小動物で高校生なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の小動物で高校生な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月11日の時点で一番の小動物で高校生なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.6 1 小動物で高校生なアニメランキング1位
ミイラの飼い方(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (222)
842人が棚に入れました
ごく普通の生活を送る男子高校生・柏木空はある日、旅先のエジプトにいる自称"冒険家"の父から突然、ミイラを送りつけられる。「面白いミイラを見つけたからお前に預けることにした!」と書かれた父の手紙におののく空。だが、送られてきた大きな棺から現れたのは、全長12cm!?なんと手のひらサイズのミイラだった・・・。小さい上に、臆病で、泣き虫、でも何ともいえない可愛さのミイラにミーくんと名づけ面倒を見ることになる空。一つ屋根の下、一緒に暮らし始める空とミーくんの共同生活とは・・・・。

声優・キャラクター
田村睦心、河本啓佑、茜屋日海夏、茅野愛衣、山下誠一郎
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

チロルチョコみたいなアニメ

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
小さくて可愛らしくてお手軽で癒される、ということで。

あと、私は酒飲みなので、甘いものは「好きだけど量は食えない」から、チロルチョコくらいがちょうどよいのですが、癒し系作品として、オッサンにはちょうどよいくらいの可愛らしさだったなと。

もしこれを、「擬人化されたミニ幼女」とかにやられたら、ちと気恥ずかしくなるしねw 萌えキャラじゃなく、ゆるキャラでやってくれたから、楽しめました♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤から中盤は、かなりハマりました。ミーくん、可愛すぎw

ただ、新キャラ出したり展開は変えるものの、結局、ミーくんらの「可愛い」頼りなので、後半はやや飽きました。そんななか、10話などはアーヤンが奮闘。これまで足りなかったギャグ要素を補える、ナイスキャラでした♪ これは、声優さんとの絶妙なミスマッチも最高でした(当然、フリーザがとか、バイキンマンが、とか思っちゃうし)w

今までにないアニメで楽しめましたが、いくらチロルチョコでも、12個も食べたら、オッサンは胸焼けしちゃうよということで(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
やべぇ、ミーくん。今期で一番萌えるわw でもこれ、30分アニメでいけるか? ショートの方が良さげだけど。ミイラっぽくなってる(笑)

2話目
摩擦が熱いw ミーくんのピンチ(笑)ダメだ、ミーくんが可愛すぎるw

3話目
ミーくん、めっちゃ健気。。。ミイラって、地中に居るもんか? せめて水槽的なのに土入れて室内に持ち込んだら? 屋外の気温で土に入りっぱなしは、普通に心配にならない?

4話目
コニー、ちゃんと性格面で住み分けできてるね。化物語みたいな世界観かな(笑)

5話目
イサオね。なんか色々謎も出てきたな。やっぱり、ミーくんが一番可愛いな♪

6話目
可愛い通り越して愛しい(笑) マンドレイクの目覚まし(笑)

7話目
寝たら100%悪夢って、キツいよな。ミーくん可愛すぎるなw

8話目
九尾もかわいいな~。友達いっぱいや~。

9話目
コニー、豆まきがトラウマ? 他月は、ドラゴンがトラウマ。もうなんか、可愛いしかないな(笑) うちにいろ、鬼もうち。コニーはつまり、イヤイヤ期、お試し行動だったわけね。

10話目○
アーヤン、ナイスキャラ(笑) これまでで一番笑えたわw ギャグが冴えた回。しゃっくりを止めるには、ア゛~~って、横隔膜を震わせるか、みぞおちにボディーブロー食らうと、止まるよ(笑) ポチ、50歳かい(笑)

11話目
指にとまる、みーくん(笑)

12話目
ややシリアス。最後、お祭りのくだりは良かったな。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 26

ゆーな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

かわいい。ずっとかわいい。

不思議な可愛い生き物を飼っている普通の高校生達の日常を描いた作品ですd(゜ー゜*)

不思議なミイラはもちろん、他の子も可愛いくて癒されますね(*´艸`)

仕草とか動きとか効果音とかがいちいち可愛くて、可愛くて愛おしいです!
どういう動きが可愛くみえるのかちゃんと考えられてます。

でも高校生の日常の中に不思議な可愛い生き物がいるだけなので
ちょっと退屈かもです(´・ω・`)

