万引きおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの万引き成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月07日の時点で一番の万引きおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.5 1 万引きアニメランキング1位
笑ゥせぇるすまん(TVアニメ動画)

1989年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (97)
436人が棚に入れました
ココロに隙間がある人の欲望につけ込んで怪しいセールスをする男、喪黒福造。最後には不幸に落ちる、お客たちの姿を喜ぶ彼は何者なのでしょう。彼は今日も行きつけのバー「黒い巣」で、自慢の名刺を見せてはお客を口説いています。「ドーン!」指が指されると不思議な超能力で、そのお客は犠牲者となり、社会のどん底に落ちるのです。

声優・キャラクター
大平透
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

黒いドラえもん

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
私の、トラウマ作品の1つ(笑)

原作者は、藤子不二雄Ⓐ先生。A先生らしい、ブラックユーモア作品。

「この世は、老いも若きも男も女も、心の淋しい人ばかり。そんな皆さまの心の隙間をお埋めします。いいえ、お金は一銭も頂きません。お客様が満足されたら、それが何よりのお代でございます」(冒頭より抜粋)

……まだ、アニメが子供向けとされていた時代。深夜の時間帯とはいえ、アニメでやることか? と、今なら思いますが、当時はなんの疑いもなく、見てました(再放送だったのかな?)。怖いもの見たさ、って、ああいう感情を言うのですね。

ワクワクというより、ドキドキ。自分にとっては、なんか、ガキの時に親に隠れて観ていたアニメです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
主人公、喪黒福造は、忠告するタブーを守ることを条件に、人々の願いを叶えます。しかし、願いを叶えられた人々は結局欲に溺れ……ドーーーン!ですw

今になって考えると、芥川龍之介の小説、「蜘蛛の糸」が、下敷きになってるのでしょうか。盗人(カンダタ)が死に際に一匹の蜘蛛を助けたことで、お釈迦様が地獄に蜘蛛の糸をたらす、例の有名な話です。

あの小説に関しては、様々な読み方ができますが、そのひとつとして、「お釈迦様、ムチャ振りじゃね?」というのがあります。だって、あそこで他の死者を蹴落とさないくらいなら、カンダタだって地獄に落ちてないし、そもそも盗人なんかになりはしないし。また、他者を犠牲にしてでも自己の生命を守ることは、自然な行いであり、悪と断言できるのかは難しいですし。

なんか、お釈迦様の行為は、コロッセオに罪人と猛獣を入れて戦わせる、残酷な貴族のお遊びにも思えます。

喪黒福造のやっていることも、この行為に近いと思います。救うと言いつつ、結局、ドーーーン!ですから(笑)

まあ、因果応報っちゃあ、そうなんだけどね。

そんな感じで、スッキリ楽しいアニメではありませんが、深みはあるアニメだと思います。もっとも、人生のリアルを(酸いも甘いも)知ってしまった今、自分の心にどう響くのか、楽しみでもあり、怖くもあり。まあ、再視聴はしないかもしれません(苦笑)

ちなみに、マイナーですが、同じく芥川の「魔術」という短編小説は、更に、笑ゥせぇるすまんに似ている感じです♪
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 25

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

昔の喪黒はマイルドでした

ギミアブレイクの番組内にあったアニメです。
時間が短いため、割と起承転結がハッキリしてます。
当時の喪黒自体は悪意はなかったと思います。

あくまで「心の隙間お埋めします」「お金は一切いただきません」という決まり文句と共に悩める人物を助けようとするのですが、
忠告を無視した人物は災難に遭います。しかし、当時の喪黒の目的は決して
対象者を不幸にする事ではありません。
極力、助言を行い、対象者が道を誤らないように努力するのですが、それがうまくいかないわけです。

ただ、対象者のダメージは2017年に放送された新作とは違って、
そんなに大きなものではなく、せいぜいが「会社をクビになる」程度(?)ですので、一応は社会復帰できると思われます。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 16

AIR さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

タイトルなし

物語  260/300点
1話完結で、簡単に言ってしまえば主人公である喪黒が困っている人をさらに困らせる話。教訓じみた終え方はしているものの、完全にブラックジョークである。

キャラ 47/50点
喪黒の評価。実は彼、人間でなく悪魔の類らしい。それを聞いて妙に納得してしまった。

作画  32/50点
昔の作品にしては良く出来ていると思うが、今から視聴する人は合わないかもしれない。

声優  41/50点

音楽  42/50点
声優とまとめて。この2つの要素のおかげで喪黒がいかにヤバい奴かが余計分かりやすくなる。なかなか良い貢献をされていると思う。


総評  422/500点
間違いなく人を選ぶ。作画も話もだ。個人的には刺さったが、人に勧められるような作品ではない。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 3

72.6 2 万引きアニメランキング2位
漁港の肉子ちゃん(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 3.9 (53)
137人が棚に入れました
食いしん坊で能天気な肉子ちゃんは、情に厚くて惚れっぽいから、すぐ男にだまされる。一方、クールでしっかり者、11歳のキクコは、そんな母・肉子ちゃんが最近ちょっと恥ずかしい。そんな共通点なし、漁港の船に住む母娘の秘密が明らかになるとき、二人に、最高の奇跡が訪れる――!

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

漁港は人生の俯瞰。利他の痴愚と聖性。ただ、解釈より感情かな。

 純文学的ではありますが、どこかメッセージ性もある感じで大衆文学と純文学の中間のような感覚を持ちます。人間の人生のどこかにある暗い部分のドラマを切り取って、描くことで人間の本質について考えるきっかけ、と言えばいいんでしょうか。

 正直いえばオール4の評価は評価の放棄です。オール3ではないという程度の意味です。

 とにかく日本文学的な暗さ、貧しさを描くために、娼婦を出すところはありきたりと言えばありきたりです。キノコのイメージでぼやかしていましたけどそういうことです。

 ただ、そうなるとありきたりな「だめんずうぉーかー」になるところを、キクリンからみた物語にすることで、肉子ちゃんに聖性を見ます。誰かに依存することでしか幸せを感じられなかった肉子ちゃんの「事件」後の気持と、キクリンを対比することで何を感じるのか、でしょうね。

 模型は多分漁港なんでしょうね。つまり、人間いろんなことはあるけど、俯瞰して見ると小さいものだと。表情と模型の関係…隠れてみんな恥ずかしい事をしている、俯瞰してみれば人生なんて箱庭見たいなものだ。だから、一人は可哀想という気持ち…そして人間の負の感情…そう言ったもので悩むより、恥ずかしいとかメンツとかでなく、素直に話をしよう。ここは模型を見ることによる視点の変化なんでしょう。
 地蔵はこんな港街にも長い歴史と不幸な出来事があって、それでも存続して人が暮らしている、ということでしょうか。

