2024年度の女子高生TVアニメ動画ランキング 10

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2024年度の女子高生成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年09月29日の時点で一番の2024年度の女子高生TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.6 1 2024年度の女子高生アニメランキング1位
終末トレインどこへいく?(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (174)
454人が棚に入れました
郊外のとある町。 ここはどこにでもある、ごくごくありふれた田舎……ではなかった。 住民たちに大きな異変が起きているのだ。 だけどそんな中でも千倉静留には、強い思いがあった。 行方がわからない友達に、もう一度会いたい! 静留たちは放置されて動かなくなっていた電車で、生きて帰ってこられるかどうかもわからない外の世界へと出ていく。 走り出した終末トレインの終点には、いったい何がある?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最終話でセリフで説明したのは失敗。もっと放り投げてほしかった。

 さて、最終話まで見ました。

 で、内容なんですけど…うーん、最終話の前半の2人で話し合った場面の内容は考察すればわかることです。見下していることを含め、ちゃんと描けていましたよ?なぜ、セリフにしてしまったのか?というのが最大のがっかりです。そして、和解の感情に説得力がいまいちかなあと思います。そこは余韻としてしこりを残しつつ、これからでいいんじゃないでしょうか。
 結末の方向性に不満はありませんが、かなり幻惑されている感じが薄まったかな。

 それと「終末」感が無くなってしまいました。不穏な感じは残りましたが、もうちょっと不穏にできなかったかな、と思います。12話でちょっとわかりやすさに迎合したかなと思います。水島監督らしく、もっと放り投げるような最後を期待しただけに、残念でした。

 11話までの出来は非常に良かったと思います。11話までで終了しても私は納得していました。その点ではこの1クール、かなり楽しませてもらったし、話もたためたし最後の作画レベルはかなり良かったので、この作品自体は挑戦的な作品として、高く評価します。

 まあ、ストーリーは11話までは5ですが最終話で4にせざるを得ないでしょう。キャラ、作画、音楽、声優は4.5とします。

 ただ、完全に戻りきらない意味に何か気づきがあって、発見するものがあれば、終末感を感じるものがあれば、評価を変える可能性はあります。




1話 なにこれ?メチャメチャ面白いんですけど?

{netabare} 現代の最先端のSFはどうあるべきでしょうか?設定や世界は科学的である必要はありません。メチャメチャでいいんです。その設定や世界観の中に含意があればいいし、人間が描ければいいと思います。

 その意味で24年冬のオリジナルSFがこじんまりと分かりやすくありきたりな世界観になっていた後、この作品が出てきたのはいいですね。

 大人になると動物になるという社会的なアナロジー、そして、情報の隔絶、ディストピアと組み合わせることで、かなりぶっ飛んでいますが面白い世界を構築しました。
 ただ、世界観的には最先端の物理学は情報物理学だし量子コンピュータの仕組みを考えると、7Gという情報空間で物理が影響を受けるという発想はSF的な意味では、現象としては滅茶苦茶ですけど、発想はそれほど荒唐無稽ではないと思います。JKが登場する意味も大人になる前という意味で、上手く理屈をつけましたね。

「アリスとテレスのまぼろし工場」をどことなく彷彿とさせる第1回でした。出落ちで無ければいいのですが。ちょっとスタッフ的には失礼ながら心配ですが…1話を見る限りではメチャメチャ面白かったので、今期の期待枠ができました。 {/netabare}


2話 さて「終末」の意味はやはり不穏なものとなるのでしょうか。

{netabare}  7Gが意識の反映だとすれば前に進むしかない状況というのは、多分ヒロイン静留が戻りたくない、という潜在意識が反映したのではないでしょうか。

 そもそも、「終末」トレインですからね。死出の旅なんでしょうか。水面を渡る電車って「千と千尋」にもありましたが、死後の世界に向かうイメージですよね。高麗川=「三途の河」と取れば、死の世界に入り込むということにもなりますし。

 夜空の描き方も幻想的で不穏ですよね。2話の冒頭のシーンの感じから言って「中富葉香」を探す旅とは…ちょっとインナースペースというか、一筋縄ではいかない仕込みがある気がします。

 それとゴーヤとか、1話で澁澤龍彦の「黒魔術の手帖」が何の意味があるかは気になります。澁澤はスルーしてたんですけど、わざわざ1話のEdにクレジットがあるんですよね。思わず買ってしまいました。

 EDソングが「ユリイカ」でソクラテスの「わかった」ですけど、その内容はどうも友達との仲違いというかそんな歌詞です。どういう意味なんでしょうね。あと映像ではつり革のシーンって、何か見えない人が乗っている感じもして不気味です。

 追記 途中でもらった地図で2駅目がキノコのマークになっていました。つまり、あの地図の通り話が進むのでしょう。

 それと、始めに到着の時間について話をしていたら、電車のスピードが上がってしまいました。食事の心配をしていたらゴーヤが育ちました。で、やはり戻ろうと言う話が出ると津波が起きましたね。{/netabare}


3話 キノコが何のアナロジーかはもちろん考えますが、時間経過が?

{netabare}  いや、面白いです。今回もあっという間でした。

 キノコがなんのアナロジーかですね…まあスマホの電波の様に見えなくはないですが。何も考えなくなるというのは良いとして、その比喩が1,2年の命というのとぴったり重なるかは微妙ですね。むしろドラッグかな、という気もしますね。

 ゴーヤが苦手=明るさ、光り、生い茂る、成長と反対概念のキノコですから、ネガティブな生活の何かとも取れますし。ミストサウナはキノコの育成のためでしょうけど、サウナで整うとかいう不健康な流行もありますしね。

 ここで気になるのはたしか設定は7Gから2年経過後の話だったと思うのですが、1,2年で死ぬというのに、まだ沢山の人間が東吾野にはいました。これは時間経過に何かトリックがあるのでしょうか?それとも7G以降である程度の時間経過後にキノコが生えるようになったんでしょうか。この辺は次話以降に要確認です。

 それと、あの黒髪短髪の子のお尻に生えたのが何かが気になります。キノコなのか来週の話なのか。来週は地図によると狐の絵みたいな感じでしたけど。

 1夜だけ寝て、そこに地元の人間とドラマがあって、電車で旅立つのは999を思い出します。そんな感じで進むのでしょうか。もしかしたら銀河鉄道の夜の方なら、やっぱり死に向かう旅です。つまり、各駅ではいろんな死の選択を見せられることになるのかもしれません。

 最終的にはどうなるんでしょうね。どうもヒロインと葉香という子の仲違い…都会に出たい葉香と地元に残りたいヒロインの仲違いの結果、そのマインドが距離を生んだという話だとは思いますが、それだけだと露骨すぎますよね。じいさんの手術も気になるし。どうなるんでしょうか?

 終末…誰の終末=死なんでしょうね? {/netabare}


4話 地図の意味が何となくわかるよう説明してくれる回でした。

{netabare}  地図の読み方は、〇印が意思疎通ができない、□が意思疎通ができる、みたいですね。そうなると稲荷山公園駅の◇がどういう意味か。敵対なのか情報なのか。
 駅にいるのはその駅が象徴するものの感じです。稲荷山公園には自衛隊入間基地があります。その前のお地蔵さんのところは仏子というらしいです。となると胃腸のところは病院、ゴルフボールのところはゴルフ場があるのでしょう。つまり、出てくるものにはみんな意味があるよ、というメッセージです。

 こどものころの会話でキノコが食べられるようになる、というセリフがありました。Tシャツの柄がなぜかキノコでした。なぜあの子だけ幼児退行するのか。子供のころの何かとつながってきそうです。

 雲の形がはじめ逆向きの積乱雲でしたよね。ありそうで見たことがないイメージに関心しました。普通空気の層の上にのっかるので下が平になります。星のイメージなども含め、仕掛けがいろいろありますね。

 これだけいろいろあると、吾野柔術とか結構セリフが出てきますので、どこかで何かありそうです。それとシリウス、約束の星ですね。多分後で「ああ、なるほど」という種まきがいっぱいあるんでしょう。それを楽しむとこの作品は面白そうですね。

 そうそう後の駅に河童がいますね。きのこの件は尻から引っこ抜いたら魂が抜かれる尻子玉とか関係するのでしょうか。あるいはこのアキラという子は考えすぎで、死に対する恐怖が強いのかも。退行というよりも逃避の可能性もあります。


ポイント メモ 2話まで再視聴
1話
21年3か月で動物になる。なるほど…255か月か…2の8乗‐1あるいは8ビットですね。キノコの1年か2年も2の4乗から5乗、16から32という数字と関係あるのかな?

