人類の敵でシリアスなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の人類の敵でシリアスな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番の人類の敵でシリアスなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.3 1 人類の敵でシリアスなアニメランキング1位
機動戦士ガンダム00 2nd season[ダブルオー セカンドシーズン](TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1123)
6076人が棚に入れました
4年が経過した西暦2312年。各国家群が地球連邦として統一され、世界は一つになったかに見えた。しかしその裏では、独立治安維持部隊『アロウズ』によって、反政府組織や主義・思想への弾圧や虐殺が行なわれ、世界は歪んだままであった。夢を叶えて宇宙技術者にとなった沙慈はアロウズによる弾圧に否応無く巻き込まれ、国連軍との決戦を生き延びた刹那は歪んだままの世界に立ち上がり再び戦いへと身を投じていた。

ゆうと さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ルイスーーー!!

DVDのパッケージを見て、あれっ⁉ロックオン生き返った‼
と思いましたが騙されました(笑)

1期に比べると、マイスター達は個々の考え方や行動に迷いが無い感じがしますね。
悩み役はクロスロード君(笑)
でも、ルイスとの数々のシーンは胸熱ですね。

セルゲイも大人の風格がいっそう増してるし…。

ただ、こうして思い返すとマイスターの印象が薄いですね。
褒められない点だと思います。

2回見ました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感想

武力による戦争の根絶

とっても矛盾してるテーマをどうやって推し進めていくのか
1期から4年後の世界

少年だった刹那が大人になってる~!
ロックオンが生きてた!?
どうやってスメラギの居場所を突き止めた!?
もうのっけから突っ込みどころ満載だが、そこがいい!

人間関係や組織が複雑でガンダムを見慣れてないとこういうのは突いていけないと思われる

アローズってなんだかティターンズと似てるな~とか

これが今のガンダム、ガンダムが好きじゃないと楽しめない作風だけど
サンライズさんにはこれからも次世代のガンダムを楽しませてほしい

最後にリボンズの声、私はそんなに嫌いじゃないけどね^^

投稿 : 2024/12/28
♥ : 53

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

綺麗なまとまり方でした

1stシーズンから続いて視聴しました。
こちらの時期設定は5年が経った西暦2312年。

比較的、そんな遥かな未来ではないので身近に感じますが、
現在からちょうど300年後の話になります。
現実的に考えてしまうと、世界がいまだ歪んだままっていうのが
なんとなく暗鬱な気持ちにもなりますが、
複雑に入り組んだ深いシナリオと、未来のために刹那が
強く激しく果敢に戦ってくれます。
(個人的にはロックオン、ディランディ兄弟が好きですが)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 10

68.5 2 人類の敵でシリアスなアニメランキング2位
クオリディア・コード(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (656)
3213人が棚に入れました
人類の敵――〈アンノウン〉と戦争を続ける世界。

 数十年前の〈アンノウン〉侵攻時、コールドスリープ施設に避難させられていた子供たち­は、その眠りから目覚めたとき、己の身に超自然的な力――〈世界〉が発現していること­を知る。東京湾ゲートから現れる〈アンノウン〉から国を護るため、少年少女たちは東京­・神奈川・千葉の各防衛都市で戦いを繰り広げるのだった。

東京をさがら総、神奈川を橘公司、千葉を渡 航が担当し、
“QUALIDEA”を作り上げる。

声優・キャラクター
悠木碧、福原綾香、斉藤壮馬、石川由依、内田雄馬、安済知佳

ぷらむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

非常に惜しいアニメ

非常に惜しい、ポテンシャルが高すぎるアニメ。
最近見直したから書いてみる。

物語自体は今までに例を見ない実力作家3名が書いてるだけあって凄まじい設定。まあ千葉カス君は俺〇イル感強すぎたが。
そして制作側も声優のキャスティングもさることながら、LiSAとClariSというアニソン界を背負っていると言っても過言ではない実力者を前半と後半でそれぞれ2曲ずつ。