 この模型で人生を俯瞰することが肉子ちゃんとみうの人生にもつながってきます。マリアに手を差し伸べるキクリンの気持ちからここに展開する理由でしょう。お腹の痛みは「女の心・人生・肉体の痛み」のことでしょうか。
 本作からは肉子ちゃんの欲望・無垢・痴愚から生まれる利他による幸せ、あるいは聖性を感じます。男のために生きているように見えて「誰かのために生きる」肉子ちゃんの姿が見えてきます。彼女が望むのは金でも安楽でも肉体でもなく利他です。それがみうであってもキクリンであっても、同じことです。
 いままで肉体でお金を稼いでいたのは男のためお金のためだから。そして、子供のためになると風俗は辞めます。そこに金銭の効率などの考えはなく、子供のためだから、でしょう。

 幸せですら望まない肉子ちゃんの利他が本質だからこその聖性なのかもしれません。つまり菩薩でありマリアということです。タイトルに名を冠しながらも内面が見えてこないのは、この聖性によるものだと思います。

 また、恥ずかしさというのもかなりクローズアップされていました。肉子ちゃんの体形と表情、娼婦にしゃべり方…つまり生きていることはみっともないけど、誰でもみっともないと。だったら、自分の望む生き方に幸せはあるのでは?

 キクリンと文学の関係ですね。人間の出会いがもたらすもの、でしょうか。ろくでもない小説書きだったけど、キクリンにいい影響が「偶然」与えられたということなのか、あるいは文学では幸せになれないし、肉子のようなある意味においての幸せを得られないという意味なのか。

 なお、司馬遼太郎の「峠」が借り物競争で出てきました。河井継之助という人の話らしいのですが、未読です。WIKIで若干確認しましたが、どうも病気であることを隠すために牛肉を食べたというエピソードがあるみたいで、それかなあ、という気もしますがよくわかりません。河井継之助は乱読派、精読派の論争で精読派だったらしいです。これが小説家との対比にはなります。

 なお「ライ麦畑でつかまえて」は落ちそうな子供を助けるという意味なので、ちょっと関連ありそうですけど、まだ深く考えてません。面倒ならウィキにかなり詳しくあらすじが載っています。

 本作を見るとどうしても安田浩之氏の「ちひろさん」「ちひろ」を思い出します。ベクトルは全く逆のような同じような。肉子ちゃんに内面はあるのか?ですね。肉子ちゃんの名前は何を表しているのでしょうか?

 見て何を感じるのか、でいいんでしょう。ただ、どんな視聴者層に向けた作品か不思議でしょうがない作品です。こういう作品はどちらかと言えば実写向けの気がします。まあ、肉子ちゃんが生々しくない方がいいのかもしれません。

 そもそも純文学は「画」をイメージするのも含めてのことですから、映像化は零れ落ちるものが多くて難しいものです。それを偶然の要素があったり生身の人間が演技する実写ではなく、記号性の塊ですべてが表現されてしまうアニメにすること自体に矛盾はあります。ありますが、かなり上手くアニメ化はしていると思います。特にみうの過去回想はなかなかの出来栄えでした。

 まあ、要するに解釈してもしょうがないですね。感動や意味も大切でしょうけど、とにかく見て何かを感じるのが大事なアニメでしょう。エンタメとして展開を期待する人には向かないアニメでしょう。ただ、面白いと思いますけど。

 初見なのでまた思いつくことがあれば追記します。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 8
ネタバレ

まにわに さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

絵からうるさい

 
{netabare}肉子ちゃんの話ではなく、キクリンの話だったことについて。
モノローグ的に話が進むのは小説云々が根拠になるとして。
肉子ちゃんの話に見えるのは肉子ちゃんが目立つからがいい言い訳になっているが、問題は実の子でないと知っていることとこれが相容れないこと。
私は、実の子で見ていて、過去話でやっと気づいた口で。そういえば序盤から匂わせていたなとはなるが、この違和感のなかで母子関係をどう成り立たせるかと考えながら見るから面白いのであって、違和感を解消しても面白味を削ぐだけ、とか言い訳をしてみるが。
過去話があまりにも唐突だったので、実の母子ではないものとして見るのが、正しい見方なのだとは思う。
知ってて語らないのは、人間関係に引け目があるエピソードが並んでいるので、知ってて知らないふりをしてるのが、心の重荷になっていると解釈できる。望まれた子ではないが母親の否定で、関係性の放棄。母親もそうであったであろうことが子を捨てた理由、とも推測できる。
過去話はモノローグでは語れないはずだが、盲腸-陣痛つながりで、苦しい時に見る悪夢のように、知ってることを元に空想を広げただけ(すべてが事実とは限らない)、と考えられなくもない。

芸人の起用について。パッと見、アニメとは関係ない売れない芸人の救済枠だが。心の重荷を解くきっかけとなるが二宮で、カモメやトカゲが喋るのがキクリンのアテレコなのが最後に明かされ、これらを向上委員会の腐れ芸人共が起用されているのを併せて考えると、顔を動かす=アテレコ=これらの芸人が芸人をやってる理由が同じで、説明しにくい設定を補完していると推察した。

気になったところでは、意味ありげなジオラマの光演出と小説の光云々であるが、わざわざあのオチにしたことを考えると、港=子宮、文字=記録=遺伝子で、実の子でなくても産まれることはできるという意味で、誰の元で暮らすか云わずともわかる返答にしたのではないか。

よくわからなかったのが病床での電話の相手を問い質すところ。実母をおくびにも出さないほど否認していた代案がお好み焼き男で、否認が解消されたからには、わかってて間違ったことを訊いたとも考えられたが、どうもそうは見えない。ただ…もしかするとだが、これはさんまがよくやっていた、相手に話させておいてお茶を口に含み、意外なことを言われたタイミングで吹き出して笑いを誘う、あれを盲腸でやったとは考えられまいか(この場合は痛いフリをして照れ隠しぐらいか)? 人間関係はあれでも肉子ちゃんにはガンガンいっていて、こう考えると、構成上の問題もかなりすっきりすると思うのだが。

というように、個別には理由が見つかったりするものの、あまり連動してないというか、エピソードもぶつ切りで、気を散らす要素が多く、全体的にはバラバラな印象。ごちゃごちゃやって、結局は説明になるのも印象が悪い。これを統合しうるものが、さんまにおいてしかなく、どこからさんまなのか、原作からさんまだったのかで、アニメとしての評価を変えざるを得ないのではないか。{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

