ラノベ原作でロードムービーなおすすめアニメランキング 2

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早速見ていきましょう!

78.7 1 ラノベ原作でロードムービーなアニメランキング1位
キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (758)
3320人が棚に入れました
主人公の人間キノと言葉を話す二輪車エルメスは、目的もなく、世界をあちこち旅している。世界のあちこちには個性豊かな国があり、人々は自分たちなりの法や常識をもって暮らしていて、キノとエルメスはそんな国々を訪れ、基本的に3日間だけ滞在し、また次の国へと旅立っていくのだ。そんなキノとエルメスの旅の話は、時に優しく、時に哀しく、時に滑稽で、時に胸に突き刺さる。そして、珠玉の物語たちは、一言では言い表せない鮮烈な光景を読者に見せてくれるのだ。“美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい"世界を。

声優・キャラクター
悠木碧、斉藤壮馬、梅原裕一郎、松田健一郎、佐倉綾音、Lynn、興津和幸
ネタバレ

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

美徳 悪徳

可愛い?作画なのに

毒のある作品…良心が悲鳴をあげた!



好きなエピソード順に
感想を。



『迷惑な国』
これは…見事な風刺に 開いた口が塞がらなかった。

巨大なキャタピラで、移動をし続ける国と
「通せんぼの国」のお話。

移動を続ける国は
動力炉からでるエネルギーを発散させる為に移動をせざるを得ない、
国民が 色々な景色を楽しみながら旅をしたい、その2つの理由で移動を続けている。

豊富なエネルギーがあるからなの?
この国の民は皆笑顔。

無邪気で 大きな声で挨拶をする子供達、
生活に全く不満がない故、おおらかな大人達、

その皆の笑顔が…とにかく奇妙。

目の前に「通せんぼ」の国が現れる。
通せんぼの国の将軍は、移動する国に当然反発するのだが…

「皆さん 退いてくださーい!怪我をしますよ。」
と普通に注意をするのです。

笑顔の国と怒れる国
どちらが「迷惑な国」なのでしょう…

たとえ「通せんぼの国」が、
他国にとって、キノにとって不都合な国だとしても、
そこで生活をし 農作物を作っている人達も いるのです。



『嘘つき達の国』
とても哀しく あたたかい。
人の心は一体 何なのでしょうか…

心に傷を負った元革命家と
彼を「大切」に思う 人々、身分を隠して「彼」のお世話をする女性のお話。

皆が それぞれの想いを持ち
「彼」を護る為に 嘘をついている

優しさや愛に溢れている嘘つきの国

普遍的でなくとも 幸せというのは容を変えて存在している。
自分にとっての幸せとは何か を考えさせられました。



『羊たちの草原』
いく通りにも考察できて、面白い!
羊を擬人化させての風刺に胸がスカッとします。

「君たちは 何故…そうまでして闘う?」

ほんとだよね。

そして人間はいつから…都合良く勝手に自然を壊し始めたんだろう。。
後始末もろくに出来ないのに。



『雲の中で』
これは「奴隷の少女」と 一人の男性のやりとりで物語が始まり、終わりを迎えます。

「奴隷の少女」の言葉に何を思うか。

{netabare}「私は 人を恨んだり憎んだりしません。人を殺そうと思う事は 悪 です。その様な事を思ってはいけません。それが 真理 ですから。私は今、将来を試されているのです。」{/netabare}

腐った世界で
人でなしだけが 生き残れる世界で

少女はその言葉を心から信じて 守って すがって 生きてきたのでしょう。

しかし
人の心には…どうしても迷いや矛盾が生じる時がある。
辛いけれど…



『人を殺す事ができる国』
1話目に このお話をもってくるとは…凄いと思います。
「屁理屈」に クスッとなる、ある意味、爽快なお話。
瞬時に 心、掴まれました。



全体を通して思ったのは…

謎を少しだけ残して『ん?』と思わせ
後にその謎が解る、というミステリー的な要素もあり、軽く笑えるお話もあり。


「伏線回収」がきちんと成されています。


これは私の我儘なのだけど

「キノの正体」「キノの過去」のお話…
知りたくなかった…です…まだ。




私も旅をしたい!
ブラフ・シューペリアに乗りたい!無理だけど…


人は
いつだって自分の特別な場所を探してるもので。
自分の「国」を作ろうとしてる。




私も頑張ってみようか…な

投稿 : 2025/01/18
♥ : 48
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

モーターサイクルダイアリーズ

時雨沢恵一原作、電撃文庫人気シリーズ。

物語は寓意に満ち溢れた童話短編集、
キノとモトラドのエルメスによる諸国放浪記。

原作の表紙にずっと惹かれていたのですが、
イメージとは違い凄惨な話が続きますね。
キノが銃を握りしめて眠るのが印象的でした。

ここには様々な都市国家が存在していて、
原始的なものから、近代的なものまで、
文化の成熟度まで違います。
様々な人と交流しながら、
街を散策し、人と世界を理解する、
キノを徹底して、傍観者にすることで、
視聴者を舞台に上げることに成功しています。

