人工知能で幼馴染なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の人工知能で幼馴染な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番の人工知能で幼馴染なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.0 1 人工知能で幼馴染なアニメランキング1位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1021)
5290人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

次シーズンを待つ

1話~13話がビギニング編。14話~20話がライジング編。21話~24話がユナイティング編。

キリトがあんまり俺つええしてなかった。いつも最強だったら飽きちゃうからね。{netabare}勝手が分かりにくいゲームに勝手にぶち込まれているからっていうのもあるのか?というよりも相手がアドミニストレータだからか。とは言え、やっぱり、キリトは二刀流に走るんだなあ。で、お互いに腕もげる。逃げようとしたアドミニストレータに対して、元老院?のピエロみたいな人がまさかの凌辱プレイ的なことしだす。最後は爆発。あっけない。{/netabare}

アスナの代わりにユージオがパートナー。{netabare}まさか剣になるとは思わなかった。{/netabare}題名的にアリスをパートナーにするかと思ってた。{netabare}記憶を消され、最高司祭アドミニストレータに仕えていたけど、キリトの言葉で目覚め、キリトのパートナーぽくはなってた。眼帯姿も可愛い。{/netabare}

{netabare}蜘蛛さんが死んじゃったの切なかった。{/netabare}

坂本真綾がアドミニストレータ役としてはまってた。

まだまだ、やり残しがあるようなので、気になる。最初のほうに襲ってきた奴に関することもまだ残っている。{netabare}ユージオが死んでしまって悲しむのも束の間で、現実世界ではキリトをゲームに送り込む装置を搭載した船が襲撃されちゃう。アドミニストレータ倒したけど、さらなる敵が待ってる。{/netabare}

OP
ADAMAS LiSA
RESISTER ASCA
ED
アイリス 藍井エイル
forget-me-not ReoNa
挿入歌
虹の彼方に ReoNa
まずは欠かせない2人が歌ってくれて感謝。2クール目ではOP映像に途中変化ありでも、最後のキリトとユージオのグータッチとかハイタッチは変わらず。ASCAはどこにそんなパワーがあるの?と思わされる力強い歌声。


第1話 アンダーワールド
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。

第2話 悪魔の樹
絶命の危機にあるキリトが目を覚ますと、そこはファンタジーゲームを彷彿とさせる謎の世界の中だった。記憶が曖昧なままログアウトを試すも、現実世界に戻ることはできない。キリトが途方に暮れながら散策していると、やがて巨大な樹の下にたどり着く。そこで一人の少年と出会う。その少年の名は、ユージオといった。キリトはこの世界について話を聞き出そうとするが、ログアウトの方法はわからない。そしてユージオは、かつて自分の幼馴染だったアリスという少女のことについて語りはじめる。

第3話 果ての山脈
《アンダーワールド》人界の中心・央都へ旅立つことを決めたキリト。そのためにはユージオの協力が必要で、彼を天職から解放するためにギガスシダーを倒そうと決意する。交代で斧を振るうキリトとユージオだが、そのさなか、ユージオはかつて北の洞窟で見つけたという青薔薇の剣をキリトに差し出す。この剣なら、ギガスシダーを倒せるかもしれないと考えるキリトだが……。一方、アリスの妹・セルカは、アリスが公理教会に連れ去られて以来笑わなくなってしまったユージオを心配しており、そんな胸の内をキリトへと明かす。

第4話 旅立ち
セルカが《果ての山脈》へひとりで向かったに違いないと考えたキリトとユージオは、彼女のあとを追う。だが洞窟の中で《ダークテリトリー》からやってきたと思しきゴブリンに遭遇、戦うことになる。キリトは剣を構えゴブリンたちと渡り合うが、ユージオは初めて見る《闇の存在》に身体が硬直し、立ちすくむ。果敢に戦うキリト。だがゴブリンの反撃が、彼に仮想世界では想像できない激痛を生み出し、恐怖で起き上がれなくなってしまう。窮地のキリトに、続けざまにゴブリンの刃が振り下ろされたそのとき……。

第5話 オーシャン・タートル
《アンダーワールド》内で央都を目指すキリト。一方、現実世界での桐ケ谷和人は依然意識不明の状態にあった。菊岡の申し出によって設備の整った病院へ転院するも、明日奈と直葉が和人の見舞いに行くと、回復するまでは面会謝絶だと言い渡されてしまう。不審に思った明日奈たちは、和人のアルバイト先であり、《ソウル・トランスレーター》の研究をしている《ラース》に彼がいるのではないかと予測する。明日奈たちは手分けしてラースの調査を始めるが、しかし和人の行方にたどりつくことはできず……。

第6話 アリシゼーション計画
《ラース》の研究施設である《オーシャン・タートル》へと潜入した明日奈は、和人の安否について菊岡を厳しく問い詰める。菊岡は観念したように、和人がこの《オーシャン・タートル》内の《ソウル・トランスレーター》で治療していることを明かす。一安心する明日奈だったが、明日奈と共に潜入した凛子は、何故自分を《オーシャン・タートル》に招いたのかと菊岡に疑問をぶつける。そして、菊岡が語りだした《ソウル・トランスレーター》の開発には、想像を絶するほどの壮大な目的があった。

第7話 剣の学び舎
キリトとユージオが《ルーリッドの村》を出て2年の月日が経っていた。央都セントリアへとたどり着いた二人は、目的であった《北セントリア帝立修剣学院》の入学を果たしていた。修剣士として腕を磨き、整合騎士になり、そしてアリスの行方を捜すべく、修練の日々を送っていた。キリトは学院次席のソルティリーナの《傍付き》として仕えていたが、彼女は稽古を重ねるなかでキリトには隠された本当の強さがあることを見抜いていた。ソルティリーナに頼まれたキリトは、彼女に自分が持っている全てを見せると約束する。

第8話 剣士の矜持
学院の主席であるウォロ・リーバンテインと実剣による手合わせをすることになったキリト。観衆たちの好奇の目にさらされるなか、ソルティリーナからの激励を受けて、キリトとウォロの立ち合いが開始された。ウォロは開始早々から秘奥義の構えを取り……それを見たキリトは、縦斬り四連撃バーチカル・スクエアで対抗する。2人の力は相応に思えたが、ウォロが背負うリーバンテイン家の祖先の戦士たちの《イメージ力》が強い剣圧となってキリトを凌駕する。

第9話 貴族の責務
キリトとともに《上級修剣士》となったユージオだが、自分が強くなるためには剣にどんな《想い》を込めればいいのかわからず、日々悩んでいた。そんなとき、日ごろからあまりいい印象を抱いていない学院の主席ライオスと、次席のウンベールに絡まれたユージオは、2人の強さを確かめようとウンベールからの立ち合いの申し込みを受けることにする。剣を交わす二人。はじめはユージオが優勢だったものの、ウンベールの剣に込められた《巨大な自尊心》の力の前に、次第に押されていき……。

第10話 禁忌目録
キリトとユージオの《傍付き》であるロニエとティーゼの帰りが遅い。2人を捜そうと部屋の窓から外に飛び出すキリト。それと入れ違いでユージオの元にやってきたフレニーカは、自分がウンベールにされた屈辱的な行為と、その行為についてウンベールたちに抗議に行ったティーゼとロニエがいまだに戻らないことを打ち明ける。嫌な予感に駆られたユージオは、急いでウンベールの部屋へと向かうが、そこでは最悪の事態が今まさに始まろうとしていた。

第11話 セントラル・カセドラル
《禁忌目録》に違反し罪人となったキリトとユージオの前に現れたのは、整合騎士のひとりであるアリス・シンセンス・サーティ。彼女は間違いなく、かつて処罰された幼馴染の少女、アリス・ツーベルクであるはずなのだが、キリトとユージオと暮らした時のことは記憶になく、まるで別人のようだった。困惑するキリトとユージオだが、2人は重罪人として《セントラル・カセドラル》の地下牢へと投獄されてしまう。一方、現実世界の《オーシャン・タートル》では、治療を受ける和人を見守る明日奈の前に一台の奇妙なロボットが現れる。

第12話 図書室の賢者
キリトとユージオは、地下牢の脱獄に成功するも、アリスの命令により待ち伏せていたエルドリエ・シンセシス・サーティワンに行く手を阻まれる。戦闘状態になる三人。キリトとユージオは先へ進むため、キリトがエルドリエの操る鞭を防ぎ、その間にユージオが撃ち込むという作戦でエルドリエに挑む。しかし、エルドリエの氷の鞭は蛇のようにうごめき、そして分裂して襲い掛かってくる。難敵に苦戦するキリトとユージオ。だが、ふとユージオは、エルドリエの顔に見覚えがあることに気づく。

第13話 支配者と調停者
《セントラル・カセドラル》の大図書室に隠遁する少女カーディナルに助けられたキリトとユージオ。彼女の正体は仮想世界《アンダーワールド》の秩序の維持を司る自律型プログラムだった。アドミニストレータの過去をはじめ、《公理教会》や《禁忌目録》の成り立ちをキリトに語り始めるカーディナル。驚きを隠せないキリトだが、更なる事実--《アンダーワールド》に迫る恐るべき危機を聞かされる。

第14話 紅蓮の騎士
カーディナルから世界の命運を託され、キリトとユージオは、《セントラル・カセドラル》の最上階を目指す。中途では武具保管庫に置かれた膨大な武器の中から奪われた愛剣を無事に見つけた2人だが、そこに整合騎士デュソルバート・シンセシス・セブンの弓矢が襲い掛かる。彼の操る神器《熾焔弓》から放たれる無数の矢を辛くも弾き切った2人だが、矢を使い切ったはずのデュソルバートの弓にとある変化が起きる。

第15話 烈日の騎士
キリトとユージオが《セントラル・カセドラル》を上り続けていると、リネル、フィゼルと名乗る2人の少女と出会う。なぜ子どもが? といぶかしむキリトとユージオは、とっさの隙をつかれ、整合騎士という素性を隠していたリネルとフィゼルの毒剣による麻痺攻撃を受けてしまう。身動きできないキリトとユージオが連れられた先には、整合騎士副騎士長ファナティオ・シンセシス・ツーが待ち構えていた。