練馬の国のアリスの登場人物が動物。シズルの家のコップがこの作品のキャラ
ギンバイカの意味 ギンバイカを包んでいた新聞にヨウカの写真がある。
黒魔術の手帳・澁澤竜彦の本の意味は?
コメが6回取れる。
稲荷山公園にいい医者がいる…というセリフの時、JKたちは聞いていなかったが…?(4話に関連)
なぞ電力、エネルギー
「シズルってそういう人だったんだ」というセリフ
ゼンジロウの素性とウニャウニャ手術婚、ボンタロウって?7Gは物理法則を破壊する。
クズリが父?
宇宙と星のモチーフが多用される。
EDがなぜユリイカなのか?
吾野柔術


2話 再視聴ポイント
冒頭、クラスメイトは5人以外にもっといっぱいいる。

池袋までどれくらいかかる?→電車が加速
食べ物の心配→ゴーヤが繁殖
戻ろうというと、津波がくる。→つまり、思考が現実になるという設定は間違いないと思われる。

パスタをはかる器具。食べ物が減っている?
Tシャツ柄が「練アリ」で「なんか家にあった」らしい。
問題はパンツ
霧が出たタイミングは?喧嘩中?なぜ、地図を持った人が来た?(流れ的にはポンスケ?)
西武池袋線以外は消えてしまった?池袋はあり得ないことになっている。何も信じちゃだめ。

ゼンジロウは吾野を出られない。ヨウカ・ハムスターの身内?ヨウカの写真が少し不穏。{/netabare}


5話 JKが双発ヘリのメインローターに縛られている図は本邦初?こういう見たことがない絵柄こそアニメの醍醐味です。

{netabare} なんか戦闘機とか無駄にすごかったですね。いまどきF4ファントムは飛んでない気がしますが、F2、C2などとと戦闘シーンはとても良かったです。
 それと双発ヘリのローターにJkが縛り付けられている図は本邦で初めての絵柄の気がします。非常に新鮮でした。こういう発想は素晴らしいと思います。ガリバー旅行記を意識しているのか澁澤龍彦でSMを意識しているのかわかりませんけど。

 全体として新鮮な絵柄でアニメの特性を生かした面白い回だったと思います。5話で気が付いたのは、モールス信号は、スイッチバックしたんだから線路はもうつながってない気もするんですけど、うまく接触してるんでしょうか?

 考察をしようと思いましたが、思ったより早めに種明かしが進むので、ほどほどにしておきます。21年3か月、澁澤龍彦、キノコ、ゴーヤ、練馬の国のアリス、キンバイカ、モールス信号等々気になる要素はたくさんあるんですどね。

 それよりもやっぱり「終末」の意味とヨウカとシズルの関係性です。池袋が恐ろしい、思ったことが現実になる、ということと絡めるとやっぱりかなり衝撃的な結末になるのかな、という気もします。{/netabare}


6話 心の距離が吾野と池袋の距離?

{netabare}  2人が仲違いしていること、宇宙が何かを象徴していることは初期から比較的わかりやすかったと思います。吾野と池袋の距離感と宇宙が取り巻く世界観はボタンを押した葉香の世界感で、電車がつまり静留ということなんだと思います。

 なぜ、静留がここまで露骨に性格が悪いかなんですけど、これは「我々」のことかなと思います。周囲を取り巻く友人たちはある程度まともですけど、やはりどこか性格の悪さと表現しています。一人でなんでもできるといいながら、結局は何もできないことなんでしょう。

 犬が吐くというのはなんでしょうね?静留の自分の身の回りのものはいつまでもいてくれるという恒常性バイアスなんでしょうか。
 自分と他人とは能力も考え方も違うということが理解できない、幼児性や自分勝手はしつこいくらいに表現されています。

 この性格の悪さ、他人への無理解が電車と絡めてどういう話になるのか、楽しみです。

 清瀬だとゾンビはなんでしょうね?昔結核療養所があったから?{/netabare}


7話 チャタレイ夫人とエロに弱いゾンビから読み取れることは?

{netabare} ゾンビが作品に出てきた場合、基本的には資本主義的な世界で意思を失った「生ける屍」ではあると思います。
 そのゾンビがJKとエロに弱いなら、それは生殖をあきらめた人間…つまり令和の時代の我々ということでしょうけど、ドラッグストアの感じを見るとJKとオタク男子に見えなくはないです。

 それが考えすぎかというとそうでもなくてアキラが読み上げていたのは「チャタレイ夫人の恋人」ですね。チャタレイ夫人の恋人は子供ができない貴族の夫人が労働者階級の男と通じて妊娠する話です。
 つまり、男の不妊と性と階級の話ですから、わざわざこの作品を選択した以上は、そういう読み取り方をするのが自然でしょう。思いのほか教養が試されている気もしますが、チャタレイを知らなくてもエロスとタナトスで読み取れるものはあります。

 もう1つの可能性として表現の自由のことかもしれません。というのはチャタレイ夫人の恋人は確かわいせつ表現で裁判があった作品です。このご時世でアニメのエロ表現の風当たりがひどいですから、こっちの方が自然かもしれません。あるいは両方ともとれます。

 つまり、この作品には風刺がやはり入っているんでしょう。本作の設定から言ってSNSは含まれるでしょう。電車の上の歌は出典がわかりませんが、調べてみましょうか。ただ、調べなくても昔は庶民の生活文化にユーモアとしてエロを楽しんでいた、という事だとは思います。規制するから不健全になるという事かな。

 で、女王が出てきました。なるほど…なかなか面白くなってきました。{/netabare}


8話 死を強く感じる不穏な感じに加えて社会・大衆批判を感じますが…

{netabare}  大泉学園ですからイコール撮影所でフィクションの世界という何かが含んでいる気がします。アリスですから「不思議の国のアリス」でトランプではなく将棋ということでしょう。

 そこは良いとして、この作品気になるのが澁澤龍彦もそうですけど、SMあるいは拷問などのイメージが強いです。あるいは自死も含まれます。墓もありました。凍らされている子は首に縄を巻いていました。復活できると思っていた魔法少女たちはみな死んでしまいました。

 冒頭の東久留米の賽の河原のようなイメージのところで、かゆみが発症しました。かゆみって、難しいですが賽の河原つながりだとダンテの神曲に痒みで苦しむ地獄があるみたいです(貨幣の偽造とか虚偽。つまり嘘をついたことがあるということ?)。ですので地獄を表現したのかなあという気もします。加えて次のひばりが丘ですが、団地というか墓地というか…多分もっともいやな出来事が思い出されるという感じでした。離婚、いじめ、暴力、別離等々ですね。

 どちらも、濃厚なネガティブイメージが漂います。その続きとしての練馬の国のアリスです。どう見ても死の世界ですよね。ブタはもちろん大衆のことですから自分で戦うことも判断することもできません。これはイコールゾンビだと思います。7G回線=ネットワークだとすると、つまり大衆とSNSそれは生きているといえるのか?という哲学的な問題。自分の過去の嫌なことと向き合うということ。

 ルールの上で戦う…ルールを変更されるとは社会なんでしょう。あの犬は社長のイメージですので将棋は会社のカリカチュアで、部下=コマですね。そしてルール内では社長は強いけど個人としては弱いと読めます。
 あるいは大泉学園の撮影所をもっとクローズアップすると日本の実写は死んだとも取れます。

 その他、ミニチュア自衛隊の回を思い起こすと、要するに戦う力がない軍隊が無能に支配されていた構図です。強烈な社会批判を感じます。ゾンビ回と魔法少女を合わせて考えると、オタクに対する批判も感じます。

 チャタレイ夫人もそうですけど、実は澁澤龍彦も「サド侯爵」でわいせつ表現裁判を受けていますので、表現の自由の話も入っていそうです。
 他には例えば東吾野の動物になった大人たちが本来人間の弱肉強食性を表しているのかもしれません。

 これらの批判の上に、女子高生たちの心の闇が組み合わさった時、どういう話になるのか。練馬の国のアリスだとすると女王様は結局意味がないことを繰り返して夢オチになるのか。ちょっと緊迫感がでてきました。今回はモールス信号もなかったし、どうなるんでしょうね?