評価は上がったり下がったりなのですが、
作品を正しく理解するには、
ここで描かれていない、余白にこそ、
真実があるのでは、ないでしょうか。

最終話視聴追記。
最後は不思議な物語で締めましたが、
{netabare}人の身勝手さに皮肉と言った所でしょうか。
11話「大人の国」が良かったですね。
願わくば好きなことをして生きる、
キノの過去が描かれ興味深いものとなりました。{/netabare}
動き出したものだけに世界は開かれるのです。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 71
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

トータル、前作と同水準

<2020/6/13 追記>
評点4.0→4.2に修正です。
どうやら入力ミスしてたようで。

<2017/12/23追記>
最終回を見終えました。
これまで↓に書いてきたレビューと印象は変わらず。
・声はキャラクターにぴったり
・キャラクターの絵柄は少し馴染めなかった
・お話は好みの分かれる感じの寓話
なので評価は4.2のままとしました。
最終回は大人の国のがしっくりきたような。
なぜ羊(笑

<2017/10/9初レビュー>
最初のアニメと比べると
声は、キノは同じくらいの好感度。エルメスは圧倒的に今作の方が◎。
キャラクターは前作の様にぼんやりしてた方が好みだったな。特にキノが{netabare}女の子に{/netabare}しか見えない(いや{netabare}女の子{/netabare}なんですけどね)のは、物語のあやふや感が減って少し残念。

トータルで見ると前作と同水準を維持。

なので今期楽しみな作品の一つです。

<2017/10/14追記>
読み返したら中身に全く触れてなかったので追記です。以下は前作のレビューからの抜粋コピペです。

あてのない旅を続ける{netabare}少年の様な少女{/netabare}キノと喋るバイク、エルメスのお話。

1話完結というかショートショートの趣ですね。
旅先の国々にはそれぞれ独自の事情があります。
それは風習だったり、ルールだったり、歴史だったり、技術だったり。
現実の世界では当たり前すぎる常識なはずのものを一個だけひっくり返したり、ずらしたり、といったものです。
そうした国でキノとエルメスは何を観て何を感じるのか。
ある種、思考実験じみたお話です。
なんか、そう。
星新一のショートショートの様。

こういうお話は好きですね。

<2017/11/19追記>
評価デフォルト3にしてましたが、今期も半分超えたので評価値付けてみました。
現時点では4.2。
全般的には割と好きなんですが絵が少し苦手かも。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 53

79.8 2 ラノベ原作でロードムービーなアニメランキング2位
映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-(アニメ映画)

2018年1月6日
★★★★☆ 4.0 (368)
2277人が棚に入れました
高校3年生への進学を間近にした春休みを舞台として、勇太たちの新たな物語が描かれる。ある日、立花の姉・十花は、成績のかんばしくない立花を連れてイタリアに移住することを宣言。これを知った丹生谷森夏(にぶたにしんか)から、立花との駆け落ちを提案された勇太は、立花とともに日本全国を駆け巡る逃走劇を繰り広げる。

声優・キャラクター
福山潤、内田真礼、赤﨑千夏、浅倉杏美、上坂すみれ、長妻樹里、保志総一朗、仙台エリ、福原香織、井上喜久子、岩男潤子

アトランティス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

アニメを見た人にはぜひ見てほしい。

INSIDE IDENTITY、Vanishment This World、voice、キャラソンなど予習バッチシで挑んだ本劇場版…

アニメの伏線もしっかり回収されていたり
たまこまーけっとやFreeなどの他の京アニ作品の登場(一瞬)もあったりして
京アニファン、中二病でも恋がしたい!ファンには堪らない内容でした。
京アニから中二病ファンへの最幸の素敵な贈り物です。

映画のストーリーは勇太と六花の恋の逃走劇を基本軸としながら
それを追いかけるモリサマーと凸守の百合百合可愛いシーン多めの
内容になっていて、今回は六花の姉である十花さんのキャラが効いていました。
笑えるシーンが多くて良かったですね。終始にやにや…w

でもやっぱり所々でアニメのワンシーンやネタが出てくるので
アニメを視聴していることが楽しむための条件の一つでもあるかなと
感じました。

六花が、勇太が考えた二人の将来
それを見つめる周りの友達、そして試す姉
中二病と現実について真剣に向き合い、だからこそ出せた二人の答え

ぜひ劇場で見てほしいと思います。

これで中二病でも恋がしたい!については一区切りした感があるので
この結末を見れて嬉しい半面寂しさも感じます。
劇場主題歌のZAQバラードがまた泣ける歌詞で…。
レンタルされたらまた何度でも見返したいです。


モリサマ推しの自分には最高の映画でした!!

