ロシアンルーレットおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのロシアンルーレット成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月16日の時点で一番のロシアンルーレットおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.7 1 ロシアンルーレットアニメランキング1位
ダーティペア(TVアニメ動画)

1985年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (62)
332人が棚に入れました
舞台は22世紀の銀河系宇宙。銀河連合が「クラレッタ三重星事件」を教訓に設置したあらゆるトラブルに対処する専門機関、WWWA(スリー・ダブリュー・エー、World Welfare Works Association―世界福祉事業協会)に所属する犯罪トラブルコンサルタント(略して「トラコン」、以下同じ)“ラブリーエンゼル”、別名“ダーティペア”こと、ケイとユリが活躍するSFスペースオペラである。トラコンは彼女たち以外にもおり、また犯罪調査以外に経済問題、医療問題など各種専門分野のトラコンもいる。地元当局の捜査調査結果に納得出来ない利害関係者がWWWAにコンサルティング要請を行って、その申し立てが妥当と見做された場合に派遣される。要請を受けた場合に誰を派遣するかはWWWAの中央コンピュータによって決定される。

声優・キャラクター
頓宮恭子、島津冴子

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

80年代テレビアニメを代表する名作

 『魔法の天使クリィミーマミ』『うる星やつら』『機動警察パトレイバー』などとともに、80年代テレビアニメを代表する名作である。
 原作は高千穂遥のSF小説。22世紀の宇宙を舞台に、WWWA(世界福祉事業協会)に所属するトラブルコンサルタント・ラブリーエンゼル(通称ダーティペア)のユリとケイの活躍(というより暴挙)を描く。私はアニメ視聴後に第1巻「ダーティペアの大冒険」を読んでみたが、能天気なトークとライトなお色気(死語)が売りのスペースオペラで、アニメほど面白くない。
 アニメの素晴らしさは、優秀な脚本陣によるところが大きい(作画は、どうしても年代を感じさせる)。80~90年代における日本アニメ革新の立役者である伊藤和典をはじめ、星山博之(代表作『機動戦士ガンダム』)・井上敏樹(『仮面ライダーアギト』)・島田満(『ロミオの青い空 』)・金春智子(『NANA』『君に届け』)・平野靖士(『シティーハンター』)・大川俊道らが参加した。序盤の何話かは調子が出なかったものの、ユリとケイのキャラが明確になるにつれて脚本家やアニメータがノッて来たのだろう、回を重ねるほど作品の質が上がっていく。
 (小説版のイラストを描いた安彦良和に代わって)美少女を得意とする土器手司がキャラデザを担当したこともあって、ユリとケイは、ヌードやパンチラのシーンでもあまりセクシーではなく、強くて可愛い現代的な女性として描かれる。ボーイッシュなケイもそれなりに魅力的だが、私はユリに共感する。12年間ロケットに入れて大切に持ち続ける恋人の写真がただの悪ガキのスナップだったり(第8話)、愛しい人からの贈り物とひたすら可愛がる九官鳥がしゃべる唯一の言葉が「××!(本編を見てね)」だったり(第24話)と、その強烈なマジボケは、昨今のアニメのボケキャラが敵うところではない。この2人に何をさせようかと、毎回毎回スタッフが真剣に頭をひねったことが窺える。
 優れたエピソードは数多い。良くある遁走劇ながらラストのオチが小気味よい第11話「ホホホ、ドレスと男はオニューに限る」(脚本・島田満)、有名な古典をベースにしたハードSFである第12話「小さな独裁者!触らぬ機密にたたりなし」(脚本・平野靖士)、映画『空の大怪獣ラドン』のメガヌロンのエピソードを彷彿とする第13話「何よこれ!玉のお肌がドロンドロン」(脚本・伊藤和典)、軽いギャグで始まり途中からシリアスな展開となる第18話「ごめんあそばせ 走る迷惑 強行突破!」(脚本・大川俊道;原画スタッフに新房昭之の名が見える)、珍しいコンゲーム・アニメの第23話「不安だわ…!?うちらの華麗なる報復」(脚本・島田満)などが、私のお気に入り。
 テレビ版『ダーティペア』に関しては、放送トラブルについて指摘しておかなければならない。終盤に向かって盛り上がりを見せていたにもかかわらず、日本テレビは、なぜか制作途中の2話を残したまま、サイコホラーのパロディという異色作・第24話「かなりマジ?マンションは危険なアドレス」(脚本・井上敏樹)をもって放送を打ち切った(地域によっては第23話で終了)。制作スタッフはかなり不満を覚えたのだろう、残り2話を完成させて1年後にOVAとして発売したが、この2話は、いずれもシリーズ中屈指の秀作である。第25話「ええっ!洋館の坊やはターミネーター」(脚本・星山博之)は、タイトル通り映画『ターミネーター』のパロディで、本筋はともかく細部は緻密に作り込まれていて見応えがある(私は料理ロボットのギャグが好きで、これによって「エクルヴィスのサラダ」なるメニューを知った)。第26話「ホ、本気!?美女にキャノン砲は脱出のキーワード」(脚本・大川俊道)は、全編の大団円に相応しい重厚な作品。冒頭に登場してすぐに消える新米が泣かせる。現在、DVDや再放送では、OVA版2話を含めた全26話のシリーズとして扱われている。
 なお、『ダーティペア』シリーズとしては、テレビ放送終了後も、劇場版1作・長編OVA2作・短編OVA5巻(全10話)、および、同名の別キャラを主人公とするOVA『ダーティペア FLASH』が制作されたが、いずれもテレビ版には遠く及ばない(短編OVAは、そこそこに面白い)。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

有名SFシリーズのアニメ化!

…と思うのはおっちゃん、おばちゃんだけかもと思わなくもない高千穂遥大先生原作の<ダーティペア>シリーズのアニメ化作品です。
(若い人はダーティペア自体を知らなそう…。)

原作小説のタイトルは『ダーティペアの大冒険』に始まり『ダーティペアの大〇〇』で統一されていますが、アニメの各話タイトルとは特にリンクしていません。

ちなみに「ダーティペア」はユリとケイの制式コンビ名ではありません。本来のコードネームは「ラブリーエンゼル」です。

ただ、ふたりがトラブル解決に関わった事件は最終的に解決はするものの、必ず解決に何らかの<大惨事>が伴うため「ダーティペア」という不名誉なあだ名がついているのです。

本人たちも作中で言っていますが惨事は不可抗力によるものと組織的にも判定され、惨事によるペナルティは付いていません。

原作では百万単位で死人が出たり居住可能惑星壊滅とかが発生しているので、アニメの惨事は原作よりはマイルドな物がほとんどです。ゴールデンタイムに放送するTVシリーズならではの配慮かもしれません。

ちなみにダーティペアの名前の元ネタですが、当時の女子プロレス界には<ビューティペア>という名前の人気タッグが試合前のリング上で「かけめぐる青春」といった歌を歌っていました。たぶんこういうスタイルの女子プロレスラーのはしりかと思います。

ダーティペアが所属する組織名も、略称が女子プロレス団体名と一致するようになっています。

OP曲『ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット』は名曲です!
今でもたまに口ずさんでしまいます。

付記: 原作小説のイラストは安彦良和さんで、本作品のキャラクターデザインとはまったく別物です。

アニメのキャラクターデザインの方が「カワイイ」感じですね。特にムギ…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

