リメイクで戦闘なTVアニメ動画ランキング 7

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のリメイクで戦闘な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月06日の時点で一番のリメイクで戦闘なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.1 1 リメイクで戦闘なアニメランキング1位
ブギーポップは笑わない(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (415)
1742人が棚に入れました
竹田啓司は、同じ学校の後輩でもある恋人の宮下藤花を待っていた。しかし約束の時間が過ぎても彼女は現れず、連絡も通じない。日も暮れ始め、あきらめて帰ろうとした竹田の視界に涙を流しながらふらふらと歩く男の姿が映る。どう見ても普通ではない男の姿に、竹田自身も、そして周囲の人間たちも我関せずを決め込んだそのとき、不思議な人物が男に駆け寄ってくる。大きなマントに身を包み、奇妙な帽子を被った不思議な人物。ソレは竹田との待ち合わせをすっぽかした宮下藤花と同じ顔をしていて……。

声優・キャラクター
悠木碧、大西沙織、近藤玲奈、小林千晃、下地紫野、諏訪彩花、榎木淳弥、市川蒼、竹達彩奈、宮田幸季、八代拓、市ノ瀬加那、細谷佳正、長谷川芳明、阿澄佳奈、上田燿司、花澤香菜

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

時の壁

【未評価】*少し修正

ストーリーが読み取り辛い。
妙に訳知り顔の学生たちが、利いた風なセリフを演説するような印象ばかりが強く、話している内容が素通りしていく感触がある。

この分かりにくさは、カットバックを多用した演出や、キャラの描き分けといった技術上の問題ではなく、原作小説の発表された20年前と現代との時代差にあるように思える。


世界に侵入した世界の「敵」を、二重人格のような「学生」の主人公が密かに排除してゆく。

日常的な社会の運営とは隔絶して、「世界」の根本的な危機に社会参加していない「学生」がダイレクトに関与していく作品構造は、原作発表当時に萌芽し始めていた「セカイ系」を先取りしていた。
「学生」が訳知り顔で利いた風な能書きを述べるのは、社会参加していない「身分」と、「社会領域」が存在しない「セカイ系」世界との相互作用による必然だろう。

全体の構造が把握しきれないまでに複雑化して、感覚的に「よくわからな」くなってしまった社会が、社会を不可視化して排除する「セカイ系」の想像力を生んだ。

世界に侵入する「敵」は、政府や大企業などの「上のほう」の「えらい人たち」が「秘密」に独占して抱え込んでいる本作の陰謀論的な「世界」は、典型的な「セカイ系」構造だ。
一般人=大衆=社会から隠された「秘密」を巡って、「えらい人」と「学生」は同水準に立つことになる。
「社会」から秘匿して独占した「秘密」を、「えらい人」と共有していることが、社会参加していない「学生」が、多くの「セカイ系」作品で、世界の命運に接近して利いた風な口をきける根拠だ。

だが、こうした「セカイ系」構造の説得力が、この20年で変質したことが、本作の「分かりにくさ」の理由ではないだろうか。
原作でストーリーに説得力を与えていた時代感覚が変化してしまったのに、現代へと時代設定を変更してそのまま同じ舞台設定を使用してしまったことが、細かな技術上の齟齬などではない、根本的な「伝わりにくさ」の原因である気がする。


20年前、「セカイ系」に説得力を与えていたのは、逆説的に現実の「社会」は強固で不変であるかのような時代的な「信憑」だったのではないだろうか。

自律作動する複雑で「よくわからない」機械のようなものとしてイメージされる「社会」。

「よくわからない」ままに、自分とは無関係に自動的に作動していく複雑な機構としての「社会」、という現実の「世界観」が、逆に「社会領域」が削除されても「日常」は何の不都合もなく維持されていく「セカイ系」の「リアリティ」を支える。

「学生」が訳知り顔で「世界」の根本に関与していく背後で、電車は時刻表通りに運行され自動車は信号に従って走行する。
水は蛇口から流れ、スイッチ一つで電気は点き、コンビニに並んだ商品は望むままに購入できる。

本作でも同様に反復されているこのような「日常」のあり方は、逆説的に「社会」の不動の安定を暗黙の前提としている。

だが、この20年という時間は、こうした暗黙の信憑を掘り崩す過程であったのかもしれない。


こうした「セカイ系」世界の「安定」を支えていたのは、陰謀論的に歪曲された権力者=「えらい人」だった。(時として企業経営者がこれに加わる)
「ズル賢」く「悪賢」い権力者は、自らの権益を確保するために、権力の源泉である「社会」を自分に都合の良い形で「安定」させる強い動機がある。
「世界」の動揺と切り離して「日常」を安定させるために、「秘密」を独占する「敵」としての権力者は陰謀家として登場するしかない。
(世界の危機を「秘密」にしたまま「密かに」戦う主人公とは、「安定」を口実とした「陰謀」の共犯者であるともいえる)
多くの「セカイ系」で、「政治家」を始めとする権力者が役職も権能も不明な「えらい人」として現れるのは、「複雑系」の社会を「よくわからない」の一言で理解する裏返しだ。

本作もまた、この構造をなぞっているのは上述の通りだ。

当然、こうした「設定」は、読者=視聴者の現実感覚との連続性があるからこそ採用されてきた。
しかし、現代の視聴者には、こうした世界構造は説得力が薄れているのではないか。

そう、この20年で暴露されたのは、現実の政治家=企業経営者=権力者は「ズル賢く」もなければ「悪賢く」もないという事態ではないだろうか。

単に「ズル」くて「悪い」だけで、「賢く」などはない。
「ズルくて悪い」だけのバカではないかと。

「自分は何もしなくとも自律運動する社会」の「信憑」を支えていたのは、「えらい人」が自己利益のためにズル「賢く」社会を操作しているはずだ、という、ある種の合理思考だ。

しかし「えらい人」が「悪い」だけのバカならば、合理思考など存在していたはずがない。
「社会」の自律運動は、「複雑さ」から目を背ける反知性の怠惰が見せていた幻影ではなかったか。

「ズルい」バカが、思い付きで「権力」を振り回すことで、「社会」の機能不全を引き起こしてくるさまを目撃してきたことが、「自律運動」の幻想を、もはや「信憑」できない地点に視聴者を連れてきたのだろう。

おそらく現代の視聴者には、「学生」が利いた風なセリフで「世界」を救う背後で、日常が「自動的に」維持されているようには見えていない。

誰かが電力網を維持し、運行を管理して電車のダイヤを維持している人がいる。
信号機をメンテナンスする人に支えられて自動車は運行し、その流れに乗って商品の配送する人が、24時間のコンビニでの買い物を可能にしている。

こうした個々の「社会人」たちの肩で支えられた「社会」では「自動作動の安定」がリアルさを喪失するのであれば、「安定」のための共犯行為が要請する、「密か」に戦う「聖戦」の密儀性もまた説得力を失う。
社会参加していない「学生」が訳知り顔をする本作が、わかりにくいものとなるのは避けられないだろう。


時代的に失効した「世界観」を、無自覚に「現代」へ持ち込んだ設定が、本作を分かりにくいものにした。

だが、これは原作小説が現代では無価値になってしまった、という事ではない。
水準を超えて構築された作品は、その時代を離れても物語の訴求力は、衰えない普遍性を持つ。

ただ、その時代と強く結びついて説得力を発揮した「もの」を、十分に検討することなく時代だけ現代へスライドさせた不手際が、作品の語るものを不明瞭にしてしまったという事だ。
おそらく同じ失敗をアニメ版『BANANA FISH』にも指摘できるだろう。
東京もニューヨークも同方向に等質のものとしてフラット化する圧力に晒される21世紀世界で、温室の「日本」に対する「リアル」の渦中にある「アメリカ」、という80年代特有の誤解の対立構造に基づいていた原作マンガの説得力は機能しない。


「社会」や「世界」の理不尽さへ対する若者の不満は、いつの時代でも繰り返されるだろう。
可視化装置として、ある時代では有効であった「自動作動する不変の社会」への信憑を利用した「セカイ系」は、現代では有効性が薄れた。
新たな装置が求められるし、試みも多くなされているが、しかし、そうした「改変」を加えれば「原作」とはまるで異なる「作品」となるわけで、原作の「アニメ化」とは難しいものだと思う。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

どっからどう見てもポップ・・・ではないよね

『これは猟奇サスペンスであり青春群像劇であるんだよ』 

相反しそうな言葉を同一の意味合いのものとしてキャラに語らせる。するとあら不思議!深淵なる哲学的ななにかに聞こえてきます。

『猟奇サスペンスである一方青春群像劇』 並列は×
『猟奇サスペンスである以上に青春群像劇』 序列も×

いずれもパンチが弱いため、ここではあくまであたかも相反するものが一体となってるような表現に努めねばなりません。

・レトリックのみでくどく、キャラをイタく感じてしまうのが “梅”
・レトリックがハマリ、キャラに魅力を感じてしまうのが “竹
・レトリックとストーリーがマッチし、作品に魅力を感じてしまうのが “松”

本作『ブギーポップは笑わない』はまごうことなき松!
抽象的な「世界の危機」という大問題を巡って登場人物たちの極めて主観的な台詞回しで進行していくサスペンスタッチの青春群像劇のようなものと言ってよいでしょう。猟奇性を帯びたキャラクターも複数登場するため、グロ描写も所々出てまいります。


1クールなのに全18話のお得感。トリッキーな放送スタイルのおかげで何話か飛ばしましたがなんとか視聴を完了しました。配信やタイムシフトのある時代で良かったです。
そんな便利なサービスの欠片もなく、ラノベという単語も浸透してなかった1998年に刊行されたヒット小説のアニメ化です。
元ネタの刊行年度を考えれば古典といって良いでしょう。私としては珍しく原作既読の作品です。作品の意義だったり影響等についてはgoogle先生あたりをご参照くださいませ。

実際に視聴してみて巷で言われるような “古臭さ” というのが実はよく分かりませんでした。
だいぶ原作の記憶が薄れているためほぼ初見のような新鮮さで堪能できてます。全18話を通してキーになる人物(人格)がブギーポップ。いくつかに別れたエピソードはこちら、

(1) 第1話 - 第3話 ブギーポップは笑わない
(2) 第4話 - 第9話 VSイマジネーター
(3) 第10話 - 第13話 夜明けのブギーポップ
(4) 第14話 - 第18話 オーバードライブ 歪曲王

計4つのエピソード。時系列は前後してたりするのでながら見は禁物です。時系列の掴みづらさと同様に、キャラ相関が難解、そして台詞回しが難解です。私は後者をあきらめました。
ただキャラ相関は小難しそうに見えて意外とシンプルなのではなかろうかと思ってます。ここが掴めてくるとテーマらしきものも見えてくる作品でした。


◆相関その1 二つの二項対立
・《世界の敵》 と 《世界の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}《世界の敵の敵》はブギーポップ。前者はブギーポップに“自動的に殺される”人が目安でした。合成人間もいいセンいってますが、MPLSと呼ばれる元は普通の人間でふと異能に目覚めちゃったのが敵認定される場合が多かった気がします。{/netabare}

・《社会の敵》 と 《社会の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}霧間お父さんの「社会の敵」というセリフに引っ掛かりを感じました。統和機構に殺されるのが《社会の敵》に見えます。ブギーポップは社会の敵は殺しません。{/netabare} 

《敵の敵》の主語は一つで《敵》はいろいろですが、《世界の敵》か《社会の敵》かに分けて整理するとスッキリします。《世界》と《社会》の違いはようわかりませんでした。
{netabare}強いて言えば
《世界の敵》はマジやばいやつ。世界を滅亡に陥れる者。
《社会の敵》はプチやばいやつ。世界を大混乱に陥れる者。{/netabare}

{netabare}ここでふと、《世界の敵》は超異能だけどスケールが小さいというか世界はさすが言い過ぎじゃね?と思ってみたり。
この作品でいう世界の規模感や質感が我々がイメージできるものならば、目立ってマークされてそのうち一個師団が出てきて壊滅させられる程度の異能ぶりです。おそらく煮詰まった上で殺される前といいますか勃興期のイケイケな時にブギーポップが登場するのかもしれません。だからこう噂されてるのかな。

{netabare}「その人が一番美しい時に、それ以上醜くなる前に殺す」{/netabare}{/netabare}


◆相関その2 宮下籐花はモブ
ブギーポップが主要人物であることはよいとして、肉体を間借り!?している籐花にも焦点をあてると混乱します。
先入観だと、ふつう主役はこの人だよって観る側に柱を作ってあげてから話を進めるとか、群像劇でもグループ(だいたい5名くらい)を作ってその囲いの中で話を進めるものだと思うのですが、それがありません。登場人物の母集団に大きな変動はないのにです。さらに4エピソードと分けてることでなおさらこんがらがります。
前のエピソードで主役を張ったかと思えば次のエピソードは台詞なしとか、ブギーポップに視点を置きたいけどなかなかもったいぶって出てこないとか。
{netabare}当初は、別人格に悩まされる少女(宮下籐花)と恋人竹田啓司との奮闘記を想像してしまったせいでとても混乱した私です。{/netabare}
{netabare}霧間凪も髪型変わってヴィジュアル判別が難しくなったりとかホント勘弁して~{/netabare}


対立の構図や人物相関が整理できたらあとは身を委ねて完走です。
こういった「世界の危機」といった抽象的な大問題をさも大事のように扱う作品って、外からだと馬鹿馬鹿しくつまらなく見えがちなのですが、中に入ってみるとけっこう陶酔できるものです。
作品が世に出た1998年あたりで例えれば、ヴィジュアル系バンドの歌詞世界とライブ模様みたいなものかと。「破滅」「追憶」「世界の果て」「彷徨」「闇」「孤独」「血」「薔薇」「憂鬱」「堕ちる」・・・とだんだん楽しくなってきちゃったのでこのへんで。あと「とりあえずフランス語」。

極めて私的で閉じた空間でのダークな物語。
きっと中学生や高校生くらいの思春期に出会ってたらドはまりしてたと思います。では思春期が遥か遠い大人の私はどうだったかというと、「とても楽しく鑑賞できました」になります。
毎度OPが楽しみだったのと、意外と大人がいい役回りをしてたことが理由としては大きいですね。語り部的な大人らしい大人もいれば、大人になりきれなくて身を滅ぼす大人と。
彼ら高校生が抱く未来への期待と不安を象徴するような大人ばかりでした。
子供ばかりだけだったら見られなかったような気がします。

思春期世代の抱える不穏さをファンタジーでふわりと包んだ良作です。

この作品に影響を受けた奈須きのこ氏の『空の境界』にドはまりした私にはとても相性の良い作風でした。



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2019.09.19追記 


視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴



2019.04.27 初稿
2019.09.19 追記

投稿 : 2024/11/02
♥ : 51
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ブギーバックは笑えない

ダンスフロア~に鮮やかな光~。
…。
ピエール瀧ぇ。
ってことで妙に薬物ネタが出てくるこの作品、もうちょっと時期遅かったら世間に「配慮」して放送できなかったってことは…無いか?大丈夫か?

