博士で組織なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの博士で組織な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月16日の時点で一番の博士で組織なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.1 1 博士で組織なアニメランキング1位
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(アニメ映画)

2021年3月8日
★★★★★ 4.2 (440)
2024人が棚に入れました
 エヴァがついに完結する。2007年から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとして再起動し、『:序』『:破』『:Q』の3作を公開してきた。その最新作、第4部『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の劇場公開が決定。人の本質とは何か? 人は何のために生きるのか? エヴァのテーマは、いつの時代にも通じる普遍的な核を持っている。
 シンジ、レイ、アスカ、マリ、個性にあふれたキャラクターたちが、人造人間エヴァンゲリオンに搭乗し、それぞれの生き方を模索する。人と世界の再生を視野に入れた壮大な世界観と細部まで作り込まれた緻密な設定、デジタル技術を駆使した最新映像が次々と登場し、美しいデザインと色彩、情感あふれる表現が心に刺さる。
スピーディーで濃密、一度観たら病みつきになるその語り口は、興行収入80億円超えの大作『シン・ゴジラ』も記憶に新しい庵野秀明総監督による独特の境地。その庵野総監督がアニメーションのフィールドで創作の原点に立ち返り、新たな構想と心境によって2012年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以後、封印されてきた物語の続きを語る。
 1995年にTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』でアニメファンのみならず、アーティストや学者までを巻き込んで社会現象を起こした初出から、実に25年――その間、常にエポックメイキングであり続けたエヴァの、新たな姿を見届けよう。

声優・キャラクター
緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、立木文彦、清川元夢

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

「否定」ではなく、「肯定」する生き方

ネタバレを極力避けて話したい。

25年前の庵野監督は明らかに「オタク」であることに対して「否定」的な立場から作品を作っていた。

アニメとか漫画とか映画とかゲームとかどうでもいいから、街に出てコミュ二ケーションしなさいと。。。

「書を捨てよ、町に出よう」ということである。

しかし、この25年間で社会は様変わりした。アニメを見ることに対しての偏見は愚か、アカデミー賞や歴代の興行収入を支えているのはアニメや漫画だし、ハリウッド製作の映画やドラマまでもが今やアニメや漫画の実写化がほとんどである。

そういった状況において、本作はそういった「多様的」な生き方を「肯定的」に捉えている。

僕の周りには本当にいろんな人間がいる。サッカーが好きな人間もいれば、ギターや音楽が好きな人もいるし、漫画でもキワモノが大好きな女性もいっぱい知っている。

はたまた、性に対してもゲイやバイセクシャルな人だっているだろうし、興味がない人だっているだろう。

そう、その全てが全て「存在」していいのである。

確かに、それぞれは言葉が通じなくお互いを傷つき合うかも知れない。

あるいは全く引き合うことすらないかもしれない。

しかし、そういう社会でお互い理解し合おうとすることがなにより大切なのだ。

それがこのシン・エヴァにとって、いや全人類にとって「大人」になる。ということであると「結論」が出ている。

確かに現実ではなく「理想論」に過ぎないが、それでも人はあの25年前に比べれば、偏見や差別と向き合う人が増えた。

そういう意味では「進歩」しているのである。

個人的には今回の「シン・エヴァ」のラストより、漫画版の「エヴァンゲリオン」の方が好きだが、そういったことはこの際どうでもいい。

庵野監督とこの作品を全力で作ったスタッフの皆さんに何よりの感謝と尊敬を。。あなた方の「伝えたい想い」は伝わりました。

お疲れ様です。そしてありがとう「エヴァンゲリオン」

人生においてここまで晴れ晴れした気持ちになったのは久しぶりでした。



追記

ラストのある「ゲスト声優」が時代を象徴していると思うし、
なにより今度の「シン・ウルトラマン」がまさにド王道の物語になることも必然だと思う。

良い意味で垢抜けた傑作になることを期待してます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42
ネタバレ

sumiyaki さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

エヴァの世界はどういう世界だったのだろうか?

2020年8月末に序破Qを観たのが最初のエヴァンゲリオン。
まだ半年くらいの新参者です。序破Qくらいしかちゃんと観ていませんが、シン・エヴァはとても楽しみに待っていました。

自分はコアのファンの皆様とは時代・世代・年齢も違っていて、エヴァに触れてからの時間もまるで短く、ファンの方々とは感動を共有できなかったかもしれません。
ただ、庵野監督をはじめ制作に関わった皆様にはお疲れ様と言いたいです。ありがとうございました。

「庵野秀明スペシャル」 - プロフェッショナル 仕事の流儀 - 3月22日19時30分からNHK総合
https://www.nhk.jp/p/professional/ts/8X88ZVMGV5/episode/te/YV62MRRW35/
>番組は総監督・庵野秀明(60)に4年にわたって独占密着。これまで長期取材が決して許されなかった庵野の制作現場を、シリーズ完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で初めて余すところなく記録した。

