北海道で戦闘なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の北海道で戦闘な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月26日の時点で一番の北海道で戦闘なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.8 1 北海道で戦闘なアニメランキング1位
最終兵器彼女(TVアニメ動画)

2002年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (761)
4695人が棚に入れました
北海道の田舎町で暮らすシュウジとちせ。
ちせは以前から興味を持っていたシュウジに度胸試しとして告白、そのぎこちない交際は交換日記から始まった。
そんなある日、謎の敵に札幌市が空襲される。攻撃から逃げるシュウジが見た物、それは腕を巨大な武器に変え、背から鋼鉄の羽根を生やした兵器と化して敵と戦うちせの姿であった。
国籍不明の軍隊との戦争が激化していくにつれちせは兵器としての性能が向上していくが、故障をきっかけに肉体も精神も人間とは程遠いものとなってしまった。
二人のクラスメイトのアツシは、以前から想いを寄せていたアケミを守る為に自衛隊に入隊。戦場へ赴いていた。
TVアニメオリジナルエピソードで、ちせの親友四人組の一人のゆかりは自警団の白人兵狩りに参加。銃を持ってタケの仇を討つ為、山狩りへ向かう。
そんな中、アケミは大地震に巻き込まれて大怪我をし、シュウジの目の前で死んでしまう。歪んでいく日常。シュウジは再度姿を見せたちせを連れて町を出るが…。

声優・キャラクター
石母田史朗、折笠富美子、三木眞一郎、伊藤美紀

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

何もかもが曖昧でも 何もかも 正しい

鬱アニメとして
必ずあがるこの作品。


はるか前に、漫画で読んだのですが、

その頃の私は…心が爛れていたのでしょうか?(笑)
特に何も感じなかった…ので

ずっとスルーしてました。


縁あって視聴。

…びっくりしました。


ファンタジー(AI)、戦争、高校生の恋愛、生死観。


異なる要素が
巧く絡み合って、もうひとつの『現実』を見た気がします。

(某、東京大震災のアニメがありますが、この作品の方がよっぽどリアルだと感じました。)



どんどん兵器化していく、ちせちゃん。

その姿に
恐怖を感じてゆく、シュウジ。

その恐怖から逃れたいためか、他の女性に安息を求め、余計に罪悪を感じる、

誰にでもある、現実からの逃避、負の連鎖。



自分に
何ができるのか、何をしたら良いのか、解らず苦悩するシュウジ。


一方、親友のアツシは、『好きな人を護るため』軍に入ることを志願します。


その時
シュウジがアツシに言った言葉は、とても重く、心に残りました。

戦争は
死にに行くのではない、人を殺しにいく事だ…



恥ずかしながら私にはない考えだったので。



戦争で、震災で、最期をむかえる人達
無念を残して 涙を流しながら…



どうも、ひっかかったのは
ちせちゃんの親友の アケミの行動。

彼女はズルい と思う私は、間違ってるのかな?


私は
拗れた(?)女性の気持ちに鈍感なんですよ…



ラストに向かっての流れはとても好きでした。

最愛の人と
二人だけの生活。。憧れます。

ちせちゃんとシュウジの蜜月は
とても短く…切なくて切なくて。




観て本当に良かった。
一人でも多くの方に観て頂きたい作品です。

きっと何かを得られるはずです





観るきっかけをくれた、貴方に、感謝とお礼を。



ありがとう。



後日

原作読み直しました。
素晴らしい、の一言に尽きる!

