伝奇で日本刀なおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの伝奇で日本刀な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月27日の時点で一番の伝奇で日本刀なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

61.5 1 伝奇で日本刀なアニメランキング1位
劇場版 BLOOD-C The Last Dark(アニメ映画)

2012年7月7日
★★★★☆ 3.5 (256)
1168人が棚に入れました
古くから湖への信仰が残る風光明美な町にある浮島神社。そんな浮島神社の巫女 更衣小夜(きさらぎ さや)は、神主である父親 更衣唯芳(きさらぎ ただよし)と二人暮らしをしている。小夜は 私立・三荊(さんばら)学園に通う高校2年生で普段はクラスメイト達との学園生活をめいいっぱい楽しんでいるのだが、一方で、父の命を受け ある「務め」を果たしていた。それは、『古きもの』と呼ばれる、人を遥かに凌ぐ力を持ち、人を喰らうモノを狩ること——。『古きもの』を唯一倒すことができる小夜は、人を『古きもの』から守るため、大好きな父親のため、浮島神社に伝わるという御神刀を手に独り、戦う。果たして小夜に待ち受ける運命とは!?
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

小夜 is back! 「忘れるな、七原文人は私の獲物だ」 そういって彼女が“帰って”きた

先にバシッといっちゃうと、テレビシリーズをご覧になった方ならやはりこのブラシーと言えば真っ先に感じたであろう、あの怪しさを軽く通り越した“得体の知れない気持ち悪さ”が今作にはありません
『テレビシリーズのまんま』あるいは『アレ以上』を期待してる方には残念な作品になってますの;


レーティングは一応『PG12』(小学生には助言・指導が必要)です
これでPG12ならテレビシリーズにはせめて『R-15』ぐらいくれてやってくれw


キャラの設定や用語を瞬時に理解するにはテレビシリーズの視聴が前提としてあるものの、『何もかも全てがフェイクだった』という【夢オチ並な超展開】を見せたテレビシリーズ終盤のせいか、多少『雰囲気違いの裏切り』に遭います
が、もはやあの設定では許容してやるしかないのでしょうw


それに加えて、特にテレビシリーズを観てない人でも楽しめるように作ってあるので、あんまし謎を深く追うことを考えず、頭をまっさらにしてご覧になることをオススメしますね


良くも悪くも今作は<モンスターパニック映画>ですよ


七原文人が小夜に固執する理由も、もはやテレビシリーズ終盤でバレバレだったわけですし
特に「あっ!と驚くドンデン返し」は無いんです


まあ強いて挙げるなら小夜に遠まわし過ぎてイミフな助言を続けていたあの「喋る子犬」の正体が明らかになりますぜ
オイラ観る前はすっかり子犬の存在など忘れてましたがwww


今作が『BLOODシリーズ』の一作というよりも{netabare}『CLAMPワールド』の一作{/netabare}だったことが解ったのにはちょっとびっくらこきました^q^











監督はBLOOD+の3期OPや東京マーヴルチョコレートを手掛けた塩谷直義に交代しましたが、今作ではCGを多用した一人称視点の激しいカメラワークが目立ちます
カメラ酔いには要注意です


作画の点では流石のI.G、さらにはゲストアニメタにもウメンヅ、西尾鉄也、中島敦子、千葉崇洋、かがみん等など、テレビシリーズに引き続き豪華なメンツを揃えてきました
(かがみんはどうせ顔芸担当ですねwわかりますw)


音楽はエウレカセブン1期やテレビシリーズ版BLOOD-Cも手掛けた佐藤直紀が続投
重厚なオーケストラサウンドが再び大いに盛り上げてくれます


「もうブラシーなんて忘れちゃったよ」「どうしてもおさらいしときたい!」って方は公式サイトの【のねのね劇場】をご覧になってくださいなw
本編で笑えない分、どうぞ笑ってやってw










いやはやしかしまあ;
最近の藤咲淳一はなんで『ネットワークを自在に操る子供』っていうキャラクターにあそこまで拘るのか
よく解りませなんだ┐(´~`)┌
なんでそこだけ『ルー・ガルー』から引っ張って来たん?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

勝者には褒美を 敗者には罰を・・

劇場版  BLOOD-C The Last Dark(完結) 約120分

アニメでの舞台 浮島から半年。舞台は東京へ。

アニメに比べ、あまりグロイシーンは少なかったです。
悪魔で比べてなので、苦手な人は注意です。

劇場版では新キャラ達が登場。
声優さんもちょっと豪華☆

正直あまりパットしたシーンがなかったように思います。
小夜も本来の自分に戻っているのでアニメの時のような明るい
小夜は劇場版ではもう観れません。

個人的に良かった点は・・
CLAMPの別作品『XXXHOLiC』の主人公 四月一日 君尋(わたぬき きみひろ)
が登場した事。
アニメでも別の形で登場してましたが、劇場版では本人登場。
一時、XXXHOLiCのコミックを読んでいたので、
こうやって別作品に出てくれるってなんだか嬉しいですヽ(*´∪`*)ノ"
この作品ともリンクしてたんだ!と。
いつのまにか読まなくなっていたのでXXXHOLiC本編みたくなりました。

終盤でてきた・・うーん・・青色した・・怪獣!!にしておきます。
この怪獣なんか映像がとてもリアルでしたっw
劇場で観たら結構な迫力だったのでは・・。
ただあっけなかったですね^^;