というお知らせ、シン・エヴァをもう一度観に行くよりも、NHKの庵野特集が観たくなった私です。

アバンについて。{netabare}ここは上映前からYouTube, Amazon Primeで公表されていて、前からいろいろと妄想してしまった部分。メタフィクション的な解釈に私も傾倒しました。まるで仮想現実であるかのようなパリ市街の復活、マリが「待ってろ、ワンコ君」というときの背景の建物が実はコア化しているかのようにみえる描写。
しかしそういう解釈は後のパートでは続かず、メタフィクション的なものというより、使徒の世界とリリンの世界の重ねあわせとしてのL結界密度のようななにか、と考えるしかありませんでした。「アンチLシステム」の技術があとでも活躍しました。
そして、マリの特殊能力?が示されました。
{/netabare}
最終結末について。{netabare}世界はどのレベルに戻ったのでしょうか? この駅が東京駅だったりしたら、エヴァンゲリオン自体がなかった世界に戻ったことになる。第三村が有った辺りの駅なら、第三村がどうなったのか、そこで暮らしていた人たちはどうなったのか心配になってくる。山口県宇部の辺りだから、第三村その他も無事に復興しているだろうと推測できる。
まるで浦島太郎が玉手箱を開けたように、シンジは大人になってしまって、チョーカーもつけたままだったり。スーツを着ているのはマリと婚約の報告か何かでしょうか。
マリの印象ですが、私には何かゾッとする感覚、「悪魔」みたいな感じがしました。シンジはちょっと魂を抜かれたような感じ、いままでと違いすぎるからか。
実写の風景は結末の世界が見かけは似ているけど、視聴者の世界とは異なるものなのに同じだと思わせているのではないかとふと思います。
人類に文明を与えてくれたゼーレはどうなったのだろう。
{/netabare}
マリとは誰なのか?{netabare}
極めて重要な登場人物(綾波ユイと碇シンジ)と深く絡んでいる。
年齢の不思議。
私には「悪魔」的な印象があった。使徒が人類を滅ぼす存在ならば、「悪魔」は実は「神」のようなもの。
とすると、マリは天使か神のような存在なのでしょうか? 実は黒幕なのでは?
メタフィクション的にエヴァンゲリオンの世界をある種のゲームの世界のようなものだとすると、マリこそゲームのプレイヤーで、その他は程度の違いはあっても、ノンプレイヤーキャラクターの要素が強くなる、というように私には感じられました。
{/netabare}
エヴァの世界はどういう世界だったのだろうか?{netabare}
使徒が虚構の世界の生き物で人類(リリン)は現実の存在、そして虚構 vs 現実 の闘い、みたいな印象をもっていたこともありますが、その2つの世界はL結界を境に同時に存在、あるいは重ねあわさっていることがシン・エヴァを観て強く感じました。ちょっと量子論っぽいですね。
これは視聴者や制作側が3.11の東日本大震災の影響を強く受けたことに関係していそう。
マリがメタフィクション的な存在であるとするならば、エヴァはフィクションの世界を脱して、現実に着地し完結した。ある種のゲームのような世界だったのでは?
その辺りのことはシン・エヴァ公開直前にこちらにコメントさせていただきました。
https://gyahunkoubou.com/sin-eva-mystery-4.html#comment-33119
{/netabare}
私の受け取ったメッセージ。{netabare}
いつまでも子供でいるな、大人になれ、みたいな普遍的なメッセージが受け取れることは確かですが、私は悪く言えば少し古さを感じました。
どちらかというと、現実はそれに従うしかない面もあるけれども、フィクションのように「書き換えていく」こともあるいはできるのだ、というように受け取りました。
アニメ「正解するカド」を個人的ですが、連想というか思い出しました。(「正解するカド」のネタバレあり){netabare}
エヴァQ (2012) --> 正解するカド(2017)
Qに対するAnaswer
エヴァ(大人になれ) --> 正解するカド(私たちはみんな途中)
正解するカド(交渉でなく結局暴力) --> シン・エヴァ(暴力ではなく結局コミュニケーション)
まあ、両者には関係はありません。私の妄想です。
{/netabare}{/netabare}
その他とまとめ。{netabare}
QからVRゴーグルのようなものをしていたゲンドウ。VRあるいはMRで現実世界に別の世界を重ねて見ている、と思っていたけど、そうではなかった。

使徒は災害・伝染病・政治的攻撃(洗脳とか)の象徴なのだろうけど、「エヴァンゲリオン」の世界はキリスト教の信者からはどのように捉えられているのだろうか。

エヴァからも他作品からも引用につぐ引用をしていてそれでいてすごい独自の世界を創っている。今後はエヴァを消化吸収した新たなテーマの作品が観たい、楽しみだ。

映画館で最後まで皆は真剣にみていたのだろう、拍手をしようと思ったがためらってしまった。私のような新参者にはいまひとつ「感極まる」ところまで至らなかった。長い間ファンの皆様には長く心に残ることだろう。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いやぁ〜全然面白くねぇな!。ただ、庵野先生とカラーの次回作にご期待ください。

 ネタバレになるので例え話でのツッコミになりますが、「思い出ぽろぽろ」か!、スターウォーズep9か!な作品です。言わんこっちゃないとは思いましたが、スターウォーズと同じで前作でグチャグチャになった風呂敷を大急ぎで畳んでるだけだから、ドラマやエモーショナルな盛り上げにも、物語という形での上手なテーマの展開にも、キャラの描き込みにも失敗してます。


 あるポイントでわかりきってる愁嘆場みたいなのが始まった時には頭を抱えそうになったし、ゲンドウの件りでは「それ前から知ってた!」とツッコミを画面に入れたくなった。


 ロボバトルの描写としてもCGばっかで手描きの最高峰だった旧劇のような色気も艶もないし、重量感や上がるロマン描写もなし。軽そうなエヴァがチャカチャカと動くばかりで何が起こってるのかよくわかりづらい(これは本作だけに限ったことじゃないが)。


 アナクロニズムと言われようが、やはりロボは手描きの方が向いている。テレビだと今は色々あるのかもだが、映画では手描きの方がねぇ…。そりゃあ手描きじゃあ表現は無理という場合もあるが、CGだからこそのロボ表現で本当に痺れたことは今んところあんまりないかな。


 じゃあ面白くもなんともないかと言うと、ある意味で面白いところはある。それは庵野監督の大人になりっぷりである。結婚して多くの人の仕事を指揮するより大きな立場になって、もうあんな昔みたいに中二丸出しでグズグズ悩んでらんねぇよ!って庵野さんの心は確かに伝わってくる(それを物語の中で上手く消化できてるとは言い難いが)。


 絵作り的にも、CGを殆ど使ってない庵野さんのロマン溢れる部分のパートでは流石の冴えを感じたし、あのキャラが☓☓☓な件にも「あぁ…、本当に大人になったんだなぁ…」と染み染み感じ入った。


 その辺の描き方が「思い出ぽろぽろ」と同じで、少々懐古主義的、或いは理想化され過ぎな気もするが、宮台さんの動画を見たりして共同体の大切さや共同身体性の重要さについて考えさせられていた私としては言いたいことはわかる、という感じではあった。しかし、昔には戻せないから、テックを使ってアップデートは必要だが新しい形の共同体の作っていくのは急務だろう。


 それにしても、やはり映画一本に詰め込むには無理があった気がする。どうせなら決戦前の物語をテレビで1クールやるくらい必要だったかも。


 ここまで大人ぶりを見せられると、やはりエヴァから開放させれた庵野さんとカラーの次回作に期待したい。庵野さんはナウシカはやって欲しいが、あとはフリーハンドで作って欲しい。


 カラーにはTVアニメにも参戦しないとジブリの二の舞になるから、優秀なスタッフたちの才能を活かせるオリジナルでも原作付きでも年一くらいでは新作を制作して欲しい。あぁ〜やっとネタバレを心配しないでネットを見れるという安堵の気持ちのみ!。


