人見知りで高校生なTVアニメ動画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の人見知りで高校生な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月30日の時点で一番の人見知りで高校生なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

94.8 1 人見知りで高校生なアニメランキング1位
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1817)
7704人が棚に入れました
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。


声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「もてあましてるフラストレーション」の具象化 

2019.01.05記


原作未読


You've got an easy day …と直ぐ脳裏に浮かんだ方は立派な“かつての青少年”です。

前評判の高さが視聴動機。
ラノベってもう少しタイトルなんとかなりません?家族共有HDDに2018年秋期に並んだタイトル…
「青春ブタ野郎・・・」
「エロマンガ先生(地上波再放送)」
「幼女戦記(同じく地上波再放送)」
言い訳するのがたいへんなのです。


峰ヶ原高校に通う2年生、梓川咲太(CV石川界人)が目を覚まし、自分では見覚えのない一冊のノートに目を向けると、そこには信じられない事が記されていた――。
「5月6日、野生のバニーガールに出会った。」

で始まる本編。思春期特有の不安定な精神状態が引き起こす不思議な現象“思春期症候群”が引き起こすトラブルを巡り繰り広げられる青春ドラマです。
『思春期症候群』もちろん架空の現象です。クラスメイトや家族など人間関係のひび割れ、本人の内なる心の葛藤、確かに思春期にぶつかりそうな問題を引用してヘンテコな現象を仕立てあげてます。その理論的支柱役を咲太の同級生リケジョ双葉理央(CV種崎敦美)が担います。支柱といってもTHE中二感を出すための柱。「人と話すのが嫌い。性格も暗いし、中学の頃は友達もできなくて、一人でずっといた」ような子ですが、彼女の口から「ブタ野郎」と言われるとご褒美以外のなにものでもないですね。
そして先述の野生のバニーガールが本作のヒロイン桜島麻衣(CV瀬戸麻沙美)さん。「桜島麻衣の桜島に、桜島麻衣の麻衣」と自己紹介するくらい自分に自信をもってますが、けっこうな頻度で咲太に赤面したり恥じらったりする典型的!?ツンデレさん。年不相応・年相応な振る舞い、両面性ある魅力的な女子です。なにより咲太をすごい好きなのが良い。

鴨志田一原作で手堅く、数話ひとまとまりのオムニバスで進むストーリーはテンポもよく見易いです。原作1巻につき数話を使い、、、こんな感じ↓

{netabare}1-3話  第1巻「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」
4-6話  第2巻「青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない」
7-8話  第3巻「青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない」
9-10話  第4巻「青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない」
11-13話 第5巻「青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない」{/netabare}

各エピソード毎に別のヒロインを立てる仕様となっており各々これがまた魅力的です。手堅い作風はなにかしら既視感を生むようですが、ベタなものとはそんなもんでしょう。
どのエピソードも、当番ヒロインの魅力とほどよくエモい脚本で飽きません。むしろいい話ばかりなり。ED「不可思議のカルテ」を当番ヒロインが務めたりとこのへんも鉄板でありベタな演出です。
ベタについて、その昔『くりぃむ○ちゅーのたりらリラ~ン』という番組で“クイズよくあるパターン ベタの世界”という名物コーナーがありました。アンケートに基づいて作られたベタなドラマを観ながら次の展開を予想するクイズコーナーです。
そのドラマの完成度がこれまた高くて、ベタとはわかりつつ涙腺が緩む回答者多数。TVの向こう側のこちらも似たようなものでした。私の既視感を挙げるとしたらこんな感じです。


本作が好感なのは、野生のバニーガールが物語の進行上必然性があって“タイトル詐欺”になってないこと。それに咲太と麻衣のカップリングの柱に揺るぎがなく安易なハーレムになってないこと。当番ヒロインに流れることなく作太は麻衣さんが好きで、麻衣さんも埋没せずに要所で顔を出してきます。
ベタな中にも筋を通していることで、数多の類似作品より頭一つ抜けてる感がします。変態的なタイトルは置いといて、サクッと観ることができる良作です。
なんやかんやで桜島麻衣のヒロイン力の高さを満喫した全13話でした。


■余談
{netabare}お前とこのグラウンドで高校生が大声で叫ぶアニメだぞ、とモデルとなった七里ヶ浜高校出身の知人に{/netabare}

{netabare}お前とこが毎度破壊されるアニメだぞ、とグリッドマンでのモデルとなった都立井草高校出身の知人に{/netabare}

このクールは知人の出身高が相次いで登場しました。ウチの母校もそのうち出ないかしら。敷地の広さと雰囲気なら「やがて君になる」の舞台とそう変わらないと自負しとります。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ視聴

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2020.03.27
《配点を修正》+0.1 麻衣先輩が最強だから(リピート視聴後修正)

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2020.09.22追記
劇場版視聴済み。TV版を気に入った方はわりと必見だと思われる。


2019.01.05 初稿
2020.03.27 配点修正
2020.09.22 追記

投稿 : 2024/06/29
♥ : 118
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

君のせいで

「さくら荘」の鴨志田一、
CLOVERWORKS制作。

思春期症候群なる不思議な現象に、
心揺れる少年少女の青春ファンタジー。

抜群に面白いです。
美少女アニメと見せかけて、
初回は量子論の思考実験が骨子になっている。
{netabare}シュレディンガーの猫は私ですら聞く、
生きていると同時に、死んでもいる猫。
重なり合った世界、存在の話、
観測者によって、変化する世界。{/netabare}
どこかサスペンスフルで好印象です。

キャラ良し、音楽良し、構成良し。
心に傷を抱えた女の子たちの葛藤と、
咲太と麻衣の甘酸っぱいラブストーリー。
もちろんブタ野郎としても楽しめるのだ。

最終話視聴追記。
物理法則を逸脱した思春期症候群を軸に、
設定がどこか変化球な青春恋愛物語でしょう。
{netabare}七里ヶ浜の少女翔子や咲太の傷跡、
大きな謎を残したまま映画へと続いていきます。{/netabare}

見える世界は人の数だけ存在している。
世界とは「現象」そのものなのでしょう。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 113

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

何でこんな避けられそうなタイトルにしたかと思っていましたが…。(「おるすばん妹」の破壊力、原作既読でもヤバい…。劇場版も楽しみです!)

原作がシリーズを重ねていくうちに「まあ、これで良かったのかも」と思えてくる、そんなタイトルですよね。

OP主題歌で、いくつかの原作タイトルに使用されている文字の組み合わせがランダムっぽくチカチカと入れ替わって表示された上で最終的にアニメとしてのタイトル『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』となります。

ということで、ここでタイトルの使われた原作は全部アニメ化されるのかもしれません。
(↑え、マジで…!?)

アニメでは、「バニーガール先輩」以外のシリーズのヒロインも早めにわりと多く画面には出していく感じに見えます。

……と、2話まで観たところでこの後は2話くらい放送時には観られない予定なので取り急ぎ書いておきます。このアニメ化には期待しています!