{netabare}噂には聞きつつもどんな作品なのかは全然知らず、「よしこれで内容知れるぜ」と1話見てみたら全然意味分からなくて一旦脱落。
脱落したといっても妙に後ろ髪引かれる部分があって…まずOPカッコ良いよね。
爆発したビルをボケーっと見てたら何者かが空をスッ飛んでいってハっと白昼夢見て最後は再びハっとする所に戻ってという内容で、「しょうゆおいしいです」みたいな。
それとこれ結構重要だと思うんだけど、女性キャラをワザと絵的にブサイクに描いてない?
青ブタのように美女に生まれて大変って内容ならまだしも、意味も無く美少女に描かれてる限り媚びてる匂いってのはどうにも付きまとい、それでいて所謂「意識高い系」をやられるとな~~んか気持ち悪い。
意識高い系でないならどんなに媚びてても平気なんだけどねぇ。
新シリーズ版のなんとかの旅とかヴァイオレットなんとかとか…自分的には評価低いんだけどブサイクに描かれてたらまた違ってたんじゃないかなー?と最近思ってて。
また色づくなんちゃらはそこら辺考えて、ブサイクになりかけギリギリのラインを攻めてた気配を感じます。
ってことで、この作品はめっちゃ思い切ったことをしてるという認識で、1話で脱落したといっても録画溜めて後で見るつもり満々ではいました。
これがきゃろ~んとした美少女だったら1話で完全に切ってたと思う。
(小声:というかですね、「ワザとブサイクに描いてる」と言うと普段深夜アニメ見ない人の食いつきが良いゾ)

でもって全話見てみたところ…ナルホドそういうことねー。
自分はどうしてもSF的に(機械的にと言った方がいいのか?)処理しがちで、哲学的・情緒的に考えるのが苦手というか。
つまりはコトの発端はエコーズが地球にやってきた、もっと厳密には過剰に進化したことが東亜機構の設立も含めたキッカケなのかな?と思っちゃってて。
なので全てはエコーズが余計なことをしたせい(実際、カミキシロはエコーズに優しくしなければ死ななかっただろう)、観測者が観測対象に接触してしまったのが悪い(=ブギポの敵)と思ってしまったのだけど、そうではないみたい。
実際は「(人類が)影響受けるのはどうでもいい、進化したいのならどうぞお好きに、但しそれが間違った方向だと判断したら始末しまっせ」ってことみたい。
あ、ブギーポップのスタンスのことね。
正義・悪の基準が曖昧というか、ブギポは別に身近な人を助けるために出現するってことではない。
むしろ場合によっては身近な人には迷惑な存在にもなりえたり。
ここら辺、どんな選択をしようが主人公の選ぶことが正義と扱われたサクラダなんとかより全然好感が持てる、自分は。

とはいえ…今作最終章になる歪曲王編、能力の合わせ技かぁ…。
これやられると何が起きてるのか一気に分かりにくくなる。
何が幻覚で何が現実か、または幻覚のどこまでが現実に影響したのかとか、よく分かりませんでした。
ってか田中お前も能力者だったのか…。
改めて考えるとカミキシロに始まりカミキシロに終わる構成だったのかな?
とりあえず歪曲王編以外は実はそんなに難しい内容ではなかった、1話でかなり身構えてたのでホっとした感じ。
むしろ簡単な話を必死に難しそうに装った感じ?

進化についてはこちとら園芸(生き物)を趣味としてるので色々と思うところがあるのだけど(書き始めたら止まらなくなるので割愛)、ある意味真っ当な捉え方だと思います。
まぁ能動的じゃあないよね、と。
漠然としたものを漠然と流してて、「現象」を紹介したものに近いので地味だし感想も書きにくい。
実はそんな難しいこと考えずに各キャラが微妙なタイミングでニアミスするのを「フフッ」っとほくそ笑むのが正しい楽しみ方だったりして。
ナギが父親と、知らぬ間に助けてくれた黒田の仇(実行犯なだけで一番悪いのは命令下した奴だけど)だと知らずに佐々木と手を組んだり、委員長何度も巻き込まれて災難だなぁとか、先にも書いた通りカミキシロと付き合ってた田中がアレだったり、人間関係を追うだけでも面白いかと。
キスギ先生の元へ宮下藤花がかかりに来たのもナギとニアミスだったのを演出しただけで、世間で言われる二重人格そのものはあまり重要じゃないんじゃないかな、だってブギポはそれを超越した存在だろうし。
1話があんなんだったので身構えがちだけど、軽くダラーっと流し見でもOKな気がする。


余談
16話が恐竜の頭のデザインが妙に上手くて、またキャラの顔(特に目)の描き方が他の回と違って「リトルウィッチアカデミアみたいだなぁ」と思ったら作監が半田修平で大正解。
やったぜ、本編からスタッフ当てるのは自分にとっては稀なのでチト嬉しい。
もし「派手なアクションシーンだけ見たい、その回だけ教えろ」って方が居たら、16話お勧めでっせ…まぁトリガートリガーしたアクションですが。{/netabare}

追記{netabare}
例えばライオンが草食獣を狩るシーンを、ナレーションやBGM入れずにただ淡々と流す映像があったとします。
それを見て「ライオンかっけぇ」と思う人も居れば、逆に草食獣に感情移入して「草食獣可愛そう」と思う人も居るでしょう、中には「自然はなんて荒々しくも美しいんだ」と涙を流す人も居るかも知れない。
どう思おうともそれは間違ってはいない、↑で書いた「現象を紹介したもの」というのはそういうことになります。
ブギポでいえば「何が起こったのか」を理解するのは実はそんなに難しくない、歪曲王編は除いて。
但し「これで作者は何を伝えたかったのかを言え」と言われたら…それは非常に難しい。
現象映しただけなので…掴みどころがないというか、自己主張が無いというか。
自分は性格ヒネくれてるので「露悪趣味披露したかっんじゃね?」と答えちゃうけど、こういう場合って大抵鏡のようなものになるのでお察し。
(そうはいってもさ、織機の設定はちょっとチンピクしたぞ?)

──なんてことを思ったら、冒頭で書いたキャラをワザとブサイクにしてる意図が分かった気分。
キャラに感情移入させないためだったのかなー?、と。
キャラが魅力的じゃないっていうのは狙い通りなんだろうなぁ、と。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

65.7 2 リメイクで戦闘なアニメランキング2位
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (52)
134人が棚に入れました
 時に西暦2202年。
 あの壮大な片道16万8000年光年にも及ぶイスカンダルへの大航海から宇宙戦艦ヤマトが帰還して、すでに3年・・・
 〈コスモリバーシステム〉により、かつての青い姿を取り戻した地球は、ガミラス帝国とも和平条約を締結していた。
 復興の傍ら防衛の為、最新鋭戦艦アンドロメダを含む新鋭艦隊の整備が進められていた。
 イスカンダルのスターシャの願いも虚しく、地球は軍拡の道を歩み始めていたのだ。
 はたしてこれが、かけがえのない数多くの犠牲の果てにヤマトが成し遂げた、本当の平和だろうか?
 宇宙の平穏を願う女神テレサの祈りが、ヤマトを新たなる航海へ誘う。
 いま、宇宙を席巻するガトランティスの脅威が、地球に迫っていた・・・


声優・キャラクター
小野大輔、桑島法子、鈴村健一、大塚芳忠、神谷浩史、甲斐田裕子、手塚秀彰、神田沙也加、菅生隆之

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

宇宙のあちこちで愛を叫ぶ

「そこに「愛」はあるんか~~~~~ぁ↑」

どこぞのCMのようになってしまいましたが・・・、愛を口にすれば、愛がある事になるんか?

愛を連想させるシーンを差し込んでキャラが死んでいけば、愛がある事になるんか?
無理やり愛、愛って言わせてないですかー?


確かに、昭和な時代の「悪 VS 善」ていうステレオタイプな構図は昨今、流行りではないのだろう。
視聴者側も、時代の流れ、豊富な情報に晒され、精神的に成長している。

正義の反対は、もう一つの正義なんて言われたりもするし、それが真実でもあるのだろう。
相手には相手の都合がある。

・・・で、「愛」もそうなの?そういう「愛」でいいの?

もちろん文化も違えば、思想も違う、考え方も違う。
そうなれば「愛」についての解釈も違って当然なんだろうけど、本質と言うか根本は「違わないで(ブレないで)」いて欲しい。

なんか、1人1人が叫ぶ「愛」が全部違って、全部ブレている気がした。
(個人的な印象です)


これなら、シンプル過ぎて受け入れられないかもしれないけれども、
ガトランティス側は一部の隙もない感情のないマシーンとして存在した方が良かったかもしれない。
「感情のない敵 VS 愛を守る側」この方が理解しやすい・・・(個人的な見解です)



だって・・・・途中で「愛、愛、うるせーんだよ」って思ってしまった。
(ヤサグレたハートで申し訳ございません、個人的な感想です)



愛の戦士って「誰」のこと?この作品のなかで一番「愛」を叫んでたのってズォーダじゃね?


向こうがクローンで命を軽んじているのは解ったが、地球側も時間断層を使って無尽蔵にメカをつくって消費するって日本人のメンタリティにあってないのでは?
また、女性を遺伝子を伝えるツールとして使う発想のどこに「愛」があるのかな~。

私には、愛を拗らせてるズォーダの方が人間らしく感じたがね(愛ゆえにヒューマノイドを滅ぼすという発想に同意出来ないのは言うまでも無いが)

もっとも、生きとし生けるものの苦難、辛苦、悲しみを無くそうと悪役が全てを滅ぼそうと発想するパターンは某FFで経験済みのため、それほど目新しくは感じなかった。

最後まで視聴して、ストーリーが大変考えられて作られているのもわかったし、目新しさ、構成の進化を見せようとした努力もわかった。
でも、私的にはいまいち響かなかった。
面白くなかったとは言わないが、響かなかったのだ。
オリジナル版の方は何回も視聴していて、何度もウルっと来ることがあったし、子供の「ヤマトはどこにいるの・・・?」が民衆の声として広まっていくシーンでは、毎回ウルっときてしまう。

やはり、私にとって「宇宙戦艦ヤマト」は特別な存在なのだと実感する。

絵も2199と同様にキレイになって、音楽もキチンと活かされている。
響かなかったことを抜きにすれば、観れる作りになっているし、しっかりと作っているのは間違いない。
悪い作品ではないと思う、ただ、私にとって、良いリメイクだったかというと・・・2199ほどではなかった・・・。

メインのストーリーに絡みつく伏線エピソードがノイズと言うか、
凸凹した引っ掛かりに感じてしまった。
この点、2199の方はいろいろと盛り込んであったもののデコボコのない流れのあるストーリーだったと思う。

もう一点、ストーリーに絡むのだがタイトルの「愛の戦士たち」これって、それぞれの戦士たちの愛エピソードの集合体の事なの?そんなちまちました話なの?
オリジナルの方は、最後に古代が語っていたように宇宙を覆いつくすような「でっかい愛」その為に最後の戦いに臨み、テレサも覚悟をもって助力してくれたって・・・、もうね単純な考え方の方が幅が大きくてスケールがでかいっていう典型のように感じた。
スケール感では断然オリジナルの方が器はでかい、単純だけどね。


あとは・・・

事情があったとはいえ、加藤を「ああいう扱い」にしたのは気にくわない。

無理矢理に人間関係をつくって伏線ぽくするのが気にくわない。

ヤマトってこんなイヤな人間たくさんでてきたっけ?

