2024年度の勉強おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度の勉強成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月07日の時点で一番の2024年度の勉強おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.7 1 2024年度の勉強アニメランキング1位
恋は双子で割り切れない(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (99)
242人が棚に入れました
いつまでも、ただの幼なじみじゃ居られない── 初恋こじらせ系双子ラブコメ開幕! 白崎純と琉実・那織の神宮寺姉妹は小さいころから家族同然で育った幼なじみ。 見た目ボーイッシュで乙女思考な姉・琉実と、 外面カワイイ本性地雷なサブカルオタの妹・那織。 顔はそっくりだけど全く正反対な2人。 純はいつからか芽生えた恋心を抱えながらも、特定の関係を持つでもなく交流は続いていたのだけれど…… 「わたしと付き合ってみない? お試しみたいな感じでどう?」 琉実が発したこの一言が、3人をいびつな三角関係へと導いていく――
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

幼馴染が結ばれる困難性×双子分

主人公高校生男子と二卵性双生児の姉妹との三角関係などを描いた、
同名ライトノベル(未読)の連続アニメ化作品(全12話)

【物語 4.0点】
主人公が優柔不断なのは想定通り。
そもそも告白がゴールの定番恋愛シナリオをなぞらず、
主人公と姉・琉実のカップル解消を物語のスタートに持って来る時点で、
告白や決断という区切りのドラマに本作の焦点は無いと感じます。

むしろ皆、なんで決め切れないで悩んでいるのかが詳述されていて、
そこが興味深いと思えれば良シナリオ。


「ゼクシィ結婚トレンド調査 2020 首都圏」によると、
結婚した男女の内、幼馴染とゴールインした割合は僅か0.7%だと言う。
幼馴染じゃドキドキできない事などが一因なのだとか。

幼馴染には、確かに一般的な恋愛パターンを踏襲できない難しさがあるのかもしれません。
例えば、お互い知らない者同士だった男女が、憧れ(幻想)を抱き合い接近する。
互いを知る内にドンドン惹かれ合って、告白して結ばれて、めでたしめでたしというテンプレ。
始めから知り過ぎている幼馴染同士じゃ、中々こうはいかないのかもしれません。

本作の主人公・白崎 純と双子の神宮寺 琉実と那織姉妹に至っては、
幼馴染かつ、家もお隣で、昔から家族ぐるみの付き合い。
この親戚の従兄弟同然の至近距離から、恋愛関係にアップデートしようとしても、
心身はそう簡単に切り替えられない。
それにしても、白崎&神宮寺両家の父兄の皆さん。
純くんに、映画トークやミリオタネタばっかり振って恋愛進展には、まるで役に立ちませんw

優柔不断に酌量の余地がまだあったので、私はさほど苦も無く完走できましたし。
どこぞの某豊橋の“プロ幼馴染”でもないですが、
ラブコメにおける幼馴染の“マケイン”率の高さを突き詰めるとこういうことなのかも。
と勉強になりました?という感想が残りました。

本作はそこに、さらに双子の姉妹関係変容への恐れなどが加わり、こんがらがっていくわけですが。

道中、主人公の親友・森脇こと“教授”による、
欲望の赴くまま本能で決めちまえよとの喝だったり。
終盤、{netabare} 坂口から琉実への敗北覚悟の特攻だったり。{/netabare}
とっとと好きと言って決めてしまえばいいじゃん?という方方からの圧力。

決め切れない状況にイライラする視聴者へのガス抜きとも取れますが、
私はモヤモヤした三角関係に、明快に決め過ぎる事例をぶつけることで、
恋愛関係と簡単に割り切れない間柄だってあるんだという主張を浮き彫りにする演出と取りました。


【作画 3.0点】
アニメーション制作はROLL2が初元請け。

キャラデザの一貫性などは無難に保って完走できてましたし、
表情描写も、それなりに豊かで悪くはなかったのですが。

例えば、終盤10話、{netabare} 那織が文字通り裸一貫で純に特攻して来た、{/netabare}
心情表現の面でもエロ方面でも見せ場となるシーン。
私は何故か、ドキドキよりも、もっと画力があればなどと思ってしまったんですよね。

