夏休みで短編アニメなアニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の夏休みで短編アニメな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月12日の時点で一番の夏休みで短編アニメなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

63.4 1 夏休みで短編アニメなアニメランキング1位
こわれかけのオルゴール(アニメ映画)

2010年9月11日
★★★★☆ 3.6 (249)
1077人が棚に入れました
俺は・・・夢を諦めていた、何もかも・・・。生きているだけの日々、だがある日から・・・。俺の中での「生きる」がどんなものなのか、あいつを見ていると、そんなものを考えてしまう。キャラクター原案は もえたん、ゆとりちゃんなどを手がけたPOP、監督は絶対可憐チルドレン、ハヤテのごとく、俺の妹がこんなに可愛いわけがないの川口敬一郎が送る、協力タッグアニメ!!2009年冬に発売された話題の同人アニメ「こわれかけのオルゴール」がついに劇場化!
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

一夏の切ない思い出・・・・・

本編 約30分

ストーリー

ペアレンツと呼ばれるアンドロイドが開発され、家電として当たり前となった時代。
ある夏のどしゃ降りの日、ケイイチロウは不法投棄されていた1体のペアレンツを拾います。(ちょびっツと同じ設定だ~)
生きる意味を失った青年と、ぽんこつアンドロイドの奇妙な同居生活。
明るく健気な「ふらわー」に少しずつ心を癒されていくケンイチロウだったが、夏も終わりに近づいてきたある日、突然ふらわーの体に異変が起きる・・・。

{netabare}
 ふらわーは、生産終了されたアンドロイドでひらがなしか読めません。記憶力も乏しく、オンチで無知です。
見た目は小学2~3年生くらいでしょうか・・・。
 ケイイチロウの為に家事手伝いを一生懸命にし、オンチ克服するため隠れて練習します。(健気で可愛いです。)


主人公のケイイチロウには、ふらわーと同じくらいの妹がいました。
大学入学後に家族を交通事故で亡くしており、現在は一人暮らし。元はバンドを組んでいたミュージシャンでしたが、家族の死をきっかけにバンド活動を辞め、引きこもりの生活をしています。

ケイイチロウにとって、ふらわーは前向きにさせる存在なのです。

最後は「え?これで終わりなの?」って言う展開です。
正直短いです。
最初から展開が分かってしまうし、短すぎるので泣けませんでした。
{/netabare}

絵は萌えがちょっとあるので、その辺好きな人ならオススメです。

なかなかレンタル屋さんには置いていない作品です。
自分の地域で12件ほど探して回りましたが、ありませんでした。
なのでBD購入しました。

本編 約30分 
番外編 約7分
コメンタリー ON/OFFあり
POPイラストギャラリー あり

ふらわー 声 - 浅野真澄

敬一郎  声 - 柿原徹也

投稿 : 2024/11/09
♥ : 46

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

短編の中にも深いメッセージが沢山込められた秀作ですよ♪

30分短編映画でこれだけの高クオリティの作品を見たことがありません♪
本作品のタイトル「こわれかけのオルゴール」の意味するところは、観終わってからちょっと考えてみてくださいね!!
 
ストーリーはと言いますと、ある日の出来事から自分の殻に閉じこもってしまっている「敬一郎」と、神社に捨ててあったペアレンツと呼ばれるアンドロイドの「ふらわー」との、ひと夏の儚くも心温まる物語なのです♪
 
誰でも、何か愛着を持っている大事なものってあると思うのですよ、決して完璧ではないけど、これじゃないとダメなんだよねっていう物がね♪
私も昔乗っていて、なかなかエンジンのかからなかった相棒のオートバイを思い出しちゃいましたw
出来損ないでも、いつも一緒で、いつも一生懸命で、たまに迷惑かけるけどほっとけなくて、愛らしい存在が!!
でね、ふらわーってそんな女の子なのですよ♪
みはじめたら、どんどん話に引き込まれて、あっという間に終わってしまうけど、何か幸せな気分になるのです!!
 