ミー君可愛いなあo(*^▽^*)o

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

紫煙の心 by斑鳩 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

寸評

可もなく不可もなくのストーリー構成だけど
盛り上がりが欠けているのは、やや残念な作品

原作のマンガなら数ページ程度なので普通に読めるとは思うけど
物語自体が30分枠アニメの元ネタとして貧弱なのだろう
おそらく5分から10分程度のショートアニメとしてなら
それなりにギャグアニメとして面白かったかもしれない

まぁ深夜枠というよりメインキャラの年齢設定を小学生にかえれば
土日朝のキッズ枠の方がシナリオもキャラデザも
合っているような気がするのだけれど
そういう部分ではちょっと勿体ないかなと思えた

投稿 : 2025/03/08
♥ : 13

73.0 2 小動物で高校生なアニメランキング2位
あっちこっち(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1043)
5425人が棚に入れました
『あっちこっち』は、異識による4コマ漫画。「まんがタイムきらら」で2006年10月号からから12月号の三ヶ月の読みきりの後に連載。2012年にTVアニメ化。素直になれないツンネコ娘・つみきと、乙女心には鈍感な朴念仁・伊御。いつもつかず離れずイイ感じなふたりだけど…この恋はまだまだ始まらない!?

声優・キャラクター
大久保瑠美、岡本信彦、福原香織、生天目仁美、浅沼晋太郎、皆口裕子、高森奈津美、今野宏美、代永翼、岩男潤子

cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

良くも悪くも、『友達以上、恋人未満』の微妙な距離感をニヤニヤしつつ見守るに終始した作品【総合評価:63点】

2012年春に全12話で放送された作品。

物静かだがどんな言動もしっかりと決まり、周囲の女子から黄色い声が上がる、鈍すぎるのが残念な朴念仁な主人公の伊御
普段は冷静ながら典型的なツンデレ属性、伊御の前ではデレデレしながらも周囲にそれを悟られるのを嫌って素直になれないヒロインのつみき

友達以上、恋人未満の微妙な距離感を保つ二人
そして周囲の愉快な人物達との日常を描くドタバタラブコメディと言うのがこの作品の簡単な説明となります。

原作は未読ですが、4コマ漫画でそれを象徴するようにAパートとBパートでそれぞれひとつの話を描いております。
波の無い日常を描いているだけなんですが、AパートとBパートで話を別にしているとあり、ひとつの話を10分弱でまとめているので、テンポはそこそこですね。

バレンタインデーちょい前ぐらいから始まって、翌年のバレンタインデーからホワイトデーまでの一年ちょっとを12話で描いています。
その間に少し強めな甘い展開を終始挟んでくるものの、基本的に高校生活のイベントを無難に描いていく日常系の物語
物語の構成は基本的に高校生活のありがちな日常を周囲のキャラクターが全力で盛り上げてハチャメチャなドタバタ展開に発展させる。
そして締めにイケメンの伊御が実際に口には出来ないような歯の浮く恥ずかしい台詞を決めて、伊御にデレデレなつみきが鼻血を大量噴出、周囲のキャラクターがそんな様子をニヤニヤしつつ見守ると言った一連の流れが定番となっております。

伊御の歯の浮くような台詞、モジモジするつみき、そんな二人のやり取り、友達以上恋人未満の微妙な距離感を周囲のキャラクターと共にニヤニヤしながら見守る作品です。
正直な話、12話の全てが基本的にこのパターンですので、ワンパターンと言ってしまえばそれまでですねww

正直、この作品において笑いと言う面は期待できませんし、未視聴の方も期待は持たない方が良いと思います。
周囲のキャラクター達は、主人公とヒロインよりも強い個性を持っていて、場をしっかりと盛り上げてくれるのですが、勢いだけで盛り上げの最中に笑いの要素はほとんど無い感じ、個人的には笑える様な展開はほとんど無かった印象です。
笑いの要素に欠けてしまっている点が、個人的にはこの作品に物足りなさを感じさせた要因かもしれません。
良くも悪くも、伊御とつみきの関係をニヤニヤしつつ見守る事に終始した作品です。


