ハイエナで魔王なおすすめアニメランキング 1

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69.8 1 ハイエナで魔王なアニメランキング1位
贄姫と獣の王(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (99)
295人が棚に入れました
99番目の生贄として魔族の王に捧げられた少女・サリフィ。しかし彼女は自分の運命を受け入れ、王を恐れず歩み寄ることを決めていた。新月の夜、サリフィは生贄の儀式へと向かうが、そこにいたのは魔族ではなく、人間の姿をした王であった。 サリフィを妃にすると決めた魔族の王は、彼女からレオンハートという名を与えられ、人間と魔族の共生を目指し共に歩み始める。
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

生贄の少女が変えていく獣の国の物語

人間と魔族が争い、魔族に生贄を捧げることを条件に相互不可侵を結んでいる世界。
99番目の生贄として魔族の国オズマルゴに連れてこられた人間の少女サリフィがオズマルゴ王と出会うところから物語は始まります。

原作は花とゆめで連載されていたコミックで、全15巻完結みたいですが未読です。
アニメは2クール全24話。

少女マンガ風味の甘い感じの美女と野獣みたいなのかなと勝手に思ってスルーしてたんですが、友達から面白いよとおすすめされて試しに見てみたらとても面白くてはまりました。

これはもっと知られてもいい良作だと思います。

なんていうか、すごくちゃんとしてる作品だなって。(語彙力なくてスミマセン。。)
絵も綺麗でキャラデザもいい。
魔族と人間の関係、魔族の国も一枚岩でないこと、瘴気の影響、魔族の種族による差別など、世界観もしっかりしていてこれも好印象でした。

それからキャラたちの描き方もそれぞれ個性や魅力が出ていて、キャラが獣たちなので見た目で見分けやすいですw
いいキャラが多いですが、爬虫類の国ムルガのけなげで優しいアミト姫と強くて行動がイケメンの親衛隊隊長のヨルムンガンドが好きでした。
宰相アヌビスも最初ちょっと嫌な感じでしたけど、頑固ながらも王のことを一番によく考えて行動したりといいキャラでした。

サリフィの描き方も、か弱くて助けられる存在ってだけじゃなくて、サリフィの絶望と希望、そして強い気持ちが描かれてたと思いました。
3話はちょっとトラウマになるような、サリフィの絶望が分かるエピソードでした。

サリフィが王代理として色々な国に出向いて、少しずつ理解者が増えていく展開や、魔族を憎むサリフィの幼馴染のイリヤが{netabare}魔族の子と出会い、気持ちが変わっていく{/netabare}エピソードなどなど、お話もとても面白くて、あっという間の24話でした。

サリフィの気持ちを表わしたような1期OP
かっこいい感じの2期OP
しっとりした感じがいい2期EDなどなどOP、EDも良かったです♬

獣たちばかりのキャラだし、萌え要素はあまりないかもですけど、おすすめしたい作品です。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 18

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

リアタイ時は何かと間が悪く0話切り →2023年アニメでもトップクラスの面白さ

【レビューNo.120】(初回登録:2024/4/21)
コミック原作で2023年作品。全24話。

(ストーリー)
決して人間を寄せつけない禁忌の世界、魔族の国「オズマルゴ」。
そんな魔族の国に、99人目の生贄として捧げられてしまった少女サリフィ。
しかし彼女は自分の運命を受け入れ、王を恐れず歩み寄ることを決めていた。
・(今までの生贄と違い)恐れ慄くことなく短気な王様を嗜める大胆な行動
・天啓の夜に知る王様の隠された真実
サリフィを妃にすると決めた魔族の王は、彼女から「レオンハート」という名
を与えられ、自らの理想とする国家を創設するために彼女と共に歩み始める。