振り返ると、柔らかめのタッチや、全体にぼかした撮影、映像スタイル自体が、
私の好みに合わなかったのかもしれません。

ぼやけていたと言えば、作品タイトルロゴ。
トレンドの右肩上がりの手書き調のレタリングに、
ピンクのぼかし加工が施されているのですが。
この作品タイトルを、白地背景に置いたために、遠目に見ると、
年齢制限受けてモザイクでもかかってるのかって位、目立たないのが難点。

私は本作をサブスク視聴したのですが、
ある時、ガチで本作を探し出せなくて難儀した週がありましたw
これでは、検索画面からアニメ探している利用者には本作は見つけてもらえないのでは?と心配になります。


物語がモヤモヤを描くのは良いのですが、
映像やレタリングはクッキリハッキリでお願い致します。


【キャラ 4.0点】
主人公・白崎 純。
園児の頃から仲が良い双子に恋慕されるという爆発必至のポジションw

ただ純に関しては、モテる理由は一応あったかなとも思います。
特に序盤、小学校時代に、クラスで浮いていた那織がトラブルに陥った際に、
女子同士の喧嘩仲裁に割って入った純くんには感心しました。
あんな女子の魔窟にスーッと入っていく勇気は俺にはありませんw

さらに純の情状を酌量すると、作中、純にはモノローグが一切なかったとの件。
視聴者は、純の心中を置かれた立場や仕草等から類推する他ない。
結果、純は、視聴者への弁明でもある、心の葛藤を独りごつシーンもないまま、
優柔不断などの罪への批判をまともに浴びることにw

ただ、これらの事情を鑑みても私は純くんの爆発を願うことに変わりはありませんがw
最終話の{netabare} 双子ビンタ被弾{/netabare} も当然だと思いましたし。
優柔不断の葛藤が興味深いことと、優柔不断が許されるかは、また別問題です。


モノローグを封じられた純の心中を吐露させたのは親友の“教授”森脇でしょう。

さらには双子の姉・琉実と同じバスケ部の親友で彼氏持ちの浅野 麗良の恋愛相談。
双子の妹・那織と、オタクな毒舌に応酬できる希少な眼鏡っ子“部長”亀嵩璃々須(かめだけりりす)との、知識の青春駄弁への浪費。
などなど本作は、三角関係の当事者間では語り辛い心情を、外部化できる親友ポジが充実していました。


中盤、登場した琉実の親友のギャル・雨宮 慈衣菜(しえな)
上記の、未知の女(ひと)に憧れてゴールインという常道に照らせば、
実は、いっそのこと、純が双子ではなく慈衣菜とくっつくのが、もつれた三角関係をスッキリ精算する最も合理的な方法かもと私は思ってみたり。
彼女、意外と料理もお上手いみたいですし。
が、恋は合理性じゃないでしょうし、
何よりそんなことしたら双子に後ろから刺されかねないでしょうがw


あとは終盤、{netabare} 部室よりも文芸オタクトークに対応できる強敵(とも)との出逢いを優先した、
遊戯部の部長・古間 怜人にある種の男気?を感じました。
あの部室争奪チェス、良い対局でした。{/netabare}


【声優 4.0点】
双子の姉・神宮寺琉実。
体育会系なのに、恋愛では奥手で、駆け引きでも相手の出方待ちの譲り合い。
でも妹に対しては世話を焼く姉でありたい。
そんな姉役にはメインヒロインは初めてとなる後本 萌葉さんを抜擢。
しっかり者でありたいんだけど、初々しさも混ざり合うフレッシュな演技。