原作は作家3人が分かれて東京神奈川千葉の3つからそれぞれの物語、そして千葉カス君の両親の若き頃である原点の物語、最後にこのアニメの原作であり3作+1作を纏めあげた本編のクオリディアコード。
構想にどれだけ費やした事やら。
原作を読んでいればなおアニメが面白くなるだろう。

だがしかし、始めに書いた通りこれはクソアニメだ。いや正確には神アニメのポテンシャルを秘めたクソアニメだ。
そう、神アニメのポテンシャルを秘めながら何がこのクソアニメをクソアニメたらしめたか。
それは構成と作画だ。
あまり構成について触れている人は少ないので作画から言ってみるが、とりあえずCGはよく出来ていた。大抵の量産アニメは原画との分離感、作画の脆さが露呈する部分ではあるが関係者が関係者なだけに下手なCGは作れなかったんだろう。エフェクト部分なんかはとてもよかった。
しかし問題は原画の方で、影も無ければシワもない服や背景。極めつけは序盤はそこそこだった作画が中盤から終盤にかけて恐ろしいスピードで劣化していき、舞姫の巨大丼が縮小してしまうという作画崩壊まで起る始末。

まあ作画はこの辺にして構成の方だが、個人的に百歩譲って作画が少々ゴミでも別にさして問題ではなかった。終盤は許容レベルを超えていたが、構成がちゃんと出来ていれば無視できるレベル。
とにかく構成が駆け足で、特にカナリアが死ぬ(死んでないけど)ところとかコンマ何秒よあれ。

自分としては2クールに分けてでも24話構成にするべきだったと思う。
なんならクズと金貨のクオリディアは切るとして、本格的に本編に入る前の東京神奈川千葉それぞれの部分を多少混ぜ込んでもよかったまである。
まあ外伝的な感じで出してくれてもいいが、今となっては叶わんだろう。
とまぁ原作を読むことをおすすめ致します。特に千葉はおすすめなんでどうぞ。

珍しく長文を書いたがそんだけ惜しいアニメってこった!
以上。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 1
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

作画と話数によって名作に成り損ねた、が、かなり優秀なセカイ系アニメ

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
最近(2016夏に記述)、日常系やラブコメ、ファンタジー系ではそれなりの頻度で良い作品がありましたが、セカイ系はしばらく夢中になれる作品がありませんでした。久々のヒットです。バトルも面白いし。

絵で評価を下げないタイプの方にはオススメですね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第1話冒頭、ハリウッド映画のような格好良い(というよりは格好つけた)カット割りと、ペラペラの兵器(や、カクカク倒れてくるスカイツリー)のギャップが、逆に笑えたw 日常系アニメなら、全然許せちゃう作画レベルなんですが……。

というガッカリ感から始まりましたが、次第にどんどんハマっていきました。

六者六様の主要キャラクターはそれぞれに魅力的で、能力的にも面白いです(サブキャラ含め)。良い感じの憎まれ口の応酬にニヤリとするおもしろさあります。

特に、千葉勢のやり取りが良かったです。朱雀が「まとも」になった時のやり取りなんか、マジで笑いましたw

中盤以降はシリアス展開が続きますが、これまたシナリオが優秀ですね。う~む、(作画以外)文句のつけようがないです。

ほたる&青生&霞&明日葉の連係はツッコミどころも多いけど「固有能力の連係」にトライしたことに好評価。そこを放棄して無理矢理なんとかしちゃうバトルアニメの方が大半だからね(主人公最強系とか正にそう)。

「セカイの真実」はなかなか面白い設定でした。人間vsアンノウ、というよりは、産みの親vs育ての親。アンノウも、(元は誘拐とはいえ)子供を愛しているというのが良かったです。

