2 文明アニメランキング2位
機動戦士Zガンダム 星の鼓動は愛(アニメ映画)

2006年3月4日
★★★★☆ 3.5 (118)
762人が棚に入れました
エウーゴとティターンズの地球をめぐる内戦に旧ジオン軍アクシズが新たに加わり、三つ巴の戦いが繰り広げられていく中、主人公の少年カミーユは過酷な戦闘で心傷つきながらも確実に成長していく。
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

大人になって分かったこと(笑)

Zガンダム,昔見て,正直あまり面白いとは思えませんでした。

とりあえず,当時見ての印象は
カミーユ,アホ?
メカが凝ってるけどイマイチかっこわるい,でもガンダム出てくるしザクもどきも出るからまあいいかw
話が暗いしよく分からない
エウーゴって名前かっこ悪い(ウゴウゴルーガ?)
あとは,ファーストのキャラが出てくると嬉しい!

と,まあ正直あんまり面白いとは思わなかったのです。



で改めて,大人になって分かることもあるだろう的な感じでZを見てみてどうだったか・・・

大人になって分かったことがありました!!

エマさんのヘンケン艦長への接し方!露骨すぎるヤッテル感^^;

主義や思想,仲間を捨てて男に走るレコアさん!

{netabare}終盤,カミーユに下半身絡みつけるように抱きつくファ!!{/netabare}

などなど・・・

いやー,こんなの全く意識していませんでしたわ・・・「Z」ってこんなんだったんだf^^;

女性の描き方が2020年の今ではむしろ,アウトの可能性すらあるのでは・・・

でも,よく考えてみると軍隊にとって性欲のコントロールは重要な問題なわけで・・・

ましてやガンダムの世界は,少数の女性が宇宙戦艦という閉鎖された空間に男と一緒に居るわけで・・・

しかも,宇宙空間ともなれば種族保存の本能も強く働く可能性があるわけで・・・

性欲のコントロールはかなり難しいというか・・・

もしかしたら,「Z」とはその辺を描きたかったのかな?

サブタイトルを並べてみると「恋人たち」「星を継ぐ者」「星の鼓動は愛」です。どうやら「Z」とは宇宙世紀における人類という種の存続がテーマだったと言えるのでは無いかと思います。

で,結論は「Z」はやっぱりあんまり面白くなかった^^;

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8

おふとん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

新訳Z第三章「異端ゼータ」

複雑なストーリー展開はその極みに達し、組織間の離合集散に内部分裂も加わり大混乱。
政治劇が意外とコンパクトに纏まっているので、寧ろTV版よりわかり易くなっていると思いましたが、
これも刻々と変わってゆく組織間の相関関係を事前に把握できていればのこと。
脳内補完できない初見さんには最早何をやっているのかすら分からない有り様かも><


第三部を観終えて思うに、登場人物たちの死に際の「負」の感情の発露が微妙に緩いと感じました。
尺が短くなっている分掘り下げが不足気味だったのは当然ですが、第二部で灰汁抜き作業を延々と
観させられた事と、セリフ改変の影響が作用したかと思います。みなTV版よりサラリと死ぬ印象。

多くの人物が死ぬことに変わりはありませんが、健康優良児化して危うすぎる鋭敏さの減った
劇場版カミーユには、人の死によって背負い込む哀しみがこれにより幾分軽減されたのか、
あまりにも衝撃的だったTV版とは異なる結末となりました。 

この結末に至る要因に関してもう一つ補足。
TV版では「もうあの頃には戻れない」と最終戦前に拒絶したファ(ヒロイン)との関係。
劇場版カミーユは現実的な性愛の対象としてファを受け入れるだけの度量があったことも大きい。
これはラストシーンの台詞を聞けば誰もが思うことで、わざわざ書く事ないおせっかいですけどね('∀`)

とびきりの悲劇だったフォウやロザミアのエピソードが大胆にカットされてたのも今思えば納得。
強化人間(人為的にニュータイプ化された不幸な人達)の悲劇に深く関わりすぎて背負い込むもの
や精神的ダメージが増えると、TV版ENDが回避不能になりますから。

つまりは重要なエピソードを削ったのも、登場人物の性格を矯正したのも、改悪と思われたセリフ
の改変も、カミーユにこの結末を迎えさせる為の自然な流れを作るためだったと解釈してます。


で、纏めるとですね・・・

初見さんにはいままで書いてきた理由で敷居高すぎ。それにTV版の衝撃の結末を知った上でないと、
劇場版のラストシーンには感動できないと思います。客観的に見ればとても平凡な結末ですから。