一方で妹・神宮寺那織役には経験豊富な内田 真礼さんを起用。
主人公・白崎 純役の坂田 将吾さんと多彩なオタクトークで会話を弾ませ、
姉の焦燥を誘う。
運動したくない帰宅部のクセに、スタイルは“胸部格差”も含めて姉を脅かし。
恋愛でもグイグイ仕掛ける攻撃重視だが、心根は繊細で、
上手く行かないと葛藤するなど、しっかりと世話が焼ける妹。
複雑な役柄を、これまで数多の妹役も演じて来た引き出しの多さで好演し、
展開を引っ掻き回す妹ペースを作り出す。

新人と実力者が交錯するキャスティングが、個人的に一番のドキドキ要素でした。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は、うたたね歌菜氏。
同クールの『マケイン』BGM同様、会話劇の下支えから、心情曲まで、
多彩なジャンルを組み込み対応するが、
こちらはバイオリンなど、より優雅な旋律、及び修羅場曲が多かった印象。

OP主題歌は神宮寺那織役の内田 真礼さんの「パラレルなハート」
明るい歌声に乗せて、乙女心の察知を要求する攻め重視のアップテンポナンバー。
那織に、真礼に翻弄されっぱなしの1クールでした。

ED主題歌は琉実(CV.後本 萌葉)&那織のデュエット曲「ハニーシトロン」
劇伴うたたね歌菜氏も編曲で参加し、
本編の引きに合わせて、アップテンポver.とバラードver.を使い分ける。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 10
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

「純がかわいそう」 →「コイツ、ち●このもげた伊藤誠やんけ!!」

【レビューNo.145】(初回登録:2024/10/6)
ラノベ原作で2024年作品。全12話。
”ラブコメハンター”の私としては、「とりあえず観なきゃ!(使命感)」
というところでしたが・・・


(ストーリー)
幼き日、白崎純のお隣に神宮寺琉実・那織の双子の姉妹が引っ越してくる。
3人は意気投合して一緒に過ごすようになるが、やがてそれぞれが恋心を抱く
ようになる。
姉である琉実は中学3年時、妹である那織の気持ちを知りながら純に告白し、
付き合うことになったものの、その1年後突然別れを切り出すのだった。
それぞれが心に複雑な感情を抱えたまま、高校生となった3人の新たなる恋物
語が動きだす。


(評 価)
・予想外によかった第1話
 ぶっちゃけ「幼馴染×双子姉妹」ということで
 「どうせ冴えないオタク男子が、都合よくかわいい双子姉妹に言い寄られる
  いつものやつやろ」
 とあまり期待はしていなかったんですよね。

 そんな中での
 「間違いの多い生き方をしてきた」
 のモノローグから始まる、これまでの経緯を語る姉・琉実のAパート。
 そして
 「私は実に醜い人間であります」
 のモノローグから始まる、これまでの経緯を語る妹・那織のBパート。
 同じ日常風景でも、姉妹によって景色が異なる様が丁寧に描かれており、
 意外と面白いかもと思ったのですが・・・


・ストーリーありきのキャラ描写?!
 ところが1話の終わりで、付き合っている純に琉実が別れ話を切り出す辺り
 から雲行きが怪しくなってきます。
 {netabare}・妹の那織も純のことが好きなことを知っていたが、踏み出せないことを
  見抜いて先制攻撃を仕掛けた。
  (純の初恋相手は那織であることも気付いていた)
 ・それで付き合うことになった2人だが、”那織を出し抜いた”という罪悪感
  から1年で別れ話を切り出す。
  しかも今後は那織と付き合えとか?!
  いろいろと謎の「姉ムーブ」が発動w
 そして純も純で琉実に未練がありそうながらも那織に告白、それで今度は
 那織と付き合うことになるのだが、
 ・2人の心中は全て分かっていたと今度は那織から別れを切り出す。
  → 「3人の関係をリセットした上で再度やり直したい」というこちらも
    謎理論{/netabare}
 ストーリー上姉妹どちらかと上手くいくとそこで終わってしまうので、いろ
 いろ画策したくなるのは分かります。
 しかも別れ話をねじ込んだ方がインパクトがありますし。
 でもそのストーリーありきでキャラを動かしちゃってるんで、姉妹の言動に
 全く共感できないというか、「この茶番は何なんだ?!」という不快感しか
 湧いてこないんですよね。