2018.10.26追記:
第3話目まで視聴完了。原作でいうと1巻目の終わりだったのと話数から考えると、原作1巻に対して3話のペースで1クール=原作4巻分のアニメ化でしょうか。

劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』のアナウンスもありましたね。こちらも楽しみです。

2018.10.29追記:
劇場版のタイトルと円盤の収録話数も踏まえて、おそらく下記のようなシリーズ構成になるっぽいです。

※話数が進んだので対応する原作の全タイトルをを記載
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない: 1~3話(先輩:桜島麻衣)
青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない: 4~6話(後輩:古賀朋絵)
青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない: 7~8話(ウィッチ:双葉理央)
青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない: 9~10話
青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない: 11~13話

なお、劇場版『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』は原作シリーズ6、7作目の内容になることは公式にアナウンスされていますね。原作は以降も続いていますが内容的にもここでひと区切りという感じなので、シリーズ構成的には妥当だと思います。

2018.12.10追記:
第9、10話でシスコンアイドル編終了。づっきー(広川卯月(ひろかわ うづき))役に雨宮天さんがキャスティングされてました。

公開予定の劇場版以降がさらにアニメ化された場合、そこそこ重要なサブキャラになるはずなのであんまりいい加減なキャスティングはできないとは思いましたが、天ちゃんでしたか…。

残る「おるすばん妹」編は原作でもかなり好きなエピソードなので、楽しみです!

2018.12.23追記:
原作既読であの展開を知っていてももヤバかった、12話ラストのシーン。視聴者(読者)も、ここまで時を積み重ねてあのキャラクターへの愛着が生まれていますからね。

思春期症候群的なエピソードは抑え気味でも、原作の『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』は、読んでて終盤はけっこう泣きそうになってました。

…ということで、最終回を待て(笑)!

2018.12.30追記:
第13話(最終回)まで視聴終了。これまた本編からシームレスに劇場版の予告があったのですが、この作品については劇場版まで込みのシリーズ構成だったと思うので、まあこれもアリだな。モハメド・アリだ。(邪神ちゃん並感)

咲太くんは高校生としてはかなり大人で良い人なんですけど、その咲太くんも麻衣さんの助け、支えがないと誰も救えないんですよ。そして翔子さんも…。

原作通りなら劇場版で翔子さんの正体について衝撃の事実が明らかになりますので、こちらについても乞う、ご期待!

しかし、1クールで良くここまでアニメ化しましたね。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 100

72.0 2 人見知りで高校生なアニメランキング2位
ひなこのーと(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (519)
2228人が棚に入れました
桜木ひな子は人前に出るとかかしのようにかたまってしまう女の子。
動物に好かれるため、田舎では本当にかかしとして働いていた彼女だったが、口下手で人と話すことが苦手な自分を変えるため、憧れの演劇部がある藤宮高校への進学を決意する。
田舎から出て、下宿先であるひととせ荘にやってきたひな子が出会ったのは少し変わっているけれど、とっても可愛い住人たち。
同級生のくいなや一つ上の先輩にあたる真雪に、演劇部に入るために上京してきたことを伝えると、彼女たちから返ってきたのは演劇部が去年で廃部になったという話で……。

声優・キャラクター
M・A・O、富田美憂、小倉唯、東城日沙子、高野麻里佳、吉田有里

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

視聴2週遅れ(笑)→1週遅れまで立て直した!→…から一気に視聴モチベーションupの6話!

ヤバい(笑)。←別にヤバくない。誰も「観てくれ」とか頼んでない…。

主人公のひなこがコミュニケーション不全過ぎて、ちょっとついていけなくなりつつある今日この頃。

いくら田舎に住んでいた+引っ込み思案とか言われても、物語の主人公としてあれはないです。ビジュアルのカワイさで許されるレベルを凌駕していると思います…。

いや、OPだけは気に入りましたけど。あのOPは完成度がかなり高いですね!
(以上、個人の感想です。好きな人には、ごめんなさい…。)

2017.5.14追記:
2話分を1.3倍再生で観て最新話だけ未視聴の状況まで立て直しましたが、別にそこまで頑張って観るほどのアニメじゃないですよね…。

2017.5.17追記:
以下の話ですが掌を反すようですみません、と先に謝っておきます。
(特に、ネガティブ評価にサンキューをくださった方、ごめんなさい。)

5話も1.3倍再生で消化したらちゃんと演劇をやるようなので、最新話の第6話はちゃんと等倍再生で観ました。

プロンプターやれる鳥とかストーリーそのものに現実味のない部分は多々あるのですけれども、「舞台演劇をやっている場面」として見ると演出になかなかの見どころがあった6話でした。

そこで改めてOP/本編/EDという流れで振り返ってみると、OP→本編→EDもかなりちゃんと「演劇」を意図したものになっているのですね。なんか「わかっている人が作っている」感が見えてきたので、今後も本編に演劇らしさが増えてくれば普通に最終話まで視聴できるかも。

いや、6話の演出担当がたまたまそうなのかもしれないですけど…。
とりあえず物語とキャラの評価は3.5に戻しておきます。

2016.6.26追記:
当初は危ぶまれましたが、無事に完走。

結局日常系に戻った感じはありますが、視聴モチベーションが回復したおかげでキャラ設定にも好感度が持てるようになり、最終話まで観ることができました。

ただ喫茶ひととせや古本屋、そしてひととせ荘としての家賃収入を考えても、「劇団ひととせ」の特に舞台衣装に関する資金力は謎のまま終わりました(笑)。

まあ、この辺りの話はラブライブ!とかもファンタジーめいているのであまり気にしないことにします。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 38

こた さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

全部真剣に観ると冗長になってしまうと思われ

ダイジェストで視聴したら丁度いいです。
一応全部観ました。自分自身はというと、とくに苦にならず観れてしまうので焦りました(^^;(いつまでもこののんびりとほわほわした空間に浸ってしまう…ってな感じでw)
OPとED両方とっても良いんで好きになりました。
キャラクターの可愛さを愛でるのがメインだと思いますが、毎回楽しめる要素はありましたし個人的にはかなりおすすめしたいところです!

タグに「ドロップアウト」が入っていますが、たしかにガヴリールがいましたね(笑)

投稿 : 2024/06/29
♥ : 36

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

あ・い・う・え・お・あぉ

昨年度からのこの美、ステラの魔法、うらら迷路帖等笑いの無い日常萌え系は合わないと思ってたので期待値0

だったのに…あれ~これはストレス無く見てしまう。

主人公の桜木ひなこ、あがり性でまったりした性格で緊張するとカカシになる設定が親しみわくのが見易さにつながってる感じかな。

実は頑張り屋さんでスタイル&歌が上手いという隠された演劇スキル高いのでこれから視聴に興味のわく所です。

OP.EDは曲がどうのと言うより可愛いので中毒性があります。

視聴完了
今期では一番の癒し枠、話自体はたいした事も無いのでボーッと見て癒される感じです。

ヒロインのひなちゃんと大家さんがさりげなく巨乳だ(笑)

投稿 : 2024/06/29
♥ : 30

76.2 3 人見知りで高校生なアニメランキング3位
ヤマノススメ サードシーズン(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (386)
1476人が棚に入れました
この夏、あおいが、ひなたが、かえでが、ここなが、そしてほのかがTVアニメに帰ってくる!
そして新しい友達との出会いも……。
今度はどの山に登ろうかな?