作画に関しては最近の作品と比べて優れていると言う事は全くありません。
そもそもキレイな作画で勝負に来ているタイプでも無いので、何とも言えませんが……
キャラクターデザインは、まぁベタベタなアニメ絵ですので、格別嫌う方も逆に少ないんじゃないかなと言った感じです。
擬音表現を始めと、背景や場面転回時など演出面はそこそこ優れていた様な気もします。

音楽面に関してはOPが特徴的でした。
別に曲自体が良いと言う訳では無く、圧倒的で独特なテンポが耳に残ってしまいます。
BGMは緩やかな日常の雰囲気をしっかりと演出できていたと思います。


個人的には友達未満、恋人以上の関係をそこそこ楽しめましたが、ワンパターン故に終盤はもうおなかいっぱいって感じでした。
つみきのキャラクターが気に入れば、しっかりと二人の関係を見守って行けるのではないでしょうか。
そして、伊御の台詞に拒否反応が起きないかも視聴する上ではかなり重要だと思います。

正直、万人受けは難しい作品ですので、未視聴の方は第三話ぐらいまで視聴し判断して頂ければと思います。
ハッキリ言ってワンパターンですのでこの作品の雰囲気は完全に掴める筈、最終話までその雰囲気のまま突き進みます。
まぁ、好きな方なら終始安定した作品とも言えなくは無いので、是非一度試しに視聴してみる事をオススメ致します。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 54

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今はセンスが問われる時代

本作の演出の一つに"矢印"があります。
キャラの動きや状況の変化を矢印で表すというものです。
これはとても観やすく、素晴らしいと思いました。
なので、それにならって私もレビューで使ってみました。
……矢印は使い方次第。
下を見れば分かるように、センスのない者が多用すべきではないのです。
もうやりません。
無駄に縦に伸びた文になってしまいm(__)m

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ジャンル:日常系×恋愛。
比重は、『日常 8 : 2 恋愛』だったという印象。
ほのぼのした雰囲気と緩いギャグが魅力の作品でした。
こういうの大好きです。

          ↓

千葉県の某高校をモデルにした高校が主な舞台。
(写真見ると確かに似てました)
あらすじはいらないかな。
あにこれのやつも特に読まなくてもいいかもです。

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主要キャラは5人。
男2人、女3人の高校生グループです。
→(伊御、榊、つみき、真宵、姫)
この集団大好きです。ただし一人を除いて…。

           ↓

恋愛面について。
つみき→伊御 へと恋の矢印が向いています。
つみきをからかう榊と真宵が面白かったです。
その一つにお決まりとして伊御に恥ずかしい(キザな)台詞を言わせ、つみきをデレさせまくる、
というものがあるのですが、ここで問題が起こりました。

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はい、伊御さんやめて…。
キザな台詞を悠々とつみきに放っといて、
デレるつみきに対しては『どうしたの?』みたいな反応。
私は不快感を覚えました。
気になったので調べてみると、やはり伊御は人気がない様子。
確かにやらせてるのは榊と真宵。
でも、伊御の対応はどう考えてもおかしい。腹立たしい。
このメガネがいなければ(or 好青年なら)文句なしでした。
これに関しては、いちいち鼻血を出す女性陣もどうかとは思いますが。

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伊御以外はみんな好きです
お気に入りキャラは真宵と姫。
お笑い担当の真宵は作品を盛り上げるために必要不可欠です。
そこにお調子者の榊が乗っかるとさらに楽しいです。
癒し担当の姫は作品を(又は私を)より柔らかいものへと変貌させてくれます。
とても可愛かったです。
『はい』→『はひぃ~』は、あざとかわいい…。
つみきも猫のような小動物女子として私を大いに和ませてくれました。
何気に喋り方も好きです。
ここでは触れませんが、サブキャラたちも魅力的でしたよ。

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OP「あっちでこっちで」 歌ーあっち⇔こっち
ED「手をギュしてね」 歌ー御庭つみき(大久保瑠美)

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OP凄くいい…!
いつもの5人が歌ってるってのもいいですね。
ハモりもバッチリでした。
お気に入りの曲です。