ぜひ、原作も読んでください。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 48
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世界スケールの「主観体験」

原作既読。

バトル……ではなく、恋愛ものです。
世界観は地球規模と、とてつもなく大きいです。

それだけスケールの大きな話なのに、わかるのは、自分の恋人のことだけ。
それも断片的なものです。

何か大変なことが起こっているのはわかる。
いつの間にか、どこか遠く、見えないところで変わっていく恋人。
しかし主人公にできるのは、そんな彼女を見守り、声をかけ続けることだけ。

つまり、主人公が見えている世界≒視聴者が見えている世界、主人公ができること≒視聴者ができること、というわけです。

そういう「主観体験」ができるお話です。
そこが最終兵器彼女の最大の魅力だと思っています。


その魅力を引き出す替わりに捨てたのが、世界観の説明や事件の解決。
よく「セカイ系」とカテゴライズされますが、誰にもどうしようもない、ほとんど選択肢のない状況であるため、主人公や身の回りの人間の行動が世界の運命を左右する「セカイ系」とは少し違う気がします。

残された少ない時間の中で、少しずつはぐくんでいく、「純愛ストーリー」として捉えるのがいいのではないでしょうか。

したがって、大きくストーリーを追ったり謎を解明しようとするのではなく、シュウジ≒自分と、ヒロインちせ、サブキャラクターの感情変化に注目して視聴すると楽しめると思います。

正直、サブキャラクターも出さなくてよかった気がするんですが……そこは、視聴者の分身の一部だと考えましょう。

{netabare}
気になる結末。
最終的にどうなったのか、それは視聴者の想像におまかせといったところ……{netabare}と言いたいのですが、実は世界は滅びていないんです。
生き残った人々の話を描いた「スター★チャイルド」という読み切りの漫画が存在します。
「地球はもうだめ」と言い切ったちせは、最後の最後まで、「かわいいけど……ノロい」だったんですね。{/netabare}
{/netabare}

……あ、実写映画版は正直全然違う話なので、原作やアニメと切り離して考えてください。

趣旨をはき違えている気がします。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 59

blackwolf さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

作画に少々不満点がありましたが、
見ているうちに気にならなくなりました。
ストーリーは非常に現実離れしていて主題はいまいちよくわかりませんが、内容自体は非常に面白かったです。
特に作品後半、脇役が次から次へと死んでいく描写は非常に写実的で心に響きました。
また、全般的に涙を誘う部分が多くありましたが、そこまで感動した部分はありませんでした。

因みにこの作品は実写映画化されています。
しかし作品が作品なので明らかにアニメより描写力が落ちています。
また、かなり内容が変わってしまっていて最後の大切なクライマックスの部分が大きく変更されていました。
少し残念です。
実写版はおすすめできません。

人の心の温かさ戦争の残酷さと同時に映画にはないアニメの描写力に気付いた作品でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

67.3 2 北海道で戦闘なアニメランキング2位
フィギュア17 つばさ&ヒカル(TVアニメ動画)

2001年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (55)
274人が棚に入れました
『フィギュア17 つばさ&ヒカル』は2001-2002年まで13回にわたりアニメシアターXで放送された連続アニメ番組、またはそれを元にした漫画・小説作品。
【ストーリー】北海道を舞台に、宇宙からの侵略生命体に立ち向かう2人の少女の姿を描いた傑作SFアニメ。北海道の牧場に住む少女・椎名つばさが人間化したリベルスである少女・椎名ヒカルと共にフィギュア17に変身し、同じく宇宙から来た生物兵器マギュアを倒していく。
また、内気で内向的な少女であるつばさはヒカルとの生活やこれらの闘いの中で、精神面でも少しずつ成長していく。

声優・キャラクター
矢島晶子、折笠富美子、小山力也、井上喜久子、佐藤政道

ほねっこ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

小学校の文集が見たくなる作品

つばさとヒカル、二人の双子が融合・変身して謎の宇宙生命体と戦う「非日常パート」と、つばさ達が小学校で、友達らと協力しながら色んな課題やイベントに取り組む「日常パート」から構成されていますが、この作品の最大の見どころは「日常パート」のリアリティ溢れる日常描写でしょう。

小学生の日常がとにかくリアル。小学生の日常を描いた作品ではトップクラスの写実性。
視聴していて「あーこんなことあったなー」なんて思うことが頻繁にあります。
ポートボールに興じるシーンなんて懐かしすぎてヤバかったww