地球防衛軍の副官ぽいヤツ、気にくわない。牟田口やな…まるで・・・、最後にいい事言ってけむに巻くのやめて。

斎藤はパワードスーツじゃなくて、生身一貫で勝負させて・・・。

デスラーのいいひとエピソード、悪くはないけど・・・。

結局、あっちもこっちも事情があった、みんな努力してたんだ、苦しんでたんだ、お互い様なんだ、って丸め方やめて。
敵を作らないかもしれないけど「誰も悪くない、みんな一生懸命だったんだ」終わり方はストーリーテラーとして卑怯。

真田さんは青野さんが良かった(ご冥福をお祈りします)

2202より2199の方が好みではあった。


・・・結局、
オリジナルを知っている人は「BGM」+映像で7割がたやられちゃうよね。
素晴らしいBGMだよね。




・・・ふぅ。
いろいろ書いたけど、悪いってわけじゃない。
一応、完走できたしね、ストーリーもちゃんと追えた。

オリジナルを知っている方は別物としてみた方が良いかも。
私的には正統進化とは呼べなかったけれども。

機会があれば、観て判断してみて下さい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

個人の話は面白い。森雪が特に良かった。テーマはぼんやりしてました。

 森雪最高でした。第1話で古代が戦艦に突っ込んだ後、ヤマトで砲撃するまでの森雪の表情。そして、第2話で森雪の運転する車で森雪が叫ぶ場面。第8話の看護婦として密航したあとの古代とのやり取り。もう森雪がすばらしくて感動で死にそうでした。特に2話の「森雪は心配したぞー」で号泣してしまいました。愛という言葉にふさわしいストーリーだったと思います。

{netabare} ただし、なぜ後半で記憶をなくすという設定にしたのでしょうか。やはり森雪が古代を想い彼をミルから守り、そして、最後森雪として一緒に旅立つ。ちゃんと気持ちを通わせていた方が良かったと思います。

 最終話で人々が復活するわけですが、過去のヤマトの続編通りにリメイクしているのでやむを得ないところもありますが、だったらストーリー上で殺さないほうが良かったと思います。

 ストーリーのテーマである愛…というより愛するものを失う苦しみを描いていました。愛が極めてパーソナルな問題になってしまっています。それとテレサですよね。違う次元から宇宙を見守っている。こちらはどこか他人事にようでした。ズウォーダを滅ぼすためにヤマトと地球が犠牲になったようにも見えます。運命といいながらお前が誘導したんじゃねーかという感じです。
 ここにデスラーが絡むわけですが、デスラーの家とか復興とかいろんな思惑が絡んで、愛というテーマがどこかかすんでしまった気がします。デスラー戦法の迫力もなかったし、古代との友情もありません。

 結果、古代は何を守ったのかがテーマがぼんやりしているので見えてこないこと、森雪の記憶がないこと、テレサに人間味がないために特攻の場面の感動が薄かったと思います。

 個人的なそれぞれの男女または親子の問題の愛についてはエピソードが非常によく描けていました。斎藤とか加藤の話は愛というテーマからいっても良かったと思います。

 SF的には時限断層とかコスモなんとかとか盛り込み過ぎです。戦艦の銀河もいいんですけど、アンドロメダのストーリーがそれなりにいい話なのに、あのロボットみたいな表情の女ばっかりの銀河が出てきたせいで、どんだけ最終兵器あるんだよという感じでした。{/netabare}

 波動砲もなんかバンバン使ってるし。スターシャとの約束が物語の枷になってしまいました。兵器は使い方が大事みたいなテーマがあるわけでもないのだから、ヤマトなのに波動砲を否定した2199の試みが全部無駄になってしまいました。アンドロメダの拡散波動砲との対比にもなれませんでしたし。

 もう少し物語をすっきりさせて、森雪古代とズウォーダ、サーベラーの対比に焦点を当てる。テレサという存在をもっと人間的にした方が良かったかと思います。

 映像的には1話のヤマトが海底ドッグから射撃する場面は非常に良かったです。ただ、4話の海底からの発進シーンはニコニコ動画でみたMMDに負けていました。最後の方の斎藤のシーンは完全にマトリックスでしたね。

 全体的には音楽は素晴らしかったし、アニメの出来も良かったです。森雪が最後を除いて、やっぱり旧ヤマトより人間的だしキャラ造形がしっかりしていて本当によく描けているのが良かったです。その他個人的なストーリーがそれぞれあるのが、面白かったと思います。ただ、肝心のテーマは描けていませんでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

衛狸庵 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ご都合主義の集大成

えぇ、テレサから電波飛んで来て、強敵表れて、死んだはずのデスラー出て来て、ドッカン、ボッカンやって、最後に特攻したけど生きていましたと、言う話です。

広げ過ぎた風呂敷をたたむのに、取って付けたような奇跡が起こるファンタジー。
SFでもサイエンスフィクションとスペースファンタジーがあり、これはファンタジーです。
とても宇宙空間とは思えない演出は、結構迫力があってよかったけど。
まるで宇宙に上下があるみたいで(^^;)
だいたい、真空無重量の空間での戦闘は現実ではビジュアルとして迫力のあるシーンって難しいもんな。
熱線兵器なんて、チンダル現象でキラキラしてるだけだし、火災も溶接みたいで大きく炎を上げたりしないもんな。

もぅ、何でもありで、ごちゃごちゃして話が解らん!
しかも愛だのどうのとうじうじして、鬱陶しい事この上ない。

まぁ、旧作のさらばも鬱陶しかったけど。

2199は面白かったのになぁ……旧作も面白かったけど。
2199もご都合主義の力業が多くあったけど、話としては通っていたもんな。
2202は旧作には無いエピソード詰め込み過ぎて、もう、ぐちゃぐちゃ……

戦闘シーンは良く動いていてよかった。
作画も綺麗でよかった。
声優さん達、良かった。
音楽も、旧作からの曲は良かった。
なのに、なのに、で、ある。

もう、やめよ、永遠にはリメイクしないで良いよ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

64.5 3 リメイクで戦闘なアニメランキング3位
BEM(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (125)
404人が棚に入れました
湾港都市「リブラシティ」。政治・経済・文化の中心であり、街の“富"が結集した「アッパータウン」と、汚職や犯罪に溢れ、人々がお互いを疑い合わざるを得ない「アウドサイド」、その両エリアを分かつ巨大な運河と、一本の「橋」。これらにより構成される、まさに人間の“差別意識"が顕在化した様な街である。そんな「アッパー」から「アウドサイド」に赴任してきた、若き女性刑事・ソニアは、数々の事件を追う中で、人間を守るために戦う、醜い姿の3人と出会う。彼らは一体何者なのか・・・?妖怪人間3人は、それぞれの思いを抱えながら、正体を隠し生きていた。人間に仇為す悪を倒すことで、人間になろうとする「ベム」、人間に憧れ、人間と同じ学校に通い、人間を理解することで、人間になることを目指す「ベラ」、人間や世間に達観し、冷めた様子でゲームの世界に没頭する「ベロ」。彼らはいくつもの事件や、人間たちとの触れ合いの中で、傷つき、悩む。人間のために戦っても、その醜い姿から、決して人間に受け入れられることはない…。そんな3人を探す1人の存在がいる。リブラシティを裏で牛耳る「見えざる議会」を操り、ベムたちを確保しようとする彼女の目的は果たして?

声優・キャラクター
小西克幸、M・A・O、小野賢章、内田真礼、乃村健次、西山宏太朗、斉藤壮馬、諏訪部順一、小野大輔、坂本真綾
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

9話は良かったけど、全体としては中途半端な所も〈最終話まで視聴・追記あり〉

2019年夏アニメ。
「妖怪人間ベム(1968年版)」の最新のリメイク作品。
これまでに製作されたどのリメイクともずらした要素を入れてきた印象。


【1968年版(初代)、2006年版、実写ドラマ版について】
何かの参考になるかな?と思うので、簡単にまとめてみます。
このシリーズには「人間とは何か」という命題は常についてまわります。ベム達が人間になる方法を見つけることもあるけど……。
気になる作品があれば是非見て欲しい。作品の狙いに共感できるとどれも面白いものですよ。
{netabare}
・1968年版(初代)
壮年の大男、苛烈な性格のグラマーな女、浅黒い肌の子どもの3人組。出生不明。指は皆3本。
子ども向けなので主人公は天真爛漫なベロ。

3人の妖怪人間は妖怪や怪異から人間を守り戦い、最後にはその街を去るというのが基本フォーマット。
「正しい行いをすれば人間になれる」と考え行動しますが、その理由は語られません。人間たちには時に迫害を受けたり、彼らと心が通じたりしますが、正体を知られると恐れられるため一カ所に滞在しません。

国籍や時代は意図的にわからなくしてあるそう。
一話完結で子ども向けですが、古い作品なので胸の痛くなるような話も。妖怪や怪異は人間の敵であり、人の手により闇に葬られたりもする。差別がテーマの一つだと思う人もいるようですね。
ホラー演出もこだわっています。
ラストはバッド寄りのビターエンド。リメイクされてほんとに良かった。


・2006年版
3人の姿はほぼ同じですが少し優しい印象になり、指が5本に。
これも出生不明…だけどもしかしたら?という描写があります。

子ども向けなので主人公はベロ。子ども達とは仲良くなれるけど大人には不審がられ、出没する妖怪を倒したりしてもなかなか報われない。
天真爛漫なベロを丁寧に描き、ベロがベムとベラを精神的に支えることも少なくありませんでした。
「正しい心を持ち続ければいつか人間になれる」という言葉は昔3人を助けてくれた恩人の言葉とされていて、これは独自の要素。
舞台は日本の架空の港町で、高級住宅街と治安の悪い所があり社会の縮図のような感じ。

後半からメインストーリーを展開し、前半の一話完結回の描写を拾っていくのが見物。初代に比べ人間の美醜もかなり強調され、妖怪も人間も善人悪人両方描かれます。
最終盤では胸を抉る話が続きますが、最終回はビター寄りのハッピーエンド。


・実写ドラマ版
若い男性、若い女性、子どもの姿の三人組。
大人向け寄りで、主人公はベム。この実写版はキャスティングが見事で、特に悩める青年のようなベムは意外だけどテーマに合致していて納得させられました。

舞台は日本のある街で、そこに住む人達と交流し、正体が知られると街を去っていきます。数十年ぶりに偶然再会した老人と不老不死のベム達とのエピソードが好き。

この作品でベム達が戦うのは妖怪ではなく、別の存在。人間の持つ「正義の心」と「悪の心」を丁寧に描き、全編通して胸を抉ってきます。
そしてこの作品では独自の設定として妖怪人間の出生の真実が描かれ、物語の核心となりました。
ラストは爽やかなビターエンド。
その後作られた映画版も良い作品でした。
{/netabare}


【今作】
{netabare}
ベムのイメージはそんなに変わらないけど、ベラは女子高校生になり、ベロがやさぐれました。ベロが天真爛漫じゃなくなったのが私は一番驚いたw

物語の舞台(街)も固定され、新キャラクターもかなり多い。敵妖怪もなかなか奇抜といいますか…(汗)妖怪というより人造怪人なのでホラーにならない。
だから結構古参ファンを振り落とす要素が多いかも。

何をしたいのかは、設定の変更などからある程度理解しているつもりではあります。
ただコンテ・演出で画的に伏線を張るのがちょっと苦手っぽい?話数を跨いでの伏線はもう少し印象強くしておかないと全体像が見え難くなるから、世界観の渋さもあって結構致命的。ドラマパートの演出は好きなんだけどホラー的な魅力は少ないしなあ…。
私は結構好きになれそうなだけに色々もったいない。{/netabare}

【9話視聴時点での感想】
{netabare}
舞台となるリブラシティのアッパーサイド・アウトサイドですが、どちらに住む人間も結構ろくでもない…
アウトサイドはスラム化しているし、アッパーサイドは都合の悪い存在をアウトサイドに押し込めてしまう。しかも人間を辞めて生き生きしている敵もベムたちも、人間にとっては怪物扱いなのは同じ。
そしてこの街の在り方に一石を投じるのがソニア、カーヴァー、ギャビンだったわけですね。

第9話は、ギャビンは良い人すぎてかえって胡散臭い人物として演出されていて、ベロの友達も視聴者の想いを代弁します。そして肝心のベムも差し出されたギャビンの手を取れなかった。ベムには最後まで信じるべきかどうか葛藤があったということなのでしょう。
けれどもベムたちはギャビンを守りきれず、信じるに値する人間であったことがその死によって証明されます。

リブラシティで疑問も持たず暮らしている人々にとって、アウトサイド出身でありながらアッパーで成功し、しかも清濁併せ呑める理想家なんてにわかには信じられないと思うんですよね。
アッパーで普通に安全に暮らしてる人にとっては、理解できない・信じられない存在という意味ではギャビンのような人間も妖怪とあまり変わらないのかも。

で、人間て何?という問題は「妖怪人間ベム」の作品群では必ず何かしら答えを示してくるけど、さらに今作は人間として生きるってどういうこと?という問い掛けに繋がってくるんじゃないかって気がしてます。
少なくとも見た目とか体のつくりは答えにならないですよね。だからこそ、ほぼ完全に人間に擬態できているのにも関わらず、ベムたちは人間になることを切望する。
寿命があるからこそ人間は懸命に生きるというのは、その問いに対して大きなヒントになりそう。