いや~、これはかなり面白いアニメです! 「セカイの真実」が明らかになった後はやや失速しましたが、にしても上手いシナリオだった。

強いて言えば、朱雀達が(認識を狂わされて)倒し続けていた相手を、あえて人間の「無人機」としたところに疑問があります。あれが、「人間」だったら、もっともっとシリアスになっていたと思います。子を助けたい、親。それを親と気付かず殺し続ける、子。この上ない悲劇です。そうすれば、「セカイの真実」が明らかになった後、メインキャラ達を大きな苦悩が襲ったことでしょう。これだけのシナリオが書けるなら、そんな苦悩をどう乗り越えるかまで、描いてほしかった。

まあ、そうなると、確実に2クール必要なんで、1クールで完結させるとなると、ああいう能天気路線なんでしょうね(もしくは、そこまでのシリアスを望んでいなかったか)。

敵側であるアンノウにも魅力アリ。異世界からきた知的生命体。進化の過程で自らの時間を止め、死を拒絶したことで子孫を残せなくなった生物。しかし、利用するために拿捕した子供に情が移り、同族殺しや自死まで選択する愛離。それに同調し、愛してしまった人間である求得。そこにある苦悩や狂った純粋な愛。十分に魅力的な敵キャラでした。

一方、千草母も、狂っていて良いです。アンノウへの明確な殺意は、子を奪われたゆえの恨みでしかないという、どこまでも人間臭い、良いキャラでした。

最後は愛離と具特の死により、戦いに幕をひきましたが、死を恐れる同族に、自らの死をもって侵攻を諦めさせるという行動には説得力がありました。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
六者六様のキャラクターにはそれぞれに魅力があり、特に千葉勢のやりとりは面白かった。憎まれ口の応酬など、ニヤリとした。能力バトルも及第点。

中盤以降のシリアス展開(世界の真実)も良かった。シナリオが優秀。もっとシリアスでも良かったが、1クールならあれが限界かな。

作画と尺以外は、本当に不満のないアニメです。
{/netabare}


【余談 ~「クオリディア・コード」を名作にするための妄想~】
{netabare}
①作画を「進撃の巨人」「神撃のバハムート」並にする(ムチャな要求w)

②2期アニメにする。

③1期はアンノウ編に絞り、主要6キャラ以外にも光を当てていき、味のあるキャラ数を「K」並にする。

④1期ラストでセカイの真実。

⑤2期は、青生のようにアンノウ側につくキャラを数名作り、戦力を二分させる。

⑥2期の中心は、アンノウと人間の戦争。仲間との戦いに苦悩する主要キャラの葛藤を描きつつ、それぞれの種族の主張。

⑦そして、互いの落としどころを見つけ、大団円。

ってのはどうでしょうか? これだけのシナリオ書けるなら、いけると思うんだけどな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 39
ネタバレ

にゃーん。@のんびり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おにいちゃんがかっこよかった!ストーリーも毎週すごく楽しみでした!作画は残念(>_<)

アンノウンを相手に特殊能力で戦う子供達のストーリー。

序盤は魅力的なキャラクター達のかけあいやバトルを
ライトに楽しむ作品かと思いましたが、案外シリアスでした。

4話以降は毎週続きがすごーく気になる展開で、
毎週楽しみに見ていましたo(^-^)o

可愛い女の子キャラが多い中、
おにいちゃんでスナイパーの千種 霞がかっこよかったです!!

皮肉屋で露悪的だけれど頼りになるし実は優しい*(^-^)*

主人公の朱雀との口喧嘩とか、妹の明日葉ちゃんとのかけあい、
悪口多いですけどテンポが良くって面白くてツボにはまりました♪

女の子キャラは明日葉ちゃんと青ちゃんが好きでした。
…あ、2人とも霞と関りが深いキャラですね(n╹ω╹)η

皆さん言ってますが作画は残念な感じでした(>_<。)
でも、綺麗なカット絵もあります♪全部悪いわけではなかったです。

私は結構好きな作品でした!(╹◡╹✿)

●最終話まで観終わって感想●←霞中心です。
{netabare}
<霞と明日葉>
仲良し兄弟は良いですねo(^-^)o
東京・神奈川・千葉の中ではもちろん1番好きな陣営でした♪