作画も綺麗で非常に安定しており、見ていて心地良かったです。
つばさとヒカルの微妙な描き分けもできていましたし、表情演技がキチンとできています。

知名度は低いですが完成度は一級品。隠れた名作と言えるでしょう。
おススメです!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

じっくりコトコト煮込んだ少女の成長記

主人公が変身して宇宙から来た怪物マギュアと戦っていくという非日常と、その影響を受けながらも保たれる日常の両面における、主人公の戦いと成長を描いたオリジナルSFアニメ・・・だそうだが、一話45分全13話の大半は緩やかな日常描写で、その懐かしさを覚える緻密な日常描写の中での主人公の「つばさ」の成長ぶりじっくり見守る楽しみ方が適当。つばさは内向的で何事にも消極的な少女ですが、自分と瓜二つでありながら快活なヒカルと過ごすうちに精神的に成長していく・・・というのがこの作品の根幹です。作画も美麗だし、音楽はTHE ALFEEで雰囲気は凄く良いです。

「北の国から」+「遊星からの物体X」を目指した作品らしい。
「北の国から」は真面目に見た事がないのでよく分からないですけど、美しい山や野原の情景、繊細に描かれた緩やかな日常、そのアニメらしからぬ雰囲気は似ているかも知れないです。
「遊星からの物体X」に関しては、ヒカルがつばさの複製であるという設定とマギュアのデザインはそれっぽいな・・・とは思います。モンスターデザインは確かに作風と不釣り合いなぐらい気持ち悪いですが、キモグロっていうほどではない。ましてや人に成りすましてギョエーみたいなホラー展開にはならないので、まぁそこら辺は全然違います。余裕がない!危機だ!と言われても実際起こったのは木が枯れるぐらいで、マギュアが全く日常を脅かす存在にもならなかったという点は、肩すかしに感じられるかも知れません。日常と非日常、現実と非現実が融合した作品がお好みな私には不満の残った作品でした。バトルも終盤こそ盛り上がるけど、それまでは何処か作業的でモンハンみたい(笑)

まぁ、やはりこの作品の良さは人物描写と日常描写なのです。小学生の何でもない日常があまりにもリアル。北海道を舞台にした美しい山々や野原の情景とともに、各々の登場人物を丁寧に描いています。瓜二つなのですが、つばさとヒカルの表情の違いは見てればすぐ分かる。もう一人の自分、理想の自分が常に傍にいると絶対辛いこともあると思うんですが、その辺も妥協せずに真っ直ぐに描いてました。少女の内面の成長をガチンコで描いたという一点のみでも十分評価に値すると思います。尺の長い日常シーンの退屈さ、あと微妙に説教臭い点はアレですが、その積み重ねが終盤に活きてくるような作品なので、何か感じるものがあれば・・・最後まで見る事をオススメします。どうでもいいですが、つばさとヒカルが合体してフィギュア17に変身したときの姿が「鉄腕バーディー」にちょっと似てるんですよね、二心同体って意味でもちょっと似てる・・・です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

ビスケット1号 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

「今の自分は好きですか?」

これは良いです!
オススメです!

2001年なので絵柄とか古い感じもするかもしれませんし
派手さもないアニメですがすっごく丁寧に作られています
このレビューのタイトルは第1話のサブタイトルです
作り手が何を大事にして作られたのかがよくわかります

主人公は北海道に引っ越してきた小学4年生の少女です
そこで異星人と偶然出会い事件に巻き込まれ…という物語
私は北海道生まれなので舞台というだけでも弱いんですが
でもロリではないし(^_^;) かつそういう要素は皆無です

「北の国から」+「遊星からの物体X」を目指したという
監督のトンデモ企画を意図して作られたらしいんですが
これがなんとまぁ、見事に大成功して傑作になってますw

「自分自身が嫌い」「住んでいる場所が嫌い」…っていう
主人公=つばさが、もうひとりの自分=ヒカルに出会って
少しずつ変わっていくというリアルな感じの小学生の話と
他の惑星から来た異星人の必死な戦いが並行して進みます