みり仔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ロ・ロ・ロ・ロシアン・ルーレット!

opは名曲だとおもいます、
今でもよく聴いたりします。

私はユリ派ですねーケイはどうしても髪型が好きじゃなくて。
ぶりっこちゃんのユリですけど、まぁかわいいので。

現代でいうと、宇宙警察?みたいなかんじですかねー
かっこいいですよ~
女の子だし、大きなお友達()に人気でした。
私は再放送でみてたんですけど、
女の子からでも人気でますよコレ。
かっこいい女性って憧れます。
TVシリーズを観終わったら劇場版もみてほしいです

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

54.5 2 ロシアンルーレットアニメランキング2位
剣王朝(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★☆☆ 2.7 (24)
94人が棚に入れました
紀元前770年、中国の春秋戦国末期の頃、「秦」が六国統一をなし、「韓」をも併呑し、「趙」との戦いが終わったばかりであった。
だが秦の覇権を阻止すべく各国のレジスタンスが密かに集まる者たちがいた。
彼らは数々の選ばし人の能力を引き出す剣を作りだし対抗しようと画策していた。
そんな戦乱の中、1人の青年「丁寧」は平和な村で過ごしていたが、レジスタンスを一掃しようとする秦の軍勢に村を焼き尽くされる。
秦に怨念を抱くが自分の非力さを知り、立ち向かう決意を糧とし、修行の旅に出るのであった。

声優・キャラクター
下野紘、岩澤俊樹、うえだゆうじ、天﨑滉平、中原麻衣、小見川千明、斎賀みつき、原由実、渕崎ゆり子

えたんだーる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

責任者、出て来い!

EPG(電子番組表)でタイトルに[終]マークが付いていることを確認したときに我が目を疑いました。これは『王様ゲーム』なんて目じゃない(笑)!

第12話が予定話数通りでこれマジで最終回なのであれば、シリーズ構成・脚本の担当者にはギャラを払わなくても良いんじゃないかなというレベルの、週刊少年ジャンプの連載打ち切りよりも酷い「俺たたエンド」ですらない超打ち切り状態で終了…。

……もう一回訊くけど、本当にこれが最終回なんでしょうか?
(ということで、これは続編がない限り観る価値はないと断じますので内容も紹介しません。)

※後で知りましたが分割2クールみたいです。でもまともなシリーズ構成ではないですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

初見で理解できたら天才

2話までの感想{netabare}
話の展開はええ。
1話最後に颯爽と現れたちょっとイメチェンした王陸と聞宝がゾンビ撃退するシーンから始まると思ったら…丸っきりカット。
既に退治し終えて説教かました後、からの2話スタートで「あれ?なんか見逃した?」と思わずには居られない。
更には賭場荒らし登場→王陸モドキが剣を抜こうとしたことに人形が反応→返り討ちで人形破壊→賭場荒らし泣く→落とし前でロシアンルーレット提示→主人公威圧→賭場荒らしが主人公を投げ飛ばす→イカサマを暴露→落とし前の代わりにゾンビの呪い解除を教授。
この一連の流れがすっごい雑。
その後も、ゾンビ村へ向かう→王陸モドキが主人公に「お前は足手まといだから下がれ」と言ったのに、次のシーンでは普通について歩いてるし。
そもそも1話でのネクロマンサー登場シーン自体が、果たしてどこの勢力の者かサッパリ分からなくて困惑したし(襲おうとしてたの秦の軍勢だと思ったわ)。
で、ネクロマンサーとの戦闘も物凄くテンポ悪いし。
主人公と対峙してた時、他の連中はどうしてたのっと、クジラかよ。
ってか王陸と聞宝、キャラが全然立ってない(見せてない)状態で次の場面へ進んでるせいでスゲー弱っちく見えるし。
やろうとしてることは分かるのだけど、描写がとにかく雑で理解するのに1テンポ遅れる。
そうでなくとも1話で出た傘がどう見ても現代のコンビニ傘でイセスマ状態だったり、折れたダイケイケン(大敬剣?)と思われる柄部分を箱にしまったの誰だよ?とか突っ込みだしたらキリが無い。
久々に中華アニメの真骨頂を味わった気分…間の取り方がおかしいってのはいつものことだけど、霊剣山や時間の支配者はまだマシな方だったのねー(スピリットパクトはさすがに途中で切った)。
けどこれだけ展開早いのならブラッディヴォーレスみたいな終わり方にはならないんじゃないかな?という気休めはあったり。

それと幼女が賭場の元締め(イカサマやったら腕切り落とすのが掟、ってのを当たり前としてる)だったのはちょっと評価。
ヤクザやん…あの時代の村の名主なら普通なのかも知れんけど、なんかそういう設定久々に見た感じ。{/netabare}

5話までの感想{netabare}
あれ?なんか面白くなってきた??
相変らず展開が雑なのは雑なんだけど…。

5話にしてようやく秦がダイケイケンを探してた理由が判明。
それ以前からも語られてたのかも知れないけど、なまじ漢字読みのせいで、難しい言葉なのか固有名詞なのか判別し辛くて分かりにくくてのう(※)。
秦の侵攻に耐えてる真っ最中の魏にはケンキ(※)っていうバリアーが張ってあって、ダイケイケンにはそれを破る力があるらしい。
またダイケイケンを使わずともケンキをぶち破る強力な術もあるらしいのだけど、それを習得するのはかなり困難な上に使うと術者もタダでは済まないらしい。
ナルホドできればそんな術は使いたくないし、ダイケイケンで済むならそれを欲しがるのは分かる。
結局秦はダイケイケンはもう手に入らないと諦めたのか、ケンキ破りのために強力な術を使うことに決定。

秦に国や村を滅ぼされた主人公や霊剣山ペアは魏を救うために協力するって流れで…ただ幼女はなんでついてきてるのかワカラン、ヤサクレイもメンヘラ元上司に抵抗できればいいって感じなのかな、テイネイに従うって感じではあるけど。
そうそう、↑ダイケイケンか?と思ってた1話序盤で倒された(ってよりメガンテ使った)オッサンの持ってた折れた稲妻剣はダイケイケンではありませんでした。
ってか折れた柄部分お前が持ってたのかよ、と。
ってか折れた状態でも“仕掛け”は発動すんのかよ、と。


それこそ自分、最初はダイケイケンはダイケイテンと聞き間違え、「ダイケイ典?経典か何かか?」と勘違いしたくらい。
ケンキって言葉自体も前から出てた気がするけど5話でようやく具体的なビジュアル登場で、それまでは何のことなんだかサッパリ分かりませんでした。
ってかケンキってバリアのことだけじゃなく、あの世界での魔法のことを指してる?
他にも分からん単語いくつかあったハズだけど、分からんせいで覚えてもいない。
せめて字面映してくれれば有難いんだが…。

とはいえ、今まで謎だった部分が次第に明かされ、なーんか面白いように思えて来てしまって…自分当てられて狂っちゃったかも?
5話最後の仏像突き刺しも「いくら剣に選ばれたとはいえ主人公はまだ剣術の腕は大したことない」が表現されてて良いじゃんと思ってしまったり…。
なんだかんだ言って脳内補完込みであらすじをまとめると「面白そう」って誤認できそうな気がする、王道展開で余計なテクに走ってないせいかな?

