てけ さんの感想・評価
3.8
説得力がにゃい
正体不明の地球外起源種BETAと人間の戦いを描いた物語。
マブラヴオルタネイティヴの外伝作品です。
ゲーム版の本編はプレイ済みです。
ラノベのシュヴァルツェスマーケンは未読。
さて、この作品、世界観の説明がほとんどありません。
主軸が置かれているのは人間同士のドンパチ。
そのため、人類共通の敵であるはずのBETAが添え物状態です。
もし詳しい背景を知りたければ、本編を知らなければいけません。
一見さんには辛い作りです。
しかし、本編を知っていると今度はシュヴァルツェスマーケンが微妙に感じてしまいます。
キャラにも物語にも説得力がないんですよね。
冒頭こそ斜に構えて舌打ちばかりしている主人公。
しかし、2話3話であっという間に柔らかくなり、「お前を守る!」みたいなヒーローキャラに変身します。
登場人物はドイツ人なので、名前も当然ドイツ語。
馴染みのないドイツ語の名前を覚えるより先に、主人公が覚醒!
さすがに早すぎて笑ってしまいました。
他の人物も、人類の存亡をかけた戦いなのに頭がお花畑で、どうにも好きになれません。
いつも重要人物ばかり生き残る……みたいな展開もちょっとね。
拾った女の子がいきなり最強の部隊の人員に加わるなんてのも苦しすぎます。
もうちょっと納得の行く説明が欲しいところ。
「あ……そうなの」ってな感じで、「見せられている」感覚に陥りました。
ただ、原作の評判はいいみたいです。
つまり、1クールにおさめるため、スピード重視になり、説得力が殺されたということなのかなぁ。。
それに決して見られない質というわけではありません。
最後まで見せる力はあると思いますし、着地点は無難。
シリアス一辺倒としては色んな面で押しが足りないなぁと思ったのです。
なお、前作のトータル・イクリプスで原型が出来上がったのか、BETAや戦術機がちゃんと動くようになりました。
前作放映時は紙芝居でしたからね……着実に進歩しています。
オルタネイティヴ第二計画とある通り、少しずつ材料を揃えて、いつかは本編をやるのかも。
本編は大好きなので、もしやるにしてもこけて欲しくないです。
こうして外堀を埋めていくのはいいのかもしれません。
以下、これだけ分かればなんとかなるかもしれない、簡単な年表とバックボーン。
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