探検でロボットなアニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の探検でロボットな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月26日の時点で一番の探検でロボットなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.4 1 探検でロボットなアニメランキング1位
劇場版 メイドインアビス -深き魂の黎明-(アニメ映画)

2020年1月17日
★★★★★ 4.2 (535)
2331人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、森川智之、水瀬いのり

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「喜びしか知らぬ者に真の祈りは産まれません」。夢と祈り、その果てにあるものは…。

幕張でほぼ満員の中で鑑賞。流石は劇場版!なスーパークオリティーのかなり原作に忠実な映像化。故に原作の良いところも悪いとこも出てる。


原作の時点で思ったが、一番美味しいトロなエピソードになりそうだったのに、この幕切れは少々勿体無い。プルシュカの件もだが、単行本ならもう一冊、映画ならもう30分くらい尺が必要だったかな。


しかし、全体的にはやはり最高にサイコー!。特に戦闘シーンは、ちゃんと燃えるセットアップが出来てるからこそ超絶作画で上がる。


特典でミニカレンダーがもらえるとは豪華やし、EDはなんと表現していいか水墨画がヌルヌル動いてるような凄まじい出来映えで、これどうやって作ったのか撮影したかもよくわからぬ逸品だ。


原作ファンなら当然見に行くとして、アニメのみの人はまぁ言わなくてもわかってるだろうが覚悟して見るべし。


ボンドルドは、あたしの好きな「ガンソード」の鉤爪の男くらい好きな悪役なので、イッちゃってる悪役好きには見逃せない。


それにしても、結局ボンドルドの真意は明らかにならずで、その辺が後々きいてきそう。


次の2000年、祈手、お祈り骸骨、「喜びしか知らぬ者に真の祈りはうまれません」、祈る手の形な白笛、たぶんこれらはみんな繋がってるだろう。


さらに、ボンドルドのオブセッションが祈りなのは明らかだ。これらのことから彼は単なるマッドサイエンティストなんじゃなくて、大きな目的があってやってるうちにあんなことになっちゃったんじゃないかな?。大いなる絶望の果に、あんな存在になっちゃった…だったらより好きになっちゃう。


原作でたぶんその辺も今後明らかになって、ボンドルド倒しちゃったことに後悔、あるいは彼に対する気持ちがより複雑になりそう。


オススメ動画「カートリッジの作り方」、ワクワクさんとゴロリの有名動画のパロディー。ナナチ「こんなの作りたくないよ!だ」。


「メタルインアビス」、クソ映画界の雄メタルマンの博士とボンドルドの夢のマッドサイエンティストコラボ。「本当に申し訳ない」。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 52
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

冒険と探求を続けるための凄惨な儀式

【物語 4.0点】
R-15。地獄でなぜ悪い。“宿敵”ボンドルドとの対話と対立を軸に、
アビスの深層のヤバさと、冒険に深入りし過ぎた人間のヤバさが、さらに深化。
常識を越えた“探窟家”の価値観から受ける負荷に
精神が押し潰されそうになる試練の100分間。


【作画 4.5点】
R-15。グロくてなぜ悪い。出血、部位欠損だけじゃない。
排泄や、生物の体内組織漏出など、
見たくない物を見せ付けてくる作画は健在。

怖じ気づいた鑑賞者を引き止めるように披露される圧巻の自然背景描写。
だから冒険はやめられない。ズルいよ。


【声優 4.5点】
本作のキーとなるボンドルド役・森川 智之さんが
沈着冷静に優しい声色から滲む狂気を好演。

もう一人のキー、プルシュカ役は水瀬いのりさん。
主人公リコ役の富田 未優さんが原作読んでいる際、
いのりんボイスでプルシュカのシーンを
脳内再生していたという“意中”のキャストで相性良好。


【音楽 4.5点】
劇伴は引き続きケビン・ペンキン氏が
フィルムスコアリング(映像合わせて作曲する)による新規書き下ろしにより、
人知を越えた体験と価値観に直面した登場人物の割り切れない感情に、
弦楽や高音ボイスを駆使した繊細で複雑な旋律で肉薄。BGMもいよいよ深層突入。