勝者には褒美を・・敗者には罰を・・は、想像してたのがほぼ当たりました☆

案外静かに完結した劇場版だったな〜って印象です。
でも物語は、やはりよくできていたと思います!!
パットしなかったのは、アニメ版が強烈すぎた・・っていうのも1つの理由かな。
なんにせよグロ苦手な方はオススメできない作品ですので
観るときは注意してください^^
とりあえず無事観終わり、これにてBLOOD-C終了させます。

読んでくださりありがとうございましたヽ(´∀`*)ノ


読んでくださりありがとうございましたヾ(●´□`●)ノ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

復讐と愛憎の物語(レビュー超改変版)

スローテンポの内容、やり過ぎなグロ描写、最終回のどんでん返し等に賛否両論(否の方が圧倒的)だった「BLOOD-C」の劇場版作品。あにこれでは劇場版も評判が芳しくないようですね。テレビ版に懲りずに映画館にまで観に行った口ですが、いやはや…またも「BLOOD-C」には楽しませてもらいました。


テレビ版は黒幕を後一歩で取り逃がした所で終了し、劇場版は黒幕と遂に対峙します。舞台は田舎からCLAMPお墨付きの東京に、季節も夏から冬に変わっています。作風だけではなく制作スタッフもテレビ版と異なっています。

脚本はBLOODシリーズにお馴染みの藤咲淳一さん、監督は水島努さんに変わり塩谷直義さん。
名前だけ聞くと「え〜と…」と思いましたが、「このアニメOPがかっこいい」の一例でよく挙げられるBLOOD+の3クール目OP(曲はUVERworld「Colors of the Heart」)の絵コンテや演出を手掛けた方だったそうで。意外とBLOODシリーズに関わり深い若手監督です。これは…きっと今回もシャレオツに仕上がった作品になっているに違いない!!そんな期待をして公開当時ワクワクしていましたね。


以下様々な観点からレビューをしていきます。


・すげぇ作画
まず第一に注目したいのは、作画の質がテレビ版に加えて格段に向上しています。特に背景美術が素晴らしいことこの上なし。東京の冬景色からは寒さまで伝わってきます。初代BLOODのリスペクトとも言える冒頭の地下鉄の描写も緊迫感があります。リアルな東京の町並みが良く再現出来ていました。


・ふつくしいキャラデザ
Production I.Gの最終兵器と言われている(らしい)黄瀬和哉氏の小夜のキャラデザが美し過ぎて惚れ惚れします。眼鏡がないだけでこんなに小夜は違うんだねえ…。
CLAMPのキャラ原案も、テレビ版より比較的リアル頭身に近づけたそうです。本作では肉付きがしっかりしたキャラデザになっていました。これなら刀振り回しても違和感はない、はず。


・一本調子でないカメラワーク
作画云々言いましたが、個人的に劇場版「BLOOD-C」で最も評価したいのはカメラワークです。テレビ版では一歩引いたような客観的視点が非常に多く、臨場感のない戦闘シーンにはヤキモキしたもんでしたが、こちらでは真逆の痺れる戦闘シーン目白押しです。冒頭8分の目紛しい戦闘が良い例でしょう(逆にこの8分が凄過ぎて、後の戦闘は物足りなくなってしまうかも)。縦横無尽に動くので、酔わないようにご注意下さい。
戦闘シーンだけではなく、会話シーンも然り。各キャラが話す度に画面が切り替わる事はあまりなく、カメラの長回しで演技を見せています。最近やたらめったらチャッちさを感じるカット演出が多い作品の中、本作では平面的な演出は一切せず、きっちり丁寧な演出で会話シーンを見せてくれたのが好印象でした。

あんまり誉め称えるだけだと怪しい業者に見えそうなので、そろそろツッコミ所も交えて挙げていきます。


・「さやー(棒」が気になる
アニメに事欠かせない声優さんの話題に切り替えます。本作のオリジナルキャラでもありヒロインでもある「柊真奈」っていうキャラに、何でか分からんけど朝ドラ「あまちゃん」でご存知の方も多い橋本愛をキャスティングしてます。
予告編CMで水樹奈々の演技が気になった方も多々いらっしゃいましたが、橋本愛が結構な大根演技を本編で喰らわせてくれる為、左程気にならなくなっていきます。脇を固めるのが実力派声優さんばかりなので、かなり浮いてしまっています。「さやー(棒」と叫ぶ声が耳にこびり付きました。
ただ、やる気が感じられない棒読みでは決してなく、声質そのものは綺麗だと思ったので、今後の橋本愛の演技力の向上に期待したいです。


・小夜のキャラが変わり過ぎている
いやね、鼻歌口ずさんでばかりいたお気楽天然系キャラが、いきなり無愛想で無口なキャラに変わってたらそりゃ違和感は拭えません。テレビ版の小夜とは正反対のキャラになっているので、テレビ版を見ていた方は本作の小夜の性質を受けいられるか否やで、印象が大きく変わりそうです(キャラが変わった理由はちゃんとあります)。
また、本作では小夜の過去や真相には追求しません。彼女が何を思っているか明確な心理描写も少ないです。小夜の事をもっと知りたかった方には残念だったと思います(ただ、自分のことを多くは口にしないものの微妙な表情の変化から、少なからず心情を読み取れます。)
私は劇場版の小夜の寡黙なキャラが直ぐに好きになれたので、別段違和感はなかったです。水樹奈々の演技もこちらの方が合っている気がしました。


