巫女で戦いなTVアニメ動画ランキング 8

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月08日の時点で一番の巫女で戦いなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.2 1 巫女で戦いなアニメランキング1位
STAR DRIVER輝きのタクト-スタードライバー(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (937)
5123人が棚に入れました
日本南方に浮かぶ島・南十字島。ある夜、島の海辺にツナシ・タクトという少年が流れ着く。本土から身一つで泳いできたタクトは島の学校・南十字学園高等部へ入学し、その明るく前向きな性格で、アゲマキ・ワコやシンドウ・スガタら学園の生徒たちと交流を深めていく。だが学園の地下には、「サイバディ」と呼ばれる人型の巨大な像が多数眠っており、生徒たちはそれぞれサイバディにまつわる秘密を抱えていた。そしてそれは、タクト自身も例外ではなく…。
ネタバレ

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

σ(o・ω・o)のスタドラ愛は本物のようです。(さらにさらに追記あり)

【はじめに】
 一部で評価が突出して高いものの、
 全体的に見れば「ネタアニメ」的に認知されているのかな?。
 かく言う自分も、はじめてこの作品に触れた時は
 「何だコレは!?wwww」的に軽く見ていましたが、
 見れば見るほど惹きこまれてさらに見たくなる・・という謎の中毒性。。
 結論としては自分がアニメに求めているものが
 ほぼすべて詰まった素晴らしい作品だったことに最近気付いてきました。
 ということで、気合を入れてレビュー全書き直しです^^。


【ジャンル】
 まず最初に、このアニメのジャンルは何だろう?って考えてみましたが
 「学園もの」
 コレが自分的には一番しっくりきます。自分が一番好きなジャンルかもです。
 えっ?ロボットものなんじゃないの?って未見の方は思うかもしれませんが、
 ロボットはおまけ要素だと思います。
 なんというか、ロボットというよりは
 そのキャラの現実世界の延長線上にあるものが具現化されたもの?
 ・・みたいな感じのものだと自分は思っています。

 こういった代替のものを使って表現されているものとしては
 演劇部による演劇や、某キャラが語り聞かせる物語、もそうですね。
 物語の核心を”別のカタチ”をとって抽象的に示唆しているのかな?。
 謎めいた表現っぽく感じられて、好奇心そそられますね。


【印象的な言葉】
 あとこの作品には忘れようとしても忘れられない「印象的な言葉」が多々あります!。
 全部は書ききれないし、ネタバレにもなってしまうので、いくつかだけ紹介します。
①「銀河美少年」
 美少年なんて言葉を聞いたのはパタリロ以来ですw。それに「銀河」をくっつけるなんてw。
②「アプリボワゼ」
 ずっと造語だと思っていたのですが、ちゃんと意味があったのですね!。
 『星の王子様』という本を読めばわかるそうです(自分は未読ですがいつか読みたい)。
   {netabare} “きずなをむすぶ”、”関係を築く”、”能動的に仲良くなろうと働きかけること” {/netabare}
  他にも解釈はたくさんあるのでしょうが、とても美しい言葉の響きだと思います。
③「やりたいこととやるべきことが{netabare} 一致する時、セカイの声が聞こえる {/netabare}」
 これ、すごくグッときた言葉ですっ。σ(o・ω・o)がタクト君を好きな理由の1つでもあります。
④「何が○○○○○だ、○○○○○○」
 すごくツボに入った言葉でした。いろんな捉え方のできる素晴らしいセリフだと思います。


【登場キャラ+声優さん】
 自分がアニメ作品を好きになれるかどうかの1つ目安として、
 ”どれだけ好きなキャラがいるか?”というのをいつも考えるのですが、
 本作でもほぼ全員好きになってしまいました。
 本作は”かなり登場人物が多い作品”と言っていいんじゃないかな?。
 ・・正直、細かいところは今でも全部覚えきれてない部分もありますが(名前や担当声優さんとか)。
 特筆すべきは「どのキャラもすごくキャラが立っているのに全くイヤミがない!」というところです!。

 全員は書ききれない(全員書きたいが)ので、自分が特に惹かれたキャラを数人だけ紹介します。
①主人公
 このキャラに出会ってはじめて声優の宮野さんのことを知り、どちらも好きになりました。
 主人公のことは、とにかく本編をみて感じ取ってください^^。
 宮野さんって演じるキャラの年齢や性格とかをホントに上手く意識して演じられてると思います。
 あと、ファンや視聴者に対するサービス精神が群を抜いて素晴らしいと思いました!!。
②おとな銀行頭取
 物語全体の中で、すごく重要な位置にいるキャラだと思います。
③保健の先生
 完全におバカなネタキャラですよね。でもそこがいい!^^。


【挿入歌、OP/ED曲】
①サカナちゃんの歌
 四方の巫女の歌はどれも素晴らしく、一般的なキャラソンの枠にはとても納まりきりません!。
 中でも気多の巫女(戸松遥さん)の歌「モノクローム」は最高ですね♪。
 吸込まれるように神秘的な歌声だと思います。
 この曲のおかげ(せい)で本作を好きになったともいえます!!。
 また、サカナちゃんの語りに耳を傾けるヘッドの姿も印象的でした。
①1クール目のED曲
 同立の1位で、9nine「Cross Over」がハズせません。
 何気なくEDに流れてくる主人公3人の仕草とこの歌声、歌詞。
 気付くと、この曲のせい(おかげ)で本作を好きになっていました。


【演出・その他】
・全体的にテンポがよくて、キャラの描写が明るい(性格的に)。
 適度なデフォルメ描写、言葉選びや、間のとり方等も絶妙です^^。
・”お色気の表現”がお洒落で素晴らしい!!。
 BGMだったり、声優さんの熱演だったり、シチェーションの妙だったり、間接的な映像だったり・・
 ワコの妄想だったり^^、
 想像をかきたてることで、よりいっそう臨場感を高めていますよね。


【背景の描写】
 背景の描写、素晴らしいですね。
 星空に流れ星が流れるところなんて、ワクワクさせられてしまいます。^ヾヾ☆ヾ
 他にも海面の水のゆらぎ、夕日に照らされる木々やその他もろもろ。
 舞台が南の島でホントによかったです!。
 そういえばつい最近、田舎の描写が素晴らしい某アニメ作品がありましたよね。
 それに通じるものがあるんじゃないかな?って自分は思ってるのん。
 後の”本作の劇場版”で都会が背景になったのを見た時、正直自分にとっては魅力が激減しました><。
 やっぱ南の島でこそ見れる自然あふれる風景、
 澄んだ空気でなければ決して見ることができない、目を奪われるほど美しい星空(ゼロ時間の星空にも通じてると思う)。
 これは本作の大きな特徴の1つだと思っています。


【ヘッドの描く絵】
 寮に飾られているあの絵、素敵だなあ。描いてる人の感情まで映し込まれている気がします。
 うちの部屋にも飾りたいなあ。


【結論】
 気合入れて全文書き直したのに、ぜんぜんまったく書ききれていませんっ><。
 とにかく書ききれないほど、この作品はいろんな輝きに満ち溢れています!。
 1度見ただけではなかなか見えてこなかったり、
 時間が経って改めて見ると全く違う見え方をしたりする作品だと思います。
 とにかく現時点での”自分のお気に入り”、”人へのオススメ”
 ともにNo.1の作品なのです☆。

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※懲りずに早くも追記。。

【全25話】
 「イタいw」「馬鹿馬鹿しいw」「くだらないw」「どうかしてるw」「ネタアニメ」
 いろいろ評される本作ですが、どの言葉も実際その通りなんですよねww。
 でもほんのちょっと角度を変えたら、それがすごく魅力的に映る”稀な作品”なのだと思います。
 間違いなく”人を選ぶ作品”ですが、でもやっぱり多くの人にこの作品の良さを知ってもらいたいです^^。

 自分にとっては他作では替わりのできない”かけがえのない傑作”だと思っています。
 1話から25話まで全話が素晴らしい出来で、それぞれに意味がありつながっています。
 (・・あ、劇場版はなかったことにしてる自分です)。


【キャラへの思い入れ追記】
 タクトくんの幼馴染2人、これは欠かせません><。あの話が一番好きかもです。


【結末】
 ワコのモノローグで締めくくられる本作ですが、自分にとっては最高のエンディングでした!!。
 {netabare} 2人の間でどちらも選べず、どっちつかずで残念だったとガッカリされる方も多いようですが、
3人にとっては、まだまだこれから物語が続いていくわけですから、こういう形がベストだったと思います。
それに作品が終わってしまってからも、視聴者に妄想する楽しみを残しておいてくれるなんて、
なんともうれしい最後の贈り物だったと思っています^^。 {/netabare}


【タクトくんの第一フェーズ】
 ワコのモノローグで語られます。これはぜひぜひ実際に本編見てから聞いてほしいですね(∩.∩)。

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※またまた追記><。

【魅力】
やっぱり最高の作品です!。何周でも観られます。というか見る度に理解が深まって愛着が倍増します。
登場キャラそれぞれの人間性がとても魅力的なんです。
「秘めた想い」「ふと見せる表情」「負けを認められる潔さ」「秘めた優しさ」etc,
ぜひぜひ、作品を見て感じてほしいです。


【3人という関係】
主人公組はもちろんですが、他にもいろんな組み合わせの”3人という関係”が物語の中に多々出てきます。
同じ3人でも、その関係のカタチはいろいろさまざまでその対比がとても面白い(興味深い)です。


【デザインや色使い】
キャラデザインは自分にとっては満点です!。感情の微妙な変化まで、すごく巧みに表現しています。
色はありとあらゆる色彩すべて使ってるんじゃないかな?。
でもそれぞれの色が主張しすぎず見事にやさしく調和しています。
野球エピソードの色使いが特によかった。


【やっぱりキャラが好き^^】
(スガタ)優しく見守る笑顔が最高です。
(演劇部部長)7話でタクトに言った言葉が強く強く印象に残ってます。
(ヘッド)憎めない人だし、やっぱり魅力あふれる人だなあ。
     マスクの三角目と口元だけ見てるとシャアに見えてくるww。
(リョウスケさん)若い時のエピソードにグッときました。
(マリノ )呪文のセリフと、野球のシーンがお気に入り。
(ケイト)カラオケシーンは誰もが魅了されましたよね^^。
     あと、野球のシーンも超お気に入りです♪。
(ベニオ)超絶好きなキャラのうちの1人です。主役回が特によかった。
(ホンダ・ジョージ)12話、最高に((o・д・)bグッジョブ♪。
          顔アップのデフォルメ目が最高でしたっ。
(サカナちゃん)天使です^^。
(ハナ)実はかなり好きなキャラです!。声もいい演技だったと思います。
(ナツオ)タクトの○○ですよね。笑顔とあのセリフが最高でした。

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※またまたまた追記。。

【五十嵐さんx榎戸さん対談記事読んで】
対談形式で、作品に込められたテーマが語られていて、
あそこのこれはこういうことでって、ちょっとだけ明かしてくれてとても感動しました。
「タクトは1度、○○している」
なるほどー、たしかにたしかに^^。これすっごく大事なポイントですよね。
「この物語は主人公が○○○○○○に○○○○○○○○○もらうまでの物語」
って語ってたことに、なるほどー、そうそうそう^^。って感激。

【何周も見てさらに追記】
もう何周も見てるんですが、ホント1話1話、最初の1コマから最後の1コマまで、
ちょっと目を離したら見落としてしまいそうなところに
フッと各キャラの心情描写が描かれていたりして、
後で繰り返し見る事でそれらの理由が徐々に理解できて、それらがつながって、
その想いの強さだったり深い心情に、すごくすごく満足感が満たされるんです!!。

なんというか、1つの長編映画を見てるような気分にさせてくれる作品だなあ。
やはり現時点で自分の中で「最高傑作な作品」なのです^^。

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※またまたまたまた追記。。

★最も好きな回は?
はい。正直いって全部です!。全部の回が1位といってもいい。順番なんて意味がありません!!。
しかし、その中でも特に!というのをあげてみます。
①第16話「タクトの○○○」:
 幼なじみとのエピソードが描かれるこの回が一番好きかもです。
①第22話「神話前夜」:
 素晴らしいタイトル^^。物語の核心に触れるエピソードでしたね。
①第19話「3人の日曜日」:
 タクトとスガタの優しさがあふれ出てる回。2人がいかにワコのことを大切に想っているか、またワコがどれだけ2人のことを想っているかがにじみ出ています。
①第8話「いつだって流星のように」:
タクトとスガタのぶつかり合いですね。最後のゼロ時間の雲が○○○演出は2人の心を同時にあらわしていて、ほんとうに素晴らしかった!。
①第21話「リビドーなお年頃」:
 最期のワンシーンでワタナベカナコがシモーヌに言った言葉が最高にシビれます!。かっこいい!!。
 σ(o・ω・o)もそういう本当に強い人間になれたらなって思いました。
①第12話「ガラス越しのキス」:
 最期のシーンでワタナベカナコがポロッと自分自身に言い聞かせる言葉が、もうたまりませんでした!。これは反則レベルでキュンときました^^。


★タクトと宮野さん
レビューを追記すれば追記するほど、再視聴を繰り返せば繰り返すほど、
タクト役が宮野さんで本当によかったと思ってしまいます。
・・というか宮野さんじゃなかったらこんなに本作を好きになることはなかっただろうし、
繰り返しみることもできないでしょう(何度も見ると飽きてしまって)。
何回もみてストーリー展開わかってるハズなのに、
何度見ても(さすがに連続周回は飽きるので、1周したらしばらく時間おいて)
新たな新鮮な気持ちで何かしらの驚きと喜びを感じてしまうのです。
他作品でも「変態役をやらせたら右にでる者はいない!」という意見をよくみかけますよね。
実際σ(o・ω・o)も以前からそう思ってたし、それはそれでいつもほんと期待してるし楽しませてもらってます。
しかし!、自分が思う宮野さんの神髄は、なんといっても「ポジティブな精神」を
キャラに吹き込むことだと思うのです。そして、それはまさにタクト君の第一フェーズに通じる
ものがどこかあると思います。
あ、そうか!。宮野さんはタクト君と同じ第一フェーズをきっと持ってるんだと思います!。
いまこうやって書いてて初めて納得しました^^。


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※さらにさらに追記。

8か月ぶりのレビュー追記です^^。
・・よく8か月も追記せずに我慢できたなと自分をほめてあげたいくらいw。

・・何回も再視聴していますが
「飽きてしまわないか??」という以前からのσ(o・ω・o)自身の心配をも跳ね返して
毎回毎回そのクオリティーの高さに酔いしれてしまうんです・・。

このサイトではあまりレビューが上がってこないですよね・・(寂)。

そりゃあ、放送当時はかなり話題になってましたが
それももう何年も前の話だし
最近アニメを観始めた方にとっては
まず知る機会もそんなにない作品なのかな??って
少し勿体ない気がしてしまいます。

あと、”本作が誤解されやすい要素”として

「よくあるハーレム作品じゃないの?」

ってのが危惧されるのですが
自分にとってはまったくそれはあてはまりません!!。

・・だって”魅力ある人物”に多くの異性が惹かれてしまうのは
ごくごく当然のことであるし
本作はそういった”主人公の魅力”がしっかり描かれ演技された作品であることを
納得させられてしまったからです!!。

主人公以外の全ての登場人物も
それぞれに”それぞれの輝き”(それぞれの銀河の綺羅星)
を見せてくれる他にはなかなか見られない素晴らしい作品ですので
何かの機会があればぜひ試しに観てみてほしい作品なのであります。

自分にとっては本作が”何より人に薦めたい作品”なのです!!!。

追伸:最近SHIROBAKOの影響を受けて本作の原画集を購入しました!。

改めて本作を作り上げてくださった全てのスタッフ様、アニメーター様、その他もろもろの方々に

感謝感謝なのですペコリ(o_ _)o))。


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放送開始、祝10周年!・・とかで何かお祝いみたいなのないかな~?と思っていましたが
まさかの緊急事態宣言が発令される現在の情勢・・。

こんな厳しい現実の中ですが
自分は本作をまたまた再視聴し、結果、たくさんの元気と喜びと勇気をいただきました!。


さすがにもう飽きて観れないんじゃないか・・と毎回おそるおそる再視聴開始するのですが
不思議なことに、観れば観るほどさらに好きにさせられてしまいます!。いまだに発見も^^。
そしてまた追記したくなってしまいましたw。


実は数か月前にTVを買い換えました。4K対応でそこそこの画面サイズです。
ということで、今回は今までの視聴よりも大きいサイズ・高精細な画面での視聴でした。
所有BD BOXのフルハイビジョンの映像が最大限発揮されていて
画面から伝わる構図や動き・発色の素晴らしさ等が何倍にも倍増しまくりました!!。

自分は画質至上主義ではありませんが
できればやはり本作は大画面・高解像度で観てもらったほうが
より伝わるものが大きいと確信しました^^。


本作の絵の構図、ホント素晴らしいです!。

あと、手書きとCGも絶妙にいいとこどりで融合してると感じます♪。
キャラクターはしっかり手書きで
でも水面のゆらぎやゼロ時間に入る直前のシーンなど、目を奪われます^^。

あと、やっぱ夕日の輝きの美しさと輝きの強さ・やさしさです!!。


ストーリーの状況や謎のほのめかしも
キャラ同士の自然な会話で見事に成立させている。


ワンパターンとよく評される序盤の戦闘シーンも
実は毎回バリエーション違いの工夫がすごいですよね!
戦闘から帰ってきたドライバーに対するかけあいも最高!。


あと、次回予告のバリエーション工夫!!!。
これはエウレカセブンTV版でも感心した工夫でしたが
いろんなキャラを巧みに組み合わせて、感情芝居もしっかりつけている!。


あと、単純なパクりではなく、本気の素晴らしきオマージュリスペクトの数々!!。
本作の完全な一部として機能し、原作とはまた違った次元で昇華させている!!!。

わかりやすい例)
 ・ジョジョ  スタープラチナVSザ・ワールドのラストシーン
        ノトーリアスBIGほか
 ・ガンダム  シャアの名セリフ(○せてもらおうか(以下略))ほか
 ・Zガンダム  カミーユの名セリフ(○○○にはわからないよ)ほか
・マクロス  ブリタイの名セリフ(我々にも失われた○○が(以下略))ほか
        最終話のあの爆発シーン
        あのキスシーンでも一条君と○のシーン思い出すw
        喫茶店での夕日バックは一条君と○のシーン思い出す^^
 ・エヴァ   同一声優さんの名セリフ(○ってのはいいねえ(以下略))ほか


音楽・音に関してもこだわりがハンパないですよね!。
例のあの目覚まし時計の音が使われる場面の対(複数場面)。
水滴が一滴落ちるシーンの対(複数場面)。
BGMの音の差し引きが素晴らしい。無音込みで。


セリフも似たセリフを
影響された別キャラが違うシチュエーションで使う破壊力!!。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 59

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君の銀河は もう輝いている☆彡

2010年10月3日-2011年4月3日TV放送されたアニメ。全25話。
2010年9月3日 - 2011年12月2日全3巻全25話コミカライズや
2013年2月9日公開の「スタードライバー THE MOVIE」もある。
日曜夕方5時枠。大丈夫か?という内容のぶっとびアニメ☆

デザも含め可也濃いキャラが多数というより・・メインの
3人のうちの"主人公以外の2人だけが普通"っぽいキャラ。
その二人の空気の様な存在以外は濃い・・諄い・・痛い。
ところが何故が憎めない・・何ともいえない雰囲気の作風。

このアニメをどういう角度で見るか・・自由度は高い?!
ある程度アニメを見飽きる程視た人には嘲笑える内容?!
アニメにハマり始めた人にはインパクトある驚愕の作風?
真面目な人にはドン引きで「はぁ~??」ってかんじかな?