TV版を観ている人にも、重要部分がほぼコンプリートされてる『劇場版ガンダム三部作』のように
TV版の総集編+αとして観ることはお薦めできません。旧カット使い廻してるのにコレは別物。
クワトロのダカール演説、フォウとの再会、ロザミアとの出逢いなど、重要部分が削られてるし、
キャラから灰汁が抜けてセリフもかなり改変、何より結末が全然違う。「新訳Z」というよりは「異端Z」。


結局この劇場版Z、ラストシーンを描くための雰囲気作りと伏線張りに主軸が置かれていて、
ストーリーの完成度や視聴者の内容理解といったところにはあまり配慮されていないと思います。
Zに想い入れのある人が、ストーリーの脳内補完とTV版との比較作業を進めつつ、ラストシーンを
観てあーだこーだ言う為の作品かな。 コアなファン向け賛否両論付き。
Zを知らない人達に、新生Zを広く観せる作品とはなりえなかったのではないかと思っています。


私的には、ガワだけZの平凡な富野ガンダムを観させられた感はありますが、TV版では最後まで
訪れることのなかったカタルシスを、ラストシーンで得ることができたので一応満足してます。
散々文句書いてきましたけど、そこは「終わりよければ全て良し!」ってことで・・・ダメ?


以下余談

多くのキャラから灰汁が抜けていく中、1人奮闘していたのが「女であることに正直であり過ぎた女」
ことレコアさん。劇場版でも独自の男性観と自己完結っぷりは健在、とっても素敵(笑)でした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 7
ネタバレ

オパマ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

全体的に見苦しい。良かった点は一つだけ。

●不満点
物語も作画もツギハギ。
新規に描き起こされた作画と旧作の作画の混在にひたすら違和感。
見苦しく見辛い。

内容も、元々予備知識を備えているガンオタなら展開についていけるが、この映画がゼータの初見だった人は完璧に置いてけぼり。

話の本筋が全く掴み辛い。
ツギハギ効果で小学校低学年がテキトーに書いた作文のように意味不明。

複雑なゼータの話をこんな尺で説明しようだなんて最初から無理がある。

非常に不親切なチグハグ総集編。

●良い点{netabare}
唯一、終わり方だけは過去作より良かった。
あれは散々殺し合いをした直後のセックス描写。
反則だよトミノシン。{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 5

64.8 3 文明アニメランキング3位
ドラえもん のび太の創世日記(アニメ映画)

1995年3月4日
★★★★☆ 3.5 (77)
446人が棚に入れました
夏休みも後半にさしかかっているというのに、のび太は宿題の自由研究に全然手をつけていない。そんなのび太のためにドラえもんは未来の世界から“創世セット"なるものを取り寄せてくれた。それは宇宙の誕生から地球の発生までを短時間で見せるもので、まさに自由研究にはピッタリだった。早速、のび太は良い世界を作ろうと神様になりきって、説明書通りに創世セットを作り始めるのだった・・。

声優・キャラクター
大山のぶ代、小原乃梨子、野村道子、肝付兼太、たてかべ和也、千々松幸子、中庸助、白川澄子、松原雅子、林原めぐみ、辻村真人、井上和彦、こおろぎさとみ、速水奨、玉川砂記子、村松康雄、大塚明夫、巴菁子、加藤治、稲葉実、山田ふしぎ

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

劇場版旧ドラ創世日記。のび太の地球観察日記。

旧ドラキャストの映画創世日記です。
今回はのび太が夏休みの自由研究で、ドラえもんの道具創世セットを使って地球を作り、その観察日記を付けようとするところから始まります。


終始創世セットを使い作られた地球の観察で、のび太達はそれを見守るというのが多いです。のび太やジャイアンスネ夫にそっくりな先祖が出てきたのは面白かった。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

エドモンド・ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」の系譜

2022/03/28 投稿

現代の視点で見ると

絵はひどいです
作画,画質,色などなど全てにおいてストレスになりますが,次第に慣れるレベルとも言えます。



ストーリーは電脳コイル「ダイチ、発毛ス」(ヒゲ回)と同じエドモンド・ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」をルーツとするものと思われます。(さらに元になった物語があるかも知れません・・・というか創造神の存在について考えればこのような話になるような気もしますが^^;)

かいつまんで言うと

のび太がドラえもんの道具で,太陽系を作る話です
ビッグバンから始まる壮大な物語です
途中人類が登場してから
歴史のポイントポイントでのび太に似た人物が登場するのは
冗長に感じると共に,別な宇宙の話なのにのび太のご先祖様を見ているような錯覚に陥りました。