第16話 金木犀の騎士
キリトは満身創痍の中、《武装完全支配術》をどうにか発動し、整合騎士ファナティオとの戦いは決着を迎える。再び《セントラル・カセドラル》の最上階を目指すキリトとユージオは、奇妙な昇降機の前にたどり着く。《昇降係》の少女の案内によって80階《雲上庭園》まで足を踏み入れた2人の前に現れたのは、ユージオが追い求める少女であり、神器《金木犀の剣》を持つ整合騎士アリス・シンセシス・サーティだった。

第17話 休戦協定
《雲上庭園》でキリトの剣とアリスの剣の《武装完全支配術》がぶつかり合った結果、破壊不可能であるはずの《セントラル・カセドラル》の壁が砕け、キリトとアリスは外へと放り出されてしまう。直後、キリトは外壁の隙間に剣を突き立て、落下するアリスも救ってみせる。しかし敵同士の二人は、絶体絶命の状況下でもお互いの信念をぶつけ合う。やがてキリトは、塔の内部に戻るまでの休戦をアリスに提案する。

第18話 伝説の英雄
ユージオは《セントラル・カセドラル》の90階にたどり着く。そこは熱い湯気が沸き立つ大浴場だった。困惑するユージオは、湯の中で長旅の疲れを癒している整合騎士ベルクーリ・シンセシス・ワンと邂逅する。落ち着いた佇まいながらも底知れぬ迫力を持つベルクーリに圧倒されながらも、単身戦いを挑むユージオ。一方、キリトとアリスは《セントラル・カセドラル》の壁を上り続けていた。

第18.5 話 リコレクション
天界から召喚されたはずの自分に妹がいる--。セルカという名前を耳にし、動揺する整合騎士アリス。そして、キリトは覚悟を決めた。彼女の奪われた記憶を取り戻すと。アリス・シンセシス・サーティがアリス・ツーベルクであったことを思い出させるため、そして彼女が整合騎士となった本当の理由を伝えるため、キリトはユージオと共に歩んだこれまでの旅路を語り始める。ただの村人だったユージオが、キリトとの出会いを機に幼馴染のアリスを救いたいと願ったこと。二人で騎士を目指して央都へと旅立ったこと。やがてその旅路は知らず知らずのうちに、この仮想世界《アンダーワールド》に隠された真実へと近づいていったことを……。要するに総集編。

第19話 右目の封印
キリトがふとした会話の中で口にしたセルカという名前。それを聞いたアリスの様子が一変する。その様子を見たキリトは、整合騎士の真実を彼女に告げる。しかし、キリトから語られる言葉を受け入れることができないアリスは激しく動揺する。そのころ、ベルクーリとの死闘の最中に意識を失ったユージオは、元老長・チュデルキンの手によって最上階へと連行されていた。そこでユージオを待っていたのは……。

第20話 シンセサイズ
右目の封印を打ち破ったアリスと共に90階の大浴場にたどり着いたキリト。そこには、チュデルキンの手によって石化された整合騎士長・ベルクーリの姿が--。アリスは師の悲惨なさまに涙するが、意識を取り戻したベルクーリは朦朧とした中で力を振り絞り、2人にユージオの行方を告げる。それを聞いたキリトは捨て置かれた青薔薇の剣を背負い、チュデルキンの後を追う。そして向かった先の元老院で、キリトは驚くべきものを目にする。

第21話 三十二番目の騎士
キリトとアリスの前に立ちふさがったのは、《シンセサイズの秘儀》を受け入れ整合騎士となったユージオだった。動揺するキリトだが、アリスの叱咤を受けてどうにか彼と全力で戦うことを決意する。互いにアインクラッド流の剣技を繰り出しながら、キリトとユージオの斬り合いは激化していく。戦いの中でも、キリトはユージオに懸命に語り掛けるが……。

第22話 剣の巨人
《セントラル・カセドラル》の最上階。キリトとユージオとアリスは、ついにアドミニストレータの許へたどり着く。しかし、神聖術によって巨大なピエロへと姿を変貌させたチュデルキンが三人に襲い掛かる。アリスは《金木犀の剣》でチュデルキンの放つ炎を防ぎ、その隙にキリトとユージオは連携し斬りかかる。そんな様子を、アドミニストレータはつぶさに観察しながら、キリトたちに問いかける。

第23話 アドミニストレータ
数百年にも及ぶ因縁の相手・アドミニストレータと決着をつけるべく《セントラル・カセドラル》の最上階に現れたカーディナル。秩序の維持を司るプログラムである彼女の本懐、アドミニストレータの抹消を果たさんと動き出すが、倒したはずのソードゴーレムが起き上がり行く手を阻む。そしてアドミニストレータの言葉を聞いたカーディナルは、ソードゴーレムに隠された真実に気付き激昂する。

第24話 ぼくの英雄
カーディナル、ユージオ、そしてアリスの想いを身のうちに宿し、キリトは再び立ち上がる。《人界》最強の存在であるアドミニストレータを倒すため、キリトが心意で強くイメージしたのは、かつて《SAO》を攻略したトッププレイヤーである《黒の剣士》の姿だった。この世界で出会ったすべての人の想いを胸に、二本の剣を携えたキリトはアドミニストレータとの一騎打ちに挑む。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

良質なアニメ化作品……ですが、映像作品ならではの表現をもう少し望みたいです。

原作小説はライトノベル版本編を18巻まで購読。

アリシゼーション編は正直、アニメ化、大変だろうな……と思っていたので、
分割4クールでたっぷり枠をとって、映像化してくれていることは嬉しいことで、
この秋から始まる後半戦も楽しみな作品です。

ただ、いざアニメ化が実現して満足してしまうと、
さらに高望みしたくなるのが視聴者の性と言う物でして(苦笑)


私の場合はテーマを伝達するための映像を
もっと活用して欲しいという要望がまず残りました。

原作ラノベ版既読組の私にとっても、
“フラクトライト”などの仮想世界における魂創造に関する基本設定については、
イメージしきれていない部分も多々あって、
アニメ化によって、設定理解を深めるための映像素材などが、
多数、提供される物と秘かに期待してました。

なので、設定説明に関わる会話シーンで、イメージ画像も交えずに、
会話をそのまま喋らせるだけで終わる場面が続いたのには、
プレゼンはプリント棒読みだけじゃなくて、
スライドやパワーポイントも使ってやって下さいよ~。
といった感じで悪い意味で驚かされました。

これ……原作未読組に、現実世界と仮想世界の境界の希薄化、
仮想世界の魂が現実(リアル)の人間に追い付いていく、
といった作品テーマがちゃんと伝わっているのでしょうか?
とチョット心配になります。


シナリオ構成についても、特に、2クール目以降、塔で連戦が続く辺りが、
テーマ理解が追い付いていない視聴者にとっては難所になるかも?
と私は懸念していました。

これもテーマがある程度掴めていれば、連戦が長引く中でも、例えば、
{netabare} 人間が創造した仮想世界の住民が、騎士の矜持やらを語り出す。
ボトムアップ型AIが人に匹敵する、凄い瞬間を目撃している。{/netabare}
といった感じでテーマの深化に手応えも感じながらの視聴になると思うのですが……。

ここは、仮想世界内部での戦いを描く一方で、
適宜、“外部”の現実世界での出来事や襲いかかる陰謀も、
前倒して同時平行して描くことで、
アスナの出番を渇望するファンもなだめつつ、
外部からの俯瞰によるテーマ整理も交えながら視聴者に伝達していく、
と言うラノベ版とは異なる構成も一手なのかな?とも感じながら私は視聴していました。

ただ……これだと、仮想世界への没入度が低下して、
キリトがユージオら仮想世界の住民に入れ込む、
現実世界の常識から見れば酔狂な主人公感情への
共感度も低下する恐れがあるんですよね……。
う~む、難しい。


こうした観点から見て、先日、放送された前半戦総集編「リフレクション」は、
外部の現実世界のアスナ視点も交えて作品内容を補完、再整理するなど、
かなり有用な特番だったと思うのでオススメです。

これくらい内容がある説明を本編のアバンや
17話の振り返り回とかでやっておけば良かったのに……。


私が基本設定のイメージ表現不足に不満を抱く一方、
作品テーマや、仮想世界AIの覚醒を目論む“プロジェクト・アリシゼーション”
が提示するテーゼに対するアンチテーゼについては、
キチガイ揃いの敵やボス役の狂気に託して存分に映像化することで、
気持ち悪いくらいwよく体現できていたと好感します。

1クール目は……{netabare}上級変態貴族ライオス&ウンベールの
蛮行&自我崩壊によって表現してきました。
AIの意志の力を重視したバロメーター補正により
限界突破と自我覚醒を促すプロジェクトの狙いに対して、
AIにだって悪意は生じる。“創造主”(=開発者)はAIの聖性を過大評価している。
といった感じで天に唾を吐くのに十分な気色悪さでしたw{/netabare}

2クール目は……{netabare}≪公理教会≫の≪最高司祭≫アドミニストレータが
システムの隙間を付いてテーマを茶化してきました。

“創造主”(=開発者)は“最終負荷実験”(=≪アンダーワールド大戦≫)により、
AIの自我覚醒という目標達成を加速しようとしているようですが、
最終戦争と言う“負荷”に対抗し得るのは、AIの豊潤な人間性などではなく、
むしろ人間性を放棄したAIによる、剥き出しの本能であり、
個性を滅した機械兵器同然の合理性への奉仕であろう。

そう言わんばかりに、アドミニストレータにより剣と化したAIたちの合一により生まれた
≪ソードゴーレム≫の異形は、まさに“創造主”の意志に対する叛逆の象徴でしょう。

もっとも……私は、作品テーマを吟味しつつ、横目で本能の赴くままに、
アドミニストレータさんのフルヌードを追い掛けるあまり、
顔面がチュデルキンと化していましたがw{/netabare}


今週から再開する物語でも、仮想世界やそれを利用しようとする現実世界の良心を
過信するなと諫めるような、グロテスクな悪意が提示されていくと思われますが、
案外、本作については、テーマを理解しようと眉間に皺を寄せるより、
悪役が体現する反論の逆をイメージした方が、
上手く作品と折り合えるのかもしれません。



以下、視聴前のコメント

【期待】仮想世界に魂を発生させる試み

長いので折りたたみw

{netabare}2期から劇場版を挟んで4年近くの歳月を経て、
今秋映像化される3期「アリシゼーション編」

アニメ化に際しては、そのスケールの大きさ等、様々な困難性が想起されます。
その中でも特に難儀しそうなのが、
仮想現実が現実世界に肉薄する中、示されるシステムを越えた意志の可能性。
シリーズ通じたテーマを集大成するために、
練り上げられたSF要素の視聴者との共有でしょうか。