<霞と壱弥>
2人がだんだん仲良くなっていくのが微笑ましかったです♪
壱弥はだいぶダメダメな主人公だと思ってましたが、
中の人が壱弥は真のヒロインだと公式twitterで呟いてたので、
ああ確かにそんな感じだったなと思いました(笑)

眠り姫とか俺のコト好きすぎでしょとか、
スタッフさん狙ってますね、これ(n╹ω╹)η
面白かったです(笑)

<霞と青生(あおい)>
最終話で青ちゃんを追いかけて行ったのが
明日葉ちゃんじゃなくて、霞だったらどうなっていたかなと思います。

青ちゃんが「私には何もなかったのに!」と言っていたけど、
そんなことないよ!霞は青ちゃんのこと好きだったよ!
と切なくなりました(>_<。)

霞が追いかけて好きだと伝えていたら、
青ちゃんも救えたんじゃないかな…。
青ちゃんも霞と仲良くなって欲しかったです。

2期とかないかなぁ…o(^-^)o
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25

66.6 3 人類の敵でシリアスなアニメランキング3位
戦翼のシグルドリーヴァ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (263)
740人が棚に入れました
――突如、地球上に現れ、あらゆる生命の脅威となった『ピラー』。打つ手もなく追い込まれていく人類に手を差し伸べたのは、自らを『オーディン』と名乗る神の存在だった。 オーディンはピラーに対抗する術として、戦乙女『ワルキューレ』と、彼女たちの翼となる英霊機を人類に授け、反撃を宣言した。それから数年――人類とピラーとの戦いが続く空、戦翼を纏った戦乙女たちが、そんな戦乙女たちを支える男たちが、世界を救うために命懸けの空を翔けている。 ここ日本も例外ではない。霊峰富士にそびえし巨大なピラーと対峙する、 3人の戦乙女。いずれも腕は確かだが、揃いも揃って問題児ばかり。そこに、欧州から訳アリのエースパイロットがやって来ることになり……。「さあ、反撃の時だ、人類。来るべき決戦の日――ラグナロクの時は近い」シリーズ構成・脚本に『Re:ゼロから始める異世界生活』の長月達平、キャラクター原案に『魔法少女リリカルなのはViVid』の藤真拓哉、世界観設定・設定考証に『ガールズ&パンツァー』の鈴木貴昭と、強力スタッフ陣で贈る新たなる空のミリタリー、開幕。

声優・キャラクター
山村響、稗田寧々、M・A・O、菊池紗矢香、平田広明、堀江由衣、日高里菜、上坂すみれ、中村悠一、杉田智和、マフィア梶田、千葉繁、茅野愛衣、小松未可子、上田瞳
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ウインク敬礼があざとカワイイ

シグルドリーヴァって何?
と思って調べると、{netabare}ワルキューレ(勝利をもたらすもの)と同義って。
アニメタイトルでネタバレかい。
あの作風だから致し方ないか。{/netabare}

このアニメ要約すると。
可愛い女の子がプロペラ機に乗って、わけのわからない敵と戦う。
これだけ聞くとちょいユルだけど、{netabare}結構シビア。
人がバンバン死にます。
それに分かり易いフラグを立てつつ。{/netabare}

館山基地に集った訳アリ少女4人。
主人公のクラウは北欧出身で、死神との異名を持ちます。
あとの3人は日本人で、性格がわかりやすい。
切れやすい天才アズズ、楽天的なバカ宮古、物静かでしっかり者の園香。
私のお気に入りは、常に冷静、長い金髪をなびかせるクラウです。
周りへの気遣いを忘れない所が気持ちいいですね。

ストーリーは想像にお任せするとして、このアニメって館山観光案内ですよね。
アイキャッチとかまさにそう。
昔、館山に住んでいた身としては懐かしい感覚でした。
ちなみに、館山基地にはそう簡単には入れませんので悪しからず。
ただ、外周道路の突き当りに沖ノ島があって孤島気分に浸れます。