最終的には{netabare}
世界大戦が起こりそうになるのを,驚きの方法で回避してめでたしめでたし,{/netabare}となります。



本作の評価ポイントとしては

1995年に宇宙の創造に関する哲学的なテーマをドラえもんというプラットフォームで展開したこと。

エドモンド・ハミルトン「フェッセンデンの宇宙」をフォローしたこと。

1995年(平成7年)当時の文化が映像中に見られること
(町の書店,のび太の家,カセットテープなどなど)

海援隊の「贈る言葉」以外の曲を聴くことができること

これらに興味があるのであれば,見てみるのも悪くは無いかも知れません。


あと,個人的にはエンディングの絵日記は高評価です。
若干,作中ののび太,しづかちゃん,ジャイアン,スネ夫の関係と違ったリアルな小学生の人間関係っぽい雰囲気が感じられる点が特にお気に入りです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 7

ちあき さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

ドラえもんのアニメ映画では、武田鉄矢氏が手掛ける歌がとても印象的で、作品の良さを更に引き立ててくれます。本作では「さよならにさよなら」

投稿 : 2025/03/08
♥ : 3

73.1 4 文明アニメランキング4位
羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来(アニメ映画)

2020年11月7日
★★★★☆ 3.9 (48)
205人が棚に入れました
人間たちの自然破壊により、多くの妖精たちが居場所を失っていた。森が開発され、居場所を失った黒猫の妖精シャオヘイ。そこに手を差し伸べたのは同じ妖精のフーシーだった。フーシーはシャオヘイを仲間に加え、住処である人里から遠く離れた島へと案内する。その島に、人間でありながら最強の執行人ムゲンが現れる。フーシーたちの不穏な動きを察知し、捕えにきたのだ。戦いの中、シャオヘイはムゲンに捕まってしまう。

声優・キャラクター
花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏
ネタバレ

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ぶっちぎり!噂通りのすんげぇ奴。ただ、昨今の作画アニメと同じ弱味が…。

 噂には聞いていたが、確かに作画はすんげぇぞ!こいつぁ。アクションのアニメショーンだけでなく、猫の動きの可愛さ一つ一つ、雰囲気まで伝わってくる背景美術、スッキリしつつも親しみ易いキャラデザ、全ての面でトンデモないレベルに至っている。


最後まで息切れせずにこのクオリティーで描ききっているだけで賛辞を贈りたくなるには充分である。ただ、それだけではアニメーションが凄いのであってアニメ作品として凄いわけではない。


本作はハッキリ言ってXメンです。これだけでわかる人なら、あ~そう言う話ねってわかったと思います(子細を書いちゃうとネタバレなのでお察しを)。


別によくある話なのが悪いとは言いません。語り口にキャラ同士の絆をいかに見せるか?、即ち演出の上手さは次第でいくらでも面白くなりえますから。


本作は沢山キャラが出ますが、正直重要キャラはシャオヘイ、ムゲン、フースーだけで他はイマイチ薄い。


シャオヘイとムゲンの旅も、ムゲンのクールキャラのせいでイマイチ心通わす感じや、ムゲンの立ち位置を掘り下げたりするのに弱い。


どうせなら、もう一人、二人の間を繋げるムゲンの弟子でシャオヘイより少し年上な人間の女の子キャラを出したほうが良かったかなぁ~という気もします。フースーとムゲンの繋がりも深めたほうがより必要だったかと。二人に繋がりがあるばこそ、よりバトルに重味がつきますし。


{netabare} 最後の別れのシーンも涙でお別れじゃ流石に泣かせ推しすぎてかえって泣けない感じでした。本作は正直ムゲンの話のように思えたし、実は一番救われるべきなキャラは彼だったと思います。{/netabare}


{netabare} 何も言わずに去ろうとするムゲンの元にシャオヘイが追っていって手を繋ぐ{/netabare}


{netabare}涙を見せまいとするムゲンとシャオヘイの笑顔{/netabare}


{netabare}二人の後ろ姿{/netabare}



{netabare}こちらに向かって手を振るシャオヘイ{/netabare}


{netabare}そこにタイトルがバーン{/netabare}



{netabare}そして白画面に「ぼくが選ぶ未来」{/netabare}って感じ締めた方がえがったかなぁ~なんて妄想しちゃいました。


本作に限らず昨今の作画やビジュアルがやたら誉められる作品は、一番肝心のキャラの感情やストーリーに乗せること、演出における引き算のセンスのよさ、といった目に見えないが必要不可欠な部分がイマイチ弱い傾向にがある気がします。