(評 価)
・リアタイ時は何かと間が悪く見送っていた
 本作はホントいろいろと間が悪かったんだよな。
 ・キャラデザが(最初は)好みではなかった(中途半端みたいな)
 ・それに前期でやっていた「ノケモノたちの夜」の主要キャラ「マルバス」
  と魔族の王が「ライオンキャラ丸被りやんけ!!」で一気に萎えたw
 ・偶然観たのが、魔族の王の尻尾でサリフィが”もふもふ”してるシーンw
  「やっぱりそういう系の作品かよ!」でトドメを刺された
 で、もういいやとw
 でも交流あるレビュアーさんは軒並み高評価だったので、ずっと気にはなって
 いたんですよね。
 先日ABEMAで一気見配信をやっていたので、「ちょうどいいわ」で視聴し始め
 たら、あまりの面白さに止まらなくて(笑)
 正直「2クールってどうなのよ?!」って感じでしたが、
 ・1クール目にしっかり中締めしてきちんと面白さを提示しつつ、後半にも期
  待を抱かせる構成
 ・2クール目から1クール目に蒔いた種を芽吹かせ、中だるみすることなくラ
  ストに向けて一気に解放
 と、文句のつけどころがないですね。
 むしろ「2クールだからこそ、この作品には価値がある」って感じですね。
 キャラデザもちゃんと作品にマッチしていたと納得しましたし。

・王道展開を丁寧にサブキャラも魅力的に描いている
 ・本作の格子はシンプルで王道です。
  ・ヒロイン・サリフィと魔族の王とのピュアラブストーリー
  ・魔族の王が思い描く、愛に満ちた理想の国家創設のために邁進する姿と
   それを支えるサリフィの献身の物語
  ・差別扱いされている人間サリフィが、少しずつ周りに認められて人(?)
   の輪を築いていくサクセスストーリー
  そこを奇をてらわず、1話1話丁寧に創ってる感じが非常に好感が持てます。
 ・それに本作の一番の魅力はキャラ描写、特にサブキャラがしっかり魅力的
  に描かれている点ですかね。
  例えば「人間サリフィ=差別対象」は分かりやすい設定ですが、本作はこ
  こに「種族間の差別意識」といった世界観も盛り込み、キャラを深堀して
  いきます。これがスパイス的に機能してキャラへの思い入れがより深まる
  って感じですね。
  もちろんそれだけでなく、ベースの描写がしっかりしているのですが。
 ・また少女漫画っぽい
  ・爬虫類族のアミト姫
   サリフィの親友的ポジションで、自身も親衛隊隊長ヨルムンガンドに想
   いをよせる健気な乙女
  ・宰相アヌビス
   嫌われ役ポジションで、人間サリフィを快く思っておらず何かと無理難
   題をふっかけてくる
   (これも根底には、王への忠誠から国家の大局という観点で思慮を廻ら
    せているという描写がよかった)
  というキャラに加え、ヨルムンガンドやイスタン海軍といった男気ある、
  男性が共感しやすいキャラを配している点もポイント高いかなっと。
  個人的には、サブキャラの中でも重要度の低い「部隊長ケイリン」にすら
  「カッコいい」と心奪われるとは思わんかったわw
 ・少女漫画って結構
  ・ヒロインと王子様の2人の世界が至高
  ・サブキャラは2人を引き立てたり、エピソードを創るための駒扱い
  という感じの作品も多いですが、本作は
  ・物語を大きく俯瞰して全体像がしっかり創られている
   (また何気に細部も配慮されている)
  ・サブキャラをしっかり描いて、主人公との相乗効果を生みだしている
  こういうことがきちんと出来ている作品だと思いました。
  やはりサブキャラが活き活きと躍動している作品は、物語に厚みや深みが
  生まれて面白いなっと。
  (それに尺が十分割けるのも2クール作品の強みですね)

視聴前からの手のひら返しが凄いですが、これまで0話切りしてたのを後悔する
ほどに、2023年アニメの中でもトップクラスの面白さじゃないですかね。
まあ作画は覇権アニメクラスに比べると(予算が違うので)さすがに見劣りし
ますが、J.C.STAFFさんはやるべきことをきっちりやってるって感じですね。
そういう点も踏まえた上で、覇権アニメにも劣らないっていう個人的な評価で
大健闘といっていいのでは。
(少女漫画的なポイントを押さえつつも、男性でも十分楽しめるテイストに仕
 上がっている感じで、完結まで綺麗に描いてくれている点も高評価)