追記・幼女こと商のお嬢様はケンロゆかりの者でした、1話を2回見て気付きました。
{/netabare}

最終回見終わって・↑と被るのでこれだけ見れば良いかも{netabare}
初見で内容理解できたら天才。
それに挑戦してみるってのもアリ…かも?
「何が分からないのか分からない」ってのを味わえると思います。
大抵起きることが唐突で「え、なにやってるの?」って感じ。
でもって2回以上、更にメモ取りながら見ると「何が分からないのか分かる」…結局分からないんかーい!って感じだけど、まぁなんつーか…本当分かりにくい。
情報を明かす順番がおかしいというか、明かし方がおかしいというか…これは「中国人だったら理解できる」って範囲を超えてると思います。
重用キャラが登場しても名前明かすのが次の回以降とか、重要なワードを1回しか言わない(しかも別の場面で)とか、敬称と名前がゴッチャだったりとか(例・ソシンとシソンは別)。
酷いのでは言葉だけでしか出てこないバザンケンジョウとゴザンケンゾウは別モノらしい…これはメモ取っておきながらも気付けんかった。
他にはお殿様=リリョウクンって気付けないと、チョウヨンが何でチンボクリンと同行することになったのか理解できないかと。

というか…うん、まぁ、メモ取ったワケですよ。
折角なんで一番ボリュームのある1話のメモだけでも載せときます。{/netabare}

ネタバレありの1話あらすじ(長いので注意){netabare}
【】は2話以降明らかにされるもの、『』は個人的な推察

ゴトウの村の賭場でイカサマをやる主人公のテイネイ。
イカサマがバレて逃げる──ってところからスタート。

場面変わってゴトウの村内の裏路地。
秦に滅ぼされた趙はケンロのチョウザン、ダイケイケンの手がかりを追う秦の手先に襲われる。
それらを蹴散らすも、シュウスイケンを携えたヤサクレイに苦戦。
「商のお嬢様との約束を果たしてもないのに…」と無念がりながらも、ダイケイケンの秘密を守るために自爆技を発動。

その後、爆発現場を通りがかるテイネイ、倒れてるヤサクレイを発見、どこの誰かは知らないが美女が倒れてるので助けることに。
また、チョウザンの使ってた剣──自爆技で折れて柄しか残ってないがそれも見つけて拾っておく。
『どこの誰だか分からないからかな?』村人には知られないよう小屋でヤサクレイを看病する。

翌日、看病のための薬を買いに薬屋へ。
その途中、前日のイカサマを咎める兄貴分に見付かり、〆られそうになるが少年が屋根から小便を垂れて逃がす。
薬屋では懐に仕舞ってたチョウザンの剣を見て「あれは…」と反応する人アリ→この人はショウラ『すっごい気付きにくいです』
薬屋から帰る途中、村が秦の軍勢に襲われる。
また、小屋で看病されてたヤサクレイは保護される。

秦の軍による殺戮、次々と村人が殺され、少年もテイネイの目の前で後ろからグサリ【この時少年の首に仏像が下げられてるのだが、これが5話でシンカンシュにトドメを刺すものになる、すっごい気付きにくい】
怒り狂ったテイネイはチンカンシュ【名前が明かされるのは2話】へ突き進むが、その前をヤサクレイが立ちはだかる。
ヤサクレイに刺されるテイネイ、その場で倒れる。

一方、すっかり蹂躙されらゴトウの村、わずかに生き残った村民に追い打ちをかける不穏な影→【キオウ】

一方秦の王宮。
フウソウ【パっと見皇帝かと思うけど違って大王の息子、大王は健在でこの段階ではハチキョウの修行中で王宮を留守にしている、明確に分かるのは7話以降】に叱責されるシントカン『よく分からない言葉』のリョウレン将軍。
・フウソウ「剣を抜いたら人死に出る、無駄な諍いはヤメロ」
・リョウレン「乱世の世、剣を抜かずして支配できましょうか」
意見の対立『とはいえ即座に処罰が下るワケではないっぽい』
又、ヤサクレイにダイケイケンの探索を命じたのはフウソウ、それにリョウレンは不満げな顔。

場面は変わってゴトウの村の隣の村?【名前は出てこない】
そこの「商のお嬢様」の屋敷へ瀕死のテイネイが担ぎ込まれる、既にゴトウの村の生き残りはテイネイだけ。
またショウラは商のお嬢様の屋敷に仕えてた模様。
そこでテイネイの持つチョウザンの剣を見て「意思を継ぐ」と言い、その後裏庭で配下を集めて「あの2人を探せ」と言って忍者のように散開。
『この「あの2人」とはチンカンシュとヤサクレイのことではなく、後で出るチョウイチとチョウヨンのことかと※』

場面変わってゴトウの村、死人を相手にご飯を食べさせようとする狂人の影→【キオウ】

場面変わって商のお嬢様の屋敷。
ヤサクレイはワザと急所を外してたと判明、とはいえ瀕死は瀕死。
商のお嬢様がなにやら術を使ってテイネイの傷を治す【ヒール能力持ち、6話では「怪我人は商飲お嬢様の元へ」とまで言われる】
その時テイネイの内にカイコのイメージを見る→【伏線、カイコはキュウシサン(九死蚕)、転生の象徴?】

場面変わって秦の駐屯所?
チンカンシュの元へリョウレンからの指令が届く、内容は「ダイケイケンを手に入れヤサクレイを殺せ」
でもってヤサクレイは既に捕らえてあって鎖で繋いであるのであった。

場面変わってゴトウの村跡地、死体に手を合わせる謎の人影【キオウ】を取り囲む人達→『ショウラ達でした。数回見て気付いた』

場面変わって夜、商のお嬢様の屋敷。
まだ目の覚めぬテイネイの傍らで寝てた商のお嬢様がなにやら気配を感じて目覚める。
なんとゾンビたちが屋敷を囲んでいた→『ショウラ達でした。数回見て気付いた』
【ここまで何度も出てるキオウは死操術、要はゾンビ使いであることが2話で明かされる、つまりはショウラ達はキオウにやられたってこと】
テイネイも目覚めて抵抗するも、地から及ばず絶体絶命~ってところで突如降って湧いた2人【チョウイチとチョウヨン】が助けに現れて1話終了。



書いてて気付いたけど、ケンロゆかりの者(チョウザン、チョウイチ、チョウヨン、ショウラ、商のお嬢様)は、ダイケイケンへ繋がる「鍵」を探してた?
のちにチョウザンの持ってた剣が実際「鍵」になるんだけど、それまでずっと愛用してた剣だと思ってたけどダイケイケン探索で最近見付けたのかも?
で、それを見つけたらゴトウの村か商のお嬢様の屋敷に集合する予定だった、とか?{/netabare}

↑1話が一番文章量多いけど、他の回も大体こんな感じ。{netabare}
というより後になればなるほど固有名詞が増えてエラいことになります。
ひょっとしたら追加で乗せてくかも?
あ、そうそう、それと1話はアバンが無くて「時は春秋時代~」って明かされません。
そんな中で賭場の壺にプラスチックケース被せてあったりダイバースーツやゴーグル出たりで、時代いつなんだかすごい戸惑いました。
春秋時代って紀元前ね、一応…ついでに3話では打ち上げ花火が出るぞい。
ってかね…なにより辛いのがね…