因みに・・可也色々なものがごちゃ混ぜで突っ込みどころ
が多いのは有名。新旧色々・・恐ろしいほど露骨なものも。

初出でキスした本来のヒロインが超影が薄々なのも・・w
劇中歌もどう判断すれば良いのか不明だけどこのアニメに
なら合ってるんだろうなwOP/EDほかもwBGMの曲も使い方も
結構好きだ・・凄くノリが良い☆スペースオペラも真青!
戦闘の作画は結構良い感じ。メカ系のギミックとか好み☆

キャラデザもメカデザもどっかで視たことあるけど最近に
しては少し個性があって面白い感じ。

下手に歌と戦闘との融合とか謳うアニメよりバランス良く
徹底したお馬鹿演出は下手なギャグやラブコメより笑える。

仮面だけで全てを伏せるとか思い出したw超個性的な色や
髪型をスルーするスキルは美少女アニメのキャラ判断材料?
隠す気無いだろwとか突っ込んだら負けの潔いアニメ☆彡


あらすじ。
快活な少年"ツナシ・タクト"は「青春を謳歌する」ため、本土
から日本列島の南に位置する"南十字島"の南十字学園高等部
に入学する為に島を訪れる。

どの位快活かというと・・フェリーに乗り遅れ・・無謀にも
泳いで島を渡ろうする程・・そしてあえなく力尽き南十字島
の海岸に漂着し海岸に倒れていたところを、島の住人である
シンドウ・スガタとその許嫁のアゲマキ・ワコに救助される
程に前のめり?前向きな性格。

その後、2人とは直ぐに友人となり、南十字学園高等部入学
初日もその明るく前向きな性格から、学園の面々ともすぐに
馴染み、学園生活は順調にスタートしたが・・・

この島にはある秘密があった。そして立入禁止の廃坑が・・

入学初日の夜、タクトは出入禁止と注意されてた廃坑跡へ
好奇心から潜入を試みるが・・そここそはサイバディが安置
されている地下遺跡への入口・・偶然にも巫女の1人である
ワコを拉致した綺羅星十字団のメンバーと鉢合わせ、タクト
も捕まってしまう・・・「イッツァ・ペーンチ…!」タクトは
未曾有の危機を乗り越えられるのか?

タクトは輝く「青春を謳歌する」事ができるのか?!

「アプリボワゼ!!」

「颯爽登場!銀河美少年、タウバーン!!」



多忙の為中盤以降視ていないが・・非常に癖になるアニメ。
此処のレビューを書くのに是非視ておきたいその結末・・

宮野真守さんと福山潤さんだけでお腹いっぱいだww
石田さんまでいるしw

1話目から再視聴したら序盤から綺羅☆全開で思い出し笑い
状態から抜けられないwww内容関係なく笑っちゃうしww

さぁ!祭りの時間だ!!wwwwww声優祭り凄すぎwww

2話目で演劇部のメンバーより存在感が薄いヒロインに涙。
それにしても・・絵がなくても台詞だけで吹くレベルww
こうゆうの絶対声優とかノリノリでやってそうで・・真顔
だとしても超笑えるけどw

5話とか悶絶☆真性だw1回目の視聴時は結構色物として視て
たので、派手なバカ演出の方に気を取られてたけど、案外と
物語自体も笑える事に改めて気付かされるw

バニシングエージ☆あのバーのシーンは大好物だ!キラ☆彡
音楽と何時もの面子が結構ツボ♪何ともいえない哀愁が♪

2クール目も意外と素直・・ラスボスは空気のままだし・・
この物語の傾向として捏ねくり返す気は無いのかも??

何処までも濃いキャラが多くビーチバレーで必死に燃える
巫女の一人は結局燃え損・・此処までは視ていた・・

展開は纏めで速く濃い感じだけど・・見慣れたというか・・
落ち着いてきて普通に感じるというか・・そろそろ何か・・
大きな笑・・大きな衝撃がほしいが・・水着の次は浴衣☆

18話此処から先は1回目の視聴は多忙のため視ていない・・
さて、転入生も追加され、此処に来て再度ケイトも絡む。

愈々ラスボスが覚醒める頃合いか? 綺羅星内部に色々な
動きや過去回想など・・20話まで真艫?な展開で・・逆に
色々考察してしまうけど・・少し期待外れ・・残念・・

23話。あれ?まさかのフェイント・・え?と思わせて・・
残り二話でどうするの?と思ったら確りラスボスが覚醒☆
このフェイントはちょっと意表を突かれた♪

残り二話も其の侭の鉄板の展開。

終わってみるとあっけない結末・・普通の物語として終焉。
総集編に新作カットを加えた劇場版があるが・・第二部を
期待させる内容なのかな・・一応視てみよう・・


企画から制作の段階で主人公に昇華した謎の美少年。
ツナシ・タクト    宮野真守

制作の段階で主人公から没落した名家の跡取り息子。
シンドウ・スガタ 福山潤/キング

スガタ専属の魅力向上員であり逆効果の萌えMOB。
スガタメ・タイガー  東山奈央
ヤマスガタ・ジャガー 牛田裕子

一般人だが演劇部部長だけあり・・主役級の少女。
エンドウ・サリナ   坂本真綾

存在自体がワコ以上に目立つキツネの様な動物。
副部長        田中冴樹
ワコの脇役仲間。時々ワコより目立ち控える少女。
マキナ・ルリ 加藤英美里

準主役級の筈が歌以外存在意義を失う薄幸の乙女達。
気多の巫女    戸松遥/サカナちゃん
アゲマキ・ワコ    早見沙織
ヨウ・ミズノ 日高里菜

校長。演劇部顧問
ウスイ・ケンゾウ 宝亀克寿

第2隊 バニシングエージ
ミヤビ・レイジ  石田彰 /ヘッド
カタシロ・リョウスケ 三木眞一郎/議長
ヨウ・マリノ  広橋涼  /マンティコール
ボウ・ツキヒコ  鈴村健一 /スティックスター
タクミ・タケオ  梶裕貴 / ソードスター
リョウ・ギンタ  木村良平 /キャメルスター

第3隊 ブーゲンビリア
ニチ・ケイト   小清水亜美 /イブローニュ
ヤノ・マミ 斎藤千和 /オンディーヌ

第4隊 おとな銀行
ワタナベ・カナコ  新名彩乃 /頭取
シモーヌ・アラゴン 竹達彩奈 /セレクタリー
ダイ・タカシ 赤羽根健治 /バンカー
アタリ・コウ 斎賀みつき /ニードルスター
ケイ・マドカ ゆかな /ウィンドウスター

第5隊 フィラメント
シナダ・ベニオ 千葉千恵巳 /スカーレットキス
ホンダ・ジョージ 高木俊 /レイジングブル
ゴウダ・テツヤ 杉山大 /スピードキッド

第6隊 科学ギルド
オカモト・ミドリ 桑島法子 /プロフェッサー・グリーン
シブヤ・ヒデキ 飛田展男 /プロフェッサー・シルバー

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

apprivoiser、あるいはapprivoisé

フリクリやトップをねらえ2やウテナなど好きだったので、それらを手掛けている榎戸洋司脚本の作品として視聴した。
作品としてのアクの強さとしてはそれら他作品に比べると薄いがこちらもやはりなかなか面白かった。キャラクターや展開に型に嵌まらない遊びがあり、隠喩的な表現を多用するところが榎戸作品に共通した好みなポイントだと思う。
個人的には特に8話までにたびたびあるキタの巫女の登場シーンが好きだった。キタの巫女の語る物語や、悲しげなメロディの歌とともに電気棺が駆動するあのモチーフの繰り返しが好きだった。類型した行為の反復と悲劇的なものとの取り合わせは宿命的な予感を起こし悲劇的アイロニーの効果をうまく生み出していた。

個人的につまらないと感じた点としては主人公であるタクトとワコについてのキャラクターが薄く他のキャラクターと比べ面白みの薄い点がある。
またラスボス的キャラクタの思想についてもありきたりの感は拭えなかった。
{netabare}
永遠の自己完結した過去への逃避を望むラスボスとそれとの決別をする主人公という構図はあまりにも擦られすぎていて面白みがない。
{/netabare}

【apprivoiserとは何か】
作中で多用される「apprivoiser」という語についていろいろ調べてみた。この単語はフランス語の言葉で、「星の王子さま」で象徴的に用いられた語彙のようだ。「apprivoiser」は日本語でぴったりと訳すことの難しい語のようだが、英語で言えば「tame(テイム)」で大雑把に言えば「飼い慣らす」、「自分のものにする」というような意味を持ち、動物とかに対してよく使われる。シェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」のフランスでのタイトルは「La Mégère apprivoisée」である。
apprivoiserは元を辿っていくとラテン語の「privatus」という語から派生しており、privateと同根だ。privateには「親密さ」を表すニュアンス(例えばプライベートな関係だ、と言うときのように)と「所有する」という権力関係のニュアンス(例えば私有地をprivate landと言うように)が共に感じられる言葉であるが、apprivoiserもそのようなところのある語のようだ。
「星の王子さま」において、この語は肯定的に用いられている。特に、「apprivoiserされる」ということの重要性が問われる。
王子と出会ったキツネは王子にapprivoiserされることを願う。このキツネは「大切なものは目に見えない」という有名な言葉を述べた重要人物だ。
王子はキツネとapprivoiserとはなんなのか問答する。apprivoiserとは、何かとつながりを作ること、紐で繋ぐこと、そしてそのつながりは、その者に対してかけた時間や労力によって生まれるのだということが語られる。キツネとの対話の中で王子は自分が星に残したバラにapprivoiserされていたことに気づく。自分がそのバラのために水をやり、風から守り、わがままを聞いたその時間と労力がバラを自分にとって大事なものにしたのだと気づく。apprivoiserされるとはだから受動的ではあるが能動的な行為なのだ。

このように自分を他人の所有物とみなすこと、誰かに尽くすことを肯定的に考えるのは、「僕は君のものだ=Je suis à toi」というような言葉を語ったり、パートナーにかしずくような恋愛をするフランス人らしい考えだと思う。フランス人にとっては「愛する」ということは「apprivoiserされる」ということ、つまり、手なづけられ、相手のものになり、相手のために尽くすことなのだ。

スガタのワコのための自己犠牲、ひがしの巫女のスガタへの献身、ルリの先輩に対するご飯作りや、タクトのワコへのプレゼント、「愛のために自らの身や労苦を相手に捧げる」ということはこの作品中で繰り返し描かれているモチーフである。
自分は過去には相手に隷属する行為は自らの責任を放棄することのように思えて嫌っていたのだが、本当に相手のことを思う、ということは人間関係を進める上ではどうもありきたりだが大事なことなのだとも思うときが最近は多く、その辺り見に摘まされる思いだった。

{netabare}
また、apprivoiserの文脈で言うと、本作のラスボスであるレイジはapprivoiserする者、つまり愛される者、他人を所有する者として描かれているのがわかる。
彼はカタシロの許嫁やキタの巫女やシンゴなどの愛を容易くものにした。彼を愛したものはそれぞれの仕方で所有物となり身を犠牲にした。(キタの巫女がカゴの中の鳥になったのが象徴的である。)一方で彼はapprivoiserされるもの、つまり自らを犠牲にして他者を愛する者ではなかった。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

68.5 2 巫女で戦いなアニメランキング2位
SAMURAI7_サムライセブン(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (332)
1962人が棚に入れました
人類は数々の大戦を経て、機械化文明と農耕文明が入り混じった混沌とした時代にあった。大戦が終了してしばらく後の事、コメの刈り取りの時期に現れては村を襲い、コメを略奪する野伏せり(のぶせり)を撃退すべく、神無(かんな)村は密かにサムライを雇う事を計画する。村の水分り(みくまり)の巫女であるキララは自ら願い出てサムライを探しに、都の虹雅渓(こうがきょう)へ出る。

高田屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰かが死ぬ、生きるために

機械と農業が混じった不思議な世界。長く続いた戦争でサムライ達はその身を機械に窶してまで戦い続けた。時代は移ろい商人の時代。野伏せりへと身を落としたサムライ達は生きるために村々を襲い、農民は生きるため侍を雇って野伏せりを追い払うことを決意する・・・
黒澤明監督の七人の侍が原作、原作視聴済みですが世界観を変えながら、かなり原作に沿った作りになっています。

※カッコ内は原作名。
文武両道のリーダー各、島田カンベエ(勘兵衛)
伊達男の槍使いシチロージ(七郎次)
双剣の達人キュウゾウ(久蔵)
サムライの心をもつ機械の元農民、キクチヨ(菊千代)
総髪の迷える若者、岡本カツシロウ(勝四郎)
機械のエキスパート林田ヘイハチ(平八)
大道芸に身をやつした片山ゴロベエ(五郎兵衛)

戦場で死ぬこと、主君のために死ぬこと。己の道を全うすること。生きること・・・
それぞれの7人のサムライの生き様、逝き様をその目に焼き付けてください。

「誰が先に死ぬか、それだけのことだ。生きてもらうぞもう少しだけな」
総毛立つとはこのことだ!!

天主(あまぬし)と農民、侍と機械。善悪のはっきりと分かれた勧善懲悪の世界感、日本人の米への憧れ、農耕文化。武士道。色んなものが詰まっていて本気でテンションがあがります。機械とサムライの世界で消え行く心が粋すぎる。ただし26話は少し長すぎる気も、原作+αの部分や戦いが始まるまではややだらける部分もありますが、それを補って余りあるスタイリッシュな殺陣は必見です。
七人の侍公開から50周年を記念して作られた本作。原作の映画界へ与えた衝撃を考えるとどれだけの重圧でしょうか。その分本作への意気込みを感じられます。

視聴した方にはぜひ聞いてみたい、貴方はどの逝き様に惚れますか?


***以下雑談


・・
・・・はい、そろそろ我慢できないので暴走します。
かっこええええええと叫び声あげたくなりますwww
単純に男として憧れる、切った張ったの大立ち回り。テンション上がらない筈が無い。逆に女性や海外の方はこの作品を見てどのような感想を持つのでしょうか。
原作は海外で絶大な人気と知名度を誇る作品。スピルバーグやジョージ・ルーカスさえ原作の影響を受けているといわれています。少なくともクールジャパンのイメージを広げてくれる、世界に誇る日本の文化として世界に発信できる作品ではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

セレナーデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アレンジ作品としての分別をキチンとわきまえた

かの名作をアニメ化したドサクサにアレンジもしてみましたよ。ということで、原作で食い足りなかった部分を何気に補ったりしてくれたのは、うれしいですね。原作では数人の侍の掘り下げがいまいちで、ちと歯ごたえに寂しいところがありましたが、こちらは2クール放映という尺に物言わせてしっかり熟成、バックボーンや性格の添加によりそれぞれのキャラに格差なく輝きを与えております。特に七郎次は{netabare}最後まで生き残ってた分{/netabare}、掘り下げが甘く影が薄くなっていましたが、本作ではなかなか隅に置けないヤツになってますね。おまけにどこか課長のような哀愁を漂わせていた風貌もどこへやら、見た目も中身もすっかり色男に。

もひとつうれしかったのは、戦に身を投じる侍たちの動機をいじらなかったこと。野伏せりの背景に権謀術数を絡ませて物語のスケールアップ化を図ってるんですが、そのスケールアップに引っ張られず、侍たちは「一村を救う」という目的をブレずに貫いて行動させています。変に「世界を救う」などと動機を肥大化させないことで、別作品と化す危険性や、卑小な一村に命を懸ける侍たちの崇高さや尊さを失う失態をしっかり避けれてるんですね。

あれやこれやのエピソードの追加で大胆に肉付けしたり、それこそキャラクターや世界観に冒険的な加工を施したりはしているものの、核となるプロットやキャラクターの基本的な行動原理は原作に忠実であろうという意思はしっかり感じられて、アレンジ作品としての分別をキチンとわきまえたシナリオコントロールとして大変よろしいものではないかと思います。

作画も悪くないですね。安定はしませんが、力の入ったときなんかは、切れのあるアクションやスピード感のある剣さばきを披露してます。肉体の機械化が浸透してる世界観を活かして、できるだけ血を描かずに済ませてるのはNHKらしい配慮です。

ただまあ、ネチっこい話をすると、勘兵衛らの活躍が世間から認知・評価されるというシナリオは、さっきの崇高さや尊さを削ってたような気がしないでもないですけどね。名声名誉に縁のない戦いだからこそ、エンディングで虚しさを秘めた余韻を呼ぶわけですから。まあ、さして後味に影響はなかったけども。

『SAMURAI7』、アレンジ作品としてオリジナルの名に恥じぬ、手堅く仕上がった良作でございました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

こめった さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

米が喰いたぁ〜い!!!