ED主題歌のMYTH&ROID起用も本作やペンキン氏による劇伴の作風にマッチした適材適所。


【キャラ 4.5点】
ついにメインストーリーのド真ん中に躍り出た黎明卿ことボンドルド。
某“白笛”による“筋金入りのろくでなし”
との評判に違わぬキチガイぶりでスクリーンを制圧。{netabare}「愛です、愛ですよ」{/netabare}

彼に挑むリコ陣営。脚本のシリアス化を中和するように、
ナナチのモフモフに宿る和みパワーにすがるパターンが定着。


【感想】
引き続き原作未読のまま挑みましたが、私にとっては予想通り、
本作は正義の主人公が悪のボンドルド卿をやっつける話ではなく、
リコの冒険心とボンドルドの探究心、
どちらがより強いのか、見方によっては、どちらがよりイカれているか、
さらなる深淵に挑む権利をかけた、ある種の儀式にも見えました。

泣ける展開もありましたが、私はTVアニメ最終話ほどは泣けませんでした。
TVアニメの時は探窟家に人生を無茶苦茶にされた人間の哀しみが伝わって来ましたが、
本劇場版に至っては、どーせ探窟家ってそうなんでしょ?
って感じで諦観。涙も涸れ果ててしまった感じでした。

決して主人公リコに全面的に共感して感情移入する物語じゃない。
作品傾向もさらに鮮明になって来たので、
私は一番人間らしさを残していると目している
ナナチのモフモフにしがみ付いて惨劇を眺めていました。

ただそのナナチですら確執や罪を越えて、冒険熱が再燃しつつある……。


そして発表されたシリーズ続編制作決定の報せ。

ええぃ、ここまで奥深くまで付いてきてしまったなら、もうヤケクソじゃ。
者共、地獄の底まで参りましょうぞ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

この恐ろしくも残酷な真実

 2020年最初に見た劇場アニメは、『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明』だぁ‼です。
 TVシリーズの続き、細かく言えば、最後に出てきたボンボルドの娘、新キャラ、プルシュカ登場この前年公開された「劇場版 総集編メイドインアビス 【後編】放浪する黄昏」の続きとなるのです。

{netabare}  前座アニメ、『マルルクちゃんの日常1』もなんだか和んだです。{/netabare}

 ナナチを加えて、次の旅へのリコとレグ、この先に待ち受けるのは、深界第五層、ナナチ、ミーティの宿敵となるボンボルドの本拠地なのです。
 第六層に進むには、そこにしかない侵入口、避けられないボンボルドの遭遇はいかにです。

 その前に出てくる美しい花畑にも、残酷?!な場面もあるので、キャラが可愛いのとは対象的な正にメイドインアビスだったです。これだけでは驚けないのが、この先なのです。

 意外な展開からのプルシュカとの出会い、ボンボルドとの遭遇、何かありそうだったです。
 思ったとおりになるです。ボンボルドの狙い、レグどうなっちゃうの?危ない!でしたです。
 プルシュカは純真な子供で、リコたちと仲良くなれるけど、この先の展開に私の頭の中は、超サイヤ人化したです。

 ボンボルドの非人道的な、善悪のかけらのない狂人性、「今日を生きる資格がない!」という憤りを感じたです。
 レグとボンボルドのバトルシーンは、正に大迫力必死だったです。

 明かされる白笛の謎、第六層に行くということ、ボンボルドという存在、プルシュカの運命、あまりにも残酷な真実を突きつけられ、この光景は目を背きたくなるほど、子供に見せられない内容だったです。
 白笛は、{netabare}ハガレンに例えると「賢者の石」に近いかもしれないです。終盤、新しい白笛ができたシーンあったですが、{/netabare}衝撃だった印象です。{netabare}(これは無残で、酷いと思えたです。){/netabare}(

 それらを乗り越えたとき、深海第六層の道が開けるのだろうか?要注目です。

 リコ、レグ、ナナチ、ボンボルド、プルシュカ各々、キャラとしての個性が強く出ていたお話だったと思うです。{netabare} 「to be continued」{/netabare}最後に出てきたこの文字、「私、気になります!」だったです。 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

71.6 2 探検でロボットなアニメランキング2位
映画ドラえもん のび太の月面探査記(アニメ映画)