どちらも人物たちの気持ちがしっかり追いかけられて
もともと各話1時間という珍しい枠で作られたせいか
早い展開ではないのでもしかしたら大人のヒト向けかもです


これを観て、「ヒドゥン」というSF映画を思い出しました
近所のレンタル屋のホントの隅っこにあったのを見つけて
名前が「hidden」なんて…これがホントの隠れた名作か?
なんて2〜3年前に借りて観たんですが本当にそうでしたw

かなり古い映画で 今ググったら1987年の制作だとのこと
おそらくかなーりの低予算で作られたと思うんですが
見事にSFしていてドラマとしてメチャメチャ面白いです
一部ではとても高評価なちょっとカルト的映画なのかも

何故思い出したのか?…というか、2作の共通点としては
・異星人が人間に紛れ込み”隠れて”生きている
・とても地味ながらSF的設が細かくストーリーに活きている
・「ヒトの気持ち」「動機」のリアリティが素晴らしい
・「愛」がある (^_^;)
というところでしょうか。


このアニメはdアニメストアで観られます
月額400円払ってでも観る価値ありと思います
・・・まわしものではないですよ! (^_^;)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 10

71.8 3 北海道で戦闘なアニメランキング3位
薄桜鬼 碧血録[へっけつろく] 第2期(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (557)
2911人が棚に入れました
幕末、文久三年から物語は始まる。主人公・雪村千鶴は江戸育ちの蘭学医の娘。父・綱道は京で仕事をしており離れて生活をしていた。ある日、父との連絡が取れなくなり心配になった千鶴は、男装をして京の町を訪れる。そこで千鶴はある衝撃的な場面に遭遇し、新選組と出会い、父の行方を共に捜すこととなる。新選組隊士達の間で起こる出来事、自身の出生、交わる新撰組の隠された秘密。幕末を駆け抜ける男達の生きるための闘いが繰り広げられる。

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

勢いが落ちてしまった…。

薄桜鬼は一期はとても好きな作品として紹介させて頂きました♪
しかし、碧血録に関しては、一期の勢いが失われていたのがとても残念…。
歴史を忠実に再現したこともあって、この二期では新撰組の良さがほとんど見れなかったのがマイナス評価。

個人的にはこの二期の最大の見所は、沖田にあったと思います!!
ただ、相変わらず使用曲はカッコいいし、絵も綺麗なところは評価できるかと!!
もう少し、オリジナリティを追求すれば、かなりの良作になったであろう、少し心残りな作品!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

隊士達の信念はよく描かれていますが・・・

史実でいうところの新撰組が京都から離れた後の話。

◆1期と比べて・・・
1期で強引な展開にし過ぎたのでしょうか?
史実に無理にでも合わせようとする意向が感じられ、オリジナル要素があまりいかされていないように思えます。
せっかく面白そうな設定で登場した鬼一族との絡みは、はっきりいって中途半端。
このアニメのターゲット層が女性という事だからか、主人公のはずの千鶴の存在感が薄く、副長の土方が主人公みたいな扱いになり、キャラ達の魅力に頼り過ぎてる感が感じられ、その反面ストーリーに面白みが欠けてしまっていると思いました。
もともと女性向けですが、それでも1期は男性も楽しめる内容だったのに対し、この2期は男性には物足りない内容かもしれません。

◆2期の見どころ・・・
この2期ではオリジナルの展開も含めて新選組隊士達の過酷な行く末が描かれていました。
特に心に深く残ったのが、沖田総司。
彼のその姿は衝撃的でしたね!
そして本来史実とは違った展開設定のあの隊士達の姿も・・・。

◆OP、ED曲が・・・
1期同様にこの2期の曲も素晴らしいです。
OP曲の「舞風」は太鼓の軽快なリズムと共にテンポ良く流れ、ED曲の「茜空に願ふ」はとても切ないロマンを感じる曲。
1期のOP・ED曲と合わせて、この4曲は私一押しの曲です!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

感動!この作品はもっと評価されるべきです!