・黒幕との絡みが少ない
一番の欠点がこれかなあと。黒幕の親族が劇中で関わってくるんですが、そいつの話題は別にどーでもいいんです。こっちは小夜とアイツの絡みが早いところ見たいのに、終盤まで真っ向から対峙しないので、無駄なシーンが多く感じてしまいます。
お世辞にもフォロー出来ない最大のツッコミ所は
{netabare}ハリウッド映画級のハッキング万能性能力です。”塔”の本拠地を見つける手立ては、もっと順序立てて出来ないものかと。ハッカー有能過ぎぃ! {/netabare}
小夜とヒロインの交流の方が圧倒的に多いです。この2人の絡みに面白みを感じるか感じないかで、本作を駄作か良作か分離すると思います。
{netabare} しかし、真奈と小夜の掛け合いは中々面白い。小夜は最初ぶっきらぼうで、無視もするんですが、犬みたいに引っ付いて来る真奈に悪い気がしないのか、次第に心を開いていきます。中盤で古きものとの戦闘シーン、今まで真奈のことを「お前」呼ばわりしていた小夜が始めて真奈を名前で呼んで身を犠牲にして守るシーンは燃えた。小夜がツンからデレに変わっていく過程がとてもわかりやすく描かれています。百合?百合だろうがいいものはいいんです。文人よりも真奈との絡みの方が結構楽しめました。{/netabare}
そして黒幕の目的がわかりにくい。明確な動機ではないので、もうほんと何がしたいんだよ、あんた…となってしまう方も多そうです。
{netabare} 小夜を心底愛していたが故の文人の行動理由は、個人的にはアリでした。でも、意味が分からんという意見も納得出来ます。やはり文人と小夜の掛け合いももっと時間を取ってほしかったです。
小夜の心情描写が少ないないですが、復讐の鬼には成り切れず、迷いや情けを時折見せる人間臭いキャラクターは逸脱だったと思います。蔵人さんから「君も文人を殺したいのは同じだろう?」とか言われた後の微妙な表情が特に(水樹奈々さんの「ん…」と唸るような演技も良かったです)。小夜は憎しみを持ちつつも心の何処かでは文人の事を理解しようとしていたのかもしれませんね。
自分の心情をベラベラ喋ることはせずに、表情や行間で感情を読む映画的な要素は大いに評価したいです。{/netabare}


・結局CLAMPじゃねーか!
これを見ると「BLOOD-C」の"C"って結局CLAMPの"C"じゃねーか!という事になります。ファンサービスなのかもしれませんが、個人的には自重してほしかった…。考え直すと黒幕の目的もCLAMPらしい動機です。




・他色々・総評
復讐モノとして名義を立てていますが、クエンティン・タランティーノ監督のようなスカッとするスタンスとは全く異なります。その上脚本は結構荒々しいので、ツッコミ所も目紛しくあります。冒頭8分は非常に引き込まれるのですが、それ以降山場が中々来ないので肩透かしくらっちゃう方もいそうです。そして終盤の辺りの駆け足具合が目に余ります。
そんなやっつけ部分が何ともB級アクション映画っぽいです。滅茶苦茶なカオス描写はないので、テレビ版が好きだった方は物足りないかもしれません。グロ描写もテレビ級を期待するのはやめましょう。

でも、作品からは制作者が何でもいいから印象に残るよう見てもらおうとする意気込みが感じられました。だから多少の荒っぽさもある意味微笑ましいというか、ま、細かい事はいっか〜アクション格好良かったし!と私は思ってしまいました。とても不思議。それは小夜のキャラクターを好きになれたからかもしれません。

「BLOOD-C」はBLOODシリーズの汚名をそそいだ超駄作なんてよく言われていますが、こうして楽しんだもんもいます。世間的には失敗作だったのかもしれませんが、私にとっては大いに楽しめた価値のある作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17

66.3 2 伝奇で日本刀なアニメランキング2位
ガサラキ(TVアニメ動画)

1998年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (114)
697人が棚に入れました
日本の経済を影で操る豪和家は、代々伝わる「骨嵬」(くがい)の組成を研究応用し、特務自衛隊と共に「タクティカルアーマー(TA)」と言う二足歩行兵器を開発した。余流能楽継承者である豪和家四男ユウシロウは、「餓沙羅の舞」の実験途中にミハルという名の少女と精神接触をする。ミハルを擁する組織「シンボル」もまたガサラキへの接触実験を行っていた。一方、豪和家長男である一清は、国学者・西田啓、特務自衛隊の広川参謀と共謀し、クーデターに拠って日本の権力を手に入れようとする。同じ力を持つユウシロウとミハルは波瀾の運命に翻弄されていく。

声優・キャラクター
檜山修之、高田裕司、速水奨、千葉一伸、小山武宏、こおろぎさとみ、藤生聖子、秋元羊介、安井邦彦、中田和宏、日高奈留美、菅原淳一、高山みなみ、岩永哲哉、丹下桜、神奈延年、拡森信吾、岸野幸正、宮崎一成、徳弘夏生、金月真美
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今だから分かる“破格の面白さ”《軍事SF込み政治劇》の最高傑作はこれだ!