 で、ここまでの流れをみると「純がかわいそう」って感じにもなりますが、
 そもそもこいつがしっかりしていないから2人が迷走するわけで、終盤の
 大事なところも
 {netabare}・純の友人・坂口が琉実に猛アプローチ
  → デート(?)までこぎつける
 ・坂口の本気度に焦った純はデート現場に駆けつけるも
  「琉実・那織もどちらも同じ位に好きだ。だからどちらかを選ぶことが
   できない。だけど必ず結論を出すから時間をくれないか?」
 え―――っ、人のデートに割り込んでおいて、問題先送りとかどういうこと
 やねん?!
 それを聞いた琉実も
 「ちゃんと考えてくれてるってわかっただけで、私は十分♡」
 って、お前もアタオカやろ!!
 こんな”茶番”で身を引かされる坂口もそりゃ絡みたくもなるわなw{/netabare}
 他のレビューでも書きましたが、こういうどっちつがずで問題先送りキャラ
 (おまけに性には奥手)って個人的には
 「ち●このもげた伊藤誠」
 にしか見えないんだよな~。

 そんな感じで3人の関係を簡単に決められない原作者都合でキャラを動かし
 てる印象が強く、3人の言動には違和感を覚えずにいられなかったですね。


・その他不快要素が・・・
 那織のオタクキャラを不快と感じるレビュアーさんも多いようですね。
 スポーツ好きでコミュ力の高い琉実への対極のキャラ付けでしょうが。
 (あと純とは同好の士というのも)
 私も会話の8割位がサブカルからの引用を絡めてくるので、正直イラっと
 きましたね。
 何かやり過ぎでクドさを感じるというか。
 そのくせ、結構人見知りだったのは内弁慶過ぎてツボでしたが。
 
 新キャラのモデルやってて頭のネジが緩そうな雨宮慈衣菜は、いろんな意味
 で浮いていて好きになれなかったですね。
 (CV:石原夏織さんから合っていなかったような)

 あと女バス部員は人の恋路にヅカヅカ踏みこんできたり、「私にだけ内緒な
 んて~」とか女子の友情ごっこが痛々しかったかな。
 そんな中浅野麗良は姉御肌で{netabare}「男は1回ヤるとそればっかになる」{/netabare}との金言
 ありがとうございましたw


最初からあまり期待していなかったですが、第1話で「おっ」と思ったものの
やはりそこまでだったかという感じでしたね。
「琉実・那織もどちらも同じ位に好きだ。だからどちらかを選ぶことができない。
 → ということでオープンな二股交際をさせて欲しい!!」
『かのかの』の主人公直也って「天才かよ!」と思ったのは私だけ?!
ある意味これが一番丸く収まる方法でしょう(笑)

作画は多少低予算感や怪しいところもありましたが、ヒロイン2人はかわいく
描かれていたので、よかったのでは。


OP『パラレルなハート/内田真礼』
ED『ハニーシトロン/神宮寺琉実(後本萌葉)&神宮寺那織(内田真礼)』
・どちらも作品にはマッチしていたんじゃないですかね。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 11

大さじコショウ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

妹ちゃんがキッツいかなぁ…?

そろそろ今期も終わるので、一気見しているところです
「悪くはないかなぁ」ってぐらい

ラブコメだと思いますが、
コメディ的というか笑い的な明るい要素は少なめです。



◆ キャラ ◆───────────────────────────────────────
ヒロイン姉妹は見た目は可愛い
姉は面倒な女性って感じで、しっくりくるんだが
妹は言動やらがアレすぎてピンとこないかも
アメリカンジョークのような知的会話ではありますが
本場でも常時ジョークいってるわけじゃないので、
たまに挟む程度が良かった。
                    (個人的に妹ちゃんは無い…)