 そうそう、つまり社会批判ですから、スウィフトのガリバー旅行記をやりたいのかなという気もします。ヘリの構図がそのものですもんね。

追記 そうか賽の河原ですから4人はもう死んでいるという事?生きているふりをしているという嘘をついているから痒いのかな。あるいは地獄めぐりのイメージなのかもしれません。{/netabare}


9話 つまり情報世界内の宇宙…ビッグバン特異点ということ?

{netabare} クオークにダークマター、134億年に膨張ですからね。宇宙論です。つまり、特異点=ビッグバンを起こす可能性があるという話だと理解しました。ヨウカの行ったことがある範囲がヨウカにとっての宇宙ということで、世界が閉じたのでしょう。なので西に向かっても戻ってきてしまう、という感じなのでしょう。

 もし、ヨウカとシズル達が出会うとビッグパンが起きる=もとに戻るのか新しい世界が生まれるのか、という話だと思うと納得はできます。9話だけ見れば。21年3か月=255か月で動物になる、というのは桁数がオーバーフローするということでしょうから、多分コンピュータかネットワーク上の情報世界を意図しているのだと思います。

 あとは、今まで積み上げた話と同リンクするか、ですね。基本ヨウカのイメージが世界観に反映しているのだと思いますが…もう9話なのでもうとっとですね。面白くなってきました。 {/netabare}


10話 なんかもうメチャクチャですけど…

{netabare} リアルタイムで見ると見終わると深夜0時なので頭がクラクラ来ます。一番のカオス回のような説明が進んだような…茶碗蒸しとは何か?お父さんとなぜここであったのか?とか真剣に考えてもいいんですけど…もう、結末を素直に見ようかな。

 ヨウカのインナースペースが実体化したのか、むしろシズルなのかわからないですけど、狭い世界に閉じ込められた話ですからね。グリッドマン的な何かなんでしょうか。過去回で茶碗蒸しがだれかの好物とかいうセリフがあるなら話は早いですけどね。
 
 あの黒い男が1話のカラスだということは気が付きましたが、トキワ荘で思考を放棄したくなりました。創作論・表現論とかでいろいろ牽強付会はできますけど、もう考察はいいかなあ。頭がクリアな時間帯にもう1回みるかもしれませが…うーん。
 いったい「終末トレイン」のあの世のような感じと7Gが象徴するところをどうまとめるんでしょう。{/netabare}


11話 ここにきて最高に面白い。橋が伸びるシーンに心がざわつきました。

{netabare} デパートとは資本主義的欲望の究極。ファッションや名画の押しつけがありました。その欲望…つまり価値観はどこから来るのか。押しつけです。

 7GとはSNSによる欲望の刷り込みなのか、あるいは欲望の現実化なのか。今回のヨウカのごはんにも「何でゴーヤ?」がありました。9話でもやってましたね。つまり、郷愁があるわけでしょう。キノコのおかずがありましたが、3話と何か関係あるのか。ポチとカラスの関係は?

 フクロウは…イケフクロウ?

 天文学をやりたい、勉強をしたい。それをシズルに否定されたんでしょう。どこまで説明するかわかりませんが、とにかく面白い。最高です。橋のシーンで謎の感動がありました。

 最終回を見た後でもう一回見たいですね。

 なお、最近やっとスピンオフやっているのに気が付きました。「わんわんトレインどこへゆく」です。そのサブタイトルなんですけど、

お金と愛どっちが大切
無人島に行くなら何を持っていく
ケーキのイチゴいつ食べる
宝くじ当たったらどうする
タイムマシンで行くなら未来?過去?
占いの結果 信じる? 信じない?

です。この質問の共通項は?単純な2択も多いです。JKが好む話題というのか…ネットの底の浅い質問というか…ここからも大衆批判の匂いがしています。{/netabare}

投稿 : 2024/09/28
♥ : 21
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

思春期経由大人行

ある日、急に荒廃した狂った世界に変貌して、女子高生4人が電車で色々な駅を巡りながら友達を探す話
主題歌は両方とも良曲
女の子達が個性豊かで可愛かったし、毎回ユニークな世界に迷い込んで変な事ばかり起きるので面白かった

敵側の男キャラクターがかなり微妙なキャラばっかりで、いかにも噛ませ犬みたいな雑魚感があって魅力がまったくないのがとても残念だけど {netabare}
この奇妙な世界はヨウカの潜在意識が作り出したみたいなので、ヨウカは男がくだらないと思っているのかも

女の子達は、いきなり奇妙な世界に迷い込んだ割にちょっと順応性が高すぎるけど
ちょっとしたきっかけで感情任せに心にもないことを言ってギスギスして、よくわかんないけど和解しちゃうのが思春期女子っぽい
静留もヨウカも、つい感情的になっちゃっただけなんでしょう
たいへんな旅を乗り越えて自分を助けに来てくれた。本当はそれだけで十分だったのかもしれません
あとは仲直りする口実が必要だっただけで、本当はヨウカも仲直りしたかったのでしょう
そう考えれば「なんでこんなやりとりだけで和解できちゃうの?」って疑問も解決すると思う

最後に世界が完全に戻らなかったのは、綺麗さっぱりモヤモヤが全部晴れて元の関係に戻ったわけじゃないってことかな?
静留の綺麗な部分だけじゃなく弱い部分も知って受け入れたから、ちょっと変なところは残ったまま元の世界には戻らないのかも

そこは良かったんだけど、静留やヨウカ、撫子の掘り下げが微妙で、もう少ししっかり描写できていれば良かったかな
1クールできれいに締めたのは良かったけど最後は急いで畳みに行った感もあってちょっと最終話の説得力が弱かったですね
{/netabare}

でも雰囲気は良いので掛け合いを見ているだけで楽しかった
いいアニメですね

投稿 : 2024/09/28
♥ : 14

スィースィーレモン さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

イカれてるw 最終回後(イカれてるw)

このシナリオ、文章で読みたいです。
いろいろな解釈が出てくると思うんですよね
漫画版だとホラー要素が強めでかいているのに
アニメ版だとコメディー色強めだったりしますし、

まあ、イカれてる
理解することを放棄しました。
正直、今期一推しです。

最終回後
放送延期になり、同期のアニメと終わる時期が被るようになったのはよかったです。
このアニメのことを理解しようとしていました。
このアニメを放送することによって、世間にどのような影響を与えたいのか
結果、わからなかったです。
本当に何をしたかったんだw
おもろくはありました!
スタッフの皆様、お疲れ様!
そして、読解力がたんなくてすんません。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 3

62.8 2 2024年度の女子高生アニメランキング2位
しかのこのこのここしたんたん(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (162)
394人が棚に入れました
都立日野南高校に通う女子高生、虎視虎子。 ある日の登校中、彼女は顔に冷たいものが当たるのを感じた。 ふと上を見ると、そこには鼻水をたらし、ツノが電線に引っかかって 身動きが取れなくなっている女の子が――!? うっかり変な『ツノ』の生えた少女・鹿乃子のこを助けたことで、 優等生(の皮を被った)虎視虎子の人生がかき乱されていく...... 一人の少女(元ヤン)が一人のシカ(?)に出会う ガール・ミーツ・シカ物語開幕!!

ナルユキ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

愛すべきバ鹿アニメ

原作者・おしおしお先生は、ホロライブやにじさんじなど女性VTuberの動画を観ていると時たま耳にするお名前ですね。かなたその設定画に『胸が揺れるモーションは入れないでください』、それでも㈱カバー側が勝手に巨乳にした時には『法廷で会おう』『カバーの27億円のスタジオを破壊していいか』とほぼ毎回脅しているという面白い方です(これで別に貧乳過激派というわけではないのがまた面白い笑)。
そんな方が描いている新作ギャグ漫画のアニメ化ということで、まあ最近V配信も楽しんでいる私からすれば期待値大な今期アニメなわけですよ!!

え、知らんがな?
あにこれやってるならもっとアニメ観ろ?