投稿 : 2025/01/18
♥ : 33
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

虹をみたかい

石原立也監督作品、脚本花田十輝。

18歳になり、高校3年の春、
相変わらず共同生活を続けている勇太と六花。
大学受験、くみん先輩の卒業と、
少しづつリアルが変化していく中で、
六花の成績は悲惨な状況であった。
将来を心配してイタリアへの居住を薦める十花。
{netabare}変わるのか変わらないのか!?
恋心を知り葛藤する2人の逃避行が始まる。{/netabare}

全国を巡り、自分を見つめ直す旅。
京アニファンには楽しい演出の数々があります。
{netabare}ユーフォの宇治橋、たまこの商店街、
ハルヒの消失のファミレスでは、
ここでも重要な言葉で溢れていました。{/netabare}
凸守とモリサマーの旅路も楽しませてくれます。

私の価値観を変えたラブコメの傑作ですが、
正直に言えば1期で完結していると思います。
先入観を持たず1期に触れてくれれば幸いです。

好きになればなるほど私ではなくなる。
ありのままの自分を受け入れてくれるのか!?
大人が見れば小さな葛藤も、
思春期の繊細な心では感じ方も大きく違う。

自分の在り方を問う、
それは祝福すべきことだと思うのです。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 51

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

映画の基本形態として“ロードムービー”と“ラブコメ”がありますが両面から観ても傑作!つまり“NL”も“GL”も楽しめる!(爆)

KAエスマ文庫のライトノベル第1作でありつつ、同レーベルから京都アニメーションがアニメ化した第1作でもあります『中二病でも恋がしたい!』シリーズ
2012年秋に深夜アニメ化され、2013年秋にその総集編映画が公開(←これが本当にクソ映画だったw)、2014年春に第2期が放送
そしておおよそ4年ぶりの完全新作となるのが今作


思春期にありがちなファンタジーやオカルトな妄想に没入するいわゆる“中二病”をテーマとし、元・中二病患者と現在進行形で中二病なキャラクター達のコミカルなやりとりを中心に彼らの青春を描くラブコメシリーズ


中二病=“脳内がファンタジー”という狭義的な使い方を世間一般に刷り込んでしまった問題作だとオイラは思っています…


今作では極度の中二病患者なヒロイン小鳥遊立花と、彼女に愛の告白を果たしたものの微妙な距離感を保ったままの元・中二病患者の主人公富樫勇太がとある事情からいわゆる“かけおち”行為に出ます


当然ながら立花の姉で、立花を中二病から無理矢理にでも卒業させたい十花がこの蛮行を許すはずも無く、二人の逃避行を追跡するよう丹生谷森夏と凸守早苗を恐喝しこれをけしかけます


かくして作中の舞台である滋賀県を飛び出したキャラ達は日本列島を縦断する大逃走劇を繰り広げるのが今作ポイントです


面白いのが追う者と追われる者、両方を並行して描くのが逃走劇の基本ではありますが、
勇太と立花のサイドでは煮えきれない二人の微妙な距離感でのイチャイチャラブコメが展開するのに対して、
丹生谷と凸守のサイドではいつも喧嘩が絶えない二人に少しずつ友情(以上?w)が芽生えていくのを両面から楽しめるということでしょう
どの派閥の客層にも応えたシナリオを書いた花田先生には拍手しかありませんw


そして最終的なテーマというか、スタッフも恐らく今作を『中二恋』シリーズの完結篇と捉えている事がよくわかるのが、旅の中で徐々に立花が“中二病”からの卒業を考え始めている、のが直接的でなくメタファーとして感じ取れる部分でしょう
しかしこれまでのシリーズでは散々“中二病”を肯定的に捉えたにも関わらず、ここで簡単に卒業なんてさせないのが今作の面白いところで、立花にとって中二病を卒業することが、イコールで自身のアイデンティティを喪失することになる、という苦悩で葛藤する様が実に哲学的かつ青春ドラマしてます


そんなところが演出面、作画面、声の芝居の面など多方面から丁寧に描かれていました
シナリオだけが魅力ではないということです
勇太からプレゼントされた“「痛いw」デザインの指輪”を見つめる立花のシークエンスで、彼女の表情には複雑な想いが詰まっていることが感じ取れますね
また、自問自答する立花がメタモルフォーゼして最後は消えていく演出はエヴァンゲリオンの最終回のオマージュの様にも感じ取れました


ロードムービーということでロケハンも丁寧、聖地巡礼のし甲斐がありそうですねw
至極個人的ですが某フェリーターミナルが描写されたので一人旅をした時のことを思い出し懐かしくなりました…


中二病、ラブコメ…字面だけ読むと大変痛々しい作品ではありますがwそれらをひっくるめて愛してしまったのが今作なんだと思います
「痛い痛いw」と言い続けていたら1周回ってまた中二病に戻ってくるのが人間なのかもしれません
もちろんオイラもその1人、ですが

投稿 : 2025/01/18
♥ : 21
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