「見えざる議会」はリブラシティの在り方に波紋を投じる存在を許さない。もしかしたら他にも目的があるのかもしれませんが、彼らとベムたちが対立していくのは明白。しかも不確定要素となりうるキャラクターが結構いるので最後まで注目したいと思います。{/netabare}

最後に、ソニアの潔癖さと愚直さが超可愛い!と言っておきますw(2019.9.27)


【最終話まで視聴したので追記】
作品が作品なのでラストはこうなりますわな。


【良かった点】
{netabare}
ベム・ベラ・ベロの関係がとても良かったです。周りの人間たちとの関係も好きでした。
ベガはキャラクターもデザインも素晴らしいラスボスだったと思います。もっと描写して欲しかったなあ。

「人間とは何か」ということを「生きる上での行為」と捉えたのは今作の独自性だと思います。
人間は寿命があるからこそ、次世代を残すからこそ懸命に生きる。人間の行為を模倣すること、すべてを経験することがベガにとっては人間になること。大切な人達と共に普通にひっそりと生きることがベムの考える人間の生き方。二人の対比はきちんと出来ていて、孤独で超然としたベガの存在は良かったと思います。
ベガがダリルを後継者にし、ハラジーを引き取ったのは育児の代替行為なのかもしれませんが、二人の幸福な未来を望んでいるわけではないため、最後までベガは孤独でした。

最終話は人間同士・妖怪人間同士が対決し、それぞれの問題とその先の希望をあぶりだす構成なのかなと思いました。
ベム達は人間を信じてリブラシティを去ったのだと思うし、ダリルがリブラシティを良くしていく可能性があるというラストだと思う。
アッパーサイドとアウトサイドを繋ぐ橋は分断の象徴であり、これまでの間違った関わり方の象徴でもあったのだと思います。最終話で橋は落ち、人間の手でアッパーとアウトの断絶を埋める新しい方法を模索していかなくてはならない。

ダリルがベロを信じ尊敬していたカーヴァー議員の意志を継ぐことが出来れば、リブラシティの今後は変わるでしょう。ただ、まだ幼いダリルにとって議会内の人間も味方とは言えないし、リブラシティの在り方に関しては困難な終わり方のような気もします。カーヴァーやギャビンと交流があったソニアと、ダリルが出会っていれば希望が持てるラストと言えたかもしれません。
{/netabare}

【気になった点】
全体的に中途半端な要素が多かった気がします。
{netabare}
人間キャラが物語の本筋に深く関与しないのは良くないと思う。
人間の心の美しさと醜さをバランス良く描いてくれたら、ベムが人間になりたい心理に寄り添えたと思います。いっそ、人間を辞めたヴィランの過去を掘り下げて人間の醜さを、ベム達の周りの人間を掘り下げて人間の美しさを描くとかした方がわかりやすかったかも?

1クールにしてはキャラクター数が多く、持て余してしまった印象はありました。
ソニアをもっと能動的に動かしても良かったと思います。ウッズさんはソニアに足りない部分を補う立ち位置だと思うけど、活躍が少なかった気もするし。
シルクハットの人物が死体を回収する役なのかな?と思っていたけど何してたんだろうね。
全体的に色々と勿体なかったなあと思います。
{/netabare}

【雑感】
そういえばお約束の{netabare}人間に火をかけられるシーン{/netabare}が今作はなかったですね。
京アニの一件に配慮したから(4話も2週遅らせましたし)だと思いますが、少し珍しい一作になったかも。
{netabare}
……あまり言いたくはないけど、2006年版も実写ドラマ版も狙いがはっきりしていたし、ターゲット層を明確化した作品作りが出来ていましたよ。
特に2006年版はあまり評価されていませんが私はとても好きです。監督の原田浩さんは「地下幻燈劇画 少女椿」を作った方で、一度作品を観てみたいなあと思うのですが自主製作なのでなかなか…。
{/netabare}
(2019.12.8)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

正義の妖怪三人組

昔のアニメのリメイクみたいですね。オリジナルってどんなのかとネットで画像を見てみたんですが、結構おどろおどろしい感じで、キャラも良く言えば一度見たら忘れられない濃いキャラでした(゜o゜)
なんか夢に出てきそうな感じです(-_-;)それと比べるとこの「BEM」はスタイリッシュというか、だいぶおしゃれな感じになってます。これを見ても夢に出てこないので安心ですね(*^_^*)でも昔のが好きな人はコレジャナイって感じなんでしょうか?
最終話まで見ました。人間の悪さ、愚かさを知っていてもなお人間が好きで人間になりたいと願うベムたち。そんなベムたちを嘲笑うかのように卑劣な人間たちの行為が繰り返されます。
ベムたちのように思えなくて孤独で人間を憎むベガとの対比も良かったですが、もっとベガについて深く掘り下げて欲しかったです。
個人的にはマッド博士の改造人間たちの話じゃなくて、普通の人間の犯罪者たちとベムたちを絡ませたほうがヒューマンドラマとして良くなった気がします。
以下、各話のレビューです。

1話。{netabare}警官の汚職が蔓延しているダウンタウンみたいなところに転任してきた女性刑事のソニア。
先輩刑事にここでうまく生きるには汚職に手を染めることだと言われるけど、自分の信念を曲げずに自分の正義を貫くソニア。それを影から見ている謎の帽子の男。これがベムみたいだね。
ベムの仲間として、女の子のベラと男の子のベロがいるけど、それぞれ人間に対する考え方が違うみたい。
水男とかいう妖怪みたいなのが出てきて人を襲うんだけど、誰かに作られたっぽい。
せっかく水男から助けてくれたベムを、化物の仲間だと思って銃を撃ちまくるソニア。
ベムに同情するけど、いきなりあんなの出てきたら私も気が動転するなきっと(>_<)
ベムを欲しそうに見つめる謎の女。この女と水男に何か関係があるのかな?{/netabare}
2話。{netabare} 今回はベラの話かな?学校いってるの?アニーって偽名?ちょっとびっくりした。
妖怪だから昼間とか洋館とかに隠れ住んでるイメージだったので。。友達とかいるし。
ベロも友達とゲーセン行ってるし、普段は普通に暮らしてるのかな?でもベムはどうしてるんだろ?
10年前に失踪して死んだ子とベラがそっくり?姿を借りたってこと?・・って思いながら見てたら。。
え?ちょ、敵キャラデザイン間違えてない?ちょっとこのアニメの雰囲気に合わないと思う。
次回はベロメインの話になるのかな?{/netabare}
3話。{netabare}今回はベロの話かな。ベロは人間の身でもベロって呼ばれてるんだね。
ゲーム対決するベロ。相手の子は結果に納得しなくてアッパーの相手の子の家に呼ばれて行くことに。
そこは議員秘書の家で、議員が刺客に襲われるところをベロが助けるけど・・結局後で殺されてしまって・・
実は議員秘書が自分が上に行くために殺したんだね。。でも秘書も忍者みたいな刺客に殺されて・・
ベロが忍者刺客を倒すけど、秘書の息子からベロが殺したと勘違いされて・・
最後、妖怪たちの仲間?が出てきたけど、彼らとベムたちの関係って?
今回は殺され→殺され→殺されみたいな話でごちゃごちゃした話でした。{/netabare}
4話。{netabare} 今度は電気男が現れて複数の若い女性たちが被害にあって。
裏ではそんな改造人間を造り出しているマッドっぽい博士が登場。
博士はベムたちを作ったわけじゃなくて、自分では作れないベムたちの能力にとても興味を持ってるみたい。
でんぷんくんも出てきたけど、足ひっぱっただけで退場(-_-;)
1話で出てきた謎の女がまた登場。ラスボス?ベムたちを妖怪人間と呼ぶし、何か知ってるっぽいけど・・{/netabare}
5話。 {netabare}今回は掃除機男が登場。相変わらずギャグっぽいキャラ造形だなあ(-_-)
新しい捜査官が赴任したけど、なんかヤな感じの男。
でもこの男の目的は、改造人間じゃなくてベムたちみたい。
なんとなくだけど、あのベムを欲しがってる女とつながってる気がする。。{/netabare}
6話。{netabare}サーカスを見に行くベラと同級生の男の子。
そこには、重力男と言われてる男とハラジーという女の子の団員がいて。
重力男の悪い噂をわざと流されて、ハラジーと逃げるけど、包囲されてしまって。。
撃たれて死ぬ重力男。そして力を使ったハラジーは意識を失い、捕まってしまう。
今回後味が悪い話でした。{/netabare}
7話。{netabare} 今回の話は・・・なんていうか・・・夢に出そうなとても嫌な話でした(-_-;)
○と○を合体させたりしてるし、元友達を助けたのに死ね死ね言われて銃撃たれるし・・
ベロの友達が無事だったのが救いかな。。こういう話は嫌いだな。{/netabare}
8話。{netabare} 新入生アルバートのパーティに誘われて舞い上がるベラ。
アルバートの母親はオペラ歌手らしいけど、今回の怪人ってもしかして・・
ベラの声に興味を持ったアルベートママにベラが襲われて・・
ベラは倒すけど、アルバートに怪物だと言われてしまう。でもメガネくんには美しいと言われて(-_-;)
次回、あのマッド博士が傑作だと言ってた怪人が現れる?{/netabare}
9話。{netabare}妖怪人間を病気として治療する財団の代表者がベムと接触してきて。
いい人そうだけど、どうなんだろ。見えざる議会のせいで迫害されてるっていうけど。
以前出てきた忍者怪人の改造版みたいなのが出てきてベロたちを襲ってきて。
結局、財団の人は忍者怪人に殺されてしまって。なんだか救われない話で嫌になるなあ。。{/netabare}
10話。{netabare}最近の事件すべてを妖怪人間、ベムたちのせいにされて報道されてしまう。
何度もベムに助けられたソニアはベムの味方になることを決意する。
無実の人々を殺してすべて妖怪人間のせいにするフェルト捜査官ってクズすぎる。。
ラスボスっぽいあの女は500年以上も生きている妖怪人間だと自ら名乗る。ベムたちと同じ?
ついにベムたちと対面するベガと名乗る女。すごい能力でベムは身動きが取れなくなって。
そこにすっかりベガに懐いてしまったハラジーに倒されて捕まってしまうベム。。{/netabare}
11話。{netabare} 裁判にかけられるベム。帽子脱いだベム初めてみた。
これ、裁判じゃなくて公開処刑じゃん(-_-メ)
ソニアが自ら証言台に立ってベムたちを擁護するけど、出来レースみたいで結果ありきみたい。
案の定、判決は死刑。。
ベラも友達に裏切られ、ベロも親切なおじさんが撃たれて重傷。。救いがなさすぎるよ。。 {/netabare}
12話。{netabare} ベムの処刑の日。
ベロは友達を助けにダリルのところに。
そしてベラはハラジーに会いに。
処刑場にベガが現れ、ベムとベガの細胞が合わさると街を吹き飛ばす大爆発が起きるというけど。
ベロは友達、そしてダリルを忍者から助ける。
ハラジーはベラに連れ出されて、幸せになってほしいとソニアに預けられる。
友達がかっこいいといってくれたからとベラの姿のままで。
ベム、ベラ、ベロの3人が揃い、ベガも本性を現し、決戦が始まる。
ベガはずっと孤独で、ずっと人間に蔑まれてきたけど、死ぬこともできず、ベムたちの登場を待っていたのかな。
最後、ベガはベムたちの、俺たちは守るものがあるという言葉を聞きながら、海の底へ・・・
そしてベムたちは姿を消してしまう。そしてどこかで今も生きている。。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ベムベムハンターとは関係ない

1話感想{netabare}
「今回のベラは女子高生だぞゲラゲラww」って情報は友人から聞いてました。
鬼太郎6期といい素晴らしい時代になったなwと思ったり思わなかったり。
ひょっとして鬼太郎の影響?にしてはまだ1年ちょっとだし、考えることは一緒ってことなんかな?
ところでえーっと2000年代入ってリメイク一回ありましたよね?
これか。
https://www.anikore.jp/anime/849/
確かMXとアニマックスのみの放送で、MXの方が途中で打ち切りになって「続き見たけりゃアニマックスでどうぞ」ってことになって「ざっけんなよオイ」とガックリした記憶。
見てる人殆ど居なかったけどさ…だから打ち切りになったんだけどね。
(その後地上波放送が打ち切りになった“R.O.D -THE TV-”がMXで全話放送されて「ベムん時と正反対だなw」と思ったのは強く覚えている)
“俺たちゃ妖怪人間”は全然見てないけど2006年版が散々だったのを見てた自分としては「またベムやるんだ、懲りないねぇ」って感じ。
いや果敢に挑戦するのは評価しますよ。

それにしても…へーまた村田蓮爾なんだ、“コップクラフト”に比べると蓮爾っぽさは弱い?
公式でキャラ紹介見る限りは良さそうなのに、実際本編見てみると…敵モンスターのデザイン?演出?ダッサくない?
モンスターだけじゃなくて作画全体が…う、うーん。
もっとこうフィルムっぽいというか、ホラータッチにした方が「らしい」と思うんだけどなぁ、妙にマンガチック、おどろおどろしさが無い。
それと水男のセリフよく聞き取れない、一応「博士」だけ聞けりゃ他はノイズ扱いで良いっぽいけど。

妖怪3人とソニアの性格は大体分かった…気がする。
舞台も(治安的に)どんなところなのかも分かったし、何やら黒幕が居るっぽいという匂わせ方も悪くない。
シナリオは決して悪くないと思うのだけど、な~んかパっとしないのはやっぱり作画だか演出なのかなぁ?{/netabare}

2話感想{netabare}
やりたいことは分かるんだ、「醜いバケモノ言ったお前の方がよっぽど(心が)醜いじゃないか」をやりたいのは、分かる。
「そんなヤツも居れば裏表の無いヤツも居たり、人間ってオモロイなー」ってこともりたいんでしょう。
ストーリー?シナリオ?は悪くないと思うんだ、多分。
だけどボーリング男のデザインだけは…これだけは…なんじゃこりゃ?
こういったフザけたデザインが逆に深い意味を持つ展開とかあるのか?大丈夫か?{/netabare}

3話感想{netabare}
個人の趣味でレトロゲーミュージアムみたいなのって実際にあるみたいね。
ってかアウトサイドのゲーセンの外観がトロンレガシーのFLYNN'S(ゲーセン)に似てるような?
ガンシュー、メンテナンス悪そう。
「殺人現場に居合わせて犯人だと勘違いされてしまう」って…こ、古典すぎて吹いたw
敵モンスターのデザインからして、意図的に古臭くしてるのかも?