…………………………




ハィィィィ↓

【1話までの感想】
中々面白かったけれどもPV公開時点までで言われてた“令和のボーボボ”って肩書き・タグ付けはちょっと俺ら持て囃し過ぎたよな……という印象を抱く。まあ角{ツノ}を取るのかと思いきや頭が取れてそこから何が出てくるのか予想がつかない、って部分にアフロで同じことするボーボボとの共通点を見出だしただけなんだろうけど
『ボボボーボ・ボーボボ』や『ポプテピピック』と比べると一応は「鹿{シカ}」という方向性があるだけにギャグがまだまだ理性的な点が残念でもあり安心でもある。ツノ込みの横幅が解らずに教室の引き戸を破壊して入ったり(のこが人間に化けたシカなのか定かではないが)掃除に慣れておらずケガを負ったり、といったある程度の因果関係がはっきりしているギャグは読み易く身構えやすい、だからそこまで爆笑できない。ボーボボとかは正面をガードしてたら後ろからバットでフルスイングしてくるようなもんだからね(笑) でも無理にその2作に追随する必要はないと個人的には甘めに評価。
キャラクターにちゃんと「萌え」があるのがポイントが高い。こしたんこと虎視 虎子{こし とらこ}があんなに可愛いとは、違う意味で予想を裏切ってくれた。処女煽りが効いたな
パロディは『風の谷のナウシカ』『北斗の拳』『バイオハザード』『マリア様がみてる』『DEATH NOTE』『東京卍リベンジャーズ』『名探偵コナン』『漂流教室』etc.のメジャーどころから時折デザインや台詞を1フレーズパクるものの、蘭姉ちゃんのモノマネから『金田一少年の事件簿』の美雪のモノマネに訂正するのは、この作品の原作が講談社系列だからなのと、事件が起きたからって直接コナン君を呼ぶわけじゃねえよな、のダブルミーニングではないかと深めに考察すると中々、芸が細かいなと思ったり思わなかったり
OPイントロ耐久動画や先の展開含む笑い所を詰めたPV2本など、プロモーションに物凄く力を入れてきただけに本編自体は「内容が伴っていない」とこれからも書かれそうだ。けれど本作ならでは空気感を十二分に引き出して盛り上げる術を製作陣諸々が熟知しており、各人が本作の「内輪ノリ」に上手く入ることができれば最後まで楽しむことが出来るだろう。
とくに『ニコニコ動画』が完全復旧すれば「シィィィィィィカッ」と重低音なボーカルが入る妙なスロー演出中には通称“弾幕”と呼ばれる沢山のコメントが打ち込まれそうだ(笑)

投稿 : 2024/09/28
♥ : 5

wu138di さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

とても牛追いの一部です。まだ放送が始まっておらず、直接神を封じている。

この番組は当時中国のbilibili動画で見た予告編でした。私の頭には知らない言葉がありました。これは本当に人が書くことができる脚本ですか? 後から作者の漫画を見に行って、うん、いいね、そういう神経だと気づきました。やはり電波系は分かりにくいですね。今こしかのこのここしたんた。
opすでに中国では神を封じられ、梗百科に加入している。非常にみんなこのアニメを楽しみにしています。彼はまだ放送を開始していませんが、私は彼がもう神を封じたと感じて、彼のアニメ会社は覇権社が作った。覇権社はこの面でも心を砕いて、いくつかのcmを出した。私にもよくわからないものがたくさんあります。とにかくすごい感じです。興味があれば自分でツイッターに行ってみてください。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 0

62.3 3 2024年度の女子高生アニメランキング3位
菜なれ花なれ(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (57)
188人が棚に入れました
「応援したいって気持ち…どこから湧いてくるんだろう?」 チアリーディング全国大会連覇を目指す名門、鷹ノ咲高校。1年生ながらにAチームを勝ちとった全中大会優勝経験者、美空かなたは大会中のミスがきっかけで飛べなくなってしまう。 そんなある日、かなたの目に飛び込んできたのは、電車と並んでビルからビルへと飛び移るパルクール女子高生、小父内涼葉だった。 かなたと涼葉に新体操お嬢様・詩音。ブラジルからの帰国子女・杏那。杏那のクラスメイト、ヨガ哲学女子・穏花。そしてかなたの元チームメイト、車いす女子の恵深。 趣味も特技も性格もバラバラなメンバーが歌ったり、ぶつかったり、スタンツしたり、妄想したり…。 応援したいって純粋な気持ちが揃う時、PoMPoMs(ポンポンズ)の応援はチアリーディングの枠を超えて人の心に伝わっていく。群馬の女子高生6人の応援が、世界をちょっとだけ変える…のかも?

スィースィーレモン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ゆずと群馬の嬉しい組み合わせ

 opを聞くとサビ前に入る前の曲調がゆずのフルーツ系の曲を思い出して、ニヤリとしてしまいます。

私とって思い入れのある群馬が舞台!
そして、初めてアルバムを買ったのは、ゆずだったので、最高の組み合わせ!
それだけで、このアニメを見ちゃう!

ただ、このアニメ、説明が無さすぎる
2話で主要メンバーが集まり初めて、なぜ?とか、考えまし、
主人公がチアリーダーをしなかった理由が、ケガしたのか、イプスになってんだか、わからんとです。

まあ、私が1話で、一人のキャラを掘り下げるアニメをよく見ているせいか、理解が追いついてないような気がしますが‥

気長に見てみます。

5話 視聴後
5話最高でした。
毎話みながら、人間関係の説明がないな
と思ってたのですが、とうとう説明の無さが振り切りました。
あそこまで、わけわからんと逆に笑えてきます。
調べてみたら、この監督は「刀使ノ巫女」の監督なんですね。言われてみると、あの独特な雰囲気を感じますし、話の展開が肩透かしを食う部分と酷似してます。
いいですねぇ
でも、これ、世間にウケないよ

9話の感想
最近、忙しくて二週間ぶりにこれをみました。
つまり、前の話がうる覚えになっています。

仲直りしてよかったなぁ
でも、記憶違いなのかな?
怒っていた人って、金髪の偽金剛ではありませんでしたっけ?
いつも通り、説明がないだけならいいんすけどね

それとこの子ら、群馬県に住んでいたことあるならわかりますが、行動範囲広すぎる!

投稿 : 2024/09/28
♥ : 1
ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

作画にP.A.WORKSらしさがあった

物語は、ポンポンズの活動が部活動ではなくクラブ活動だったのでストーリーに自由度があっていろんなイベントができた半面、何をテーマにして話を進めていくかでちょっと迷子になっていたような感じもあった。{netabare} 終盤で、それまでほとんど接点のなかった毬先輩が大きな地位を占める展開は好みがわかれると思う
でも、全体的にそつない物語展開だったと思う

作画については、単に質的によかったというだけでなく、こだわりを感じる作画だった。まず、色使いがおもしろかった。キャラの髪の内側が別色だったり、人物の輪郭線が黒でなく赤系統のときがあったり、めぐみの部屋のふすまなどもべったり単色ではなく大胆な色使いでグラデーションにしていたり、ちょっとアートっぽい色使いですごくよかった

キャラの身長差の描き分けも良かった。メインキャラに173センチの長身キャラがいるのだが、ちゃんと長身であることがわかる作画になっていた

すずはのパルクールシーンも気合が入っていた

ただ、チアシーンは良くも悪くも特色のない3DCGだった。別に問題ないのだが、チアシーン以外の作画が良かったせいで、相対的にチアシーンが平凡に見えてしまって、バランスが悪いように感じた

11話と12話の人物作画はやや崩壊気味だった。それまで良い作画だっただけに、最後の2話で崩れるのはちょっともったいなかった

映画AKIRAのスライドブレーキシーンにインスパイアされたシーンがあった。このシーンはいったい何回オマージュされるんだ{/netabare}

投稿 : 2024/09/28
♥ : 0

70.1 4 2024年度の女子高生アニメランキング4位
夜のクラゲは泳げない(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (205)
561人が棚に入れました
“私”も誰かみたいに輝きたい。 明日話すべき話題も、今週買うべき洋服も、 全部スマホ(ルビ:トレンド)が教えてくれる。 何者かになってみたい——そんな願いを持つ間もないほどこの世界は忙しい。 活動休止中のイラストレーター“海月ヨル” 歌で見返したい元・アイドル“橘ののか” 自称・最強Vtuber“竜ヶ崎ノクス” 推しを支えたい謎の作曲家“木村ちゃん” 世界から少しだけはみ出した少女たちは匿名アーティスト“JELEE”を結成する。 自分じゃない“私たち”なら——輝けるかもしれない。