主人公は妹に合わせてる時の言動はともかく
優等生の可もなく不可もなくって感じの味付け
むしろ姉妹に振り回されてるのもあって若干可哀そう
姉妹の感情に対して優柔不断だが、
年相応だし悩む気持ちは当然あるでしょう。



◆ 展開 テンポ ◆────────────────────────────────────
可もなく不可もなく。 一気見してるのもあるが特に特出すべき点は無し



◆ 作画 声優 ◆─────────────────────────────────────
絵は安定しています。 キャラデザ好きだし可愛いとは思う。

声優さんは詳しくないですが、特に違和感は無し



◆ 総評 ◆────────────────────────────────────────
妹ちゃんが結構癖ッけが強くて
言動が伝わりにくいので感情がわかりにくいです。後半はマシになりますが
それに合わせる主人公でもあるんで、
視聴者は蚊帳の外で置いてけぼりになるときもあり

下手に妹の味付けしたせいで、
せっかくの性格面倒な姉も変に薄くなってる印象

母親似の姉、趣味話が通じる妹ってぐらいが良かったかな

悪くはないんだけど、うーんって感じで
雰囲気も明るめなシーン少ないから見るタイミングは計るべきでしょう
一応最後まで見る予定です

投稿 : 2025/04/05
♥ : 0

70.9 2 2024年度の勉強アニメランキング2位
オーイ!とんぼ 第2期(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (79)
168人が棚に入れました
島を出たとんぼの日常は目まぐるしく変化していく――。 高校生となり、熊本での生活をスタートさせたとんぼは、練習場のジュニア生たちとコースでラウンドすることに。トカラで培った自由奔放なゴルフでコースを攻略していくとんぼに対し、1つ年上の実力者・ひのきも決死で応戦。激しい対決を繰り広げる。 とんぼの潜在能力の高さに驚愕したコーチのハジメは、とんぼを5月の九州女子選手権に挑戦させることを決意する。 島で一緒にラウンドしたつぶらや、熊本で出会ったひのきなど、新たなライバルたちとのゴルフを通じて、とんぼがさらに大きく羽ばたいていく!

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

プレッシャーの中でゴルフをするということ

プロゴルファー志望であったかわさき健(原作)と、古沢優(作画)による原作漫画は、『週刊ゴルフダイジェスト』(ゴルフダイジェスト社)で連載中(既刊53巻、未読)。累計発行部数220万部突破!
アニメ2期は全13話(2024年秋)。監督はオジング。制作は、『ポケモン』などの子供向けから『薬屋のひとりごと』といった話題作まで手がけるOLM Division 2(以上、Wikipedia参照)。
(2024.12.15 投稿 2025.1.7 追記)

「元プロゴルファー志望の原作者」による「ゴルフ専門誌に掲載中の本格ゴルフ漫画」のアニメ化作品の第2期(※エンディングの設定協力で表示されるゴルフ関連会社の名前の多いこと(笑))

ただ本格ゴルフ漫画といっても、「日本最後の秘境」といわれるトカラ列島から出てきた「やたー!」という歓喜の声が印象的な純朴な女子高生のとんぼ(CV.はやしりか)が主人公。
また、「再現性のスポーツ」といわれるゴルフにおいて、理想のボール軌道のために常にスイングを変えるという天才的な感性を持った異端児でもあります。
(※この感性は父親の形見である3番アイアン一本でティーショットからパッティングまでこなしていたことで身についたという設定。こういう感じで、ゴルフのセオリーから外れるところは、流石ゴルフ専門誌に長く掲載されているだけのことはあって、説得力を持たせるだけの専門的なフォローがなされている点も本作の特徴。しかも素人でも比較的分かりやすく解説されていると思います。)

2期は舞台をトカラから熊本に移し、熊本の高校に進学したとんぼは、ゴルフ練習場のオーナーの家に下宿しながら、初めての競技ゴルフ「九州女子選手権」に出場することになります。