笑って、食べて、喧嘩して。

『海獣の子供』の渡辺歩監督作品。
原作は2011年に出版された西加奈子の同名小説で、とある北陸の漁港を舞台にした、母娘の日常が描かれたものとなってます。

制作会社は『えんとつ町のプペル』のSTUDIO4℃、"制作会社"とは別に、"製作会社"として謎に吉本興業が絡んでいます。
声優陣も宮迫博之などの芸能人が出張っており、製作として明石家さんまというビッグネームがある、アニメオタクはバックボーンだけで胸焼けしそうな布陣です。
鬼滅の刃でTVに目をつけられ、すっかり芸能界デビューしてしまった花江夏樹が主演の一人になってるあたりも、狙いすぎて滑ってる感じがしますね。
ストーリーテラーは小学生女子と言いつつも、メスガキ構文なぞまかり間違っても操りそうにない作画に、正直、見ようという気はあまり起きなかったのですが、並行視聴しているおにまいで頭がパーになってしまったので、少し時世の風を取り入れようと視聴してみました。

主人公の肉子ちゃんは、本名は「見須子菊子」といいます。
大阪の下町で生まれ、市内に登ってきて歓楽街で働いていたのですが、悪い男に騙されて稼いだお金を貢ぎ続け、男は去っていきます。
その後も、男に騙されながら町を転々と渡り歩く肉子ちゃんですが、ある日、事象小説家志望の男と出会います。
この小説家志望の男は、一応、本当に小説を書こうとしていたらしく、キクコは、この男の本がいっぱいの部屋は気に入っていたようです。
だが、彼も、一言書き置きを残して去っていってしまいます。
男を追って北陸の港に来た肉子とキクコは、そのままその町で暮らし始める、というストーリーです。

結論からいうと、想定以上におもしろかったです。
方言丸出しな、漁港のでかいおばちゃんとその娘の地元小学生、過去に色々あって流れ着いた地でうまくやっているように見えるけどバックボーンありきでストーリーを追うと、本当に「よくやってる」という気持ちになってきます。
時々自己主張する吉本に気が削がれるところはありましたが、肉子とキク子の物語だけは悪くない気持ちでした。

作画も無難に良いです。
新海誠作品のような、作画で圧倒させるような美術ではないのが逆に良かった気がします。
シナリオも、二人にとっては大事件かもしれないのですが、世界の滅亡や異世界アドベンチャーが巻き起こされるものではなく、比較的地味です。
なので、劇場で見る作品かというと微妙な感じがありますが、自宅で見る分にはとても楽しめました。
ただ、ラストで急にきれいなジャイアンみたいななのが出てくるのですが、そこだけは個人的にはダメでした。
普通にすればいいのに急にイケメンホストみたいになり、ギャグとしてはタイミングが酷いと感じたのは私だけでしょうか。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

74.4 3 万引きアニメランキング3位
ハコヅメ~交番女子の逆襲~(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (305)
958人が棚に入れました
「警察官なんて、もう辞めてやる!」公務員試験を片っ端から受けて、合格したのは警察官だけ。考えつく限り、最も浅い理由で警察官になった川合麻依は後悔していた。こんなに激務で嫌われ者だって知ってたら、絶対に警察官になんてなってない!辞表を握りしめて、第二の人生を歩むことを決意する川合のもとに、新しい指導員としてやってきたのは、警察学校を主席で卒業し、“ミス・パーフェクト”の異名を持つ元刑事課のエース・藤 聖子。後輩へのパワハラが過ぎて、刑事課から交番に異動してきたという藤の噂に怯える川合だったが、さっそくペアとしてパトロールに向かうことに......。新人警察官・川合と元刑事課のエース・藤の凸凹ペアを中心に、個性豊かで魅力的な警察官たちが巻き起こす笑って驚いて、ときどき涙しちゃうお仕事コメディが今、幕を開ける!臨場せよ! これがリアル(?)で新しい交番女子の物語だ!
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

逮捕しチャイナ

世の中には、いろんなフェチの方がおられます。
これをご覧になっている諸兄の中にも
いわゆる『女性警察官フェチ』の方がおられるのではないでしょうか。

もちろん、そんなのは全然OKです。
あえてカミングアウトする必要もないぐらいのささやかなご趣味です。
健全、とまでは言いませんが、
フェアウェイの端っこぐらいには乗っかっていると僕は思います。

  僕の知り合いには『カミングアウトしない方がいい』というか、
  オモロ哀しい性癖をもったやつが何人かいて、
  そのうちの一人は某有名ミュージシャンの後ろでギタ-弾いたりしています。
  ほんと、真剣な顔で「最低でもGカップ」とか言ってんじゃねえよ。
  あ、書いちゃった。


さて、本作はそんな女性警察官フェチの方のみならず、
『楽しく見ごたえのある職業系アニメ』として、
広く一般の方々にも見ていただきたいと思える佳作であります。

  ちなみに『女性警察官』というのは、カタいようですが正式名称。
  昔は『婦人警官(婦警)』という名称でしたが、
  雇用機会均等法のなんだかんだで20年ちょっと前に改正・統一されています。

  ですから、若い子の前で「婦警さん」なんて口にすると、
  なに言ってんだこのおっさん(おばさん)と思われちゃうのでご注意を。
  じいちゃんばあちゃんがJRを『国鉄』と呼ぶのと同じアレなんです。 

で、女性警察官アニメと言うと
浅学な僕は『逮捕しちゃうぞ』ぐらいしか知らないのですが、
あっちは交通課のお話でしたよね。
かたや本作は地域課、いわゆる『交番のおまわりさん』の話で、
基本は『こち亀』と同様のお話と考えていただきたく。

ただし『こち亀』が荒唐無稽なギャグ漫画であったのに対し、
こちらは原作者の泰三子さん自身が勤続十年の元女性警察官で、
「警察のことを知ってほしいから」
という思いで描きはじめた作品であるだけに
コミカルテイストが強いものの、かなり、リアルよりになっています。

扱う事件も、かまってちゃん通報など罪のない・軽いものから、
DV、薬物犯、検死、交通死亡事故、婦女暴行犯などシリアスなものまで多種多彩。
まったりしたセリフ回しで自虐ギャグ満載の作風でありながらも、
犯罪や生死に正面から向き合う姿が随所に描かれており、
ちゃんとした『警察ドラマ』の側面も持っているグリコ設計になっております。