声優・キャラクター
井口裕香、阿澄佳奈、日笠陽子、小倉唯、東山奈央、牧野由依、儀武ゆう子、七瀬彩夏、高尾奏音、山本亜衣
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

それぞれのディスタンス

アニメーション制作:エイトビット
監督・音響演出・シリーズ構成:山本裕介、脚本:ふでやすかずゆき
キャラクターデザイン・総作画監督:松田祐輔、原作:しろ

雪村あおいと倉上ひなたという幼馴染が、
高校生になって再会し、ふたりが中心になって
仲間をつくりながら登山を楽しむ物語のサードシーズン。

ファーストシーズンとセカンドシーズンでは、
登山とはどういうものか、必要な道具は何か、
関東近郊の山はどういうところがあるのかなど、
初心者に対する登山の指南的な内容の濃い作品だったが、
今回はキャラクターたちの物語や心情に重きを置いた
ストーリーになっている。

サードシーズン全体の中心になったのは、
あおいとひなたの関係性の変化だ。
明るくて行動的なひなたと、引っ込み思案で
編み物が得意なあおいという正反対の性格のふたりが、
それぞれに成長していく物語となっている。

あおいはコミュ障といえる性格で、ひなたといるとき以外は、
ひとりでいることが多く、体力もない。
ひなたは、外交的でどんな人ともすぐに仲良くなれる性格。
いつもあおいを連れ回して、一緒に遊んでいる。

そんなふたりの関係性だが、永遠に同じというわけにはいかない。
あおいは、ひなたに頼っていることを自覚しており、
いつかそんな自分を変えたいと思っている。
ひなたがいなくても思い切って友達と出かけたり、
バイトを始めたりして、次第にほかの人からも
認められる存在へとなっていく。
それを陰で見つめていたひなたは、
表面上は何ともないように装いつつも
内心では面白くない気分になる。
あおいが自分がいなくても楽しんでいる世界を
認めたくない気持ちにとらわれてしまうのだ。

いわばこれは親離れ、子離れという感覚に近い。
しかし、友人同士は親子ではない。
このような原因によって友人関係が
失われてしまうことがあるという話は聞いたことがある。
特に女性同士の友人関係に多いように感じる。
どこに行くにもいつも一緒の仲良しな関係であった場合、
何かがきっかけで完全に離れてしまうことがある。

私は今回の話を観ていて、
『響け!ユーフォニアム』のスピンオフ小説である
『立華高校マーチングバンドへようこそ』を思い出した。
吹奏楽部内において、主人公の佐々木梓と
友人の名瀬あみかとの極端ともいえる依存関係が
執拗に描かれるのだが、あるときに依存している名瀬あみかが
佐々木梓から少し距離を置いて、自分の頑張りで
部活に取り組もうとしたとき、佐々木梓は冷たく突き放し、
関係性を断ってしまおうとする。
その様子を見て同じ部活の女子は、佐々木梓に「病気」だと言い放つ。
傍目には依存されている側の人間が、
実は相手に頼られて優位に立つという心情的な部分で
頼ってくる相手により深く依存しているという形があるのだという。
これは『響けユーフォニアム』の映画『リズと青い鳥』の
傘木希美と鎧塚みぞれでも同じような依存関係を描いている。
作者にとっては女子の友人関係のテーマのひとつで、
よくある構図なのだろう。

ヤマノススメ サードシーズンにおいては、
{netabare}ひなたとあおいの関係性がそこまで深く描かれたわけではなく、
すれ違いの連続とあおいの変化に
ひなたが付いていけないという展開だったが、
結局、相互依存の関係性が変化したときに
お互いが気持ちを理解し、より友情が深まっていく
というのは、なかなか面白かった。 {/netabare}
この作品でそういうものを観たいわけではない
と感じた人が多かったのも確かだろうが、
個人的には興味深いエピソードだった。
(2018年10月13日初投稿)

投稿 : 2024/06/29
♥ : 65
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

山登りを楽しむためには

この物語は、山登りの楽しさや友達の大切さなどを教えてくれます。

そして、サードシーズンでは、あおいのさらに成長した様子を見ることができます。

今まであおいは、クラスではひなたしか話し相手がいませんでした。
でも、他の友達とも話ができるようになり、しかも一緒に遊びに行くようになりました。
それにバイト先では、どれを選ぶか迷っているお客様にお勧め商品を説明したり、小さな子に優しくしてあげたりと、しっかりした店員さんに成長しています。

あおいの成長をみるたびに、私は嬉しくなります。
おそらく、それはひなたも同じ気持ちでしょう。

但し、ひなたは、あおいの成長を嬉しく感じるだけでなく、寂しくも感じているのでしょう。
今までは、ひなたがいなければ何もできなかったのに、ひなた無しでもできるようになったこと。

特にケーキ屋さんの中での人間関係は、ひなたが知らない世界です。
だから、つい、お土産を渡すのをためらってしまいました。

そして、行き違いが積み重なり…、だんだんと二人の間に溝ができていく。
これはひなたが悪いですね。
世の中には子離れできない親がいますが、
今のひなたは、まさにそれです。

あおいの成長を素直に認め、あおいをほめてあげるべきです。一緒に喜ぶべきです。

山登りの楽しさは、一緒に登る人との信頼関係で決まります。
一緒に登る人と仲たがいをしていると、山登りの時間は苦痛の時間になってしまいます。
山頂から見る景色も、色あせた味気ないものになります。
私も過去、そんなことがありました。

だから、山に登る前には、友達とは必ず仲直りしましょう(^_^;)
信頼できる友達と一緒に見た山頂からの景色は、すごく美しく、一生記憶に残ります。

{netabare}
あおいとひなた、元のように仲良くなって良かったです(^_^)
やはり、あの二人が仲良くないと、この物語は始まりません。
だって、あおいにとってひなたは、他の人とは違って心の中の大切な場所にいつもいるのだから。
{/netabare}


最後に、
筑波山は夜景も美しいですが、昼間に山頂から見る景色はもっと美しいです。
360度見渡せるのではないかと思えるほどの絶景でした。
日本百名山のひとつですが、低い山なので、初心者でも登れます。

体力がない方はケーブルカーでも登ることができますので、
ぜひ、一度登ってください。(^_^)/

投稿 : 2024/06/29
♥ : 55

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

山はあんまり勧めてない3期目(笑)

漫画雑誌「コミック アース・スター」に連載のマンガが原作のアニメ作品(3期目)です。(原作は未読)