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大好きな日常系のなかでもアタリの作品でした。
ギャグはたまに笑える程度です。
でもそれで十分ですね。
可愛らしいキャラたちが平凡な日常を過ごしている、
それだけで私は幸せです。

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苦手なキャラが約1名おりましたが、
それを余裕で補えるだけの戦力が揃ってました。
とても楽しませてもらった作品です。

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

改めまして、矢印乱用すいません。
時代を勝ち抜けませんでした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 45

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

すごい触覚毛だけど見慣れるとカワイイ物語

とある高校を舞台にした、かなりゆる~い感じのラブコメディ。
でもその、ゆる~い感じが、観始めてしばらくすると
「ほのぼの」になり、観る前は、「こういうキャラデザ、ちょっと苦手」
と思っていたのに、観ていたら別にどうってこともなくなり、
むしろ登場人物たちのやりとりが、面白かわいく感じて
気づけば、クスクス笑い、ニヤニヤして観ている自分がいた。

最近、随分といろんな耐性ができてきたものだなとw
っていうか、日常系が案外好きなのかもなと気づかされたりしている。

素直に甘えることができないだけの、ややツンデレな女の子、つみき。
ツンデレにもいろんなタイプがいるけれど、彼女みたいなのは
なんといってもそのシャイな部分で、ツンデレの魅力を
さらに拡大してる気がする。
そして同時に、女の子のかわいらしさと気高さを感じることができるので
個人的には好印象だったな。

彼女が想いを寄せる男子イヨは、彼女に対してやさしいお兄さん的接し方。
友達以上だけど恋人未満・・・そんな関係。

ふたりは事あるごとに、傍から見れば「すでにつきあってるし」と
ツッコミたくなるほどの仲の良さなんだけど、
つみきのシャイと、イヨの鈍感さで進展もなかなか進まず。。

でもだからといって、せつないとかハラハラとかそういうものはなく、
距離を置きつつ遠くから見守ってるような感じで
ニヨニヨと観れたのは、なんだかとても楽しかった。

それと、個人的には2人が囁くように唄うEDが好きだった♪

投稿 : 2025/03/08
♥ : 39

69.4 3 小動物で高校生なアニメランキング3位
小市民シリーズ(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (229)
605人が棚に入れました
“たがいに助け合い、完全な小市民を目指そう。” かつて“知恵働き”と称する推理活動により苦い経験をした小鳩くんは、清く慎ましい小市民を目指そうと決意していた。 同じ志を立てた同級生の小佐内さんとたがいに助け合う“互恵(ごけい)関係”を密かに結び、小市民としての高校デビューを飾り平穏な日々を送るつもりでいたのだ。ところがふたりの学園生活に、なぜか不可解な事件や災難が次々と舞い込んでくる。 はたして小鳩くんと小佐内さんは、小市民としての穏やかな日々を手に入れることができるのだろうか。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

小市民の星

ラパントラック制作。

清く慎ましい小市民を目指す小鳩と小佐内、
平穏な高校生活を望むも、推理の得意な、
小鳩の元には様々な事件や災難が舞い込んでくる。

涼やかで綺麗な映像描写とちょっとした推理劇、
実写ドラマを意識しているそんな印象も受けますが、
静かなメインキャラは疲れないので良いです。

少年と少女、不思議な関係ですね。
{netabare}穏やかな時間を享受し、互いに助け合い、
完全な小市民を目指そうって!?
ここらあたりは、善意に解釈しましょう。{/netabare}

季節感溢れる青春×学園ミステリー、
素敵な作品になればと期待しています。

5話視聴追記。
新聞部部室での伯林あげぱんの謎解き、
{netabare}冒頭の小佐内の描写に見事に落ちもついて、
良くまとまった楽しめる回となっています。{/netabare}
 
最終話視聴追記。
娯楽性は乏しいのかも知れませんが、
文学的な会話劇、最後はお見事でした。

{netabare}水面下で遂行される過去の因縁への報復、
誘拐されることにより相手を罰し社会的に葬る、
用意周到なおそるべし少女の思惑が完遂する。

これで2人の関係は解消されたのでしょうか、
小鳩が選んだポップコーンの味は甘くない塩味。{/netabare}

続編を楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 35
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