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

グッバイ、世界。

全12話 オリジナル作品

高校生の光月 まひるは幼少期イラストレーターだったが、あることで自信を失い描くことを辞めていました。以前、まひるが路上で描いた作品を認めてくれたある事件でアイドルグループを脱退、覆面歌手「JELEE」として活動している山ノ内 花音と出会い、アイドル時代の山ノ内 花音の熱狂的なファンで音楽学校でピアニストの高梨・キム・アヌーク・めい、まひるの幼馴染で有名なVtuberの渡瀬 キウイの4人が、各長所を生かしてグループ「JELEE」として活動していくお話です。

花音が中心に物語が展開していて、各キャラをそれぞれ過去や現在も色々なことを抱えていて、そして現状を深堀していますので親近感が出てきますね。

音楽より人間関係がメインのお話だったように思えます。

ただ、楽曲は多かったですね。

イラストがカラフルなのが印象的でした。

OPはカノエラナさん、EDはツルシマアンナさんが歌っています。

最後に、タイトルは渡瀬 キウイがネットを落とす時のセリフにしました。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 15
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

クラゲ達を輝かせる…いや、クラゲ達は輝きを手に入れる

オリジナルアニメ

同時期に女の子がメインの音楽活動のオリジナルアニメが2作品あるので、両方見てみました。
ガールズハンドクライとの比較を含めて書いています。
※以降、ヨルクラ(夜のクラゲは泳げない)、ガルクラ(ガールズバンドクライ)で表記

お話のざっくり概要
自分の絵に自信が持てないでいるまひる。
強引に巻き込んでくる元アイドルの花音。
まひるのヒーローで最強Vtuberのキウイ。
ヤバ目ガチ恋アイドルヲタの木村ちゃん。
そんな4人が織りなす覆面音楽活動…
だいたいそんな感じ

■物語
内容としては非常に面白くて良く出来ています。
1話が少し勿体ない気がします。
男性視聴者に媚びて、サービスシーンを入れてますが、
あれで1話切りした女性視聴者はいるのかなーと。

見続けていると
男女問わず共感を得られるヒューマンドラマを描いた作品だと分かります。

序盤で判断して切ってしまうのは非常に勿体ない作品ですね。
特に1話に出てくる{netabare}バツイチ子持ち30代{/netabare}アイドルは
先を見ないと良さが分からないですし…

サービスシーン入れずに正攻法の魅力で押した方が良かったのでは?
と思わずにはいられないです。

とはいえ昨今はタイパの時代…
1話で確実にキャッチするのは仕方ないのかもです。
世の中、綺麗事だけでは済まないですし…

でもでも、キウイの11話とかは女性の方が刺さると思うんです。
だからこそ、1話で女性視聴者が一定数離れたのは勿体ないなーと。

でも、全12話で着地させたお話は素晴らしいです。
12話はここまでの全てを凝縮させた神回に仕上がってます。
とても( ・∀・)イイ!!

■作画
個人的にはかなり好きです。丁寧に作られています。
12話の演出・表現はめちゃ良かった~。神回でした。
あと木村ちゃんがののたんの時と同じポーズで後輩を励ましてるの
凄く好き(´∀`*)ポッ

おいらはやっぱり3Dはあまり好きじゃないので、ガルクラよりはこっちが好きです。
まひるがイラストレーターという設定もあるので、そういう絵がいくつもあるのですけど、ちょっと崩れた感じのがやっぱ良い味出してます。
あと、{netabare}キウイの子供の頃{/netabare}の絵がうますぎw

■声優
人気声優が多数起用されているだけあって、
トータルクオリティはガルクラよりはこちらが大きく上回ってるかと。

特に神回である10話の島袋美由利さんの演技は凄かったですね~。
盛大なギャグ回であるのに何故かとても感動しました。
それに木村ちゃんの演技はオタ演技してる時が一番輝いてるかと。
そこの演技からなんか音程(とテンションも)外れてますしw

個人的には甲斐田裕子さんの演技凄く良かったと思います。

■音楽
OP/EDは劇中音楽ではなくそれぞれ別のアーティストです。
OPはカノエラナさんのイロドリです。
EDはツルシマアンナさんの1日は25時間です。
OPはキングレコードっぽい良曲ですね。
1回で耳に残る印象的なメロディーですねー。

EDはとても40mPらしい曲ですね。特にベースが40mPっぽい。
ニコ動の処女作からリアタイ応援しているので素直に嬉しいですね~。

曲全体の完成度としてはとても高いのですが、音楽活動がメインの作品なのでJELEEで全てまとめなかった事については賛否ありそうです。

でも、呪いの曲もありますし、バリエーション豊かでしたw

■キャラ
ガルクラと比べて、いい意味でも悪い意味でも
こちらの方がエンターテインメントを意識して作られたキャラと感じます。

作られたキャラというのはフィクションな時点で同じなのですけど、
こちらの方がバリエーションが豊かでバランスよく配置されています。

正攻法のアイドルグループを用意しておいて、
馬場静江という異色のアイドルも同時に押さえる。

個性が出せずもがいているまひるに対し、
個性の強い木村ちゃんやキウイを配置する。

花音と雪音の対比などもそう。色々とバランスよく配置されています。
総合的な完成度はヨルクラの方が高いと思います。
欠点は完成度が高すぎるというか、練り込まれ過ぎてるというか
ん?良く考えたら欠点で無いのかも?

人間の黒い部分もヨルクラの方に軍配が上がりますね。
{netabare}「私より上手い人が描かないでよ…邪魔だよ」{/netabare}
誰もが口に出せないけど、どこかで思った事があるような内容。
とても黒くて、とてもネガティブな発言なんだけど
誰もがどこかで持っている人間の本質に触れててゾワりとしました。

■総括
非常に完成度の高い作品です。

全体の構成として、後半はジェットコースターで
凝縮された最終回にたどり着く。
通し視聴だと良曲を聞いたような余韻が特に残ります。
折り返し地点の闇セリフも鋭く刺さります。

馬場静江回が凄く良かったと思ったら、
更にインパクトのある木村ちゃん回を被せてきましたw
10話のせいで木村ちゃんのファンになりましたよ。
(勿論、静江回も良い回ですよ!)

色んなキャラが様々な苦悩を抱えながらもがいているお話なので、
内容的には万人受けの作品だと思います。

1話だけ見ると男性視聴者向けの作品に見えますが、そんな事は無いです。
確かに、ガルクラと比べると男性視聴者向けの要素が多いです。
ですが、本作の根柢に流れるテーマは、男女も年齢も問わずの物です。
ガルクラよりも共感できるポイントは多いように感じました。

要はめちゃエモくて面白いのでオススメです(`・ω・´)ゞ

投稿 : 2024/09/28
♥ : 16

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

I’m jelly!

“ jealous”(羨ましい)を縮めたスラングで、
ちょっと可愛く「いいなぁ〜」と言えば、主人公の台詞を借りるまでもなく、「きっと何者にも成れない“量産型”女子高生」の決まり文句。
自虐を込めて“泳げぬクラゲ”、それでも夜になれば、
U jelly?
動機はどうあれ、光を放つ。

オリジナルアニメである。
余計な設定はストリップト・ダウン、美しいイラストと音楽があれば嬉しいかな。

そして首尾よく完走を果たしたなら、「きみ〜、量産型と違うね〜」と言ってあげたい。 by御堂筋
                (2024/04/09)
実況など柄にも無くではありますが、一言だけ。
いや〜面白い。
とても良いキャラが登場したのです。
さすがの動画工房、ど真ん中のセルフパロディが潔いと言うか…。
“ シンちゃん”ばりにデレまくる“推しっ子”キムさんがとってもイイんです^ ^
(2024/05/08)

今も“上書き”され続ける街とストリートアート。
そんな刹那な思いにグッと来るラストであった。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 13

62.3 5 2024年度の女子高生アニメランキング5位
ぽんのみち(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (111)
274人が棚に入れました
「でてけぇー」! 広島県尾道市に住む女子高生・十返舎なしこは家を追い出され困っていた。「友達と遊べる場所がないけん…」父親が昔経営していた雀荘が今は空き家になっていることを知ったなしこは、みんなで集まれる場所に作り直すことを決めた。友達のぱい、泉とともに。遊び場を手に入れたなしこたちは、遊んだり、料理をしたり、お茶をしたり、時々麻雀をしたり…。そんな、なんでもない日常が愛おしくなる物語です。

69.9 6 2024年度の女子高生アニメランキング6位
トラペジウム(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (31)
87人が棚に入れました
元乃木坂46の高山一実が、現役アイドルとして活動していた2016年に雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載した同名長編小説をアニメーション映画化。
高校1年生の東ゆうはアイドルになるため、「SNSはやらない」「彼氏は作らない」「学校では目立たない」「東西南北の美少女を仲間にする」という4箇条を自らに課して高校生活を送っていた。城州東高校に通うゆうは、ほかの3つの方角にある高校へ行き、3人の美少女と友だちになる。文化祭やボランティア活動を通して結束を深めていくゆうたちに、ついにテレビ出演のチャンスが舞い込む。やがてアイドルデビューのプロジェクトも動きだすが、大きな問題に直面する。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

嘘で磨いた虚像(アイドル)で光って何が悪い?