80年代前半に制作されたリアルロボットアニメの名作『装甲騎兵ボトムズ』、『太陽の牙ダグラム』の監督として知られる高橋良輔氏ですが、90年代にも、こんな凄い作品を作っていたんですね!

◆最硬派にして最右翼、リアルロボットアニメの顔をした“本格政治劇”

1998年10月~1999年3月迄の放送ということで、一見して明らかに少し前に大ブームを巻き起こした『新世紀エヴァンゲリオン』のフォロワー作品(和風エヴァ)なのですが・・・

(※例)
{netabare}ユウシロウ&ミハル → 碇シンジ&綾波レイ ※主人公&メインヒロインであり異能者
美鈴         → 惣流・アスカ・ラングレー ※サブヒロインでありもうひとりの異能者
安宅大尉      → 葛城ミサト ※主人公をサポートする年上女性
豪和一清      → 碇ゲンドウ ※主人公やヒロインを実験に利用する「肉親」
豪和総研      → ネルフ
特務自衛隊    → 戦略自衛隊
TA、MF、クガイ  → エヴァ
ガサラキ      → 使徒
シンボル      → ゼーレ
西田啓       → ×(該当なし)  ←注目!{/netabare}

↑↑↑
本作の場合、何といっても「憂国の思想家」「国士」として描かれる西田啓(にしだ・ひらく)が凄い!!
こんな濃いキャラは他のアニメ作品ではまず見ることが出来ません。

この西田啓に比べたら、『攻殻機動隊 2nd G.I.G.』の合田某とか、『機動警察パトレイバー(初期OVA)』に出てくる甲斐某とか、陳腐もいいところです。
辛うじて、『PSYCHO-PASS サイコパス (第1期)』に出てくる槙島聖護が、その思想的な迫力で西田に迫るものがありましたが、彼の場合は{netabare}動かした組織が西田啓に比べて全然しょぼいタダの私兵ですし、何といっても肝心のシビュラ討滅計画が結局失敗{/netabare}に終わっていますし。

・・・ということで、アニメでは本作に比肩するような作品を私は思いつくことが出来ませんでしたが、強いて挙げるなら、同じく1990年代の緊張を孕んだ日米関係をベースとするリアル志向の軍事SFマンガであり政治劇でもある『沈黙の艦隊』(かわぐちかいじ著)が、本作と描かれているテーマがかなり似ている、と思いました。

→しかも、私の個人的な感想では、政治劇としては、内容が間延びしている『沈黙の艦隊』よりも、本作の方がよりテーマが濃縮されていて面白かったように思います。

何といっても、1998-99年の放送ということで、当時であっても本作の凄さを評価する人は勿論沢山いたと思いますが、その作品内容がネックになって?積極的に本作を持ち上げようとする声は、当時のアニメ業界には少なかったのでしょう、本作は残念ながらアニメ作品としては「知る人ぞ知る」異色作・・・という扱いになったようで、本サイトでの評判もイマイチですが!そんなもの、作品の実際の面白さに何の関係があるのか!

「政治劇」アニメというと、本サイトでは、『銀河英雄伝説』が、やたらと高評価ですが、私が実際に視聴してみた限りでは、本作や同じ高橋良輔監督の『太陽の牙ダグラム』も、内容的には同作に決して勝るとも劣らぬ面白さを備えた良作に思えました。
(※なお、『銀英伝』、『ダグラム』ともレビュー済みです)

・・・ということで、軍事SF込みの政治劇(アニメ作品)として有名な、『銀英伝』、『ダグラム』、更にアニメではありませんが、上記のかわぐちかいじ氏の大人気マンガ『空母いぶき』(※現在某誌で連載中)、『沈黙の艦隊』、『ジパング』(※一部アニメ化)といった作品が好きな人には、自信を持ってお薦めしたい作品です。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
初回から、作品世界やメカ等の凄い作り込み具合に驚く。
特務自衛隊(特自)→『エヴァンゲリオン』の戦略自衛隊と同種の存在か?
・第8話視聴終了時点
西田啓(にしだ・ひらく)←元陸軍少尉で、依願退職後に五・一五事件(1932年5月に起きた一部軍人等による犬養健首相暗殺を始めとするクーデター未遂事件)の首謀者の一人となった西田税(にしだ・みつぐ)から苗字を借りたものと思われる。
・第25話(最終話)視聴終了時点
第1話から第24話まで一話も外すことなく面白いのに、最終話だけシナリオが滑っているのは残念(※それでもラスト2話で滑った『新世紀エヴァンゲリオン』(TVシリーズ)よりマシかも)。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作         矢立肇(サンライズの便宜的ペンネーム)、高橋良輔(原案)
監督         高橋良輔
助監督        谷口悟朗
シリーズ構成     野崎透
脚本         野崎透、竹田裕一郎、小中千昭
キャラクターデザイン 村瀬功、山形厚史(ゲスト)
メカニックデザイン  出渕裕、荒牧伸志
音楽         蓜島邦明
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=============== ガサラキ (1998年10月-1999年3月) ===============