…。
と思ってたら次回の4話は例の事件の影響で放送延期だって。
再放送で間を稼いでその間に4話の問題シーンを変更するっぽい。
これ言うと不謹慎かもだけど、すごいベムらしいと思ってしまった。
しっかしこうなると最終回が放送されるのはいつになるんだろ?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
暫くは変人を出してベム達がそれを撃退する話が続くのかなー?と思ったら大体その通りで、6話で話が動き始めた…のか?
人間になりたがってるベム達・人間を辞めたがってる連中・それ以外のただの人間、の3勢力だけでなく「人間を辞めたくなかったのに辞めてしまった人」という立場が登場。
ほほう、勢力増えるのは構わんが…これはレギュラー?1話限りのゲスト?
次元の狭間に飲まれて~とか、それまでの作品世界からぶっ飛んでる気がしないでもないけど「元々ぶっ飛んでたじゃん」と言われればその通りの気もするしまぁいっか。
ってかこのノリは見覚えがあるなぁ、と思ったら…思い…出した!(思い出したくなかった)
“セイントオクトーバー”ってアニメがかつてありまして、どんな内容かはいちいち書かないけどあれと同じようなオチにならないことを祈る。{/netabare}

最終回感想・総評(これだけ見ればいいかも){netabare}
ラスボスのベガの目的は「死ねない存在で、唯一死ねる存在を見つけたので、自分を殺してくれるように仕向けた」ということで良いのかな?
その目的に至った動機は「もうこの世に飽き飽き」「人間に失望」それでいて人間の真似事は何でもしてきたけど未だ出来ずに居たこと=生と死、それの実行って感じか?
最後のほうはベムを懐柔するための方便に聞こえなくもないけど、結局は大規模で大迷惑な自殺をしようとした、という展開。
非常にベタでどこかで見たような…どちらかというとゲームでこの手の設定ってよく見た気がするけど、そうはいってもちゃんとラスボスが登場してそれを退治(殺すことは出来ないので封印って形だけど)したのは久々に感じてしまう。
なんか最近はラスボス倒さないどころかラスボス(or黒幕)が姿を見せずに目的すらあやふやなまま最終回迎える作品が多い感じだったのでねぇ…。
ラスボスの目的の提示→主人公との意見の相違・対立→対決・決着までを1クールで収めるとなると、やっぱ色々と難しいのかな?

余韻に関しては──
ベム達も一歩間違えれば、もしくは長年生き続ければそのうちウンザリしてベガのようになりかねない。
人間の方も人間の方で、ベガによって作られた(ベガがトップだったのでそうだよね?)議会のトップの後釜に人間を就任させて、今まで通りが続くとは限らないみたいなところを見せてエンド。
ハラジーもホントに今後安泰かどうかは不明。
博士は…これは、元々ベガを誕生させた太古の錬金術師の現代版になりかねない、ってことなのかなー?と思ってたり。
ベム達も錬金術師だか科学者だか知らんけど誕生させた存在ってのは居るハズで、そういうのが人類の歴史の中ではどの時代にも居るってことなのかも(そう感じたのは自分が“Dr.STONE”見た影響かも?)。
この手の作品の鉄則「化け物コワイコワイ言うけど、それを生み出せる人間の方がよっぽどコワイ」ってテーマも一応は描けているんじゃないかな?
もし妖怪人間が妖怪人間を生み出すことができたら、とっくにベガは自殺済ませてるだろうし。

と、テーマを表現できてたか?という目線では概ね合格なんだけど、細かい部分が…ちょっとね。
なんといっても改造人間のデザイン、なんでこんなプリキュアの怪人みたいにしちゃったんだろう?昭和っぽさを演出した?
そうはいっても子供向け作品はぶっ殺さないで浄化するのが大半で(そうでないなら“セイントオクトーバー”の二度殺しみたいな話は作られない)、元が人間で生き死にに係わる作品ででんぷんくんとか「ニン」とか言われてもちょっと…。
最後ハムスターが映画“スピーシーズ”のオチみたいになったらホラー作品として成立したけど、そんなことは無かった。
そもそもベム達はあの町を去る必要はあったんだろうか。
余韻との兼ね合いになるけど博士を追って姿を消すでも良かったような…。

現代風アレンジを目指したのか懐古路線だったのか、両方やろうとして結局どっちつかずになってしまった印象。
どっちか特化しろってことじゃなくて、もうちょい上手く融合できなかったのかなぁって感じ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

64.1 4 リメイクで戦闘なアニメランキング4位
SHAMAN KINGシャーマンキング(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (123)
470人が棚に入れました
“SHAMAN KING"それは、森羅万象を司る星の王。神や霊と交流できる「シャーマン」と呼ばれる者達が、500年に一度「シャーマンファイト」でその座を争う。そんなシャーマンの一人である少年・麻倉 葉の、シャーマンキングを目指す戦いが、2021年4月、完全新作アニメーションとして今、始まる。

声優・キャラクター
日笠陽子、小西克幸、林原めぐみ、犬山イヌコ、朴璐美、高口公介、田中正彦、高木渉、うえだゆうじ、中島愛、高山みなみ、水樹奈々、宮園拓夢、観世智顕、根谷美智子、櫻井トオル、日高里菜、森田成一
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

最初の数話以外はずっと適当。

人気作なので期待して4.5クール見続けたが...。

{netabare}
1.VS道蓮、シャーマンファイト予選
2.ハオ登場、シャーマンファイト
3.シャーマンファイト辞退以降
4.VSハオ
5.総括

1.
このパートだけがこのアニメの面白かった部分。
この頃は次々と主人公のレベルにあった強敵が現れ、それを主人公が気合などで乗り越えていくという、ジャンプの王道漫画を感じさせられる展開で面白かった。
それぞれのキャラが戦う理由や、持霊の話まで、掘り下げもこの頃はかなり丁寧。
そんな中で特に道蓮という、主人公と競り合ういいライバルもいて、戦闘が熱かった。

2.
予選通過後はかなり微妙。主人公達がちゃんとした過程もなしに急に強くなりすぎていてこの時点で面白みに欠ける。
この辺結構記憶曖昧だけど、確かそんなんで基本的にシャーマンファイトも特に苦戦無く無双していってと言った感じで全く面白くない。
シャーマンファイトに入って以降は道蓮みたいなライバルもおらず...。
ハオは極端に強すぎるせいでライバルと言う感じがしない。
全く面白くない戦闘をgdgd続けていっていただけの印象だった。
基本的にどっちかが圧倒して終わりだから本当に面白くない。

3.
これはもはや何がしたいのか。シャーマンファイトの外での殺し合いも、そのあとのシャーマンファイト辞退も冷める展開でしかない。
主人公もずっと冷めた感じで戦う気がなくて物語の主人公としては最悪。
主人公が不快、というより好きなキャラが一人もいない。
この辺は王道から外したせいでかなりつまらなくなっていた印象。

4.
滅茶苦茶。この頃になってくると主人公側の力関係もいつの間にかよくわからないことになっていたり、なんでこうなった?感がすごい。ハオも主人公も実力差のせいであまりやる気がなく冷めきっていてつまらない。
インフレ漫画と聞いていたけど、ほんとにインフレでここまでつまらなくなってるとは。
そんなんでgdgdして最終決戦に入るけど、最終決戦は一番酷い。
パッチ族と戦っていく、と言う展開自体はいいと思ったが、戦闘がダイジェストすぎる。味方側に蘇生と言う要素があるせいで全く緊迫感もない、っていうか蘇生とか以前に一瞬で倒して終わるし。
で、最後はハオと戦わずに終わり。えぇ...。

5.
終盤になるにつれて持霊の存在感が薄くなり、ライバル的存在は消え、主人公のやる気もなくなっていき、変なキャラは増えていき...とつまらなくなる一方だった。打ち切り漫画と言うのも納得のつまらなさ。ノリ(特に下ネタ)も寒いし、キャラも寒い、好きになれるキャラもいない。主人公側の人たち全員に見せ場があるんだろうなって思ってたけど、基本的に主人公以外に見せ場はなし、特にホロホロ、竜、ファウストはかなり空気。蓮以外全員使い捨てキャラ並みに何もない。ジャンヌとか登場時はすごい空気感だったのにね。
まあ、もっと酷いのは持霊だけど。阿弥陀丸すら終盤完全に空気。

評判に騙されて4クールも見てしまって後悔。最終回後にはなんだかんだ見て良かったなって思えるだろうって思ってたけど、最後までしっかりとつまらなかった。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話
思ったより展開早い

2話 
阿弥陀丸を逃がそうとするところいいし、阿弥陀丸が主人公を庇おうとするところもいい。

3話
テンポめっちゃ速い。パイロンかっこいい。最後のシーン良かったなぁ。

4話 
刀折るのか...あの回想いる...?
最終的に不良仲間が竜を倒すのはいい展開だと思った。
戦闘も展開もくどいな。今回微妙

5話
初代OPいいね。

6話
VSホロホロ主人公苦戦ばっかじゃなくて相手に優勢な時もあるのはいいね。
ピリカかわいい。

7話
VSファウスト8世。
やっぱ展開早すぎてまん太の回想とかもあんまり感動できないな。
ファウストの過去哀しい。かっこいい。

8話
まん太に関わらせないために厳しく言ってるのかな。たまおかわいい。

9話 
シルバのキャラやっぱ好きだな。錬と再戦。
熱血系ばっかだからこういうのは新鮮だ。
試合熱くてよかった。

10話
VS謎バンド。卑怯だなw

11話
おやじつっよ。ノリで消える振りするなw 道順すこ。

12話
意味不明な攻撃をする父。リーゼントいつの間にこんなに仲良く。
結局協力じゃなくて道一人で勝つのか。

13話
コナン声優多い。りりらら退場かぁ...。

14話 ☆3
マウント厨緑髪。1VS2w インフレが...w 探索専門かな。
主人公いつの間にこんな強くなった? いや主人公急成長しすぎだろ。
主人公もなんかイキリだすし ハオって主人公なのかなぁ

15話 ☆5
ハオがラスボスか。千年も生きてるの?アンナつっよ。
アイヌ設定きちんと生かされるのか。熊結局死ぬのかよ。

16話 ☆2
何か滑ってる展開だなぁ。敵の仲間討ち。
こいつ血吸われても大丈夫なのか?? 史実じゃんw 

17話 ☆4
なぜかこのタイミングでリュウの回想。こいつ髪おろせるのかw
第三勢力? 事故でチームメイト21人死んでるのか...w 
いや何で殺すのを阻止しようとしてるんだよ。
主人公がしょうもない。

18話 ☆6
かなり間開いたな。あいつ死んでも無反応かよw
ああ、生きてた あの光が結局何なのかわからん。

19話 ☆5
なんでファウストと普通に話せるようになってんだよ。
捨て枠かよこいつらw

20話 ☆6
過去回結構いいな。けどノリがほんと寒い。
あの能力は無理があるくないか。

21話 ☆7
ゆずかよw リーゼント髪型変わると分かんねえなw
主人公冷めすぎててつまらん。妙に達観してて気持ち悪い。
X-LAWSの子かわいい。けど能力がダサい。

22話 ☆4
ファウスト何で優しくなってんだw この噛ませ感w
ほんと主人公がつまらない。

23話 ☆2
ほんと何でこんなぬるい奴らに。
なろう系無双より見ていてイライラするわこれ。
挑発に乗ってるじゃんかw 意外と冷静とは...