元・乃木坂46の高山 一実氏が、現役アイドル活動中に連載した同名小説(2018年書籍化)の劇場アニメ化作品。

アイドルを目指す主人公女子高生・東ゆう。
自身も含めたの東西南北の美少女JKと親交を深めて、
アイドルグループとしてのデビューを目指して画策する青春作品。


【物語 4.0点】
私は虚像としてのアイドル、アイドルと嘘に向き合っている作品には一目置く傾向がありますが、本作も同様。

主人公少女は街で美少女を見かけたら皆アイドルになれば良いのにと思ってしまう程、アイドルに心酔。
アイドルになるためなら嘘も方便、東奔西走して集めた美少女たちとの友情すらも夢へ至るため手段。
4人で取り組んだボランティア活動だって、
将来、有名になった際、過去のSNS等を漁られても好印象を保持するための粉飾にすぎない。

夢のため、打算の友情、慈善を重ねてしまう主人公の青さ。
ビジネス成功本を斜め読みした上昇志向が墓穴を掘る、チクチクした予感が常に胸を刺す。
アイドルへとステップアップする度に4人の間の歪(ひず)みが拡大する描写はとても不穏。


それ以上に私の背筋を凍らせたのが、芸能界のシステム。
主人公少女はまだ、夢のための嘘と打算に多少の後ろめたさを感じている様子も。
が、芸能界は、光る原石を発見したら、迷いなく育成プログラムに組み込んで研磨して輝かせて売り込み消費させる。
品質保持のためなら、ライブでの口パクだって、さも当然のようにやってしまう。
芸能関係者はいい人たちばかりなのに、長年熟成された芸能界の慣習がそうさせる。
嘘や誇張があろうが、メンバーの関係やメンタルに影があろうが、容赦なく突き進んでしまう。
何もかも用意されている「これが大人の世界なんだ」との主人公少女の感想が強烈です。

この辺りの生々しさは実際にアイドルを経験した原作者ならではだと感じました。
虚像をリアルと夢想するのがアイドルと割り切っているつもりの私でも、
夢の芸能界とは言え、これで良いのか?と割り切れない問答が心中を入り乱れるシナリオでした。


因みに私は本作の“東西南北”が現実にアイドルデビューしたら結構ハマるなと感じました。
{netabare} オーディション出身じゃない“天然物”のJK4人を、
アイドル挑戦コーナーで見守り育成しているような
リアリティショー風の成功物語の演出には弱いものでして。{/netabare}
“東西南北”は俺が育てた等と、掌の上で思い上がってしまうのだろうなとw


実は、私は原作小説は序盤で挫折していまして。
その理由について、私は文体が合わなかったとか色々言い訳してきましたが、
今回、劇場鑑賞して、結局、行間から察知した不穏な空気に、読み進める覚悟ができなかったからだと悟りました。

また原作は東西南北のアイドルを集めるまでが大分長いのかな?との印象でしたが、
本劇場版は集めてからの方が長い構成。
{netabare} 10年{/netabare} に及ぶ青春物語を90分余りで一気に駆け抜ける。
{netabare} ひとつの夢の始まりと終わり{/netabare} を通じて、嘘でも間違っていても、夢を見る尊さを噛み締める痛切な青春アニメとしても良作。

いずれにせよ、鑑賞の際は相応の覚悟が必要なアイドルアニメだと思います。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・CloverWorks

アイドルライブ映像には特筆すべき点は見当たりませんでした。
むしろ刺々しいシナリオだからライブも変化球で来るのかな?と構えていたら、
案外キラキラした普通のCGで肩透かしを喰らった感じw

作画高評価の理由は人物の心情を繊細に表現した表情描写。

原作は主人公少女・東ゆうのささくれだったモノローグが牽引する作風ですが、
劇場版では、モノローグはほぼ削除して、ゆうたちの各種顔芸で描写。

プラン通りに友情を演出し、アイドルデビューに近付いたとほくそ笑んだり、
希望通りの方向に親交が発展しなかったと歯噛みしたり。
事態が深刻化して、ホラー映画ばりに目が据わってみたり。
すぐ顔に出る、ゆうの表情を読むのが本当に楽しくて怖かったですw

私のベストショットは4人で自撮りしたライブパフォーマンス後の写真。
笑顔で輝いているように見えて、よくよく見ると無理した仲間の表情がかげっていたことに後から気が付く。
その他、4人の距離を絶妙に離してみたり、光と影に分けて置いてみたり。
キャラの配置にもメンバーの関係性の変化等を滲ませた“読み応え”のある作画でした。


目の保養になったのが、4人それぞれ違う学校の制服。
スカートの裾の揺れ動き等も高密度で好再現されており、
私はアイドル衣装以上に輝きを感じました。
制服フェチでもあるという工藤くんとは一度、
学生服について語らってみたいものですw


原作者がスタッフに要望するコミュニケーションも密だったという本作。
私がひとつ高山さんナイスと思ったのが、
アイドルだけでなくアイドルファンもリアルに描くとの意思の実現。
即ち巷に根強く共有されているハチマキ&ハッピを装備してコールを絶叫しているドルヲタなど今はほとんど見ない。
自身もアイドルファンだと公言する高山さんが、
アイドルとしてもステージから客席を観察した実体験に基づいた、
貴重なアップデートだったと感心しました。


【キャラ 4.0点】
“東の星”主人公・東ゆう。
黒髪ショートなゆう自身も十分美少女なのですが、ゆうが集めた3人はもっと美人という設定。
時折、劣等感で魔が差す場面も危ないです。

“西の星”大河くるみ。
高専でロボコン優勝を目指す、小柄、萌え袖の人見知り工学系女子。
人前でパフォーマンスすることを当然の喜びとするアイドル志望とは真逆の価値観からの、
一般人目線のセリフでアイドルについての論点も深める。

“南の星”華鳥蘭子。
女子校のお嬢様。必然、練習&憩いのスペース提供セレブ枠に。
{netabare} お嬢様テニス作品のネタ等{/netabare} で意気投合したゆうの夢プランに、
乗っかってしまえとの楽天思考で“西”や“北”との寒暖の差を表現。

“北の星”亀井美嘉。
ゆうが集めたのではなく、向こうから寄って来た。
ゆうとはまた違った外面をまとった黒髪ロング美少女。
(※核心的ネタバレ){netabare} かつてイジメを受けていた際も、普通に接してくれたゆうに憧れを抱いていた
ゆうのファン第1号。{/netabare}
故に、ゆうに求める友情は重量級で、夢のために友情を軽く考えがちなゆうと、
緊張感あり過ぎなやり取りを繰り広げる。


メイン4人とも美少女ですが、生々しい裏の部分もえぐり出されているので、
私は推す気にはなれず。
代わりに私の癒やしになったのが、一途に星空等の写真を取り続けた工藤真司くんと、
崖っぷちなのに元気なADの古賀さん。


【声優 4.5点】
“東”さん・東ゆう役……結川 あさき
“西”さん・大河くるみ役……羊宮 妃那
“南”さん・華鳥蘭子役……上田 麗奈
“北”さん・亀井美嘉役……相川 遥花
(以上、敬称略)

アフレコはクライマックスの{netabare} アカペラ歌唱{/netabare} も含めて基本同時収録で敢行。
4人の感情が乱反射する修羅場にも緊迫感がありました。

率直に私の鑑賞の決め手となったのは『僕ヤバ』&羊宮ロスの緩和への期待から。
CV.羊宮さん、相変わらず旨そうに弁当喰いながら喋っていて、どうもごちそうさまでしたといった感じですw