物語は「公務員ならなんでもいいや」で女性警察官になった川合麻依巡査が
  ・超長時間労働のブラック勤務
  ・女性の少ない、ゴリゴリの体育会系気質
  ・無理解かつ、好き勝手なことを言う一般市民
などに悩んだりつまづいたりしながらも、
ペアの藤聖子巡査部長に導かれ少しずつ成長していく姿が描かれています。

  ちなみに『巡査』は、九段階ある警察階級の一番下ですね。ペーぺ-。
  そして『巡査部長』はそのいっこ上。下から二番目。
  あくまでも階級名であって『巡査部』の『部長』という役職名ではありません、
  (そもそも『巡査部』なんて部署、ありませんしね)
  一般企業の役職でいうと『主任』ってぐらいの感じかしら。

ケーサツ組織が男社会で体育会系、というのはまったくその通り。

暴徒や凶悪犯などと対峙する可能性が高い職業ですから、
執行力強化だけでなく殉職者を出さないためにも、
対応するためのスキル(武道・逮捕術)を常に磨いておく必要があります。

  実際、警察官は男女問わず、ほとんどが何らかの武道の有段者です。
  しかも毎週、鍛錬を強制的にやらされる『現役』体育会的側面もあり、
  運動・格闘が苦手な方にはかなり過酷な職場ではないかと。

そんななか、女性警察官を増やそうとがんばってはいるものの、
現在の女性警察官数は二万人ちょっとで、だいたい10%ぐらい。
40人学級で女子が四人だけ、みたいな感じです。
これでもかなりマシになった方で、
つい10年ほど前は、クラスの隅っこに二人だけ、的な存在でした。

そして、超長時間労働のブラック勤務というのも、
もちろん地域によって差が大きいものの、おおむねホントの話です。
これは地域課警察官の特殊な勤務体系に深く関係しています。

これについては長くなるのでネタバレで隠しておきますが、
これを知っておかないと、
本編のお話がちょっとわかりにくいかもです。
{netabare}

交番勤務の地域課警察官は、いわゆる三交代制になっています。

と言っても繁忙期の工場みたく、
全体を三班に分けて八時間ずつフル稼働、
というようなヌルいものではありません。

全体の人員を三分割するところまでは同じなのですが、
一回の勤務は『二十四時間』。
これを二日おきに繰り返すのが基本体系になっております。

もうちょっと詳しく言うと、
次のような三日間のサイクルを曜日とか盆・正月とか関係なく、
年間を通して回し続けます。

一日目[当番日]
  朝八時半に勤務開始。
二日目[非番日]
  朝八時半に勤務終了。
  (休憩が八時間あるので、実勤時間は十六時間)
三日目[公休日]
  ひたすらおやすみ。zzz……。

  え゛、三日に一回もおやすみがあるの?
  二日目だって八時半以降はほとんどお休みみたいなもんだし、
  全然ブラックじゃないじゃん。さっすがコームイン。

そう考える方が多いだろうとは思いますが、
もちろんこれは『就業規定上』のお話であります。
まさか公務員の規定が労基法ぶっちぎるわけにいきませんものね。

いろいろ調べてみたところ、現実は以下のような感じみたいです。

一日目[当番日]

  朝、遅くとも八時前には出署。
  (体育会系だけあって、とにかく朝、早いらしいです。不文律)
  八時半から全体朝礼・武道訓練などやってから交番へGo。
  長い長い勤務のスタートです。

  ちなみに、二十四時間中八時間は休憩できることになってますが、
  よっぽどヒマかつやる気のない交番でない限り、
  ちゃんと三食とれて二~三時間仮眠できれば御の字なんだとか。

  夜中に通報・事件とかあると、仮眠ゼロもありえます。

二日目[非番日]

  朝、当日の当番へ引き継ぎ。
  と言っても、当日当番は全体朝礼などがあるため、
  この段階で、勤務時間が二十四時間こえちゃってます。

  引継ぎ後は、未決処理と呼ばれるいろんな書類作成や事務仕事。
  たいした事案がなければお昼前後に帰れますが、
  ややっこしい事件があったりすると夕方までかかることも。

  また、引継ぎ前に起きた事故・事件は本人の担当になるので、
  事案の大きさや発生時間によっては、
  家に帰れるのが夜になることも珍しくありません。

  前日八時に出署したとして、お昼に帰れても二十八時間連続勤務。
  三十時間ぐらいザラ、というのが実際のところなんだとか。

  さらに、この『非番日』というのは休みではなく待機扱いで、
  なんかあったら容赦なく駆り出されます。
  アニメでも山狩り・マラソン交通整理・取り調べ協力・似顔絵作成など、
  けっこうな頻度でこの非番日業務が登場してましたよね。
  (逮捕術科訓練や合コンも非番日のお話でした)
  あれ全部、交番で二十四時間勤務してからのイベントなんです。南無。

三日目[公休日]

  ふつうに休めます。zzz……。
  ただし、土地柄というか人柄というか個人差というか、
  公休日でも普通に緊急招集かけるオニ署長というのがいるそうです。

要するに「事件なんてこの10年聞いたことねえべや」という町(村?)はいざ知らず、
めんどくさい方やランボーな方が多くお住いの地域だと、
事件・事故が連続で起きたり通報電話がじゃんじゃんかかってきたりして、

  二日間ほとんど不眠で馬車馬のごとく働き、一日、死んだように眠る。

という地獄車のような三日サイクルに突入してしまうのだとか。
どの交番に配属されるかで、天国と地獄。
ほとんどロシアンルーレットみたいな趣があります。弾、三~四発入ってますが。
(あと、相方もロシアン。脳筋先輩とペアだとサイアクらしいです)

ちなみに地域課は『なんでも屋』として応援人員に回されることも多く、
署内に帳場(捜査本部)が立ったりした日にゃ、
捜査講習を受けたことのある地域課警官が、
刑事さんと組んで地回り、なんてこともあるようです。

アニメでも薬物犯の尾行だとか連続婦女暴行事件の帳場入りだとか、
刑事課の応援に入る描写がちょくちょくありましたね。
一斉取り締まりなんかにもしょっちゅう駆り出されたりするそうです。
{/netabare}

さて、一般論として警察官というのは、
教師、自衛隊とならんで世間から『標的』にされやすい職業で、
なんか不祥事があったら、マスコミから即時ボコボコにされてしまいます。