以下、ごくごく基本的な設定だけをかいつまんでみると……


・人間の記憶や魂を司る領域を、脳細胞の微少管構造内の、≪量子場≫に想定。

・その脳細胞構造内に存在する光子の集合体を≪フラクトライト≫と命名。
≪フラクトライト≫を基本とした脳細胞ネットワークは人間の精神を構築する。

・今回の仮想世界へのフルダイブマシンである≪ソウル・トランスレーター≫(STL)は
≪フラクトライト≫へ直接、情報や記憶の書き込み、コピー、転送する機能を有している。

・脳細胞内の≪フラクトライト≫への直接インストールにより体験する仮想世界は、
脳の認識レベルにおいて、現実世界と変わらない。

・今回の仮想世界で暮らす住人。ノンプレイヤーキャラクター(NPC)は、
≪人工フラクトライト≫から発生させられ、
脳細胞ネットワーク構築の段階から叩き上げられた
“ボトムアップ型”の人工知能(AI)である。

・即ち、今回のNPCは魂の成り立ちのレベルから、人間と同一である。


……私も理解してるようなしていないようなw怪しいもんですが(苦笑)
本作ではこの“土台”の上に、さらにAI研究や時間加速シミュレーター等の要素や、
それらを活用した各陣営の駆け引きやら、
一新された剣と魔法の中二病バトルスキルやらが乗っかって来るわけです。

説明するだけなら、通算100ページは下らないと思われる設定解説会話シーンを、
懸命に羅列すれば良いのでしょうが、
視聴者にイメージとして体験させ、エンタメとして昇華させるまでとなると、
スタッフも相当骨が折れそうです。


件の現実同等の仮想世界と言うのも、
じゃあ、今までのシリーズで描かれて来た仮想ゲーム世界とは結局どう違うの?
という疑問をアニメーションで実感させ振り払う為には、
単に作画兵力を大量投入してリアリティを追求するだけではダメで、
演出力も重要になると思われます。

一番、手っ取り早い方法は痛覚レベルの再現でしょうか?
これまで登場したVRゲームでは娯楽として成立させるため、
痛覚レベルは数分の一に制限されていましたが、
今回の仮想世界は等倍。

先に放送されていた『GGO』では、あれ?脚が取れちゃった♪
でも手足の一本や二本、回復薬刺しとけば、そのうち生えてくるだろう♪
くらいのノリでいけましたがw今回の仮想世界はそういう訳にはいきません。
人間、ちょっと手足に深手を負っただけで痛すぎて動けなくなる。
この辺りから思い知らせていくのが妥当な線かと思われます。

シナリオ面でも、痛覚の壁を突破してでも守り抜く!といった要素も重要になるはずで、
こうした点でも本作は、視聴に意外とグロ耐性が必要なアニメになるのかもしれません。


キャスト面では、私は今回も悪役への期待に胸を膨らませていますw
これまでもイカれた悪役を務める声優さんの熱演により、
何度も茶番転落の危機を救われて来た印象の本シリーズ。
個人的には本作では特に{netabare} ライオス&ウンベールの上級変態貴族ぶりと、
元老長・チュデルキンの内外両面でキモイ言動。{/netabare}
これらをどなたが、どんな風に頭のネジを外して怪演してくれるのか?
ある意味、物語を盛り上げる鍵になると信じていますw


本作がラノベ原作シリーズとしてお手軽にキャラを消化されて終るのか。
それとも広義のSFとして多くの視聴者とテーマを共有して、
心に爪痕を残すことができるのか。

監督変更して迎える3期。シリーズ初の1時間SPで開幕する第一話。
基本設定の伝達も含め、まずは滑り出しがとても重要になると思います。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 40
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

勧誠懲ゲスを主張する作品

世界観:8
ストーリー:6
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:6
合計:33

<あらすじ>
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。
(公式サイトより)

SAOは原作勢によればアリシゼーション編の評価が高い(原作はファントムバレット編まで既読)ようでしたので、制作が決まって嬉しかったのですが、アリシゼーション編は長編のため2クールでは到底収まりきらず、3クールでもきついと言われていて不安もありました。しかし、4クールの1年間と発表され、美しいPVを見て、安堵とともに期待も高まったところです。

通常は全て視聴してからレビューを書くのですが、1年ともなると最後にまとめて書くのは大変で、気づきも忘れてしまうと思いますので、タイミングをみつつ更新していくこととします。

<1話>
初回は1時間スペシャルでした。冒頭から半分までは幼少時代のキリト{netabare}と、その友人であるアリス、ユージオが、氷を求めて洞窟に入って、禁忌目録で禁じられている山の向こう側(暗黒界=ダークテリトリー)に出て、アリスが転んだ拍子にあちら側の地面(紫色)に触れてしまい、その後、整合騎士に連れ去られるまで{/netabare}のファンタジー世界の物語。

{netabare}アリスの金髪が輪郭も薄い色で、少し変わった雰囲気を醸し出しています。洞窟内ではいつモンスターが出てくるのかわからない演出がなされ、氷に囲まれた部屋、死んだ竜、剣、財宝など冒険心をくすぐられます。{/netabare}

後半はGGOから現実世界へ、エギルのお店で前半部の説明がなされます。
新しいフルダイブ機であるソウル・トランスレーター(STL)は、フラクトライト(人間の脳神経細胞内の、その骨格たるマイクロチューブルという管に存在する光量子=人間の心=魂)を読み取ったり、短期的な記憶(ニーモニック・ヴィジュアルデータ)を書き込み体感させることができる。ダイブ中の記憶は現実世界に持ってこれないが、数分間で長時間の仮想世界を体感する機能(フラクトライト・アクセラレーション=FLA)はあり、リアルな夢のようなもの、と、こんなところでしたか。

SAOの面白さは今後拡大・発展していくであろう仮想現実、それに影響を受ける世界のことを考えさせてくれる点にもあります。人間の心のありかがわかれば、それを基に心を作ることが理論上は可能というのも理解できますし。

さらに、{netabare}ファントムバレット編以後のシノンの周辺のこと、サトライザーという強敵がいるということで次回のGGOのBOB大会でチームを組む話、キリトからアスナへの告白、元ラフコフメンバーからの襲撃など、{/netabare}メインのストーリーを進ませつつ他の要素も盛り込んでいて色々と今後が楽しみになる1話だったと思います。

作画は劇場版かと思うくらい力が入っていましたし、ラストに流れたOPも良い感触でした。

SAOは合わない方も多いようですし、自分もアニメ全般を楽しめる人間ではないですが、SAOは幸いにもこれまでかなり楽しめているので、これから1年、少年の心をワクワクさせ、大人の目でツッコミを入れながら視聴していきたいと思います。

※評価は3話終了後、暫定で更新していきます
※原作では9巻の187ページまでを1話(45分程度)で進行(やはりアニメは楽だなぁと)

<2話>
2話も含めて既に3回見ていて、結構はまっています。作画(緑が多くて癒しにもなる)も音楽も良いのでついつい流している状態^^ ひと昔前のアニメとはレベルが違うなと感じます。

それから、TVが見れない所では、OPのLiSAさんの「ADAMAS」はYoutubeのドラムカバー※を視聴したりですね。
※Drumstickさんのとか

ストーリーも、{netabare}青年になったキリトが1話のファンタジー世界に、現実世界の記憶を持ちながら転移したところからスタート。

ユージオお前も覚えていないのか! とか、少しやきもきさせられたり、ソードスキルが使えて、剣士らしく木を一閃したシーンはSAOらしい爽快さが垣間見えたり。

今後の展開が楽しみです。まだ、大きなツッコミポイントはないです。強いて言えば、1話で傘がありながら易々と射程の短い注射器にやられてしまったところでしょうか。{/netabare}

<3~5話>
長丁場なのでポイントのみ。
4話は、{netabare}ゴブリン戦で痛覚がある(左腕が、手まで流血)というピンチのはずが、その後血がなくなり、痛みがどこにいったのかという剣技をしていたところ、セルカの神聖術で容易にユージオが復活したところ、ギガスシダーを切り倒してしまったところにSAOの悪い面のご都合展開を感じたのでマイナスにしました。
一方、5話で現実世界に戻る展開の仕方は良かったです。
{/netabare}

<12話まででの追記>
ここまでで衝撃的な回がありました。
改めて、SAOの悪役はとことん下衆だなと思わされたところですが、ここまでくると、SAOシリーズの物語作りにおける作者の意図があるように思えてきました。

SAOはわかりやすい勧善懲悪ものの側面があると思われますが、{netabare}リーバンテインなど{/netabare}悪とまで言えないキャラもいるので、誠実か不誠実かという観点のほうが適当のように思います。文字にすると、「勧誠懲ゲス」?(笑)

SAOの魅力は「誠」のほうにもあって、ここに青臭さや嘘臭さといった抵抗感を受けずに視聴できる純真さと、士道や正義への共感力の高い方に響くのではないかと思います。

{netabare}キリトが花を育ててプレゼントしたエピソードや、リーナ先輩とのやり取り、ノーブレスオブリージュのくだりを見て、改めてSAOの魅力を感じまして(こういうシーンに「A Tender Feeling」なんかがかかると最高です)、魅力のベクトルに気づかされました。

SF的な視点(自立型AIの兵器利用)、ソードスキルが使えるところ、カーディナルとの出会い、仮想世界の神のような存在となったクィネラ(アドミニストレーター)の登場{/netabare}など、まだまだ見どころが沢山ありますね。

<2019.4.2追記>
本作は24話終了で2クールを終え、後半は10月からの始動となりました。
1クールの途中まではゆったりなテンポながら、内容のあるストーリーとなっていて楽しめましたが、{netabare}塔を登るあたりから何階にボス(整合騎士)がいて、それを倒して上に登る繰り返し。やや単調になり、2クール目は評価を下げる一方となってしまいました。

ゲームが土台となっている作品ですが、ピンチらしいピンチもなく、整合騎士に勝っていく一本道では盛り上がりに欠けます。

しかしながら、最終話で二刀流が見られ(23話でユージオが剣になった時に見られなかったストレスが解放w)、最後にはアスナがアンダーワールドに登場というクリフハンガーで、楽しめました(現実世界では銃撃戦が起きていて、普通なら助からなさそうですが、まあ大丈夫なんでしょう)。

ゲスvs誠実という対比構造について書いていましたが、2クール目にはアドミニストレータとチュデルキンがその役割を見事に演じきっており、そういう面でも満足できたかなと。{/netabare}

後半2クールを楽しみにしています。

<2022.8追記>
ユージオの最期のシーンでうるっときましたが、それ以外に感動シーンを思い出せず、情感を6点に下げました。

(参考評価推移:3話4.1→4話4.0→6話4.1→7話4.0→8話4.1→9話4.3→11話4.2→13話4.1→14話4.0→16話3.9→18話3.8→23話3.9→24話4.1→調整4.0)
(視聴2018.10~2019.3)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 41

65.6 2 人工知能で幼馴染なアニメランキング2位
ガーリー・エアフォース(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (208)
808人が棚に入れました
突如出現した謎の飛翔体、ザイ。それは、人類の航空戦力を圧倒した。彼らに対抗すべく開発されたのが、既存の機体に改造を施した「ドーター」と呼ばれる兵器。操るのは、「アニマ」という操縦機構。それは——少女の姿をしていた。鳴谷慧が出会ったのは真紅に輝く戦闘機、そしてそれを駆るアニマ・グリペンだった。人類の切り札の少女と、空に焦がれる少年の物語が始まる。

声優・キャラクター
逢坂良太、森嶋優花、大和田仁美、井澤詩織、白石涼子、Lynn

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アフターバーナー全開で贈る美少女×戦闘機ストーリー!