羊宮さんは終盤の{netabare} もうアイドルやりたくないと駄々をこねる{/netabare} 迫真の演技でも魅せてくれました。
あれと似た場面を以前アイドルドキュメンタリー映画でも見たトラウマも蘇って来て、
その点でも本作にはリアリティを感じました。

それ以上に今回私が惹き付けられたのが主演の結川さん。
権謀術数から激情爆発まで、声優界にまた有望な濁声の使い手が台頭して来ました。
結川さんはこの夏、TVアニメ版『逃げ上手の若君』でも少年主人公役が決まっており、
今後の活躍が期待されます。


魔球だったのが、ボランティア先で出会ったお爺ちゃんたち3人。
“ウッチャン”内村 光良さんをリーダー役に、
脇を原作者・高山 一実さん本人と、同じ元・乃木坂1期生・西野 七瀬さんが固める布陣。
元アイドル女子のしわがれ声もネタとしては面白かったのですがw
打算のボランティアをも許し包み込む味わい深い人生の先輩方を、
例えばベテラン声優がいぶし銀で体現してくれれば、
或いは声優5.0点もあり得ただけにチョットもったいない気もしました。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はMAISONdes「なんもない(feat.星街すいせい,sakuma.)」
まだ何者にもなれない自分への焦燥感を抱えて、夢を追って生き急ぐ青さが、
痛切で眩しい、痛快青春ソング。

OPアニメーションも演出が多彩。
横切る人物で、めくるノートでワイプする画面切り替え等もリズミカルです。
そんな冒頭映像、最近の劇場アニメのご多分に漏れず公式がチラ見せ動画をアップしているので、
気になる方はご試食されては如何でしょうか。


劇伴担当は横山 克氏。
こちらも私の好きな作家の一人で鑑賞を後押し。
今回は“東西南北”のアイドルソングの作編曲も提供。
作風は懐メロも想起させられる素朴な味わい。
ももクロにも楽曲提供した実績もある同氏。
今後は2.5次元界隈への出没も期待したいです。

様々なジャンルの音楽に挑戦する横山氏ですが、
やはり真骨頂はTVアニメ版『君嘘』の頃から十八番の、
ピアノとストリングスによる心情曲。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 14

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

夢じゃない、夢で終わらせたくないから…現実にする!(ただし手段は選ばない)これはアイドルアニメ戦国時代に解き放たれた4人の少女の“破滅の物語”である

元・乃木坂46メンバーの高山一実が乃木坂現役時代の2016~18年に発表した小説を原作にした94分の劇場用作品
監督は今作が監督デビューとなった篠原正寛
脚本は柿原優子
キャラデザは新里りお
制作はClover Works




(千葉県館山市をモデルとした)城州市の東高(ひがしこう)に通う高校1年生の東ゆう(あずまゆう)は他人には話せないある大きな夢を抱えていた
それを実現する為に同じ城州の東西南北の高校に通う女子高生を1人ずつ友達にする計画を進めている
東ゆうの行動力に偶然も重なって、聖南テネリタス女学院に通い『エースをねらえ』のお蝶夫人に憧れるお嬢様の華鳥蘭子(かとりらんこ)
西テクノ高専に通いロボコン全国優勝を目論む理系美少女の大河くるみ(たいがくるみ)
北高に通い、東ゆうと小学校時代の同級生だったが当時の面影が感じられない美女の亀井美嘉(かめいみか)の4人が揃った
実は東ゆうの夢とはアイドルになること
オーディションで落選し続けた焦りから彼女は、自身が水面下でプロデュースした『東西南北』をグループアイドルとして売り込む算段を企てていたのだ
東ゆうの思惑通り、バラエティ番組を経由してアイドルとしてデビューを果たす事に成功した『東西南北(仮)』
しかし覚悟も曖昧なまま友達付き合いでデビューしてしまった西南北の3人と東ゆうの間には次第に溝が生じるようになっていき…




アニメに限らず、日本のアイドルを題材としたコンテンツが氾濫する世はまさにアイドル戦国時代
そんな中で発表された、当時の現役アイドルが執筆した青春ストーリーは波紋を呼び、またこうやってアニメ映画となったことで再評価されています


僕もさほど期待していなかった一方、初鑑賞後は暫く後半の展開を受け止めきれず、3日ほど頭を抱えてしまいました
観た人の感想によっては打算的で自分勝手な東ゆうの言動が耐えられないかもしれませんし、僕と同じように後半の崩壊していく『東西南北(仮)』の姿を観るのが辛いかもしれません
とても観る人を選ぶ作品と言って良いでしょう
その一方で、間違いなく2024年上半期に最も心動かされたアニメであると断言も出来ます


アイドルアニメと一言で言っても、『推しの子』や『アイドリッシュセブン』の様に芸能界の闇と戦うわけではありません
むしろ登場人物の中で東ゆう以上に悪い人間は全く出てこないぐらいです
『It's My Go』や『ガールズバンドクライ』の様にメンバー同士の熱量のぶつかりあいでもない
ただ『ブルーロック』以上にエゴイストな東ゆうの、自業自得で起こる出来事の結果でしかない
キラキラだけでないアイドルの成長ヒストリーと考えると『Wake Up,Girls!』や『シャインポスト』がお好きな人なら比較的受け入れやすいかもしれませんが、たぶん一番似たような作品を強いて挙げるなら、『マクロスΔ』のクレア・パドルの回じゃないでしょうか?
ただそれらとも違っていて、普通サクセスストーリー映画のクライマックスって何かを成し遂げる事や、困難を乗り越える事を描く事に注力するじゃないですか?
でも本作の場合は違うんですよね・・・


これは偶然の一致でもありますが後半の大河くるみの様子なんかは元 ・欅坂46の平出友梨奈の脱退直前に通ずるところがあります
彼女の脱退前後の一部始終は『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』というドキュメンタリー映画に残っていますのでご興味ある方はチェックしてみて下さい




さて、実は原作からだいぶ改変された部分もあり、昨今なんでもかんでも“原作通りのアニメ化”を求められる風潮に一石投じるような作品でもあるのが本作です
具体的には各キャラの個性が簡潔かつ濃厚なものにまとめられ、各キャラの方向性が定められています
例えば華鳥蘭子は原作ではもっと我侭で高飛車なお嬢様だったのが、上品で物腰が柔らかで友達想いな一点にまとまってたり
亀井美嘉なんか実は大河くるみ目当てのファンの1人で、本作より打算的で内向的だった原作から、あくまで東ゆう一筋の純粋な娘に変わっていたりします
この我侭、打算的といったマイナスの面は本作では基本的に東ゆうに集約されていて東ゆう1人に本作のヘイトが集中するよう上手く仕込まれてるんですね


また原作ではアイドルとしてデビューするまでの過程に重きが置かれているのに対し、本作ではアイドルデビューを境にしたビフォーとアフターがほぼ同尺で語られていて、点描を含めてアイドルとしてどんな活動をしていたのかが具体的に描写されています
小説→アニメ映画へと媒体が変わった事でより適切な描写に改変する流れだと賞賛できる出来栄えだと僕は感じました
特に“点描”が上手く決まるのは実写作品とは違うアニメ特有の演出だと僕は思っています
デビューライブに向けてレッスンに励む4人の点描はテンポ感も相まってアニメ史に残る名シーンだとすら思います
それだけ本作の点描は上手く決まっていました(逆に言うと僕は実写作品の点描が大嫌いです)




映像面以外に面白いのが主題歌にも力が入ってるところですね
オープニングテーマとして流れるMAISONdes「なんもない feet.星街すいせい,sakuma」ですがあえてVTuberの星街すいせいをボーカルに起用しているのが憎らしいところです
星街すいせいはアイドルを目指していた時期があり、アイドルオーディションに落選したが夢を諦めきれず方向性を変えてVTuberとなった過去があります
さらに個人勢からホロライブへの栄転が決まるも名義やモデルを変えて別人として再デビューする所謂「転生」を打診されるもこれを拒否、あくまで「星街すいせい」であり続ける事に拘って食い下がる等、本作の東ゆうの夢の実現には手段を選ばない貪欲さに共通した面を持っています
そんな星街すいせいに「僕がいちばんなんにもないんだろう 君もいちばんなんにもないんだろう 僕ら なんも なんも なんも なんも手にできてないんだろう」と歌わせるのはそれだけで胸を締め付けられますし、本作の内容を十分理解した上で観る2回目以降だとだいぶ印象も変わって癖になる中毒性を孕んでいます
また“イントロが歌始まり”“ハイテンポでラップ調の歌詞”“3分台で完走する尺の短さ”等、昨今の売れ線の曲のツボをちゃんと抑えた戦略的にもとても優れた楽曲と言える潔さがあります