物語の内訳(平均計算:.2や.7までは切りさげ、.3~や.8~は切り上げ)
ストーリー:3.5/構成:3.0/世界観:4.0/キャラ:3.0/テーマ性:3.5
平均3.4、よって物語3.5

本作は黒澤明監督作品『7人の侍』の放映50周年を記念して作られた当該作品のオマージュである。『7人の侍』は冷戦期の構図である白黒方式で、勧善懲悪を是とする非常にシンプルなストーリーラインで究極なエンターテイメント作品とも言える作品である。そして、本作『SAMURAI 7』は基本的には勧善懲悪を踏襲しつつも、ソ連崩壊後の構図である相対化方式(アニメではガンダム以降、このような作品が増えた)も盛り込み(商人の存在など)、より現代的なテイストに仕上がっている。

念頭に置いている時代背景は、『7人の侍』では安土桃山時代だったのに対して、本作では元禄前後以降の江戸時代、刀ではなく算盤を重宝するようになった時代である。そのような時代のなかで、「武士道とは何か」という命題はとても映える。しかし、その中心となる(はずの)カツシロウの扱いは些か雑だったと思える。ただ「侍」の美学に魅せられ、戦の本質を知っていく過程しか描かれない。武士道とは死ぬことだ、生きることだ、みたいなセリフはあるけれど、表層だけで武士道の本質を突く表現はなかったように思える。『7人の侍』もだが、そもそも本作品は「農民のため」という下へのベクトルが強く働く作品である。しかし、武士道を語るとき「主君のため」という上へのベクトルがあって然るべきだろう。時代を江戸期にしたことで、「侍とは」、「武士道とは」とより哲学チックな描き方ができたはずだが、『7人の侍』のオマージュであるが故にそれも中途半端になってしまった。

{netabare} 物語の展開は『7人の侍』を踏襲する前半部分(侍集め、戦準備、野伏せりとの戦)は楽しめた。しかし、アニメオリジナルの後半部分に入った途端、その勢いも急激に衰えてしまった。特に、天主(前天主及びウキョウ)の有能説(実際にはまったくそんなことはない)、侍の機械化(最終決戦では多勢の機械に小数に人間で挑むが、人間がそれだけ戦えたら、そもそも機械化する必要ある?)、キララの恋模様などは残念の一言。{/netabare}

本作を見る時間あったら、『7人の侍』や『荒野の7人』、『スターウォーズ』なんかを見た方がいいんじゃないだろうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

71.9 3 巫女で戦いなアニメランキング3位
本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第3部(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (187)
734人が棚に入れました
誰もが本を読める世界へ 神殿の青色巫女見習いになったマインは、ルッツやトゥーリ、孤児院の子供たちと共に、子供用の聖典絵本を作った。 マインの本への情熱は高まるばかり。ヨハンやハイディにグーテンベルクの称号を与え、次なる目標・活版印刷を目指す。 だが、そんなマインの行く手に暗雲が立ちこめる。 強大な魔力と不思議な知識をもつマインに利用価値を見出した貴族や、マインに恨みをもつ貴族が、マインを密かに狙っていたのだ。 安全のため、マインには護衛騎士がつくことになった。 さらに、フェルディナンドはマインに、貴族であるカルステッドの養女になるようにと命ずる。 それはマインの身を守るための命令だったが、大切な家族と離れたくないマインは受け入れることができない。 そんな中、マインの家族に新しい命が誕生する。 エーファがカミルを出産。マインは姉となったのだ。 そして、神殿では身食いの捨て子、ディルクを育てることに。側仕え見習いのデリアはディルクを家族同然に可愛がるようになる。 守りたいものが増える中、マインを狙う魔の手はすぐ近くまで迫っていた。 マインはどうなってしまうのか!?


声優・キャラクター
マイン:井口裕香
フェルディナンド:速水奨
ジルヴェスター:井上和彦
カルステッド:森川智之
ダームエル:梅原裕一郎
ルッツ:田村睦心
ベンノ:子安武人
トゥーリ:中島愛
ギュンター:小山剛志
エーファ:折笠富美子
オットー:日野聡
コリンナ:衣川里佳
マルク:前野智昭
フリーダ:内田彩
ギル:三瓶由布子
フラン:狩野翔
デリア:都丸ちよ
ロジーナ:鈴木みのり
ヴィルマ:安野希世乃
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

アニメとしては区切りかな

The story to be told is overということはこれで終わらせるのかな。
to be continuedて出たからどうかな?

自分の強大な力でもって下剋上できそうな気もするけど、時代のせいか身分や権力者の後ろ盾がないとダメってのは難しい。

新しく弟ができたり、孤児を育てたり。新たに絵本を開発すべく絵具開発など、まったりした時間が流れつつも、毎回悪巧みしている神殿長が…。
愛人なんて馬鹿な考えをまんまと利用されてしまって。
{netabare}お守りのおかげで養子縁組という後ろ盾を得てなんとか逆転。{/netabare}

{netabare}ラストの家族の別れは本当に切ない。領主様も上級貴族の娘にするからって容赦ない。仕方ないけど。{/netabare}思わず涙が出てしまった。
家族愛が好きなんです。

最終回前までは流して見る感じだったけど、最後は涙腺が緩い自分に刺さってしまった。ただ、キャラクターが多すぎて時折、誰だったか把握できてないのが玉に瑕。


OP
あの日のことば 東山奈央
ED
言葉にできない 坂本真綾
OPの作詞は藤原さくら。良い感じの歌詞と思います。OPで間を持たせるのって難しいのか走らせちゃうよね笑。
EDは作詞・作曲も坂本真綾さん。出産おめでとうございます。
映像は本・印刷技術の発達を時系列ごとに。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第二十七章『冬の始まり』
秋の終わり。マインは聖典絵本を量産して売り出したり、鍛冶職人見習いのヨハンにパトロンになって欲しいと頼まれたり、次の目標へ向けて精力的に本作りに取り組んでいた。だがそんな中、インク協会会長のヴォルフが、マインのことをかぎ回っていることがわかる。マインはベンノからある事を提案されるのだが……。

第二十八章『冬籠もりと今後の話』
神殿で、冬籠もりをすることになったマイン。だが、早々にホームシックになってしまう。さらに、ベンノとフェルディナンド、カルステッドとの会談では、ヴォルフが危険な人物で貴族とも繋がりがあることが判明。不思議な知識と強大な魔力を持つマインは、貴族たちからも狙われる存在だったのだ。危険を回避するためにフェルディナンドが下した決断とは!?

第二十九章『奉納式と春の訪れ』
マインの護衛として騎士のダームエルがつくことになった。おかげで出歩くことができるようになったマインは、図書室に行けると大喜び。奉納式を行ない、小聖杯に魔力を満たす職務を果たしながらも、下町へヨハンに注文していた品を受けとりに行く等、本作りへの情熱は失わない。そして春が近づき、家に帰れる日を心待ちにするマイン。だが、そんなマインに残酷な事実が告げられる。

第三十章『祈念式』
祈念式へ向かうことになったマインたち。そこへ、ジルヴェスターという青色神官が現れる。自由奔放なジルヴェスターにからかわれ、戸惑うマイン。ジルヴェスターを牽制しながら各地の農村を回り、祈念式を立派に務める。そしてマインたち一行は、以前からマインに興味を持っていたというゲルラッハ子爵のもとを訪れることに。だが、その日の夜--。大変な事件が起こってしまう!

第三十一章『青色神官の贈り物と帰宅』
祈念式を終え、マインたちが神殿に帰って来た。ジルヴェスターは、孤児院や工房を見てみたいと、マインを案内係に任命。聖典絵本を作る様子等を見て回る。そして去り際、ジルヴェスターはマインに、「いざという時のお守りだ」と、黒い石のついたネックレスを渡す。一方、ジルヴェスターと共に本作りの様子を見たフェルディナンドは、マインの技術は歴史を変えてしまうと、危機感を募らせるのだった。

第三十二章『神殿の捨て子と色作り』
久しぶりに家に帰ったマイン。弟のカミルが生まれ、これまで以上に本を作ろうと決意する。そんなマインの前に、強力な助っ人が現れた。インク職人のハイディだ。好奇心旺盛で研究熱心なハイディは、すぐにマインと気が合い、色インクの開発が始まった。試行錯誤を繰り返すマインとハイディ。そんな中、神殿では捨て子の赤ん坊、ディルクの面倒を見ることになる。

第三十三章『デリアとディルク』
赤ん坊のディルクが、高熱を出してしまった。ディルクを可愛がり、親身に面倒を見ていたデリアは、心配でたまらない。症状を見て、ディルクが身食いではないかと気づいたマイン。フェルディナンドと相談の末、ディルクを守るために、身食いであることを隠して育てることにする。マインは、ハイディと共に色インクの実験を進めつつ、神殿でディルクの世話をしていたのだが……。

第三十四章『不穏な動き』
ハイディの工房からの帰り道。非常事態を知らせる鐘が鳴り、救援信号の赤い光が上がる。何があったのかと、不安になるマイン。状況がはっきりするまで、マインは安全のため、家に引きこもることになった。束の間の家族との時間を過ごすマイン。そして、ようやく外出を許されたマインが神殿へ行くと……。そこに、ディルクの姿はなかった。そしてマインに、さらなる危機が襲いかかる!

第三十五章『黒いお守り』
門番のミスで、他領の貴族の馬車が町に入りこんでしまった。マインが狙われていることを知っているギュンターは、マインを守るために奮闘する。だが、謎の男たちに襲われてしまうマイン。ジルヴェスターの言葉を思い出し、黒いお守りに血判を押す。しかし、状況は何も変わらない。そんな中、マインを狙う者たちが、ついに牙を剥く!そして、ディルクも巻き込んだ神殿長たちの陰謀が明らかになる。

第三十六章『祝福』
不当な契約を迫る神殿長とビンデバルトに、魔力を暴走させたマイン。そこへ現れたフェルディナンドは、ビンデバルトと対戦する。さらに一同のもとへ、ジルヴェスターとカルステッドもやって来た。神殿長とビンデバルトは、自分たちに刃向かったマインに、罰を与えてほしいと要求。一同の裁定が行なわれる。そして、マインは大切な家族に、一つの決断をしたことを告げることになる--。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

話に一区切りついた感じかな。

{netabare}
第3期は本の話も含めつつ、家族の話に一層重きを置いていた印象。
このアニメは大きく本、神殿関係、家族に関しての話に分類されるのかな。

一期、二期で大方本作りに必要な道具は揃え終え、技術者に関しても集め終え、三期の序盤ではインクも開発し、いよいよちゃんとした本が完成するかと思えば、今度は既得権益と言う障壁。
確かにこの物騒そうな時代だと既得権益は無視してはいけない存在であり、道具揃えて作って終わりではなく、そういう細かい部分まで描けていて、やはりしっかりしている作品と言う印象。
インクの開発も、素材揃えて出来ましたではなく、色の調整のため試行錯誤するシーンまで描かれているように、実際に苦労するであろう部分はちゃんとその苦労まで描写されていて丁寧。
本作りという一見すぐに終わりそうな題材をここまで丁寧にやっているけど、だからと言ってダラダラとやっているわけではなく、本作りの上での障壁を取り除くための更なる目標が次々に打ち出され話の山場ができていくので、単純に退屈もしない。

神殿関係の話も面白い。
これもまた話自体は基本的に地味だが、面白く感じるということはこのアニメがオリジナルな世界観を作れているからだと思う。
最後の養子縁組、養女の話なども貴族と平民に分かれたこの世界観だからこそ身を守るために必要な対処法で、こういう面でも話に整合性が取れていてフィクションながらリアリティがあるので、世界観に入り込みやすい。
他の作品だと力で押し切って...みたいな雑な展開になりがちだが、この作品はそういう方向へ逃げずに現実的な方法で乗り切ってくるから印象がいい。
戦闘要素に関しても、魔術具など特殊な用具の存在や、結構細かい魔法の設定など、テンプレからの流用ではなくて戦闘重視な作品でないにも関わらず面白い。
新キャラも増え、神殿長の策謀もあったりで常に緊張感保てていたかな。
急にデリアが裏切ったり、特に最終回の展開だったり、思いもよらない方向へ展開が進んでいって面白かった。

家族の話についても特に良かった。
一期では主人公が本作りの邪魔をされたことによって家族に魔力をふるいかけたりする場面があったが、3期では家族のために本作りを一旦断念する、と2期の最終回での展開を通じて、より大切なものが家族へとシフトしていて成長を感じられた。
神殿での戦闘で今度は魔力を用いて家族を守るのも序盤との対比が効いていたと思う。
最終回も家族とマインがお互いのことを考えて、契約に反対せずに素直に受け入れるのが良かった。
このアニメは家族に限らず、キャラ同士の交わりが多く、繫がりがかなり大切にされている印象があるからこそ、最後の別れのシーンは感動できた。

個人的に3期が一番面白かった。
二人の赤ちゃんの話とかまだこれからと言う感じだったし、4期もぜひ欲しいんだけど、ないのかな。

↓一話毎メモ
{netabare}
27話 ☆8
OP今までで一番いいな。久々のフリーダ こいつ誰だっけ。
まるで実写。既得権益w 神殿長とかいう空気
EDの映像なんなんすかねこれ。

28話 ☆8
本中毒。ベンノとかいう有能。
一般人を傷つけた貴族が死刑判決って重いな。
このアニメ一話で一つの内容を大方解決してくれるのがいいわ。

29話 ☆8
このアニメ、貴族と言っても基本的に優しいけど、実際のところどうなんだろう。久々の神殿長。反撃怖くて手出せてないの草。
ダ―ムウェルは青服着ないのね。不穏だな。
変な器具が出てきて急に文明が進展した感ある。

30話 ☆9
何のプレイだよw なんやこいつw この祈りのポーズ何回見ても面白いな。
この世界やっぱり貴族と平民仲いい感じなのか?雑魚騎士さんを除いて。
これ貴族用と平民の食事ってことだよなw
いかにもな悪役顔 戦闘とか珍しいな。

31話 ☆9
こいついっつも呼び出されてんな。ジルヴェスターめっちゃいい奴じゃん。
確かにいきなり紙普及したらな。
又既得権益か。細かいけどこの時代ならね。
協会が悪影響受けたしな現実だと。
前世の反省が活かされてる。
デリアまだ神殿長と繋がってんのか。赤ちゃんも身喰いもってそう。
いや普通にマイン狙い?

32話 ☆9
黒幕。目暮警部何やってんすか。やっぱり神殿長一枚かんでたか。
触るな。最初は高めの値段を提示する奴。科学者に慣れそう。怖い。
山羊のミルクがまずかったのでは。

33話 ☆7
一瞬で取れるの草。
てかなんで、主人公みたいに魔力を提供するのはダメなの?
提供者多ければ多いほどいいってもんじゃないの?

34話 ☆8
これは不穏な動き。久々に本の作成に重きを置いた話という感じだな。
急に不穏。噛ませおじさん。からかうなw 過去一不穏だったなw

35話 ☆10
案外あっさり助かる。イキリモード
序盤は家族にも行使しようとしてしまってた力を今後は家族を守るために使うというのが成長を感じられる。
デリアの好感度が下がっていく。
飼い殺しとは限らないだろうけどこいつの場合そうだろうな。
いきなり戦闘始まった。今回なんか微妙だな。
ここに来てなろうお約束の魔石が壊れる展開w
負けヒロインカルステッド いや、神回だった。

36話 ☆9
ええw このじじいさぁ…。神殿長さん何やかんやずっと出てたのに…。
そういやルッツの話最近ないな。
けど顔でバレそうだけどなw ジルヴェスターの前で言うな。

OP「あの日のことば」☆7.5
ED「言葉にできない」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

祝4期 正直言えばなぜ4期が来たのかわかりませんけど。

 4期がなんとWIT STUDIOで制作とのことでビックリしました。ただ、ひょっとしてNHKとかで完結までやってくれるの?という期待もあります。2部まで原作7巻分で3クールかな。合計33巻あります。あと12クールくらいあると完結しますかね?
 本当に3部以降どどんどん面白くなりますので、是非実現してほしいです。

 独自性と言う意味では、これ以降若干薄れてきます。本が中心ではなくなりますし、貴族に入ってローゼンマイン無双が始まります。学園パートに入りますが、凡百のなろう系の学園とは違い意味性が深いです。そして俺TUEEEとはほど遠いです。それだけにカタルシスが大きいストーリーになります。コミカルなパートも増えてきます。

 そして、面白いキャラがどんどん登場します。アンゲリカ、ハンネローレなどは最高です。なんといってもハルトムート、クラリッサがいいんですけど、それは4部以降ですね。

 でまあ、正直言うと今までのパートは、いいんですけど原作版の面白さがすべて引きだせているかな、という疑問はありました。世間的な評判もそれほど感じません。なので、なぜ4期なのかさっぱりわかりません。わかりませんが、WIT STUDIOですので、これから大事になる魔法パートの描写に期待です。






1話 マインちゃんの青髪のこの独特の髪の光沢…ツヤをみると、ああ下剋上来たなあという感じです。ついに金属活版にインクですか。粘土板や紙作り、コンテンツなどを経てついにここまで来ましたね。

{netabare}  本作は期待通りのストーリーではありますが、逆境があってそれを知恵と努力で跳ね返して行きながら、本作りが着実に進んで行くという王道ストーリーが本当に良くできています。

 貴族社会や庶民の暮らしの設定もいいし「ギルド」が本来の意味になっているし、価値観が必ずしも現代日本に迎合していないし。

 あとやっぱり「紙の本」いいですよね。本って、電子だと単なる「情報」ですけど、紙の本は「体験」ですからね。表紙のイラスト、重さ、紙の質感、そしてインクの匂いなどの五感にうったえます。そして読み終わった本の汚れ具合などが一緒に時間を共有した「自分の本」になりますし。
 それと紙をめくるという行為のせいか、脳みそでの記憶や体験する場所が電子と紙では違う気がします…今の時代だから本づくりのアニメ…いいと思います。

 作画がほぼ気にならないくらい続きが気になるアニメですね。とはいえちょっと良くなってきてます?

 今になって気が付いたんですけど、下剋上って「下の身分の者が上の身分のものを倒して権力をとること」ですから、最後はマインが…?それとも比喩なんでしょうか?{/netabare}


3話 ちょっとペースが速い?