この作品の原作ノベルは未読です。
そしてこの作品の視聴を決めたのは、「しーちゃん」こと井澤詩織さんとLynnさんが出演されると知ったから…
ですが、本作品の核となるアニマ役として、「Run Girls, Run!」のメンバーの一人である森嶋優花さん、「ネトゲの嫁~」のゲーム内で大活躍(?)したセッテ役の大和田仁美さんも出演されると知り、更に視聴が楽しみになった作品です。

「突如出現した謎の飛翔体、ザイ。それは人類の航空戦力を圧倒した。
彼らに対抗すべく開発されたのが既存の機体に改造を施したドーターと呼ばれる兵器。
操るのは、アニマという操縦機構。
それは…少女の姿をしていた。
鳴谷慧が出会ったのは真紅に輝く戦闘機、そしてそれを駆るアニマ、グリペンだった。
人類の切り札の少女と、空に焦がれる少年の物語が始まる。」

分かりやすく纏まっていたので公式HPのIntroductionを引用させて頂きました。

ザイの存在…ストパンで言うところの「ネウロイ」の様な存在と思えば問題無いと思います。
敵の存在はありきたりですが、人類の切り札であるアニマの存在がこの作品に彩りを添えています。
何故ならアニマはこれまで居そうでいない存在だったから…だと思っています。

改造された機体を操る少女…パッと見は「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」のメンタルモデルっぽいんですけど、メンタルモデルは船そのものなので、似て非なる存在という事になります。
飛行機乗りのパイロットは、これまでアニメの中で星の数ほど描かれてきましたが、特別な操縦機構という存在はいなかったと思います。
でも忘れているだけかも…と思い、少し思い出してみました。

飛行機ではありませんが、「アスラクラインの機巧魔神(アスラ・マキーナ)」、「ブブキ・ブランキのブランキ」や「レガリア The Three Sacred Starsのレガリア」なんかは同系統の存在かもしれません。
でも調べているうちに段々思考がズレていっている気がしてなりませんでした。
もしご存知の方がいらっしゃったら教えて頂けると嬉しいです。

…レビューが思い切り脱線してしまいました。

日本軍には3体のアニマが所属していました。
森嶋優花さん演じる「グリペン」、大和田仁美さん演じる「イーグル」、そしてしーちゃん演じる「ファントム」です。
人類の切り札がたった3人の少女…?
思わず聞き返したくなるような設定ですが、事実彼女たち以外の普通の攻撃はまるで敵に当たらないんです。
でも人間は決して諦めていませんでした。
例え無力でも生きるのを放棄したら、本当に人類は居場所を失ってしまう…そんな瀬戸際だから、大人の…軍人の誇りをかけて敵地へ赴くんです。

そんな中、一騎当千の戦力を誇る戦力がアニマ…という訳なのですが、アニマのひとつであるグリペンは挙動が不安定で廃棄が決定していたんです。
ところが、主人公である鳴谷慧の傍でならグリペンは本来の力が発揮できたんです。
挙動が安定する術があることをそ知った日本軍がグリペンをそのまま廃棄処分する筈がありません。
当然、鳴谷慧の身の振り方も決まってきますよね。
実はここからがこの物語が加速度的に面白くなるんです。

アニマとザイとの戦闘は熾烈を極めています。
だから作り手の皆さんには申し訳ありませんが、縦横無尽に飛び回るアニマを見ている時が一番心が躍る瞬間でもありました。
日常パートが面白くない訳ではありません。
ただ、戦闘中の圧倒的な迫力は視聴者を痺れさせるには十分過ぎるパワーを持った作品だったということです。

日常パートで感じた唯一の不満…
それはLynnさん演じる宋 明華(ソン ミンホア)の扱いが雑だったこと…でしょうか。
尺の関係で多くの時間を割けないのは分かっています。
それでも、幼い頃から慧を支え続けてきた大切な人なんです。

ある時は突然連行され、そしてまたある時は慧の挙動不審に翻弄されて…
それでも慧の前で見せる笑顔が眩しくて…
明華はアニマにはなれませんし、代役も務まりません。
ですが慧の居場所はアニマだけ…という了見も無いと思うんです。
この物語がこの後、どの様に展開していくかは分かりませんが、明華には幸せになって欲しいと思います。

それではアニマの中での立ち位置ですが…個人的にはグリペン推しかと思っていましたが、完走して振り返ってみると、やはりしーちゃん演じるファントム推しだったような気がします。
彼女がこれまで背負ってきた期待の重さに潰れる事無く、人類を救済するために気の遠くなるような準備をしてきたこと…
有事の際にはアニマの救済が最優先事項であると、人類存続の可能性を全力で模索・実行する実力を兼ね備えていること…
そしてやっぱりCVがしーちゃんだから…
もちろん、元気一杯のイーグルも可愛らしいですけどね。

原作ではもっと沢山のアニマが登場するようですが、本作品ではアメリカ海軍に所属するライノにスポットが当てられました。
アニマの製造は各国がしのぎを削っている最中…アメリカが唯一成功したアニマがライノだったということです。
ライノもアメリカ中の期待を一身に背負ってきたんでしょう。
アニマのコアは各国が独自に開発・調整しているため千差万別…
考えてみると日本の3体ですら性格がバラバラなんですから当たり前なのかもしれません。

でもこの当たり前が検証できているのは日本だけなんです。
何故なら日本以外の国は複数のアニマを管理していないのですから…
そしてバラバラであることが、これほど重要である事を私たちは思い知らされることになるのですが、その代償はあまりに大き過ぎた気がします。
人類の未来に何が待ち構えているのか…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Run Girls, Run!さんの「Break the Blue!!」
エンディングテーマは、グリペン、イーグル、ファントムによる「Colorful☆wing」
どちらも甲乙付け難い曲だったと思います。
楽曲のメロディーはオープニングの方が好みでしたが、エンディングの旋律に昔懐かしユーロビートの香りを感じたので…

1クール全12話の物語でした。
作画も綺麗でしたし、ON/OFFの切り替えもスムーズだったので見応えのある作品だったと思います。
こういう作品はこれからもドンドン視聴したいですね♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

されど気になる軍事合理性

原作未読


エアフォースカテゴリー。未知なる異能の敵(ザイ)への対抗手段として開発されたのが美少女でしたよ、っと。
どれくらい異能か。対抗馬の美少女については本編かどこかのあらすじをご参照ください。

空戦ものと触れ込みの本作。それとは別に次のお楽しみが待ってます。

 1.快活幼馴染み娘との日常を愛でる
 2.ポンコツ萌え娘を愛でる

少し影のあるグリペンちゃんが正妻枠だと思うのですが、二兎を追って空中分解した印象です。グリペン(CV森嶋優花)でもミンホア(CV Lynn)でもそれ以外の子でも引っ掛かりがあればキャラ萌えで押し切れるかも。なお、私は墜落です。
フォローするとしたら、けっこう雑な作りがむしろ安心材料となり気楽に鑑賞できることくらい。
このヒロインもそうですが主人公の鳴谷慧(CV逢坂良太)も幼馴染みのミンホアちゃんもけっこう重たいものを抱えてます。そしてその重たい設定を全く活かせない展開が続きますので、物語なし!萌えなし!されどキャラ特化型の作品として楽しめるかどうか。
この二人の女の子たち以外の子も順次投入されていきますのでその色は強まっていきます。繰り返しますが、“安心で雑な作り”です。気楽に観れちゃうのです。


■いっそファンタジーオンリーならよかったのに
現実との中途半端なリンクのさせ方をします。

{netabare}・中国は内戦中なのか“東シナ海上海脱出船団”のテロップから始まるアバン
・自衛隊小松基地、第七艦隊など実在する名称が登場
・大陸からの敵に対して「台湾と半島が健在だから」と地政学的な言及あり
・グリペン、イーグル、ファントムⅡ、そしてF-Ⅱと実在機は言わずもがな{/netabare}

中途半端と評したのはそこで描かれたあれやこれやが荒唐無稽なので。

{netabare}・そもそも敵国または政情不安定な国に長期間滞在、かつ同伴者ありで入国した人間を国籍を有しているからといって入隊(厳密にはゲストだが・・・)させる軍隊はありません。
・グリペンの所望でほいほい基地に入れるはいいとして(良くないが・・・)、内通の可能性を否定できないミンホアには監視付けるでしょ?
・グリペンってジャミング(妨害電波)に優位性のある機体だと思ってたが逆にやられてない?まあグリペン側は見破ってたので気にしなくてもいいか。
・人間せいぜい8Gが限界でF-Ⅱでもそれくらいでる。アニマの変態的機動なんて即死レベルでしょ、普通。
・ただし一点、アメリカ軍のお粗末さ。「馬鹿でヘタレでやるときはやる」の前二つ部分について的を得た描写になってるのは良い。{/netabare}

他にも突っ込みどころに事欠きませんが割愛します。それなりに説得力のある描写でした、とはいきませんでした。
本題としたいのはそこに見え隠れするラノベ原作のメリットデメリット。


 作者は取材を一切してないでしょ?