逆にエンディングを飾る「方位自身」は劇中で東西南北(仮)の4人が作詞したという設定の元、原作者の高山一実自らが作詞
イントロもアウトロもたっぷりあってフルサイズ5分越えの大作で映画の余韻にゆったりと浸れるように割り切っています




まだまだ語り足りない気持ちではありますが最後に1つ
今作で監督デビューした篠原正寛は『Reゼロ3期』の監督を、主演を務めあげた結川あさきは『逃げ若』の時行公を演じられています
今後の活躍が期待される新進気鋭の若手が本作で大いなる船出を飾ったことは、歴史の1ページとして刻みたいものです
「夢を実現出来たかどうかは、叶えた人にしか分からない、だから今の私は堂々と言える、あの日の私、ありがとう」

投稿 : 2024/09/28
♥ : 3

中島野球しようぜ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

酷評も多いのも絶賛も多いのも宿命か、問題作か傑作か、おすすめ度★★★★☆

初めてアイドルを見たとき思ったの、人間って光るんだって。

元乃木坂メンバーの高山一実原作。アイドルという概念に一石を投じる特異なアイドルアニメ。主人公が目をつけた子達と一緒にアイドル活動をやるという独特なシナリオ展開が特徴。

人間味こそないものの夢に対しては愚直なまでに正直なので、こういうエゴイスト丸出しな主人公は1周まわって好感が持てる。

作画は比較的良かった。ただ、CGと手書きの落差があったり、けろりら先生の作画担当パートがあからさまに浮いている上にシリアスでけろりら絵をやられても変な感触しかしない。楽曲は挿入歌の「なりたいじぶん」、「方位自身」の2曲だけど、どっちもいい曲だと思います。

序盤の勧誘パートやアイドル活動で芽をだす所は良かった、中盤からは本音のぶつかり合いとアイドルとしての苦悩を描いていて、ドラマとしての色濃さが見られていて、見応えがあった。

個人的には十二分に面白かったと思うけど、人を徹底的に選ぶ作品だなぁ…と。嫌いな人は嫌い、好きな人は好きだろうが自分は後者側のスタンス。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 2

59.8 7 2024年度の女子高生アニメランキング7位
ブルーアーカイブ The Animation(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (92)
264人が棚に入れました
数千を超える学校で形成された巨大な学園都市「キヴォトス」。ここでは銃を手にした生徒たちの諍いが、日常的な風景になっている。その中で、砂に包まれた「アビドス高等学校」は廃校の危機に瀕していた。状況を脱すべく奮闘する「対策委員会」の5人の生徒が、「先生」と呼ばれる“大人”と出会い、物語は動き始める。生徒と青春、学園と銃。彼女たちが目指す未来は


声優・キャラクター
砂狼シロコ:小倉唯
小鳥遊ホシノ:花守ゆみり
黒見セリカ:大橋彩香
十六夜ノノミ:三浦千幸
奥空アヤネ:原田彩楓
アル:近藤玲奈
カヨコ:藤井ゆきよ
ハルカ:石飛恵里花
ムツキ:大久保瑠美
アロナ:小原好美

64.4 8 2024年度の女子高生アニメランキング8位
声優ラジオのウラオモテ(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (79)
233人が棚に入れました
「夕陽と~」「やすみの!」 「「コ―コーセーラジオ~!」」 「この番組は、偶然にも同じ高校、同じクラスのわたしたちふたりが、皆さまに教室の空気をお届けするラジオ番組です!」 声優としてもクラスメイトとして、と~っても仲良しなふたりのほんわか声優ラジオがスタート・・・・・・というのは「オモテ」の話。 夕陽の素顔は根暗な地味子、対するやすみは生粋のギャル。見た目も性格も正反対なふたりは、口を開けば大ゲンカ。 「・・・・・・・何その眩しさ。本当びっくりするくらい普段とキャラが違うな、いつもの根暗はどうしたよ?」 「あなたこそ、その見た目で可愛い声を出すのはやめて」 収録が終わればそこは修羅場、嫌味と罵りの嵐が吹き荒れる! こんなやつと一緒にラジオなんて、絶対に無理! でも、オンエアは待ってくれない・・・・・・! 前途多難な声優ラジオ、どこまで続く・・・・・!? プロ根性で世界をダマせ!バレたら終わりの青春声優エンタテインメント、NOW ON AIR!

声優・キャラクター
歌種やすみ/佐藤由美子:伊藤美来
夕暮夕陽/渡辺千佳:豊田萌絵
桜並木乙女:長谷川育美
柚日咲めくる:東山奈央

既読です。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

何でこんなに点数低いの???

11話観賞後

「SHIROBAKO」を観て、声優業というものに
関心を持つようになったのですが、
オーディションに受かるだけでも倍率高いのに
演技に入ると音響さんや監督、脚本家などの
当にツボにハマるイメージになるまで
何度もリテイクを繰り返し・・・
本当に大変なんだなって思います。

花澤香菜さん(ひなちゃん、白瀬
黒沢ともよさん(久美子
東山奈央さん(希美、カレン、志摩リン
豊崎 愛生さん(唯、あおいちゃん
小清水亜美さん(エルダ、ホロ
等々挙げたらキリが無い。

ネット配信ではキャラの声を封印されますが
それは、色が着いてしまわないようにという
配慮からでしょうか?
それとも、声優としてのの声は作品の中だけでしか
使わないとういうプロ意識からからでしょうか?

観れば観るほど面白いアニメですね。

5話で、思わぬ東山奈央砲がさく裂しましたが
やっぱり善人役でホッとしました。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 3

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

真面目な声優物語

デビューしたての声優をしている女子高生。
おなじように声優をしている女子高生が同じクラスにいる。
裏の顔がリアルの高校生。
こんなのをアニメにしていいんだろうか。
とても今風のアニメである。
マネージャーの目のクマがとてもリアルだ。

特に驚きなのが、ラジオで告知して学校から駅まで帰るというゲーム。
途中、声を掛けられたら声優を辞めるという賭けをしたのだ。
ある程度人気のある声優なだけに、現実には危険でできないだろう。

変にファンタジーに走ったりせず、最後まで真面目な作り。
演出が良いのだろうが、
毎回目が離せない展開で大変面白かった。

投稿 : 2024/09/28
♥ : 4

63.2 9 2024年度の女子高生アニメランキング9位
ささやくように恋を唄う(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (46)
199人が棚に入れました
高校入学初日、新入生歓迎会でのバンド「SSGIRLS」の演奏を見た新入生の木野ひまりは、ギターボーカルを務めていた朝凪依に憧れ、彼女に‟ひとめぼれ”をする。 その気持ちを伝えられた依は、ひまりに‟ひとめぼれ”という名の恋心を抱くことに。憧れと恋心。同じ‟好き”でも異なる気持ち。 すれ違うふたりの関係に、バンドメンバーの想いも絡み合い…。ふたりの‟ひとめぼれ”は、やがて鮮やかな青春を奏で始める——

声優・キャラクター
木野ひまり:嶋野花
朝凪依:瀬戸麻沙美/笹倉かな(歌)
水口亜季:小松未可子
筒井真理:小原好美
橘香織:加隈亜衣
泉志帆:根本優奈/水上スイ(歌)

59.8 10 2024年度の女子高生アニメランキング10位
百千さん家のあやかし王子(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (52)
133人が棚に入れました
「僕の姿を見てはいけないよ──」 16歳の誕生日に突如送られてきた遺言状により「百千家」を相続することになった、ひまり。 地図を頼りに「百千家」に辿り着くと、そこには葵と名乗る謎の少年のほか、紫・伊勢と呼ばれる先住人が……! どうやら「百千家」は”現世(うつしよ)”と”幽世(かくりよ)”の狭間に建っている家のようだ。さらに、その家の中心人物である「葵」にも何やら秘密があるようで――。 あやかし系和風ファンタジー、ここに開幕──!!
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