 作品としてのエヴァは、やはりスターウォーズにおけるep4、5、6みたいに旧劇までで終わりで良かった、という新劇が作られる当初から思ってたことなので別に大きなショックも無し!(破の時点では正直期待しちゃいましたがね)。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

67.1 2 博士で組織なアニメランキング2位
怪人開発部の黒井津さん(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (201)
620人が棚に入れました
正義と悪がぶつかり合う世界、人知れず戦う人々がいた。それは幾度となく正義のヒーローに倒されていく定めの悪の怪人を作り出す開発部で働く人々である。地下深くに存在する秘密結社アガスティアの研究室で、彼らは実験や研究だけではなく、開発の予算取りからスケジュール管理、そして幹部の決裁をもらうためのプレゼンという名の戦いの日々を過ごしているのだった。アガスティアでヒラ研究員として働く黒井津燈香は、佐田巻博士と共に数々の難関をかいくぐりヒーローを打倒する怪人を見事作り出すことができるのか!?その宿敵として黒井津たちの前に立ちはだかるは無名で無敗の変身ヒーロー・剣神ブレイダー!この物語はヒーローを倒す怪人を開発すべく奮戦する、もうひとつのプロフェッショナル達の日々の記録である。

声優・キャラクター
黒井津燈香:前田佳織里
ウルフ・ベート:天野聡美
佐田巻博士:梅原裕一郎
佐田巻健司/剣神ブレイダー:寺島拓篤
アカシック:M・A・O
メギストス:稲田徹
カミュラ:竹達彩奈
カノン・サンダーバード:土岐隼一
ヒュドラ:藍川ふみ
ヒュドラの姉妹 一姉・三姉:松田利冴
ヒュドラの姉妹 二姉・四姉:松田颯水

のび太 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

悪の秘密結社も楽ではなさそうですw

正義のヒーローと敵対する、悪の秘密結社アガスティア。
その怪人開発部所属する、黒井津さんによる、怪人開発奮戦記というストーリーですw

まあ、まったく荒唐無稽な設定なんですが、秘密結社アガスティアが、意外に普通の会社組織で、会社あるあるネタが展開されるところがツボでしたw

製品開発に関わる仕事をしている方には、それなりに刺さる作品だと思いますw

それにしても、悪の組織はそれなりの大企業なのに、正義のヒーローがフリーターというのも世知辛い世の中を現わしているんですかね。

まあ、悪の秘密結社も楽ではないんですけどねw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

むす さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

コンセプトは面白いがストーリーがつまらない。

ヒーローに対する悪の組織が一般企業のような組織で商品開発が怪人開発だったらという意表をついたコンセプト。しかし設定が面白くてもストーリーが書けない人間がかいたらクソつまらなくなると言う見本。全体的にギャグテイストなのだかピクリとも来ないギャグセンス。ビジネスあるあるに絡めてのシーンも内容が薄っくこじつけで共感笑いすらおきない。
登場人物も悪の首領はそれらしい風防でなければギャップの笑いはおきないのに何でもかんけでも女体化や幼女にしとけばいいと言うもんじゃない。
声優も癖がある作品なのに癖が無さすぎて見所がまったくない。次話しを見ることはないかな。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

サブヒロインはトランスジェンダー

第1話はすごく面白かった。
この先同じルーチンを繰り返すようならすぐ飽きるだろう。
出落ちアニメにならないことを願う。

・第5話まで
出落ちどころかジワジワ面白くなってきた。
ただ、ヒーローが登場すると途端につまらなくなるなこのアニメ(笑
悪の組織目線で最後まで突っ走って欲しい。

・第9話まで
まさかの今期トップ確定だわこれwwwwwwwwww
オッサン向けの小ネタをちょいちょい挟んでくるけど、アニヲタ層も高齢化してるし
特に問題もないと思われ。

・第10話
やっちまったな作画。
{netabare}しかもアイドル回で......................ダメだろそれは!{/netabare}

・最終回まで
結局第10話以降は持ち直すこともなくゴミ化したまま終了。
作画崩壊だけではなく全てが悪い方へ一変してしまった。
ねえ..........なんで?
それまでの期待値が右肩上がりだっただけに残念。
深夜アニメの闇を見た気分だわ(笑

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

76.5 3 博士で組織なアニメランキング3位
劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(アニメ映画)

2023年4月14日
★★★★★ 4.1 (85)
346人が棚に入れました
今回の舞台は東京・八丈島近海。世界中の警察が持つ防犯カメラをつなぐための海洋施設「パシフィック・ブイ」の本格稼働に向けて世界各国のエンジニアが集結する中、顔認証システムを応用した、ある「新技術」のテストが進められていた。一方、園子の招待で少年探偵団とともに八丈島を訪れたコナンのもとへ、沖矢昴から「ユーロポールの職員がドイツで黒ずくめの組織・ジンに殺害された」という連絡が。コナンが施設内に潜入すると、1人の女性エンジニアが黒ずくめの組織に誘拐される事件が発生し、彼女が持っていた、ある情報を記すUSBが組織の手に渡ってしまう。そして灰原哀のもとにも黒い影が忍び寄る。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

それでも善意を向け続ける意義

【物語 4.0点】
表層は八丈島周辺を舞台にしたお祭り海洋アドベンチャー。
ユーロポールだの、FBIだの。
世界規模に広がってしまった“黒ずくめの組織”関連の大風呂敷w

せっかくだから焦点の灰原さんや、{netabare} 老若認証{/netabare} がゲームチェンジャーとなり得る防犯カメラ情報分析のための巨大海洋施設「パシフィック・ブイ」を巡って、潜水艦も交えてド派手に楽しもうぜ。
コナンの必殺シュートも、蘭の空手も、赤井さんの狙撃も絶好調だぜ♪


一方シナリオの土台は孤立空間「パシフィック・ブイ」を舞台に、犯人及び内通者を探り出す素朴なミステリー。
“眠りの小五郎”にも、不確定容疑者の漆黒シルエット“犯人の犯沢”さんにもTVアニメ版同様ちゃんと出番があります。