- - - - -- - - OP「MESSAGE #9」、ED「LOVE SONG」 - - - - - - - -
{netabare}
第1話 石舞台 ★★ TAヴァーチャル実験、石舞台の舞(ガサラキ召喚実験、ミハルの干渉、実験中断) ※他に類例のない独特の雰囲気で掴みは上々
第2話 序ノ舞 ★ TA(Tactical Armor 二足歩行型戦術装甲機)、作品世界の説明回(豪和家、秘密結社シンボル、中東ベギルスタン情勢、TAリアル実験)
第3話 天気輪 ★★ 特自TA部隊派遣決定、MF(Metal Fake シンボル側のTA呼称)強襲、多国籍軍(実質は米軍)戦車部隊壊滅
第4話 蜃気楼 ★ 特自TA部隊の初実戦投入(神殿の丘制圧)、爆心地の舞、MF部隊来襲
第5話 接触 ★ TA・MF交戦(ユウシロウvs.ミハル)、MFサンプル捕獲命令、シンボル撤収、首都カハ侵攻
第6話 操り人形 ★ 停戦、特自撤収準備と妨害、アクラ石窟教会(正教会)での対面接触、二人の逃亡、フィーゼラーの逃亡幇助
第7話 帰還 ★★ 米軍の特自輸送機離陸妨害、アルメキスタン領空戦(TAvs.スホーイ戦闘機)
第8話 火宅 ★ 第二幕開始、豪和一清・西田啓(憂国の思想家)・広川中佐の密議(クーデター計画)、豪和総研ビルへのMF襲撃 ※憂四郎は8年間に死亡と判明
第9話 御蔵 ★ 再び鬼哭石(きなし)郷の石舞台、空知師匠、ガサラキ(餓沙羅鬼)を呼び起こす者(嵬=カイ)、MF隊の襲撃
第10話 骨嵬 ★ 偽りの舞、骨嵬(クガイ)復活、対MF格闘戦、改良型TA実験、ユウシロウ&ミハル逃走
第11話 絆 ☆ TA(谷口機=SAT4)暴走、速川隊のSAT4捕獲作戦、安宅大尉&美鈴のユウシロウ&ミハル追跡
第12話 綻び ★ 特殊部隊のユウシロウ&ミハル確保、「首級を挙げた」、谷口機vs.ユウシロウ機、「七支ノ剣の傷となるべし」
第13話 旅立ち ★ シンボル(世界最大のコングロマリット)、豪和家総代の交替、ユウシロウ&ミハル再逃走
第14話 同行 ★ 京都・渡邊の里へ、餓沙羅鬼(ガサラキ)・骨嵬(クガイ)・嵬(カイ)の伝承、8年前の実験{/netabare}

- - - OP「REMIX OF MESSAGE #9:type M」、ED「LOVE SONG」 - - -
{netabare}
第15話 閾(しきみ) ★ 千年前(平安中期)、渡邊党(神事の中断、皇(すめら)への反逆)、嵬たち(勇四郎・美晴)
第16話 宿業 ★★ 渡邊党の上京、鳥辺野(とりべの)の戦、ナダの神事、渡邊党敗れる、蘇る前世の記憶{/netabare}

- - - - - OP「MESSAGE #9」、ED「LOVE SONG」 - - - - - - - -
{netabare}
第17話 混沌 ☆ アジアン静脈溜(難民街)、米国の穀物輸出停止圧力、クーデター計画進行、王(ワン)へのシンボル接触
第18話 裏窓 ★ 難民街の暴動発生、治安出動命令(広川参謀の首相説得)、特自TA部隊の難民街投入(ユウシロウ&ミハル捜索)
第19話 慟哭 ★★ 西田の速川中佐説得、米軍海兵隊のミハル強奪、穀物モラトリアム(輸出停止)発表、経済統制・戒厳令発令
第20話 動乱 ★ 国会議事堂前の騒擾、特自TA出動、首相重傷、ユウシロウからの連絡
第21話 疾走 ★★ 安全保安部設置、特自装甲車の横田基地突入(ミハル奪還作戦)、TA(ユウシロウ搭乗)vs.ラプター、米軍ヘリ離陸 
第22話 権化 ★★ 第三幕、西田&フィーゼラー(シンボルCEO)対談(対米金融資産売却計画)、ユウシロウ特自TA復帰・デフコン4発令、新たな嵬(美鈴)
第23話 無間 ★ 国籍不明MF市ヶ谷基地侵入・デフコン5発令、閾(しきみ、ガサラキ降下ポイント)、ミハル回復・ガサラキ降下中断
第24話 句読点 ★★ 豪和ビル中枢コンピューター防衛戦(TAvs.MF)、MF排除、穀物モラトリアム停止、対米金融資産売却中止、西田自決 
第25話 餓沙羅 × 豪和一清の野望、美鈴を嵬とするクガイ再生・ガサラキ降下実験、ガサラキによる召喚、帰還 ※特自解体は唐突、またガサラキの正体&ラストの謎会話は稚拙で残念{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)8、★(良回)14、☆(並回)2、×(疑問回)1 ※個人評価 ★★ 4.5