聖地巡礼の話

変人のサラダボウルに続いて2期連続の岐阜聖地アニメ、作中の風景は実際の岐阜市の風景やお店や高校をスタッフが熱心に取材したみたいで、実際の風景をそのまま使っていて、再現度が高いです
私は飛騨地方出身なので馴染みがないですが、モデルになっている岐阜北高校のかたからいろいろ話を聞きながら一緒に聖地巡礼しましたので、聖地巡礼の話を中心に書きます

アニメは「地味な氷菓」、作者一緒ですが氷菓と違ってキャラやミステリーが地味だし二人の目的はふわっとしてるし淡々と話が進むのでちょっと魅力に欠ける
他のレビュアーさんも書いていますが氷菓との差は京アニの力によるところが大きいかも

【聖地巡礼の話】{netabare}
6話に出てくるお祭りの会場は「伊奈波神社」お正月には作中のように参道の両脇に屋台が立ち並び多くの初詣参拝客でにぎわっています
この神社の近くには1話で登場するいちごタルトを売っている「ALICE」のモデルである「AND LADY」という老舗のケーキ屋さんがあります。
元々有名なお店らしいですが、聖地巡礼に来ているお客さんでいっぱいでみんないちごタルトいちごタルト言ってて面白かった
いちごタルトは売ってなかったので代わりにショコラタルトといちごショートを2人で分け合って食べました。甘さ控え目、ふわふわの生地でおいしい、素敵なケーキ屋さんでした!

聖地は岐阜駅周辺からつい最近県内唯一のデパートが撤退したシャッター街「柳ケ瀬(昔は繁華街だったそうです)」を通って、「長良川」に架かる「忠節橋」を渡り、高校のモデルである「岐阜北高校」この辺の風景がほぼそのまま作中に使われています。再現度高い!
作中の背景によく出てくる山は岐阜市のシンボル「金華山」で山頂には織田信長にゆかりがある「岐阜城」が建っています

作中では柳ケ瀬がにぎわっていましたが先述したようにシャッター街なので人通りはあまりないみたい
駅前の繁華街が衰退したとはいっても岐阜は車社会で郊外に人がたくさん集まるので衰退していく地方都市という印象はあまりないです

町はずれにある自動車学校のモデルは「三田洞自動車学校」、ここは15年くらい前?までは岐阜市民がみんな運転免許更新に行っていたみたいで、岐阜市民にとってここは免許更新のためだけに行く場所という認識だったそうです

岐阜駅から北西に進むと長良川のほとりに県内1位の進学校「岐阜高校」があります、すぐそばの「忠節橋」が作中によく登場する橋のモデルでとても大きな橋で橋の手前の傾斜のきつい長い坂が特徴、作中の高校のモデル県内3位の進学校「岐阜北高校」とマラソン金メダリスト高橋尚子さんの母校で甲子園の名門「県立岐阜商業高校」の学生が岐阜駅からの通学に使うので平日は高校生がたくさん自転車で通っています。この2校は道路挟んで隣接していて、昔は二校合同で体育祭をしていた歴史があるそうです。進学校とスポーツ名門校では悲惨なことになりそうですが・・・
この橋が架かる長良川の北側の河川敷は高橋尚子さんが高校時代にトレーニングで走っていたそうで「高橋尚子ロード」と名付けられており、スポーツ強豪校である県岐阜商の運動部がよく走り込みをしているそうです。
夏には大規模な花火大会が開かれていて、両河川敷が屋台と人で埋め尽くされています

岐阜北高校の校舎内も外もほぼそのまま使われているそうです、高校のHPを見るとVRで校内を見学できるみたいなのでアニメと比べるのも面白いかも(現在は工事中)
大昔は岐阜県トップの女子高で、共学になって長いですが伝統的に女子の割合が高いそうです、東大京大合格者も毎年数名出ているみたいですね。
作中ではセーラー服ですが、この高校の女子の制服はブレザー、男子は作中と一緒
作中のセーラー服は「関西襟」かな? この地域は「名古屋襟」なので再現されていないのは惜しい