そして二言目には「この税金ドロボーがぁ」とか罵られます。
  そんなこと大声で言うヤツはたいてい、
  たいした額の税金なんか払ってないわけですが、それでも。

かたや、警察というのはたかだか25、6万人の組織です。
それで一億人以上の国民の安全を、
365日、24時間、守り続けなきゃイケナイわけです。

単純計算だと、警察官一人あたりで守っている国民は、約480人。
それで、刑事犯罪だけ追いかけるならまだしも、
酔っぱらいの対応、道案内、事故対応、交通整理、防犯、悪ガキの補導、
果ては死体の処理から痴話ゲンカの仲裁まで、全部やれと。
365日、24時間、全部やれと。

その上で、態度が気に食わん愛想よくしろ、ミスは許さん、
アレしろコレしろソレすんな、いいから今すぐ動かんかい、と。
いやほんと、おまえらいったい幾ら税金払ってんだ。
{netabare}
  本編の中でヤクザに「この税金ドロボウが」とか言われ、
  源刑事が「オレたちだって税金払ってんだよっ!」と言い返してましたが、
  あれって実は、ほぼ全警察官の『心の叫び』なのでは。
{/netabare}

もちろん、そうは言ってもやるべきことはやらなきゃいけないし、
文句を言うべきことに文句を言っていいのはあたりまえ。
できていないことを正当化する必要はありません。
ただ、そのまえにもう少しだけ、
ケ-サツというものを理解してあげても罰はあたんないんじゃないかと僕は思います。

現実問題として、彼らに救われなかった人・生命は確かに存在します。
そのことはもちろん、猛省しなきゃいけない。
しかしその逆、彼らによって救われた人・生命や、
未然に防がれた事件・事故なんて、それこそ無数にあるわけです。

  いい子ちゃん的発言で気に食わない方が多いかも知れませんが、
  まずは彼らの仕事をちゃんと理解して感謝とリスペクトの気持ちを持つ、
  その上で、言うべきことは言う。
  そういうのが大事なんじゃないかと僕は思うわけです。
  いやほんと、いい子ちゃん発言で恐縮ですが。

本作は『おまわりさんの日常』を笑いながら楽しく見られるわけですが、
見終わった後でちょっとだけでもそんな気持ちになれたなら、
原作者の泰三子さんも、頑張って描いた甲斐があるんじゃないでしょうか。



僕個人としての作品おすすめ度は、堂々のSランクです。
なんと言っても『お笑いとシリアス』『エンタメとリアル』の配合が絶妙で、
なじみのない素材を万人向けに調理した、楽しい一皿に仕上がっています。

ここまでぐちゃぐちゃと『いい子ちゃん的』なことを書いてきましたが、
お話そのものは教育的でも説教臭くもなく、むしろ逆。
皆さまのNHKではとても流せないような罵詈雑言が飛び交っていて、
自虐的なスパイスが強めに効いた辛口の一皿であります。

そのスパイスをイヤな辛さに走らせず、風味としてうまく昇華させているのが
石川由依さん(藤巡査部長)と若山詩音さん(川合巡査)という、
劇団ひまわりの先輩・後輩コンビのお芝居です。
(石川さんは三年前に退所してますが、若山さんは現所属ですね)

  音監の小泉紀介さんの手柄でもあると思うんだけど、
  とにかく会話の『間』がいいんです。
  アニメの『間』というよりも、舞台演劇におけるそれですね。
  台詞一つ一つが観劇者に届くだけの余韻やタメがある。
  漫才よりも落語に近く、絶妙なタメと余韻が耳にとっても心地いい。

  そして、このタメによって視聴者の耳に、
  『辛み』の奥にある『旨み』を咀嚼する余裕が生まれるわけです。
  これ、萌えアニメの間で演ってたら辛みしか耳に残りません。

  すごいのは、それをほぼ完璧に演じた石川さんと若山さんです。
  ただ単にタメばっかり作るのではなく、
  シ-ンに応じ、時には相手の語尾をかじってみたり、まさに緩急自在。
  相手の台詞との間合いによって自分の台詞も生かすという、
  ものすごく高度なテクニックを惜しげもなく披露してくれています。

  ちなみに、山田刑事を演じた土屋神葉さんも、劇団ひまわりのOB。
  成人してからも、かなり舞台に上がってます。
  さらに源刑事を演じた鈴木崚汰さんは、
  NHK杯全国高校放送コンテストの朗読部門で優勝した方でして、
  こちらも『タメ』と『余韻』のスペシャリスト。

  ほんと、この面子だからこの作品が作れた、みたいな
  素晴らしいキャスティングです。
  6話の『合コン狂騒曲』なんか、そのまんま舞台でできるじゃん。

  なお、副署長役のケンドーコバヤシさんの評判がいいですが、
  僕も素直に「うまい・味がある」と思います。
  調べてみたら、二十歳の時に吉本総合芸能学院に入学してから、
  テレビに出れるほど売れるまで十年ぐらいかかり、
  その間ずっと、なんば花月などの舞台中心に活動してたみたいですね。


出てくるキャラクターは、
みんな過剰な正義に燃えたりせず『ほどほど感』があって良き。
等身大というか、わかるわかる的な共感性があります。
いかにも新米というか、無思想・無目的な川合巡査の素朴さもいいですが、
適度に黒くて姉御肌の藤部長、きゅんです。
{netabare}
  七話『尾行選手権』あたり、そんな藤部長の魅力が全開。
  あたりまえの顔で「捕まえたら遠慮なく有給の申請できる」と言い放ち、
  山田刑事を手玉に取る感じ、最高かと。
  そのくせ九話『UFO』で窓割って入るとこなんか、シビれるほどかっこいい。
  「死なない飲まない通報しない、そして寝るっ!」一回言われてみたいかも。
{/netabare}

音楽は、OP・EDとも曲自体はいい感じ。
ただ、OPの『パンばっかの動かなさ』は、もはや噴飯レベルかと。
EDの止め画、私服姿の連続も、なんだかな。
『女性警察官もみんなと同じ一市民』的なことを言いたいのだろうけど、
『安直過ぎて逆に伝わらない演出』の典型になっちゃってます。


そして、僕がこの作品で一番驚かされたのは『映像』です。

初見の印象は「はあ? なにこのアク強いキャラデ。中国?」だったのですが、
視聴を続けるうちに気にならなくなってきて、
中盤以降はまったくふつうに、違和感なく楽しめるようになりました。
京アニなどのトップクラスと比較すれば見劣りしますが、
しょうもない萌え系やなろう系なんかより数段マシじゃん、みたいな。