7話以降、商のお嬢様が登場しない

つれぇ。
でもって最終回は“ブラッディヴォーレス”と同じ運命…つまりはブツ切り。
ミンザンケンカイの行方は?バザンケンジョウとは?テイネイはワンジンモンの記憶が戻った?ワンジンモンを仇と言うチョウソンはどうする?ダイフスイロウに囚われてたリンジュウジョウとは?チョウイチと商のお嬢様の消息は?シンゲンの企みとは?ソシンの復讐は?チョウヨンのリリョウクン護衛ミッションは?アビに飲み込まれて死んだと思われたヤサクレイが敵なのは一体何故?
等々…他にも沢山中途半端なものがあって、それらぜ~~~んぶ投げっ放し(ついでにリョウレンも空の彼方へ投げっ放しは吹いた)。

いやぁてっきりミンザンケンカイには秦王も来るので、テイネイの対戦相手がいきなり秦王に襲い掛かって、けど簡単にいなされて、テイネイはその瞬間秦王の後ろによからぬ影を一瞬見てて、その陰の正体を探るために一緒に逃亡図って、秦にはモグサが居て、S装備があって…。
なーんて終わり方だったら神アニメ認定するところだったんだけど、そうはなりませんでしたね。

とりあえずブツ切りについてはブラヴォの経験があるので「ああまたか」って程度。
けどあんまりこういうのばっかりやってたら信用無くしますぞ。
ブラヴォでもいいんで続きやってくれんかのう…面白い面白くない以前にモヤモヤするんで。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

宿業ノ剣

この作品は、中国のWeb小説がアニメ化されたものです。
もちろん、事前情報も何もなく視聴を始めた作品でした。

色々と難しい作品でしたが、それでも完走できたのは1話で受けた衝撃が大きかったから…
その衝撃とは、オープニングを歌っているのが「いとうかなこ」さんだったということです。

オープニングテーマは「宿業ノ剣」という曲なのですが、これがいとうさんの魅力の引き出し方のツボを熟知している様な曲調で、痺れるほど格好良いんです。
毎回視聴を欠かせないオープニング…
これがあったから完走できたと言っても過言ではありません。

実は12話だけ未視聴のまま、1ヶ月が過ぎていました。
今期のアニメ放送数も相当ボリュームがあるので、今期のアニメを優先して視聴していましたが、いとうさんの曲が恋しくなって視聴したところ、続きが気になったのでTOKYO MXの作品紹介ページを覗いてみたんです。
そしたら「放送は終了いたしました。」との記載にビックリ…
まさか1クールで終わってしまうとは想像すらしていなかったので…

「宿業ノ剣」は冬アニメのアニソンBEST10に絶対入れたい楽曲だと思っていました。
1クールと知っていれば、もっと前に見てアニソンBEST10に入れたのに…
もう冬アニメのアニソンBEST10作っちゃいましたよ…

12話のラストで大きな扉が開いてまばゆい光があたり一面に広がって、物語的には誰もが新たな展開を期待するお約束の場面…というところで終わっちゃうんです。
ドラゴンボールで例えるなら、天下一武道会の開会式で物語が終わっちゃう感じ…
響け! ユーフォニアムで例えるなら、府大会を通過し関西大会の目前で終わっちゃう感じ…
「目が点になる」とは、きっとこういう事を言うのでしょう…

そんな物語の主人公は、下野紘さん演じる丁寧(テイネイ)
元々は平和な村で暮らしていましたが、戦乱に巻き込まれて村を焼かれ流浪の旅に出る。
その旅で様々な人との出会い、思惑や策略に翻弄されながらも、己を鍛える修行を欠かさず行いつつ、自分に眠っているであろう秘密の力に覚醒する…前に物語が終わってしまったので、覚醒が正しいかは分かりません。
ですが、中国の作品はとかく俺TUEEEE系が大好きなので、きっとこの作品もその系統なんだろうと思います。

そして残念だったのが一つ…
旅先で始めに知り合った仲間が、途端にいなくなってしまったことです。
意気投合していたのに、ある時を境にぱったり…
結構いい感じのキャラが揃っていただけに残念…というより、もっとキャラを大切に扱って欲しかったのが本音です。

こんな感じの作品ですが、声優陣は超豪華です。
中原麻衣さん、小見川千明さん、原由実さんに日笠陽子さん…
この布陣を見ると、尚更12話で終わってしまったのが残念です。

とりとめの無いレビューになってしまいました。
wikiで調べてみると、原作は完結しているようなので、アニメ化するのらどうして最後まで描かれなかったのかが普通に分からないです。

バクマン。を視聴済なので、作品がアニメ化される…それがどんなに凄い事で嬉しい事かは分かっているつもりです。
だからこそ一つの作品として世に送り出すなら、しっかりと終いまで制作して欲しいと思います。
まぁ、そう言いながら中途半端で終わっている販促作品は世の中に溢れ返っていますけどね^^;

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9

68.6 3 ロシアンルーレットアニメランキング3位
小市民シリーズ(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (188)
519人が棚に入れました
“たがいに助け合い、完全な小市民を目指そう。” かつて“知恵働き”と称する推理活動により苦い経験をした小鳩くんは、清く慎ましい小市民を目指そうと決意していた。 同じ志を立てた同級生の小佐内さんとたがいに助け合う“互恵(ごけい)関係”を密かに結び、小市民としての高校デビューを飾り平穏な日々を送るつもりでいたのだ。ところがふたりの学園生活に、なぜか不可解な事件や災難が次々と舞い込んでくる。 はたして小鳩くんと小佐内さんは、小市民としての穏やかな日々を手に入れることができるのだろうか。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

追記 日常の推理では無いと思います。春から変装していた意味は?

追記 この作品はジャンルとして「日常の推理」ではないです。いや日常の推理なんですけど、本当の構造が隠れているといった方がいいです。これが逆転すると日常の推理としては…と言う評価になります。
 そっちではなく、小佐内さんは高校に入る前から「夏」の結末をある程度計画していたはずです。その証拠が変装です。それがこの作品の推理としての「構造」です。

{netabare} あるいは変装をしても危険な食べ歩きの安全保障のための小鳩だったのかもしれません。スイーツは本当は小佐内は一人で楽しむものだったんでしょう。スイーツを食べるとき小鳩にまったく興味を示していません。

 したがって「小市民」は小鳩をうまく巻き込むためのガワだったと思います。小鳩に男としての興味はないです。だから、中学校時代からの宿題が終わった瞬間、解散を申し出たと取れます。
 ですので、私はこの作品は小鳩に語らせた叙述トリック{/netabare}と定義しました。そこを「騙された」と視聴者として喜べるか。それが推理作品の味わいでしょう。


小佐内のキャラ造形が見事な作品。私は奴が大嫌いですけど。

 なんと10話で終わってしまいましたね。ラストの車が燃えるシーンをはじめいろいろについて言っておくとあれは「秋限定栗きんとん事件」です。なんだその中途半端な感じは…と思ったら2期やるみたいですね。25年4月から?なるほど…

 演出についてです。川を使った心象風景の使い方が正しかったのか?ですね。川に象徴するものがあったとしても宗教とか集団的無意識の共通基盤になっていなければ意味がありません。そこは効果的だったのかな?とは思いました。
動きがないアニメにしづらい作品なので動きを入れたのか、ご当地ものとしてそうしなけば風景の使いようが無かったのか。そこはやりすぎ感はありました。ただ、1話ほどの違和感は10話では感じなかったので見直せばそうでもないのかもしれません。