2期目がそうでもなかったのに対して、3期目は1期目・2期目を先に観ておくことをかなり強く推奨する内容です。ということで、以下のレビューは1、2期目を観ている前提で書きます。

OP/EDをキャストが歌っているのは従来通りで、OP主題歌「地平線ストライド」の背景アニメ(特に前半部分のデフォルメキャラによる登山シーン)が1、2期目の振り返りになっているあたり、もう新規の視聴者獲得は目指していないのかなと感じますね。

まず放送フォーマットとしては2期目と同様に15分枠で、ただし2期目が2クールあったのに対して3期目は1クールになっています。

『ヤマノススメ』(1期目: 5分枠)は久しぶりに高校で再会したひなたがインドア派のあおいに登山(ハイキングレベル)を勧める内容、2nd シーズン(2期目)は山登りにはまり楓さんやここなちゃんとも交友を深めつつ難易度の高い登山を目指したりあおいとひなたのかつての約束の地を目指したりするやはり「ヤマノススメ」のタイトルにふさわしい内容でした。

そしてこの3期目なのですが、2期目であおいの弱点として発覚した体力面での強化に取り組む一方で、山登りの費用面での問題を解決するためのアルバイト先の洋菓子店での人間関係や、ひなたを通じて打ち解けたクラスメイトあるいは2期目のエピソードで出会いを果たしながらも普段は離れた群馬県高崎市に住むほのかちゃんなどとの交友関係の広がりによって、山登りとは直接関係がないエピソードが1、2期目とは比較にならないほどたくさん発生していました。

ということで決して山登りをしなくなったりはしないものの、より「日常系」な側面が強化されたストーリーになりましたね。

結果としてアウトドア面での「あるある」描写が減ったので、この点に不満を持つ向きは多くいらしたのではないでしょうか。これは良し悪しというよりは視聴者の嗜好の問題のように思われますが、個人的には「あり」でした。

4期目以降があったとして、富士登頂再チャレンジを見据えつつやはり日常描写は多くなっていくのではないでしょうか。4期目が実現すればたぶん私は視聴すると思います。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 53

72.5 4 人見知りで高校生なアニメランキング4位
好きっていいなよ。(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1134)
5554人が棚に入れました
16年間、彼氏も友達も作らずに生きてきて、周りからは暗いやつと思われている、橘(たちばな)めい。ある日、ひょんな誤解から学校一のモテ男・黒沢大和(くろさわやまと)にケガをさせてしまうが、なぜか大和はめいを気に入って一方的に友達宣言、むりやりケータイ番号を押しつける。めいがストーカーにつきまとわれた時、呼んだらすぐにきてくれた大和は、めいを守るためとキスまでしてきて……!?

声優・キャラクター
茅野愛衣、種田梨沙、櫻井孝宏、島﨑信長、内山夕実、寿美菜子、前野智昭
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

<最終回まで視聴完了> なんだんねんw

いろんな意味で、少女マンガの王道だったかもだね。
誰かの嫉妬から嫌がらせを受けたりして傷ついたり、
ありもしない噂流されたら本人に確認する前に信じちゃったり、
そういう人間くさい愚かな部分を描きつつ、恋を実らせ育んでいく2人。

やきもきしたり、じれったかったり、イラッときたりしながら
最後まで観たわけだけれど、う~ん・・笑っちゃったな。

期待しすぎてしまったのかな。もう少し感動が欲しかったんだと思う。
なぜそこでそう思う・・?ってことがあまりに多くて
それは、めいにも大和にもすごく感じた。
{netabare}
しかも、めいと大和の間に会話はあまりないようで、
お互いがもっといろんなことを何でも話し合ってる仲だったら
こんなことにならないのに、ってことが多かった気がする。
付き合いが浅いからこそ、たくさん話をすべきだし
それがないから、すごく好きなのに信頼関係が浅いってことに
なってしまうんだろうね。
{/netabare}
でも、愛子やあさみっち達のようにいろんなカップルがいるわけで
その2人だけのカラーみたいなものは確かにあるし、
めいと大和も、これまでの経験と教訓を生かしながら
今後はもっともっと会話に花を咲かせたり、信頼関係を深めていくのかも。
そう思わせてくれる可愛く初々しいい話ではあった。

ちなみに、愛子やカイがいてくれたから成り立ってたし
この2人がとても魅力ある人物で、けっこうお気に入りだった。

展開的には前回(12話)のほうがよほど最終回にふさわしい内容で
盛り上がれたような気がするなぁ・・

リアルだなとは思うのだけれど、せっかくのアニメ作品だし
もう少し見せ場が欲しかったのは正直なところ。
それでも、作画は毎回美しかった。
背景がきめ細かく、隅々まできれいに描かれていて
つい見落としそうな小道具や部屋のインテリアや
置いてあるものなんかで、キャラ設定もわかりやすかったし、
そういう行き届いた想いが伝わってくるのは嬉しかった。

それに表情の微妙な変化なんかも細かくて。
あと、OPに岡崎律子の歌が起用されていたことも嬉しかった!
彼女のやさしい歌声とメロディーはとてもピッタリだったと思う。

一応、原作が手元にあるのでこれから読んでみるつもり。
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<8話の感想>

モテるからって恋愛上手なわけじゃない。
大和は確かに八方美人なところ、あるよね。
誰にでも優しくしてしまうのは、中学時代・・苛められないよう
表面を取り繕ってた時から変わってないんだなぁ。
嫌われたくない思いと、女の子は大事にしたいって思いは
わかるけれど、目先だけで動いてしまうんだろうなぁ。
あとは実際、恋愛経験が少ないから気が付かなさ過ぎてるだけ。
でも本気で好きな子がいるなら、その子を不安にさせちゃダメだよね。
めいみたいな子と出逢ったことで、これから彼もわかっていくんじゃないかな。
めいも大和と出逢って、自分の気持ちを表現するにはって悩みながら
どんどん変わっていってるしね。
新キャラの男の子、大和を昔から知ってるような感じだったし
今後どう絡んでくるのか楽しみ。
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<7話の感想>

読モのめぐちゃんは、自分に正直な子。
しっかりしたところもあって決して悪い女の子ではない。
愛子はけっこう冷静に観察しているけど、情に厚い姉御肌。
{netabare}
デリカシーないのか?と思ったあさみっちも、実はちゃんと気づいてた。
大和は、心変わりや裏切りなどしてないし、
めいには誠実なんだけど彼女の本音までは見抜けなかったかもだね。
ずっとメールを待っていためいが、大和からのメールに
「遅かったね」と打ちそうになったのを「おつかれさま」に
変えた気持ちが痛いほどわかる。
{/netabare}
でも、やっぱり気持ちは伝えないと伝わらない。
お互いが本音に気づいてあげられるほどの関係じゃないから、なおさら。
嫌な噂を耳にして、不安が疑惑に変わってしまったり
理解してるつもりで本音を隠し、いい子ちゃんぶってしまう・・
誰にでもよくあることかもしれない。
でもそのままにしておくと、気づかないうちにどんどん歯車がズレていく。
いつのまにか離れてしまってた、なんてことがないように
大切なその自分の想いをまずは信じて、勇気出すしかないのだよね。
{netabare}
愛子やあさみっちに気持ちを打ち明けためい、一歩前進できて良かった。
大和を想う気持ちの分だけ、少しずつ髪が伸びていっているめい。
気持ちをわかってくれる友達もできて、ますます変化が楽しみ。
{/netabare}