“黒ずくめの組織”エピソードは重苦しい俺たたENDになりがち。
ですが本作は深層に流れるテーマが希望を抱ける方向に導いてくれるので比較的、余韻はスッキリ。

善意が不幸を生むこともあるが、悪意はまず不幸しか生まない。
向けた善意が知らぬ間に返ってきて救われることだってある。
だから善意を持って行動することを躊躇(ためら)ってはならない。
思い切って行動できるのは痛みを知って動けなくなってしまった大人より子供。
{netabare} 「子供の言葉や行動で人生が変わることもある」{/netabare}
整理された人生観が、コナンや灰原さんら組織に翻弄される人間心理の深掘りにも貢献。


その上で、冒頭から、これ?どこで使ってくるのだろう?との思わせや伏線芸、複数回鑑賞を誘う要素も豊富。
その他、{netabare} 阿笠博士{/netabare} 魂のカーチェイスあり、ラストではラブコメ面でも魚影(ぎょえ~)と驚く(※原作者のオヤジギャグよりw)展開もあり。

これで興行収入100億いかなきゃ、一生いけないって位の内容は用意してきています。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・TMS/第1スタジオ

シナリオは潜水艦ありき→魚雷戦がやりたい→巨大海洋施設を浮かべてみよう。
立川 譲監督の構想を具体化するための素材画を提供したのは幸田 和磨氏。
ゲーム『NieR:Automata』コンセプトアートなどでも見せる無機質な造形美。
「パシフィック・ブイ」の逆三角錐の異形も引き立てる。


“聖地”となった八丈島の観光要素もウリ。クジラ見物のクルージング再現も良好。
ただクジラ自体は、エンジョイした少年探偵団共々、あまり本筋には絡まずムード演出に留まる。


情報関連施設らしくディープ・フェイク等も絡むミステリー。
それ故、撮影角度、仕草などの管理には繊細さも求められるが、
そこはTVアニメ版でも異様に手が込んだトリックに付き合って来た同スタジオならお手の物。

私は犯人はこの人物で来るだろうなという感は当たりました。
ですが作画で示されたトリック解明の手がかりは拾えず。
上映後、周りからは口々に今回は簡単だったね~との感想が。
原作、TVアニメを真面目に履修しているファンと、サボりの私との格差を痛感w


【キャラ 4.0点】
メインの灰原さん。長年かけてデレて来た彼女。
本作では意外と優しい所がシナリオの起点として抽出。
“組織”との狭間で葛藤し、崩れそうになる灰原さんの脆い部分もいっそう高純度で取り上げられる。
黒ずくめでSFだが、案外エモーショナルだった作品の空気は灰原さんによる部分が大きいです。

“黒ずくめの組織”が絡むと、変装、モグラ、二重スパイ、見た目は子供頭脳は大人が乱立。
油断すると、このキャラの正体や本当の所属何だっけ?が多発し、迷宮入りしかねませんw
ここは年初鑑賞した『灰原哀物語~黒鉄のミステリートレイン』(現在はサブスク等でも配信中)での予習復習が私の命綱でした。


黒ずくめの中核・ジン。
最新科学技術には乗っかって活用させてもらうけど、重要なことは実際にこの目で確かめないと納得できない。
行動メンタルが、ITに無理解で現場を振り回す日本のブラック企業幹部みたいになっちゃってますw
強引に墓穴がこじ開けられる様を見ていると、凶悪な“黒ずくめの組織”もコント集団みたいで何か憎めませんw


全てを見透かすAI。変装、変身に依拠したコナンと“黒ずくめの組織”の人物相関は今後存続可能なのか?
メタ的に問われている気もした本作。
フェイクで煙に巻く場当たり的対応も何時まで通用するのか。

いい加減、組織に目標や大義など無かったことを認めて、大風呂敷を畳んだ方が良いのでは?
との私の疑念はさらに深まる結果にw


【声優 4.5点】
事件の鍵を握る「パシフィック・ブイ」エンジニア・直美・アルジェント役には種崎 敦美さん。
子供役だけでなく、今回のように子供に心を動かされる大人の役もこなすエース級の演技。
善意という作品テーマの深化に大きく貢献。

万能ぶりに改めて舌を巻いたのが(※核心的ネタバレ 必ず鑑賞後開けること)
{netabare} ピンガ役の村瀬 歩さん。性別の壁を難なく越える声質の柔軟性。
組織も今回限りでお払い箱にするのは惜しい貴重な声優さんです。{/netabare}

重要な役にお客さん扱いのタレントを置く間違いをおかさず、しっかりと実力者を起用する。
円熟のメインキャスト陣の上で、これができるのは強すぎます。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は菅野 祐悟氏。
大野 克夫氏によるお馴染みのメインテーマもアレンジしつつ『コナン』を演出。
『PSYCHO-PASS』でも流れるようなハードSF要素も交え、IT、AI技術を巡る黒ずくめの乱戦に華を添える。


ED主題歌はスピッツ「美しい鰭(ひれ)」

正直、本編が終わり、善意というテーマを理解、消化した段階でも尚、
素朴なミステリーと派手な海洋アドベンチャーが乖離する違和感を拭えなかった私。

時代の変化等により様々な表情を見せ人間を翻弄してくる人生の大海原。
邦楽界屈指の宇宙観を持つアーティストに泳ぎ方を諭され、ようやくストンと腑に落ちた感じ。

スピッツ良いバンドだけど何でまたスピッツ?
鑑賞前は起用にミステリーも感じていた私。

終わってみれば歴代『コナン』主題歌の中でも名曲の部類だと思います。


挿入歌ではクライマックスで流れた{netabare} 「キミがいれば」{/netabare}
これが灰原さんで来るとは魚影(ぎょえ~)です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

なんか違うんだよな

{netabare}
純黒以来の組織がらみの映画。
組織がらみ系の中では一番微妙だったかな...。
その部分が微妙なだけで他に関しては良かったんだけど。

名探偵コナンの映画はSFチックというか、AIなど最新のトレンドを取り入れがち。今回もPacific-Vという老若男女認証システムが物語の要。
漫画のコナンではあまりないような要素で、そこに関しては面白かったように思う。
その認証システムのせいで哀ちゃんの正体がばれてしまうという結末は、暗にほぼ監視社会状態の老若男女システムにプライバシー観点からの問題点を指摘しているのかな。
相変わらず映画なので規模はおかしい。
あの大きさでかつ近未来的な建物の破壊は資金的な損失も世間からの信頼の損失もやばそう。
国家プロジェクトを簡単に破壊する黒の組織さん、流石。
潜水艦のみならず魚雷まで所持した状態で領海にまで普通に侵入しているとなると、自衛隊や政府内にも根回しがあるのかなw