24話 ☆1
すごく今更だけどOPのルビが面白いな。欺瞞とかいて"きぼう"とか。
舐めプばっかだな。浮力インフレしすぎだろ。
冷めたイキリキャラばっかできつい、きつめのなろう系と同じタイプのきつさだわ。いい奴がこのイキリに殺されるのは不快でしかない。
無敵のバリア(フラグ)

25話 ☆5
EDENS ZEROはだんだん面白くなったのにこれはくそつまらなくなったな。
何で普通に釣りやってんだ。ほんとこの気の抜けた主人公嫌いだわ。
1話と繋がるのか。

26話 ☆7
いや、死ぬだろw インフレしすぎだろ。葉の父VS錬は面白かった。

27話 ☆3
夕方なのに服装エロい これ死ゾ レンが霊になる展開か?
シャーマンファイトの外で殺し合いしまくるのつまらんわ。

28話 ☆2
OPいいな。なるほど、兄を殺したから油断したのか。
けど同一人物なのにあの日のレンはもういない、で済ませるのは違うでしょ。
こいつが悪役風に描かれるのおかしい。ファウストの強キャラ感。
そりゃ死ぬわな。
どういうことだよってむしろ近くにいたのに守れなかったお前のせいだろw
2000ぐらいから5万まで上がるってインフレだろ
25回死にかけて治療すれば最強になれるじゃん
だから死にかけたのお前らの方が責任でかいだろ、何で態度もでかいんだよw
レン死んでるだろ アニソンっぽくないED 

29話 ☆4
ハロウィンにぴったりのオーバーソウルだな。

30話 ☆3
これ過去回か。

31話 ☆3
下ネタほんとつまらん、寒い。不快だわ何もしてないのにビンタしたり

32話 ☆4
いちいち入る下ネタが気持ち悪すぎる。

33話 ☆1
キャラが最悪。暴力ヒロインはゴミ。
このアニメ本気で今期ワースト3レベルでつまらんわ。新ED?
あほくさ、誰が感動するんこれ。さすが打ち切り作品。

34話 ☆1
クソアニメの時間。OPとEDはほんと最高なのに。
滑り芸がほんとに気持ち悪い。唐突すぎる謎戦闘。デザインさっむ。

35話 ☆2
昔の仲間死んだシーンあっさり流しすぎでしょw

36話 ☆1
は? この作品の倫理観どうなってんだよ。
先にやってるほうがやべーだろ。
草、あいつらをポンポン頼るの面白くなさすぎだろw 
こいつ死んでもまったくシリアスになってないのもw
イキリきっつ 深刻な場面で冷めてる。
コナンもイキリきついわ。

37話 ☆0
殺したことを正当化するとかマジでこのアニメどうなってんの?
いや父は普通にここで成仏させてやれよ。マジで意味わからん
今期一見るのが苦行なアニメ。

38話 ☆3
OPは神。なんであいつと一緒に飲んでんだよ。
主人公、助けてもらっといて契約破りとかゴミだろ。Marcoが正論だろ。
いきなり変なノリ挟むなや。クソ展開。インフレしすぎだろ。
Marcoの方が主人公だわ。同類だろ。ちびまる子だけ笑ったわ。
最後ホモ堕ちか?w 

39話 ☆5
結局復帰かよ。

40話 ☆2
53万。インフレしすぎじゃねw
巫力で強さを数値化しているのがつまらない。演技wwさっむw

41話 ☆3
コナンのイキリほんときもい。
死んでもこんなに冷めてるってこいつほんとに人間?
マジで主人公が気持ち悪い。

42話 ☆1
見せ方が下手すぎる。殺されるところギャグかよ。
マルコ死ぬとかこのアニメで好きなキャラがいよいよアイアンメイデンだけになった。
ほんと好きになれるキャラがいない、マジで誰も好感持てない
 
43話 ☆3
コナンがうざすぎる。女には優しい。

44話 ☆1
この冷めっぷりがマジでつまらん。名前さっむ 蘇生術w 

45話 ☆0
主人公きもすぎる 試合中断かよ。主人公土って珍しいな。
いやハオに協力するんかよ。サイコパス集団。

46話 ☆1
おもんね。辞退で草、ほんとに盛り上がらない展開しかないな
このアニメも面白くなることないな。はよ殺せや。マルコ生き返らせれんの?
けどこいつらイキってるわりに序盤のレンに瞬殺されてたよね。
いや、今誰が強くて誰が弱いんだよ。

47話 ☆1
いや死ぬんか。蘇生とかいう糞要素。唐突な告白、ほんと意味わからん。
こいつらマジで印象ないし安定してキャラが気持ち悪いんだよ。
おいおい瞬殺だよ。

48話 ☆1
あっさりすぎる。何このダイジェスト。オパチャとかいうキモいキャラ。
数値化おもんな、ギャグ技おもんな。10で足りるわけないだろw
てか車いす弱いのに何でいるの?

49話 ☆1
草、ガチで死んだんかよ。適当すぎだろw
てかこいつなんか活躍した? は?結局生きかえるの?
おもんね。コナンがゴミすぎる。
そんなん言ったらみんな復活させなきゃじゃんw
こいつもっと動揺しろよ、妹やられたんなら
てか持ち霊の掘り下げとか一切なくなったな。

50話 ☆0
さっむ。まともなバトルすらかけない作品。

51話 ☆0
ダイジェストすぎて草。ほんといつの間にこんな戦力差開いてんだよ
なんだよこれ。相手がここまでインフレしてたら何も面白くないん。
やっぱやるのかじゃねえよ。ゴミ主人公。

52話 ☆0
最終回。は? いや、戦わんのかよ。チョコラブ声が合ってなくて草。

OP1「Soul Salvation」☆7.5
OP2「Get up! Shout」☆8.5
ED1「#ボクノユビサキ」☆8
ED2「Adieu」☆6
ED3「ハヅキ」☆8
33話ED「恐山ル・ヴォワール」4.5/10
ED4「Courage Soul」☆8.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いや懐古とかじゃなく、あの頃ジャンプは群雄割拠で、その中でも何度も巻頭カラーを勝ち取ったのが本作。

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
自分的に黄金期の1つと言える、2002年のジャンプ連載作品。( )内は、完結の巻数。

「こち亀(200巻)」「遊戯王(38巻)」「リーダー世紀末伝たけし(24巻)」「ONE PIECE(98巻~)」「ルーキーズ(24巻)」「HUNTER×HUNTER(36巻~)」「ホイッスル(24巻)」「NARUTO(72巻)」「シャーマンキング(32巻)」「ライジングインパクト(17巻)」「ヒカルの碁(23巻)」「テニスの王子様(42巻)」「ジョジョストーンオーシャン(17巻)」「BLACK CAT(20巻)」「ピューと吹くジャガー(20巻)」「Mr.フルスイング(24巻)」「ボボボーボ・ボーボボ(28巻)」「BLEACH(74巻)」「いちご100%(19巻)」「アイシールド21(37巻)」

って、1冊まるごと読みたい作品ばかりだった。

連載されていた作品の多くが長期連載された作品でしたし、後に、「リーダー伝たけし」の島袋光年さんは「トリコ(43巻)」、「ルーキーズ」(ていうか、ろくでなしBLUESの)森田まさのりさんは「べしゃり暮らし(20巻~)」、「BLACK CAT」の矢吹健太郎さんは「To LOVEる -とらぶる-(18巻)」、「ライジングインパクト」の鈴木央さんは「七つの大罪(41巻)」、「ヒカルの碁」の小畑健さんは「DEATH NOTE(12巻)」「バクマン(20巻)」、「アイシールド21」の稲垣理一郎さんは「Dr.STONE(20巻~)」と活躍されている漫画家も多い。

この連載陣の中で、一時期はエース級の人気を誇り、巻頭カラーを何度も飾った本作。リアルタイムでハマった世代としては、(本誌では)不遇の運命を辿った本作が、こうして再び脚光を浴びているのを、嬉しく思います!

ちなみに、視聴断念した理由は、2クール目から他の観たい新作アニメと放送時間が被ったから(うちのTV1つしか録画できないんw)で、作品自体がつまらなかったわけじゃないです。まあ、とりあえず普通にアニメ化できてるし、原作は全部読んでるしなんで、新作押し退けてまで視聴継続はしないって感じっすね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
とりあえず、懐かしみながら視聴。

原作者の武井さんが、「旧声優陣じゃないとやらない」と言ってただけに、20年ぶりくらいにも関わらず、メインどころは結構な声優さんが続投してましたね。主人公の葉の声優さんが替わっていますが、旧声優の佐藤ゆうこさんが、2014年を最後にテレビアニメの声優をやってらっしゃらないようなので、その辺は仕方がなかったのかもしれませんね。

ただ、私たちのようなオッサンが懐かしむ分には良いんですが、単純なアニメとしては、どうなんでしょうね。少年少女役としては、いささか本格的過ぎる方もいたようには感じました。

個人的なことを言わせてもらえれば、シャーマンキング自体は好きで全巻集めていますが、原作者の武井さんについては、あまり良い印象がありません。

リアルタイムであの「ある意味伝説の最終回(夢オチ)」を読んだ感想は、、、「読者バカにしてんのか(怒)」でした。

確かに、ジャンプ編集部の、功労者(漫画家)に対する扱いは非道だと思うこともあります(他の事例でも)。武井さんが不本意な打ちきりに対して腹を立てたことも分かります。でも、それは読者には関係ないし、プロなんだから、ベストではなくともベターな終わりには出来たはずです。それを、子供の癇癪じゃあるまいし、あんな乱暴に終わらせたこと、子供心にガッカリしました。

まあ結果として、この執念が実り、後に真の完結編を描けたので、武井さんの勝ちと言っても良くて、それだけ漫画に熱い、思いが深い、こだわりが強いという、ある意味アーティストなんだろうけどさ。

本アニメにしてもそうで、(声優のことは)どこか視聴者を置き去りにしているように感じていました。

私は、自分が子供の時に好きだった「シャーマンキング」を、「今の子供達」が好きになってくれるように作って欲しかったんですよね、本当は(そういう意味で、ダイ大は偉いよ)。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

やまだ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

林原無双

林原めぐみのEDがすごい。これに尽きる。

20年ぶりのリメイク。主役の朝倉葉以外のキャストはほぼそのままらしい。暑苦しい熱血主人公像が主流のジャンプらしからぬ、ちょっとスカしたユルさの葉が当時は新鮮ではあったが、現代では特にアピールポイントにはならないでしょう。

今はキャラを鑑賞する見方が主流なのでこれはどうなのか。人気出そうなのはアンナと阿弥陀丸くらい?アンナも今見たらテンプレに映るかも。まん太はウザがられそう。ただでさえこういうザ・解説キャラってアニメにすると浮いちゃうのに。

OPEDはどちらもアンナ役の林原めぐみ。

OPはいかにも少年マンガの主題歌だがあえて今風にしていないようでなんか中途半端。どうせ何をやっても叩くヤツはいるのだから、完全に今の視聴者に寄せて欲しかった。ただ相変わらず彼女の作詞家としてのワードセンスは凄まじい。インパクトのあるパワーワードを使わず、優しい言葉で紡ぐ歌詞の中に感じる力強さ。やっぱりこの人って詩人だよなあ。

EDは最初ボカロにしか聞こえなくてクレジット見てビックリ。今はボカロっぽい歌い手は他にもいるだろうけど、声優アーティストとしての礎を築いてきたレジェンドクラスの大ベテランが本気でやるからこその特別な味わいがある。彼女がボカロっぽく歌う。たったこれだけで下手なアニメ作品よりもドラマがあるし風刺や批評を込めたメッセージが伝わってくる。vivyみたいなSF作品でやって欲しかったけど。

武井先生の作品はメインストリームからちょっとハズした作風だったけど、このアニメはいかにもジャンプっぽい濃ゆい画面の作り。原作読んでた人間からすると葉の声に違和感はある。まあまあ悪くないくらいの評価にはなりそう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

63.7 5 リメイクで戦闘なアニメランキング5位
NIGHT HEAD 2041(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (81)
265人が棚に入れました
超能力を持つが故に世界から迫害され“逃げる兄弟"霧原直人・直也。国家保安部隊として能力者を“追う兄弟“黒木タクヤ・ユウヤ。翻弄される2組の兄弟彼らは決して出会ってはいけない―――。
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ミレニアム前と後での時代の空気

+ultra枠 飯田譲治による脚本


あっちもこっちもそっちもフジテレビですね。楽しくなければテレビじゃない!でしたっけ?
もちろんトヨエツ&武田真治の同名作品は存じ上げておりますが、放送時間帯には寝てましたね。
サイキックな霧原兄弟を中心に繰り広げられるSF作品です。30年くらい前にドラマ化されてけっこう人気がありました。
当時だと超古代文明や精神世界・超常現象など世紀末に向かう時代にオカルトな気分がマッチしたのでしょうが、もし風味がそのまま現代に移植されたのならきっと新鮮に感じることでしょう。
主人公桐原弟は『進撃の巨人』アルミンみたいな優男な風貌で当時の武田さんとのイメージとも合います。それが30年後は筋肉系サックス奏者ですからね。どんな変化がなされてるかも楽しみでした。

結果は可もなく不可もなく。そしてどんな話だったかいまいち入ってこない。
ややネガ寄りですがところがどっこいこれからの方向けに特長3点

1.映像綺麗

 CGです。そのCG表現もここまでできるんだーと驚く映像。作品の特性上サイキックバトルが展開されるわけですが迫力や演出は一見の価値あるやもです。合わせて音響も◎。今クール(2021夏)のバトルものがなかなか苦戦していた分相対的に高く評価してるかもわからんですが、雰囲気を堪能するつもりで手を出していいかもしれません。

2.実写畑

 ここ1~2年で実写畑のクリエイターさんのアニメ参戦続々で今回もそのケース。お世辞にも高評価とはいえないこれら作品もそのうちクリエイターさん達が慣れてきたら化けるかもしれません。少なくとも我々が見慣れてるアニメアニメしたものとは違うんですよね。下手に染まらず馴染むとこは馴染んでほしい。異色のアニメという位置づけで良いでしょう。