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<6話の感想>

ふたりで下校中の夕焼け空を一直線に横切る飛行機雲が、
一途な思いを揶揄しているように見えた。
でも、めいが久しぶりに1人で下校したときの夕焼け空は
どこか淋しげに映った。
だけど彼女は、今まで恋をした経験も友人もいなかったわけで
大和に対しても好意は持ちつつ、まだ自分を見失うほどの情熱には
発展していない段階なのだよね。
大和や他の登場人物の言動によって、自分の気持ちに少しずつ気づいたり
相手のことを信じれるようになったり、全部まだこれからって状態。
そんな中、大和の気持ちが今のところ揺らがずにいてくれてるのが
せめてもの救いだし、安心して観ていられる。
1クールなのかな?だとしたらそんなに話も入り組めないから
めいが今後、心乱されながらも大和と信頼関係を築いて
ほんとうに「好き」って言えるまでを描くのかもしれないね。
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<5話の感想>

猫を通してさらに距離が縮まっていく流れがいい感じ。
生真面目で優しい、めいのキャラがとてもよく表現された回だった。
そして、大和のちょっとだけ生意気な妹の繊細な気持ちが
いろいろな言動に表れていて、思わず抱きしめたくなった。
オーブン電子レンジからケーキを出すあの後姿が、めちゃ可愛い!
子供の頃の自分と重なる想いやエピソードもあって切なくなったけど
彼女には めいがいてくれて良かった。
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<4話の感想>

大和の友だちである早川君、音立てて汚い食べ方(苦笑)
イヤ~な奴の描き方がすごくわかりやすいよね。
それぞれの人物の細かな表情の変化、しぐさ、目線、指先。
そういう演出がとても良いと思う。
場面によっては、こっぱずかしくて赤面しそうなんだけど
それは、そのピュアさが今の僕に無くなりつつあるからなのかな。
大和とめいの信頼関係が少しずつ少しずつ深まっていくのは
心地良いし、素直に応援したくなる。
毎回OP聴いてるだけで泣きそうになるんでホント反則だぁw
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<3話の感想>

この作品、OPがものすごく好きだけれどEDもいいな♪
歌だけでなく、あの紫陽花色のイラストの数々がすごく好きだ。

人には多少なりとも心の傷があったり
罪悪感や劣等感を持ちながら前へ進んでいるよね。
そんな自分の心のうちを大切な人に打ち明けることで
お互いの距離を縮めたり、理解したり、しようとしたり。
大人ならさらっと流してしまうことでも、彼らは高校生。
ひたむきさ、みたいなものが伝わってきて
大和やめいはもちろんだけれど、波乱因子になりそうな愛子のことも、
ちょっと憎めないものを感じた。
それにしても、大和モテすぎだろww
まぁ、実際ああいう人いたけどね(笑)
{netabare}
チャラいようで実は、めいを好きになった理由がちゃんとあったってことが
今回は言いたかったみたいだね。
{/netabare}
-------------------------------------
<2話の感想>
{netabare}
中西くんが意外にいい奴で、初々しくも想いをはっきり伝えてるところ
なんかけっこう好感持てた。
あさみっち、ライバルになるのかと思ったら、
いいお友達になれそうだしホッとした~
にしても、あのチュー攻めは観ててニヤケながら複雑というかw
思わず顔がほてったww いったいどんな展開が待ってるやら。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/29
♥ : 63

♪せもぽぬめ♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

やっぱ青春いいねぇ~(* ̄▽ ̄*)ノ"

~あらすじ~
高校生の橘めい(ヒロイン)は、人を信じることができず、
いつも高校生活を1人で過ごしていた。
そんな時、黒沢大和に出会いそこから恋が始まる。

~感想~
キスがめっちゃ多いですねぇ~(*´∇`*)

「最初は少女漫画なんてこんなもんか!」

途中から共感できて面白かったです。

でも、キスが多すぎてトキメくシーンが薄れていまいました。。。

しかし、話としては面白いので、是非、見てくださいm( ̄ー ̄)m

投稿 : 2024/06/29
♥ : 36
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

悩み傷つき、愛しくて切なくて、後ろ向きになったり、前向きになったり

原作未読。全13話

ずーと友達がいない主人公 橘 めいにモテモテでカッコいい 黒沢 大和と出会いつきあうところからお話がはじまります。

みんなそれぞれ心の傷が追っているシーンがあって、キャラに感情移入しますね。

どう人に接していいか分からないめいが可愛いですね。

携帯のメールを打ち変えているところなんか、心情が出ていて細かいです。

愛子ちゃんカッコいいですね~同学年とは思えない言動ですw

となりの怪物くんと同じクールにあったんですね~
怪物くんも面白かったですが、どこか浮世離れした感じがしました。
こちらの方が心情がよく表現されていて、等身大に近い感じがしましたね。
{netabare}(もちろん、すごいイケメンやアイドルなどはなかなかいませんがw){/netabare}

キャラの動きやしぐさの描写が好きでしたね^^

めいが少しずつ言葉や雰囲気が可愛くなってくるところもとっても素敵でした。

心がキューとなり心が暖まるいい作品でした。学園もの恋愛ものが好きな方、オススメです。

OP 儚くてやわらかい感じの曲です。
ED スネオヘアーが歌ってます。やさしい曲ですね。12話の曲もお話と合っていて良い曲でした。

12話がどう考えても最終話のような感じでした。それだけ完成度が高いお話でしたね。13話はどちらかというとDVD特典みたいな感じです^^

次回予告のめいとねこが可愛かったですね~

投稿 : 2024/06/29
♥ : 36

69.8 5 人見知りで高校生なアニメランキング5位
風夏(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (427)
2131人が棚に入れました
両親がアメリカへ行くことになり、姉妹と一緒に暮らすため東京の高校へ転校生てきた榛名優。
内気で人付き合いが苦手な彼のコミュニケーションツールは、もっぱらツイッターでのやりとりがメイフィールド。
引っ越してきた街を散策していた優は、ツイッターのチェック中に目の前に現れた少女、秋月風夏とぶつかってしまい……。

内気で人付き合いが苦手な榛名優と、不思議な魅力を持つ少女、秋月風夏。
2人の前に現れる優の幼馴染、氷無小雪。

音楽が紡ぎ出す新たなラブストーリーが今、始まる――。

声優・キャラクター
Lynn、早見沙織、小林裕介、小松未可子、斉藤壮馬、興津和幸、高橋美佳子、大西沙織、本渡楓、日笠陽子、沼倉愛美、三橋加奈子、中村太亮

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「バンド×ラブコメ」は実は王道…?