正味な話、そこさえ良ければ多少作画が貧弱でも問題ないんですよね、一番良いのは両方が揃ってることですが。私はあくまで、脚本や演出こそ物語を見る快楽だと思うので、そこが評価のポイントになってしまいます。


故に本作はなかなか良い作品だと感心しましたが、感動はしませんでした。あと、花澤さんは残念ながらショタはあまり向いていらっしゃらない…。これが悠木さんだったらより好きになれたかもです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

2020年作画No.1

可愛いキャラデザでハートフル系ロードムービーかな?と思っていたら、異能アクションだった!さいこう!

巷でぽんぽこ×X-MENって言われてるの笑う

Flashと作画の使い分けが上手くて、作画カロリーコントロール的に今の日本にこれだけのものを作るのは不可能。
劇場業界輸入してくれて有難う。
鬼滅の刃見るならこっちも見とけって感じでした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 12

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

中国発、アクションファンタジーロードムービー

原題:罗小黑战记/luó xiǎo hēi zhàn ji
中読:ルオシャオヘイジャンジー
邦題:羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来
英題:The Legend of Hei
年度:2019年
製作:中国
監督:MTJJ (木頭)
時間:1:41:00


20210709 DVD / ブルーレイ発売決定!


20201114 MX4D にて鑑賞―――――――

チョー楽しい w

振動や上下動はもちろん突風から水しぶきまでw

もともと緩急素晴らしく作画と音響効果のタイミングばっちり!な作品、

なのでまるでジェットコースターでじっくり周回するが如き空間に酔いしれますね、

いやー面白かったw

MX4D での鑑賞ちょーおすすめします( ^ω^)




20201110 日本語吹替版鑑賞ーーーー

シャオヘイ超可愛い声、
ムゲンは粛々と低く置いていく発声意識す感、
私的脳内再生音声よりどのキャラも僅か一音高めの印象(花屋さんは逆に低め)かなぁ、
とはいえ流石名声優さん達、音響もガルパンなど手掛けた方の様子で良い仕上がり、
IMAX や4DX でも観たいですね( ^ω^)



以下、2019年原版鑑賞時評ーーーーー

追加上映が決まった際に公式より邦題の読みカナ「ロ・シャオヘイ・センキ」が発表されました。

主人公の名前が「小黒/シャオヘイ」です。

WEBアニメとして短編が数十話上がってますが粗別物、別次元の出来栄えとなってます。


2019年10月 ----------

「羅小黒戦記」二回目の鑑賞、

先月「白蛇:縁起」と一緒に観て衝撃を受け、短いスパンでの再鑑賞です。

物語、作画、音楽、全てにおいて緩急が素晴らしい!

物語は「平成たぬき合戦ぽんぽこ」風プロット、複雑ではないがしっかり熟考され隙無き構成と演出のロードムービー。

風背景は日本のTVアニメ名作劇場やジブリ初期の彩画を彷彿、場面構図も宮崎アニメのリスペクト鑑みました。

作画はシンプルで力強い線にベタ塗り、漫画チックですがおもいっきり動かすことで質感、体温感ずる描写に相成り、右から左から横長画面一杯を使い切って動き廻る動体に目が追い付かない程。

画面の真ん中だけ見てればキャラが勝手に寄って来て台詞でも説明してくれる日本のアニメとは一線を画すと今更乍ら認識。

モブがレゴブロックやドットゲームみたいだったのは愛嬌w

声優は皆気負わず抜けた感じがキャラ像にマッチ、小黒は可愛いく、無限カッコ良く、脇キャラもしっかり立ってます。

音楽は、喜怒哀楽軽重と入時機まで感情の起伏に的確成り。

全ての要素が高次元、シンプルなストーリーにライトでスピード感溢れる2D作画は日本のアニメファンにも充分受け入れられるでしょう。

粗となるなら「白蛇:縁起」同様に字幕がグーグル先生並みの面白翻訳だった位(結構気に入ってたりしますがw)


私的に、短いスパンで劇場に再度足を運んだ作品は平成以後では「幸福路上(幸福路のチー)」とこの「羅小黒戦記」のみ、
 

明るく、楽しく、熱く、泣けて、笑える、
素晴らしいアニメーション作品です。


-------------------

池袋では追加上映含め全席満席早めの完売御礼となった様でしたが、この度関西・京都出町座での上映が決まったそう(字幕も修正される様子)、他地域での上映も期待したいですね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 10
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