この作品は美形キャラを売りにしてるだけだと、正直なめてかかっていました。
私は原作ゲームや新撰組についての知識がまったくない上で見させていただいたのですが、逆にそこがよかったのかもしれません・・・。ひとつのアニメ作品として、純粋に心動かされました!
幕末にかけて、次々と仲間が命を落としてしまう。自分は何のために戦うのか?誰を信じて生きてゆくのか?自分の知りえないところで、すでに時代は大渦を巻いて流れ始めてしまった・・・。新撰組やここに描かれた人々が、時代に翻弄されながらも自分のやるべきことを強く志し、仲間への想いや誠の誇りを胸に戦い抜いた姿には、涙が止まりませんでした。死に行くシーンが、本当に美しくて感動的で・・・。

もちろん映像や音楽も素敵で、とくに最終話EDテーマ曲からは、なんともいえないぐらい切なくて・・・。

まだ見られてないかた!予備知識はちょっと隣においておいて、純粋に、切なくも心打たれるアニメ作品とし見ていただければ幸いです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

60.6 4 北海道で戦闘なアニメランキング4位
幕末機関説 いろはにほへと(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (114)
763人が棚に入れました
時代の転換期に現れ、世に混沌をもたらすと言われる「覇者の首」。それは古来秦より伝わり、覇権を望む者達に争いの火種を遺して来た。時は巡り激動の幕末。異国色が芽吹きつつある横濱の地に、一人の剣士の姿があった。彼の名は秋月耀次郎。霊剣「月涙刀」を有し、彼の首の封印を天命とする「永遠の刺客」と呼ばれる者である。かつては坂本龍馬の用心棒を務めながらも、彼を救えなかった事を深く悔いる耀次郎は、心に癒えぬ傷を負ったまま一人幕末に蘇った「覇者の首」を追っていた。
ネタバレ

ワッキーワッキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

新約新撰組土方歳三期

ファンタジー要素を含みつつ、歴史の流を再現した今作、
主人公秋月耀次郎(あきづき ようじろう)が覇者の首を封印するという物語ではありますが、幕末の時代の流に沿って、物語が進んでいきます、そして最も関わりが深い人物として、土方歳三が登場しています、新撰組を題材にした作品は多くあるものの、京都での活躍を中心に描かれている事が多く、京都を追われ北上していく姿を描いた作品、とくにアニメとしては珍しいと思われます。
さらに、会津の白虎隊や北海道の五稜郭到達まで描かれているので、歴史に興味がある方や、歴史を勉強している方にはいいかもしれません。

ただし、あくまでファンタジー作品であり、本当の歴史ではないので、幕末の時代の流や登場人物に興味を持つ切っ掛けとしての視聴をオススメします。

私の視聴動機としては、サムライチャンプルーやサムライセブンなどから個人的に時代劇?ブームが到来し興味を持ち始めて視聴しました。

アクションとして殺陣に力を入れた作品であり、本格殺陣指導まで導入しているので、見応えはあったと思います。
また、作画もなかなか綺麗で癖が少なく、あまり抵抗感を感じずに視聴できたと思います。

印象に残ったシーン{netabare}
ラストはかなり超展開となっており、五稜郭が浮上するという奇行まで行った結果、私としては笑いとともに強烈なインパクトを残したシーンとなっています。{/netabare}

今回急にこの作品を思い出したので、レビューを書いてみました。

かなりマイナーな作品となっていますので、あにこれ上位の作品をあらかた観終わってしまって、マイナー作品を探しているという方にはいいかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

蒼66 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

わかりにくい…ところが魅力。漫然と観てればわかるアニメではありません

◆こんな人にはおすすめしません◆

・元気な主人公が好き
 主人公の元気度はばりばりのマイナス値からのスタートです。もとは明るい性質も持っていたかも知れないけれど、ストーリー時点では、完膚なきまでたたきのめされた感。心が折れてる主人公。もう、喋ることすら満足にできてません。
しかし礼儀正しさとか、かわいそうな何かをほっとけない性質だけで、表面的ストーリーがうーむいまいちでも最後まで観ちゃったくらいには、個人的には魅力的でした。