同タイトルの少年マンガ原作。私は『君のいる街』までの瀬尾公治原作長編は読んでいますが、『風夏』は原作のほんの序盤しか読んでいませんので初の(事実上の)原作未読作品となります。

主人公が読者をイライラさせることでは定評のある(?)瀬尾公治先生ですが、今回もその流れは変わらない模様。じゃあそんなマンガ作品が嫌いかというと、意外と瀬尾公治作品は嫌いじゃありません。

瀬尾公治作品の主人公の性格は基本ダメなんですけど、基本的な針路が定まるとラブコメ的な紆余曲折はさておき、『涼風』の大和くんにしろ『君のいる街』の青大(はると)くんにしろ、職業的には意外と大成しています。

つまり、意外なことかもしれませんが才能面での凡人主人公はいないのです。まあ、本作の優くんについては良くわかりませんが、短期間の練習であれだけベースを弾けたらやはり凡人ではあり得ない気がします。

私は多少性格がアレでも「才能にロマンを感じる」タイプです。なので、瀬尾公治作品はそんなに相性は悪くないんだと思います。

…それはそれとしてタイトルにある「バンド×ラブコメ」ですが、マンガ作品では意外とたくさんある題材(とはいえ、たぶん少女マンガの方により多い)だと思います。

バンド文化というのが男女混ざっていてもわりと違和感がなかったり、けっこう簡単に別れたりくっついたりといったあたりでラブコメと相性が良いからじゃないかと思うのですが、そのあたりがちゃんと描かれていれば私は意外と付いていける人なので、本作には過度な期待を持たずそれでもウォッチしようと思います。

2017.3.26追記: 視聴を終わって
終盤3話ばかり、アニメでのオリジナル展開だったようです。賛否両論あるでしょうが、「わかりやすいラブコメアニメ」と思うのであれば、改変はアリではないかと思います。ただ、原作の展開が好きだという人には極めて評判が悪いんでしょうね。

バンド楽曲もなかなか良かったですし、「深みのある話」にはならなかったでしょうが、原作に思い入れのない私は満足して視聴を終えました。

あ、沙羅先輩が不憫キャラでしたが実は「優さんに一途」で個人的には報われて欲しいキャラです。まあ、原作的にも無理でしょうけど…。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

週刊「少年」マガジンに連載中の、「恋愛」ストーリーです

「WHITE ALBUM2」「NANA」などが好きな方は合うかもしれません♪

ちなみに私は、「涼風」は未視聴なんで、そこを踏まえてのレビューはできないっす。

また、原作は「読んでる」というより、「知ってる」程度(たまに立ち読みでパラパラ~)で、別にファンではないです。

《以下ネタバレ》

【各話感想】
{netabare}
1話目
恋愛モノです。古典的な感じが逆に新鮮。風夏は、ボーイッシュで積極的、最近のラブコメだと減ってきたヒロインですね。

2話目
う~ん、なんか思いっきりドロドロにさせようとしてるな~。ダブルヒロインか。あまり好きではないんですけどね。

3話目
足つったくらいで沈むか? なのに、気を失った男一人担いで岸まで泳ぐ体力ってw 展開が少女漫画みたい。

4話目
Twitterやら裏垢やら普通に出てくるのに、時代を感じるな(汗) ヘッジホックス? 大ファンなら気づこうや(苦笑) う~ん、ベースのことといい、「アニメだから」で全て許されると思うなよ(笑)

5話目
楽器って、バンドって、そんなに甘いもんなのかい? 沙羅先輩、急にキャラが変わった(笑) なんだ、良い人なんかい(笑) なんだ? 天才か? そんなすぐに形になるもんかい?

6話目
おいおい、家族(父)との別れより、好きな人との別れが辛いのかい(苦笑) ダブルヒロインがダブルで男前なのね(笑) デリカシーの無さ、ハンパないな
w 小雪、健気(涙) アイドルが銭湯に入るのに気を使う細やかさは良い。サービス回w

7話目
まあ、プロ意識の欠如としか言えないが。ベッキー及び矢口にも見せてやりたい(笑) お~、なかなか良い展開。今のところ小雪派だな、アニメではどうせ風夏に負けるんだろうけどw

8話目
う~ん、小雪の軽率さが、なんかウザく感じたな~。なんか、バンドリとカブる展開(笑) この時点では、少し風夏派。話数を重ねるごとに、ヒロインの好感度が入れ替わるのは、ダブルヒロインの王道ですね。あと、優の中途半端な優しさも腹立ってきた(笑)

9話目
優君、コウモリ君ですな~。まあ、優君的には小雪を励ましたかったんだよね。

10話目
原作組にとっては、衝撃の展開。さあ、どう帰着させる?

11話目
優の根性のなさに、イライラするわ! だったらハナから小雪に優しくするな、と。普通に小雪とバンド結成した方が幸せだと思うが……。メンバー骨折中に新メンバー誘うとか、マジ、ゲスバンドw

12話目
いや、ダメでしょう。バンドに戻っちゃ。ソロデビューに向かって、すでに色んな大人が動いてると思うんだけど。バンドのメンバーが怒るとか怒らないとか、そんなレベルじゃなく。(EDでバンドのデビュー決まりましたが、だったら最初からそれで良いやん、と)
{/netabare}

【視聴終了】
{netabare}
漫画にするときにトップレベルの難しさがあるのに、音楽モノがあると思います。当然、音は漫画に描けないからです。

その点、アニメは(声優さんのレベルの劇的な進化もあり)得意なジャンルですね。でも、原作ファンからすればハードルが上がるわけで、その想像を越えていかなければならない難しさもありますね。

肝心の音楽、ですが、これはLynnさんや早見沙織さんの歌唱力もあり、なかなかの出来に。これに関して「は」、原作ファンも満足では?

た、だ、し。ストーリーに関しては別。詳しくは下記の原作ネタバレに書いたけど、あり得ないと思いました。これ、絶対に2期できないでしょ?

特に後半は、各キャラの勝手さに腹がたちました。特に優。大事な時にはなにもしないくせに、タイミング逃してから自分勝手に動くとか、小雪に対する、自分勝手な対応とか。

それに、サラ先輩や真琴はまだ良いとして、那智先輩はバンドに戻っちゃダメでしょ。陸上の特待生なのに、バンドやるとか条件によってはoutだし。もしこれで音楽に集中する(陸上部辞める)なら、高校のコーチの顔も潰すことになるよ。その後、後輩たちもその大学にとってもらえなくなるし。我が儘が過ぎると思います(この点は、私自身が剣道で大学にいっている関係もあり、厳しい評価です。特待生だから競技以外は何もするな、なんてわけではないですが、息抜きレベルではないのなら別です。両方本気でやるのなら、多分、二足のわらじで出来るほど甘くないと思います、陸上も音楽も。なんか、陸上や音楽を軽く扱っている気がして、門外漢ながら不愉快でした)。

うん、やっぱり全体を通し、音楽を馬鹿にして(軽く扱って)いる感じがしました(まあ、音楽アニメではなく、恋愛アニメだけどね)。

最後、風夏がバンドに戻ってくるのは予定調和だけど、それってかなり沢山の大人に迷惑かけてない? 違約金とかあるんじゃない?