この辺は面白かった点だけど、他は正直かなり滅茶苦茶で期待外れ。
まず、これは本編からの問題でもあるけど、黒の組織にもう天国へのカウントダウンや漆黒の追跡者の頃のような怖さがない。
純黒の悪夢はラムが得体のしれない存在だったからまだ得体のしれない恐ろしさは少し感じられたけど、今回はダメ。
組織内に味方が多すぎてね...。
キール、バーボンのみならず、ベルモットまでほぼ味方のようになってしまっている始末。
ベルモットは新一を殺したくないというところ以外は敵役であってほしい...ミステリートレインまではまだそんな感じだったけど、ここまで味方ムーヴをするようになったのはいつからだろう。
キールに関してもFBIの任務より自分の任務を優先すると言って黒の組織に再び潜入したはずだけど、ここまで自分の身を挺して味方ムーヴをされるとなんか違うなってなってしまう。
潜水艦内でのシーンは茶番感しかなくて残念だった。
安室さんもなんかなぁ...。
それに、老若男女認証システムが組織に利用されたとして困りそうなのは、警察にも時より顔を見せている安室さんだろうに特に焦っている様子はなかったのも違和感があった。
まあそこは今回は安室さんメインの作品にしたくなかったということである程度納得は行くけど。

組織絡みとは言え、今まで通り通常の殺人もあったけど、その推理も微妙。
女装してるだけの男が口紅を拭く動作をするかな...。
フランクフルトでの事件時に通常の姿だったことを鑑みるとあの変装をしたのはごく最近のことだろうに。
あと、直美さんの父はなんで助かった?

ピンガはキュラソーほどの出番があるわけでもなく、蘭にやられた揚げ句、正体を見破られ、黒の組織に見捨てられ、散々。
唯一のかっこいいシーンは工藤新一を見抜いたところか。
有能さんはジンに消されるといういつものパターンw
ジンに妬みをもっている組織員というキャラ付けは面白かったから、ちょっと本編への逆輸入も期待したけど、例に漏れず死んでしまった。
明確に死んだとはされてないからワンチャンはあるかもしれない。

組織関連に関しては結構不満があった映画だけど、今回は哀ちゃんの出番は多めで自分としては嬉しかった。
嬉しかったけど、最後のシーンを見る限り、コナンのヒロインはやはり蘭なのかなぁという気分にもなったけど。
アクションシーンもコナン映画なのでよくできていてそこは例年通り面白かった。

映画での組織関係の新情報は、
・ベルモットが認証システムの性能を誤魔化そうとしたこと。
・あの方の不在。
の二つ?
前者はコナンを助けようとしたから...ではなく、よく見る考察だけど、自身の不老を隠すことが目的...?
後者の情報は謎。
烏丸が生きているわけがないから、若返って変装していると思ってたけど、変装ならベルモットが隠し通せたように、あのシステムでの特定は無理なはず。
そのはずなのにわざわざ、あのシステムを用いて不在のあの方の居場所を突き止められるかも、なんて発言をラムにさせるかなってちょっと思った。
単にラムの想定の範囲外だったってだけなのかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

オオカミ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

コナン好きには堪らない1作

長年コナン好きには堪らない1作です。
歴代の作品のオマージュのシーンが沢山詰め込まれており
演出がとても美しい。
作画は個人的にハロウィンの花嫁が優勝なのでそこまで細かくはないですが、例年通りの迫力と爆発とアクションシーンでした。

個人的に1番好きなのはラストのedの主題歌です。
特別スピッツさんが好きではなかったのですが、高音が鯨の声にも聞こえ儚くもすっきりとも感じられる音色が最高でした

ストーリー構成もツッコミどころ満載なところはありますが
今作は、2回目3回目の視聴がしたくなる伏線が最大限に張り巡らされた作品

あと個人的多分歴代で1番4DXとかが楽しそうだなと思いました。私は未体験ですが。

是非劇場で見て頂きたい作品。

私も3回目の視聴を劇場でしていきたいと思います。(伏線の回収ができていないので…)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

64.2 4 博士で組織なアニメランキング4位
ベターマン[BETTERMAN](TVアニメ動画)

1999年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (48)
310人が棚に入れました
2006年、世界は原因不明の大量自殺・殺戮行為を引き起こす「アルジャーノン」と呼ばれる怪奇現象に冒されつつあった。そしてジオフロント型地下遊園地「ボトム・ザ・ワールド」で、開園セレモニーの準備中に謎の大量死亡事故が発生する。対アルジャーノン研究組織「モーディワープ」の都古麻御は、この事故をアルジャーノンが原因と断定する。時を同じくして蒼斧蛍汰は閉鎖されているはずの「ボトム・ザ・ワールド」の事故現場に偶然入り込んでしまう。そして彷徨う内に巨大メカ(ニューロノイド)「覚醒人1号」と遭遇。その操縦席には、蛍汰の幼馴染である彩火乃紀が搭乗していた。「覚醒人1号」のもう1人のパイロットであるカクタス・プリックルが突如出て行ったことで、搭乗者が2人一組で無ければ動かない「覚醒人1号」は立ち往生していた。そこへ暴走したアトラクション用ロボット達が襲い掛かる。なりゆきで操縦席に乗り込んだ蛍汰はパイロットとなり、アルジャーノンの調査を行うこととなる。コントレーラーの内部にいる紗孔羅は呟く…。「来るよ…来るよ…貴方は…ベターマン!!」

ふもふも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ホラー色が強い、ガオガイガーの外伝的?作品

 ガオガイガーとは同一の世界観で、両作品の登場人物は肉親だったりします。例としては牛山とかですね。

 そんな本作品ですが、色々とガオガイガーとは異なります。具体例をいくつか。


・ホントに恐いんですね。内容もおどろおどろしいのですが、何よりも演出が秀逸です。「テーマは恐怖」というのはウソではありませんでした。

・ガオガイガーはメカが全面にでていますが、今回は「バイオ」です。生物恐るべし。グロ恐るべし。

・ストーリーが重い。人が死にます。狂います。とりあえず確率を勇気で補うのは困難のようです。


 なんだか絶望的な内容に思えますが、ちゃんとヒーロー的な人物はおります。そいつがベターマンなんですね。なぜこんな名前なのかは見れば納得するかと思います。絶望的な状況で現れ、主人公達を救う(時もある)ので余計カッコよく見えてしまう・・・。