・歴史好き 
 幕末に実在した人物がリアルな感じでたくさん登場するアニメですが、歴史好きにはむしろおすすめしません。史実にリアルな部分が多いために、歴史好きな人が観ると、アニメが本来持ってるべきのファンタジックな部分がとてつもなく許せなくなります。そのくらい、史実部分と人物像がリアルです。

・わかりやすい物語が好き
 主人公が喋らないので、わかりにくいことこの上ない。主人公が心情をわかりやすく誰かにぶつけたりなどが絶対ないので、じっくり表情や仕草を見ないといけない仕様です。しかしそれだけに、とても丁寧に描かれています。しかし、世の中の人間、そうアニメキャラみたいにストレートに感情を表現したり叫んだりしてる人はなかなかいないので、ある意味とってもリアルです。最初に主人公の元気度マイナス、と書きましたが、これですら、気がつかなければ気がつかないことも…どことなくボーッとした、覇気のない主人公だなあ…目立たないし、見るのやめよう、となります。

・覇者の首って何よ
 覇者の首とやらが話の中核にありますが、この首対主人公の戦いを中心に見ると、結局本質を見失ってしまう感じです。覇者の首という存在は、きっと、誰もが持っているしがらみとか、自分ではどうにもできない現実をわかりやすく具現化したものだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

幕末の虚実交わったラスト・サムライ的な作品

前半各話冒頭に流れるナレーションが、「男が男として生き、その命と信念を一振りの刀に賭けて戦った最後の時代、幕末。」と語る通り、何とも硬派な作品である。

この時代を題材にしたドラマ、ゲーム、アニメは数多くあるが、「幕末の志士」と聞けば、大政奉還前辺りの時期に名を馳せた人物を頭に思い浮かべる人が大半だと思う。
だが、本作はここでのあらすじにもあるように、坂本龍馬が暗殺された後の話となり、物語の本筋に大きく関わってくる歴史上の有名人はあまりいない。
明治維新以降の歴史にも精通している人でない限り、実在の人物が出てきてもピンとは来ないと思う。

とはいえ、主人公を始めとした主要キャラクターは架空の人物なので、歴史再現アニメではないということは理解してほしい。
虚実交えながら、「歴史の裏にこんな『あやかし』が存在した!」という感じのストーリーである。
とはいえ、幕末の歴史を知っていれば、ストーリーに追いつきやすい・楽しみやすいのは事実だろう。

その代り・・・と言わんばかりに、新選組や白虎隊など、「幕末と言えば!」なエピソードを本筋とあまり関係なくても挟んでいたのは、幕末ファンへの気遣いとも取れる。

さて、本作のヒロイン率いる旅一座は、ストーリーに深く関わりつつ、作品に華を添える役割も果たしているが、特にこの芝居のシーンの演出が精巧かつ美麗である。
電気がまだまだ使えないこの時代に、人力でここまで素晴らしい舞台演出が可能であったのだろうか。見ていて非常に興味深かった。

そして、この「芝居」というのが、物語全体のキーにもなっている。立ち合いのシーンなどにもしばしば舞台装置掛かった演出が施されていて、独特の世界観が感じ取れる。

また、作中2回しか流れなかったが、挿入歌が非常にいい。歌が流れるシーンと相まって、運命に逆らえず、本心とは裏腹な道を選ばねばならない人々の悲哀が伝わってきた。

だが最後に不満に残る点を。
物語終盤で{netabare}主人公が対峙した相手の背景・正体が最後まで不明のままであった。一体、何が目的でこのような大芝居を打ったのか・・・それこそがラストの意味に繋がるような気がするのだが・・・{/netabare}

故に、物語評価は★3とせざるを得なかった・・・残念っ!
この点さえなければもっと高評価にできたのに・・・斬りっ!

拙者、確認のために全話観終わった後、一話冒頭を今一度見直してみたが、無駄にござった・・・

切腹うぅっっ!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5
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