アニメに合わせて原作を変えるのが全て悪だとは思いませんが、程度があると思います。自分的にはこの作品はoutです。アニオリ展開入ってから、明らかにキャラがぶれているというか、無理があると感じましたし、作品の根幹を変えていますからね。

まあ、原作で悲しい思いをしていたファンにとっては、救いのあるラストとも言えるのでしょうが。
{/netabare}

【総評】
ラブコメというよりは、わりと真剣な恋愛アニメ。ただし、あくまでターゲットは中学生の男子って感じです。良く言えば純粋でストレートな恋愛感情と表現、ストーリー。悪く言えば、深みや苦味の点で物足りなさを感じます。

まあ、現在進行形で少年の方と、今でも少年の心を持ち続けられている大人の方にはオススメできるっすね♪ ⬅「これはあくまで、アニメ限定の感想です」

【余談(成増懐かしいな♪)】
{netabare}
成増、懐かしいな~。東武東上線ですね。学生時代に友達が住んでいて、よく行ったな~。成増を自信満々で東京って言い切るところが、素敵♪ (東京に詳しくない方もいると思うけど)成増は埼玉と東京の県境にある駅です。東京都民の中にも、埼玉だと思っている人も多いのでは?(失礼)w ちなみに、モスバーガー発祥の地で、1号店があったりします。石橋貴明さんの出身地としても有名ですね。あと、昔駅前のスポーツジムに行ったら、北島康介さんが来ていました(マジ)。あとは、特にな~んの特徴もない、極めて平凡で素敵な街です♪
{/netabare}

【余談2 原作ネタバレにつき、視聴注意】
{netabare}
このアニメ、原作のネタバレして観るかどうかで、味わい方が180度違うと思います。原作では{netabare}メインヒロインと思われていた秋月風夏が、10話の交通事故で死ぬ{/netabare}という衝撃の展開です。それを知った上でこのアニメを観ると、{netabare}1話からの全てが切なく、尊く、眩しく{/netabare}なります。そこら辺、描こうと思えば間違いなく2期前提になりますから、アニメでは仕方ないのかもしれない。でも、ここまで大きく変えてしまうと、2期は100%できない。だとすると、じゃあなぜこの漫画をアニメ化したの? と思ってしまう。まあ、2期を完全オリジナル展開でやる気概があるなら、後日、謝りますw{/netabare}

【追記 原作ネタバレ2】
{netabare}
さて、風夏が生きてることが賛否を呼んでいますが、他の方のレビューを拝見し、この展開を「原作者サイド」から要望したことを知り、「それならアリかな」とも思いました。まあ、アニメで亡くなったヒロインを、どんなカタチであれ生かしてあげたいっていう、ファンや原作者の心理も分かります(なので、評価を+1しました)。

つまりこの作品は、一種のアナザーワールドなんですね。

ふと思ったのは、第10話の改変は、尺的に視聴者が「悲しい気持ち」のまま終わるのを防ぐためなんだろうけど、アニメで完結させる時、第10話の交通事故のシーンを1話にもってきて(風夏がなくなるバージョン)、その後、バンド再結成までを魅せられれば、2期にも繋がったし、悲恋の物語として、ちゃんと成立できていたんじゃないかなぁ、と。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/29
♥ : 36

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

夏の風のような女の子と白い雪のような女の子と普通の男の子の恋愛模様…バンドもあるよ

個人的にこの作者の作品が苦手です。涼風にしても君町にしても、読み終わった後のモヤモヤ感がスゴいことになります。
この作者の描き方が合わないのでしょうね。
・ヒロインはきれいなショートの子ときれいなロングの子が極端な性格で現れる。
・最初は明るい感じで「ラブコメ?」と思わせておいて、途中で「どうしてこうなる?」「どうしてこうなった…」と追い込む。
・最後は「何だったんだ…」となる。
・主人公は必ずふらついてイライラさせる。
こんな感じです。

アニメは君町だけ見ましたが、無理やり1クールにまとめたもんだから、かなりキツイ出来になっています。心情や心の変化をすっ飛ばしているので、ヒロインが単なるビッチにしか見えず、主人公もバカ男に仕上がってしまいました。

風夏はもいい感じで始まりましたが、どう展開するんでしょう…。どんな展開になろうとも見届けます。

【全話終了】
夏風と優、小雪の三角関係の展開に見えて、風夏も優もは最後の方まで本心に気づかなかったということで、三角関係ぽいといったほうが良いかもしれません。ラブコメと恋愛の中間ものという感じがする展開でした。

キャラでは沙羅がお気に入りです。登場時の無愛想な感じが一転して普通に可愛い子になるギャップと、演奏時のカッコ良さに魅力を感じました。もう少し出番が欲しかったです…。

バンド感は同時期に放送していたアイドル系バンドものより圧倒的に出ていたと思います(比べるのも間違っている気もするが…)。中の人たちの歌声はもちろんのこと、曲も良かったし、演奏シーンも頑張っていたと思います。

問題は…というか、原作を大幅改編した結末をどう捉えるか、ここで評価が全く違ってきます。ネットで話題になっていたので、そこを読んでみたのですが、成る程…。原作通りなら二期ないと無理ですね。でも、個人的にはアニメの方がしっくりきました。途中のレビューでも書いたとおり、この原作者の作品はモヤモヤたっぷりで苦手です。まとめ方としては一期で終わらせるにはこれが一番なのではないでしょうか。原作ファンはお怒りでしょうけど。

恋愛物好きな人にお勧めですが深くはないので、軽いものが好みだという方に合うと思います。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 27

61.0 6 人見知りで高校生なアニメランキング6位
ひとひら(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (130)
752人が棚に入れました
麻井麦は、一ノ瀬野乃の強引な勧誘により演劇研究会に入ってしまった。窮屈な部室で活動している演劇研究会は演劇部と対立しており、互いの存続を賭けて演劇公演での対決を控えていた。極度のあがり症から何度と無く挫折しそうになるが先輩たちや中学以来の親友である遠山佳代、高校で親しくなった神奈ちとせや西田甲斐らの支えもあって、麦は大きな成長を遂げていく。

声優・キャラクター
樹元オリエ、川澄綾子、氷上恭子、成田剣、岸尾だいすけ、ゆきのさつき、やぶさきえみ、宮川美保

とってなむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

一片の想い。一期一会の出会いを大切に…。

とても面白かったです。
笑ったり感動したりしました。


~簡略的なあらすじ~
熊鷹芸術学院に進学した麻井麦。
無理矢理かつ強引な勧誘により、
極度のあがり症である彼女は演劇研究会に入ってしまう。
そこはわずか5人の、演劇部と対立する部活だった…。
麦と演劇研究会の命運はいかに…?