房総半島最南端の野島崎も登場します。
{netabare}アズズがここまで逃げてたけど、館山基地から相当の距離。
私、逃げすぎやんって突っ込んでました。
これも観光案内の一環なんでしょう。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 15

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヒコーキの心

英霊などと宣えば、左手が疼く輩に揶揄されそうなので、ここは魂、あるいは心、または“soul(ソウル)”、もっと広く、”spirit(スピリット)と表現するのが吉かもしれない。

人馬一体と言うべきか。
乗り手の、もっと言えば作り手の、さらには、名もなき整備員たちとの“対話”によって、初めて、機械は魂を宿した“body(肉体)”を獲得するのだ。

今は、ウィキという便利なツールがある。
ここは是非にも、英霊機たちの秘められた歴史に、航空史に刻み付けた爪痕に、そう、ヒコーキの心に思いを寄せてほしい。
そこには、無念の思いの中で培われた信頼と友情が、そして、たとえ一瞬であっても、我々の心に響く栄光、その輝きを見ることができるはずだ。

11月11日は第一次世界大戦の終戦記念日、リメンバランス・デー。

1915年、カナダ人の医師で詩人でもあったジョン・マックレーが、同国人兵士の死を機に書いた「イン・フランダース・フィールズ」。戦場に咲くヒナゲシの花の描写を冒頭に入れた詩は、欧州諸国で人気を得て、その後、ヒナゲシは戦闘で命を落とした兵士たちが払った犠牲を象徴するものとなった。

「サヨナラナミダ」スピラ・スピカによるエンディングテーマが素晴らしい。
武器を捨て、ケシの花を残して旅立つヒコーキたち。
そこはヴァルハラではなく、安息の地であってほしい。

第二次世界大戦、マルタ島を拠点に、地中海の航路を守った3機の剣闘士(グラディエーター)たち。

偶然の中で生まれた奇跡の英雄譚ではあるが、その3機のシーグラディエーターに付けられていた愛称が興味深い。
『Faith(信頼)』、『Hope(希望)』、『Charity(愛)』であり、最後まで生き残った一機である『Faith』が、島の戦争博物館に展示されているそうだ。
ちなみに、『Charity』とは、無償の愛、アガペーのことである。

そんな訳で、“戦翼のシグルドリーヴァ”の設定には、確かに“ヒコーキの心”が裏打ちされているはずではあるが、なぜかあまり脚本から響いてこないのである。
少し残念ではあるが、鈴木貴昭氏の愛は、確かに頂いたのである。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

言っておくが私は嫌いではない。

序盤 まぁ

中盤 お?

終盤 おお

この話は異形の生命体と戦う祝福された少女の話
ジャンルはバトル・戦闘機(擬人化ではありませんから安心して)

まず。私は嫌いじゃありません。この作品。

まず全体的な評価としては満足しています。
扱っている展開がドシリアスなくせにコメディが良い感じに入っていて飽きなかった印象です。
もちろん「コメディ抜きにしてシリアスメインでやれば」「もっと設定を練ってからにしろ」「人類の価値観冒涜しすぎでは?」という意見は認めます。実際私もそう思いました。最後よくわかりませんし、中盤が中盤だけに終わり方が解せない感じです。
しかし本作の見どころは全体的な物語ではなく、物語の進行に伴うキャラの物語です。

ここを間違えては行けないのですが、正直物語なんてどうでも良いんですよ。世界がどうなろうとどういう意図だろうと知ったこっちゃありませんし、実際どうでも良い内容でした。しかし、注目スべきはキャラ達の感情です。
物事に対してどのように感じ、どのような結論をだし、どのように行動するのかが本作の醍醐味です。おそらく。いやシリーズ構成さんが言うんだから間違いない。どうでも良いとは言ってませんが。
ともかくこれは物語を楽しむというより事象に対してキャラどのように対応するのかが重要だということです。

制作側(シリーズ構成)は「ハリウッド的なものにしたかった」と言っていますが、これはハリウッドで出来るようなものではない(本作が上)ので、本作をハリウッドと表現するのはちょっと抵抗があります。別にハリウッドを嫌っているわけではないのですけどね。