{netabare} 3期見始めたら面白さが継続していましので原作を既刊分読了しました。ここから先も面白いのはわかってるのでもちろん継続視聴です。

 原作読むと指輪とかいろんな細かい部分に目が行きます。そういうところの設定の解説はこれからなんでしょう。ただ、テンポが上がった気がしますので、ついてこれない人を振り落とさないようにお願いしたいところです。デフォルメマインの説明で構いませんのでアニメの尺の不足分の説明はちゃんとお願いします。

 もちろん膨大な原作をアニメ化しようと思えば、いままでが丁寧過ぎたとは思いますけど、ここからまた面白くなるので是非品質を落とさないでアニメ化をお願いします。
 本作は3部とはいっていますが3期はまだ原作2部3冊目、通算で6巻部分なんですよね。本当の意味で3部を描くのは厳しそうですね。それとも2クール?{/netabare}

10話 あーここで終わりかあ。これから本番でどんどん面白いのに…

{netabare} 大いなる導入が終わって、この先の領主の養女という貴族としてのプロローグがあって、貴族院から女神の化身ですね。今のところ既刊29巻中の7巻ですか。8月に30巻です…もうちょっとですかね。あまりに面白くて一気読み…はできませんが、他のアニメを見ずに2週間位で読んでしまいました。
 今後、若干本づくりから主題ははずれるんですけど、異世界もののテンプレのようでテンプレでないかなり面白い話になるんですけど…ローゼマイン無双…見たかったなあ
 なろう系の異世界転生がパワーダウンしている中、もう1クールやったほうが継続性があった気がするんですけど大丈夫かなあ。

 本作は、作品的には「魔法のエフェクト」が感動を呼ぶのに非常に大事になるのに、本作の最終回はえっ?というレベルでしたね。今回作画は若干頑張りましたけど、どうもエフェクトが下手だなあ。ゾロリとか乱太郎の会社だからですかね。エフェクトは安価で効果的なのでぜひ研究してほしかったなあ。

 本作の総評は、うーん、私はもう原作勢で話を補完できるから楽しめました。が、読んでない人からするとどうなんでしょう?原作の中でマインの平民時代が突然終わる部分でドキドキするところではありますけど。

 ということで既に評価は出来ない状態なので、ストーリーとキャラを4にして、残りは評価せずの意味で3にしておきます。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

58.7 4 巫女で戦いなアニメランキング4位
CONCEPTION (TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (128)
566人が棚に入れました
ケガレた異世界。巫女との絆。
そして、産まれる星の子達。世界の運命は――

『ケガレ』に侵された魔法世界『グランバニア』。

ケガレを祓うために地球(ソラ)より召喚された弓削イツキは、
『星の子』を誕生させるため、『12星座の巫女』達と愛好の儀に挑む。

「使命を果たすために……俺の子供を産んでくれ!」

声優・キャラクター
小野友樹、加藤英美里、遠藤綾、杉山里穂、阿澄佳奈、大本眞基子、藤田咲、小林沙苗、山口由里子、喜多村英梨、荒浪和沙、下田麻美、藤井ゆきよ、ゆりん、加隈亜衣、松田健一郎、平川大輔
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

完結してるだけでも評価すべきか

2話までの感想{netabare}
1話、突然生えてきた剣は剣じゃなくて竹刀だったら完璧だった、惜しい。
ご丁寧にもエンディングで巫女全員登場のシーンをもう一回流してくれたのでつい数えてしまった。
そしたら…あれ?13人居る!?
と思ったら、ここのレビュー見てみたらボイロ姉妹みたいな奴は二重人格で、これ2人で1人扱いらしい。
いやぁ焦った、“六花の勇者”みたいになるのかと思ったぜ…別にそれでも良いんだけど。
とりあえず印象に残ったのはボイロ姉妹と“クラウズ”のうつつみたいな奴だったので、それが登場するまでは見ようかなー、と思ってたら…
2話で早くも巫女一同が集結。
ひいい、一度にそうやられると覚えられんっての、左上のサムネ画像ですら5人しか写ってないっしょ?
更に星の子も覚えにゃならんのだろ?と思ってたらアッサリ2人がやられてマトリョーシカに…ツインエンジェルブレイクかな?
あれは完全に死亡扱い?元に戻せる?
そして肝心のボイロ姉妹もボイロっつーよりもランチさんだったでおじゃる…ってか明かすのはえええ、引っ張ればいいのに。

元のゲームは一切知らないのだけど、ひょっとしてローグライク系?
そうでなくてもそれを意識したような作りな予感。
なんか星の子は配合みたいな扱いだし、「このダンジョンはこいつとの子が有利」みたいな攻略が立てられそう。
ってか星の子同士で世代重ねて品種改良進めていったほうが強い個体作れるんじゃね?って思っちゃうのは邪道だろうか。


余談・園芸ネタ
2話の花見シーン、背景はネモフィラとサクラ。
両方が一度に最盛期迎えるのは…福島の海の中道海浜公園ってところが有名っぽい?
“魔法使いの嫁”はネモフィラだけでひたち海浜公園っぽかったけど、微妙に違う。
また、外を歩いてる時の背景は麦畑が多い。
世界観(文明)的には正しいのだけど…あれ?1話で国を俯瞰で映したシーンでは海に囲まれた島国みたいな印象だったんだが…もっと海映せばいいのに。{/netabare}

5話までの感想{netabare}
やっぱりこれ、テリワンとかヤンガスとか…ポケダンはヒテリスでしか知らないのでよう分からんけど、それ系で配合ってのがあってーの、そん時に「これって交尾だよね、エロくね?」って声があって、それを汲み取って「ハイその通り!更に特化してみました」ってしたのがこのゲーム(原作)なんじゃないかな?
ゲーム全然知らなくてアニメ見て感じた印象ね。
で、ある意味開き直りとも思われるそんな企画に対して本編(アニメ)はどうにも煮え切らなさを感じる。
ゲームのほうにはあってアニメでは削除されてる副題「俺の子供を産んでくれ!」の件も、結局アニメ放送中にCMでバンバン「俺の子供を産んでくれ!」って叫んでるしで削除した意味がワカラン。
視聴者に配慮してってことじゃなくて大人の事情?レコード会社(円盤プレスする実権持ち)に配慮したとかだったりして。

とにかく内容が、全然エロくないのに言葉で必死に「これはエロいんですこれはエロいんです」と言い聞かせてるだけって感じ。
セクシャル方面に要してる尺が「実際そういう絵」ではなく化け狸の台詞が大半ってのがそう思わせてるんだろうけど…そんな化け狸の台詞が何言ってるか聞き取りにくいのがこれまた困ったモンで。
更に同時期放送アニメで“閃乱カグラ”がやってて、そっちは完全に開き直ってる・ソッチ(エロ)に極振りって内容で余計にこっちの及び腰感が目立つ。
とはいえどうなんだろう、男は絡まず女性の裸体のみってのと、男女絡んでのエロってなると規制レベルが違ってくるのかね?
ぶっちゃけ「これはエロいんです」って主張を無くして普通の異世界転移系作品(星の子引き連れてのダンジョン攻略をメイン)にした方がまだ抵抗は抑えられたような?…そうすると原作の企画自体を否定することになっちゃうんだろうけどさ。{/netabare}

6話感想{netabare}
ファンタジー世界でパン作り…幸せのパン…うっ頭が。
フェミルナは普通に「家に帰せ」って言えばいいのに。
ってかこれストックホルム症候群だよね?
立案は狸で構わんけど主人公がそれにホイホイ乗っかるのが…もうちょい口車に乗せる描写はできんかったのか?
あ、でも開けた窓が町の外側で目の前には牧草だか小麦畑だかが広がってたってのはちょっと関心。
よくあるのよね、ファンタジーモノで「そのパンの原料どこで作ってんだよ」って思うの。
ランチパック屋が魔物っぽかったけど普通に市民してて、人に害成すのはダンジョンの中のみで、外は至ってのどかな世界らしい。{/netabare}

7話感想{netabare}
ぎゃあ、前回の感想で「幸せのパン」って書いたら今回正にそれが出ちゃったよ。
あ、幸せのパンってシャイニングハーツのことね、ゲームは知らんがアニメは微妙な出来でEDがSAN値削られるヤツ。
更に前回ストックホルム症候群指摘したら今回またそれをやろうとして、なのに狸的には新アイテアみたいな扱いで、前回の脚本と連絡調整できてない予感。
更に更にちくわは今期“あかねさす少女”が推しててまさかのネタ被り。
で、今回はいつにも増して下ネタ多めだったのだけどどうにも寒い、というより頭がおかしくなりそう。
原因と結果が繋がってないというか脈絡が無いというか。
それと星神祭だってのに客が画面に映らない、「パン売るぞ→(次のシーン)→売り切れ」の流れはどうにかして手間のかからない画面作りで済む話にしよう、と作ってる側の苦労が伺えて涙を誘う。
作画崩壊で名高い“妹妹”のコミケ会場の方が観衆書かれててまだ賑わってる感があったような…。{/netabare}

8話感想{netabare}
描写されるのは巫女の攻略ばかりで迷宮のほうはどうなってるのか不明な中、新たな迷宮が出現したとかなんとか。
これ、表ダンジョン攻略をスルーして裏ダンの話してないか?
そして意味が分からないままEDが“セーラー服と機関銃”カバー。
な、なんで?
因みに前期やってたアニメ“邪神ちゃんドロップキック”でもセーラー服と機関銃のパロがあってちょっと調べたんだけど、言うほどでもないだろうと放っておいたのですが…なんだ?今流行ってるの??
(ドロップキックのほうはリボンのデザインと色から薬師丸ひろ子バージョンっぽいが、元ネタは半袖だったのがアニメでは長袖。さすがにまんまだとヤバいとアレンジ入れた?){/netabare}

11話までの感想{netabare}
何か言いたいことあった気がするけどそれは最終回見た後でいいや。
それよりも11話、妙に昔のアイドル推しして、それはいいとしても、だ。
まてぇい!
堀ちえみならいざ知らず、スチュワーデス物語やってた頃の新藤真理子(片平なぎさ)はアイドルか?
アイドルなのか!?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
“ジュエルペットサンシャイン”みたいにラストはケモナー大勝利オチになるのかどうかの確認のためだけに見てたような気がする。
そんな最終回は、もう展開がまるであかほりさとるで…ってか巫女12人をひとつの画面に収めたカットが多く、こんなん動かせるワケないじゃーん!
ということでロングで突っ立てるか顔のアップだけで話が進み、星の子の戦闘モードはクソダサでアクションは皆無に等しい。
アクション捨てて女の子の顔のアップは崩さない、今のアニメとしてはこれが正解なんかのう?
うーん、確かにうつつモドキとボイロ姉妹モドキはちょっと魅かれるものが無くもなかったが、所詮デザインだけだったなぁ。
うつつなんかゾーラ族みたいな見た目だから泳ぎが得意そうに思えたがそんなシーンは無し、ボイロも歌わん、ライディーンごっこもしない。
ここら辺のお約束は果たそうよ。
あ、それでもボイロの葵の方が後姿マトリョーシカっぽかったのは星の子の伏線だったのかね?
つかやっぱ12人(+1人)は多すぎるよ、企画の段階でもうちょいどうにかできなかったのかな。
それで最後は元の世界に戻ってクソ狸も人間の姿になって星の子も無事でアーフィーは生き返って14人全員と結婚してエンド。
せめてラスボスの主張が極度の処女厨だったら笑えたのになぁ…ってか「一番進んだ関係」がキスだったみたいなんだが???
こんなオチでもちゃんと〆てあるだけマシなんかのう?
同期放送で先に最終回迎えた“ソラウミ”とか、もうアレすぎて言葉失ったし。

んで珍しくBGMについて。
フルートやハープシコード的な音で「シーラシーソミシードシー…」ってのが多用(バージョンいくつかある?)され過ぎてて安っぽく感じた。
ひょっとしてゲームのBGM?
…。
これゲームの宣伝的にどうなんだろう?
これよりもよっぽど幽奈さんローグライクの方が面白そうなんだが…。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ケガレた世界の命運は彼に託された

この作品の原作ゲームは未プレイです。
作画は特に私の琴線に触れることはありませんでしたが、えみりん、あすみん、キタエリにくまちゃんが出演されるとあっては視聴する以外の選択肢はありませんでした。
こうして声優さん情報のみで視聴に臨んだ訳です。

この物語の舞台は異世界「グランバニア」
グランバニアはケガレに侵食され、滅亡の危機に瀕していました。
そこで、ケガレからグランバニアを救うべく救世主「マレビト」を召喚したところ、高校生の弓削イツキが召喚されたんです。
マレビトの役目は12星座の巫女と「愛好の義」によって星の子を生み出し、迷宮に出没する星座のケガレを倒すこと…
こうして物語が動いていくのですが、この手の作品ならではの難しさが露呈したのではないでしょうか。

一番難しいのはヒロインの魅力を最大限引き出して物語に華と彩りを添える事…
そのためには十分なキャラの深掘りが必要なのですが、12人ものキャラの魅力を均等に引き出すには、圧倒的に尺が足りなかった気がします。

そこで12人のヒロイン全員を均等に扱った結果、キャラの薄い作品になってしまった気がしてなりません。
キャラを魅せる作品でキャラの印象が薄かったら、それこそ本末転倒じゃありませんか。

中には魅力的なキャラに昇華できるヒロインも居たと思います。
結果的にヒロインである巫女よりも、イツキのお目付け役であるタヌキのマナと、くまちゃん演じる星の子の先生であるアーフィーの方が目立っていたような気がしました。
これはこれで良かったのかもしれませんが、そうなるといよいよヒロインが浮かばれない展開に…^^;

たくさんのヒロインが登場する作品…って響きはとても良いんですよね。
様々な性格や属性のヒロインの中には、自分好みのヒロインが絶対一人はいるでしょうから。
後は、そのオンリーワン推しで視聴を勧めれば、作品を総じて満足できる筈ですので…
でも、これって諸刃の剣で、自分推しのヒロインの扱いが雑だと逆にガッカリしちゃうんですよね。
この辺りの匙加減については、まだまだ課題が山積しているみたいですね。

それと「愛好の義」が淡泊過ぎた気がしました。
確かに放送できる範囲に限度があります。
でもそういう表現ではなく、星の子はマレビトと巫女の愛の結晶である事を、倫理的に問題無い範囲の使える全てを駆使して欲しかった気がします。

子育てって決して簡単じゃありません。
生んで育てて…どの局面においても苦しみが付き纏います。
そんな苦しみを凌駕するのが愛の結晶であり星の子なのではないでしょうか。

でもマイナスばかりではありません。
この作品特有のノリと勢い…これはしっかり感じられましたし、物語を軽快に進める上では必要だったと思います。
ただ、緩急があればもっと良かった気はしましたけれど…

それと気になったのがラストの展開です。
ハッピーエンドは嫌いじゃありません。
ですが、あの展開はちょっと雑だったのではないでしょうか。
詳しい説明とか一切ありませんでしたし…
そもそもこれから皆さん、どうすんでしょう…
因みに日本は一夫多妻制は認められていませんので。

そっか…一見ハッピーエンドに見えた最終回でしたが、実はここからが最終決戦ということなんですねっ!!
この修羅場を制するのは…!?
はこの物語で描かれていないので分かりませんが、そこに行き着くまでの過程はしっかり描かれているので、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ナノさんの「Star light, Star bright」
エンディングテーマは、沼倉愛美さんの「Desires」
どちらも良曲でしたが、個人的にはエンディグの方が好みでした。

1クール全12話の物語でした。
見る人を選ぶ作品…と言う表現が適切かは分かりません。
好き嫌いの好みが分かれる作品だと思いました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

エロスは処理が難しい

2018.11.03記


ゲーム未プレイ


露骨だなあ (;^ω^)

『俺の子供を産んでくれ!』

2012年発売のゲームを元ネタにアニメ化したものとのこと。ゲームでの上記サブタイはアニメでは消えてます。深夜とはいえ公共の電波で流すという段で、嫌気されたと判断するのが妥当でしょう。

飛ばされた異世界で救世主扱いされ、その世界を救うために選ばれし12人の乙女と契りを交わし『星の子』をもうけて巨悪に立ち向かうのだ、と説明役の王様が懇切丁寧に説明して一話終了。
たまたまなのかもですが、ゲーム原作もので、序盤に世界観の説明を端折ってストーリーが進む作品が続いて辟易しつつあったこともあって、この点は本作を評価するものであります。

おかげさまで“わかりづらい”以外の理由で本作を断念することができる結果とあいなりました。

結局、

『意味なきエロスに明日はない』

嗜好に合わない、ってことになるんだろうと思います。ふむ、理由であって理由じゃないような(笑)
ずばり“嗜好”!合う合わないだけですし、3話切りという定説がそのまま活用できる作品です。

一般論だと、種馬が複数女性を孕ます世界観ならびにコトに至る過程の必然性がなければ女性視聴者は逃げてくし、いや寄り付きもしないし、肉体の接触場面がなければ男性視聴者が肩透かしを食らう(2話くらいまで観ればわかります)。
あまつさえ性的表現の一形態と捉えるならば両性に喧嘩を売るようなこうした作りは避けるべきだったでしょう。やっちゃいましたね。

私自身としては、嗜好の合わなさを土台にして、今後の展開に期待できなかったことが主な断念理由となります。
{netabare}・生殖なしで子供ができる、の設定にポカーン。ただ子作りには心が通って裸を見せ合ってみたいな。
・さらに12人いるので、1話1人ずつくらいの計算だと掘り下げできないというかナ○パ即○メみたいなしょぼい展開が予想される。
・または1人に2~3話使ってしまったら、誰かがあぶれる。続きは2期で!仮にそうだったとしても視聴意欲は湧かなさそう。{/netabare}

世界観含めた設定が大きく足を引っ張っている本作ですが、“追い打ちをかける演出”も評価を下げざるを得ません。
{netabare}・ちょくちょく出てくる「詳しくは公式サイトで!」の誘導。アニメの中で完結させなさいよ。
・マナ(主人公のお守り役のクマ)が早口で聞き取れない。正確には集中しないと厳しいレベル。“愛好の儀(せくーすの代替行為)”をさっさとするよう主人公を煽る役回りの妖精なのだが、あの手この手の卑猥な言い回しがやりようによっては作品のギャグパートにも成り得た可能性を感じつつ、聞き取れないんじゃ意味がないな、というのがとっても残念な感じ。{/netabare}


ということで私は4話で撤退しますが、冒頭の世界観説明と合わせて評価したいものがもう一点あります。
それは、12人の巫女さん役の声優さん達。元ネタが2012年発売のゲームということでおおむね当時の配役がそのままであり、だいたい80年代半ば生まれの中堅どころの声優さんが担当されてます。
加藤英美里さん喜多村英梨さんあたり最近の視聴作品ではあまりお見かけする機会がなかったので、メイン張られてる本作は個人的には嬉しいものでした。

ED。沼倉愛美さんのパンチある歌声に絡んでくるシュールな作画も嫌いじゃないです。


公式サイトのキャラ紹介見てひっかかる声優さんがいたり、まあ言ってもエロは嗜好が反映されるものなので合致するものを最初の2~3話で感じ取れればアリ。その程度の作品です。失敗しても1クールなら傷は浅いでしょう。



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2019.05.29追記
《配点を修正》

投稿 : 2024/11/02
♥ : 40

65.3 5 巫女で戦いなアニメランキング5位
LOST SONG(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (149)
556人が棚に入れました
田村ゆかり、鈴木このみ、ダブル主演で描くオリジナル王道ファンタジー。

緑豊かな辺境の村に住むリンはちょっと食いしん坊で元気な女の子。一方、華やかな王都の歌姫・フィーニスは王宮の奥深く、孤独な毎日を過ごしている。2人には他の人間にはない、特別な力がある。傷を癒し、水を作り出し、風を起こすさまざまな奇跡を生む“歌”を歌うことができるのだ。

運命は、歌の力を持つ2人を、それぞれ過酷な旅へ誘う。戦争の影が王国を覆いつくすと奇跡の歌の輝きさえ血の色に染まってゆく。愛する者たちの命が奪われ声なき悲鳴が石牢に響く。

2人の運命が交わり、最後に歌われる歌は絶望か、希望か、それとも……。

声優・キャラクター
鈴木このみ、田村ゆかり、久野美咲、たかはし智秋、山下誠一郎、瀬戸麻沙美、芹澤優、茅野愛衣、小山剛志、鈴木裕斗、小形満、糸博
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ロストソングさがして

1話感想{netabare}
タイトルからしてふとドラクエ思い出してたら、内容がドラクエ4で吹いた。
5章冒頭っつーか…そりゃあよくあるパターンではあるけど、最近でも剣王朝がそれをやったばかりなので笑ってしまった。
「何者か」が村にやってきて、それ助けたら軍勢に村滅ぼされた、って系ね。
ってか村滅ぼす理由ってなんかあったっけ?わざわざ証拠消しちゃってない?{/netabare}

7話までの感想{netabare}
なんか奇妙だよねぇ、テンポとかちょくちょく挟むギャグのタイミングとか。
アニメ慣れしてないというか。
…。
もしかしてこれ、舞台やお芝居的な雰囲気(それをバカにしてる訳ではない)を意識してる…のかなぁ?
元々ミュージカルってほどではないけど歌が挟まれる作品なのでそれっぽいって感じがちだし。
舞台・お芝居だと遠くの観客からは役者の僅かな動きの違いなんて見れないので、どうしても大げさな演技が必要とされる。
大道具小道具もそんな手の込んだものは用意できないのでカキワレで「そういうこと」と納得する、しないといけない。
「物語」もそうで、そんな手の込んだ難解なものにはせず、結構明快に分かる様に務めてる…ってのが個人的なお芝居の印象(偏見かも知れないけど)。
どうもこの作品にはそういう雰囲気を感じる。

スタッフ全然調べてないけど、もしかしてアニメ畑でない人を起用してたりする?