こんな所に注目ですねぇ♪
・弾きたがらないギターがなぜ綺麗な状態でスタンドにたてられてたのか…
・掃除中に転んで、突然ついたパソコン画面…
・捨てられた記憶の一片がよみがえる中、絵日記に書かれた気持ちとは…
・そして、所々登場するオルゴールの意味とは…
他にもいっぱい魅力的な描写が沢山なのでいっぱい見つけて欲しいですねぇ!!
 
特別映像エクストラ・エピソード(8分)でも、とっても可愛いペアレンツの魅力が表現されているのですよ!!
TVシリーズ1クールでも良いので、もう一度お目にかかれたらなぁと切に願っちゃいます♪
 
とにかく癒されたい方、心洗われたい方、最近無気力な方、ぜひ観てくださいw
もちろん元気な方も、心温まる不思議な魅力に心奪われちゃってくださいね♪

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

余韻が心地良い短編同人アニメ

青年と少女型アンドロイドの心温まる触れ合いを描いた話です。

30分という短さ故に、必要最低限の描写のみで
物語は淡々と進行していきます。
主人公の青年とアンドロイドの境遇も軽く触れられる程度だし
全体的に台詞量や心理描写も控え目です。

しかし、青年とアンドロイドの二人の関係性に的を絞っており
それ故に世界観に没頭しやすく、感情移入もできます。
また、BGMや声優の演技等も過剰でなく、終始落ち着いた印象で
この非常に薄味な演出が、作風にマッチしていると感じました。

ただ、アンドロイドの可愛さは強調して描かれていますね。
フラワーちゃん可愛いです。
作画は同人アニメと思えない程綺麗だし、よく動いています。

大きく心を揺り動かされることはなかったものの、観終えた後の余韻が実に心地良く
「こわれかけのオルゴール」というタイトルにこめられた意味など、色々考えさせられました。
短編なので気軽に見れますし、オススメです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 30

72.1 2 夏休みで短編アニメなアニメランキング2位
サマーゴースト(アニメ映画)

2021年11月12日
★★★★☆ 3.8 (68)
261人が棚に入れました
光溢れる世界を描き出す気鋭のイラストレーター loundraw(ラウンドロー) 初監督映画作品「サマーゴースト」2021年公開決定!
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

明滅するひとつの青い照明

FLAT STUDIO制作。

サマーゴーストは若い女性の幽霊で、
夏の時期、飛行場で花火をすると姿を現すと言う。
3人の少年と少女、彼らにはそれぞれ、
幽霊に会いたい理由があった。

短編作品ですので、語れることは少ない。
ただ繊細な絵と余韻を残す物語が印象的です。

静謐な夏の夕べと花火、青く透明な存在、
{netabare}死に触れようとするものだけに現れる幽霊、
その幽霊にもここに存在する理由があった。{/netabare}

ささやかに生きていくことも出来ず、
日常生活に息が詰まり、嫌気がさしては、
ただ漠然と死すら考えてしまう。
そう言った生き難さに直面しながら、
どうにか生きているのが現実である。

大切なことは心のずっと奥にある、
{netabare}ほんとの自分が望む未来に向け、
歩むべき道標を見つけることでしょう。
それがたとえ報われなくても。{/netabare}

せはしく明滅する電燈の青い照明、
自意識や自我をそんなふうに表現した、
偉大な作家が書き記した言葉を、
ただぼんやりと思い浮かべていました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

単館系で観る映画のような独特な余韻を味わえる作品

イラストがそのまま動いたような感じの作画がとても新鮮な作品でした。

■等身大のリアル

この作品は、単館系で観る映画のような独特な余韻を味わえる作品です。
ここで言う単館とは、下北沢にあるような50席ぐらいのシアターのことです。
上映作品は、だいたい支配人の意向で偏っている感じでしょうか。
それよりも、駆け出しの監督作品の公開の場と言う意味合いの方が大きいです。
それこそ家庭用機材で撮影した自主製作の延長線のような作品も上映されています。
そのため、上映作品は、粗削りのものが多いです。
しかし、この駆け出した頃の作品だからこそできた表現と言うのもあります。
それは、いろいろな表現技術が身についてくると、どことなく消えてしまう何かです。