 作画は動きは少ないですけど良かったです。特に小佐内と小鳩の表情の作り方は小説の意図を上手く見せたと思います。キャラデザに関しては小佐内の目が赤いのも悪魔的で良かったです。全体がリアリティがある色彩のキャラデザの中で面白い工夫でした。

 作品の総評です。この「春・夏」までで一番出来が良くなかったのは「春」つまり教習所の事件の小鳩の動きです。小佐内の悪魔性も小鳩が推理する理由も弱すぎました。小佐内がピンチなはずなのに延々と行われた会話劇に違和感が残りました。
 ココア事件で見せた堂島の行為も姉の暴走による結果論ですが、小佐内と表裏になりました。小鳩の自己顕示欲を確認することができましたが、そこも「春」だけですと単発の出来がイマイチなエピソードとなり活きてきませんでした。

「夏」のシャルロット事件で小鳩と小佐内の関係性が明らかになったおかげで、誘拐事件における小佐内のキャラ性とか小鳩のラストの感情とかが非常に鮮やかになったし、推理としての完成度が上がりました。夏祭りのときの伏線の張り方も見事でした。変装の意味も春からの伏線だったことがわかり、なるほど計算はあったんだなとわかります。ですので「夏」があって初めて「春」の意味があるという構造でした。それは推理小説としてはどうよ?という感じはしました。

 アニメ版では当然この前半までの印象は同じですし、さらに冒頭の自転車盗難の時系列や状況を変えたことで不自然になりました。ですので前半の評価はやはり低く感じました。

「夏」は原作の出来が良いのはもちろんなんですけど、これだけの悪魔的なキャラを日常系の推理で出すこと自体が壮大な仕掛けになっています。

 日常系推理の始祖ともいえる北村薫氏はもちろんですが、似鳥鶏氏、坂木司氏、初野晴(ハルチカの原作者)氏などで小佐内に似たキャラはいたでしょうか?この点においてこの作品は評価せざるを得ません。三上延(ビブリア古書堂の事件手帖)のヒロインはちょっと同じ雰囲気はありますけど内面は全然違います。そしてアニメ勢だと米澤穂信氏の「氷菓」の千反田を先に知っているだけに、その衝撃は結構なものだと思います。原作でも「夏限定」は「クドリャフカの順番」の後だったと思います。

 推理の構造は{netabare}騙された小鳩が視聴者の代弁者となる「他人が語る叙述トリック」と私は捉えています。叙述トリックとは1人称の推理物語の語り部が実は犯人でしたというジャンルです。要するに「メタWHOダニット」なんですけどね。 {/netabare}これが見事だと思います。

 ただ、私はキャラ萌え派なんですよね。ポワロとかエラリークイーンとか外国勢はそうではないですけど、御手洗潔とか<私さん>とか、火村とか、有栖川とか、伊神とか、古くは栗本薫とか…そう見たときにこの2人…いや小佐内ですよね。推理の構造故に内面が見せられないという最大の欠点を抱えてしまいました。これはキャラ萌え勢からするといただけません。

 そして何と言っても私は本作をラノベ的に原作を読んでおり、主要キャラは善人であるという前提を欲していたんだと思います。少年のマインドで読んでいたといってもいいでしょう。いや死ぬかと思いましたよ。小佐内=幼いで、これも原作者の仕掛けた名前遊びなんでしょうか?そこに潜在意識的に仕掛けられた気もします。

 それが本作が嫌いな理由でした。あまりに読む気が起きなくて、「秋」を読んだのは買ってから10年以上たってから「巴里」が発売されると聞いてやっと読みました。結構なトラウマだった記憶があります。

 長くなりましたのでこれくらいにしますが、「夏」の出来は出色です。アニメ版も良かったです。ただ、やっぱり小佐内は嫌いです。なお「秋」にはもっと本領を発揮してくれます。







1話 【悲報】小佐内さん≠千反田える 「夏」で切るのは最悪では?

{netabare} まさかこのシリーズがアニメ化されると思っていなかったので、アニメ化発表のときに驚きました。このシリーズ、春・夏の読後感がちょっとなあ…という感じだからです。

 氷菓の千反田えるのようなキャラを望んでいる人には【悲報】ですが、小佐内さんに萌えられる人はそうはいないと思います。私は、推理小説は大好きですがキャラ萌えとして楽しむところがあるので、本作は「夏」まで読んで「秋」は買うだけ買って積ん読で手が出ませんでした。確か「巴里」が出るタイミングでやっと「秋」を読んだので10年以上放っておいた感じです。

 それくらい心が離れていました。結果的に「秋」を読むと展開に仕掛けがあるのか…と思いましたが、しかし「秋」はこのペースだと多分アニメ化できないでしょう。「夏」までで大丈夫か?と心配です。そこもネタバレになるので言いませんけどね。

 アニメ本編ですが、キャラや雰囲気の再現性は…うーん、ちょっと綺麗に描きすぎというか、無駄に心象表現をしすぎというか、冗長というか…そんな感じです。
 なお、主人公の家は和菓子屋設定なのでしょうか?これは原作ではなかったと思います。小佐内さんって和菓子苦手だっけ?と思いました。もう1回読み返さないと思い出しません。あとは時代的にスマホがあるとラブレターのニュアンスとか20年前と違うよね?など、細かいところは気になりました。

 追記 ああ何か事件の日の2人の動きに違和感があると思ったら、原作読み返したら、当日の目的はクレープ屋さんで、イチゴタルトは違う日なんですね。そこはちょっとアニメ版は行動として無理があったかなあ?{/netabare}


2話 日常系推理のエンタメとしての難しさと不自然さがモロに出ました。

{netabare} いくらなんでも…という回でした。わずか35ページの原作を1話にしましたか…さすがに眠くなるようなテンポの悪さです。

 そもそも、シンクにスプーンの謎かけはいくらなんでも無理があるのは、小説からでした。無理があるというのは、堂島というキャラからいって、その謎を仕掛けるのが不自然だからです。
 ヒントを要素に分解して、謎に気が付くように、解けるように、ただし簡単になりすぎないように難易度の調整をしながら仕掛けるには、常悟朗と同程度以上の頭の使い方が必要です。それは堂島のキャラ造形や言動から言って不自然です。

 そして、日常の中の謎というのはこの無理の連続です。そして、これは本格派推理のジレンマで、パズルを作ろうと思うと、話は不自然になります。ですが、それは本格派小説のマナーみたいなもので、小説ならこういう不自然な話も「そういうものだ」として楽しめます。

 まあ、これは「たまたま堂島のずぼらが作った意図しない謎」という話ととるんでしょう。今度は姉がそこに謎を見出したという不自然さは残ります。堂島のキャラをよく知っているはずですし、一般人にそんな気づきは普通ないでしょう。けど不自然さはマイルドにはなります。

 そして、堂島の意図でないとすると次に別の不自然さが発生します。わざわざ2人を呼び出してココアをふるまった意味がなくなるし、ココアの作り方をレクチャーする意味がメタ的に考えて意味を喪失します。
 推理小説に「無駄はない」の法則から言って、ココアの作り方をわざわざ説明した流れからは謎かけととるべきだと思います。ですので通常なら読み取るならやはり「意図した謎」ととるのが自然でしょう。

 ただ「あんのずぼらが!」のセリフがありますので「意図しない」方にはアニメの解釈は寄せています。そしてそうなるとこの1話が丸々不自然な1話になります。堂島は本当に常悟朗と小佐内を呼んで話がしたかっただけ?