そして、3番アイアン一本からはじまったとんぼのゴルフクラブも、ようやく7本のハーフセットに(※それでも少ない…)。

しかし、今までプレッシャーとは無関係にノビノビと島でゴルフを愉しんできたとんぼにとって、はじめての強敵・ライバルたちとの真剣勝負。

そこで、とんぼは、プレッシャーの中でゴルフをするという、本来ゴルフというスポーツが持つはずの普通の感覚を新たな境地として開拓していくというのが2期の見所になっています。
(※特に彼女は、常にスイングを変えるので、物凄いショットを打つ代償として心理的動揺がモロにスイングのブレとして現れてしまうのが面白い。)


【個性的で強力なライバルたちが登場】
とんぼの強力なライバルとして、1期で登場した昨年の日本ジュニアの優勝者である安谷屋円(あだにやつぶら:CV.喜多村英梨)に加え、2期からは、2年連続九州女子の優勝者である音羽ひのき(CV.石川由依)と、ハーフの元世界ジュニアチャンピオンであるエマ・クリス(CV.井上麻里奈)が登場。

さて、『銀河英雄伝説』や『アルスラーン戦記』でお馴染みの作家・田中芳樹さんがインタビューでキャラを作るとき、「100発殴られたとき、99発殴り返す奴と101発殴り返す奴みたいにずらして考えている」と言っていたのですが…
何度もそう言ってるのを見たことがあるので、本人は分かりやすい例え話と思っていそうですが(笑)、正直、どういうことやねんってずっと思ってました(笑)
それで、本作を観て、この言葉がふと思い出されたんですよ。

主人公のとんぼは、常にスイングを変え、自由にボールの軌道を変える異端児として描かれている。そこに、常に安定したスイングで大崩れをしない安定した対照的なゴルフをする円がはじめてのライバルとして登場(※円も過度に安定したゴルフを指向するので異端といえば異端)。

そして、ひのきは、この二人の異端児とは異なる、よくいる正統派ゴルフエリートとして描かれています。ひのきの父親がゴルフ教育熱心というのもリアル寄りです。

最後に、かつて左足を負傷したことにより軸足の変更を余儀なくされた、天才なんだけど致命的な弱点を持つエマ。

こう考えていくと、登場人物は、みんな天才なんだけど、主人公を基準として、そこからちょっとずつずらしてキャラ付けされていて、特に他のスポ根アニメのキャラ作りにも思い当たるところがありますよね。


こういった感じで、分かりやすくも個性的に色分けされたとんぼの強力なライバルたちが、今までノープレッシャーでゴルフを愉しんできたとんぼの前に立ちはだかり、とんぼにプレッシャーを与えていくことになります。

でも、本作では、最終的に、とんぼの自由なゴルフが、そして、純粋にゴルフを愉しむ気持ちが周囲に影響を与えていく、そんな「純粋にゴルフを愉しむアニメ」になっていると思いました。


【作画】
キャラの描き方など全体的に昭和の雰囲気を感じますが、グリーンの芝目やコース描写などは非常に緻密に描かれていて、ゴルフアニメとしてクオリティが高いと思いました。


【「曲芸みたいなゴルフをリアルに」 「オーイ!とんぼ」原作のかわさき健さんに聞く(上)(2024.12.18 産経新聞)、「巨人の星」原作の父から影響 根底に優しさ 「オーイ!とんぼ」のかわさき健さん(下)(2024.12.19 産経新聞)】
産経新聞の上記インタビュー記事によると、とんぼのモデルは、スペインのセベ・バレステロス選手(※2011年に54歳で永眠)。
彼は多種多様なショットを放つことができ、林の中からなどグリーンを簡単には狙えないような所からでもバーディーを奪ったりすることから、「七色のアイアンショット」と呼ばれたプレイスタイルだったそう。また、幼少期に3番アイアンのヘッドに木を差し込んで、たった1本でゴルフを覚えたというところも実話がモデルだったんですね(Wikipedia参照)。