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

九条 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

戦後日本の禁忌を懐古的に説く和風伝奇サスペンス。

日本の伝統芸能である能楽や和歌が軍事SFや政経分野と融合する異色の和風伝奇サスペンスであり
自衛隊の価値観や政治闘争など、ミリタリー要素は無論のこと、神話的世界観も内包する難解な作品。
監督を務めるのは「ボトムズ」の高橋良輔であり、定評のあるリアル指向型の手腕を遺憾なく発揮する。
憲法問題や日米安保など、戦後日本における禁忌的側面にも能動的に干渉していく顛末は硬派であり
本来あるべき「日本」の姿とは何か、「日本人」の本質とは何かを国学者の西田啓が懐古的に敷衍する。
尚、本作の制作に谷口悟朗が助監督として、参加している故、「コードギアス」との関係が囁かれており
陰々滅々たる本作と比較することは難しいが、西田啓とルルーシュの思想は互いに通ずるものがある。
それは、確固たる己の理念に従って既存の社会システムに対し反抗する革命家であるということであり
責任の取り方を対比しても西田啓の思想観がルルーシュの原型であると言っても過言ではないだろう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 17

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

すげぇ惜しい気がした作品

追記と点数見直しです。

 私事ですが、シドニアの騎士とアルドノアゼロを観てる今だから思うんですがガサラキってやっぱカッケェんじゃね? と、ふと思いましてw
まぁ最終話は置いといてなんですが(汗)
 いや、インビテイター云々の部分だってつまんなくは無いんすよね。最終一話で強引に締めちゃったからアレな訳で。
平安編の2体の骨嵬なんて、超カッケェもので当時発売されてたガレキ欲しい位です。ライデンとシンデン、イシュタルのプラモデルは確保済みでしてね。まぁ当時のバンダイですから運河彫りだし成形もダル~んとしててイマイチですが。
なんで、最新の2作品観てガサラキ思い出すのかと自分でも不思議なんですが、多分肝心のメカがイマイチ琴線に触れないからなんすよね。
好みの問題じゃね?と言われると、その通りなんですけども。

でも個人的な感想としては、アニメの中でもことロボット物に関しては多ジャンルに比べてそんなに進歩して無い気がします。

あ、別にお勧め作品って訳では無いです。
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 TAやフェイクの戦闘は文句も無いし、骨嵬の存在もいい感じ。
西田さんの決意と締めもおおぉと受け入れました。

んで最終話が む~ な感じで見た後モヤモヤ。
ちと尺が足りな過ぎたんでないすかね。個人的には最終話を数話かけて丁寧に見せてくれれば不満はそんなに無かったんですが。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

67.9 3 伝奇で日本刀なアニメランキング3位
継つぐもも(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (121)
492人が棚に入れました
平凡な少年・加賀見かずやの前に、付喪神の美少女・桐葉が現れてから、これまでの生活は一変した。怪異を呼び寄せる「忌み子」であったかずやは、土地の神・くくりから怪異を倒す「すそはらい」の命を受け、桐葉と共に奮闘していた。かずやたちは、学校の活動として、怪異の情報を集める「お悩み相談室」を立ち上げることに。しかし、平和なお悩みが寄せられる裏側で、くくりを狙う大きな計画が動き始めていた…。ドSな美少女付喪神の桐葉だけでなく、図らずも巻き起こるハプニングと共に、かずやへ想いを寄せる女子たちも参戦!学園で伝奇で美少女山盛りな欲張りコメディ、第二幕の始まり!

声優・キャラクター
三瓶由布子、大空直美、久保ユリカ、松井恵理子、芝崎典子、大地葉、大久保瑠美、M・A・O、坂田将吾、杉山里穂、内田愛美、菊池幸利、大野柚布子、湯浅かえで、徳井青空

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

公式HPのトップページのイラストが、こんなにも意味深だったなんて…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
物語の内容に繋がりがあるので、第1期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。


平凡な少年・加賀見かずやの前に、付喪神の美少女・桐葉が現れてから、これまでの生活は一変した。
怪異を呼び寄せる「忌み子」であったかずやは、
土地の神・くくりから怪異を倒す「すそはらい」の命を受け、
桐葉と共に本当していた。

かずやたちは、学校の活動として、
怪異の情報を集める「お悩み相談室」を立ち上げることに。
しかし、平和なお悩みが寄せられる裏側で、
くくりを狙う大きな計画が動き始めていた…。

ドSな美少女付喪神の桐葉だけでなく、
図らずも巻き起こるハプニングと共に、
かずやへ想いを寄せる女子たちも参戦!

学園で伝奇で美少女山盛りな欲張りコメディ、第二幕の始まり!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

第1期よりシリアスな場面が増えたように思いますが、寧ろ面白さに拍車が掛かったようで個人的には良い方向に転がったと思っています。

先のレビューにも書きましたが、私は視聴時間を捻出するために通勤電車の中でもアニメを視聴しています。
第1期はちょいちょいお色気モードが入ってくるので、電車での視聴は敬遠していましたが、第2期は車内がガラガラになる帰りの電車で視聴ができるレベルでしたので。
そしてこの作品の最終回もやはり電車の中で見ないで正解でした。

序盤から中盤までは新キャラが投入されるも、基本的には第1期の延長線上で
すそはらいを中心に物語が展開されます。
ですが中盤以降、物語は異様な展開を見せ始めるのです。