 追記と修正 ここはさっき改めて原作を読んでから件のシーンを見返しました。今回は「ココアの解き方のようなつまらない話を延々と聞かせて反応を見た」という読み方が正解な気がします。ここは私の読み間違いがあった気がします。
 ただ、その行動自体が人間として不自然だし、堂島というキャラの性質上「ココアの入れ方」という話題をチョイスし、反応をうかがうようなことをするのがキャラに合っていない気もしますけど。むしろ単刀直入に聞くでしょう。

 で、これは別の視点なのですが、小学校のころの友人と高校で再会して、キャラが変わった。大きな何かがあったのか?と思う感覚です。普通中学時代の変化は大きいでしょう。変わらない方がおかしな年ごろです。
 むしろ再読してこっちの方が不自然には感じましたが、それだけ常悟朗がインパクトがある少年だったという意味だとは思いますので、この辺は計算があるのでしょう。
 日曜日に家に呼び出して問いただすというのは普通ではありません。つまり「ココアの作り方」の謎を作るためのちょっと無理があるシチュエーションな気はしますが。

 それと小佐内さんを一緒に呼び出す理由は弱い気はします。こういう話をする際、同行者は邪魔なんじゃないかと思います。その点では原作と構成を変えて、小佐内さんが堂島の持ちかけた謎を問いたという話を飛ばした故の不自然さでした。

 いずれにせよ、人間の一般的な言動からは無理があることに間違いはないでしょう。それが日常系推理の不自然さで、今回は見ていて推理のための舞台装置感が非常に強かったです。故にいくら作画が良くても、何を見せられているんだろう?という感覚が強く出ました。

 これは本作に限ったことではありません。ただでさえ日常の謎の推理ものには不自然さがあります。
 ですが、それは小説故に読めるのであって、アニメにしたときのなんと無意味で冗長なこと…その点でやっぱり「氷菓」の出来は良かったんだなあとあらためて思います。

 まあ、小佐内さんの本質が見たいので、そこのポイントはチェックすると思いますが、どうしようかなあ…視聴断念のボーダーライン以下ですが、そこが気になるので、飛ばし飛ばしの視聴継続でしょうか。{/netabare}


3話 制作の解釈と演出は?小佐内さんの本性をちゃんと描けているのか。

{netabare} なるほど、小佐内さんのダークサイドをそう描きましたか…テストの件と連続させたのは、スイーツにかこつけて常悟朗を呼び出す。小佐内さんに推理力はなく常悟朗に推理させる。スイーツをたらふく食べることで自分を押さえる…ということでしょう…か?ここが原作からの疑問でした。

 スマホ(原作だとケータイ)を忘れてきた…というくだりですが、小佐内さんがもし常悟朗に推理をさせようと意図したのだとしたら、ここはちょっと不自然です。常悟朗が学校に戻り現場検証するのが偶然になってしまいます。少し違和感があることろです。

 メールの内容が「話がある」から始まっているなら、小佐内さんの計算ととれるんですけど「ケーキ食べたい」から始まるこのメールの流れだと本当に小佐内さんはやけ食いを意図していたことになります。偶然の流れととるべきか、意図ととるべきかで随分解釈は違います。ただ、2人の約束に縛られて「ケーキ食べたい」がつまり話があるという意味なんでしょうけど。つまり、スマホを忘れて学校に戻る部分はどうやっても不自然にならざるを得ません。

 結局、小佐内さんは常悟朗に対して未必の故意で、推理することをかなりの蓋然性で見込んでいたのでしょう。そうじゃないと、場合によってはテストの件でも復讐するという緊迫感がなくなってしまいますので、そこはいずれにせよ小佐内さんは推理をさせたし、常悟朗は推理をした、ととるのが正解なんだと思います。

 前半でのちょっとした出来事は、小佐内さんは我慢が出来ないことに対しては復讐する、ということですね。

 で、本作のターニングポイント…小佐内さんの笑顔です。いままで無表情だったことの意味を我々はここで知ることになります。もっと素直な笑顔でもよかった気がしますが、そこは解釈ですから少し狂気をはらんだ笑顔というのも理解はできます。

 ただ、ここが大事ですが小佐内さんの本性はむしろ復讐にある、ということが表現できていたかどうかです。あのシーンで一番大事なのはスイーツのときよりも嬉しそうに笑うことではないか、と思ったんですけどどうでしょう?そうなると前半のケーキバイキングのシーンで笑顔が全くないのは演出としていただけません。小佐内さんの狂気が表現できているか?初めての笑顔と、笑顔の違い…演出はどちらが正解なのでしょう?


 そして、原作だと「私有財産の保全」のセリフのところで笑顔を消しているんですよね。復讐のネタを見つけたことに喜び笑顔になって、それを止めようとする常悟朗に対して真顔になることで自分の中にある怒りを再度認識して真顔になる、ということだと解釈しました。ですから本作の「私有財産の保全」のときの小佐内さんの心の動きはちょっと解釈が違うんじゃないかな、と思わなくはないです。


 瓶が落ちる話のトリックですけど、確かに原作では氷やドライアイスの可能性に言及していましたが、特にトリックの明示はありませんでした。本作のあのトリックは証拠を残しています。そこで「濡れ衣」という原作にはないキーワードをアニオリでつけました。原作は純粋にカンニングのため、本作は教室内に悪意があることを示唆しました。この違いに意味があるのでしょうか?

 あと細かいところですが、前半の2人がケーキバイキングの店で並んで座っているのを外から見たシーンで、4分15秒くらいのところは2人のつながりが画面的におかしい気がしました。まるで省略があって何メートルも離れているみたいに見えました。それが本作の演出だと心象なのかともとれるのがややこしいですけど。

 今回は省略もあり随分テンポ良く進みましたが、全体的に小佐内さんの心の動きと本性をちゃんと描けていたか?が、非常に気になります。画面は非常に綺麗なのですが、推理小説ではありますが…特に心理…いや小佐内さんの本質が大事なこのシリーズの前半の根幹ですから、そこは監督・シリーズ構成・演出の人たちはどう考えたのでしょう?OPで狼と狐の絵を見せるだけ?

 それと橋…川の演出はどうなんでしょうね?心象で意味を込めるにしても、ちょっと読み取りづらいかなあ。{/netabare}


4話 この作品の最大のトリックは何か?