  で、この作品、キャラデと総作監・絵コンテまでは日本なのですが、
  それ以降は、ほとんど中国制作なんです。
  動画だけでなく、演出、各話作監から原画までぜ~んぶ中国。
  いわゆる『日本でタタキを作って中国で制作』形式ですね。

いやほんとすごいなあ、と。

力の入った止め画なんか、日本の二流アニメ-ターよりよっぽど上手い。
デッサンも一般的なアニメの水準にらくらく到達。
術科訓練の払い腰なんか、ちゃんと『柔道』になっていますもの。
美術が国内制作だけあっておかしな背景もなく、
悪い意味での『中国くささ』が、ほとんど感じられません。

まずは、ここまでの管理ノウハウを築き上げたマッドハウスに敬礼。

アニメ国粋主義者の方には、少し耳が痛いかもですが、
管理手法が確立して品質がこのレベルで安定し、
さらに日本人好みの絵柄を書けるアニメ-ターが増えてくれば、
トップレベルにある一部の制作会社を除き、
中国が日本アニメの中心的な『製造工場』になる日が来てもおかしくないな、と。
{netabare}
  中国アニメはそのうち日本のアニメを超えちゃうんじゃないか、
  そんな『中国脅威論』が語られ始めて久しいですが、
  僕は「しょうもない作品は、すでに抜かれている」と考えています。

  そりゃ中国は国策としてアニメ制作を税制などで後押ししてるから、
  そんなふうな言い訳をする方もいるでしょうが、
  そうではなく、真因ははっきりと『粗製乱造』にあります。

    思考停止のキャラデ、テンプレ使い回しのキャラクター。
    役者が絶句し、音監が匙を投げる素人原作。
    昭和臭が漂うカクカクのデッサンしかできない原画マン。
    専門学校生の習作みたいな3DCG。
    ちょっとかわいいだけで、まともな芸をもたない新人『声優』。

  そんなもんで『数合わせ』『日銭稼ぎ』アニメを作ってる連中が、
  これから『世界に通じるアニメ文化』を作るんだと燃えている方々と、
  いつまでも対等以上に戦えると考える方がどうにかしています。

  競合に抜かれる・職を失うのがイヤだったら、
  相手よりも『よりよいもの』を作ればいいだけのことです。
  その努力もせず「どうしよう」なんて、なに言ってんだという話です。
{/netabare}
現時点でも、うまくコントロールすれば中国でこれほどのものができるわけです。
もうあとは『絵面のテイスト』の咀嚼だけ。
そういう実情を知る上でも、本作はかなり意義があるよなあ、と。


ちなみに、本作で『リーゼント率が高い・悪人面』と言われた刑事課ですが、
僕が個人的に(いい意味で)お世話になった刑事さんは、
文学青年風の優男で、親切で人当りもよく、ドラマ風にかっこよかったです。

つまるところ、物事を何でもかんでも十把一からげにするのは良くなくて、
(組織として)これこれこういう傾向がある、
というぐらいの認識にしておいた方が現実に即しているのではないかと。

少なくとも『刑事はみんなヤクザと見分けがつかない』というのは、
世間でいう『アニオタはみんなロリコンである』と同じレベルの話なので、
そういう言動は気をつけなくちゃな、と思うワタクシでした。

                    慎むべし、慎むべし。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 31

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

警察官の血の気が多い

なんとなく岡山県を舞台にしてそうな作品。

警察官あるあるみたいなものか?実際、警察官大変でしょうね。しょうもないことで呼び出されたり、ペットやら野生生物の捕獲で呼び出されたり。そんなことも警察の仕事なのかい?
田舎だと暇そうだけどね。ネズミ捕りで忙しいかも?
おおよそ1話というか半話完結で、どこから見始めても一応大丈夫ではある。
確かに警察官て公務員だから安泰な気もするな。個人的には消防士のほうが安泰な気もするが、その分ハードルが高いか。
にしても刑事課の人たちの血の気多すぎてなんとなく見るのが辛くなった回があったようななかったような。その点でちょっと評価を下げてしまいました。全体的には面白かったとは思いますが。
警察官の合コン回はちょっと笑。丁度4人で行動することも多いし、そっちと付き合うというわけにはいかんか。

最終の3話あたりは連続したストーリー。ここは気合い入ってたな。緊迫感があって良かった。似顔絵についても。特徴抑えれば下手でも分かる絵になる。

内容的には基本的にコメディ寄りだけど、さすがに警察のことを扱っているだけあって急にシリアス展開に至ることも多かった。


OP
知らなきゃ 安月名莉子
ED
Change nonoc
安月名莉子とnonocが主題歌ペアて結構多い気がする。
安定していると思われ


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「警察官なんて、もう辞めてやる!」公務員試験を片っ端から受けて、合格したのは警察官だけ。考えつく限り、最も浅い理由で警察官になった川合麻依は後悔していた。こんなに激務で嫌われ者だって知ってたら、絶対に警察官になんてなってない!辞表を握りしめて、第二の人生を歩むことを決意する川合のもとに、新しい指導員としてやってきたのは、警察学校を首席で卒業し、“ミス・パーフェクト”の異名を持つ元刑事課のエース・藤 聖子。後輩へのパワハラが過ぎて、刑事課から交番に異動してきたという藤の噂に怯える川合だったが、さっそくペアとしてパトロールに向かうことに……。新人警察官・川合と元刑事課のエース・藤の凸凹ペアを中心に、個性豊かで魅力的な警察官たちが巻き起こす笑って驚いて、ときどき涙しちゃうお仕事コメディが今、幕を開ける!臨場せよ!これがリアル(?)で新しい交番女子の物語だ!


第1話 「アンボックス&サンドバック」
激務で嫌われモノの警察官という仕事に嫌気がさした川合は、パワハラで飛ばされてきた元刑事課の藤とペアを組むことに。さっそくパトロールに出かけた川合は、藤の警察官としての実力を目の当たりにする。別の日、川合と藤は、小学校の交通安全教室に講師として参加していた。児童からの「どうしてルールを守らないといけないの?」という質問に、川合が出した答えとは!?