この作品もそんな印象をうけました。
青臭い分、本当に表現したいことがにじみ出ているような、そんな感じです。
自分の置かれている状況に悩む高校生の気持ちを特に脚色をせず淡々と描いています。
それがむしろ等身大と言うかリアルに感じられた理由です。


■幽霊

この物語では、都市伝説で「サマーゴースト」と囁かれる女性の幽霊が登場します。
名前は、「絢音(あやね)」。
ネットで知り合った高校生の3人がこの幽霊と出会うことから話が展開します。

「ゴースト」には、「人が突然消える(いなくなる)」と言う意味もあります。
実は、絢音の母親にとっては、ある理由で絢音が突然消えたままの状態なのです。
娘の絢音にとっては、それが唯一の心残りとなっていました。
そんな絢音と3人の高校生が一緒に突然消えた理由をめぐる物語となっています。
そして、最後にキャッチコピーの「ありがとう、見つけてくれて」にたどりつきます。


■劇伴がいい

この物語は、そんな「生と死が交錯する夏の夜」の出来事を描きます。
これはもちろん生きている3人と死んでいる絢音の出会いと言う意味があります。
それと同時に、3人もまた、ある理由で死を意識しているからです。
このなんとも不思議なひと夏の出来事を劇伴が神秘的なものとして演出します。
そして、この劇伴のおかげで、最初から最後まで独特な雰囲気で物語が進行します。


■まとめ

観終わった後、どう表現していいか分からない、言葉にできない余韻が残ります。
逆に言えば、表現できないからこそ、それが余韻として残るのだと思います。
私は、こう言う余韻は大好きです。
それは、自分の中で必死に答えを探そうとしている証拠だからだと思うからです。
しかし、結局のところ、いつもしっくりくる言葉は見つかりません。
でも、心の中では、ちゃんと答えは見つかっているのだと思うのです。
なぜなら、なんとなく心が軽やかになったと感じるからです。

この物語でも主人公が空を浮遊することをきっかけにそれこそ心が軽くなり始めます。
それは、同時に自分の中にある問題に必死に向き合い答えを見つけ始めたからです。

主人公は、最初、「自分が生きているかどうか、時々分からなくなる」と言いました。
もし同じように思っている人がいたら、この作品を観てもらえたらなと思います。

私は、言葉にできるような明確な答えは、見つからなくてもいいと思っています。
でも、自分の「心の重さや軽さ」には、気を付けてみてほしいと思っています。
それが自分と向き合うと言うことだと思うからです。
もし、自分の心が少しでも軽くなったと感じたら、それは答えが見つかった証拠です。
そしたら、もう焦らなくてもいいのです。
なぜなら、自然とその答えに向かって行動ができるようになっていくからです。

この作品は、独特な浮遊感でその過程を表現していたのではないかと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

初期の新海監督作品を思い浮かべました

"サマーゴースト"と呼ばれる幽霊に会うためにSNSで知り合った高校生3人の、生と死を見つめなおす物語。約40分の短編です。

作品全体の雰囲気、劇中曲のピアノとか、見ていて初期の新海監督作品を思い浮かべました。

成績が良くて母親や教師にすごく期待されてるけど、実は他にやりたいことがあって悩む杉崎友也。
学校でいじめられてて、どこにも居場所がないと思っている春川あおい。
{netabare} 病気でもう長くはないことを聞かされて {/netabare}気持ちが揺れ動く小林涼。

それぞれの理由でサマーゴーストに会いたくて集まった3人。

悩んでるときって自分でも気づかないくらい視野が狭くなっていたりするものだけど、そんなときに何かを始めてみたり、新しい人と出会ったりすることで視野が広がり気づくことってあると思います。

世界は広いんだってことに。

最後のオチも良かったです。
パチパチと光る線香花火が綺麗でした。

私もあのハナビ欲しいなぁ・・
お話が終わってエンドロールをぼーっと見ながら、もう会えない人のことが浮かんできました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26
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