{netabare} 本格推理的な雰囲気でありながら、すべて状況証拠の積み上げなので推理としてどうなのか?という点については氷菓も一緒です。ただ、その状況の提示の仕方が、すべて小佐内さんの自転車だよりになってしまったので、非常に不自然になりました。タルトの件、空き巣事件で都合よくナンバーを目撃された件(しかも印鑑が盗まれた…といろいろ調べられたりする)、そして教習所が特定できた件です。

 ただ、重ねて言いますが日常系の人が死なない推理小説は、えてしてそんなものです。捜査ができない以上はそうなざるを得ません。ですので、そこは保留でいいでしょう。小佐内さんのヘイトをためるにも必要だったでしょうから。

 ただ「春限定」の最大のトリックは何か?それは小佐内さんの見た目と内面のギャップです。スイーツの題名でふんわり甘いものを想像して小説を手に取ると、常悟朗の推理ものとして見ていると、最後は実はキャラの性格造形でだまされるというのが本作が読者に仕掛けたトリックです。

 そう考えたとき「春」の不自然なのは推理ではありません。常悟朗が「小佐内さんが危機に陥っているかも」と焦るというところが不自然なのです。小佐内さんが狼と言い切れるほど、狐の常悟朗は「本性」を知っているのに、復讐において小佐内さんがドジするという心配をするというのが作品のカタルシスを減らしたなあと思います。

 ここは小佐内さんの怒りや高校という年齢から言って、どれだけ悲惨な復讐が成し遂げられるか、を心配するくらいでちょうどよかったと思います。本来2人は頼られたら何とかする同盟であって、心のつながりが希薄という前提まで崩してしまいます。
 これは堂島を相手に推理を語らせないと推理として成立させられないからだとは思いますけど。

 それと小佐内さんの復讐に「わからせ」がないです。題名に冠したいちごタルトと自転車泥棒の報いだ、というのが坂上は知ることができません。これを復讐の完遂と呼んでいいかどうかです。

 自転車にまつわる事件を連続させた工夫は感じます。が、最終的には「小佐内さんの内面の恐ろしさに驚愕するミステリ」が本作「春」段階ではそこの描写が弱いので出来損ないの「氷菓」に見えるのでしょう。「氷菓」は各事件の解決の下に潜む人間性・隠れた動機が実は最大のトリックで、さらに作品を通じて主人公が覚醒する話です。その氷菓における隠れた動機に対応する「小佐内さんの本性」の描き方が「春」だけですと非常に弱く、故に面白さが中途半端です。

 それをアニメにしたから、まあ、こうグダグダになったのでしょう。特に3話の小佐内さんの描き方が弱すぎるなあと思いました。ただでさえ短い「春」の話を削った影響もあるかもしれません。

「夏」の方がその意味では本番です。1クールで4話しか「春」に使わないのは当然、主軸は「夏」ということです。推理小説ものなので最後まで見ますけど、やっぱりアニメ化に向かない上に、制作が見せ方をちょっと間違えたのかなあ…という気がしなくはないです。{/netabare}


5話 シリーズの中で出来が良い作品。冬服に戸惑わない方がいいです。

{netabare} この「伯林あげぱん」の話は日常系推理としての出来が良く、与えられた素材から推理される内容もその推理が必要で小鳩が巻き込まれる過程も、自然に描けていたかなと思います。「氷菓」の面白さに匹敵するコミカルな感じも良かったと思います。

 そして、小佐内ゆきというキャラの性格というか行動原理が適格に表現されていて、そこの使い方が見事です。話の導入として読者の疑問を掻き立てるのが非常に上手かったです。加えて堂島が新聞部ということも活用できています。

 ただ、少し画面から違和感を感じないでしょうか?5月の設定なのにどう見ても冬の印象を持つ作画、美術、色彩になってませんか?
 直接推理にも話の面白さにも引っ掛からないのでネタバレすると、本話は「巴里マカロンの謎」に収録されていて、時間軸でいえば1年生の冬になります。(追記 さっきまで2年の冬だと思ってましたが、原作確認したら間違っていました)

 この話は本来原作では1年生の年末に近い時期の話で、「春季限定」と「夏季限定」の間の話になります。それがアニメだと小鳩はいきなり2年A組になっています。春と夏の間という時間軸は変わらないのですが、部室のホワイトボードは「5月」と表示されています。つまり、無理やり2年生の5月の話だと改変しています。
(追記 そうそう、なぜ仲良くなさそうな新聞部でこんなことをしたかと言えば、原作では年末の取材の一環でした。ベルリーナー・プファンクーヘンはドイツでは大晦日または2月の謝肉祭に食べられることが多いそうです。それは調べないとわからないのでまあいいでしょう)
 
 話そのものに影響はないのです。ですが、5月なのに画面が寒々しく全員がきっちり制服を着ています。部室の窓もしまっています。午後4時45分なのに夕日になっています。つまり、冬のつもりで作っている人、5月のつもりで作っている人が混在しているような不思議な画面になっています。これは何か事情があるのでしょうか?

 その画面上の不自然さはおいて置いて、これを説明というか何もなくいきなりここに差し込むのは、アニメとして効果的かどうかは疑問です。まあ、これから「夏季限定」が始まるので2年生にいきなりなっていると戸惑うので、無理やりここにいれたのでしょう。ただ、アニメとして説明が不十分すぎます。

 と、アニメの画面の印象と、シリーズとしての説明の工夫にちょっと疑問は感じますが、そうは言ってもこの1話は大変面白い話でした。キャラたちの性格が悪すぎるのは相変わらずですけどね。{/netabare}


6話 この話は面白いですが、単なる小休止のエピソードでしょうか?

{netabare} 冒頭のお祭りのシーンは原作でもわかりづらいというかはっきりとは確定できないのですが、「会いたくない人」に意味深長なものを感じたのですが、その辺は伏線だと思います。あえて自転車で来たと嘘をついたのは{netabare}「自分は見られたくないけど、相手の顔が見たい」 {/netabare}という小佐内さんの事情が原作では小鳩によって推理されますが、アニメではありませんでした。綿あめも本当に食べたいのもあるでしょうが、 {netabare} 顔を隠す {/netabare}という意図もありました。
 ですが、本作アニメではそこをサラリと流しました。推理としてフェアかどうかはアニメ制作者は考えた方がいいと思います。

 それとこの祭りのシーンで「春」では表現しきれなかった、小佐内さんの本質ですね。小悪魔的ではなく悪魔的に、完全に小鳩の内面を翻弄しコントロールしている感じを描くシーンだと思うのですが、そこがちょっと弱かったかなと。

 そして原作で明確でないのがこの時点で小鳩は小佐内さんをどう思っているか?なんですよね。「春」の教習所の件から、互恵関係と言っている割に小鳩は小佐内さんに甘い感じです。そこに恋愛を見出すことはできますが、それはミスリードでしょう。

 このシャルロットで言いたいのは、小鳩の側でも本当は推理を披露する機会が欲しくて、小佐内さんを利用しているということでしょう。小佐内さんがほぼ唯一のその性癖の理解者です。ですが、小佐内さんはそれが分かって小鳩を利用し支配しているというのが、この祭りとシャルロットで描かれたのかな、と。

 それとまあ、これはネタバレですから隠しますが、 {netabare} この構造が「夏」の大きな仕掛けになります。この6話は「5話と同じく出来がいいちょっとしたショートストーリー」…では無く「夏」事件のキャラ造形としての伏線になります。{/netabare}
 こういうところが「春」に比べて「夏」の方が話としては進化したかな、という部分です。

 演出について。シャルロットのパートなんですけど「何やってるの、小鳩くん」は、心象風景ですね。こういう演出が分かりやすいかどうかはちょっと考えた方がいいかもしれません。
 あと、ネタバレになるので詳しく書きませんが、箱の中のレイアウトはちょっと原作と違うニュアンスになっています。{/netabare}


7話 小鳩と小佐内の表情をどう読み取ったかを覚えておきましょう。

{netabare} ハンバーガーショップの地図の件は、原作だと謎になっていたんですけど、画面でみると成立してなかったですね。どう描くかをちょっと楽しみにしていたんですけど、演出が付いて行ってなかった気がします。
 一方今回の小佐内さんの変装は笑ってしまいました。ついでに、なぜいつも変装しているのかも明言はされてないですが、そこを考えても面白い気がします。