第2話 「ビギナーズ・ラック」「ポリス・ジャングル」
補導の実地練習をしていた川合は、16歳の家出少女を保護する。事情聴取を担当する川合だが、“経験”豊富な少女の言葉に翻弄される。ペア長である藤は、少女の生活環境と迎えに来た両親の様子に、藤は不穏な雰囲気を感じ取った。そんな藤がとった行動とは!? 一方、刑事課で数少ない女性刑事として勤務する牧高は、デリカシーのない男性刑事との日々に悩みを抱えていてるようで……。

第3話 「エース登場」「遺体は語る」
川合と藤は、交番で源を指名する老女の対応をしていた。かつて万引きをした際に、源にやさしく対応され、会いたくなったそうだ。対処に困る川合だが、“取り調べの天才”といわれる源の人たらしの才能を目の当たりにすることになる。別の日、川合は、自宅で亡くなった男性の検視へと出動する。着いた先には、数日前にタバコ所持で補導した高校生の優太と、疲れ切った表情の母が待っていて……。

第4話 「拝啓お犬様」「ランナーズ・ハイ」
行方不明者の捜索に、警察犬が登場した。犬好きの川合は喜ぶが、藤は「来たな、お犬様」と嫌そうな顔で……。警察犬のお付きに立候補した川合を待ち受ける運命とは!? その数日後、町山署管内でマラソン大会が行なわれた。交通整理をする川合に、無線手配が飛び込む。「どうせ空振り」と現場に向う川合だが、見るからに怪しい男を全速力で追走することになり……。

第5話 「深夜のパトロール」「VS.チカン」
怠惰な勤務態度が目立つ川合に対し、藤は深夜の学校のパトロールを命じる。そこには、学校荒らし犯を捕まえるために、張り込みをする源と山田が居て……!? 後日、痴漢の取り調べをすることになった山田は、被疑者の不遜な態度に不快感を覚える。しかし、実力不足から被疑者の供述を引き出せない山田は、藤と源の力を借りることを願い出る。

第6話 「合コン狂騒曲」「暴走ポリス」
事件発生の無線を受け、我先にと公用車で駆け出す藤と源。誤って源のクルマに乗り込んだ川合が、暴走する緊急車両の中で見たものとは!? 別の日、着飾った姿で居酒屋へと入店する川合と藤の姿があった。目的は、合コン。“カタギ”と知り合える貴重なチャンスだが、隣の個室には、見慣れたコンビの姿があって……。

第7話 「尾行選手権」「人たらし」
川合と藤は、麻薬の密売人とその情婦の捜査の尾行役に抜擢された。そして、川合と源、藤と山田のコンビで尾行をすることに。男性経験皆無の川合は、恋人のふりをするための手つなぎを拒否。藤は、美人すぎるがゆえに目立ってしまう。そうこうしているうちに、対象者はラブホテルにチェックイン。それぞれのコンビも、続くことになるが!?

第8話 「正義の暴走」「筋肉バカ」
川合の先輩の敷根は、後輩や女性警官に対する上から目線で周囲を辟易とさせていた。臨時で敷根とペアを組むことになった川合は、市民に対しても高圧的な敷根の姿を目の当たりにする。その態度がトラブルを引き起こしてしまう。 別の日、格闘技の技術や体力に自信が持てない川合がいた。通報を受けて立ち会った痴話げんかの場で、興奮状態の女性を言葉で説得しようとするが!?

第9話 「逮捕術」「UFO」
警察術科訓練は、警察官にとって最重要な仕事のひとつ。激務で寝不足の川合や藤たちだったが、ボロボロの体に鞭打って、熊のように強靱な肉体を持つ副署長の訓練を受けることになり……。警察官の宿命は、通報や指令に真摯であらねばならぬこと。UFOの目撃情報に空を見上げていた川合と藤のコンビは、自殺予告の通報に振り回される。

第10話 「警察手帳」「トラウマ」
非番の署員まで集められた朝礼で、山田が発したひと言にその場が凍り付く。「警察手帳をなくしました」。警察の信用を落としかけない一大事に、町山署は色めき立つ。そんななか、源を指名する入電が繰り返されていた。別の日、高齢者事故のニュースがあった後で免許証の返納手続きをしたいという対応に追われる川合と藤。思わず川合から漏れ出た呟きを、交通課で一番恐いと言われている宮原に聞かれてしまい……。

第11話 「大麻と似顔絵」「似顔絵狂騒録」
女子高生暴行未遂の目撃者であるという男子高校生が来署する。犯人逮捕の手がかりとなる似顔絵を描く捜査官として源に指名されたのは牧高と川合だった。目撃者の高校生の話を元に、似顔絵を作成していく川合と牧高。川合の特徴ありすぎる画風で高校生を困惑させつつもなんとか似顔絵は完成したが、繰り返し書き直していた川合はある事に気づく。

第12話 「再現人形」「捜査一課」
川合の描いた似顔絵から、女子高生を狙うわいせつ事件の犯人として、性犯罪の前科を持つ安田大二郎が浮上した。合同特別捜査本部に引き上げられた川合は、防犯カメラの精査を担当するが、とある理由から目から涙が止まらなくなっていた。同時に、心を閉ざした被害者の聞き取りにあたる牧高や、捜査対象者の張り込みを行う藤と源ら捜査員が、犯人の包囲網を狭めていく。

第13話 「勝負は一瞬」「コマよ走れ」
安田大二郎の尾行を開始した藤と源。一方、本部の無線で捜査の進展を知った川合は、上司の目を盗み、山田と牧高とともに刑事課の車両に乗り込んだ。日ごろからの藤の指導を思い出し、川合は犯人が出没しそうな場所の目星を付ける。ついに迫る犯人との接触。そのとき、川合を突き動かす警察官としての原動力とは!?

投稿 : 2025/04/05
♥ : 13
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

おまわりさんの仕事は大変です。第十話の後半は心に刺さります

この物語は交番に勤務する新人警察官の川合麻依(かわい まい)の日常を描いた物語です。
原作者の泰三子さんは実際に10年間も女性警察官を務められた方で、警察の内情を面白おかしく描いてられます。
笑ってしまう部分が多いですが、ときとしてシビアなことも描かれています。
そのシビアな部分が、心に響きます。
特に第十話は前半で笑わせて、後半、いきなり心にナイフを突き立てられたような感じです。
でも、おまわりさんは、そのシビアな仕事も淡々とこなさなければなりません。
ホント、おまわりさんの仕事は大変です。


川合麻依の仕事は交通取り締まり。
この仕事は、頑張れば頑張るほど違反者から文句を言われる仕事です。
麻依は想像以上の激務と見返りが全くないこの仕事に嫌気がさし、辞表を提出する予定でした。
そこへ元刑事課のエースである藤聖子(ふじ せいこ)が麻依の指導者としてやってきます。
聖子は後輩へのパワハラによる左遷で交番勤務となったという噂です。

麻依は最初、聖子を恐れますが、すぐに聖子が優秀な警察官であることがわかります。
そして聖子と一緒に仕事をすると、大変だけどいろんな経験をすることができます。
その経験は麻依にとって、とても新鮮なものでした。