公式HPのINTRODUCTIONにも記載されていた「くくりを狙う大きな計画」が正にそれです。

ですが、一概に誰が悪いとも言えないのがこの物語…
物語の中で「迷い家」という場所が出てきます。
ここは、人間から不遇の扱いを受けた付喪神が寄り添う場所なんです。
付喪神は持ち主である人間から霊力の供給が切れてしまうと人の姿を保つことはできません。
ですが、迷い家の中でなら持ち主が居なくても人の姿のままでいられるんです。
勿論、そんなに都合の良い場所がある訳では無く、迷い家を運営するが故の代償も当然必要になります。
だから迷い家を守るため、そこに集う付喪神たちは悪事を重ねてきたのでした。

きっと決死の覚悟だったに違いありません。
大切に使われ長い年月を経てようやく付喪神になれたのに、所有者を見限らなければならないなんて…
だって、ややもするともう二度と人の姿になれないかもしれない…
もっと酷い所有者の手に渡ってしまうかもしれない…
それならもう少しここで耐えて…
という自問自答を繰り返した結果の言動だったのではないでしょうか。
少なくてもかずやの周りでそんな話は微塵も聞いたことがありません。
だから、諸悪の根源は物を大切に扱わない人間自身なのかもしれません。

だからといって、悪事が正当化されることはありません。
今振り返って思うのは、この物語りが迷い家の件で終わってくれたら良かったのにと心底思います。
突然入ってきた横やり…
その横やりが何もかも全部持っていっちゃったんですから…
いいえ、その横やりは自分の欲求を満たすためだけにやってきて、結果的に好き放題のことをやらかして、残されたのは最悪の顛末だけ…

どうして、ばっさり壊しちゃうんだろう…
どうして顔色変えずにそんなことが出来るんだろう…

残された時間はたった3年…
一度固めた決意を2度と揺るがすことなく本懐に向け邁進して欲しいと思います。
これまで沢山貰ってきた恩に…目一杯の優しさに報いるためにも…

オープニングテーマは、A応Pさんの「風吹けば月夜の果てに」
エンディングテーマは、東城陽奏さんの「春、奏で」

1クール全12話の物語でした。
まさかここでアニメ化打ち切り、なんて事ありませんよね。
アニメ2クール分で原作のストックをどの位使ったんでしょう。
アニメ第1期で原作7巻までが使われ、第2期ではそれ以降どこまで使ったかが分からないんですよね。
現時点で原作既刊25巻で、第1期から第2期までの放送期間が3年…
せめて放送時期は未定でも、「続編制作決定!」のテロップくらいは拝ませて欲しいかな^^;

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

観終わった

2話までの感想{netabare}
本当に二期やるんだ。
個人的にこの作品は“天地無用!魎皇鬼”(特にOVA第一弾)の匂いを強く感じてて、実際に前期の後半では折笠愛が声を宛てたキャラ登場でスタッフが狙ってたのは確実だと思う。
スタッフ調べた限りではAICとは無縁っぽいんだけどどうなってるん?w
もっと言えばどの作品も良い所と悪い所があって、天地無用の悪い所(個人的には膨大)を取り除いて良い所だけを伸ばした感じで結構好印象だったり。

ということでさーて2期はどうかなーと思ったら…おおう、肝心の折笠愛キャラがOPでは1カットしか無いじゃないか…更に公式のTOP絵には、居ない!
これちゃんと本編で登場するかなぁ?

でもって内容の方なんだけど…やっべ、前期折笠愛以外殆ど覚えてないw
本編見て思い出してる状態、あーそっかそっか、主人公のスソハライの件は生徒会長は承知してたねぇ、とか。
で、1話で事情を知らなかった友人に打ち明けて部?を立ち上げて、じゃあ2話ではその活動を描くのかなーと思ったらそうではなく…あーそっかそっか、前期決闘したんだっけ。
それの後始末というか関係改善の話。
ま、まぁこのエピも必要か…早くスソハライしようぜって思うけど、参ったな、前期でやり残したことがまだあったかどうか覚えてないw
母の行方の謎とかもあるけどこれは今期でも明かされないっしょ?多分。

ところで1話のパンツがカエル柄だったけど、これはド根性なのか?{/netabare}

総評{netabare}
あれ?終わっちゃった??終わっちゃったよおいィ!?
完全に途中でブツ切り、第三期決定って情報も見ないしここで終わりらしい。
マージーでーかー。

とはいえ「ブツ切りケシカラン」と思えないのはそれまでの積み重ねのおかげか。
なんせ途中の展開がダイジェスト作品と呼ばれるラインのギリギリ一歩手前で踏みとどまったような、急ぎ足展開ではあった。
ここまで詰め詰めにしてこの終わり方だったら仕方無いのかなぁ、と。
または逆に、最終回のタイミング・原作のここまでをアニメにするという範囲をもっと前に設定して、途中を急ぎ足にしないでのんびり展開にするとしたらどこが切りどころかと考えると…う~ん難しい。
なにより今シリーズは「迷い家」関係の話に終始して、母親の謎に踏み込むヒマは無いだろうと思ってたので意外性はあった、かな?