(追 記)
テナさんの
>ただ、この作品に関してはイッキに見るのがいいかも?
には同意ですかね。
ストーリーが王道で単純な分、リアタイだと毎回気持ちがリセットされ、少々
退屈感や2クールは長いと感じる部分はありそうなんですよね。
最初に感じた面白さのまま、勢いで一気見する方が向いているように思います。
そういう意味では間が悪くてよかったのか(笑)

投稿 : 2024/12/14
♥ : 16

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

よいアニメだが・・・惜しい。いや、ここらが妥当なのか。

休日に私ご贔屓のアベマなTVで一気をやっていたのでのんびり視聴。

総じて、物語自体は色々なエッセンスを含み、エピソードも硬から軟まで多様。
言いたい事も、伝えたいメッセージも伝わってきて内容も視聴者によって様々に受け止められると思う。

ただ、この多様なメッセージを含むと言うところが、なかなかに厄介で。
メタなお話をすると、どの層に向けての作品なのかが、少し幅広過ぎてガバい感じ、印象を受けてしまう。

そして、作画についても、魔物ををはじめ動物系のキャラで構成されており、主人公のサリフィを際立たせる意味、多様な種族との関係性を描く意味があるとは思うのだが、作画がゆるい・・・。
 ただ、ここがレビュータイトルにある「ここらが妥当なのか・・・」に通じるのだけれども、リアル路線やカッチリ描く路線だとすると、だいぶ雰囲気が変わってしまうし、この日本むかしばなし西洋版みたいな雰囲気は出なくなってしまうだろう。
・・・なので、ここら辺が落としどころなのかなぁ・・・と。

 ただなぁ、いくつかのエピソードでのキャラの心理描写や関係性を見るとだいぶ大人っぽい描写もありました。
「低年齢にも受けそうな絵柄」と言う訳でもなさそうだし、ここら辺のギャップが少しノイズとして受け止められてしまった。
物語の内容と雰囲気に少しだけ統一感が無い感じがしたのです。

ここら辺は「王様ランキング」などにも共通の悩ましい点なのかもしれない。

声優さんは、しっかりと演技でキャラの「ゆるさ」(厳密にはゆるさと言う訳でもないと思うのですが)をカバーしておられました。
特に違和感や問題は感じられませんでしたね。

音楽は第一印象としては、前半後半とも、ほんの少しだけ作品イメージとギャップを感じました。
ただ、慣れる程度のものでしたが。
あくまでも第一印象という点に重きを置いての感想です。

キャラは、前述したように動物系キャラを、ゆるさというか、
少し幼い対象向けと受け止められかねないつくりになっているので、少し弱いというか、もしかしたら視聴意欲を回避させる方向に働く可能性があると思います。(動物系が悪い、と言う訳では無いです)
ただし、これは声優さんの力量でそれぞれの個性が逆にはっきりとしますし、判りやすい点もあると思います。
ここがウィークポイントと感じられて敬遠、回避される方が、もしもおられる様であれば、少しもったいないかもしれません。


2クール相当という事で見ごたえもありますし、キャラの感情や思いは丁寧に描写されている所が多いです。
私が「異文化理解系」が割と好きという事もあるのですが、こちらは、~理解系以上にサリフィを中心に、それぞれのキャラ関係の構築が進んでいくところがじれったくも楽しいです。
あと、王様の一本気なところ、弱さをも認めつつ前進していく様がすばらしいw。

時間、余裕のある機会に観てみてもよい作品の一つだと思います。
視聴者側に余裕が無いと、少しじれったくなってしまうかもしれませんね。
ゆっくりと観てみて欲しい作品です。

機会がありましたら、ぜひご覧くださいませ。

投稿 : 2024/12/14
♥ : 14
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