3.科学ではなくオカルト

 これがSFの範疇なのかはよくわかりません。ただSFってほぼ科学をモチーフにしています。そんなあなたに“超能力”。異能って現在だと人外さん用意したり異世界いかないと説得力を持たせるのに難儀するんでしょう。世紀末過ぎて21世紀を迎えてノストラダムスがオワコンになり、その手前段階のオ〇ム真理教事件でオカルト気運はサーッと引いた気がします。2020年代にぶつけるには勇気のある行為といえるかもしれません。


とか言いながら話は覚えてない(笑) たぶんこんなだろうみたいな感想はネタバレ後述にて。

 ローンチタイトル

このイメージ。据置型ゲーム機の新発売に合わせて投入されるゲームソフトは、力作大作有名作とは別の角度でそのハード性能を自己紹介するようなタイプの作品をリリースしたりします。PCエンジン『THE功夫』なんてビジュアルすご!と思ったし、スーファミ『F-ZERO』は処理速度すご!と思った少年時代。
原作者がシナリオ書いてってのがウリかもわからんが映像と音響が楽しい作品でした。



※ネタバレ所感

■ほぼまとまりのない留め置きですが…

{netabare}主人公だった霧原兄弟さえも役割を果たして去っていくという結末は綺麗にまとめた感はある。ただ急ぎ過ぎてた気がする。{/netabare}

{netabare}『AKIRA』が禁書となってた第1話と禁書が解除され!?巷で読まれるようになってた最終回。{/netabare}

{netabare}超常現象に否定的だった灰谷の変化が良い。超能力を賛美するでも無条件に恐れて排除するでもなく落としどころ探し中の世界。{/netabare}

中庸を良しとしましょうってのは受け入れやすいかも。ゼロと100の間にはいろいろグラデーションがあるのよってのは大事な気がする。


■そういえば…

{netabare}『シュタインズゲート』の中鉢博士もロシアに飛んでたなぁ、とオカルティックなネタとロシアはよく似合います。ということで本作もおそロシアは健在でした。
{netabare}しかも周囲なにもないところに白地の四角い建物とか第〇サティ〇ン意識してるとしか…あの教団ロシア&北ルートもってたし(自粛){/netabare}
 {netabare}ナイト ヘッドギア で兄さん頭が痛いとか(強制終了){/netabare}{/netabare}



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

------


2021.10.05 初稿
2021.11.27 タイトル修正/配点修正 -0.1

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

かりんとう さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

良作アニメ!期待以上でした!

90年代にテレビドラマ、2006年に小説を原作とするアニメを放送していたとのこと。(その他ゲームも出てるとか)

主人公はドラマから変わらず霧原兄弟だそうですが、"2041年を舞台にした霧原兄弟の新たな物語"であり前作の続きではないそうです。
じゃあどこが"新たな物語"なのか?ってのは霧原兄弟を追い詰める黒木タクヤ・ユウヤの兄弟が新キャラクターとして登場して前作とはまた違った感じでストーリーが進むからという点だと思います。

自分としては前作の続きとかじゃなくてよかったです。心置きなく観れますし。

監督、原作は飯田譲治。
今回も脚本として参加しており、原作者自らですから期待は大です。
ただ、2クール予定だったのが1クールに短縮されたとのことで逆にテンポが早くて変にならなければいいなと思ってます。
また、声優も豪華で問題なし。
CGアニメというのが不安でしたが制作が白組なので、安心しました。

※最終話を観終わって

{netabare}自分的には良作アニメだったと思います。
元々2クールの予定を1クールにまとめたとのことだったので不安でしたが綺麗にまとまってます。

ですが最後は駆け足感はありましたね。
最後の本部長戦とか「オレは能力を無効にできる能力を持っている!!」とか言った矢先に君枝の能力にかかって後ろから銃殺されて終わりましたし(笑)

あと、唯さんはあの後どうなったのでしょうか?
結局黒木兄弟側の世界は消えずに残り、霧原兄弟により黒木兄弟の親は殺されずに生存の未来になったみたいで、めでたしめでたしって感じなんですが…

唯さんの姿くらい最後にチラッとでも見せてくれればよかったのですが…

そして霧原兄弟は元の世界に戻ったのですがその後二人は両親に会えたのかわからないまま終わってしまうので、二人もちゃんと会えたのか、平和に暮らしてるのか知りたかったですね。{/netabare}

ストーリーもよかったですが、音楽とCGが素晴らしかったです。
もしも観る予定であれば、そちらも注目です!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

紺染剃 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

どうかしてる つまらなさ 

キャラの魅力が皆無でした。
どいつもこいつも必死やけど大して情報知らんやろ。何を熱くなれることがある。主人公が預言者ならまだ観れた。

登場人物はもれなく適当に物語都合で動かされ感情移入のしようが無い。彼らも自身の言動理解してなかったとさえ思う。俺は何を必死に?誰かに操られている?って描写がもはや必要。
キミエが面白くしてくれそうで何もしていない。デザイン的に期待してたが居なくても変わらん弱キャラ。
途中で前線に加わり隠していた戦闘向きの能力で敵対か共闘すれば面白かった。

ストーリーは退屈。美しい映像以外はどうでもいい。兄弟は実験体で投げ出したとかで良かった。2つの地球が〜は理解する気にもならん。結局兄弟が選ばれた理由も託された役割も分かりにくい。ただ割と戦闘シーン挟まれ救われた。が、それも似た能力ばかりで主人公が別に主人公してない。最強少年が主人公まである。兄同士弟同士の対比も兄弟の対比も不十分。観終わった時に分からない点は多少あったが特に気にならない。AKIRAが再び読まれてたら良いなくらい。

EDは素晴らしいが本編との親和性はない。大した相乗効果を生まないのでmvだけで良い。

アニメの底を知りたい方にお勧め。忙しい方はもちろん暇でも見なくて良い。今後超えられない限りは、不朽の駄作として語り継ごうと思う。
素晴らしい映像技術がまともな原作で発揮されてくれるよう願うばかり。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 0

55.9 6 リメイクで戦闘なアニメランキング6位
ライディーン REIDEEN(TVアニメ動画)

2007年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (33)
244人が棚に入れました
時代は近未来の日本。立国高校に通う主人公「才賀淳貴」は、失踪した父・巧の遺体発見の連絡により、母(林檎)、妹(倉夏)と共に発見現場である「黒神山遺跡」へと向かう。遺跡の中で意識を失った淳貴は黄金に輝く巨人の夢を見る。目を覚ました淳貴の手に残された腕輪には神代文字が刻まれていた。腕輪に呼応するかのように、突如現れた巨獣機によって壊されたダムの濁流に飲み込まれた淳貴を謎の光が包む。同じ頃、黒神山から黄金の巨人が現れて…。

ハックロー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大人でも見やすいロボットヒーローアニメ

ロボット物です。
失踪した父親の死体が発見された所へかけつけた、高校生の主人公が目覚めた古代の超兵器「REIDEEN]に何故か乗り込めるようになり巨獣機と呼ばれる地球外兵器達と戦っていく物語。

ロボット物は基本見ないのですが、面白かったです。
CGが綺麗でデザインが洗練されてます。
メインのREIDEENのデザインがかっこよく凄く神々しい。(ラスボスやライバル機も凄くかっこいいです)
バトルはスピードや超人的動きに任せたものではなく、パワーと超科学武器を用いたいかにも戦隊ヒーロー物のロボバトル的な物でした。

ストーリーも小学生でも見れるような王道です。
主人公の周りのキャラが影がほぼなくさっぱりしていて気持ちいい。純粋に主人公を見れます。

ただしストーリーが深くもなく平凡、バトルも奥義の所や搭乗のCGは使い回しと古き良き伝統?がしっかりあるので、
連続して数話見るのは正直疲れると思います。
間に他の作品を混ぜるなり気分転換をしつつ見ると楽しめるんじゃないかと。

音楽は日常&バトルどちらもかなり素晴らしい、バトルの方はあとちょっとバリエーションがあれば良かったとも思う。

見返したくなる程の作品ではないが、バトルCGや音楽と見るに十分な演出内容はあります。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「勇者ライディーン」の面影は跡形もない…

WOWOW放送当時の視聴です。

金ピカの3DCG作画ロボット「REIDEEN」が出てきます。

REIDEENは遺跡で発掘されます。パイロットはフェードインします。操縦はモーショントレースで、メイン兵装は弓矢です。もちろん、ちゃんとゴッドバードに変形します…。

上記の要素を除くと、「勇者ライディーン」とはまったくの別物です。ゴッドワンドというもうひとつのメイン兵装があったり、別の遺跡から強化パーツが出てきてREIDEENと合体したり、REIDEENのパチもんみたいなガディオンっていう銀ピカのロボットが出てきたりします。

なんか勢いで全話観てしまった感はありますが、良く考えると大して面白くはないかも…?

あ、あと初期のフェードインだと主人公が真っ裸になります。後で服を着たままフェードインできるようになりますが、どうしてそうなったか覚えていません(笑)。

敵のライバルキャラが乗っている対ガディオン戦は、まあまあの見所だと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 17

るすぃー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

THE CGのみ綺麗なアニメ

これから見る人へ
●すべてを見るならば、覚悟を決めろ!
 最終回近辺がぐだぐだだぞ!
 途中までは面白いのにな!
 しかしCGは綺麗だし、絵も綺麗だ!
 ロボットものに偏見がないのであれば、見ておくのもありかもしれないな!
 CGは綺麗だからな!!!!
 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

61.9 7 リメイクで戦闘なアニメランキング7位
異世界スーサイド・スクワッド(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (99)
248人が棚に入れました
犯罪都市、ゴッサム・シティ。 A.R.G.U.S長官のアマンダ・ウォラーはある任務のため、ハーレイ・クイン、デッドショット、ピースメイカー、クレイフェイス、キング・シャークを招集。ゴッサムの極悪悪党(ヴィラン)共が送りこまれたのは、ゲートによって繋がった剣と魔法の世界、オークが闊歩しドラゴンが空を翔ける″異世界=ISEKAI″だった!! ISEKAI到着直後から暴走するハーレイ達だったが、王国の兵隊に捕まり監獄送りに。 首に装着された爆弾の爆発まであと72時間…。 タイムリミットが迫るハーレイ達。 女王アルドラとの交渉の末、掴み取った解放の条件は″敵対する帝国軍の征圧″ NO CHOICE !!自由を得るため…ハーレイ達はファンタスティックでデンジャラスな戦地へ向かう!! 逃げても即死!任務失敗でも即死! 命懸けのミッションを背負ったハーレイ達はこのISEKAIを生き抜くことができるのか!? 決死の特殊部隊=スーサイド・スクワッドのド派手な”暴”険譚が今、幕を開ける!LET'S PARTY!!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

6話 視聴は断念してますが、確認したところ作画は良かったです。

1話 映像的には期待外れ。ストーリーは期待通り。

{netabare} 作画というか映像に期待していましたが、思ってたより普通でした。

 日本刀使いのお姉さんとの戦闘ですが、迫力というかスピード感がいまいちでした。多分、実写的な映像だと正しい動きなんでしょうけど、アニメ作品としてはどうかなという感じです。エフェクトもあえて抑え目なだけに余計感じました。カーアクションも今一つです。私は映像的にはもっと日本的アニメライクにぶっ飛んでいいのでは?と思いました。

 ブタのクリーチャーと人間の質感の差がありすぎて、違和感がありました。それと構図・カメラワークが平凡で迫力が出せていないです。背景美術がちょっと安っぽいかも。劇場版クオリティでとはいいませんが、岩肌とかかなりチープな感じはしました。
 この構図・カメラ・背景美術・クリーチャーの質感は通常のアニメと比較してもどうかな?と思います。

 とまあ、映像的には否定的なことが多いです。話そのものは期待通りかなという気がします。しかし、本作の期待の大きな部分は映像だと思うので、その点ではがっかりでした。

 内容は、展開が早いので飽きませんが、同じノリだと飽きてくると思うので、2,3話で彼らの目的が決まってくるとストーリーが展開するのでしょう。

 そうですね。映像は期待値9からマイナス3点。ストーリーは期待値8点で期待値通りという感じで、今のところ映像的な不満要素が目立ってしまいました。{/netabare}


2話 ハリウッドに迎合して日本的面白さを捨てた気がします。

{netabare} 無理にハリウッド的なセンスの演出を入れているという感じでしょうか?非常に見づらい気がします。もっとベタな日本的な異世界の演出にすればいいのに…と思います。ハリウッドに迎合してアニメとしての面白さを自分から捨てに行っている気がします。

 話の構造は単純そう…ですが、まあ、王女様で一波乱ありそうですので、そこはいいんですけど、もうちょっとテンポよくならないかなあ…いや、テンポじゃないなあ…なんでしょうね?やっぱり画面に魅力がない?

 ただ、1話よりも話が展開して見られたことは見られました。期待値が大きすぎることを割り引くと切るほどではないですが、3話が勝負です。{/netabare}


3話 DC慣れしてないせいか、キャラに違和感が強いです。異世界転生ものとのズレが少し気持ち悪い。

{netabare} ひょっとして、5人のスーサイドスクワッドのキャラは知っている前提なのでしょうか?まあ、DCとはそういうものかなと思いますが、日本のアニメファンと親和性がどうかという点で第0話などでキャラ説明が欲しかった気がします…と思ったら一応ユーチューブに公式のキャラ紹介があるんですね。それを見てからの方が良かったかな?