 1話で小佐内の好みを「和菓子ではなくバターとブランデーが効いた濃厚な甘さ」的なものと言ってしまったが故に、鋭い人は小佐内のスイーツに綿菓子とかリンゴ飴が含まれることに、何かの仕掛けか?というアニメ独自の読み方ができてしまいますね。制作スタッフが意図的に入れたのか、何となく入れたのかが良くわからないセリフでした。

 あと、7話の小鳩の表情はそれでいいのか?という気がしなくはないです。ちょっと私の解釈とは違います。一方で小佐内の表情は私と同じ解釈かな、という気もします。小鳩の表情を本作アニメ版のように捉えると、結末がもっと楽しくなると思うのでそこはなるほどな、と思いました。

 この表情についてはアニメでは意図的にかなり丁寧に作画していたと思います。6話の構造と合わせてしっかりとチェックしておきましょう。そして7話の印象を最後まで忘れないようにしましょう。{/netabare}


8話 さて、前提が終わりました。ここからが最大の山場です。

{netabare} かなりあっさりと誘拐事件を描きましたね。原作からして薄めの本ですので、描き方のテンポとしては悪くない気もします。もうちょっとヒリヒリさせるよう、ここは引き延ばしても面白かったかもしれません。

 で、誘拐事件の本編はこれからです。楽しみに待ちましょう。私はこの作品が大嫌いですが「夏期限定トロピカルパフェ」という作品の出来の良さは認めています。夏祭りとシャルロットの味わいが活きてきて、見事な推理小説的な展開と構成でした。

 トリックの種類は ※ネタバレ注意※ {netabare} 他人(小鳩)が語る(小佐内)さんの叙述トリックという感じです。小鳩が8話で行ったことは、そういうガワで見えているという表面上のものだけで、これに視聴者はだまされます。

 注意。具体的内容。{netabare}事件そのものは犯人が引き起こしたものですが、それを事前に察知しその事件を監禁・暴力事件から営利目的の誘拐事件という非常に重い罪に見せかける復讐を小佐内さんが仕掛けます。
 その仕掛けの片棒を担ぐことを小鳩が誘導されて意図せずに行ってしまいます。最大の犯人が小佐内さんだということです。その意味で「春」事件のときの小佐内の描き方が弱いので夏のカタルシスが弱くなるなあ、と思っていました。

 変装の意味、なぜ夏祭りのとき顔を見られたくない相手の顔を見たかったのか、シャルロットのときの小鳩の事件を解決したい心理を小佐内さんが確認したこと、小佐内さんとの関係性に顔を緩める小鳩の表情、逆にそれを知った小佐内さんの悪魔的な表情、なぜ事前に地図の場所を把握できていたのか、小鳩に地図を事前に見せたのか、なにより最大のトリック「小市民」という単語の我々のこざかしいイメージの回収。

 つまり、本作は小鳩VS小佐内であり、小鳩が小佐内の手のひらの上で踊る話です。さらに言えば小市民という人を馬鹿にしたような自分たちの小賢しい考えに気づき、関係が破綻する話です。ですので、6話で小鳩がまるで小佐内のことが好きなような表情を見せたことが効いてきます。苗字に小が付くのも原作者の悪意を感じます。この辺、本当に素晴らしい仕掛けでした。{/netabare}

{/netabare}

 こういう感じですので、肝心なのは次回です。事件の説明の中に潜むいろんなものを理解してこの作品の「味わい」を拾いましょう。何度も言いますが、私はこの小説が大嫌いです。

 これが、この作品の1話でレビューした小佐内≠千反田えるの意味です。今のペースだと9話か少しじっくりやって10話くらいで終わる感じですが…それともいろいろアニメだと私が本作原作を嫌いになる理由に何かアニオリが付いて意味を変えてくる可能性がある尺ですね。

 以上のような話です。せっかくここまで見た人は、最後まで見ることをお勧めします。 {/netabare}



9話 出来はいいですが、小説の面白さとキャラの魅力のバランス問題。

 というわけで、この展開は素晴らしいと思います。一方で推理小説に関してはキャラ萌え派の私にとっては最大の裏切りでした。だから、この作品の出来の良さは認めても、嫌いな小説ということです。

 今回アニメ化にあったって、小佐内さんの内面が見えないことが最大の面白さになるわけですが、そこは小鳩を語り部にすることで結構うまく機能したかなとは思います。しかし、それゆえに本作の魅力、キャラの魅力という点で物足りない部分になっていました。
 特に「春」においては「それだけ?」という感覚が強いので引きが非常に弱かったです。ただ、この9話までの部分を仕掛けた「夏」は推理というより小説の展開として高く評価したいと思います。

 小鳩常悟朗って結構不自然な名前ですよね…多分結構悪意があると思います。「小さな鳩で、常に悟る」です。「朗」の意味はいろいろですけど、ほがらか、明るい、声が高らか。つまり「さかしい小さな鳩がさえずっている」とも取れますから。

 そして、小説の小佐内は大っ嫌いですけど、今回小鳩の描き方が賢しさとか、にやけた表情とかが上手かったので、小佐内のキャラが結構魅力的に思えました。その点ではアニメ化の意味はあったかなと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

小市民の星

ラパントラック制作。

清く慎ましい小市民を目指す小鳩と小佐内、
平穏な高校生活を望むも、推理の得意な、
小鳩の元には様々な事件や災難が舞い込んでくる。

涼やかで綺麗な映像描写とちょっとした推理劇、
実写ドラマを意識しているそんな印象も受けますが、
静かなメインキャラは疲れないので良いです。

少年と少女、不思議な関係ですね。
{netabare}穏やかな時間を享受し、互いに助け合い、
完全な小市民を目指そうって!?
ここらあたりは、善意に解釈しましょう。{/netabare}

季節感溢れる青春×学園ミステリー、
素敵な作品になればと期待しています。

5話視聴追記。
新聞部部室での伯林あげぱんの謎解き、
{netabare}冒頭の小佐内の描写に見事に落ちもついて、
良くまとまった楽しめる回となっています。{/netabare}
 
最終話視聴追記。
娯楽性は乏しいのかも知れませんが、
文学的な会話劇、最後はお見事でした。

{netabare}水面下で遂行される過去の因縁への報復、
誘拐されることにより相手を罰し社会的に葬る、
用意周到なおそるべし少女の思惑が完遂する。

これで2人の関係は解消されたのでしょうか、
小鳩が選んだポップコーンの味は甘くない塩味。{/netabare}

続編を楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33

はろい さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

このアニメの原作は氷菓と比べるものではありません。

どちらも面白いところがあり大好きです。

ただ、氷菓はアニメが成功しましたが、
小市民は今のところ受け入れられません。


観るつもり無かったのですが、挑戦もしないで否定するのが嫌なのと、
観た人に遅れをとってしまうのが嫌なので観てみました。

箇条書きです。
・小佐内さんの声がイメージと違い過ぎる
・キャラデザが好きではない
・OP・EDやSNSでの告知、アニメの雰囲気がバラ色過ぎる
・PVで観た小佐内さんに違和感がある


淡々とした世界に小鳩君と小佐内さんとスイーツが並んでいるのを求めていたので、一度断念して時間が経ったらまた挑戦してみます。


原作は原作、アニメはアニメとして考えるなら、キャラ、音楽、雰囲気の時点で観ても無いです。
特にPVの「一番大切なものって」の部分の雰囲気が気持ち悪くて無理です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2
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