 勇者王ほどの知名度はありませんが「ガオガイガー」とセットでオススメしたい良作です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8
ネタバレ

かりんとう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

この暗い雰囲気がいい

ベターマン、ずっと観てみたくて遂に最初~最後まで観ることにしました。

ホラーアニメ…と聞いていたのですがそこまでホラーじゃないし、鬱アニメ…なんて聞いていたけどそこまで鬱アニメじゃなかった。人はいっぱい死んだけど。
しかし「恐怖」をテーマにしてるだけあり、終始不穏な雰囲気で全体的に暗い。私はあの感じが好きでしたが(笑)
キャラデザもすごく好きでした、特に女性キャラは魅力的で良き( ¯꒳¯ )
{netabare} 都さんが好きでしたが、最終回で残念なことに殺されてしまいました。仕方ないんですけどね‥{/netabare}

科学的要素が多く、見返さないと訳分からんのですが、一様各話ごとにあらすじを入れてくれるし分かりやすく説明もしてくれるので追いつけます。

用語も多いので、それらを調べながらではありますが、全てを理解し観終わって、観てよかったと思える作品でした。

こういったアニメは90年代だからこそって感じで本当に好きです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

61.9 5 博士で組織なアニメランキング5位
異世界スーサイド・スクワッド(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (99)
252人が棚に入れました
犯罪都市、ゴッサム・シティ。 A.R.G.U.S長官のアマンダ・ウォラーはある任務のため、ハーレイ・クイン、デッドショット、ピースメイカー、クレイフェイス、キング・シャークを招集。ゴッサムの極悪悪党(ヴィラン)共が送りこまれたのは、ゲートによって繋がった剣と魔法の世界、オークが闊歩しドラゴンが空を翔ける″異世界=ISEKAI″だった!! ISEKAI到着直後から暴走するハーレイ達だったが、王国の兵隊に捕まり監獄送りに。 首に装着された爆弾の爆発まであと72時間…。 タイムリミットが迫るハーレイ達。 女王アルドラとの交渉の末、掴み取った解放の条件は″敵対する帝国軍の征圧″ NO CHOICE !!自由を得るため…ハーレイ達はファンタスティックでデンジャラスな戦地へ向かう!! 逃げても即死!任務失敗でも即死! 命懸けのミッションを背負ったハーレイ達はこのISEKAIを生き抜くことができるのか!? 決死の特殊部隊=スーサイド・スクワッドのド派手な”暴”険譚が今、幕を開ける!LET'S PARTY!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

6話 視聴は断念してますが、確認したところ作画は良かったです。

1話 映像的には期待外れ。ストーリーは期待通り。

{netabare} 作画というか映像に期待していましたが、思ってたより普通でした。

 日本刀使いのお姉さんとの戦闘ですが、迫力というかスピード感がいまいちでした。多分、実写的な映像だと正しい動きなんでしょうけど、アニメ作品としてはどうかなという感じです。エフェクトもあえて抑え目なだけに余計感じました。カーアクションも今一つです。私は映像的にはもっと日本的アニメライクにぶっ飛んでいいのでは?と思いました。

 ブタのクリーチャーと人間の質感の差がありすぎて、違和感がありました。それと構図・カメラワークが平凡で迫力が出せていないです。背景美術がちょっと安っぽいかも。劇場版クオリティでとはいいませんが、岩肌とかかなりチープな感じはしました。
 この構図・カメラ・背景美術・クリーチャーの質感は通常のアニメと比較してもどうかな?と思います。

 とまあ、映像的には否定的なことが多いです。話そのものは期待通りかなという気がします。しかし、本作の期待の大きな部分は映像だと思うので、その点ではがっかりでした。

 内容は、展開が早いので飽きませんが、同じノリだと飽きてくると思うので、2,3話で彼らの目的が決まってくるとストーリーが展開するのでしょう。

 そうですね。映像は期待値9からマイナス3点。ストーリーは期待値8点で期待値通りという感じで、今のところ映像的な不満要素が目立ってしまいました。{/netabare}


2話 ハリウッドに迎合して日本的面白さを捨てた気がします。

{netabare} 無理にハリウッド的なセンスの演出を入れているという感じでしょうか?非常に見づらい気がします。もっとベタな日本的な異世界の演出にすればいいのに…と思います。ハリウッドに迎合してアニメとしての面白さを自分から捨てに行っている気がします。

 話の構造は単純そう…ですが、まあ、王女様で一波乱ありそうですので、そこはいいんですけど、もうちょっとテンポよくならないかなあ…いや、テンポじゃないなあ…なんでしょうね?やっぱり画面に魅力がない?

 ただ、1話よりも話が展開して見られたことは見られました。期待値が大きすぎることを割り引くと切るほどではないですが、3話が勝負です。{/netabare}


3話 DC慣れしてないせいか、キャラに違和感が強いです。異世界転生ものとのズレが少し気持ち悪い。

{netabare} ひょっとして、5人のスーサイドスクワッドのキャラは知っている前提なのでしょうか?まあ、DCとはそういうものかなと思いますが、日本のアニメファンと親和性がどうかという点で第0話などでキャラ説明が欲しかった気がします…と思ったら一応ユーチューブに公式のキャラ紹介があるんですね。それを見てからの方が良かったかな?

 ただ、あの短い紹介はさわりの情報でしかないですから、そうじゃなくてその人間の背景が見えないんですよね。それがDCの戦略かもしれませんが、別の映画を見ないとその人物のバックグラウンド、バックボーンが分からないということ?
 失礼ながらDCやマーベルって、他の作品を知っている前提を続けていけば当然理論的には先細りですよね?まあ、それは映画の話だから良いでしょう。

 日本の異世界転生ものの人物の方がもっと浅いかもしれませんが、引きこもりからのトラック事故で、神様に何かしてもらって…の型になっています。そういう部分がDCのキャラになっているので、その点で違和感がある気がします。そこがちょっと見ていて気持ち悪い理由かもしれません。何を見ればいいのか視点が定まらないというか…
 素直に日本の異世界転生の亜流で見ればいいのでしょうけど、なんかみんな強者の風格なので、キャラに慣れないままここまできてしまいました。

 本編ですが、今まで痛快さがなかったので、やっとかあ、という感じですが、この展開ならまあまあ面白い…というよりDCプラス異世界をどうやって描いてゆくのか興味はあります。
 ただ、全部キャラだよりで攻略というか展開の面白さの水準が上がってきません。見せ方・演出でも攻略方法でもピンチの作り方でもいいですけど、何かがないと飽きる気がします。
 あと、スーサイドスクワッド、異世界の王女さま、アマンダの絡みが少ないので、その辺の物語が始まらない感じに少しじれてきます。

 一応敵側の事情みたいのもあるみたいですが、3話目にきてここまでかあ…テンポが悪いのかなあ…なにか作品に乗れないのは何故なんでしょう?
 そして、ギャグが少し品がないというかなんというか…人の弱点を徹底的にこき下ろす感じですね。

 EDは気をてらったのかも知れませんが、せっかくいい曲なのにアニメに痛快さがないし、演出が自分の好みと違うということかなあ。{/netabare}


追記 現地の言葉って日本語の子音だけいじったのかな?