作中に出てくるラーメン屋さんは「岐阜タンメン」、岐阜愛知で人気のチェーン店で愛知県の三大ラーメン「スガキヤラーメン」「味仙の台湾ラーメン」「麺屋はなびの台湾まぜそば」の次に有名みたいです
せっかくなので友達と入って食べてみましたけど、ラーメンあまり好きじゃない私がもう一回食べたいって思うくらいおいしかった
岐阜に来る機会があれば食べる価値アリです! {/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

<小市民>にだって興味深い動機が潜んでいる

米澤 穂信氏による同名推理小説シリーズ(未読)の連続アニメ化作品の1期目(全10話)

【物語 4.0点】
同作者の『<古典部>シリーズ』のアニメ化作品『氷菓』同様、
学園生活の日常に潜む、不可解な出来事を、
平穏な〈小市民〉を目指す主人公高1男子と、
独特な協力関係にある同学のメインヒロインも巻き込み、また、巻き込まれつつ、
“名探偵”気質の好奇心から、つい解明してしまい、今日もまた〈小市民〉から遠ざかってしまう青春ミステリー。

1話~数話完結の事件を経る内に、
ヒロイン・小佐内ゆきの秘めた心情が徐々に明らかになり、
二人の関係に決定的な転換点が訪れ、1期は締めくくられる。


例え猟奇的な犯行で人が死んだりしなくても、
惹き付けられる動機があれば、ミステリーって出来るんだなと再認識。
そして恋慕は、人を嘘や奇行に走らせると改めて思い知らされました。

さらに、心理解明の矛先が、普通は白日の元に晒さない動機を暴いてしまう、
“名探偵”の性にまで及ぶのが興味深かったし、怖かったです。
世の中には、違和感があっても、そっとして置くことで丸く収まることが多々ある。
そこに狐の如く知恵働きして食い散らかしてしまう“名探偵”小鳩くん。
嫌われても致し方ありませんし、そういうとこだぞと言ってやりたくなります(苦笑)


一方で、ヒロイン・小佐内さんは、平和な<小市民>の日常を糊塗する中で、
嘘や復讐は何処まで許されるのかという問いを内包しています。
ラスト(※核心的ネタバレ){netabare} 復讐相手を誘拐犯に陥れた件が、小鳩との関係解消の決定打{/netabare} となったわけですが、
私も小佐内さんやり過ぎだとは感じました。
が、嘘が全て許されないかと言うと、そうでもないという弁明には情状酌量の余地もあり。

青春における真実の究明の必要性と嘘の許容範囲という、誠にそそるテーマを提示して持ち越される2期。
来年4月予定の放送期間中、私も悩むのを楽しみにしています。


ここまで好評を並べて来ましたが、
単話レベルで見ると、展開が淡々としていて退屈することも。
正直に白状すると、私は何度か寝落ちしましたw
できるだけ頭が冴えている時を選んで観たい、渋いミステリー作品です。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ラパントラック

昨年のTVアニメ版『アンファル』で、背景美術と小物によるムード演出に関しては信頼できるスタジオだと好感していたので、
制作会社は私の視聴を後押しする要因となりました。

舞台となった岐阜のロケハンからの落とし込みも良好。
夏に展開された“小佐内スイーツセレクション”についても、
各店内の描き込みも含めて“飯テロ”は周到でした。

見事な造形のパフェを眺めていて、
私も聖地巡礼行きたいなとも思いましたが、
行ったら間違いなくスイーツで食い倒れるのでw
胃腸の調子と相談しながら機会を伺いたいですw


会話劇中心で単調になりがちなシナリオを、
作画による演出で支える、また、本作を実写ではなくアニメーションで制作する意義を確立するため、様々な工夫が施された本作。

シネスコサイズの大画面に、大胆な人物配置やアングルを入れてみたり。
全部シネスコサイズで撮影処理したというわけではなく、OPアニメーションではシネスコ画面枠外から、
主人公&ヒロインを象徴する狐と狼が舞い込む演出が成されるのも粋でした。


果ては会話中、物理法則を超越した「背景チェンジ」を次々に繰り出してみたり(※1)