さて内容です。序盤のつかみは正直良いとは言えませんでした。異形と戦う少女アニメなんてそこらにありますし、プロペラ戦闘機にのる少女だっています。
ですので当初はそこまで期待はしてませんでした。「どうせテキトーに終わるんだろうなぁ」程度に思ってました。
しかし中盤一気に好転。結構シリアスになってきます。正確に言うなら生ぬるい事象ではなくなります。
序盤とはちょっと温度感が違うので序盤が好きな方はあまり好みじゃないかもしれませんが、まぁなんとかなります。{netabare}死人の数だけ面白くなるとは良く言ったものですね。ここで誰も死ななかったら制作側を本気で軽蔑するところでした。ただ身近で死んだのが姉御さんと昔の仲間の片方のみっていうのが。もうちょい逝ってもいいんじゃないかな。司令塔の一人くらいは殺っていいと思うんだけど。{/netabare}
終盤はまたシリアスです。私大興奮ですよ。{netabare}園香ちゃんの葛藤が好きです。ああいうのですよ!ああいうの!解決方法はイマイチ納得できませんが、敵への恐怖による使命の未遂行によって認めざるを得なくなった自分の無力に対する自責は最高ですよもう。{/netabare}
ラストの終わり方は良かったと思います。いろいろ終わっていない点があったりしますが、それを含めて本作だと思ってます
なにせ物語はついでですから。どう彼女達が成長したかがわかれば良いんです。

おじさんコメンタリーは一話みて「これはネタバレ食らうやつだな」と後回しにしました。別にネタバレはしてないのですが、純粋に本作を楽しみたいなら本編だけ全部見てからおじコメを見ることをおすすめします。他の方のレビューみていると「おっさんたちが自画自賛・言い訳しているだけ」という意見があるようですが、本作を作ったんです。それくらい良いでしょう。まぁ個人的には4話だけは一時間反省してもらいたかったですが。
本作にハマっている人はおじコメは見るべきではないです。ものすごく現実的な話を「なんの可愛げの無いおっさんやお兄さんが話しているだけ」(本人曰く)なので、作品にハマった人は不快感が大きいかもしれません。
個人的には、本作は結構面白く2020秋としては上位だと考えていますが、心酔するほどではないので、特に不快感はなかったですね。4話を除いて。というか2020秋は残念すぎる。まぁ多くの人が「本作が2020秋を下げている」といっていますが。
普通に裏のというか制作側の話も良かったですし、私の気付かなかった点も解説してくれたので非常にありがたかったです。より好きになれた気がします。

監督は徳田大貴さん。原画マンで初監督だそうです。そりゃ4話みたいなのを作るわけですね
シリーズ構成は長月達平さん。リゼロ原作者ですね。
キャラデザは横田拓己さん。波よ聞いてくれのキャラデザをされた方ですね
劇伴は小森茂生さんと百石元さん。正直おじコメでのこの二人の会話死ぬほど面白くなくて笑っちゃいました。
アニメ制作はA-1picturesさん。

作画も良かったですね。どこぞやのコトブキたちは完全に3Dだったので本作もどうせそうだろうと思ったらA-1だったんですね。なんとすべて手書き。いやぁすごい。戦闘シーンはもちろん日常シーンでも良い箇所はありました。「なぜそこをぬるぬるにした」という箇所もありましたが、まぁ作画が良いに越したことはありませんから。
opはボカロPのナユタセイジさん作詞作編曲、ナナヲアカリさん歌唱の「Higher's High」これボーカル変えればもっと売れると思うんですけどね
edはSakuさん作詞作編曲、スピラ・スピカさん歌唱の「サヨナラナミダ」これは映像もあいまってすごいですよ。というか映像がすごい。表現が天才のそれです。
声優さんはとても良かったです。特に杉田さん中村さん梶田さんの三人が良い感じでしたw四話はべつですが。

総合評価 嫌いではありません

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7
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