{netabare} なんか、日本語の文法に聞こえたのでちょっと解読。
話せhanase→natake
はいhai→nari
陛下heika→neria
先のsakino→kaito

なので、日本語のは行がナ行、な行がタ行、さ行がカ行、あ行がラ行、か行が
ア行…のような変換をしたんですね。{/netabare}


4話 まあまあ面白くなりましたが…話にスケール感がなくちまちまやっているだけ

{netabare} この4話が2話くらいのテンポで戦いに入ってほしかったなあ。なんでどうでもいい部分で2話つかっちゃったんでしょう?この4話の冒頭で「あれ?これ見たっけ」という3話と混同したくらいです。

 4話はまあまあ面白かったです。あくまでまあまあですけど。ジョーカーの現世での戦略にもなんの説得力もないし、戦闘自体に面白みがありません。

 話にスケール感がないんですよね。アメリカの現世の組織との関連とか、異世界の世界観とかに大きなものがありません。地方領主の内乱程度にしか見えません。

 うーん、期待しましたがこれは日本の通常のなろう系と五十歩百歩です。一応、最後の女王の表情は気になるので5話の頭は見ますが、これは中断の一歩手前ですね。{/netabare}


5話 異世界なのに現世人VS現世人なの?コンセプト倒れの失敗作かな。

 2時間の映画を1クールでやるくらいの構成・脚本でしょうか。今回が5話目で100分使っています。なのに導入も導入やっとスタートです。通常の映画なら初めの4分の1くらいの構成でしょう。それを5話ですか…そりゃあ間延びします。中間点だとしても60分ですからね。

 で、うーん、やっとスタートしたので興味がなくはないですが、作品のコンセプトがどうもおかしいですよね。なんで異世界で現世人VS現世人をやっているのでしょう?
 それが現地の魔法とかクリーチャーを活かせているならまだいいのですが、本質的には人対人になりそうですからね。しかも、その登場人物のキャラ性はDCをよく知らないこちらは、まったく乗っかれません。

 しかもあのアマンダの完全な戦略ミスでその構図を作り出しているので、アマンダにどうしてそういう構図を作り出してしまったかの理由・動機がないと物語になりません。それが物語に絡んでヴィランたちと本当の意味で共闘が生まれるならいいですけど。

 ということで、中断かなあ。キャラが大人でカッコつけている分、余計痛いし馬鹿馬鹿しく感じてしまいます。異世界はその辺を相対化したファンタジーテンプレに乗っかるから荒唐無稽でも見られるのです。リアリティがあるならリアリティがあるバックグラウンドが見えてこないと単なるドタバタ劇です。コンセプト倒れの失敗作に見えます。

 とはいえ、後半で化ける可能性もあるのでチェックは時々するかもしれません。ステータスは途中で断念した、にしておきます。


6話 視聴は断念してますが、確認したところ作画は良かったです。

 ハーレクインがカッコ良く動いていました。画面の見ごたえはありました。でも、それだけですね。話はやっぱり狭い範囲のことで広がりがない感じでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

こま さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

10話最終回まで視聴。9話で面白くなるからそこまで頑張って観てね‼️…とか言われてた作品。

海外作品のスーサイドスクワットを日本でアニメ化したので合ってるのかな。
それぞれ色んな人が演じてるので人気はあるみたいだね。化粧が全然違うの笑ったw

物語前半部分で飽きなければ観れるとは思う。
今の所ただの海外版異世界転移。

異世界に渡るゲートを開く為の非人道的な人体実験(たぶん能力者)
テロリストの大量殺人とカーチェイス。
この部分で何をしているか分からないと間違いなくつまらない。
そして異世界転移先でモンスターと戦う何時もの。
違うのはステータス表示が今のところ無い、囚人、既に異能持ちが数人、その異能を封じる手錠がある異世界である事くらいか?

そして個人的に何だコレ…とか思ったのがED。アレは誰に向けたものだろうか?
果たして需要があるのかw
3話からはスキップしようと思った。

今の所何とも言えないので4話までは観てみようと思う。

3話感想。EDはスキップ!!
ハーレクインが好みなら観ればいいんじゃない?
首の爆弾爆発を阻止する為墜落したヘリへ向かう。
その為には自由に動けるようにが1番!なので異世界の女王と交渉。
砦を奪還すれば考える→見事破壊に成功するが、犯人は別の異世界人に奪われてしまうのだった。
次は無いと思え…で終わり。

現在ハーレクインもだけど狂ってる感は無いふつうの人達。
異世界人が別の異世界人と戦う流れもありふれたもの。今だと転スラかな。
そして致命的なのがキャデザもだけどヒロイン以外が微妙。そしてED。
なのでヒロインに魅力を感じないなら観る必要無いかなと。

4話で話しが動かない、つまらないなら切ります。

10話までの感想。9話で動くから面白くなるよ!とか何処かで聞いたので観てみた結果…。
何処かで観たような展開でしたとさ…。

作品に対して言いたい事は色々ある。
首に付けられた爆弾のせいで自由に動けないのマジで要らなくない?
女王の顔が、ドアップがキモすぎとか騎士団の団長?の頭部が…。
これなら敵味方ともに全員イケメン美女で良かった気がする…。
更にこんな状態でエロ要素すら無いからねw

とにかくコレを観たいと思わせる要素が無いしコレである必要が全く無い。
魅力的なキャラが少ないのも。
個人的には賢者の孫の方がマシかもレベル。
賢者の孫でさえいまだに覚えてるのに、この作品は記憶にはほぼ残らないかもね。
もうメンバーの名前忘れかけてるよ…。

覚えてるのは赤ちゃんドラゴンが仲間になったり、何故か大きくなったり、仮面の人が酔って下半身丸出しになったり、何故か仮面取って長髪のカツラ被って自分がエルフになろう!とか言い出したり、けど顔はふつうだったり、エルフに拷問して殺したり、女王が実はモンスターだったり、王女がハーレクインの化粧をしたり、騎士団長が変な鎧を着たり、それを脱がされブーメランパンツ一丁にされたりくらいか?