確かに交通取り締まりの仕事は、頑張れば頑張るほど多くの人に恨まれる割の合わない仕事です。
でも、こんな人たちが頑張っているので、私たちは横断歩道を安心して渡ることができます。
今度、道で交通取り締まりの人を見かけたら、「お疲れ様です」と言ってやりたくなりました。


第一話で麻衣が子供たちに語った「泥棒がし易い町と泥棒がしにくい町」の説明は、とてもためになります。
{netabare}
泥棒が狙うのは、子供が自転車の二人乗りをしているのをよく見かける町とのことです。
子供たちのルール違反を周りの大人たちが注意しない町は他人に無関心な町であり、空き巣がし易いそうです。
反対に挨拶が活発な町は人に関心が高い町なので、顔を覚えられるため泥棒しにくいそうです。{/netabare}

第二話では麻衣が家出少女を保護します。
{netabare}
少女は男性経験豊富で、取り調べる麻衣のほうが子供のようです。
それが可笑しくて、笑ってしまいます。
この回はお笑いだけかと思ったら…、聖子が麻衣の調書で洩れていた大切なことに気づくのです。
なぜ母親が夜勤のときだけ家出をするのか…。それは少女にとって切実なことでした。

聖子は、相手の何気ない会話の中から犯罪の影に気づきます。相手の服装や履物から事件に気づきます。それは私達も見習うべきことのようです{/netabare}

第三話は最初から最後まで心温まる内容でした。
{netabare}
前半は老女の万引。旦那を失くして孤独だった老婆は話し相手が欲しくて万引きを繰り返します。
彼女を救う方法は…、とてもささやかな方法でした。

後半は非行少年の祖父が亡くなる話。
遺体が語った無言の言葉に少年は涙します。
少年はそれから真面目に生きようと決めたのです。{/netabare}

第四話では女性警察官ならではの悩みを面白おかしく描いています。
{netabare}
前半は山で遭難したおじいさんを捜索する話です。
山にはトイレはありません。男ならば立ちションで用を足せますが、女性警察官はそうはいきません。
女性警察官は、小用を我慢するために極力水分補充を我慢せざるを得ないのです。水分をとらずに山道を歩くことがどれほど大変なことか。
しかも警察犬の付き人ともなれば、絶えず走り続けなければなりません。前日が夜勤であっても、お構いなしです。
まさに警察はブラック企業かもしれませんね。

後半はマラソン大会の交通整理の話ですが、途中から不審人物の追跡になりました。
市街地で犯人を追いかけるときは皆の注目を浴びるので、どんなに息切れがしようとも決して歩いたり立ち止まったりはできません。危険な下り坂でもひるまずに駆け下りる必要があります。
おまわりさんの仕事は本当に大変ですね。{/netabare}

第五話
{netabare}
前半は聖子の命令で夜の学校を巡回することになった麻依のドタバタ騒動です。麻依は極度の幽霊嫌いのために、校内を全力疾走します。決して後ろを振り向きません。
その間、聖子は刑事課の獲物をちゃっかりと奪ってしまいます。
聖子は頼もしいというか、抜け目がありませんね。

後半は女子高生が痴漢にあった話でした。
犯人は痴漢しておきながら、「弁護士を呼べ!」とか「和解してあげるんだ。ありがたく思え!」とか、エラそうな態度です。
あんなエラそうな態度の犯人は本当にいるのでしょうか?原作者は実際の勤務をもとに描いているとのことですが…、もし真実であれば、この国は狂っています。
今回は聖子が犯人を懲らしめてくれたので、スカッとしました。{/netabare}

7話はシャブの売人を尾行して取り調べる話です。
藤部長は女優みたいに奇麗で注目されるため、尾行には向かないようです。
何でもできそうな優秀な人ですが、不得意なこともあるのですね。

第十話
前半は警察手帳を失くす話です。シビアな部分もありますが、ほとんどがお笑いの世界で楽しく見させていただきました。
但し後半は、シビアすぎます。油断して見ていた心にブスリとナイフが刺されたようです。{netabare}チャイルドシートを怠った車から赤ちゃんが投げ出されて車に轢かれる話でした。{/netabare}

麻衣ははその現場を処理した日からトラウマになり、夜もろくに眠れません。食事もろくに喉を通りません。
心配した交通課の宮原部長が麻衣に告げた言葉が心に響きました。
{netabare}
河合、おまえはまともだ。俺や藤部長のほうがイカレテるだけだ。
あんな現場を目の当たりにした後、三食食ってぐっすり寝られる奴のほうが異常なんだよ。
交通違反してる奴に見せてやりたいだろう。お前の頭にこびりついた光景を!
でも、知らなくていいんだ。あんな光景。あんなのは当事者にならない限り知らなくていい。
その当事者を増やさないための俺らの仕事だ。
{/netabare}
きっと、宮原部長も初めて事故死の処理を経験したときは、麻衣と同じく何も食べられず、睡眠もできなかったのでしょうね。それが普通の人間です。
第十話を見た後、しばらく他に何もできませんでした。
私にできることは、当事者にならないためにも交通ルールは守ろうと固く心に誓うことくらいです。

第11話~第13話
性犯罪の事件を解決する物語です。
笑える部分とシビアな部分とが含まれています。
女性にとって性犯罪の被害にあい辱めを受けた経験は、一生のトラウマになります。
決して忘れることのできない嫌な思い出として、深く心に残ってしまいます。
{netabare}
今回は麻衣の下手くそな絵が重要な役割を果たしました。
麻衣は誰からも認められるほど下手くそな絵を描きます。
おそらく、小学生のほうがもっとうまく描くでしょう。
だけど、麻衣の絵には、相手の特徴がしっかりと描かれているのです。
これは高度な技術(?)のようです。{/netabare}

性犯罪の犯人を捕まえるために、警察の人たちがここまで苦労していることを初めて知りました。
被害者の女性たちが早く立ち直ってくださることを願います。


全体を通して
麻衣も聖子も当然、欠点はあります。
麻依は、ふとしたことで自分のことを多く語り始める面倒くさい女性です。
でも、第三者として麻依の自分語りを聞くと、けっこう笑えます。

聖子は、嫌なことがあればすぐに小声でぶつぶつ悪態をつく近寄りがたい女性です。
これも第三者として聖子の行動を眺めると、大いに楽しめます。

二人とも警察官の前に一人の人間です。
長所も短所もつつみ隠さず表現しているところが、このアニメの良いところですね。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 47
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