が、私の眠気を覚ますには、「背景チェンジ」にもうひと工夫、
心情を示唆するなど、考察を煽る要素を盛り込んで欲しいという要望も残りました。
もっとも、第三話では小佐内さんのドス黒い感情を示唆するため真っ赤な夕暮れの「背景チェンジ」を仕掛けるなど、
「背景チェンジ」による実験的な心情演出は成されていたそうですが(※2)
率直に、私には、そこまで心情をえぐって来たなという手応えは感じなかったんですよね。

2期目では、会話にリズムを生み出すだけでなく、より噛み応えのある情報量の多い「背景チェンジ」で、寝落ちしかけた私を叩き起こして欲しい。
今後の期待も込めて作画は、ほぼ4.5点の4.0点ということで。


【キャラ 4.0点】
主人公・小鳩常悟朗と腐れ縁の新聞部員・堂島健吾。
無骨で不器用な好漢として、私にとっては作中ほっと一息つけるスポット。
一方で、小学校時代の小鳩を知る彼に言わせれば、
今の<小市民>を目指して、才能を隠し、猫かぶっている小鳩は腹に一物抱えた嫌な奴らしい。
小鳩は、ある程度<小市民>志したほうが良いと思っている私とは逆の小鳩観。

では、どこが小鳩くんの落とし所なのか?
小鳩にはラスト(※核心的ネタバレ){netabare} 仲丸という彼女もできましたが、{/netabare}
2期以降、小鳩を見極める際も、私は堂島を頼りにしたいと思います。


小佐内さんに加えて、堂島という視点“拡張キャラ”がいる小鳩と異なり、
1期において、ヒロイン・小佐内ゆきには、ほぼ小鳩くんしか観察眼がなく、
より謎が残った感。

その意味において、ラスト(※核心的ネタバレ){netabare} 小鳩と離別後、彼氏となった瓜野高彦の新コンビで、2期以降、小佐内さんの何がこぼれ落ちるのか、垂涎の食欲の秋です。{/netabare}


【声優 4.0点】
リップシンクを廃した、ほぼプレスコに近い手法で収録し、
声を張らないナチュラルな会話劇を追求する。

ヒロイン・小佐内ゆき役の羊宮 妃那さん。
これまで数多くの役を射止めてきた傑出したモグモグ演技への期待もまた、
私の視聴動機の一因。
が、今回は、スイーツを頬張る演技も、そこまで露骨じゃなかった印象。

一方で、ふわふわした声質の中に、芯やクセを込める羊宮さんの特技は相変わらず。
スイーツへの執念はむしろ、淡々とした演技の中に垣間見える、
狐狼の如き復讐心の強さから痛感しました。
食べ物の恨みって恐ろしいですw


そんな羊宮さんと掛け合いを繰り広げた主人公・小鳩常悟朗役の梅田 修一朗さん。
人の秘密を暴いてヘイトを受ける際も、人当たりの良い高音ボイスを崩さない。
怒りのぶつけどころが分からなくなる、良い意味で嫌な狐ぶりでした。

そんな小鳩くんでも、小佐内さんのこととなると、多少語気を荒げていたのが印象的でした。
やはりこの2人、<小市民>を目指す利害が一致したコンビ関係だけではないことが、
掛け合いの演技からも伝わって来ました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は小畑 貴裕氏。
会話と推理を邪魔しないため、基本は無音と環境音。
心情が滲んで来た際に、スッとピアノやストリングスが挿入される静かな構成。
氏のバックボーンがジャズとあって、スイーツが美味いおしゃれなカフェにもマッチ。

OP主題歌はEve「スイートメモリー」
柔らかい高音男性ボーカルとメロディで、
“君が真実(ほんとう)でも嘘でもどうでもよかった”とクリティカルヒットを決めて来る。
油断できない良作バラード。

ED主題歌はammo「意解けない」
如何にもトイズファクトリーな、しゃがれ声の気だるけバンドサウンドに乗せて、
紹介される実写の岐阜の映像で、ホッと一息付いた所で、
“表でも裏でも君だよ”とかまして来る、やはりこちらも確信犯。


【参考文献】(※1、※2)Febri「第2期決定!監督に聞いたTVアニメ『小市民シリーズ』の演出術」

投稿 : 2025/03/08
♥ : 23
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