俺が脳内で考えた素敵なプロット・・・止まりなんですよね。あくまで自分がラノベを読まない人なので事実誤認あったらごめんなさい。
時に天才的な作家が現れ傑作を残すこともあるでしょう。その人の経験値が作品に反映されるのなら、読書を通じて咀嚼した疑似体験を筆に込めることだって多いはずなのは理解してます。
ただし、新作を練る時には作品に合わせて経験や知識を再構築/再構成しなければならず、それに合わせて不明点を埋める作業つまり取材をするものです。異世界やファンタジーものなら隠せるかもしれませんが、現実世界の成分多めの作品にするなら最低限の取材をすることは読者への礼儀でしょうね。
それで本作を捉えると、ネットからつまみ食いしたネタを切り貼りしてるかのような横着な印象を受けます。浅さが透けて見えると作品に没入するのは難しい。横着すると往々にして人物描写もたかが知れてくる。これはきっと原作が悪いのではないかと思われます。
下手に実在のオブジェクトを持ってこなかったほうが良かったのでは?


■そうは言っても完走しちゃうぜ
中途半端な現実とのリンクには閉口しましたが、いったんそれを横に置くと、迸るB級の波動を満喫することができます。
{netabare}・幼馴染の扱いがとことんひどかった。
・あのガラスがパキンパキンの最終回がめっちゃ唐突。
・ザイこの後どうすんねん?{/netabare}

「ははは、しょーがないなー」と「ダメだこりゃ」の二択であれば前者になります。
あまりにも変だと不思議と愛着が湧くものなのかもしれません。

リアタイとしては同クールの『コトブキ飛行隊』と女子の戦闘機乗りモノ系列の比較対象があるなど、リアタイ組ならではの楽しみもありました。
クールで誰しもが必ず一つは巡り合う?愛すべきポンコツ枠みたいなもんかしら。オススメはできませんし評点も低いですが、わりと自分が好きなダメさ加減でした。
ダメさを睥睨することに快感を覚える隠れSタイプの方にはお薦めです。



-----
2019.09.10追記


視聴時期:2018年1月~3月 リアタイ視聴


原作小説第1巻 - 第3巻と第8巻の一部を時系列順に再構成した内容となっている。(wiki引用)



2019.04.03 初稿
2019.09.10 追記

投稿 : 2025/03/01
♥ : 49

Dave さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

中途半端でちっとも面白くない

完走はしましたが、やっぱり最後まで面白くなかったですね。何をテーマにしているかわからないし、未回収の伏線・謎も多く(さりとて別に興味もわかなかったけど)、何もかもが中途半端。いろいろ欠けているものは多いのですが、致命的だったのは「アツさ」が全くないこと。日常系ではなく、まがりなりにも戦闘を描くわけですから、胸が熱くなるシーンがないと、じゃあ何のために命張ってるの?という冷ややかな気持ちになります。

1. 不必要・不十分なキャラ
そもそも、その登場人物必要だった?という登場人物が多い印象です。中国人の幼馴染とか、ギャグなの?って感じのウィークリーすっぽかされキャラだし、F-2も無理矢理登場させる必要はなかった。F-4の嫌な奴キャラが払しょくされたとはいいがたいし、F-15はパッパラパーのまま。F-18もなんだか未消化のまま散ってしまうし、ずいぶんと扱いが雑だなあという印象です。

2. 結局、なんやねん
謎の敵が謎のまま終わる…かつて幼稚園の頃に見た戦隊モノの敵のようですね。その出自も、正体も、目的も、能力もよくわからないけど、とにかく「敵」なんだ、と。ここらへんはせめてもう少し明らかになっていくのかと思っていたら、まさかの最後までほったらかし。

3. 残念ドッグファイト
同時期にやっていた【荒野のコトブキ飛行隊】、こちらも似たような感じで雑なストーリー×ドッグファイトでしたが、あちらはせめて実機への愛着とか、空中戦を描くこだわりとかがありましたが、本作は子供向けのどきゅーん!ちゅばーん!な感じの繰り返しで、リアリティもないし、わざわざ変な塗装と「それっぽい」だけのデザイン改変をしてるので、手抜きな感じ。別に空中戦を見せたかったわけじゃないのかな…じゃあ、見所はゼロじゃん。

4. やはり中国推しが気持ち悪い
もともと中国に住んでいて、中国人のガールフレンド(モブ)がいて、上海奪還とか言っちゃって、一体どうして中国をそんなに推すのか…。ここまでリアリティ放棄したんだからもう架空の国でも何でもよかったはずだし、やはり嘘でも自衛隊機を扱う以上、その相性の悪さはまるで牛乳と納豆のように喉元にまとわりつきました。

5. 作画は最後まで耐えきった
作画(キャラ)だけは、際立って良いとは言えないものの、最後までギリギリの線で踏ん張った感があります。結構危うい感じだったけど、そこは沢山のスタッフさんの努力で崩壊を免れた。もしそこを投げてしまっていたら、正真正銘のクソアニメになっていたところ、耐え抜いたプロ根性には敬意を表します。

---以下は5話時点での中間感想---

なぜグリペン…なぜ中国…
まだ5話までしか見てないので、メモ程度に。
●なぜグリペン…いや、好きだけど…好きっていえばビゲンが…じゃなくて、どうして航空自衛隊でいきなりグリペンなのさ!?(そういえばF-Xの出来レースで当て馬にはされてたっけ)さすがにF2なりF35なりにすべきだろ。
●百歩譲ってドラケンにするなら、せめて中身もスウェーデン人美女にしてくれ。
●実機の特性を活かした擬人化かと思えばそうでもない…では必然性がない。
●人物画は今のところギリギリ大丈夫だけど、常に崩壊しそうな危うさを感じる作画。このまま頑張ってくれ!
●ドッグファイトや航空機の機動に関しては全くリアルじゃない。「これは特殊なアニマという機体だから」という言い訳をしたいんだろうが、苦しい言い訳だ。特に番組にACE COMBAT 7のCMなんか挟まれた日には、本編のショボさが引き立つ。
●特にこういう軍事(自衛隊)モノで中国(人)という名前すら聞きたくない。反吐が出る。仮想的国だぜ?そこは最低限のマナーじゃない?必要性や必然性も今のところ認められず、中国の金が入ってるの?非常に違和感があって邪推したくもなる。
●せっかく実在の戦闘機だすのに、どうしてこんな手抜き塗装なんだ…戦闘機としての良さが台無しじゃないか。幼児向けの玩具かよ…。
●DTホイホイのキモイ展開、どうか勘弁してほしい。裸とかキスとか、鳥肌が立つ。
●まったく自衛隊感がない。だったらいっそ、全て架空の設定にすればいいのに。
●空自といえばやはり「まそたん」。陸自ならGATE。ああいうガチ自衛隊モノが欲しい。

※現時点では評価はせずにおきますが、低評価を付けたくてうずうずするw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

64.3 3 人工知能で幼馴染なアニメランキング3位
ATRI My Dear Moments[アトリ](TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (289)
379人が棚に入れました
原因不明の海面上昇によって、地表の多くが海に沈んだ近未来。幼い頃の事故によって片足を失った少年・斑鳩夏生は、都市での暮らしに見切りを付け、海辺の田舎町へと移り住んだ。身よりのない彼に遺されたのは、海洋地質学者だった祖母の船と潜水艇、そして借金。夏生は“失った未来”を取り戻すため、祖母の遺産が眠るという海底の倉庫を目指して潜る。そこで見つけたのは、棺のような装置の中で眠る不思議な少女――アトリ。彼女は、人間と見紛うほどに精巧で感情豊かなロボットだった。海底からサルベージされたアトリは言う。「マスターが残した最後の命令を果たしたいんです。それまで、わたしが夏生さんの足になります!」
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

世界観、SF・キャラ設定は素晴らしいけど、話と結末に不満です。

 世界観、SF設定、キャラ設定、プロット…素晴らしいと思います。特に8話の衝撃は本当に素晴らしかった。そういう見たくない事実を作品にはもっと入れ込んで、でも、それを乗り越えて何が見えるのかが物語というものです。それを描くまでの作品のパーツは本当に感心しました。

 ただし、結末が不満です。ストーリー…脚本が全然だめです。全体の構成もありますが、特に最後の2話。感情の問題と世界系の決断、目覚めた後の話をもっとリンクさせて描けなかったのか。残り1日という最期の時をもっと上手く使えなかったのか。キャラ…特に神白水菜萌はもっと上手く使えなかったのか。発電という要素を世界系の救済やアトリともっと結びつけられなかったのか。靴という要素ももっと何かないの?と言いたくなります。

 うーん、評価はします。何度もいいますがSFの世界観としては本当に良かったと思います。ただなあ…

 それなりにいい話なんでしょうか。まあ、あらすじとしてはやっぱり悪くないんですけど、期待した分で落とされたから印象が悪いのかなあ…

 まあ、ちょっと考えてみますけど…ゲーム原作かあ…どうも調べるとゲームプレイヤーからは不満が出ているようですね。ゲームはもっといいらしいですけど…そりゃあそうでしょう。これが名作とは思えません。なら、やってみようかなあ…




1話 「AIR」を意識した悲劇系の世界系に見えますが…

{netabare} 海面上昇の世界観は珍しくないですが美少女ものにしましたか。

 キャラ造形がちょっと昔のラノベ感があります。絵の雰囲気とロゴが悲劇系?世界系?つまり、祖母が海洋学者、そして命令云々から判断すると、最終的にアトリというヒューマノイドロボットはおそらく世界、海面上昇を救うキーになる感じでしょうか。

 雰囲気から言って「AIR」とか意識しているのかな?海辺の夏で主人公・叔母さん・アトリの取り合わせはまんまですね。言動がちょっと痛いのも同じです。「ATRI」のスペルもTに何かの意味を持たせれば「リメイクだよ」という風に取れます。

 SFということで期待していましたが、ちょっとお涙頂戴の感動ポルノを意図している風に見えなくはないです。それが外れならいいのですが、数話進行をみて判断します。{/netabare}


2話 演出はドタバタしてるし、キャラ設定はテンプレですけど…見るべきところはありそう。

{netabare} OPの最後の方のトンネルのシーンで出てきた腕をバチバチさせているロボットを見る限り、何かに狙われるんでしょうね。で、EDでは学校のみんなと協力して海底に潜り何かを見つける…と。

 なぜ、ジャンプ力が落ちているか、で悲劇性を感じなくはないです。機能停止までの秒読みなのでしょうか?