いやねぇ、某お禿様じゃないけど、マンガ・アニメ・ゲームばっかりで育ってきた人が作ってるような作品…昔から言われてることだけど、ここ最近はそれが顕著になってきてるように感じることがあったりなかったり。
自分も人のこと言える立場じゃないけど、作り手側がそれってどうなんかなーってのは思ってたり。
「トンだ見込み違いだった」って可能性も高いけど、アニメ慣れしてないこの感じはその問題に一石投じてくれるかも?と、ちょっと期待してしまったり。

アニメ慣れしてない例、としてツッコミ。
3話で風の歌で撃退した「吟遊詩人狩り」、あれ殺しちゃったの!?
生きてたらとっくに「新たな歌姫が居たぞー」って報告が本部なりに届いて、今より一層捜索の手が厳しくなると思うのだが…。
似た感じで4話、ヘンリーは関所で謀反の罪で捕らえられたんだよね?
その報告はやっぱり王都には届いてないのか?
6話、研究員の処分や施設が沈められたのは研究成果が敵国へ流れるのを防ぐため…って考えるのが普通かと。
博士は口封じに殺されもせず、敵国へ拉致されることもなく、安穏と隠居生活できてるだけでも王都に感謝していいレベルかと。
フィーニスが歌うと寿命を縮めるってこと、なんで最初黙ってた?(ってかのっぴきならない事情があって隠してたんじゃないのか)
王子だってそんなデメリットは無いものとして出兵させちゃったんじゃないの?
早目に言わなかったお前にも責任あるぞ。

なにより最大のツッコミ所はあんな時代(世界)で、なにも考えずに無批判に戦争反対を唱えるキャラ達。
勝てば領地広げて搾取先が増えて国民の生活が豊かになる、そんな時代じゃないのん?
戦争賛成でも反対でも、これといった理由も無く疑問を抱くことも無く反射的に唱えるのはどうにも違和感、今風じゃない。
そりゃあね、80年代(またはそれ以前)の作品って実はそういうの多くてさ、今観ると結構「うわクセェ」ってなるのがあるのだけど…脚本家はその時代からタイムスリップしてきた?
といいつつ世界情勢、更には戦争の理由すら不明瞭で、もしかしたら今後明かされてくのかも知れない。

とまぁ、最近のアニメの方法論で観ると戸惑うレベルの内容なのだけど、「お芝居だ」として見たらこんなもんなんかなぁって感じだし、妙に憎めない部分があったり。
ちょくちょく挟まれるギャグはその殆どがお寒いものだけど、たま~にクスっと来てしまうものもあったり。
「捩じ切るぞ」の天丼とか。

──ってのが6話までの感想、下書き書いてる間に7話始まっちゃった。

そして7話感想。
え…これ…時間軸ズレてる?
リンが気が付いた剣はレオボルト家に伝わる剣?

そう匂わせる描写は確かにこれまでもあった。
戦争に使ってた(または使う予定の)兵器なんかがそうで、リン側は巨大なラッパだの畜音兵器だの結構ハイテク武器が出るのに、フィーニス側ではそれが一切使われてない。
その場合ヘンリーが両方のシーンを行き来してるワケだけど、どこかにミスリードあるのかも?(見返したくはない)
で、もし時間がズレてるのであるなら情報の伝達が行われてないってのも納得…あ、できねーや。

7話単体でもリン一行は衛兵をノしました。
これ殺したん?
生きてたら帰って連絡するし、帰って来なければ来ないで「アイツが帰ってこない」と騒ぎになってもいいような…。
駐屯地が(時間軸ズレてて)無人だったとしても、ならあの衛兵はどこから来た?
ずっと引っ張ってきた将軍が居そうな予感がするけど…。

それ以外にもツッコミ所が多すぎて、もし話にカラクリがあったとしてもあんまり「してやられた」感がしない。
もしくは細かなツッコミ所も「ナルホド納得」と言わしめる展開がこの先用意されてるのだろうか。

あそうだ、それと王子だけど、単なるキチだと思ったけどもしかしたらそれなりに考えがあって行動してた?
6話でフィーニスが歌えなくなるという、戦略的に大損害な情報を聞かされても動じず、それどころか7話では更に踏み込んで「むしろ歌えなくさせてやる」って勢いの命令を下す。
戦争の理由が不明瞭と書いたけど、一応「歌姫を巡って」みたいなことは語られてる。
もしかして歌の力が大嫌いだった?こんな力この世から無くなれば平和になるのにって思ってたりして?
ただ抹殺するだけだと「勿体ないことを」と反発来るので、それっぽい理由を付けて使い潰すつもりだったとか。
そう考えたら1話で灌漑事業に転用しなかったことも理解できる。
また、何度か刺客が登場したけど(全部ヘンリーに撃退されるが)、全部が全部かは不明だけどその内何回かは王子の仕向けたモノっぽいのも頷ける。
一生懸命王子をゲスに描くようにしてる気配は感じるけどあんまりゲスに思えないのよね、それ以上に「歌うと寿命を縮める」ってのを黙ってたフィーニスのほうがよっぽどゲスに思えるので(何か理由があればまた違うのだが)。
…けど解釈の材料に使っていいのかどうか迷う描写が多くてねぇ…これが非常に厄介でのう。

話は変わって園芸ネタ。
5話でメイドが野草を採っていて、まずザルに「皮の黒い球根」が入ってまして。
この段階で「あ、これ毒草じゃね?」と思いつつ続けて見たら次はトリカブトの花(どアップ)までもが登場。
“ゴールデンカムイ”で何度も名前は出るけど花の画像を見せるのは珍しいんじゃないかな?(“キノの旅”でもトリカブトっぽい葉っぱは出るが)
創作の世界だし、あくまでよく似た花ってだけかも知れないので「寿命を削ったフィーニスへの薬かも?」って可能性は捨てられませんでしたが、7話でやっぱり毒だったと判明。
判明してから言っても大したこと無いのだけど、まさか毒盛るだけで2話引っ張るとはねぇ…。
ってか零したシミがドクロの形になるって…やっぱりお芝居っぽいんだよなぁ。
まさかこういった「普段アニメではあんまり見ない」暗示シーンがこれまでも結構あったりして?
うう、見返したくねぇ~。

お芝居っぽいといえば燃やされてたヘンリーが暢気に喋ってる事&突如焼失したことも「あれ?」って感じだけど、これもお芝居を意識したものと言われれば納得せざるを得ない感じ。
もしくは歌によって出された炎なのでただの炎とは性質が違うのかも?とも思ってしまったり。
いやホント、ミスリード誘ってなのか天然なのかようワカラン。{/netabare}

8話感想{netabare}
ははーん、こういう話だったのね。
どの周回でもリセットポイントは西暦でいうと二千年代くらい?そしてリスタートポイントは石器時代で確定?
別にフィーニスが生命のスープを海に流すとかそういうワケじゃないよね…ナメクジが文明を築く周回とかあったら最高だったんだが(無茶振り)。
何週もしてる割には“失われし超古代文明”(前の周の遺物)の発掘は無いのか?レオボルト家の剣が一応ソレか?
ぶっちゃけ大陸の形も変わっちゃって、似たような文明の周回って無理じゃね?って思わなくもないけどまぁいいや。

初代(1周目)の王子はやっぱり“悪人”ではなく、フィーニスのヤバさをいち早く察して擦り切れさせるのが目的だったんじゃないかな。
戦争の理由もそれで。
でもってリンの居る時代、これの戦争もフィーニスが仕組んだんじゃ?
前もって神話を仕込んでおくのも余裕なんだし。

天文学者のレオボルトが居る時代から6万年後が星が最も接近する時であって、6万年周期でリセットってことではない(リセット周期はもっと早い)、と思う。
生き続けることにウンザリしたフィーニスは星が最も接近する時を狙って…落とすつもりなのかね?もう惑星ごとお終いにしたいってことかなぁ。
ってか、田村ゆかりが永遠の17歳キャラ演じるって…これキャスト決まってから(歌目的の作品なので早い段階で決まってただろう)ストーリー考えたんじゃなかろうなぁ?
それ以前に、ネトフリで配信がメインで放送はオマケというか…調展開を描いて噂を聞きつけた人が「1話から見返したい→あ、ネトフリで観れるわ→加入」ってのを狙った戦略な気がする。
企画的には面白いと思うけど…いかんせんこれまでの描写の不自然な部分、意図的なのか単にヘボいだけなのか分かり辛かったり、今後も相変わらずヘボいままな予感もしてあんまり上手く行ってないような…。


リセットって表現したけどあくまで文明がリセットされてるだけで時間は戻っていない。{/netabare}

最終回までの簡素{netabare}
7話まで途轍もない量の“違和感”を散りばめ、8話以降それに対し「実はこういうカラクリだったんです」と明かしてくタイプの作品。
とはいえ肝心の“違和感”が伏線なのか出来が悪いだけなのか判別が難しいのがなかなかのネック。

↑でツッコミ入れて明かされた部分。
リンの無批判な反戦思想だけど、フィーニスは何度も人類の滅亡を見てきて人間同士の殺し合いなんて些細な事としか思えんレベルの精神状態になってて、まだ残ってた人間らしい部分を切り捨てたのがリンってことかなぁ、と思うと自分は妙に納得できてしまいました。
スタッフがもし無批判な反戦思想だったらフィーニスみたいなキャラは描けないと思うし、リンの育ての親が元将軍ってもの無理ちゃうかな。
最後に身ごもったのは初代レオボルトの子だろうねぇ…4話でヤってたってことだろう。
とはいえ肝心の4話は謎な部分が残ってて…ってのは後述。
発明じじい(ドクターヴァイセン)が殺されずに隠居生活できてたのはアルの祖父(タルジア)の計らいじゃないかな、王宮では顔なじみだったみたいだし。
タルジアとしてはヴァイセンに憧れるアルの姿はどう映ってたんだろうねぇ、ヴァイセンもタルジアの孫じゃそりゃあ可愛がりもするだろう。
ってかリンからリンの正体明かされ、拾って育ててくれたタルジアが殺されたって知らされた時はダブルでビックリだったんじゃ?(訃報は届いてないよね?)

明かされなかった部分。
3話の「吟遊詩人狩り」はやっぱり殺したのか?
平和の申し子的なリンの手を汚させるのはどうなんだろう?
リンの存在をバズラは知ってたけど、あれは関所(帽子の男)からの情報だろう。
ってか1話で現ヘンリーはバズラ一向に襲われてるが、あの段階では「お尋ね者」ではない(お尋ね者なら関所に近付かんでしょう)、暗殺に近い状態だったんじゃないかな。
なにより4話、フィーニスを狙う刺客を退けて逃げ込んだ洞穴でヘンリーとヤったと思われるのだか…その刺客に対して「まさかこんなところまで…内通者がいるかも?」みたいなこと言ってなかったっけ?
結局誰の手引きか明かされなかったけど、ルード王子でいいのか?
やっぱルード王子はフィーニスをヤバい存在だと察して始末したくて仕方なかったんじゃないかな?
(元々、初代も現代(最新時代)も、戦争の原因は歌の力を巡ってってのは仄めかされてる。戦争の原因を取り除こうとしてた→ルード王子良い奴なんでは?)

あとこれが一番の問題、キャラ付けが過剰。
リンの食いしん坊、アルのエセ科学信奉(口癖の「そんなの科学的にあり得ない」は結構イラっとくる。机上の論理ではなく確かな現象として目の前で起きた(観測された)以上それは自然現象として認めるのが科学。既存の公式に当てはまらないのであれば新たな公式を考えるのが科学)。
アリューとモニカに至っては居る意味が無い、危険が迫ると寝るってなんだよw
ポニーの性格は面白かったが城を抜け出した王女様って設定、要る?

が、これに関しては↑でも書いたけど「お芝居っぽさ」を目指したモノなんじゃないかなーと思ったり。
ちょいちょい挟むギャグシーンってもしかして「役者のアドリブっぽさ」を意識したものだったり?
プレスコじゃないし(よね?)絵は完成してるので気付きにくいけど。
このキャラ付けの過剰さは大昔の映画にも通じるような?(例:出っ歯キャラを現実ではありえんほど出っ歯にする等)
で、別の時代に見た目同じキャラが登場するっていうのも、同じ役者登場させる雰囲気が…。
ひょっとしてこれ、舞台でやったほうがウケるんじゃね?とさえ思えてくる。

追記
CMに関しては“モンソニ”で経験済みなのでヘーキヘーキ。{/netabare}

総評{netabare}
↑と繰り返しになるけど、7話まで“違和感”を散りばめ、それ以降「実はこういうことだったのです」とタネ明かしをしていく作りの作品。
とにかく7話までひたすら違和感(≒不快感)が果てしなく、8話まで辿り着くのは大変。
また、だからといって最後まで見れば違和感は全部解消されるかというとそうでもなく、人に強くは勧められない。
ただ「全部とは言わんが“あ、そういうことだったのか”と膝を叩くような体験をしたい」って方は見て損は無いかと。
または非常に古臭い(お芝居っぽい)ので、2018年の作品だと思わないのもコツかも。
まぁ田村ゆかりが「永遠の17歳になって闇落ちして世界滅亡企てるキャラをやってる」ってだけで爆笑できる人には問題なかろう。
個人的にはかなり面白かったぞい。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

音楽で話そう。言葉なんて追い越してさ。この惑星(ほし)の言葉で。 by 19

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
90年代のアニメのような王道感のある、キャラデザやストーリー。勿論、それだけでなく、きちんと一捻り入れてきています。

そういうチャレンジ自体は好きなのですが、シンプルに退屈なアニメでした。これといった悪さや不快感はないんですけどね。まあ、最終話で盛り返したので、☆は1upで3になりました(途中離脱者も、最終話は観てほしい)♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品、1話~4話は王道ファンタジーが好きなんで☆3。5話くらいから退屈になって☆2。9話くらいで展開が面白くて☆3。11話のギャグについていけず☆2。12話の最終シーンがよく出来ていたんで、滑り込みで☆3。という感じで、評価が乱高下w

ただ、全体としてやはり、高評価はできないかな。

王道ファンタジーとしての雰囲気は好きだったし、背景やエフェクトなんかは綺麗。歌は一級品。それは良かったんだけど、イマイチ内容に入り込めなかったです。それは、

①古くさく子供向けのようなキャラデザ。
②主人公「リン」の演技。
③ストーリー優先でキャラが死んでいる脚本。

というところですかね。

監督のインタビューも読ましたが、①は狙いみたいです。絵でキャラを好きになるの(萌え絵)ではなく、幅広い人に受け入れられるキャラデザにして、後はキャラの行動で好きになって欲しかったとか。その理念は素晴らしいと思うけど、別に見た目でも行動でも好きになってもらえば良かったと思います。折角の作品、キャラデザが壁になって早めに視聴断念されたら、損だと思うんだけれど。

②ですが、まあ、声優初挑戦らしいので、それ踏まえれば普通くらいだったと思います。今活躍されている声優さんでも、デビュー棒演技から成長した人もいますし。悪いのはキャスティング。鈴木さんのハスキーな声質に対し、一番幼い少女のキャラクターを当てるというのはどうなんでしょう? しかも、デビューから主役。まわりは実力派ばかりだし、しんどかっただろうなあと思います。まあ、歌ありきで、上から降りてきたキャスティングだろうけど、やはり声優さんの演技によって、物語に違和感が出るんですよね。1回作品世界が止まるというか。まあ、今後に期待ですね(アニソン歌手としても)。

③ですが、監督の描きたい物語がまずあって、そこにキャラクターをはめ込んでいるような気がしました(キャラの道具化。詳しくは刻刻のレビューに)。例えば、第1話の悲劇。あれは不自然だったかなと。権力の陰謀によって故郷が焼かれ、旅立つ少年少女、というのは非常に王道ではあるのだけれど、あまりに敵が短絡的過ぎます。リン(歌い手)を殺すのが目的ならまだしも、生け捕りが目的なら、町自体を焼くのはどうかと。それでリンが死んだらどうするんだろう? それから、フィーニスが回復ソングを使うと命が削られる設定なら、一般兵士を回復させるのは勿体なくないかな? あの「自分のことしか考えてない残虐な男」なら、一般兵士の命なんか使い捨てで、自分や要人の回復に限定させると思うんだよね。他にも、キャラがみんなバカ過ぎて。王道ファンタジーの場合、敵もちゃんと魅力的にし(それぞれの理念や能力、行動原理に沿った行動をさせ)ないとね。

ただ、7話以降は展開が変わり、個性が出てきました。私は「王道ファンタジー好き」なので、前半の方が好きだったけど、後半は後半でSF的な良さがあるかな、、、と思っていたら、終盤でギャグ色が強くなり、チグハグな印象に。人気なかったからテコ入れしたのかもしれないけど、どうせならドシリアスを貫いても良かったかもしれませんね。

そんな感じで、様々なところに「理想と現実のギャップ」による「チグハグさ」が漂っていました。90年代の名作アニメのようなモノを作りたかったのでしょうが、作画とか頑張らないと安っぽくなるし、散々やり尽くされているストーリーだから、よほどシナリオやキャクターが良くないと飽きられてしまいます。簡単そうで、難しいチャレンジをしたもんだなと。

ただ、本当に最終話の最終シーンは好きでした。歌がハーモニーになるところは良かったですし、本作の個性が出ていました。フィーニスの子供の父親は、初めて会った世界軸でのヘンリーでしょうね。あの時点で実は妊娠していて、知らずに絶望の歌を唄い、時間停止。ヘンリーとの赤ちゃんという「希望」が分離、リンの誕生。リン(希望)がフィーニスに戻ったことで、フィーニスの時間が動き始め、妊娠発覚。というところでしょうか。救いのある、良いラストでした。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ちょい古いキャラデザ。ドローンで撮影してるのかな(笑)? 主人公の声優の声、浮いてる? なんか、芸能人がアテレコしてるアニメ映画みたい。なんか、昔のRPGみたいな展開。ミュージカルかな。

2話目
宿屋の主人と奥さん、どう見ても悪者のキャラデザ(笑) う~ん、安いな~。歌だけは一級品なんだけどね。大体、ハスキーな声なのに、少女のキャラデザだからね。というか、精霊の歌い手を生きて捕らえたいなら、尚更なぜ、1話目で村を焼き討ちにした? 巻き添えくらって死んでたらどうするつもりだったんだろう?

3話目
リスクはあるんだね。つか、回復魔法にリスクや使用制限があるなら、しかもそれがレアな能力なら、一般兵士になんて使わず、要人だけに使うのが普通じゃない?