 ただ、あの短い紹介はさわりの情報でしかないですから、そうじゃなくてその人間の背景が見えないんですよね。それがDCの戦略かもしれませんが、別の映画を見ないとその人物のバックグラウンド、バックボーンが分からないということ?
 失礼ながらDCやマーベルって、他の作品を知っている前提を続けていけば当然理論的には先細りですよね?まあ、それは映画の話だから良いでしょう。

 日本の異世界転生ものの人物の方がもっと浅いかもしれませんが、引きこもりからのトラック事故で、神様に何かしてもらって…の型になっています。そういう部分がDCのキャラになっているので、その点で違和感がある気がします。そこがちょっと見ていて気持ち悪い理由かもしれません。何を見ればいいのか視点が定まらないというか…
 素直に日本の異世界転生の亜流で見ればいいのでしょうけど、なんかみんな強者の風格なので、キャラに慣れないままここまできてしまいました。

 本編ですが、今まで痛快さがなかったので、やっとかあ、という感じですが、この展開ならまあまあ面白い…というよりDCプラス異世界をどうやって描いてゆくのか興味はあります。
 ただ、全部キャラだよりで攻略というか展開の面白さの水準が上がってきません。見せ方・演出でも攻略方法でもピンチの作り方でもいいですけど、何かがないと飽きる気がします。
 あと、スーサイドスクワッド、異世界の王女さま、アマンダの絡みが少ないので、その辺の物語が始まらない感じに少しじれてきます。

 一応敵側の事情みたいのもあるみたいですが、3話目にきてここまでかあ…テンポが悪いのかなあ…なにか作品に乗れないのは何故なんでしょう?
 そして、ギャグが少し品がないというかなんというか…人の弱点を徹底的にこき下ろす感じですね。

 EDは気をてらったのかも知れませんが、せっかくいい曲なのにアニメに痛快さがないし、演出が自分の好みと違うということかなあ。{/netabare}


追記 現地の言葉って日本語の子音だけいじったのかな?

{netabare} なんか、日本語の文法に聞こえたのでちょっと解読。
話せhanase→natake
はいhai→nari
陛下heika→neria
先のsakino→kaito

なので、日本語のは行がナ行、な行がタ行、さ行がカ行、あ行がラ行、か行が
ア行…のような変換をしたんですね。{/netabare}


4話 まあまあ面白くなりましたが…話にスケール感がなくちまちまやっているだけ

{netabare} この4話が2話くらいのテンポで戦いに入ってほしかったなあ。なんでどうでもいい部分で2話つかっちゃったんでしょう?この4話の冒頭で「あれ?これ見たっけ」という3話と混同したくらいです。

 4話はまあまあ面白かったです。あくまでまあまあですけど。ジョーカーの現世での戦略にもなんの説得力もないし、戦闘自体に面白みがありません。

 話にスケール感がないんですよね。アメリカの現世の組織との関連とか、異世界の世界観とかに大きなものがありません。地方領主の内乱程度にしか見えません。

 うーん、期待しましたがこれは日本の通常のなろう系と五十歩百歩です。一応、最後の女王の表情は気になるので5話の頭は見ますが、これは中断の一歩手前ですね。{/netabare}


5話 異世界なのに現世人VS現世人なの?コンセプト倒れの失敗作かな。

 2時間の映画を1クールでやるくらいの構成・脚本でしょうか。今回が5話目で100分使っています。なのに導入も導入やっとスタートです。通常の映画なら初めの4分の1くらいの構成でしょう。それを5話ですか…そりゃあ間延びします。中間点だとしても60分ですからね。

 で、うーん、やっとスタートしたので興味がなくはないですが、作品のコンセプトがどうもおかしいですよね。なんで異世界で現世人VS現世人をやっているのでしょう?
 それが現地の魔法とかクリーチャーを活かせているならまだいいのですが、本質的には人対人になりそうですからね。しかも、その登場人物のキャラ性はDCをよく知らないこちらは、まったく乗っかれません。

 しかもあのアマンダの完全な戦略ミスでその構図を作り出しているので、アマンダにどうしてそういう構図を作り出してしまったかの理由・動機がないと物語になりません。それが物語に絡んでヴィランたちと本当の意味で共闘が生まれるならいいですけど。

 ということで、中断かなあ。キャラが大人でカッコつけている分、余計痛いし馬鹿馬鹿しく感じてしまいます。異世界はその辺を相対化したファンタジーテンプレに乗っかるから荒唐無稽でも見られるのです。リアリティがあるならリアリティがあるバックグラウンドが見えてこないと単なるドタバタ劇です。コンセプト倒れの失敗作に見えます。

 とはいえ、後半で化ける可能性もあるのでチェックは時々するかもしれません。ステータスは途中で断念した、にしておきます。


6話 視聴は断念してますが、確認したところ作画は良かったです。

 ハーレクインがカッコ良く動いていました。画面の見ごたえはありました。でも、それだけですね。話はやっぱり狭い範囲のことで広がりがない感じでした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

【失敗作の典型例-7】安易な便乗商法 →「結局出オチだったか・・・」

【レビューNo.144】(初回登録:2024/9/29)
オリジナルアニメで2024年作品。全10話。(大元はアメコミ)
私は知らなかったのですが、
・原作はアメコミのキャラクター組織「スーサイド・スクワッド」で、本家の
 アメリカでは実写版映画・ドラマを始めアニメ化もされてたようで
・今回「スーサイド・スクワッド×異世界」の企画モノとして、日本発の完全
 新作オリジナルアニメとして制作
という経緯のようですね。


(ストーリー)
犯罪都市、ゴッサム・シティ。
ジョーカーと恋人のハーレイ・クインはド派手な犯罪劇を繰り広げるも、追手
のカタナの襲撃によりハーレイ・クインは捕まってしまう。
そんな彼女の前に現れたのは、A.R.G.U.S長官のアマンダ・ウォラー。
アマンダの狙いは
・ゲートによってこの世界と異世界が繋がった
 → 異世界は可能性に満ちたフロンティア
・ハーレイ・クインは他のヴィランと共に、異世界での調査及び資源確保機構
 の設立と維持を担当
・見返りは刑期の短縮、しかし彼女達が服従するよう首に爆弾を装着
 → 本部からの信号を72時間以内に受信しないと爆破
自由を得るため、ハーレイ・クイン達は未知なる異世界へと足を踏み入れる。


(評 価)
・出だしは「これ最高かよ!!」と思わず叫んだのだが・・・
 この作品出だしはホントよかったんですよね。
 ・ファンキーさに溢れるメイクと言動 
 ・犯罪劇からのスリルあるカーチェイス
  {netabare}しかも車の運転がピアノを奏でる仕様とか演出も実にクール!{/netabare}
 ・作画も切れ味鋭くよく動く
 冒頭から引き込まれる感じで、スゲー作品が始まったなっと。
 
 声高に己の美学を語るジョーカーと恋愛狂のハーレイ・クイン。
 このコンビでどんな物語が始まるのかと期待してたら・・・
 ・ハーレイ・クインだけ捕まりました!
  → まだ序盤だしそういう意外性もまあア、アリかな(震え声)
 ・ハーレイ・クインは異世界に送り込まれます、しかも他のヴィランとw
  → え―――っ、ジョーカーは置いてけぼり?!なんじゃそりゃ!!
 期待したコンビの早々の解散劇に、テンションダダ下がりだよ( ノД`)


・個人的には尻すぼみという印象
 とはいえ、まだ序盤はよかったんですよ。
 まだ互いの連帯感や足枷となる束縛もなく、それぞれが自由気ままに暴れて
 る感じがヴィランぽかったのですが・・・
 しかし異世界の王国に協力し始めた辺りから雲行きが怪しくなってきて、
 ・善意的に解釈すればアメリカンテイストを馴染みやすく日本風にアレンジ
  したということなんだろうが
 ・その結果コテコテのアメコミ感が薄まり拍子抜けというか
 ・最終的にはいつもの異世界モノに似非アメリカンをぶっ込んだだけの中途
  半端な作品に成り下がったなあっと
 個人的には「アメリカ最高!ヒャッハー!!」的なバカっぽい弾けた作品を
 期待してたんだよなあ。

 ストーリー的にも
 {netabare}・異世界の魔法 VS ヴィランの異能力の激闘か?!
  → 実はハーレイ・クイン達よりも先に送り込まれていたヴィランがいた!
    異世界でヴィラン同士の異能力バトルとか何やねんそれ?!
 ・王国の女王、(国益のため)冷徹無慈悲でなかなかいい味出してるやん
  → 実はリッチーが変装して裏で王国を操っていた!(本物はすでに死亡)
    え―――っ、今までの積み重ねが台無しやん!!
    意外性だけで話を創ろうとしてないか?!
 ・そのリッチーとの最終決戦
  → 苦戦していたハーレイ・クイン達もアイテムで魔法使いになりました!
    いや、各キャラの異能力を駆使して打ち勝つからいいんでしょうに
    それを斜め上から解決とか・・・
 ・最後に実はジョーカーが暗躍してました!みたいな
  → これも制作陣のドヤ顔が目に浮かぶような
    でもとってつけたようなこのオチをどう評価しろと?!{/netabare}
 個人的にはやってることがことごとく裏目に出て、物語の面白さに寄与して
 いないという印象ですね。


聞くところによると『騎士団長 島耕作』や『異世界ひろゆき』とか異世界コラ
ボは結構行われているようですね。
本作もそんな流れで安易な便乗商法に乗っかったものの・・・という感じでし
ょうか。
「×異世界」が新たな面白さを生み出すというより、むしろ足枷になっている
ような印象でしたね。
私が原作既知でキャラに愛着を持っていれば、また評価も違ったのかもしれま
せんが。
最初の期待感MAXから下がり続けたので、10話の寸止めで終わったのがせめて
もの救いですかね。
(その先を描いても更に評価を落とすだけでしょう・・・知らんけどw)


OP『Another World/布袋寅泰』
・まさかの布袋さんで力入ってるなあっと。
ED『Go-Getters/Mori Calliope』
・映像が黒人おばさん(アマンダ)の謎のダンス。
 これが今流行りのポリコレってやつか?!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

こま さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

10話最終回まで視聴。9話で面白くなるからそこまで頑張って観てね‼️…とか言われてた作品。

海外作品のスーサイドスクワットを日本でアニメ化したので合ってるのかな。
それぞれ色んな人が演じてるので人気はあるみたいだね。化粧が全然違うの笑ったw

物語前半部分で飽きなければ観れるとは思う。
今の所ただの海外版異世界転移。

異世界に渡るゲートを開く為の非人道的な人体実験(たぶん能力者)
テロリストの大量殺人とカーチェイス。
この部分で何をしているか分からないと間違いなくつまらない。
そして異世界転移先でモンスターと戦う何時もの。
違うのはステータス表示が今のところ無い、囚人、既に異能持ちが数人、その異能を封じる手錠がある異世界である事くらいか?

そして個人的に何だコレ…とか思ったのがED。アレは誰に向けたものだろうか?
果たして需要があるのかw
3話からはスキップしようと思った。

今の所何とも言えないので4話までは観てみようと思う。

3話感想。EDはスキップ!!
ハーレクインが好みなら観ればいいんじゃない?
首の爆弾爆発を阻止する為墜落したヘリへ向かう。
その為には自由に動けるようにが1番!なので異世界の女王と交渉。
砦を奪還すれば考える→見事破壊に成功するが、犯人は別の異世界人に奪われてしまうのだった。
次は無いと思え…で終わり。

現在ハーレクインもだけど狂ってる感は無いふつうの人達。
異世界人が別の異世界人と戦う流れもありふれたもの。今だと転スラかな。
そして致命的なのがキャデザもだけどヒロイン以外が微妙。そしてED。
なのでヒロインに魅力を感じないなら観る必要無いかなと。

4話で話しが動かない、つまらないなら切ります。

10話までの感想。9話で動くから面白くなるよ!とか何処かで聞いたので観てみた結果…。
何処かで観たような展開でしたとさ…。

作品に対して言いたい事は色々ある。
首に付けられた爆弾のせいで自由に動けないのマジで要らなくない?
女王の顔が、ドアップがキモすぎとか騎士団の団長?の頭部が…。
これなら敵味方ともに全員イケメン美女で良かった気がする…。
更にこんな状態でエロ要素すら無いからねw

とにかくコレを観たいと思わせる要素が無いしコレである必要が全く無い。
魅力的なキャラが少ないのも。
個人的には賢者の孫の方がマシかもレベル。
賢者の孫でさえいまだに覚えてるのに、この作品は記憶にはほぼ残らないかもね。
もうメンバーの名前忘れかけてるよ…。

覚えてるのは赤ちゃんドラゴンが仲間になったり、何故か大きくなったり、仮面の人が酔って下半身丸出しになったり、何故か仮面取って長髪のカツラ被って自分がエルフになろう!とか言い出したり、けど顔はふつうだったり、エルフに拷問して殺したり、女王が実はモンスターだったり、王女がハーレクインの化粧をしたり、騎士団長が変な鎧を着たり、それを脱がされブーメランパンツ一丁にされたりくらいか?

最後に黒幕出て来たけど、この人こっちにいたのかーとしか思わなかった。
2期来るとも思えないけど来ても観ない。終わり。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
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