特に急ぎ足だなぁと強く印象付いたのは4話。
夢の世界に閉じ込めるスソが居て、それの中に入ると性別が反転して“カリギュラ”だか“イド・インヴィデッド”の名探偵よろしく最初は夢であることも自覚なく、更にその世界では影の自分が入れ替わりを企んで潜んでて。
ついでに夢の世界なのでイメージしたものが具現化できるみたいで、かつてカミツキを体験したことのある人はイメージしやすいってことだろう、前期登場したカミツキを再登場させて「あー、そんなヤツ居たたねぇ」と思い出させてくれる展開もやって。
ラノベ原作だったらこれだけで1クール…は長すぎるにしろ、3・4話はかけそうなてんこ盛り内容を1話に詰め込んでた。
しかもこの回で主人公が性別転換したのは伏線?になってて、7話で複数の女性(ハーレム要員)に誰が一番か調べられ、4話の「女になった自分が一番」というオチに繋がるためカットもできない。
ってかこのオチも秀逸w、これじゃあハーレム要員は誰も責めることが出来ない・喧嘩のしようがない、一番カドの立たないベストな選択だったんじゃない?
というか7話は7話で格ゲー世界、クイズゲー世界と2本立てでやっぱりかなり詰め詰めなんですけどね。

それでいて雑に感じないのは…全体でそうだけど6話が顕著だったかな?
「何か企んでるらしい連中の正体や目的が謎」と「そのグループ内に居るアザミの正体や目的が謎」と、謎に謎を重ねる構造になってて、両方を引っ張ると何がナンだか分からなくなると判断したのか片方をとっとと丁寧に明かしてくれました。
やろうと思えばこの回カットしてそれ以降のシーンで回想ちょいちょい入れて説明することも可能だったろうけど、分かりにくいのは間違いない。
原作からそうなのかも知れないが、あんまり難解にならないようにしようとした配慮は感じる。

まぁ実際、そのおかげで「ククリが狙われてる」「ククリ大丈夫か?」みたいな感情移入というか導線?視線誘導?に容易に乗ることができた、その後の「腐っても神」も映えた。
ってか最近さぁ、説明されてもいないのにキャラクターだけが納得して行動する作品が目立ってねぇ、家族の親交を深める描写が無いのに家族だ家族だ言ったり、それまで仲良く山菜取りなんかしてたのにいきなり豹変して斬りかかってきたり、とか。
そう考えると丁寧な作りにはなってて、だけど急ぎ足で…「原作のここまでをアニメ化する」というノルマに対してスタッフの苦労ぶりが覗えるというか。

と、やや賞賛めいた感想になってしまったけどブツ切りなのは事実。
笛の付喪神はどうした?、あきとあるみ兄弟は捕まってないよね?、三年間修行に出るとなるとちさとは蚊帳の外?等、メイン以外の部分でも投げっ放しが激しい。
なにより最終回、母さんが強すぎて敵わないどうしよう!って時に駆けつけるのは折笠愛キャラじゃないのか、ってかアイツはどこ行った?
と、この範囲(二期)だけでの評価は難しい、星はいじらず保留の3にしときます。
というか三期やってくれないと困っちゃうw
原作は双葉社なので弾数はそんなに無いと思うので三期やってくれそうな気はするんだが…どうだろう?{/netabare}

余談{netabare}
炎上を再燃させたりしたくないので書こうか迷ったけど、気になったことがあったので追記。

まず、アニメ“アズールレーン”の8話を担当したアニメーターが手抜き発言をして炎上したことがあるのだけど、実際本編を見た限りそんなに酷くない。
むしろ良かったくらいで、ああ、これは「そんなこと言ってしっかり描けてるじゃん」「手を抜いてコレとは恐れ入りました」と言われたかったんだろうなー、と個人的に思ってて。
まぁまずアニメーターを人格者かなんかだと勘違いしてるのが間違いで…ただの人間だよ?性格悪い奴も居れば捻くれてる奴も居るって。
精神的にハイな時期もあれば落ち込んでる時期もあるだろう、もっと言えば言葉選びが下手な人も居るだろう。
ってことで私自身はこの炎上に関しては「どうでもいいじゃん」って思ってて。

そんな前提を踏まえて、2020 5月31日放送した“継つぐもも”9話がアクション作画がスゲー頑張ってました。
一体誰が頑張ったんだろう?と思って調べてみたら「田中宏紀」って方みたい。
…ってあれ?
この方、先の“アズールレーン”8話も担当されてる、炎上発言した人とは別ね。
あっるぇ?私がアズレン8話で「そんなに酷くないじゃん」と思った箇所は、炎上発言した人のパートじゃなくて田中宏紀のパートだったりして!?
あっるぇ~?{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 9

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

すもももつぐももももものうち

中学生の加賀見一也と付喪神である桐葉。
お悩み相談室という部活を作って、呪詛祓いを行うのであった。

序盤までは、今まで通りのシナリオ。
中盤から『迷い家』登場。
そして、最終話に大きな動きが。

だんだん物語がマンネリ化したところに新キャラが。
『迷い家』の登場はアクセントが効いて良かったです。
持ち主を失った付喪神たち。
居場所を探していました。
迷い家を提供したミウラヒ。
土地神の結晶によって、迷い家は安全でした。
ミウラヒの力が弱まり、代わりの土地神の結晶(命)を狙う事となります。
そして最終話で決戦か?というところで……

最終話は賛否がありそうですね。
修行の時間を与えられて助かった、
中途半端なところで終わらせるな、
などなど意見があると思います。
私は、ド〇ゴンボールと同じ展開か!と感じました。
おそらく、原作ではそのボスキャラと決着が付いていないのでしょう。
3期、またはOVAでの続編を期待します。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13
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