原作者の父親は、『巨人の星』(原作は梶原一騎)で有名な漫画家の川崎のぼるさん。
やっぱり子供のころは、仕事が忙しくてあまり相手にしてもらえなかったそう。大人になり漫画原作をするようになって、具体的にアドバイスをもらうようになったそうです。ちなみに、『う〜まんぼ!』は親子合作作品。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 8
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「インテリジェンス×競技ゴルフ」の見事な融合

【レビューNo.166】(初回登録:2025/1/19)
コミック原作で2024年作品。全12話
1期がよかったので、2期も楽しみにしていた作品ですね。


(ストーリー)
1期でプロゴルファーを目指して島を出る決心をしたとんぼ。
とんぼはイガイガの紹介で、熊本にある「武蔵塚ゴルフ練習場」のオーナーで
ある有働九五郎の家に下宿して、レッスンプロの長男・有働はじめのレッスン
を受けることになる。
そして初めての競技ゴルフ「九州女子選手権」に出場するのだった。


(評 価)
・「インテリジェンス×競技ゴルフ」の見事な融合
 1期のレビューで
 >インテリジェンスが高く、ゴルフの奥深さを提示しちゃんと面白い
 と書きましたが、1期は割と
 ・通称「3鉄」(父の形見の3番アイアン)1本であらゆる球を打ち分け
  → 何故打ち分け可能なのかというテクニカルな部分を解説
 が多かったのですが、2期では
 ・ゴルフとは18ホールをいかに少ない打数で上がるかのスポーツ
  → ではそのためにゴルファー達はどういう思考・方法で挑むのか
 というのを論理的にみせてくれるんですよね。

 とんぼのゴルフは
 ・よくも悪くも失敗を恐れない(失敗をリスクとして考えない)
 ・目の前の1打を”どうやって打ってやろうか”というワクワク感優先
 という「スコアメイキングという概念がない」ゴルフなんですが、本作では
 そこをライバルキャラを通じて面白く描いてくれています。
 ●エマ・クリス
  飛距離を武器とした加点を狙う積極的な攻めゴルフ
 ●音羽ひのき
  バランスに優れ、試合経験の豊富さに裏打ちされた強かさ
 ●安谷屋円
  確率論に根ざしたグレートワンパターンでの緻密な組み立て
 「その1打にどういった意図があるのか」ということをしっかり解説して、
 「競技ゴルフとはどういうものか」というのを視聴者にわかりやすく提示
 してくれるとともに、各プレイヤーの解像度の上げ、より各キャラを魅力
 的に描写してくれていたと思います。
 その辺の描写がしっかりしているから、対極に位置するとんぼの自由奔放
 なゴルフもより際立つって感じですね。

 そしてこんな感じで「1打1打の解説」を事細かに入れてきても、それがウ
 ザく感じずに面白さに繋がっているのは素直に凄いなっと。
 解説内容の適切さや演出や作画といったアニメとしての魅せ方など、原作
 者や制作陣の技量の高さを感じますね。


・王道的な展開もしっかり押さえゴルフに対する愛情も感じられる
 今作は「競技ゴルフメイン」ということで「優勝するのは誰か」といった
 王道展開で物語が進んでいきます。

 上述した1打1打の細やかさだけでなく「ゴルフには流れというものがある」
 という勝負の大局観や駆け引きなんかもきちんと盛り込まれていたので、
 そこはしっかり押さえているなっと。

 そして今回の一番のテーマが
 ・とんぼが体験する初めての”プレッシャー”
 であったりするわけで・・・・
 それを体験することで今までとは違う「本物のゴルフ」というものを知る
 ことができるわけですが、
 {netabare}・「確実」というセオリーに逃げずに、”プレッシャー”がかかっている
  ことを認めた上で全力で立ち向かう{/netabare}
 その辺もとんぼらしい描き方がよかったと思います。