最後に黒幕出て来たけど、この人こっちにいたのかーとしか思わなかった。
2期来るとも思えないけど来ても観ない。終わり。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

【失敗作の典型例-7】安易な便乗商法 →「結局出オチだったか・・・」

【レビューNo.144】(初回登録:2024/9/29)
オリジナルアニメで2024年作品。全10話。(大元はアメコミ)
私は知らなかったのですが、
・原作はアメコミのキャラクター組織「スーサイド・スクワッド」で、本家の
 アメリカでは実写版映画・ドラマを始めアニメ化もされてたようで
・今回「スーサイド・スクワッド×異世界」の企画モノとして、日本発の完全
 新作オリジナルアニメとして制作
という経緯のようですね。


(ストーリー)
犯罪都市、ゴッサム・シティ。
ジョーカーと恋人のハーレイ・クインはド派手な犯罪劇を繰り広げるも、追手
のカタナの襲撃によりハーレイ・クインは捕まってしまう。
そんな彼女の前に現れたのは、A.R.G.U.S長官のアマンダ・ウォラー。
アマンダの狙いは
・ゲートによってこの世界と異世界が繋がった
 → 異世界は可能性に満ちたフロンティア
・ハーレイ・クインは他のヴィランと共に、異世界での調査及び資源確保機構
 の設立と維持を担当
・見返りは刑期の短縮、しかし彼女達が服従するよう首に爆弾を装着
 → 本部からの信号を72時間以内に受信しないと爆破
自由を得るため、ハーレイ・クイン達は未知なる異世界へと足を踏み入れる。


(評 価)
・出だしは「これ最高かよ!!」と思わず叫んだのだが・・・
 この作品出だしはホントよかったんですよね。
 ・ファンキーさに溢れるメイクと言動 
 ・犯罪劇からのスリルあるカーチェイス
  {netabare}しかも車の運転がピアノを奏でる仕様とか演出も実にクール!{/netabare}
 ・作画も切れ味鋭くよく動く
 冒頭から引き込まれる感じで、スゲー作品が始まったなっと。
 
 声高に己の美学を語るジョーカーと恋愛狂のハーレイ・クイン。
 このコンビでどんな物語が始まるのかと期待してたら・・・
 ・ハーレイ・クインだけ捕まりました!
  → まだ序盤だしそういう意外性もまあア、アリかな(震え声)
 ・ハーレイ・クインは異世界に送り込まれます、しかも他のヴィランとw
  → え―――っ、ジョーカーは置いてけぼり?!なんじゃそりゃ!!
 期待したコンビの早々の解散劇に、テンションダダ下がりだよ( ノД`)


・個人的には尻すぼみという印象
 とはいえ、まだ序盤はよかったんですよ。
 まだ互いの連帯感や足枷となる束縛もなく、それぞれが自由気ままに暴れて
 る感じがヴィランぽかったのですが・・・
 しかし異世界の王国に協力し始めた辺りから雲行きが怪しくなってきて、
 ・善意的に解釈すればアメリカンテイストを馴染みやすく日本風にアレンジ
  したということなんだろうが
 ・その結果コテコテのアメコミ感が薄まり拍子抜けというか
 ・最終的にはいつもの異世界モノに似非アメリカンをぶっ込んだだけの中途
  半端な作品に成り下がったなあっと
 個人的には「アメリカ最高!ヒャッハー!!」的なバカっぽい弾けた作品を
 期待してたんだよなあ。

 ストーリー的にも
 {netabare}・異世界の魔法 VS ヴィランの異能力の激闘か?!
  → 実はハーレイ・クイン達よりも先に送り込まれていたヴィランがいた!
    異世界でヴィラン同士の異能力バトルとか何やねんそれ?!
 ・王国の女王、(国益のため)冷徹無慈悲でなかなかいい味出してるやん
  → 実はリッチーが変装して裏で王国を操っていた!(本物はすでに死亡)
    え―――っ、今までの積み重ねが台無しやん!!
    意外性だけで話を創ろうとしてないか?!
 ・そのリッチーとの最終決戦
  → 苦戦していたハーレイ・クイン達もアイテムで魔法使いになりました!
    いや、各キャラの異能力を駆使して打ち勝つからいいんでしょうに
    それを斜め上から解決とか・・・
 ・最後に実はジョーカーが暗躍してました!みたいな
  → これも制作陣のドヤ顔が目に浮かぶような
    でもとってつけたようなこのオチをどう評価しろと?!{/netabare}
 個人的にはやってることがことごとく裏目に出て、物語の面白さに寄与して
 いないという印象ですね。


聞くところによると『騎士団長 島耕作』や『異世界ひろゆき』とか異世界コラ
ボは結構行われているようですね。
本作もそんな流れで安易な便乗商法に乗っかったものの・・・という感じでし
ょうか。
「×異世界」が新たな面白さを生み出すというより、むしろ足枷になっている
ような印象でしたね。
私が原作既知でキャラに愛着を持っていれば、また評価も違ったのかもしれま
せんが。
最初の期待感MAXから下がり続けたので、10話の寸止めで終わったのがせめて
もの救いですかね。
(その先を描いても更に評価を落とすだけでしょう・・・知らんけどw)


OP『Another World/布袋寅泰』
・まさかの布袋さんで力入ってるなあっと。
ED『Go-Getters/Mori Calliope』
・映像が黒人おばさん(アマンダ)の謎のダンス。
 これが今流行りのポリコレってやつか?!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

計測不能 6 博士で組織なアニメランキング6位
ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ(Webアニメ)

2020年9月18日
★★★★☆ 4.0 (3)
8人が棚に入れました
最先端の科学技術が作り上げた島、イスラ・ヌブラル。ここでのキャンプに招かれた6人の若者を待ち受けていたのは、暴走する恐竜たちからの決死の逃避行だった!

声優・キャラクター
佐藤元、内田真礼、増田俊樹、水瀬郁、望海将太郎、河合ゆめの、山根舞、中谷一博
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