4話目
う~ん、キャラが生きてないんだよな、あの謎のコールとか。言うキャラか? だったら1話の悲劇は必要なかったと思う。なんか、演出が優先していて、キャラクターを生かすことを軽視している気がするな。

5話目
いや、鍵を奪ったなら、一刻も早く脱獄しようよ。その会話、鍵を奪う前のシーンにすれば良かったのに。? いつ、刀を取り返したの?

6話目
いや、無茶な砦攻めをレオボルトが発案するのもわかるし、頑張るのも分かるけど、それに他の兵士まで前向きに協力するのが、意味分からない。他の兵士(傭兵)からすれば、フィーニスに大した恩義はないんだから、自分の命をかけるより、フィーニスの魔法を待った方が得だと思うんだよね。他の一般兵士に頑張らせたいなら、3話目くらいで瀕死の重傷負わせて、フィーニスに回復させとけば良かったと思う。つーか、戦術も何もなく、ゴリ押しで制圧できるのかよ。

7話目
つうか、だからその傭兵からの信頼感がね。そもそも無茶を言ったのは、レオボルトだし。王子が無茶を言ったのを、レオボルトが救ったならまだしも。なぜ、自らワインをつぎに行ったのかな? 闇堕ちフィーニス。少し盛り上がってきたかな。

8話目
SFかい。王道ファンタジーの方が好きなんだけどな。

9話目
まあ、展開的にはギャグだね。ネタバレ回。大分、世界の真実が明らかになったね。

10話目
まあ、辛かったんでしょうな、と。

11話目
ギャグテイスト? なんかこう、人気ないドラマを、ストーリーを変えずに味付けを変えて盛り返そうとするテコ入れ感があるな。監督、テレビマンですしね。

12話目○
アル、空中キャッチとか、メッチャパワーあるやん(笑) 二人で突っ込むところは好き。歌がハーモニーになるところは良かったです。フィーニスの子供の父親は、初めて合った世界軸でのヘンリーでしょうね。あの時点で実は妊娠していて、知らずに絶望の歌を唄い、時間停止。ヘンリーとの赤ちゃんという「希望」が分離、リンの誕生。リン(希望)がフィーニスに戻ったことで、フィーニスの時間が動き始め、妊娠発覚。というところでしょうか。救いのある、良いラストでした。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

2大歌姫による幻想叙事詩(ファンタジーオペラ)

この作品は、ライデンフィルム×ドワンゴが共同制作したオリジナル作品だったみたいですね。
物語を完走してから公式HPを見に行きました。
本レビューのタイトルに引用させて貰った「2大歌姫による幻想叙事詩」は、公式HPに記載されていたモノです。
この作品で「2大歌姫」に抜擢されたのは、ゆかりんとこのみん…

完走して思うのは、2大歌姫は選ばれるべくして選ばれたお二人だった…ということです。
ゆかりんの実力は言うに及ばず…ですよね。

このみんの実力…声優として主役を演じるのは本作が初めてです。ですが、それでもこのみんが主役の座に就けたのは、歌手としての類まれなる才能にほかなりません。
「さくら荘のペットな彼女」「ノーゲーム・ノーライフ」「Re:ゼロから始める異世界生活」は彼女が主題歌を歌った作品のほんの一端ですが、どれも超人気作品であるにも関わらず、主題歌の旋律が今でも鮮やかに甦ってきます。
さくら荘に至っては、放送されてから6年も経っているというのに…

だからタイトルにも「歌」が入っていることからも容易に想像できますが、本作品では歌をとても大切に扱っています。
その大切さが視聴者にハッキリ伝わってくるのが、この作品の魅力の一つだと思います。

この物語の主人公は、とある村で祖父、姉、弟と一緒に暮らすリン(CV:このみん)という少女…
彼女は歌を歌うのが大好きで、いつか大都の宮廷楽団で歌うのを夢見ていました。
そして彼女は、とても不思議な力を持っていたんです。
その力とは、傷付いた身体を歌で癒すことのできる、まるで奇跡の様な能力…

ですが、彼女の歌の能力は…この時代にとって諸刃の剣でもあったんです。
彼女の能力を喉から手が出るほど欲しい人は決して少なくありません。
従って、存在と能力が明かされた先で彼女を待っていたのは、自身が追われる立場になったことと、周りのみんなを危険に巻き込んでしまうという2重苦だったんです。

一方、この国にはリンと同じ奇跡の歌を歌る女性がもう一人いました。
その女性は、歌で様々な奇跡を起こし、国民から「歌姫」として慕われているフィーニス(CV:ゆかりん)です。
リンとフィーニス…お互いの持つ奇跡の力によって、物語は大きく動いていきます。

リンとフィーニスは、共に奇跡を歌を歌うことができますが、二人の置かれた状況が違っていたことがその後の事態を大きく分けることになります。

一番の違いは二人を取り巻く人の輪です。
リンは逃亡生活を続けながらも、その道程で協力者を得ていくのですが、フィーニスの周囲…ふと気が付くとほんの少し前とは雲泥の差を如実に感じる状況にまで陥っていたのです。
悔しいのは、彼女自身の撒いた種なら諦めも付きますが、国民から「歌姫」の称号で慕われている彼女が、自ら孤立を願う筈なんてある筈がありません。
全ては仕組まれていた罠だった…というのが正解でしょう。

本当の違いはこの先…
前に進もうと一歩を踏み出す時、周りに仲間がいたらその一歩が正しい方向に向かっているかを見てくれています。
だから間違っていたら、ちゃんと間違っているとい言って貰えるから、前に進めるんです。

でも、一人だったらどうでしょう…
迷ったとき、誰も手を引いてくれなかったら路頭に迷ってしまいます。
心に拠り所が無ければ、耳障りの良い言葉が脳内に流れ込むことだって十分あり得ると思うんです。

この違いが引き起こした顛末は…簡単に言葉にできない状況が視聴者を待ち受けていました。
空気を引き裂くような叫び声が、心が折れて…壊れたサイン…
人は罪をどこまで背負えば良いのだろう…?
これまで奇跡で多くの人を救ってきた…その見返りを求めてはいけないのでしょうか?
残酷な仕打ち…怒ってはいけないの…? 嘆いてはいけないの…?
諦めてはいけないの…?

ここで歌姫が2人いる理由が明らかになるのですが、ここから先はハンカチ・テッシュが欠かせない状況に物語が突入していきます。
これ以上無い奇跡を目の当たりにして幸せな筈なのに…乗り越えて嬉しい筈なのに、どうしてこんなに悲しみが溢れるんだろう…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、このみんの「歌えばそこに君がいるから」
エンディングテーマは、ゆかりんの「TEARS ECHO」と「終滅の歌」
どちらも歌姫の名に恥じない楽曲だったと思います。
個人的には明るく躍動感のあるオープニングの方が好きだったかな。

1クール12話の物語でした。
エンディングの受け取り方は、きっと人によって様々だと思います。
色んな思いを馳せられるような構成になっているから…
願わくば、悲しみのまま終わることなく、希望に満ち溢れる明日が迎えられますように…

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

61.9 6 巫女で戦いなアニメランキング6位
X-エックス(TVアニメ動画)

2001年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (47)
359人が棚に入れました
東京を舞台に、人類の存続を求める天の龍と、汚染されたそれではなく、自然のあふれる地球に帰したがっている地の龍の戦いを描いている。CLAMP原作のファンタジー・アニメ。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

初期CLAMPの未完作ですが、ツバサの外伝的な楽しみ方が出来ました。

◆設定過多でカオスな異能力バトルもの

自然破壊が続く東京で、{netabare}「天の龍」と「地の龍」という異能力者の二大勢力が、それぞれ「人類」と「地球」の生き残りを賭けて{/netabare}激突する・・・というなかなか壮大なプロットの作品ですが、登場キャラが多く、かつ彼ら/彼女らの異能力の設定がゴチャゴチャし過ぎで、肝心のシナリオがキャラ設定に振り回されてイマイチ面白さが伝わって来ない印象でした。

CLAMPらしく、悲しい恋あり・熱い友情ありのドラマチック&ロマンチックな作風ですが、本作の頃はCLAMPさんもまだシナリオを綺麗に纏める技術が発展途上だったのかも知れませんね。

とはいえ、本作には、後のCLAMPの人気作『ツバサ・クロニクル』の脇役キャラが多数登場するので、私のようにそちらを先に視聴して気に入っている人には、本作をその外伝みたいに楽しめる余地があるかも知れません(そういう意味で個人評価を ☆ 3.8 と心持ち高めに付けています)。

なお本作には、先行して制作されたダイジェスト的な劇場版もあるのですが、そちらはTV版以上のトンデモ展開が続くので敢えて視聴はお薦めしません。


◆設定メモ

登場キャラが多いので、キャラ名・能力・役柄等を事前にある程度把握しておくと視聴が楽になると思います。
(以下WIKIPEDIA等から引用編集、★は『ツバサ・クロニクル』の登場キャラ)

◎天の龍

「天の龍の神威」に率いられる7人の能力者。別名「七つの封印」。
彼らが勝ち残れば、人類は生き延びる。
彼らのうち少なくとも6人は結界を創り出す能力を保持。
真面目タイプが多い。
{netabare}
(0) 丁(ひのと):※七つの封印の召集者
  国会議事堂の地下で暮らし、予知夢によって歴代の総理に数々の助言を与えてきた夢見。
(1) 司狼神威(しろう かむい):★
  主人公。高校1年生。地球の未来を左右できる存在(1人目)。
(2) 有洙川空汰(ありすがわ そらた):★
  高野山の一葉で、高野山の開祖に匹敵する力を持つ。結界は立方体。
(3) 鬼咒嵐(きしゅう あらし):★
  伊勢の隠し巫女で、伊勢の霊力総てをその身に隠す。掌から御神体を出す。結界は四角錐。
(4) 蒼軌征一狼(あおき せいいちろう):★
  出版社勤務。心優しい風使いで、妻と娘を愛している。結界は八角柱。
(5) 夏澄火煉(かすみ かれん):
  ソープ嬢の経歴を持つ火を操る異能者。結界は十字架型。
(6) 猫依護刃(ねこい ゆずりは):★
  眷属神「犬鬼」を使役する三峰神社の孫娘。結界は円柱。
(7) 皇昴流(すめらぎ すばる):★
  陰陽師の最高峰・皇家当主。夢見の双子の姉(皇北都)を7年前に亡くしている(『東京BABYLON』)。結界は星型。{/netabare}

◎地の龍

「地の龍の神威」に率いられる7人の能力者。別名「七人の御使い」。
彼らが結界をすべて破壊し尽くせば、地球は生き長らえる。
サイコパスや引きこもりタイプが多い。
{netabare}
(0) 庚(かのえ):※七人の御使いの招集者
  丁の妹。夢見ではないが丁の夢に入り込むことができる。東京都知事秘書の要職にあり、都庁地下に七人の御使いを召集。
(1) 桃生封真(ものう ふうま):★
  刀隠神社の跡取り息子。高校2年生で神威の幼馴染にして添星。地球の未来を左右できる存在(2人目)。
(2) 麒飼遊人(きがい ゆうと):
  区役所に勤める公務員。ホストっぽい外見の水使い。
(3) 八頭司颯姫(やとうじ さつき):
  天才ハッカー。都庁の地下にある彼女が設計・製作したスーパーコンピュータ・獣(ビースト)とケーブルに全身を絡ませる形で一体化して情報を収集する。
(4) 志勇草薙(しゆう くさなぎ):★
  陸上自衛隊員。草木や動物と話ができる。
(5) 桜塚星史郎(さくらづか せいしろう):★
  皇家と双璧をなす暗殺者集団(桜塚護)の力を継ぐ。昴流を庇い右目を失明しており、北都を殺している(『東京BABYLON』)。
(6) 那吒(なたく):
  サンシャイン60の地下にある塔城製薬の研究施設で女体を通さずに生まれた生命体(素体の遺伝子情報は塔城製薬会長の孫娘(塔城霞月(とうじょう かづき)のもの)
(7) 玖月牙暁(くづき かきょう):★
  FOUR SEASONS HOTELに長期滞在客として宿泊している夢見。植物人間状態。{/netabare}

◎その他
{netabare}
(1) 桃生小鳥(ものう ことり):
  神威の幼馴染で封真の妹。心臓の弱い病弱美少女。植物や鳥と話ができ、潜在的に母親譲りの夢見能力を持っている。
(2) 桃生鏡護(ものう きょうご):
  封真・小鳥の父親。刀隠神社の神主。神社を襲った那吒から神剣を守るために命を落とす。
(3) 桃生紗鵺(ものう さや):
  封真・小鳥の母親。小鳥が10歳の時に神剣を生み死亡。
(4) 司狼斗織(しろう とおる):
  神威の母親。紗鵺とは高校以来の親友。地球の影贄となったが失敗。旧姓:真神(真神家は、重要人物などの影贄となり、総ての厄災を受けその人物を守ることを生業とする)。
(5) 真神時鼓(まがみ ときこ):
  斗織の妹。神威より14歳上。神威のためにもう一本の神剣を生み出す。養護教諭免許持ち。
(6) 皇北都(すめらぎ ほくと):
  昴流の双子の姉で故人(『東京BABYLON』)。
(7) 砕軌玳透(さいき だいすけ):
  10歳の頃から丁に仕え、密かに好意を持っている。伊勢付きの風使い一族の一人。「七つの封印」の一人蒼軌征一狼の甥。{/netabare}


◆制作情報(TVシリーズ)
{netabare}
原作マンガ  CLAMP(『月間ASUKA』1992年5月-2002年まで連載、以降休載)
監督     川尻善昭
脚本     川尻善昭、杉原研二、筆安一幸、ときたひろこ、江夏由結
キャラクターデザイン 兼森義則
音楽         佐藤直紀
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== X -エックス- (2001年10月-2002年3月) ============
{netabare}
第0話 予兆 - AN OMEN ☆ 皇北都の死、玖月牙暁の夢見、桃生小鳥の夢渡り ※ED「STRENGTH」
第1話 再会 - A REUNION ★ 天の龍「7つの封印」招集、司狼神威と桃生封真・小鳥兄妹の再会
第2話 夢見 - A NIGHTMARE ☆ 丁姫の夢見、「七人の御使い」の妨害 ※異能力バトルものと判明
第3話 約束 - A PLEDGE ★ 刀隠神社の真剣、那吒の真剣強奪
第4話 影贄 - A SACRIFICE ☆ 二つの真剣・二人の神威、身代わりの家系(真神家)、神威の母の死因・叔母の忠告、伊勢の巫女と高野の一葉の出遭い
第5話 宿命 - A DESTINY ★ 丁姫と神威・空汰の面会、丁の夢(地球の未来、東京の結界、神威の真意、庚の介入)、桜塚護の影
第6話 高野 - KOUYA ☆ 高野山の秘蔵っ子(有洙川空汰)の決め人(伊勢の巫女)
第7話 電脳 - CIVER ☆ 「七人の御使い」の一人、電脳融合技術者(八頭司颯姫)、塔上製薬のクローン実験
第8話 添星 - GEMINI  ★ 桃生鏡護(封真・小鳥の父)の死、桜塚星史郎来襲、もう一人の神威
第9話 陰陽 - ONMYOU ☆ 陰陽道の最高峰当主(皇昴流)と星史郎・北都の因縁 
第10話 犬鬼 - INUKI ★ 秩父三峰神社の巫女の孫娘(猫依護刃)の過去話 ※市ヶ谷周辺と靖国神社の大鳥居の描写あり
第11話 境界 - BORDER ★ 小鳥の予知夢、神威の過去(転校後、母の死)、二振り目の真剣誕生 ※かなりのトンデモ展開だが第11-12話で前半の山場◎
第12話 選択 - ALTERNATIVE ★★ 牙暁の夢渡り、神威の選択(今か変革か)、封真の変貌、小鳥死亡「未だ、未来は決まってなんかいない」 ※CLAMP学園笑
第13話 帰還 - RETURN ★ 地の龍「7人の御使い」、昴流と神威(夢の中の出遭い)
第14話 集結 - GATHERING ★ 天の龍「7つの封印」集結、五芒星の中心、丁の告白、週末の戦い開始
第15話 守護 - GURDIAN ★ 池袋サンシャイン60の死闘、砕軌玳透(丁の護衛)死亡
第16話 虚無 - SLAUGHTER ☆ 皇昴流の右眼喪失、裏丁初出、北都最後の呪文と星史郎死亡 ※キャラの心情が説明不足×
第17話 苦悶 - WISH × 神威の決意 ※第17話迄の総集編(ラスト5分のみ新規シーン)
第18話 新生 - NEWBORN ★ 護刃回(草薙との交流、犬鬼死亡・生まれ変わり)
第19話 煉獄 - INFERNO ★ 火煉回(過去回想、那吒との戦い、遊人との戦い、征一狼の救援)
第20話 恋歌 - RIPPLE ★ 嵐・空汰回(嵐の過去回想、空汰の嵐救援、結ばれる二人)、嵐の決意
第21話 流浪 - CURRENT ★ ビ-ストの嫉妬、火煉・遊人相撃ち・死亡、颯姫死亡
第22話 背信 - BETRAYAL ☆ 裏丁の呪符、丁自決・真剣封印解除、嵐出現・草薙重症
第23話 天地 - EARTH ★ 港湾コンテナ施設の戦い(空汰死亡、封真半焼の重症)
第24話 伝説 - LEGEND ☆ 那吒消滅・封真回復、東京タワー最終決戦、後日譚{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)14、☆(並回)9、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.8

OP 「eX dream」
ED 「secret sorrow」


◆制作情報(劇場版)
{netabare}
原作マンガ        CLAMP
監督           りんたろう
脚本           渡辺麻実、大川七瀬、りんたろう
キャラクターデザイン 結城信輝
音楽           清水靖晃
アニメーション制作  マッドハウス{/netabare}


◆タイトル&評価

============== 劇場版 X -エックス- (1996年8月) ============

全1話 ☆ 3.5 ※TV版のダイジェスト的なアナザーストーリー、1時間28分

主題歌「Forever Love」

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

20年以上前の作品でも十分楽しめる普遍的な面白さは、さすがCLAMP!

【レビューNo.91】(初回登録:2023/10/21)
コミック原作で2001年作品。全24話。
今では、(魔法を含め)異能力モノと言えば異世界やゲーム世界への転生で
「凡人でも異能力者になれる」
作品が多いですが、本作は古い作品らしく陰陽師や霊峰高野山だの由緒正し
しき神社の巫女といった「神聖なる力を宿した血筋」という正統派。
そういう意味では、引きニートでもガチャが引けるいい時代になったのか?!