2019年3月1日
★★★★☆ 3.8 (21)
104人が棚に入れました
国民的アニメ「ドラえもん」の長編劇場版シリーズ39作目。直木賞受賞作「鍵のない夢を見る」、ドラえもんのひみつ道具を各章のタイトルに起用した「凍りのくじら」などで知られる人気作家の辻村深月が、映画脚本に初挑戦し、月面を舞台にドラえもんとのび太たちの冒険を描いた。月面探査機がとらえた白い影がニュースとなり、それを「月のウサギだ」と主張したのび太は、周囲から笑われてしまう。そこで、ドラえもんのひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」を使い、月の裏側にウサギ王国を作ることにしたのび太。そんなある日、不思議な転校生の少年ルカが現れ、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことになるのだが……。監督は「映画ドラえもん」シリーズを手がけるのは3作目となる八鍬新之介。ゲスト声優に広瀬アリス、柳楽優弥、吉田鋼太郎ら。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

気球を使って宇宙にでるとは!流石ドラえもん!!考えつかなかった

  何となく見てきたです。毎年やっているなぁと思いながらも見てしまったです。

 ニュースで月の映像を見たのび太が月にウサギがいると信じることから、学校でバカにされドラえもんに泣きつくいつもらしいだったです。

{netabare} この先を見て、思い出す見たことがあったです。アニメでも原作でも見たことのあった異説倶楽部メンバーズバッチの登場!古井戸の先に地底世界があって地底人がいる設定!。(EDでも私が知っていた原作が出てきたです。)
 ここでは月のウサギにリメイクとオリジナルの話を織り交ぜた融合だったです。{/netabare}

 出会いがあって、友情があって、悪い奴が出てきて、めでたしになって、別れと感動があるです。毎回変わらない設定ではあるけど、まさにドラえもんの映画らしいといえば、らしいです。

 悪く言えば設定の使いまわしではあるけど、こんなリメイクも子供が見るにはいいかもしれないです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

月の異説が定説になる時

まさか二年連続の『ドラえもん』劇場鑑賞になるとは思っていませんでしたが、
脚本が直木賞作家・辻村 深月氏と言うことで今年も映画館に足を運びました。

辻村氏は兼々、文壇から漫画やアニメ、ゲーム等の趣味、
自著の映画化よりアニメ化の夢を公言して憚らない作家さん。

氏の著作は本屋大賞受賞作の『かがみの孤城』くらいしか、まともに購読したことがありませんが、
読むとなるほど、オタク世界で消費されたシナリオのトレンドは、
一通り押さえられており、その中二病は筋金入りのようでw

その手腕は、氏の原体験の一つ、藤子・F・不二雄原作作品でもある
本作脚本でも遺憾なく発揮されています。


『ドラえもん』も特に“大長編”ともなると、
大人の現実(リアル)世界と子供の夢の世界。その境界線を、ひみつの道具等を駆使して飛び越え、
如何に抵抗なく鑑賞者を夢世界へと旅立たせることができるのか。
プロット構築に意外とSFの力量が求められる印象。

その打開策として本作では、原案が原作コミックから発掘して来た、
ひみつ道具「異説クラブメンバーズバッジ」
すなわち、この“異説”は“定説”であると決めた事柄を、
バッジを付けたメンバーだけが真実として知覚共有できる道具。

道具を使用して共有した「月にはウサギが棲んでいる」などと言う異説仮想ファンタジーへのジャンプ。
これらの仮想体験を、本物のSF世界、未知との遭遇に向けた準備運動として効果的に活用。
身近な遊びから世界の命運を左右する一大事へ……
と言う“大長編”の王道が着実に整備されていきます。


ガリレオの地動説も、異説として異端視されて来た。
世界は異説が切り開いて来たのだ。

ドラえもんに代弁させた、夢見る子供に対する白眼視への牽制も十八番で、
次代の夢追い人(中二病患者w)育成もすこぶる順調です。


声にうるさい大きなお友達にとっては、相変わらず、
実力のある声優と、重要どころにキャスティングされたゲストとの落差で、
夢から醒めるリスクはあるもののw

概ね楽しい夢旅行を満喫できるステキな“大長編”だったと思います。


また、今回アニメ映画脚本で一線を越えた、辻村氏については、
今後も二次元世界に出没する可能性があると思うので、
引き続きマークしておきたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11
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