 またメインはライバルたちとの優勝争いなんですが、初日に一緒に回った
 主婦ゴルファー・島道子も印象深かったですね。
 彼女は予選通過できるかどうかのゴルファーですが、皆優勝やプロを目指
 しているわけではなく、それでもゴルフが好きでそれぞれの思いを掲げて
 プレーをしていると、原作者のゴルフ愛を感じるエピソードでしたね。
 上述の論理的な解説といい、原作者の描きたいものをしっかり描いている
 という印象ですね。


「スポーツものはやはり真剣勝負してなんぼ!」
というのもありますが、プレイヤーの数を増やして
「ゴルフの面白さを(ウリのインテリジェンスで)より多角的に魅せる」
という広がりをみせたのはさすがでしたね。
そういう意味でも本作は1期以上に面白かったと思います。
他の要素もバランスよく描けていたと思いますし。

唯一難点を挙げるとすると、スコア表示が少なすぎる気がしました。
「バーディーだ!」と言われても、トータルスコアやライバル達との差とか
が分からない期間が長く、何かモヤモヤするんですよね。
もう少しスコア表示した方が、試合にも緊張感が出てより面白くなったので
は思います。
(まあこまめにスコア表示するのは展開を考えるのが面倒ってのがありそう
 ですが(笑))

また1期ではすっと一緒にいたイガイガとの関係性の変化の描写も興味深かっ
たですね。
1期ではゴルフの師匠や友達という感覚でしたが、離れてみてとんぼの心情に
変化が現れたようで、イガイガに父親像を求めているかのような描写が印象に
残りました。


(追 記)
個人的に驚いたのは、とんぼの”自由奔放”なゴルフをコーチが矯正しようと
する展開(VS それに抗うとんぼみたいな)が真っ先に描かれるものだと思って
いましたが、それが全くなかった点ですね。
やはり普通のスポコンものとは違うんだなっと。
原作者の中で描きたいものは明確なんだなっと感じましたね。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 14

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とんぼのゴルフは人の心を魅了する

これは第二期です。
第一期をまだ見ていない人は、第一期から見ることを強く強く強くお勧めします。

第二期の舞台は熊本です。
高校生になった大井とんぼが九州女子アマチュアゴルフ大会に出場し、活躍する内容が描かれています。

とんぼのゴルフは天真爛漫です。全く型にはまらないゴルフをします。
それは通常のゴルフ指導者が見ると異質であり、「基本ができていない」と言われるでしょう。
でも、とんぼのゴルフは魅力的です。思わず応援したくなります。
それに、とんぼのゴルフを見ると、いつの間にか心が清められるのです。

とんぼは、勝つためのゴルフをしません。
普通、優勝がかかった一打を打つときは、手堅く打とうとしますよね。
でも、とんぼは勝つことよりも、技術力を向上させる工夫を常にやり続けます。
とんぼは、未来を見つめてゴルフをしているのです。だから応援したくなるのです。
それにとんぼは、一緒にプレイする人の失敗を願ったりせず、いつも人の応援をします。
相手が困っていたら、懸命に助けるのです。
そんなとんぼを見ていたら、自分もとんぼみたいに清らかな心になりたいと思うのです。
とんぼのゴルフは多くの人の心を魅了します。


そして今回は、とんぼの活躍だけでなく、とんぼのライバルである3人の女性の活躍と彼女らの心の声も見逃せません。
特にとんぼの友達である安谷屋つぶらの心の声を聴くと、女子ゴルフは決して美しいゴルフではなく、なりふりなどかまってられないサバイバル競技であることが良くわかります。
また、とんぼの先輩である音羽ひのきの心の声は、人間誰もが持つ心の弱さに対する苦悩が描かれています。
今回彼女は、苦労の末にそれを克服しました。とんぼに出会ったことが彼女の成長につながったようです。
そして、エマ・クリス。大怪我を克服するための彼女の努力と執念は、すさまじいものがありました。
おそらく彼女がこの舞台に立っていることだけでも、信じられないほどの奇跡なのでしょう。

第三期を期待しています。

投稿 : 2025/04/05
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