演劇研究会での活動をとおして麦の成長を描く物語です。
自分には合わない演劇をやることになってしまった麦。。
笑いあり涙ありの青春群像劇。
作品自体の演劇に対する構えも本格的で、
なかなかに観ごたえあるお話でした。
演劇部と演劇研究会、2つに分かれている理由。
これが物語の鍵を握っているようです。


演劇研究会の雰囲気が好きです。
三年生3人と一年生2人で構成されるこの研究会。
部員たった5名ということもあり、
先輩後輩の壁があまり無かったのが大きな要因だと思います。
それでも、楽しくわいわい演劇をやるというわけではなく、
演劇に対する姿勢は本気で、シリアスな展開もあり。
物語に起伏が激しい作品で、観入ってしまいましたね。

失敗と挫折を繰り返す麦。
そんな中、演劇研究会のみんなや友達に支えられ、成長していく麦。
特に研究会代表の野乃の存在はこの先の麦にとって大きな財産となるはずです。
そして、麦の成長がもたらす周囲への影響。
最後まで観ると、登場人物全員が変わったなと感じます。
お互いの存在がお互いを良い方向に導く。
出会いって素晴らしいですね。


キャラも個性があって好きです。
麦、とても可愛かったです。
自分に自信がもてない彼女の表情、行動がいちいち可愛かった。。
守ってあげたいキャラランキング上位に食い込むこと間違いなし。
お気に入りです。
野乃先輩も好きですね。
先輩の猫パーンチッ!を喰らいたい…。

他にも好きなキャラは多く、満足しています。
キャラデザも可愛らしいです。


OP「夢、ひとひら」 歌ー浅見ユウコ
ED「スマイル」 歌ー水橋舞

OPは隠れた良曲だと思います。
素敵なイントロに綺麗な歌声。
作品の雰囲気にも合った曲で、何度聴いても良い曲だなと感じます。
EDもかなり素敵で音楽面もGJ。



想像していた内容とは異なりましたが、
想像していた以上に楽しめました。

キャラの心情描写も巧く、物語も美しい。
(美しいには語弊があるかもしれませんが)
評価したい点は少なくないです。
7話で私は泣きそうになりました。
様々な点からかなり気に入った作品です。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 31

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

夢をひとひら

漫画原作。学園もの。
青春学園ストーリーです。
萌えも毒もない、お話で勝負するオーソドックスな作りとなっています。


一番の特色は主人公のキャラ。
アガり症で人見知りが激しく引っ込み思案という設定。
そんな性質を表現するために、シドロモドロになりながら小声でつっかえながら喋ります。
あえて狙ってやってるので、そりゃもうリアルなんですが、こんな滑舌が悪いアニメの主人公は他に例をみません。
おそらく、イラッとする方も大勢いるとは思います。
善人ではありますが、その喋り方と同様にネガティブで周りが見えない自閉的な性格なので、爽やかさが全然ありません。
保護欲からくる可愛いさがあると多少は思いますが、想像を廻らせて、現実の自分の身近に居たらって考えると、ちょっとメンドクサいだろうなぁ・・・といった感じ(^_^;
ともかく、色々と未熟なヘッポコ主人公です。


そんな主人公が、演劇研究会に入って舞台に立つというのがストーリーの本編。
とはいっても、熱血な部活ものとは少し毛色が違っていて、演劇というものに触れて、ウジウジな主人公が成長し変わっていく様を描いた友情物語となっています。

地味な作品の雰囲気どうり、意外な展開や引き込まれるストーリーというのはあまりないですが、キャラの変化や心情の描写が丁寧で感情移入して見るタイプの作品。
テーマ性が明確でわかりやすく、泣き所が結構あります。

主人公はともかく、周りのサブキャラが魅力的でした。
とくに本作における、もう一人の主人公とも言える演劇研究会の部長。
見た目や雰囲気は冷静な優等生のお姉さんキャラですが、中身は超強情な自己中。良くも悪くも影響力が絶大な人物で、物語の牽引役はこの人になります。
他のキャラも、いろいろ特徴がありますが登場人物は基本的には皆善良。
様々な友人・先輩に恵まれ、至らない主人公は色々教えられ、気づかされ、成長していく、そんなお話になっています。


正直、最初の1~2話では毒のないハートフルな部活ものかと思いましたが、物語が進行するにつれ雰囲気が変わっていき、いい意味で予想外な方向へ転がっていきました。
アツい想いが交差する感動系。
表現が難しいですが、「背中を押してくれること」を考える作品。

萌えだのエロだのグロだの鬱だの、そんな刺激物に胸焼けしてきたときに、フィっとみると良い人間ドラマかもしれません。
ややオススメです。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 24

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

演劇を絡めた学園青春劇、もう少し評価されていいと思う

「む、無理です・・・」が口癖の、引っ込み思案で上がり症の少女(麻井麦)が
演劇研究会への入部をきっかけに、へこたれながらも周囲に支えながら成長していく物語。

原作既読。書店でアニメ化決定!の帯と可愛らしい少女の絵柄に釣られちゃいましたw
アニメ化ということで、私が最も注目していたのが主役の麦を演じる声優の演技。
麦というキャラは、普段のか弱そうな感じの声と
演劇の舞台上などで出す、観客を惹きつける魅力のある「本気の声」があり
声優に求められる技量が多い、非常に難しい役どころなのです。
結果的に悪くはなかったと思います。声が太かったり若干棒気味なのも次第に慣れました。

なお余談ですが、メインキャラの1人、演劇研究会の部長・野乃の声は
川澄綾子以外ありえねー!とか思ってたら
本当に川澄さんになって、実際の声も完全にイメージ通りで1人でテンション上がってましたw


さて本編の内容ですが、友情・恋愛・夢・出会いと別れ・成長、などといった
青春を彩る要素満載の作品となっています。
演劇に関しても練習風景等それなりに描かれますが、主軸は演劇を通じた「麦の成長」。
地味でありがちなストーリーながら、心理描写や話の作り方が丁寧で引き込まれます。
最終話の超演出はどうかと思いましたが・・・まあ、ある意味必見ではありますw
演劇をテーマにしてる作品なので、舞台劇っぽい過剰な演出もありっちゃありなのかな。

音楽も素晴らしかったです。OPEDともに良曲。
また劇中で流れるOPEDのピアノアレンジも、場面の雰囲気に合った使われ方で印象的。


原作の途中の部分までの話ですが、丁度キリの良いところで終わってるので問題なし。
とは言え原作ファンとしては、続きの部分も是非アニメでやって欲しいところですが・・・
2期はまあ厳しいだろうな~
いずれにせよ、爽やかな感動を味わえる作品。青春物が好きならお勧めです。
「宙のまにまに」「TARI TARI」辺りが好きな方なら楽しめる可能性大。
アニメを気に入ったなら原作漫画の方も是非読んでもらいたいです。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 22
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