 正直、演出がドタバタしているし、主人公やヒロインのキャラ造形がテンプレだし無駄に善人だし、途中の喫茶店みたいな場所のシーンの好きなんだよ…で笑ってしまいました。見るのやめようかなという気もしましたが、ちょっと終末感があるのと、学校を見たときのアトリの違和感の表現が気になったので、もうちょっと見ます。

 意図的に設定の説明を省いて絵で見せているような要素もありますし。それと風力発電といえば関東では銚子だよな、と思ってたら銚子がご当地みたいですね。「地球の丸く見える丘展望館」にはいったことがあります。
 銚子の先端から利根川の下あたりは標高がちょっと高めだったので、島のように分断されたのでしょう。その辺の設定も考えてありそうですから、期待はできる…のでしょうか?{/netabare}


3話 発電の話だとEDのカニが意味が出てきますねえ…

{netabare} 銚子のご当地ものとしては、風力発電とか波力発電?などに目を向けるのは素晴らしい発想だと思います。ただ、あえて目を瞑っていたアトリのエネルギーって何?に踏み込まざるを得ません。原子力電池だろうなあとは思いますが。ジャンプ力の話にもつながりますがアトリの電池も切れるのでしょうか。

 で、思ったのがEDに出てくるカニの群れです。カニって海底の電力ケーブルに群がるんじゃなかったでしたっけ?あの宝箱の中にあるのはエネルギーじゃないか、と思いますが、どうでしょうか。

 どうせなら食料も在庫に頼るのではなく、海が近いなら漁業ができるだろうと思わなくはないですが、それは今後描かれるのでしょうか?

 あと、嘘ですね。アトリが嘘をつけるというのが本当かどうかです…というより戦闘用ロボットという設定はちょっと引っ掛かります。そこにも一工夫ある気がします。

 で、このあえて小さな子たちを出してきたということは、話的には悲劇性を強く感じます。子供の1人が犠牲になるのか、アトリがそれを救うのかわかりませんが、この設定は悲劇がないと話になりません。

 まさかエネルギーの話になるの?という意外感が非常にいいですね。演出はあんまり好みじゃないですが、話は面白いです。{/netabare}


4話 暴力と食事ができる廃番ロボット…の謎。

{netabare} なるほど、アトリは戦闘用ではなく廃番のロボットだとすると、OPの映像と合わせると人間の思考・感情をコピーした結果、人間に暴力がふるえるようになった…とも見えますねえ。食事ができる機能から考えて、人間の家族の代替として開発されたのかもしれません。
 学校の記憶がありそうですから、実際に存在した娘のコピーだと思いますが。そこでロボットと人間性の狭間で使命を優先するんでしょうか?

 OPでもっている玉、光りの玉が何を象徴するか、それとも現物なのか。EDと合わせて新エネルギーだとは思うのですが、どうでしょうね?あくまで電気が主題になりそうです。それとアトリの存在がどう絡むかですね。

 絵柄でだまされますが、結構ちゃんとしたSFであり近未来のシミュレートになっている気がします。

 なお、今川焼とカニ焼は一緒に食べたくはないです。{/netabare}


5話 キャラも導入も一段落。今のところレベル高いと思います。今後ですね。

{netabare} アトリの内部に何か少女の過去の記憶があることが、バイクで突っ込むシーンの一瞬のフラッシュバックで明示されましたね。それが本人なのか昔のパートナーなのかははっきりしませんが。ただ、まあ本人だとは思いますが。

 で、これで電気についての話がひと段落しました。借金のドタバタも人間関係も落ち着きました。この後ですね。起承転結の承が終わった感じです。外部の悪意についてが具体的になってきていますので、それがどう展開するかでしょう。

 絵柄と演出に惑わされますが、今までのところかなり真面目なSFです。そして、出来は悪くないしいろいろ考証がきちんとされていそうです。そして、世界系の匂いがプンプンします。悲劇のような気がしますが、悲劇ではない感動でもいいと思います。SFの秀作になれるか楽しみです。{/netabare}


6話 説明しなくていい。恋愛のエピソードも感じさせればいい。SFを分厚くしてほしい

{netabare} 中間でちょっと間の抜けた話だったなあと思います。新キャラも無駄に増えたし。恋愛とか語らなくていいです。ほんのちょっと感じさせてくれれば。なんとなく嫌な予感がします。後半で失速しないか心配です。アトリの記憶の時間軸が思ったよりも短くてちょっと謎感が薄まりました。主人公のいいひとになり方が急すぎる気がしますし。

 ぬいぐるみが腐っているところと、アトリの存在の対比があるのかとも思いましたが、どうなんでしょうね?そういうところにもっと嫌な予感が表現できれば、感動ポルノではなくしっかりした感動になると思うのですが…結末はわからないですが、やっぱりこの話は別れがないと成立しない気がします。

 全体で言えることですが語らない何かで表現していけば、情緒的な部分は十分なのでいちいち恋愛云々とか話に入れないで感じさせればいいのにと思いました。SFをもっと分厚く、世界観と使命と結末で大きな何かを語ってほしいなあという気がします。{/netabare}


7話 話の流れや設定は素晴らしいけど、6・7話の説明みたいな話がなあ…

{netabare}  うーん、話全体は実は盛り上がってきているんだと思います。やはり感情を持つAIロボットとその危険性。発売中止になった原因と記憶の齟齬。やっとOPの腕バチバチのロボット(改造人間?)が登場ですね。その辺はちゃんとSFしています。

 アトリがジャンプ力が半分になっているとか、学校を見て感じた何かについては「動力の低下によるタイムリミット」「人間の記憶の移し替え」などの設定が結末までに出てくる気がするのですが、読みすぎでしょうか。電気問題が潮汐発電だけで終わるわけはないと思いたいですけど、アトリの世界系設定とからんでアトリの機能停止OR何か、もあるとは思いますけど。
 全然違うかもしれませんが、仕込みがある以上は回答があるべき描写の回収はされると思いたいです。

 さて、この作品は設定と流れはいいんですけど、脚本がちょっとなあという部分がエピソードが単純すぎるんですよね。7話の恋愛・感情の問題をエピソードとして取り上げ、全部説明しちゃってわかりやすいデートにするのは正直いただけません。アトリの容姿の記憶の齟齬を絡めると難易度が高くなるので、6、7話をこういう話にした苦労もわからなくはないですけど、ちょっと名作、秀作SFアニメになるには、そういうところかな、と。

 まあ、完璧な作品はないですからね。それを言うなら主人公のキャラ造形とか小学校のキャラが使いきれてないとかいろいろあります。ですが、やっぱりSFを真面目にやろうという部分でこの作品、結構好きな部類なのでがんばってほしいです。 {/netabare}


8話 最近のSFの中では最高の驚きでした。そう来ましたか…

{netabare} また、6,7話の続きかあ…もうそういうイチャイチャはいいよ、と思っていたら、なんと…いや、これは素晴らしい。SFはそうじゃなくちゃいけません。これは私の想像の上をいかれた、すばらしい裏切りでした。アトリの能天気にはそういう意味があったんですね。まさか、そういう話でくると思いませんでした。
 細かく書くのも無粋なのでこれくらいにしておきますが、最高でした。正直、最近見たSFの中では最高のセンスオブワンダーの1つだと思います。テーマとしては良く見るテーマですが見せ方がいい。この作品の前半の意味が180度転換するくらい驚きました。

 これは「僕の妻は感情がない」と対にしてみると面白そうですね。

 なお、話的には(サブ?)ヒロインのミナモとの対比も良かったです。これでアトリの失われた記憶に俄然興味がでてきます。

 いや、評価爆上げですね。{/netabare}


9話 感情のオンオフが良かったです。久々にSFマインドにグッときました。


{netabare} アトリの感情表現のオンオフを繰り返す様子が主人公のジレンマといままで見ていた感情と愛情の幻想にすがるようで、非常に気持ちに来る表現でした。

 ロボットの感情問題は結構いろいろ描かれていますが、そこで視聴者を巻き込んでだましてきたというのは本当に素晴らしいと思います。そして9話ですね。

 感情が無いようで実は感情がある…というのは、AIロボットアニメでは常道です。そこを逆手にとって、感情があるのが前提条件に見せかけて実はプログラムだった…という見せ方が非常にグッっときました。ここで視聴者が受けたショックというのが、主人公の何千分の1かもしれませんが疑似体験できたわけです。AIの感情をSFとして描くことが、ストーリーとして落とし込まれており設定どまりでないことが、本当に良かった。アトリの時々見せる不自然さもちゃんと伏線になっていましたし。

 前半の能天気さが無駄にならないどころか、それがなければこの作品は成立しません。アニメSFの構成と展開の工夫としては、非常にレベルが高いと思います。世界観や銚子の地形や風力発電などの上手さからただじゃ終わらないと期待した、期待以上の水準です。

 これはAIロボットもので「ビートレス」以来久々にSFマインドを鷲掴みにされました。そしてその「ビートレス」の「アナログハック」という概念を非常に上手く扱っていると思います。ここから、感情問題をさらに描いていくとさらに深味が増すでしょう。ログのコメントから察するに無感情の下に…楽しみです。{/netabare}


10話 感情問題はそれだけ?伏線回収はできましたが期待より浅いなあ

{netabare} あーそう来ましたか。うーん、感情の下の無感情の下の感情という構造はいいと思うんですけど、一番下の感情がそこかあ…うーん。ヒューマンドラマ的にはわかりますが、ちょっと期待と違いましたかね。

 アトリの記憶とか脱走、学校の記憶、危険性の伏線とかは綺麗に回収できてたかなと思います。はじめのジャンプ力が減ったがまだかな?
 ただ、SF的に「感情を描く」のではなく「感情的なものを見せる」になってしまいました。8、9話が良かっただけにこれはちょっと浅かったかな。

 しかし、詩菜…クズとは言いたくないですけど…病んでしまうと人格が破壊されますから…ただなあ…屋上の一言とか自分の息子もそうなるとか…祖母も含めてちょっと問題がある一家だった気はします。
 詩菜のおかげで感情を獲得したのか、もともと高性能だったからなのがせめて設定から読みとれればよかったんですけど。そこのドラマが10分くらいで終わったのがなあ…ここに1話くらいかけて分厚いエピソードがあっても良かった気がします。

 あと2話くらいでしょうか。世界系のような部分に行き着いていないので
、もうやることは破滅エンドしかなさそうですよね。死か世界かという意味の世界系では出せませんから世界系でないのはいいんですけどね。そうなると死に意味性が出せるかどうかです。感動ポルノで終わらないようにしてほしいです。能天気エンドもありえますけどね。{/netabare}


11話 EDと銚子設定を回収しつつ世界を描けるか?

