たナか さんの感想・評価
4.1
ジーサン&パンツァー
ディズニープラス。
原作準拠の映画版にアニオリを足した二部構成。
前半の怒涛の面白さがガクッと落ちる後半の謎。wiki見て納得。
胸糞エログロ皆無なので安心だが逆に言えば尖った厨二感は全くない。
・「悪魔の王子編」(第1話 - 第6話)物語5
ほぼ原作準拠。原作はDB終了後に自分が好きなものを詰め込んだ趣味丸出し作品。漫画家の前にミリタリーイラストも手がける一流のプロモデラーでもあった鳥山氏による立体映えするメカの数々がグリグリと動く様子を堪能出来る至福の一品。メカ好きなら必見。
めいいっぱいの「そうそうこれこれ」ってな少年漫画のお約束を詰め込んだ「ぼくのかんがえたさいきょうの少年マンガ」なので女性キャラがマジでいない。カッコいいメカとカッコいいジジイのみ。高品質CGの違和感ない作画の恩恵を活かした膨大なカット数でテンポ良く自在なアングルで見せてくれる。
おっさんが見れば目新しさは皆無の全部見たやつばかりで思った通りにそのまま話が進む「先がァ読めるぞォー」ではあるがイイものは何回みてもイイ。前振りも配置も匂わせも完璧。アニメを見ただけでも原作の省略技術の巧さを感じられる。話運びが強引っちゃ強引なのだが全く嫌味がない。上手い。
リアリティラインの説明が不要なグレイトすぎるキャラデザインや、360度見回しても破綻してないどころかどこから見てもカッコいいメカの数々に改めて痺れる。偉大。あまりにも偉大な存在。
「天使の勇者編」(第7話 - 第13話)物語2.5
女性キャラでテコ入れかと思えばアニオリだった。怒涛の勢いで駆け抜け綺麗に終わった前半と違ってあからさまにダレてくる。いつもの深夜アニメレベルでセリフに頼りすぎなので、完全に格の違いが透けて見える蛇足感。見ている間マジで不思議でしかたなかった。これもテコ入れとか引き伸ばし?って思ってたらそもそも原作に無かったとわかって納得。スタッフは悪くない。企画が悪い。誰がやっても蛇足。
作画品質は前半同様文句なしだが、コンテの元ネタとなる原作がないゆえの演出の凡庸さは隠せてなかった。後半で良かった点として挟撃時に後方の部隊が射線を避けた描写。あそこは素直に感心した。予算無いTVだとわざわざやらないよねえ。
前半は最高。後半はファンムービーだと思えばアリ。