(ストーリー)
母の遺言で沖縄から東京に帰ってきた少年がいた。彼の名は司狼神威。異能を
有する彼には、人類の存亡を懸けた2つの選択肢が示されている。
・「天の龍」となり人類の存続を願う道
・「地の龍」となり人類を汚染とみなし、自然あふれる地球に戻そうとする道
 (人類の滅亡)
また「運命の時」が近づいたとして
・「天の龍」陣営 →「七つの封印」と呼ばれる者たち
・「地の龍」陣営 →「七人の御使い」と呼ばれる者たち
それぞれの運命を背負った異能力者たちも、続々と東京に終結しつつあった。
そして司狼神威は決断する。自分は愛する者を守るため「天の龍」になると。
その時、彼の幼馴染で「神威の添星」であった桃生封真が「もう1人の神威」と
して覚醒、「地の龍」として別人格が現れる。
こうして「天の龍」と「地の龍」の「2人の神威」が誕生した今、人類の存亡を
懸けた最終決戦が幕を開ける!!

(評 価)
・CLAMPお得意のスターシステム型のエンターテイメント作品
 CLAMPのアニメ化作品といえば「カードキャプターさくら」「XXXHOLiC」
 「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」などが有名ですが、本作はそれ以前の作品
 となります。
 (といってもいまだ原作は完結していないが)
 「X」以前の作品「東京BABYLON」等の登場人物が出演するなどクロスオーバ
 ー作品でCLAMPお得意のスターシステムを採用しています。
 両陣営の登場人物を下記に示します。

 『天の龍ー七つの封印(人類の存続)』
 {netabare}・司狼神威
  「天の龍」と呼ばれる者
 ・有洙川空汰
  高野山の秘蔵っ子で、高野山の開祖に匹敵する力を持つ。
 ・鬼咒嵐
  伊勢の隠し巫女で、伊勢の霊力総てをその身に隠す。
 ・蒼軌征一狼
  風使いの一族の出で一族最高の風使い。
 ・夏澄火煉
  火を操る異能者。
 ・猫依護刃
  三峰神社の孫娘にして、眷属神「犬鬼」を使役する。
 ・皇昴流
  陰陽師の最高峰・皇家当主。(初出は「東京BABYLON」){/netabare}

 『地の龍ー七人の御使い(人類の滅亡)』
 {netabare}・桃生封真
  「地の龍」と呼ばれるもう一人の「神威」
 ・麒飼遊人
  水を操る異能者。(初出は「破軍星戦記」)
 ・八頭司颯姫
  天才ハッカーで、スーパーコンピュータ・獣(ビースト)を操る。
 ・志勇草薙
  草木や動物と話ができる(パワーファイター?)
 ・桜塚星史郎
  皇家と双璧をなす暗殺者集団「桜塚護」。(初出は「東京BABYLON」)
 ・那吒(なたく)
  製薬会社の研究施設で造られた人造人間。
 ・玖月牙暁
  夢見と呼ばれる未来を予見する者。{/netabare}

 また「天の龍」の拠点として「CLAMP学園」も登場します。
 その他夢見という存在が物語に大きく関わっており、国会議事堂の地下で
 国を未来を予見して国事にかかわる丁(ひのと)の存在であったり
 (夢見で神威の運命を指し示し、人類存続のため神威に助けを求める)
 玖月牙暁を通じて(以下重要ネタバレ)
 {netabare}・桃生小鳥(司狼神威の幼馴染で封真の妹:覚醒した封真に殺される)  
 ・皇北都(昴流の双子の姉:「東京BABYLON」で星史郎に既に殺されている)
 といったキャラが、夢見の世界で物語を紡ぐ等作品に彩を添えています。{/netabare}

・東京は地球の要?!結界石を廻る攻防
 物語では「東京は地球を支える楔」として、数々の人為的な結界が張り巡
 らされています。
 ・(皇居を中心に仏手の形に敷かれた絃状結界の山手線
 ・サンシャイン60、靖国神社、レインボーブリッジ、東京タワー等
 これらの人工建造物は「結界石」と呼ばれ、全てが破壊されれば大規模な
 災害が発生し、文明が破壊され人類が滅ぶとされており、
 ・この結界石を守るのが「天の龍」の役目であり
 ・逆に破壊するのが「地の龍」の目的
 となっており、この結界石の攻防を廻って、両陣営の激しい攻防が繰り広
 げられます。

・しっかりした人物描写に恋愛模様、果てはBL要素まで
 2クールなので登場人物の掘り下げはかなりしっかりやってくれます。
 それに意外にも恋愛要素が多く、それも結構面白いです。 
 そして「神威×封真」や「東京BABYLON」から続く「昴流×星史郎」のBL
 要素までwww(それほど強い描写はないけどね)
 2000年辺りの少し古いキャラデザではありますが、当時のCLAMPらしさが
 発揮されており美少年・美少女ぶりが映えるって感じですね。
 (「コードギアス 反逆のルルーシュ」のキャラデザ原案もCLAMPが手掛
  けいるのですが、それをよりキリっとシャープにした感じですかね。
  作品全体としても終末の戦いを連想させるためか、暗めのトーンながら
  も結構はっきり目の強い感じですし。)
 四六時中バトルしてるわけではないので、むしろ3:7位でヒューマンド
 ラマの割合の方が高いって感じですね。
 (大体「2人の神威」誕生が12話と結構遅めなんだよなw)

上述の通り本作はいまだ原作が完結しておらず、途中からはアニオリ展開と
なりますが、きちんと結末まで描いてくれているのは高評価。
(休載理由として、阪神淡路大震災や神戸連続児童殺傷事件やその他の猟奇
 的な事件が起こったことでオチが難しくなったと述べている)
それでも2021年3月時点で累計発行部数は1200万部を記録するなど、原作は
かなりの人気作であります。
単純な異能力バトルだけでなく、良くも悪くも人間模様も細かく描写されて
おりその辺りが複雑に見えたり、2人の神威やら夢見や神剣のくだりなどい
ろいろ話を盛ってくるので、初見ではちょっと理解し難い部分が多いかも。
それでも作画のレベルも高く、物語もしっかり作り込まれているので、今の
量産型の異能力モノに食傷気味の方には、結構新鮮に映るのでは。
(ここまで手が込んだ重いダークファンタジーって今の流行じゃないしね)
20年以上前の作品ながらも普遍的な面白さがあるのは、さすがCLAMPといった
ところ。

それに毎回最後にかかる劇中音楽も、荘厳な感じで締めてくれるので高評価。

(追 記)
この辺りだと本作と「東京BABYLON」の原作は既読ですが、かなり前だったの
で、原作がどこまでだったとかは全然覚えてねえw
あと「東京BABYLON」は「東京BABYLON 2021」としてのアニメ化プロジェクト
が、まさかの盗作騒動で中止になるとはwww
(でも調べてみると、原作への敬意を感じないキャラデザとか、大コケしてた
 可能性も高そうなんだよな)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

詰めが甘い・・というか世界観や設定が浅い感じ。

2001年10月3日 - 2002年3月25日TV放送された。全24話。
1992年5月号連載開始の漫画を元に制作されたTVアニメ。
1996年8月3日公開の劇場版アニメもある。上映時間98分。
※原作は諸事情(大震災等災害や猟奇事件の影響)休載中。
原作 - CLAMP / アニメーション制作 - マッドハウス。

あらすじ&設定。

東京を舞台に、人類の存続を求める「天の龍」と、自然溢れる
地球に戻そうとする「地の龍」の戦いを描いている。

感想。

序盤は粛々と・・かと言って地味という展開でもなく色々な
謎や問題・・登場人物も矢継ぎ早に登場。派手さはないけど
作風や世界観は分かる感じ。キャラデザも落ち着いた感じの
綺麗系でキャラの個性も解りやすく出ている感じ。

もう少し日常が明るい描写があっても良いような気もする。
終始重い感じで暗いので・・関西弁の人だけ妙に浮いてる。
俗っぽく軽口の空汰が軸で、結構キツイと感じる事も多い。

そういう意味でも演出は徹底していて作風の雰囲気を重視。
作画も丁寧で特に表情は綺麗に描いているので印象は良い。
メイン人物の掘り下げに1話丸ごと使うエピソードも多い。

後2~3人でも人気声優が入れば完璧だった気がするけど・・
特に役不足という声優がいたというわけでもなくそれなり。

1クール終了でも殆ど変化は無く・・天と地の闘いの意味は
明確になってるけど、作風から関西弁の空汰・・でしゃばり
過ぎに感じるのは私だけだろうか?半分どころか、1/3でも
充分目立ったと想うのだけれども・・凄く静かな進行なので
ボケもツッコミもしない軽口だけの空汰が結構鬱陶しい・・

17話で総集編?愈々クライマックスなのかな?凄く半端な?
タイミングにも感じるけど・・作品も半端な感じなので・・

23話まで相当死者が出るけど・・音楽は異常な程に盛り上が
るのに、超感動な描写では余り感動やお涙頂戴は感じないと
いう・・何処で盛上がるのか?と期待した人が居ないと想う
けれど・・それでも予想以上に盛り上がらないのは物語とし
て・・どうなのだろう・・


司狼 神威:鈴村健一
高校1年生。地球の未来を左右できる存在(1人目)。
短気で粗暴だが、口下手で穏やかな、優しく繊細な性格。
封真と小鳥の幼馴染。小柄な美少年。戦闘能力は高く強大。

桃生 封真:諏訪部順一
高校2年生。地球の未来を左右できる存在(2人目)。
刀隠神社の跡取り息子。神威の幼馴染。寡黙で家族思い。

桃生 小鳥:能登麻美子
神威の幼馴染で封真の妹。
植物や鳥と話ができ、潜在的に夢見としての能力を持つ。

有洙川 空汰:真殿光昭
「天の龍」の一人。結界は立方体。社交的な性格で関西弁。
高野山の秘蔵っ子で、高野山の開祖に匹敵する力を持つ。

鬼咒 嵐:柚木涼香
「天の龍」の一人。掌から御神体を出す。結界は四角錐。
伊勢の隠し巫女で、伊勢の霊力総てをその身に隠す。

蒼軌 征一狼:森川智之
「天の龍」の一人。結界は八角柱。出版社勤務。
心優しい風使いで、妻と娘を愛している。

夏澄 火煉:沢海陽子/金田朋子
「天の龍」の一人。火を操る異能者。結界は十字架型。
自分の能力を気味悪がった母親に虐待を受けて育った。

猫依 護刃:佐久間紅美
「天の龍」の一人。結界は円柱。志勇草薙のことが好き。
三峰神社の孫娘にして、眷属神「犬鬼」を使役する。

皇 昴流:杉田智和
「天の龍」の一人。陰陽師の最高峰・皇家当主。結界は星型。
可也の実力者でだが、周りとはあまり協力をしたがらない。

麒飼 遊人:古屋道秋
「地の龍」の一人。区役所に勤める公務員。暗器を使用する。
ホストっぽい外見の水使い。飄々とした性格。

八頭司 颯姫:桑島法子
「地の龍」の一人。天才ハッカー。スパコンとリンクする。
過去にフリーメーソンでセフィロトの研究をしていた。

志勇 草薙:相沢まさき
「地の龍」の一人。陸上自衛隊員。草木や動物と話ができる。
犬鬼が見えた事が切欠で護刃と親しくなる。心優しい性格。

桜塚 星史郎:かわのをとや
「地の龍」の一人。皇家と双璧をなす暗殺者集団の力を継ぐ。
温和な表情とは裏腹に、感情を排した冷徹な人格破綻者。

那吒/塔城 霞月:くまいもとこ
「地の龍」の一人。後者は塔城製薬会長の孫娘の名前。

玖月 牙暁:うえだゆうじ
「地の龍」の一人。夢見で、現在植物人間状態。
FOUR SEASONS HOTELに長期滞在客として宿泊している。

丁:久川綾
国会議事堂の地下で暮らす夢見。見た目は護刃より幼い。
地球存亡の為、神威に助けを求める。頭に直接語り掛ける。

庚:幸田夏穂
丁の妹で東京都知事秘書。外見20代の美女。
夢見ではないが、他人の夢に入り込む能力を持つ。

砕軌 玳透:谷山紀章
10歳の頃から丁に仕え、密かに好意を持っている。
伊勢付きの風使い一族の一人。征一狼の甥。

蒼氷・緋炎:河原木志穂
丁に仕える女官たち。両親に倣い、丁を「姫」と呼ぶ。

桃生 鏡護:石井康嗣
封真・小鳥の父親。刀隠神社の神主。
神社を襲った那吒から神剣を守るために命を落とす。

桃生 紗鵺:根谷美智子
封真・小鳥の母親。小鳥が10歳の時に神剣を生み死亡する。

司狼 斗織:井上喜久子
神威の母親。紗鵺とは高校で出会った。
地球の影贄となったが失敗する。旧姓:真神。

真神 時鼓:渡辺美佐
斗織の妹。小鳥達の通う高校の保健医だった。
神威より14歳上。神威のためにもう一本の神剣を生み出す。

皇 北都:雪野五月
昴流の双子の姉で、すでに故人。牙暁の最愛の人。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

63.2 7 巫女で戦いなアニメランキング7位
白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (142)
279人が棚に入れました
ずっとずっと昔の時代、天空には白の王国が、地上には黒の王国があり、〈均衡〉を保ちつつ〈循環〉していた。しかしあるとき、強大な闇の王が現れる。闇の王は白の王国へ侵攻しながら、目障りなバールを討つために盟約を申し入れる。光の王アイリスは、使者アデルの〈均衡〉を望むという言葉を信じて手を結んだ。そのアデルから襲われた後も、アイリスはアデルを斬った闇の王子を信用し、共に平和な世界をもたらそうと〈約束〉する。だがふたりの〈約束〉は、闇の王によって踏みにじられる。白だけでなく黒も、全てを滅ぼそうとする闇の王。それに気づいた闇の王子は、地の底で嘆いた後、天を駆ける力を得てアイリスの元へ向かう。闇の軍勢を斬り伏せ、闇の王子がアイリスへと手を差し出したそのとき、ひとつの世界が終わりを告げた……。

声優・キャラクター
梶裕貴、堀江由衣、バトリ勝悟、中村ちせ、岩端卓也、松井謙典、三浦勝之、渚兎奈、宮崎敦吉、高梨謙吾、赤城進、飯塚昭三
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

観終わった

4話までの感想{netabare}
原作未プレイ、内容全然知りません。
という状態で見てみたら…あれ?この雰囲気は…“エガオノダイカ”っぽい?
いや、最初故郷を焼かれるから“LOST SONG”の方が近いかな、場面が2つに分かれててそれぞれの主人公クラスが直接接触することなく平行して物語が進行してく感じが。
(“グラブル”がグラン編ジータ編で分かれてるのは片方が外伝的な扱いで、これはちょっと違う気がする)
そんな形式は昔からあるものだしパクリだということではなく、むしろ逆で、白猫の原作の方がずっと先にやっててダイカやロストソングの方が参考にしたとかだったりして?

なーんてことを妄想してしまい、では「わざわざ同時進行パターンをやるからにはなにか仕掛けがあるのかな?」ということをちょっと期待してしまったのだけど…あはは、4話で何のトリックも無く光の王と闇の王子接触しちゃったw
実はバールは同一個体だけど2つの世界は数千年隔たりがあったとかいうトリックは、無かったかー。
これは単にロストソングの影響を受けまくった私が勝手に期待してたことなので「思ってたのと違うからダメ」とは言わない。
が、じゃあ何で最初2つに視点分けたかの理由(狙い)は謎なままに…やっぱ“エガオノダイカ”が近い?

と、同時進行パターン以外の部分としは…世界観は悪くないんじゃないかな?
現闇の王は世界滅亡を企ててるので後継者のことなんてどうでもいいのだろう。
というか自分の代で滅亡を達成できなかったらミッション失敗な訳で、そこら辺は結構プレッシャーだったりしてw
気になるのはバールの存在だねぇ、内通してるとは思えないが現闇の王は快く思ってるのかどうか、まんまと利用してることはないかな?

一方で個々の演出は…辛い。
戦闘が地味なのは…う~ん、今の時期それを指摘するのは酷なのかな?
それとは別に兵士の顔がみんな一緒ってネタ、これポケモンの「やまおとこ」じゃん!
あれはサンアンドムーンに限定しても3年放送したウチの数回(確か2回かな?)だったから笑えたのであって、1クールアニメでダラダラやっていいネタではないと思うのだが。
(やまおとこに限らずジョーイやジュンサーといったNPCが皆同じ見た目というのは初代からやってるネタではあるが)
コロプラvs任天堂がどうこうとか、アニメでは関係無いだろうと考えないようにしてたのに…何故そのネタをやった!?
徹底抗戦の意思表示?いやまさかなぁ…。{/netabare}

7話までの感想{netabare}
5話、バールには何か思惑があって、闇の王はそれを察してワザと泳がせて利用してるとか、そういった馬鹿し合い・腹の探り合いをする話になるのかな?と思ったら全然そうではなかったっぽい。
まだ最終回まで行ってないので確定ではないけど。
アイリスが兵を従えることもなく単独で、ちょっとコンビニに買い物行く感覚で黒の王国に赴いて、サクっと封印果たしちゃったw
そしてそのままトンボ帰り。
えっ、日帰りできる距離なの!?
4話の飛行艇での移動シーンで兵士コントをやってたのは、移動時間が退屈=距離があるという演出意図だと思ったんだがそうではない?
光の王不在の最中は特使が人質扱いという設定ではあったけど、短時間すぎてそんな様子を感じるヒマも無かった。
ってかバール封印直後、闇の王と光の王とで一献傾けるくらいすればいいのに…そこで意味あり気な会話でも挟んでさ。

なんか物語の進むテンポがおかしいなーと思ってたら6話で白黒の文化の違い紹介、うん、ここまではまだいい、1話くらいはね。
けど7話、6話に続きのほほんとした王宮生活の延長で…山菜取り!?
トリアシショウマって、この世界には牧野富太郎が居るのか?(牧野富太郎が命名したのか知らんけど)。
ってか調べたら日本固有主じゃん…まぁいい。
それよりタラの芽、3話で地面から採ってるシーンがあって、だからといって目くじらたてるものでもないので笑って見逃してたんだけど7話で改めて詳細に説明してました。
(“美味しんぼ”だかでも同じ説明聞いた気がする程度ではあるけど)
…。
架空世界が舞台でそれってどうなんだ?
現実の日本のパラレルとか遠い未来とか、そんなオチでも用意してあるのかな?
ってかよう、だったらよう、闇の王国ではウドが美味いんじゃないの?ホワイトアスパラでもマッシュルームでもいい。
光に当たって緑色してる白の王国産より、日陰で軟白化した黒の王国産の方が灰汁が少ない気が…まぁいい。

そんなことより、そんなんやってる暇あるの?これが“ゆるキャン”みたいな作品なら問題無いけどさー。
と思ったら、この作品って各話ごとの脚本って居ないみたい、全部監督が兼任ってことかな?
でもって監督調べて見たら“ゆるキャン”…じゃなくて“へやキャン”の監督らしい。
わぁい、まさか繋がるとは思ってなかったw
ひょっとしてへやキャン用に取材した時の経験をそのまま突っ込んだとか?
山菜採りツアーとかに参加して、その時採取したのをアニメで使ったとか?だったらレパートリーが偏ってるのも納得。

で、繰り返しになるけどテンポがおかしい。
バール戦やそこへ出向く・帰る描写は一瞬で済ませた割に7話は尺稼ぎ感がして仕方ない。
主人公と光の王との交流を描くにしても、バールや黒の軍勢に荒らされた都市の復興ではなく、山菜採りって…。
白の王国は農作物が豊富で、じゃあ黒の王国の主要産業は?みたいな話にでも発展するのかなぁ?(貿易はしてるみたい){/netabare}

総評(これだけ見ればいいかも){netabare}
闇の王「この世界を滅亡させるぞうおー」
光の王「そんなことはさせない。私が滅亡させて阻止してやるうおー」

これ意味分かる?
誰が滅亡させたかによって次の文明に影響が出るとか?