{netabare}  ジャンプ力半分問題はこれだけで回収?あとは記憶問題ですね。悪くなかったですが、もっとSFしても良かったかなと思います。せっかくここまでSF設定を頑張ったのだからちょっともったいないかな。

 世界と絡んでくるかあの島(銚子)の問題か個人(アトリ)の存続か。最後のコマンドが何かでいろいろ決まってきそうです。最終回だけでなんとでもなりそうなだけに、ぜひ、意味のある最終回をお願いしたいです。「シャーロット」の例もありますので最終回だけでも壮大な話は描けると思いますので。

 EDの映像的に海底にアトリが出かけて行って電力問題(海面上昇問題?)を解消するんだと思いますけど。銚子だし。{/netabare}


追記 終わりも近いし感情について。感情の2段構造ととればいいのか?

{netabare} 感情を再現し理解できるアルゴリズムとはすなわち感情のことなのかという問題が提起されました。人間を守るロボットのメカニズム(三原則と言っていたかは忘れました)を無視する。詩菜にしても主人公にしても特定の個人を守ることを優先し、人を傷つけないという最優先の命令を無視できる。それがすなわち感情ととるべきなんでしょうか。

 あの日記の「振り」というログ、ここがどうなんでしょうね。このシーンに私はSFとしてひどく感動しました。感情が無いように見えて在る、という話はよくあります。その逆ですよね。感情が在るように見えて無い。過去は知りませんが、最近の作品ではほとんど見ませんでした。これは素晴らしい示唆でした。

 ですが、結局感情のアルゴリズムによって感情はあった或いは保留になったわけです。詩菜のときは突然感情が現れたように見えました。これが人間の反応を学習したフィードバックで感情は本当はない。ないはずだけど、屋上で暴力をふるった。これがつまり感情の存在の証左である。同じ現象が主人公にも起こった。

 ログには知識として感情がない、だから感情がある振りをすると残してあります。つまりアトリの表層を走るプログラムとして自分には感情がないと知っている。そこは自覚的です。ではなぜ最優先命令を無視して暴力を振るうのか。ここは無自覚ではないですね。自覚して暴力をふるっていました。つまり何をやっているかの話ではなく、なぜそういう行動をするかとう問題であり、無意識下の衝動ではないかということです。

 なぜそう言えるかといえば「暴力」「愛」が強くかかわっているからです。つまり「タナトス」「リビドー」の問題でしょう。「振り」が深層心理に「衝動」を形成した。この深層こそ感情がどこにあるかわからない問題の答えなんだろうな、と思います。

 表面上のふるまい…プログラムあるいは深層学習のフィードバックによるアルゴリズムこそ「振り」である。深層学習が高性能だからこそ、その振りをしている内に、心の奥底にリピドーやタナトスが生まれた。それがあるから、怒りとか涙とかプリミティブな湧き上がる衝動が起きる。それが感情の芽生えだと読みとればいいんでしょうか。

 アトリは「振り=コミュニケーション」と「衝動=内発的湧き上がり」の2段階の感情がある。これは「感情なんてどこにあるかわからない」すなわち人間そのものではないか、と。ルールを破ることがそれを説明しているという解釈をしてみました。この感情の2段階構造の人間との類似性まで含めて設定したなら結構面白いと思いました。


 もう1つの読み取り方、解釈ですが、表層のコミュニケーション用の「振り」と「深層心理の衝動」という2段構造というより、唯我論(独我論)のように感情が在ることは自分にしかわからないととることもできます。それが感情はどこにあるかわからないという意味です。
 だから、アトリが真似をすることでできるようになった表面上の感情の表現があればそこには感情があるとみなせばいいのか。感情は相手にあるのではない。受け取る自分にあるのだ、ということですね。

 それと、ログの問題もサラリと流しましたが、人間的な感情は非人間的な外見、行動のものには宿らないという仮説が本作にはあるのでしょう。AIの自動生成とか深層学習を研究すれば人間の感情や思考、魂ですら解析できるという人は多いですが私はそうは思いません。非人間的な箱あるいはクラウド上では人間の感情は生まれないと思っています。

 生存本能や個と個のふれあいが必要でしょう。その意味も高性能な記録媒体を搭載したAIロボットは非人間的故に感情は生まれないと思います。{/netabare}


12話 世界系ではなく感動ポルノ系ならがっかりですけど…

 世界系ではなくて、感動ポルノになりそうな雰囲気ですね。定められた死という話です。自分の意思で一応の選択肢はありますけど。そこにどんなテーマ性を込められるかが問題です。感情の問題があったのですから、そこに焦点を当てるべきだとは思いますが。そう、そこをなかったことにするのはいただけません。その葛藤があまりになさすぎじゃないでしょうか。

 今のところですけど、世界観、設定、そして話の骨格は素晴らしいと思います。感情のテーマも見ごたえがありました。ただ、11話以降の脚本が悪いです…いや、やっぱり特に12話ですね。よくこの素晴らしい素材をこんな作品にしたなあという印象です。

 それ以前も学校の登場人物とのエピソードが物語の流れにあまり活きていないし。6話くらいからもっと整理して同じプロットでも見せ方があったと思います。詳しくは最終回後に書きますけど。

 せっかくSF的な進行で頭を使いながら進める話だったのに、いきなりエデンが出てきてしまうし…EDが伏線と言えば伏線ですけど、それはちょっと違いますよね。何がいいたいかというとSF臭がしなくなって、アトリというキャラが活きていない気がするんですよね、この12話は。

 うーん「新聞に載ってました」にAIが出てきて説明かあ…私が一番嫌いなパタンだなあ…もっと手書きログとか上手く使えなかったんでしょうか。

 評価を下げざるを得ません。若干調べると原作のゲームではマルチエンドということですが…ゲームでも同じ感じなのかなあ?アニメの脚本のせいなのか、ゲームの脚本なのか。ちょっと調べてみようかなあ…

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

人類滅亡寸前のディストピアで、頭がお花畑の登場人物達がワチャワチャするゴミ

アトリ

 最終話(13話)まで観ました。2024.10.06

 哀れATRIは人類の救済のために犠牲になりました。さぁ!泣け!

 いや…、海面上昇がどうなるわけでも無いし、こんなガバガバなSF設定で何を言ってんの?

 エデン計画自体が意味不明です。回収対象になったとは言え、なぜに単なる既製品のATRIを計画にワザワザ組み込んだりする?

 夏生のオバァがオリジナルで作れば良いじゃん。結局、単なる電池や保守管理AI並の扱いで、ATRIの感情が云々と言う話でもないし、自立思考型ロボットを計画に組み込む意味が不明です。文明が崩壊して仕方なくならまだわかりますが、文明崩壊前から準備してましたよね?

 そもそも、ATRIを水中に保管しておいて、ワザワザ隠されたエデンに移動させる意味が分からんです。最初からエデンに置いておけば良いです。夏生達と交流させて成長させるとか、そういう感じでも無いし、単なる嫌がらせかな?

 どうも話の辻褄が合ってないです。夏生のこだわったロケットも別にエデン計画とリンクして無いし、結局水位は上昇したままです。

 村はエデン計画のおかげで発展した様ですが、そんなに資源や技術力があるなら、最初からあんなに荒廃してないでしょ?エデン計画はどう考えても文明崩壊後の世界から村を復活させる様なプロジェクトではありません。

 近いのは、ロストテクノロジーを保存する箱舟的な物で、多くの文明崩壊後の世界を描く作品では諸悪の根源として主人公達に破壊されるヤツですね…。

 ラストは、ハッピーエンドっぽかったですが、無理矢理時間を進めた上にATRIと夏生のメンタル世界に逃避した様な感じです。

 また、学校メンバーも必要だったのか疑問です。ゲームではスケベ要員なのかもしれませんが、アニメでは尺稼ぎと賑やかし以上の存在ではありませんでした。

 ゲーム原作をアニメ化するのは難しいですね。本作品もATARIじゃなかった様です。 
 
………………………………………………………………………

 12話まで観ました。2024.09.30

 バァさんのぉぉぉぉぉ〜科学力はぁぁぁぁぁぁ〜世界イチぃぃぃぃぃい!

 話に詰まったらマッドサイエンティストに頼るのは辞めい!お仕置きのロケットパンチですよ!

