ぺー さんの感想・評価
3.8
児童文学とみなすか否か
原作未読
まずは最初にして最大の分岐
Q タイトル見て「おーティーンの女の子や、ぐひひ」と思う
YES→たぶん期待に沿えません
NO →細腕繁盛記、たまに小学生、です
監督はジブリの一軍、そして脚本は吉田玲子氏。作品パッケージにはこの文字
“文部科学省選定作品/少年・家庭向き”
少女はどうすんのさ?ということは置いときます。元は児童文学だそうです。
コロナの空き枠なのか地上波でやるとのことだったので、と強い動機はなく突撃しました。
小学生が女将をやる理由について少しだけ。
関織子(CV小林星蘭)あだ名は“おっこ”。父母の実家が旅館をやってまして祖母が現役女将として切り盛りしてますよ、というところから。ひょんなことで父母を亡くし祖母に引き取られ旅館のお手伝いを始めます。そんな冒頭。
94分。やや短めです。
全体の雰囲気は90年代の大作じゃないほうのジブリ。ラインナップから『紅の豚』『もののけ姫』を抜いた『山田くん』みたいな他のやつ。スペクタクルを感じないけどほろっと心が温まる系。
小学生設定なんですがどうなんだろう。教室風景がホントさわりだけ。おっこ、見た目は小学生なんだけど大人びてるとは違うかな。しっかりした素直な子としときます。きっとこんな小学生は滅多に出会えないと思われる逸材でした。
{netabare}だから小学生っぽさを取り戻したとこはギャップでね{/netabare}
こじんまりとした良作。そんな印象です。
悪い意味でひっかかったのは児童文学にしては…というのを脱却してなかったところ。健闘してるとはいえ小学校の図書室の書架の中からお気に入りはもう見つからないだろうと思います。自分は汚れてしまいました。
わずか94分でお話の辻褄合わんなぁと思うとこしばしば。ここはまあいっかとスルー。
ここでそう考えるかなぁと後半ちょいちょい思ったり。まあそれなりにスルー。
子供と一緒に観ることができて良かったなぁ
なによりこれでしょうね。ボーナスポイント付与。家族と安心して楽しめるっていうのも個性です。
※ネタバレ所感
■トラウマの種まき
{netabare}対向車線飛び越えてくるトラックが生々しい。良し悪しですなぁこれ。
物語的には◎。後々占い師のお姐さんとのドライブ中にPTSD発動する時のしっかりした伏線になっております。この点は丁寧だと思います。
家族鑑賞には△。親を事故で亡くすことの生々しさは必要なのかちょっと判断しかねますね。{/netabare}
視聴時期:2020年5月
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2020.05.20 初稿
2020.08.15 修正