やっぱりこれ“エガオノダイカ”じゃないの?と思う様な展開だった。
いや、最後強引にメデタシメデタシにしなかっただけまだマシかな?と思おうにもそうはならない。
やたら尺稼ぎに感じる箇所もありつつ重要なシーンは端折りまくり。
本来30分に収まるペラい内容を12話分に引き伸ばし、それでいて必要な箇所は引き伸ばす前のまま。
要は「どうしてもこのシーンを入れたい」の選別基準がおかしい。
要らないシーンとしては…見た方の多くが思うであろう「山菜回意味あった?」から、バールどうした?、アデルの豹変は何で?
細かいことで覚えてる人少なそうなところでは10話の聖杯探索って意味あった?最終回の闇の王がシーマに施した「戯れ」は意味あった?
まぁそれ言ったら最終回のアデル復活も意味あったのか謎か。
前線から遠ざけられてる・足止めされてるってのは前からあくびが出るくらい描写されてる、10話Bパートの頭部分が9話最後の繰り返しで久々にドラゴンボール気分を味わったぞ?

まぁとにかく、ダラダラ続けた描写がのちに繋がらないので意味が無く、それでいてことごとく唐突。
「これは一体どういうことなんだろう?」と原作ゲームに興味を持たせるつもりだった?
そんな気分より「あの描写に意味は無かった」と知ってガッカリする思いのが強い気がするんだが…。

全滅オチ自体は別に良い、こちとら最高のアニメはイデオンだと思ってる人間だし。
ただそこに至るまでの積み重ねが無いわ全員の散り際を映さないわ…顔ソックリの3兵士はどうした?ああいうヤツは最後まで足掻かせるものじゃないのか。
普通に考えたら最後高笑いするのは闇の王に術をかけられたシーマじゃないの?、ファイオスにしたいのなら聖杯探索の時に何か異常を来してる描写でも入れとけよと。
ついでに高笑いの時にバールのシルエットでも背負わせれば「ああ、文明ループを股にかけた存在が第三勢力と化すのね」とか考察も捗っただろう。
山野草回もそうで、意味あるものにしたいのなら白の王国の豊かな自然を見てアデルに怪訝な面持ちでもさせればいい。
テオはしつこく生き延びてそうね、ミ・フェラリオよろしく語り部にでもなる?「白と黒の均衡の物語を覚えている者は幸せである」みたいな。
ってか最終回、闇の王子は腹貫かれたクセにピンピンしてて思い出したくもない“Bloodivores”を思い出してしまった、そんなところリスペクトしなくていいから。
やっぱアデル復活は要らないや。

と、意味の無かったシーンを意味のあったものにするにはどうしたら良いか考えてみたけど、虚しいだけだった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

きっと守ります。あなたとの約束を…。

この作品の原作ゲームは未プレイですが、ほっちゃんがヒロインを演じることを知り視聴を決めた作品です。
完走後にwikiをチラ見して知りましたが、白と黒の王国が滅んだ後の世界がゲーム化されているようです。

そしてゲームとは別に「白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE 〜はじまりの罪〜」という小説が執筆されていました。
だから原作はゲームというよりこちらの小説がアニメ化されたモノと推察していましたが、どうやらゲーム内でタイトルを題材として行われたイベントが基になっているようです。


ずっとずっと昔の時代、天空には白の王国が、
地上には黒の王国があり、〈均衡〉を保ちつつ〈循環〉していた。

ある時、黒の王国で魔獣に襲われ壊滅した村で、少年が墓を掘っていた。
その少年の元へ、先代の闇の王候補者スキアーズが現れる。
スキアーズに見出された少年は、闇の王子となってこの世界を変える事を決意する。

一方、白の王国の守護神である光の王 アイリスは、光と闇の均衡が破られる事を懸念していた。

そこへ均衡を乱す存在バール出現の知らせが入る。
黒の王国の闇の王は、目障りなバールを討つために盟約を申し入れる。

光の王 アイリスは、黒の王国からの使者闇の王子と出会い、
共に平和な世界をもたらそうと〈約束〉する。

だがふたりの〈約束〉は、闇の王によって踏みにじられる事となる。

ふたりが交わした〈約束〉と、世界を滅ぼした始まりの罪。
〈根源〉(ゼロ)へと至る物語が幕を開ける―――


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

キャラデザは綺麗、声優陣も豪華、主題歌もヤバいくらい格好良いと、非の打ちどころの無い作品っぽいんですが、何故か腑に落ちない点がチラホラあったんですよね~

一番感じたのは展開の唐突さでしょうか。
梶さん演じる主人公が闇の王子を目指す展開、主人公とほっちゃん演じるアイリスの出会いの場面など、きっと思うところはあるんでしょうけれど、形にしなきゃ伝わらないモノだってあると思うんですよね。

それに、物語のラストは果たしてあれで良かったのか正直分かりませんでした。
確かに、その後のゲームの展開を踏まえると、結果的な落としどころは妥当なんでしょう。
ですが、そこに至るまでのプロセスはもう少し丁寧に描いて欲しかったかな。
ふたりが交わした約束って、あの顛末で良かったの?
これってハッピーエンド? それともバッドエンド?

きっと原作ゲームをプレイしている方は、色々と脳内で補完されているんでしょうけれど、アニメ視聴組には顛末を読み切るハードルが高かったように思います。
それでもそれなりに視聴できたのは、この作品の持つ地力なんでしょうね。

ほっちゃんの演技は目一杯堪能できる作品です。
梶さんはどうかな…物語の展開上、台詞は決して多くありませんでしたが、やたらと声のトーンが低かったのが逆に気になりました。
あそこもで低く抑えなきゃいけないキャラには見えませんでしたけれど…
個人的にはシリアスな空くんくらいが一番合っているんじゃないかと思いましたけれど^^;
まぁ、これもプロの仕事ってヤツなんでしょうけれど。

オープニングテーマは、西川貴教さんとASCAさんによる「天秤-Libra-」
エンディングテーマは、安田レイさんの「through the dark」
先述しましたが特にオープニングはヤバいくらい格好良いです。
西川さんのタイアップ作品と言えば、「革命機ヴァルヴレイヴ」のオープニングテーマで奈々様とタイアップした「Preserved Roses」も抜群でした。
確かNHK紅白歌合戦にも出場されていましたよね。

1クール全12話の物語でした。
個人的にはほっちゃんの演技で満足できたから結果オーライだったかな^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

こんなもん・・・だろうな

ゲーム3年プレイ(2014~2017?)
多分まだ、配信してると思うけどアニメはゲーム開始までの物語。「グランブルーファンタジー」と同じキャラガチャゲー。多分に漏れず課金重視であり、また制作会社は天下の任天堂と操作仕様?の特許を巡り係争中である。
内心、ゲーム開始以前の話だしやりようによっては「グラブル」なんかのゲーム原作販促アニメ?よりいけるんじゃないかと期待していた部分もある。「喰霊 ゼロ」みたいにそれなりに評価される可能性もあるのではないかと・・・。
だが、冒頭からこれはあかんやつやと見切りをつけるべき所を3年間全くの無課金で遊ばせてもらった手前付き合う事にしたわけだが非常に苦痛だったのは残念である。アニメ制作もアプリ配信会社である「コロプラ」主導で行っているようだがここは見栄を張らず素直にアニメ制作のプロに任せるべきだったのではと思う。色々申したい部分はあるがこれに尽きるのではないだろうか?
話の筋としてはよくある2極の対立と融和の間に翻弄される主人公達の冒険の終わりと始まりの流れなのだからあとは演出や構成と技術という魅せるテクニックの部分だったやに思う。あとOPに西川さんをチョイスするあたり(まぁコラボの関係か)がセンスの悪さを浮き彫りにしている。同じコラボなら中川さん(しょこたん)の方が雰囲気はあっていそうな気がする(但し個人的にはあのコラボ企画はクソだと思ったわけだが・・・)。
まぁ頑張ってください。

私のツボ:一か八か「キャトラ」推しという手もあったのでは?(笑)



余談:自分はこのサイトの作品の平均評価点はレヴュー後に見るんですが、自分の評価点と割と離れてる場合、点数の高いモノと低いモノをちらほら拝見します。勿論好みもあるので参考にならない場合もありますが、必ず高評価サクラが存在しますよね。どの作品にもいるとは思うんですがちょっと「白猫」は酷い気がします。まるでゲームアプリのサクラレヴューと同じ。ゲームはそれでインストしてくれたら多少意味があるかと思うのですがアニメはあるんですかね?あるのかな?(笑)。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

60.1 8 巫女で戦いなアニメランキング8位
シキザクラ(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (71)
208人が棚に入れました
紅葉と共に桜が咲き誇るシキザクラの地―現世と異界の交わる特別な場所で、人の世を救うための儀式が行われようとしていた・・・高校生の『三輪 翔(ミワ カケル)』は、異界から現れ人を喰らう『オニ』と、パワードスーツとの争いに巻き込まれる。人に取り憑き、現世に顕(あらわ)れようとするオニ。人々をオニから守ることができるのは、古代の秘術と最新技術が融合したパワードスーツ『ヨロイ』のみ。翔は、ひょんなことからパワードスーツを身にまとい、オニと戦うチームのイレギュラーなメンバーとなる。ヒーローになる決意をした翔は、世界を救う宿命の巫女『明神 逢花(ミョウジン オウカ)』を守りオニと戦う。シキザクラの季節。紅葉と桜吹雪の中で、逢花は巫女として舞う。過去と未来、現世と異界、想いと願いが交差する、活劇英雄譚(ヒロイックアクション)、ここに開幕!

声優・キャラクター
野田雄大、茉白実歩、中元大介、水上翔斗、坂崎絵理、落合菜月、米山伸伍、矢方美紀、新井ユウト、イヲリ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

名古屋発の本格フルCGアニメ

この作品は漫画が若干先行していますが、オリジナルアニメだそうです。
まさか名古屋からこんなにも本格的な作品が発信されるとは、正直意外でした。

ですが、完走後にwikiをチラ見したところ、地方発のアニメ制作を定着させ、名古屋がアニメ好きの人たちの楽しめる場所にすることをビジネスチャンスと捉えた「ナゴヤアニメプロジェクト」の一環として本作品が制作されたそうです。

名古屋は日本第3の都市ですからね…
本格的に取り組もうと思ったら実現する実力は持ち合わせているんだと思います。


紅葉と共に桜が咲き誇るシキザクラの地――
現世と異界の交わる特別な場所で、
人の世を救うための儀式が行われようとしていた…

高校生の「三輪 翔」は、
異界から現れ人を喰らう「オニ」と、パワードスーツとの争いに巻き込まれる。

人に取り憑き、現世に顕れようとするオニ。
人々をオニから守ることができるのは、古代の秘術と最新技術が融合したパワードスーツ「ヨロイ」のみ。

翔は、ひょんなことからパワードスーツを身にまとい、オニと戦うチームのイレギュラーなメンバーとなる。
ヒーローになる決意をした翔は、世界を救う宿命の巫女「明神 逢花」を守りオニと戦う。

シキザクラの季節。
紅葉と桜吹雪の中で、逢花は巫女として舞う。

過去と未来、現世と異界、想い願いが交差する、
活劇英雄譚、ここに開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

キャストの皆さまは正直知らない人ばかりでしたが、主題歌は亜咲花さんとMay'nが歌唱するという豪華キャスティング…

物語も既視感が無かったわけではありませんが、決して悪くはなかったのではないでしょうか。
寧ろ、地元がしっかり取り上げられている点は高評価に値すると思います。

現在、名古屋を代表するアニメの一つとして、「八十亀ちゃんかんさつにっき」が挙げられると思います。
アニメも3期目まで放送されている上、八十亀ちゃんは名古屋市の「観光文化交流特命大使」に起用されているくらいですから…
この作品もそのうち、そういう場に起用されるかもしれませんね。

と思ったら、逢花を演じた茉白実歩さんは、2020年の10月に小原観光協会より「おばらシキザクラ観光大使」に任命されていたようです。
小原では、山里を埋め尽くす四季桜と紅葉の美しいコントラストが楽しめるそうです。

小原観光協会の公式サイトをググってみると、この作品についても触れられていました。
「当観光協会では、アニメのヒットを祈願しつつ、小原を聖地として訪れる「シキザクラ」ファンのため、小原支所のアニメ「シキザクラ」コーナーに、パネルを1枚追加しました。
支所にお立ちよりの際は、是非ごらんください。
とのことです。

そのコーナーも気になるところですが、最も目を引かれるのが艶やかに彩られたシキザクラのラッピングカーだと思います。
1人乗りの超小型電気自動車がベースになっているので、見た目の可愛らしいのが特徴です。
このラッピングEVと一緒に観光大使の茉白実歩さんが映っている写真も掲載されていましたよ^^

物語の内容としてはINTRODUCTIONに掲載されている通りです。
公式サイトのキャラクター紹介欄に記載されていましたが、登場キャラクターは東海三県(愛知県、岐阜県、三重県)出身で固められていました。

キャラデザは悪くありませんでした。
特にヒロインの逢花は、十分可愛らしく魅力的な女の子だったと思います。

話が飛び飛びになっていますが、最終話で面白い方たちがカメオ出演されてました。
やっぱりこの人たちを抜きにして名古屋は語れないんですね^^
個人的には全く予想していませんでしたが、見た瞬間ニヤリとできる感じに仕上がっていたと思いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、亜咲花さんによる「BELIEVE MYSELF」
エンディングテーマは、May'nさんによる「シキザクラ」

1クール全12話の物語でした。
しっかり堪能させて貰いました。
私の地元でもこんな感じのプロジェクトが立ち上がれば良いのに…
なんて思ってしまいました^^;

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

王道でいい

名古屋制作のヒーローもの

{netabare}
本筋から逸れた話に関しては良くわからない展開や行動原理が理解できない回だったり微妙な回が多かったが、メインの話に関してはとてもよくできてて、特にラスト3話はかなり面白かった作品だった。
特にイバラの過去回想の回、主人公の元にたどり着くまで何があったのかが描かれた話が印象的だったし、少し感動した。

全体としてはヒーローものとしてとにかく王道で熱くてよかった。
イバラや主人公と言ったキャラも王道的な熱血主人公でとにかく熱い。
熱さだけでなく、最終話では儀式のことに関してしっかりと綺麗に風呂敷も畳めていて好印象だった。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
CGアニメか。Ibを思い出すw CGいいな。
まあテンプレだな。
設定はまだよくわからんけど戦闘は面白かった。

2話 ☆6
主人公が狂ったw なろう系かな?
MARS REDで聞いたセリフ。テンション高い鬼だな。

3話 ☆5
マミさんかな?w 悪くはないんだけど面白くはない

4話 ☆5
パロディネタいらん、寒い。普通にデブ可哀想。
デブにあんな暴言言ったのに喧嘩展開じゃなくて普通に仲直りするのかよ。何アニメだよこれ

5話 ☆3
よくわからんアニメ どう見ても罠やろw
何やっとんねんこの主人公w 

6話 ☆8
やっとストーリーが分かりやすくなった。
主人公が信じるのはわかるけどこの女の人が信じるには動機が少なすぎない? 戦闘シーン熱くていいじゃん。王道だなw

7話 ☆5
大きなお友達。これ何がしたいの?

8話 ☆3
急なギスギス。
と思ったらいつの間にか仲直りしてる。
母が実は鬼だったって突拍子もない展開で草。
意味不明な狂い方するのも草。
これ仲間同士対立させたいだけだろ。
出た、謎精神世界w おっ、鬼滅か?w 

9話 ☆6
イバラの過去? 生贄か。右近怪しいな。話が読めない。

10話 ☆10
王道だな、面白い。弱い。
なるほど、これでイバラが主人公に着くことになったのね。
ちょっとうるっと来たわ。
主人公を友人が励ますというのも王道で良かった。

11話 ☆9
やっぱりこいつ裏切るよな。あっさり。
こっちが黒幕なんか。
あの陸上の話をここで回収するのいいな。楓の隣に立つね。

12話 ☆8
父と母があまり出てきてないからなぁ。
けど王道なのはいいと思う。やはり熱い。

曲評価(好み)
OP「BELIEVE MYSELF」☆7.5
ED「シキザクラ」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

地方局はこれでよいのだ

オリジナルアニメ

パワードスーツを着て“オニ”と闘うバトルもの。一見ゲーム原作に見えてれっきとしたオリジナルアニメとのことです。8年前の因縁が絡んで物語の良いアクセントとなってもいます。
出来栄えとして特筆すべき良いところはありませんがそつない感じと言いましょうか。良くも悪くも休日朝の佇まい『妖怪ウォッチ』が抵抗なければ視聴に問題はなさそうです。

声優さんが聞いたことない人ばかり。かつての子供たち直撃のオマージュ小ネタの寒さ。
一見マイナスに働くこうした要素がえもいえぬ味と感じるのはこの作品の出自のせいかもしれません。


■ナゴヤアニメプロジェクト

読んで字のごとく地方発アニメの意。中京テレビさんが主体だそうです。「株式会社サブリメイション」の名古屋スタジオ開設に伴い東海発のアニメ発信が可能になっての第一弾。
京都や富山にスタジオ構えてる有名な会社はありますけど地方局が幹事というのは面白いと思います。

そのまんま地方制作の番組でして、聞いたことない声優さんというのも地元の方たちだったり小ネタもわりとマニアックな地元民ならわかるというものが散りばめられて(る気がして)ちょっとキー局ではお目にかかれないものとなってます。中京テレビのアナウンサーもちゃっかり登場してましたよ。
そうして差し込まれる地元ネタが前後関係ガン無視で挿入されてくる自由さがたまりません。
メインストリームでは難しい。ただし続けていけば『水曜どうでしょう』『たかじんの○○』のようなユニークな存在感を出し爪痕を残す作品がそのうち出てくるかもしれません。

先クールで『やくならマグカップも』岐阜県多治見市全面協力でだだスベりしながら実験してたのもCBC(中部日本放送)だし、東海地方が新たなムーブメントを起こしてくれることを期待してます。


感想というものでもありませんが一応触れておきますと、実家や旅行先でTVをつけて流れてるご当地タレント番組のノリです。脚本も演者もバタついてる感じを愛でた全12話でした。



視聴時期:2021年10月~12月 地上波リアタイ

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2021.12.29 初稿

投稿 : 2024/11/02
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