 ATRIのラストミッションは、オバァの作ったエデンを探すことだった様です。いくら凄い科学者でも、ラピュタや箱舟的なモノを単独に近い状態で作れる?しかも謎の技術で隠されているし…。スゲぇよ婆ちゃん!いくら金がかかってんだよ…。

 そして、当たり前の様にATRIを犠牲にして世界を救え的なお話に…。ただ、海面上昇を何とかする訳では無く、実に規模が小さいのが気になります。

 それにしても、オバァの計画のすさまじい杜撰さは何なんですか?夏生がアカデミーに行って帰ってこなかったり、死んでたり、潜水艇が壊れていたりしたら、そもそもエデンは見つからないし、ATRIの寿命が尽きてたらもうおしまいです。単なる詩菜のストーカーロボをいつの間に計画に組み込んだのかも謎です。

 全く馬鹿げたお話ですが、次回最終話!号泣間違いなしです。とても楽しみです。…嘘です。くだらないオチに唖然としそうです。皆さん覚悟完了してますか?
………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2024.09.25

 ATRIはセックス機能もあるんですね。もう、夏生の嫁気取りです。夏生も散々感情が〜とか言ってきましたが、この世界の住人は、ロボ子がキレて暴走すると感情があると判断する様です。

 崩壊後の世界なので、倫理観が現在と異なるのは解ります。鎌倉武士みたいなスピリッツになったのかな?舐められたら殺す!的な精神構造が好まれる世界の様です。

 そして、ATRIにまさかのメンテナンス問題が!?謎の永久機関で動き続けるロストテクノロジーの産物では無かった様です。

 ただ、これまた夏生のマッドサイエンティストオバァが所持していたオーパーツ的な機械で解決しました。人間が作ったとは思えない性能です。何年も海に水没していても平気なのか…。

 そして、ロボ子のファイナルミッション発動!何が起こるのか?次回に期待です。あれか?ATRIが核爆発でもして核の冬が到来して氷河期になって海面低下でOK的な?急展開で物語を畳めるのか!?気になります。

………………………………………………………………………

 10話まで観ました。2024.09.17

 回収屋も、もっと穏健にやれば良いのに、ワザワザ衆人環視の中で、ATRIをボコボコにしなくても良い様な…。

 そりゃあ、止めに入るでしょうよ…。ロボ子を暴走させるためだけの演出かいな…。

 皆様のレビューにもありますが、8話あたりから、主人公の夏生がATRIに対して、感情がある、魂があるとか言い出し、ロリコン性癖を丸出しにしてきてATRIに迫るも、いきなり冷めたりする変態ムーブをかますので、モヤモヤします。

 ヒューマノイドに感情や魂みたいなのがあるのかという話は、そもそも人間自体に魂があるのかという話になるので、安易に手を出してはいけない領域の様な気がします。

 劣った人間の魂は劣っているのでは?感情表現とかが下手な人間は人間では無いのか?異文化圏で感情表現の仕方が違う外国人は、野蛮で魂も獣なのでは?

 結局、人権思想とは、能力、性格、文化、性別等が異なっていても、人間としての権利を認め尊重するという、魂やら感情やら曖昧で感覚的なものを排除した思想です。

 誰かが、何らかの基準であいつは人間で、コイツは人間じゃ無いとか判定出来るものではありません。ロボ子の感情にこだわるのは非常に傲慢で愚かな行為です。社会的な了承があれば、ロボにも権利を認めるべきですし、違うなら道具として使い潰せば良いだけです。

 また、ロボ子が暴力を行使したりするのを作中人物が問題視していますが、こんなの、ちょっと賢い飼い犬がご主人を守るため、敵に噛みつく様なもんで、大した意味は無いのでは?

 夏生の家族とロボ子の因縁も明らかになりましたが、最初に予想されていたよりは大したことがなさそうです。単なるストーカーロボをバッチャンが封印しただけ?何なのコレ?

 スゲー浅い話になってきていますが、オチだけは非常に気になります。みんなで楽しく暮らそうエンドになりそうですが、予断を許さない感じです。
………………………………………………………………………

 6話まで観ました…。2024.08.19

 ツッコミ所が満載のとぼけたエピソードをぶっ込んできますね。もう、火垂るの墓を観ていていつも思う、清太!海水を煮て塩でも作れ!状態です。

 学校の電気が復活したから、学生達が蛾の様に集まってきました!高校生達は何を求めて学校へ?秩序崩壊後の世界で高等教育が必要か?

 小学生ならともかく、高校生位の年齢なら、生きるために働かにゃー!学校でモラトリアムって恋愛ゴッコしている暇なんてあるかい!しかも、どこにこんなに若い子いたんだよ?

 リアルなら良い訳ではありませんが、あまりにも世界観が頓珍漢です。みんな制服着てるし、今まで何してたの?水位が上がって社会が滅茶苦茶になってから結構時間経ってますよね?

 他にも言いたいことは沢山ありますが、ちょっと酷いです。バッテリーも入手出来ない世の中で、サルベージ屋やって、1000円2000円稼いでも仕方ないっぺよ〜!

 低地が水没して、工業・農業地帯も壊滅してるだろうに、スイカを作ってるなんて、随分余裕あるな…。今川焼き屋が水没してもう食べられな〜い位の被害なの?魔法で解決のなろうより、リアルティーラインが甘いので、これはSFとは呼べません。

 食糧も衣服も無から合成出来るんでしょう。飽食時代の豚共の様に世界を舐めてますね。ゴッドランドのカーネル総帥もお怒りですよ!

 暑い夏にふさわしい、登場人物、制作、原作全て頭がピーマンのお花畑アニメですね!

………………………………………………………………………
 
 5話まで観ました。2024.08.13

 ハイテクとローテクが混在する世界…。潮汐発電システムを作ったよ〜!電球は白熱灯かな?

 永久機関搭載のロボ子に発電させろ!なんつ〜ツッコミは野暮ですね。

 キャサリンの借金問題もサクッと解決!そもそも金なんか最早流通してないでしょ?

 学校を基点にみんなで楽しく暮らすのさ!何か…、学校ぐらし系の狂気を感じる展開です。正気を保つために学校ゴッコをしている様なディストピア感が…。本当はキャラの何人かは死んでいて、誰かの妄想なのでは?

 学校のメンバーは、潮汐発電機の完成と先生が戻ってきたので、感動して号泣ですが、ロボ子はハテ?と言う感じです。

 主人公、泣き方が分からないなら笑えば良いよ…とかスカした台詞を吐きますが、この異常な世界の異常な学校空間で泣ける方がおかしいのでは?

 他のメンバーより、ロボ子の感情に視聴者の感覚が近い気がします。泣く?そうはならんやろ〜!

 作中では泣け泣け押し付けてきますが、下手すれば明日餓死しかねない地獄なのに、別に気にすることも無く飄々と暮らしている主人公達の図太さに脱帽しても泣けはしないですね。
………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2024.07.30

 美少女の元戦闘ロボ子に、可愛い幼馴染…。世界が水位上昇により崩壊しており、うるさい大人もいない…。ノベル系ギャルゲーが原作の様です。この時点で察しの良い視聴者はスルー案件ですね。

 まぁ、どこかで見たことのあるテンプレSFですね。しかも、現実感はかなり薄めのヤツです。

 主人公達の住む地域は、インフラも政府機関も完全崩壊しており、水も食料も自分で調達しなくてはなりません。

 スーパーの廃墟から食料貰ってくるとか、疲弊しすぎだろ…。衣服とかどうしてんの?誰も働いていないし、畑仕事か狩りでもしないと、生存すら危ぶまれる状態じゃね?

 もう、美少女ロボ子と遊んでいる様な段階をはるかに越えた、ザ・サバイバル状態です。

 電気も無いし、子供達は難民状態だし、いくらなんでもノホホンとし過ぎです。

 周りは石器時代みたいになっているのに、メンテナンスフリーの完全自立型ロボットがわちゃわちゃしている頭がお花畑の世界…。

 なかなか、視聴者の精神を揺さぶってきます。SF好きだと、ツッコミのし過ぎて死んでしまうやろ〜。

 ロボ子は元戦闘用なのに、美少女としての再現性高杉君です。兵器に萌えはいらんだろ…。しかも、エネルギー源不明の超科学の遺産です。

 マジで何年か前にKey系萌泣きアニメで観たことがある展開になりそうです。

 多分、泣けることは一切無いと思いますが、SF大好きな変態野郎の私は視聴継続です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

KEYっぽい何か

ジェネリックKEY的な。
ロボが死ぬやつ?

ATRIのあざと可愛さが全てなので成功と言っていいでしょう。

AIが実存する現代で今更「心とは…」的古典SFはもう破綻してるので、きたるべきAIガチ恋時代のためキャラの魅力ゥに全振り。バチャ豚・アニオタ・2.5次元・声優ファン・アイドルガチ恋勢・3次元推し活勢・ホス狂・風俗狂たちがヨシヨシしてもらう依存対象は、維持コストも安く安全安心なAIに置き換わっていくでしょう。その意味では時代に沿った革新的なアップデートがなされた作品。SFを真面目にやってもノイズなので薄めに。そのうち女性向けイケメンAI作品も出てくるでしょうか。

01
さすがにコテコテすぎませんか。

08
ここで下げ展開。バレるべくしてバレる無能ATRI。心を許したばかりの相手の日記をほんの少しの葛藤もなくノータイムで覗いたくせに大袈裟に被害者ぶるアスペムーブDT。やはりエロゲ的。

09
コテコテにあからさまなビジュアルのわるいやつは初対面の相手に対し初見でAIガチ恋勢認定するすごく無礼なやつ。そのくせリスク計算出来ない無能。やはり。

10
え?そこ自己解決で済ませるの?はあ…

あれからどうすんのと思えばこれではただの痴話喧嘩しただけの安いラブコメのよう。勧善懲悪茶番劇とボーッと立ち尽くすのみの水増し装置NPCども。わるいかおのひとが言うには現実に結構な規模の実害が出ている様子ですが、子供理論のわしゃしらんがなで押し通すいつものエロゲ感。いつものかわいそうかわいそう自己憐憫完全被害者ギャン泣きポルノ。しかし。

いつまでもヨシヨシされる側に甘んじることなく、自分自身も誰かをヨシヨシすることは可能であるはず。人目を気にしてガワを取り繕い脳死でルールに沿った機械的な行動ではなく、他者への寄り添いや思いやりによる内発的動機から起こる行動こそが人間らしさと言うならば、その出力さえあればAIが人間らしさを獲得できたとも言えるのではないかというSF的命題はあくまでもオマケであり、結局この作品の本題は主人公の成長譚であった。その発想に至る情動のパラダイムシフトこそが感情の獲得であり、心の成長と呼べるものであるということ。彼の気付きをしっかりと描写したシーンには驚いた。せいちょうした!ってのはこういうこと。いやーなかなかやるねえ。あとはいつものギャン泣きだったけど。

いつものやつと見せかけて「いつまでも萌えキャラにヨシヨシしてもらわないで自分がする側に回れ」という庵野富野駿夫の「アニメ卒業しろアニメ」エッセンスをエロゲ風味の濃ゆい味付けに施した「卒業はいいからせめて自立してくれ」とアップデート。これは妥協ではなく実用主義。こういうヨシヨシアニメでモロにヨシヨシというワードをあえて使うのもかなり意図的。だからこのアニメに傷ついてしまう人もいるわけで、そのことを織り込み済みで筋を通した芯のある仕事。やっつけシノギアニメではなく、きちんと挑戦している「作品」だった。でもアスペ用ソーシャルスキル教材なら、サブカル漫画やアニメに頼るしかなかった昔とちがって今はいい本がいっぱい出てるのでそちらをどうぞ。

もういいかな。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3
ページの先頭へ